JP2003535813A - 半水性溶媒中にデルタ−9−テトラヒドロカンナビノールを含んでなる吸入のための組成物 - Google Patents
半水性溶媒中にデルタ−9−テトラヒドロカンナビノールを含んでなる吸入のための組成物Info
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Abstract
(57)【要約】
35:10:55のアルコール:水:プロピレングリコール(v/v)のような半水性溶媒中のデルタ−9−テトラヒドロカンナビノールの配合物は、その薬剤の溶解点付近で安定な澄明溶液を生成させる。デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールは、その配合物について乏しい親和性しか有さないため、分離され、細胞膜を横断して輸送され、速やかに血流に到達することができる。これは、イヌ及びラットで行われた静脈内一回用量吸入及び14日間多数回吸入検討で達成される匹敵するtmax 値により証明された。
Description
【0001】
1.発明の分野
本発明は、生物学的利用能を向上させるためのデルタ−9−テトラヒドロカン
ナビノール(ドロナビノール)のための速やかな作用送逹系に関する。より特定
的には、本発明は、肺、続いて血流への吸入による送逹のための安定な組成物で
あって、治療有効量のデルタ−9−テトラヒドロカンナビノール(“デルタ−9
−THC”としても知られる)及び薬学的に許容しうる半水性溶媒を含んでなる
組成物を提供する。
ナビノール(ドロナビノール)のための速やかな作用送逹系に関する。より特定
的には、本発明は、肺、続いて血流への吸入による送逹のための安定な組成物で
あって、治療有効量のデルタ−9−テトラヒドロカンナビノール(“デルタ−9
−THC”としても知られる)及び薬学的に許容しうる半水性溶媒を含んでなる
組成物を提供する。
【0002】
2.関連技術の記述
デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールは、現在、癌化学療法における制吐
剤、並びにAIDSウイルスに苦しめられている患者のための食欲刺激剤として
の使用について、規制機関により認可されている。この製品は、現在、薬剤物質
がゴマ油に溶解されている経口軟ゼラチンカプセルとして、MARINOLTM(
ドロナビノール)の名称で上市されている。
剤、並びにAIDSウイルスに苦しめられている患者のための食欲刺激剤として
の使用について、規制機関により認可されている。この製品は、現在、薬剤物質
がゴマ油に溶解されている経口軟ゼラチンカプセルとして、MARINOLTM(
ドロナビノール)の名称で上市されている。
【0003】
現在の配合物の生物学的利用能は、経口投与に関連する高い初回通過代謝のた
め、10〜20%の範囲である。現在の配合物は、0.5〜1時間の範囲の作用
開始時間を有する。上述の適応症、並びに、脊髄痙性、緑内障、及びアルツハイ
マー病のような別の状態の治療のために、生物学的利用能を改善し、かつ作用開
始を早めることが望ましい。経口送逹の限界を克服するために先に示唆された別
の経路には、吸入経路を通じた薬剤(デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール
を含む)の投与が含まれる。文献には、例えば、マリファナタバコ(主な構成要
素はドロナビノール、すなわちデルタ−9−THCである)の喫煙が改善された
生物学的利用能(60〜70%)を示したことが示されている。しかし、マリフ
ァナ喫煙に関連する明らかに不都合な点があり、これには、粗原料の不純さ、肺
胞マクロファージ活性の抑制、及び気道刺激が含まれる。ワシントンD.C.の
Institute of Medicine,National Acade
my of Sciences,Division of Neuroscie
nce and Behavioral Healthがスポンサーとなった1
998年2月24日の会合の最初の報告で示唆された別のアプローチは、肺深部
投与経路以降のデルタ−9−テトラヒドロカンナビノールの生物学的利用能を増
進させようと、慣用的なネブライザー系で発生する粒子サイズデータを研究しか
つ使用することであった。先行技術によって示唆される投与経路の中には、19
97年5月7日の仮出願の優先権に基づいて1998年9月8日に特許査定され
たVolicerへの米国特許第5,804,592号に記載された、吸入され
るエアロゾル配合物を用いるものがある。しかし、本願に記載のように、デルタ
−9−テトラヒドロカンナビノールと、分離を増進させるために慎重に選択され
た体積比のアルコール、水及び薬学的に許容しうるグリコール類を含んでなる半
水性溶媒とを含んでなる配合物を用いた実験の先行開示はなく、かつ、そうした
配合物について、ヒトを含む温血動物において生物学的利用能を増進させるとい
う証拠は、本発明前に知られていない。したがって、生物学的利用能を改善する
ため、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールのための新規で安全な速やかに
作用する送逹系を開発することが依然として望まれているので、そうした系が本
発明の主題となっている。
め、10〜20%の範囲である。現在の配合物は、0.5〜1時間の範囲の作用
開始時間を有する。上述の適応症、並びに、脊髄痙性、緑内障、及びアルツハイ
マー病のような別の状態の治療のために、生物学的利用能を改善し、かつ作用開
始を早めることが望ましい。経口送逹の限界を克服するために先に示唆された別
の経路には、吸入経路を通じた薬剤(デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール
を含む)の投与が含まれる。文献には、例えば、マリファナタバコ(主な構成要
素はドロナビノール、すなわちデルタ−9−THCである)の喫煙が改善された
生物学的利用能(60〜70%)を示したことが示されている。しかし、マリフ
ァナ喫煙に関連する明らかに不都合な点があり、これには、粗原料の不純さ、肺
