JP2004002117A - 光ファイバ用母材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スート母材の引上げ速度の変動が少なく、且つスート母材を透明化したガラス母材の比屈折率差が一定となるような光ファイバ用母材の製造方法を提供すること。
【解決手段】反応容器の内径をD、光ファイバ用母材の外径をdとしたときに、その径の比d/Dを0.55以下としてスート母材を製造する。
【選択図】 図1
【解決手段】反応容器の内径をD、光ファイバ用母材の外径をdとしたときに、その径の比d/Dを0.55以下としてスート母材を製造する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、VAD法(Vapor−Phase Axial Deposition:気相軸付け法)によるスート母材の製造方法に関し、特に長手方向の引き上げ速度の変動が少なく、且つ焼結後のガラス母材の比屈折率差が一定となる光ファイバ用母材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来の光ファイバ用母材の製造方法について示した説明図である。11は反応容器、12はコア用バーナ、13はターゲット棒、14はスート母材、15はコアスート、16はクラッド用バーナ、17は排気孔である。
【0003】
反応容器11下部より挿入されたコア用バーナ12に酸素、水素及び四塩化珪素等のガラス原料ガスとドーパント材のガスを送り、加水分解反応によってガラス微粒子を生成し、これを反応容器11上部より挿入されたターゲット棒13に堆積させて円柱状の多孔質のスート母材14を形成する。
【0004】
ターゲット棒13は、引上げ架台装置(図示してはいない)により垂直方向に移動可能な機構を有しており、ガラス微粒子がターゲット棒13の先端に堆積するにつれて上方に引き上げて、常にスート母材14の先端にガラス微粒子が堆積するようにしている。そのため、スート母材14先端における堆積位置が常に一定となるように引上げ速度を制御している。
【0005】
このときに、光ファイバのコア部となるコアスート15の周りにクラッド用バーナ16を配置してクラッドの一部若しくは全部を堆積する場合もある。なお、図4では1本のクラッド用バーナ16が記載されているが複数本のバーナを用いることもできる。
【0006】
スート母材14に堆積されなかった余剰のガラス微粒子(余剰スートとも言う)は、排気孔17により反応容器11内から排気される。
【0007】
上記の方法によって製造したスート母材14を脱水雰囲気中で加熱して脱水処理し、ついで加熱焼結して透明なガラス母材を得る。これを溶融して線引き紡糸することにより光ファイバを得る。
【0008】
なお、本明細書の中では、光ファイバ用母材とは図4のスート母材14を意味し、その直径をdで表している。また、反応容器11の内径をDで表している。そして、従来の光ファイバ用母材の製造方法では、d/Dは0.6であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の光ファイバ用母材の製造方法には、以下に説明する問題点がある。
【0010】
近年、インターネット等の普及によりデータ通信量が爆発的に増大し、光ファイバの需要が急増しており、光ファイバの低コスト化及び高品質化が要求されている。そのため、光ファイバ用母材の大型化が進められている。
【0011】
しかしながら、内径Dが300mmの反応容器11において、スート母材14の外径dを180mmにまで大きくするため、原料ガス、可燃性ガス及び助燃性ガスの流量を一定に保ちガラス微粒子を堆積させ続けたところ、以下に示す問題が生じた。
【0012】
図5は、従来の光ファイバ用母材の製造方法に係り、スート母材の長手方向の引き上げ速度と透明化したガラス母材の長手方向の比屈折率差を示した説明図である。横軸はスート母材長(単にスート長と記している)または透明化したガラス母材長を表し、縦軸は引き上げ速度(mm/h)を表している。更に縦軸は、ガラス母材の比屈折率差をも示している。
【0013】
この図に示されるように、スート母材14の長手方向で引上げ速度が6%程変動する現象が見られた。このとき、コア部におけるドーパントの密度も引上げ速度の変動に伴って変わるため、図に模式的に示したように焼結後の透明化したガラス母材は、比屈折率差が長手方向に大きく変動した。この引上げ速度の変動のために、大型の光ファイバ用母材を安定して製造することができず、高品質化、低コスト化の妨げとなっている。
