JP2004009333A - 主走査の一方において優先的にドットを記録する印刷 - Google Patents

主走査の一方において優先的にドットを記録する印刷 Download PDF

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Abstract

【課題】主走査を双方向に行いつつ印刷媒体上にドットを形成する印刷において高品質な印刷を行う。
【解決手段】主走査を双方向に行う。そして、あるインクのドットについては主走査の往路において優先的にドットを記録する。その結果、そのインクのドットの記録密度が50%以下であるときには、主走査の往路においてのみそのインクのドットが記録される。図1の例では、主走査の往路でそのインクのドットを記録される奇数行の主走査ラインが、優先的にドットを記録される。このような印刷を行えば、双方向印刷に起因するドット形成位置ずれが生じる可能性が小さくなるので、印刷結果の品質を高くすることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、印刷媒体上にドットを形成して行う印刷に関し、特に、主走査を双方向に行いつつ印刷媒体上にドットを形成する印刷において高品質な印刷を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、印刷媒体上にドットを形成して画像を表現する印刷が行われている。そのような印刷においては、表現すべき画像の各色の濃淡をドット記録密度の違いで表現している。また、主走査の往路と復路の双方で印刷媒体上にドットを形成する技術が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
主走査の往路と復路の双方で印刷媒体上にドットを形成する場合には、同じ位置にドットを形成しようとしても、ドットの形成位置がずれることがある。そのようなドット形成位置のずれが生じると、印刷結果の品質が低下するという問題があった。
【0004】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、主走査を双方向に行いつつ印刷媒体上にドットを形成する印刷において高品質な印刷を行うことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明は、以下の印刷装置において所定の処理を行う。この印刷装置は、印刷媒体上にドットを形成することにより印刷を行う印刷装置である。そして、印刷媒体上に所定の同一のインクのドットを形成することができるノズル群を有する印刷ヘッドと、印刷ヘッドと印刷媒体との少なくとも一方を移動させる主走査を双方向に行う主走査駆動部と、印刷ヘッドと印刷媒体との少なくとも一方を主走査の方向と交わる方向に移動させる副走査を行う副走査駆動部と、各部を制御する制御部と、を備える。
【0006】
そのような印刷装置において、所定のインクのドットの記録密度が所定値以下であるときには、主走査の往路または復路の一方においてのみ所定のインクのドットの形成を行う。このような態様とすれば、ドットの記録密度が低いときには、その所定インクのドット群については、事実上、単方向印刷が行われるため、双方向印刷に起因するドット形成位置ずれが生じない。
【0007】
印刷ヘッドが、第1と第2のインクのドットを形成することができる複数のノズル群を含む場合には、次のような印刷を行うことが好ましい。すなわち、第1のインクのドットの記録密度が第1の所定値以下であるときには、往路においてのみ第1のインクのドットの形成を行う。そして、第2のインクのドットの記録密度が第2の所定値以下であるときには、復路においてのみ第2のインクのドットの形成を行う。このような態様とすれば、主走査の往路と復路の両方を活用して、効率的に高品質な印刷を行うことができる。
【0008】
なお、第1および第2のインクのドットの記録密度が、いずれも第1および第2の所定値以下の値である第3の所定値以下であるときには、印刷媒体上の互いに異なる画素に、ぞれぞれ第1および第2のインクのドットの形成を行うことが好ましい。このような態様とすれば、2色以上のドットで色を再現するときに、再現する色の品質を高くすることができる。
【0009】
また、印刷ヘッドが、互いに異なるインクのドットを形成することができる複数のノズル群を含む場合には、以下のような印刷を行うことも好ましい。すなわち、複数のノズル群がドットを形成することができるインクの数のうち、ほぼ半数にあたる一部のインクのドットの記録密度がそれぞれ第1の所定値以下であるときには、往路においてのみ一部のインクのドットの形成を行う。そして、複数のノズル群がドットを形成することができるインクのうち、他の残りのインクのドットの記録密度がそれぞれ第2の所定値以下であるときには、復路においてのみ残りのインクのドットの形成を行う。このような態様とすれば、主走査の往路と復路の両方を活用して、効率的に印刷を行うことができる。なお、ドットの記録密度に関する第1から第4の所定値は、互いに異なる値であってもよく、一部または全部が同じ値であってもよい。
【0010】
なお、印刷ヘッドが、第1と第2のインクのドットを形成することができる複数のノズル群を含む場合には、以下のような印刷を行うことも好ましい。すなわち、第1のインクのドットの記録密度が第1の所定値以下であるときには、往路においてのみ第1のインクのドットの形成を行う。また、第2のインクのドットの記録密度が第2の所定値以下であるときにも、往路においてのみ第2のインクのドットの形成を行う。そして、第1および第2のインクのドットの記録密度が、いずれも第1および第2の所定値以下の値である第3の所定値以下であるときには、印刷媒体上の互いに異なる画素に、ぞれぞれ第1および第2のインクのドットの形成を行う。このような態様とすれば、同じ向きの主走査で優先的にドットを記録される2色以上のインクのドットで色を再現するときに、再現する色の品質を高くすることができる。
【0011】
なお、印刷ヘッドは、以下のような態様とすることもできる。すなわち、第1のインクのドットを形成することができる第1のノズル群と、第1のインクと色相がほぼ同一であって濃度が異なる第2のインクのドットを形成することができる第2のノズル群と、第1のインクとは色相が異なる第3のインクのドットを形成することができる第3のノズル群と、第3のインクと色相がほぼ同一であって濃度が異なる第4のインクのドットを形成することができる第4のノズル群と、を有する印刷ヘッドである。
【0012】
そのような印刷ヘッドを使用する印刷において、第1および第3のインクのドットの記録密度がそれぞれ第1の所定値以下であるときには、往路においてのみ第1および第3のインクのドットの形成を行う。そして、第2および第4のインクのドットの記録密度がそれぞれ第2の所定値以下であるときには、復路においてのみ第2および第4のインクのドットの形成を行う。このような態様とすれば、ドット形成位置ずれの目立ちやすいインクのドット同士は、同じ向きの主走査で優先的にドットを記録される。よって、印刷結果の品質が高くなる。
【0013】
また、画素の主走査方向にピッチが副走査方向のピッチよりも小さいときには、同一の主走査ライン上において一つおきの位置にある画素には、同一の向きの主走査でドットを記録することが好ましい。このような態様とすれば、主走査方向に並ぶドット同士のインクの滲みを少なくすることができる。
【0014】
なお、印刷データの生成は、以下のように行うことが好ましい。まず、印刷対象の画像を表す第1の画像データであって、印刷部が使用するインクの色の濃度を画素ごとに表す階調値を含む第1の画像データを準備する。そして、それぞれしきい値が割り当てられた複数の要素を含むディザマトリクスを使用して、第1の画像データを、ドットの記録状態を表すドットデータを含み印刷データの少なくとも一部である第2の画像データに変換する。
【0015】
ディザマトリクスは、すべての要素のうち、主走査の往路と復路のうち一方で記録される画素に対応する要素には、階調値が取りうる範囲の半分以下の値が割り当てられているマトリクスである。そして、すべての要素のうち、主走査の往路と復路のうち他方で記録される画素に対応する要素には、階調値が取りうる範囲の半分より大きい値が割り当てられている。このようなディザマトリクスを使用して印刷データを生成すれば、あるインクに関して、一方の向きの主走査で優先的にドットを形成するような、印刷データを生成することができる。なお、ディザマトリクスは、印刷媒体上の複数の画素がそれぞれドットを記録される往路または復路の組み合わせのパターンであって、印刷媒体上で繰り返されるパターンの単位である単位画素グループに対応するマトリクスであることが好ましい。
【0016】
また、印刷データの生成は、以下のように行うこともできる。まず、印刷対象の画像を表す第1の画像データであって、印刷に使用するインクの色の濃度を画素ごとに表す階調値を含む第1の画像データを準備する。そして、誤差拡散法を使用して、第1の画像データを、ドットの記録状態を表すドットデータを含み印刷データの少なくとも一部である第2の画像データに変換する。
【0017】
第2の画像データを生成する際には、まず、第1の画像データを改変する。そして、誤差拡散法を使用して、改変された第1の画像データを第2の画像データに変換する。
【0018】
第1の画像データを改変する際には、第1の画像データに含まれる画素を、互いにとなりあう二つの画素であって、ドットが記録される主走査の向きが互いに異なる二つの画素の組に、組分けする。そして、各組の画素について、それぞれの階調値の和Srを求める。和Srが階調値が取りうる最大値Rmax以下である場合には、主走査の往路と復路のうち一方で記録される画素に対して、和Srを階調値として改めて割り当て、主走査の往路と復路のうち他方で記録される画素に対して、0を階調値として改めて割り当てる。