胞マクロファージ活性の抑制、及び気道刺激が含まれる。ワシントンD.C.の
Institute of Medicine,National Acade
my of Sciences,Division of Neuroscie
nce and Behavioral Healthがスポンサーとなった1
998年2月24日の会合の最初の報告で示唆された別のアプローチは、肺深部
投与経路以降のデルタ−9−テトラヒドロカンナビノールの生物学的利用能を増
進させようと、慣用的なネブライザー系で発生する粒子サイズデータを研究しか
つ使用することであった。先行技術によって示唆される投与経路の中には、19
97年5月7日の仮出願の優先権に基づいて1998年9月8日に特許査定され
たVolicerへの米国特許第5,804,592号に記載された、吸入され
るエアロゾル配合物を用いるものがある。しかし、本願に記載のように、デルタ
−9−テトラヒドロカンナビノールと、分離を増進させるために慎重に選択され
た体積比のアルコール、水及び薬学的に許容しうるグリコール類を含んでなる半
水性溶媒とを含んでなる配合物を用いた実験の先行開示はなく、かつ、そうした
配合物について、ヒトを含む温血動物において生物学的利用能を増進させるとい
う証拠は、本発明前に知られていない。したがって、生物学的利用能を改善する
ため、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールのための新規で安全な速やかに
作用する送逹系を開発することが依然として望まれているので、そうした系が本
発明の主題となっている。
【0004】
本発明によれば、肺、続いて血流への吸入による速やかな送逹のための安定な
組成物であって、治療有効量のデルタ−9−テトラヒドロカンナビノールを、ア
ルコール、水及びグリコールを (i)該組成物を約1〜約10μMまでの範囲の平均質量中央値空気力学的直
径(mean mass median aerodynamic diameter) にエアロゾル化し;そして (ii)該デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールの溶解点付近の安定な澄明
溶液を生成させることにより分離を増進させる ために十分な相対体積比量で含んでなる薬学的に許容しうる半水性溶媒中に含ん
でなる組成物が提供される。
組成物であって、治療有効量のデルタ−9−テトラヒドロカンナビノールを、ア
ルコール、水及びグリコールを (i)該組成物を約1〜約10μMまでの範囲の平均質量中央値空気力学的直
径(mean mass median aerodynamic diameter) にエアロゾル化し;そして (ii)該デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールの溶解点付近の安定な澄明
溶液を生成させることにより分離を増進させる ために十分な相対体積比量で含んでなる薬学的に許容しうる半水性溶媒中に含ん
でなる組成物が提供される。
【0005】
本発明の特徴のうち好ましいものは、
デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールを約0.1〜約200mg/ml、
特に25及び50mg/ml含んでなり; 溶媒が、エタノール、水及びプロピレングリコールを含んでなり; エタノール:水:プロピレングリコールの体積比が、それぞれ、10〜70:
10〜30:20〜80の範囲であって、合わせて総量100を有するものより
選択され; エタノール:水:プロピレングリコールの体積比が、それぞれ、10〜70:
10:20〜80の範囲であって、合わせて総量100を有するものより選択さ
れ; エタノール:水:プロピレングリコールの体積比が、それぞれ、35:10:
55であって、合わせて総量100を有するものである 組成物である。
特に25及び50mg/ml含んでなり; 溶媒が、エタノール、水及びプロピレングリコールを含んでなり; エタノール:水:プロピレングリコールの体積比が、それぞれ、10〜70:
10〜30:20〜80の範囲であって、合わせて総量100を有するものより
選択され; エタノール:水:プロピレングリコールの体積比が、それぞれ、10〜70:
10:20〜80の範囲であって、合わせて総量100を有するものより選択さ
れ; エタノール:水:プロピレングリコールの体積比が、それぞれ、35:10:
55であって、合わせて総量100を有するものである 組成物である。
【0006】
本発明により、やはり意図されるのは、最初に上で定義したような、デルタ−
9−テトラヒドロカンナビノールの滅菌及び/又は保存密封された単位又は多数
単位投与形態であって、容器と、肺、続いて血流への吸入による速やかな送逹の
ための安定な組成物とを含んでなる投与形態、特に、容器が適する内張りを有す
るI型アンバーガラスを含んでなるものである。
9−テトラヒドロカンナビノールの滅菌及び/又は保存密封された単位又は多数
単位投与形態であって、容器と、肺、続いて血流への吸入による速やかな送逹の
ための安定な組成物とを含んでなる投与形態、特に、容器が適する内張りを有す
るI型アンバーガラスを含んでなるものである。
【0007】
デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールが肺に速やかかつ効果的に送逹され
るためには、薬剤配合が重要であることが多くの実験で示されている。本発明の
配合物が肺に達するためには、安定でなければならず、10μM未満又はそれに
等しい粒子サイズにエアロゾル化されなければならず、そして、その薬剤が生物
学的膜を横断して輸送され血流に到達するためには、送逹系から容易に分離され
なければならないことが発見された。 デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール粗薬剤原料の物理化学的特性は、溶
液を含む多様な配合物に向いている。デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール
