JP2004004139A - 指針式電子時計、指針式電子時計の操作方法、指針式電子時計の制御プログラム - Google Patents

指針式電子時計、指針式電子時計の操作方法、指針式電子時計の制御プログラム Download PDF

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【課題】 指針の数が増えても、スイッチ等の外部操作部材の数を増加させる必要が無く、容易に修正操作できる指針式電子時計、その操作方法、制御プログラムを提供すること。
【解決手段】 指針式電子時計1は、複数のステップモータと、ステップモータで駆動される複数の指針11〜18と、複数の外部操作部材であるリューズ5、ボタン6,7を有する。リューズ5を2段目に引き出した状態で、一方のボタン6を操作して前記複数の指針15〜18から修正対象とする指針を選択し、他方のボタン7を操作して選択された指針の位置合わせを行う。2つのボタン6,7で3つのステップモータで駆動される各指針15〜18を位置合わせできるため、指針15〜18つまりステップモータが増えても外部操作部材の数を増やす必要が無く、ムーブメントを小型薄型化でき、コストも低減でき、修正時の操作性も向上できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、指針式電子時計、指針式電子時計の操作方法、指針式電子時計の制御プログラムに関し、特に、クロノグラフ用指針やアラーム用指針等、通常の時刻表示用の指針以外の指針を有する指針式電子時計に関する。
 近年においては、デジタル式電子時計だけでなく、指針式電子時計に対しても、クロノグラフ、アラーム、タイマー等の多機能付加の要求が強く、色々な多機能指針式電子時計が商品化されている。
 これらの指針式電子時計では、各時針、分針、秒針等の時刻表示用の指針(基本時計の指針)の他に、クロノグラフ計測表示用の指針や、アラーム時刻設定用の指針、高度計等の各種センサを内蔵する際にその計測値を表示するための指針等を、文字盤上に専用の小窓などを設けて設定している。
 このような各指針は、通常個別のステップモータで駆動される。例えば、時刻表示用のステップモータの他に、クロノグラフ指針、例えば、1/5秒クロノグラフ用針(1/5秒CG針)および分クロノグラフ針(分CG針)を備える場合には、各々を駆動するための2つのステップモータが別途設けられる。また、アラーム用の指針を備える場合には、その指針を駆動するためのステップモータが別途設けられ、高度計等のセンサを有する場合にはその指針を駆動するためのステップモータが別途設けられる。
 ところで、これらの各指針のうち、時刻表示用の指針は、通常、リューズを針合わせ位置まで引き出し、その状態でリューズを回すことで基本的な時刻修正を行う。
 一方、各CG針やアラーム用指針、センサ用指針等も、初期値を設定するために、位置合わせを行う必要がある。すなわち、各CG針等は、リセット操作によって0位置に戻るが、例えば電池交換などで回路が初期化された場合等、リセット操作によって戻る位置が所定の0位置からずれる場合がある。
 このような位置ズレを修正するため、従来は、各ステップモータで駆動される指針毎にボタンを設け、修正したい指針に対応するボタンを操作することで位置ズレを修正していた。例えば、通常の時刻表示用のステップモータ以外に、1/5秒CG針、分CG針、アラーム針をそれぞれ駆動する3つのステップモータが設けられている場合には、リューズの他に3つのスイッチ(ボタン)を設け、各スイッチを操作することで各ステップモータで駆動される指針の初期位置の修正を行っていた。
しかしながら、このような指針毎にスイッチを設けると、スイッチ数が増えてムーブメントの小型薄型化を阻害したり、コストアップの要因になるという問題があった。
 また、スイッチ数が増えると、修正したい指針に対応するスイッチの特定が分かりにくくなり、操作性が低下するという問題もあった。
 本発明の目的は、指針の数が増えた場合でも、スイッチ等の外部操作部材の数を増加させる必要が無く、修正操作も容易に行うことができる指針式電子時計、指針式電子時計の操作方法、指針式電子時計の制御プログラムを提供することにある。
本発明の指針式電子時計は、複数のステップモータと、このステップモータで駆動される複数の指針と、複数の外部操作部材とを有し、前記外部操作部材の内の1つの外部操作部材の操作によって前記複数の指針から修正対象とする指針を選択する指針選択手段と、他の1つの外部操作部材の操作によって前記選択された指針の位置合わせを行う指針位置合わせ手段とを有することを特徴とするものである。
 本発明では、1つの外部操作部材で修正する指針を選択し、他の1つの外部操作部材で選択した指針の位置合わせを行っているため、指針の数がいくつあっても、少なくとも2つの外部操作部材があれば、各指針を位置合わせできる。従って、指針が増えても外部操作部材の数を増やす必要が無く、ムーブメントの小型薄型化が図れるとともに、コストも低減できる。
 さらに、2つの外部操作部材を操作するだけで各指針の位置合わせを行え、かつ各外部操作部材も一方は指針の選択機能、他方は選択した指針の修正機能と各外部操作部材の機能が決まっているため、操作性を向上できる。
 ここで、前記ステップモータの数は、外部操作部材の数よりも多いことが好ましい。本発明では、例えば、ステップモータが2つしか設けられていない時計においても、修正対象指針つまりはその指針を駆動するステップモータを選択する外部操作部材と、その指針の位置合わせを行う外部操作部材との2つの外部操作部材を設けて、ステップモータと外部操作部材の数を同数にしてもよい。しかしながら、外部操作部材よりもステップモータの数を多くすれば、各CG針、アラーム指針、高度計等のセンサの計測値を示す指針等を組み込むことができ、多機能な時計を実現できる。なお、外部操作部材としてリューズを含む場合であって、リューズ以外のボタン等の外部操作部材で上記ステップモータの選択および指針の位置合わせを行う場合には、このリューズ以外の外部操作部材の数よりもステップモータの数を多くすればよい。
 本発明の指針式電子時計において、前記外部操作部材の少なくとも1つは、予め設定された複数の位置に引き出し可能とされたリューズであり、前記指針選択手段は、前記リューズが所定のひとつの位置に引き出された際に、前記1つの外部操作部材を指針の選択モードに設定する選択モード設定手段を含み、前記指針位置合わせ手段は、前記リューズが所定のひとつの位置に引き出された際に、前記他の1つの外部操作部材を選択対象の指針の位置合わせモードに設定する位置合わせモード設定手段を含むことが好ましい。
