JP2004009168A - 制御装置および機械装置システム - Google Patents

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Hiroyuki Maehara
前 原 弘 之
Kazuyuki Iizuka
飯 塚 和 之
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Abstract

【課題】電源切断時における重力軸の自然落下を防止することができる制御装置およびこの制御装置を備えた機械装置システムを提供する。
【解決手段】工作機械システム(機械装置システム)1は、工作機械(機械装置)2と、工作機械2を制御する制御装置3とを備えている。工作機械2は、重力の影響によって移動する可能性のある主軸ヘッド14(重力軸)を有するとともに、主軸ヘッド14を駆動するサーボモータ15と、主軸ヘッド14を制動させるブレーキ装置16とを有している。制御装置3は、サーボモータ15を制御するサーボアンプ21と、ブレーキ装置16を制御するブレーキ回路22と、制御電源24とを具備している。サーボアンプ21およびブレーキ回路22には主制御部23が接続されている。制御電源24は、遅延回路25を介して主制御部23に接続されるとともに、ブレーキ回路22に接続されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、重力軸を具備する機械装置を制御する制御装置およびこの制御装置を備えた機械装置システムに関し、とりわけ、電源の切断時に重力軸が重力の作用により落下してしまうことを防止する制御装置および機械装置システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
プレス機械等の工作機械によりワークを加工する際、工作機械が具備するスライドや主軸ヘッドをモータにより駆動して重力方向へ上下動させることにより、ワークを加工する場合がある。
【0003】
このスライドや主軸ヘッドのように重力の影響によって移動する可能性のある重力軸を備えた工作機械は、重力軸の重力方向への上下動を制動するためのブレーキ装置を具備している。このブレーキ装置は、ワーク加工時の他に、通常のワーク加工停止時、緊急時や停電時のような非常停止時に重力軸を制動して重力軸が落下するのを防止するようになっている。
【0004】
図3は、工作機械と従来の制御装置とを備えた工作機械システムの構成を示す概略構成ブロック図である。
【0005】
図3に示す工作機械2は、作業テーブル11上でワークWの加工を行う主軸ヘッド14(重力軸)と、主軸ヘッド14をボールネジ13に沿って重力方向へ上下動させるサーボモータ15と、主軸ヘッド14の上下動を制動するブレーキ装置16と、を備えている。一方、工作機械2を制御する制御装置3は、制御電源24と、制御電源24に接続された主制御部23と、主制御部23に接続されたサーボアンプ21およびブレーキ回路22と、を備えている。
【0006】
制御電源24は、制御装置3の外部に設けられた電源スイッチ31がオフに切り換えられた際に電源オフ信号が入力される電源オフ検出回路27と、停電時に単相交流が電源オフ信号として入力される停電検出回路26と、を有している。
【0007】
通常の電源オフ時には、電源スイッチ31がオフに切り換えられて、電源オフ検出回路27に電源オフ信号が送られ、電源オフ検出回路27から主制御部23に電源オフ検出信号が送られるようになっている。また停電時には、停電検出回路26に単相交流の電源オフ信号が送られ、停電検出回路26から主制御部23に電源オフ検出信号が送られるようになっている。主制御部23は、制御電源24の電源オフ検出回路26あるいは停電検出回路27から送られてくる電源オフ信号に応じて、電力遮断信号をサーボアンプ21へ送るとともにブレーキ有効信号をブレーキ回路22へ送るようになっている。そして、サーボアンプ21は、主制御部23から送られてきた電力遮断信号に応じて工作機械2のサーボモータ15への電力供給を遮断し、サーボモータ15を停止させる。これによりサーボモータ15による主軸ヘッド14の駆動は停止する。また、ブレーキ回路22は、主制御部23から送られてきたブレーキ有効信号に応じて工作機械2のブレーキ装置16を作動させる。これにより主軸ヘッド14は制動させられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述の工作機械システム1において、各装置における信号の入出力等のタイミングは、図4に示すようになっている。すなわち、サーボアンプ21は、図4に示すように、主制御部23からの電力遮断信号が入力されると(時刻t12)直ちにサーボモータ15への電力供給を遮断してサーボモータ15の駆動を停止する。これにより、サーボアンプ21に電力遮断信号が入力されると、直ちに、主軸ヘッド14(重力軸)は駆動停止させられる(時刻t13〜時刻t15)。他方、ブレーキ回路22は、主制御部23からのブレーキ有効信号が入力されると直ちにブレーキ装置16を作動させる。
