JP2004008658A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Shozo Ohashi
大橋 省三
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Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
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Abstract

【課題】誘導加熱調理器において、その機能確保上必要不可欠的に設置されるファンを有効に利用して、発熱部材の冷却作用という本来の機能の外に、空気吸込口のセルフクリーニング作用を実現し、もって製造コストの上昇を抑制しつつ高い加熱調理性能を実現する。
【解決手段】ケース内に電磁誘導コイルと被加熱体とファンとを収容し、発熱部材をファンによって冷却するようにした誘導加熱調理器において、発熱部材近傍に第1通風口を、被加熱体を挟んで上記第1通風口の反対側に第2通風口を、それぞれ設け、且つこれらを被加熱体の周囲の通風路を介して連通させる一方、上記ファンによる通風制御を、上記第1通風口側から空気を吸入する第1通風制御と、上記第2通風口側から空気を吸入する第2通風制御との間で選択可能とし、もって電磁誘導コイルによる適正な加熱特性と第1通風口のセルフクリーニング作用とを実現する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、電磁誘導コイルの誘導加熱作用を利用して加熱調理を行うようにした誘導加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、誘導加熱調理器においては、電磁誘導コイルの電源制御を行う制御基板が付設されているが、この制御基板は上記電磁誘導コイルによる加熱作用の実行に伴って自己発熱する発熱部材であって、これが過度に昇温すると上記電磁誘導コイルの通電制御性が損なわれて適正な加熱作用が阻害されることになるため、上記電磁誘導コイルによる加熱工程においては上記発熱部材側に冷却風を供給してこれを適度に冷却することが、誘導加熱調理器の機能確保上必須となる。
【0003】
かかる目的のために、上記発熱部材の近傍にファンを配置し、このファンによって外気を吸入しこれを上記発熱部材側に供給し所要の冷却性を確保するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようにファンを備えた誘導加熱調理器においては、上記ファンによって吸入した空気を冷却風として上記発熱部材側に供給してこれを冷却する構成とする場合、該発熱部材側への塵埃の吸入を防止する観点から、該ファンに臨んで設けられる吸込口を塵埃の捕捉が可能なる如く網目状とか細かい格子状に形成するのが通例であるが、該吸込口をかかる構成とした場合には該吸込口における塵埃捕捉機能が逆に災いし、ここに捕捉された塵埃の蓄積によって該吸込口の通路面積が狭められその通風抵抗が上昇し、延いては上記発熱部材の冷却性が損なわれるという問題の発生が懸念される。
【0005】
従って、従来は、誘導加熱調理器の使用者が時々上記吸込口における塵埃の付着状態を確認し、付着している場合にはその都度これを手作業で除去するようにしていたが、かかる使用者による任意的な塵埃の付着状態の確認とこれに伴う除去作業は、その的確性に欠け、往々にして、吸込口に塵埃が付着した状態のまま誘導加熱調理器の使用を続けるということがあり、誘導加熱調理器の性能維持上、好ましいものとは言えなかった。
【0006】
しかし、そうだからとして、例えば専用の塵埃除去機材を誘導加熱調理器に付設することは製品コストの上昇につながるため、これもまた最適な方法とは言えない。
【0007】