【0014】
この問題に対してこれまで、スート母材14の水平位置に応じてコア用バーナ12の位置を制御したり、または排気孔17から排気する排気量を調整する等の方法を試みてきたが、引上げ速度の安定化に関して十分な成果は挙げられていない。
【0015】
従って本発明の目的は、前記した従来技術の問題点を解決し、スート母材の引上げ速度の変動が少なく、且つ透明化したガラス母材の比屈折率差が一定となるような光ファイバ用母材の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の光ファイバ用母材の製造方法は、反応容器内でバーナによりガラス微粒子を生成しながらガラス微粒子をターゲット棒に堆積させ、同時にターゲット棒へのガラス微粒子の堆積位置が一定になるように引上げ棒の引上げ速度を制御してスート母材を製造する光ファイバ用母材の製造方法において、反応容器の内径をD、スート母材の外径をdとしたときに、それらの径の比d/Dを0.55以下としたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を以下、図面に基づいて詳述する。
【0018】
図1は、本発明の光ファイバ用母材の製造方法の一実施例について示した説明図である。1は反応容器、2はコア用バーナ、3はターゲット棒、4はスート母材、5はコアスート、6はクラッド用第一バーナ、7はクラッド用第二バーナ、8は排気孔である。
【0019】
図2は、スート母材4の周りの空気の流れを示した説明図である。スート母材4を堆積しているときに、コアバーナの火炎の向きが変動すると、コアスート底面での堆積位置が変わるため引上げ速度が変動する。反応容器1内では、図内矢印で示したように上方の隙間から排気孔8に向かう空気の流れが存在する。この空気の流れが一定であれば、コアバーナの火炎の向きも一定となり、堆積位置及び引上げ速度が変動することはない。
【0020】
種々の検討の結果、スート母材4の平行部周りの流速は、反応容器1の内壁とスート母材4との間隔に影響され、間隔が狭い程またスート母材4の平行部が長い程、その影響が大きくなることが明らかになった。
【0021】
すなわち、スート堆積が進行しスート母材4の平行部が形成されて行くと、スート母材4の外周と反応容器1の内壁との間に十分な間隔がない場合、上方からの空気の流れは妨げられることになる。または、スート母材4に堆積されない余剰のガラス微粒子(余剰スート)によっても妨げられることになる。このとき、反応容器1内の空気の流れに変化が生じ、コアバーナの火炎の向きを変えることになる。
【0022】
さらに、スート堆積が進行し、スート母材4の平行部が長くなってくると、スート母材4と反応容器1との間の空気抵抗が増加して、益々反応容器1内の空気の流れを乱すことになる。
【0023】
種々の実験の結果、反応容器1の内径をD、スート母材4の外径をdとすると、それらの径の比d/Dが0.55以下のときに、反応容器1内の空気の流れが変化しないことを見出した。
【0024】
d/Dを0.55以下とするためには、反応容器1の内径Dが決まっているため、コア用バーナ2、クラッド用第一バーナ6及びクラッド用第二バーナ7の流量条件、取付け位置を調整して、所定の量のコアスート5とクラッドスートを堆積させ、スート母材4の外径dを調整する。
【0025】
本実施例では、コア用バーナ2、クラッド用第一バーナ6及びクラッド用第二バーナ7は、同心円状に円筒を重ねた丸形4重管バーナを用い、ガラス原料としてSiCl4、ドーパントとしてGeCl4、可燃性ガスとしてH2、助燃性ガスとしてO2を用い、d/Dを0.55とした。
【0026】
スート母材4はコアスート5先端にレーザ光を当て、そのレーザ光の光強度が一定になるように引上げ速度を制御した。また、反応容器1の内径は300mmであり、クラッド用第一バーナ6及びクラッド用第二バーナ7のSiCl4の流量は10g/min、H2の流量は50l/min、Arの流量は5l/min、O2の流量は40l/minとした。
【0027】
図3は、本発明の光ファイバ用母材の製造方法の一実施例に係り、d/Dを変化させたときの長手方向の引上げ速度を示した説明図である。横軸は、スート母材長(mm)、縦軸は引上げ速度(mm/h)である。
