JP2003536228A - 有機電子装置中の溶液−処理済有機電気活性層の熱処理 - Google Patents

有機電子装置中の溶液−処理済有機電気活性層の熱処理

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JP2003536228A JP2002503958A JP2002503958A JP2003536228A JP 2003536228 A JP2003536228 A JP 2003536228A JP 2002503958 A JP2002503958 A JP 2002503958A JP 2002503958 A JP2002503958 A JP 2002503958A JP 2003536228 A JP2003536228 A JP 2003536228A
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Abstract

(57)【要約】 導電性ポリマーバッファー層の熱処理は増加した抵抗をもたらし、かくしてポリマー発光装置アレイにおけるピクセル間分離を改善した。ルミネッセンス層の熱処理はポリマー発光装置アレイに改善された寿命をもたらす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、有機電子装置およびそれらの製造に関する。より具体的には、本発
明は、かかる装置の改善された寿命および/または改善された性能につながりう
る、かかる装置を製造する際の改善に関する。
【0002】 (発明の背景) 発光装置、光検出装置および光電池のような有機電子装置は、2つの電気接触
層の間に挟まれた電気活性有機材料の薄層から形成されてもよい。電気活性有機
材料は、エレクトロルミネッセンス、感光性、電荷(ホールまたは電子)移動お
よび/または注入、導電性、および/または励起子ブロッキングを示す有機材料
である。その材料は半導性であってもよい。電気接触層の少なくとも1つは光透
過性であり、その結果、光は電気活性有機材料へまたは該材料から電気接触層を
通過することができる。同様な構造を持った他の装置は、光導電セル、光抵抗電
池、フォトダイオード、光スイッチ、トランジスター、コンデンサー、抵抗器、
化学抵抗センサー(ガス/蒸気感受性電子雑音、化学およびバイオセンサー)、
書込みセンサー、ならびにエレクトロクロミック装置(スマートウィンドーズ)
を含む。
【0003】 電気の印可で電気接触層を超えて光を発する有機エレクトロルミネッセンス材
料は、アントラセン、ブタジエン類、クマリン誘導体、アクリジン、およびスチ
ルベン誘導体のような有機分子を含む。例えば、Tangへの米国特許第4,3
56,429号を参照のこと。半導性共役ポリマーもまたエレクトロルミネッセ
ンス材料として用いられてきた。例えば、Friendらの米国特許第5,24
7,190号、Heegerらの米国特許第5,408,109号、およびNa
kanoらの欧州特許出願公開第443861号を参照のこと。電気活性有機材
料はいろいろな波長で発光するように仕立てられうる。
【0004】 光検出器および光電池のような光電性装置はまた、ある種の共役ポリマーなら
びにエレクトロ−および光−ルミネッセンス材料を用いて、放射エネルギーに応
じて電気信号を発生する。バックミンスターフラーレン(C60)およびその誘導
体のような、電荷トラッピング材料と混合されたエレクトロルミネッセンス材料
は、かかる光電性を示す。例えば、Yu,Gangら、「半導体ポリマーで作ら
れた光電池および光検出器:最近の進歩」、会議3939,Photonics
West,San Jose,カリフォルニア州、2000年1月22−28
日を参照のこと。
【0005】 有機電子装置は、柔軟性、低コストおよび製造の容易さという利点を与える。
Id.)それらの性能は、伝統的な光電性装置のそれに近似し、また幾つかの
場合にはそれを上回ることさえある。(Id.)発光、光検出および光起電性装
置のような有機電子装置は、典型的に、電荷移動(電子またはホール移動)およ
び/または電気活性有機材料と電気接触とのギャップ整合を促進するためにエレ
クトロルミネッセンス有機材料に隣接した電荷注入/移動材料の層を含む。
【0006】 有機半導体もまた、薄膜トランジスターを形成するのに使用してもよい。今や
トランジスターは完全に有機材料から製造されてもよい。有機材料のトランジス
ターは、伝統的なトランジスターほど高価ではなく、より低いスイッチング速度
が許容できるかもしれない最終用途、および伝統的なトランジスターを用いるの
は非経済的であろう最終用途で使用されるかもしれない。例えば、Drury,
C.J.ら、「低コスト全ポリマー集積回路」、Appl.Phys.Lett
.,vol.73、No.1、1998年7月6日、pp.108−110を参
照のこと。さらに加えて、有機トランジスターは柔軟であるかもしれず、このこ
とはモニターの曲面上で発光ダイオードを調整するためのような、ある種の用途
では有利でもあろう。(Id.)有機半導体は、ペンタセン、ポリチエニレンビ
ニレン、チオフェンオリゴマー、ベンゾチオフェンダイマー、フタロシアニンお
よびポリアセチレンを含む。例えば、Dimitrakopoulosらへの米
国特許第5,981,970号、Bauntechらへの米国特許第5,625
,199号、Garnierらへの米国特許第5,347,144号、およびK
lauck、Hagenら、「デポジション:ペンタセン有機薄膜トランジスタ
ーおよびICs」,Solid State Technology,Vol.
43,第3号,3月2日,pp.63−75を参照のこと。
【0007】 電気活性有機材料は、スピン−コーティング、キャスティングまたはインクジ
ェットプリンティングのような溶液処理可能な方法によって、電気接触層の1つ
にまたはトランジスターの一部上に被着されてもよい。あるいはまた、材料の性
質によっては、これらの材料は蒸着法によって直接被着されてもよい。別の代替
方法では、電気活性ポリマー前駆体が被着され、典型的には熱によって、ポリマ
ーに変換されてもよい。かかる代替方法は、複雑で、遅くて、高価であり、十分
な解像度を欠き、そして標準的リソグラフィック(湿式発色)技術を用いてパタ
ーン化される場合に、装置を有害な熱および化学プロセスに曝すかもしれない、
【0008】 多くの用途で、特にポリマー電子放射ディスプレイで、発光ダイオードのアレ
イが組み立てられる。これらの用途においては、典型的には活性なポリマーの単
位体があって、電極はアレイ中に所望の多数のピクセルを提供するためにパター
ン化される。活性なポリマーの単位体およびパターン化された電極をベースとす
るアレイでは、隣接するピクセル間の干渉または「混線」を最小限にする必要が
ある。この必要性はまた、活性なポリマー本体と電極との間の接触の性質を変え
ることによっても取り組まれてきた。
【0009】 稼働寿命および効率を改善したいという願望は、しばしば、混線を最小限にし
たいという願望とは相反する目的であるように見える。高い効率および長い稼働
寿命は、活性材料層との高い導電率接触の使用によって助長される。混線は隣接
するピクセル間の抵抗が高い場合に最小限化される。高い導電率、従って高い効
率および長い稼働寿命に好都合である構造体は、低い混線にとって好ましい条件
に反する。
【0010】 米国特許第5,723,873号において、導電性ポリアニリン(PANI)
のようなホール注入/移動材料またはバッファー層をホール−移動/注入電極と
活性材料の層との間に置いて、ダイオード効率を増加させ、ダイオードのターン
オン電圧を低下させるのが有利であることが開示されている。
【0011】 典型的に調製されたようなエメラルド色の塩形態のポリアニリン(PANI(
ES))は本質的に低い電気抵抗を有する。しかしながら、ピクセル化ディスプ
レイでの使用のためには、PANI(ES)または類似のバッファー層は、高い
電気的シート抵抗を有する必要があり、さもなければ側方導電が隣接するピクセ
ル間の混線を引き起こす。生じたピクセル間電流漏れは出力効率を顕著に低下さ
せ、ディスプレイの解像度および鮮明度の両方を制限する。Shinarらへの
米国特許第5,334,539号は、完成したポリ(p−フェニレンアセチレン
)ダイオード装置がEL閾値電圧、すなわち装置がエレクトロルミネッセンスす
る開始電圧、を約20%低下させて稼働寿命を改善するための1−24時間アニ
ーリング方法の使用について記載している。
【0012】 電気活性有機装置の性能および寿命を改善する継続的な必要性がある。
【0013】 (発明の概要) 本発明は、その1つ以上が熱処理された、少なくとも1つの溶液−処理済有機
電気活性材料を含有する有機電子装置に関する。
【0014】 本発明はまた、溶液−処理済有機電気活性材料の少なくとも1つの層の1つ以
上を熱処理することによって、かかる溶液処理層を含有する有機電子装置の寿命
および/または性能を改善するための熱処理の使用にも関する。
【0015】 本発明はさらに、第1の電極と、第2の電極と、第1および第2の電極間に少
なくとも1つの溶液−処理済有機電気活性材料とを備えた有機電子装置を製造す
る方法に関し、該方法は、第1の電極の上に少なくとも1つの溶液−処理済有機