は、水に実質的に不溶性である(0.003g/ml)。この薬剤物質は、極端
に親油性であることが知られており、9,400,000の油/水係数を持つこ
とが報告されている(Garret及びHunt,Journal of Ph
armaceutical Sciences,Vol.63,No.7,10
56〜1064ページ,1974;及びThomasら,The Journa
l of Pharmacology and Experimental T
herapeutics,Vol.255,No.1,624〜630ページ,
1990)。これらの要因は、本発明の組成物を開発すに際して考慮された。
るためには、薬剤配合が重要であることが多くの実験で示されている。本発明の
配合物が肺に達するためには、安定でなければならず、10μM未満又はそれに
等しい粒子サイズにエアロゾル化されなければならず、そして、その薬剤が生物
学的膜を横断して輸送され血流に到達するためには、送逹系から容易に分離され
なければならないことが発見された。 デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール粗薬剤原料の物理化学的特性は、溶
液を含む多様な配合物に向いている。デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール
は、水に実質的に不溶性である(0.003g/ml)。この薬剤物質は、極端
に親油性であることが知られており、9,400,000の油/水係数を持つこ
とが報告されている(Garret及びHunt,Journal of Ph
armaceutical Sciences,Vol.63,No.7,10
56〜1064ページ,1974;及びThomasら,The Journa
l of Pharmacology and Experimental T
herapeutics,Vol.255,No.1,624〜630ページ,
1990)。これらの要因は、本発明の組成物を開発すに際して考慮された。
【0008】
本発明にやはり重大なのは、投与形態からの吸収又は分離のために薬剤を放出
する物質を選択する必要性である。デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールの
親油性により、現在、経口単位投与用途用に認可されている、ゴマ種油のような
油のような親油性賦形剤で主に作られる配合物は、その薬剤が容易に分離されな
いだろうから望ましくないだろうことが示唆される。油性賦形剤の場合、デルタ
−9−テトラヒドロカンナビノールはその配合物に強い親和性を有するであろう
から、ゆっくり分離して、ゆっくりした吸収しかもたらさないであろう。これは
まさに、避けようとしている問題である。
する物質を選択する必要性である。デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールの
親油性により、現在、経口単位投与用途用に認可されている、ゴマ種油のような
油のような親油性賦形剤で主に作られる配合物は、その薬剤が容易に分離されな
いだろうから望ましくないだろうことが示唆される。油性賦形剤の場合、デルタ
−9−テトラヒドロカンナビノールはその配合物に強い親和性を有するであろう
から、ゆっくり分離して、ゆっくりした吸収しかもたらさないであろう。これは
まさに、避けようとしている問題である。
【0009】
有機溶媒と少量の有効量の水との組み合わせである半水性溶液は、意外な分離
の増加を伴うデルタ−9−テトラヒドロカンナビノールを含む配合物を製造する
のを可能にする。これは、明らかにその薬剤が配合物中の水に乏しい親和性しか
有さないからである。分離の容易さの増加の故に、本発明の投与形態から肺深部
に放出されると、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールは、速やかに細胞膜
を横断し、肺胞上皮細胞、間質、及び内皮を横切り、血流に到達することが可能
である(Thompson,“Pharmacology of Therap
eutic Aerosols" Pharmaceutical Inhala
tion Aerosol Technology中,第2章,Hickey監
修,Marcel Dekker,Inc.ニューヨーク,29〜37ページ,
1992)。更なる利点として、本発明のデルタ−9−THCと半水性溶媒の配
合物は、油をベースとする系よりも容易にエアロゾル化され得る。
の増加を伴うデルタ−9−テトラヒドロカンナビノールを含む配合物を製造する
のを可能にする。これは、明らかにその薬剤が配合物中の水に乏しい親和性しか
有さないからである。分離の容易さの増加の故に、本発明の投与形態から肺深部
に放出されると、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールは、速やかに細胞膜
を横断し、肺胞上皮細胞、間質、及び内皮を横切り、血流に到達することが可能
である(Thompson,“Pharmacology of Therap
eutic Aerosols" Pharmaceutical Inhala
tion Aerosol Technology中,第2章,Hickey監
修,Marcel Dekker,Inc.ニューヨーク,29〜37ページ,
1992)。更なる利点として、本発明のデルタ−9−THCと半水性溶媒の配
合物は、油をベースとする系よりも容易にエアロゾル化され得る。
【0010】
後で示されるように、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールは、エタノー
ル中に、及び等しい割合のエタノールとプロピレングリコール中に容易に溶解し
て、本発明の目的のために、“安定”な、すなわち凍結/融解を3回繰り返して
も澄明なままである。しかし、そのような組成物は、デルタ−9−テトラヒドロ
カンナビノールが有機相にとどまることを好み、そして吸収が意図される部位で
投与形態からそれ自体をゆっくりとしか放出しないため、本発明により要求され
る分離の容易さを満たさない。後で詳細に説明されるように、水をその有機相に
