JP2004006466A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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藤井 秀紀
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Abstract

【課題】電気的特性の悪化が抑制されるとともに、抵抗素子の抵抗値のばらつきが低減される半導体装置とその製造方法を提供する。
【解決手段】真性ベース拡散層を形成するための不純物および真性ベース拡散層をなす不純物の導電型とは逆導電型の不純物が半導体基板1に注入される。露出している半導体基板1の表面にプラズマが照射される。このような処理により、露出している半導体基板1の表面には多くの結晶欠陥が生じる。次に、グレインサイズの大きさがより大きくなる条件のもとで、ポリシリコン膜10が形成される。露出している半導体基板1の表面の近傍に位置するポリシリコン膜10の部分では、表面に生じた結晶欠陥を反映してグレインサイズが比較的小さくなる。一方、シリコン酸化膜5上に位置する部分では、結晶欠陥の影響を受けずにグレインサイズは比較的大きくなる。
【選択図】    図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置およびその製造方法に関し、特に、バイポーラトランジスタと抵抗素子を備えた半導体装置とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のバイポーラトランジスタを備えた半導体装置の製造方法について説明する。図19に示すように、フィールド酸化膜103によって区画された半導体基板101の素子形成領域Aに外部ベース電極104が形成される。
【0003】
その外部ベース電極104の上方から、外部ベース拡散層を形成するための所定の不純物が注入される。その後、シリコン酸化膜105が形成される。そのシリコン酸化膜105に所定のエッチングを施すことによって、ベース領域を形成するための開口部が形成される。このエッチングよって半導体基板101の表面が多少エッチングが施されることになる。
【0004】
熱処理を施すことにより、外部ベース電極104に注入された所定の不純物が半導体基板101へ拡散して外部ベース拡散層107が形成される。このとき、露出した半導体基板101の表面等には比較的薄いシリコン酸化膜108が形成される。
【0005】
次に真性ベース拡散層を形成するための所定の不純物が注入される。開口部を覆うようにシリコン酸化膜が形成されて異方性エッチングが施されることで、サイドウォール酸化膜109が形成される。一方、周辺領域Bでは、このとき、フィールド酸化膜103上にシリコン酸化膜105が形成された状態にある。
【0006】
次に、図20に示すように、シリコン酸化膜105上にポリシリコン膜110(または、アモルファスシリコン膜)が形成される。そのポリシリコン膜110に砒素が注入される。次に、図21に示すように、所定のエッチングを施すことにより素子形成領域Aではエミッタ引出し電極110aが形成され、周辺領域Bでは抵抗素子110bが形成される。その後、エミッタ引出し電極110aおよび抵抗素子110bを覆うように層間シリコン酸化膜111が形成される。
【0007】
さらに、熱処理を施すことにより、注入された所定の不純物が拡散されて真性ベース拡散層112が形成される。また、同時にエミッタ引出し電極110a中に注入された砒素が半導体基板101へ拡散されてエミッタ拡散層113が形成される。さらに、抵抗素子110bが活性化される。
【0008】
次に、図22に示すように、層間シリコン酸化膜111に所定のエッチングを施すことにより、所定のコンタクトホール111a〜111eがそれぞれ形成される。次に、図23に示すように、素子形成領域Aではコンタクトホール111a〜111c内に、コレクタ電極117、エミッタ電極116およびベース電極115がそれぞれ形成される。周辺領域Bでは、抵抗素子110bに接続される電極118が形成される。このようにして、バイポーラトランジスタを有する半導体装置が形成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来のバイポーラトランジスタを備えた半導体装置の製造方法では、エミッタ引出し電極110aと抵抗素子110bは同じポリシリコン膜110から形成される。ポリシリコン膜110は多くの結晶が集合することによって形成された膜であり、各結晶はグレイン(結晶粒)と呼ばれる。
【0010】
ポリシリコン膜110に注入された砒素等の不純物は、グレインとグレインとの間のグレインバウンダリ(結晶粒界)に沿って拡散がより進行する。
【0011】
近年、半導体装置の微細化に伴いエミッタ拡散層113を形成するために露出させる半導体基板101の領域が狭くなって、図24に示すように、その領域内に位置するグレインの数が少なくなる。グレインの数が少なくなるということは、その領域内に位置する、または、接触するグレインバウンダリも少なくなる。
【0012】
さらに、微細化に伴って、熱処理の低温化あるいは熱処理時間の短縮が行なわれて、不純物の拡散も行なわれにくくなる。
【0013】
このような結果、ポリシリコン膜110からエミッタ拡散層を形成するための不純物が露出した半導体基板101の表面から所定の深さにまで十分に拡散せずに、エミッタ拡散層113がより浅く形成されることになる。
【0014】
