JP2004003318A - グレージングチャンネル及びセッティングブロック、並びにサッシアセンブリ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複層ガラス10は、その周囲においてグレージングチャンネル20を介してサッシに収容される。複層ガラス10は、2枚の板ガラス11,12間の中空部13の幅を一定間隔に規定するスペーサ14を有し、スペーサ14は、二次シール材18により外部からシーリングされる。グレージングチャンネル20は、板ガラス11,12を挟持する硬質部材22と、硬質部材22の下辺部の底面部には排水孔23とを有し、この排水孔23は、その形状がグレージングチャンネル20の長手方向に長い所定の短径及び所定の長径の長円形である。グレージングチャンネル20は、この排水孔23を介して複層ガラス10とグレージングチャンネル20との間に滞留した水分等を排出させる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、グレージングチャンネル及びセッティングブロック、並びにサッシアセンブリに関し、特に、複層ガラスの長手方向に所定開口面積の排水孔を有するグレージングチャンネル及びセッティングブロック、並びにサッシアセンブリに関する。
【0002】
【従来の技術】
複層ガラスは、その施工を容易にするために、一般的に、その周囲に嵌め込まれたグレージングチャンネルを介してサッシに収容されている。このグレージングチャンネルはサッシによる挟持部分が軟質材料から成るので、施工性が高く、複層ガラスをサッシへ容易に収容することができる。
【0003】
図6は、複層ガラスを収容するサッシアッセンブリの断面図である。
【0004】
図6において、複層ガラス50は、主として、厚み3mmの2枚の板ガラス51,52と、板ガラス51,52間の中空部53の幅を一定間隔、例えば12mmに規定すべく板ガラス51,52の周辺部においてそれらの間に嵌挿された乾燥材を内包するスペーサ54とから成る。スペーサ54は、アルミニウム製のスペーサ部材56と、スペーサ部材56及び板ガラス51,52の各間に嵌挿され、中空部53をシーリングする一次シール材57と、板ガラス51,52間に充填され、スペーサ54を外部からシーリングする二次シール材58とから成る。
【0005】
上記複層ガラス50は、グレージングチャンネル60、及び断面が逆U字形であり、その頂部においてグレージングチャンネル60を支持するセッティングブロック70を介して、断面略H字形のサッシ80に収容されている。
【0006】
このグレージングチャンネル60は、サッシ80により挟持される軟質部材71と、軟質部材71を支持すると共に板ガラス51,52を挟持する断面略U字形の硬質部材72とから成る。硬質部材72の底面部の幅は20mmである。硬質部材72の底面部には、図7に示すように、直径8mmの真円形の排水孔73(真円孔)が硬質部材72の長手方向に50mm間隔で設けられている。
【0007】
また、上述した排水孔73としての直径8mmの真円孔は、一個当りの開口面積が小さく、グレージングチャンネル60と複層ガラス50との間に滞留した水分等を速やかに排水することができず排水性が低いので、硬質部材72の排水孔73として、一個当りの開口面積が大きく、硬質部材72の長手方向に長い8mm×20mmの矩形長孔を約90mmのピッチで設けたものがある。これらの真円孔の直径8mmや矩形長孔の幅8mmは、中空部53の幅12mmよりも小さい。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−182448号公報
【特許文献2】
特開2001−182449号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記8mm×20mmの矩形長孔の排水孔73は角孔であるので、孔周辺、特に直線縁部に残存した水分等の水切れが悪く、その水分の乾燥に時間を要し、排水性が十分ではない上に、真円孔よりも見映えが悪い。
【0010】
また、複層ガラス50の下辺部の外周縁部に嵌め込まれるグレージングチャンネル60の隅角部は水が溜まりやすく、排水性が十分ではない。
【0011】
さらに、サッシアセンブリにおけるセッティングブロック70は、断面が逆U字形であり、その頂部においてグレージングチャンネル60を支持しているので、頂部を介して排水孔73から排出すべき水分等の排出を促進することができない。
【0012】
