JP2004003874A - タイヤ用ダイナミックバランサのタイヤ保持方法及びタイヤ保持装置 - Google Patents

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宮崎 晋一
Shusaku Imura
井村 周作
Kazuo Nakayama
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Abstract

【課題】タイヤの動的不釣合測定サイクルを短くでき、タイヤ試験機を簡素化できるタイヤ保持方法及び保持装置の提供。
【解決手段】タイヤ保持方法は、タイヤ回転中心軸線が鉛直となるようにタイヤ側面を水平に支持すると共にタイヤ内孔の内周面に半径方向内側から外側へ向って加圧接触して所定の鉛直線に前記タイヤ回転中心軸線を一致させてタイヤを保持し、所定の鉛直線の周りにタイヤを回転させる。タイヤ保持装置は、測定するタイヤの中心軸線が鉛直となるようにタイヤ側面を支持する水平部21と、その水平部から下方に伸延し水平部と共に回転可能に設けられた回転軸22と、水平部から上方に向かって円筒状に突設されタイヤの内孔周面に半径方向内側から外側へ向って拡径するように保持爪28が移動し加圧接触してタイヤの中心軸線が回転軸の軸線に一致するようにタイヤを保持する保持部23と、を有する。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤのダイナミックアンバランス測定方法及びダイナミックバランサのタイヤ保持装置に関し、より詳細にはそのタイヤの測定におけるタイヤの保持方法及び保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の装置は、例えば、特開平11−158316号に開示されている、タイヤ試験機(タイヤ用ダイナミックバランサ)のように、所定の上下リムでタイヤを保持し、そのタイヤに空気を入れて膨らませた状態とし、そのタイヤを回転させてダイナミックアンバランスを測定するようになっている。
【0003】
従来の一般的なダイナミックバランサの構成を、図6に概略を例示したものによって説明する。図に示すタイヤ試験機1は、二面不釣合い試験機である。このタイヤ試験機1にタイヤ幅とタイヤ2の内径のデータが設定されると、タイヤ幅と内径の測定データに対応する予め設定されているリム間隔を選択し、この選択したリム間隔でタイヤ2を上リム3と下リム4との間に挟み込んで装着するようになっている。つまり、上リム3と下リム4は複数種類のタイヤに対応できるように複数種類のリムを階段状に設けてあって、上下リム3、4の間隔がこの選択された所定タイヤのリムの間隔となるように、上リム3を所定の距離だけ下降させて、タイヤ2を上リム3と下リム4との間に挟み込んで装着する。
【0004】
そして、この装着した状態でタイヤ2に圧力空気を注入して膨らませ、しかる後に回転させてタイヤ2の上面側の動的不釣合い(ダイナミックアンバランス)と下面側の動的不釣合いとを測定することができる。図6に示す本体5内には、上リム3と下リム4との間に装着されたタイヤ2を回動自在に片持ち支持する回転軸6、軸受7、上下リムに挿着されたタイヤ2を回転させるための回転伝達部15、並びにタイヤ2の上面側及び下面側の動的不釣合いを測定するためのロードセル8を設けてある。図中9は回転軸6を回転させるモータであり、10はタイヤ搬送台11の昇降装置であり、12は上リム3の昇降駆動部、13は上リムの位置決め装置の駆動部、14は空気供給通路である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した構成のタイヤ用ダイナミックバランサのタイヤ保持装置は、測定のサイクルタイムが長いという問題がある。すなわち、タイヤ試験機のリムにタイヤを装着して空気を供給する時間等は、本質的にタイヤのダイナミックアンバランスを測定する時間ではないので短いほうが良いが、相当な時間を要するから、タイヤが試験機に送り込まれる時から測定されて出て来て次のタイヤの送り込みを開始する迄の時間が長くなり、つまり測定のためのサイクルタイムが長くなり、測定能力が時間的に低い問題がある。