電子材料の1つ以上を提供する工程と、第2の電極を設置する前に溶液−処理済
有機電気活性材料の1つ以上を熱処理する1つ以上の工程とを含む。
【0016】 本明細書で用いるところでは、用語「有機電気活性材料」とは、エレクトロル
ミネッセンス、感光性、電荷移動および/または電荷注入、導電性ならびに励起
子ブロッキングのような、指定された電気活性を示す任意の有機材料を意味する
。用語「溶液−処理済有機電気活性材料」とは、電子装置アセンブリにおける層
形成の間ずっと適切な溶剤中に混和された任意の有機電気活性材料を意味する。
用語「電荷」とは、電荷注入/移動を意味するのに使用される場合、文脈によっ
ては、ホールおよび電子移動/注入の1つまたは両方を意味する。用語「光活性
」有機材料とは、エレクトロルミネッセンスおよび/または感光性の電気活性を
示す任意の有機材料を意味する。用語「導電率」および「全導電率」とは、互換
性をもって使用され、その値は毎センチメートルシーメンス(S/cm)の単位
で与えられる。さらに加えて、用語「表面抵抗率」および「シート抵抗」とは、
与えられた材料についてシート厚さの関数である抵抗値を意味するのに互換性を
もって使用され、その値は毎平方オーム(ohm/sq)の単位で与えられる。
また、用語「全抵抗率」および「電気抵抗率」とは、具体的な材料の基本特性で
ある(すなわち、物質の寸法と共に変化しない)抵抗率を意味するのに互換性を
もって使用され、その値はオーム−センチメートル(ohm−cm)の単位で与
えられる。電気抵抗率値は導電率の逆数である。
【0017】 本発明は、図面について言及しながら説明されるであろう。
【0018】 (好ましい実施態様の説明) 本発明は一般に、安定性および稼働寿命の顕著な改善を提供するための、有機
電子装置中の少なくとも1つの溶液−処理済有機電気活性層の熱処理の使用に関
する。
【0019】 (装置構造) 本発明の処方はピクセル化電子装置のみでなく非ピクセル化電子装置において
も有用であるが、利点はピクセル化装置において特に当てはまる。
【0020】 図1に示されるように、本発明の有機電子装置の各個々のピクセルは、任意の
基材108(支持体としても知られている)の上に配置されているカソード層1
06およびアノード層110ならびにカソード106とアノード110との間の
電気活性層102、112を含む。アノード110に隣接してホール注入/移動
層112(バッファー層としても知られている)がある。ホール注入/移動層1
12とカソードとの間に光活性層102がある。
【0021】 好ましい実施態様についての本説明の残りは、これらのいろいろな構成成分に
応じて系統だてて整理される。より具体的には、それは次のセクションを含む。 光活性層(102) アノード(110) バッファー層(112) カソード(106) 基材(108) 任意の構成成分 溶液−処理済有機電気活性層 製造技術 熱処理 実施例
【0022】 光活性層(102) 電子装置の用途によっては、光活性層102は、印可された電圧によって活性
化される発光層(発光ダイオードまたは発光電気化学セルにおけるような)、放
射エネルギーに反応して印可されたバイアス電圧ありまたはなしで信号を発生す
る材料の層(光検出器におけるような)でありうる。光検出器の例には、これら
の用語がMarkus,Johnの電子工学および核工学辞書,470および4
76(McGraw−Hill,Inc.1966)に記載されているような、
光導電セル、フォトレジスター、光スイッチ、光トランジスター、および光電管
、ならびに光電池が含まれる。
【0023】 電子装置が発光装置である場合、光活性層102は、十分なバイアス電圧が電
気接触層に印可された時に発光するであろう。適切な活性発光材料は、アントラ
セン、ブタジエン類、クマリン誘導体、アクリジン、およびスチルベン誘導体の
ような有機分子材料を含み、その関連部分が本明細書に参照により援用される、
例えば、Tangの米国特許第4,356,429号、Van Slykeらの
米国特許第4,539,507号を参照のこと。あるいはまた、かかる材料は、
その関連部分が本明細書に参照により援用される、Friendら(米国特許第
5,247,190号)、Heegerら(米国特許第5,408,109号)
、Nakanoら(米国特許第5,317,169号)に記載されているものの
ようなポリマー材料でありうる。発光材料は、添加剤ありまたはなしで、別の材
料のマトリックス中に分散されてもよいが、好ましくは単独で層を形成する。好
ましい実施態様では、エレクトロルミネッセンスポリマーは、π−共役部分のセ
グメントを含有する少なくとも1つの共役ポリマーまたは共重合体を含む。共役
ポリマーは当技術分野では周知である(例えば、共役ポリマー、J.−L.Br
edasおよびR.Silby編,Kluwer Academic Pres
s,Dordrecht,1991を参照のこと)。材料の代表的クラスは次の
ものを含むが、これらに限定されない。 xxx (i)ポリ(p−フェニレンビニレン)およびフェニレン部分のいろいろな位
置で置換されたその誘導体。 (ii)ポリ(p−フェニレンビニレン)およびビニレン部分のいろいろな位
置で置換されたその誘導体。 (iii)アリーレンがナフタレン、アントラセン、フリーレン、チエニレン
、オキサジアゾールなどのような部分であってもよい、またはいろいろな位置に
機能性化置換基を持った該部分の1つであってもよい、ポリ(アリーレンビニレ
ン)。 (iv)アリーレンがアリーレン部分のいろいろな位置で置換された、上の(
iii)におけるようなものであってもよいポリ(アリーレンビニレン)の誘導
体。 (v)アリーレンがビニレン部分のいろいろな位置で置換された、上の(ii
i)におけるようなものであってもよいポリ(アリーレンビニレン)の誘導体。 (vi)アリーレンビニレンオリゴマーと非共役オリゴマーとの共重合体、な
らびにアリーレン部分のいろいろな位置で置換されたかかるポリマーの誘導体、
ビニレン部分のいろいろな位置で置換されたかかるポリマーの誘導体、およびア
リーレン部分とビニレン部分とのいろいろな位置で置換されたかかるポリマーの
誘導体。 (vii)ポリ(p−フェニレン)および(ポリ(9,9−ジアルキルフルオ
レン)などのような梯子状ポリマー誘導体をはじめとする、フェニレン部分のい
ろいろな位置で置換されたその誘導体。 (viii)ポリ(アリーレン)およびアリ−レン部分のいろいろな位置で置
換されたそれらの誘導体。 (ix)オリゴアリ−レンと非共役オリゴマーとの共重合体、およびアリーレ
ン部分のいろいろな位置で置換されたかかるポリマーの誘導体。 (x)ポリキノリンおよびその誘導体。 (xi)ポリキノリンとp−フェニレンおよび可溶化作用を有する部分との共
重合体。 (xii)ポリ(p−フェニレン−2,6−ベンゾビスチアゾール)、ポリ(
p−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール)、ポリ(p−フェニレン−
2,6−ベンツイミダゾール)およびそれらの誘導体などのような堅いロッドポ
リマー。
【0024】 より具体的には、発光材料は、ポリ(フェニレンビニレン)、PPV、および
例えば、ポリ(2−メトキシ−5−(2’−エチル−ヘキシルオキシ)−p−フ
ェニレンビニレン)すなわち「MEH−PPV」(米国特許第5,189,13
6号)のようなPPVのアルコキシ誘導体を含んでもよいが、これらに限定され
ない。BCHA−PPVもまた魅力的な発光材料である(C.Zhangら,J
.Electron.Mater.,22,413(1993))。PPPVも
また適切である(C.Zhangら,Synth.Met.,62,35(19
94)およびその中の参考文献)。普通の有機溶剤に溶解するルミネッセンス共
役ポリマーは、比較的簡単な装置製造を可能にするので(A.Heegerおよ
びD.Braunの米国特許第5,408,109号および同第5,869,3
50号)、好ましい。
【0025】 さらにより好ましい発光ポリマーおよび共重合体は、H.Beckerら,A
dv.Mater.12,42(2000)に記載された、およびC−PPV’
sとして本明細書に引用される可溶性PPVである。エレクトロルミネッセンス
を示すこれらのおよび他の半導体ポリマーと共重合体とのブレンドを使用するこ
とができる。電子装置100が光検出器である場合、光活性層102は放射エネ
ルギーに反応してバイアス電圧ありまたはなしのいずれかで信号を生じる。(光
導電セル、フォトレジスター、光スイッチ、光トランジスター、光電管の場合に
おけるような)放射エネルギーに反応してバイアス電圧ありで信号を発生するこ
とができる材料は、例えば、多数の共役ポリマーおよびエレクトロルミネッセン
ス材料を含む。(光導電セルまたは光電池の場合におけるような)放射エネルギ
ーに反応してバイアス電圧なしで信号を発生することができる材料は、光に化学
的に反応し、それによって信号を発生する材料を含む。かかる感光性の化学的に
反応性の材料は、例えば、多数の共役ポリマーならびにエレクトロ−および光−
ルミネッセンス材料を含む。具体的な例は、MEH−PPV(「半導体ポリマー
から製造された光カップラー」,G.Yu,K.Pakbaz,およびA.J.
