JP2004006515A - 多層回路板及びその製造方法 - Google Patents

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Takayuki Fukada
深田 隆之
Hidekatsu Sekine
関根 秀克
Masahisa Tonegawa
利根川 雅久
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Abstract

【課題】コイルコアの透磁率、基材との密着性及び多層回路板設計自由度を向上させたインダクタ素子及びキャパシタ、抵抗素子内蔵の多層回路板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】絶縁基材11の両面に第1配線層21a及び21b並びに絶縁層31を形成し、絶縁層31の一方の面に、キャパシタ用下部電極41a、インダクタ用下部コイル配線41b及び絶縁層51を形成し、キャパシタ用下部電極41a上の絶縁層31に誘電体層61を、インダクタ用下部コイル配線41b上の絶縁層51に焼結磁性体パターン層71を形成し、さらにキャパシタ用上部電極84a及びインダクタ用上部コイル配線84bを、キャパシタ用上部電極84aと第3配線層84c間に抵抗素子91を形成し、インダクタ、キャパシタ及び抵抗素子が形成された多層回路板100を得る。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は各種電子機器に用いられるプリント配線板及びインターポーザーからなる多層回路板に関し、さらに詳しくはインダクタ素子、キャパシタ素子及び抵抗素子を内蔵した多層回路板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のキャパシタ素子、インダクタ素子及び抵抗素子を内蔵した多層回路板の構成及びその製造方法について説明する。
ここで言う多層回路板とはプリント配線板及びインターポーザー基板を総称して用いており、インターポーザー基板はICチップや半導体素子とプリント配線板との仲立ちをするもので、BGA基板、MCM基板、SCM基板等が含まれる。
従来、多層回路板にインダクタ素子のコイルコアを形成する方法としては、樹脂材料に磁性粉を混練して磁性体ペーストを作製し、磁性体ペーストをスクリーン印刷等によりパターン化して、加熱乾燥して磁性体パターン層を形成する方法(特開平11−40915号公報に記載)、あるいは、磁性材を焼結した板状の磁性体コアを後から貼り付ける方法(特開平8−51023号公報に記載)等がある。
【0003】
上記、樹脂材料に磁性粉を混練して磁性体ペーストを作製し、パターン化して磁性体層を形成してコイルコアを作製する方法は、磁性体層の透磁率がおおよそ100分の1以下になってしまい、大きいインダクタンスを得ることができない。
また、磁性材を焼結した板状の磁性体コアを後から貼り付ける方法は、貼り付ける基材との密着性の問題、さらに、磁性体コアとコイル配線の配置に制限(配線にさわらない所、基材の反対面にしか磁性体コアを配置できない等の制限)があり、インダクタ素子を含む多層回路板設計上の自由度が低い等の問題を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、コイルコアの透磁率、基材との密着性及び多層回路板設計自由度を向上させたインダクタ素子及びキャパシタ素子、抵抗素子内蔵の多層回路板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1においては、少なくともインダクタ素子、キャパシタ素子及び抵抗素子が内蔵された多層回路板であって、前記インダクタ素子のコイルコアが磁性材を焼結した焼結磁性体層で形成されていることを特徴とする多層回路板としたものである。
【0006】
また、請求項2においては、少なくとも以下の工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の多層回路板の製造方法としたものである。
(a)絶縁基材11の両面に第1配線21a及び21bを形成する工程。
(b)絶縁基材11及び第1配線層21a及び21b上に絶縁層31を形成する工程。
(c)絶縁層31の所定位置にビア用孔32を形成する工程。
(d)絶縁層31上に導体層41及びビア用孔32にフィルドビア42を形成する工程。
(e)導体層41をパターニング処理してキャパシタ用下部電極41a、インダクタ用下部コイル配線41b及び第2配線層41c及び41dを形成する工程。