【0006】
また、リムを使用するため、タイヤサイズに応じたリムが必要であり、複数のタイヤに対応できるように形成したリム部材であっても、1対のリムでは3種類のサイズに対応できるようにするのが限界であり、それ以上に多くは対応し難い問題がある。さらに、上リム3を昇降させるための昇降駆動装置12及び上リム位置決め装置の駆動部13等を上部に設けるためのかなり大きく且つ強固な架台(図示省略)を必要とするから、タイヤ試験機が相当に大掛りなものとなり、複雑で嵩張る問題がある。
なお、タイヤ用スタティックバランサとして知られているものは、構成が簡単であるが、タイヤを回転させるダイナミックバランサには適用できない。
【0007】
本発明は、タイヤのダイナミックアンバランス測定サイクルを短くでき、タイヤ試験機を簡素化できるタイヤ用ダイナミックバランサのタイヤ保持方法及び保持装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のタイヤ用ダイナミックバランサのタイヤ保持方法は、タイヤを回転させて測定するタイヤ用ダイナミックバランサのタイヤ保持方法において、タイヤ回転中心軸線が鉛直となるようにタイヤ側面を水平に支持すると共にタイヤ内孔の内周面に半径方向内側から外側へ向って加圧接触して所定の鉛直線に前記タイヤ回転中心軸線を一致させてタイヤを保持し、前記所定の鉛直線の周りに前記タイヤを回転させることによりタイヤのダイナミックアンバランスを測定することを特徴とする(請求項1)。
【0009】
この方法は、タイヤに空気を封入しないで、つまり膨らませた状態としないで、タイヤ単独の自然な状態のままで、タイヤ側面を、水平面で支持すると共に、タイヤ内孔の内周面を、半径方向外方へ向う接触圧とで保持し、これをタイヤ回転軸線の周りに回転させるから、従来のタイヤ用ダイナミックバランサのように空気を圧入してタイヤを膨らませる工程および空気を排出する工程を省略できる。
【0010】
本発明のダイナミックバランサのタイヤ保持装置は、タイヤを回転させてダイナミックアンバランスを測定するタイヤ用ダイナミックバランサのタイヤ保持装置において、測定するタイヤの中心軸線が鉛直となるようにタイヤ側面を支持する水平部と、その水平部から下方に伸延し水平部と共に回転可能に設けられた回転軸と、前記水平部から上方に向かって円筒状に突設され前記タイヤの内孔周面に半径方向内側から外側へ向って拡径するように移動し加圧接触して前記タイヤの中心軸線が前記回転軸の軸線に一致するようにタイヤを保持する保持部と、を有する(請求項2)。
【0011】
水平部によって支持されかつ保持部によって内孔周面を保持されたタイヤは、回転軸を回転させることによりタイヤ中心軸線の周りに回転するから、ダイナミックアンバランスを測定できる。タイヤに空気を封入しないでダイナミックアンバランスを測定するから、従来の装置のように上リムを昇降させるための架台等を必要としない。従って、装置を簡素化でき、測定においては空気給排のための所要時間を省略できる。
【0012】
前記保持部は、前記タイヤの内周面と接触する外周面部を周方向に複数となるように分割した保持爪に形成してあり且つ各保持爪を半径方向に同様に進退駆動して拡縮するように構成するのがよい(請求項3)。この構成では、保持爪が拡縮する構成であるから、内径が相違する種類のタイヤに無段階に対応できる。
【0013】
前記各保持爪が、夫々に進退駆動部を有し、各進退駆動部が同期して進退動作する同期手段を備えている構成とするのがよい(請求項4)。この構成では、各保持爪が同期手段により同期して移動するから、回転軸の軸線にタイヤ中心軸線を確実に一致させることができ、迅速にタイヤを測定状態に保持できそして開放できる。