【0019】
一方、和Srが階調値が取りうる最大値Rmaxよりも大きい場合には、主走査の往路と復路のうち一方で記録される画素に対して、Rmaxを階調値として改めて割り当て、主走査の往路と復路のうち他方で記録される画素に対して、(Sr−Rmax)を階調値として改めて割り当てる。その後、誤差拡散法を使用して、改変された第1の画像データを第2の画像データに変換する。このような態様としても、あるインクについて、一方の向きの主走査で優先的にドットを形成するような、印刷データを生成することができる。
【0020】
なお、第1の画像データを準備する際には、主走査の往路と復路のうち一方でドットを記録される画素にのみ階調値が設定されているデータを、第1の画像データとして準備することとしてもよい。そのような態様とすれば、所定のインクのインクについては、主走査の往路と復路のいずれかにおいてのみ、ドットが記録されることになる。
【0021】
なお、本発明は、以下に示すような種々の態様で実現することが可能である。
(1)印刷装置、印刷制御装置、印刷装置。印刷データ生成装置。
(2)印刷方法、印刷制御方法。印刷データ生成方法。
(3)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータプログラム。
(4)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータプログラムを記録した記録媒体。
(5)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下で、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.実施形態の概要:
B.第1実施例:
B1.装置構成:
B2.ハーフトーン処理と印刷:
C.第2実施例:
D.第3実施例:
E.変形例:
【0023】
A.実施形態の概要:
図1は、本発明の一実施形態のプリンタによる印刷結果を示す説明図である。図1においては、それぞれの升目が画素を示し、升目内の矢印が、あるインクのドットがその画素に記録される際の主走査の向きを示している。本明細書においては図1における右向きの主走査を「往路」とする。図1に示すように、本実施形態の印刷においては、主走査は双方向に行われる。そして、このインクのドットについては主走査の往路において優先的にドットが記録される。その結果、そのインクのドットの記録密度が50%以下であるときには、主走査の往路においてのみそのインクのドットが記録される。図1において、ドットの記録密度が50%であるときに、ドットが記録される画素には、ドットを示す丸を破線で記している。図1の例では、主走査の往路でドットを記録される奇数行の主走査ラインが、優先的にドットを記録される。このような印刷を行えば、ドット記録密度が低い場合に、双方向印刷に起因するドット形成位置ずれが生じる可能性が小さくなるので、印刷結果の品質を高くすることができる。
【0024】
B.第1実施例:
B1.装置構成:
図2は本印刷装置のソフトウェアの構成を示すブロック図である。コンピュータ90では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれており、アプリケーションプログラム95からはこれらのドライバを介して、プリンタ22に転送するための中間画像データMIDが出力されることになる。画像のレタッチなどを行うアプリケーションプログラム95は、スキャナ12から画像を読み込み、これに対して所定の処理を行いつつビデオドライバ91を介してCRTディスプレイ21に画像を表示している。スキャナ12から供給されるデータORGは、カラー原稿から読みとられ、レッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の3色の色成分からなる原カラー画像データORGである。
【0025】
このアプリケーションプログラム95が印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバ96が画像情報をアプリケーションプログラム95から受け取り、これをプリンタ22が処理可能な信号(ここではシアン、ライトシアン、マゼンダ、ライトマゼンタ、イエロー、ブラックの各色についての多値化された信号)に変換している。図2に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、解像度変換モジュール97と、色補正モジュール98と、色補正テーブルLUTと、ハーフトーンモジュール99と、ディザマトリクスDMと、ラスタライザ100とが備えられている。
【0026】
解像度変換モジュール97は、アプリケーションプログラム95が扱っているカラー画像データの解像度、即ち単位長さ当たりの画素数をプリンタドライバ96が扱うことができる解像度に変換する役割を果たす。こうして解像度変換された画像データはまだRGBの3色からなる画像情報である。色補正モジュール98は色補正テーブルLUTを参照しつつ、画像データを、各画素ごとにプリンタ22が使用するシアン(C)、ライトシアン(LC)、マゼンダ(M)、ライトマゼンタ(LM)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色の階調値で表された画像データに変換する。こうして色補正されたデータは例えば256階調等の幅で階調値を有している。この色補正モジュール98が、特許請求の範囲にいう「第1のデータ生成部」に相当する。そして、色補正モジュール98における処理を終えた画像データが、特許請求の範囲にいう「第1の画像データ」に相当する。
【0027】
ハーフトーンモジュール99は、ドットを分散して形成することによりプリンタ22でかかる階調値を表現するためのハーフトーン処理を、ディザマトリクスDMを使用して実行する。ハーフトーンモジュール99が、特許請求の範囲にいう「第2のデータ生成部」に相当する。ディザマトリクスDMは、コンピュータ90のメモリ内に格納されている。そして、ハーフトーン処理された画像データが、特許請求の範囲にいう「第2の画像データ」に相当する。こうして処理された画像データは、ラスタライザ100によりプリンタ22に転送すべきデータ順に並べ替えられて、最終的な印刷画像データFNLとして出力される。
【0028】
次に、図3によりプリンタ22の概略構成を説明する。図示するように、このプリンタ22は、紙送りモータ23によって用紙Pを搬送する機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ31を用紙Pの搬送方向と垂直な方向に往復動させる機構と、キャリッジ31に搭載された印刷ヘッド28を駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、これらの紙送りモータ23,キャリッジモータ24,印刷ヘッド28および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とから構成されている。このプリンタ22が、特許請求の範囲にいう「印刷部」に相当する。
【0029】
キャリッジ31を用紙Pの搬送方向と垂直な方向に往復動させる機構は、印刷用紙Pの搬送方向と垂直な方向に架設されキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジ31とキャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0030】
なお、このキャリッジ31には、黒インク(K)用のカートリッジ71とシアン(C),ライトシアン(LC)、マゼンタ(M),ライトマゼンダ(LM)、イエロ(Y)の6色のインクを収納したカラーインク用カートリッジ72が搭載可能である。シアンおよびマゼンダの2色については、濃淡2種類のインクを備えていることになる。ライトシアンインクは、シアンインクと色相がほぼ同一であって濃度が低いインクである。ライトマゼンタインクは、マゼンタインクと色相がほぼ同一であって濃度が低いインクである。二つのインクが含む発色剤が同じであって、単位重量のインクが含むそれらの発色剤の含有量が互いに異なる場合には、その二つのインクは、「色相が同一であって濃度が異なるインク」に該当する。また、画像を印刷する際に、一方のインクのドットを他方のインクのドットに置き換えることができる場合には、それらのインクは「色相がほぼ同一」なインクに該当する。
【0031】
キャリッジ31の下部の印刷ヘッド28には計6個のインク吐出用ヘッド61ないし66が形成されており、キャリッジ31の底部には、この各色用ヘッドにインクタンクからのインクを導く導入管67が立設されている。キャリッジ31にブラックインク用のカートリッジ71およびカラーインク用カートリッジ72を上方から装着すると、各カートリッジに設けられた接続孔に導入管67が挿入され、各インクカートリッジから吐出用ヘッド61ないし66へのインクの供給が可能となる。
【0032】
図4は、インク吐出用ヘッド61〜66におけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図である。これらのノズルの配置は、各色ごとにインクを吐出する6組のノズルアレイから成っており、48個のノズルNzが一定のノズルピッチkで千鳥状に配列されている。各ノズルアレイの副走査方向の位置は互いに一致している。なお、各ノズルアレイに含まれる48個のノズルNzは、千鳥状に配列されている必要はなく、一直線上に配置されていてもよい。但し、図4に示すように千鳥状に配列すれば、製造上、ノズルピッチkを小さく設定し易いという利点がある。
【0033】