加えることができ、そうすれば、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールがそ
の薬剤の溶解点付近で、溶液にとどまることができ、しかも、意外にも分離が増
進されて、in vivo生物学的利用能が、特に、同一配合物のi.v.投与
に比較して促進される。また、一定のレベルを超えて半水性溶媒の水含量が増加
しかつエタノール含量が減少すると、薬剤が容易に溶液から析出し、そうした不
安定な配合物は、もはや本発明の範囲内の投与形態として機能しないことも実験
によって示された。
ル中に、及び等しい割合のエタノールとプロピレングリコール中に容易に溶解し
て、本発明の目的のために、“安定”な、すなわち凍結/融解を3回繰り返して
も澄明なままである。しかし、そのような組成物は、デルタ−9−テトラヒドロ
カンナビノールが有機相にとどまることを好み、そして吸収が意図される部位で
投与形態からそれ自体をゆっくりとしか放出しないため、本発明により要求され
る分離の容易さを満たさない。後で詳細に説明されるように、水をその有機相に
加えることができ、そうすれば、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールがそ
の薬剤の溶解点付近で、溶液にとどまることができ、しかも、意外にも分離が増
進されて、in vivo生物学的利用能が、特に、同一配合物のi.v.投与
に比較して促進される。また、一定のレベルを超えて半水性溶媒の水含量が増加
しかつエタノール含量が減少すると、薬剤が容易に溶液から析出し、そうした不
安定な配合物は、もはや本発明の範囲内の投与形態として機能しないことも実験
によって示された。
【0011】
上述のThomasの文献は、エアロゾル粒子サイズが、肺における多くの薬
剤の堆積パターンに影響することを教示している。一般的に、約1μM〜約10
μMの範囲の平均質量中央値空気力学的直径で堆積がうまくゆく。肺送逹におけ
る最適の結果のためには、Thomasから、デルタ−9−テトラヒドロカンナ
ビノールは肺深部への送逹のために指向されるべきであり、そして、このことは
、後の実施例で慣用的な計量吸入器において示されるように、慣用的なネブライ
ザーを用いて、本発明の組成物で、容易にしかし予測に反して得られるところの
約3μM未満のエアロゾル粒子直径を用いることによって容易化される。
剤の堆積パターンに影響することを教示している。一般的に、約1μM〜約10
μMの範囲の平均質量中央値空気力学的直径で堆積がうまくゆく。肺送逹におけ
る最適の結果のためには、Thomasから、デルタ−9−テトラヒドロカンナ
ビノールは肺深部への送逹のために指向されるべきであり、そして、このことは
、後の実施例で慣用的な計量吸入器において示されるように、慣用的なネブライ
ザーを用いて、本発明の組成物で、容易にしかし予測に反して得られるところの
約3μM未満のエアロゾル粒子直径を用いることによって容易化される。
【0012】
本発明の配合物を製造するには、最終組成物の1mlあたり1〜250mgの
デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール(ドロナビノール)USPを、5〜9
5%v/vのエタノールUSP(190プルーフ)又は明らかな同等物、例えば
イソプロパノールに、適当なミキサー中で溶解し;20〜80%v/vのプロピ
レングリコールUSP、又は、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、及びそれらに類するもののような明らかな同等物、及び10〜25%v/
vの精製水を添加し、混合し、次いで、ろ過し、そして保存タンクに移すことが
好ましいが必須ではない。吸入用医薬組成物中のデルタ−9−テトラヒドロカン
ナビノールの適する濃度は0.05〜15重量%である。好ましい濃度は0.0
2〜5%である。より好ましい濃度は0.1から4%である。本発明の配合物は
、少量であるが有効な量の酸化防止剤、界面活性剤、緩衝剤、塩化ナトリウム、
pH調整剤、静菌剤、安定化剤、保存剤、及びそれらに類するものを含んでもよ
い。
デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール(ドロナビノール)USPを、5〜9
5%v/vのエタノールUSP(190プルーフ)又は明らかな同等物、例えば
イソプロパノールに、適当なミキサー中で溶解し;20〜80%v/vのプロピ
レングリコールUSP、又は、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、及びそれらに類するもののような明らかな同等物、及び10〜25%v/
vの精製水を添加し、混合し、次いで、ろ過し、そして保存タンクに移すことが
好ましいが必須ではない。吸入用医薬組成物中のデルタ−9−テトラヒドロカン
ナビノールの適する濃度は0.05〜15重量%である。好ましい濃度は0.0
2〜5%である。より好ましい濃度は0.1から4%である。本発明の配合物は
、少量であるが有効な量の酸化防止剤、界面活性剤、緩衝剤、塩化ナトリウム、
pH調整剤、静菌剤、安定化剤、保存剤、及びそれらに類するものを含んでもよ
い。
【0013】
本発明の配合物をパッケージングするには、配合物は、慣用的手段により、好
ましくは、適する内張りを有するアンバーガラスI、II及びIII 型、より好まし
くは、I型で作成された、アンプル及びバイアルのような単位用量又は多数回用
量を密封する容器に移される。 本発明の配合物を使用するには、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールの
量は、広く変動することができる。例えば、約0.001から35mg/kg体
重であってもよく、1日に1〜6回投与されてもよい。しかし、動物、特にヒト
に投与される量は、応答可能な時間枠にわたって治療応答をもたらすのに十分で
あるべきである。投与量は、使用される特定の組成物の強度及び個人の状態、並
びに治療される個人の体重により決定されるであろう。投与のサイズは、特定の