本発明の目的は、見映えを維持しつつ排水性を確保することができるグレージングチャンネルを提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、グレージングチャンネルからの排水を促進することができるセッティングブロック及びサッシアセンブリを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のグレージングチャンネルは、複層ガラス及びサッシ間に介装され、底面部に排水孔を有する断面略U字形のグレージングチャンネルにおいて、前記排水孔は、その形状が当該グレージングチャンネルの長手方向に長い長円形であることを特徴とする。
【0015】
請求項1記載のグレージングチャンネルによれば、底面部の排水孔の形状が当該グレージングチャンネルの長手方向に長い長円形であるので、見映えを維持しつつ排水性を確保することができる。
【0016】
請求項2記載のグレージングチャンネルは、請求項1記載のグレージングチャンネルにおいて、前記排水孔は、その短径が8mm以上であることを特徴とする。
【0017】
請求項2記載のグレージングチャンネルによれば、排水孔の短径が8mm以上であるので、排水性を十分に確保することができる。
【0018】
請求項3記載のグレージングチャンネルは、請求項1又は2記載のグレージングチャンネルにおいて、前記排水孔は、その短径が前記複層ガラスが有する中空部の幅と同等以上であることを特徴とする。
【0019】
請求項3記載のグレージングチャンネルによれば、排水孔の短径が複層ガラスが有する中空部の幅と同等以上であるので、排水孔の実質的容量を増大させ、もって排水性を向上させることができる。
【0020】
請求項4記載のグレージングチャンネルは、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のグレージングチャンネルにおいて、前記排水孔は、その直線縁部に切欠き部を有することを特徴とする。
【0021】
請求項4記載のグレージングチャンネルによれば、排水孔の直線縁部に切欠き部が設けられているので、排水孔の直線縁部に残存した水分等の水切れを促進させ、且つその水分の乾燥に要する時間を低減させ、もって排水性を十分に確保することができる。
【0022】
請求項5記載のグレージングチャンネルは、請求項4記載のグレージングチャンネルにおいて、前記切欠き部は、その形状が略三角形であることを特徴とする。
【0023】
請求項5記載のグレージングチャンネルによれば、切欠き部の形状が三角形であるので、排水孔の直線縁部に残存した水分等の水切れを容易に促進させることができる。
【0024】
上記目的を達成するために、請求項6記載のグレージングチャンネルは、複層ガラス及びサッシ間に介装され、底面部に排水孔を有する断面略U字形のグレージングチャンネルにおいて、前記複層ガラスの下辺部の隅角部における底面部にL字形の切欠き孔を有することを特徴とする。
【0025】
請求項6記載のグレージングチャンネルによれば、複層ガラスの下辺部の隅角部における底面部にL字形の切欠き孔を有するので、切欠き孔を介して、グレージングチャンネルの隅角部に溜まった水の排出を促進することができる。
【0026】
請求項7記載のグレージングチャンネルは、請求項6記載のグレージングチャンネルにおいて、前記切欠き孔は、前記グレージングチャンネルの側部までに及ぶことを特徴とする。
【0027】
請求項7記載のグレージングチャンネルによれば、前記切欠き孔は、前記グレージングチャンネルの側部までに及ぶので、水の溜まりやすい隅角部の水の排出を更に促進することができる。
【0028】
上記目的を達成するために、請求項8記載のセッティングブロックは、複層ガラスを挟持すると共に底面部に排水孔を有する断面略U字形のグレージングチャンネル及びサッシ間に介装され、前記グレージングチャンネルにより挟持された複層ガラスを支持するセッティングブロックにおいて、頂部に溝部が設けられていることを特徴とする。
【0029】
請求項8記載のセッティングブロックによれば、頂部に溝部が設けられているので、排水孔や切欠き孔を介して排出された水分等とセッティングブロックとの接触面積を減少させることができ、これにより、排水孔から排出すべき水分等の排出を促進することができる。
【0030】
請求項9記載のセッティングブロックは、請求項8記載のセッティングブロックにおいて、前記溝部は複数設けられていることを特徴とする。
【0031】
請求項9記載のセッティングブロックによれば、請求項8記載のセッティングブロックによる効果を確実に奏することができる。
【0032】
上記目的を達成するために、請求項10記載のサッシアセンブリは、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のグレージングチャンネルと、前記グレージングチャンネル及び前記サッシ間に介装され、前記グレージングチャンネルにより挟持された複層ガラスを支持するセッティングブロックとを備えることを特徴とする。
【0033】
