JPH0552967A - 多機能電子時計 - Google Patents

多機能電子時計

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JPH0552967A
JPH0552967A JP21841991A JP21841991A JPH0552967A JP H0552967 A JPH0552967 A JP H0552967A JP 21841991 A JP21841991 A JP 21841991A JP 21841991 A JP21841991 A JP 21841991A JP H0552967 A JPH0552967 A JP H0552967A
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hour
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center
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勝 窪田
Tatsuo Hara
辰男 原
Hidehiro Akaha
秀弘 赤羽
Kenichi Okuhara
健一 奥原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は多機能電子時計の指針、副針、モード
表示により機能時計の操作方法、見やすさを向上させる
ものである。 【構成】本発明は複数のステップモータと複数の外部操
作手段を有する多機能時計において、時分針を駆動する
第一のステップモータと、センター秒針および1/10
秒クロノグラフ針を駆動する第二のステップモータと巻
真、2つのスイッチから成り、24時副針、DT24時
副針、機能表示手段をも有することを特徴とする。ま
た、それぞれの機能に応じて運針間隔が異なることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ストップウォッチ表
示、アラーム表示等の多機能表示手段を有するアナログ
電子腕時計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、アナログ電子時計において、スト
ップウォッチ、アラーム、タイマー等の付加機能を持つ
多機能電子腕時計が商品化されてきている。この様な多
機能を表示する手段としては、通常の秒、分、時針の他
に、文字板上の任意の位置、例えば6時位置や9時位置
等に専用のアラーム時分針や分クロノグラフ針等の指針
手段をもうけるなど、様々な機能表示をする等がなされ
ている。
【0003】また、外部操作部材である通常のリューズ
以外にも多機能表示の切換用、副リューズやスイッチが
用いられるなどして、それぞれの機能操作性を向上させ
ている。こうしたことは、機能を多数装備することのみ
ならず、ウォッチデザインにおいても様々なバリエーシ
ョン展開を可能とし、多様化する消費者のニーズに答え
るものとなる。
【0004】この様な多機能電子時計の開示例としては
特開昭61−286783、特開昭61−29438
8、特開平2−77678、特開平2−77679等が
ある。
【0005】さらに、多機能を表示する他の手段として
は、通常の秒、分、時針が文字板上の中央に配置され、
これとは別に6時位置に配した機能表示手段により表示
された機能を変更することにより、それぞれの針が機能
を表示する等がなされている。この場合、機能表示が
“時刻”である時には、長針、短針、秒針はそれぞれ分
針、時針、秒針を表示する。そして、外部操作により機
能表示を“ストップウォッチ”に変更した時には、長
針、短針、秒針はそれぞれ分針、秒針、1/10秒針を
表示する。この様にそれぞれの機能により針が表示の意
味を変化させ、通常携帯時はあたかも特殊の機能を持た
ない普通の三針時計の様になる腕時計も商品化されてき
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の多機能電
子時計は、アラームの鳴鐘状態であるのか、そうでない
のかは巻真の引き出し位置に応じて設定されており瞬時
の判別が不可能であった。また、クロノグラフ秒針も時
計体の中心から外れた位置に配置された副指針で行なっ
ているものは、読み取りが困難であり、特に秒単位以下
の短時間のタイムを計る場合等には実用上不可能であっ
た。さらに、クロノグラフ秒針を時計体の中心におき、
1/5秒計測等の秒単位以下の計測をさせた場合にも、
秒針を駆動、伝達する輪列の歯形のバックラッシュによ
り、目盛との指示ズレを生み、判読できないという実用
上の欠点があった。
【0007】また、機能を表示し、その機能に合った針
が表示の意味を変化させる多機能電子時計の場合、それ
ぞれにおいて、針の表示意味を混同させてしまい、まぎ
らわしい表現となってしまう。つまり、ある機能の時に
は時針であったものが他機能では分針となり、それに伴
なって判読する目盛さえも変えて読むものであり、非常
に複雑な使いにくい時計となってしまうものであった。
【0008】近年、多機能電子時計は切換操作、ボタン
操作が複雑になって来ている。そこで本発明は、この様
な欠点を除去するもので、その目的とするところは操作
が簡単でわかり易く、より実用性の高い、デザイン的に
も優れた、多機能電子時計を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の多機能電子時計
は複数のステップモータと複数の外部操作手段を有する
多機能電子時計において、時計体の中心に重ねて配置
し、時刻を表示するための時分針を駆動する第一のステ
ップモータと、時計体の中心に前記時分針と重ねて配置
したセンター秒針および時計体の中心から外れた位置に
配置し、1/10秒クロノグラフ針を駆動する第二のス
テップモータと、時計体の外周部に配置した巻真と第一
および第二のスイッチから成ることを特徴とする。
【0010】さらに、時計体の中心から外れた位置に配
置し、前記時分針に連動する24時針およびデュアルタ
イム24時針から成り、また時計体の中心から外れた位
置に配した機能表示手段を有することを特徴とする。
【0011】さらに、時計体の中心に配置したセンター
秒針と該センター秒針と連動する前記1/10秒クロノ
グラフ針は表示機能に対応して運針間隔が異なることを
特徴とし、また該それぞれ針により秒、1/10秒計測
を行なうことを特徴とする。
【0012】さらに、デュアルタイム24時針が単独修
正できる様に24時中間車の歯車部がスリップ構造を持
つことを特徴とする。
【0013】また、ストップウォッチの操作後ストップ
ウォッチ動作が一定時間以上作動した後あるいは、タイ
マーセット時間が一定時間を超えてセットされている状
態からスタートされた後において扇形運針を行なうこと
を特徴とする。
【0014】さらに、システムリセット直後にステップ
モータに駆動可能な信号パルスを出力することを特徴と
する。
【0015】さらに、筒車押え板は筒車の指針かん合部
周辺に前記文字板と挟持される曲げおこし部を有するこ
とを特徴とする。
【0016】さらに、時分針と重ねて配置したセンター
秒針は機能に応じて一端が秒指示、他端がカレンダー表
示として機能をなし、また、該カレンダー表示が6°き
ざみで表示され、1から31までの日付表示が180°
で表示されていることを特徴とする。
【0017】
【実施例】以下、本発明について実施例に基づき詳述す
る。図1は本発明の多機能電子時計の一実施例を示す表
平面図である。本実施例では2つのステップモータを用
い、多機能化を実現している。
【0018】1はプラスチック樹脂成形より成る地板で
あり、2は電池である。3は時分針の時刻を指針表示す
るための輪列を駆動するステップモータAであり、高透
磁率材より成る磁心3a、磁心3aに巻かれたコイルと
その両端を導通可能に端末処理したコイルリード基板3
bとコイル枠3cより成るコイルブロック3d、高透磁
率材より成るステータ4、ロータ磁石5aとかな5bよ
り成るロータ5により構成されている。また、6、7、
8はそれぞれ、五番車、三番車、二番車であり、9は日
の裏車、10は筒車である。分針の付く二番車8と磁心
の付く筒車は時計体のセンター位置に配置されている。
これらのモータ及び輪列構成により、時計体のセンター
にそれぞれの機能に応じた時分表示を行なっている。た
とえば、現時刻表示機能状態では通常時分表示、ストッ
プウォッチ機能状態ではストップウォッチ計測時分表
示、アラームセット機能状態ではアラームセット時刻時
分表示等となる。図2は、この時分表示のための輪列の
係合状態を示した断面図である。図に示した様に、ロー