【0009】
しかしながら、受信したブレーキ有効信号に対してブレーキ装置16自体の応答が遅延することがあり、また、ブレーキ装置16の一連の機械的動作を完了させるためには一定の時間が必要とされる。このため、ブレーキ装置16がブレーキ有効信号を受信してから主軸ヘッド14が完全に制動するまでには、多少の時間が必要とされる(時刻t13〜時刻t14)。
【0010】
従って、サーボアンプ21への電力遮断信号の入力とブレーキ回路22へのブレーキ有効信号の入力とが同時に行われても(時刻t12)、ブレーキ装置16による主軸ヘッド14の制動が完全に達成されるタイミング(時刻t14)は、サーボモータ15による主軸ヘッド14の駆動停止が完全に達成されるタイミング(時刻t15)よりも遅れてしまう場合がある(図4参照)。このように主軸ヘッド14の制動が主軸ヘッド14の駆動停止よりも遅れると、サーボモータ15の駆動停止からサーボモータ15のブレーキ制動完了までの間(時刻t15〜時刻t14)はサーボモータ15がフリーな状態となるので、主軸ヘッド14は重力の作用により自然落下してしまう場合がある。特に、工作機械2が主軸ヘッド14の落下防止用のバランス機構を具備していない場合には、主軸ヘッド14は落下し易い。主軸ヘッド14が落下すると、ワークWや作業テーブル11、主軸ヘッド14等が破損してしまうことがあり、好ましくない。
【0011】
このような電力切断時の主軸ヘッドの自然落下を防止するために、外部に無停電電源等の電力供給補助設備を設置することも考えられる。この場合、電力切断時には、電力供給補助設備からサーボモータやブレーキ装置に電力を供給して、主軸ヘッドの自然落下を防止する。しかしながら、電力供給補助設備を外部に設ける必要があるため、全体の構成が複雑化するとともに装置全体が大きくなる。
【0012】
また、停電発生時における主軸ヘッドの自然落下を防止するための所定の回路をサーボアンプに組み込むことによって、電力切断時の主軸ヘッドの自然落下を防止するこも考えられる。この場合には、通常の構成を有するサーボアンプを用いることができず、サーボアンプの構成を変更する必要がある。しかしながら、サーボアンプの構成を変更するためには複雑な作業が必要とされ、主軸ヘッドの自然落下を防止するための回路をサーボアンプに組み込むことは容易ではない。
【0013】
上記のような電源切断時における重力軸の落下は、工作機械だけでなく、重力の影響により移動する可能性のある重力軸を具備する一般の機械装置においても生じうるものである。
【0014】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、電源切断時における重力軸の自然落下を防止することができる制御装置およびこの制御装置を備えた機械装置システムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、重力軸と、重力軸を駆動するモータと、重力軸を制動するブレーキ装置と、を具備する機械装置を制御するための制御装置であって、機械装置のモータに接続され、モータを制御するサーボアンプと、機械装置のブレーキ装置に接続され、ブレーキ装置を制御するブレーキ回路と、サーボアンプに接続されるとともにブレーキ回路に接続され、サーボアンプをしてモータを制御させるための駆動信号および電力遮断信号をサーボアンプに供給するとともに、ブレーキ回路をしてブレーキ装置を制御させるためのブレーキ有効信号をブレーキ回路に供給する主制御部と、主制御部をしてサーボアンプに電力遮断信号を供給させるための電力遮断指令信号を主制御部に供給するとともに、ブレーキ回路に対してブレーキ有効信号を直接的に供給する制御電源と、制御電源と主制御部との間に介在され、電力遮断指令信号が主制御部に供給されるタイミングを遅らせる遅延回路と、を備え、ブレーキ回路は、制御電源からのブレーキ有効信号に基づいて直ちにブレーキ装置を制御して、ブレーキ装置により重力軸を制動させることができるようになっていることを特徴とする制御装置である。
【0016】
本発明によれば、電力遮断指令信号が主制御部に供給されるタイミングは遅延回路によって遅らされる一方で、ブレーキ回路は、制御電源からのブレーキ有効信号に基づいて直ちにブレーキ装置を制御して、ブレーキ装置により重力軸を制動させることができる。従って、ブレーキ装置による重力軸の制動が、サーボモータによる重力軸の駆動停止に対して遅延することを、効果的に防ぐことができる。
【0017】
