JP2004004701A - 液晶表示装置の検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アイコン表示部とドットマトリクス表示部を有する液晶表示装置の検査時間短縮。
【解決手段】アイコン表示部とデータラインを共有するドットマトリクス表示部に1以上のライン単位が繰り返す表示パターンを順次、もしくは同時に表示することでアイコン表示部の電極短絡検査を行う
【選択図】 図1
【解決手段】アイコン表示部とデータラインを共有するドットマトリクス表示部に1以上のライン単位が繰り返す表示パターンを順次、もしくは同時に表示することでアイコン表示部の電極短絡検査を行う
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
表示部を有する携帯機器等に用いられる液晶表示素子の表示画面は、ドットマトリクス表示部とアイコン表示部の2つの表示要素をもつことが多い。例えば、携帯電話では、ドットマトリクス表示部には電話番号や文字が表示され、アイコン表示部には電波の状態や電池残量、あるいは他のシンボルやマークが表示される。ここで用いる液晶表示素子の多くは、コストと駆動の容易さからドットマトリクス表示部のデータラインをアイコン表示部のアイコンセグメントと接続し、ドットマトリクス部の走査電極ラインを増やしてアイコンセグメント用走査電極ラインとしている。
【0003】
このように接続するとアイコン表示部の一アイコンセグメントが、1)ドットマトリクス表示部の一ドットとして駆動でき駆動制御が単純になる、2)アイコンがドットの集合でなく表示できるのでドットマトリクスでアイコン形状を表示するのに比べ形状がシャープにはっきりと表示できる、3)アイコン形状をドットで形成するパターンジェネレータが不要である、等の利点がある。
【0004】
一般にアイコンセグメントの数は一走査電極ラインに対するドット数(=横に並ぶドット数=データライン数)より少ないので、ドットマトリクス部のデータラインの一部が間引かれてアイコンセグメントと接続してある。
【0005】
このような携帯電話の製造工程では、表示画面のドットマトリクス部の画面欠陥、特にラインオープンとラインショートを検査するために全画面ON表示、全画面OFF表示、全画面市松表示を行っている。また、表示画面のアイコン表示部における透明電極間ショートの有無を検査する為、図5に示すように各アイコンセグメントを順番に点灯している。これはドットマトリクス部ではショートする可能性があるのは前後の隣接2データライン間のみであるのに対し、アイコン表示部では1個のデータラインが2個以上のデータラインと隣接していて、2個以上のデータラインとショートする可能性がある場合もあるためである。
【0006】
例として図2を基に説明すると、図2の右上側には電波状態を表示するアイコン、左上側には電池残量を表示するアイコンとそれぞれのアイコンセグメントからのデータラインへの引出し配線が示してある。また、それぞれのアイコンセグメントの詳細を図3と図4に示してある。コモン電極の結線を図23に、セグメント電極の結線を図24に示してある。
【0007】
ここでS19に接続したアイコンセグメントは、S18に接続したアイコンセグメントとS20に接続したアイコンセグメントと隣接している。データライン間ショートはS18−S19間とS19−S20間の2通りで起こり得るので、この2組を検査すれば十分である。しかし、S16に接続したアイコンセグメントは、アイコン部もしくはドットマトリクス部で、3つのデータラインS15、S17、S18と隣接している。そのため、S16に対してはS15−S16、S16−S17、S16−S18の3通り3組のデータライン間ショートの有無を検査する必要がある。
【0008】
透明電極間ショートが存在すると、一方のアイコンセグメントを点灯したときショート部分を通して他方のアイコンセグメントへも電圧が印加され、本来点灯しない筈のアイコンセグメントも同時に点灯してしまう。従って各アイコンセグメントを順番に点灯している時の表示状態を見て、順番以外のアイコンセグメントが点灯しないことを確認することでアイコン表示部の透明電極間ショートの有無を検査できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
アイコン表示部の透明電極間ショートの有無を検査では、図5に示すように各アイコンセグメントを順番に点灯する為、検査に時間がかかった。また、検査時間短縮のため点灯走査時間を短くするとショートセグメントの点灯時間も短くなり、不良見逃しが増えてしまうため検査時間の短縮が困難だった。順次点灯するアイコンセグメントを注視するため、検査員の眼精疲労が多かった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
ドットマトリクス部に1ドット市松表示、2ドット市松表示、3ドット市松表示、4ドット市松表示等の複数種類の市松表示を順次、または同時に表示する。アイコン部には表示をしない。アイコン部には表示をしなくてもドットマトリクス部に前述の市松表示を行うと、各市松表示のそれぞれに対応してデータセグメントの1ライン毎、2ライン毎、3ライン毎、4ライン毎に異なる電圧が印加され、データセグメントと接続してあるアイコンセグメントにも同じ電圧が印加される。ある一対のアイコンセグメント間に電極ショートがある時に、この一対のセグメントに異なる電圧の印加される市松表示を行うと、該セグメント電極のドットマトリクス表示部では異常表示となる。点灯電圧印加部が黒く、非点灯電圧印加部が白くなるポジ表示の例で説明すると、点灯電圧は非点灯電圧に引っ張られて低い電圧となり黒が薄い黒表示、非点灯電圧は点灯電圧に引っ張り上げられ高い電圧で本来の白が薄黒い表示になる。つまり、アイコンセグメント部のショート不良が、ドットマトリクス部の表示状態を見ることで検出することが可能となる。
【0011】