組成物の投与に付随するかも知れない何らかの副作用の存在、性質及び程度によ
り決定されるであろう。吸入による投与のためのデルタ−9−テトラヒドロカン
ナビノールの適する投与量は、0.01から100mg/kg/dであり、2〜
4回の分割用量で与えられてもよい。好ましい投与量は、0.01から35mg
/kg/dである。より好ましい投与量は、0.05から5mg/kg/dであ
る。
ましくは、適する内張りを有するアンバーガラスI、II及びIII 型、より好まし
くは、I型で作成された、アンプル及びバイアルのような単位用量又は多数回用
量を密封する容器に移される。 本発明の配合物を使用するには、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールの
量は、広く変動することができる。例えば、約0.001から35mg/kg体
重であってもよく、1日に1〜6回投与されてもよい。しかし、動物、特にヒト
に投与される量は、応答可能な時間枠にわたって治療応答をもたらすのに十分で
あるべきである。投与量は、使用される特定の組成物の強度及び個人の状態、並
びに治療される個人の体重により決定されるであろう。投与のサイズは、特定の
組成物の投与に付随するかも知れない何らかの副作用の存在、性質及び程度によ
り決定されるであろう。吸入による投与のためのデルタ−9−テトラヒドロカン
ナビノールの適する投与量は、0.01から100mg/kg/dであり、2〜
4回の分割用量で与えられてもよい。好ましい投与量は、0.01から35mg
/kg/dである。より好ましい投与量は、0.05から5mg/kg/dであ
る。
【0014】
以下の実施例は本発明を例示するものである。これらは、いかなるやり方でも
特許請求の範囲を制限すると解釈してはならない。半水性溶媒比は、体積、すな
わちv/vであり、そして総量100部である。
特許請求の範囲を制限すると解釈してはならない。半水性溶媒比は、体積、すな
わちv/vであり、そして総量100部である。
【0015】
【実施例】実施例1〜7
変動割合のエタノールUSP、精製水及びプロピレングリコール中でのデルタ
−9−テトラヒドロカンナビノールの物理的安定性が、0.3mlのデルタ−9
−テトラヒドロカンナビノール(標準、100mg/ml)を16x100mm
Pyrex試験管に入れ、3.0mlの総体積にするため2.7mlの無水エタ
ノールを加え、そしてその試験管を震蘯して混合することにより測定される。こ
れは、100:0:0のエタノール(E):水(W):プロピレングリコール(
PG)割合及び10mg/mlの薬剤濃度を生じる。標準デルタ−9−テトラヒ
ドロカンナビノール(デルタ−9−THC)、エタノール(アルコール)、精製
水(水)、及びプロピレングリコールの体積が列挙された以下の表1に従い、前
述の工程をさらに12種の割合で反復し、そして、試料を3回凍結/融解(F/
W)を繰り返した後、目視検査の結果を記録する。
−9−テトラヒドロカンナビノールの物理的安定性が、0.3mlのデルタ−9
−テトラヒドロカンナビノール(標準、100mg/ml)を16x100mm
Pyrex試験管に入れ、3.0mlの総体積にするため2.7mlの無水エタ
ノールを加え、そしてその試験管を震蘯して混合することにより測定される。こ
れは、100:0:0のエタノール(E):水(W):プロピレングリコール(
PG)割合及び10mg/mlの薬剤濃度を生じる。標準デルタ−9−テトラヒ
ドロカンナビノール(デルタ−9−THC)、エタノール(アルコール)、精製
水(水)、及びプロピレングリコールの体積が列挙された以下の表1に従い、前
述の工程をさらに12種の割合で反復し、そして、試料を3回凍結/融解(F/
W)を繰り返した後、目視検査の結果を記録する。
【0016】
【表1】表1.溶媒系におけるデルタ−9−THC
実施例 割合(v/v) 3F/Tサイクル後の目視観察
(アルコール:水: ポリプロピレングリコール)
1A* 100:0:0 澄明
1B* 50:0:50 澄明
1 70:10:20 澄明
2 60:10:30 澄明
3 50:10:40 澄明
4 40:10:50 澄明
5 30:10:60 澄明
5* 10:10:80 澄明/震蘯すると油滴形成
6 60:20:20 澄明
7 40:20:40 澄明
7A* 20:20:60 澄明/震蘯すると油滴形成
7B* 30:25:45 曇っている/油滴が見える7C* 35:30:35 曇っている *
比較:1A及び1Bは半水性溶媒でなく、そして5A、7A、7B及び7Cは
凍結/融解後は安定でない。
【0017】
表1からわかるように、変動する割合のエタノール/プロピレングリコール中
では、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールは、抑制された量の水の存在下
では溶液中にとどまることができる。しかし、一定レベルを超えて水含量が増加
しかつエタノール含量が減少すると、薬剤は容易に溶液から析出する。
では、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールは、抑制された量の水の存在下
では溶液中にとどまることができる。しかし、一定レベルを超えて水含量が増加
しかつエタノール含量が減少すると、薬剤は容易に溶液から析出する。
【0018】実施例8〜14
実施例1〜7の方法を反復し、選択したビヒクル中での増加した濃度のデルタ
−9−テトラヒドロカンナビノールの溶解性を評価する。異なる溶媒比を用いて
デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールで得られた凍結/融解データ(表1)
に基づき、35:10:55の体積比のアルコール/水/プロピレングリコール
で構成されるビヒクルが選択される。この割合は、薬剤の良好な溶解性を可能に
しつつ、製造を容易にするには十分に低いアルコール濃度を保つ。実験結果を表
2に示す:
−9−テトラヒドロカンナビノールの溶解性を評価する。異なる溶媒比を用いて
デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールで得られた凍結/融解データ(表1)