請求項10記載のサッシアセンブリによれば、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のグレージングチャンネルを備えるので、グレージングチャンネルの見映えを維持しつつ排水性を確保することができる。
【0034】
上記目的を達成するために、請求項11記載のサッシアセンブリは、複層ガラス及びサッシ間に介装され、底面部に排水孔を有する断面略U字形のグレージングチャンネルと、請求項8又は9記載のセッティングブロックとを備えることを特徴とする。
【0035】
請求項11記載のサッシアセンブリによれば、請求項8又は9記載のセッティングブロックを備えるので、グレージングチャンネルからの排水を促進することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、複層ガラス及びサッシ間に介装され、底面部に排水孔を有する断面略U字形のグレージングチャンネルにおいて、排水孔の形状が当該グレージングチャンネルの長手方向に長い長円形であり、好ましくは、その短径が前記複層ガラスが有する中空部の幅と同等以上であると、見映えを維持しつつ排水性を確保することができるのを見出した。
【0037】
また、本発明者は、複層ガラスを挟持すると共に底面部に排水孔を有する断面略U字形のグレージングチャンネル及びサッシ間に介装され、グレージングチャンネルにより挟持された複層ガラスを支持するセッティングブロックにおいて、頂部に溝部が設けられていると、頂部に設けられている溝部を介してグレージングチャンネルが底面部に有する排水孔から排出すべき水分等を速やかに排出することができ、グレージングチャンネルにおける排水性の効率化を図ることができるのを見出した。
【0038】
本発明は、上記研究結果に基づいてなされたものである。
【0039】
以下、本発明の実施の形態に係るグレージングチャンネル及びセッティングブロック、並びにサッシアセンブリを図面を参照しながら説明する。
【0040】
図1は、本発明の実施の形態に係るグレージングチャンネルを介して複層ガラスを収容するサッシアセンブリの断面図である。
【0041】
図1において、サッシアセンブリは、複層ガラス10を挟持するように複層ガラス10との外周縁部に嵌め込み、底面部に排水孔を有するグレージングチャンネル20と、複層ガラス10をグレージングチャンネル20を介して支持するセッティングブロック30と、グレージングチャンネル20及びセッティングブロック30を収容するサッシ40とを備える。
【0042】
サッシ40は、その内周に予め取り付けられたグレージングチャンネル20を介して複層ガラス10を収容している。グレージングチャンネル20は、サッシ40により挟持される部分が軟質材料から成り、複層ガラス10をサッシ40へ容易に収容することができる。
【0043】
複層ガラス10は、主として、厚み3mmの2枚の板ガラス11,12と、板ガラス11,12間の中空部13の幅を一定間隔、例えば12mmに規定すべく板ガラス11,12の周辺部において、それらの間に嵌挿されたスペーサ14とから成る。スペーサ14は、乾燥材15を内包するアルミニウム製のスペーサ部材16と、スペーサ部材16及び板ガラス11,12の各間に嵌挿され中空部13をシーリングするブチルゴム等製の一次シール材17と、板ガラス11,12間に充填されスペーサ14を外部からシーリングするシリコン系、ポリスルフィド系材料等製の二次シール材18とから成る。
【0044】
上記複層ガラス10は、断面略U字形の塩化ビニル樹脂等製グレージングチャンネル20、及びグレージングチャンネル20により挟持された複層ガラス10を支持するセッティングブロック30を介して、ガラス保持枠としての断面略H字形のサッシ40に収容されている。サッシ40との間に空隙部を有する断面略U字形のセッティングブロック30は、グレージングチャンネル20を介して複層ガラス10を支持する。
【0045】
グレージングチャンネル20は、サッシ40により挟持される軟質材料製軟質部材21と、軟質部材21を支持すると共に板ガラス11,12を挟持する底面部の幅20mmの断面略U字形の硬質材料製硬質部材22とから成る。複層ガラス10の下辺部における硬質部材22の底面部には、図2を用いて後述する排水孔23が設けられており、この排水孔23を介して、グレージングチャンネル20と複層ガラス10との間に滞留した水分等が排出されることにより、複層ガラス10の接着耐久性を維持することができる。
【0046】
排水孔23は、少なくとも複層ガラス10の下辺部における硬質部材22に設けられていればよく、例えば複層ガラス10における4周に対応する硬質部材22の全てに設けられていてもよい。
【0047】
図2は、図1における硬質部材22に設けられている排水孔23の説明図である。
【0048】