タかな5bは五番車6の歯車6aと噛み合い、五番かな
6bは三番車7の歯車7aと噛み合っている。また、三
番車7のかな7bは二番車8の歯車8aと噛み合ってい
る。このロータかな5bから二番歯車8aまでの減速比
は1/120となっており、ロータが15秒間に半回転
(180°)することにより、二番車は3600秒即ち
60分に1回転し、時刻の分表示が可能となる。11は
分表示のために二番車8の先端にかん合された分針であ
る。また、二番かな8bは日の裏車9の歯車9aと噛み
合い、日の裏かな9bは筒車10と噛み合っている。二
番かな8bから筒車10までの減速比は1/12となっ
ており、時刻の時表示が可能となっている。12は時表
示のために筒車10の先端にかん合された時針である。
【0019】図1において、13はストップウォッチ秒
及び日付表示のためのステップモータBであり、高透磁
率材より成る磁心13a、磁心13aに巻かれたコイル
とその両端を導通可能に端末処理したコイルリード基板
13bとコイル枠13cより成るコイルブロック13
d、高透磁率材より成るステータ14、ロータ磁石15
aとかな15bより成るロータ15により構成されてい
る。また、16、17、18、19はそれぞれ秒CG第
一中間車、秒CG第二中間車、秒CG第三中間車、秒C
G車であり、秒CG車19は時計体のセンター位置に配
置されている。これらの輪列構成により、時計体のセン
ター位置に時分針と同軸にストップウォッチの秒及び日
の表示を行なっている。図3は、このストップウォッチ
秒及び日表示のための輪列係合状態を示した断面図であ
る。図に示した様に、ロータかな15bは秒CG第一中
間車16の歯車16aと噛み合い、秒CG第一中間かな
16bは秒CG第二中間車17の歯車17aと噛み合っ
ている。そして、秒CG第二中間かな17bは秒CG第
三中間車18の歯車18aと噛み合い、秒CG第三中間
かな18bは秒CG車19の歯車19aと噛み合ってい
る。このロータかな15bから秒CG歯車19aまでの
減速比は1/900となっている。20は秒表示及び日
表示のために秒CG車19の先端にかん合されたセンタ
ー針である。このセンター針はそれぞれの機能状態によ
り、一端で秒表示、他端でカレンダー表示の機能となる
針である。また、図1において、21は時計体の12時
方向の軸上に配置された1/10秒CG車であり、ロー
タ15、秒CG第一中間車16、1/10秒CG車21
による輪列構成により、1/10秒ストップウォッチ表
示を行なう。図4は、このストップウォッチ1/10秒
表示のための輪列の係合状態を示した断面図である。図
に示した様に、秒CG第一中間かな16bは秒CG車2
1の歯車と噛み合っている。ロータかな15bから秒C
G歯車21aまでの減速比は1/15となっている。
【0020】ストップウォッチ機能状態において、CM
OS−IC32からの電気信号により、ロータ15は1
/10秒ごとに、180°×3回転する。これにより秒
CG車19は1/10秒ごとに0.6°即ち、1秒間に
0.6°×10ステップ回転し、60秒に1回転する秒
表示が可能となる。また、1/10秒CG車21は1/
10秒ごとに36°即ち1秒間に36°×10ステップ
回転し、1/10秒表示が秒CG車と連動して可能とな
る。また、現時刻表示機能状態においては、CMOS−
IC32からの電気信号により、ロータ15は180°
×30回転あるいは180°×60回転する。これによ
り秒CG車19は6°あるいは12°回転し、センター
針20は一端で日の表示が可能となる。日の表示の実施
例として、秒CG車19が6°きざみで表示した場合、
たとえば3時位置から9時位置にかけて1〜31の半周
カレンダー表示が可能となる。また、12°きざみの場
合、29−30と30−31の間隔を6°きざみにする
と全周カレンダー表示が可能である。後述の実施例の外
観図では全周カレンダー表示の実施例を示す。
【0021】図1において22は外部操作部材でありリ
ューズの付く巻真、23は該巻真22と係合するおしど
りである。おしどり23はかんぬき24と係合し、巻真
22の引き出し位置を決めると同時に、スイッチレバー
25と下面ダボ23cと係合し、スイッチレバー25を
連動させる。かんぬき24はおしどり23との係合によ
りつづみ車26を巻真22の軸方向に位置を決める。こ
れらの切換構造により、時計体としての回路的切換状態
を設定している。図5はこの切換構造の係合状態を示し
た断面図である。図に示した様に、おしどり23は地板
1に組み込まれたおしどり軸27に軸支され、一段下が
った側面23aがかんぬき24と係合し、その下面に一
体で構成されたダボ23cでスイッチレバー25と係合
する。また、一段上がった下面部23bで巻真と係合し
ている。おしどり23は、電池プラス端子28のおしど
り押えばね28aにより押圧固定され、安定すると同時
におしどり23がおしどり軸27で受ける面を基準とし
て上下に三段となっており、巻真22から受ける力とか
んぬき24から受ける力のモーメントを最少にし、おし
どり23がこじ上げられることなく安定させることが可
能となる。かんぬき24とスイッチ部材であるスイッチ
レバー25は輪列受29と地板1の間で一定のスキマを
持って挟持され、案内されている。スイッチレバー25
は地板1のダボ19を中心として回転可能であり、おし
どり23に連動することにより、スイッチレバー25の
回転との接点ばね部25aが回路ブロック30に圧接さ
れる。また、スイッチレバー25は回路ブロック30に
圧接すると同時にその反力でモード修正ジャンパ31と
圧接導通をする構造となっている。モード修正ジャンパ
31は電池プラス端子28のプラス導通ばね28bによ
りプラス導通され、スイッチレバー25に導通するもの
となる。
【0022】図1において、28は電池プラス端子であ
り、弾性導電性部材よりなる。電池2は電池プラス端子
28の電池側圧ばね28cと28dにより保持導通され
ており、上面を電池押え板33により固定されている。
電池プラス端子28は3時に位置する巻真22に対して
ほぼ対称にスイッチばね部28e、28fを有する。ま
た、電池プラス端子は時計体と外装部材である裏ブタと
の間に位置する耐磁板のガタ防止用のばね28g、28
h、28i、時計体の断面方向のガタ防止用ばね28
k、28l、28m、水晶ユニットの押えばね28n、
昇圧コイルへのプラス導通ばね28pを有する。これら
の弾性ばね構成により、時計体としての導通、部品の保
持固定、時計体の保持等を行なっている。
【0023】図6は電池プラス端子28によって保持さ
れている電池2の固定部を示した断面図である。図に示
した様に、電池2は電池プラス端子28の電池側圧ばね
28cと28dにより側面より保持すると同時にプラス
導通を行なっている。電池側圧ばね28dの電池組み込
み以前の状態は2点鎖線で示す様に28d′の位置にあ
り、電池2の組み込みと同時に地板の1の被係合部1b
に電池プラス端子28の係合部28d−1が係合するこ
とにより、ばねの側圧で電池2を保持し、電池プラス端
子28の断面上方への浮き上りを防止できる構造となっ
ている。また、電池押え板33は地板1に打ち込み固定
されたねじピン81の電池側先端部に案内されるバーリ
ング部33aを有し、該バーリング部33aの外周を逃
げる地板の開口部1cの外周部とねじ91の締め付けに
より、挟持、固定されている。また、電池押え板33は
前記バーリング部33aで位置決めされると同時に、電
池プラス端子28の位置決用穴部28qに係合する係合
部33bにより回転方向、位置決めがされる。電池押え
板33を組み込み固定する場合に、バーリング部33a
で位置決めし、さらに同じ位置でねじ91を締め付け固
定できることから、非常に少スペースで部材の固定が可
能となっている。また、前述したように電池プラス端子
28の電池側圧ばね28dは、電池2の取外しと同時に
28d′の位置に戻るため、ねじなどを外すといった工
程を必要としない構造となっている。
【0024】図7は電池プラス端子28によって構成さ
れるスイッチばね部28fのスイッチ部を示した断面図
である。また、図8、9は回路基板30aと電池プラス
端子28のスイッチ導通部28f−1との接点部を示し
た断面図および、ボタン押し当て部28f−2を示した
断面図である。図に示した様に、電池プラス端子28の
スイッチばね部28fの先端に位置するスイッチ導通部
28f−1はばね組み込み前の状態において、2点鎖線
で示す28f−1′の位置にあり、組み込みと同時に地
板1のばね引っ掛け部1dに係合し、ばねに初期たわみ
を持たせている。スイッチばねに初期たわみを持たせる
ことにより、スイッチ導通部やボタン押し当て部の平面
的ばね位置のばらつきをおさえることができると同時
