JP2004001048A - 低水素系被覆アーク溶接棒 - Google Patents
低水素系被覆アーク溶接棒 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004001048A JP2004001048A JP2002160680A JP2002160680A JP2004001048A JP 2004001048 A JP2004001048 A JP 2004001048A JP 2002160680 A JP2002160680 A JP 2002160680A JP 2002160680 A JP2002160680 A JP 2002160680A JP 2004001048 A JP2004001048 A JP 2004001048A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- agent
- particle size
- coating
- welding
- metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Nonmetallic Welding Materials (AREA)
Abstract
【課題】生産性、溶着金属の機械的性能および良好な溶接作業性を満足しつつ被覆剤の耐脱落性に優れる低水素系被覆アーク溶接棒を提供する。
【解決手段】平均粒径130〜180μmの金属マグネシウムを1.5〜4.0質量%(以下、%と称する)、平均粒径1μm以下の酸化チタンを0.4〜3.5%含有し、かつ金属炭酸塩、金属弗化物、アーク安定剤、スラグ生成剤、脱酸剤、合金剤、固着剤を含有する被覆剤を鋼心線に塗布してなることを特徴とする低水素系被覆アーク溶接棒。
【選択図】 図1
【解決手段】平均粒径130〜180μmの金属マグネシウムを1.5〜4.0質量%(以下、%と称する)、平均粒径1μm以下の酸化チタンを0.4〜3.5%含有し、かつ金属炭酸塩、金属弗化物、アーク安定剤、スラグ生成剤、脱酸剤、合金剤、固着剤を含有する被覆剤を鋼心線に塗布してなることを特徴とする低水素系被覆アーク溶接棒。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低水素系被覆アーク溶接棒に係り、特に輸送中の耐被覆脱落性に優れ、かつ生産性が良好で溶着金属の靭性を確保できる低水素系被覆アーク溶接棒(以下、低水素系棒と称する)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
低水素系棒は耐割れ性や靱性が良好であるため大型構造物用鋼材へ適用され、低温用鋼あるいは耐熱鋼などの溶接に使用されているが、近年低水素系棒はさらなる溶着金属の高靱性が要求され、種々改善がされている。例えば、特開平4−319092号公報では被覆剤中に金属マグネシウムを添加し、その粒度を規定することで溶着金属中の酸素量が減少し、高靱性を確保している。また、特許第3026899号公報では鋼心線の成分と被覆剤の主成分及び金属マグネシウムの粒度規定などにより高強度鋼材での低温靱性を優れたものにしている。このように低水素系棒で溶着金属の高靱性を確保するには、いずれも金属マグネシウム添加が欠かせないのが現状である。
【0003】
しかし、これら手法では溶接棒製造時の塗装性(生産性)を考慮し、金属マグネシウムの粒度は平均粒径を70〜120μmに規定した細かいものになっている。そのため製造時のフラックスの流動性は良いが、金属マグネシウムと固着剤である水ガラスが反応し、水素ガスが発生して被覆剤中に空隙が生じ易くなる。このような低水素系棒は輸送中に被覆剤の強度が劣化し、脱落し易くなる問題があり、このまま使用すると溶接欠陥を招くばかりか溶接できないことにもなる。また、金属マグネシウムは溶融点が650℃と低く、粒度が細かい場合はアーク発生時に被覆筒が劣化し易くなるのが現状である。
【0004】
低水素系棒の耐被覆脱落性の向上手段は種々検討されているが、例えば特公昭59−1155号公報には、被覆剤全体の粒度構成に着眼し、特に細粒域の10〜20μmの被覆剤を用いることにより被覆剤の脱落を減少している。また、特開平9−201695号公報では、繊維状のセピオライトを被覆剤に含有させ被覆剤の耐脱落性を良好にしている。しかしこれらは特に溶着金属の高靱性化を目的とするものではなく、このため水ガラスと反応しにくい金属の粉を使用しており、靱性に有効な強脱酸剤原料である金属マグネシウムを添加しない場合である。
【0005】