図2(a)において、硬質部材22に設けられている排水孔23は、その形状がグレージングチャンネル20の長手方向に長い所定の短径及び所定の長径の長円形である。これにより、矩形形状を有する矩形長孔よりも見映えを向上させることができる。
【0049】
また、排水孔23は、その大きさが短径8mm×長径20mm以上である。これにより、従来の大きさが短径8mm×長径20mmである矩形長孔と同等以上の排水性を確保することができる。また、排水孔23の短径が8mm以上であるので、排水孔23の周縁、特に直線縁部に残存した水分等の水切れを促進させ、且つその水分の乾燥に要する時間を低減させ、もって排水性を十分に確保することができる。
【0050】
図2(b)に示すように、図2(a)における排水孔23の直線縁部に、例えば三角形の切欠き部24が設けられていてもよく、さらには、この切欠き部24は複数設けられていてもよい。これにより、排水孔23の直線縁部に残存した水分等の水切れを促進させ、且つその水分の乾燥に要する時間を低減させ、もって排水性を十分に確保することができる。また、三角形であるので、排水孔23の直線縁部に残存した水分等の水切れを容易に促進させることができる。
【0051】
図3は、図1における硬質部材22の変形例の斜視図である。
【0052】
図3に示すように、グレージングチャンネル20としての硬質部材22は各端が45°に傾斜しており、さらに、硬質部材22のうち、複層ガラス10の下辺部の外周縁部に嵌め込まれるもの(硬質部材22a)は、複層ガラス10の側辺部の外周縁部に嵌め込まれるもの(硬質部材22b)と隅角部51で直角に接合している。硬質部材22aは、その両端に矩形の切欠き部52aを有し、硬質部材22bはその両端に、切欠き部52aと対向するように矩形の切欠き部52bを有する。切欠き部52aと切欠き部52bは、L字形の切欠き孔52を構成する。切欠き孔52は、幅が8mm以上、垂直部の長手方向の長さが4mm以上、底部の長手方向の長さが4mm以上である。この切欠き孔52を介して、グレージングチャンネル20と複層ガラス10との間に滞留した水分等が排出されることにより、水の溜まりやすい隅角部51の水の排出を促進することができる。
【0053】
図4は、図1におけるセッティングブロック30の変形例の説明図である。
【0054】
図4に示したように、グレージングチャンネル20により挟持された複層ガラス10を支持するセッティングブロック30には、その頂部に所定形状の突条部41及び溝部42が複数、例えば突条部41が4つ、溝部42が5つ交互に設けられている。この溝部42は、グレージングチャンネル20の底面部とセッティングブロック30との支持面に排水性を向上させるのに有効な空隙部を排水孔23に加えて形成する。これにより、セッティングブロック30の頂部に設けられている溝部42を介してグレージングチャンネル20が底面部に有する排水孔23から排出すべき水分等の排出を促進することができる。
【0055】
上記溝部42は、複数設けられているので、溝部42を介して排水孔23から排出すべき水分等の排出をさらに促進することができる。また、この溝部42は、1つであってもよい。この場合には、グレージングチャンネル20の底面部とセッティングブロック30との支持面における排水性を向上させるのに有効な空隙部を形成すべく、セッティングブロック30の頂部に広く設けられる。
【0056】
さらに、溝部42は、その所定形状が略三角形である。また、この溝部42は、その所定形状が略矩形であってもよい(図5)。これにより、排水孔23から溝部42に排出された水分等を容易にサッシアセンブリの外部へ導くことができる。また、図5では、セッティングブロック30の頂部に、突条部41及び溝部42が複数、例えば突条部41が2つ、溝部42が3つ交互に設けられている。
【0057】
なお、上記排水孔23の短径は12mm以上であるのが好ましい(図4)。これにより、排水孔23の短径がスペーサ14により規定される中空部13の幅と同等以上とすることができる。排水孔23の短径は、スペーサ14により規定される中空部13の幅よりも大きい。これにより、排水孔23の実質的な容量を増大させることができ、もって排水性を向上させることができる。
【0058】
上記実施の形態では、板ガラス11,12の厚みを3mmとしたが、いかなる厚みであってもよい。また、板ガラス11,12間の中空部13の幅が12mmとしたが、いかなる幅であってもよい。従って、排水孔23の大きさは、短径8mm×長径20mm以上であるとしたが、板ガラス11,12の厚み及び中空部13の幅に応じて適宜変更される。同様に、切欠き孔52の大きさについても、幅は8mm以上、垂直部の長手方向の長さは4mm以上、底部の長手方向の長さは4mm以上としたが、板ガラス11,12の厚み及び中空部13の幅に応じて適宜変更される。
【0059】