エミッタ拡散層113の深さが浅いと、ベース電流のリークの増加、電流利得hFEの低減およびエミッタ・ベース間の耐圧の低下等の電気的特性が悪化する問題が生じた。
【0015】
一方、図25に示すように、抵抗素子110bにおいては、グレインサイズのばらつきによって抵抗素子110bの抵抗値がばらついてしまい、抵抗素子110bの抵抗値の精度が悪化するという問題があった。
【0016】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、1つの目的は、上述した電気的特性の悪化が抑制されるとともに、抵抗素子の抵抗値のばらつきが低減される半導体装置を提供することであり、他の目的は、そのような半導体装置の製造方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの局面における半導体装置は、第1導電型の第1不純物領域と第2導電型の第2不純物領域と絶縁膜と開口部と導電体部とを備えている。第1導電型の第1不純物領域は半導体基板の主表面に形成されている。第2導電型の第2不純物領域は、第1不純物領域によって下方と側方から取囲まれるように、第1不純物領域の表面に形成されている。絶縁膜は、第1不純物領域および第2不純物領域を覆うように半導体基板上に形成されている。開口部は絶縁膜に形成され、第2不純物領域の表面を露出する。導電体部は開口部内を含む絶縁膜上に形成され、第2不純物領域と電気的に接続されている。その導電体部は多結晶膜から形成されている。多結晶膜では、開口部の底の第2不純物領域の表面に接触する部分の結晶粒サイズは、絶縁膜の上面上に位置する部分の結晶粒サイズよりも小さい。
【0018】
この構造によれば、導電体部に導入された所定の不純物によって半導体基板の領域に第2不純物領域が形成される場合に、不純物は導電体部をなす多結晶膜の結晶粒界から半導体基板の表面を経て形成されることになる。このとき、開口部の底に位置する部分の多結晶膜の結晶粒サイズが絶縁膜の上面に位置する結晶粒サイズよりも小さいことで、半導体基板の表面にはより多くの結晶粒界が接触することになる。これにより、この結晶粒界から第1不純物領域の表面を経て不純物が第1不純物領域内の所定の深さにまで十分に拡散して、所望の深さの第2不純物領域が形成される。その結果、第2不純物領域が浅いことに伴うリーク電流や耐圧等の電気的特性の悪化が抑制される。なお、この明細書でいう結晶粒サイズとは、後述するように、単位長さあたりに存在する結晶粒の数の逆数として定義される。
【0019】
開口部は所定の幅とその所定の幅よりも長い奥行きを有して形成され、第2不純物領域の表面に接触する部分の結晶粒サイズは所定の幅よりも小さいことが好ましい。
【0020】
これにより、開口部の底にはより多くの結晶粒界が存在することになって、多結晶膜から不純物が十分に半導体基板の領域に拡散して所望の深さの第2不純物領域が確実に形成される。
【0021】
また、絶縁膜上に多結晶膜と同じ層から形成された抵抗素子を備え、その抵抗素子では膜厚方向に1つの結晶粒が形成されていることが好ましい。
【0022】
これにより、抵抗素子をなす多結晶膜の結晶粒としてその大きさが比較的大きくなって、抵抗値のばらつきが低減される。
【0023】
さらに、半導体基板の主表面に、第1不純物領域を下方と側方から取囲むように形成された第2導電型の第3不純物領域を備えていることが好ましい。
【0024】
この場合には、第1不純物領域をベース、第2不純物領域をエミッタおよび第3不純物領域をコレクタとするバイポーラトランジスタが構成され、特にエミッタとなる第2不純物領域が所望の深さであることで、バイポーラトランジスタにおけるベース電流のリーク、電流利得hFEの低減およびエミッタ・ベース間の耐圧の低下等の電気的特性の悪化が抑制される。
【0025】
本発明の他の局面における半導体装置の製造方法の第1の方法は以下の工程を備えている。半導体基板上に第1導電型の第1不純物領域を形成する。その第1不純物領域を覆うように、半導体基板上に絶縁膜を形成する。その絶縁膜に第1不純物領域の表面を露出する開口部を形成する。露出した第1不純物領域の表面にダメージを与えることにより結晶欠陥を生じさせる。露出した第1不純物領域の表面を含む絶縁膜上に多結晶膜を形成する。多結晶膜に第2導電型の所定の不純物を導入する。多結晶膜に導入された所定の不純物を第1不純物領域の表面から内部に向かって拡散させて、第2導電型の第2不純物領域を形成する。多結晶膜に加工を施すことにより、第2不純物領域に電気的に接続される導電体部を形成する。
【0026】
この製造方法によれば、露出した第1不純物領域(半導体基板)の表面に結晶欠陥がより多く生じることで、多結晶膜において結晶粒サイズが大きくなる条件のもとで成膜を行なっても、露出した第1不純物領域の表面近傍に形成される多結晶膜の部分では表面に生じた結晶欠陥を反映して結晶粒サイズが比較的小さくなる。結晶粒サイズが小さくなることで、第1不純物領域の表面にはより多くの結晶粒界が接触することになる。これにより、この結晶粒界から第1不純物領域の表面を経て所定の不純物が第1不純物領域内の所定の深さにまで十分に拡散して、所望の深さの第2不純物領域が形成される。その結果、第2不純物領域が浅いことに伴うリーク電流や耐圧等の電気的特性の悪化が抑制される。
【0027】
具体的に結晶欠陥を生じさせる工程は、開口部を形成する際に絶縁膜に施されるエッチングによって露出した第1不純物領域の表面に結晶欠陥を生じさせること、露出した第1不純物領域の表面に不純物を注入することによって結晶欠陥を生じさせること、あるいは、露出した第1不純物領域の表面をプラズマの雰囲気に晒すことによって結晶欠陥を生じさせることを含んでいることが好ましい。