そこで本願発明では、誘導加熱調理器において、その機能確保上、その設置が必須とされるファン(即ち、本来的に発熱部材の冷却用に付設されるファン)を有効に利用して上記吸込口のセルフクリーニング作用を実現することで、製造コストの上昇を可及的に抑制しつつ高い加熱調理性能を実現し得るようにした誘導加熱調理器を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願の第1の発明では、外郭を構成するケース内に電磁誘導コイルと該電磁誘導コイルによって加熱される被加熱体と冷却風供給用のファンとを収容し、上記電磁誘導コイルに付帯する発熱部材からの発生熱を上記ファンからの冷却風によって除去するようにした誘導加熱調理器において、上記ケースに上記発熱部材近傍に開口する第1通風口と上記被加熱体を挟んで上記発熱部材の反対側位置に開口する第2通風口とを設けるとともに、該第1通風路と第2通風路とを上記被加熱体の周囲に形成された通風路を介して連通させる一方、上記ファンを正回転させて上記第1通風口側から空気を吸入する第1通風制御と、上記ファンを逆回転させて上記第2通風口側から空気を吸入する第2通風制御とを選択可能としたことを特徴としている。
【0009】
かかる構成とすることで、上記第1通風制御時においては、上記ファンにより上記第1通風口から吸入される外気が冷却風として上記発熱部材に集中的に供給されることで該発熱部材の発熱が効果的に抑制され、その結果、上記電磁誘導コイルによる上記発熱部材に対する加熱作用が効率的に行われ、良好な加熱調理が実現される。
【0010】
ところで、この第1通風制御は、上記ファンにそれ本来の機能(即ち、上記発熱部材の冷却機能)を行わせる制御形態であることから、その制御時間も長いものとなるが、制御時間が長いということは、上記第1通風口からの空気吸入時間が長いということである。このため、吸入空気中の塵埃を除去してこれがケース内に吸入されるのを防ぐ必要があり、そのため、通常、上記第1通風口には網目状とか格子状の塵埃捕集構造が採用されているが、この第1通風口での塵埃捕集量が多くなると、該第1通風口からの空気の吸入抵抗が増大し、上記発熱部材に対する冷却性能が低下するという不具合が生じることになる。
【0011】
かかる場合、通風制御形態が上記第1通風制御から第2通風制御に切り換えられると、今までとは逆に、上記ファンにより上記第2通風口側から空気が吸入され、これが上記第1通風口側から吹き出されるように風の流れ方向が反転し、この第1通風口からの吹出空気流によって上記第1通風口に付着した塵埃が吹き飛ばされ、該第1通風口のセルフクリーニングが実現される。従って、次回の第1通風制御時には、上記第1通風口への塵埃の付着がない状態で空気の吸い込みが行われることから、該第1通風口からスムーズに吸入される空気によって上記発熱部材の冷却作用が促進され、良好な加熱調理が実現されることになる。
【0012】
このように、この第1の発明にかかる誘導加熱調理器では、その機能実現という観点から不可欠的に設けられている上記ファンを利用して(即ち、専用のファンを別途設けることなく)、上記第1通風口のセルフクリーニング機能を実現するものであって、結果的に、誘導加熱調理器のそれ本来の機能が長期に亙って維持されることとなる。
【0013】
本願の第2の発明では、上記第1の発明にかかる誘導加熱調理器において、上記第1通風制御時間を上記第2通風制御時間よりも長くなるように制御時間を設定している。
【0014】
かかる構成によれば、上記第1通風制御は誘導加熱調理器の本来の機能達成を目的とするものであるのに対して、上記第2通風制御は上記第1通風口の通風抵抗を低減させることで誘導加熱調理器の機能維持に貢献する反面、その冷却作用によって上記電磁誘導コイルによる上記発熱部材の加熱性能を低下させる一因となるものであるところ、上記第1通風制御の制御時間を上記第2通風制御のそれよりも長くすることで該第2通風制御に起因する加熱性能の低下の影響が可及的に低減され、上記誘導加熱調理器の本来的機能の実現がより一層確実ならしめられることになる。
【0015】
本願の第3の発明では、上記第1の発明にかかる誘導加熱調理器において、上記発熱部材の冷却要求度が高いときには上記第1通風制御を実行し、該冷却要求度が低いときには第2通風制御を実行することを特徴としている。
