JP2004003847A - 組込み式加熱調理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】キッチンの調理台22の上面部に形成された嵌込部22bに組込まれ内部に加熱装置21を有する本体23と、本体23の上面に設けられ鍋等の被加熱体が載置されるトッププレート26と、トッププレート26の前辺部を保持し且つ前記調理台22に支持する前辺フレーム40とを備え、前辺フレーム40に操作パネル33を具備してなる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、キッチンの調理台に組込まれる組込み式加熱調理装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
図14は、この種の組込み式加熱調理器の従来例を示している。即ち、組込み式加熱調理器の本体1は、詳しく図示はしないが、上面が開口した矩形箱状をなす本体ケース内に、例えば左右部位に位置して誘導加熱コイルを備えると共に、中央後部側に位置してコイルヒータを備え、さらに、その上面に、耐熱ガラス製のトッププレート2を設けて構成されている。これにて、前記トッププレート2上に、左右に位置して電磁調理用の加熱調理部3,4が設けられると共に、中央後部に位置してヒータ調理用の加熱調理部5が設けられるようになっている。
【0003】
この本体1は、キッチンの調理台6の上面部(カウンタートップ)に形成された矩形状に開口する嵌込部に、上方から嵌込まれるようにして組込まれるようになっている。このとき、前記トッププレート2は、その四辺部が金属製のフレーム7に保持されており、このフレーム7によって、前記本体ケースに取付けられると共に、調理台6に支持されるようになっている。また、前記トッププレート2の中央前端部分には、該トッププレート2が高温であることを、ランプの点灯により使用者に知らせる高温注意表示部8が設けられている。
【0004】
一方、前記本体1の下部部分には、下部ユニット9が、調理台6の前面側から嵌込まれて組込まれるようになっている。この下部ユニット9は、左側に位置してロースター部10を備えると共に、その右側にいわゆるカンガルーポケット式の操作パネル11を備えて構成されている。この操作パネル11には、前記加熱調理部3,4,5及びロースター部10に関するオン・オフや火力調整を行うための操作キー12及び火力表示部13が設けられている。また、操作パネル11の上側には、電源スイッチ14及び電源ランプ15が設けられている。
【0005】
しかしながら、上記構成では、使用者が操作を行うための操作パネル11が、調理台6の前面部のやや低い位置に設けられているため、操作性にやや劣るきらいがあった。特に、複数の調理部3,4,5に関するオン・オフ用の操作キー12が1箇所にまとまった形態で設けられているため、調理部3,4,5と操作キー12との対応が判りにくく、使用者が操作に戸惑う場合があった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、キッチンの調理台に組込まれるものにあって、操作パネル部における操作性の向上を図ることができる組込み式加熱調理装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の加熱調理装置は、キッチンの調理台の上面部に形成された嵌込部に組込まれ内部に加熱装置を有する本体と、この本体の上面に設けられ鍋等の被加熱体が載置されるトッププレートと、このトッププレートの前辺部を保持し且つ前記調理台に支持する前辺フレームとを備え、この前辺フレームに操作パネルを具備してなることを特徴とする(請求項1の発明)。
【0008】
これによれば、操作パネル部は、本体の上面部つまり調理台の上面部の前辺フレームに位置して設けられているので、下部ユニットの前面に位置して操作パネルを設けていた従来のものと異なり、操作パネルの操作性を向上させることができる。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の加熱調理装置は、キッチンの調理台の上面部に形成された嵌込部に組込まれ内部に加熱装置を有する本体と、この本体の上面に設けられ鍋等の被加熱体が載置されるトッププレートと、前記嵌合部を除く前記調理台の上方に前記加熱装置を操作する操作パネル配置したことを特徴とする(請求項2の発明)
【0010】
これによれば、操作パネル部は、本体の上面部つまり調理台の上方に位置して設けられているので、下部ユニットの前面に位置して操作パネルを設けていた従来のものと異なり、操作パネルの操作性を向上させることができる。