また、この時、同時に消費電流値が正常値より大きくなるので消費電流値を監視することで、アイコンセグメント部のショート不良を検出することが可能となる。消費電流値が正常値より大きくなる事でドライバ回路を構成する電子部品の発熱量が大きくなるのでサーモグラフィ等で発熱量を監視することで、アイコンセグメント部のショート不良を検出することが可能となる。通常電源回路の内部インピーダンスは十分に小さくない。消費電流の増大に伴い液晶駆動電圧が正常値より低くなるので液晶駆動電圧値を監視することで、アイコンセグメント部のショート不良を検出することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明による液晶表示装置の検査方法では、少なくともアイコン表示部とドットマトリクス表示部の2つの表示要素をもつ液晶表示装置において一方の表示要素であるアイコン表示部には表示をせず、他方の表示要素であるドットマトリクス部に1ドット市松表示、2ドット市松表示、3ドット市松表示、4ドット市松表示の複数種類の市松表示を順次、または同時に表示する。ここで、1ドット市松表示とは、1つの白ドットと1つの黒ドットが縦にも横にも1ドット単位で交互に繰り返す表示パターンを言う(図6参照)。また、2ドット市松表示とは、縦横2ドットづつの計4ドットから構成される白パターンと縦横2ドットづつの計4ドットから構成される黒パターンが縦にも横にも2ドット単位で交互に繰り返す表示パターンである(図7参照)。3ドット市松表示、4ドット市松表示も同様である(図8、図9参照)。
【0013】
ここで各ドット市松表示を考える。一本の走査電極幅で表示画面を切出してみると、1ドット市松表示では1ドット単位の白と黒の表示パターンが順次繰り返している。2ドット市松表示では2ドット単位の白と黒の表示パターンが順次繰り返している。3ドット市松表示では3ドット単位の白と黒の表示パターンが順次繰り返している。4ドット市松表示は4ドット単位の白と黒の表示パターンが順次繰り返している。各市松表示のそれぞれに対応してデータセグメントの1ライン毎、2ライン毎、3ライン毎、4ライン毎に異なる電圧が印加されている。
【0014】
アイコン表示部には表示をしなくてもドットマトリクス表示部に前述の市松表示を行うと、各市松表示のそれぞれに対応してデータセグメントの1ライン毎、2ライン毎、3ライン毎、4ライン毎に異なる電圧が印加され、データセグメントと接続してあるアイコンセグメントにも同じ電圧が印加される。ある一対のアイコンセグメント間に電極ショートがある時に、この一対のセグメントに異なる電圧の印加される市松表示を行うと、該セグメント電極のドットマトリクス表示部では異常表示となる。点灯電圧印加部が黒く、非点灯電圧印加部が白くなるポジ表示の例で説明すると、点灯電圧は非点灯電圧に引っ張られて低い電圧となり黒が薄い黒表示、非点灯電圧は点灯電圧に引っ張り上げられ高い電圧で本来の白が薄黒い表示になる。つまり、一方の表示要素であるアイコン表示部のショート不良が、他方の表示要素であるドットマトリクス表示部の表示状態を見ることで検出することが可能となる。
【0015】
また、この時、同時に電極よる短絡電流が流れるために液晶表示装置の消費電流値が正常値より大きくなるので消費電流値を監視することで、アイコンセグメント部のショート不良を検出することが可能となる。消費電流値が正常値より大きくなるとドライバ回路を構成する電子部品の発熱量が大きくなる。そのため、サーモグラフィ等で発熱量を監視することにより、アイコンセグメント部のショート不良を検出することが可能となる。通常、電源回路の内部インピーダンスは十分に小さくないが、消費電流が増大するにつれて液晶駆動電圧が正常値より低くなる。そのため、液晶駆動電圧値を監視することにより、アイコンセグメント部のショート不良を検出することが可能となる。
【0016】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
【0017】
(実施例1)
図6は本発明の第1の実施例における第1の表示画面の模式図である。ここではポジ表示、つまり点灯電圧印加部が黒く、非点灯電圧印加部が白くなるポジ表示の例で説明する。図6のドットマトリクス部は1ドット単位の市松を表示している。アイコン部はなにも表示していない。
【0018】
ここでアイコン電極部での電極短絡の発生を考える。偶数番セグメント電極に接続するアイコン電極と、奇数番セグメント電極に接続するアイコン電極との間で短絡が起こると、該セグメント電極のドットマトリクス表示部では異常表示となる。つまり、正常な市松表示では偶数セグメント電極と奇数セグメント電極で駆動波形が異なるが、アイコン部で短絡していると点灯電圧は非点灯電圧に引っ張られて低くなり黒が薄い表示になり、非点灯電圧は点灯電圧に引っ張り上げられ白が薄黒い表示になる。同時に消費電流値が正常値より大きくなり、発熱量が増し、液晶駆動電圧が低下する。
【0019】
従って偶数番セグメント電極に接続するアイコン電極と、奇数番セグメント電極に接続するアイコン電極との間の電極短絡をドットマトリクス部の表示状態・消費電流・発熱量・駆動電圧で検出できる。
【0020】
図7は本発明の第1の実施例における第2の表示画面の模式図である。図7のドットマトリクス部は2ドット単位の市松を表示している。アイコン部はなにも表示していない。ここで説明の為にnを自然数とし、ドットマトリクス部の4n番セグメント電極と4n+1番セグメント電極を群1、4n+2番セグメント電極と4n+3番セグメント電極を群2と呼ぶ事にする。
【0021】
群1のセグメント電極に接続するアイコン電極と、群2のセグメント電極に接続するアイコン電極との間で短絡が起こると、該セグメント電極のドットマトリクス表示部では異常表示となる。つまり、正常な2ドット市松表示では群1のセグメント電極と、群2のセグメント電極とで駆動波形が異なる。短絡している4n番セグメント電極または4n+1番セグメント電極と、4n+2番セグメント電極または4n+3番セグメント電極は正常な駆動波形が印加されない。同時に消費電流値が正常値より大きくなり、発熱量が増し、液晶駆動電圧が低下する。