Heeger,Journal of Electronic Materia
ls,Vol.23,pp.925−928(1994))、ならびにCN−P
PVとのMEH−PPV複合体(「相互侵入ポリマーネットワークからの効率の
よいフォトダイオード」,J.J.M.Hallsら(ケンブリッジグループ)
,Nature,Vol.376,pp.498−500,1995)を含むが
、これらに限定されない。電気活性有機材料は、いろいろな波長で発光するよう
に仕立てられうる。
【0026】 幾つかの実施態様において、ポリマー光活性材料または有機分子光活性材料は
、(ポリマーまたは有機分子)キャリア有機材料の0%から75%(重量、全混
合物基準)の混合状態で光活性層102中に存在する。キャリア有機材料選択の
判定基準は次の通りである。材料は、低濃度で、機械的に密着したフィルムの形
成が可能であるべきであり、かつ、フィルムを形成するために共役ポリマーを分
散または溶解することができる溶剤中で安定のままであるべきである。キャリア
材料の低濃度は、処理困難な状況、すなわち、極端に高い粘度または均質体での
グロスの形成を最小限にするために好ましい。しかしながら、キャリアの濃度は
、密着した構造体の形成を可能にするほど十分に高くあるべきである。キャリア
がポリマー材料である場合、好ましいキャリアポリマーは、ポリエチレン、アイ
ソタクチックポリプロピレン、ポリエチレンオキシド、ポリスチレンなどのよう
な高分子量(M.W.>100,000)の可撓性鎖状ポリマーである。当業者
により容易に決定されうる適切な条件下で、これらの高分子量材料は、水、酸、
ならびに多数の極性および非極性有機溶剤をはじめとする広範な液体からの密着
した構造体の形成を可能にする。これらのキャリアポリマーを使用して製造され
たフィルムまたはシートは、1容積%ほどの低いポリマー濃度で、0.1容積%
ほどの低いポリマー濃度でさえ、所望におけるようにコーティングおよび後続の
加工を可能にするほど十分な機械的強度を有する。かかる密着した構造体の例は
、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ−パラ(フェニ
レンテレフタレート)、ポリ−パラ−ベンズアミド等、および他の適切なポリマ
ーから構成されるものである。他方では、最終ポリマーのブレンド化が極性環境
中で進行できない場合には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(ブタジエン
)などを含有するもののような、非極性キャリア構造体が選択される。
【0027】 光活性層の典型的なフィルム厚さは、2〜3百オングストローム単位(200
Å)から数千オングストローム単位(10,000Å)(1オングストローム単
位=10-8cm)の範囲である。光活性層フィルム厚さは決定的に重要ではない
が、装置性能は、より薄いフィルムを使用することによって典型的に改善するこ
とができる。好ましい厚さは300Åから5,000Åである。
【0028】 アノード(110) 光活性層を含有する本発明の装置において、1つの電極は、装置からの発光ま
たは装置による受光を可能にするために透明である。カソードが透明な電極であ
る実施態様においても本発明を使用することができるが、最も一般的には、アノ
ードが透明な電極である。
【0029】 アノード(110)は、金属、混合金属、合金、金属酸化物または混合金属酸
化物を含有する材料から好ましくは製造される。適切な金属は、11族金属、4
、5および6族の金属、ならびに8−10族の遷移金属を含む。アノードが光透
過性であるべきである場合には、インジウム−錫酸化物のような、12、13お
よび14族金属の混合金属酸化物が一般に使用される。周期表の族が左から右へ
1−18のように番号付けられる(CRC化学および物理学のハンドブック、8
1版、2000)、IUPAC番号付けシステムが全体にわたって使用される。
アノード110はまた、「可溶性の電導性ポリマーから製造された可撓性発光ダ
イオード」、Nature vol.357,pp.477−479(1992
年6月11日)に記載されているようにポリアニリンのような有機材料を含んで
もよい。
【0030】 アノードとして役立つ典型的な無機材料は、アルミニウム、銀、白金、金、パ
ラジウム、タングステン、インジウム、銅、鉄、ニッケル、亜鉛、鉛などのよう
な金属;鉛酸化物、錫酸化物、インジウム/錫酸化物などのような金属酸化物;
グラファイト;ケイ素、ゲルマニウム、ガリウムヒ素などのようなどのドープさ
れた無機半導体を含む。アルミニウム、銀、白金、金、パラジウム、タングステ
ン、インジウム、銅、鉄、ニッケル、亜鉛、鉛などのような金属が使用される場
合、アノード層は半透明であるのに十分なほど薄くなければならない。インジウ
ム/錫酸化物のような金属酸化物は典型的には少なくとも半透明である。
【0031】 本明細書で用いるところでは、用語「透明な」とは、「当該の特定波長の光の
量の少なくとも約25%、そして好ましくは少なくとも50%を通過させること
ができる」を意味すると定義される。従って、たとえ光を透過するその能力が波
長の関数として変化しても、与えられた当該の波長で25%または50%の判定
基準に適合するならば、材料は「透明な」とみなされる。薄膜の分野で働いてい
る者には公知であるように、例えば約300Åより下の銀および金、そして特に
、比較的偏らない(不変の)透過率を有する銀および黄から赤の波長の透過を容
易にする傾向がある金を具えた約20Åから約250Åの銀および金の場合で、
層が十分に薄い場合には、金属を用いて相当な程度の透明性を達成することがで
きる。
【0032】 導電性金属−金属酸化物混合物は、幾つかの場合には、2500Åほど高いま
での厚さでも同様に十分透明でありうる。好ましくは、金属−金属酸化物(また
は誘電性)層の厚さは、透明さが望まれる場合、約25から約1200Åである
【0033】 この層は導電性であり、また低い抵抗、好ましくは300オーム/平方未満、
より好ましくは100オーム/平方未満であるべきである。
【0034】 バッファー層(112) バッファー層112はホール注入/移動を促進する。バッファー層112は、
ポリアニリン(PANI)をまたはポリピロールもしくはポリチオフェンのよう
な同等の共役導電性ポリマーを、最も一般的には1種または複数の非導電性ポリ
マーとのブレンドで、含んでもよい。ポリアニリンが特に有用である。最も一般
的には、それはエメラルド色の塩(ES)形態である。有用な導電性ポリアニリ
ンは、ホモポリマーおよび通常バルクポリマーとのブレンドとしての誘導体(ま
たホストポリマーとしても公知である)を含む。PANIの例は、米国特許第5
,232,631号に開示されているものである。この層にとって好ましいPA
NIブレンド材料は約10-4S/cmから10-11S/cmの全導電率を有する
。より好ましいPANIブレンドは約10-5S/cmから10-81S/cmの全
導電率を有する。
【0035】 バッファー層112に含まれうる適切な導電性材料は、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4
’−ジアミン(TPD)およびビス[4−(N,N−ジエチルアミノ)−2−メ
チルフェニル](4−メチルフェニル)メタン(MPMP)、ならびにポリビニ
ルカルバゾール(PVK)、(フェニルメチル)ポリシラン、ポリ(3,4−エ
チレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、およびポリアニリン(PANI)
のようなホール注入/移動ポリマー、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフ
ェニル(BCP)のような電子およびホール注入/移動材料、またはトリス(8
−ヒドロキシキノラート)アルミニウム(Alq3)のようなキレート化オキシ
ノイド化合物のような、良好な電子およびホール移動特性を持った発光材料を含
む。
【0036】 本明細書で用語「ポリアニリン」またはPANIが使用される場合、それらは
一般に、置換および非置換材料、ならびに任意の付随するドーパント、ポリアニ
リンを導電性にするために使用された、特に酸性材料を含むように使用される。
【0037】 一般に、ポリアニリンは、以下の式Iの非置換および置換アニリンの重合から
誘導された、フィルムおよび繊維を形成する分子量のポリマーまたは共重合体で
ある。
【0038】
【化1】
【0039】 式中、 nは0から4の整数であり、 mは、nとmとの合計が5に等しいことを条件として、1から5の整数であり
、そして、 Rは、各出現で同一もしくは異なるように独立して選択され、そしてアルキル
、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルカノイル
、アルキルチオ、アリールオキシ、アルキルチオアルキル、アルキルアリール、
アリールアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリール、ア
ルキルスルフィニル、アルコキシアルキル、アルキルスルホニル、アリールチオ
、アリールスルフィニル、アルコキシカルボニル、アリールスルホニル、カルボ
ン酸、ハロゲン、シアノ、または1つもしくは複数のスルホン酸、カルボン酸、
ハロ、ニトロ、シアノもしくはエポキシ部分で置換されたアルキル、またはカル
ボン酸、ハロゲン、ニトロ、シアノ、もしくはスルホン酸部分からなる群から選
択され、あるいは任意の2つのR基が一緒に、3、4、5、6もしくは7員環の
芳香族環または脂環式環を完成するアルキレンもしくはアルケニレン鎖を形成し
てもよく、その環が任意に1つ以上の二価の窒素、硫黄または酸素原子を含んで
もよい。本発明の範囲を限定することを意図することなしに、いろいろなR基の
サイズは約1つの炭素(アルキルの場合に)から2つもしくはそれより多い炭素
を通って約20の炭素、n個のR基の合計では約1つから約40の炭素の範囲で
ある。
【0040】 本発明の実施において有用なポリアニリンを例示するものは、式IIからIV
のものである。
【0041】
【化2】
【0042】 式中、n、mおよびRは、重合において水素が共有結合で置換されるのでmが
1つだけ減少してn+mの合計が4に等しいことを除いて、上に記載したものと
同様である。 yは0に等しいかまたはそれより大きい整数であり、 xは、xとyとの合計が1より大きいことを条件として、1に等しいかまたは
それより大きい整数であり、そして zは1に等しいかまたはそれより大きい整数である。
【0043】 置換および非置換アニリンの次のリストは、本発明の実施において有用なポリ
アニリンを調製するのに使用できるものを例示する。
【0044】
【表1】
【0045】 有用なR基を例示するものは、メチル、エチル、オクチル、ノニル、第3-ブ
チル、ネオペンチル、イソプロピル、第2-ブチル、ドデシルなどのようなアル
キル、1−プロペニル、1−ブテニル、1−ペンテニル、1−ヘキセニル、1−
ヘプテニル、1−オクテニルなどのようなアルケニル、プロポキシ、ブトキシ、
メトキシ、イソプロポキシ、ペントキシ、ノノキシ、エトキシ、オクトキシなど
のようなアルコキシ、シクロヘキセニル、シクロペンテニルなどのようなシクロ
アルケニル;ブタノイル、ペンタノイル、オクタノイル、エタノイル、プロパノ
イルなどのようなアルカノイル;ブチルチオ、ネオペンチルチオ、メチルスルフ
ィニル、ベンジルスルフィニル、フェニルスルフィニル、プロピルチオ、オクチ
ルチオ、ノニルッスルホニル、オクチルスルホニル、メチルチオ、イソプロピル
チオ、フェニルスルホニル、メチルスルホニル、ノニルチオ、フェニルチオ、エ
チルチオ、ベンジルチオ、フェネチルチオ、ナフチルチオなどのようなアルキル
スルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルチオ、アリールスルホニル、アリ
ールスルフィニルなど;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカ
ルボニルなどのようなアルコキシカルボニル、シクロヘキシル、シクロペンチル
、シクロオクチル、シクロヘプチルなどのようなシクロアルキル;メトキシメチ
ル、エトキシメチル、ブトキシメチル、プロポキシエチル、ペントキシブチルな
どのようなアルコキシアルキル;フェノキシフェニル、フェノキシメチレンなど
のアリールオキシアルキルおよびアリールオキシアリール;ならびに1−ヒドロ
キシブチル、1−アミノブチル、1−ヒドロキシプロピル、1−ヒロドロキシペ
ンチル、1−ヒドロキシオクチル、1−ヒドロキシエチル、1−ニトロエチル、
トリフルオロメチル、3,4−エポキシブチル、シアノメチル。3−クロロプロ
ピル、4−ニトロフェニル、3−シアノフェニルなどのいろいろな置換アルキル
およびアリール基;エチルスルホン酸、プロピルスルホン酸、ブチルスルホン酸
、フェニルスルホン酸、および対応するカルボン酸のようなスルホン酸末端アル
キルおよびアリール基ならびにカルボン酸末端アルキルおよびアリール基である
【0046】 また、有用なR基を例示するものは、式 −(CH2n *− の部分のような、任意の2つのR基から形成された二価の部分である。 式中、n*は、例えば−(CH24−、−(CH23−および−(CH25−ま
たは−CH2SCH2−および−CH2−O−CH2−のような酸素もしくは硫黄の
ヘテロ原子を任意に含むかかる部分のように、約3から約7の整数である。他の
有用なR基の例として、二価の1,3−ブタジエンおよび同様な部分のような1
から約3の共役二重結合不飽和を含む二価のアルキレン鎖がある。
【0047】 本発明の実施において使用するのに好ましいものは、上の式IIからVのポリ
アニリンであり、式中 nは0から約2の整数であり、 mは、nとmとの合計が4に等しいことを条件として、2から4の整数であり
、 Rは、1から約12の炭素原子、シアノ、ハロゲンを有するアルキルもしくは
アルコキシ、またはカルボン酸もしくはスルホン酸置換基で置換されたアルキル
であり、 xは1に等しいかまたはそれより大きい整数であり、 yは、xとyとの合計が約4よりも大きいことを条件として、0に等しいかま
たはそれより大きい整数であり、および zは約5に等しいかまたはそれより大きい整数である。
【0048】 本発明のより好ましい実施態様では、ポリアニリンは非置換アニリン(すなわ
ち、nが0でmが5(モノマー)または4(ポリマー)である)から誘導される
。一般に、モノマー繰り返し単位の数は少なくとも約50である。
【0049】 米国特許第5,232,631号に記載されているように、ポリアニリンは、
酸化性または酸性化学種の存在によって導電性にされる。酸性化学種および特に
「機能性化プロトン酸」がこの役割において好ましい。「機能性化プロトン酸」
とは、対イオンがこの層の他の構成成分と適合性であるように好ましくは機能性
化されたものである。本明細書で用いるところでは、「プロトン酸」とは、ポリ
アニリンをプロトン化して前記ポリアニリンと錯体を形成する酸である。
【0050】 一般に、本発明での使用のための機能性化プロトン酸は、式VIおよびVII
のものである。
【0051】
【化3】
【0052】 式中、 Aは、スルホン酸、セレン酸、リン酸、ホウ酸もしくはカルボン酸基、または
硫酸水素、セレン酸水素、リン酸水素であり、 nは1から5の整数であり、 Rは、1から約20の炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルコキシ、
アルカノイル、アルキルチオ、アルキルチオアルキル;またはアルキルもしくは
アルコキシが0から約20の炭素原子を有するアルキルアリール、アリールアル
キル、アルキルスルフィニル、アルコキシアルキル、アルキルスルホニル、アル
コキシカルボニル、カルボン酸;または1つもしくは複数のスルホン酸、カルボ
ン酸、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ジアゾ、もしくはエポキシ部分で置換された
3から約20の炭素原子を有するアルキル;またはチオフェニル、ピローリル、
フラニル、ピリジニルのように、その環が窒素、硫黄、スルフィニル、スルホニ
ルもしくは酸素の1つもしくは複数の二価ヘテロ原子を含んでもよい、置換もし
くは非置換の3、4、5、6もしくは7員環の芳香族もしくは脂環式炭素環であ
る。
【0053】 これらの単量体の酸形態に加えて、Rは、それから複数の酸官能基「A」がぶ
ら下がっているポリマー主鎖でありうる。ポリマー酸の例には、スルホン化ポリ
スチレン、スルホン化ポリエチレンなどが含まれる。これらの場合、非極性基材
における溶解度を高めるかまたはより高度に極性の基材に溶解するかのいずれか
のために、ポリマー主鎖を選択することができ、そのより高度に極性の基材中に
ポリマー、ポリアクリル酸もしくはポリ(ビニルスルホネート)などのような材
料を使用することができる。
【0054】 R’は各出現で同一であるかまたは異なり、そしてアルキル、アルケニル、ア
ルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルカノイル、アルキルチオ、
アリールオキシ、アルキルチオアルキル、アルキルアリール、アリールアルキル
、アルキルスルフィニル、アルコキシアルキル、アルキルスルホニル、アリール
、アリールチオ、アリールスルフィニル、アルコキシカルボニル、アリールスル
ホニル、カルボン酸、ハロゲン、シアノ、または1つもしくは複数のスルホン酸
、カルボン酸、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ジアゾもしくはエポキシ部分で置換
されたアルキルであり;または一緒に取り上げられた任意の2つのR置換基が3
、4、5、6もしくは7員環の芳香族もしくは脂環式炭素環またはその多環を完
成するアルキレンもしくはアルケニレン基であって、その環もしくはそれらの環
が窒素、硫黄、スルフィニル、スルホニルもしくは酸素の1つもしくは複数の二
価ヘテロ原子を含んでもよい。R’は典型的には約1から約20の炭素、特に3
から20そしてより特に約8から20の炭素を有する。
【0055】 上の式VIおよびVIIにおいて、 Aがスルホン酸、リン酸またはカルボン酸であり、 nが1から3の整数であり、 Rが、6から約14の炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルコキシ;ま
たはアルキルもしくはアルキル部もしくはアルコキシが4から約14の炭素原子
を有するアリールアルキル;または1つもしくは複数のカルボン酸、ハロゲン、
ジアゾ、もしくはエポキシ部分で置換された、6から約14の炭素原子を有する
アルキルであり、 R’が各出現で同一であるかまたは異なり、そして4から14の炭素原子を有
する、アルキル、アルコキシ、アルキルスルホニル、またはそのアルキルに再び
4から14の炭素を持った1つもしくは複数のハロゲン部分で置換されたアルキ
ルである、 上の式VIおよびVIIの材料が好ましい。
【0056】 特に好ましい実施態様の中で、本発明の実施における使用にとって最も好まし
いものは、 Aがスルホン酸であり、 nが整数1または2であり、 Rが6から約14の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ、または1
つもしくは複数のハロゲン部分で置換された6から約14の炭素原子を有するア
ルキルであり、 R’が6から14、特に12の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ
、または1つもしくは複数のハロゲン部分で置換されたアルキルである、 上の式VIおよびVIIの機能性化プロトン酸である。
【0057】 好ましい機能性化プロトン酸は、ドデシルベンゼンスルホン酸のような有機ス
ルホン酸であり、より好ましくはポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−
プロパンスルホン酸(「PAAMPSA」)である。
【0058】 使用される好ましい機能性化プロトン酸の量は、要求される導電率の程度に依
存して変わりうる。一般に、導電性材料を形成するのに十分な機能性化プロトン
酸がポリアニリンを含有する混合材に添加される。通常、使用される機能性化プ
ロトン酸の量は、導電性ポリマー(溶液または固体形態のいずれかで)を与える
のに少なくとも十分な量である。
【0059】 ポリアニリンは、本発明の実施において、その物理的形態のいずれでも都合よ
く用いることができる。有用な形態を例示するものは、Green,A.G.お
よびWoodhead,A.E.,J.Chem.Soc.,101,1117
(1912)ならびにKobayashiら,J.Electroanl.Ch
em.,177,281−91(1984)に記載されたものであり、それらは
参照によって本明細書に援用される。非置換ポリアニリンについては、有用な形
態はロイコエメラルド色の(leucoemeraldine)、プロトエメラ
ルド色の(protoemeraldine)、エメラルド色の、ニグラニリン
色の(nigraniline)およびトル−プロトエメラルド色の(tolu
−protoemeraldine)形態を含み、エメラルド色の形態が好まし
い。
【0060】 Cao,Y.およびZhang,C.の同時係属米国特許出願第60/168
,856号は、共役ポリマーと非導電性ポリマーとの低い導電率ブレンドの形成
を開示しており、参照によって本明細書に援用される。
【0061】 共役ポリマーに添加される具体的なバルクポリマーまたはポリマー類は変わりう
る。材料は、導電性ポリマーの性質、ポリマーをブレンドするのに用いられる方
法および装置に層をデポジションするのに用いられる方法に基づいて選択するこ
とができる。
【0062】 溶液−処理法を用いて層112が提供される方法では、小さな粒子の分散とし
てかまたは他のポリマー中の1つのポリマーの溶液としてかのいずれかで、1つ
のポリマーを他のポリマーに分散させることによって、材料をブレンドすること
ができる。ポリマーは典型的には流体相で混合され、層は典型的には流体相から
設置される。
【0063】 我々は、水溶性のまたは水に分散可能なバルクポリマーと一緒に水溶性のまた
は水に分散可能な共役ポリマーを用いて最良の結果を得た。この場合、2つのポ
リマーを水に溶解または分散して、溶液または分散液から層をキャストすること
によって、ブレンドを形成することができる。
【0064】 有機溶剤は、有機可溶性のまたは有機分散可能な共役ポリマーおよびバルクポ
リマーで使用することができる。さらに加えて、2つのポリマーの溶融物を用い
て、または引き続いて重合されるかまたは所望の最終材料へ硬化される、バルク
ポリマーの液体のプレポリマーもしくはモノマー形態を用いることによって、ブ
レンドを形成することができる。
【0065】 PANIが水溶性または水分散可能であり、水溶液からPANI層をキャスト
することが望まれるそれらの目下好ましい場合には、バルクポリマーは、例えば
、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリ(アクリル酸)(PAA)、ポリビニル
ピロリドン(PVPd)、アクリルアミド共重合体、セルロース誘導体、カルボ
キシビニルポリマー、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(エチレンオキシド)