以上説明したハードウェア構成を有するプリンタ22は、紙送りモータ23により用紙Pを搬送しつつ(以下、副走査という)、キャリッジ31をキャリッジモータ24により往復動させ(以下、主走査という)、同時に印刷ヘッド28の各色ヘッド61ないし66のピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を行い、ドットを形成して用紙P上に多色の画像を形成する。
【0034】
なお、本実施例では、既に述べた通りピエゾ素子PEを用いてインクを吐出するヘッドを備えたプリンタ22を用いているが、吐出駆動素子としては、ピエゾ素子以外の種々のものを利用することが可能である。例えば、インク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生する泡(バブル)によりインクを吐出するタイプの吐出駆動素子を備えたプリンタに適用することも可能である。
【0035】
B2.ハーフトーン処理と印刷:
図5は、第1実施例における各画素のドットの記録方向を示す説明図である。各升目が画素を示し、升目内の矢印がその画素がドットを記録される際の主走査の方向を示す。図5では、右向きの主走査が往路である。第1実施例では、シアン、マゼンタ、ブラックインクは、主走査の往路において優先的にドットを記録される。そして、イエロ、ライトシアン、ライトマゼンタは、主走査の復路において優先的にドットを記録される。以下では、説明を簡単にするために、シアンインクを例に説明する。シアンのドットに関しては、各画素が図5に示したような向きの主走査でドットを記録される場合は、シアンのドットは、図1に示すように、奇数番号が振られた主走査ラインの画素に優先的に記録されることになる。
【0036】
図6は、色補正(図3参照)が行われた画像データの一部の画素が有する、シアンの階調値を示す説明図である。色補正が行われた画像データは、各画素について、シアン、マゼンタ、イエロ、ライトシアン、ライトマゼンタ、ブラックの各色について、0から255までの階調値を有している。ここでは、第1から第4までの主走査ラインの各画素は、シアンの階調値として85を有し、第5から第8までの主走査ラインの各画素は、シアンの階調値として170を有するものとする。
【0037】
図7は、ハーフトーン処理の中のドットデータ生成ルーチンを示すフローチャートである。ハーフトーン処理(図2参照)によって、各画素の階調値はドットの形成の有無を表すドットデータに変換される。第1実施例では、ハーフトーン処理は、ディザ法で行われる。まず、ステップS2で、データ変換の対象となる対象画素グループが選択される。例えば、図5および図6では、左上の枠PGで囲っている4行×4列の16個の画素が、データ変換の対象画素として選択されたものとする。そして、対象画素グループについて、ステップS4で、ディザマトリクスDMを用いたデータ変換が行われる。その後、ステップS6で、全ての画素についてドットデータを生成したか否かの判定が行われる。判定結果がNoである場合には、再びステップS2で、対象画素グループが選択される。例えば、図6の例では、左側の第5から第8列、第1から第4行の画素を選択するものとしてもよい。以下、同様に画像データ中の全画素についてデータ変換が行われるまで、ステップS2,S4が繰り返される。
【0038】
図8は、ステップS4において使用されるディザマトリクスDMを示す説明図である。図8に示すように、第1実施例では、4行×4列のディザマトリクスDMを用いる。図5において、一つのディザマトリクスDMに対応する画素の集合が、枠PGで示す画素の集合である。このディザマトリクスDMは、複数の画素がそれぞれドットを記録される往路または復路の組み合わせのパターンであって、印刷媒体上で繰り返されるパターンの単位である単位画素グループに対応するマトリクスであることが好ましい。印刷用紙上においては、図5に示すように、4画素×4画素の単位で、各画素がドットを記録される主走査の向きについてのパターンが繰り返されている。一方、5画素×4画素や、3画素×3画素の画素の集合は、各画素がドットを記録される主走査の向きについてのパターンとはなり得ない。なお、ディザマトリクスの大きさは、各画素がドットを記録される主走査の向きについての繰り返しパターンの最小の単位である必要はない。この枠PGで囲った4画素×4画素の画素の集合を、「単位画素グループ」とも呼ぶ。
【0039】
図8に示したディザマトリクスDMは、各要素としてドットを形成するか否かの判断を行うためのしきい値を有している。各しきい値は、15から255まで、階調値の範囲0から255を均等に16分割する値である。そして、第1行と第3行には、階調値の最大値の半分以下、すなわち127以下のしきい値が割り当てられ、第2行と第4行には、階調値の半分より上、すなわち128以上のしきい値が割り当てられている。なお、図8、図5および図6から分かるように、第1行と第3行の要素は、奇数行の主走査ラインの画素に相当する。それらの画素は、主走査ラインの往路でドットを記録される。一方、第2行と第4行の要素は、偶数行の主走査ラインの画素に相当する。それらの画素は、主走査ラインの復路でドットを記録される。階調値の最大値の半分以下のしきい値が割り当てられている要素は、比較的ドットが形成されやすい画素に対応する要素である。図8においては、そのような要素に破線で丸を示す。
【0040】
図9は、図6の第1から第4列、第1から第4行の16個の画素にディザ法を適用してデータ変換を行う方法を示す説明図である。ディザ法においては、各画素の階調値とディザマトリクスのしきい値との比較が行われ、階調値がしきい値よりも大きいときにドットを記録する旨のドットデータが生成される。たとえば、図9の左上の画素については、階調値が85であるのに対してしきい値は111である。よって、階調値がしきい値よりも小さいため、ドットが形成されないことを表すドットデータが形成される。一方、その右隣の画素については、階調値が85であるのに対してしきい値は15である。よって、階調値がしきい値よりも大きいため、ドットが形成されることを表すドットデータが形成される。ドットが形成される画素については、ドットのオン・オフを示す図において、画素を表す升目内に丸を記す。
【0041】
図10は、図6の第1から第4列、第5から第8行の16個の画素にディザ法を適用してデータ変換を行う方法を示す説明図である。たとえば、左上の画素については、階調値が170であるのに対してしきい値は111である。よって、ドットが形成されることを表すドットデータが形成される。一方、その下隣の画素については、階調値が170であるのに対してしきい値は239である。よって、ドットが形成されないことを表すドットデータが形成される。
【0042】
ディザマトリクスの第1列と第3列には比較的小さいしきい値が配されている。その結果、図9および図10で説明したようにして、奇数列の画素には優先的にドットが記録される。ある一定濃度の領域であって、各画素のシアンの階調値が127以下の一定値である領域、すなわちシアンの濃度が50%以下である領域では、ドット記録密度が50%以下となる。そのような領域については、図1において破線で示すように、往路においてのみドットが形成される。このように、所定のインクのドットの記録密度が所定値以下であるときには、主走査の往路(または復路)においてのみ所定のインクのドットの形成が行われる場合には、本明細書では、その色について、主走査の往路(または復路)において「優先的に」ドットを記録される、と表記する。
【0043】
以上のようにして生成したデータにしたがって印刷を行えば、シアンドットは、往路において優先的に記録されることとなる。そして、シアンドットの記録率が50%以下であるときには、シアンドットは、主走査の往路においてのみ記録される。双方向印刷を行う場合には、主走査の往路と復路で同じ位置にドットを形成しようとしても、ドット形成位置ずれが生じてしまうことがある。しかし、第1実施例では、シアンドットは、往路において優先的に記録される。このため、双方向印刷に起因するドット形成位置ずれがシアンドットの記録位置に影響を与えにくい。よって、印刷結果の品質を高くすることができる。
【0044】
図11は、マゼンタのディザマトリクスを示す説明図である。図12は、ブラックのディザマトリクスを示す説明図である。シアン、マゼンタ、ブラックのディザマトリクスは、図8、図11および図12において破線の丸で示すように、第1および第3の行のしきい値に、各色の階調値が取りうる範囲の中央よりも下の値が割り当てられている。しかし、各マトリクスは、しきい値の列の相互の配置が異なっている。
【0045】
図13は、イエロのディザマトリクスを示す説明図である。図14は、ライトシアンのディザマトリクスを示す説明図である。図15は、ライトマゼンタのディザマトリクスを示す説明図である。イエロ、ライトシアン、ライトマゼンタのディザマトリクスは、図13、図14および図15において破線の丸で示すように、第2および第4の行のしきい値に、各色の階調値が取りうる範囲の中央よりも下の値が割り当てられている。しかし、各マトリクスは、しきい値の列の相互の配置が異なっている。
【0046】
図16は、シアンドットの記録率が50%であり、イエロドットの記録率が50%の領域の印刷結果を示す説明図である。図16において、各升目は画素を示す。そして、「C」が記入された丸がシアンドットを示し、「Y」が記入された丸がイエロドットを示す。たとえば、シアンのドットは、ドット記録密度が50%以下であるときには、図8のディザマトリクスから分かるように、すべて奇数番目の主走査ラインの画素に記録される。そして、イエロのドットは、ドット記録密度が50%以下であるときには、図13のディザマトリクスから分かるように、すべて偶数番目の主走査ラインの画素に記録される。
【0047】