(f)キャパシタ用下部電極41a、インダクタ用下部コイル配線41b、第2配線層41c及び第2配線層41d上に所定厚の絶縁層51を形成する工程。(g)絶縁層51の所定位置をレーザー加工等にて穴明け加工して開口部52及び53及びビア用孔54を形成する工程。
(h)開口部52に誘電材を混入した樹脂材料を埋め込み、加熱硬化、平坦化処理を行って誘電体層61を形成する工程。
(i)フェライト等からなる磁性材を混入した磁性体樹脂ペーストを作製し、所定厚の銅箔81上の所定位置に磁性体樹脂ペーストをスクリーン印刷等によりパターン印刷し、窒素雰囲気下で所定の温度で焼結し、銅箔81上に焼結磁性体パターン層71を形成する工程。
(j)絶縁層51上、誘電体層61上及び開口部53内のインダクタ用下部コイル配線41b上に所定厚の粘着性樹脂層52を形成する工程。
(k)焼結磁性体パターン層71が形成された銅箔81の焼結磁性体パターン層71を下にして、焼結磁性体パターン層71が開口部53に入るように位置合わせして、加圧、加熱して銅箔81及び焼結磁性体パターン層71を積層する工程。
(m)焼結磁性体パターン層71の所定位置にインダクタ用下部コイル配線41bとインダクタ用上部コイル配線とを電気的に接続するためのビア用孔を、絶縁層51の所定位置にビア用孔54をレーザー加工等で形成する工程。
(n)銅箔81、絶縁層51上に導体層82を、ビア用孔54にフィルドビア83を形成する工程。
(o)銅箔81及び導体層82をパターニング処理してキャパシタ用上部電極84aを形成してキャパシタ素子60を、インダクタ用上部コイル配線84bを形成してインダクタ素子70を、及び第3配線層84cを、導体層82をパターニング処理して第3配線層82dを形成する工程。
(p)キャパシタ用上部電極84aと第3配線層84cとの間にカーボン、グラファイト等を樹脂に分散した抵抗ペーストをスクリーン印刷等にてパターン印刷し、加熱硬化して抵抗素子91を形成する工程。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態につき説明する。
請求項1に係る本発明の多層回路板はインダクタ素子、キャパシタ素子及び抵抗素子内蔵の多層回路板であって、前記インダクタ素子のコイルコアが磁性材を焼結した焼結磁性体パターン層で形成されていることを特徴とする多層回路板である。
図1に請求項1に係る本発明の多層回路板の一実施例を示す。
請求項1に係る本発明の多層回路板は、図1に示すように、が形成された絶縁基材11の両面に第1配線層21a及び21b、絶縁層31、第2配線層41c及び第2配線層41d、第3配線層84c及び第3配線層82d、インダクタ素子、キャパシタ素子及び抵抗素子を形成したもので、インダクタ素子のコイルコアを焼結磁性体パターン層で形成しているのが特徴である。
インダクタ素子のコイルコアである焼結磁性体パターン層をビルドアップ方式の多層回路板作製法の一工程として形成することにより、後の製造工程で詳細に説明するが、基材との密着性も改善され、配線層の近傍にもインダクタ素子を配置できる等の多層回路板の設計自由度を持たせることができるようにしている。
【0008】
請求項2に係る本発明の多層回路板の製造方法は、コイルコアを焼結磁性体パターン層で形成したインダクタ素子、キャパシタ素子及び抵抗素子を内蔵した多層回路板の製造方法に関するもので、特に、コイルコアを焼結磁性体パターン層で形成したインダクタ素子の作製法に特徴を有する。
以下、請求項2に係る本発明の多層回路板の製造方法について説明する。
図2(a)〜(e)、図3(f)〜(i)、図4(j)〜(n)及び図5(o)〜(p)に、請求項2に係る多層回路板の製造方法の一実施例を工程順に示す。
【0009】
まず、ガラス不織布にエポキシ樹脂を含浸させた絶縁基材11の両面に第1配線層21a及び21bを形成する(図2(a)参照)。
次に、絶縁基材11及び第1配線層21a、21b上に樹脂フィルム等を貼付して絶縁層31を形成する(図2(b)参照)。
次に、絶縁層31の所定位置にレーザー加工等によりビア用孔32を形成する(図2(c)参照)。
【0010】
次に、絶縁層31上及びビア用孔32内に無電解銅めっき等にて薄膜導体層(特に図示せず)を形成し、薄膜導体層をカソードにして電解銅めっきを行い、所定厚の導体層41及びフィルドビア42を形成する(図2(d)参照)。