(PEO)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリ(ビニルメチルエーテ
ル)、ポリアミン、ポリイミン、ポリビニルピリジン、多糖類、およびポリウレ
タン分散液から選択することができる。
【0066】 非水系の溶液または分散液から層をキャストすることが望まれる場合には、バ
ルクポリマーは、例えば、液化可能なポリエチレン、アイソタクチックポリプロ
ピレン、ポリスチレン、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチルビニルアセテ
ート)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレンビニレン共重合体、エチレ
ン−プロピレン共重合体、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテ
レフタレート)およびナイロン12、ナイロン8,ナイロン6,ナイロン6.6
などのようなナイロン、ポリエステル材料、ポリアクリルアミドなどのようなポ
リアミドから選択されてもよい。
【0067】 1つのポリマーが他のポリマーに分散されることになる場合には、いろいろな
ポリマーの共通の溶解度は要求されないかもしれない。
【0068】 ポリアニリンとバルクポリマーまたはプレポリマーとの相対的な割合は変わり
うる。ポリアニリンの各部に対して、0から20重量部ほどまで多いバルクポリ
マーまたはプレポリマーが存在しうるし、PANI各部に対して0.5から10
そして特に1から4部のバルク材料が存在しうる。
【0069】 この層をキャストするために用いられる材料のための溶剤は、ポリマーの特性
を重視して選択される。
【0070】 好ましい系では、PANIおよびバルクポリマーが両方とも水溶性であるかま
たは水に分散可能であり、溶剤系は、水または水と、低級オキシ炭化水素例えば
低級のアルコール、ケトンおよびエステルのような1つ以上の極性有機物質との
混合物のような水系の溶剤系である。
【0071】 これらの物質は、制限なく、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ア
セトン、メチルエチルケトンなどと混合された水を含む。必要ならば、極性有機
液体の溶剤系を使用できるであろう。
【0072】 PANIのような導電性ポリマーと水可溶性または水に分散可能でないバルク
ポリマーとの場合には、非極性溶剤が最も一般に使用される。
【0073】 有用な共通の非極性溶剤を例示するものは、次の物質である。ベンゼン、トル
エン、p−キシレン、m−キシレン、ナフタレン、エチルベンゼン、スチレン、
アニリンなどのような置換または非置換芳香族炭化水素;ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどのような高級アルカン;デカヒドロナ
フタレンのような環式アルカン;クロロホルム、ブロモホルム、ジクロロメタン
などのようなハロゲン化アルカン;クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m
−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼンなどのようなハロゲン化芳香族炭化
水素;2−ブタノール、1−ブタノール、ヘキサノール、ペンタノール、デカノ
ール、2−メチル−1−プロパノールなどのような高級アルコール;ヘキサノン
、ブタノン、ペンタノンなどのような高級ケトン;モルホリンのような複素環化
合物;パーフルオロデカリン、パーフルオロベンゼンなどのようなパーフッ素化
炭化水素。
【0074】 共役ポリマー層の厚さは意図するダイオードの特性で選ばれるであろう。複合
アノードが透明であるべき状況では、フィルム厚さが増加するにつれてアレイ中
の欠陥の数が増加することを考えて、実際に可能な限り薄いPANI層を有する
ことが一般に好ましい。典型的な厚さは約100Åから約5000Åの範囲であ
る。透明度が望まれる場合、約100Åから約3000Åの厚さが好ましく、特
に約2000Åが好ましい。
【0075】 200nmまたはそれより大きいフィルム厚さでは、PANI(ES)ブレン
ド層の電気抵抗は、混線およびピクセル間電流漏れを避けるために、104オー
ム−cmより大きいかまたはそれに等しくなければならない。105オーム−c
mを超える値が好ましい。105オーム−cmでさえも、幾らかの残留電流漏れ
があり、その結果装置効率の幾らかの低下がある。従って、およそ105から1
8オーム−cmの値がさらにより好ましい。109オーム−cmよりも大きい値
は、注入/バッファー層を横切って顕著な電圧低下をもたらすので、避けるべき
である。
【0076】 カソード(106) カソード材料として使用するのに適した材料は、任意の金属または第1の電気
接触層(この場合、アノード)よりも低い仕事関数を有する非金属である。カソ
ード層106(この場合、第2の電気接触層)用の材料は、1族のアルカリ金属
(例えば、Li、Cs)、2族(アルカリ土類)金属‥一般にはカルシウム、バ
リウム、ストロンチウム、12族金属、希土類‥一般にはイッテルビウム、ラン
タナイドおよびアクチナイドから選択することができる。アルミニウム、インジ
ウムと銅、銀、それらの組合せならびにカルシウムおよび/またはバリウム、リ
チウム、マグネシウム、フッ化リチウムとの組合せのような材料を使用すること
ができる。
【0077】 例えばマグネシウム銀合金およびリチウムアルミニウム合金のような低い仕事
関数の金属の合金もまた有用である。電子注入カソード層の厚さは15Å未満か
ら5,000Åほどの範囲である。このカソード層106はピクセル化されたア
レイを与えるためにパターン化できるか、またはそれは連続的であって、銀、銅
または好ましくはそれ自体パターン化されているアルミニウムのようなバルク導
体の層で一面に覆うことができる。
【0078】 カソード層はさらに、機械的強度および耐久性を与えるために追加された第2
の金属の第2の層を含んでもよい。
【0079】 基材(108) ほとんどの実施態様において、ダイオードは基材上に作製される。典型的には
基材は非導電性であるべきである。光がそれを通過するそれらの実施態様におい
て、それは透明である。それは、堅いアルリレート、カーボネートなどをはじめ
とする堅いプラスチック、ガラス、石英、サファイアなどのような堅い無機酸化
物のような堅い材料でありうる。それはまた、ポリエステル‥例えばポリ(エチ
レンテレフタレート)、可撓性ポリカーボネート、ポリ(メチルメタクリレート
)、ポリ(スチレン)などのような可撓性の透明な有機ポリマーでもありうる。
【0080】 この基材の厚さは決定的に重要ではない。
【0081】 他の任意の層(140および示されていないその他) 電子注入/移動材料を含む任意の層140は、光活性層102とカソード10
6との間に提供されてもよい。この任意の層140は、電子注入/移動を促進す
る、およびまた層界面での失活反応を防止するためのバッファー層または制限層
として役立つ、両方の機能を果たすことができる。好ましくは、この層は電子移
動度を促進し、失活反応を減少させる。任意の層140用の電子移動材料の例に
は、トリス(8−ヒドロキシキノラート)アルミニウム(Alq3)のような金属
キレート化オキシノイド化合物、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,
10−フェナンスロリン(DDPA)または4,7−ジフェニル−1,10−フ
ェナンスロリン(DPA)のようなフェナンスロリン系化合物、2−(4−ビフ
ェニリール)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾー
ル(PBD)および3−(4−ビフェニリール)−4−フェニル−5−(4−t
−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)のようなアゾール化
合物、DDPA、DPA,PBD、およびTAZ部分を含有するポリマーならび
にそれらのポリマーブレンド、DDPA,DPA,PBD、およびTAZを含有
するポリマーブレンドが含まれる。
【0082】 有機電子装置に他の層を有することは公知である。例えば、バッファー層11
2と光活性層102との間に、陽電荷移動および/または層のバンドギャップ整
合を促進するために、または保護層として機能するために、または界面特性を改
善するために、層(示されていない)がありうる。同様に、光活性層102とカ
ソード層106との間に、陰電荷移動および/または層間のバンドギャップ整合
を促進するために、または保護層として機能するために、追加の層(示されてい
ない)がありうる。当技術分野で公知である層を使用することができる。さらに
、上述の層のいずれも2つまたはそれよりも多い層から構成することができる。
あるいはまた、アノード層110の幾らかまたは全て、バッファー層112、光
活性層102、およびカソード層106は、電荷キャリア移動効率を増加させる
ために表面処理されてもよい。構成成分層のそれぞれに対する材料の選択は、好
ましくは、装置に高装置効率を与えるという目標を比較評価することによって決
定される。
【0083】 (溶液−処理済有機電気活性層) 本発明の電子装置において、光活性層102、ホール注入/移動層112、お
よび任意の電子移動/注入層は、溶液−処理済有機電気活性層でありうる。
【0084】 用語「溶液−処理済有機電気活性層」とは、電気活性を示す有機材料を含有す
る層を意味し、適切な溶剤中の電気活性成分の溶液を配合するという工程を含む
方法(溶液処理できる方法)を用いて形成されるかまたは被着される。かかる形
成方法は、スピン−コーティング、キャスティング、およびスクリーンプリンテ
ィング、グラビアプリンティング、インクジェットプリンティング、ウェブコー
ティング、前駆体ポリマープロセシングなど、またはそれらの任意の組合せを含
む。
【0085】 (製造技術) 本発明の装置のいろいろな要素は、溶液キャスティング、スクリーンプリンテ
ィング、ウェブコーティング、インクジェットプリンティング、スパッタリング
、真空蒸着(evaporation)、前駆体ポリマープロセシングなど、ま
たはそれらの任意の組合せのような、当技術分野で周知の任意の技術によって製
造することができる。
【0086】 最も一般的な方法では、ダイオードは基材上への層の逐次デポジションによっ
て構築される。代表的な作製では、アノード110が最初に設置される。アノー
ド層110は通常、物理的蒸着法またはスピン−キャスト法によって被着される
。用語「物理的蒸着」とは、真空で実施されるいろいろなデポジション方法を意
味する。従って、例えば、物理的蒸着は、e−ビーム真空蒸着および抵抗真空蒸
着のような蒸着の全ての形態だけでなく、イオンビームスパッタリングをはじめ
とするスパッタリングの全ての形態を含む。有用である物理的蒸着の具体的な形
態は、無線周波数(rf)マグネトロンッスパッタリングである。
【0087】 次に、バッファー層112が設置される。ホール注入/移動層112は好まし
くはスピン−コーティング、キャスティング、およびスクリーンプリンティング
、グラビアプリンティング、インクジェットプリンティング、ウェブコーティン
グ、前駆体ポリマープロセシングなど、またはそれらの任意の組合せを用いて被
着される。また層は、インクジェットプリンティング、熱パターン化、または物
理的蒸着によって被着することができる。バッファー層112が溶液−処理済有
機電気活性層である場合、水溶性のまたは水に分散可能な材料が一般にスピン−
キャスティング媒体として使用される。非水系溶剤が要求される場合には、トル
エン、キシレン、スチレン、アニリン、デカヒドロナフタレン、クロロホルム、