ここでいう機械装置とは、プレス機械等の工作機械やロボット等の精密機械に代表される一般機械類を指す。また重力軸とは、重力の影響によって移動する可能性のある軸を指し、スライド、主軸ヘッド、及びこれらに類するものを含む。
【0018】
また、制御電源からブレーキ回路にブレーキ有効信号が供給されるタイミングは、主制御部からサーボアンプに電力遮断信号が供給されるタイミングよりも先行するようになっていることが好ましい。ブレーキ回路にブレーキ有効信号を供給するタイミングをサーボアンプに電力遮断信号を供給するタイミングに先行させることにより、より効果的に、重力軸の制動が重力軸の駆動停止に対して遅延することを防ぐことができる。
【0019】
また、遅延回路が、制御電源から出力された電力遮断指令信号を主制御部に供給するタイミングを遅らせることにより、ブレーキ装置によって重力軸が制動させられた後に、サーボアンプからモータへの電力供給を遮断してモータの駆動を停止させるようになっていることが好ましい。重力軸が制動させられた後にモータの駆動を停止させることにより、より確実に、重力軸の制動が重力軸の駆動停止に対して遅延することを防ぐことができる。
【0020】
また、制御電源は、停電発生時に電力遮断指令信号を出力する停電検出回路を有していることが好ましい。停電検出回路を設けることにより、停電が発生した場合でも適切に対応することができる。
【0021】
また、制御電源は、電源スイッチがオフされた時に電力遮断指令信号を出力する電源オフ検出回路を有していることが好ましい。電源オフ検出回路を設けることにより、サーボモータに電力が供給された状態で、通常の電源オフ操作あるいは非常事態のために電源スイッチがオフされた場合でも、適切に対応することができる。
【0022】
本発明は、重力軸と、重力軸を駆動制御するモータと、重力軸を制動するブレーキ装置と、を具備する機械装置と、上述の制御装置と、を備えたことを特徴とする機械装置システムである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0024】
図1および図2は、本発明の一実施の形態を示す図である。図1は、工作機械と工作機械を制御する制御装置とを備えた工作機械システムの構成を示す概略構成ブロック図である。図2は、工作機械システムにおける各種の作動状態を示すタイミングチャートである。
【0025】
図1に示す工作機械システム(機械装置システム)は、ワークWに対して所定の加工を施す工作機械2と、工作機械2を制御する制御装置3と、を備えている。
【0026】
工作機械2は、加工対象のワークWが載置される作業テーブル11と、作業テーブル11の上方に設けられ、作業テーブル11に載置されたワークWを加工する加工部12と、を具備している。加工部12は、重力方向に延びるボールネジ13と、ボールネジ13に沿って移動可能な主軸ヘッド14(重力軸)と、を有している。そして、加工部12には、主軸ヘッド14を駆動するサーボモータ15と、主軸ヘッド14を制動させるブレーキ装置16と、が取り付けられている。
【0027】
一方、制御装置3は、工作機械2のサーボモータ15に接続されサーボモータ15を制御するサーボアンプ21と、工作機械2のブレーキ装置16に接続されブレーキ装置16を制御するブレーキ回路22と、を具備している。
【0028】
サーボアンプ21およびブレーキ回路22には主制御部23が接続されている。主制御部23は、後述の電力遮断指令信号が入力されると、サーボアンプ21に駆動信号および電力遮断信号を供給して、サーボアンプ21にサーボモータ15を制御させるようになっている。更に、主制御部23は、後述の電力遮断指令信号が入力されると、ブレーキ回路22にブレーキ有効信号を供給して、ブレーキ回路22にブレーキ装置16を制御させるようになっている。
【0029】
また、制御装置3は制御電源24を有している。この制御電源24は、遅延回路25を介して主制御部23に接続されるとともに、ブレーキ回路22に接続されている。
【0030】
制御電源24は、停電発生時に単相交流の電源オフ信号が入力される停電検出回路26と、制御装置3の外部に設けられた電源スイッチ31がオフ状態に切り換えられた時に電源オフ信号が入力される電源オフ検出回路27と、を有している。なお、電源スイッチ31は、工作機械2の運転中はオンの状態にされており、工作機械2の通常の電源オフ時にオフの状態にされるようになっている。
【0031】
停電検出回路26あるいは電源オフ検出回路27は、電源オフ信号が入力されると、電力遮断指令信号とブレーキ有効信号とが出力されるようになっている。制御電源24の停電検出回路26あるいは電源オフ検出回路27から出力された電力遮断指令信号は、遅延回路25を介して主制御部23に供給されるようになっている。また、制御電源24の停電検出回路26あるいは電源オフ検出回路27から出力されたブレーキ有効信号は、ブレーキ回路22に対して直接的に供給されるようになっている。
