JP2004000116A - 携帯式動力刈払機 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作管の先端部の重量増加や大型化を招くことなく、操作管の軸線に対する回転刃の角度姿勢を変更できるようにする。
【解決手段】この携帯式動力刈払機は、操作管10と、この操作管に通挿された伝動軸40と、操作管の先端部に設けられた回転刃支持部材30を介して支持された回転刃31とを備え、動力源の回転出力を上記伝動軸40を介して上記回転刃31に伝達し、この回転刃を回転させるように構成された携帯式動力刈払機であって、上記回転刃支持部材30は、上記伝動軸40の先端が連結される入力軸32と、この入力軸とベベルギア機構を介して連携された回転刃取付け軸33とを備えるとともに、操作管10の先端部近傍において、横方向軸14周りに回動するようにして上記操作管10に支持されており、かつ、上記回転刃支持部材30を上記横方向軸14周りに回動操作するための操作手段60を備える。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、地表に生育する雑草等の草木をその根元付近から刈払う作業に用いる携帯式動力刈払機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の携帯式動力刈払機は、操作管の先端部に回転作業体を備え、動力源の回転出力を操作管内に通挿した伝動軸を介して回転作業体に伝達し、これを回転させるように構成されている。動力源は、たとえば小型ガソリンエンジンが採用され、一般的には操作管の基端部に連結されている。操作管には、グリップハンドルが装備される場合もある。
【0003】
回転作業体は、たとえば金属円板の外周に鋸刃のような刃が設けられた回転刃が採用される。たとえば、特許文献1に示されているように、通常、この回転刃の回転軸は、操作管の軸線に対して交差させられる。これは、作業中、回転刃ができるだけ刈払い作業の対象となる地表と平行となるようにするためである。
【0004】
刈払い作業は、機体を保持した作業者が、上記の操作管を振回操作して、回転刃を地表に沿って移動させることにより行う。
【0005】
ところで、刈払い作業の対象となる地表は、かならずしも平坦となっているとは限らず、爪先上がり、あるいは爪先下がりの傾斜となっている場合もある。このような場合、操作管の軸線に対する回転刃の回転軸の交差角度を固定してしまうと、回転刃を地表と平行とするために、操作管の基端方を高く持ち上げたり、また、低い位置をとらせたりする必要があり、作業が非常にしづらくなる。また、平坦な地表の刈払い作業をする場合であっても、背丈のある作業者は、操作管の基端を低く保持し、逆に背丈のない作業者は、操作管の基端を高く持ち上げねばならず、作業がしづらくなる。操作管の基端にエンジンが直結されている場合には、エンジンの重さがあるので、上記のような作業のしづらさは、なおさらとなる。
【0006】
そこで、従来、たとえば特許文献2に示されているもののように、操作管の軸線に対する回転刃の回転軸の角度を調整可能とすることにより、対象となる地表の傾斜に応じて、あるいは作業者の背丈に応じて、操作管の基端部を作業者にとって楽な高さに保持しつつ、回転刃に地表と平行な姿勢をとらせることができるようにしたものがある。
【0007】
【特許文献1】
特開昭63−56214号公報
【特許文献2】
実公平3−17619号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献2に示された構成は、操作管の先端に斜め下方に延びる支持杆を設け、この支持杆に回転刃を前後揺動可能に取り付ける一方、伝動軸として、フレキシブルチューブの内部に可撓性のある伝動軸を挿通したものを用い、操作手段によって操作管と伝動軸とを相対移動させることにより、回転刃の角度を調整できるようにしている。
【0009】
しかしながら、上記の構成においては、操作管の先端から下方に大きく離れた位置において比較的重量のある回転刃が支持されているため、操作管を左右方向に振回する場合に慣性力の影響を受けて操作管が軸転してしまい、そのために回転刃が左右に揺動してしまうという問題がある。すなわち、操作管の振回操作をする場合、回転刃が不安定に揺動してしまうのであり、このことは、作業性の悪化につながる。
【0010】
また、上記の構成においては、操作管の先端部から回転刃までの寸法が比較的大きくなるため、地表から離れた位置に障害物が存在するような状況では、非常に刈払い作業がしづらくなるという問題もある。
【0011】
加えて、操作管の先端部の重量が大きくなるため、振回操作がしづらいという問題もある。
【0012】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、操作管の先端部の重量増加や大型化を招くことなく、操作管の軸線に対する回転刃の角度姿勢を変更できるようにすることをその課題としている。
【0013】
【発明の開示】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を採用した。
【0014】
すなわち、本願発明に係る携帯式動力刈払機は、操作管と、この操作管に通挿された伝動軸と、操作管の先端部に設けられた回転刃支持部材を介して支持された回転刃とを備え、動力源の回転出力を上記伝動軸を介して上記回転刃に伝達し、この回転刃を回転させるように構成された携帯式動力刈払機であって、
上記回転刃支持部材は、上記伝動軸の先端が連結される入力軸と、この入力軸とベベルギア機構を介して連携された回転刃取付け軸とを備えるとともに、操作管の先端部近傍において、横方向軸周りに回動するようにして上記操作管に支持されており、かつ、
上記回転刃支持部材を上記横方向軸周りに回動操作するための操作手段を備えることを特徴としている。
【0015】
好ましい実施の形態においては、上記伝動軸は、少なくとも操作管の先端部付近において可撓性を有しているとともに、少なくとも操作管の先端部付近において可撓性を有する保持管内に通挿された格好で配置されている。
【0016】
好ましい実施の形態においてはまた、上記回転刃支持部材は操作管の軸線に対して上下方向に離間した位置において、横方向軸周りに回動するようにして操作管に支持されており、上記操作手段は、上記操作管の先端部と上記保持管とに軸方向の相対移動を付与するように構成されている。
【0017】
上記回転刃支持部材が横軸周りに回動すると、操作管に対する回転刃の角度姿勢が変化する。回転刃支持部材は、操作管に対して回動可能となっているため、回転刃と操作管との上下方向の距離が最小に維持されたまま、回転刃の角度姿勢を変更することができる。したがって、操作管の振回操作に際しても、回転刃の質量に起因して操作管に強い軸転力が作用するということはなく、特許文献2(実公平3−17619号公報)の構成においてみられたような、操作管振回操作における回転刃の横揺れといった不安定性は改善される。また、重量増加を最小限に抑制しつつ、軽快な刈払い作業を行うことができる。
【0018】
また、操作管と回転刃との上下方向の寸法が小であるため、地表に対して比較的低い位置に障害物が存在するような状況においても、回転刃の角度姿勢を最適に維持しつつ、刈払い作業を行うことができる。
【0019】
好ましい実施の形態においては、上記操作管の軸線に沿う垂直断面において、上記回転刃支持部材と上記操作管の一方には、上記横方向軸を中心とする円弧状外面をもつガイド面が形成されている一方、上記回転刃支持部材と上記操作管の他方には、上記横方向軸を中心とする円弧状内面をもつカバーが設けられており、操作管に対して回転刃支持部材が上記横方向軸周りに回動するとき、上記カバーが上記ガイド面に沿ってスライド移動するように構成されている。
【0020】
このように構成することにより、操作管に対して回転刃支持部材が回動しても、操作管の先端と回転刃支持部材の基端との間隙が外部に臨むことがなく、カバーによって覆われるので、刈払い作業中、あたりの粉塵や刈られた草片が上記間隙内に入り込んだり、かみ込んだりして回転刃支持部材の回動に支障をきたすといった不具合が未然に防止される。
【0021】