【0014】
前記進退駆動部が、前記保持爪に固定されたねじ軸と、そのねじ軸に螺合し回転駆動される雌ねじ部と、で形成され、前記同期手段が、前記各雌ねじ部に設けた小傘歯車と、進退用回転駆動部に連結され前記小傘歯車の全てに噛合い回転を伝達する大傘歯車と、で形成されている構成とするのがよい(請求項5)。この構成では、進退用回転駆動部の回転により大傘歯車が回転すると同時に同様に小傘歯車が回転し、雌ねじ部を介して雄ねじを移動させ、ねじ軸に固定した保持爪が移動して保持部を拡縮する。
【0015】
前記進退駆動部は、前記保持爪を進退駆動するように設けられたエアーシリンダで形成され、前記同期手段は、前記回転軸と同軸上にあり回転自在に支持された小円板と、前記エアーシリンダの進退移動部を前記小円板の周縁部に連結しているリンクとで形成されている構成とするのがよい(請求項6)。この構成では、リンクと小円板とで連結されているから、これによって拘束されて各エアーシリンダが同期して同様に進退動作する。従って、各保持爪に内周を接するタイヤは回転軸と中心軸線が常に一致することになる。そして各保持爪がエアーシリンダで動作するから、保持部の動作を迅速にできる。従って、タイヤを設置するために要する時間を短縮できる。また、供給するエアーの圧力を調節することにより、保持爪がタイヤ内周に押圧接触する押圧力を容易に調節できる。
【0016】
前記保持爪が、6個以上の偶数個であり、その各保持爪に対応する前記同期手段のリンクが、周方向配列順に前記小円板の上側と下側とに順次交互にピン結合されている構成とするのがよい(請求項7)。この構成では、リンクが、周方向配列順に前記小円板の上側と下側とに順次交互に結合されていることから、小円板の直径を小さくしても保持爪が中心軸線側へ移動して保持部が縮径する際にリンクが干渉し難い。つまり、縮径する際に各リンクは小円板の回転方向後方へ傾くように回動変異するから、各リンクが小円板の上側にのみまたは下側にのみ結合されているときは、小円板の直径がある程度小さいと隣のリンクと干渉するが、このような干渉が起こりにくい。従って、小円板の直径を小さくでき、小さい内径のタイヤに対応した保持部を構成しやすい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明のタイヤ用ダイナミックバランサのタイヤ保持方法は、特別には空気を封入しないタイヤを保持してダイナミックアンバランスを測定できるようにタイヤを中心軸線の回りに回転させることができる点に主な特徴があり、例えば、以下に説明する第1、又は第2の実施形態のタイヤ保持装置を用いて実施可能である。本発明の第1実施形態を、図1〜図3を用いて説明する。第1実施形態のタイヤ保持装置20は、図2に拡大して示すように、水平部21と、回転軸22と、保持部23と、を有する構成である。
【0018】
水平部21は、測定するタイヤ2の中心軸線が鉛直となるようにタイヤ側面を支持する構成で、円板状部材25の中心部を除く上面で形成されている。円板状部材25の下面中心部には回転軸22が結合固定してあり、円板状部材25の上面中心部には次に説明する保持部23が設けられている。
【0019】
保持部23は、水平部21から上方に向かって円筒状に突設されその外周部分がタイヤ2の内孔周面に半径方向内側から外側へ向って拡径するように移動し加圧接触してタイヤの中心軸線が回転軸22の軸線27に一致するようにタイヤを保持するものである。このために、前記円筒状に突設された部分は外周面部を周方向に複数となるように、例えば、6個となるように分割形成されて6個の保持爪28とされている。そして、保持爪28の各々が保持部23の半径方向に同時に同様に、つまり同期して進退駆動されるように、夫々に進退駆動部29と、案内部30とを設け、全ての進退駆動部29に同期手段31を設けてある。
【0020】