に基づき、35:10:55の体積比のアルコール/水/プロピレングリコール
で構成されるビヒクルが選択される。この割合は、薬剤の良好な溶解性を可能に
しつつ、製造を容易にするには十分に低いアルコール濃度を保つ。実験結果を表
2に示す:
【0019】
【表2】
表2.アルコール:水:プロピレングリコール(35:10:55)
(v/v)中のデルタ−9−テトラヒドロカンナビノールの溶解性 実施例 デルタ−9−THC濃度 目視観察
8 0.16mg/ml1 澄明、無色溶液
9 0.40mg/ml1 澄明、無色溶液
10 0.80mg/ml1 澄明、無色溶液
11 25mg/ml 澄明、淡黄色溶液
12 50mg/ml 澄明、淡黄色溶液
13 75mg/ml 澄明、淡黄色溶液
14 100mg/ml 澄明、淡黄色溶液14A* 200mg/ml 曇っている、黄色溶液 1
実施例11の連続希釈により調製*
比較例(分離性増進に失敗)
【0020】
これら結果は、アルコール濃度がおよそ35%未満に減少すると薬剤小滴が生
成し始める。このことは、薬剤がビヒクル中でその溶解点以下であることを示し
ている。これら結果は、100mg/mlを超えるデルタ−9−テトラヒドロカ
ンナビノール濃度がこの配合で製造されることができるが、200mg/mlで
は製造されることができないことも示している。 製造の容易さ及び吸入に要求されるデルタ−9−テトラヒドロカンナビノール
の予測量から、実施例8の配合物(35:10:55のアルコール:水:プロピ
レングリコール)中の25mg/mlの薬剤濃度が、前臨床研究で評価される。
Pari LC Plusネブライザーは、慣用的な方式で用いられ、そして十
分に肺深部送逹に望ましい粒子サイズ範囲内である2.96μMの平均質量中央
値空気力学的直径を有するエアロゾル化粒子を生成させる。 ネブライザーを用いる14日間多数回吸入研究において、2種の動物、つまり
ラットとイヌにこの配合物が投与される。この研究の薬力学部分からの結果は、
静脈内送逹及び吸入送逹で見られるtmax 値の間に比較可能性があることを示し
ている。デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールの一回投与(静脈内及び吸入
)及び多数回投与(静脈内及び吸入)の両方についてのtmax 値を表3に纏める
。
成し始める。このことは、薬剤がビヒクル中でその溶解点以下であることを示し
ている。これら結果は、100mg/mlを超えるデルタ−9−テトラヒドロカ
ンナビノール濃度がこの配合で製造されることができるが、200mg/mlで
は製造されることができないことも示している。 製造の容易さ及び吸入に要求されるデルタ−9−テトラヒドロカンナビノール
の予測量から、実施例8の配合物(35:10:55のアルコール:水:プロピ
レングリコール)中の25mg/mlの薬剤濃度が、前臨床研究で評価される。
Pari LC Plusネブライザーは、慣用的な方式で用いられ、そして十
分に肺深部送逹に望ましい粒子サイズ範囲内である2.96μMの平均質量中央
値空気力学的直径を有するエアロゾル化粒子を生成させる。 ネブライザーを用いる14日間多数回吸入研究において、2種の動物、つまり
ラットとイヌにこの配合物が投与される。この研究の薬力学部分からの結果は、
静脈内送逹及び吸入送逹で見られるtmax 値の間に比較可能性があることを示し
ている。デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールの一回投与(静脈内及び吸入
)及び多数回投与(静脈内及び吸入)の両方についてのtmax 値を表3に纏める
。
【0021】
【表3】
表3.アルコール:水:プロピレングリコール(35:10:55)
(v/v)中の吸入されたデルタ−9−テトラヒドロカンノールへの
曝露の動物研究 一回用量投与
種 投与 用量 曝露 平均 見掛計算 経路 時間 tmax (min) tmax (min)1
イヌ 静脈 1 mg/kg --- 1.8 1.8
吸入 2 〃 8分 15.6 7.6
ラット 静脈 2 mg/kg --- 2.1 2.1
吸入 0.5 〃 1.25 分 5.7 4.45
吸入 4.8 〃 15 分 33.3 18.3多数回投与
種 投与2 用量 曝露 平均 見掛計算 経路 時間 tmax (min) tmax (min)1
イヌ 静脈 1 mg/kg --- 1.8 1.8
吸入 2 〃 8分 10.2 2.2
吸入 5 〃 20分 22.2 2.2
吸入 15 〃 60分 66 6
ラット 静脈 2 mg/kg --- 2.1 2.1
吸入 2 〃 5分 6 1
吸入 5 〃 15分 17.4 2.4 吸入 15 〃 45分 46.2 1.2 1
(tmax −曝露時間)として計算した見掛tmax 。全用量が投与された後に採
取した血液試料。2 静脈内データは、一回用量投与に相当する。
取した血液試料。2 静脈内データは、一回用量投与に相当する。
【0022】
前述の実施例のデータは、本発明にしたがったデルタ−9−テトラヒドロカン
ナビノールの半水性配合物が、その薬剤の溶解点付近で安定な澄明溶液を生成さ
せることができることを示す。さらに、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノー
ルは、配合物に乏しい親和性しか有しないめ、分離して、細胞膜を横断して輸送
され、速やかに血流に到達することができる。このことは、イヌ及びラットで行
われた、静脈内一回用量及び14日間多数回吸入検討で達成された匹敵するtma x 値により証明された。 上述の特許及び刊行物は、参照により本明細書に組み込まれる。 具体的な薬剤及び具体的な半水性溶媒との関連で、本発明の原理を説明してき
たが、この説明は、例としてのみ行われたのであって、本発明の範囲を限定する
ものとしてではないことが明らかに理解されるべきである。例えば、粗製薬剤、
合成又は天然供給源由来のデルタ−9−テトラヒドロカンナビノール、並びに、
プロドラッグ、異性体、誘導体、代謝産物、及びそれらに類するものを用いても