 リューズを所定の引き出し位置に引き出した後は、各外部操作部材のみを操作することで、指針の選択(セレクト)および位置合わせ(セット)を行うことができ、操作性を向上できる。さらに、リューズが他の引き出し位置に設定されている際に、各外部操作部材に他の機能を設定することができ、より多くの機能を実現することができる。さらに、リューズを明示的に移動した場合のみ、前記指針選択や指針修正機能が働くため、誤操作を少なくでき、利用者が理解しやすい動作を行うことができる。
 ここで、前記リューズが引き出される所定のひとつの位置は、リューズを回転した際に基本時計の指針の時刻修正が行われる位置であることが好ましい。
 このように構成すれば、リューズを所定の引き出し位置に引き出した際に、リューズを回転させると、基本時計の指針の時刻修正を行うことができ、各外部操作部材を操作すると、他の指針の位置合わせを行うことができる。従って、指針の修正操作を行う際のリューズの引き出し位置を1つにできるため、利用者にとって覚え易くすることができる。このため、指針の修正操作という、頻度の少ない操作であっても、その操作性を向上できる。
 本発明の指針式電子時計において、前記外部操作部材の操作によって修正対象として選択された指針に対し、所定の移動動作を行わせて選択対象であることを表示させる選択対象表示手段を有することが好ましい。
 ここで、選択対象表示手段による前記所定の移動動作とは、その指針を現在位置より移動させ、再び現在位置に戻すことであることが好ましく、特に、その指針を少なくとも1周させる動作を行うことが好ましい。
 修正対象とされた指針が、例えば針が1周したり、所定角度で前後に移動するなどの所定の移動動作を行えば、現在選択中の指針を容易に確認でき、修正操作を容易に行うことができる。この際、移動した指針を現在位置に戻すようにすれば、修正した指針以外は元の位置に戻すことができるので、どの指針を修正したかが把握しやすくなり、操作性を向上できる。
 さらに、指針を1周させる動作を行えば、選択された指針の把握が非常に容易になるとともに、その駆動にはステップモータに指針を1周させる信号を入力するだけでよいので、駆動制御が簡単になる。
 選択対象表示のために指針は2周以上の複数回周回させてもよい。但し周回が増えると、動作時間が長くなるため、表示目的のためには目立つという利点があるが、次の作業を待つことになる可能性もある。このため、周回は1周あるいは2周程度が好ましいといえる。
 ここで、前記各指針に対応して、所定の時間基準信号の入力パルスをカウントする第1のカウンタと、この第1のカウンタに対応して設けられた第2のカウンタと、各カウンタ値が一致しているか否かを検出する一致回路と、各カウンタ値が不一致の場合にその差に応じたパルス信号をステップモータに出力して駆動するとともに、前記第2のカウンタに入力する信号発生部とを備えるとともに、前記選択対象表示手段は、各指針が選択された際に、前記第2カウンタに少なくとも1パルス入力することで、指針を少なくとも1周させるように構成されていることが好ましい。
 このように構成すれば、選択された指針を1周させるのに、第2のカウンタに1パルス入力するだけでよいので、非常に簡単な構造にできる。1周するために入力するパルスは1パルスで十分であるが、複数パルス入力してもよい。指針を複数回周回させる場合、先の周回が完了するのを待って次のパルスを入力する構成とする。
 本発明の指針式電子時計において、前記リューズは予め設定された複数の位置に引き出し可能とされ、前記指針選択手段は、前記リューズが所定の位置に引き出された際に、第1の修正対象の指針を選択する標準選択手段と、前記リューズが所定の位置に引き出された状態で、前記1つの外部操作部材を操作した際に、他の修正対象の指針を順次選択する選択切替手段とを有することが好ましい。
 リューズを所定の位置に引き出すだけで、まず第1の修正対象の指針が選択されるようにすれば、指針の選択操作を少なくでき、特に、第1の修正対象が頻度の高いアラーム針等であれば、修正時の操作性を向上できる。
 本発明の指針式電子時計において、前記リューズは予め設定された複数の位置に引き出し可能とされ、前記指針選択手段は、前記リューズが所定の位置に引き出された状態で、前記1つの外部操作部材を操作した際に、修正対象の指針を順次選択する選択切替手段とを有する構成としてもよい。
 この場合には、第1の外部操作部材で修正対象の指針を選択をした後に、第2の外部操作部材で選択した指針の位置合わせ修正を行うという操作が一定しているため、利用者が修正操作を把握しやすい利点がある。
 前記複数の指針は、アラーム用指針と、クロノグラフ用指針とを備えて構成され、前記指針選択手段は、これらの指針から修正対象の指針を選択する際には、アラーム用指針を最初に選択することが好ましい。
 クロノグラフ用指針などは、電池交換時等にリセット位置がずれた場合のみ、位置合わせ操作を行えばよく、その頻度はあまり多くない。これに対し、アラーム用指針は、通常の時刻表示用指針とは別時計であるため、例えば現時刻に時差を持たせたワールドタイム機能等のアラーム機能以外の機能を持たせることができる。このため、アラーム指針の現在時刻への位置合わせ操作を前記各外部操作部材で行うようにした場合に、そのアラーム針の修正操作はCG針の修正操作に比べて頻度が高くなる。従って、リューズを引き出した際に、最初にアラーム指針を修正対象として選択できるようにしておけば、修正操作の効率化が図れる。
 本発明の操作方法は、複数のステップモータと、このステップモータで駆動される複数の指針と、複数の外部操作部材とを有する指針式電子時計の操作方法であって、前記外部操作部材の内の1つの外部操作部材の操作によって前記複数の指針から修正対象とする指針を選択し、他の1つの外部操作部材の操作によって前記選択された指針の位置合わせを行うことを特徴とする。
 本発明では、1つの外部操作部材で修正する指針を選択し、他の1つの外部操作部材で選択した指針の位置合わせを行っているため、指針の数がいくつあっても、少なくとも2つの外部操作部材があれば、各指針を位置合わせできる。従って、指針が増えても外部操作部材の数を増やす必要が無く、ムーブメントの小型薄型化が図れるとともに、コストも低減できる。
 さらに、2つの外部操作部材を操作するだけで各指針の位置合わせを行え、かつ各外部操作部材も一方は指針の選択機能、他方は選択した指針の修正機能と各外部操作部材の機能が決まっているため、操作性を向上できる。