図2、図3に示すように、進退駆動部29は、一端が保持爪28に固定され他端が内側中心部に向かって伸延したねじ軸32と、これに螺合している雌ねじ33とをボールねじとして形成し、この雌ねじ33外周を円筒部材34内孔の一端に固定し他端に小傘歯車35を設け、円筒部材34を前記円板状部材25側に軸受36を介して回転自在に支持した構成である。ねじ軸32は小傘歯車35を同軸的に貫通しており、両者は相対的に軸方向移動可能である。小傘歯車35を介して雌ねじ33を正逆回転させることにより、ねじ軸32が進退して保持爪28を駆動するようになっている。円筒部材34を軸受36を介して支持している円板状部材25側の第1支持部37は、保持爪28の円形配列の内側に各爪に対応して位置するように起立させて設けた角形支柱状のもので、前記水平部21を形成している円板状部材25と一体にねじ等により結合されている。
【0021】
案内部30は、各保持爪28の進退駆動部29の上側と下側とに夫々設けたボールスプラインガイドによって構成されている。この案内部30の被案内軸部38は保持爪28に一端を固定され前記ねじ軸32に平行に中心側へ適当な長さ伸延しており、案内する穴部材39は下側のものが前記第1支持部37に、上側のものが第2支持部40に設けてある。第2支持部40は各第1支持部37の上側に跨るように固定された1つの肉厚円板状のものである。
【0022】
同期手段31は、前記6個の小傘歯車35全部に噛み合う大傘歯車41で構成され、その軸42は回転軸22の軸線27と一致するように第2支持部40に軸受を介して支持され下端に大傘歯車41を取付けられ、上端を第2支持部40に設けたエアーモータ43にカプリング44を介して連結されている。このエアーモータ43の回転により、大傘歯車41が6個の子傘歯車35を同時に同様に回転させる。
【0023】
このタイヤ保持装置20は、図1に示すように、タイヤ用ダイナミックバランサ45のタイヤ保持装置に適用される。このダイナミックバランサ45は、前述した図6に示すものに比べると、タイヤを上下リムで保持していた点が、保持装置20に置き換えられている点が主に相違する。第6図に示したものと同等の部分は同一図面符号で示してその説明を省略する。なお、タイヤ封入空気を供給していたと同様な回転軸22内の空気通路46はエアーモータ43の駆動用に使用する。
【0024】
このタイヤ用ダイナミックバランサ45では、タイヤ搬送台11は、図1(a)に示すようにタイヤ2をその回転中心軸線が略鉛直となるように支持して搬入し、昇降装置10の動作でタイヤ搬入後にタイヤと共に下降することによって、図1(b)に示すように、タイヤ2内孔にタイヤ保持装置20の保持部23を進入させ、水平部21にタイヤ側面を支持させる。そしてタイヤ2を受け取った保持装置20は、保持部23の拡径動作でタイヤを保持するようになる。すなわち、エアーモータ43の回転により6個の保持爪28が同期して外方へ移動し、タイヤ2の内孔周面に押圧接触してタイヤ2をその回転中心軸線が回転軸22の中心軸線27と一致するように保持するようになる。なお、エアーモータ43の出力トルクは、供給空気圧に応じて変化するから、保持爪28のタイヤ内周面に対する接触圧力も同様に変化する。従って、空気圧を変えることによって保持装置20による保持力を調整できる。この場合は、ダイナミックアンバランス測定に適した保持力が得られるように供給空気圧を調整してあるものとする。
【0025】
保持されたタイヤ2は、回転軸22の回転により回転させられ、従来と同様にしてダイナミックアンバランスを測定される。測定が終了すると、回転軸22が停止し、保持装置20が保持部23の縮径動作でタイヤ2の保持を開放し、つまり、エアーモータ43の前記とは逆の回転により6個の保持爪28を内側へ移動させて保持を開放し、続いてタイヤ搬送台11が上昇してタイヤ2を保持装置20から取り外し、搬出する。
【0026】