よい。一般的に、薬学的に許容可能である限り、エタノールの代わりにイソプロ
パノール、及びプロピレングリコールの代わりにポリプロピレングリコールのよ
うに、多種多様なヒドロキシ含有溶媒を用いてもよい。こうした変更はすべて、
特許請求の範囲内のものとして意図される。
ナビノールの半水性配合物が、その薬剤の溶解点付近で安定な澄明溶液を生成さ
せることができることを示す。さらに、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノー
ルは、配合物に乏しい親和性しか有しないめ、分離して、細胞膜を横断して輸送
され、速やかに血流に到達することができる。このことは、イヌ及びラットで行
われた、静脈内一回用量及び14日間多数回吸入検討で達成された匹敵するtma x 値により証明された。 上述の特許及び刊行物は、参照により本明細書に組み込まれる。 具体的な薬剤及び具体的な半水性溶媒との関連で、本発明の原理を説明してき
たが、この説明は、例としてのみ行われたのであって、本発明の範囲を限定する
ものとしてではないことが明らかに理解されるべきである。例えば、粗製薬剤、
合成又は天然供給源由来のデルタ−9−テトラヒドロカンナビノール、並びに、
プロドラッグ、異性体、誘導体、代謝産物、及びそれらに類するものを用いても
よい。一般的に、薬学的に許容可能である限り、エタノールの代わりにイソプロ
パノール、及びプロピレングリコールの代わりにポリプロピレングリコールのよ
うに、多種多様なヒドロキシ含有溶媒を用いてもよい。こうした変更はすべて、
特許請求の範囲内のものとして意図される。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY,
DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I
T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ
,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML,
MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K
E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG
,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,
RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,
AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C
A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM
,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,
GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K
E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS
,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,
MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R
U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM
,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU,
ZA,ZW
(72)発明者 デディヤ,マヘンドラ・ジー
アメリカ合衆国オハイオ州43106,ダブリ
ン,トゥーノッチ・コート 6360
(72)発明者 ウィン,バレリー・アン
アメリカ合衆国オハイオ州43085,ワーシ
ントン,ストラトヘイヴァン・ドライブ・
ノース 1138
Fターム(参考) 4C076 AA25 BB27 CC01 CC16 DD37E
DD38E FF12 FF15 FF63
GG45
4C086 AA01 AA02 BA08 MA03 MA05
MA13 MA56 NA10 ZA66 ZA71
Claims (10)
- 【請求項1】 肺、続いて血流への吸入による速やかな送逹のための安定な
組成物であって、治療有効量のデルタ−9−テトラヒドロカンナビノールを、ア
ルコール、水及びグリコールを (i)該組成物を約1〜約10μMまでの範囲の平均質量中央値空気力学的直
径にエアロゾル化し;そして (ii)該デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールの溶解点付近の安定な澄明
溶液を生成させることにより分離を増進させる ために十分な相対体積比量で含んでなる薬学的に許容しうる半水性溶媒中に含ん
でなる組成物。 - 【請求項2】 前記デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールを約0.1〜
約200mg/ml含んでなる、請求項1の組成物。 - 【請求項3】 前記デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールを0.1〜2
5mg/ml含んでなる、請求項2の組成物。 - 【請求項4】 前記デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールを50mg/
ml含んでなる、請求項3の組成物。 - 【請求項5】 前記溶媒が、エタノール、水及びプロピレングリコールを含
んでなる、請求項1の組成物。 - 【請求項6】 エタノール:水:プロピレングリコールの体積比が、それぞ
れ、10〜70:10〜30:20〜80の範囲であって、合わせて総量100
を有するものより選択される、請求項5の組成物。 - 【請求項7】 エタノール:水:プロピレングリコールの体積比が、それぞ