【0011】
そして、請求項1記載のものにおいて、前辺フレームは、操作パネルの後部に位置してトッププレートよりも上方に突出するリブを備えていることを特徴とする(請求項3の発明)
これによれば、トッププレート上に、食品の煮汁等がこぼれても、リブにより、その煮汁等が操作部上に流れてくることを防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のいくつかの実施例について、図1ないし図13を参照しながら説明する。
【0013】
(1)第1の実施例
まず、図1ないし図6は、本発明の第1の実施例(請求項1,2,5,6,9に対応)を示している。
図3及び図4は、本実施例に係る組込み式加熱調理装置21の外観を示している。ここで、キッチンの調理台22は、箱状に構成され、その上面は、若干前方へ突出した形態のカウンタートップ22a(図1等参照)とされている。また、この調理台22には、カウンタートップ22aの上面にて矩形状に開口する嵌込部22b(図1等参照)が形成されている。本実施例に係る組込み式加熱調理装置21は、本体23と下部ユニット24とを備え、前記調理台22の嵌込部22bに組込まれるようになっている。尚、前記嵌込部22bの開口寸法は、幅が560mm、奥行きが460mmの標準サイズとされている。
【0014】
前記本体23は、図5等にも示すように、上面が開口した矩形箱状をなす本体ケース25内に、図示しない加熱装置を配設すると共に、その上面に、鍋A(図6参照)等の被加熱体が載置される例えば耐熱ガラス製のトッププレート26を設けて構成されている。この場合、本実施例では、前記加熱装置として、左右に位置して夫々誘導加熱コイル及びその駆動回路が設けられていると共に、中央後部に位置してコイルヒータが設けられており、もって、トッププレート26上に、左右に誘導加熱調理部27,28が構成されていると共に、中央後部に加熱調理部29が構成されている。
【0015】
詳しくは後述するように、前記トッププレート26は、金属(例えばアルミニウムやステンレス)製のフレームを介して、前記本体ケース25に取付けられるようになっており、また、このフレームによって、本体23が調理台22(カウンタートップ22a)の上面部に支持されるようになっている。このとき、図1等に示すように、前記嵌込部22bの内周縁部には、金属製の取付枠30が設けられるようになっており、前記フレームがこの取付枠30を介して調理台22(カウンタートップ22a)にねじ止め固定されるようになっている。
【0016】
また、前記トッププレート26の後辺部の後側には、本体ケース25内と連通する通気口31(図5参照)が設けられており、図3,図4に示すように、その通気口31の上面部にルーバー状の飾り板32が配設されている。一方、トッププレート26の前辺部の前側には、操作パネル部33が設けられている。これらフレーム及び操作パネル部33部分の構成については、後に詳述する。尚、前記トッププレート26の中央前端部分には、該トッププレート26が高温であることを、ランプの点灯により使用者に知らせるための高温注意表示部34が設けられている。
【0017】
一方、図4に示すように、前記下部ユニット24は、本体23の下部部分に位置して、調理台22の前面側から嵌込まれて組込まれるようになっている。この下部ユニット24は、左側に位置してロースター部35を備えると共に、その右側に飾り板36を備えて構成され、その飾り板36の上部に電源スイッチ37及び電源ランプ38が設けられている。さらに、下部ユニット24の前面の上部には、前記カウンタートップ22aの下面側に位置して図示しない前部通気口が設けられると共に、その前部通気口を覆うようにルーバー状の飾り板39が設けられている。
【0018】
さて、前記フレーム及び操作パネル部33部分について詳述する。図5に示すように、前記フレームは、この場合、前記トッププレート26の前後左右の四辺部を夫々保持する、前辺フレーム40、後辺フレーム41、左フレーム42、右フレーム43の4部品から構成されている。
【0019】
このうち左フレーム42,右フレーム43は、夫々、トッププレート26の左右の辺部を保持する断面コ字状の保持部42a,43aと、その保持部42a,43aから下方に延び前記本体ケース25と連結される連結部42b,43bとを一体的に有して構成されている。また、前記後辺フレーム41は、トッププレート26の後辺部を保持する断面コ字状の保持部41aと、その保持部41aから下方に延び前記本体ケース25と連結される連結部41bと、前記保持部41aから後方に延び前記通気口31を有する後部延出部41cとを一体的に有して構成されている。
【0020】