【0022】
従って4n番セグメント電極または4n+1番セグメント電極に接続するアイコン電極と、4n+2番セグメント電極または4n+3番セグメント電極に接続するアイコン電極との間の電極短絡をドットマトリクス部の表示状態等で同様に検出できる。
【0023】
図8は本発明の第1の実施例における第3の表示画面の模式図である。図8のドットマトリクス部は3ドット単位の市松を表示している。アイコン部はなにも表示していない。ここで説明の為にnを自然数とし、ドットマトリクス部の6n番セグメント、電極6n+1番セグメント、電極6n+2番セグメント電極を群1、6n+3番セグメント、6n+4番セグメント電極、6n+5番セグメント電極を群2と呼ぶ事にする。
【0024】
群1のセグメント電極に接続するアイコン電極と、群2のセグメント電極に接続するアイコン電極との間で短絡が起こると、該セグメント電極のドットマトリクス表示部では異常表示となる。つまり、正常な3ドット市松表示では群1のセグメント電極と、群2のセグメント電極とで駆動波形が異なる。短絡している6n番セグメント電極または6n+1番セグメント電極または6n+2番セグメント電極と、6n+3番セグメント電極または6n+4番セグメント電極または6n+5番セグメント電極には正常な駆動波形が印加されない。同時に消費電流値が正常値より大きくなり、発熱量が増し、液晶駆動電圧が低下する。
【0025】
従って6n番セグメント電極または6n+1番セグメント電極または6n+2番セグメント電極に接続するアイコン電極と、6n+3番セグメント電極または6n+4番セグメント電極または6n+5番セグメント電極に接続するアイコン電極との間の電極短絡をドットマトリクス部の表示状態等で同様に検出できる。
【0026】
図9は本発明の第1の実施例における第4の表示画面の模式図である。図9のドットマトリクス部は4ドット単位の市松を表示している。アイコン部はなにも表示していない。ここで説明の為にnを自然数とし、ドットマトリクス部の8n番セグメント、電極8n+1番セグメント、電極8n+2番セグメント、8n+3番セグメント電極を群1、8n+4番セグメント電極、8n+5番セグメント電極、8n+6番セグメント電極、8n+7番セグメント電極を群2と呼ぶ事にする。
【0027】
群1のセグメント電極に接続するアイコン電極と、群2のセグメント電極に接続するアイコン電極との間で短絡が起こると、該セグメント電極のドットマトリクス表示部では異常表示となる。つまり、正常な4ドット市松表示では群1のセグメント電極と、群2のセグメント電極とで駆動波形が異なる。8n番セグメント電極、8n+1番セグメント電極、8n+2番セグメントまたは電極8n+3番セグメント電極のいずれかと、8n+4番セグメント電極、8n+5番セグメント電極、8n+6番セグメント電極または8n+7番セグメント電極のいずれかが短絡していると、短絡している組には正常な駆動波形が印加されない。同時に消費電流値が正常値より大きくなり、発熱量が増し、液晶駆動電圧が低下する。
【0028】
従って8n番セグメント電極、8n+1番セグメント電極、8n+2番セグメントまたは電極8n+3番セグメント電極のいずれかと、8n+4番セグメント電極、8n+5番セグメント電極、8n+6番セグメント電極または8n+7番セグメント電極のいずれかの間の電極短絡をドットマトリクス部の表示状態等で同様に検出できる。
【0029】
この液晶表示装置で表示する各表示パターンと検査可能なアイコンセグメントとの関係をまとめた一覧表を図14に示す。
【0030】
具体的なアイコンセグメント電極短絡と異常表示の例をいくつか以下に示す。S1番セグメント電極とS11番セグメント電極に接続するアイコン電極で電極短絡が発生している例を示す。このパネルに順次1ドット市松、2ドット市松、3ドット市松、4ドット市松を表示する。図15は1ドット市松を表示しているところである。水平方向がコモン電極で上から下へ線順次走査で表示する。S1番セグメントとS11番セグメントの表示内容が同一である。該電極間に電極短絡が起こっても、短絡した両電極間には電位差がないので、異常表示は起こらない。図16は2ドット市松を表示しているところである。ここではS1番セグメントの表示内容とS11番セグメント電極の表示内容が異なっている。短絡部分を通して短絡電流が流れて、セグメント電極に加わる電圧は白表示と黒表示の中間の灰色表示になる。表示エリアの大きさが35mm×25mmで96ドット×64ドット+アイコン表示、液晶ドライバICには昇圧回路内蔵のセイコーエプソン社製S1D10605を内部4倍昇圧で使い、液晶駆動電圧8.2V、電源電圧3.0Vの液晶モジュールの場合、消費電流が500μAから1mAへ上昇した。消費電流が上昇したことにより液晶ドライバの内蔵昇圧回路まわりでの消費電流が増えて液晶ドライバICのパッケージ温度が上昇した。図17は3ドット市松を表示しているところである。ここではS1番セグメントの表示内容とS11番セグメント電極の表示内容が異なっている。短絡部分を通して短絡電流が流れて、セグメント電極に加わる電圧は白表示と黒表示の中間の灰色表示になる。図17は3ドット市松を表示しているところである。S1番セグメントとS11番セグメントの表示内容が同一である。短絡した両電極間には電位差がないので、異常表示は起こらない。
【0031】
次に、S3番セグメント電極とS7番セグメント電極に接続するアイコン電極で電極短絡が発生している例を示す。このパネルに順次1ドット市松、2ドット市松、3ドット市松、4ドット市松を表示する。図19は1ドット市松を表示しているところである。図20は2ドット市松を表示しているところである。図21は3ドット市松を表示しているところである。この3つの表示パターンではS3番セグメントとS7番セグメントの表示内容が同一である。短絡した両電極間には電位差がないので、異常表示は起こらない。図22は4ドット市松を表示しているところである。ここではS3番セグメントの表示内容とS7番セグメント電極の表示内容が異なっている。短絡部分を通して短絡電流が流れて、セグメント電極に加わる電圧は白表示と黒表示の中間の灰色表示になる。