このように、溶着金属の高靱性化を目的とする低水素系棒においては金属マグネシウムが適用される場合が多いが、諸性能を満足しつつ輸送中の被覆剤の脱落を減少することは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような実状に鑑み、生産性、溶着金属の機械的性能および良好な溶接作業性を満足しつつ被覆剤の耐脱落性に優れる低水素系棒を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、平均粒径130〜180μmの金属マグネシウムを1.5〜4.0質量%(以下、%と称する)、平均粒径1μm以下の酸化チタンを0.4〜3.5%含有し、かつ金属炭酸塩、金属弗化物、アーク安定剤、スラグ生成剤、脱酸剤、合金剤、固着剤を含有する被覆剤を鋼心線に塗布してなることを特徴とする低水素系棒にある。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、溶着金属の高靭性化に有効な金属マグネシウムを被覆剤に添加し、諸性能を満足しつつ被覆剤の耐脱落性を改善する手段を鋭意研究した。
【0009】
まず、金属マグネシウムは前述のごとく溶接棒の製造過程で固着剤である珪酸ソーダや珪酸カリウムなどの水ガラスと反応し、水素ガスを発生する。この現象により製造時の乾燥工程では被覆剤中に空隙を生じるため輸送時に被覆剤が脱落し易くなることから、この反応を抑制することが肝要と考えた。
【0010】
そこで、まず金属マグネシウムに過マンガン酸カリウムなどによる表面コーティングを行い水ガラスとの反応を抑制することを試みたが被覆剤の耐脱落性は不十分であった。次に金属マグネシウムの粒度を大きくし比表面積を小さくすることにより水ガラスとの反応を抑えることを試みた。その結果、被覆剤の耐脱落性に大きな効果をもたらすことがわかった。しかし、粒度が過剰に大きくなると製造時の塗装機によるフラックス押出しで流動性が悪くなり、塗装性が劣化して生産性に支障を来たすようになるので、金属マグネシウムの適正な平均粒径と被覆剤中の添加量は十分吟味する必要があった。
【0011】
次いで、金属マグネシウムの粗粒化による塗装性劣化の改善を検討した。この対策として溶接棒で一般に活用される絹雲母を主成分とするセリサイトを被覆剤中に添加する方法があるが、セリサイトはOH基を含有するため溶着金属の拡散性水素量が多くなり低水素系棒としては適用できない。また、低水素系棒の主成分である炭酸石灰を細粒化したもの(平均粒径5〜10μm)を使用すればかなり改善できるが、機械的な粉砕による原料の細粒化には限界があり決定的な対策にならない。
【0012】
次に、諸性能に悪影響を及ぼさないTiO2源に着眼し実験を積重ねたところ、微細な酸化チタンを添加することにより粒度の大きい金属マグネシウムを使用してもフラックスの流動性が良く、塗装性を改善することができた。このように高靭性の溶着金属が得られる金属マグネシウムの効果を最大限に発揮させるには、微細な酸化チタンの添加が不可欠な原料であることがわかった。また、酸化チタンはフラックスの流動性を向上させるが、過剰に添加するとアーク力の低下や製造時に乾燥割れが発生し易くなるので適正な含有量とする必要があることも見出した。
【0013】
なお、本発明でいう酸化チタンとは塗料や顔料に使用されているものと同じ極めて微細なTiO2の粉末で、平均粒径が1μm以下、たとえば0.2〜0.4μmといったものである。また、平均粒径はレーザー光回折法により調査したものである。このような微粒子の酸化チタンはチタンの塩化物などを中間原料として化学反応により直接に粉末を生成させたものである。TiO2には結晶構造の相違によりアナターゼ、ブルーカイト、ルチルの3種類が知られているが、ブルーカイトは合成が困難なため工業材料としてはルチルとアナターゼが製造されている。本発明にはルチルとアナターゼのどちらも使用可能である。
【0014】
以下に本発明について詳述する。
まず、被覆剤中に添加する金属マグネシウムの適正平均粒径を調べるために次のような実験を行った。すなわち、表1に示す590N/mm2級高張力鋼用低水素系棒記号イと低温用鋼用低水素系棒記号ロの被覆剤中に金属マグネシウムを2.8%、平均粒径0.3μmの酸化チタン(ルチル)を0.8%添加し、金属マグネシウムの平均粒径を63〜243μmまで変化させ、これを直径4.0mm、長さ400mmのJIS G3523 SWY11の鋼心線に被覆塗装し乾燥して13種類の溶接棒を作成した。この溶接棒を用い、被覆剤の脱落試験と溶接作業性及び塗装性の調査を行なった。
【0015】
【表1】
【0016】
まず被覆剤の脱落試験は、その値を定量化するために、約1.5kgの溶接棒を板厚6mmの鋼板で作成した55mm×300mm×500mmの箱に入れ、この箱の長手方向を軸として1分間に40回転の速度で8分回転させた。その後、被覆剤の脱落した重量割合を測定し、その脱落率が5.0%未満を良好、5.0%以上10.0%未満をやや劣る、10.0%以上を劣るとした。
【0017】
溶接作業性の調査は、板厚16mm、幅100mm、長さ450mmの590N/mm2級鋼板をT型に組み、交流溶接機を用い、水平すみ肉溶接では電流170A、立向姿勢溶接では150Aの溶接条件で溶接し、アーク状態、スラグ状態、スパッタの多少などを調査した。その判定は各姿勢溶接の評価を総合判定し、良好を○印、やや劣るが△印、劣るが×印とした。
【0018】