図16に示すように、シアンとイエロのドット記録密度が50%以下である場合には、シアンとイエロのドットが同一画素に重ねて記録されることがない。よって、シアンとイエロによって表現される緑色の発色が鮮やかとなり、印刷結果の品質を高くすることができる。また、ドット記録密度が低いときに、シアンとイエロのドットが同一画素に重ねて記録されることがないため、ドットが記録されずに空白として残る画素の数が少なくなる。よって、この点からも、印刷結果の品質を高くすることができる。上記のような効果は、主走査の往路で優先的にドットを記録されるインク色と、復路で優先的にドットを記録されるインク色との任意の組み合わせについて、得られる。
【0048】
なお、第1実施例では、シアンとイエロのドット記録密度が50%以下である場合に、シアンとイエロのドットが同一画素に重ねて記録されることがない印刷を行った。しかし、シアンとイエロのドット記録密度が30%以下である場合に、シアンとイエロのドットが同一画素に重ねて記録されることがない印刷を行うことも好ましい。また、シアンとイエロのドット記録密度が20%以下である場合に、シアンとイエロのドットが同一画素に重ねて記録されることがない印刷を行うことも好ましい。ただし、より高い記録密度において異なるインクのドットが同一画素に重ねて記録されないことがより好ましい。
【0049】
図17は、4行×4列の画素領域内に各色について2画素だけドットを記録する場合の印刷結果を示す説明図である。図8、図11〜図15に示した各色のディザマトリクスを使用すると、印刷結果は、図17に示すようになる。すなわち、4行×4列の画素領域内に各色について2画素だけドットを記録する場合には、各インクのドットは同一画素に記録されない。このため、ドットが重ねて記録されにくい。よって、この点からも印刷結果の品質を高くすることができる。
【0050】
なお、ここでは、各色のドットの記録率が2/16である場合を示したが、たとえば、ディザマトリクスがより多くの要素を含むものである場合などには、ドット記録率についての他の範囲において、異なるインクのドットが同一画素に記録されないようにすることができる。異なる向きの主走査において優先的にドットを記録される2色のインクのドットが、同一画素に記録されない範囲は、それぞれのインクのドット記録率が30%以下の範囲であることが好ましく、50%以下の範囲であることがより好ましい。また、同一の向きの主走査において優先的にドットを記録される2色のインクのドットが、同一画素に記録されない範囲は、それぞれのインクのドット記録率が15%以下の範囲であることが好ましく、25%以下の範囲であることがより好ましい。
【0051】
シアンとマゼンタのドットの形成位置が相対的にずれた場合には、印刷結果の品質に大きく影響を与える。また、シアンとマゼンタのドットの形成位置が相対的にずれた場合も同様である。さらに、ライトシアンとライトマゼンタのドットは、中間調の領域を印刷する際に近接して記録される。よって、ライトシアンとライトマゼンタのドットの相対位置のずれは、印刷結果に大きな影響を与える。
【0052】
第1実施例では、シアンとマゼンタは、いずれも主走査の往路において優先的にドットを記録される。このため、双方向印刷に起因する相互のドット形成位置ずれが生じにくい。また、ライトシアンとライトマゼンタについても、いずれも主走査の復路において優先的にドットを記録される。このため、第1実施例のような印刷を行えば、双方向印刷に起因するドット形成位置ずれが生じにくい。よって、第1実施例のような印刷を行えば、印刷結果の品質を高くすることができる。
【0053】
なお、シアンが、特許請求の範囲にいう「第1のインク」に相当し、ライトシアンが、特許請求の範囲にいう「第2のインク」に相当する。そして、マゼンタが、特許請求の範囲にいう「第3のインク」に相当し、ライトマゼンタが、特許請求の範囲にいう「第4のインク」に相当する。
【0054】
C.第2実施例:
図18は、第2実施例の印刷装置のソフトウェアの構成を示すブロック図である。図19は、第2実施例における各画素のドットの記録方向を示す説明図である。第2実施例においては、図19に示すように、副走査方向に並ぶ画素が互いに同じ向きの主走査でドットを記録される。そして、第2実施例においては、誤差拡散法を使用して、主走査の往路と復路の一方に優先的にドットを記録できるドットデータを生成する。このため、図18に示すように、第2実施例のプリンタドライバは、図2のディザマトリクスDMに代えて誤差拡散データEDを有している。第2実施例のプリンタおよびコンピュータのハードウェア構成は第1実施例と同様である。
【0055】
図20は、第2実施例におけるドットデータの生成ルーチンを示すフローチャートである。第2実施例では、まず、ステップS22で、画素の併合処理を行う。
【0056】
図21は、画素の併合処理ルーチンを示すフローチャートである。図22は、各画素の階調値と組分けの仕方を示す説明図である。図23は、画素の併合処理後の各画素の階調値を示す説明図である。画素の併合処理の際には、まず、ステップS32で、第1の画像データに含まれる画素を、互いにとなりあう二つの画素であって、ドットが記録される主走査の向きが互いに異なる二つの画素の組に、組分けする。図22では、組分けされたそれぞれの画素の組は太い線で囲われている。
【0057】
そして、ステップS34で、各組の画素について、それぞれの階調値の和Srを求める。その後、ステップS36で、求めた和Srと色の階調値が取りうる最大値Rmaxとの比較を行う。和SrがRmax以下である場合には、ステップS38で、主走査の往路で記録される画素に対して、Srを階調値として改めて割り当てる。そして、主走査の復路で記録される画素に対して、0を階調値として改めて割り当てる。一方、和SrがRmaxよりも大きい場合には、ステップS40で、主走査の往路で記録される画素に対して、Rmaxを階調値として改めて割り当てる。そして、主走査の復路で記録される画素に対して、(Sr−Rmax)を階調値として改めて割り当てる。
【0058】
例えば、第1行の第1列と第2列の画素の組においては、Srは86となる。これは、階調値の最大値255よりも小さい。よって、往路でドットを記録される第1列の画素に、階調値として86が割り当てられ、復路でドットを記録される第2列の画素に、階調値として0が割り当てられる。第4行の第1列と第2列の画素の組についても同様である。
【0059】
これに対して、第7行の第1列と第2列の画素の組においては、Srは258となる。これは、階調値の最大値255よりも大きい。よって、往路でドットを記録される第1列の画素に、階調値として255が割り当てられ、復路でドットを記録される第2列の画素に、階調値として3が割り当てられる。
【0060】
その後、ステップS42で、すべての画素について階調値の再設定をしたか否かの判定を行い、判定結果がYesとなるまでステップS36からステップS40の処理を繰り返す。ステップS42での判定結果がYesとなった場合には、画素の併合処理ルーチンを終了する。併合処理ルーチンが終了したときには、図22の各画素の階調値は、図23に示したようになる。このような併合処理ルーチンは、ハーフトーンモジュール99が行う。このハーフトーンモジュール99の機能を第1のデータ変換部99aとして図18に示す。
【0061】
図20のステップS22において、画素の併合処理を終えると、ステップS24で、誤差拡散処理を行う対象画素を選択する。そして、ステップS26で、誤差拡散データEDを使用して、ドットデータを生成する。
【0062】
図24は、誤差拡散の方法を示す説明図である。ハーフトーン処理においては、まず、ある画素について、階調値Ltをあらかじめ定められたしきい値Thと比較する。そして、Lt≧Thである場合には、その画素についてドットを形成することを表すドットデータを生成する。そして、ドットの形成によってその画素において表現される階調Lrと、指定された階調値Ltとの誤差(Lt−Lr)を、まだドットの形成の有無を判断していない画素に配分する。
【0063】
図24(a)は、図23の奇数列の画素について誤差拡散を行う場合の誤差の配分を示す説明図である。例えば、図23の例において、画像データの上の主走査ラインから下の主走査ラインへ、主走査ライン中の画素については、左から右に、順に画素についてドット形成の有無を判断することとする。いま、図23の奇数列の画素、たとえば第1行の第3列の画素について、誤差拡散の処理を行うとすると、図24(a)に示すように、誤差(Lt−Lr)を配分することができる。すなわち、対象画素の下隣の画素に1/2、右側の二つ先の画素に1/4、下隣の画素の両側の二つ先の画素にそれぞれ1/8、というように配分することができる。このように誤差を配分する先の画素を、「配分先画素」とも表記する。
【0064】
図24(b)は、図23の偶数列の画素について誤差拡散を行う場合の誤差の配分を示す説明図である。図23の偶数列の画素、たとえば第1行の第4列の画素について、誤差拡散の処理を行うとすると、図24(b)に示すように、誤差(Lt−Lr)を配分することができる。すなわち、対象画素の右隣の画素に1/2、右側の三つ先の画素に1/4、下隣の画素の両側の画素にそれぞれ1/8、というように配分することができる。なお、第2実施例では、図23の奇数列の画素に優先的にドットを形成するように、階調値が割り当てられる。よって、偶数列の画素には、階調値「0」が割り当てられていることが多く、また、偶数列の画素に0より大きい階調値が割り当てられる場合にも、奇数列の画素に比べて小さい階調値が割り当てられる傾向にある。
【0065】
一方、ハーフトーン処理において、Lt<Thである場合には、その画素についてドットを形成しないこととする。そして、ドットが形成されないことによってその画素において表現されなくなった濃度(階調値)Ltを、まだドットの形成の有無を判断していない画素に配分する。その配分の仕方は、ドットを形成する場合の(Lt−Lr)の配分の仕方と同様である(図24参照)。このようにして、一つの画素についてのドット形成の有無を判断し、誤差の処理を行う。