【0032】
ここまでの実施形態をまとめると、nを自然数でmを0以上の整数とするとnドット市松表示では(n−1+mn)ラインを間にはさむライン間の短絡を検出できる。つまり、1ドット市松では偶数番目と奇数番目のライン間の短絡を、2ドット市松では間に(1+2m)ラインをはさんで隣接するライン間の短絡を、3ドット市松では間に(2+3m)ラインをはさんで隣接するライン間の短絡を検出できる。nが5以上の場合も同様である。
【0033】
このように、1ドット市松、2ドット市松、3ドット市松、4ドット市松を順次表示することによって、それぞれ隣接ライン間、間に1ライン挟んだ2ラインおきのライン間、間に2ライン挟んだ3ラインおきのライン間、間に3ライン挟んだ4ラインおきのライン間ショートを検出できる。
【0034】
また、第2の表示画面と同様の効果を持つ別の第2の表示画面例を図10、図11に示す。
【0035】
(第2の実施例)
図1で第2の実施例を説明する。図1において領域5は1ドット市松を表示している。領域6は2ドット市松を表示している。領域7は3ドット市松を表示している。領域8は4ドット市松を表示している。
【0036】
このように表示すると第1の実施例で示した第1の表示画面から第4表示画面で述べた電極短絡を一括して検出できる。
【0037】
液晶表示パネルは一般に線順次走査で表示画面を表示している。したがって、1画面を表示する時間は、(1)アイコン部を表示している時間、(2)1ドット市松部を表示している時間、(3)2ドット市松部を表示している時間、(4)3ドット市松部を表示している時間、(5)4ドット市松部を表示している時間の5つに分かれている。したがって複数の表示パターンで表示パターン毎に切換えているデータライン信号を同一表示パターン内で前記(2)から(5)の時間で切換えていることになる。また、実施例2による他の表示画面の例を図12、図13に示す。
【0038】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、アイコン表示部の電極短絡検査の際にアイコン表示部でなくドットマトリクス表示部の表示状態を見ることで短絡検出が可能となり、アイコン表示部を順に表示することなく短時間でかつ見落としを少なく表示検査を実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第2の実施例を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例における液晶パネルを示す図である。
【図3】本発明の第1実施例における液晶パネルのアイコン部の詳細図である。
【図4】本発明の第1実施例における液晶パネルの別のアイコン部の詳細図である。
【図5】従来のアイコン部検査の表示手順を示す図である。
【図6】本発明の第1実施例における第1表示画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の第1実施例における第2表示画面の一例を示す図である。
【図8】本発明の第1実施例における第3表示画面の一例を示す図である。
【図9】本発明の第1実施例における第4表示画面の一例を示す図である。
【図10】本発明の第1実施例における第2表示画面の別の一例を示す図である。
【図11】本発明の第1実施例における第2表示画面の別の一例を示す図である。
【図12】本発明による第2実施例の他の一例を示す図である。
【図13】本発明による第2実施例の他の一例を示す図である。
【図14】検査可能組合せの一覧表
【図15】本発明による第1実施例における電極短絡のある時の第1表示画面の一例を示す図である。
【図16】本発明による第1実施例における電極短絡のある時の第2表示画面で異常表示の一例を示す図である。
【図17】本発明による第1実施例における電極短絡のある時の第3表示画面で異常表示の一例を示す図である。
【図18】本発明による第1実施例における電極短絡のある時の第4表示画面の一例を示す図である。
【図19】本発明による第1実施例における別の電極短絡のある時の第1表示画面の一例を示す図である。
【図20】本発明による第1実施例における別の電極短絡のある時の第2表示画面の一例を示す図である。
【図21】本発明による第1実施例における別の電極短絡のある時の第3表示画面の一例を示す図である。
【図22】本発明による第1実施例における別の電極短絡のある時の第4表示画面で異常表示の一例を示す図である。
【図23】本発明の第1実施例における液晶パネルのコモン電極結線の詳細図である。
【図24】本発明の第1実施例における液晶パネルのセグメント電極結線の詳細図である。
【符号の説明】
1 アイコン表示部
2 ドットマトリクス表示部
3 データライン
4 アイコンセグメント
5 1ドット市松を表示している領域
6 2ドット市松を表示している領域
7 3ドット市松を表示している領域
8 4ドット市松を表示している領域
9 S1−S11セグメント電極間の短絡
10 S3−S7セグメント電極間の短絡
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
表示部を有する携帯機器等に用いられる液晶表示素子の表示画面は、ドットマトリクス表示部とアイコン表示部の2つの表示要素をもつことが多い。例えば、携帯電話では、ドットマトリクス表示部には電話番号や文字が表示され、アイコン表示部には電波の状態や電池残量、あるいは他のシンボルやマークが表示される。ここで用いる液晶表示素子の多くは、コストと駆動の容易さからドットマトリクス表示部のデータラインをアイコン表示部のアイコンセグメントと接続し、ドットマトリクス部の走査電極ラインを増やしてアイコンセグメント用走査電極ラインとしている。
【0003】