【0016】
かかる構成によれば、上記発熱部材の冷却要求度が高いとき、即ち、上記電磁誘導コイルによる加熱作用時においては上記第1通風口から吸入される空気によって上記発熱部材が効率良く冷却され上記電磁誘導コイルの加熱性能が良好に維持され適正な調理が実現される一方、上記発熱部材の冷却要求度が低いとき、例えば、上記電磁誘導コイルによる非加熱作用時においては、上記第1通風口から吹き出される空気によって該第1通風口のセルフクリーニング作用がなされるものであり、上記発熱部材の冷却要求度に対応した通風制御が実現される。
【0017】
本願の第4の発明では、上記第1の発明にかかる誘導加熱調理器において、調理開始操作後の所定時間は上記第2通風制御を実行し、該所定時間の経過後に上記第1通風制御を実行することを特徴としている。
【0018】
かかる構成によれば、調理開始操作後の所定時間は上記発熱部材の発熱量が少なくその冷却要求度は低いので、この間は第2通風制御を実行して上記第1通風口のセルフクリーニングを優先させる一方、上記所定時間の経過後は第1通風制御の実行に移行することで上記第1通風口から空気がスムーズに吸入され上記発熱部材がより効率良く冷却され、上記電磁誘導コイルによる上記被加熱体に対する加熱性能がより一層良好ならしめられる。
【0019】
本願の第5の発明では、上記第1の発明にかかる誘導加熱調理器において、上記電磁誘導コイルによる加熱工程では上記第1通風制御を実行し、加熱工程の終了後の所定時間は上記第2通風制御を実行することを特徴としている。
【0020】
かかる構成によれば、上記電磁誘導コイルによる加熱工程、即ち、上記発熱部材が発熱する時には上記第1通風制御が実行されることによって該発熱部材の発熱が効率良く抑制され上記電磁誘導コイルよる加熱特性が良好に維持される一方、加熱工程の終了後、即ち、上記発熱部材からの発熱がなくなった後は、所定時間上記第2通風制御を実行することで上記第1通風口のセルフクリーニング作用がなされ、次回の加熱工程に際しての上記発熱部材の冷却性が良好に維持され、結果的に、加熱工程における加熱特性の更なる向上が期待できるものである。
【0021】
本願の第6の発明では、上記第1,第2,第3,第4又は第5の発明にかかる誘導加熱調理器において、上記被加熱体が炊飯用の飯器であること、即ち、誘導加熱調理器が電磁炊飯器であることを特徴としている。
【0022】
従って、かかる電磁炊飯器においては、上記▲1▼〜▲5▼に記載したと同様に、上記ファンによる通風制御を第1通風制御と第2通風制御との間で切り換えるようにすることで、上記第1通風制御時の利点、即ち、上記電磁誘導コイルによる飯器の加熱作用時、即ち、該電磁誘導コイルの加熱作用に伴って発熱する上記発熱部材の冷却性を高めて上記電磁誘導コイルによる加熱特性を良好に維持することと、上記第2通風制御時の利点、即ち、上記第1通風口のセルフクリーニング作用の実行による第1通風制御時における通風抵抗の低減効果(換言すれば、上記発熱部材に対する冷却性を向上させること)とが両立されることは勿論のこと、特に第2通風制御時においては誘導加熱調理器が電磁炊飯器であることに起因して以下の如き特有の効果が得られる。
【0023】
即ち、炊飯器においては、飯器においてご飯が炊き上がった直後、即ち、加熱炊飯工程の完了直後に、ご飯の温度をその保温に適した温度まで素早く冷却することで食して美味しいご飯が得られることが経験的に知られている。この場合、炊飯工程では上記第1通風制御を実行し、炊飯工程の完了後に第2通風制御に通風制御を変更することで、上記ファンにより上記第2通風口側から外気(即ち、第1通風制御時におけるように上記電源基板15を冷却した後の空気よりも低温の空気)が上記飯器(即ち、上記被加熱体)の周囲の通風路を介して上記第1通風口側から流出することで、上記飯器が効率良く迅速に冷却され、上記飯器に対する冷却効率が格段に向上し、該飯器内のご飯がより迅速に保温最適温度まで冷やされ、食して美味しいご飯が得られるという特有の効果が奏せられることになる。
【0024】