【0066】
その後、他の画素についてドット形成の有無を判断する際には、「その画素の階調値Ltと、それまでに周囲の画素から配分された誤差Leとの和」と、しきい値Thとを比較する。すなわち、(Lt+Le)≧Thである場合には、その画素についてドットを形成することとする。そして、ドット形成によってその画素において表現される階調と、指定された濃度との誤差(Lt+Le−Lr)を、まだドットの形成の有無を判断していない画素に配分する。一方、(Lt+Le)<Thである場合には、その画素についてドットを形成しないこととして、(Lt+Le)を、まだドットの形成の有無を判断していない画素に配分する。(Lt+Le−Lr)および(Lt+Le)の配分の仕方は、図24に示したとおりである。第2実施例の誤差拡散データED(図18参照)は、図24に示したような、各配分先画素の対象画素に対する相対位置と、それぞれの画素の誤差の配分量、およびしきい値Thを有するデータである。
【0067】
第2実施例では、図24(a)に示すように、優先的にドットを形成する画素(図23の奇数列の画素)の誤差拡散処理においては、誤差は、他の優先的にドットを形成する画素(図23の奇数列の画素)に配分している。そして、図24(b)に示すように、優先的にドットを形成しない画素(図23の偶数列の画素)の誤差拡散処理においては、誤差は、ドットを形成しない画素ではなく、優先的にドットを形成する画素(図23の奇数列の画素)に配分している。このため、このため、誤差拡散処理をすることによって、優先的にドットを形成しない画素にドットが形成されやすくなってしまう、という事態を招きにくい。
【0068】
図20のステップS26の処理を終えると、すべての画素についてドットデータを生成したか否かの判定が行われる。そして、判定結果がYesとなるまでステップS24,S26が繰り返し行われる。ステップS28の判定結果がYesとなったときには、ドットデータ生成ルーチンを終了する。このようなドットデータ生成ルーチンは、ハーフトーンモジュール99が行う。ステップS24〜S28のループに相当するハーフトーンモジュール99の機能を、第2のデータ変換部99bとして図18に示す。
【0069】
以上に説明したようにして誤差拡散法によるハーフトーン処理を行って、画像データの変換を行うことで、奇数列の画素に優先的にドットが記録されるようなデータを生成することができる。第2実施例においては、図19に示すように、主走査の往路でドットを記録される画素は、奇数列の画素である。よって、以上のようなハーフトーン処理を行うことで、主走査の往路でドットを記録される画素に優先的にドットを記録することができる。
【0070】
第2実施例においては、図22のステップS22において画素の併合処理を行っている。そして、図24に示すように、対象画素を基準として一列おきの列に含まれる画素にのみ、誤差を配分するような誤差拡散法を行っている。このため、図23に示したような、すべての画素に階調値が割り当てられているような画像データに対して、画像処理を行って、主走査の往路で優先的にドットを記録するような印刷データを生成することができる。
【0071】
D.第3実施例:
上記第1実施例では、色の濃淡は、1種類の大きさのドットの記録密度で表現されていた。しかし、複数種類の大きさのドットを用いて色の濃淡を表す態様とすることもできる。第3実施例のプリンタは、各ノズルから吐出するインク滴の量を制御することで、大ドット、中ドット、小ドットの3種類の大きさのドットを印刷用紙上に形成することができる。第3実施例のプリンタおよびコンピュータのその他のハードウェア構成は第1実施例と同様である。
【0072】
図25は、階調値と、3種類の大きさのドットの存在割合を示す図である。図25において、左下の原点と、右上の階調値255,ドット記録率100%の点を結ぶ破線は、大ドットのみで色の濃淡を表現する場合の、階調値とドット記録率の関係を示す線である。すなわち、表現すべき階調値と、ドット記録率は正比例の関係にあり、階調値が最高値255であるときに、ドット記録率は100%となる。
【0073】
これに対して、大ドットのほかに中ドットと小ドットを使用して、色の濃淡を表現する場合には、表現すべき階調値に対して、小ドット、中ドット、大ドットの記録率は、それぞれ一点鎖線、二点差線、実線で表されたようになる。たとえば、階調値が64である領域を表現するときには、小ドットのみをその領域の100%の画素に記録する。階調値が128である領域を表現するときには、中ドットのみをその領域の100%の画素に記録する。そして、階調値が96であるときには、その領域の50%の画素に小ドットを記録し、50%の画素に中ドットを記録する。
【0074】
このように、大ドットのほかに中ドットと小ドットを使用して、色の濃淡を表現する場合には、大ドット、中ドット、小ドットそれぞれについて、ディザマトリクスを適用して、ドットデータを生成することができる。その際、たとえば、第1実施例のようなディザマトリクスを使用するのであれば、図25において「%」で表されているドット記録率を、0から255までの擬似的な階調値に変換する。たとえば、階調値96の領域についてドットデータを生成するためには、小ドットについて擬似的な階調値を0から255の範囲の50%である127に設定する。そして、中ドットについて擬似的な階調値も同様に、127に設定する。大ドットは使用されないので、大ドットの疑似的な階調値は0である。
【0075】
そうして、たとえば、小ドットについては、図8のディザマトリクスを適用して、ドットデータを生成し、中ドットについては、図11のディザマトリクスを使用してドットデータを生成することができる。使用するディザマトリクスは、ドットを記録する画素が、小ドット、中ドット、大ドットについて、互いにできるだけ重ならないようなものであることが好ましい。このような態様とすれば、大ドット、中ドット、小ドットといった、大きさの異なる複数種類のドットを使用して色の濃淡を再現する場合にも、主走査の往路と復路のうちの一方について、優先的にドットを記録するようなドットデータを生成することができる。その際、同一色の大中小の各ドットは、同じ向きの主走査で優先的にドットを記録されることが好ましい。
【0076】
E.変形例:
図26および図27は、8行8列のディザマトリクスの例である。第1実施例では、ディザマトリクスは4行4列であったが、マトリクスの大きさ、階調値の範囲、しきい値の値は、他の態様とすることもできる。図26および図27の例では、階調値は0から64までの値をとるものとする。そして、マトリクスは、しきい値として1から64までの1きざみの値を持っている。図26のマトリクスを使用すれば、偶数行の画素に優先的にドットが記録されるようなドットデータを生成することができる。そして、図27のマトリクスを使用すれば、奇数行の画素に優先的にドットが記録されるようなドットデータを生成することができる。
【0077】
図28および図29は、8行16列のディザマトリクスの例である。図28および図29の例では、階調値は0から128までの値をとるものとする。そして、マトリクスは、しきい値として1から128までの1きざみの値を持っている。図28のマトリクスを使用すれば、奇数列に優先的にドットが記録されるようなドットデータを生成することができる。そして、図29のマトリクスを使用すれば、偶数列に優先的にドットが記録されるようなドットデータを生成することができる。
【0078】
画素の主走査方向にピッチが副走査方向のピッチよりも小さいときには、図28および図29のように、一つおきの列に優先的にドットを記録するような記録方法を実施することで、以下のような効果が得られる。すなわち、一定の色で塗りつぶされるべき領域にむらが生じてしまう可能性を低くすることができる。その結果、印刷結果の品質を高くすることができる。また、図28および図29に示すような大きなディザマトリクスを使用すれば、微妙な階調を表現することができる。さらに、大きなディザマトリクスを使用すれば、異なる色同士のドットや異なる大きさのドットが、互いに重なりにくいようなドットデータを生成しやすい。
【0079】
なお、画素の主走査方向と副走査方向のピッチは、以下のようにして測定できる。すなわち、印刷用紙上に主走査方向に、記録可能なドットを連続して記録するのではなく、n1個(n1は正の整数)おきに記録して、そのドット間の距離L2を測定する。そしてL2/n1で、連続してドットを記録した場合の主走査方向のドット間の中心距離を求めることができる。この連続してドットを記録した場合の主走査方向のドット間の中心距離が、主走査方向の画素のピッチである。同様に、印刷用紙上に副走査方向にn2個(n2は正の整数)おきにドットを記録して、そのドット間の距離L2を測定する。そしてL2/n2を求めれば、副走査方向の画素のピッチを求めることができる。
【0080】
図30は、市松模様に並ぶ画素に優先的にドットを記録するようなドットデータを生成するためのディザマトリクスの例である。主走査の往路でドットを記録される画素と、復路でドットを記録される画素とが、市松模様状に並ぶ場合には、図30に示すようなディザマトリクスを使用してドットデータを生成すれば、主走査の往路または復路の一方において優先的にドットが記録されるようなドットデータを生成することができる。
【0081】
図31は、誤差拡散の他の方法を示す図である。図5のように、同じ向きの主走査でドットを記録される画素が主走査方向に並んでいる場合に、ハーフトーン処理において誤差拡散法を使用する際には、図31に示すような配分で誤差を拡散させることが好ましい。たとえば、奇数行の画素に優先的にドットを形成する場合には、奇数行の画素の誤差拡散処理においては、図31(a)に示すように、対象画素の主走査ライン内の画素、および二つ下の主走査ラインに含まれる画素に誤差を配分する。そして、偶数行の画素の誤差拡散処理においては、図31(b)に示すように、対象画素の主走査ラインの一つ下の主走査ラインに含まれる画素に、誤差を配分する。このような態様とすれば、主走査の往路または復路の一方において優先的にドットが記録されるようなドットデータを生成することができる。