このように接続するとアイコン表示部の一アイコンセグメントが、1)ドットマトリクス表示部の一ドットとして駆動でき駆動制御が単純になる、2)アイコンがドットの集合でなく表示できるのでドットマトリクスでアイコン形状を表示するのに比べ形状がシャープにはっきりと表示できる、3)アイコン形状をドットで形成するパターンジェネレータが不要である、等の利点がある。
【0004】
一般にアイコンセグメントの数は一走査電極ラインに対するドット数(=横に並ぶドット数=データライン数)より少ないので、ドットマトリクス部のデータラインの一部が間引かれてアイコンセグメントと接続してある。
【0005】
このような携帯電話の製造工程では、表示画面のドットマトリクス部の画面欠陥、特にラインオープンとラインショートを検査するために全画面ON表示、全画面OFF表示、全画面市松表示を行っている。また、表示画面のアイコン表示部における透明電極間ショートの有無を検査する為、図5に示すように各アイコンセグメントを順番に点灯している。これはドットマトリクス部ではショートする可能性があるのは前後の隣接2データライン間のみであるのに対し、アイコン表示部では1個のデータラインが2個以上のデータラインと隣接していて、2個以上のデータラインとショートする可能性がある場合もあるためである。
【0006】
例として図2を基に説明すると、図2の右上側には電波状態を表示するアイコン、左上側には電池残量を表示するアイコンとそれぞれのアイコンセグメントからのデータラインへの引出し配線が示してある。また、それぞれのアイコンセグメントの詳細を図3と図4に示してある。コモン電極の結線を図23に、セグメント電極の結線を図24に示してある。
【0007】
ここでS19に接続したアイコンセグメントは、S18に接続したアイコンセグメントとS20に接続したアイコンセグメントと隣接している。データライン間ショートはS18−S19間とS19−S20間の2通りで起こり得るので、この2組を検査すれば十分である。しかし、S16に接続したアイコンセグメントは、アイコン部もしくはドットマトリクス部で、3つのデータラインS15、S17、S18と隣接している。そのため、S16に対してはS15−S16、S16−S17、S16−S18の3通り3組のデータライン間ショートの有無を検査する必要がある。
【0008】
透明電極間ショートが存在すると、一方のアイコンセグメントを点灯したときショート部分を通して他方のアイコンセグメントへも電圧が印加され、本来点灯しない筈のアイコンセグメントも同時に点灯してしまう。従って各アイコンセグメントを順番に点灯している時の表示状態を見て、順番以外のアイコンセグメントが点灯しないことを確認することでアイコン表示部の透明電極間ショートの有無を検査できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
アイコン表示部の透明電極間ショートの有無を検査では、図5に示すように各アイコンセグメントを順番に点灯する為、検査に時間がかかった。また、検査時間短縮のため点灯走査時間を短くするとショートセグメントの点灯時間も短くなり、不良見逃しが増えてしまうため検査時間の短縮が困難だった。順次点灯するアイコンセグメントを注視するため、検査員の眼精疲労が多かった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
ドットマトリクス部に1ドット市松表示、2ドット市松表示、3ドット市松表示、4ドット市松表示等の複数種類の市松表示を順次、または同時に表示する。アイコン部には表示をしない。アイコン部には表示をしなくてもドットマトリクス部に前述の市松表示を行うと、各市松表示のそれぞれに対応してデータセグメントの1ライン毎、2ライン毎、3ライン毎、4ライン毎に異なる電圧が印加され、データセグメントと接続してあるアイコンセグメントにも同じ電圧が印加される。ある一対のアイコンセグメント間に電極ショートがある時に、この一対のセグメントに異なる電圧の印加される市松表示を行うと、該セグメント電極のドットマトリクス表示部では異常表示となる。点灯電圧印加部が黒く、非点灯電圧印加部が白くなるポジ表示の例で説明すると、点灯電圧は非点灯電圧に引っ張られて低い電圧となり黒が薄い黒表示、非点灯電圧は点灯電圧に引っ張り上げられ高い電圧で本来の白が薄黒い表示になる。つまり、アイコンセグメント部のショート不良が、ドットマトリクス部の表示状態を見ることで検出することが可能となる。
【0011】
また、この時、同時に消費電流値が正常値より大きくなるので消費電流値を監視することで、アイコンセグメント部のショート不良を検出することが可能となる。消費電流値が正常値より大きくなる事でドライバ回路を構成する電子部品の発熱量が大きくなるのでサーモグラフィ等で発熱量を監視することで、アイコンセグメント部のショート不良を検出することが可能となる。通常電源回路の内部インピーダンスは十分に小さくない。消費電流の増大に伴い液晶駆動電圧が正常値より低くなるので液晶駆動電圧値を監視することで、アイコンセグメント部のショート不良を検出することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明による液晶表示装置の検査方法では、少なくともアイコン表示部とドットマトリクス表示部の2つの表示要素をもつ液晶表示装置において一方の表示要素であるアイコン表示部には表示をせず、他方の表示要素であるドットマトリクス部に1ドット市松表示、2ドット市松表示、3ドット市松表示、4ドット市松表示の複数種類の市松表示を順次、または同時に表示する。ここで、1ドット市松表示とは、1つの白ドットと1つの黒ドットが縦にも横にも1ドット単位で交互に繰り返す表示パターンを言う(図6参照)。また、2ドット市松表示とは、縦横2ドットづつの計4ドットから構成される白パターンと縦横2ドットづつの計4ドットから構成される黒パターンが縦にも横にも2ドット単位で交互に繰り返す表示パターンである(図7参照)。3ドット市松表示、4ドット市松表示も同様である(図8、図9参照)。