前記前辺フレーム40は、図2等に示すように、トッププレート26の前辺部を保持する断面コ字状の保持部44と、この保持部44の下部から前方に略水平に延びる延出部45と、その延出部45の前後方向中間部から下方に延び前記本体ケース25と連結される連結部46とを一体的に有して構成されている。さらに、本実施例では、前辺フレーム40の保持部44の上面部には、上方に突出するリブ47が一体的に形成されている。
【0021】
そして、前記延出部45は、前記連結部46を挟んで本体ケース25の内側に位置する後部側と、前記カウンタートップ22aの上面に取付枠30を介して載置状に位置される前部側との間で若干の段差を有する形状をなしている。そのうち後部側には、図5にも示すように、複数個の横長な矩形状の開口部48がほぼ全体に位置するように形成されていると共に、左右両端部に位置して図1にも示すようなねじ挿通穴45aが形成されている。また、前記延出部45の前端部には、操作パネル部33の前端部を係止するための係止部45bが形成され、中間部上面には、係合片部45cが形成されている。
【0022】
また、前記保持部44の前面側には、操作パネル部33の後端部が嵌合する嵌合凹部44aが設けられている。さらには、前記連結部46は、上半部と下半部との間で段差を有した形態とされ、その下半部が前記本体ケース25の上端部内面側に嵌り込んだ形態にて連結されるようになっている。
【0023】
これに対し、前記操作パネル部33は、図3等に示すように、前記前辺フレーム40の延出部45全体を上面から覆うような横長な蓋状をなし、詳細には図2に示すように、耐熱樹脂製のパネル本体49の上面に、各種印刷が施されたシート50を、例えば両面テープを用いて貼着して構成されている。
【0024】
また、図2等に示すように、操作パネル部33(パネル本体49)には、後端部に位置して、前記嵌合凹部44aに嵌合する嵌合凸部49aが一体に設けられ、前端部に前記延出部45の前端下部に回り込むように位置して、前記係止部45bに係止される被係止部49bが一体に形成され、下面側中間部に位置して、前記係合片部45cに係合される係合爪49cが一体に形成されている。さらに、図1に示すように、操作パネル部33(パネル本体49)の下面部の左右両端部分には、前記延出部45のねじ挿通穴45aに対応してねじ穴を有するボス部49dが一体に形成されている。
【0025】
これにて、操作パネル部33は、前記嵌合凸部49aを嵌合凹部45aに嵌込み、被係止部49bを係止部45bに係止させ、係合爪49cを係合片部45cに係合させ、さらに、ボス部49dに対して前記ねじ挿通穴45aを通して下方からねじ51を締付けることにより、前辺フレーム40の延出部45に取付けられるようになっている。また、このとき、図2に示すように、前記嵌合凸部49aと嵌合凹部45aとの間には、例えばゴム製の防水部材52が介在されるようになっている。
【0026】
そして、このパネル本体49の上面に貼着されるシート50のうち、前記延出部45の開口部48に対応した位置には、図3及び図4に示すように、各種の操作キー53及び火力表示部54が横方向に直線上に並んで形成されるようになっている。具体的には、操作パネル部33のうち右端部領域には、右側の誘導加熱調理部28に対応して、右から順に、オン・オフ用,てんぷら調理用,火力調整用の各操作キー53が設けられると共に、その左側に火力表示部54が設けられている。
【0027】
また、操作パネル部33のうち中央やや右寄り領域には、右から順に、中央後部の加熱調理部29のオン・オフ用及びロースター部35のオン・オフ用並びに火力調整用の各操作キー53が設けられると共に、その左側に火力表示部54が設けられている。さらに、その左側領域には、左側の誘導加熱調理部27に対応して、右から順に、オン・オフ用及び火力調整用の各操作キー53が設けられると共に、その左側に火力表示部54が設けられている。なお、操作パネル部33の左端部には、タイマー設定用の操作キー53及び時間表示部55が設けられている。
【0028】
このとき、図2に示すように、前記各操作キー53の下面部分は、パネル本体49が切欠かれて透孔49eが形成され、この透孔49e及び前記開口部48を貫通するようにして、押釦部材56が下方に延びて配設されている。また、前記各火力表示部54は、LED(図示せず)の光が透過される複数個の点灯部を横に並べたいわばインジケーター状に構成され、その点灯数で火力(加熱出力)の大きさを表示するようになっている。
【0029】