【0028】
d/Dが0.6のとき引上げ速度の目標値からの変動量は6%であり、d/Dが0.58のときは2%であったが、d/Dが0.55のときの目標値からの変動量は1%以内であった。このとき、スート母材4の外径は165mmであり、製造したスート母材4を、Cl2脱水雰囲気中で加熱処置して透明化したガラス母材を得た。そして長手方向で比屈折率差を調べたところ、変動は殆ど無かった。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、スート母材の引上げ速度の変動が少なく、且つスート母材を透明化したガラス母材の比屈折率差が一定になるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ用母材の製造方法の一実施例について示した説明図である。
【図2】スート母材の周りの空気の流れを示した説明図である。
【図3】本発明の光ファイバ用母材の製造方法の一実施例に係り、d/Dを変化させたときの長手方向の引上げ速度を示した説明図である。
【図4】従来の光ファイバ用母材の製造方法について示した説明図である。
【図5】従来の光ファイバ用母材の製造方法に係り、スート母材の長手方向の引上げ速度と透明化したガラス母材の長手方向の比屈折率差を示した説明図である。
【符号の説明】
1 反応容器
2 コア用バーナ
3 ターゲット棒
4 スート母材
5 コアスート
6 クラッド用第一バーナ
7 クラッド用第二バーナ
8 排気孔
11 反応容器
12 コア用バーナ
13 ターゲット棒
14 スート母材
15 コアスート
16 クラッド用バーナ
17 排気孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、VAD法(Vapor−Phase Axial Deposition:気相軸付け法)によるスート母材の製造方法に関し、特に長手方向の引き上げ速度の変動が少なく、且つ焼結後のガラス母材の比屈折率差が一定となる光ファイバ用母材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来の光ファイバ用母材の製造方法について示した説明図である。11は反応容器、12はコア用バーナ、13はターゲット棒、14はスート母材、15はコアスート、16はクラッド用バーナ、17は排気孔である。
【0003】
反応容器11下部より挿入されたコア用バーナ12に酸素、水素及び四塩化珪素等のガラス原料ガスとドーパント材のガスを送り、加水分解反応によってガラス微粒子を生成し、これを反応容器11上部より挿入されたターゲット棒13に堆積させて円柱状の多孔質のスート母材14を形成する。
【0004】
ターゲット棒13は、引上げ架台装置(図示してはいない)により垂直方向に移動可能な機構を有しており、ガラス微粒子がターゲット棒13の先端に堆積するにつれて上方に引き上げて、常にスート母材14の先端にガラス微粒子が堆積するようにしている。そのため、スート母材14先端における堆積位置が常に一定となるように引上げ速度を制御している。
【0005】
このときに、光ファイバのコア部となるコアスート15の周りにクラッド用バーナ16を配置してクラッドの一部若しくは全部を堆積する場合もある。なお、図4では1本のクラッド用バーナ16が記載されているが複数本のバーナを用いることもできる。
【0006】
スート母材14に堆積されなかった余剰のガラス微粒子(余剰スートとも言う)は、排気孔17により反応容器11内から排気される。
【0007】
上記の方法によって製造したスート母材14を脱水雰囲気中で加熱して脱水処理し、ついで加熱焼結して透明なガラス母材を得る。これを溶融して線引き紡糸することにより光ファイバを得る。
【0008】
なお、本明細書の中では、光ファイバ用母材とは図4のスート母材14を意味し、その直径をdで表している。また、反応容器11の内径をDで表している。そして、従来の光ファイバ用母材の製造方法では、d/Dは0.6であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の光ファイバ用母材の製造方法には、以下に説明する問題点がある。
【0010】
近年、インターネット等の普及によりデータ通信量が爆発的に増大し、光ファイバの需要が急増しており、光ファイバの低コスト化及び高品質化が要求されている。そのため、光ファイバ用母材の大型化が進められている。