【0013】
ここで各ドット市松表示を考える。一本の走査電極幅で表示画面を切出してみると、1ドット市松表示では1ドット単位の白と黒の表示パターンが順次繰り返している。2ドット市松表示では2ドット単位の白と黒の表示パターンが順次繰り返している。3ドット市松表示では3ドット単位の白と黒の表示パターンが順次繰り返している。4ドット市松表示は4ドット単位の白と黒の表示パターンが順次繰り返している。各市松表示のそれぞれに対応してデータセグメントの1ライン毎、2ライン毎、3ライン毎、4ライン毎に異なる電圧が印加されている。
【0014】
アイコン表示部には表示をしなくてもドットマトリクス表示部に前述の市松表示を行うと、各市松表示のそれぞれに対応してデータセグメントの1ライン毎、2ライン毎、3ライン毎、4ライン毎に異なる電圧が印加され、データセグメントと接続してあるアイコンセグメントにも同じ電圧が印加される。ある一対のアイコンセグメント間に電極ショートがある時に、この一対のセグメントに異なる電圧の印加される市松表示を行うと、該セグメント電極のドットマトリクス表示部では異常表示となる。点灯電圧印加部が黒く、非点灯電圧印加部が白くなるポジ表示の例で説明すると、点灯電圧は非点灯電圧に引っ張られて低い電圧となり黒が薄い黒表示、非点灯電圧は点灯電圧に引っ張り上げられ高い電圧で本来の白が薄黒い表示になる。つまり、一方の表示要素であるアイコン表示部のショート不良が、他方の表示要素であるドットマトリクス表示部の表示状態を見ることで検出することが可能となる。
【0015】
また、この時、同時に電極よる短絡電流が流れるために液晶表示装置の消費電流値が正常値より大きくなるので消費電流値を監視することで、アイコンセグメント部のショート不良を検出することが可能となる。消費電流値が正常値より大きくなるとドライバ回路を構成する電子部品の発熱量が大きくなる。そのため、サーモグラフィ等で発熱量を監視することにより、アイコンセグメント部のショート不良を検出することが可能となる。通常、電源回路の内部インピーダンスは十分に小さくないが、消費電流が増大するにつれて液晶駆動電圧が正常値より低くなる。そのため、液晶駆動電圧値を監視することにより、アイコンセグメント部のショート不良を検出することが可能となる。
【0016】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
【0017】
(実施例1)
図6は本発明の第1の実施例における第1の表示画面の模式図である。ここではポジ表示、つまり点灯電圧印加部が黒く、非点灯電圧印加部が白くなるポジ表示の例で説明する。図6のドットマトリクス部は1ドット単位の市松を表示している。アイコン部はなにも表示していない。
【0018】
ここでアイコン電極部での電極短絡の発生を考える。偶数番セグメント電極に接続するアイコン電極と、奇数番セグメント電極に接続するアイコン電極との間で短絡が起こると、該セグメント電極のドットマトリクス表示部では異常表示となる。つまり、正常な市松表示では偶数セグメント電極と奇数セグメント電極で駆動波形が異なるが、アイコン部で短絡していると点灯電圧は非点灯電圧に引っ張られて低くなり黒が薄い表示になり、非点灯電圧は点灯電圧に引っ張り上げられ白が薄黒い表示になる。同時に消費電流値が正常値より大きくなり、発熱量が増し、液晶駆動電圧が低下する。
【0019】
従って偶数番セグメント電極に接続するアイコン電極と、奇数番セグメント電極に接続するアイコン電極との間の電極短絡をドットマトリクス部の表示状態・消費電流・発熱量・駆動電圧で検出できる。
【0020】
図7は本発明の第1の実施例における第2の表示画面の模式図である。図7のドットマトリクス部は2ドット単位の市松を表示している。アイコン部はなにも表示していない。ここで説明の為にnを自然数とし、ドットマトリクス部の4n番セグメント電極と4n+1番セグメント電極を群1、4n+2番セグメント電極と4n+3番セグメント電極を群2と呼ぶ事にする。
【0021】
群1のセグメント電極に接続するアイコン電極と、群2のセグメント電極に接続するアイコン電極との間で短絡が起こると、該セグメント電極のドットマトリクス表示部では異常表示となる。つまり、正常な2ドット市松表示では群1のセグメント電極と、群2のセグメント電極とで駆動波形が異なる。短絡している4n番セグメント電極または4n+1番セグメント電極と、4n+2番セグメント電極または4n+3番セグメント電極は正常な駆動波形が印加されない。同時に消費電流値が正常値より大きくなり、発熱量が増し、液晶駆動電圧が低下する。
【0022】
従って4n番セグメント電極または4n+1番セグメント電極に接続するアイコン電極と、4n+2番セグメント電極または4n+3番セグメント電極に接続するアイコン電極との間の電極短絡をドットマトリクス部の表示状態等で同様に検出できる。
【0023】
図8は本発明の第1の実施例における第3の表示画面の模式図である。図8のドットマトリクス部は3ドット単位の市松を表示している。アイコン部はなにも表示していない。ここで説明の為にnを自然数とし、ドットマトリクス部の6n番セグメント、電極6n+1番セグメント、電極6n+2番セグメント電極を群1、6n+3番セグメント、6n+4番セグメント電極、6n+5番セグメント電極を群2と呼ぶ事にする。
【0024】
群1のセグメント電極に接続するアイコン電極と、群2のセグメント電極に接続するアイコン電極との間で短絡が起こると、該セグメント電極のドットマトリクス表示部では異常表示となる。つまり、正常な3ドット市松表示では群1のセグメント電極と、群2のセグメント電極とで駆動波形が異なる。短絡している6n番セグメント電極または6n+1番セグメント電極または6n+2番セグメント電極と、6n+3番セグメント電極または6n+4番セグメント電極または6n+5番セグメント電極には正常な駆動波形が印加されない。同時に消費電流値が正常値より大きくなり、発熱量が増し、液晶駆動電圧が低下する。
