JP2004009185A - チューブ切断装置 - Google Patents

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JP2004009185A JP2002164489A JP2002164489A JP2004009185A JP 2004009185 A JP2004009185 A JP 2004009185A JP 2002164489 A JP2002164489 A JP 2002164489A JP 2002164489 A JP2002164489 A JP 2002164489A JP 2004009185 A JP2004009185 A JP 2004009185A
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渡辺 英行
Ichiro Kimura
木村 一郎
Takeshi Kageyama
陰山 健
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Abstract

【課題】切断刃具と扁平チューブの送り速度追従機構及び切断機構の構造の簡素化が図れると共に、切断機構の慣性力の増大を抑制でき、扁平チューブの高速切断を可能としたチューブ切断装置を提供する。
【解決手段】送給される扁平チューブ5の厚さ方向の上下に配置され、回転軸13,14と一体に回転する一対の上・下刃具ホルダ3,4と、これらの刃具ホルダに各々固定され、扁平チューブの送り方向に対して直線状刃先が直交する方向に配置された一対の上・下切断刃具1,2と、これらの切断刃具を回転駆動する刃具駆動モータ11とを備えていて、切断刃具が1回転することで1回の切断が行われる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続して送給される長尺の扁平チューブを所定長さに切断するチューブ切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
連続して送給される長尺の扁平チューブを所定長さに切断するチューブ切断装置として、送り込まれてくる扁平チューブの上下に配置されたローラカッタが切断面に沿って、扁平チューブの送り方向に対して直角方向に横切ることで扁平チューブを所定の長さに切断する扁平チューブ切断装置が、従来より特開平8−71838号公報により知られている。
【0003】
ところで、扁平チューブの送り方向に対して直角方向にローラカッタを横切らせて切断する切断装置においては、ローラカッタが扁平チューブの幅分の距離を横切っている間は、ローラカッタ装置を載せたスライダが扁平チューブの送りスピードと同じスピードで扁平チューブの進行方向に進む必要がある。
【0004】
このため上記公報の扁平チューブ切断装置では、スライダをクランク機構で往復運動させて、チューブの進行方向と同じ方向に動くと共に、扁平チューブの送りスピードと一致している間に、ローラカッタが扁平チューブの幅分の距離を横切ることができるようにする追従駆動機構を設けていた。そのために、機構が複雑になると共に、各部位の動作量が大きくなり、またローラカッタ装置の慣性力が増大し、近年の更なる高速化の要求に対して対応できないという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に鑑みなされたもので、その目的は、切断刃具と扁平チューブの送り速度追従機構及び切断機構の構造の簡素化が図れると共に、切断機構の慣性力の増大を抑制することができ、扁平チューブの高速切断を可能としたチューブ切断装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載のチューブ切断装置を提供する。
請求項1に記載のチューブ切断装置は、扁平チューブの厚さ方向の上下に配置され、回転軸と一体に回転する一対の上・下刃具ホルダと、この上・下刃具ホルダに固定され、扁平チューブの送り方向に対し直線状の刃先が直交する方向に配置された一対の上・下切断刃具と、この上・下切断刃具を回転駆動する刃具駆動モータとを備えていて、上・下切断刃具が1回転することで1回の切断が行われるようにしたものである。これにより、従来のように切断刃具を切断面に対してスライドさせる必要がないため、大きな回転トルクを必要とせず、装置の大型化及び機構の複雑化を防止できる。また回転部が、刃具ホルダと切断刃具のみのため、慣性力の増大を防止でき、切断装置の高速化に追従できる。