塗装性の評価は、従来の低水素系棒に比べフラックスの流動性が同等以上のものを良好○印、やや劣るが△印、劣るが×印とした。以上の試験から得られた結果を表2および図1に示す。
【0019】
【表2】
【0020】
表2および図1から明らかなように、金属マグネシウムの平均粒径が130μm未満では水ガラスと反応して被覆剤の脱落率が高くなり、平均粒径が130〜199μmでは被覆剤の脱落率は低く良好であった。しかし、平均粒径が180μmを超えるとアークが不安定になってスパッタの飛散量が多くなり溶接作業性が劣化し、さらに213μm以上では製造時にフラックスの流動性が劣り塗装性が悪くなった。
【0021】
以上から、生産性および溶接作業性を満足しつつ輸送中の被覆剤の耐脱落性を優れたものにするには酸化チタンを適量添加し、金属マグネシウムの平均粒径を130〜180μmにすることが有効であることがわかった。
【0022】
以下に本発明における被覆剤の作用と成分範囲限定の理由を述べる。
金属マグネシウムの平均粒径の限定は最も重要であり、金属マグネシウムの水ガラスとの反応を抑え水素ガス発生による被覆剤中の空隙を減少させることにより、被覆剤と鋼心線または被覆剤同士の固着強度が向上し、輸送中の被覆脱落減少に極めて有効である。金属マグネシウムの平均粒径が130μm未満では水ガラスとの反応が激しくなり被覆剤が脱落し易く、逆に180μmを超えるとアーク発生時に電離し難くなりアーク状態が劣化し溶接作業性が悪くなり、また過剰に平均粒径が大きくなると塗装性も悪くなり生産性の劣化を招くようになる。
【0023】
被覆剤中への金属マグネシウム添加は、溶着金属中の酸素量を減少させ高靱性を得ることを目的とする。十分な靱性を確保するためには溶着金属中の酸素量は0.025%以下にする必要がある。金属マグネシウムの添加量が1.5%未満では溶着金属中の酸素量が上記の上限より多くなり、良好な低温靱性が得られない。また、4.0%を超えるとアーク力が弱くなり、保護筒の劣化も相まって溶接作業性が悪くなる。
【0024】
被覆剤中の酸化チタンは平均粒径が1μm以下の微粒子であって、金属マグネシウムの粗粒化に伴う製造時のフラックスの流動性を向上し滑り易くすることから良好な塗装性を確保できるものである。その添加量が0.4%未満ではその効果が発揮できず、3.5%を超えるとアークが弱くなり溶接作業性が劣化し、被覆剤原料間に微粒な酸化チタンが過剰に入り込んで乾燥中に被覆割れが発生し易くなり生産性が悪くなる。また平均粒径が1μmを超えると製造時にフラックスの流動性を向上する作用が不十分になる。
【0025】
なお、本発明で用いる金属マグネシウムと酸化チタン以外の被覆剤原料は次の通りである。金属炭酸塩は炭酸石灰、炭酸バリウムなどで、アーク中でCO2ガスを発生し大気中の窒素や酸素を遮断し健全な溶着金属を得るもので、金属弗化物は、蛍石、氷晶石などであり流動性の良いスラグを生成するために用いる。アーク安定剤はルチル(前記の酸化チタンとしてのルチルよりずっと粒径が大きいものであり、天然鉱物を粉末にしたものが一般的)、珪灰石などであり、スラグ生成剤は珪砂、長石、酸化マグネシウムなどである。また、脱酸剤はフェロシリコン、金属マンガン、フェロマンガンであり、合金剤は溶着金属の特性に合わせてフェロモリブデン、ニッケル、金属クロム、フェロバナジウム、フェロニオブなどが使用できる。固着剤とは珪酸ナトリウムや珪酸カリウムである。
【0026】
【実施例】
本発明を実施例で更に詳細に説明する。
表1に示す被覆剤に、表3に示すように金属マグネシウムの平均粒径と添加量を変え、かつ平均粒径0.3μmの酸化チタン(ルチル)の添加量を変化させて直径4.0mm、長さ400mmのJIS G3523 SWY11の鋼心線に被覆塗装および乾燥して20種類の溶接棒を作成した。この低水素系棒を用いて以下の試験条件で被覆剤の脱落率、溶接作業性、塗装性および溶着金属の酸素量と衝撃値の調査をした。
【0027】
【表3】
【0028】
被覆剤の脱落率、溶接作業性、塗装性の調査および判定は前述の試験要領と同じである。溶着金属の酸素量と衝撃値は被覆剤記号イでは高張力鋼用被覆アーク溶接棒のJIS Z3212、被覆剤記号ロでは低温用鋼用被覆アーク溶接棒のJIS Z3241に基づいた溶接を行い試験した。衝撃値は、被覆剤記号イでは衝撃試験温度を−45℃で試験して各6本の平均値が100J以上を良好とし、それ未満を不良とした。また被覆剤記号ロでは衝撃試験温度を−60℃で試験して各6本の平均値が120J以上を良好とし、それ未満を不良と判定した。それらの結果を表4にまとめて示す。
【0029】
【表4】
【0030】
表3および表4中、溶接棒No.14〜No.23は本発明例、溶接棒No.24〜No.33は比較例を示す。
本発明例である溶接棒No.14〜No.23は、金属マグネシウムの平均粒径と添加量が適正で酸化チタンも適量含有するので、被覆剤の脱落率が低く、良好な溶接作業性と塗装性が得られ、溶着金属の酸素量が低く衝撃値も良好な値を示すなど極めて満足な結果であった。
【0031】