一方、図1,図2等に示すように、前記延出部45の下面側には、上面が開口した箱状をなすベース部57が取付けられている。このベース部57内には操作基板58が嵌合固定されて設けられ、その操作基板58には、前記各操作キー53により押釦部材56を介して操作される複数個のタクトスイッチ59(図2参照)や、前記火力表示部54の表示を行うための図示しないLEDなどが配設されている。これにて、各操作キー53と操作基板58とは、前記開口部48を通して接続された状態とされるのである。
【0030】
尚、詳しい説明は省略するが、前記前辺フレーム40は操作パネル部33及びベース部57が取付けられ、他のフレーム41,42,43と相互に接続された状態でトッププレート26に組付けられ、その後本体ケース25に連結される。そして、このように構成された本体23は、取付枠30を取付けた調理台22の嵌込部22bに上方から嵌込まれ、例えば数箇所にてねじ止めされることにより、調理台22に組込まれるようになっている。
【0031】
次に、上記構成の作用について、図6も参照しながら述べる。使用者が、加熱調理を行うにあたっては、図6(a)に示すように、調理物を収容した鍋Aを、トッププレート26上の所望の加熱調理部27,28,29に載置し、操作パネル部33の該当する加熱調理部27,28,29に対応したオン・オフ用の操作キー53を押圧操作する。すると、該当する加熱調理部27,28,29の加熱装置への通電が開始され、加熱調理が開始される。また、火力調整用の操作キー53を操作することにより、所望の火力に調整することができ、このとき、火力表示部54にその火力が表示されるようになる。
【0032】
このとき、操作パネル部33は、本体23の上面部つまり調理台22の上面部に位置して設けられているので、下部ユニット9の前面に位置して操作パネル11を設けていた従来のものと異なり、操作パネル部33の操作性を向上させることができる。しかも、このとき、操作パネル部33における操作キー53(及び火力表示部54)の位置が、各加熱調理部27,28,29に対応した形態で設けられているので、使用者は、各加熱調理部27,28,29と操作キー53との対応関係が一目で判り、間違った加熱調理部27,28,29の操作キー53を操作してしまうことを未然に防止することができる。
【0033】
この場合、本体23の上面開口部はトッププレート26により塞がれる事情があったが、トッププレート26の前辺を保持する前辺フレーム40に、前方に延びる延出部45を設け、この延出部45上に操作パネル部33を設けるという構成により、前辺フレーム40によりトッププレート26の支持強度を低下させるといったことなく、操作パネル部33を本体23の上面部に設けることが可能となったのである。また、本実施例では、操作パネル部33上の操作キー53及び火力表示部54等を横一直線状に配置したので、操作パネル部33ひいては延出部45の奥行き方向の寸法を極力小さくでき、トッププレート26の大きさを徒に小さくせずに済ませることができたのである。
【0034】
尚、本実施例では、加熱調理を開始させるにあたって、オン・オフ用の操作キー53を一定時間(例えば1秒程度)押し続けることによって初めて加熱装置がオンされるように構成されており、意図せずに僅かな時間だけ操作キー53に触れた程度では、誤ってオンされることが防止されるようになっている。また、各操作キー53の操作時には、「ピッ」というブザー音が出力され、使用者が聴覚を通じても操作を確認できるようになっている。
【0035】
ところで、このように操作パネル部33を調理台22の上面部に位置して設けたものでは、鍋Aをトッププレート26上に載置する際に、その一部をトッププレート26から前部にはみ出した形態で乗せようとしたり、あるいは、調理後に鍋Aを取上げる際に鍋Aを前側に引きずってしまうことがあると、鍋Aが操作パネル部33に乗っかってしまい、不要に操作キー53が押されてしまったり、鍋Aの熱が操作パネル部33に悪影響を及ぼしたりする虞が考えられる。
【0036】
ところが、本実施例では、前辺フレーム40の保持部44の上面部にトッププレート26よりも上方に突出するリブ47を設けたので、鍋Aをトッププレート26上に載置するにあたって、鍋Aの一部がトッププレート26の前側にはみ出た状態となることがあっても、図6(b)に示すように、鍋Aの一部がそのリブ47上に乗上げてしまうだけで、操作パネル部33上に乗っかるといったことはなくなる。また、調理後に鍋Aを前側に引きずることがあっても、リブ47がストッパとなってそれ以上前側に来ることがなくなり、もって鍋Aが操作パネル部33上に乗り上げることを未然に防止することができるものである。また、トッププレート26上に、食品の煮汁等がこぼれても、リブ47により、その煮汁等が操作パネル部33上に流れてくることを防止することができる。
【0037】