に、ボタンをもどすための反力を持つことが可能とな
る。本実施例ではばね先端部のスイッチ導通部28f−
1を地板1dに引っ掛けたことにより、ばねの中ほどに
位置するボタン押し当て部の平面的位置はばらつきなく
安定するものである。次にボタン押し時について詳述す
る。スイッチばね部28fはばね根元部28f−3とス
イッチ導通部28f−1に対してボタン押し当て部28
f−2がTの字形に構成されている。ボタン34を押す
ことによりスイッチ導通部28f−1に接しスイッチ入
力がされる。さらにボタン34が押されてもスイッチば
ね部のボタン押し当て部28f−2がねじれることによ
り、ボタン34を押し込みすぎてもスイッチばね部28
fに必要以上の応力は発生せず、折れ、ヘタリ等は皆無
である。
【0025】次に回路ブロック30の回路構成について
記述する。図1において、35は電池マイナス端子、3
6は圧電素子に圧接するブザーリード端子である。回路
ブロック30に実装される電気素子類として、37は昇
圧コイル、38はブザー用トランジスタ、39は電池保
護用コンデンサー、40は歩度緩急用コンデンサー、4
1は水晶振動子を内装した水晶ユニット、そして32は
電気信号を伝えるCMOS−ICである。また、42は
回路ブロック30とコイルリード基板3b、13bのそ
れぞれを断面的に圧接導通させるための回路スペーサで
ある。電気回路構成は後に記述するものとして、ここで
は回路構造について詳述する。CMOS−IC32は回
路基板30aにワイヤーボンド実装された後に、モール
ド30bにより固着されている。他の素子はハンダ付実
装されて固定されている。
【0026】図10は電池マイナス端子35の導通構造
を示した断面図である。電池マイナス端子35は地板1
の案内ダボ1e、1fで案内され、地板の肩部1gを支
点として一端を電池2の(−)側に接し、他端を回路基
板30aに接する構造となっている。電池マイナス端子
35とブザー用トランジスタ38は平面的に重なる様に
配置されている。トランジスタ38は外周を樹脂材料で
被覆されており、接してもショートしないものとなって
いる。また、同図において電池プラス端子28のガタ防
止用ばね28kは近傍に昇圧コイル37にプラスの電位
を導通させるばね28pが構成されている。ガタ防止用
ばね28kは外装部材である裏ブタ71が組み込まれる
ことにより、ばね28pをともなってたわみ、ばね28
pが回路基板30cに圧接する。すなわち、昇圧コイル
37は外装を組み込み、コンプリート状態になって初め
てプラスの電位を得る構造となっている。これは圧電素
子が結線されない状態において、ブザーの出力があった
場合、該出力ノイズによりCMOS−ICがリセットさ
れてしまう可能性があるためである。
【0027】また、前述したように図10において電池
マイナス端子35の位置決めである地板1の案内ダボ1
eと1fの中間に、平面的に重なるようにトランジスタ
38が配置されている。平面的に重ねたことにより、通
常のトランジスタ38の実装位置は他部品と重ならない
ように配置するため、少スペース化が可能となり、他部
品の配置に余裕をもたせることができる。また地板1の
案内ダボ1e・1fとトランジスタ38の断面的な重な
りH1 を一定量確保することにより、衝撃が加わった時
などに電池マイナス端子35が案内1e・1fから係合
外れをおこさない構造にすることができる。
【0028】図11は図1で示した本発明の多機能電子
時計の一実施例を示す裏平面図である。図1とともに本
発明の電子時計が、基本時計機能に加えてストップウォ
ッチ機能、アラーム機能、タイマー機能、デュアルタイ
ム表示機能等を時計体中心及び3時、9時、12時位置
に配した針式表示により行なうことを示すものである。
それぞれの機能を文字板上の6時位置に配した窓により
表示するモード表示構造について、次に説明する。
【0029】図12は図1の切換部とモード修正接点部
を示す要部表平面図であり、図13、14、15はモー
ド修正構造を示す断面図である。図11〜14におい
て、通常携帯状態において巻真22を回すことによりモ
ード切替えが可能な様に、巻真0段目でつづみ車26が
モード修正伝え車101と噛み合っている。巻真22を
廻すと、つづみ車26が回転し、更にモード修正伝え車
101、第一モード修正中間車102、第二モード修正
中間車103を介してモード修正車軸104に回転が伝
わる。モード修正車軸104は図13に示す様に時計体
の表側から裏側(文字板72側)へ貫通しており、地板
1及び輪列受29に各々設けた案内穴に案内、保持され
ている。モード修正車軸104の地板係合部104aは
円形断面を有しており、ロータリースイッチであるモー
ド接点ばね105の係合部104b及び第二モード修正
中間車103との係合部104cは図12に示す様なD
形形状を有し、前記モード接点ばね105、前記第二モ
ード修正中間車103各々に設けたD形形状穴と係合
し、前記3部品は一体的に回転する様構成されている。
前記モード接点ばね105の接点部105a及び105
bは、電気素子類を実装した回路ブロック30の基板3
0a上のパターン30d、30e、30f、30g、3
0hと接触するものとなる。前述した構造により巻真操
作に連動してモード接点ばね105が回転し、前記接点
部105a及び105bと前記パターン30d〜30h
の接点の組合せが変わることにより、モードが電気的に
切替えられることが可能となる。すなわち、モード接点
ばね105の接点部105bはつねにプラス電位の30
dに導通され、他端の接点部105aがオープン(無接
触状態)か、30e、30fあるいは30gにどの様に
組み合せられて接しているかで、max23 通りの状態
を作り出すことが可能となる。また、巻真通常状態にお
いて巻真を回転させながらAおよびBスイッチを同時押
しすることにより、前記モード接点ばね105の接点部
105aが回路基板上のパターン30hと導通し、前記
回路基板30a上のCMOS−ICのシステムリセット
をすることが可能である。
【0030】モード修正車軸104はモード修正ジャン
パ31の躍制部31aをモード修正車軸104に一体で
形成した躍制歯車104eに係合させることにより回転
位置決めされている。モード修正ジャンパ31は地板1
のダボ1h、1iで組み込み案内され躍制部31aは地
板1jに引っ掛けられ位置決めされる。この状態でモー
ド修正車軸104の躍制歯車104eとモード修正ジャ
ンパ31の躍制部31aとは一定のスキマH2 を有して
いる。スキマを設けない方がモード修正車軸104の回
転位置決めはガタ付きなくできるが、組立工程において
モード修正車軸104の案内が地板だけの時にモード修
正ジャンパ31により力を加えると傾き、後で組込む輪
列受が非常に組込みずらくなってしまう。従って前述の
スキマH2 を設けることにより、組立性の向上が図られ
ている。ただしスキマH2 は大きすぎると位置決めが不
可能となるため、2/100mm程度に設定されてい
る。
【0031】巻真22を回転させることにより、モード
修正車軸104の躍制歯車104eがモード修正ジャン
パ31の躍制部31aの頂点を越えるまでは巻真に負荷
トルクを持ちながら回転する。そして前記躍制部31a
の頂点を越えてから静止位置までは、モード修正ジャン
パ31の躍制力によって回転する構造となっている。従
ってモード修正車軸104から、第二モード修正中間車
103、第一モード修正中間車102、モード修正伝え
車101、つづみ車26を介する巻真22までのモード
の修正に関わる伝達系において、モード修正車軸104
がモード修正ジャンパ31の躍制力によって確実に回転
できる様に配置が必要となる。本実施例ではモード修正
車軸104の係合部104cのD形形状と第二モード修
正中間車103のD形中心穴形状において、モード修正
車軸104の躍制歯車104eの歯車ピッチの半分以上
回転方向に遊びが得られる様に、第二モード修正中間車
103のD形中心穴形状の穴幅を広げている。従ってモ
ード修正車軸104の動きがスムーズになり、以下に述
べるモード表示車106の動きもスムーズにすることが
可能となる。図11においてモード表示車106は合成
樹脂材から成り、“Time”、“Reset”、“→
0←”、”Chrono”、”Timer”等の機能状
態を示す文字列、マーク等が印刷されたモード表示部1
06bと表示部の内側に設けた内歯を有しており、地板
1に設けたほぼ時計中心を中心とする円弧形状を有する
案内部1kに前記内歯部で案内されている。本実施例で
は6時方向に位置する表示を、文字板72の6時方向に
設けられた窓穴72aからのぞかせることにより、選択
的にモード状態を表示する構造となっている。107は