また、切欠き孔52は硬質部材22の底面部22cに配設されているが(図3)、これに限らず、硬質部材22の側部22dまでに及ぶ孔であってもよい。これにより、水の溜まりやすい隅角部51の水の排出を更に促進することができる。
【0060】
さらに、硬質部材22の長手方向に設けられている排水孔23の間隔は、いかなる間隔であってもよく、例えば50mm間隔である。また、上記実施の形態では、硬質部材22の底面部の幅は20mmであるとしたが、20mmに限定されることはなく、板ガラス11,12の厚み及び中空部13の幅に応じて適宜変更され、例えば16〜22mmであってもよい。
【0061】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0062】
本発明者は、グレージングチャンネル20が装着されている複層ガラス10の排水性について研究した。
【0063】
具体的には、まず、2枚の板ガラス11,12間の中空部13の幅が12mmに規定された厚み3mmの板ガラス11,12から成る複層ガラス10にそれぞれ異なる排水孔23を設けた硬質部材22を含むグレージングチャンネル20を装着した実験片(実施例1,2及び比較例1)を作製した。次いで、作製された実験片を20分間水槽中の水に浸漬し、水槽から取り出した実験片を垂直に立て掛け、3.6℃の温度雰囲気中に放置した。そして、この放置されている実験片における排水孔23の直線縁部に残存している水分等の状態について観察した。なお、板ガラス11,12として、フロート法を用いて作製されたフロートガラスを使用した。この観察結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
なお、表1において、○は、水分等が排水孔23の直線縁部に残存していなかったことを示し、△は、水分等が排水孔23の直線縁部に水滴状に残存していたことを示し、×は、水分等が排水孔23の直線縁部に水膜状に残存していたことを示している。
【0066】
表1から、底面部の排水孔の形状が当該グレージングチャンネルの長手方向に長い長円形であると、開口面積を所定の大きさにしても、見映えを維持しつつ排水性を確保することができるのが分かった。
【0067】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1記載のグレージングチャンネルによれば、底面部の排水孔の形状が当該グレージングチャンネルの長手方向に長い長円形であるので、見映えを維持しつつ排水性を確保することができる。
【0068】
請求項2記載のグレージングチャンネルによれば、排水孔の短径が8mm以上であるので、排水性を十分に確保することができる。
【0069】
請求項3記載のグレージングチャンネルによれば、排水孔の短径が複層ガラスが有する中空部の幅と同等以上であるので、排水孔の実質的容量を増大させ、もって排水性を向上させることができる。
【0070】
請求項4記載のグレージングチャンネルによれば、排水孔の直線縁部に切欠き部が設けられているので、排水孔の直線縁部に残存した水分等の水切れを促進させ、且つその水分の乾燥に要する時間を低減させ、もって排水性を十分に確保することができる。
【0071】
請求項5記載のグレージングチャンネルによれば、切欠き部の形状が三角形であるので、排水孔の直線縁部に残存した水分等の水切れを容易に促進させることができる。
【0072】
請求項6記載のグレージングチャンネルによれば、複層ガラスの下辺部の隅角部における底面部にL字形の切欠き孔を有するので、切欠き孔を介して、グレージングチャンネルの隅角部に溜まった水の排出を促進することができる。
【0073】
請求項7記載のグレージングチャンネルによれば、前記切欠き孔は、前記グレージングチャンネルの側部までに及ぶので、水の溜まりやすい隅角部の水の排出を更に促進することができる。
【0074】
請求項8記載のセッティングブロックによれば、頂部に溝部が設けられているので、排水孔や切欠き孔を介して排出された水分等とセッティングブロックとの接触面積を減少させることができ、これにより、排水孔から排出すべき水分等の排出を促進することができる。
【0075】
請求項9記載のセッティングブロックによれば、請求項8記載のセッティングブロックによる効果を確実に奏することができる。
【0076】
請求項10記載のサッシアセンブリによれば、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のグレージングチャンネルを備えるので、グレージングチャンネルの見映えを維持しつつ排水性を確保することができる。
【0077】
請求項11記載のサッシアセンブリによれば、請求項8又は9記載のセッティングブロックを備えるので、グレージングチャンネルからの排水を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るグレージングチャンネルを介して複層ガラスを収容するサッシアセンブリの断面図である。