ジクロロメタン、クロロベンゼンおよびモルホリンなどが使用される。
【0088】 次に、光活性層102がデポジションされる。光活性有機材料を含有する光活
性層102は、任意の通常の方法、スピン−コーティング、キャスティング、お
よびスクリーンプリンティング、グラビアプリンティング、インクジェットプリ
ンティング、ウェブコーティング、前駆体ポリマープロセシングなど、またはそ
れらの任意の組合せによって溶液から被着することができる。光活性有機材料は
、材料の性質によっては、蒸着法によって直接被着することができる。電気活性
ポリマー前駆体を被着し、典型的には加熱によって次にポリマーに変換すること
も可能である。
【0089】 光活性層が溶液−処理済有機電気活性層である場合には、使用される溶剤は、
ポリマーを溶解し、その続いて起こるデポジションを妨害しないであろうもので
ある。典型的には、有機溶剤が使用される。これらは、塩化メチレン、クロロホ
ルム、および四塩化炭素のようなハロ炭化水素、キシレン、ベンゼン、トルエン
のような芳香族炭化水素、デカリンなどのような他の炭化水素を含む。その上混
合溶剤も使用することができる。水、アセトン、テトラヒドロフラン、酸などの
ような極性溶剤が適切であるかもしれない。これらは代表的な例示にすぎず、溶
剤は上述の判定基準に適合する物質から広範囲に選択することができる。
【0090】 いろいろなポリマーまたは有機材料を基材上にデポジションする場合には、溶
液は、濃度が0.1から20重量%、特に0.2から5重量%のような、比較的
希薄なものでありうる。400−4000および特に500−2000Åという
フィルム厚さが典型的に用いられる。
【0091】 最後に、低い仕事関数の電子−注入接触層がデポジションされる。カソード層
106は通常物理的蒸着法によって被着される。
【0092】 これらの工程は変えることができるし、「逆」ダイオードが望まれる場合には
、逆にすることさえできる。
【0093】 幾つかの実施態様では、1つ以上の電気活性層102、112、140ならび
に電極106および110をパターン化することができる。パターンが所望のよ
うに変わってもよいことは理解される。例えば、第1の電気接触層材料を被着す
る前に、第1の可撓性複合バリア構造体上にパターン化されたマスクまたはフォ
トレジストを配置することによって、層をパターンで被着することができる。あ
るいはまた、層を全体的な層として被着し、引き続き、例えば、フォトレジスト
および湿式化学エッチングを用いてパターン化することができる。ホール注入/
移動層はまた、インクジェットプリンティング、リソグラフィまたは熱転写パタ
ーン化によって、パターンで被着することができる。当技術分野で周知のパター
ン化のための他の方法も使用することができる。
【0094】 (熱処理) 本発明に従って、1つ以上の溶液−処理済有機電気活性層が熱処理される。電
子放射層の場合には、この熱処理は、装置の改善された安定性と稼働寿命とをも
たらす。バッファー層の場合には熱処理は、改善された装置効率およびピクセル
間の減少した混線をもたらすレベルまで、その導電率を低下させる(その抵抗を
増加させる)。
【0095】 本発明の熱処理は、オーブン、輻射ヒーター、熱板などをはじめとする任意の
通常の加熱環境中で実施される熱処理は、空気中または窒素もしくはアルゴン中
などのような不活性雰囲気中で実施することができる。熱処理の条件は、約80
℃から300℃で約20秒から約2時間の範囲である。ほとんどの熱処理と同様
に、より低い温度ではより長い時間が、そしてより高い温度ではより短い時間が
ほとんど共通して用いられる。
【0096】 ホール移動/注入層112を処理する場合、加えられるべき熱処理の程度につ
いての1つの測定は熱処理後の層の抵抗である。これらの場合、熱処理は抵抗の
少なくとも約2倍の増加によって評価することができる。あるいはまた、PAN
I(ES)層の場合、10-4S/cm未満、好ましくは10-5S/cm未満、そ
してより好ましくは10-6S/cm未満の導電率を与える層の抵抗の達成によっ
て良好と考えることができる。例えば、これらの範囲の良好な結果は、100か
ら300℃で約0.5分から約90分、そして好ましくは175から250℃で
約1.0分から約60分の熱処理で達成される。
【0097】 光活性層102または任意の電子移動/注入層を処理する場合、加えられるべ
き熱処理の程度についての1つの測定は熱処理によってもたらされる装置寿命の
延長である。これらの場合、熱処理は、少なくとも約50%、好ましくは少なく
とも約100%、より好ましくは少なくとも約200%の稼働寿命の増加によっ
て評価することができる。典型的には、この増加を与える熱処理条件は、最適な
バッファー層処理のために使用される条件よりも幾分過酷でないものである。例
えば、非常に良好な結果は、80から250℃の温度で60から180秒、特に
120から180℃の温度で75から150秒の範囲の熱処理で達成される。
【0098】 好ましい実施態様では、1つ以上の溶液−処理済有機電気活性層の熱処理は、
装置に第2の電極が備え付けられる前に行われる。例示した図では、カソード層
106が第2の電極である。装置が逆の順序で製造され、その結果カソードが最
初に設置される場合、アノード層が第2の電極であろうことは理解される。
【0099】 熱処理されるべき多くの層がある場合には、層は順次熱処理されてもよく、第
1の層が設置され、そして第2の層が設置され引き続いて熱処理される前に、熱
処理される。このシナリオでは、第1の層は2度熱処理される。あるいはまた、
両層が設置され、その結果両層の熱処理が同時に起こってもよい。この代替シナ
リオでは、両層は1度に熱処理される。
【0100】 光放射の色またはダイオードの感度などを変えるために、たったいま記載され
た構造体およびそれらの製造を、物理的強度および保護のための他の層を含むよ
うに変更できることもまた認識されるであろう。本発明は少なくとも1つの溶液
−処理済有機電気活性層を含む有機電子装置でさらに有用であるが、トランジス
ター、コンデンサー、抵抗器、化学抵抗センサー(ガス/蒸気感受性電子雑音、
化学およびバイオセンサー)、書込みセンサー、ならびにエレクトロクロミック
装置(スマートウィンドー)のような光活性層を含有しないことがさらに認識さ
れるであろう。
【0101】 本発明は、本発明を例示するために提示されが、その範囲を限定するためでは
ない次の実施例によってさらに説明されるであろう。
【0102】 (実施例) 下の表1に示される、ならびに組成物200、202、204、206,およ
び208として示される、PANI(ES)溶液/分散液およびPANI(ES
)の溶液/分散液のブレンドを、実施例2、4、および5において調製し、記載
した。
【0103】
【表2】
【0104】 (実施例1) 次の参考文献(Y.Caoら、Polymer,30(1989)2307)に
従ってPANI(ES)粉末を調製した。エメラルド色の塩(ES)形態を典型
的な緑色によって証明した。この参考文献におけるHClをポリ(2−アクリル
アミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(PAAMPSA)(Aldri
ch)で置き換えた。最初に、30.5g(0.022モル)の水中15%PA
AMPSA(Aldrich)を、170ml水を加えることによって2.3%
に希釈した。攪拌しながら、2.2g(0.022M)アニリンをPAAMPS
A溶液中に添加した。次に、10ml水中の2.01g(0.0088M)の過
硫酸アンモニウムを、アニリン/PAAMPSA溶液へ激しい攪拌下に徐々に添
加した。反応混合物を室温で24時間攪拌した。生成物、PANI(ES)を沈
殿させるために、1000mlのアセトンを反応混合物に添加した。アセトン/
水のほとんどをデカントし、次にPANI(ES)−PAAMPSA沈殿物を濾
過した。得られたガム様の生成物をアセトンで数回洗浄し、動的真空下に40℃
で24時間乾燥した。
【0105】 この実施例は、PANI(ES)の直接合成を実例で示している。
【0106】 (実施例2) 上の表1の溶液/分散液200を調製した。 実施例1で調製した4グラム(4.0g)のPANI(ES)粉末を400g
の脱イオン水とプラスチックボトル中で混合した。混合物を室温で48時間回転
させた。次に溶液/分散液を1μmポリプロピレンフィルターによって濾過した
。水中に混合されるPANI(ES)の量を変えることによって、水中の異なる
濃度のPANI(ES)を型どおり調製した。
【0107】 この実施例は、PANI(ES)が水中に溶解/分散され、次に1μmフィル
ターによって濾過できることを実証している。
【0108】 (実施例3) 4グラム(4.0g)のポリアクリルアミド(PAM)(分子量5,000,
000−6,000,000,Polysciences)を400mlの脱イ
オン水とプラスチックボトル中で混合した。混合物を室温で少なくとも48時間
回転させた。次に溶液/分散液を1μmポリプロピレンフィルターによって濾過
した。溶解されるPAMの量を変えることによって、異なる濃度のPAMを型ど
おり調製した。
【0109】 この実施例は、PAMが水中に溶解/分散され、次に1μmフィルターによっ
て濾過できることを実証している。
【0110】 (実施例4) 上の表1の溶液/分散液202および208を調製した。 実施例2で調製した20グラムのPANI(ES)溶液を、実施例3で調製し
た10gの1%PAM溶液および2.0gの15%PAAMPSA溶液(Ald
rich)と(室温で12日間)混合した。次に溶液を0.45μmポリプロピ
レンフィルターによって濾過した。ブレンド溶液中のPANI(ES):PAM
:PAAMPSAの重量比は1:0.5:1.5であった。出発溶液中の濃度を
変えることによって、異なるブレンド比のPANI(ES):PAM:PAAM
PSAブレンド溶液(1:1.5:0.5の比を持った、上の表1の溶液/分散
液208をはじめとする)を調製した。
【0111】 (実施例5) 実施例2で調製した30gの溶液を、7gの脱イオン水および0.6gのPA
M(分子量5,000,000−6,000,000,Polyscience
s)と共に攪拌下に室温で4−5日間混合した。溶液を0.45μmポリプロピ
レンフィルターによって濾過した。ブレンド溶液中のPANI(ES)対PAM
の重量比は1:2である。これは、上の表1に示された溶液/分散液204であ
る。
【0112】 また、PANI(ES)対PAMの重量比がそれぞれ1:1、1:1.5、1
:2.5、1:3(上の表1の溶液/分散液206)、1:4、1:5、1:6
および1:9であるブレンド溶液も調製した。
【0113】 (実施例6) パターン化ITO電極を具えたガラス基材を作製した。実施例2、4および5
で調製したブレンド溶液200、202、204、206および208を用いて
、パターン化基材の最上面にフィルムとしてポリアニリンブレンド層をスピン−
キャストし、その後真空オーブン中90℃で0.5時間焼き付けした。実施例4
および5の材料から作製されたフィルムを次にドライボックス中200℃で30
分処理した。高抵抗電位計を用いてITO電極間の抵抗を測定した。Dec−T
ac表面型彫盤(Alpha−Step500Surface Profile
r,Tencor Instruments)を用いることによってフィルムの
厚さを測定した。下の表2は、異なるブレンド組成物および熱処理を使ったPA
NI(ES)ブレンドフィルムの導電率および厚さを示す。表2から理解できる
ように、導電率を広範囲にわたって調整できる。200℃で30分焼き付けした
後、PANIブレンドは約2000Åの厚さで10-6S/cm未満の導電率を有
し、それはピクセル化ディスプレイでの使用にとって理想的である。