 本発明の操作方法において、前記外部操作部材の少なくとも1つとして、予め設定された複数の位置に引き出し可能とされたリューズを用い、前記リューズが所定のひとつの位置に引き出された際に、前記1つの外部操作部材により修正対象の指針の選択を行い、他の1つの外部操作部材により選択された指針の位置合わせを行うことが望ましい。
 リューズを所定の引き出し位置に引き出した後は、各外部操作部材のみを操作することで、指針の選択(セレクト)および位置合わせ(セット)を行うことができ、操作性を向上できる。さらに、リューズが他の引き出し位置に設定されている際に、各外部操作部材に他の機能を設定することができ、より多くの機能を実現することができる。さらに、リューズを明示的に移動した場合のみ、前記指針選択や指針修正機能が働くため、誤操作を少なくでき、利用者が理解しやすい動作を行うことができる。
 本発明の操作方法において、前記外部操作部材の操作によって修正対象として選択された指針に対して、所定の移動動作を行わせて、選択対象であることを表示させることが望ましい。
 修正対象とされた指針が、例えば針が1周したり、所定角度で前後に移動するなどの所定の移動動作を行えば、現在選択中の指針を容易に確認でき、修正操作を容易に行うことができる。この際、移動した指針を現在位置に戻すようにすれば、修正した指針以外は元の位置に戻すことができるので、どの指針を修正したかが把握しやすくなり、操作性を向上できる。
 本発明の制御プログラムは、複数のステップモータと、このステップモータで駆動される複数の指針と、複数の外部操作部材とを有する指針式電子時計に組み込まれて各指針の修正操作を行うための指針式電子時計の制御プログラムであって、前記指針式電子時計に組み込まれたコンピュータに、前記外部操作部材の内の1つの外部操作部材の操作によって前記複数の指針から修正対象とする指針を選択する手順と、他の1つの外部操作部材の操作によって前記選択された指針の位置合わせを行う手順と、を実行させることを特徴とする。
 本発明では、1つの外部操作部材で修正する指針を選択し、他の1つの外部操作部材で選択した指針の位置合わせを行っているため、指針の数がいくつあっても、少なくとも2つの外部操作部材があれば、各指針を位置合わせできる。従って、指針が増えても外部操作部材の数を増やす必要が無く、ムーブメントの小型薄型化が図れるとともに、コストも低減できる。
 さらに、2つの外部操作部材を操作するだけで各指針の位置合わせを行え、かつ各外部操作部材も一方は指針の選択機能、他方は選択した指針の修正機能と各外部操作部材の機能が決まっているため、操作性を向上できる。
 さらに、上述のような修正操作機能をソフトウェアにより提供できるため、機能の変更等が容易であるとともに、既に市場に提供された時計についてもプログラム差替え等により機能改訂を容易に行うことができる。
 本発明の制御プログラムにおいて、前記指針式電子時計は、前記外部操作部材の少なくとも1つとして、予め設定された複数の位置に引き出し可能とされたリューズを備えているとともに、前記指針式電子時計に組み込まれたコンピュータに、前記リューズが所定のひとつの位置に引き出された際に、前記1つの外部操作部材で修正対象の指針の選択を行う手順と、前記リューズが所定のひとつの位置に引き出された際に、前記他の1つの外部操作部材を前記選択された指針を位置合わせする手順と、を実行させることが望ましい。
 リューズを所定の引き出し位置に引き出した後は、各外部操作部材のみを操作することで、指針の選択(セレクト)および位置合わせ(セット)を行うことができ、操作性を向上できる。さらに、リューズが他の引き出し位置に設定されている際に、各外部操作部材に他の機能を設定することができ、より多くの機能を実現することができる。さらに、リューズを明示的に移動した場合のみ、前記指針選択や指針修正機能が働くため、誤操作を少なくでき、利用者が理解しやすい動作を行うことができる。
 本発明の制御プログラムにおいて、前記指針式電子時計に組み込まれたコンピュータに、前記外部操作部材の操作によって修正対象として選択された指針に対して、所定の移動動作を行わせて、選択対象であることを表示させる手順を実行させることが望ましい。
 修正対象とされた指針が、例えば針が1周したり、所定角度で前後に移動するなどの所定の移動動作を行えば、現在選択中の指針を容易に確認でき、修正操作を容易に行うことができる。この際、移動した指針を現在位置に戻すようにすれば、修正した指針以外は元の位置に戻すことができるので、どの指針を修正したかが把握しやすくなり、操作性を向上できる。
 以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
 図1に示すように、指針式電子時計1は、通常の時刻表示を行う時針11、分針12、小秒針13を備えている。小秒針13は、時計1の中心軸に対し文字盤の9時方向にずれた位置に配置されている。
 また、指針式電子時計1には、前記時針11、分針12と同軸上に配置され、1/5秒刻みのクロノグラフ秒表示を行う1/5秒CG針(1/5秒クロノグラフ針)15と、時計1の中心軸に対し12時方向にずれた位置に配置され、1分刻みのクロノグラフ分表示を行う分CG針(分クロノグラフ針)16とが設けられている。さらに、時計1には、時計1の中心軸に対し6時方向にずれた位置に配置されたアラーム時針17およびアラーム分針18が設けられている。
 また、指針式電子時計1には、外部操作部材であるリューズ5と、同じく外部操作部材であるAボタン(スイッチA、SWA)6およびBボタン(スイッチB、SWB)7とが設けられている。また、指針式電子時計1には、電子ブザー等の音響等を用いるアラーム19が内蔵されている。
 図2に示すように、各指針11〜13,15〜18は、4つのステップモータでそれぞれ駆動されている。すなわち、前記時針11、分針12、小秒針13はステップモータM9で駆動され、分CG針16はステップモータM0で駆動され、1/5秒CG針15はステップモータMCで駆動され、アラーム分針18およびこれに連動するアラーム時針17はステップモータM6で駆動される。
 具体的には、これらの各ステップモータは、駆動パルス発生回路21〜24に所定のパルスを入力することで、各モータドライバ25〜28を介して駆動される(図3参照)。
 これらの各ステップモータによって各指針11〜18を駆動する駆動機構(輪列等)の構成は、特許第2998749号公報に開示された従来技術と同様のため、説明を省略する。
 これらの各ステップモータの駆動制御を行うために、指針式電子時計1には駆動制御回路20が内蔵されている。