【図2】図1における硬質部材22に設けられている排水孔23の説明図であり、(a)は、排水孔23の形状がグレージングチャンネル20の長手方向に長い長円形である場合、(b)は、(a)における排水孔23の直線縁部に三角形の切欠き部24が設けられている場合を示す。
【図3】図1における硬質部材22の変形例の斜視図である。
【図4】図1におけるセッティングブロック30の変形例の説明図である。
【図5】図1におけるセッティングブロック30の他の変形例の説明図である。
【図6】従来のグレージングチャンネルにおいて、硬質部材をセッティングブロック側から見た底面図である。
【図7】図6の硬質部材72をセッティングブロック70側から見た底面図である。
【符号の説明】
10 複層ガラス
13 中空部
18 二次シール材
20 グレージングチャンネル
22 硬質部材
23 排水孔
24 切欠き部
30 セッティングブロック
40 サッシ
42 溝部
51 隅角部
52 切欠き孔
Claims (11)
- 複層ガラス及びサッシ間に介装され、底面部に排水孔を有する断面略U字形のグレージングチャンネルにおいて、前記排水孔は、その形状が当該グレージングチャンネルの長手方向に長い長円形であることを特徴とするグレージングチャンネル。
- 前記排水孔は、その短径が8mm以上であることを特徴とする請求項1記載のグレージングチャンネル。
- 前記排水孔は、その短径が前記複層ガラスが有する中空部の幅と同等以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のグレージングチャンネル。
- 前記排水孔は、その直線縁部に切欠き部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のグレージングチャンネル。
- 前記切欠き部は、その形状が略三角形であることを特徴とする請求項4記載のグレージングチャンネル。
- 複層ガラス及びサッシ間に介装され、底面部に排水孔を有する断面略U字形のグレージングチャンネルにおいて、前記複層ガラスの下辺部の隅角部における底面部にL字形の切欠き孔を有することを特徴とするグレージングチャンネル。
- 前記切欠き孔は、前記グレージングチャンネルの側部までに及ぶことを特徴とする請求項6記載のグレージングチャンネル。
- 複層ガラスを挟持すると共に底面部に排水孔を有する断面U字形のグレージングチャンネル及びサッシ間に介装され、前記グレージングチャンネルにより挟持された複層ガラスを支持するセッティングブロックにおいて、頂部に溝部が設けられていることを特徴とするセッティングブロック。
- 前記溝部は複数設けられていることを特徴とする請求項8記載のセッティングブロック。
- 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のグレージングチャンネルと、前記グレージングチャンネル及び前記サッシ間に介装され、前記グレージングチャンネルにより挟持された複層ガラスを支持するセッティングブロックとを備えることを特徴とするサッシアセンブリ。
- 複層ガラス及びサッシ間に介装され、底面部に排水孔を有する断面略U字形のグレージングチャンネルと、請求項8又は9記載のセッティングブロックとを備えることを特徴とするサッシアセンブリ。
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JP2003113136A JP2004003318A (ja) | 2002-04-26 | 2003-04-17 | グレージングチャンネル及びセッティングブロック、並びにサッシアセンブリ |
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---|---|---|---|---|
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JP2011202361A (ja) * | 2010-03-24 | 2011-10-13 | Lixil Corp | 開口部装置及びその製造方法 |
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2003
- 2003-04-17 JP JP2003113136A patent/JP2004003318A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108360960A (zh) * | 2018-05-04 | 2018-08-03 | 苏州瑞之弘空气净化有限公司 | 一种无尘室专用双层窗 |
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