【0028】
このような処理を施すことによって、第1不純物領域(半導体基板)の表面に比較的容易に結晶欠陥が生じる。
【0029】
本発明の他の局面における半導体装置の製造方法の第2の方法は以下の工程を備えている。半導体基板上に第1導電型の第1不純物領域を形成する。その第1不純物領域を覆うように、半導体基板上に絶縁膜を形成する。その絶縁膜に第1不純物領域の表面を露出する開口部を形成する。開口部内を含む絶縁膜上に多結晶膜を形成する。その多結晶膜に第2導電型の所定の不純物を導入する。多結晶膜の上方から結晶粒の成長を促進するための促進不純物を多結晶膜に導入する。多結晶膜の結晶粒を成長させる。多結晶膜に導入された所定の不純物を第1不純物領域の表面から内部に向かって拡散させて、第2導電型の第2不純物領域を形成する。多結晶膜に加工を施すことにより、第2不純物領域に電気的に接続される導電体部を形成する。
【0030】
この製造方法によれば、多結晶膜に結晶粒の成長を促進する促進不純物が導入される際に、絶縁膜の上に位置する多結晶膜の部分には促進不純物が比較的容易に導入される一方、開口部内に位置する第1不純物領域の表面に接触する部分では促進不純物はほとんど導入されない。これにより、結晶粒サイズが比較的小さくなる条件のもとで多結晶膜が形成されても、絶縁膜上に位置する多結晶膜の部分では結晶粒が成長してより大きくなるが、第1不純物領域の表面に接触する部分では結晶粒はほとんど成長しない。結晶粒がほとんど成長しないことで、第1不純物領域の表面にはより多くの結晶粒界が接触することになる。これにより、この結晶粒界から第1不純物領域の表面を経て所定の不純物が第1不純物領域内の所定の深さにまで十分に拡散して、所望の深さの第2不純物領域が形成される。その結果、第2不純物領域が浅いことに伴うリーク電流や耐圧等の電気的特性の悪化が抑制される。
【0031】
具体的に、促進不純物を多結晶膜に導入する工程では、促進不純物として遷移金属が注入されることが好ましい。
【0032】
これにより、多結晶膜の結晶粒を熱処理を加えるだけで容易に成長させることができる。
【0033】
また、多結晶膜に加工を施すことにより絶縁膜上に抵抗素子を形成する工程を備え、導電体部を形成する工程と抵抗素子を形成する工程とは同時に行なわれることが好ましい。
【0034】
特に、絶縁膜上に位置する多結晶膜の部分では結晶粒は比較的大きくなるため、同じ多結晶膜から同時に結晶粒の比較的小さい導電体部が形成されるとともに、結晶粒の比較的大きい抵抗素子が形成されることになる。このようにして形成された比較的大きな結晶粒を有する抵抗素子では、抵抗値のばらつきが低減される。
【0035】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法について説明する。まず、図1に示すように、半導体基板1上にNエピタキシャル層2が形成される。そのNエピタキシャル層2に、素子形成領域を区画するためのフィールド酸化膜3が形成される。
【0036】
次に、半導体基板1上に、たとえばCVD(Chemical Vapor Deposition)法により膜厚約100〜400nm(1000〜4000Å)のポリシリコン膜(図示せず)が形成される。その後図2に示すように、外部ベース拡散層となる所定の不純物、たとえばボロン(B)または二弗化ボロン(BF)が、注入エネルギ20KeV〜50KeV、ドーズ量1×1014〜1×1016/cmの条件のもとで、そのポリシリコン膜に注入される。そのポリシリコン膜に所定のエッチングを施すことにより、外部ベース引出し電極4が形成される。
【0037】
次に、図3に示すように、外部ベース引出し電極4を覆うように半導体基板1上に、たとえばCVD法により膜厚約100〜400nm(1000〜4000Å)のシリコン酸化膜5が形成される。
【0038】
次に、図4に示すように、シリコン酸化膜5上に所定のレジストパターン6が形成される。レジストパターン6をマスクとしてシリコン酸化膜5および外部ベース電極4に異方性エッチングを施すことにより、ベース領域となる開口部21が形成される。
【0039】
次に、図5に示すように、たとえば温度800〜900℃のもとで約1時間酸化処理を施すことにより、外部ベース電極4に注入されたボロン等が半導体基板1の表面から内部に向かって拡散して外部ベース拡散層7が形成される。なお、このとき、露出した半導体基板1の表面等には比較的薄いシリコン酸化膜8が形成される。
【0040】
次に、たとえばボロン(B)または二弗化ボロン(BF)が、注入エネルギ20KeV〜50KeV、ドーズ量1×1013〜1×1015/cmの条件のもとで、半導体基板1に注入される。この注入はリンクベース注入として、外部ベース拡散層7と後で形成される真性ベース拡散層とを繋ぐ。
【0041】
その後、シリコン酸化膜5上に、たとえばCVD法により膜厚約100〜500nm(1000〜5000Å)のシリコン酸化膜(図示せず)が形成される。酸化膜エッチング装置を用い、比較的大きなパワー、たとえば300〜1000Wの条件のもとでそのシリコン酸化膜に異方性エッチング(エッチバック)を施すことにより半導体基板1の表面を露出させて、図6に示すように、サイドウォール酸化膜9が形成される。このようにして、エミッタ開口22として半導体基板1の表面が露出される。
【0042】
次に、図7に示すように、真性ベース拡散層を形成するための不純物、たとえばボロン(B)または二弗化ボロン(BF)が、注入エネルギ20KeV〜50KeV、ドーズ量1×1014〜1×1016/cmの条件のもとで、真性ベース注入として半導体基板1に注入される。