比較例中、溶接棒No.24、No.29、No.30およびNo.32は、金属マグネシウムの平均粒径が細かいため被覆剤の脱落率が高くなった。そのうち、溶接棒No.29は、金属マグネシウムの添加量が少ないので溶着金属の酸素量が多く衝撃値も悪くなった。また、溶接棒No.30およびNo.32は、金属マグネシウムの添加量が多いのでアークが弱く不安定になりスパッタ飛散量が多く溶接作業性の劣化を招き、さらに、溶接棒No.32は、酸化チタンも多いので作業性は極めて悪く、被覆割れが生じて生産性も悪くなった。
【0032】
溶接棒No.26、No.28およびNo.33は、金属マグネシウムの平均粒径が大きいのでフラックスの流動性が悪く塗装性が悪くなり、アーク状態も劣化して溶接作業性が悪くなった。また、溶接棒No.26は、金属マグネシウムの添加量が少ないので溶着金属の酸素量が多く衝撃値が劣化し、酸化チタンも少ないので塗装性が悪くなった。溶接棒No.28は、金属マグネシウムの添加量も多いのでアークが弱くスパッタの飛散量が多くなって溶接作業性が悪くなった。
【0033】
溶接棒No.25、No.27およびNo.31は金属マグネシウムの平均粒径は適正であるので被覆剤の脱落率は低く良好である。しかし、溶接棒No.25は、金属マグネシウムの添加量が多いためアーク状態が悪く、また、溶接棒No.27は、酸化チタンが少ないため塗装性がやや悪くなった。溶接棒No.31は、金属マグネシウムの添加量が多いためアークが不安定でスパッタ飛散量も多くなり溶接作業性が劣化し、さらに酸化チタンが添加されないので塗装性も悪くなった。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の低水素系棒によれば良好な生産性と溶接作業性および高靱性の溶着金属を確保しつつ、輸送時や落下時などの衝撃による被覆剤の脱落を防止することができるので、健全な溶接部を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属マグネシウムの平均粒径が被覆剤の脱落率と溶接作業性および塗装性におよぼす影響を示すグラフ
【発明の属する技術分野】
本発明は、低水素系被覆アーク溶接棒に係り、特に輸送中の耐被覆脱落性に優れ、かつ生産性が良好で溶着金属の靭性を確保できる低水素系被覆アーク溶接棒(以下、低水素系棒と称する)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
低水素系棒は耐割れ性や靱性が良好であるため大型構造物用鋼材へ適用され、低温用鋼あるいは耐熱鋼などの溶接に使用されているが、近年低水素系棒はさらなる溶着金属の高靱性が要求され、種々改善がされている。例えば、特開平4−319092号公報では被覆剤中に金属マグネシウムを添加し、その粒度を規定することで溶着金属中の酸素量が減少し、高靱性を確保している。また、特許第3026899号公報では鋼心線の成分と被覆剤の主成分及び金属マグネシウムの粒度規定などにより高強度鋼材での低温靱性を優れたものにしている。このように低水素系棒で溶着金属の高靱性を確保するには、いずれも金属マグネシウム添加が欠かせないのが現状である。
【0003】
しかし、これら手法では溶接棒製造時の塗装性(生産性)を考慮し、金属マグネシウムの粒度は平均粒径を70〜120μmに規定した細かいものになっている。そのため製造時のフラックスの流動性は良いが、金属マグネシウムと固着剤である水ガラスが反応し、水素ガスが発生して被覆剤中に空隙が生じ易くなる。このような低水素系棒は輸送中に被覆剤の強度が劣化し、脱落し易くなる問題があり、このまま使用すると溶接欠陥を招くばかりか溶接できないことにもなる。また、金属マグネシウムは溶融点が650℃と低く、粒度が細かい場合はアーク発生時に被覆筒が劣化し易くなるのが現状である。
【0004】
低水素系棒の耐被覆脱落性の向上手段は種々検討されているが、例えば特公昭59−1155号公報には、被覆剤全体の粒度構成に着眼し、特に細粒域の10〜20μmの被覆剤を用いることにより被覆剤の脱落を減少している。また、特開平9−201695号公報では、繊維状のセピオライトを被覆剤に含有させ被覆剤の耐脱落性を良好にしている。しかしこれらは特に溶着金属の高靱性化を目的とするものではなく、このため水ガラスと反応しにくい金属の粉を使用しており、靱性に有効な強脱酸剤原料である金属マグネシウムを添加しない場合である。
【0005】
このように、溶着金属の高靱性化を目的とする低水素系棒においては金属マグネシウムが適用される場合が多いが、諸性能を満足しつつ輸送中の被覆剤の脱落を減少することは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような実状に鑑み、生産性、溶着金属の機械的性能および良好な溶接作業性を満足しつつ被覆剤の耐脱落性に優れる低水素系棒を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、平均粒径130〜180μmの金属マグネシウムを1.5〜4.0質量%(以下、%と称する)、平均粒径1μm以下の酸化チタンを0.4〜3.5%含有し、かつ金属炭酸塩、金属弗化物、アーク安定剤、スラグ生成剤、脱酸剤、合金剤、固着剤を含有する被覆剤を鋼心線に塗布してなることを特徴とする低水素系棒にある。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、溶着金属の高靭性化に有効な金属マグネシウムを被覆剤に添加し、諸性能を満足しつつ被覆剤の耐脱落性を改善する手段を鋭意研究した。