【0032】
制御装置3と主制御部23との間に介在する遅延回路25は、制御電源24から送られてきた電力遮断指令信号を受信してから一定の時間が経過した後に、主制御部23に電力遮断指令信号を送るようになっている。このため、制御電源24から出力された電力遮断指令信号は、遅延回路25によりタイミングが遅らされて主制御部23に供給されるようになっている。
【0033】
また、ブレーキ回路22は、制御電源24から直接的に供給されたブレーキ有効信号に基づいて、直ちにブレーキ装置16を制御するようになっている。
【0034】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0035】
まず、工作機械システム1におけるワークWの加工について概説する。
【0036】
加工対象となるワークWは、図示しない搬送機によって作業テーブル11の上に載置される。そして、ボールネジ13に沿って主軸ヘッド14を重力方向へ上下動させて、作業テーブル11に載置されたワークWに対して主軸ヘッド14を移動させる。これにより、プレス加工等の所定の加工がワークWに施される。
【0037】
このようなワークWの加工は、制御装置3の主制御部23によって制御されている。すなわち、主制御部23は、サーボアンプ21に適切な駆動信号を送って、サーボアンプ21からサーボモータ15に適切な電力を供給させる。これにより、サーボモータ15は主軸ヘッド14を適切に駆動することができる。また、主制御部23は、ブレーキ回路22にブレーキ有効信号を送る。これによりブレーキ装置16はブレーキ回路22によって適切に制御され、主軸ヘッド14はブレーキ装置16によって適切に制動させられる。このように、主制御部23から出力される駆動信号およびブレーキ有効信号に基づいてボールネジ13および主軸ヘッド14は制御され、ワークWには所定の加工が施される。なお、ワーク加工中は、電源スイッチ31がオンの状態となっている。
【0038】
次に、上述のワーク加工中に停電が発生したり電源スイッチ31がオフの状態に切り換えられた場合について、図1および図2を用いて詳述する。
【0039】
工作機械システム1におけるワーク加工中に停電が生じた場合には、単相交流の電源オフ信号が制御電源24の停電検出回路26に入力する(図2に示す時刻t)。停電検出回路26は、電源オフ信号を受信すると、主制御部23に対して電力遮断指令信号を出力するとともに、ブレーキ回路22に対してブレーキ有効信号を直接的に出力する(時刻t)。
【0040】
また、サーボアンプ21を介してサーボモータ15に電力が供給されているワーク加工時に、非常事態等のために制御電源24の外部に設けられた電源スイッチ31がオフの状態に切り換えられると、電源オフ信号が制御電源24の電源オフ検出回路27に入力される(時刻t)。電源オフ検出回路27は、電源オフ信号が入力されると、主制御部23に対して電力遮断指令信号を出力するとともに、ブレーキ回路22に対してブレーキ有効信号を直接的に出力する(時刻t)。
【0041】
ブレーキ回路22は、制御電源24の停電検出回路26あるいは電源オフ検出回路27からブレーキ有効信号が直接的に入力されると(時刻t)、直ちに、ブレーキ装置16を制御して、ブレーキ装置16により主軸ヘッド14を制動させる。このとき、ブレーキ回路22がブレーキ装置16の制御を開始してから主軸ヘッド14が完全に制動するまでの間には、所定の時間が必要とされる(時刻t〜時刻t)。
【0042】
一方、遅延回路25は、制御電源24の停電検出回路26あるいは電源オフ検出回路27から電力遮断指令信号を受信すると、受信してから一定の時間が経過した後に、主制御部23に電力遮断指令信号を送る。
【0043】
この時、遅延回路25は、制御電源24から出力された電力遮断指令信号を主制御部23に供給するタイミングを所定時間遅らせることにより、ブレーキ装置16によって主軸ヘッド14が制動された後に、サーボアンプ21からサーボモータ15への電力供給を遮断してサーボモータ15の駆動を停止させる(図2参照)。
【0044】
そして、電力遮断指令信号を受信した主制御部23は、サーボアンプ21に電力遮断信号を送る。サーボアンプ21に電力遮断信号が入力されると(時刻t)、サーボアンプ21はサーボモータ15への電力の供給を直ちに遮断する。サーボモータ15は、サーボアンプ21からの電力供給が遮断されると、直ちに駆動が停止する(時刻t〜時刻t)。
【0045】