次に、導体層41をパターニング処理して、キャパシタ用下部電極41a、インダクタ用下部コイル配線41b及び第2配線層41c及び41dを形成する(図2(e)参照)。
【0011】
次に、キャパシタ用下部電極41a、インダクタ用下部コイル配線41b及び第2配線層41c、41d上に樹脂溶液を塗布するか、プリプレグ等の絶縁フィルムを貼着する等の方法で絶縁層51を形成する(図3(f)参照)。
【0012】
次に、絶縁層51の所定位置をレーザー加工等にて穴明け加工して、キャパシタ用下部電極41a上の絶縁層51に開口部52を、インダクタ用下部コイル配線41b上の絶縁層51に開口部53を、第2配線層41c、41d上の絶縁層51にビア用孔54を形成する(図3(g)参照)。
【0013】
次に、開口部52にチタン酸バリウム粉等からなる誘電材を混練した樹脂ペーストを作製し、スクリーン印刷、またはディスペンサー等で開口部52に埋め込み、乾燥硬化、平坦化処理を行って誘電体層61をを形成する(図3(h)参照)。
【0014】
次に、フェライト等からなる磁性材を混練した磁性体樹脂ペーストを作製し、所定厚の銅箔81上の所定位置に磁性体樹脂ペーストをスクリーン印刷等によりパターン印刷し、窒素雰囲気下で所定の温度で焼結し、銅箔81上に焼結磁性体パターン層71を形成する(図3(i)参照)。
【0015】
次に、絶縁層51上、誘電体層61上、絶縁層31上及び開口部53内のインダクタ用下部コイル配線41b上に所定厚の粘着性樹脂層52を形成する(図4(j)参照)。
ここで、粘着性樹脂層52の形成法としては、プリント配線板の積層材として用いられているプリプレグを積層する方法が好都合である。
【0016】
次に、焼結磁性体パターン層71が形成された銅箔81の焼結磁性体パターン層71を下にして、焼結磁性体パターン層71が開口部53に入るように位置合わせして、加圧、加熱して銅箔81及び焼結磁性体パターン層71を積層する(図4(k)参照)。
ここで、銅箔81及び焼結磁性体パターン層71を加圧、加熱することにより、焼結磁性体パターン層71はインダクタ用下部コイル配線41bに粘着性樹脂層52を介して接着、硬化され、インダクタ用下部コイル配線41bのコイル配線間は硬化した樹脂で埋められる。さらに、銅箔81は樹脂を介して絶縁層51及び誘電体層61に強固に接着される。
【0017】
次に、磁性体層71の所定位置にインダクタ用下部コイル配線41bとインダクタ用上部コイル配線とを電気的に接続するためのビア用孔(特に図示せず)を、絶縁層51の所定位置にビア用孔54をレーザー加工等で形成する(図4(m)参照)。
ビア用孔の形成法としては、銅箔81上からUV−YAG、またはCOレーザービームを照射して、銅箔81及び磁性体パターン層71、または銅箔81及び絶縁層51にビア用孔を形成するが、銅箔81を介して穴明け加工をするため、銅箔の種類、厚さ選定を含めてそれぞれの加工条件を把握した上で対応する必要がある。
別の形成法として、銅箔81の所定位置を予めフォトエッチング加工等にて孔明け加工してしておいて、孔が形成された銅箔81をマスクにしてレーザービームを照射して、磁性体パターン層71及び絶縁層51にビア用孔を形成する。この方式は、銅箔穴明け加工の一工程増えるが、レーザー加工条件の設定は容易である。
【0018】
次に、誘電体層61、磁性体パターン層71、絶縁層51及びビア用孔54内に無電解銅めっきにて薄膜導体層(特に図示せず)を形成し、薄膜導体層をカソードにして電解銅めっきを行い、所定厚の導体層82及びフィルドビア83を形成する(図4(n)参照)。
ここで、磁性体パターン層71のビア用孔にもフィルドビア(特に図示せず)が形成される。
【0019】
次に、銅箔81及び導体層82をフォトエッチング加工等にてパターニング処理し、キャパシタ用上部電極84aを形成してキャパシタ素子60を、インダクタ用上部コイル配線84bを形成してインダクタ素子70を、第3配線層84c及び第3配線層82dを形成する(図5(o)参照)。
ここで、インダクタ用下部コイル配線41bとインダクタ用上部コイル配線84bとはフィルドビア(特に図示せず)にて電気的に接続されてコイルが形成される。
【0020】
次に、キャパシタ用上部電極84aと第3配線層84cとの間にカーボン、グラファイト等を樹脂に分散した抵抗ペーストをスクリーン印刷等にてパターン印刷し、加熱硬化して抵抗素子91を形成し、インダクタ素子70、キャパシタ素子60及び抵抗素子91が内蔵された多層回路板100を得る(図5(p)参照)。
【0021】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