本願の第7の発明では、上記第6の発明にかかる誘導加熱調理器において、炊飯完了後の保温工程では上記第2通風制御を行わないようにしているので、保温工程でのファンの運転音により炊飯器の使用者に違和感を与えることが回避され、延いては電磁炊飯器の商品価値の向上が期待できるものである。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、本願発明にかかる誘導加熱調理器によれば、該誘導加熱調理器の機能確保上不可欠的に設けられるファンを用いて、このファンの運転制御を第1通風制御と第2通風制御の間で切り換えることで、上記電磁誘導コイルによる適正な加熱特性を維持しつつ、該ファンによる加熱要求が最も高い発熱部材の近傍に配置され該発熱部材側への冷却風の吸入口となる上記第1通風口のセルフクリーニング作用を自動的に行い、上記電磁誘導コイルによる加熱特性の更なる向上を図ることができ、延いては誘導加熱調理器の高性能化と製造コストの抑制との両立が可能となるものであり、特に上記誘導加熱調理器が電磁炊飯器である場合には、上記効果に加えて、食して美味しいご飯を得ることがでることから電磁炊飯器の商品価値の更なる向上が期待できるものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の誘導加熱調理器を、電磁炊飯器を好適な実施の形態として具体的に説明する。
【0027】
図1には、電磁炊飯器を示している。この電磁炊飯器は、内部に磁性体材料からなる炊飯用の飯器3(特許請求の範囲中の「被加熱体」に該当する)を収納し得るように構成され且つ周囲に空間部4A〜4Cを有する二重構造の炊飯器本体1(特許請求の範囲中の「ケース」に該当する)と、該炊飯器本体1の上部開口を開閉自在に覆蓋する蓋体2とを備えている。
【0028】
上記炊飯器本体1は、外郭を構成する胴部5aと肩部5bとを有する合成樹脂の一体成形品からなる外ケース5と、内周壁となる合成樹脂製の有底筒状の保護枠6と、底壁を構成する合成樹脂製の底部材7とによって構成されており、上記外ケース5、保護枠6及び底部材7に囲まれて上記空間部4A〜4C(飯器本体1の前部側に位置する前部空間部4Aと後部側に位置する後部空間部4B及び上記保護枠6の側方に位置して上記前部空間部4Aと後部空間部4Bとを連続させる側部空間部4C)が形成されている。また、上記保護枠6内に上記飯器3が取り出し可能に収納されている。
【0029】
上記保護枠6は、その底壁部6aの中央部に上記飯器3の底部中央の凹部が臨む円形の窪み部8を形成するとともに、該窪み部8の中央部には飯器温度の検出手段として機能するセンタセンサー9を配置している。
【0030】
さらに、上記保護枠6の底壁部6aの上記窪み部8の周囲にはこれを囲繞するようにして第1コイル11Aが配置されるとともに、該底壁部6aと側壁部6bとの境の湾曲部にはこれに近接して第2コイル11Bが配置されており、該第1コイル11Aと第2コイル11Bとによって炊飯用加熱源としての電磁誘導コイル11が構成されている。また、上記保護枠6の側壁部6bの上下方向中段位置には、該保護枠6を周方向に囲繞するようにして保温ヒータ14が配置されている。
【0031】
上記飯器本体1の内面とその内側に位置する上記保護枠6の外面との間には、上述のように前部空間部4Aと後部空間部4Bと側部空間部4Cとが連続形成されているが、そのうち、上記前部空間部4A内には、上記保護枠6の側壁部6bに近接対向状態で基板カバー16によって保護された電源基板15が配置されるとともに、該電源基板15より前方位置には操作基板17が基板カバー18によって保護された状態で傾斜配置されている。そして、上記電源基板15は、上記電磁誘導コイル11の電源制御を行うための制御基板であって、特許請求の範囲中の「発熱部材」に該当し、上記電磁誘導コイル11への通電制御に伴っては自己発熱するものである。この電源基板15の過度の昇温は、その制御機能に悪影響を与え、延いては上記電磁誘導コイル11の加熱特性を損ねる恐れがあることから、これを冷却してその過度の昇温を防止すべく、該電源基板15の下側には放熱用のヒートシンク13が取り付けられるとともに、該ヒートシンク13の下側には該ヒートシンク13に冷却風を供給すべくファン12が配置されている。そして、特にこの実施形態のものにおいては、上記ファン12を正転運転と逆転運転との間で運転形態を変更できる構成としている。