【0114】 この実施例は、10-5S/cm未満の、さらには10-6S/cm未満の、すな
わち、PANI(ES)ブレンドフィルムをパターン化する必要なしにピクセル
間電流漏れを制限できるほど十分に低い全導電率で、PANI(ES)ブレンド
のフィルムが作製できることを実証している。
【0115】
【表3】
【0116】 (実施例7) 可溶性ポリ(1,4−フェニレンビニレン)共重合体(C−PPV)(H.B
ecker,H.Spreitzer、W.Kreduer,E.Kluge,
H.Schenk,I.D.ParkerおよびY.Cao,Adv.Mate
r.12,42(2000)を活性なルミネッセンス半導体ポリマーとして使用
して発光ダイオードを製造した。C−PPVフィルムの厚さは700−900Å
であった。C−PPVは〜560nmに発光ピークを持った黄−緑の光を発する
。インジウム/スス酸化物をアノードとして使用した。パターン化基材の最上面
に、実施例2、4、および5で調製したPANI−PAAMPSA溶液200、
202、204、206および208からポリアニリンブレンドバッファー層を
スピン−キャストし、その後真空オーブン中90℃で0.5時間焼き付けた。実
施例4および5の材料から作製したフィルムを次にドライボックス中200℃で
30分処理した。装置構成はITO/ポリアニリンブレンド/C−PPV/金属
であった。基材としてのガラス上のITO(被着ITO/ガラス)および基材と
してのプラスチック、ポリエチレンテレフタレート、PET上のITO(Cou
rtauld’s ITO/PET)の両方を用いて、装置を製造した。両方の
場合において、ITO/ポリアニリンブレンド二重層はアノードとホール−注入
接触層であった。カソードとしてCaまたはBaのいずれかの層を具えた装置を
製造した。3cm2の面積を持った光活性層をもたらす1×10-6トルより低い
圧力での真空蒸着を用いて、C−PPV層の最上面に金属カソードフィルムを製
造した。STM−100厚さ/速度メーター(Sycon Instrumen
ts,Inc.)を用いて蒸着を監視した。バリウム層の15Åの最上面に2,
000−5,000Åのアルミニウムが蒸着された。装置のそれぞれについて、
電流対電圧曲線、光対電圧曲線、および量子効率を測定した。異なるPANIブ
レンド組成物および熱処理を使った装置の測定された動作電圧および効率を表3
にまとめる。
【0117】 この実施例は、高温処理PANIブレンド層を用いて高効率のポリマーLED
sが製造できることを実証している。
【0118】
【表4】
【0119】 (実施例8) UV−硬化性エポキシによって挟まれたカバーガラスを用いて実施例7の装置
をカプセルに包んだ。カプセル化装置を70℃のオーブン中周囲環境において3
.3mA/cm2の一定電流で運転した。装置を通った全電流は、およそ200
cd/cm2の輝度で10mAであった。下の表4および図2は、70℃で運転
中の光出力および電圧増加を示す。より具体的には、図2は、各装置が熱処理さ
れたホール注入/移動層中に、下の表4に示されるような溶液/分散液200、
202、204、または208から製造された層を含有する、カプセル化装置の
応力誘発分解を示す。図2に示されるように、溶液/分散液200、202、2
04、208から製造された層を含有する装置についての実線200−1、20
2−1、204−1、206−1および208−1で示されるプロットは、装置
についての電圧測定値を示す。溶液/分散液200、202、204、206、
208から製造された層を含有する装置について破線200−2、202−2、
204−2、206−2および208−2で示されるプロットは、装置の輝度を
示す。
【0120】 70℃での応力の50−80時間以内に分解するアノードとしてPANI(E
S)−PAM−PAAMPSAブレンドを具えた装置に比べて、200℃で30
分焼き付けられたPANI(ES)−PAMブレンドを具えた装置の半減期は、
非常に低い電圧増加(15mV/時間)と共に120時間を超える。それはPA
NI(ES)層を具えた装置とほとんど同一である。50、70および85℃で
集められた輝度減衰および電圧増加データのアレニウスプロットから、温度加速
係数は約25であると推算された。従って、外挿された室温での応力寿命は、お
よそ3,000時間であると決定された。
【0121】 この実施例は、ピクセル間電流漏れを避けるのに十分なほど高い抵抗を有する
PANI(ES)層で製造されたポリマーLEDsに対して長寿命を得ることが
できることを実証している。
【0122】
【表5】
【0123】 (実施例9) 実施例6の抵抗測定を繰り返したが、PANI(ES)層を、上の表1に示さ
れた、そして実施例5で調製されたブレンド溶液204からスピン−キャストし
た。ブレンド溶液中のPANI(ES)対PAMの重量比は1:2であった。フ
ィルムを90℃の真空オーブン中で0.5時間乾燥し、次にドライボックス中で
異なる温度で焼き付けた。表5は、異なる焼付け時間でのPANI(ES)−ブ
レンドフィルムの導電率を示す。データから理解できるように、ディスプレイ要
件に適合するように10-4から10-11S/cmの広範囲で導電率を調整するこ
とができる。10-5S/cm未満の導電率値は、200℃で30分またはより長
くブレンドフィルムを焼き付けることによって得ることができる。230℃また
はより高い温度での90秒の焼付けで、導電率は10-10S/cmより下に低下
した。
【0124】 この実施例は、PANI(ES)−ブレンドを高温で焼き付けることによっ
て、10-6S/cm未満の、さらには10-8S/cm未満の導電率値を持ったP
ANI(ES)−ブレンドフィルムが作製できることを実証している。
【0125】
【表6】
【0126】 (実施例10) 実施例7にまとめられた装置測定を繰り返したが、PANI(ES)−ブレン
ド層を実施例9におけるように作製した。下の表6は、異なる熱処理のPANI
−PAMブレンドから製造されたLEDsの装置性能を示す。装置性能にとって
最適な熱処理条件は、200℃で30分である。PANI(ES)−ブレンドを
200℃よりも高い温度で焼き付けた場合には、装置性能が低下した。
【0127】 この実施例は、熱処理されたPANI(ES)ブレンドが高性能のポリマーL
EDsを製造するのに使用できることを実証している。装置性能にとって最適な
熱処理条件は200℃で30分である。
【0128】
【表7】
【0129】 (実施例11) 実施例8にまとめられた応力測定を繰り返したが、PANI(ES)−ブレン
ド層を実施例9におけるように作製した。下の表7および図3は、異なる熱処理
のポリブレンドフィルムから製造されたLEDsの応力寿命を示す。より具体的
には、図3は、各装置が上の表1中の溶液/分散液204から製造された、下の
表7に示されたような、異なる条件204A、204B、204C、204D、
および204Eで熱処理された、熱処理層を含有する、カプセル化装置の応力誘
発分解を示す。図3に示されるように、実線204A−1、204B−1、20
4C−1、204D−1、204E−1で示されるプロットは熱処理条件204
A、204B、204C、204D、および204Eの装置についての電圧測定
値を示す。破線204A−2、204B−2、204C−2、204D−2、2
04E−2で示されるプロットは熱処理条件204A、204B、204C、2
04D、および204Eの装置の輝度を示す。図3から、装置の応力寿命にとっ
て最適な熱処理条件は200℃30分であることが理解できる。
【0130】 この実施例は、熱処理されたPANI(ES)ブレンドが長い応力寿命を持っ
たポリマーLEDsを製造するのに使用できることを実証している。装置の応力
寿命性能にとって最適な熱処理条件は200℃30分である。
【0131】
【表8】
【0132】 (実施例12) 実施例6の抵抗測定を繰り返したが、PANI(ES)層を、上の表1の、実
施例5で調製したブレンド溶液204からスピン−キャストした。ブレンド溶液
中のPANI(ES)対PAMの重量比は1:2であった。ブレンドフィルムを
90℃の真空オーブン中で0.5時間乾燥した後、ドライボックス中200℃で
異なる時間焼き付けた。図4は、異なる焼付け時間でのPANI(ES)−ブレ
ンドフィルムの導電率を示す。データから理解できるように、ディスプレイ要件
に適合するように10-4から10-8S/cmの広範囲で導電率を調整することが
できる。10-5S/cm未満の導電率値は200℃で30分またはより長くブレ
ンドフィルムを焼き付けることによって得ることができる。200℃で1時間の
焼付けで、導電率は10-8S/cmより下に低下した。
【0133】 この実施例は、PANI(ES)−ブレンドフィルムを200℃で異なる時
間焼き付けることによって、10-5S/cm未満の、さらには10-8S/cm未
満の導電率を持ったPANI(ES)−ブレンドフィルムが作製できることを実
証している。
【0134】 (実施例13) 実施例7にまとめられた装置測定を繰り返したが、PANI(ES)−ブレン
ド層を実施例12におけるように作製した。下の表8は、200℃で異なる焼付
け時間のPANI−PAMブレンドから製造されたLEDsの装置性能を示す。
PANI−PAMブレンドにとって最適な200℃での焼付け時間は、30分で
ある。
【0135】 この実施例は、熱処理されたPANI(ES)−PAAMPSAブレンドが高
性能のポリマーLEDsを製造するのに使用できることを実証している。装置性
能にとって最適な熱処理条件は200℃30分である。
【0136】
【表9】
【0137】 (実施例14) 実施例8にまとめられた応力測定を繰り返したが、PANI(ES)−ブレン
ド層を実施例12におけるように(上の表1の分散液/溶液204を用いて)作
製した。下の表9および図5は、200℃で異なる焼付け時間のポリブレンドフ
ィルムから製造されたLEDsの応力寿命を示す。これらのいろいろな焼付け条
件を下の表9で204Fから204Nで表示する。より具体的には、図5は、各
装置が上の表1の溶液/分散液204から製造され、下の表9に示されるような
、いろいろな条件204G、204H、204J、および204Mで熱処理され
た熱処理層を含有する、カプセル化装置の応力誘発分解を示す。図5に示される
ように、実線204G−1、204H−1、204J−1、および204M−1
で示されるプロットは、熱処理条件204G、204H、204J、および20
4Mの装置についての電圧測定値を示す。破線204G−2、204H−2、2
04J−2、および204M−2で示されるプロットは、熱処理204G、20
4H、204J、および204Mの装置の輝度を示す。図6から、装置の応力寿
命にとって最適な熱処理条件は200℃30分であることが理解できる。
【0138】 この実施例は、熱処理されたPANI(ES)ブレンドが長い応力寿命を持っ
たポリマーLEDsを製造するのに使用できることを実証している。
【0139】
【表10】
【0140】 (実施例15) 実施例6の抵抗測定を繰り返したが、PANI(ES)層を、実施例5で調製
したブレンド溶液からスピン−キャストした。ブレンド中のPANI(ES)対
PAMの重量比はそれぞれ、1:1、1:1.5、1:2、1:2.5、1:3
、1:4、1:5、1:6および1:9であった。フィルムを90℃の真空オー
ブン中で0.5時間乾燥した後、ドライボックス中200℃で30分焼き付けた
。表10は、異なるPANI(ES)対PAM比のPANI(ES)−ブレンド
フィルムの導電率を示す。データから理解できるように、ディスプレイ要件に適
合するように10-4から10-8S/cmの広範囲で導電率を調整することができ
る。10-5S/cm未満の導電率値は、PANI(ES)対PAM比を1:1.