【0043】
次に、真性ベース拡散層をなす不純物の導電型とは逆導電型の不純物、たとえばアンチモン(Sb)、砒素(As)または窒素(N)等が、比較的低い注入エネルギ5KeV〜15KeVと、比較的低いドーズ量1×1011〜1×1013/cmの条件のもとで、半導体基板1に注入される。
【0044】
さらに、レジスト除去等に使用されるプラズマ処理装置を用い、たとえば800〜1500Wの比較的大きなパワー条件のもとで、露出している半導体基板1の表面にプラズマが照射される。
【0045】
このような注入処理、エッチング処理およびプラズマ処理が施されることによって、露出している半導体基板1の表面にはダメージが与えられてより多くの結晶欠陥が生じることになる。
【0046】
次に、図8に示すように、CVD法により膜厚に対してグレインサイズの大きさがより大きくなる条件、たとえば比較的低い温度400〜650℃のもとで膜厚約100〜400nm(1000〜4000Å)のポリシリコン膜10(またはアモルファスシリコン膜)がシリコン酸化膜5上に形成される。
【0047】
このとき、露出している半導体基板1の表面の近傍に位置するポリシリコン膜10の部分では、表面に生じた結晶欠陥を反映してグレインサイズが比較的小さくなる。
【0048】
なお、この部分におけるグレンインサイズは、実施の形態2において説明するように、露出した半導体基板1の表面のサイズ(エミッタサイズ)の寸法の短い方よりも小さいことが望ましい。
【0049】
一方、シリコン酸化膜5上に位置するポリシリコン膜10の部分では、結晶欠陥の影響を受けずにグレインサイズは比較的大きくなる。また、周辺領域Bに位置するポリシリコン膜10の部分においても、結晶欠陥の影響を受けないためグレインサイズは比較的大きくなる。特にこれら部分では、膜厚方向に対して1つのグレインが形成されていることが望ましい。
【0050】
ここで、この明細書におけるグレインサイズは平均のグレインサイズとして次のように定義される。グレインが形成されたポリシリコン膜の表面の情報(たとえば、電子顕微鏡写真等)に基づき、まず、適当な長さの直線上に位置するグレインの数が求められて、その長さとグレインの数から単位長さ(たとえば長さ1μm)あたりに存在する平均のグレイン数が求められる。その平均のグレイン数の逆数を算出することで、そのポリシリコン膜における平均のグレインサイズが求められる。
【0051】
その後、エミッタ拡散層となる所定の不純物、たとえば砒素(As)またはリン(P)が、注入エネルギ30KeV〜60KeV、ドーズ量1×1015〜1×1016/cmの条件のもとで、エミッタ注入としてポリシリコン膜10に注入される。
【0052】
図9に示すように、そのポリシリコン膜10に所定のパターニングを施すことにより、素子形成領域Aではエミッタ引出し電極10aが形成され、周辺領域Bでは抵抗素子10bが形成される。
【0053】
そのエミッタ引出し電極10aおよび抵抗素子10bを覆うように、CVD法により膜厚約300〜1000nm(3000〜10000Å)の層間シリコン酸化膜11が形成される。
【0054】
次に、たとえば温度800〜900℃のもとで約1時間の熱処理を施すことにより、素子形成領域Aでは、真性ベース注入として注入されたボロン等が拡散して真性ベース拡散層12が形成される。また、リンクベース注入として注入されたボロン等が拡散してリンクベース拡散層14が形成されて、外部ベース拡散層7と真性ベース拡散層12とが繋がれる。さらに、エミッタ注入として注入された砒素が拡散してエミッタ拡散層13が形成される。
【0055】
周辺領域Bでは、エミッタ注入として抵抗素子10bに注入された砒素が、導電に寄与する状態(活性化状態)になる。
【0056】
次に、図10に示すように、層間シリコン酸化膜11に所定のエッチングを施すことにより、所定のコンタクトホール11a〜11eがそれぞれ形成される。次に、図11に示すように、コンタクトホール11a〜11eを埋めるように、たとえばスパッタ法によりアルミニウム膜(図示せず)が形成される。
【0057】
そのアルミニウム膜に所定のパターニングを施すことにより、素子形成領域Aでは、コンタクトホール11a内にNエピタキシャル層2に接続されるコレクタ電極17が形成され、コンタクトホール11b内にエミッタ引出し電極10aに接続されるエミッタ電極16が形成され、コンタクトホール11c内に外部ベース引出し電極4に接続されるベース電極15が形成される。
【0058】
周辺領域Bでは、抵抗素子10bに接続される電極18が形成される。このようにして、素子形成領域AにバイポーラトランジスタTが形成された半導体装置が得られる。
【0059】
上述した製造方法によれば、図7に示す工程において施される注入処理、エッチング処理およびプラズマ処理によって、露出した半導体基板1の表面にダメージが与えられて結晶欠陥がより多く生じることになる。
【0060】
そのため、この後形成されるポリシリコン膜10においてグレインサイズが大きくなる条件のもとで成膜を行なっても、図12に示すように、露出した半導体基板1の表面近傍に形成されるポリシリコン膜10の部分では表面に生じた結晶欠陥を反映してグレインサイズが比較的小さくなる。
【0061】
一方、シリコン酸化膜5上に位置するポリシリコン膜10の部分および周辺領域Bに位置するポリシリコン膜10の部分(図11参照)では結晶欠陥の影響を受けないため、そのグレインサイズは表面近傍に位置するポリシリコン膜10の部分のグレインサイズよりも十分に大きくなる。
【0062】