また、前記操作パネル部33上には、水や調理に係る汁等がこぼれ落ちることがあるが、本実施例では、前辺フレーム40と操作パネル部33の後端部との間に防水部材52を介在させたので、その水等が内部の操作基板58部分に浸入することを防止できるのである。しかも、トッププレート26の熱等によって前辺フレーム40が高温となることがあっても、防水部材52により一定の断熱を図ることができると共に、操作パネル部33を耐熱樹脂製としたので、操作パネル部33の温度が必要以上に高くなったり、熱変形したりすることを未然に防止できるのである。
【0038】
さらには、前辺フレーム40と操作パネル部33との取付構造に関して各種の嵌合,係合構造を採用したので、操作パネル部33の組付けが比較的簡単で、高い取付け強度を得ることができ、操作パネル部33に作用する力を前辺フレーム40で受けることができて丈夫となる。特に、前辺フレーム40の延出部45の前端部に、操作パネル部33の前端部の被係止部49bを係止する係止部45bを設けたので、操作パネル部33の前端部が上方に浮上がってしまうといったことを防止することができ、良好な外観を確保することができる。
【0039】
このように本実施例によれば、本体23の上面部ひいては調理台22の上面部に操作パネル部33を設けることが可能となると共に、各加熱調理部27,28,29と操作キー53との対応関係を判りやすくすることができるようになった。この結果、従来のものと異なり、操作パネル部33における操作性の向上を図ることができるという優れた実用的効果を得ることができるのである。
【0040】
(2)第2〜第8の実施例
次に、本発明の第2〜第8の実施例を、図7〜図13を参照しながら説明する。尚、これら第2〜第8の実施例は、上記第1の実施例の変形例ともいうべきものであり、従って、上記第1の実施例と同一部分には同一符号を付して詳しい説明を省略し、以下異なる点についてのみ述べることとする。
【0041】
図7は、本発明の第2の実施例(請求項3に対応)を示すものである。この実施例においては、前辺フレーム40の保持部44の上面部にリブ47を設けることに代えて、耐熱樹脂製の操作パネル部33の後辺部に、上方に突出するリブ61を一体に設ける構成としている。
【0042】
かかる構成においても、上記第1の実施例と同様に、鍋Aが操作パネル部33に乗上げることがなくなり、不要に操作キー53が押されてしまったり、鍋Aの熱が操作パネル部33に悪影響を及ぼしたりすることを防止することができるものである。
【0043】
図8は、本発明の第3の実施例(請求項4に対応)を示すものである。この実施例においては、操作パネル部62を、前方に向かって若干量(例えば角度3度程度)下降傾斜する形態に設けるようにしている。また、これに伴い、前辺フレーム40の保持部44の上部に設けられるリブ47を省略し、前辺フレーム40の構成を簡単化している。
【0044】
この構成によれば、鍋Aの一部が、トッププレート26からはみ出すようなことがあっても、鍋Aの底部と操作パネル部62の上面との間に隙間ができ、鍋Aが操作パネル部62に乗ってしまうことを未然に防止することができる。この場合、操作パネル部62を下降傾斜する形態に設けても、操作性が悪化することはなく、むしろ操作パネル部62の視認性を良好とすることができ、十分な操作性を確保することができる。
【0045】
図9は、本発明の第4の実施例(請求項7に対応)を示している。この実施例では、操作パネル部63とベース部64とを、延出部45の開口部48を介して相互に固定するように構成している。即ち、操作パネル部63の裏面側には、前記開口部48を通して操作基板58の上面まで延び、ねじ穴を有するボス部65が一体に形成されており、これと共に、ベース部64の底部に上方に凸となるように設けられ操作基板58が載置状とされる凹部64aに、ねじ挿通穴を形成し、さらに操作基板58にもねじ挿通穴を形成するようにしている。そして、前記ベース部64の凹部64aのねじ挿通穴及び操作基板58のねじ挿通穴を通して、ねじ66を下方から前記ボス部65のねじ穴に締付けるようにしている。
【0046】
これによれば、操作パネル部63とベース部64とを、それらの間の高さ方向の距離を常に一定とした形態に取付けることができ、各種操作キー53(押釦部材56)と操作基板58上のタクトスイッチ59との間、及び、火力表示部54と操作基板58上のLEDとの間の適切な距離を出しやすくなって、位置合せを容易とすることができる。また、前辺フレーム40(延出部45)に対して、操作パネル部63とベース部64とを別々に組付ける場合に比べて、組立作業性も向上する。
【0047】