 駆動制御回路20は、通常は水晶発振回路31(図3参照、詳細は後述)からの駆動信号に基づいて各ステップモータの駆動を行うものであり、ステップモータM9を介して時針11、分針12、小秒針13を駆動制御する基本指針駆動制御部201と、ステップモータM0を介して分CG針16を駆動する分CG針駆動制御部40と、ステップモータMCを介して1/5秒CG針15を駆動する1/5CG針駆動制御部50とを備えている。
 駆動制御回路20はアラーム制御手段を兼ねており、アラーム制御部としてのアラーム針駆動制御部60を備え、ステップモータM6を介してアラーム用指針であるアラーム時針17およびアラーム分針18の調整を含むアラーム設定を行うとともに、所定の設定時刻にアラーム19を鳴音させる制御を行う。
 駆動制御回路20は、時間表示を行う各指針11〜13,15〜18の調整を行うために、外部操作部材(リューズ5、Aボタン6、Bボタン7)の内の1つの操作によって修正対象とする指針を選択する指針選択手段202と、他の何れかの操作によって選択された指針の位置合わせを行う指針位置合わせ手段203とを備えている。
 このような指針選択手段202および指針位置合わせ手段203の操作を行うために、指針式電子時計1にはスイッチ制御部70が内蔵されている。
 スイッチ制御部70は、外部操作部材(リューズ5、Aボタン6、Bボタン7)の操作を受付けるものであり、リューズ5の引き出し位置(0段目、1段目、2段目)を識別するリューズ位置検出部701と、Aボタン6の押込み操作を検出するスイッチA検出部702と、Bボタン7の押込み操作を検出するスイッチB検出部703と、を備えている。そして、スイッチ制御部70は、外部からの操作状況に応じた信号を駆動制御回路20に送り、各種調整等の操作が行われるようになっている。
 従って、何れかの外部操作部材の操作(例えばリューズ5の引き出し)により、指針選択手段202が修正対象とする指針(分CG針16、1/5秒CG針15、アラーム時刻を示す指針17〜18)を選択し、他の外部操作部材の操作(例えばAボタン6の押込み)により指針位置合わせ手段203が選択した指針の調整等を行う。
 この際、どの指針が操作対象かを表すために、駆動制御回路20には選択対象表示手段204が設置されている。選択対象表示手段204は、例えば選択された指針を一回転させる等により、特別な表示手段を用いることなく操作対象が解るようになっている。
 更に、指針選択手段202には選択切替手段206が設置され、調整する指針の選択にあたっては、選択対象の指針が同じ操作で順次切り替わるようになっている。
 また、指針選択手段202には標準選択手段205が設置され、通常の表示状態から指針の調整に入るための最初の選択時には、予め定められた特定の選択対象(例えばアラーム指針)を選択するようになっている。
 なお、指針式電子時計1において、前述した駆動制御回路20の各部および各手段、スイッチ制御部70の各部は、例えば後述する論理回路を主体としたハードウェア的な構成としてもよい。この際、前述した各部および各手段は一部が他の部分等で兼用または共用されるようにしてもよい。一方、指針式電子時計1に機器組込用の小型コンピュータシステムを内蔵し、このコンピュータシステムで制御プログラムを実行させて前述した各部および各手段をソフトウェア的に実現するものであってもよく、このようなソフトウェア構成と前述した論理回路による構成との組合せとしてもよい。
 次に、図3および図4の制御ブロック図を参照して、各ステップモータの具体的な駆動制御に関して説明する。
 各ステップモータの駆動制御回路20は、時間基準信号を出力する水晶発振回路(OSC)31を備えている。水晶発振回路31からの発振信号は、第1分周回路(DIV1)32、第2分周回路(DIV2)33で分周されて1Hzの信号とされ、駆動パルス発生回路21に入力される。
 駆動パルス発生回路21では、前記1Hzの信号入力に対応してモータドライバ25に駆動パルスを出力し、ステップモータM9を駆動する。これにより、小秒針13は1秒分(1パルス分)移動する。また、分針12および時針11は、小秒針13の移動に連動して移動する。
 なお、モータドライバ25は、ステップモータM9の回転検出も行い、その情報を駆動パルス発生回路21にフィードバックする。駆動パルス発生回路21は、ステップモータM9が非回転の場合には、再度駆動パルスを発生させてステップモータM9を回転駆動するようにされている。これらにより基本指針駆動制御部201の機能が実現されている。
 第2分周回路33の出力信号1Hzは、論理緩急回路34にも入力されている。論理緩急回路34は、発振回路31で出力される時間基準信号の絶対時間からのズレについて補正するために、時間基準信号又は基本信号たる被分周信号(本実施形態では第1分周回路32の出力信号)を所定の補正周期(緩急周期)毎に必要な補正量(緩急量)だけ伸縮させるデジタル緩急を行うものであり、本実施形態では10秒毎に第1分周回路32に信号を出力するようにされている。
 第1分周回路32の出力は、第3分周回路(DIV3)35にも入力されている。第3分周回路35は、5Hzの信号を出力し、この信号は1/5秒CG針駆動制御部50に入力される。
 また、後述するように、1/5秒CG針駆動制御部50からの1分毎のパルス信号は分CG針駆動制御部40に入力される。
 さらに、前記論理緩急回路34から10秒毎に出力される信号は、分アラームカウンタ36にも入力されている。分アラームカウンタ36は、3ビットで6進のカウンタとされ、10秒毎の信号が6パルス入力される毎、つまり1分毎にパルス信号をアラーム針駆動制御部60に出力する。
 そして、これらの各駆動制御部40,50,60からのパルス信号が前記駆動パルス発生回路22〜24に入力されて、各ステップモータの駆動を制御している。さらに、アラーム針駆動制御部60からはアラーム音発生回路29にも信号が出力され、アラームドライバ30によってアラームを鳴らすようにされている。
 分CG針駆動制御部40は、図4に詳述するように、分CGカウンタ41、分CG針0位置カウンタ42、第1ラッチ回路43、第1一致回路44、第1制御回路45を備えている。
 同様に、1/5秒CG針駆動制御部50は、1/5秒CGカウンタ51、1/5秒CG針0位置カウンタ52、第2ラッチ回路53、第2一致回路54、第2制御回路55を備えている。
 さらに、アラーム針駆動制御部60は、分・時アラームカウンタ61、分・時アラーム針0位置カウンタ62、第3ラッチ回路63、第3一致回路64、第3制御回路65を備えている。なお、本実施形態では、第3ラッチ回路63は常時非ラッチ状態とされて必要ないが、アラーム針17,18の代わりに時CG針を設けた際にも兼用できるように残されている。