上記のような回転刃の角度変更のための操作は、操作管が通挿される保持管と操作管との間に軸方向の相対移動を与えるようにしている。たとえば、回転刃支持部材が伝動軸の軸線に対して下方に位置する横方向軸周りに回動するように構成されている場合、操作管が保持管に対して相対的に後方に移動すると、保持管に突っ張り力が作用し、これが回転刃支持部材を前方に押すことになり、その結果回転刃支持部材は下向きに回動する。逆に、操作管が保持管に対して相対的に前方に移動すると、保持管に引っ張り力が作用し、これが回転刃支持部材を後方に引っ張ることになり、その結果回転刃支持部材は上向きに回動する。
【0022】
このように操作手段を構成することにより、回転刃支持部材を回動させるための付加的な構成を操作管の先端部に設ける必要がなく、操作管の先端部の重量増加がない。このことによっても、操作管を振回して行う刈払い作業の軽快さがより高まる。
【0023】
好ましい実施の形態において、上記操作手段は、上記操作管を基端側の第1部分と先端側の第2部分とに分割するとともに第2部分が第1部分に対して伸縮可能に構成し、第2部分を第1部分に対して伸縮させることができるように構成されている。
【0024】
この場合において、好ましくは、上記第2部分は上記第1部分に対して伸出するように付勢されている一方、上記第1部分と第2部分との一方に他端を止着したケーブルの一端を牽引・繰り出しすることができるようにした操作体を上記第1部分と第2部分の他方に設ける。
【0025】
上記操作体としては、たとえば、一方向に回動操作することにより、上記ケーブルの他端を巻き取り、他方向に回動操作することにより、上記ケーブルの他端を繰り出すことができるように構成した回動操作体とすることができる。
【0026】
他の好ましい実施の形態において、上記操作手段は、上記保持管と一体的なラックを設ける一方、操作管に支持した回動操作体の軸に取付けたピニオンまたはセクタギアを上記ラックに係合させることにより構成されている。
【0027】
さらに他の好ましい実施の形態において、上記操作手段は、上記保持管と一体となって操作管の軸線方向に往復移動可能であり、一部が操作管を貫通して外部に露出する移動体を設けるとともに、操作体を操作することによって上記移動体を往復移動させるように構成されている。
【0028】
さらに他の好ましい実施の形態において、上記操作手段は、上記伝動軸を回転可能かつ軸方向相対移動不能に支持し、かつ、操作管の軸線方向に往復移動可能であるとともに一部が操作管を貫通して外部に露出する移動体を設けるとともに、操作体を操作することによって上記移動体を往復移動させるように構成されている。
【0029】
これらの場合において、好ましくは、上記移動体が一方向に付勢されている一方、この移動体に他端を止着したケーブルの一端を操作体を操作することによって牽引・繰り出しするように構成されている。
【0030】
これらの場合において、上記操作体は、たとえば、一方向に回動操作することにより、上記ケーブルの他端を巻き取り、他方向に回動操作することにより、上記ケーブルの他端を繰り出すことができるように構成した回動操作体とすることができる。
【0031】
上記ケーブルは、たとえば、ベアケーブルとすることができ、この場合、上記回動操作体は、操作管の適部に設けられる。
【0032】
上記ケーブルはまた、たとえば、両端が固定支持された可撓性のアウタ筒内に通挿されたものとすることができ、この場合、上記回動操作体は、操作管もしくはこれと一体的な部材の適所に設けられる。
【0033】
他の好ましい実施の形態において、上記操作手段は、上記移動体における上記操作管の外部に露出する部位に、雄ねじが形成された筒部を一体的に設けるとともに、上記雄ねじに螺合する雌ねじを内周に有し、定位置で回転する筒状の操作体を設けることによって構成されている。
【0034】
このような構成によれば、筒状の操作体を把持してこれを操作管の軸心周りに回転させることにより、上記移動体が操作管の軸方向にねじ送りされる。その結果、保持管と操作管との間、あるいは、伝動軸と操作管との間に軸方向の相対移動を付与することができ、その結果、回転刃の角度姿勢を変更することができる。
【0035】
さらに他の実施の形態において、上記操作手段は、上記移動体における上記操作管の外部に露出する部位に、雄ねじが形成されるとともに内周が上記操作管の外周に沿う筒部を一体的に設けるとともに、この筒部を拡縮可能に構成する一方、上記筒部には、上記雄ねじに螺合する雌ねじを内周に有し、正逆方向に回転することによって上記筒部を拡縮することができる筒状の操作体を設けることによって構成されている。
【0036】
このような構成によれば、筒状の操作体を一方向に回転するとこの操作体が螺合する筒部が縮径し、摩擦力によって移動体と操作管とが相互固定状態となる一方、筒状の操作体を他方向に回転するとこの操作体が螺合する筒部の縮径状態が解除され、操作管と移動体との相互固定状態が解除される。このとき、移動体は操作管に対して軸方向に移動可能となるので、上記筒部を把持してこの移動体ないし保持管を相対移動させることができる。これにより、回転刃の角度姿勢が変更されるが、変更後の姿勢は、再度操作体を一方向に回転して移動部材と操作管とを相互固定状態とすればよい。
【0037】
この場合、筒部は、その端部から複数のスリットを形成することにより、拡縮可能とすることができる。
【0038】
さらに他の実施の形態において、上記操作手段は、上記移動体における上記操作管の外部に露出する部位に、この部位に設けたねじ穴に基端のねじ軸をねじ込むことによってグリップハンドル状の操作体を設け、この操作体を軸転させて上記雄ねじを所定以上螺進させると上記移動体が上記操作管に圧接されるようにすることにより構成されている。
【0039】
このような構成によれば、グリップハンドル状の操作体を軸転させることにより、移動部材と操作管とを相互固定状態としたり、軸方向に相対移動可能な状態としたりすることができる。したがって、グリップハンドル状の操作体を把持して移動部材と操作管とを相互に相対移動させて回転刃の角度姿勢を所望のように変更した後、グリップハンドル状の操作体を所定方向に軸転させて移動部材と操作管とを相互固定状態とすれば、回転刃の変更後の角度姿勢が保持される。
【0040】
他の好ましい実施の形態において、上記回転刃支持部材は、ほぼ操作管の軸線と直交する横方向軸周りに回動するようにして、上記操作管に支持されている。
【0041】
この場合、上記操作手段は、上記操作管に沿って配置されたロッドまたはワイヤを軸方向に移動させることによって上記回転刃支持部材を回動させるように構成することができる。
【0042】
本願発明のその他の特徴および利点については、図面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明らかとなろう。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0044】
図1は、本願発明の第1の実施形態に係る携帯式動力刈払機1の全体構成を示す。この刈払機1は、操作管10と、この操作管10の基端に連結された小型エンジン20と、操作管10の先端部に支持された回転刃31とを備えて基本的に構成され、小型エンジン20の回転出力は、操作管10の内部に通挿された伝動軸40(図2,3,4参照)を介して回転刃31に伝達されるようになっている。
【0045】
操作管10は、アルミニウム等の軽量金属パイプによって形成され、図2によく表れているように、その基端部には、クラッチハウジング11が一体的に取付けられている。このクラッチハウジング11は、エンジン20の本体に連結され、これにより、操作管10の基端部がエンジン20に連結される。クラッチハウジング11の内部には、クラッチドラム12が回転可能に軸支されており、このクラッチドラム12の軸13には、伝動軸40の基端が連結されている。クラッチドラム12は、エンジン側のクラッチシュー(図示略)と協働して遠心クラッチを形成している。図示しないスロットルレバーを操作することによってエンジン20の回転数を上げると、遠心クラッチがエンジン20の回転出力をクラッチドラム12に伝え、伝動軸40を回転させる。
【0046】