これにより、露出した半導体基板1の表面に接触するグレインの数が従来の半導体装置の場合よりも多くなり、その表面に接触するグレインバウンダリも多くなる。その結果、ポリシリコン膜10からエミッタ拡散層13を形成するための不純物が半導体基板の表面を経て所定の深さにまで十分に拡散し、所望の深さを有するエミッタ拡散層13が形成されることになる。そして、所望の深さを有するエミッタ拡散層13が形成されることで、バイポーラトランジスタを有する半導体装置におけるベース電流のリーク、電流利得hFEの低減およびエミッタ・ベース間の耐圧の低下等が抑制される。
【0063】
一方、シリコン酸化膜5上に位置するポリシリコン膜10の部分ではグレインサイズは比較的大きく、この部分から形成される抵抗素子10bでは抵抗値のばらつきが低減して精度の高い抵抗素子10bが形成されることになる。
【0064】
このように、エミッタ引出し電極10aに要求されるグレインサイズの条件と、抵抗素子10bに要求されるグレインサイズの条件とは相反しているが、ポリシリコン膜10を形成する際に結晶欠陥を利用して部分的にグレインサイズを変えることにより、エミッタ引出し電極10aと抵抗素子10bとにそれぞれ要求されるグレインサイズの条件の最適化を図ることができる。
【0065】
実施の形態2
本発明の実施の形態2に係る半導体装置の製造方法について説明する。まず実施の形態1において説明した図1から図6に示す工程を経た後、図13に示すように、CVD法により、たとえば比較的高い温度600〜800℃のもとで膜厚約100〜400nm(1000〜4000Å)のポリシリコン膜10(またはアモルファスシリコン膜)がシリコン酸化膜5上に形成される。
【0066】
この成膜条件は、ポリシリコン膜10のグレインサイズが比較的小さくなる条件であり、サイドウォール酸化膜9を形成する工程(図6参照)において露出した半導体基板1の表面に対して、グレインサイズが小さくなることが望ましい。
【0067】
この露出した半導体基板1の領域の表面から不純物が拡散することでエミッタ拡散層が形成されることから、この領域の大きさはエミッタサイズと呼ばれる。この場合には、図14に示すように、エミッタサイズは幅W×奥行きLとして定義される。グレインサイズとしては、このエミッタサイズのうち寸法の短い方の幅Wよりも小さいことが望ましい。
【0068】
その後、図15に示すように、エミッタ拡散層となる所定の不純物、たとえば砒素(As)またはリン(P)が、注入エネルギ30KeV〜60KeV、ドーズ量1×1015〜1×1016/cmの条件のもとで、ポリシリコン膜10に注入される。
【0069】
次に、グレインの成長を促進するための所定の不純物として、たとえばニッケル(Ni)が、注入エネルギ5KeV〜30KeV、ドーズ量1×1012〜1×1016/cmの条件のもとで、ポリシリコン膜10に注入される。このとき、シリコン酸化膜5上に位置するポリシリコン膜10の部分には、十分にニッケルが注入される。一方、サイドウォール酸化膜9の下部付近に位置するポリシリコン膜10の部分は段差の下部に位置するため、ニッケルはほとんど注入されないことになる。
【0070】
図16に示すように、そのポリシリコン膜10に所定のパターニングを施すことにより、素子形成領域Aではエミッタ引出し電極10aが形成され、周辺領域Bでは抵抗素子10bが形成される。
【0071】
そのエミッタ引出し電極10aおよび抵抗素子10bを覆うように、CVD法により膜厚約300〜1000nm(3000〜10000Å)の層間シリコン酸化膜11が形成される。
【0072】
次に、たとえば温度800〜900℃のもとで約1時間の熱処理を施すことにより、素子形成領域Aでは、真性ベース注入として注入されたボロン等が拡散して真性ベース拡散層12が形成される。また、エミッタ注入として注入された砒素が拡散してエミッタ拡散層13が形成される。
【0073】
周辺領域Bでは、エミッタ注入として抵抗素子10bに注入された砒素が、導電に寄与する状態(活性化状態)になる。
【0074】
そして、図17および図18に示すように、シリコン酸化膜5の上に位置するエミッタ引出し電極10aおよび抵抗素子10bに対応する部分ではグレインの成長が促進されて、グレインサイズが比較的大きくなる。特にこれら部分では、膜厚方向に対して1つのグレインが形成されていることが望ましい。
【0075】
一方、サイドウォール酸化膜9の下部付近に位置するエミッタ引出し電極10aの部分ではグレインの成長は促進されないため、グレインサイズは比較的小さいままである。
【0076】
その後、実施の形態1において説明した図10および図11に示す工程と同様の工程を経て、素子形成領域AではバイポーラトランジスタTが形成され、周辺領域Bでは抵抗素子10bが形成された半導体装置が得られる。
【0077】
上述した製造方法によれば、図13に示される工程において、グレインサイズが比較的小さくなる条件のもとでポリシリコン膜10が形成される。そのポリシリコン膜10に対して、グレインの成長を促進するための所定の不純物として、たとえばニッケル(Ni)が注入される。
【0078】
このとき、シリコン酸化膜5上に位置するポリシリコン膜10の部分には、十分にニッケルが注入されて、サイドウォール酸化膜9の下部付近に位置するポリシリコン膜10の部分には段差のためにニッケルはほとんど注入されない。
【0079】
これにより、その後の熱処理によって、シリコン酸化膜5の上に位置するエミッタ引出し電極10aおよび抵抗素子10bの部分ではグレインの成長が促進されて、グレインサイズが比較的大きくなる。
【0080】