第2実施形態を、図4を用いて説明する。この第2実施形態のタイヤ保持装置20aは、前記実施形態と同様に、水平部21、回転軸22、保持部23を有し、その保持部23には6個の保持爪28を用いてあり、各保持爪28が夫々に同期して移動し、タイヤの内周面に加圧接触してタイヤを保持する構成であるが、その保持爪28の進退駆動部29aがエアーモータでなく、エアーシリンダ50を用いてある点が第1実施形態と異なる。従って、第2実施形態ではこの相違する部分についてのみ説明し、同等部分は同一図面符号で示して説明を省略する。
【0027】
すなわち、各進退駆動部29aは、図4に見られるように、6個の保持爪28が形成する円筒状外周面28aの半径方向に沿って進退移動する進退移動部51を有するエアーシリンダ50で形成してある。1個の保持爪28に対してエアーシリンダ50は、2個を平行に並べて設けてあり、シリンダ部52が水平部21と一体に結合形成されている支持台53に固定され、双方のピストンロッド54の外方端が結合部材55で一体的に結合されている。これにより双方のエアーシリンダ50は同様にエアーを給排されて常に同じ動きをする。シリンダ部52の上側には平行にガイドレール56が設けられており、このガイドレール56に案内される被案内部57を設けてある。この被案内部57に前記結合部材55が、連結部材58によって連結され、連結部材58に保持爪28が固定されている。従って、進退移動部51は、ピストンロッド54、結合部材55、連結部材58、被案内部57等で構成され、これに保持爪28が取付けられて一体となっており、エアーシリンダ50の動作によって保持爪28がガイドレール56に沿って進退動作する。この例では、エアーシリンダ50が短縮動作したとき保持爪28が外方ヘ移動して保持部23としては拡径し、エアーシリンダ50が伸張動作したとき保持爪28が内方へ移動して縮径する。
【0028】
進退駆動部29aに、このようなエアーシリンダ50を用いた構成の違いにより、同期手段31aも相違している。この場合の同期手段31あは、小円板59とリンク60とで構成してある。すなわち、小円板59は、回転軸22と同一軸線上にあり、且つ回転自在に回転軸22の上方延長部22aに軸受61を介して支持されている。リンク60は、各保持爪28の進退移動部51毎に1個が対応して設けられた同一のもので、一端がこの小円板59の外周縁部上面の同一半径位置にピン62で結合され、他端が前記進退移動部51の結合部55にピン63で結合されている。図4(a)の状態は、エアーシリンダ50が伸張し、進退移動部51がタイヤ保持部23の中心側へ向かって移動した状態であり、保持爪28も共に中心側へ移動して保持部23が縮径した状態である。このときのリンク60の状態は、小円板59の円周に略沿うように、進退移動部51側のピン63の移動軌跡直線の延長線から大きく傾いて角度を成している。この状態からエアーシリンダ50が図4(b)に示すように短縮すると、リンク60はピン63の移動軌跡直線の延長線に沿うように近付いてきて延長線に一致する少し前でエアーシリンダ50がストロークの限界に達して停止するようになっている。このようにリンク60が小円板59にピン結合されていることにより、各リンク60が同様に移動するように拘束され、各保持爪28が常に同じ半径位置にあるように同期して移動する。これにより各保持爪28の外縁によって形成される円筒状部は円筒状を保ち、中心軸線が回転軸22の中心軸線27と常に一致する。
【0029】
図5は図4に示した第2実施形態の変形例である。第2実施形態と異なる点は、小円板59とリンク60との結合状態である。その結合状態は、リンク60が、周方向配列順に小円板59の外周縁部の、上側と下側とに順次交互にピン62で結合されている。これにより進退移動部51が中心側へ移動するとき、つまり保持部23が縮径するように変化するときに、隣合うリンク60が、干渉しないようになっている。
【0030】