操作管10の先端部には、回転刃支持部材30が設けられる。この回転刃支持部材30は、図3に良く表れているように、上記の伝動軸40の先端部が連結される入力軸32と、この入力軸32に対してベベルギア機構を介して連携された回転刃取付け軸33とがハウジング35内に収容された構成を備えている。すなわち、上記入力軸32は、その先端に第1ベベルギア34を備え、上記ハウジング35の基端側筒部35A内において、ベアリング36を介して回転可能に支持されている一方、上記回転刃取付け軸33は、その基端側に上記第1ベベルギア34と噛み合う第2ベベルギア37を備え、上記ハウジング35の先端側筒部35B内において、ベアリング38を介して回転可能に支持されている。すなわち、この回転刃支持部材30においては、入力軸32と回転刃取付け軸33とが120度程度の角度で交差するように、回転動力伝達軸の方向が変換されている。回転刃取付け軸33の先端には、回転刃31が取付けられる。この回転刃31は、たとえば、金属円板の外周に鋸刃を直接形成したもの、あるいは超鋼チップ刃を取付けたものなどが好適に用いられる。
【0047】
上記回転刃支持部材30は、そのハウジング35の基端側筒部35Aが、上記操作管10の先端部に対して、横方向軸14周りに回動可能に連結される。より詳しくは、操作管10の先端部には、補強管15が套嵌され、この補強管15には、伝動軸40の下方において、横方向に延びるピン14aが支持される一方、このピン14aを介して、上記回転刃支持部材30のハウジング35の基端側筒部35Aが回動可能に連結される。これにより、上記回転刃支持部材30は、図3に仮想線で示すように、上記基端側筒部35Aと上記操作管10とが互いに衝合して同一軸心をもつ姿勢から、図3に実線で示すように、下向きに所定角度傾く姿勢までの間を、回動可能となる。
【0048】
伝動軸40は、少なくとも操作管10の先端部と上記回転刃支持部材30の基端側筒部35A内を通る部位が、可撓性を有している必要がある。図に示す実施形態では、上記伝動軸40は、いわゆるフレキシブル軸と呼ばれる部材を採用することができる。このフレキシブル軸は、たとえば、細い金属芯の周りに、金属細線を密に、かつ複数重に巻き付けた構成のものであり、回転トルクを効果的に伝達できながら、比較的自由に撓曲することができるものである。
【0049】
図に示す実施形態においてはまた、上記可撓性の伝動軸40は、たとえば樹脂で成形した保持管50内に通挿された格好で配置されており、この保持管50内において、心ぶれを起こすことなく、安定的に回転する。そして、この保持管50は、その基端側が操作管10の基端部の内壁に対して実質的に固定され、先端部が上記回転刃支持部材30の基端側筒部35Aの内部において実質的に固定されており、中間部がいくつかのスペーサ51によって操作管10の内壁に保持されている。この保持管50もまた、上記伝動軸40と同様に、少なくとも操作管10の先端部と上記基端側筒部35A内を通る部位が可撓性を有している必要があるが、この保持管50として、その全長をある程度の変形が可能な樹脂パイプで構成することにより、上記の必要を簡便に満足することができる。
【0050】
なお、伝動軸40は、上記したように、その基端がクラッチドラム12の軸13に、先端が回転刃支持部材30における入力軸32に、それぞれ連結されるが、この連結の意味は、回転力が伝達されるように連結されるとの意味である。したがって、たとえば、伝動軸40の端部を角軸状、またはスプライン状とするとともに、上記クラッチドラム12の軸13あるいは上記入力軸32の各端面に、上記角軸状またはスプライン状の伝動軸40の端部を受け入れる角穴またはスプライン穴を形成して、伝動軸40がその軸方向に若干遊び動しうるようにしておくとよい。
【0051】
さて、上記したように、操作管10の先端部には、回転刃支持部材30が上記ピン14aを中心として回動しうるが、そのための操作手段60として、図に示す実施形態では、次のように構成している。
【0052】
まず、操作管10は、基端側の第1部分10Aと先端側の第2部分10Bとに分割され、第2部分10Bが第1部分10Aに対して軸方向に伸縮自在に連携される。すなわち、図4に良く表れているように、第2部分10Bの径が第1部分10Aの径より若干小とされ、第2部分10Bの基端が第1部分10Aの先端に一定距離摺動可能に挿入されている。図に示す実施形態では、操作管10の第1部分10Aの外周に、吊りベルトを引っかけるための金具19の基端リング部19Aが套嵌されるとともに、グリップを兼ねた軟質樹脂製の筒状パッド16が套嵌されている。一方、操作管10の第2部分10Bには、横方向に延びるグリップハンドル17がブラケット18を介して取付けられている。このブラケット18は、第2部分10Bに套嵌されるバンド部18Aと、ハンドル17を保持するハンドル保持部18Bとを有している。そして、上記ブラケット18のバンド部18Aと、上記筒状パッド16の前端のバネ受け部材16Aとの間の第2部分10Bの外周には、圧縮コイルバネ25が套挿されている。これにより、操作管10の第2部分10Bは、上記圧縮コイルバネ25により、常時第1部分10Aに対して伸長方向に付勢されていることになる。
【0053】
操作管10の先端側第2部分10Bにはまた、上記のグリップハンドル17より先方の部位に、第2部分10Bを第1部分10Aに対して伸縮動作させるための回動式操作ハンドル26が取付けられている。この操作ハンドル26は、操作管10の第2部分10Bに套嵌されるバンド部27に設けた軸27Aに対して所定の摩擦抵抗をもって、あるいは段階係止機構(図示略)を介することによって、回動可能に取付けられており、円板状の巻き掛け部26Aと、この巻き掛け部26Aから延出するアーム部26Bとを有している。巻き掛け部26Aには、一端28Aが止められたワイヤ28が巻き掛けられ、このワイヤ28は、操作管10に沿って配索され、他端28Bは、操作管10の基端側第1部分10Aの適部に止められている。
【0054】
操作ハンドル26を図4の矢印A方向に回動させると、ワイヤ28は巻き掛け部26Aから繰り出され、操作管10の先端側第2部分10Bは、上記圧縮コイルバネ25の付勢力により、第1部分10Aに対して先端方に伸長する。逆に、操作ハンドル26を図4の矢印B方向に回動させると、ワイヤ28は巻き掛け部26Aに巻き取られ、操作管10の第2部分10Bは、上記の圧縮コイルバネ25の付勢力に抗して基端方に後退する。
【0055】
以上のことから、操作ハンドル26を回動操作することにより、操作管10の先端側第2部分10Bとその内部に通挿されて回転刃支持部材30に至る保持管50との間に軸方向の相対動が与えられる。
【0056】
操作ハンドル26を矢印A方向に回動させて操作管10の第2部分10Bを伸長させると、保持管50は、引っ張り力が作用して相対的に第2部分10Bに引き込まれる格好となるから、回転刃支持部材30は、図3に矢印Pで示すように回動し、最終的に図3に仮想線で示すように、その基端側筒部35Aの軸線が操作管10の軸線と一致する姿勢をとることができる。逆に、操作ハンドル26を矢印B方向に回動させて操作管10の第2部分10Bを後退させると、保持管50は、圧縮力が作用して相対的に第2部分10Bから押し出される格好となるから、回転刃支持部材30は、図3に矢印Qで示すように回動し、最終的に図3に実線で示すような姿勢をとることができる。前述したように、回転刃支持部材30における入力軸32と回転刃取付け軸33とのなす角度は、120度程度である。したがって、図3の仮想線で示す姿勢においては、回転刃31と操作管10とのなす角度は、30度程度である。そうすると、回転刃支持部材30の回動範囲、すなわち、図3に仮想線で示す状態から実線で示す状態までの回動角度を30度程度に設定すると、上記の操作により、回転刃31の角度姿勢を、操作管10に対して30度程度傾斜する状態から、操作管10とほぼ平行な状態まで自由に変更することが可能となる。
【0057】
上記構成の刈払機1を用いた刈払い作業にあたっては、作業者は、グリップ16、あるいはグリップハンドル17を把持しつつ、操作管10を左右に振回し、回転刃31を地表に沿って移動させるようにする。回転刃31は、伝動軸40の回転が回転刃支持部材30における入力軸32、回転刃取付け軸33に伝達されることにより、所定方向に回転させられる。背丈のある作業者の場合は、操作ハンドル26を操作して、回転刃31の姿勢を図3の矢印P方向に回動して、操作管10とのなす角度を大きくすることにより、回転刃31を地表に沿わせることができる。逆に、背丈の低い作業者の場合は、操作ハンドル26を操作して、回転刃31の姿勢を図3の矢印Q方向に回動して、操作管10とのなす角度を小さくすることにより、回転刃31を地表に沿わせることができる。
【0058】
また、爪先下がりの斜面の刈払い作業を行う場合には、回転刃31の角度姿勢を操作管10とのなす角度が小さくなるようにする。逆に、爪先上がりの斜面の刈払い作業を行う場合には、回転刃10の角度姿勢を操作管とのなす角度が大きくなるようにする。