モード修正車であり、中心に設けたD形穴でモード修正
車軸104のモード修正車係合部104dと係合してお
り、前記モード修正車軸104と一体的に回転する。モ
ード修正車107はモード表示車106の内歯と噛合し
ており、モード修正車軸104の回転をモード表示車1
06に伝える。従ってモード表示車106は時計中心を
回転中心として回転可能となる。前述の構造によればモ
ード表示車106のモード表示部106bを時計中心に
対して外周寄りに配置可能となり、結果としてモード表
示部106bにおける1モード分の表示領域が広くな
り、大きく見易いモード表示が可能となる。モード表示
車106はモード表示ジャンパ108により平面位置決
めを行ない、断面方向はモード表示車押え板109によ
り一定のスキマをもち挟持されている。このモード表示
ジャンパ108によるモード表示車106の躍制力はモ
ード修正車107を介してモード修正車軸104に負荷
として伝わる為、このモード表示ジャンパ108の躍制
力は前述したモード修正ジャンパ31の躍制力に対して
極力弱く設定を行っている。モード表示ジャンパ108
を用いることによりモード表示位置のバラツキを少なく
できる為文字板の窓穴とモードを示す文字列、マーク等
とのスキマを少なくでき、その分文字サイズを大きくす
ることが可能となる。
【0032】巻真22の回転操作により前述した様にモ
ード修正車軸104が回転し、時計体の表側で電気的な
モード切替えができると同時に、時計体の裏側でモード
修正車107を介してモード表示車106が回転しモー
ド表示が切替わる構造となっている。本実施例ではモー
ド修正車軸104の躍制歯車104eの歯数は6枚であ
り、モード修正車軸104一周に対して、6つの機能状
態が可能となっているモード修正車107の歯数を12
枚、モード表示車106の歯数を24枚とし、モード修
正車軸104の1周に対してモード表示車106が半周
する様な設定としている。また、モード修正車107と
モード表示車106の機能状態の位相を合わせるため
に、モード修正車107に位置決め用穴107aとモー
ド表示車106に印刷で・106aをもうけ、お互いに
合わせた位置に組み込みを実施している。これにより電
気的なモード設定状態に合致したモード表示が可能とな
る。
【0033】109、110は各々モード表示車押え
板、筒車押え板であり、副針表示に関わる車類及びモー
ド表示に関わる車類の押え部材である。モード表示車押
え板109は文字板72と同様にモード表示用の窓穴1
09aを有している。本実施例においては6時方向にモ
ード表示部を設定したが、本発明のモード表示構造によ
れば、モード表示車106のモード表示部が回動する範
囲であればどの位置にでも表示部を設定できる為、デザ
イン上の自由度が高まる。また、モード表示車押え板1
09はモード表示車106のモード印刷面を擦すらない
様にほぼモード表示車106の内歯の歯底位置付近に段
差109bを有している。モード表示車押え板109は
モード表示車106の歯部を断面的に一定のスキマを介
して保持し、その外周部に段差をもうけ印刷面の保護を
行なう構造が可能である。さらに筒車押え板110は時
計体の中心部に配置した筒車10の断面位置決めを行な
う。筒車押え110の筒車10の上部には曲げおこし部
110a、110bを有しており、モード表示車押え板
109との間に位置する。これは筒車10の先端部にか
ん合する時針12の針抜き時において、筒車10の浮き
上がりを文字板72とモード表示車押え109を介して
防止し、筒車10に噛合する日の裏かな9bや24時中
間車111の歯つぶれを皆無にすることができる効果を
有する。
【0034】図12において、スイッチ部材であるスイ
ッチレバー25は、巻真22の引き出しに伴ない、おし
どり23を介して地板に形成した回転軸1hを中心に回
転し、接点部25aにより巻真1段目では回路基板上に
形成されたパターン30iと導通し、巻真2段目におい
てはパターン30jと導通する。これにより、前述した
モード接点ばね105の回路パターンとの接触状態との
組み合わせにより、時分針や日付の修正状態を作り出し
ている。
【0035】図11において、10は筒車であり前述し
た表輪列構成により時表示を行なう。111は筒車と噛
合する24時中間車であり、112は該24時中間車に
噛合する24時車である。また、113は同じく筒車に
噛合するDT24時中間車であり、114は該DT24
時中間車に噛合するDT24時車である。24時車11
2とDT24時車114、さらに前述した1/10CG
車21は時計体の中心から等距離位置に配置されている
副針用指針車である。これらの裏輪列構成により、24
時とデュアルタイム24時の表示を行なっている。図1
4、16はこの24時、デュアルタイム24時表示のた
めの輪列噛合状態を示した断面図である。図に示した様
に、24時車112及びDT24時車114は筒車10
から各々24時中間車、DT24時中間車を介して1/
2に減速され、24時間を示す副針指針車として機能す
る。DT24時車114は巻真22を一段引き出すこと
により、単独でデュアルタイムを修正できる構造となっ
ている。巻真22を一段引き出すことにより、前述した
おしどり23、かんぬき24の作動によりつづみ車26
が移動し、DT24時修正車115と噛合する。この状
態で巻真22を回転させることにより、DT24時修正
車115が回転し、該DT24時修正車115と噛合す
るDT24車114が回転する。DT24時車は筒車1
0とDT24H中間車113を介して連動しているが、
DT24時中間車113において歯車部113aとかな
部113bがスリップ回転可能な構造となっている為、
巻真22の操作によりDT24時車114の単独修正が
可能となり、デュアルタイム表示ができるものとなる。
【0036】次に本発明の多機能電子時計の回路構成に
ついて説明する。
【0037】図17に、CMOS−IC32と他の電気
素子との回路結線図を示す。図17において、2は酸化
銀電池、3bはステップモータAのコイルブロック、1
3bはステップモータBのコイルブロック、37及び3
8はブザー駆動用の素子であり、37は昇圧コイル、3
8は保護ダイオード付モニモールドトランジスタ、39
はCMOS−IC32に内蔵されている定電圧回路の電
圧変動を抑えるための0、1NFのチップコンデンサ
ー、41はCMOS−IC32に内蔵されている発振回
路の源振となる超小型音叉型水晶振動子、40は歩度調
整用の緩急コンデンサー、53は圧電ブザーである。4
5はAスイッチ、46はBスイッチであり、プッシュボ
タンスイッチのプッシュ時のみ入力される。47はCス
イッチ、48はDスイッチであり、前述したスイッチレ
バー25とのスイッチとなり巻真22の引き出し位置を
電気的に判定するものである。スイッチC47が閉じた
時は巻真22が二段目であり、スイッチD48が閉じた
時は巻真22が一段目、スイッチC47とスイッチD4
8が開いている時は巻真22が通常位置であると判定さ
れる。49はRA1スイッチ、50はRA2スイッチ、
51はRB1スイッチであり、前述としたモード切換部
のスイッチパターン30e、30g、30fに対応して
モードを電気的に切換えている。52はRB2スイッチ
であり、Aスイッチ45とBスイッチ46との同時入力
によりCMOS−ICのシステムリセットを可能として
いる。28pは前述した昇圧コイル37へプラスの電位
をおとすための電池プラス端子ばねである。
【0038】図18に、本実施例で用いたCMOS−I
C20のブロック図を示す。図18に示した様に、CM
OS−IC32は、コアCPUを中心にしてワンチップ
上にプログラムメモリ、データメモリ、4個のモータド
ライバ、モータ運針制御回路、サウンドジェネレータ、
インタラプト制御回路等を集積したアナログ電子時計用
のワンチップマイクロコンピュータである。以下、図1
8について説明する。
【0039】201はコアCPUであり、ALU、演算
用レジスタ、アドレス制御レジスタ、スタックポイン
タ、インストラクションレジスタ、インストラクション
デコーダ等で構成されており、周辺回路とはメモリマッ
プドI/O方式によりアドレスバス(adbus)及び
データバス(dbus)で接続されている。
【0040】202は2048word×12bit構
成のマスクROMよりなるプログラムメモリであり、I
Cを動作させるためのソフトウエアを格納している。
【0041】203はプログラムメモリ202のアドレ
スデコーダである。
【0042】204は112word×4bit構成の
RAMからなるデータメモリであり、各種計時のための
タイマや各指針の針位置を記憶するためのカウンタ等に
用いられる。
【0043】205はデータメモリ204のアドレスデ