れ、10〜70:10:20〜80の範囲であって、合わせて総量100を有す
るものより選択される、請求項6の組成物。 - 【請求項8】 エタノール:水:プロピレングリコールの体積比が、それぞ
れ、35:10:55であって、合わせて総量100を有する、請求項7の組成
物。 - 【請求項9】 デルタ−9−テトラヒドロカンナビノールの滅菌及び/又は
保存密封された単位又は多数単位投与形態であって、容器と、肺、続いて血流へ
の吸入による速やかな送逹のための請求項1の安定な組成物とを含んでなる投与
形態。 - 【請求項10】 前記容器が、適する内張りを有するI型アンバーガラスを
含んでなる、請求項9の滅菌及び/又は保存密封された単位又は多数単位投与形
態。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US15002399P | 1999-08-20 | 1999-08-20 | |
US60/150,023 | 1999-08-20 | ||
PCT/US2000/022495 WO2001013886A1 (en) | 1999-08-20 | 2000-08-15 | Composition for inhalation comprising delta-9-tetrahydrocannabinol in a semiaqueous solvent |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003535813A true JP2003535813A (ja) | 2003-12-02 |
Family
ID=22532791
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001518025A Pending JP2003535813A (ja) | 1999-08-20 | 2000-08-15 | 半水性溶媒中にデルタ−9−テトラヒドロカンナビノールを含んでなる吸入のための組成物 |
Country Status (15)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP1212039B1 (ja) |
JP (1) | JP2003535813A (ja) |
CN (1) | CN1187093C (ja) |
AT (1) | ATE308314T1 (ja) |
AU (1) | AU779324B2 (ja) |
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DE (1) | DE60023720T2 (ja) |
DK (1) | DK1212039T3 (ja) |
ES (1) | ES2246883T3 (ja) |
HK (1) | HK1056318A1 (ja) |
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NO (1) | NO20020835L (ja) |
NZ (1) | NZ517517A (ja) |
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US7648696B2 (en) | 1999-08-20 | 2010-01-19 | Unimed Pharmaceuticals, Llc | Composition for inhalation comprising delta-9-tetrahydrocannabinol in a semiaqueous solvent |
GB2361869B (en) * | 2000-03-09 | 2004-09-22 | Pharmasol Ltd | Sublingual delivery of cannabis |
DK1280515T3 (da) | 2000-03-09 | 2007-06-11 | Gw Pharma Ltd | Farmaceutiske sammensætninger omfattende cannabis |
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GB2392093B (en) * | 2002-08-14 | 2006-03-08 | Gw Pharma Ltd | Pharmaceutical formulations |
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GB2431105A (en) | 2005-10-12 | 2007-04-18 | Gw Pharma Ltd | Cannabinoids for the treatment of pulmonary disorders |
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US11331279B2 (en) | 2014-05-29 | 2022-05-17 | Radius Pharmaceuticals, Inc. | Stable cannabinoid formulations |
JP6659933B2 (ja) | 2014-05-29 | 2020-03-04 | フレッシュ・カット・ディベロップメント・エル・エル・シー | 安定なカンナビノイド製剤 |
US11911361B2 (en) | 2014-05-29 | 2024-02-27 | Radius Pharmaceuticals, Inc. | Stable cannabinoid formulations |
WO2015200049A1 (en) | 2014-06-26 | 2015-12-30 | Island Breeze Systems Ca, Llc | Mdi related products and methods of use |
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2000
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