【0059】
このように、上記構成の刈払機によれば、機体を楽な姿勢で保持しつつも、地表の傾斜や作業者の背丈に関わりなく、地表に対する回転刃の姿勢を適正としながら、効果的な刈払い作業を行うことができる。
【0060】
また、回転刃支持部材30は、操作管10の先端部に直接的に回動可能に支持されているから、回転刃31と操作管10との間の寸法が小さく、換言すれば、回転刃10を含めた回転刃支持部材30の重心と操作管10の軸線との離間距離が小さいから、操作管10を振回操作する場合に無駄な回転モーメントが発生することがなく、回転刃31の左右方向の姿勢が安定した状態で作業を続行することができる。また、操作管10の先端方の軽量化が達成されており、操作管10を振回する操作を軽快に行うことができ、疲労が少なく、効率的な刈払い作業を行うことができる。さらには、操作管10の先端における上下寸法が縮小させられていることから、地表から上下に狭い空間内にも上記操作管および回転刃を挿入して、刈払い作業を問題なく行うことができる。
【0061】
図5は、本願発明の携帯式動力刈払機1の第2の実施形態を示す。この実施形態においては、回転刃支持部材30が、操作管10の先端部に対し、その軸線より上位において回動可能となっていること、および、回転刃支持部材30において、入力軸32と回転刃取付け軸33とが、直角に交差している点が、上記した第1の実施形態に対して異なり、その余の構成は、共通しているので、第1の実施形態の部材と共通する部材に同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
【0062】
この第2の実施形態においては、操作ハンドル26の操作によって生じる回転刃31の動きが第1の実施形態とは逆になる。すなわち、操作ハンドル26を図4の矢印A方向に回動させて操作管10の第2部分10Bを伸長させると、回転刃31は図5の矢印R方向に回動し、やがて仮想線で示すように、操作管10に対して平行をなすようになる一方、操作ハンドル26を図4の矢印B方向に回動させて操作管10の第2部分10Bを退避させると、回転刃31は図5の矢印S方向に回動し、実線で示すように、操作管10に対してたとえば30度傾斜した姿勢をとるようになる。この実施形態においても、操作ハンドル26を操作することにより、回転刃31の回動姿勢を、図5に実線で示す姿勢と仮想線で示す姿勢の範囲を自由に変更することができ、第1の実施形態について上述したのと同様の利点を享受することができる。
【0063】
図6〜図9は、本願発明の第3の実施形態に係る携帯式動力刈払機を示している。第3の実施形態に係る携帯式動力刈払機1は、以下の点において上記の第1の実施形態と異なる。なお、第1の実施形態では、操作管10は第1部分と第2部分とに分割していたが、以下の実施形態においては、操作管10は、実質的に単一の部材としてよい。
【0064】
まず、回転刃支持部材30は、操作管10の先端部に対し、その軸線より下方においてピン14aを中心として回動可能に連結されているが、この実施形態では、操作管10の先端を、上に向かうほど後退するように、斜めにカットしている。そのため、図7に仮想線で示すように、回転刃支持部材30は、矢印P方向に回動することによってこの回転刃支持部材30の基端側筒部35Aと操作管10の先端とが衝合する状態において、操作管10と同一軸心をもつ姿勢からさらに上方にたとえば15度傾斜するようになる。したがって、回転刃支持部材30の基端側筒部35Aが操作管10と同一軸心をもつ姿勢から30度下方に傾斜するまで回動できるとすると、結局、この実施形態では、45度の角度範囲において、回転刃支持部材30が回動可能となり、上記の第1の実施形態よりも、回転刃31の角度調整範囲が拡大する。
【0065】
また、この実施形態では、垂直縦断面において、操作管10の先端部の上面に、上記ピン14aを中心とする円弧状外面をもつガイド面15aを設ける一方、回転刃支持部材30の基端側筒部35Aに、上記ガイド面15aに摺動しうる円弧状内面を有するカバー35aが設けられている。このカバー35aは、図7に実線で示すように、回転刃支持部材30が最も下方に回動した状態においてもなお、一部が上記ガイド面15aに重なるようにしてあり、したがって、この実施形態においては、上記回転刃支持部材30の回動姿勢の如何にかかわらず、回転刃支持部材30の基端側筒部35Aと操作管10の先端部との間隙がカバー35aによって覆われて外部に露出することがなく、刈払い作業中、外部の粉塵や刈られた草片等が上記の間隙に入り込んだり、食い込んだりして、回転刃支持部材30の回動に支障が生じるといった不具合を未然に回避することができる。
【0066】
次に、この第3の実施形態では、上記回転刃支持部材30をピン14aを中心として回動操作するための操作手段60として、次のように構成している。
【0067】
図8に示されているように、保持管50を固定的に内包する移動体第1部材70Aが操作管10の内部においてその軸方向にスライド移動可能に設けられている。この移動体第1部材70Aは、たとえば、樹脂やアルミニウムによって形成され、全体として上記保持管50を固定的に内包する筒状を呈しているとともに、所定の軸方向長さ寸法を有しており、少なくとも前後端において、操作管10の内壁に摺接するフランジ71が形成されている。また、軸方向の中間部の外周には、2つのフランジによって環状の係合溝72が形成されている。一方、操作管10の外周には、パイプ状を呈した移動体第2部材70Bが摺動可能に外嵌されている。この移動体第2部材70Bもまた、樹脂やアルミニウムによって形成することができる。この移動体第2部材70Bの適部には、半径方向に貫通するねじ穴を有するボス部73が形成されており、このボス部73のねじ穴にねじ込んだねじ74の先端が、操作管10の軸方向に延びるようにこの操作管10に形成した長穴61を通って、上記移動体第1部材70Aの環状の係合溝72に係合させられている。これにより、保持管50および移動体第1部材70Aの回転位置にかかわりなく、移動体第1部材70Aおよびこれに内包される保持管50ならびに移動体第2部材70Bが、一体となって、上記長穴61が許容する範囲内を操作管の軸方向に往復移動可能となる。
【0068】
伝動軸40の基端側は、第1の実施形態と同様に、クラッチドラム12の軸に対してスプライン係合、または角軸と角穴との係合により、相対回転不能かつ軸方向相対移動可能に連結されている。また、この伝動軸40を内包する保持管50は、その軸方向の適当箇所において、操作管10の内壁との間にスペーサ51が介装されている。なお、このスペーサ51は、保持管50側に固定的となっており、操作管10の内壁に対しては、摺動可能である。この実施形態では、保持管50の最も基端側のスペーサ51の外周には、Oリング51Aが嵌着されており、グリス流動が阻止される。
【0069】
移動体第2部材70Bは、その前方において操作管10に嵌着したストッパリング62との間に介装した圧縮コイルバネ25によって常時基端側に付勢されている。また、上記ストッパリング62のさらに前方には、図9に示すように、第1の実施形態において説明したのと同様の回動式操作ハンドル26が設けられており、この操作ハンドル26を回動することにより、他端28Bが上記移動体第2部材70Bに止着されたケーブル28の一端28Aを牽引・繰り出しすることができるようになっている。したがって、この操作ハンドル26を図9の矢印A方向またはB方向に回動させることにより、移動体第2部材70B、移動体第1部材70Aないし保持管50を、操作管10の軸方向に往復移動させることができるのであり、このことは、操作ハンドル26を回動操作することにより、操作管10と、保持管50との間に軸方向の相対動が与えられることを意味する。
【0070】
第1の実施形態について、図3を参照して説明したのと同様の原理により、操作ハンドル26を図9の矢印A方向に回動操作すると、操作管10の先端において、保持管50が引き込まれることになるため、回転刃支持部材30は、図7の矢印P方向に回動し、同図に仮想線で示す姿勢をとる。逆に、操作ハンドル26を図9の矢印B方向に回動すると、操作管10の先端において、保持管50が押し出されることになるため、回転刃支持部材30は、図7の矢印Q方向に回動し、同図に実線で示す姿勢をとる。
【0071】
このように、この第3の実施形態においても、第1の実施形態について説明したとの同様の作用効果を奏することができる。
【0072】