一方、サイドウォール酸化膜9の下部付近に位置するエミッタ引出し電極10aの部分ではグレインの成長は促進されないため、グレインサイズは比較的小さい状態のままである。
【0081】
このことにより、エミッタ拡散層13内に位置するグレインの数が従来の半導体装置の場合よりも多くなり、エミッタ拡散層13に接触するグレインバウンダリも多くなる。その結果、ポリシリコン膜10からエミッタ拡散層13を形成するための不純物がその領域の所定の深さにまで十分に拡散して、所望の深さを有するエミッタ拡散層13が形成されることになる。そして、所望の深さを有するエミッタ拡散層13が形成されることで、バイポーラトランジスタを有する半導体装置におけるベース電流のリーク、電流利得hFEの低減およびエミッタ・ベース間の耐圧の低下等が抑制される。
【0082】
一方、シリコン酸化膜5上に位置するポリシリコン膜10の部分ではグレインが成長してグレインサイズは比較的大きなり、この部分から形成される抵抗素子10bでは抵抗値のばらつきが低減して精度の高い抵抗素子10bが形成されることになる。
【0083】
このように、エミッタ引出し電極10aに要求されるグレインサイズの条件と、抵抗素子10bに要求されるグレインサイズの条件とは相反しているが、ポリシリコン膜10を形成した後のグレインの成長を部分的に抑制することによってグレインサイズを変えることにより、エミッタ引出し電極10aと抵抗素子10bとにそれぞれ要求されるグレインサイズの条件の最適化を図ることができる。
【0084】
なお、上述した実施の形態では、ポリシリコン膜10のグレインの成長を促進するための不純物としてニッケルを例に挙げて説明したが、この他に、コバルト(Co)、鉄(Fe)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)、インジウム(In)等の遷移金属を注入してもよい。
【0085】
また、上述した各実施の形態では、半導体装置としてバイポーラトランジスタを備えた半導体装置を例に挙げて説明したが、バイポーラトランジスタに限られず、ポリシリコン膜等の多結晶膜に導入された所定の不純物を半導体基板の一導電型の不純物領域に拡散させることにより他の導電型の不純物領域を形成する場合に広く適用することができて、所望の深さの不純物領域を形成することができる。
【0086】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は上記の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0087】
【発明の効果】
本発明の1つの局面における半導体装置によれば、導電体部に導入された所定の不純物によって半導体基板の領域に第2不純物領域が形成される場合に、不純物は導電体部をなす多結晶膜の結晶粒界から半導体基板の表面を経て形成されることになる。このとき、開口部の底に位置する部分の多結晶膜の結晶粒サイズが絶縁膜の上面に位置する結晶粒サイズよりも小さいことで、半導体基板の表面にはより多くの結晶粒界が接触することになる。これにより、この結晶粒界から第1不純物領域の表面を経て不純物が第1不純物領域内の所定の深さにまで十分に拡散して、所望の深さの第2不純物領域が形成される。その結果、第2不純物領域が浅いことに伴うリーク電流や耐圧等の電気的特性の悪化が抑制される。
【0088】
開口部は所定の幅とその所定の幅よりも長い奥行きを有して形成され、第2不純物領域の表面に接触する部分の結晶粒サイズは所定の幅よりも小さいことが好ましく、これにより、開口部の底にはより多くの結晶粒界が存在することになって、多結晶膜から不純物が十分に半導体基板の領域に拡散して所望の深さの第2不純物領域が確実に形成される。
【0089】
また、絶縁膜上に多結晶膜と同じ層から形成された抵抗素子を備え、その抵抗素子では膜厚方向に1つの結晶粒が形成されていることが好ましく、これにより、抵抗素子をなす多結晶膜の結晶粒としてその大きさが比較的大きくなって、抵抗値のばらつきが低減される。
【0090】
さらに、半導体基板の主表面に、第1不純物領域を下方と側方から取囲むように形成された第2導電型の第3不純物領域を備えていることが好ましく、この場合には、第1不純物領域をベース、第2不純物領域をエミッタおよび第3不純物領域をコレクタとするバイポーラトランジスタが構成され、特にエミッタとなる第2不純物領域が所望の深さであることで、バイポーラトランジスタにおけるベース電流のリーク、電流利得hFEの低減およびエミッタ・ベース間の耐圧の低下等の電気的特性の悪化が抑制される。
【0091】
本発明の他の局面における半導体装置の製造方法の第1の方法によれば、露出した第1不純物領域(半導体基板)の表面に結晶欠陥がより多く生じることで、多結晶膜において結晶粒サイズが大きくなる条件のもとで成膜を行なっても、露出した第1不純物領域の表面近傍に形成される多結晶膜の部分では表面に生じた結晶欠陥を反映して結晶粒サイズが比較的小さくなる。結晶粒サイズが小さくなることで、第1不純物領域の表面にはより多くの結晶粒界が接触することになる。これにより、この結晶粒界から第1不純物領域の表面を経て所定の不純物が第1不純物領域内の所定の深さにまで十分に拡散して、所望の深さの第2不純物領域が形成される。その結果、第2不純物領域が浅いことに伴うリーク電流や耐圧等の電気的特性の悪化が抑制される。
【0092】