【0025】
従って6n番セグメント電極または6n+1番セグメント電極または6n+2番セグメント電極に接続するアイコン電極と、6n+3番セグメント電極または6n+4番セグメント電極または6n+5番セグメント電極に接続するアイコン電極との間の電極短絡をドットマトリクス部の表示状態等で同様に検出できる。
【0026】
図9は本発明の第1の実施例における第4の表示画面の模式図である。図9のドットマトリクス部は4ドット単位の市松を表示している。アイコン部はなにも表示していない。ここで説明の為にnを自然数とし、ドットマトリクス部の8n番セグメント、電極8n+1番セグメント、電極8n+2番セグメント、8n+3番セグメント電極を群1、8n+4番セグメント電極、8n+5番セグメント電極、8n+6番セグメント電極、8n+7番セグメント電極を群2と呼ぶ事にする。
【0027】
群1のセグメント電極に接続するアイコン電極と、群2のセグメント電極に接続するアイコン電極との間で短絡が起こると、該セグメント電極のドットマトリクス表示部では異常表示となる。つまり、正常な4ドット市松表示では群1のセグメント電極と、群2のセグメント電極とで駆動波形が異なる。8n番セグメント電極、8n+1番セグメント電極、8n+2番セグメントまたは電極8n+3番セグメント電極のいずれかと、8n+4番セグメント電極、8n+5番セグメント電極、8n+6番セグメント電極または8n+7番セグメント電極のいずれかが短絡していると、短絡している組には正常な駆動波形が印加されない。同時に消費電流値が正常値より大きくなり、発熱量が増し、液晶駆動電圧が低下する。
【0028】
従って8n番セグメント電極、8n+1番セグメント電極、8n+2番セグメントまたは電極8n+3番セグメント電極のいずれかと、8n+4番セグメント電極、8n+5番セグメント電極、8n+6番セグメント電極または8n+7番セグメント電極のいずれかの間の電極短絡をドットマトリクス部の表示状態等で同様に検出できる。
【0029】
この液晶表示装置で表示する各表示パターンと検査可能なアイコンセグメントとの関係をまとめた一覧表を図14に示す。
【0030】
具体的なアイコンセグメント電極短絡と異常表示の例をいくつか以下に示す。S1番セグメント電極とS11番セグメント電極に接続するアイコン電極で電極短絡が発生している例を示す。このパネルに順次1ドット市松、2ドット市松、3ドット市松、4ドット市松を表示する。図15は1ドット市松を表示しているところである。水平方向がコモン電極で上から下へ線順次走査で表示する。S1番セグメントとS11番セグメントの表示内容が同一である。該電極間に電極短絡が起こっても、短絡した両電極間には電位差がないので、異常表示は起こらない。図16は2ドット市松を表示しているところである。ここではS1番セグメントの表示内容とS11番セグメント電極の表示内容が異なっている。短絡部分を通して短絡電流が流れて、セグメント電極に加わる電圧は白表示と黒表示の中間の灰色表示になる。表示エリアの大きさが35mm×25mmで96ドット×64ドット+アイコン表示、液晶ドライバICには昇圧回路内蔵のセイコーエプソン社製S1D10605を内部4倍昇圧で使い、液晶駆動電圧8.2V、電源電圧3.0Vの液晶モジュールの場合、消費電流が500μAから1mAへ上昇した。消費電流が上昇したことにより液晶ドライバの内蔵昇圧回路まわりでの消費電流が増えて液晶ドライバICのパッケージ温度が上昇した。図17は3ドット市松を表示しているところである。ここではS1番セグメントの表示内容とS11番セグメント電極の表示内容が異なっている。短絡部分を通して短絡電流が流れて、セグメント電極に加わる電圧は白表示と黒表示の中間の灰色表示になる。図17は3ドット市松を表示しているところである。S1番セグメントとS11番セグメントの表示内容が同一である。短絡した両電極間には電位差がないので、異常表示は起こらない。
【0031】
次に、S3番セグメント電極とS7番セグメント電極に接続するアイコン電極で電極短絡が発生している例を示す。このパネルに順次1ドット市松、2ドット市松、3ドット市松、4ドット市松を表示する。図19は1ドット市松を表示しているところである。図20は2ドット市松を表示しているところである。図21は3ドット市松を表示しているところである。この3つの表示パターンではS3番セグメントとS7番セグメントの表示内容が同一である。短絡した両電極間には電位差がないので、異常表示は起こらない。図22は4ドット市松を表示しているところである。ここではS3番セグメントの表示内容とS7番セグメント電極の表示内容が異なっている。短絡部分を通して短絡電流が流れて、セグメント電極に加わる電圧は白表示と黒表示の中間の灰色表示になる。
【0032】
ここまでの実施形態をまとめると、nを自然数でmを0以上の整数とするとnドット市松表示では(n−1+mn)ラインを間にはさむライン間の短絡を検出できる。つまり、1ドット市松では偶数番目と奇数番目のライン間の短絡を、2ドット市松では間に(1+2m)ラインをはさんで隣接するライン間の短絡を、3ドット市松では間に(2+3m)ラインをはさんで隣接するライン間の短絡を検出できる。nが5以上の場合も同様である。
【0033】
このように、1ドット市松、2ドット市松、3ドット市松、4ドット市松を順次表示することによって、それぞれ隣接ライン間、間に1ライン挟んだ2ラインおきのライン間、間に2ライン挟んだ3ラインおきのライン間、間に3ライン挟んだ4ラインおきのライン間ショートを検出できる。
【0034】
また、第2の表示画面と同様の効果を持つ別の第2の表示画面例を図10、図11に示す。
【0035】
(第2の実施例)
図1で第2の実施例を説明する。図1において領域5は1ドット市松を表示している。領域6は2ドット市松を表示している。領域7は3ドット市松を表示している。領域8は4ドット市松を表示している。
【0036】
このように表示すると第1の実施例で示した第1の表示画面から第4表示画面で述べた電極短絡を一括して検出できる。