図10は、上述の第3の実施形態に適用可能な操作手段60の変形例を示しており、回動式操作ハンドル26を操作することにより、直接的に保持管50と操作管10との間に相対動を与えるようにしている。すなわち、保持管50を固定的に内包する移動体70の下面にラック75を形成する一方、操作管10にブラケットハウジング63を外嵌し、このブラケットハウジング63に対して操作ハンドル26を操作管10より下位において横方向のピン64を中心として回動可能に支持し、かつ、このブラケットハウジング63内に、上記操作ハンドル26と一体的に回動しつつ上記のラック75に噛み合うセクタギア65を設けている。このセクタギア65には、複数の係合穴66が形成されているとともに、ブラケットハウジング63にはこれらの係合穴66に向けて付勢されたボール67が埋設保持されており、これにより、操作ハンドル26を所定回動角度ごとに段階係止できるようにしてある。このような構成によっても、操作ハンドル26を回動操作することにより、保持管50と操作管10とに軸方向の相対動を与え、図7について説明したのと同様に、回転刃支持部材30の角度変更を行うことができることは、容易に理解されよう。なお、もちろん、上記のセクタギア65は、ピニオンであってもよいし、上記のように操作ハンドル26を所定角度ごとに段階係止できるようにする代わりに、操作ハンドルの回動に所定の抵抗を付与しておいてもよい。
【0073】
図11もまた、上述の第3の実施形態に適用可能な操作手段60のさらなる変形例を示しており、回動式操作ハンドル26を操作することにより、直接的に保持管50と操作管10との間に相対動を与えることができる。すなわち、操作管10には、操作ハンドル26を操作管10より下位において横方向のピン27Aを中心として回動可能に支持する筒状ブラケット63が外嵌されている一方、操作管10の内部において、保持管50を固定的に内包する移動体70が設けられ、この移動体70の側方から突出させたピン64を操作管10の側壁に設けた操作管軸方向の長穴61を通して操作ハンドル26に設けた縦方向の長穴68に係合させている。また、この例においても、操作ハンドル26には複数の係合穴66が設けられるとともに、筒状ブラケット63には上記係合穴66に向けて付勢されたボール67が埋設保持されて、操作ハンドル26が所定の回動角度ごとに段階係止されるようにしてある。このような構成によっても、操作ハンドル26を回動操作することにより、保持管50と操作管10とに軸方向の相対動を与え、図7について説明したのと同様に、回転刃支持部材30の角度変更を行うことができることは、容易に理解されよう。
【0074】
図12および図13は、上述の第3の実施形態に適用可能な操作手段60のさらなる変形例を示している。この場合の操作手段は、操作ハンドルや操作レバー等の操作体の操作力を、いわゆる二重ケーブルを介して伝達して保持管50と操作管10との相対動を与えるようにし、上記の操作体の設置位置に自由度を持たせている。
【0075】
すなわち、図12に表れているように、操作管10の内部において、保持管50を固定的に内包する筒状の移動体70が設けられ、この移動体70は、これより前方において操作管10の内壁に形成した内向フランジ59との間に介装した圧縮コイルバネ25により、常時操作管10の基端方向に付勢されている。この移動体70には、操作管10に形成したスリット61を介して外部に延びるステー77が一体的に設けられており、このステー77には、ケーブル28の他端28Bが止着されている。このケーブル28はまた、操作管10の外面適部に形成したアウタ受け58に端部を止められたアウタ筒29に通挿されている。
【0076】
一方、操作管10に取付けたU字状のハンドル17の一方のハンドルグリップとして、図13に示すように、回動操作可能な操作グリップ80とするとともに、上記ケーブル28の一端28Aがこの操作グリップ80と一体回転するリール部材81に止着され、また、上記アウタ筒29のもう一方の端部は、上記操作グリップ80の近傍において、固定部材に止められている。より具体的には、U字状のハンドル部材の一端を形成するパイプ17Aには、固定グリップ17Bと隣接させるようにして、回動可能な操作グリップ80が設けられている。この操作グリップ80に隣接するようにして、この操作グリップ80と一体回転するリール部材81が設けられている。このリール部材81は、ハウジング90内に収容されており、このハウジング90には、アウタ受け91が一体的に設けられている。このアウタ受け91に端部が止められた上記アウタ筒29から延出する上記ケーブル28は、上記リール部材81の外周溝82に巻き付けられた上で、このリール部材81の適部に止着されている。図12に示した移動部材70を付勢する圧縮コイルバネ25の作用により、上記のケーブル28には、常時テンションが与えられている。リール部材81の外周には、複数の係合凹部83が形成されているとともに、上記ハウジング90の適部には、ボール92がリール部材81の外周面に向けて付勢されつつ埋設されており、操作グリップ80は、所定の回動角度ごとに段階係止される。
【0077】
上記操作グリップ80を回動操作すると、ケーブル28がリール部材81に巻き取られ、または繰り出されることにより、ケーブル28とアウタ筒29との一端どうしの間に相対動が与えられる。このような相対動は、ケーブル28とアウタ筒29との他端どうしの間の相対動として伝達され、これにより、上記移動体70ないし保持管50は、操作管10に対して相対移動する。したがって、このような構成によっても、操作グリップ80を回動操作することにより保持管50と操作管10とに軸方向の相対動を与え、図7について説明したのと同様に、回転刃支持部材30の角度変更を行うことができることが容易に理解されよう。なお、操作体としての操作グリップ80の操作力を移動体70まで伝達する手段として、このような二重ケーブルを用いれば、この二重ケーブルを撓曲させながらも、支障なく上記のような相対動を伝達することができるので、操作体の設置場所の制限がなくなる。なお、図13では、操作体として、回動操作可能なグリップの形態としているが、操作体としては、これに限らず、操作レバーのような形態であっても、もちろんよい。
【0078】
図14は、上記第3の実施形態に適用可能な操作手段60のさらに他の変形例を示している。この例は、保持管50と操作管10との間に付与するべき相対動を、操作管10と伝動軸40との間に相対動を付与することにより達成するようにしている。すなわち、保持管50をクラッチハウジング11に至るまでに途切れさせ、操作管10の後部において伝動軸40が内部で露出させられており、この露出させられた伝動軸40を回転可能かつ軸方向相対移動不能に内方する移動体第1部材70Aが操作管10の内部においてその軸方向にスライド移動可能に設けられている。この移動体第1部材70Aは、たとえば、樹脂やアルミニウムによって形成されているとともに、所定の軸方向長さ寸法を有しており、少なくとも前後端において、操作管10の内壁に摺接するフランジ71が形成されている。また、軸方向の中間部の外周には、2つのフランジによって環状の係合溝72が形成されている。一方、操作管10の外周には、パイプ状を呈した移動体第2部材70Bが摺動可能に外嵌されている。この移動体第2部材70Bもまた、樹脂やアルミニウムによって形成することができる。この移動体第2部材70Bの適部には、半径方向に貫通するねじ穴を有するボス部73が形成されており、このボス部73のねじ穴にねじ込んだねじ74の先端が、操作管10の軸方向に延びるようにこの操作管10に形成した長穴61を通って、上記移動体第1部材70Aの環状の係合溝72に係合させられている。移動体第2部材70Bには、第3の実施形態について説明したのと同様にして、ケーブル28の他端28Bが止着されており、このケーブル28の一端は、第3の実施形態と同様にして操作ハンドル26等に連結され、この操作ハンドル26を回動操作することにより、上記ケーブル28を牽引・繰り出しして、上記移動体第2部材70B、移動体第1部材70A、ひいては伝動軸40に、操作管10に対する軸方向の相対動が付与される。
【0079】
上記のように、移動体第1部材70Aに伝動軸40を回転可能かつ軸方向相対移動不能に内包させるにあたっては、伝動軸40の適部に大径部40Aを設け、この大径部40Aを軸方向に挟むようにして、移動体第1部材70Aの内周に支持したオイレスメタル、あるいはスラストベアリング78を配置している。また、保持管50の後端の途切れ部あるいは軸方向の適所には、第3の実施形態について説明したのと同様、外周にOリング51Aが嵌着されたスペーサ51が取付けられている。