 1/5秒CG秒カウンタ51は、図5にも示すように、9ビットのカウンタで構成され、かつカウンタ値が「300」になるとリセット端子Rに信号を入力してカウンタをリセットする300進のカウンタとされている。従って、クロック入力に5Hzの信号が300パルス入力される毎に、つまり1分間を計数可能とされている。そして、この1分毎に所定のパルス信号(CG1分)を前記分CGカウンタ53に出力している。同様に、1/5秒CG針0位置カウンタ52も9ビット、300進のカウンタとされている。
 また、分CGカウンタ41は、6ビットで60進のカウンタとされている。従って、1分毎のパルス信号が60パルス入力される毎、つまり1時間の計数が可能とされている。分CGカウンタ41からは1時間毎にパルス信号が出力され、4ビット12進の12時間検出カウンタ37に入力されている。この12時間検出カウンタ37で12時間経過を検出した場合、つまりストップウォッチ(クロノグラフ)の計測時間が12時間になった場合には、自動的に計測をストップし、リセットを行い、各1/5秒CG針15、分CG針16をリセット状態に戻すようにされている。
 分CG針0位置カウンタ42は、分CGカウンタ41と同様に、6ビットで60進のカウンタとされている。
 分・時アラームカウンタ61は、10ビットで720進のカウンタとされ、分アラームカウンタ36からの1分毎の信号を720パルス計測できるように、つまり720分(60分×12時間)までカウントできるようにされている。
 分・時アラーム針0位置カウンタ62も、同様に10ビットで720進のカウンタとされている。
 各制御回路45,55,65は、各カウンタ41,42,51,52,61,62が設定されたカウンタ値になった際にこれらをリセットするとともに、各一致回路44,54,64の出力やリューズ位置信号、SWA,SWB信号などに応じて各駆動パルス発生回路22〜24に所定のパルス信号(例えば128Hzのパルス信号)を出力するように構成されている。
 一例として、制御回路55は、図5に示すように、各カウンタ51,52が設定されたカウンタ値になった際にリセットするための、NORゲート81等からなるリセット処理部80と、フリップフロップ82やANDゲート83等からなり、一致回路54の出力やリューズ位置信号、SWA,SWB信号などに応じて駆動パルス発生回路23(図3,図4参照)に所定のパルス信号(例えば128Hzのパルス信号)を出力する信号発生部85とを備えて構成されている。
 他の制御回路45,65も同様の構成とされている。
 また、リューズ5やAボタン(SWA)6、Bボタン(SWB)7の操作は、図3に示すように、スイッチ制御部70で検出される。そして、リューズ位置及び各スイッチ操作に応じて、リセット信号、スプリット信号、リューズ位置信号、0セット信号(0set1〜0set3)などが出力され、図6に示すような、各機能が実行されるように構成されている。
 なお、リューズ5は、0段目(RM0)、1段目(RM1)、2段目(RM2)の3段階に引き出し可能とされ、その引き出し位置は、スイッチRM1およびスイッチRM2がON状態であるかOFF状態であるかで検出される。すなわち、リューズ5が0段目の場合にはスイッチRM1,RM2ともにOFFとされ、1段目の場合にはスイッチRM1のみがONとされ、2段目の場合にはスイッチRM2のみがONとされる。
 また、Aボタン6を押すとスイッチA(SWA)がONされ、Bボタン7を押すとスイッチB(SWB)がONされるように構成されている。
 次に、本実施形態における動作を図7のタイミングチャートも参照して説明する。
 (リューズ回転機能)
 リューズ5の回転機能は、通常の時計と同様であり、図6に示すように、0段目では回転させてもフリーであり、1段目では右回転で日修正が行われ、2段目では時針11、分針12、小秒針13の基本時計の針合わせが行われる。
 (クロノグラフスタート、ストップ)
 リューズ5が0段目の時、初期状態では、第3分周回路35、各カウンタ41,51はスイッチ制御部70からリセット信号が入力されてリセット状態とされている。そして、Aボタン6(SWA)を押すと、そのリセット状態が解除されてクロノグラフ機能がスタートする。
 すると、第3分周回路35から5Hzの信号が1/5秒CG秒カウンタ51に入力され、カウンタ51のカウンタ値は、1/5秒毎に1つずつアップする。カウンタ51のカウンタ値が1つ増えると、ラッチ状態にされていない第2ラッチ回路53は、カウンタ51の値をそのままスルーする。そして、第2ラッチ回路53と1/5秒CG針0位置カウンタ52の値を比較する第2一致回路54では、値が不一致になるために、その出力COUT2からはHレベル信号がフリップフロップ82に入力される。このため、フリップフロップ82の出力QがHレベル信号となり、ANDゲート83、ORゲート84を介して128Hzのパルス信号が出力される。
 このパルス信号は、カウンタ52のクロック入力に入力されるとともに、駆動パルス発生回路23に送られる。カウンタ52は、信号入力によってカウンタ値が1アップし、第2ラッチ回路53の値と一致するため、出力COUT2はLレベル信号に変化し、フリップフロップ82の出力QもLレベル信号となり、128Hzのパルス信号の出力が停止する。すなわち、128Hzのパルス信号は1パルス分のみ出力され、この信号が入力される駆動パルス発生回路23によって、1/5秒CG針15が1パルス分移動する。
 以上の動作を繰り返すことで、1/5秒CG針15は1/5秒ごとに移動し、300パルスつまり1分で1周する。なお、1/5秒CG針15は1パルス毎に、角度(360/300)度、つまり1.2度の角度で移動する。
 また、分CG針駆動制御部40では、分CGカウンタ41に1/5秒CG秒カウンタ51から1分ごとにパルス信号が入力されてカウンタ52との値が不一致になり、1/5秒CG針駆動制御部50と同様の処理によって分CG針16が1パルス分移動する。なお、分CG針16はCG1分が60パルス入力されると、つまり1時間で1周するため、1パルス毎に(360/60)度、つまり6度の角度で移動する。
 そして、再度Aボタン6を押すと、クロノグラフはストップする。
 (スプリット、スプリット解除)
 クロノグラフのスタート後、Bボタン7を押すとスプリット状態になる。この状態では、各第2ラッチ回路43,53がラッチ状態とされてその出力値がラッチ時に維持される。このため、各カウンタ42,52の値とも一致した状態に維持され、各1/5秒CG針15、分CG針16は停止状態となる。但し、各カウンタ41,51にはパルス信号の入力が継続するため、各カウンタ値は加算され続ける。