【0007】
請求項2のチューブ切断装置は、一対の上・下切断刃具が、刃具噛み合い位置において所定のラップ代jと芯ずれ量kをもつように配置されているものであり、これにより、切断刃具の刃具ホルダへの取付調整が容易になると共に、バリを発生することなく、確実に切断が行え、その切断面も良好なものが得られる。
請求項3のチューブ切断装置は、上・下切断刃具の刃先にランド部を設けるようにしたものであり、これにより、刃先のカケや摩耗を防止でき、切断刃具の耐久性を向上できる。
【0008】
請求項4のチューブ切断装置は、刃具駆動モータを変速することによって連続して送給される扁平チューブに上・下切断刃具が追従できるようにしたものであり、これにより、切断刃具の回転速度を扁平チューブの送り速度に追従可能としたものである。
請求項5のチューブ切断装置は、扁平チューブの指定された切断長さに応じて、扁平チューブの送り速度に基づいて刃具駆動モータを制御する制御手段を更に備えたものであり、これにより、扁平チューブを各種の必要とされる長さに応じて切断が可能となる。
【0009】
請求項6のチューブ切断装置は、切断対象物の扁平チューブが熱交換器用チューブであって、その内部が区画された複数の流路を有していることを特定したものであり、本発明のチューブ切断装置は、この種のチューブの切断に好適なものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に従って本発明の実施の形態のチューブ切断装置について説明する。図1は、本発明のチューブ切断装置の全体構成を示す斜視図である。本発明のチューブ切断装置は、切断される扁平チューブ5の上下に対称の位置に配置される一対の回転する上切断刃具1と下切断刃具2とを有している。この上・下切断刃具1,2の刃先は、直線状に形成されており、扁平チューブ5に対しその切断面が直角になるように配置されている。即ち、上・下切断刃具1,2は、扁平チューブ5の送り方向に対して直交して配置されている。上・下切断刃具1,2はそれぞれ、上刃具ホルダ3と下刃具ホルダ4に保持されている。
【0011】
上刃具ホルダ3は、図示しないベース上に立設されたスタンド7に回転可能に支持されている上回転軸13に取り付けられており、同様に下刃具ホルダ4は、スタンド7に回転可能に支持されている下回転軸14に取り付けられている。上・下刃具ホルダ3,4は、略同じ形状をしており、例えば図1に示されるように軸心より半径方向両側に延在した板状部を有し、その一方の板状部端に切断刃具1,2が取り付けられている。この刃具ホルダ3,4は、慣性力の増大を防止するために出来るだけ軽量化することが好ましい。
【0012】
スタンド7を介して上刃具ホルダ3と反対側の上回転軸13には、上刃具駆動ギヤ8が取り付けられている。同様に、スタンド7を介して下刃具ホルダ4と反対側の下回転軸14には、下刃具駆動ギヤ9が取り付けられている。上刃具駆動ギヤ8と下刃具駆動ギア9とは、噛合している。下回転軸14は、刃具駆動モータ11のシャフトとカップリング10を介して接続している。したがって、刃具駆動モータ11が作動すると、下刃具駆動ギア9と上刃具駆動ギア8とは互いに逆方向に回転し、これに伴って下切断刃具2を備えた下刃具ホルダ4と上切断刃具1を備えた上刃具ホルダ3も互いに逆方向に同期して回転する。
【0013】
扁平チューブ5は、送入ガイドシュート6上を図示されない送給ローラによって送り込まれ、回転する上・下切断刃具1,2によって所定の長さに切断された後、送出ガイドシュート12上を通って次工程へと送り出される。送入ガイドシュート6と送出ガイドシュート12とは、下切断刃具2が回転できるように所定の間隔をあけて配置されている。
扁平チューブ5の切断は、上・下切断刃具1,2が1回転で1回行われるようになっており、刃具駆動モータ11は、扁平チューブ5の切断長さ、送り速度に応じて、後述する切断制御手段によって速度を変化させることができるようになっている。
【0014】