【0080】
以上の構成において、保持管50の先端部とこれに内挿された伝動軸40の先端部は、いずれも、回転刃支持部材30に連結されているので、上記のように操作管10に対する伝動軸40の相対動が与えられると、結局、この相対動は、操作管10の先端部において、保持管50の相対動として反映される。しがって、この場合においても、図7について上述したのと同様にして、上記操作ハンドル26を回動操作することにより、回転刃支持部材30の角度変更を行えることが理解されよう。
【0081】
図15および図16は、操作手段60のさらに他の変形例を示している。この場合、保持管50を内包する移動体70の上面にラック75を設けるとともに、操作管10から横方向に突出するようにして設けたグリップハンドル26Aを回転可能にブラケットハウジング63に支持し、このブラケットハウジング63の内部において、上記グリップハンドル26Aの基端軸64に設けたピニオン65を上記のラック75に噛み合わせている。操作管10の両側部に、相前後して側方に突出する2つのグリップハンドル26,26Aを設ける形式は、いわゆる背負い式の刈払機によく適用される。したがって、図15および図16に示す操作手段60の形態は、背負い式の刈払機に適している。この場合、操作管10の基端にエンジンが直結されるのではなく、図16に示すように、フレキシブルパイプ内に通挿したフレキシブル伝動軸が操作管の後端からさらに延出され、このようなフレキシブル伝動軸が背負い枠等に搭載されたエンジンの出力部に連結されることになる。
【0082】
図17は、上記した第3の実施形態に適用すると好適な操作手段のさらに他の例を示している。
【0083】
保持管50を固定的に内包する移動体第1部材70Aが操作管10の内部においてその軸方向にスライド移動可能に設けられている。この移動体第1部材70Aは、たとえば、樹脂やアルミニウムによって形成され、全体として上記保持管50を固定的に内包する筒状を呈しているとともに、所定の軸方向長さ寸法を有しており、少なくとも前後端において、操作管10の内壁に摺接するフランジ71が形成されている。また、軸方向の中間部の外周には、2つのフランジによって環状の係合溝72が形成されている。一方、操作管10の外周には、パイプ状を呈した移動体第2部材70Bが摺動可能に外嵌されている。この移動体第2部材70Bもまた、樹脂やアルミニウムによって形成することができる。この移動体第2部材70Bの直径方向に対向する2箇所には、半径方向に貫通するねじ穴を有するボス部73が形成されており、このボス部73のねじ穴にねじ込んだねじ74の先端が、操作管10の軸方向に延びるようにこの操作管10に形成した長穴61を通って、上記移動体第1部材70Aの環状の係合溝72に係合させられている。これにより、保持管50および移動体第1部材70Aの回転位置にかかわりなく、移動体第1部材70Aおよびこれに内包される保持管50ならびに移動体第2部材70Bが、一体となって、上記長穴61が許容する範囲内を操作管の軸方向に往復移動可能となる。
【0084】
移動体第2部材70Bにおける上記ボス部73に対して一方寄りの部位の外周には、雄ねじ76が形成されている。また、この雄ねじ76には、操作管10に対してその軸方向の定位置で回転可能な筒状の操作体60Aが、その内周の雌ねじが螺合させられることにより外嵌されている。この筒状の操作体60Aを定位置で回転可能とするために、図17に示す構成では、外向フランジ部60bを有するバンド部材60Bを操作管10に套嵌状に固定するとともに、上記外向フランジ部60bに対して所定間隔を開けた位置にストッパリング69を固定する一方、上記筒状の操作体60Aの端部に設けた内向フランジ部60aを上記バンド部材60Bの外向フランジ部60bと上記ストッパリング69との間に係合させている。上記筒状の操作体60Aの外周には、好ましくはローレット等、作業者が把持した場合のすべり防止手段が施される。
【0085】
なお、伝動軸40の基端側は、第1の実施形態と同様に、クラッチドラム12の軸に対してスプライン係合、または角軸と角穴との係合により、相対回転不能かつ軸方向相対移動可能に連結されている。また、この伝動軸40を内包する保持管50は、その軸方向の適当箇所において、操作管10の内壁との間にスペーサ51が介装されている。なお、このスペーサ51は、保持管50側に固定的となっており、操作管10の内壁に対しては、摺動可能である。この実施形態においても、保持管50の最も基端側のスペーサ51の外周には、Oリング51Aが嵌着されており、グリス流動が阻止される。
【0086】
以上の構成において、移動体70は操作管10に対して回転しないから、上記筒状の操作体60Aを把持して正逆方向に回転させると、移動体第2部材70B、移動体第1部材70Aないしこれに内包固定された保持管50は、ねじ送り作用によって操作管10に対してその軸方向に相対往復移動させられることになる。したがって、上記各実施形態について説明したのと同様に、回転刃支持部材の角度変更を行なうことができる。移動体70の操作管10に対する相対移動は、移動体第2部材70Bと上記筒状の操作体60Aとの間のねじ送り作用によってなされるので、筒状の操作体60Aをさらに回転させない限り、移動体70の移動後の位置は、そのまま維持される。なお、筒状の操作体60Aおよび移動体第2部材70Bに形成したねじのリードは、適当に設定すればよい。
【0087】
図18は、図17に示した上述の操作手段の変形例を示している。
【0088】
この例は、保持管50と操作管10との間に付与するべき相対動を、操作管10と伝動軸40との間に相対動を付与することにより達成するようにしている。すなわち、保持管50をクラッチハウジング11に至るまでに途切れさせ、操作管10の後部において伝動軸40が内部で露出させられており、この露出させられた伝動軸40を回転可能かつ軸方向相対移動不能に内方する移動体第1部材70Aが操作管10の内部においてその軸方向にスライド移動可能に設けられている。この移動体第1部材70Aは、たとえば、樹脂やアルミニウムによって形成されているとともに、所定の軸方向長さ寸法を有しており、少なくとも前後端において、操作管10の内壁に摺接するフランジ71が形成されている。また、軸方向の中間部の外周には、2つのフランジによって環状の係合溝72が形成されている。一方、操作管10の外周には、パイプ状を呈した移動体第2部材70Bが摺動可能に外嵌されている。この移動体第2部材70Bもまた、樹脂やアルミニウムによって形成することができる。この移動体第2部材70Bの適部には、半径方向に貫通するねじ穴を有するボス部73が形成されており、このボス部73のねじ穴にねじ込んだねじ74の先端が、操作管10の軸方向に延びるようにこの操作管10に形成した長穴61を通って、上記移動体第1部材70Aの環状の係合溝72に係合させられている。移動体第2部材70Bには、図17に示したのと同様にして、雄ねじ76が形成されているとともに、この雄ねじ76には、操作管10に対して軸方向定位置で回転する筒状の操作体60Aが、その内周の雌ねじを螺合させることによって外嵌されている。
【0089】
上記のように、移動体第1部材70Aに伝動軸40を回転可能かつ軸方向相対移動不能に内包させるにあたっては、伝動軸40の適部に大径部40Aを設け、この大径部40Aを軸方向に挟むようにして、移動体第1部材70Aの内周に支持したオイレスメタル、あるいはスラストベアリング78を配置している。また、保持管50の後端の途切れ部あるいは軸方向の適所には、外周にOリング51Aが嵌着されたスペーサ51が取付けられている。
【0090】
以上の構成においても、図17の構成に関して上述したのと同様のねじ送り作用により、筒状の操作体を正逆方向に回転させることにより、操作管10と伝動軸40との間に相対移動を与えることができる。保持管50の先端部とこれに内挿された伝動軸40の先端部は、いずれも、回転刃支持部材30に連結されているので、上記のように操作管10に対する伝動軸40の相対動が与えられると、結局、この相対動は、操作管10の先端部において、保持管50の相対動として反映される。したがって、この場合においても、筒状の操作体60Aを回転させることにより、上記各実施形態について説明したのと同様、回転刃支持部材30の角度変更を行えることが理解されよう。
【0091】