【0009】
まず、金属マグネシウムは前述のごとく溶接棒の製造過程で固着剤である珪酸ソーダや珪酸カリウムなどの水ガラスと反応し、水素ガスを発生する。この現象により製造時の乾燥工程では被覆剤中に空隙を生じるため輸送時に被覆剤が脱落し易くなることから、この反応を抑制することが肝要と考えた。
【0010】
そこで、まず金属マグネシウムに過マンガン酸カリウムなどによる表面コーティングを行い水ガラスとの反応を抑制することを試みたが被覆剤の耐脱落性は不十分であった。次に金属マグネシウムの粒度を大きくし比表面積を小さくすることにより水ガラスとの反応を抑えることを試みた。その結果、被覆剤の耐脱落性に大きな効果をもたらすことがわかった。しかし、粒度が過剰に大きくなると製造時の塗装機によるフラックス押出しで流動性が悪くなり、塗装性が劣化して生産性に支障を来たすようになるので、金属マグネシウムの適正な平均粒径と被覆剤中の添加量は十分吟味する必要があった。
【0011】
次いで、金属マグネシウムの粗粒化による塗装性劣化の改善を検討した。この対策として溶接棒で一般に活用される絹雲母を主成分とするセリサイトを被覆剤中に添加する方法があるが、セリサイトはOH基を含有するため溶着金属の拡散性水素量が多くなり低水素系棒としては適用できない。また、低水素系棒の主成分である炭酸石灰を細粒化したもの(平均粒径5〜10μm)を使用すればかなり改善できるが、機械的な粉砕による原料の細粒化には限界があり決定的な対策にならない。
【0012】
次に、諸性能に悪影響を及ぼさないTiO2源に着眼し実験を積重ねたところ、微細な酸化チタンを添加することにより粒度の大きい金属マグネシウムを使用してもフラックスの流動性が良く、塗装性を改善することができた。このように高靭性の溶着金属が得られる金属マグネシウムの効果を最大限に発揮させるには、微細な酸化チタンの添加が不可欠な原料であることがわかった。また、酸化チタンはフラックスの流動性を向上させるが、過剰に添加するとアーク力の低下や製造時に乾燥割れが発生し易くなるので適正な含有量とする必要があることも見出した。
【0013】
なお、本発明でいう酸化チタンとは塗料や顔料に使用されているものと同じ極めて微細なTiO2の粉末で、平均粒径が1μm以下、たとえば0.2〜0.4μmといったものである。また、平均粒径はレーザー光回折法により調査したものである。このような微粒子の酸化チタンはチタンの塩化物などを中間原料として化学反応により直接に粉末を生成させたものである。TiO2には結晶構造の相違によりアナターゼ、ブルーカイト、ルチルの3種類が知られているが、ブルーカイトは合成が困難なため工業材料としてはルチルとアナターゼが製造されている。本発明にはルチルとアナターゼのどちらも使用可能である。
【0014】
以下に本発明について詳述する。
まず、被覆剤中に添加する金属マグネシウムの適正平均粒径を調べるために次のような実験を行った。すなわち、表1に示す590N/mm2級高張力鋼用低水素系棒記号イと低温用鋼用低水素系棒記号ロの被覆剤中に金属マグネシウムを2.8%、平均粒径0.3μmの酸化チタン(ルチル)を0.8%添加し、金属マグネシウムの平均粒径を63〜243μmまで変化させ、これを直径4.0mm、長さ400mmのJIS G3523 SWY11の鋼心線に被覆塗装し乾燥して13種類の溶接棒を作成した。この溶接棒を用い、被覆剤の脱落試験と溶接作業性及び塗装性の調査を行なった。
【0015】
【表1】
【0016】
まず被覆剤の脱落試験は、その値を定量化するために、約1.5kgの溶接棒を板厚6mmの鋼板で作成した55mm×300mm×500mmの箱に入れ、この箱の長手方向を軸として1分間に40回転の速度で8分回転させた。その後、被覆剤の脱落した重量割合を測定し、その脱落率が5.0%未満を良好、5.0%以上10.0%未満をやや劣る、10.0%以上を劣るとした。
【0017】
溶接作業性の調査は、板厚16mm、幅100mm、長さ450mmの590N/mm2級鋼板をT型に組み、交流溶接機を用い、水平すみ肉溶接では電流170A、立向姿勢溶接では150Aの溶接条件で溶接し、アーク状態、スラグ状態、スパッタの多少などを調査した。その判定は各姿勢溶接の評価を総合判定し、良好を○印、やや劣るが△印、劣るが×印とした。
【0018】
塗装性の評価は、従来の低水素系棒に比べフラックスの流動性が同等以上のものを良好○印、やや劣るが△印、劣るが×印とした。以上の試験から得られた結果を表2および図1に示す。
【0019】
【表2】
【0020】