このように、制御電源24の停電検出回路26あるいは電源オフ検出回路27から出力されたブレーキ有効信号は、ブレーキ回路22に直接的に送られる。これに対し、サーボ制御電源24の停電検出回路26あるいは電源オフ検出回路27から出力された電力遮断指令信号は、遅延回路25を経由して主制御部23に送られ、その後に主制御部23からサーボアンプ21に電力遮断信号が送られる。更に、遅延回路25は、電力遮断指令信号が入力されてから一定時間経過した後においてのみ主制御部23へ電力遮断指令信号を送る。従って、図2に示すように、ブレーキ有効信号と電力遮断指令信号とが、制御電源24の停電検出回路26あるいは電源オフ検出回路27から略同時に出力された場合でも(時刻t)、ブレーキ回路22にブレーキ有効信号が供給されるタイミング(時刻t)は、サーボアンプ21に電力遮断信号が供給されるタイミング(時刻t)よりも先行することとなる。
【0046】
特に、制御電源と主制御部との間に遅延回路25が設けられて、ブレーキ装置16によって主軸ヘッド14が制動させられた後に、サーボアンプ21からサーボモータ15への電力供給を遮断してサーボモータ15の駆動を停止させるようになっている(図2参照)。従って、サーボモータ15による主軸ヘッド14の駆動を停止して主軸ヘッド14がフリーの状態になる前に、ブレーキ装置16は主軸ヘッド14を完全に制動させる。これにより、重力の作用による主軸ヘッド14の自然落下を有効に防止することができる。
【0047】
以上説明したように本実施の形態によれば、電源切断時に制御電源24から出力された電力遮断指令信号が主制御部23に供給されるタイミングは遅延回路25によって遅らされるので、これに伴って、電力遮断信号が主制御部23からサーボアンプ21に供給されるタイミングも遅れ、サーボアンプ21からサーボモータ15への電力供給の遮断も遅れる。このため、サーボモータ15は、電源切断時から所定時間遅れて駆動停止させられる。
【0048】
一方、ブレーキ有効信号は、電源切断時に電源オフ信号がブレーキ回路22に入力されると、制御電源24からブレーキ回路22に直接的に入力される。従って、電源が切断されてから比較的短時間で、ブレーキ回路22にブレーキ有効信号が入力され、ブレーキ回路22は入力されたブレーキ有効信号に基づいてブレーキ装置16を制御して作動させる。
【0049】
このように、電源の切断時から所定時間遅れてサーボモータ15の駆動が停止させられる一方で、電源の切断時から比較的短時間でブレーキ装置16を作動させることにより、ブレーキ装置16による主軸ヘッド14の制動がサーボモータ15による主軸ヘッド14の駆動停止に対して遅延することを、有効に防ぐことができる。
【0050】
特に、本実施の形態では、制御電源24からブレーキ回路22にブレーキ有効信号が供給されるタイミングは、主制御部23からサーボアンプ21に電力遮断信号が供給されるタイミングよりも先行しているので、主軸ヘッド14の制動が主軸ヘッド14の駆動停止よりも遅延することを、更に有効に防ぐことができる。
【0051】
また、遅延回路25が、制御電源24から出力された電力遮断指令信号を主制御部23に供給するタイミングを遅らせて、ブレーキ装置15によって主軸ヘッド14が制動させられた後に、サーボアンプ21からサーボモータ15への電力供給を遮断してサーボモータ15の駆動を停止させる。これにより、ブレーキ装置16による主軸ヘッド14の制動がサーボモータ15による主軸ヘッド14の駆動停止に対して遅延することを、確実に防ぐことができる。
【0052】
このように、制御電源24と主制御部23との間に遅延回路25を設置するとともに制御電源24をブレーキ回路22に接続することによって、電源切断時に主軸ヘッド14がフリーの状態となって重力の作用により自然落下することを防止することができる。このため、通常の構成を有するサーボアンプを制御装置3に用いることができ、このサーボアンプの構成を変更する必要はない。このように、通常のサーボアンプを用いて制御装置3を構成することができ、通常のサーボアンプに対して容易かつ安価に対応することができる。また、電力切断時の主軸ヘッド14の自然落下を防止するために、無停電電源等の電力供給補助設備を設置する必要もない。従って、工作機械システム1を簡素な構造とすることができ、取り扱いの簡易化を図ることができる。
【0053】
また、制御電源24は、停電発生時に電力遮断指令信号およびブレーキ有効信号を出力する停電検出回路26と、通常の電源オフ時に電源スイッチ31がオフに切り換えられることにより電力遮断指令信号およびブレーキ有効信号を出力する電源オフ検出回路27と、を有している。このため、停電発生時には、停電検出回路26を介して確実に主軸ヘッド14の重力作用による自然落下を防ぐことができる。また、サーボモータに電力が供給された状態で、通常の電源オフ操作あるいは非常事態のために電源スイッチがオフに切り換えられた場合には、電源オフ検出回路27を介して確実に主軸ヘッド14の重力作用による自然落下を防ぐことができる。このように、停電発生時に対応する停電検出回路26と、電源スイッチ31がオフに切り換えられた時に対応する電源オフ検出回路27と、を制御電源24に設けることにより、各種の電源切断時に適切に対応することができる。