【0082】
図32は、誤差拡散の他の方法を示す図である。主走査の往路でドットを記録される画素と、復路でドットを記録される画素とが、市松模様に並ぶ場合には、図32(a)、(b)に示すように誤差を配分することが好ましい。すなわち、優先的にドットを記録する画素の誤差拡散処理においては、図32(a)に示すように、市松模様を構成する二組の画素群のうち、誤差拡散の対象としている画素が含まれる方の画素群に、誤差を配分する。そして、優先的にドットを記録しない画素の誤差拡散処理においては、図32(b)に示すように、市松模様を構成する二組の画素群のうち、誤差拡散の対象としている画素が含まれない方の画素群に、誤差を配分する。このような態様とすれば、主走査の往路または復路の一方において優先的にドットが記録されるようなドットデータを生成することができる。
【0083】
すなわち、誤差拡散処理においては、対象とする画素が優先的にドットを形成する画素である場合には、他の優先的にドットを形成する画素に誤差を配分することが好ましい。そして、対象とする画素が優先的にドットを形成しない画素である場合には、他の優先的にドットを形成しない画素ではなく、優先的にドットを形成する画素に誤差を配分することが好ましい。
【0084】
なお、以上では、優先的にドットを形成する画素と、優先的にドットを形成しない画素と、それぞれについて異なる誤差配分で誤差拡散処理を行う場合について説明した。しかし、優先的にドットを形成する画素と、優先的にドットを形成しない画素との、いずれについても、同じ誤差の配分で誤差拡散処理を行う態様とすることもできる。
【0085】
たとえば、すべての画素を「優先的にドットを形成する第1の画素群」と「優先的にドットを形成しない第2の画素群」とに分けたとき、誤差拡散処理において、誤差拡散処理の対象としている画素と同じ画素群の画素に、その画素の誤差を配分する態様とすることが好ましい。図24の例においては、すべての画素について図24(a)の配分を適用するという態様である。また、図31の例では、すべての画素について図31(a)の配分を適用するという態様であり、図32の例では、すべての画素について図32(a)の配分を適用するという態様である。このような態様とすれば「優先的にドットを形成する第1の画素群」の画素に割り当てられた階調値が、誤差として、「優先的にドットを形成しない第2の画素群」の画素に移されてしまうことがない。
【0086】
なお、優先的にドットを形成する画素と、優先的にドットを形成しない画素との、いずれについても、同じ誤差の配分で誤差拡散処理を行う態様においては、以下のようにすることもできる。すなわち、ある画素について誤差拡散処理を行う際に、配分先画素として、特に、優先的にドットを形成する画素と、優先的にドットを形成しない画素とを区別せずに、いずれの画素にも誤差を配分する態様としてもよい。
【0087】
なお、誤差拡散法で画像処理を行うための誤差拡散データは、次のようなものとすることができる。すなわち、(1)各画素にドットを記録すべきか否かを決定するためのしきい値と、(2)ドットを記録すべきか否かを決定する対象画素における階調値と、対象画素におけるドット階調値と、の差を他の画素に対して配分するための配分データと、を含む誤差拡散データである。配分データは、(2a)対象画素以外の画素であって主走査の往路と復路のうち対象画素と同じ向きの主走査で記録される配分先画素の、対象画素を基準とする相対位置と、(2b)配分先画素に対して割り当てられる差の配分割合と、を含むデータとすることが好ましい。
【0088】
なお、ある画素の「ドット階調値」は、その画素にドットが記録される場合には、そのドットに対応する階調値である。その場合のドット階調値は、ドットがどの程度その色の濃度に寄与するか、または目立つかを表す指標であるといえる。一方、その画素にドットが記録されない場合には、その画素のドット階調値は0である。
【0089】
また、対象画素のしきい値は、上記第2実施例では、階調値の取りうる範囲のの中間の値であったが、階調値の取りうる範囲内の他の値とすることもできる。たとえば、階調値の取りうる範囲内の下から40%の値とすることもでき、60%の値とすることもできる。また、上述のような、「画素にドットが記録される場合の、その画素の階調値」とすることが好ましい。
【0090】
なお、上記実施例では、インクのドットの記録密度が50%以下であるときには、そのインクのドットは、主走査の往路と復路の一方においてのみ記録される。しかし、そのインクのドットが、主走査の往路と復路の一方においてのみ記録されるドット記録密度は、30%以下の範囲であってもよく、20%以下の範囲であってもよい。ただし、高い記録密度においても、ドットが同一の向きの主走査において記録されることがより好ましい。一方、インクのドットの記録密度が30%よりも低いときに、そのインクのドットはが主走査の往路と復路の一方においてのみ記録すれば、濃度の低い領域においてより効果的に印刷結果の品質を高めることができる。そして、インクのドットの記録密度が20%よりも低いときに、そのインクのドットはが主走査の往路と復路の一方においてのみ記録すれば、さらに効果的である。
【0091】
図33は、ノズルが奇数ドット分だけずらして配されている印刷ヘッド28bによる印刷の例を示す説明図である。図の左側に各主走査における印刷ヘッド28bの相対位置を示し、図の右側にシアンとマゼンタのドットの記録の向きを示している。図33において、黒い丸はシアンのノズルを示しており、白い丸はマゼンタのノズルを示している。そして、P1〜P6の矢印は、主走査の向きを示している。
【0092】
図33のような印刷ヘッド28bを使用して印刷を行うと、シアンのドットは、Dcで示したような向きでドットを記録される。そして、マゼンタのドットは、Dmで示したような向きでドットを記録される。すなわち、同じ画素に対して記録されるドットであっても、シアンのドットとマゼンタのドットとは逆の向きの主走査で記録される。このような態様において、シアンのドットは、右向きの矢印で示す主走査の往路で優先的に記録され、マゼンタのドットは、左向きの矢印で示す主走査の復路で優先的に記録されるようにしてもよい。
【0093】
図33のような場合には、シアンとマゼンタは、異なる向きの主走査でそれぞれ優先的に記録されるが、優先的にドットが記録される画素は、いずれも奇数番号が振られた主走査ライン中の画素である。このような印刷を行うこととしてもよい。すなわち、印刷ヘッドが、第1と第2のインクのドットを形成することができる複数のノズル群を含む場合には、第1のインクのドットの記録密度が第1の所定値以下であるときには、往路においてのみ第1のインクのドットの形成を行い、第2のインクのドットの記録密度が第2の所定値以下であるときには、復路においてのみ第2のインクのドットの形成を行うものであることが好ましい。そのような態様とすれば、主走査の往路と復路の両方を活用して、効率的に高品質な印刷を行うことができる。
【0094】
図34から図37は、往路で優先的にドットを記録されるインクと、復路で優先的にドットを記録されるインクとを示した表である。図36、図37に示すDyは、ダークイエロインクを表している。ダークイエロインクは、イエロインクと色相がほぼ同じで濃度が高いインクである。第1実施例のプリンタは、6色のインクを使用するプリンタであった。そして、シアン、マゼンタ、ブラックが、主走査の往路において優先的にドットを記録されるインクであり、イエロ、ライトシアン、ライトマゼンタが、復路において優先的にドットを記録されるインクであった。しかし、往路で優先的にドットを記録されるインクと、復路で優先的にドットを記録されるインクとは、そのような組み合わせに限られるものではなく、他の組み合わせであってもよい。すなわち、4色または7色のインクを使用してもよく、主走査の往路において優先的にドットを記録されるインクと、主走査の復路において優先的にドットを記録されるインクとの組み合わせは任意のものとすることができる。
【0095】
なお、ドットを形成することができるインクの数のうち、ほぼ半数にあたる一部の色については、主走査の往路において優先的にドットを記録されることとし、残りの色のインクについては、主走査の復路において優先的にドットを記録されることが好ましい。そのような態様とすれば、主走査の往路と復路とを活用して効率的に印刷を行うことができる。
【0096】
また、上記のような態様とすれば、一度の主走査において記録されるドットの数の偏りを少なくすることができる。その結果、ドットを記録するインクの数が偏っている方の主走査において、記録されるドットの数を減らすことができる。よって、インク同士の滲みを少なくすることができ、印刷結果の品質を高くすることができる。ここで、「ドットを形成することができるインクの数のうち、ほぼ半数」とは、ドットを形成することができるインクの数を2で割った数を中心として、その数よりも2少ない数から2多い数までの間に含まれる整数を意味する。
【0097】
そして、図35〜図37に示すように、色相の異なる2系統以上のインクがある場合には、次のようにすることが好ましい。すなわち、比較的濃度が高く、互いに色相が異なるインク同士を、同じ向きの主走査で優先的にドットを記録し、比較的濃度が低く、互いに色相が異なるインク同士を、同じ向きの主走査で優先的にドットを記録する。
【0098】