具体的に結晶欠陥を生じさせる工程は、開口部を形成する際に絶縁膜に施されるエッチングによって露出した第1不純物領域の表面に結晶欠陥を生じさせること、露出した第1不純物領域の表面に不純物を注入することによって結晶欠陥を生じさせること、あるいは、露出した第1不純物領域の表面をプラズマの雰囲気に晒すことによって結晶欠陥を生じさせることを含んでいることが好ましく、このような処理を施すことによって、第1不純物領域(半導体基板)の表面に比較的容易に結晶欠陥が生じる。
【0093】
本発明の他の局面における半導体装置の製造方法の第2の方法によれば、多結晶膜に結晶粒の成長を促進する促進不純物が導入される際に、絶縁膜の上に位置する多結晶膜の部分には促進不純物が比較的容易に導入される一方、開口部内に位置する第1不純物領域の表面に接触する部分では促進不純物はほとんど導入されない。これにより、結晶粒サイズが比較的小さくなる条件のもとで多結晶膜が形成されても、絶縁膜上に位置する多結晶膜の部分では結晶粒が成長してより大きくなるが、第1不純物領域の表面に接触する部分では結晶粒はほとんど成長しない。結晶粒がほとんど成長しないことで、第1不純物領域の表面にはより多くの結晶粒界が接触することになる。これにより、この結晶粒界から第1不純物領域の表面を経て所定の不純物が第1不純物領域内の所定の深さにまで十分に拡散して、所望の深さの第2不純物領域が形成される。その結果、第2不純物領域が浅いことに伴うリーク電流や耐圧等の電気的特性の悪化が抑制される。
【0094】
具体的に、促進不純物を多結晶膜に導入する工程では、促進不純物として遷移金属が注入されることが好ましく、これにより、多結晶膜の結晶粒を熱処理を加えるだけで容易に成長させることができる。
【0095】
また、多結晶膜に加工を施すことにより絶縁膜上に抵抗素子を形成する工程を備え、導電体部を形成する工程と抵抗素子を形成する工程とは同時に行なわれることが好ましく、特に、絶縁膜上に位置する多結晶膜の部分では結晶粒は比較的大きくなるため、同じ多結晶膜から結晶粒の比較的小さい導電体部が形成されるとともに、結晶粒の比較的大きい抵抗素子が形成されることになる。このようにして形成された比較的大きな結晶粒を有する抵抗素子では、抵抗値のばらつきが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図2】同実施の形態において、図1に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図3】同実施の形態において、図2に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図4】同実施の形態において、図3に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図5】同実施の形態において、図4に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図6】同実施の形態において、図5に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図7】同実施の形態において、図6に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図8】同実施の形態において、図7に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図9】同実施の形態において、図8に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図10】同実施の形態において、図9に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図11】同実施の形態において、図10に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図12】同実施の形態において、エミッタ引出し電極を示す部分拡大断面図である。
【図13】本発明の実施の形態2に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図14】同実施の形態において、エミッタサイズを説明するための部分断面斜視図である。
【図15】同実施の形態において、図13に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図16】同実施の形態において、図15に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図17】同実施の形態において、エミッタ引出し電極を示す部分拡大断面図である。
【図18】同実施の形態において、抵抗素子を示す部分拡大断面図である。
【図19】従来の半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図20】図19に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図21】図20に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図22】図21に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図23】図22に示す工程の後に行なわれる工程を示す断面図である。
【図24】従来の半導体装置において、エミッタ引出し電極を示す部分拡大断面図である。