図19は、上記した第3の実施形態に適用すると好適な操作手段のさらに他の例を示している。
【0092】
この構成は、図17を参照して上述した構成に対し、次の点が異なる。すなわち、移動体第2部材70Bにおけるボス部の一方寄りの筒状の部位には、雄ねじ76が形成されているが、この雄ねじ部76は、端部から操作管10の軸方向に複数のスリット76aが入れられている。したがって、この雄ねじ部76は、外力によって縮径することができる。また、この雄ねじ76の端部には、テーパ部76bが形成されている。一方、この雄ねじ76には、筒状の操作体60A′が、その内周に形成した雌ねじが上記雄ねじ螺合するようにして外嵌されているが、この筒状の操作体60A′の一端部には、上記テーパ部76bと操作管10の軸方向に干渉しうる内向フランジ60aが形成されている。この筒状の操作体60A′の外周には、好ましくは、ローレット等、作業者が把持した場合のすべり防止手段が施される。その余の構成は、図17に示した構成と同様である。
【0093】
以上の構成において、筒状の操作体60A′をその一方向に回転すると、この操作体60A′は移動体第2部材70Bの雄ねじ76上を螺進し、内向フランジ60aが雄ねじ76のテーパ部76bを押圧してこの雄ねじ部76を強制縮径させる。このとき、雄ねじ76と操作管10との摩擦力により、移動体第2部材70Bと操作管10とが相互に固定される。一方、上記筒状の操作体60A′を他方向に回転させると、雄ねじ76と操作管10との間の摩擦力が解除され、この状態においては、移動体70と操作管10とは、軸方向に相対移動可能となる。したがって、この状態において、筒状の操作体60A′を把持しつつ移動体70ないし保持管50を操作管10に対して相対移動させることができ、上記各実施形態について説明したのと同様に、回転刃支持部材30の角度を変更することができる。変更後の回転刃支持部材30の姿勢を保持するには、上記筒状の操作体60A′を一方向に回転させて、再度雄ねじ76が操作管10を締めつけるようにすればよい。
【0094】
図20は、図19に示した構成の変形例を示す。この例は、図19に示した構成に対し、移動体70の移動を介して伝動軸40と操作管10とを相対移動するようにしている点が異なり、その余の構成は同じである。伝動軸40と操作管10との相対移動が実現できれば、結果的に保持管50と操作管10との相対移動が実現され、回転刃支持部材30の角度姿勢を変更することができることは、上記のとおりである。
【0095】
図21は、上記した第3の実施形態に適用すると好適な操作手段のさらに他の例を示している。
【0096】
この構成では、操作管10の内部において保持管50を固定的に内包する移動体第1部材70Aと操作管10の外周に套嵌された移動体第2部材70Bとを操作管10の軸方向相対移動不能に連携するとともに、移動体第2部材70Bに操作管10の側方に向けて延出するグリップハンドル状の操作体60Cを接続し、このグリップハンドル状の操作体60Cを軸転させることにより、移動体70と操作管10との間の固定状態と固定解除状態とを選択できるようにしている。移動体第1部材70Aと移動体第2部材70Bとの連携構造は、基本的に第3の実施形態に関して上記した各構成例と同様であるが、グリップハンドル状の操作体60Cの基端雄ねじ部60cは、移動体第2部材70Bのボス部73にねじ込まれていると同時に、移動体第1部材70Aのフランジ71間に延入させられている。操作体60Cを一方向に回転させて雄ねじ部60cを螺進させてゆくと、この雄ねじ部60cが移動体第1部材70Aを操作管10の内壁に押圧し、その結果移動体70と操作管10とは相対移動不能となる。逆に、操作体60Cを逆方向に回転させて雄ねじ部60cを螺退させると、移動体第1部材70Aの操作管10内壁への押圧力が解除されて、移動体70と操作管10とが軸方向に相対移動可能となる。このような相対移動可能状態においてグリップハンドル状の操作体60Cを把持してこれを操作管10の軸方向に移動させることにより、移動体70ないし保持管50と操作管10とが相対移動させられ、回転刃支持部材30の角度姿勢が変更される。この回転刃支持部材30の変更後の角度姿勢は、上記したようにグリップハンドル状の操作体60Cを一方向に回転させてゆき、移動体70と操作管10とを相対移動不能な状態とすることにより保持される。
【0097】
なお、図21に示した構成において、移動体第1部材70Aと伝動軸40との関係を図14に示した構成とすることにより、グリップハンドル状の操作体60Cの操作により、伝動軸40と操作管10とを相対移動させ、結果的に保持管50と操作管10とを相対移動させることによって回転刃支持部材30の角度姿勢を変更できるように構成しうることも、容易に理解されよう。
【0098】
図22ないし図24は、本願発明に係る携帯式動力刈払機の第4の実施形態を示す。この実施形態では、第1の実施形態における図3に示されるのと同様の基本構成をもつ回転刃支持部材30が、ほぼ操作管10の軸線と直交する横方向軸14周りに回動するようにして、操作管10の先端部に対し支持されている。操作管10の内部に通挿される保持管50およびこれに通挿される伝動軸40の構成、これらの先端部の回転刃支持部材30に対する連結構造、基端部のエンジン20ないしはクラッチハウジング11に対する連結構造もまた、第1の実施形態と同様である。ただし、この第4の実施形態においても、操作管10は、2分割する必要はなく、単一の操作管10を採用すればよい。
【0099】
そして、この実施形態では、回転刃支持部材30を回動させるための操作機構60として、次のような構成を採用することができる。すなわち、図24に示すように、操作管10の適部に、横軸29Aを中心として回動操作可能な操作レバー26を設ける一方、回転刃支持部材30の適部は、突出状のアーム93を設け、このアーム93と上記操作レバー26の中間部との間を、ロッド94によって連結している。
【0100】
この構成において、操作レバー26を図24の矢印A方向に回動させると、ロッド94が回転刃支持部材30を押して、これによって回転刃支持部材30は図19に矢印Rで示すように下向きに回動し、たとえば、回転刃31に操作管10と平行な姿勢をとらせることができる。逆に、操作レバー26を図19の矢印B方向に回動させると、ロッド94が回転刃支持部材30を引っ張り、これによって回転刃支持部材30は図19に矢印Sで示すように上向きに回動し、たとえば、回転刃31に操作管10に対して30度程度傾斜する姿勢をとらせることができる。このように、この第4の実施形態についても、上記した第1ないし第3の実施形態と同様の利点を享受することができる。
【0101】
もちろん、この発明の範囲は上述した各実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲でのあらゆる変更は、すべて本願発明の範囲に含まれる。
【0102】
たとえば、第1ないし第3の実施形態については、回転刃支持部材30を操作管10に対して回動させる操作を行う機構として、上記したような各操作手段の具体的構成に限られない。要は、操作管10の先端部において、操作管10と、この操作管10の内部に通挿されて回転刃支持部材30に至る保持管50とを軸方向に相対移動させることができればよいのである。
【0103】
第4の実施形態についても、たとえば、スライドレバー等によってロッドを軸方向に移動させるように構成してもよい。また、ワイヤを2本準備し、一方を操作管の上面に沿って配索し、他方を操作管の下面に沿って配索し、レバー操作によっていずれか一方を引っ張るようにして、回転刃支持部材30を上下方向に往復回動操作することができるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の携帯式動力刈払機の第1の実施形態の全体斜視図である。
【図2】図1の刈払機における操作管とエンジンとの連結部の構造を示す断面図である。
【図3】図1の刈払機における操作管に対する回転刃支持部材の取付け構造を示す断面図である。
【図4】図1の刈払機における回転刃の角度変更のための操作手段の説明図である。
【図5】本願発明の携帯式動力刈払機の第2の実施形態を示す図であり、回転刃支持部材およびその操作管に対する取付け構造を示す。
【図6】本願発明の携帯式動力刈払機の第3の実施形態の全体斜視図である。
【図7】図6の刈払機における操作管に対する回転刃支持部材の取付け構造を示す断面図である。
【図8】図6の刈払機における操作管とエンジンとの連結部の構造を示す断面図である。