図10は、本発明の第5の実施例(請求項8に対応)を示している。この実施例においては、トッププレート26の高温注意表示部34の発光源となる表示装置67を本体ケース25内に設けたものにあって、その表示装置67をベース部68に支持させるようにしている。即ち、表示装置67は、LED(あるいはランプ)69を実装した基板70を取付台71に取付けて構成されるのであるが、その取付台71を、前記ベース部68に一体的に設けるようにしている。
【0048】
この場合、従来では、本体ケース25の底部から支柱を立ててその上端部に、高温注意表示部34専用の取付台71を支持する構成とされていたが、本実施例によれば、そのような従来構成と異なって、表示装置67の取付構造をより簡単とすることができる。
【0049】
図11は、本発明の第6の実施例(請求項10に対応)を示すものである。この実施例では、本体ケース25内に、誘導加熱装置冷却用のファン装置72が設けられているものにあって、そのファン装置72により生成される冷却風の一部が、ベース部73内を通って操作パネル部33の前端部から排出されるように構成している。
【0050】
即ち、本体ケース25内には、誘導加熱装置の駆動回路を構成する回路基板74が配設され、その回路基板74上には、IGBT等の発熱部品に熱的に接続された放熱板75が設けられている。前記ファン装置72は、前記放熱板75の後部側に位置して前方に向けて送風を行うように設けられている。また、前記ベース部73には、後側の壁部に位置して、複数個の通気孔73aが設けられている。さらに、前辺フレーム40(延出部45)の前端部と操作パネル部33の前端部下面との間、及び、操作パネル部33の前端部とカウンタートップ22aの上面との間には、通気用の隙間が形成されている。
【0051】
これにて、ファン装置72が駆動されると、図で矢印Bにて示すように、冷却風が放熱板75部分に供給されて発熱部品等の冷却が行われると共に、その冷却風の一部が通気孔73aからベース部73内に導入され、操作基板58上の部品等の冷却に供された後、操作パネル部33の前端の通気用の隙間からスムーズに排出されるようになる。従って、ファン装置72により操作基板58上の部品等の冷却をも併せて図ることができるものである。
【0052】
図12は、本発明の第7の実施例(請求項10に対応)を示すものである。この実施例においても、上記第6の実施例と同様に、ファン装置76により生成される冷却風の一部が、ベース部73内を通って操作パネル部33の前端部から排出されるように構成している。この場合、前記ファン装置76は、ファンモータ77とそのファンモータ77の回転軸に取付けられたシロッコファン78とから構成されている。
【0053】
このとき、本体ケース25の後部には、上端部が通気口31に連通し本体ケース25の背面側から底部側に沿って延びてその本体ケース25と連通する吸込ダクト79が形成され、その吸込ダクト79内に、前記ファンモータ77が配設されている。そして、前記本体ケース25内の後端部には、ファンケーシング80内に位置して前記シロッコファン78が配設されている。さらに、本体ケース25の底部側には前記ファンケーシング80の吐出口から前方へ延びて冷却ダクト81が設けられ、その冷却ダクト81内に放熱板75を有する回路基板74が設けられている。
【0054】
これにて、ファン装置76が駆動されると、図で矢印Cにて示すように、冷却風が冷却ダクト81内に供給されて放熱板75を通って発熱部品等の冷却が行われ、冷却ダクト81から排出された冷却風の一部が通気孔73aからベース部73内に導入され、操作基板58上の部品等の冷却に供された後、操作パネル部33の前端の通気用の隙間からスムーズに排出されるようになる。従って、この実施例によっても、ファン装置76により操作基板58上の部品等の冷却をも併せて図ることができるものである。
【0055】
最後に、図13は、本発明の第8の実施例を示すものである。この実施例では、操作パネル部82の後端部の前辺フレーム83に対する嵌合構造が上記第1の実施例と異なっており、前辺フレーム83の保持部44の前面側には、嵌合凸部83aが一体に設けられる一方、操作パネル部82の後端部には、前記嵌合凸部83aに嵌合される断面コ字状の嵌合凹部82aが一体に設けられている。また、このとき、前記嵌合凸部83aと嵌合凹部82aとの間には、例えばゴム製の防水部材84が介在されるようになっている。
【0056】
かかる構成によっても、上記第1の実施例と同様に、操作パネル部82の前辺フレーム83に対する組付けが比較的簡単で、高い取付強度を得ることができ、これと共に、防水部材84により、水や煮汁等が内部の操作基板58部分に浸入することを防止でき、さらには、操作パネル部82に対する熱伝導を小さく抑えることができるものである。