【0054】
なお、サーボモータ15にブレーキ装置16が内蔵されて両者が一体として設けられている場合にも、本発明を適用することができ、また、サーボモータ15の外部にブレーキ装置16が設置されて両者が別体として設けられている場合にも、本発明を適用することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、電力遮断指令信号が主制御部に供給されるタイミングは遅延回路により遅らされる。その一方で、制御電源からブレーキ回路へ直接的にブレーキ有効信号が送られて、ブレーキ回路はブレーキ装置を直ちに制御して重力軸を制動させる。これより、ブレーキ装置による重力軸の制動が、サーボモータによる重力軸の駆動停止に対して遅延することを、効果的に防ぐことができ、電源切断時における重力軸の自然落下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】工作機械と工作機械を制御する制御装置とを備えた工作機械システムの構成を示す概略構成ブロック図である。
【図2】図1に示す工作機械システムにおける各種の作動状態を示すタイミングチャートである。
【図3】工作機械と工作機械を制御する従来の制御装置とを備えた工作機械システムの構成を示す概略構成ブロック図である。
【図4】図3に示す工作機械システムにおける各種の作動状態を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 工作機械システム
2 工作機械
3 制御装置
11 作業テーブル
12 加工部
13 ボールネジ
14 主軸ヘッド
15 サーボモータ
16 ブレーキ装置
21 サーボアンプ
22 ブレーキ回路
23 主制御部
24 制御電源
25 遅延回路
26 停電検出回路
27 電源オフ検出回路
31 電源スイッチ
W ワーク

Claims (6)

  1. 重力軸と、重力軸を駆動するモータと、重力軸を制動するブレーキ装置と、を備えた機械装置を制御するための制御装置であって、
    機械装置のモータに接続され、モータを制御するサーボアンプと、
    機械装置のブレーキ装置に接続され、ブレーキ装置を制御するブレーキ回路と、
    サーボアンプに接続されるとともにブレーキ回路に接続され、サーボアンプをしてモータを制御させるための駆動信号および電力遮断信号をサーボアンプに供給するとともに、ブレーキ回路をしてブレーキ装置を制御させるためのブレーキ有効信号をブレーキ回路に供給する主制御部と、
    主制御部をしてサーボアンプに電力遮断信号を供給させるための電力遮断指令信号を主制御部に供給するとともに、ブレーキ回路に対してブレーキ有効信号を直接的に供給する制御電源と、
    制御電源と主制御部との間に介在され、電力遮断指令信号が主制御部に供給されるタイミングを遅らせる遅延回路と、
    を備え、
    ブレーキ回路は、制御電源からのブレーキ有効信号に基づいて直ちにブレーキ装置を制御して、ブレーキ装置により重力軸を制動させることができるようになっている
    ことを特徴とする制御装置。
  2. 制御電源からブレーキ回路にブレーキ有効信号が供給されるタイミングは、主制御部からサーボアンプに電力遮断信号が供給されるタイミングよりも先行するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 遅延回路が、制御電源から出力された電力遮断指令信号を主制御部に供給するタイミングを遅らせることにより、ブレーキ装置によって重力軸が制動させられた後に、サーボアンプからモータへの電力供給を遮断してモータの駆動を停止させるようになっている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 制御電源は、停電発生時に電力遮断指令信号を出力する停電検出回路を有している
    ことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 制御電源は、電源スイッチがオフされた時に電力遮断指令信号を出力する電源オフ検出回路を有している
    ことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の制御装置。
  6. 重力軸と、重力軸を駆動制御するモータと、重力軸を制動するブレーキ装置と、を備えた機械装置と、
    請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の制御装置と、
    を備えたことを特徴とする機械装置システム。
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