【図9】図6の刈払機における回転刃の角度変更のための操作手段の説明図である。
【図10】第3の実施形態に適用可能な操作手段の変形例の説明図である。
【図11】第3の実施形態に適用可能な操作手段の他の変形例の説明図である。
【図12】第3の実施形態に適用可能な操作手段のさらに他の変形例の説明図である。
【図13】第3の実施形態に適用可能な操作手段のさらに他の変形例の説明図である。
【図14】第3の実施形態に適用可能な操作手段のさらに他の変形例の説明図である。
【図15】第3の実施形態に適用可能な操作手段のさらに他の変形例の説明図である。
【図16】第3の実施形態に適用可能な操作手段のさらに他の変形例の説明図である。
【図17】第3の実施形態に適用可能な操作手段のさらに他の変形例の説明図である。
【図18】第3の実施形態に適用可能な操作手段のさらに他の変形例の説明図である。
【図19】第3の実施形態に適用可能な操作手段のさらに他の変形例の説明図である。
【図20】第3の実施形態に適用可能な操作手段のさらに他の変形例の説明図である。
【図21】第3の実施形態に適用可能な操作手段のさらに他の変形例の説明図である。
【図22】本願発明の携帯式動力刈払機の第4の実施形態を示す図であり、回転刃支持部材およびその操作管に対する取付け構造を縦断面において示す。
【図23】図22に示す携帯式動力刈払機の回転刃支持部材付近の側面図である。
【図24】図22および図23に示す回転刃支持部材およびその支持構造に好適に適用される操作手段を説明するための側面図である。
【符号の説明】
1   刈払機
10  操作管
10A 第1部分(操作管の)
10B 第2部分(操作管の)
11  クラッチハウジング
12  クラッチドラム
14  横方向軸
15  補強管
25  圧縮コイルバネ
26  操作ハンドル
26A 巻き掛け部
26B アーム部
28  ワイヤ
30  回転刃支持部材
31  回転刃
32  入力軸
33  回転刃取付け軸
35  ハウジング
35A 基端側筒部
35B 先端側筒部
40  伝動軸
50  保持管
60  操作手段

Claims (21)

  1. 操作管と、この操作管に通挿された伝動軸と、操作管の先端部に設けられた回転刃支持部材を介して支持された回転刃とを備え、動力源の回転出力を上記伝動軸を介して上記回転刃に伝達し、この回転刃を回転させるように構成された携帯式動力刈払機であって、
    上記回転刃支持部材は、上記伝動軸の先端が連結される入力軸と、この入力軸とベベルギア機構を介して連携された回転刃取付け軸とを備えるとともに、操作管の先端部近傍において、横方向軸周りに回動するようにして上記操作管に対して支持されており、かつ、
    上記回転刃支持部材を上記横方向軸周りに回動操作するための操作手段を備えることを特徴とする、携帯式動力刈払機。
  2. 上記伝動軸は、少なくとも操作管の先端部付近において可撓性を有しているとともに、少なくとも操作管の先端部付近において可撓性を有する保持管内に通挿された格好で配置されている、請求項1に記載の携帯式動力刈払機。
  3. 上記回転刃支持部材は、操作管の軸線に対して上下方向に離間した位置において、横方向軸周りに回動するようにして上記操作管に対して支持されている、請求項2に記載の携帯式動力刈払機。
  4. 上記操作管の軸線に沿う垂直断面において、上記回転刃支持部材と上記操作管の一方には、上記横方向軸を中心とする円弧状外面をもつガイド面が形成されている一方、上記回転刃支持部材と上記操作管の他方には、上記横方向軸を中心とする円弧状内面をもつカバーが設けられており、操作管に対して回転刃支持部材が上記横方向軸周りに回動するとき、上記カバーが上記ガイド面に沿ってスライド移動するように構成されている、請求項3に記載の携帯式動力刈払機。
  5. 上記操作手段は、上記操作管の先端部と上記保持管とに軸方向の相対移動を付与するように構成されている、請求項2に記載の携帯式動力刈払機。
  6. 上記操作手段は、上記操作管を基端側の第1部分と先端側の第2部分とに分割するとともに第2部分が第1部分に対して伸縮可能に構成し、第2部分を第1部分に対して伸縮させることができるように構成されている、請求項5に記載の携帯式動力刈払機。
  7. 上記第2部分は上記第1部分に対して伸出するように付勢されている一方、上記第1部分と第2部分との一方に他端を止着したケーブルの一端を牽引・繰り出しすることができるようにした操作体を上記第1部分と第2部分の他方に設けている、請求項6に記載の携帯式動力刈払機。
  8. 上記操作体は、一方向に回動操作することにより、上記ケーブルの一端を巻き取り、他方向に回動操作することにより、上記ケーブルの他端を繰り出すことができるように構成した回動操作体である、請求項7に記載の携帯式動力刈払機。
  9. 上記操作手段は、上記保持管と一体的なラックを設ける一方、操作管に支持した回動操作体の軸に取付けたピニオンまたはセクタギアを上記ラックに係合させることにより構成されている、請求項5に記載の携帯式動力刈払機。
  10. 上記操作手段は、上記保持管と一体となって操作管の軸線方向に往復移動可能であり、一部が操作管を貫通して外部に露出する移動体を設けるとともに、操作体を操作することによって上記移動体を往復移動させるように構成されている、請求項5に記載の携帯式動力刈払機。
  11. 上記操作手段は、上記伝動軸を回転可能かつ軸方向相対移動不能に支持し、かつ、操作管の軸線方向に往復移動可能であるとともに一部が操作管を貫通して外部に露出する移動体を設けるとともに、操作体を操作することによって上記移動体を往復移動させるように構成されている、請求項5に記載の携帯式動力刈払機。
  12. 上記操作手段は、上記移動体が一方向に付勢されている一方、この移動体に他端を止着したケーブルの一端を、操作体を操作することによって牽引・繰り出しするように構成されている、請求項10または11に記載の携帯式動力刈払機。
  13. 上記操作体は、一方向に回動操作することにより、上記ケーブルの他端を巻き取り、他方向に回動操作することにより、上記ケーブルの他端を繰り出すことができるように構成した回動操作体である、請求項12に記載の携帯式動力刈払機。
  14. 上記ケーブルは、ベアケーブルであり、上記回動操作体は、操作管の適部に設けられている、請求項8または13に記載の携帯式動力刈払機。
  15. 上記ケーブルは、両端が固定支持された可撓性のアウタ筒内に通挿されており、上記回動操作体は、操作管もしくはこれと一体的な部材の適所に設けられている、請求項8または13に記載の携帯式動力刈払機。
  16. 上記操作手段は、上記移動体における上記操作管の外部に露出する部位に、雄ねじが形成された筒部を一体的に設けるとともに、上記雄ねじに螺合する雌ねじを内周に有し、定位置で回転する筒状の操作体を設けることによって構成されている、請求項10または11に記載の携帯式動力刈払機。
  17. 上記操作手段は、上記移動体における上記操作管の外部に露出する部位に、雄ねじが形成されるとともに内周が上記操作管の外周に沿う筒部を一体的に設けるとともに、この筒部を拡縮可能に構成する一方、上記筒部には、上記雄ねじに螺合する雌ねじを内周に有し、正逆方向に回転することによって上記筒部を拡縮することができる筒状の操作体を設けることによって構成されている、請求項10または11に記載の携帯式動力刈払機。
  18. 上記筒部は、その端部から複数のスリットが形成されることにより、拡縮可能となっている、請求項17に記載の携帯式動力刈払機。
  19. 上記操作手段は、上記移動体における上記操作管の外部に露出する部位に、この部位に設けたねじ穴に基端のねじ軸をねじ込むことによってグリップハンドル状の操作体を設け、この操作体を軸転させて上記雄ねじを所定以上螺進させると上記移動体が上記操作管に圧接されるようにすることにより構成されている、請求項10または11に記載の携帯式動力刈払機。
  20. 上記回転刃支持部材は、ほぼ操作管の軸線と直交する横方向軸周りに回動するようにして、上記操作管に支持されている、請求項2に記載の携帯式動力刈払機。
  21. 上記操作手段は、上記操作管に沿って配置されたロッドまたはワイヤを軸方向に移動させることによって上記回転刃支持部材を回動させるように構成されている、請求項20に記載の携帯式動力刈払機。
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