5またはそれより低く調整することによって得ることができる。PANI(ES
)対PAM比1:9では、導電率は10-7S/cmより下に低下した。
【0141】 この実施例は、ブレンド中のPANI(ES)対PAM比を調整することによ
って、10-5S/cm未満の、さらには10-7S/cm未満の導電率を持ったP
ANI(ES)−ブレンドフィルムが作製できることを実証している。
【0142】
【表11】
【0143】 (実施例16) 実施例7にまとめられた装置測定を繰り返したが、PANI(ES)−ブレン
ド層を実施例15におけるように作製した。表11は、異なるPANI(ES)
対PAM比のポリブレンドフィルムから製造されたLEDsの装置性能を示す。
これらのデータは、最適なPANI(ES)対PAM比が1:2(装置214)
であることを示す。より低いPANI(ES)対PAM比は装置性能の低下をも
たらす。
【0144】 この実施例は、熱処理されたPANI(ES)−PAMブレンドが高性能のポ
リマーLEDsを製造するのに使用できることを実証している。
【0145】
【表12】
【0146】 (実施例17) 実施例8にまとめられた応力測定を繰り返したが、PANI(ES)−ブレン
ド層を実施例15におけるように作製した。下の表12に示されるように、これ
らの装置は、210、212、214、216、218、220、222、22
4、および226と表示される。下の表12および図6は、異なるPANI(E
S)対PAM比を持ったポリブレンドフィルムから製造されたLEDsの応力寿
命を示す。図6に示されるように、装置210、212、214、216、21
8、220、および222についての実線210−1、212−1、214−1
、216−1、218−1、220−1、および222−1は、装置についての
電圧測定値を示す。装置210、212、214、216、218、220、お
よび222について破線210−2、212−2、214−2、216−2、2
18−2、220−2、および222−2で示されるプロットは、装置について
の輝度測定値を示す。これらのデータは、装置の応力寿命にとって最適なPAN
I(ES)対PAM比が1:2であることを示す。
【0147】 この実施例は、熱処理されたPANI(ES)ブレンドが長い応力寿命を持っ
たポリマーLEDsを製造するのに使用できることを実証している。
【0148】
【表13】
【0149】 (実施例18) 実施例7にまとめられた装置測定を繰り返したが、C−PPV層をドラアイボ
ックス中90℃、120℃、150℃、175℃および200℃で90秒焼き付
けた。表13は、異なる温度で焼き付けられたC−PPVフィルムから製造され
たLEDsの装置性能を示す。高温でのC−PPVフィルムの焼付けは、焼き付
けられていないC−PPVフィルムで製造された装置に比べて、より低い光出力
だけでなくより低い動作電圧をもたらす。
【0150】 この実施例は、熱処理されたC−PPVフィルムが高性能のポリマーLEDs
を製造するのに使用できることを実証している。
【0151】
【表14】
【0152】 (実施例19) 実施例8にまとめられた応力測定を繰り返したが、C−PPV層を実施例18
におけるように作製した。下の表14に示されるように、これらの装置は228
、230、232、234、236、および238と表示される。表14および
図7は、異なる温度で焼き付けられたC−PPVフィルムから製造されたLED
sの応力寿命を示す。図7に示されるように、装置228、230、232、2
34、236、および238についての実線228−1、230−1、232−
1、234−1、236−1、および238−1は、装置についての電圧測定値
を示す。装置228、230、232、234、236、および238について
破線228−2、230−2、232−2、234−2、236−2、および2
38−2で示されるプロットは、装置についての輝度測定値を示す。
【0153】 データから理解できるように、C−PPVフィルムが高温で焼き付けられた後
では、電圧増加速度は劇的に低下する。C−PPVフィルムが200℃で90秒
焼き付けられた後では、それは0.9mV/hに低下しうる。焼き付けられたC
−PPVフィルムを具えた装置の半減期は、焼き付けられていないC−PPVフ
ィルムを具えた装置に比べて2から3倍増加した。
【0154】 この実施例は、熱処理されたルミネッセンスポリマー層が装置の応力寿命を2か
ら3倍ほど改善することができることを実証している。装置の応力寿命にとって
最適なC−PPVの焼付き条件は150℃90秒である。
【0155】
【表15】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を具体化する代表的な固体状態装置の断面図である(一定の率で縮尺し
ていない)。
【図2】 PANI(ES)およびそのブレンド層を具えた装置の70℃での応力誘発分
解を示すグラフである。
【図3】 異なる熱処理のPANI(ES)−PAMブレンドからの装置の70℃での応
力誘発分解を示すグラフである。
【図4】 PANI(ES)−PAMブレンドの導電率の200℃での焼付け時間への依
存性を示すグラフである。
【図5】 200℃で異なる時間焼き付けられたPANI(ES)−PAMブレンドを具
えた装置の70℃での応力誘発分解を示すグラフである。
【図6】 異なるPANI(ES)−PAMブレンドを具えた装置の70℃での応力誘発
分解を示すグラフである。
【図7】 異なる温度で焼き付けられたC−PPV層を具えた装置の応力誘発分解を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ, VN,YU,ZA,ZW

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの光活性層および少なくとも1つのホール注
    入/移動層を備えた有機電子装置であって、前記少なくとも1つの光活性層の1
    つ以上が溶液−処理済有機電気活性材料であり、前記溶液−処理済有機電気活性
    材料が熱処理されていることを特徴とする有機電子装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも1つの光活性層および少なくとも1つのホール注
    入/移動層を備えた有機電子装置であって、 前記少なくとも1つの光活性層の1つ以上が第1の溶液−処理済有機電気活性
    材料であり、 前記少なくとも1つのバッファー層の1つ以上が第2の溶液−処理済有機電気
    活性材料であり、かつ 前記第1の溶液−処理済有機電気活性材料および前記第2の溶液−処理済有機
    電気活性材料の少なくとも1つが熱処理されていることを特徴とする装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも1つの電子注入/移動層および少なくとも1つの
    ホール注入/移動層を含む有機電子装置であって、 前記少なくとも1つのホール注入/移動層の1つ以上が第2の溶液−処理済有
    機電気活性材料であり、 前記少なくとも1つの電子注入/移動層の1つ以上が第3の溶液−処理済有機
    電気活性材料であり、かつ 前記第2の溶液−処理済有機電気活性材料および前記第3の溶液−処理済有機
    電気活性材料の少なくとも1つが熱処理されていることを特徴とする装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の溶液−処理済有機電気活性材料の1つ以上が熱処
    理されていることを特徴とする請求項2または3のいずれか1項または両項に記
    載の装置。
  5. 【請求項5】 前記第3の溶液−処理済有機電気活性材料の1つ以上が熱処
    理されていることを特徴とする請求項2または3のいずれか1項または両項に記
    載の装置。
  6. 【請求項6】 第1の電極と、第2の電極と、前記第1および第2の電極間
    に少なくとも1つの電気活性層とを備えた有機電子装置の製造方法であって、 a.前記第1の電極を提供する工程と、 b.前記少なくとも1つの電気活性層の1つ以上が溶液−処理済有機電気活性
    層である、前記少なくとも1つの電気活性層を提供する工程と、 c.前記溶液−処理済電気活性層の1つ以上を熱処理する工程と、 d.前記第2の電極を提供する工程と、 を備えることを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】熱処理された前記溶液−処理済電気活性層の1つが光活性層で
    あることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】熱処理された前記溶液−処理済電気活性層の1つがホール移動
    /注入層であることを特徴とする請求項6または7のいずれか1項または両項に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】熱処理された前記溶液−処理済電気活性層の1つが電子移動/
    注入層であることを特徴とする請求項6または7のいずれか1項または両項に記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 発光ダイオード、光抵抗電池、光スイッチ、トランジスタ
    ー、光検出装置、光電池、コンデンサー、抵抗器、化学抵抗センサー、書込みセ
    ンサー、エレクトロクロミック装置の1つ以上としての請求項3に記載の装置の
    使用。
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