 ここで、再度Bボタン7を押してスプリットを解除すると、各カウンタ41,51つまりラッチ回路43,53の値と、カウンタ42,52の値とはそれぞれラッチ状態の経過時間分だけ差がある。このため、その差が一致するまで、各カウンタ42,52には128Hzの早送りパルスが入力される。この早送りパルスは、駆動パルス発生回路23,24にも入力され、前記各カウンタ41,51とカウンタ42,52との値が一致するまでは、各1/5秒CG針15、分CG針16が早送りされ、現在の各カウンタ41,51で指示される経過時間となる位置まで移動する。その後は、通常のクロノグラフ機能の移動に戻る。これにより、スプリットとその解除が行われる。
 (クロノグラフリセット)
 クロノグラフがストップしている状態で、Bボタン7を押すとクロノグラフがリセットされる。リセット状態になると、各カウンタ41,51がリセットされて「0」となり、各針15,16は、各カウンタ42,52がカウンタ値「0」となるまで、128Hzの早送りパルスで早送りされ、0位置に戻る。
 (アラーム時刻セット)
 リューズ5を1段目に引き出した状態(RM1がON)で、Bボタン7を押す毎に、パルス信号が駆動パルス発生回路22および分・時アラーム針0位置カウンタ62に入力され、各指針17,18およびカウンタ62の値が変化し、アラーム時刻セット状態になる。このBボタン7を押す操作を、各指針17,18がアラームを設定したい時刻に移動するまで行うことで、アラーム時刻セットが行われる。
 また、RM1がONの状態で、Bボタン7を押し続けると、パルス信号が連続して入力され、各指針17,18が早送りされる。そして、各指針17,18が現時刻に一致すると、その早送り(運針)は停止し、アラームセットも解除される。さらに、Bボタン7を押すと、指針17,18が再度移動し、アラーム時刻セット操作が継続される。
 (アラーム音発生)
 アラーム時刻をセットした後、リューズ5を0段目に押し込んで通常の運針状態にすると、カウンタ61には分アラームカウンタ36から1分毎にパルス信号が入力されるため、現時刻に対応する値に変化する。一方、第3一致回路64が不一致であっても、第3制御回路65から駆動パルス発生回路22やカウンタ62にはパルス信号が出力されず、カウンタ62の値や指針17,18は同じ状態に維持される。そして、カウンタ61の値がカウンタ62に一致して第3一致回路64から一致信号が出力されると、アラーム音発生回路29に信号が発せられてアラームが鳴る。
 (位置合わせ操作:指針選択操作)
 リューズ5を2段目に引き出すと位置合わせモードに移動する。本実施形態では、位置合わせモードに移行すると、各カウンタ41,51はリセット状態に維持され、前記クロノグラフリセットと同様に、各指針15,16は0位置に戻る。また、アラーム時針17、分針18は、前記アラーム現時刻一致操作と同じく現時刻に一致する。これらにより指針選択手段202の機能が実現されている。
 そして、本実施形態では、図7に示すように、最初にアラーム現時刻合わせモードに自動的に移行する。これにより標準選択手段205の機能が実現されている。但し、この最初の1回だけは、後述するような選択された指針を1周させる処理は行われない。
 まず、最初はアラーム現時刻合わせモードとなる。アラーム時刻の設定は、分・時アラーム針0位置カウンタ62に設定されるが、本実施形態において、この設定値は、現時刻のデータがセットされる分・時アラームカウンタ61との相対値で設定される。このため、アラームをセットする場合には、まず、アラーム時針17、アラーム分針18を、現時刻に一致させる必要がある。
 リューズ5を2段目に引き出すと、カウンタ61の値にカウンタ62の値が一致するまで、そのカウンタ値の差に応じた早送りパルスが出力され、ステップモータM6が駆動される。ここで、カウンタ61とカウンタ62の値が一致しても、現時刻とアラーム現時刻の指針表示が同一でない場合には、Bボタン7でアラーム現時刻が現時刻に合うように修正する。すなわち、Bボタン7により修正操作された数だけ、ステップモータM6が駆動される。この時は、カウンタ62にはパルスは入力されない。なお、リューズ5が2段目(RM2)状態では、アラーム時刻セットはリセットされる。
 リューズ5を2段目に引き出してアラーム現時刻合わせモードとなった後、Aボタン6を1〜2秒間押して離す度に、分CG0位置合わせモード、1/5秒CG0位置合わせモード、アラーム現時刻合わせモードの3つのモードに順次切り替わる。これらにより選択切替手段206の機能が実現されている。
 このモード切替に連動し、例えば、1/5秒CG0位置合わせモードに切り替わると、カウンタ52のクロック入力にワンショットのHレベル信号(0set1)が入力される。すると、カウンタ51つまりラッチ回路53の値と同一であったカウンタ52の値が「+1」され、ラッチ回路53の値と不一致になり、出力COUT2がHレベル信号に変化して128Hzの早送りパルスが出力される。
 この早送りパルスはカウンタ52のクロック入力に入力してカウンタ52の値を加算し、その値がラッチ回路53の値に一致するまで、つまり最初のワンショットを含めて300パルス分出力されるため、1/5秒CG針15は1周早送りされる。
 同様に、分CG0位置合わせモードや、アラーム現時刻合わせモード(リューズ5を2段目に引き出した直後の第1回目以外)に切り替わったときも、0set3や0set2の出力が各カウンタ42,62に入力されることで、各分CG針16(60パルスで1周)、アラーム時針17およびアラーム分針18(720パルスで時針17は1周、分針18は12周)も各々早送りされる。
 これにより、操作者は現在、どの指針15〜18が選択対象とされているかを容易に視認できるようにされている。これらにより選択対象表示手段204の機能が実現されている。
 (位置合わせ操作:指針セット操作)
 各指針15〜18が選択された後、Bボタン7を押すと、その打鍵回数分のパルス信号が各モードで選択された指針15〜18の駆動パルス発生回路22〜24に入力され、各指針を1パルス分毎、移動して修正することができる。これにより、1/5秒CG針15および分CG針16は0位置(通常、時計の12時方向)に対する位置ズレの修正が行われ、アラーム時針17、分針18は現時刻に対する位置のズレが修正される。これらにより指針位置合わせ手段203の機能が実現されている。
 このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
 (1) 1つの外部操作部材であるAボタン6で修正する指針を選択し、他の1つの外部操作部材であるBボタン7で選択した指針の位置合わせを行うことができるため、修正対象となる指針15〜18の数(ステップモータの数)が3つ以上であっても、2つのボタン6,7で各指針15〜18の位置合わせを行うことができる。従って、指針(ステップモータ)が増えても外部操作部材の数を増やす必要が無く、ムーブメントを小型薄型化でき、コストも低減できる。
 (2) 2つのボタン6,7の内、ボタン6は指針の選択機能、ボタン7は選択した指針の位置合わせ機能と各ボタン6,7の機能が決まっているため、利用者が理解しやすく、操作性を向上できる。
 (3) さらに、ボタン6,7の数を増やす必要がないため、その分、ムーブメント内のスペースに余裕ができるため、ステップモータや指針、センサ等を適宜組み込んで、クロノグラフ機能、アラーム機能、高度計等のセンサ機能等の様々な機能を組み込むことができる。このため、多機能の時計を大型化することなく実現することができる。
 (4) 指針の位置合わせ操作は、リューズ5を2段目に引き出した際に行われるようにしたので、リューズ5を他の引き出し位置に移動して位置合わせ操作を続行する必要が無く、操作性を向上することができる。
 さらに、リューズ5が他の引き出し位置(0段目や1段目)に設定されている際に、各ボタン6,7には、クロノグラフのスタート、ストップ、アラームセット等の他の機能を設定でき、ボタン6,7を増やすことなく、多くの機能を実現することができる。
 その上、リューズ5を明示的に2段目に移動した場合のみ、前記指針選択や指針修正機能が働くため、誤操作を少なくでき、利用者にとって扱いやすい時計にすることができる。特に、リューズ5の2段目は、時針11、分針12、小秒針13の基本時計の針合わせを行う位置でもあるため、各指針11〜13,15〜18の位置合わせを、リューズ5の2段目という1つの引き出し位置で共用して行うことができ、利用者にとって覚え易くすることができる。このため、指針の修正操作という、頻度の少ない操作であっても、その操作性を向上できる。
 (5) また、修正対象の指針15〜18を選択した際に、その指針15〜18が1周回転するようにしたので、選択された指針を容易に把握できて修正作業を効率よく行うことができる。
 さらに、指針を1周させるには、各カウンタ42,52,62にパルス信号を1つ入力するだけでよいため、駆動制御が簡単になり、かつコスト増加も抑えることができる。
 (6) リューズ5を2段目に引き出すだけで、アラーム時針17、アラーム分針18が自動的に選択されるため、指針の選択操作を少なくでき、修正時の操作性を向上できる。
 (9) さらに、最初に選択される修正対象を修正頻度の高いアラーム針17,18にしたので、修正操作を非常に効率化できる。
 なお、本発明は各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は、本発明に含まれるものである。
 例えば、前記実施形態では、リューズ5を2段目に引き出すだけで、アラーム針17,18が選択されるように設定していたが、例えば、図8のタイミングチャートに示すように、リューズ5を2段目に引き出した後に、ボタン6を押すことで、修正対象の指針が順次選択されるように設定されていてもよい。
 この場合には、ボタン6で修正対象の指針を選択をした後に、ボタン7で選択した指針の位置合わせを行うという操作が一定している点で、利用者にとって操作を把握しやすいという利点もある。
 また、前記実施形態では、最初にアラーム指針17,18が選択されるようにしていたが、1/5秒CG針15や分CG針16が最初に選択されるようにしてもよい。
 さらに、前記実施形態では、指針の選択および位置合わせは、リューズ5を2段目に引き出した場合等、1つの引き出し位置でのみ行われていたが、リューズ5の2つ以上の引き出し位置で前記指針選択および位置合わせを行えるようにしてもよい。例えば、修正対象の指針(ステップモータ)が6個等と多数ある場合に、リューズを所定の引き出し位置にした際に、その内の3個の指針(ステップモータ)を修正でき、他の引き出し位置にした際に、残りの3個の指針(ステップモータ)を修正できるようにしてもよい。この場合には、ひとつの引き出し位置ですべての指針を選択する場合に比べて、修正対象の指針(ステップモータ)を選択するためのボタン操作を少なくでき、その点では操作性を向上できるという利点がある。
 さらに、前記指針式電子時計1では、クロノグラフ機能とアラーム機能とを組み込んでいたが、ワールドタイム機能や高度計等の他の機能を新たに組み込んでもよいし、クロノグラフ機能やアラーム機能の代わりに他の機能を組み込んでもよく、組み込む機能は実施にあたって適宜設定すればよい。例えば、指針によって値を表示するセンサ機能としては、高度計、水深計、圧力計(水圧等)、太陽電池やボタン電池等の充電(残存)電力量の測定器、電波時計等における受信電波強度の測定器等の各種センサ機能を適宜選択して組み込むことができる。特に、本発明では、ボタン6,7等の外部操作部材の数を抑えることができるため、その分、多くの機能を組み込むことができる。
 また、前記実施形態では、選択した指針15〜18を把握するための所定の移動動作として、指針を1周させていたが、例えば、2周以上回転するようにしてもよいし、ボタン7で位置合わせ操作を行うか、ボタン6で他の指針を選択するまで指針の回転を継続するようにしてもよい。さらには、指針を回転させずに、一定角度で往復移動するようにしてもよく、これらの移動動作は実施にあたって適宜設定すればよい。
 また、アラーム針においては、アラーム時針17を1周させるために、アラーム分針18を12周させていたが、これらの各指針17,18は連動して移動するため、アラーム分針18を1周させるようにしてもよい。但し、この場合は、アラーム時針17は元の位置からずれてしまうため、前記実施形態のように、アラーム時針17を1周(アラーム分針は12周)させるほうが好ましい。
 さらに、選択対象の指針(ステップモータ)が2種類程度と少ない場合等では、前記所定の移動動作は必ずしも設ける必要はないが、設ければ選択されている指針を把握し易いという利点がある。
 また、外部操作部材としては、押しボタン6,7に限らず、1方向に倒すレバータイプや、円盤状のダイヤル式のものなどでもよく、外部操作部材の具体的な構造や形状などは、時計のデザインなどに応じて適宜設定すればよい。