図2は、扁平チューブ5の切断制御を説明する図である。チューブ切断装置は、刃具駆動モータ11を制御する切断制御手段としての制御装置(CPU)17と、この制御装置17に扁平チューブ5の供給速度の情報を出力するチューブ送り検出ローラ15及びチューブ送り速度検出器16とを備えている。従って、扁平チューブ5の切断長さ指令が制御装置17に入力されると、その指定された切断長さに応じ、チューブ送り検出ローラ15の回転をチューブ送り検出器16によりパルス変換し、制御装置(CPU)17で演算処理して刃具駆動モータ11を制御している。
【0015】
図2において、2つの点線の円は上・下切断刃具1,2の先端のそれぞれの回転軌跡を示しており、この回転軌跡を、図2に示すように切断が行われるC区間、切断後の段階であるA区間及び切断前の段階であるB区間と区分けすると、刃具駆動モータ11の回転速度は、A,B区間において、上・下切断刃具1,2の円周長Lと扁平チューブ5の長さlにより、次の関係になるように、刃具駆動モータ11は制御装置17により制御される。
Figure 2004009185
また、C区間では、上・下切断刃具1,2が扁平チューブ5に等速追従するように制御する。このようにして、扁平チューブ5を指定長さに切断できるように刃具駆動モータ11を制御する。
【0016】
図3は、本発明の上・下切断刃具1,2による切断メカニズムを説明する図である。いま図示されたように下切断刃具2に関して説明すると、下切断刃具2の先端が扁平チューブ5の表面に接触し、切断を開始する点をD とし、下切断刃具2の先端が扁平チューブ5の厚さの中心線(1/2厚さ)Eに達した点をD とし、下切断刃具2の先端が最上点に達した点をD とすると、扁平チューブ5は点D から点D で上・下切断刃具1,2が扁平チューブ5に喰い込み、切断を完了される。即ち、下切断刃具2の回転中心をDとすると、点D 、点0、点D のなす角度h間で切断が完了する。また、点D 、点0、点D のなす切断開始角度i時において、下切断刃具2と扁平チューブ5との接触角度e,fは、出来るだけ大きくとり、切断刃具角度gは小さい方が切断抵抗が少なくなり、その切断面も良好となる。即ち、切断刃具の刃先の断面形状の角度gは、出来るだけ鋭角にすることが好ましい。
なお、上述の説明は、上切断刃具1に対しても同様に説明できるものである。
【0017】
図4(a),(b)は、上切断刃具1と下切断刃具2の両者の刃具噛み合い位置、即ち図3の点D の位置でのラップ代jと芯ずれ量kを示している。これは、一対の切断刃具の刃先を突き合わせる場合、刃具取付調整が困難であり、例えば、突き合わせの切断刃具の刃先が離れていると、多数の仕切り壁を有する扁平チューブを完全に切断することができないし、また突き合わせの切断刃具の刃先が出過ぎると、お互いの刃先が干渉して破損する恐れがあるためである。この上・下切断刃具1,2の刃具噛み合い位置での、ラップ代jと芯ずれ量kを適正に選択することにより、切断バリが発生することなく、扁平チューブ5を確実に切断でき、その切断面も良好なものとなる。
【0018】
図5(a)〜(d)は、本発明のチューブ切断装置における切断刃具1,2のそれぞれ異なる実施例を示している。即ち、図5(a)では切断刃具1,2の刃先の断面形状が尖っていて対称形となっているのに対し、図5(c)では、その断面形状が尖っていて非対称形となっている。図5(b),(d)では、切断刃具1,2の刃先を尖らせることなく、所定の長さmのランド部(平坦部)1aを形成している。図5(b)では、(a)の対称形の刃先の先端に所定の長さmのランド部1aを形成し、図5(d)では、(c)の非対称形の刃先の先端に同様に所定の長さmのランド部1aを形成している。これは、刃先の先端が尖っていると欠けや摩耗が生じ易いために、刃先に耐久性を持たせるためにランド部1aを形成したものである。なお、本発明における切断刃具1,2は、ランド部1aの有無、対称、非対称形を問わず板状のものから形成されていて、その刃の長さは、当然切断対象の扁平チューブの幅よりも大きいものである。
【0019】
図6(a)〜(c)は、本発明のチューブ切断装置における切断対象物である扁平チューブ5のそれぞれの断面形状を示している。これらの扁平チューブ5は、例えば冷凍サイクルに使用される冷媒凝縮器の熱交換部に使用され、その内部を冷媒が通るものである。扁平チューブ5は、扁平状に形成された外周壁とその内部を幅方向に複数の仕切壁5aで仕切った冷媒流路5bを有する扁平多穴管である。このような構造の扁平チューブ5は、複数の冷媒流路を形成する雄型ダイスと外周壁と仕切壁を形成する雌型ダイスとを組み合わせた複合型の押し出し成形用ダイスを用いた押し出し成形により製造される。