【図25】従来の半導体装置において、抵抗素子を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板、2 Nエピタキシャル層、3 フィールド酸化膜、4 外部ベース引出し電極、5、8 シリコン酸化膜、9 サイドウォール酸化膜、10 ポリシリコン膜、10a エミッタ引出し電極、10b 抵抗素子、11 層間シリコン酸化膜、11a〜11e コンタクトホール、12 真性ベース拡散層、13 エミッタ拡散層、14 リンクベース拡散層、15 ベース電極、16 エミッタ電極、17 コレクタ電極、21 開口部、22 エミッタ開口。

Claims (11)

  1. 半導体基板の主表面に形成された第1導電型の第1不純物領域と、
    前記第1不純物領域によって下方と側方から取囲まれるように、前記第1不純物領域の表面に形成された第2導電型の第2不純物領域と、
    前記第1不純物領域および前記第2不純物領域を覆うように前記半導体基板上に形成された絶縁膜と、
    前記絶縁膜に形成され、前記第2不純物領域の表面を露出する開口部と、
    前記開口部内を含む前記絶縁膜上に形成され、前記第2不純物領域と電気的に接続される導電体部と
    を備え、
    前記導電体部は多結晶膜から形成され、
    前記多結晶膜では、前記開口部の底の前記第2不純物領域の表面に接触する部分の結晶粒サイズは、前記絶縁膜の上面上に位置する部分の結晶粒サイズよりも小さい、半導体装置。
  2. 前記開口部は所定の幅と前記所定の幅よりも長い奥行きを有して形成され、
    前記第2不純物領域の表面に接触する部分の前記結晶粒サイズは、前記所定の幅よりも小さい、請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記絶縁膜上に前記多結晶膜と同じ層から形成された抵抗素子を備え、
    前記抵抗素子では、膜厚方向に1つの結晶粒が形成された、請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記半導体基板の主表面に、前記第1不純物領域を下方と側方から取囲むように形成された第2導電型の第3不純物領域を備えた、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置。
  5. 半導体基板上に第1導電型の第1不純物領域を形成する工程と、
    前記第1不純物領域を覆うように、前記半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に前記第1不純物領域の表面を露出する開口部を形成する工程と、
    露出した前記第1不純物領域の表面にダメージを与えることにより結晶欠陥を生じさせる工程と、
    露出した前記第1不純物領域の表面を含む前記絶縁膜上に多結晶膜を形成する工程と、
    前記多結晶膜に第2導電型の所定の不純物を導入する工程と、
    前記多結晶膜に導入された前記所定の不純物を前記第1不純物領域の表面から内部に向かって拡散させて、第2導電型の第2不純物領域を形成する工程と
    前記多結晶膜に加工を施すことにより、前記第2不純物領域に電気的に接続される導電体部を形成する工程と、
    を備えた、半導体装置の製造方法。
  6. 前記結晶欠陥を生じさせる工程は、前記開口部を形成する際に前記絶縁膜に施されるエッチングによって露出した前記第1不純物領域の表面に結晶欠陥を生じさせることを含む、請求項5記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記結晶欠陥を生じさせる工程は、露出した前記第1不純物領域の表面に不純物を注入することによって結晶欠陥を生じさせることを含む、請求項5または6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記結晶欠陥を生じさせる工程は、露出した前記第1不純物領域の表面をプラズマの雰囲気に晒すことによって結晶欠陥を生じさせることを含む、請求項5〜7のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  9. 半導体基板上に第1導電型の第1不純物領域を形成する工程と、
    前記第1不純物領域を覆うように、前記半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に前記第1不純物領域の表面を露出する開口部を形成する工程と、
    前記開口部内を含む前記絶縁膜上に多結晶膜を形成する工程と、
    前記多結晶膜に第2導電型の所定の不純物を導入する工程と、
    前記多結晶膜の上方から結晶粒の成長を促進するための促進不純物を前記多結晶膜に導入する工程と、
    前記多結晶膜の結晶粒を成長させる工程と、
    前記多結晶膜に導入された前記所定の不純物を前記第1不純物領域の表面から内部に向かって拡散させて、第2導電型の第2不純物領域を形成する工程と、
    前記多結晶膜に加工を施すことにより、前記第2不純物領域に電気的に接続される導電体部を形成する工程と、
    を備えた、半導体装置の製造方法。
  10. 前記促進不純物を前記多結晶膜に導入する工程では、前記促進不純物として遷移金属が注入される、請求項9記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記多結晶膜に加工を施すことにより前記絶縁膜上に抵抗素子を形成する工程を備え、
    前記導電体部を形成する工程と前記抵抗素子を形成する工程とは同時に行なわれる、請求項5〜10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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