【0057】
尚、本発明は上記し図面に示した各実施例に限定されるものではなく、例えば加熱装置としては、誘導加熱コイルやコイルヒータに限らず、ハロゲンランプヒータ等を採用しても良く、また、例えばリブ47あるいは61を設けつつも操作パネル部を傾斜状に構成しても良く、さらには、操作パネル部の各種操作キーや表示部の構成も種々の変形例が考えられるなど、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
【0058】
【発明の効果】
以上の説明にて明らかなように、本発明の組込み式加熱調理装置によれば、操作パネル部が本体の上面部つまり調理台の上面部の前辺フレームに位置して設けられているので、下部ユニットの前面に位置して操作パネル部を設けていた従来のものと異なり、操作パネルの操作性を向上させることができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、要部の縦断側面図
【図2】前辺フレーム部分の拡大縦断側面図
【図3】加熱調理装置の本体の平面図
【図4】加熱調理装置の本体を調理台に組込んだ様子を遠近法を用いて示す図
【図5】本体の分解斜視図
【図6】リブの作用を説明するための縦断側面図
【図7】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図8】本発明の第3の実施例を示す図2相当図
【図9】本発明の第4の実施例を示す図1相当図
【図10】本発明の第5の実施例を示す図1相当図
【図11】本発明の第6の実施例を示す要部の縦断側面図
【図12】本発明の第7の実施例を示す本体の縦断側面図
【図13】本発明の第8の実施例を示す図2相当図
【図14】従来例を示す図4相当図
【符号の説明】
図面中、21は組込み式加熱調理器、22は調理台、22bは嵌込部、23は本体、25は本体ケース、26はトッププレート、27,28,29は加熱調理部、30は取付枠、33,62,63,82は操作パネル部、34は高温注意表示部、40,83は前辺フレーム、44は保持部、45は延出部、45bは係止部、47,61はリブ、48は開口部、52,84は防水部材、53は操作キー、54は火力表示部、57,64,68,73はベース部、58は操作基板、67は表示装置、72,76はファン装置、Aは鍋(被加熱体)を示す。
Claims (3)
- キッチンの調理台の上面部に形成された嵌込部に組込まれ内部に加熱装置を有する本体と、
この本体の上面に設けられ鍋等の被加熱体が載置されるトッププレートと、
このトッププレートの前辺部を保持し且つ前記調理台に支持する前辺フレームとを備え、
この前辺フレームに操作パネルを具備してなる組込み式加熱調理装置。 - キッチンの調理台の上面部に形成された嵌込部に組込まれ内部に加熱装置を有する本体と、
この本体の上面に設けられ鍋等の被加熱体が載置されるトッププレートと、
前記嵌合部を除く前記調理台の上方に前記加熱装置を操作する操作パネル配置した組み込み式加熱調理器。 - 前辺フレームは、操作パネルの後部に位置してトッププレートよりも上方に突出するリブを備えていることを特徴とする請求項1記載の組込み式加熱調理装置。
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JP2009085500A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Osaka Gas Co Ltd | 天板構造 |
WO2009050091A3 (de) * | 2007-10-12 | 2010-01-07 | BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH | Kochfeld, insbesondere gaskochfeld |
JP2011117645A (ja) * | 2009-12-02 | 2011-06-16 | Rinnai Corp | 加熱調理器 |
-
2003
- 2003-06-11 JP JP2003166925A patent/JP2004003847A/ja active Pending
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JP2009085500A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Osaka Gas Co Ltd | 天板構造 |
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