コーダである。
【0044】206は発振回路であり、Xin及びXo
ut端子に接続される音叉型水晶振動子を源振に327
68Hzで発振する。
【0045】207は発振停止検出回路であり、発振回
路206の発振が停止するとそれを検出し、システムに
リセットをかける。
【0046】208は第1分周回路であり、発振回路2
06より出力される32768Hz信号φ32kを順次分
周して、16Hz信号φ16を出力する。
【0047】209は第2分周回路であり、第1分周回
路208より出力される16Hz信号φ16を1Hz信号
φまで分周する。尚、8Hzから1Hzまでの各分周
段の状態はソフトウエアによりコアCPU201内に読
み込むことができる。
【0048】また、本実施例のICに於いては、時計計
時等の処理のためのタイムインタラプトTintとし
て、16Hz信号φ16、8Hz信号φ8、1Hz信号φ
を用いている。タイムインタラプトTintは各信号
の立下りで発生し、各インタラプト要因の読み込みとリ
セット及びマスクはすべてソフトウエアにより行なわ
れ、リセットとマスクについては各要因ごと個別に行な
えるように構成されている。
【0049】210はサウンドジェネレータであり、ブ
ザー駆動信号を形成しAL端子に出力する。ブザー駆動
信号の駆動周波数、ON/OFF、鳴鐘パターンはソフ
トウエアにより制御することができる。
【0050】211はストップウォッチ回路であり、1
/100秒計ストップウォッチを構成する際に1/10
0秒針の運針制御をハードウエアで行ないソフトウエア
の負荷を著しく軽減することが可能である。
【0051】212はモータ運針制御回路であり、具体
的には図19の様に構成されており、ソフトウエアから
の指令に基づいて各モータドライバーにモータ駆動パル
スを出力する。以下、図19について説明する。
【0052】219はモータ運針方式制御回路であり、
各モータの運針方式をソフトウエアからの指令に従って
記憶するとともに、正転駆動Iを選択するSa、正転駆
動IIを選択するSb、逆転駆動Iを選択するSc、逆
転駆動IIを選択するSd、正転補正駆動を選択するS
eの各制御信号を形成し出力する。
【0053】220は運針基準信号形成回路であり、具
体的には図20の様に構成され、ソフトウエアからの指
令により運針用基準クロックCdrvを形成し出力す
る。
【0054】図20に於いて、2201は3bitのレ
ジスタであり、ソフトウエアからの指令(アドレスデコ
ーダ2202の出力信号)によって、運針用基準クロッ
クCdrvの周波数を決定するためのデータを記憶す
る。2203は3bitのレジスタであり、プログラマ
ブル分周期2205から出力される運針基準用クロック
Cdrvの立下りで、レジスタ2201が記憶している
データをとり込み記憶する。2204はデコーダであ
り、レジスタ2203が記憶するデータに対応して、
2、3、4、5、6、8、10、16の数を2進数の形
で出力する。2205はプログラマブル分周器であり、
第1分周回路208から出力される256Hz信号φ
256を、デコーダ2204から出力される数値をnとす
ると、1/nに分周し出力する。従って、運針基準信号
形成回路220は、ソフトウエアからの指令によって、
運針用基準クロックCdrvの周波数を128Hz、8
5.3Hz、64Hz、51.2Hz、42.7Hz、
32Hz、25.6Hz、16Hzの8種類から選択す
ることができる。また、運針用基準クロックCdrvの
周波数変更は、レジスタ2203にデータがとりこまれ
た時点でおこなわれ、レジスタ2203へのデータとり
こみは運針基準用クロックCdrvに同期しておこなわ
れるため、前の周波数faから次の周波数fbに切り替
わる際には、必ず1/faの間隔が確保される。
【0055】尚、正転駆動I及び逆転駆動を連続して行
なう場合には、運針基準用クロックCdrvの周波数は
64Hz以下に限定される。
【0056】221は、第1駆動パルス形成回路であ
り、図18に示した正転駆動I用の駆動パルスPaを形
成し出力する。
【0057】222は、第2駆動パルス形成回路であ
り、図19に示した正転駆動II用の駆動パルスPbを
形成し出力する。
【0058】223は、第3駆動パルス形成回路であ
り、図20に示した逆転駆動I用の駆動パルスPcを形
成し出力する。
【0059】224は、第4駆動パルス形成回路であ
り、図21に示した逆転駆動II用の駆動パルスPdを
形成し出力する。
【0060】225は、第五駆動パルス形成回路であ
り、補正駆動用のパルス群Pe(特開昭60−2608
83に開示されている通常駆動パルスP、補正駆動パ
ルスP、交流磁界検出時パルスP、交流磁界検出パ
ルスSP、回転検出パルスSP)を形成し出力す
る。
【0061】226、227、228、229は、モー
タクロック制御回路であり、具体的には図25の様に構
成されており、それぞれステップモータの運針パルス数
をソフトウエアからの指令により制御する。
【0062】図25に於いて、2261は4bitのレ
ジスタであり、ソフトウエアにより指令された運針パル
ス数を記憶する。2262は4bitのアップカウンタ
であり、ANDゲート2274を通過する運針用基準ク
ロックCdrvをカウントし、制御信号Sresetに
よりリセットされる。2263は一致検出回路であり、
レジスタ2261とアップカウンタ2262の内容を比
較し一致した時に一致信号Dyを出力する。2264は
オール1検出回路であり、レジスタ2261の内容がオ
ール1の時にオール1検出信号D15を出力する。22
65はモータ駆動パルス形成用トリガー信号発生回路で
あり、NOTゲート2266及び2267、3入力アン
ドゲート2268、2入力ANDゲート2269、2入
力ORゲート2270から成り、レジスタ2261にオ
ール1(15)がセットされた時にはそれ以外のデータ
がセットされるまで繰り返しモータパルスを出力し続
け、オール1以外のデータがセットされた時にはそのデ
ータ分だけモータパルスを出力し、次のデータがセット
されるまでモータパルス出力が停止するように構成され
ている。2271は双方向スイッチであり、制御信号S
readが出力されたときにONし、アップカウンタ2
262のデータをデータバスに集せる。2272は制御
信号形成回路であり、ソフトウエアからの指令によりレ
ジスタ2261に運針パルス数をセットするための信号
Sset、アップカウンタ2262のデータを読み込む
ための信号Sread、レジスタ2261及びアップカ
ウンタ2262をリセットするための信号Sreset
を形成し出力する。尚、信号Sreadが出力された場
合にはNOTゲート2273とANDゲート2274に
より運針基準用クロックCdrvの通過が禁止される。
この場合、読み込み後には信号Sresetを発生させ
てレジスタ2261とアップカウンタ2262をリセッ
トする必要がある。また、一致検出回路2263が一致
を検出した時(セットされたパルス数を出力し終えた
時)各モータはモータコントロールインタラプトMin
tを発生する。モータコントロールインタラプトが発生
した場合には、ソフトでどのインタラプトが発生したか
の読み込むことができ、読み込み後にはリセットするこ
とができる。
【0063】230、231、232、233はトリガ
ー形成回路であり、モータ運針方式制御回路219から
出力される運針方式制御信号Sa、Sb、Sc、Sd、
Seに対応して、モータクロック制御回路から出力され
るトリガー信号Trを221、222、223、22
4、225の各駆動パルス制御回路がモータ駆動パルス
Pa、Pb、Pc、Pd、Peを形成するためのトリガ
ー信号Sat、Sbt、Sct、Sdt、Setとして
通過させる。
【0064】234、235、236、237はモータ
駆動パルス選択回路であり、運針方式制御信号Sa、S
b、Sc、Sd、Seに対応して、各駆動パルス形成回
路から出力されるモータ駆動パルスPa、Pb、Pc、
Pd、Peの中から各ステップモータに必要な駆動パル
スを選択し出力する。以上で図17の説明を終わる。
【0065】213、214、215、216はモータ
ドライバであり、モータ駆動パルス選択回路から出力さ
れるモータ駆動パルスを各々のモータ駆動回路が有する
2個の出力端子に交互に出力し、各ステップモータを駆
動する。
【0066】217は入力制御及びリセット回路であ
り、A、B、C、D、RA1、RA2、RB1、RB2
の各スイッチ入力の処理及びK、T、Rの入力端子の処
理を行なう。前記A、B、C、Dのうちいずれか1つま
たはRA1、RA2、RB1、RB2のうちいずれか1
つのスイッチが入力するとスイッチインタラプトSwi