【0037】
液晶表示パネルは一般に線順次走査で表示画面を表示している。したがって、1画面を表示する時間は、(1)アイコン部を表示している時間、(2)1ドット市松部を表示している時間、(3)2ドット市松部を表示している時間、(4)3ドット市松部を表示している時間、(5)4ドット市松部を表示している時間の5つに分かれている。したがって複数の表示パターンで表示パターン毎に切換えているデータライン信号を同一表示パターン内で前記(2)から(5)の時間で切換えていることになる。また、実施例2による他の表示画面の例を図12、図13に示す。
【0038】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、アイコン表示部の電極短絡検査の際にアイコン表示部でなくドットマトリクス表示部の表示状態を見ることで短絡検出が可能となり、アイコン表示部を順に表示することなく短時間でかつ見落としを少なく表示検査を実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第2の実施例を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例における液晶パネルを示す図である。
【図3】本発明の第1実施例における液晶パネルのアイコン部の詳細図である。
【図4】本発明の第1実施例における液晶パネルの別のアイコン部の詳細図である。
【図5】従来のアイコン部検査の表示手順を示す図である。
【図6】本発明の第1実施例における第1表示画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の第1実施例における第2表示画面の一例を示す図である。
【図8】本発明の第1実施例における第3表示画面の一例を示す図である。
【図9】本発明の第1実施例における第4表示画面の一例を示す図である。
【図10】本発明の第1実施例における第2表示画面の別の一例を示す図である。
【図11】本発明の第1実施例における第2表示画面の別の一例を示す図である。
【図12】本発明による第2実施例の他の一例を示す図である。
【図13】本発明による第2実施例の他の一例を示す図である。
【図14】検査可能組合せの一覧表
【図15】本発明による第1実施例における電極短絡のある時の第1表示画面の一例を示す図である。
【図16】本発明による第1実施例における電極短絡のある時の第2表示画面で異常表示の一例を示す図である。
【図17】本発明による第1実施例における電極短絡のある時の第3表示画面で異常表示の一例を示す図である。
【図18】本発明による第1実施例における電極短絡のある時の第4表示画面の一例を示す図である。
【図19】本発明による第1実施例における別の電極短絡のある時の第1表示画面の一例を示す図である。
【図20】本発明による第1実施例における別の電極短絡のある時の第2表示画面の一例を示す図である。
【図21】本発明による第1実施例における別の電極短絡のある時の第3表示画面の一例を示す図である。
【図22】本発明による第1実施例における別の電極短絡のある時の第4表示画面で異常表示の一例を示す図である。
【図23】本発明の第1実施例における液晶パネルのコモン電極結線の詳細図である。
【図24】本発明の第1実施例における液晶パネルのセグメント電極結線の詳細図である。
【符号の説明】
1 アイコン表示部
2 ドットマトリクス表示部
3 データライン
4 アイコンセグメント
5 1ドット市松を表示している領域
6 2ドット市松を表示している領域
7 3ドット市松を表示している領域
8 4ドット市松を表示している領域
9 S1−S11セグメント電極間の短絡
10 S3−S7セグメント電極間の短絡
Claims (8)
- 少なくとも2つの表示要素を有する液晶表示装置の検査方法において、一方の表示要素の電極短絡検査を他方の表示要素の表示パターンを用いて行うことを特徴とする液晶表示装置の検査方法。
- 一方の表示要素がアイコン表示部で、他方の表示要素がドットマトリクス表示部であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の検査方法。
- 1以上のライン単位が繰り返す表示パターンを、順次、もしくは同時にドットマトリクス表示部に表示させることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置の検査方法。
- 前記一方の表示要素での電極短絡の発生を前記他方の表示要素の表示パターンの異常で検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置の検査方法。
- 前記一方の表示要素での電極短絡の発生を消費電流の変化で検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置の検査方法。
- 前記一方の表示要素での電極短絡の発生を発熱量の変化で検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置の検査方法。
- 前記一方の表示要素での電極短絡の発生を液晶駆動電圧の変化で検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置の検査方法。
- アイコン表示部とドットマトリクス表示部を有する液晶表示装置の検査方法であって、アイコン表示部には表示をせず、ドットマトリクス部に複数種類の市松表示を順次、または同時に表示することを特徴とする液晶表示装置の検査方法。
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2003
- 2003-04-01 JP JP2003098465A patent/JP2004004701A/ja active Pending
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