色相が異なるインクのドット同士は、相対位置がずれた場合に印刷結果の品質を大きく低下させる。よって、色相が異なるインク同士は、主走査の同じ向きで優先的にドットを記録することが好ましい。また、濃度が比較的高いインク同士、および濃度が比較的低いインク同士は、印刷用紙上の近接した場所にドットを記録される可能性が高い。よって、比較的濃度が高く、互いに色相が異なるインク同士を、主走査の同じ向きで優先的にドットを記録し、比較的濃度が低く、互いに色相が異なるインク同士を、主走査の同じ向きで優先的にドットを記録することが好ましい。
【0099】
上記各実施例では、色補正モジュール98(図2および図18参照)が、RGBで表された画像データをプリンタ22が使用する各色で画像を表すデータに変換する際には、すべての画素に階調値を割り当てて画像変換を行っていた。しかし、色補正モジュール98が画像変換を行う際に、主走査の往路と復路のうち一方で記録される画素にのみ階調値を設定したデータに変換する態様とすることも好ましい。そのような態様とすれば、各インク色のドット群は一方向の主走査においてのみ記録されるので、印刷結果の品質を高くすることができる。
【0100】
なお、「主走査の往路と復路のうち一方でドットを記録される画素にのみ階調値を設定」するとは、主走査の往路と復路のうち他方でドットを記録される画素には、実質的に階調値を設定しないことを意味する。したがって、往路と復路のうち他方でドットを記録される画素については、階調値のデータを有しないようなデータを、データ変換の結果、生成してもよいし、階調値として0を有するデータを生成してもよい。
【0101】
上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図2に示したようなハーフトーンモジュールによるデータ変換をプリンタのハードウェア回路側で行うこととしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のプリンタによる印刷結果を示す説明図。
【図2】本印刷装置のソフトウェアの構成を示すブロック図。
【図3】プリンタ22の概略構成を示す説明図。
【図4】インク吐出用ヘッド61〜66におけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明図。
【図5】第1実施例における各画素のドットの記録方向を示す説明図。
【図6】色補正が行われた画像データの一部の画素が有する、シアンの階調値を示す説明図。
【図7】ハーフトーン処理の中のドットデータ生成ルーチンを示すフローチャート。
【図8】ステップS4において使用されるディザマトリクスを示す説明図。
【図9】図6の第1から第4列、第1から第4行の16個の画素にディザ法を適用してデータ変換を行う方法を示す説明図。
【図10】図6の第1から第4列、第5から第8行の16個の画素にディザ法を適用してデータ変換を行う方法を示す説明図。
【図11】マゼンタのディザマトリクスを示す説明図。
【図12】ブラックのディザマトリクスを示す説明図。
【図13】イエロのディザマトリクスを示す説明図。
【図14】ライトシアンのディザマトリクスを示す説明図。
【図15】ライトマゼンタのディザマトリクスを示す説明図。
【図16】シアンドットの記録率が50%であり、イエロドットの記録率が50%の領域の印刷結果を示す説明図。
【図17】4行×4列の画素領域内に各色について2画素だけドットを記録する場合の印刷結果を示す説明図。
【図18】第2実施例の印刷装置のソフトウェアの構成を示すブロック図。
【図19】第2実施例における各画素のドットの記録方向を示す説明図。
【図20】第2実施例におけるドットデータの生成ルーチンを示すフローチャート。
【図21】画素の併合処理ルーチンを示すフローチャート。
【図22】各画素の階調値と組分けの仕方を示す説明図。
【図23】画素の併合処理後の各画素の階調値を示す説明図。
【図24】誤差拡散の方法を示す説明図。
【図25】階調値と、3種類の大きさのドットの存在割合を示す図。
【図26】8行8列のディザマトリクスの例を示す説明図。
【図27】8行8列のディザマトリクスの例を示す説明図。
【図28】8行16列のディザマトリクスの例を示す説明図。
【図29】8行16列のディザマトリクスの例を示す説明図。
【図30】市松模様に並ぶ画素に優先的にドットを記録するようなドットデータを生成するためのディザマトリクスの例を示す説明図。
【図31】誤差拡散の他の方法を示す図。
【図32】誤差拡散の他の方法を示す図。
【図33】ノズルが奇数ドット分だけずらして配されている印刷ヘッドによる印刷の例を示す説明図。
【図34】往路で優先的にドットを記録されるインクと、復路で優先的にドットを記録されるインクとを示した表。
【図35】往路で優先的にドットを記録されるインクと、復路で優先的にドットを記録されるインクとを示した表。
【図36】往路で優先的にドットを記録されるインクと、復路で優先的にドットを記録されるインクとを示した表。
【図37】往路で優先的にドットを記録されるインクと、復路で優先的にドットを記録されるインクとを示した表。
【符号の説明】
12…スキャナ
21…CRTディスプレイ
22…プリンタ
23…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
26…プラテン
28,28b…印刷ヘッド
31…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置検出センサ
40…制御回路
61〜66…インク吐出用ヘッド
71…ブラックインク用カートリッジ
72…カラーインク用カートリッジ
90…コンピュータ
91…ビデオドライバ
95…アプリケーションプログラム
96…プリンタドライバ
97…解像度変換モジュール
98…色補正モジュール
99…ハーフトーンモジュール
99a…第1のデータ変換部
99b…第2のデータ変換部
100…ラスタライザ
C…シアンノズル群
DM…ディザマトリクス
DM(C)…シアン用のディザマトリクス
DM(K)…ブラック用のディザマトリクス
DM(LC)…ライトシアン用のディザマトリクス
DM(LM)…ライトマゼンタ用のディザマトリクス
DM(M)…マゼンタ用のディザマトリクス
DM(Y)…イエロ用のディザマトリクス
Dc…シアンドットの記録の向き
Dm…マゼンタドットの記録の向き
ED…誤差拡散データ
FNL…印刷画像データ
K…ブラックノズル群
LC…ライトシアンノズル群
LM…ライトマゼンタノズル群
LUT…色補正テーブル
M…マゼンタノズル群
MID…中間画像データ
Nz…インクジェットノズル
ORG…原カラー画像データ
P…印刷用紙
P1〜P6…主走査
PE…ピエゾ素子
PG…一つのディザマトリクスに対応する画素のグループ(単位画素グループ)
Y…イエロノズル群
k…ノズルピッチ

Claims (19)

  1. 印刷媒体上に所定の同一のインクのドットを形成することができるノズル群を有する印刷ヘッドを用いて印刷を行う方法であって、
    前記所定のインクのドットの記録密度が所定値以下であるときには、往路または復路の一方においてのみ前記所定のインクのドットの形成を行うことを特徴とする印刷方法。
  2. 請求項1記載の印刷方法であって、
    前記印刷ヘッドは、第1と第2のインクのドットを形成することができる複数のノズル群を含み、
    前記印刷方法は、
    前記第1のインクのドットの記録密度が第1の所定値以下であるときには、往路においてのみ前記第1のインクのドットの形成を行い、
    前記第2のインクのドットの記録密度が第2の所定値以下であるときには、復路においてのみ前記第2のインクのドットの形成を行う、印刷方法。
  3. 請求項2記載の印刷方法であって、
    前記第1および第2のインクのドットの記録密度が、いずれも前記第1および第2の所定値以下の値である第3の所定値以下であるときには、前記印刷媒体上の互いに異なる画素に、ぞれぞれ前記第1および第2のインクのドットの形成を行う、印刷方法。
  4. 請求項1記載の印刷方法であって、
    前記印刷ヘッドは、互いに異なるドットを形成することができる複数のノズル群を含み、
    前記印刷方法は、
    前記複数のノズル群がドットを形成することができるインクの数のうち、ほぼ半数にあたる一部のインクのドットの記録密度がそれぞれ第1の所定値以下であるときには、往路においてのみ前記一部のインクのドットの形成を行い、
    前記複数のノズル群がドットを形成することができるインクのうち、他の残りのインクのドットの記録密度がそれぞれ第2の所定値以下であるときには、復路においてのみ前記残りのインクのドットの形成を行う、印刷方法。
  5. 請求項1記載の印刷方法であって、
    印刷ヘッドは、第1と第2のインクのドットを形成することができる複数のノズル群を含み、
    前記印刷方法は、
    前記第1のインクのドットの記録密度が第1の所定値以下であるときには、往路においてのみ前記第1のインクのドットの形成を行い、
    前記第2のインクのドットの記録密度が第2の所定値以下であるときには、前記往路においてのみ前記第2のインクのドットの形成を行い、
    前記第1および第2のインクのドットの記録密度が、いずれも前記第1および第2の所定値以下の値である第3の所定値以下であるときには、前記印刷媒体上の互いに異なる画素に、ぞれぞれ前記第1および第2のインクのドットの形成を行う、印刷方法。
  6. 請求項1記載の印刷方法であって、
    前記印刷ヘッドは、
    第1のインクのドットを形成することができる第1のノズル群と、
    前記第1のインクと色相がほぼ同一であって濃度が異なる第2のインクのドットを形成することができる第2のノズル群と、
    前記第1のインクとは色相が異なる第3のインクのドットを形成することができる第3のノズル群と、
    前記第3のインクと色相がほぼ同一であって濃度が異なる第4のインクのドットを形成することができる第4のノズル群と、を含み、