【0011】
しかしながら、内径Dが300mmの反応容器11において、スート母材14の外径dを180mmにまで大きくするため、原料ガス、可燃性ガス及び助燃性ガスの流量を一定に保ちガラス微粒子を堆積させ続けたところ、以下に示す問題が生じた。
【0012】
図5は、従来の光ファイバ用母材の製造方法に係り、スート母材の長手方向の引き上げ速度と透明化したガラス母材の長手方向の比屈折率差を示した説明図である。横軸はスート母材長(単にスート長と記している)または透明化したガラス母材長を表し、縦軸は引き上げ速度(mm/h)を表している。更に縦軸は、ガラス母材の比屈折率差をも示している。
【0013】
この図に示されるように、スート母材14の長手方向で引上げ速度が6%程変動する現象が見られた。このとき、コア部におけるドーパントの密度も引上げ速度の変動に伴って変わるため、図に模式的に示したように焼結後の透明化したガラス母材は、比屈折率差が長手方向に大きく変動した。この引上げ速度の変動のために、大型の光ファイバ用母材を安定して製造することができず、高品質化、低コスト化の妨げとなっている。
【0014】
この問題に対してこれまで、スート母材14の水平位置に応じてコア用バーナ12の位置を制御したり、または排気孔17から排気する排気量を調整する等の方法を試みてきたが、引上げ速度の安定化に関して十分な成果は挙げられていない。
【0015】
従って本発明の目的は、前記した従来技術の問題点を解決し、スート母材の引上げ速度の変動が少なく、且つ透明化したガラス母材の比屈折率差が一定となるような光ファイバ用母材の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の光ファイバ用母材の製造方法は、反応容器内でバーナによりガラス微粒子を生成しながらガラス微粒子をターゲット棒に堆積させ、同時にターゲット棒へのガラス微粒子の堆積位置が一定になるように引上げ棒の引上げ速度を制御してスート母材を製造する光ファイバ用母材の製造方法において、反応容器の内径をD、スート母材の外径をdとしたときに、それらの径の比d/Dを0.55以下としたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を以下、図面に基づいて詳述する。
【0018】
図1は、本発明の光ファイバ用母材の製造方法の一実施例について示した説明図である。1は反応容器、2はコア用バーナ、3はターゲット棒、4はスート母材、5はコアスート、6はクラッド用第一バーナ、7はクラッド用第二バーナ、8は排気孔である。
【0019】
図2は、スート母材4の周りの空気の流れを示した説明図である。スート母材4を堆積しているときに、コアバーナの火炎の向きが変動すると、コアスート底面での堆積位置が変わるため引上げ速度が変動する。反応容器1内では、図内矢印で示したように上方の隙間から排気孔8に向かう空気の流れが存在する。この空気の流れが一定であれば、コアバーナの火炎の向きも一定となり、堆積位置及び引上げ速度が変動することはない。
【0020】
種々の検討の結果、スート母材4の平行部周りの流速は、反応容器1の内壁とスート母材4との間隔に影響され、間隔が狭い程またスート母材4の平行部が長い程、その影響が大きくなることが明らかになった。
【0021】
すなわち、スート堆積が進行しスート母材4の平行部が形成されて行くと、スート母材4の外周と反応容器1の内壁との間に十分な間隔がない場合、上方からの空気の流れは妨げられることになる。または、スート母材4に堆積されない余剰のガラス微粒子(余剰スート)によっても妨げられることになる。このとき、反応容器1内の空気の流れに変化が生じ、コアバーナの火炎の向きを変えることになる。
【0022】
さらに、スート堆積が進行し、スート母材4の平行部が長くなってくると、スート母材4と反応容器1との間の空気抵抗が増加して、益々反応容器1内の空気の流れを乱すことになる。
【0023】
種々の実験の結果、反応容器1の内径をD、スート母材4の外径をdとすると、それらの径の比d/Dが0.55以下のときに、反応容器1内の空気の流れが変化しないことを見出した。
【0024】
d/Dを0.55以下とするためには、反応容器1の内径Dが決まっているため、コア用バーナ2、クラッド用第一バーナ6及びクラッド用第二バーナ7の流量条件、取付け位置を調整して、所定の量のコアスート5とクラッドスートを堆積させ、スート母材4の外径dを調整する。