表2および図1から明らかなように、金属マグネシウムの平均粒径が130μm未満では水ガラスと反応して被覆剤の脱落率が高くなり、平均粒径が130〜199μmでは被覆剤の脱落率は低く良好であった。しかし、平均粒径が180μmを超えるとアークが不安定になってスパッタの飛散量が多くなり溶接作業性が劣化し、さらに213μm以上では製造時にフラックスの流動性が劣り塗装性が悪くなった。
【0021】
以上から、生産性および溶接作業性を満足しつつ輸送中の被覆剤の耐脱落性を優れたものにするには酸化チタンを適量添加し、金属マグネシウムの平均粒径を130〜180μmにすることが有効であることがわかった。
【0022】
以下に本発明における被覆剤の作用と成分範囲限定の理由を述べる。
金属マグネシウムの平均粒径の限定は最も重要であり、金属マグネシウムの水ガラスとの反応を抑え水素ガス発生による被覆剤中の空隙を減少させることにより、被覆剤と鋼心線または被覆剤同士の固着強度が向上し、輸送中の被覆脱落減少に極めて有効である。金属マグネシウムの平均粒径が130μm未満では水ガラスとの反応が激しくなり被覆剤が脱落し易く、逆に180μmを超えるとアーク発生時に電離し難くなりアーク状態が劣化し溶接作業性が悪くなり、また過剰に平均粒径が大きくなると塗装性も悪くなり生産性の劣化を招くようになる。
【0023】
被覆剤中への金属マグネシウム添加は、溶着金属中の酸素量を減少させ高靱性を得ることを目的とする。十分な靱性を確保するためには溶着金属中の酸素量は0.025%以下にする必要がある。金属マグネシウムの添加量が1.5%未満では溶着金属中の酸素量が上記の上限より多くなり、良好な低温靱性が得られない。また、4.0%を超えるとアーク力が弱くなり、保護筒の劣化も相まって溶接作業性が悪くなる。
【0024】
被覆剤中の酸化チタンは平均粒径が1μm以下の微粒子であって、金属マグネシウムの粗粒化に伴う製造時のフラックスの流動性を向上し滑り易くすることから良好な塗装性を確保できるものである。その添加量が0.4%未満ではその効果が発揮できず、3.5%を超えるとアークが弱くなり溶接作業性が劣化し、被覆剤原料間に微粒な酸化チタンが過剰に入り込んで乾燥中に被覆割れが発生し易くなり生産性が悪くなる。また平均粒径が1μmを超えると製造時にフラックスの流動性を向上する作用が不十分になる。
【0025】
なお、本発明で用いる金属マグネシウムと酸化チタン以外の被覆剤原料は次の通りである。金属炭酸塩は炭酸石灰、炭酸バリウムなどで、アーク中でCO2ガスを発生し大気中の窒素や酸素を遮断し健全な溶着金属を得るもので、金属弗化物は、蛍石、氷晶石などであり流動性の良いスラグを生成するために用いる。アーク安定剤はルチル(前記の酸化チタンとしてのルチルよりずっと粒径が大きいものであり、天然鉱物を粉末にしたものが一般的)、珪灰石などであり、スラグ生成剤は珪砂、長石、酸化マグネシウムなどである。また、脱酸剤はフェロシリコン、金属マンガン、フェロマンガンであり、合金剤は溶着金属の特性に合わせてフェロモリブデン、ニッケル、金属クロム、フェロバナジウム、フェロニオブなどが使用できる。固着剤とは珪酸ナトリウムや珪酸カリウムである。
【0026】
【実施例】
本発明を実施例で更に詳細に説明する。
表1に示す被覆剤に、表3に示すように金属マグネシウムの平均粒径と添加量を変え、かつ平均粒径0.3μmの酸化チタン(ルチル)の添加量を変化させて直径4.0mm、長さ400mmのJIS G3523 SWY11の鋼心線に被覆塗装および乾燥して20種類の溶接棒を作成した。この低水素系棒を用いて以下の試験条件で被覆剤の脱落率、溶接作業性、塗装性および溶着金属の酸素量と衝撃値の調査をした。
【0027】
【表3】
【0028】
被覆剤の脱落率、溶接作業性、塗装性の調査および判定は前述の試験要領と同じである。溶着金属の酸素量と衝撃値は被覆剤記号イでは高張力鋼用被覆アーク溶接棒のJIS Z3212、被覆剤記号ロでは低温用鋼用被覆アーク溶接棒のJIS Z3241に基づいた溶接を行い試験した。衝撃値は、被覆剤記号イでは衝撃試験温度を−45℃で試験して各6本の平均値が100J以上を良好とし、それ未満を不良とした。また被覆剤記号ロでは衝撃試験温度を−60℃で試験して各6本の平均値が120J以上を良好とし、それ未満を不良と判定した。それらの結果を表4にまとめて示す。
【0029】
【表4】
【0030】
表3および表4中、溶接棒No.14〜No.23は本発明例、溶接棒No.24〜No.33は比較例を示す。
本発明例である溶接棒No.14〜No.23は、金属マグネシウムの平均粒径と添加量が適正で酸化チタンも適量含有するので、被覆剤の脱落率が低く、良好な溶接作業性と塗装性が得られ、溶着金属の酸素量が低く衝撃値も良好な値を示すなど極めて満足な結果であった。
【0031】