【0032】
そして、上記ファン12の吸込側12aは、上記底部材7に形成した前部通風口21にその上側から臨ましめられている。この前部通風口21は、図1及び図3に示すように、上記ファン12の吸込側12aの全域を覆い得る大きさをもつともに、該前部通風口21からの塵埃の吸入を阻止すべく、所定間隔で格子状に並んだ複数の桟21a,21bを備えた細かい格子状形態とされている。
【0033】
一方、上記底部材7のうち、上記後部空間部4Bの下部に臨む位置には、これを貫通して後部第1通風口22及び後部第2通風口23が形成されている。従って、上記前部空間部4A側の上記前部通風口21と上記側部空間部4C側の上記各後部通風口22,23とは、上記前部空間部4A、側部空間部4C及び後部空間部4Bを介して連通することとなり、これら一連に連続する各空間部4A,4C,4Bによって上記飯器本体1内の「通風路」が構成される。
【0034】
そして、この実施形態においては、上記ファン12が正転運転し上記前部通風口21側から空気を吸い込み、これを上記通風路を介して上記後部第1通風口22及び後部第2通風口23から吹き出すような通風制御を「第1通風制御」とし、これとは逆に、上記ファン12が逆転運転し上記後部第1通風口22及び後部第2通風口23側から空気を吸い込み、これを上記通風路を介して上記前部通風口21側から吹き出すような通風制御を「第2通風制御」とし、後述のように、この二つの通風制御を電磁炊飯器の作動工程(即ち、吸水工程とか炊飯工程、あるいは炊飯工程後の保温工程等の各工程)に応じて使い分けるようにしている。ここで、上記第1通風制御時における空気の流れを図1に矢印Aで示し、また上記第2通風制御時における空気の流れを図2に矢印Aで示している。
【0035】
尚、上記ヒートシンク13の近傍には、該ヒートシンク13の温度検知を行うための温度センサ10が配置されている。また、符号20は、上記後部空間部4B側に配置されたコンセントであり、該コンセント20から延びる電源コード(図示省略)は該後部空間部4B内に配置されたコードリール(図示省略)に巻回収納される。
【0036】
一方、上記蓋体2は、外面を構成する合成樹脂製の上板31と、該上板31の外周縁に接合される合成樹脂製のドーナツ形状の下部縁板32と該下部縁板32の内周縁に取り付けられる熱良導体(例えば、アルミ合金等)からなる放熱板33とによって構成されており、これらの板材31,32,33によって囲まれた空間部34には、断熱材35が配設されている。
【0037】
上記蓋体2は、上記外ケース肩部5bの一側に設けられたヒンジピン36を介して炊飯器本体1に対して弧回動自在に取り付けられている。そして、上記蓋体2の中央部には、上記上板31から垂設された筒部37が一体に垂設されており、該筒部37の下端には、炊飯時に発生する水蒸気を外部へ排出するための蒸気排出通路39を有する調圧筒38が着脱自在に取り付けられている。符号40は調圧筒38への蒸気入口、41は調圧筒38からの蒸気出口、42は蓋体2の上板31に形成された蒸気排出口、43は蓋体2の周縁と飯器3の開口部との間をシールするシールパッキン、44は上記蓋体2における放熱板33の上面に設けられた蓋ヒータである。
【0038】
以上のように構成された電磁炊飯器においては、所定量の米と水とを投入された上記飯器3を上記保護枠6内に収容し、且つ上記蓋体2を閉じた状態で、上記電磁誘導コイル11に通電し、該飯器3を誘導加熱することで炊飯を行うとともに、炊飯完了後においては上記電磁誘導コイル11への通電を遮断し、後は上記保温ヒータ14と蓋ヒータ44とに通電し、炊き上がったご飯を保温することを基本動作としている。
【0039】