ntを発生する。この時のインタラプト要因の読み込み
及びリセットはソフトウエアにより行なわれる。尚、各
入力端子はVSSにプルダウンされており、オープン状態
ではデータ0、VDDに接続された状態でデータ1とな
る。
【0067】K端子及びD1、D2、D3、D4端子は
仕様切り替え端子であり、これらの端子のデータによっ
て何種類かの仕様を選択することができる。尚、これら
の端子のデータの読み込みはソフトウエアによりおこな
う。
【0068】R端子はシステムリセット端子であり、R
端子がVDDに接続されるとハードウエアにより、コアC
PU、分周回路、及びその他周辺回路が強制的に初期状
態に設定される。
【0069】T端子はテストモード変更端子であり、R
A2端子をVDDに接続した状態でT端子にクロックを入
力することにより、周辺回路をテストするための16の
テストモードを切替えることができる。主なテストモー
ドとして、正転I確認モード、正転II確認モード、逆
転I確認モード、逆II確認モード、補正駆動確認モー
ド、クロノグラフ1/100秒確認モード等を有してお
り、これらの確認モードに於いては、各モータ駆動パル
ス出力端子に自動的にモータ駆動パルスが出力される。
【0070】システムリセットはR端子をVDDに接続す
る方法の他にスイッチの同時入力でも行うことができ、
本ICにおいては、A、B、RB2の同時入力があった
ときに、ハードウェアにより強制的にシステムリセット
がかかるように構成されている。
【0071】また、ソフトウエアで処理できるリセット
機能として、分周回路リセットと周辺回路リセットがあ
り、周辺回路リセットを行なった場合には分周回路もリ
セットされる。
【0072】236はインタラプト制御回路であり、ス
イッチインタラプト、クロノグラフインタラプト、モー
タコントロールインタラプトに関して、各々のインタラ
プトの優先順位づけ、読み込みが行なわれるまでの記
憶、読み込み後のリセット処理を行なう。
【0073】200は定電圧回路であり、VDD−VSS
に印加される電池電圧(約1.58V)から約1.2V
の低定電圧を形成し、VSS端子に出力する。
【0074】以上で図18についての説明を終わる。
【0075】以上詳細に説明してきた様に、CMOS−
IC32はステップモータの駆動に関して以下の特徴を
備えており、多針タイプの多機能アナログ電子時計用I
Cとして非常に優れている。
【0076】⊥モータドライバ213、214、21
5、216を有しており、4個のステップモータを同時
に駆動できる。
【0077】運針制御方式制御回路219と駆動パル
ス形成回路221〜225とモータ駆動パルス選択回路
234〜237を有しており、ソフトウエアによって、
4個のステップモータそれぞれに3種類の正転駆動と2
種類の逆転駆動をさせることができる。
【0078】運針基準信号形成回路220を有してお
り、ソフトウエアによって、各ステップモータの運針速
度を自在に変更することができる。
【0079】4個のステップモータそれぞれに対応す
るモータクロック形成回路226〜229を有してお
り、ソフトウエアによって、各ステップモータの運針パ
ルス数を自在に設定することができる。
【0080】図26は本実施例の多機能電子時計の完成
体の外観図である。60は外装ケース、72は文字板で
ある。3時位置に巻真と連動するリューズ61、2時、
4時位置にボタン45a、46aが配置される。時計体
中心には前述した時針12、分針11、センター針20
を有し、それぞれ時、分、ストップウォッチ秒あるいは
日の表示を行なう。また、時計体の中心から等距離位置
に配置される副針は、12時位置に1/10秒クロノグ
ラフ針64、3時位置にデュアルタイム24時針、9時
位置に24時針である。そして6時位置に機能を表示す
るためのモード表示窓72aが文字板にあり、その下方
にモード表示車106により、機能表示がされるもので
ある。本実施例では以下の6つのモード表示を有し、そ
れぞれのモード表示に応じた機能をはたす。6つのモー
ド表示とは“TIME”、
【外1】 “→0←”、“TIMER”、“CHRONO”であ
る。
【0081】6つのモードのうち、“→0←”の表示で
示される0位置セットモードでは、時針12、分針1
1、センター針20、1/10秒クロノグラフ針64、
24時針65の基準位置の設定をおこなう。リューズ6
1を回転させて、モード切り替え用のスイッチRA13
0e、RA230g、RB130fのうち、RB130
fのスイッチ51のみがオンされると0位置セットモー
ドとなる。リューズ61が1段目にあるとき(D48が
オンの時)、Aスイッチ45がオンされると1/10秒
クロノグラフ針64が1ステップずつ時計回り方向(以
降正転方向と呼称する)に運針され、これに連動してセ
ンター針20も運針される。Bスイッチ46が入力され
ると1/10秒クロノグラフ針64は反時計回り方向
(以降逆転方向と呼称する)に運針され、これに連動し
てセンター針20も運針される。AまたはBスイッチ4
5、46を押し続けることにより、早送り運針し素早く
0位置を設定することができるが、このときの運針用基
準クロックCdrvは正転方向に128Hz、逆転方向
に51.2Hzを用いている。同様にリューズ61が2
段目にあるとき(C47がオンの時)、AまたはBボタ
ン45a、46aを押すことにより、時針12、分針1
1、24時針65の基準位置の設定が可能である。運針
ステップ数、運針方向、運針用基準クロックCdrv
は、センター針20、1/10秒クロノグラフ針64の
設定の場合と同じである。運針用基準クロックは、他の
モードにおいてもすべて正転方向は128Hz、逆転方
向は51.2Hzである。0位置セットモードで設定さ
れた位置を基準として、どのモードにおいても、現在各
針がどの位置にあるかを常にデータメモリ204の一部
に形成される針位置カウンタに記憶している。
【0082】図27、図28に“TIME”の表示で示
される通常時刻モードのフローチャートを示す。モード
切り替え用のスイッチがどれもオンしていないとき通常
時刻モードとなる。本発明の多機能電子時計を使用する
場合、通常時刻モードで使用される時間が最も長いこと
が予想されるため、このモードでモード切り替え用のス
イッチが全てオフされていることで平均消費電流の低減
及び使用電池の長寿命化が期待できる。図27、図28
に示されるように、1Hzのインタラプトが入力される
とデータメモリ204の一部に形成される15秒カウン
タに1を足し15秒カウンタの値が15である場合に
は、モータ運針方式制御回路219にステップモータA
3の正転駆動をセットしモータクロック制御回路A22
6に運針数1をセットする。
【0083】現在時刻の修正はリューズ61が2段目に
ある状態で行う。リューズ61を2段目とすると、時分
針12、11は、正分の位置まで正転方向に運針され
る。ボタン45a(Aスイッチ45)を押す毎に時分針
12、11は正転方向に1分単位で運針される。ボタン
46a(Bスイッチ46)を押す毎に時分針12、11
は逆転方向に1分単位で運針される。ボタン45a、ま
たは46aを押し続けることにより早送りで運針され、
短時間での修正が可能である。
【0084】日付の修正は、リューズ61が1段目にあ
る状態で行う。リューズ61が1段目にある状態でボタ
ン45aを押すことによりセンター針20は、1日毎正
転方向に運針される。ボタン46aを押す毎にセンター
針20は1日毎逆転方向に運針される。現在時刻の修正
と同じく、ボタン45a、または46aを押す続けるこ
とにより早送りでの修正も可能である。この日付を指し
示すセンター針20は現在時刻が24時なると、瞬間的
に1/10秒クロノグラフ針を同時回転させ日付を1日
進めるため、従来のアナログ時計と異なり、深夜24時
頃においてもはっきりと日付を確認する事ができる。
【0085】図29、図30にストップウォッチ機能の
フローチャートを示す。尚、図29、図30で用いてい
る“CG”はストップウォッチの意味である。また、
“CGスタート”はストップウォッチ計測中かつスプリ
ット表示解除状態を表す。リューズ回転によりRA13
0eのスイッチ49がオンかつリューズ0段目(Cおよ
びDスイッチがオフ)の時、ストップウォッチの表示及
び計測の操作が可能となる。ボタン45a(Aスイッチ
45)が入力されるたびにストップウォッチ計測のスタ
ートとストップが繰り返される。ストップウォッチ計測
が開始されると、CGインタラプトによりデータメモリ
204の一部に形成されるCG1/10秒カウンタが+
1され、1/10秒クロノグラフ針64が1/10秒刻
みで3ステップ毎運針されると共に、1/10秒カウン
タが15秒をカウントすると、やはりデータメモリ20