まず、不織布ガラスにエポキシ樹脂を含浸させた絶縁基材11の両面に18μmの銅箔を貼り合わせた銅張り積層板を用い、パターニング処理して第1配線層21a及び21bを形成し、プリプレグフィルムを貼り合わせて40μm厚の絶縁層31を形成し、絶縁層31の所定位置にレーザー加工にてビア用孔32を形成した(図2(a)〜(c)参照)。
【0022】
次に、絶縁層31上及びビア用孔32内に無電解銅めっきにて薄膜導体層を形成し、薄膜導体層をカソードにして電解銅めっきを行い、15μm厚の導体層41及びフィルドビア42を形成し、導体層41をパターニング処理して、キャパシタ用下部電極41a、インダクタ用下部コイル配線41b及び第2配線層41c及び41dを形成した(図2(d)〜(e)参照)。
【0023】
次に、キャパシタ用下部電極41a、インダクタ用下部コイル配線41b及び第2配線層41c、41d上に低誘電率エポキシ系フィルムを貼り合わせて40μm厚の絶縁層51を形成した(図3(f)参照)。
【0024】
次に、絶縁層51の所定位置をレーザー加工にて穴明け加工して、キャパシタ用下部電極41a上に80μmφの開口部52を、インダクタ用下部コイル配線41b上に100μmφの開口部53を、第2配線層41c、41d上にビア用孔54を形成した(図3(g)参照)。
【0025】
次に、開口部52にチタン酸バリウム粉をエポキシ系樹脂に高充填させた樹脂ペーストをディスペンサーで埋め込み、乾燥硬化、表面研磨を行って40μm厚の誘電体層61を形成した(図3(h)参照)。
【0026】
次に、フェライト等からなる磁性材を高充填させた磁性体樹脂ペーストを作製し、18μm厚の銅箔81上の所定位置に磁性体樹脂ペーストをスクリーン印刷し、窒素雰囲気下で1000℃、3時間焼結し、銅箔81上に焼結磁性体パターン層71を形成した(図3(i)参照)。
【0027】
次に、絶縁層51上、誘電体層61上、絶縁層31上及び開口部53内のインダクタ用下部コイル配線41b上に所定サイズのプリプレグを110℃、3kg/cmで積層し、粘着性樹脂層52を形成した(図4(j)参照)。
【0028】
次に、焼結磁性体パターン層71が形成された銅箔81の焼結磁性体パターン層71を下にして、焼結磁性体パターン層71が開口部53に入るように位置合わせして、110℃、3kg/cmで加圧、加熱して銅箔81及び焼結磁性体パターン層71を積層した(図4(k)参照)。
【0029】
次に、磁性体層71の所定位置にインダクタ用下部コイル配線41bとインダクタ用上部コイル配線とを電気的に接続するためのビア用孔(特に図示せず)を、絶縁層51の所定位置にビア用孔54をCOレーザー加工で形成した(図4(m)参照)。
【0030】
次に、誘電体層61、磁性体パターン層71、絶縁層51及びビア用孔54内に無電解銅めっきにて薄膜導体層(特に図示せず)を形成し、薄膜導体層をカソードにして電解銅めっきを行い、10μm厚の導体層82及びフィルドビア83を形成した(図4(n)参照)。
【0031】
次に、銅箔81及び導体層82をフォトエッチング加工にてパターニング処理し、キャパシタ用上部電極84aを形成してキャパシタ素子60を、インダクタ用上部コイル配線84bを形成してインダクタ素子70を、及び第3配線層84c及び第3配線層82dを形成した(図5(o)参照)。
ここで、インダクタ用下部コイル配線41bとインダクタ用上部コイル配線84bとはフィルドビア(特に図示せず)にて電気的に接続されてコイルが形成された。
【0032】
次に、キャパシタ用上部電極84aと第3配線層84cとの間にカーボン、グラファイト等を樹脂に混入した抵抗ペーストをスクリーン印刷にてパターン印刷し、加熱、硬化して抵抗素子91を形成し、インダクタ素子70、キャパシタ素子60及び抵抗素子91が内蔵された多層回路板100を得た(図5(p)参照)。
【0033】
【発明の効果】
本発明の多層回路板及びその製造方法によると、インダクタ素子のコイルコアである焼結磁性体パターン層をビルドアップ方式の多層回路板作製法の一工程として形成するため、焼結磁性体パターン層と基材との密着性も改善され、配線層の近傍にもインダクタ素子を形成できる等のインダクタ素子の配置を含めた多層回路板の設計自由度を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る本発明の多層回路板の一実施例を示す模式部分構成断面図である。