【0025】
本実施例では、コア用バーナ2、クラッド用第一バーナ6及びクラッド用第二バーナ7は、同心円状に円筒を重ねた丸形4重管バーナを用い、ガラス原料としてSiCl4、ドーパントとしてGeCl4、可燃性ガスとしてH2、助燃性ガスとしてO2を用い、d/Dを0.55とした。
【0026】
スート母材4はコアスート5先端にレーザ光を当て、そのレーザ光の光強度が一定になるように引上げ速度を制御した。また、反応容器1の内径は300mmであり、クラッド用第一バーナ6及びクラッド用第二バーナ7のSiCl4の流量は10g/min、H2の流量は50l/min、Arの流量は5l/min、O2の流量は40l/minとした。
【0027】
図3は、本発明の光ファイバ用母材の製造方法の一実施例に係り、d/Dを変化させたときの長手方向の引上げ速度を示した説明図である。横軸は、スート母材長(mm)、縦軸は引上げ速度(mm/h)である。
【0028】
d/Dが0.6のとき引上げ速度の目標値からの変動量は6%であり、d/Dが0.58のときは2%であったが、d/Dが0.55のときの目標値からの変動量は1%以内であった。このとき、スート母材4の外径は165mmであり、製造したスート母材4を、Cl2脱水雰囲気中で加熱処置して透明化したガラス母材を得た。そして長手方向で比屈折率差を調べたところ、変動は殆ど無かった。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、スート母材の引上げ速度の変動が少なく、且つスート母材を透明化したガラス母材の比屈折率差が一定になるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ用母材の製造方法の一実施例について示した説明図である。
【図2】スート母材の周りの空気の流れを示した説明図である。
【図3】本発明の光ファイバ用母材の製造方法の一実施例に係り、d/Dを変化させたときの長手方向の引上げ速度を示した説明図である。
【図4】従来の光ファイバ用母材の製造方法について示した説明図である。
【図5】従来の光ファイバ用母材の製造方法に係り、スート母材の長手方向の引上げ速度と透明化したガラス母材の長手方向の比屈折率差を示した説明図である。
【符号の説明】
1 反応容器
2 コア用バーナ
3 ターゲット棒
4 スート母材
5 コアスート
6 クラッド用第一バーナ
7 クラッド用第二バーナ
8 排気孔
11 反応容器
12 コア用バーナ
13 ターゲット棒
14 スート母材
15 コアスート
16 クラッド用バーナ
17 排気孔
Claims (1)
- 反応容器内でバーナによりガラス微粒子を生成しながら該ガラス微粒子をターゲット棒に堆積させ、同時に前記ターゲット棒への前記ガラス微粒子の堆積位置が一定になるように前記引上げ棒の引上げ速度を制御してスート母材を製造する光ファイバ用母材の製造方法において、前記反応容器の内径をD、前記スート母材の外径をdとしたときに、それらの径の比d/Dを0.55以下としたことを特徴とする光ファイバ用母材の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018098810A1 (zh) * | 2016-12-02 | 2018-06-07 | 中天科技精密材料有限公司 | 光纤预制棒的制造设备及其制造方法 |
JP2019064897A (ja) * | 2017-10-05 | 2019-04-25 | 信越化学工業株式会社 | 光ファイバ用多孔質ガラス堆積体の製造方法 |
-
2002
- 2002-06-03 JP JP2002160923A patent/JP2004002117A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018098810A1 (zh) * | 2016-12-02 | 2018-06-07 | 中天科技精密材料有限公司 | 光纤预制棒的制造设备及其制造方法 |
JP2019064897A (ja) * | 2017-10-05 | 2019-04-25 | 信越化学工業株式会社 | 光ファイバ用多孔質ガラス堆積体の製造方法 |
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