この場合、炊飯工程時、即ち、上記電磁誘導コイル11による加熱作用時には、上記電源基板15が次第に発熱しその機能が損なわれる恐れがあることから、この場合には、上記ファン12の通風制御形態を第1通風制御に設定し、上記ファン12によって上記前部通風口21から吸い込まれた外気を直接的に上記ヒートシンク13及び電源基板15側に供給し、該電源基板15の過度の昇温を確実に且つ未然に防止するようにしている。
【0040】
ところで、このような第1通風制御時においては、図3に示すように、上記前部通風口21から吸い込まれる外気中に含まれている塵埃26は、吸入空気が上記前部通風口21を通過する際にその各桟21a,21b部分において捕集され、該塵埃26の上記ヒートシンク13側への侵入が可及的に抑制される訳である。然し乍ら、この前部通風口21における塵埃26の捕集量が多くなると、この捕集された塵埃26によって上記前部通風口21の通風抵抗が次第に増大し、上記ファン12による上記ヒートシンク13側への供給空気量(冷却風量)が減少し、上記ファン12からの冷却風によって上記ヒートシンク13を冷却するようにした効果が減殺され、その結果、上記電磁誘導コイル11による加熱特性が悪化し、炊飯性能が低下することが懸念される。そして、かかる場合、従来は、使用者が上記前部通風口21に捕集され且つここに付着残留した塵埃26を適宜取り除くようにしていたが、かかる作業は作業間隔とか除去性にムラがあり、作業の的確性・確実性という点において信頼性に乏しいことは既述の通りである。
【0041】
ところが、この実施形態のものにおいては、例えば炊飯開始前に、あるいは炊飯工程(即ち、加熱工程)の完了後に、図2に示すように、上記ファン12の通風制御形態を第1通風制御から第2通風制御に切り換えて、上記通風路内に上記後部第1通風口22及び後部第2通風口23側から外気を吸入してこれを上記通府有無を通して上記前部通風口21側から吹き出させるような冷却風の循環系を形成することで、図4に示すように、空気が上記前部通風口21を通って吹き出される時に、ここに付着残留していた塵埃26がその吹出空気流によって下方へ吹き飛ばされ、該前部通風口21の通路面積が回復されその通風抵抗の減少が図られる。即ち、上記ファン12の通風制御形態を第1通風制御から第2通風制御に切り換えることで、他に特別な機材を付設することなく、上記ファン12を用いて上記前部通風口21のセルフクリーニング作用を自動的に行うことが可能となるものである。この結果、次回の炊飯時には、上記前部通風口21の通風抵抗が小さく維持されているので、第1通風制御による上記電源基板15の冷却性が良好に維持され、適正な炊飯特性が実現されるものである。
【0042】
さらに、この実施形態のような電磁炊飯器においては、上述の如き第1通風制御が実行されることによる炊飯特性の向上と第2通風制御が実行されることによる上記前部通風口21のセルフクリーニングの実現という基本的効果に加えて次のような効果も得られる。即ち、炊飯の完了後に(即ち、上記電磁誘導コイル11による加熱工程の完了後に)、上記ファン12による通風制御形態を第1通風制御から第2通風制御に切り換えることで、上記後部第1通風口22及び後部第2通風口23から吸い込まれた外気を直接上記飯器3の周囲を通して上記前部通風口21側から排出させることができ、この結果、例えば第1通風制御を続行し上記ヒートシンク13部分を冷却した後の空気を上記飯器3の周囲に流すような場合に比して、上記飯器3の温度(即ち、該飯器3内の炊き上がったご飯の温度)を保温に適した温度までより素早く冷やすことができ、これによって炊き上がったご飯がより一層美味しくなるものである。即ち、第2通風制御下における空気流を上記飯器3の迅速な冷却に利用することで炊き上がったご飯の美味しさをさらに高めることができるものである。
【0043】
ここで、電磁炊飯器を用いた炊飯において上述の如き各効果を得るに好適な通風制御を、炊飯工程等に対応させてより具体的に説明すると次の通りである。
【0044】
図5のフローチャートに示すものは、上記例示の炊飯時の制御、即ち、炊飯工程では第1通風制御を実行し、炊飯工程の完了後に第2通風制御を実行し、これによって炊飯工程での適正な加熱特性の維持と、炊飯工程完了後の上記前部通風口21のセルフクリーニングの実現と、炊飯工程完了後における炊き上がったご飯の保温温度への迅速な冷却、とを同時に実現するようにした通風制御形態に対応するものである。