比較例中、溶接棒No.24、No.29、No.30およびNo.32は、金属マグネシウムの平均粒径が細かいため被覆剤の脱落率が高くなった。そのうち、溶接棒No.29は、金属マグネシウムの添加量が少ないので溶着金属の酸素量が多く衝撃値も悪くなった。また、溶接棒No.30およびNo.32は、金属マグネシウムの添加量が多いのでアークが弱く不安定になりスパッタ飛散量が多く溶接作業性の劣化を招き、さらに、溶接棒No.32は、酸化チタンも多いので作業性は極めて悪く、被覆割れが生じて生産性も悪くなった。
【0032】
溶接棒No.26、No.28およびNo.33は、金属マグネシウムの平均粒径が大きいのでフラックスの流動性が悪く塗装性が悪くなり、アーク状態も劣化して溶接作業性が悪くなった。また、溶接棒No.26は、金属マグネシウムの添加量が少ないので溶着金属の酸素量が多く衝撃値が劣化し、酸化チタンも少ないので塗装性が悪くなった。溶接棒No.28は、金属マグネシウムの添加量も多いのでアークが弱くスパッタの飛散量が多くなって溶接作業性が悪くなった。
【0033】
溶接棒No.25、No.27およびNo.31は金属マグネシウムの平均粒径は適正であるので被覆剤の脱落率は低く良好である。しかし、溶接棒No.25は、金属マグネシウムの添加量が多いためアーク状態が悪く、また、溶接棒No.27は、酸化チタンが少ないため塗装性がやや悪くなった。溶接棒No.31は、金属マグネシウムの添加量が多いためアークが不安定でスパッタ飛散量も多くなり溶接作業性が劣化し、さらに酸化チタンが添加されないので塗装性も悪くなった。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の低水素系棒によれば良好な生産性と溶接作業性および高靱性の溶着金属を確保しつつ、輸送時や落下時などの衝撃による被覆剤の脱落を防止することができるので、健全な溶接部を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属マグネシウムの平均粒径が被覆剤の脱落率と溶接作業性および塗装性におよぼす影響を示すグラフ
Claims (1)
- 平均粒径130〜180μmの金属マグネシウムを1.5〜4.0質量%、平均粒径1μm以下の酸化チタンを0.4〜3.5質量%含有し、かつ金属炭酸塩、金属弗化物、アーク安定剤、スラグ生成剤、脱酸剤、合金剤、固着剤を含有する被覆剤を鋼心線に塗布してなることを特徴とする低水素系被覆アーク溶接棒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002160680A JP2004001048A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 低水素系被覆アーク溶接棒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002160680A JP2004001048A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 低水素系被覆アーク溶接棒 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004001048A true JP2004001048A (ja) | 2004-01-08 |
Family
ID=30430010
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002160680A Withdrawn JP2004001048A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 低水素系被覆アーク溶接棒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004001048A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2308634A1 (en) | 2009-10-07 | 2011-04-13 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | Titanium oxide material for welding materials, flux-cored wire, covered electrode, and submerged arc welding flux |
CN102179643A (zh) * | 2011-04-20 | 2011-09-14 | 荆巍 | 电焊条药皮用氧化镁粉的制备方法 |
JP2013515617A (ja) * | 2009-12-28 | 2013-05-09 | クレノックス ゲーエムベーハー | チタン含有副生成物を回収するための方法 |
CN114193025A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-03-18 | 武汉科技大学 | 一种25%Mn钢仰焊专用高锰焊条 |
-
2002