すなわち、縮径した時のリンク60の状態は、第2実施形態では、図4(a)に示すようになているが、小円板59がさらに回転しても良いようにリンク60の長さやエアーシリンダ50のストローク長などを適当大きくに決めると、第2実施形態のように小円板59の同じ側にリンクが連結されている場合には、図5(a)の平面図に仮想線で示す傾斜したリンク60が隣のものと交錯して見られるように、干渉することが分かる。この干渉状態が、小円板59にリンク60を連結するときに交互に上下に分けることによって避けられ、結果として保持爪28の進退移動量を大きくできることになる。従って、保持部23の外径の変動を大きくでき、広い範囲のタイヤサイズ(内径の相違)に対応できるようになる。そして小さい内径のタイヤに対応しやすい利点もある。
【0031】
第1、第2実施形態のタイヤ保持装置は、タイヤ2に空気を封入しないで、一方のタイヤ側面を水平部21によって支持し、タイヤ内孔周面を保持部23によって拡径保持し、保持したタイヤの回転中心軸線が回転軸22の軸線27に一致する。そしてこの状態でタイヤを中心軸線の回りに回転させることができるから、タイヤのダイナミックバランサに使用でき、本発明のタイヤの保持方法を実施できる。タイヤの動的不釣合を測定する際に、タイヤに空気を封入して膨らませることをしないが、比較実験によれば、測定精度は空気を封入した場合と略同等の結果が得られた。
【0032】
第1、第2実施形態のタイヤ保持装置を使用するタイヤの保持方法は、タイヤのダイナミックアンバランスを測定する際に、従来のようにタイヤを空気で膨らませないから、タイヤに対する空気の給排工程を省略でき、その分測定サイクルタイムを短縮でき、多数のタイヤを測定する際に非常に能率よく測定できる。
第1、第2実施形態のタイヤの保持装置は、タイヤに空気を封入しないで保持する構成であるから、従来のように上リムをタイヤサイズに応じた間隔に昇降動作させる装置を必要としないから、被測定タイヤの上側位置に上リム昇降用の装置を設ける必要がなく、昇降装置を支持する大きな架台を設ける必要もない。従って、装置を簡素化できる。
【0033】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、タイヤに空気を封入しそして排出する工程を省略できるので、タイヤのダイナミックアンバランスを測定するためのサイクルタイムを短縮できる効果を奏する。
請求項2に記載の発明は、リム昇降架台を必要としないことから装置を簡素化できると共に、タイヤに空気を給排する必要がないことから測定サイクルを短縮できる効果を奏する。
請求項3に記載の発明は、内径が相違する種類のタイヤに無段階に対応できるから、タイヤの規格変更等があってもそのまま使用できる効果を奏する。
請求項4に記載の発明は、迅速にタイヤを測定状態に保持、開放できる効果を奏する。
請求項5に記載の発明は、歯車とねじにより構成したから同期が確実である効果を奏する。
請求項6に記載の発明は、タイヤを設置するために要する時間を短縮できる効果を奏する。
請求項7に記載の発明は、小円板の直径を小さくでき、小さい内径のタイヤに対応した保持部を構成しやすい効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のタイヤ保持装置を適用したダイナミックバランサの概略の構成を示し、(a)はタイヤを搬入した状態の縦断正面図、(b)はタイヤを保持した状態の縦断正面図である。
【図2】同実施形態のタイヤ保持装置の拡大縦断正面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示し、(a)はエアーシリンダが伸張した状態の主要部横断平面図、(b)はエアーシリンダが短縮した状態の(a)のB−B断面図である。
【図5】第2実施形態の変形例を示し、(a)はエアーシリンダが短縮した状態の主要部概略平面図、(b)は小円板の下側にリンクが結合した部分の断面拡大図、(c)は(a)のC−C断面に相当する断面図である。