4の一部に形成されるCG15秒カウンタが+1され分
針11が15秒刻みで運針される。また、“CGスター
ト”時にボタン46a(Bスイッチ46)が入力される
とスプリット表示状態となり、スプリット表示状態でボ
タン46a(Bスイッチ46)が入力されると“CGス
タート”となり、1/10秒クロノグラフ針64、これ
と連動している計測時間の秒を示すセンター針20、及
び時針12、分針11は、計測時間を表示するまで早送
りされる。また、ストップウォッチ停止状態でボタン4
6a(Bスイッチ46)が入力されると、ストップウォ
ッチ計測がリセットされデュアルタイム24針66以外
の各針は0位置を表示するまで早送りされる。ストップ
ウォッチ計測状態で10分間リューズ及びボタン操作が
無い場合には1/10秒クロノグラフ針は0位置を中心
として図31に示されるような扇形運針をおこなう。通
常ストップウォッチ計測中は、1秒当たり30発のモー
タパルスが発生するが、図31の様な運針を行っている
場合には1秒間に3発しかモータパルスが発生しないた
め電池寿命を延ばすことができ、かつストップウォッチ
計測中であることも一目で知ることができる。
【0086】図32、図33、図34にタイマー機能の
フローチャートを示す。タイマー設定時間は分針11に
より示される。リューズ回転によりRA130eおよび
RB130fのスイッチ49、51がオンの時タイマー
モードとなり、リューズを2段目(Cスイッチ47をオ
ン)とすれば設定時間を変更する事ができる。ボタン4
6a(Aスイッチ46)を入力する毎に1分単位ずつ
(4ステップ)設定時間を増やすことができる。ボタン
46a(Bスイッチ46)を入力する毎に1分単位ずつ
設定時間を減らすことができる。どちらのボタンにおい
ても押し続けることにより早送りで設定することができ
る。最大60分までの設定が可能である。リューズ61
を0段目とするとタイマー計測の操作が可能になる。他
のモードよりタイマーモードへ切り替わった直後、ボタ
ン46a(Bスイッチ46)を入力することによりタイ
マー設定時間がプリセットされ、分針11は設定時間ま
で早送りされる。タイマーのスタートストップはボタン
45a(Aスイッチ45)で行う。タイマー動作がスタ
ートすると、センター針64が反時計方向に1秒毎30
ステップずつ、分針11が反時計方向に15秒運針し、
タイマー残り時間を表示する。但し、タイマー残り時間
が5分以上である場合にはストップウォッチ計測10分
以上の場合と同様の扇形運針を1/10秒クロノグラフ
針64が行い、分針11のみが残り時間を表示する。残
り時間3秒前から予告音が鳴鐘し、0秒に達したときに
タイムアップ音が鳴鐘し、タイマー動作を終了する。
【0087】図35にアラームセット機能のフローチャ
ートを示す。リューズ回転によりRA230g及びRB
130fのスイッチ50、51がオンの時、アラームセ
ットモードとなり、時針12、分針11、24時針6
5、デュアルタイム24時針66は早送りでアラームセ
ット時刻を表示するまで運針される。アラームセット時
刻を修正する場合にはリューズ2段目(Cスイッチ47
をオン)とし、ボタン45a(Aスイッチ45)を入力
する毎に正転方向に1分ずつ、ボタン46a(Bスイッ
チ46)を入力する毎に逆転方向に1分ずつ、分針11
が運針されてアラームセット時刻の修正ができる。他の
修正モードと同様、ボタン45a、またはボタン46a
を押し続けることにより分針は早送りで正転または逆転
運針されるため短時間で修正を行うことができる。リュ
ーズを2段目としたとき、まだ時針12、分針11、2
4時針65、デュアルタイム24時針66がアラームセ
ット時刻への自走中、ボタン45aまたは46aを押す
ことにより自走を停止してその停止した位置をアラーム
セット時刻とする事ができる。
【0088】リューズ回転によりRA230gのスイッ
チ50のみをオンとすると時針12、分針11、24時
針65は通常時刻を示すモードとなるが、この状態でア
ラームセットモードでセットされたアラームセット時刻
と現在時刻とが一致するとアラーム音が鳴鐘する。
【0089】図36にリューズを回転させ、モードを切
り替えたときの各針の早送りの運針方向を決める方法の
フローチャートを示す。あるモードから、他のモードへ
切り替わった場合には、各モードの表示内容が異なるた
めに早送りで現在のモードの表示指示位置へ自走運針す
るが、このときの運針方向は自走時間が最も短かくなる
ようにさだめている。これはモード切り替え時のみなら
ず、ストップウォッチモードあるいはタイマーモードに
おいて各針が自走する場合にも同様である。
【0090】図37、図38に各モータの運針方法のフ
ローチャートを示す。図37は運針数が14発以下の場
合のモータの運針方法であり、図38(a)及び(b)
は15発以上の早送りの運針方法である。尚、図中の
“モータパルスレジスタ”は図25のレジスタ2261
のことである。
【0091】また、リューズ2段目にした時のシステム
リセット直後に各モータ毎逆転1発、移転1発のデモ運
針を行うことにより、ステップモータA3とステップモ
ータB13のそれぞれのロータ磁石の磁化されている方
向を一義的に定めることが可能となる。すなわち、ロー
タはシステムリセット後の運針パルス信号に必ず合致し
た位置に合わせることが可能となる。また、この位置で
1/10秒クロノグラフ針やセンター秒針を0位置に取
り付けることにより、0位置合せ後にシステムリセット
を行った場合でも、0位置がズレることなく正常な運針
を行なうものとなる。
【0092】本発明の多機能電子時計は以上の機能の他
に報時アラーム機能や12時間制アラーム機能等も備え
ており、これらの仕様の切り替え、加えて日付表示機能
の有無などもK端子及びD1、D2、D3端子をVDDに
接続するか否かにより、選択することができる。このた
め、本ICひとつで数種類の仕様の時計を構成すること
が可能である。
【0093】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、それ
ぞれの機能をモード表示車により表示しているため、現
在の状態がストップウォッチ機能状態なのか、タイマー
機能状態なのか、アラームON状態なのか等を瞬時に判
別が可能となる。また、モード表示車を時計体の外形に
近いサイズで構成したことにより、さらに見やすくその
効果は大である。また、時計体の中心にストップウォッ
チ秒針を配置、副針として1/10秒クロノグラフ針を
配置したことにより、秒および1/10秒の読み取りが
容易となり計時精度が向上する。また、機能によって
時、分針は針の表示意味を混同させて使用していないた
め、判読する目盛を変えて読む必要はなく非常に使い易
い時計を構成できている。また、タイマーセット表示、
アラームセット表示、ストップウォッチ表示の時、分、
秒を時計体の中心に有る時分秒針で表示していることで
非常に見やすく、判読のし易い時計体である。また、タ
イマー表示をモータの逆転駆動での減算タイマーとした
ことにより、クロノグラフ表示との識別にもなり、タイ
マー残時間の読み取りが容易となる。さらに、タイマー
残時間5分間を1/10秒針による連続30ステップを
ともない、時計体中心のセンター針による毎秒運針とし
たことにより、より使い勝手のよいタイマー機能とな
る。また、現時刻表示機能状態においてはセンター針は
日針として機能、ストップウォッチ機能状態やタイマー
機能状態では秒針として機能する。通常の多機能時計で
はストップウォッチ機能時やタイマー機能時以外では針
が何ら機能しないものであったが、本発明の時計仕様で
は針をその機能時に必要な最大限の表示を行なっており
効果は大きい。また、24時針を配置したことにより午
前、午後表示が可能となり、アラームセットを24時間
制にすることが可能となった。また、単独修正のできる
デュアルタイム24時針を配置したことにより、自国以
外の国の時刻を表示できると同時に、その他国に合わせ
たアラームセットも可能となる。
【0094】また、ストップウォッチ機能時において、
スイッチ操作後ストップウォッチ動作が一定時間以上作
動した後あるいはタイマーを一定時間を超えてセットし
スタートした後に1/10秒クロノグラフ針が扇形運針
を行なうことにより、長時間の運転時の低パワー化を図
るとともに、運針確認が可能となっている。
【0095】また、センター針は時刻表示状態において
日針として機能する。現在時刻が24時と同時に1/1
0秒クロノグラフ針が60ステップで2回転し、センタ
ー針を1日送ることにより瞬時に日を変更することが可
能である。仕様により1/10秒クロノグラフ針が30
ステップで1回転し、日を1日送ることも可能である。