    前記印刷方法は、
    前記第1および前記第3のインクのドットの記録密度がそれぞれ第1の所定値以下であるときには、往路においてのみ前記第1および第3のインクのドットの形成を行い、
    前記第2および前記第4のインクのドットの記録密度がそれぞれ第2の所定値以下であるときには、復路においてのみ前記第2および前記第4のインクのドットの形成を行う、印刷方法。
  7. 請求項1記載の印刷方法であって、
    前記画素の主走査方向にピッチが副走査方向のピッチよりも小さいときに、同一の主走査ライン上において一つおきの位置にある画素には、同一の向きの主走査でドットを記録する、印刷方法。
  8. 印刷媒体上に所定の同一のインクのドットを形成することができるノズル群を有する印刷ヘッドを備えた印刷部に、前記印刷ヘッドと前記印刷媒体との少なくとも一方を搬送する主走査を双方向に行わせつつ、印刷媒体上にドットを形成して印刷を行わせるための、印刷データを生成する印刷データ生成装置であって、
    前記所定のインクのドットの記録密度が所定値以下であるときには、往路または復路の一方においてのみ、前記印刷部に前記所定のインクのドットの形成を行わせるための印刷データを生成する、印刷データ生成装置。
  9. 請求項8記載の印刷データ生成装置であって、
    前記印刷ヘッドは、第1と第2のインクのドットを形成することができる複数のノズル群を含み、
    前記印刷データ生成装置は、
    前記第1のインクのドットの記録密度が第1の所定値以下であるときには、往路においてのみ、前記印刷部に前記第1のインクのドットの形成を行わせ、
    前記第2のインクのドットの記録密度が第2の所定値以下であるときには、復路においてのみ、前記印刷部に前記第2のインクのドットの形成を行わせるような、前記印刷データを生成する印刷データ生成装置。
  10. 請求項9記載の印刷データ生成装置であって、
    前記第1および第2のインクのドットの記録密度が、いずれも前記第1および第2の所定値以下の値である第3の所定値以下であるときには、前記印刷媒体上の互いに異なる画素に、ぞれぞれ前記第1および第2のインクのドットの形成を行わせるための、前記印刷データを生成する印刷データ生成装置。
  11. 請求項8記載の印刷データ生成装置であって、
    前記印刷ヘッドは、互いに異なるインクのドットを形成することができる複数のノズル群を含み、
    前記印刷データ生成装置は、
    前記複数のノズル群がドットを形成することができるインクの数のうち、ほぼ半数にあたる一部のインクのドットの記録密度がそれぞれ第1の所定値以下であるときには、往路においてのみ、前記印刷部に前記一部のインクのドットの形成を行わせ、
    前記複数のノズル群がドットを形成することができるインクのうち、他の残りのインクのドットの記録密度がそれぞれ第2の所定値以下であるときには、復路においてのみ、前記印刷部に前記残りのインクのドットの形成を行わせるための、前記印刷データを生成する印刷データ生成装置。
  12. 請求項8記載の印刷データ生成装置であって、
    前記印刷ヘッドは、第1と第2のインクのドットを形成することができる複数のノズル群を含み、
    前記印刷データ生成装置は、
    前記第1のインクのドットの記録密度が第1の所定値以下であるときには、往路においてのみ前記第1のインクのドットの形成を行わせ、
    前記第2のインクのドットの記録密度が第2の所定値以下であるときには、前記往路においてのみ前記第2のインクのドットの形成を行わせ、
    前記第1および第2のインクのドットの記録密度が、いずれも前記第1および第2の所定値以下の値である第3の所定値以下であるときには、前記印刷媒体上の互いに異なる画素に、ぞれぞれ前記第1および第2のインクのドットの形成を行わせるための、前記印刷データを生成する印刷データ生成装置。
  13. 請求項8記載の印刷データ生成装置であって、
    前記印刷ヘッドは、
    第1のインクのドットを形成することができる第1のノズル群と、
    前記第1のインクと色相がほぼ同一であって濃度が異なる第2のインクのドットを形成することができる第2のノズル群と、
    前記第1のインクとは色相が異なる第3のインクのドットを形成することができる第3のノズル群と、
    前記第3のインクと色相がほぼ同一であって濃度が異なる第4のインクのドットを形成することができる第4のノズル群と、を備え、
    前記印刷データ生成装置は、
    前記第1および前記第3のインクのドットの記録密度がそれぞれ第1の所定値以下であるときには、往路においてのみ前記第1および第3のインクのドットの形成を、前記印刷部に行わせ、
    前記第2および前記第4のインクのドットの記録密度がそれぞれ第2の所定値以下であるときには、復路においてのみ前記第2および前記第4のインクのドットの形成を、前記印刷部に行わせるための前記印刷データを生成する印刷データ生成装置。
  14. 請求項8記載の印刷データ生成装置であって、
    前記画素の主走査方向にピッチが副走査方向のピッチよりも小さいときに、同一の主走査ライン上において一つおきの位置にある画素には、同一の向きの主走査でドットを記録させるための、前記印刷データを生成する印刷データ生成装置。
  15. 請求項8記載の印刷データ生成装置であって、
    印刷対象の画像を表す第1の画像データであって、前記印刷部が使用するインクの色の濃度を画素ごとに表す階調値を含む第1の画像データを準備する第1のデータ生成部と、
    それぞれしきい値が割り当てられた複数の要素を含むディザマトリクスを格納している記憶部と、
    前記ディザマトリクスを使用して、前記第1の画像データを、ドットの記録状態を表すドットデータを含む第2の画像データに変換する第2のデータ生成部と、を含み、
    前記ディザマトリクスは、
    すべての前記要素のうち、前記主走査の往路と復路のうち前記一方で記録される画素に対応する前記要素には、前記階調値が取りうる範囲の半分以下の値が割り当てられており、
    すべての前記要素のうち、前記主走査の往路と復路のうち前記他方で記録される画素に対応する前記要素には、前記階調値が取りうる範囲の半分より大きい値が割り当てられているマトリクスである、印刷データ生成装置。
  16. 請求項8記載の印刷データ生成装置であって、
    印刷対象の画像を表す第1の画像データであって、前記印刷部が使用するインクの色の濃度を画素ごとに表す階調値を含む第1の画像データを準備する第1のデータ生成部と、
    誤差拡散法を使用して、前記第1の画像データを、ドットの記録状態を表すドットデータを含む第2の画像データに変換する第2のデータ生成部と、を含み、
    前記第2のデータ生成部は、
    前記第1の画像データを改変する第1のデータ変換部と、
    前記誤差拡散法を使用して、前記改変された第1の画像データを前記第2の画像データに変換する第2のデータ変換部と、を有し、
    前記第1のデータ変換部は、
    前記第1の画像データに含まれる画素を、互いにとなりあう二つの画素であって、前記ドットが記録される前記主走査の向きが互いに異なる二つの画素の組に、組分けし、
    前記各組の画素について、それぞれの前記階調値の和Srを求め、
    前記和Srが前記階調値が取りうる最大値Rmax以下である場合には、前記主走査の往路と復路のうち前記一方で記録される画素に対して、前記和Srを階調値として改めて割り当て、前記主走査の往路と復路のうち前記他方で記録される画素に対して、0を前記階調値として改めて割り当て、
    前記和Srが前記階調値が取りうる最大値Rmaxよりも大きい場合には、前記主走査の往路と復路のうち前記一方で記録される画素に対して、前記Rmaxを階調値として改めて割り当て、前記主走査の往路と復路のうち前記他方で記録される画素に対して、(Sr−Rmax)を前記階調値として改めて割り当てる、印刷データ生成装置。
  17. 請求項15記載の印刷データ生成装置であって、
    前記第1のデータ生成部は、前記主走査の往路と復路のうち前記一方でドットを記録される画素にのみ前記階調値が設定されている前記第1の画像データを準備する、印刷データ生成装置。
  18. 印刷媒体上に所定の同一のインクのドットを形成することができるノズル群を有する印刷ヘッドを有する印刷部を備えたコンピュータに、前記印刷ヘッドと前記印刷媒体との少なくとも一方を搬送する主走査を双方向に行わせつつ、印刷媒体上にドットを形成して印刷を行わせるためのプログラムであって、
    前記所定のインクのドットの記録密度が所定値以下であるときには、前記往路または前記復路の一方においてのみ、前記印刷部に前記所定のインクのドットの形成を行う処理を、前記コンピュータに行わせるためのプログラム。
  19. 印刷媒体上にドットを形成することにより印刷を行う印刷装置であって、
    前記印刷媒体上に所定の同一のインクのドットを形成することができるノズル群を有する印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドと前記印刷媒体との少なくとも一方を移動させる主走査を双方向に行う主走査駆動部と、
    前記印刷ヘッドと前記印刷媒体との少なくとも一方を前記主走査の方向と交わる方向に移動させる副走査を行う副走査駆動部と、
    前記各部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記所定のインクのドットの記録密度が所定値以下であるときには、前記往路または前記復路の一方においてのみ前記所定のインクのドットの形成を行う、印刷装置。
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