【0045】
即ち、炊飯操作の開始後、先ず第1通風制御を実行し(ステップS1)、上記ファン12を正転運転させ、この正転運転下において炊飯工程の各工程、即ち、吸水工程(ステップS2)と合数判定工程(ステップS3)と上記電磁誘導コイル11を用いた炊上工程(ステップS4)と炊き上げ後の蒸らし工程(ステップS5)とを完了させ、その後に、1分間だけ上記ファン12を逆転運転して第2通風制御を実行し(ステップS6〜ステップS8)、当該時間の経過後に上記ファン12の運転を停止させて制御を終了するものである(ステップS9)。すなわち、この制御例では、炊飯完了後にこれに引き続いて実行される保温工程(ステップの図示は省略)では第2通風制御を実行しない構成となっている。これは、保温工程において上記ファン12が逆転運転されると、使用者が違和感を感じるおそれがあるので、これを回避する意味である。
【0046】
また、この制御例においては、蒸らし工程においては上記ファン12を逆転運転させない構成としているが、かかる構成に限定されることなく、例えば蒸らし工程に移行した後に直ちに上記ファン12を逆転運転して第2通風制御を実行させるようにすることもできる。これは、蒸らし工程においては上記電磁誘導コイル11による加熱作用が無く、従って上記電源基板15もそれ以上に発熱することもないので、炊き上がったご飯を迅速に適正な保温温度まで冷やすことに上記ファン12を利用するのが得策と考えられるからである。
【0047】
また、この制御例においては、炊飯工程中は第1通風制御を継続的に実行するようにしているが、これに代えて、例えば炊飯工程中に第1通風制御と第2通風制御を所定時間毎交互に実行するように構成しても良い。これは、例えば、連続した第1通風制御の実行による上記電源基板15の過度の冷却を抑制しつつ、上記前部通風口21のセルフクリーニング効果を高めるという点において有効と考えられるからである。
【0048】
そして、この場合、炊飯工程中における上記第1通風制御と第2通風制御の切り換えを、例えば上記温度センサ10によって検知される上記ヒートシンク13の温度(即ち、上記電源基板15の発熱量)に応じて行うことも可能である。具体的には、上記温度センサ10による検出温度が高い場合には第1通風制御を実行し、低い場合には第2通風制御を実行するように構成すれば良い。
【0049】
図6のフローチャートに示すものは、炊飯開始時点で(即ち、上記電源基板15の発熱がほとんど無く、従ってこれを冷却する必要性が少ない時点で)、先ず、上記前部通風口21のセルフクリーニングを実行し、上記前部通風口21の通風性を確保した上で、実際の炊飯工程に移行するものであって、セルフクリーニングの実現と良好な加熱炊飯の実現との両立を図る上において有効な手法と考えられる。
【0050】
即ち、炊飯操作の開始後、先ず上記ファン12を逆転運転して第2通風制御を実行し、これを上記電源基板15(IGBTと略記)のON作動まで継続させ(ステップS1及びステップS2)、上記電源基板15のON作動時点で、第1通風制御から第2通風制御に通風制御形態を切り換え(ステップS3)、上記ファン12を正転運転させ、該ファン12によって上記前部通風口21から吸い込まれる空気による上記電源基板15の冷却を開始するとともに、かかる制御を炊飯工程の完了まで継続し(ステップS4〜ステップS7)、その後、ファン12の運転を停止させる(ステップS8)ものである。
【0051】
図7のフローチャートに示すものは、炊飯操作開始直後(即ち、上記電源基板15の発熱が無く、従ってこれを冷却する必要性が全く無い状態)、先ず、所定時間(1分間)だけ上記ファン12を逆転運転させての第2通風制御を実行し(ステップS1〜ステップS3)、所定時間の経過後、上記ファン12を逆転運転から正転運転に切り換えて第1通風制御を実行し(ステップS4)、この第1通風制御の下で、炊飯工程を遂行し(ステップS5〜ステップS8)、しかる後、上記ファン12の運転を停止させる(ステップS9)ものである。かかる制御によっても、上記図6のフローチャートに示した場合と同様の作用効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態にかかる電磁炊飯器の縦断面図である。