【0096】また、システムリセット直後に各モータ毎
逆転1発、正転1発等のデモ運針を行なったことによ
り、システムリセット後のロータの磁化位置方向を一義
的に定めることが可能となり、針位置のズレを無くすこ
とができる。
【0097】また、センター秒針が機能に応じて一端が
秒指示針、他端がカレンダー表示針として機能するた
め、それぞれの機能に応じて、秒表示がいらない場合に
はカレンダーを表示し、ストップウォッチ機能時には秒
を表示することが可能となり、針が止まったままで無機
能となることがなく、より有効な多機能電子時計の指針
に役立つものとなる。さらに、該センター針の日表示が
6°きざみにしたことにより、1から31までの日付を
180°で表示でき、分目盛に合った位置にあり、読み
まちがいをおこさない日針表示も可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多機能電子時計の一実施例を示す表平
面図。
【図2】時刻時分表示用輪列を示す断面図。
【図3】クロノグラフ秒及び日表示用輪列を示す断面
図。
【図4】1/10秒クロノグラフ表示用輪列を示す断面
図。
【図5】切換構造を示す断面図。
【図6】電池固定構造を示す断面図。
【図7】スイッチばね構造を示す断面図。
【図8】スイッチ構造を示す断面図。
【図9】ボタンスイッチ構造を示す断面図。
【図10】電池マイナス導通構造を示す断面図。
【図11】本発明の多機能電子時計の一実施例を示す裏
平面図。
【図12】モード修正用輪列及び裏輪列を示す断面図。
【図13】モード修正構造を示す断面図。
【図14】モード修正構造を示す断面図。
【図15】モード修正構造を示す断面図。
【図16】裏輪列を示す断面図。
【図17】図1の実施例の回路結線図。
【図18】図1のCMOS−IC32のブロック図。
【図19】運針基準信号形成回路220の具体的構成例
を示すブロック図。
【図20】モータ運針制御回路212の具体的構成例を
示すブロック図。
【図21】第1駆動パルス形成回路221から出力され
るモータ駆動パルスPaのタイミングチャート。
【図22】第2駆動パルス形成回路222から出力され
るモータ駆動パルスPbのタイミングチャート。
【図23】第3駆動パルス形成回路223から出力され
るモータ駆動パルスPcのタイミングチャート。
【図24】第4駆動パルス形成回路224から出力され
るモータ駆動パルスPdのタイミングチャート。
【図25】モータクロック制御回路226、227、2
28、229の具体的構成を示すブロック図。
【図26】本実施例の多機能電子時計の完成体の外観
図。
【図27】通常時刻モードのフローチャート。
【図28】通常時刻モードのフローチャート。
【図29】ストップウォッチ機能のフローチャート。
【図30】ストップウォッチ機能のフローチャート。
【図31】扇形運針状態を示すチャート。
【図32】タイマー機能のフローチャート。
【図33】タイマー機能のフローチャート。
【図34】タイマー機能のフローチャート。
【図35】アラームセット機能のフローチャート。
【図36】モードを切り替えたときの各針の早送りの運
針方向を決める方法のフローチャート。
【図37】各モータの運針方法のフローチャート。
【図38】各モータの運針方法のフローチャート。
【符号の説明】
1 地板 2 電池 28 電池プラス端子 29 輪列受 30 回路ブロック 104 モード修正車軸 105 モード接点ばね 106 モード表示車 109 モード表示車押え板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥原 健一 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のステップモータから成る電子時計に
    おいて、時計体の中心にある時分針と重ねて配置したセ
    ンター針および時計体の中心から外れた位置に配置し、
    前記センター針と連動するクロノグラフ針を駆動する第
    一のステップモータを有することを特徴とする多機能電
    子時計。
  2. 【請求項2】前記クロノグラフ針は前記センター針の計
    測単位に比べ計測単位が微少であることを特徴とする請
    求項1記載の多機能電子時計。
  3. 【請求項3】複数の外部操作手段を持つ時計において、
    時計体の中心に重ねて配置し、時刻を表示するための時
    分針を駆動する第二のステップモータと、時計体の外周
    部に配置した巻真と第一および第二のスイッチから成る
    ことを特徴とする請求項1および2記載の多機能電子時
    計。
  4. 【請求項4】時計体の中心から外れた位置に配置し、前
    記時分針に連動する24時針およびデュアルタイム24
    時針(DT24時針)から成る請求項3記載の多機能電
    子時計。
  5. 【請求項5】時計体の中心から外れた位置に配した機能
    表示手段を有することを特徴とする請求項3又は請求項
    4記載の多機能電子時計。
  6. 【請求項6】時計体の中心に配置したセンター秒針と該
    センター秒針と連動する前記クロノグラフ針は表示機能
    に対応して、運針間隔が異なることを特徴とする請求項
    1又は3記載の多機能電子時計。
  7. 【請求項7】時針の付く筒車、該筒車に噛合する24時
    中間車、該24時中間車に噛合し、24時針の付く24
    時車、該24時車に噛合し、24時針の修正時のみ外部
    操作部材である巻真と係合するつづみ車と噛合する24
    時修正車よりなる24時針単独修正構造において、24
    時中間車の歯車部がスリップ構造を持つことを特徴とす
    る多機能電子時計。
  8. 【請求項8】ストップウォッチ機能時において、スイッ
    チを操作後ストップウォッチ動作が一定時間以上作動し
    た後、前記クロノグラフ針は12時位置を対称にして前
    後に扇形運針を行なうことを特徴とする多機能電子時
    計。
  9. 【請求項9】タイマー機能時において、タイマーセット
    時間が一定時間を超えてセットされている状態からスイ
    ッチ操作によりタイマーが作動した時、前記クロノグラ
    フ針は12時位置を対称にして前後に扇形運針を前記一
    定時間まで行なうことを特徴とする多機能電子時計。
  10. 【請求項10】ハードウエアにより、コアCPU、分周
    回路、及びその他の周辺回路を強制的に初期状態に設定
    する手段と1つ以上のステップモータを有する電子時計
    において、該初期状態に設定した直後にそれぞれのステ
    ップモータに駆動可能な信号パルスを出力することを特
    徴とする多機能電子時計。
  11. 【請求項11】初期状態に設定した直後にそれぞれのス
    テップモータに駆動可能な信号パルスは逆方向駆動パル
    ス数と正方向駆動パルス数が同数であることを特徴とす
    る請求項9記載の多機能電子時計。
  12. 【請求項12】指針をかん合し取りつけしてある筒車、
    該筒車の断面位置を決め、時計構成部材を保持する筒車
    押え板、文字板よりなる電子時計において、前記筒車押
    え板は前記文字板と挟持される曲げおこし部110a、
    110bを有することを特徴とする多機能電子時計。
  13. 【請求項13】時分針と重ねて配置したセンター秒針を
    有する時計において該センター秒針は機能に応じて一端
    が鋭利な秒指示形状であり他端がカレンダー表示針とし
    て指針機能をなす三ケ月型形状であることを特徴とする
    多機能電子時計。
  14. 【請求項14】カレンダー表示機能を有する針を有する
    時計において、それぞれの日の表示が6°きざみで表示
    され、1から31までの日付表示が180°で表示され
    ることを特徴とする多機能電子時計。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011027618A (ja) * 2009-07-28 2011-02-10 Casio Computer Co Ltd 情報表示装置
JP2011191220A (ja) * 2010-03-16 2011-09-29 Casio Computer Co Ltd アナログ電子時計
JP2016105087A (ja) * 2014-11-26 2016-06-09 ザ・スウォッチ・グループ・マネージメント・サービシイズ・エイ ジー 速度セレクタを有するクロノメータ

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