【図6】従来のタイヤ保持装置を適用したダイナミックバランサの概略の構成を示し、(a)は上リムが上昇位置にある状態の縦断正面図、(b)は上リムが下降してタイヤを保持した状態の縦断正面図である。
【符号の説明】
5  本体
7  軸受
8  ロードセル
9  モータ
10 昇降装置
11 搬送台
15 回転伝達部
20、20a タイヤ保持装置
21 水平部
22 回転軸
22a 回転軸上方伸延部
23 保持部
25 円板状部材
27 回転軸の軸線
28 保持爪
29、29a 進退駆動部
30 案内部
31、31a 同期手段
32 ねじ軸
33 雌ねじ
34 円筒部材
35 小傘歯車
36 軸受
37 第1支持部
38 被案内部
39 穴部材
40 第2支持部
41 大傘歯車
42 大傘歯車の軸
43 エアーモータ
44 カプリング
45 タイヤ用ダイナミックバランサ
46 空気通路
50 エアーシリンダ
51 進退移動部
52 シリンダ部
53 支持台
54 ピストンロッド
55 結合部材
56 ガイドレール
57 被案内部
58 連結部材
59 小円板
60 リンク
61 軸受
62、63 ピン

Claims (7)

  1. タイヤを回転させて測定するタイヤ用ダイナミックバランサのタイヤ保持方法において、タイヤ回転中心軸線が鉛直となるようにタイヤ側面を水平に支持すると共にタイヤ内孔の内周面に半径方向内側から外側へ向って加圧接触して所定の鉛直線に前記タイヤ回転中心軸線を一致させてタイヤを保持し、前記所定の鉛直線の周りに前記タイヤを回転させることによりタイヤのダイナミックアンバランスを測定することを特徴とするタイヤ用ダイナミックバランサのタイヤ保持方法。
  2. タイヤを回転させてダイナミックアンバランスを測定するタイヤ用ダイナミックバランサのタイヤ保持装置において、測定するタイヤの中心軸線が鉛直となるようにタイヤ側面を支持する水平部と、その水平部から下方に伸延し水平部と共に回転可能に設けられた回転軸と、前記水平部から上方に向かって円筒状に突設され前記タイヤの内孔周面に半径方向内側から外側へ向って拡径するように移動し加圧接触して前記タイヤの中心軸線が前記回転軸の軸線に一致するようにタイヤを保持する保持部と、を有するダイナミックバランサのタイヤ保持装置。
  3. 前記保持部が、前記タイヤの内周面と接触する外周面部を周方向に複数となるように分割した保持爪に形成してあり且つ各保持爪を半径方向に同様に進退駆動して拡縮するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のダイナミックバランサのタイヤ保持装置。
  4. 前記各保持爪が、夫々に進退駆動部を有し、各進退駆動部が同期して進退動作する同期手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載のダイナミックバランサのタイヤ保持装置。
  5. 前記進退駆動部が、前記保持爪に固定されたねじ軸と、そのねじ軸に螺合し回転駆動される雌ねじ部と、で形成され、前記同期手段が、前記各雌ねじ部に設けた小傘歯車と、進退用回転駆動部に連結され前記小傘歯車の全てに噛合い回転を伝達する大傘歯車と、で形成されていることを特徴とする請求項4に記載のダイナミックバランサのタイヤ保持装置。
  6. 前記進退駆動部が、前記保持爪を進退駆動するように設けられたエアーシリンダで形成され、前記同期手段が、前記回転軸と同軸上にあり回転自在に支持された小円板と、前記エアーシリンダの進退移動部を前記小円板の周縁部に連結しているリンクとで形成されていることを特徴とする請求項4に記載のダイナミックバランサのタイヤ保持装置。
  7. 前記保持爪が、6個以上の偶数個であり、その各保持爪に対応する前記同期手段のリンクが、周方向配列順に前記小円板の上側と下側とに順次交互にピン結合されていることを特徴とする請求項6に記載のダイナミックバランサのタイヤ保持装置。
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