【図2】本願発明の実施形態にかかる電磁炊飯器の縦断面図である。
【図3】図1のIII部の拡大図である。
【図4】図2のIV部の拡大図である。
【図5】電磁炊飯器の第1の制御フローチャート図である。
【図6】電磁炊飯器の第2の制御フローチャート図である。
【図7】電磁炊飯器の第3の制御フローチャート図である。
【符号の説明】
1は飯器本体、2は蓋体、3は飯器、4A及び4Bは空間部、5は外ケース、6は保護枠、7は底部材、8は窪み部、9はセンターセンサ、10は温度センサ、11は電磁誘導コイル、11Aは第1コイル、11Bは第2コイル、12はファン12、13はヒートシンク、14は保温ヒータ、15は電源基板、16は基板カバー、17は操作基板、18は基板カバー、19はフェライトコア、20はコンセント、21は前部通風口、22は後部第1通風口、23は後部第2通風口、24は側部通風路、25は底部通風路、31は上板、32は下部縁板、33は放熱板、34は空間部、35は断熱材、36はヒンジピン、37は筒部、38は調圧筒、39は蒸気排出通路、40は蒸気入口、41は蒸気出口、42は蒸気排出口、43はシールパッキン、44は蓋ヒータ、45はロック機構、A及びAは冷却風である。

Claims (7)

  1. 外郭を構成するケース内に電磁誘導コイルと該電磁誘導コイルによって加熱される被加熱体と冷却風供給用のファンとを収容し、上記電磁誘導コイルに付帯する発熱部材からの発生熱を上記ファンからの冷却風によって除去するようにした誘導加熱調理器であって、
    上記ケースに上記発熱部材近傍に開口する第1通風口と上記被加熱体を挟んで上記発熱部材の反対側位置に開口する第2通風口とを設けるとともに、該第1通風路と第2通風路とを上記被加熱体の周囲に形成された通風路を介して連通させる一方、
    上記ファンを正回転させて上記第1通風口側から空気を吸入する第1通風制御と、上記ファンを逆回転させて上記第2通風口側から空気を吸入する第2通風制御とを選択可能としたことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 請求項1において、
    上記第1通風制御時間が上記第2通風制御時間よりも長くなるように制御時間を設定したことを特徴とする誘導加熱調理器。
  3. 請求項1において、
    上記発熱部材の冷却要求度が高いときには上記第1通風制御を実行し、該冷却要求度が低いときには第2通風制御を実行することを特徴とする誘導加熱調理器。
  4. 請求項1において、
    調理開始操作後の所定時間は上記第2通風制御を実行し、該所定時間の経過後に上記第1通風制御を実行することを特徴とする誘導加熱調理器。
  5. 請求項1において、
    上記電磁誘導コイルによる加熱工程では上記第1通風制御を実行し、加熱工程の終了後の所定時間は上記第2通風制御を実行することを特徴とする誘導加熱調理器。
  6. 請求項1,2,3,4又は5において、
    上記被加熱体が炊飯用の飯器であることを特徴とする誘導加熱調理器。
  7. 請求項6において、
    炊飯完了後の保温工程では上記第2通風制御を行わないことを特徴とする誘導加熱調理器。
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CN107969908A (zh) * 2016-10-24 2018-05-01 飞利浦(嘉兴)健康科技有限公司 Ih电压力煲的冷却风道结构
CN108592389A (zh) * 2018-07-02 2018-09-28 珠海市传奇电子有限公司 电磁热水器

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