【図2】(a)〜(e)は、請求項2に係る本発明の多層回路板の製造方法における工程の一部を示す模式部分構成断面図である。
【図3】(f)〜(i)は、請求項2に係る本発明の多層回路板の製造方法における工程の一部を示す模式部分構成断面図である。
【図4】(j)〜(n)は、請求項2に係る本発明の多層回路板の製造方法における工程の一部を示す模式部分構成断面図である。
【図5】(o)〜(p)は、請求項2に係る本発明の多層回路板の製造方法における工程の一部を示す模式部分構成断面図である。
【符号の説明】
11……絶縁基材
21a、21b……第1配線層
31、51……絶縁層
32、54……ビア用孔
41、82……導体層
41a……キャパシタ用下部電極
41b……インダクタ用下部電極
41c、41d……第2配線層
42、83……フィルドビア
52、53……開口部
60……キャパシタ素子
61……誘電体層
70……インダクタ素子
71……焼結磁性体パターン層
81……銅箔
84a……キャパシタ用上部電極
84b……インダクタ用上部電極
84c、82d……第3配線層
91……抵抗素子
100……多層回路板

Claims (2)

  1. 少なくともインダクタ素子、キャパシタ素子及び抵抗素子が内蔵された多層回路板であって、前記インダクタ素子のコイルコアが磁性材を焼結した焼結磁性体層で形成されていることを特徴とする多層回路板。
  2. 少なくとも以下の工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の多層回路板の製造方法。
    (a)絶縁基材(11)の両面に第1配線層(21a、21b)を形成する工程。
    (b)絶縁基材(11)及び第1配線層(21a、21b)上に絶縁層(31)を形成する工程。
    (c)絶縁層(31)の所定位置にビア用孔(32)を形成する工程。
    (d)絶縁層(31)上に導体層(41)を、ビア用孔(32)にフィルドビア(42)を形成する工程。
    (e)導体層(41)をパターニング処理してキャパシタ用下部電極(41a)、インダクタ用下部コイル配線(41b)及び第2配線層(41c、41d)を形成する工程。
    (f)キャパシタ用下部電極(41a)、インダクタ用下部コイル配線(41b)、第2配線層(41c)及び第2配線層(41d)上に所定厚の絶縁層(51)を形成する工程。
    (g)絶縁層(51)の所定位置をレーザー加工等にて穴明け加工して開口部(52及び53)及びビア用孔(54)を形成する工程。
    (h)開口部(52)に誘電材を混入した樹脂材料を埋め込み、加熱硬化、平坦化処理を行って誘電体層(61)を形成する工程。
    (i)フェライト等からなる磁性材を混入した磁性体樹脂ペーストを作製し、所定厚の銅箔(81)上の所定位置に磁性体樹脂ペーストをスクリーン印刷等によりパターン印刷し、窒素雰囲気下で所定の温度で焼結し、銅箔(81)上に焼結磁性体パターン層(71)を形成する工程。
    (j)絶縁層(51)上、誘電体層(61)上及び開口部(53)内のインダクタ用下部コイル配線41b上に所定厚の粘着性樹脂層(52)を形成する工程。
    (k)焼結磁性体パターン層(71)が形成された銅箔(81)の焼結磁性体パターン層(71)を下にして、焼結磁性体パターン層(71)が開口部(53)に入るように位置合わせして、加圧、加熱して銅箔(81)及び焼結磁性体パターン層(71)を積層する工程。
    (m)焼結磁性体パターン層(71)の所定位置にインダクタ用下部コイル配線(41b)とインダクタ用上部コイル配線とを電気的に接続するためのビア用孔を、絶縁層(51)の所定位置にビア用孔(54)をレーザー加工等で形成する工程。
    (n)銅箔(81)、絶縁層(51)上に導体層(82)を、ビア用孔(54)にフィルドビア(83)を形成する工程。
    (o)銅箔(81)及び導体層(82)をパターニング処理してキャパシタ用上部電極(84a)を形成してキャパシタ素子(60)を、インダクタ用上部コイル配線(84b)を形成してインダクタ素子(70)を、及び第3配線層(84c)を、導体層(82)をパターニング処理して第3配線層(82d)を形成する工程。
    (p)キャパシタ用上部電極(84a)と第3配線層(84c)との間にカーボン、グラファイト等を樹脂に分散した抵抗ペーストをスクリーン印刷等にてパターン印刷し、加熱、硬化して抵抗素子(91)を形成する工程。
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