- 2002-05-31 JP JP2002160680A patent/JP2004001048A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2308634A1 (en) | 2009-10-07 | 2011-04-13 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | Titanium oxide material for welding materials, flux-cored wire, covered electrode, and submerged arc welding flux |
JP2011079021A (ja) * | 2009-10-07 | 2011-04-21 | Kobe Steel Ltd | 溶接材料用酸化チタン原料、フラックス入りワイヤ、被覆アーク溶接棒及びサブマージアーク溶接用フラックス |
CN102029487A (zh) * | 2009-10-07 | 2011-04-27 | 株式会社神户制钢所 | 焊接材料用氧化钛原料,药芯焊丝,涂药焊条和潜弧焊用焊剂 |
JP2013515617A (ja) * | 2009-12-28 | 2013-05-09 | クレノックス ゲーエムベーハー | チタン含有副生成物を回収するための方法 |
CN102179643A (zh) * | 2011-04-20 | 2011-09-14 | 荆巍 | 电焊条药皮用氧化镁粉的制备方法 |
CN114193025A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-03-18 | 武汉科技大学 | 一种25%Mn钢仰焊专用高锰焊条 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5207994B2 (ja) | Ar−CO2混合ガスシールドアーク溶接用メタル系フラックス入りワイヤ | |
BRPI0505405B1 (pt) | eletrodo com núcleo de baixa absorção de umidade, método para formar um filete de solda de baixo teor de hidrogênio difusível e componente de estabilização de arco. | |
WO2015005002A1 (ja) | 肉盛溶接用フラックス入りワイヤ | |
JP2010110817A (ja) | 低水素系被覆アーク溶接棒 | |
EP3988240A1 (en) | Flux-cored wire and welding method | |
JP2016187827A (ja) | ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ | |
JPS605397B2 (ja) | 低水素系被覆ア−ク溶接棒 | |
JP2008114264A (ja) | 耐候性鋼用ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ | |
JPH08257785A (ja) | 鋼溶接部の耐低温割れ性を改善するアーク溶接用フラックス入りワイヤ | |
JP2004001048A (ja) | 低水素系被覆アーク溶接棒 | |
JPS5847957B2 (ja) | 低温鋼用低水素系被覆ア−ク溶接棒 | |
JPH08257791A (ja) | 低水素系被覆アーク溶接棒 | |
JPH0521677B2 (ja) | ||
JP5133089B2 (ja) | 被覆アーク溶接棒用Mg合金粉および低水素系被覆アーク溶接棒 | |
JP5066370B2 (ja) | 被覆アーク溶接棒用希土類金属合金粉および低水素系被覆アーク溶接棒 | |
JP2009291802A (ja) | 直流電源溶接機用低水素系被覆アーク溶接棒 | |
JPS5853394A (ja) | 低水素系被覆ア−ク溶接棒 | |
JPH1110391A (ja) | 極厚鋼用多電極立向エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ | |
JP7346328B2 (ja) | 水平すみ肉溶接用低水素系被覆アーク溶接棒 | |
WO2016167098A1 (ja) | 被覆剤及び被覆アーク溶接棒 | |
WO2020054737A1 (ja) | 被覆アーク溶接棒および被覆アーク溶接方法 | |
JP2004034078A (ja) | チタニヤ系アーク溶接用フラックス入りワイヤ | |
JPH04351290A (ja) | 延性破壊抵抗特性の優れた極低温用鋼用ハステロイ系被覆アーク溶接棒 | |
JPH11239880A (ja) | 亜鉛めっき鋼板のアーク溶接方法 | |
JPH02211996A (ja) | 極細径のセルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050802 |