 本発明を実現する主要な機能であるスイッチ制御部70、分CG針駆動制御部40、1/5秒CG針駆動制御部50、アラーム針駆動制御部60などについては、図5に示すような各種論理素子等のハードウェアで構成されたものに限らず、指針式電子時計1内にCPU(中央処理装置)、メモリ(記憶装置)等を備えたコンピュータを設け、このコンピュータに所定のプログラムを組み込んで前記各機能を実現させるように構成してもよい。
 例えば、指針式電子時計1内にCPUやメモリを配置してコンピュータとして機能できるように構成しておき、インターネット等の通信手段やCD−ROM、メモリカード等の記録媒体を介して、本発明に基づく制御プログラムをインストールすることができる。そして、このインストールされたプログラムでCPU等を動作させて、分CG針駆動制御部40、1/5秒CG針駆動制御部50、アラーム針駆動制御部60、スイッチ制御部70などの各機能を実現させるようにしてもよい。
 この際、指針式電子時計1内に制御プログラムをインストールするには、その電子機器にメモリカードやCD−ROM等を直接差し込んで行ってもよいし、これらの記憶媒体を読みとる機器を外付けで電子機器に接続してもよい。さらには、LANケーブル、電話線等を電子機器に接続して通信によってプログラムを供給しインストールしてもよいし、外部からの無線通信によって内部の受信機およびメモリに制御プログラムを供給してインストールしてもよい。
 このように、記録媒体やインターネット等の通信手段で提供される本発明の制御プログラムを指針式電子時計に組み込めば、前記実施形態に説明した修正操作機能をソフトウェアにより提供できるため、機能の変更等が容易である。更に、既に市場に提供された時計についてもプログラム差替え等により機能改訂を容易に行うことができる。
 本発明は、指針式電子時計、指針式電子時計の操作方法、指針式電子時計の制御プログラムに利用でき、特に、クロノグラフ用指針やアラーム用指針等、通常の時刻表示用の指針以外の指針を有する指針式電子時計として利用することができる。
本発明の実施形態における指針式電子時計の文字盤部分を示す正面図である。 本実施形態の指針式電子時計の制御系を示すブロック図である。 本実施形態の駆動制御回路の構成を示すブロック図である。 本実施形態の駆動制御回路の要部を示すブロック図である。 本実施形態の1/5秒CG針駆動制御部の構成を示すブロック図である。 本実施形態の指針式電子時計の機能の操作方法を示す図である。 本実施形態における指針の位置合わせ操作を示すタイミングチャートである。 本発明の変形例における指針の位置合わせ操作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
  1   指針式電子時計
  5   外部操作部材であるリューズ
  6,7   外部操作部材であるボタン
 11   時針
 12   分針
 13   小秒針
 15   1/5秒CG針
 16   分CG針
 17   アラーム時針
 18   アラーム分針
 20   駆動制御回路
 202  指針選択手段
 203  指針位置合わせ手段
 204  選択対象表示手段
 205  標準選択手段
 206  選択切替手段
 21〜24   駆動パルス発生回路
 25〜28   モータドライバ
 29   アラーム音発生回路
 30   アラームドライバ
 31   水晶発振回路
 34   論理緩急回路
 36   分アラームカウンタ
 37   12時間検出カウンタ
 40   分CG針駆動制御部
 41   分CGカウンタ
 42   分CG針0位置カウンタ
 43   第1ラッチ回路
 44   第1一致回路
 45   第1制御回路
 50   1/5秒CG針駆動制御部
 51   1/5秒CGカウンタ
 52   1/5秒CG針0位置カウンタ
 53   第2ラッチ回路
 54   第2一致回路
 55   第2制御回路
 60   アラーム針駆動制御部
 61   分・時アラームカウンタ
 62   分・時アラーム針0位置カウンタ
 63   第3ラッチ回路
 64   第3一致回路
 65   第3制御回路
 70   スイッチ制御部
 701  リューズ位置検出部
 702  スイッチA検出部
 703  スイッチB検出部
 80   リセット処理部
 82   フリップフロップ
 83   ANDゲート
 85   信号発生部

Claims (3)

  1. 複数のステップモータと、このステップモータで駆動される複数の指針と、複数の外部操作部材とを有し、
     前記外部操作部材の内の1つの外部操作部材の操作によって前記複数の指針から修正対象とする指針を選択する指針選択手段と、他の1つの外部操作部材の操作によって前記選択された指針の位置合わせを行う指針位置合わせ手段と、前記修正対象として選択された指針に対して、前記外部操作部材により位置合わせ操作を行うか他の指針を選択するまで指針の回転を継続させて選択対象であることを表示させる選択対象表示手段とを有することを特徴とする指針式電子時計。
  2. 複数のステップモータと、このステップモータで駆動される複数の指針と、複数の外部操作部材とを有する指針式電子時計の操作方法であって、
     前記外部操作部材の内の1つの外部操作部材の操作によって前記複数の指針から修正対象とする指針を選択し、他の1つの外部操作部材の操作によって前記選択された指針の位置合わせを行うとともに、
     前記修正対象として選択された指針に対して、前記外部操作部材により位置合わせ操作を行うか他の指針を選択するまで指針の回転を継続させて選択対象であることを表示させることを特徴とする指針式電子時計の操作方法。
  3. 複数のステップモータと、このステップモータで駆動される複数の指針と、複数の外部操作部材とを有する指針式電子時計に組み込まれる指針式電子時計の制御プログラムであって、
     前記指針式電子時計に組み込まれたコンピュータに、前記外部操作部材の内の1つの外部操作部材の操作によって前記複数の指針から修正対象とする指針を選択する手順と、他の1つの外部操作部材の操作によって前記選択された指針の位置合わせを行う手順と、前記修正対象として選択された指針に対して、前記外部操作部材により位置合わせ操作を行うか他の指針を選択するまで指針の回転を継続させて選択対象であることを表示させる手順と、を実行させることを特徴とする指針式電子時計の制御プログラム。
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