なお、本発明のチューブ切断装置の切断対象物として、扁平チューブを例にして説明しているが、他の長尺物の切断にも適宜適用可能なものである。
【0020】
以上説明したように、本発明においては、切断刃具を切断面に沿ってスライドさせる必要がないため、大きな回転トルクを必要とせず、したがって、動力及びスライド機構部の部品耐久性等による構造の大型化を防止でき、切断の高速化が図れる。また、切断刃具を刃具ホルダに固定し、回転部を刃具ホルダと切断刃具のみとしていることで、慣性力を最小限にして高速追従が容易に図れる。更に、切断刃具のくい込み量が、チューブ厚さの半分ですみ、短時間で切断でき、チューブ切断装置の高速化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のチューブ切断装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明のチューブ切断装置の切断制御について説明する図である。
【図3】本発明のチューブ切断装置の上・下切断刃具による切断メカニズムについて説明する図である。
【図4】上・下切断刃具の両者の刃具噛み合い位置を、(a)対称形刃先、(b)非対称形刃先、の場合で説明する図である。
【図5】本発明のチューブ切断装置の上・下切断刃具の刃先形状の各々の実施例(a)〜(d)を示している。
【図6】本発明のチューブ切断装置の切断対象物である扁平チューブの断面図の例示(a)〜(c)である。
【符号の説明】
1…上切断刃具
2…下切断刃具
3…上刃具ホルダ
4…下刃具ホルダ
5…扁平チューブ
6…送入ガイドシュート
7…スタンド
8…上刃具駆動ギア
9…下刃具駆動ギア
10…カップリング
11…刃具駆動モータ
12…送出ガイドシュート
13…上回転軸
14…下回転軸
15…チューブ送り検出ローラ
16…チューブ送り速度検出器
17…制御装置(CPU)

Claims (6)

  1. 連続して送給される長尺の扁平チューブを所定長さに切断するチューブ切断装置において、このチューブ切断装置が、
    送給される前記扁平チューブの厚さ方向の両側である上下に配置され、回転軸と一体に回転する一対の上・下刃具ホルダと、
    前記一対の上・下刃具ホルダの各々に固定され、送給される前記扁平チューブに対して直線状の刃先が直交する方向に配置された一対の上・下切断刃具と、
    前記一対の上・下切断刃具を回転駆動する刃具駆動モータと、
    を具備していて、前記一対の上・下切断刃具が1回転することで1回の切断が行われることを特徴とするチューブ切断装置。
  2. 前記一対の上・下切断刃具が、刃具噛み合い位置において所定のラップ代jと芯ずれ量kをもつように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のチューブ切断装置。
  3. 前記一対の上・下切断刃具の刃先にランド部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のチューブ切断装置。
  4. 前記一対の上・下切断刃具が、前記刃具駆動モータを変速することによって連続して送給される前記扁平チューブに追従できるようになっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のチューブ切断装置。
  5. 前記扁平チューブの指定された切断長さに応じて、前記扁平チューブの送り速度に基づいて前記刃具駆動モータを制御する制御手段を更に具備していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のチューブ切断装置。
  6. 前記扁平チューブが熱交換器用チューブであって、その内部が区画された複数の流路を有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のチューブ切断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107150146A (zh) * 2016-03-04 2017-09-12 北新集团建材股份有限公司 飞剪控制系统

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