JP2003529767A - 機能的分子相互作用の検査方法およびそれに使用するための試薬 - Google Patents

機能的分子相互作用の検査方法およびそれに使用するための試薬

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JP2003529767A JP2001572869A JP2001572869A JP2003529767A JP 2003529767 A JP2003529767 A JP 2003529767A JP 2001572869 A JP2001572869 A JP 2001572869A JP 2001572869 A JP2001572869 A JP 2001572869A JP 2003529767 A JP2003529767 A JP 2003529767A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、複雑な分子相互作用を分析するための多重アッセイを提供する。かくして、本発明は、単一のアッセイで、結合対の2種以上の第1メンバーと、結合対の1種以上の第2メンバーと、の相対的結合を確認する方法に関する。本発明はまた、単一のアッセイで、2種以上の結合対または2種以上の結合複合体間の結合の、モジュレーティング剤による相対的モジュレーションを確認する方法に関する。さらに、単一のアッセイで、所定の結合プロファイルを有する1種以上の物質をスクリーニングする方法、または結合対の2種以上の第1メンバーと結合対の1種以上の第2メンバー間の結合もしくは2種以上の結合複合体のメンバー間の結合をモジュレートする物質をスクリーニングする方法も提供される。本発明はまた、コファクターのセットと結合されたミクロスフェアのセットであって、該ミクロスフェアが該セットの各コファクターに対して特定的な標識で標識されている上記ミクロスフェアセットに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の背景 発明の利用分野 本発明は、一般的に、多重ハイスループット方式で分子の機能的相互作用を検
査するための迅速で感度のよい方法に関する。本発明は、医薬産業において診断
または治療に有用な化合物を同定する手段として広範に利用することが可能であ
る。
【0002】 背景技術 分子は典型的には、他の分子との相互作用、例えば、タンパク質/タンパク質
相互作用、核酸/タンパク質相互作用、核酸/核酸相互作用などによって機能し
ている。さらに、これらの機能的相互作用はしばしば別の1種以上の分子によっ
てモジュレートされており、その結果として、巨大分子の機能的単位が形成され
る。こうした機能的相互作用を評価するために伝統的に使用されてきたアッセイ
法には、酵素活性アッセイ法、リガンド結合アッセイ法、エンドポイントアッセ
イ法、カイネティック結合アッセイ法、競合結合アッセイ法、ハイブリダイゼー
ション反応法、BIACORE法、均一時間分析蛍光法、シンチレーションプロキシミ
ティアッセイ法などがある。
【0003】 最近では、同時多重診断および臨床検体の遺伝分析にフローサイトメトリーが
使用されている(WO 99/36564を参照のこと)。こうした目的のために、Luminex
Corporation (Austin, TX)から販売されている、特定の蛍光染料で標識されて
いて特定の蛍光プロファイルを有するミクロスフェアのセットが用いられている
。各セットがミクロスフェアに結合された異なる分子種をもつように、ミクロス
フェアの表面には特定の分子種が結合されている。フローサイトメトリーの方法
論を用いて、この結合分子種への結合を評価するために、流体素子工学、光学お
よび電子工学の集積システムが採用されてきた。しかしながら、単一ステップの
アッセイで多数の相互作用を検出するために、1つのグループにおいて機能的階
層的相互作用を研究する手段として、あるいは、複雑な分子相互作用において特
定の役割を担う物質をスクリーニングする手段として、伝統的なアッセイもフロ
ーサイトメトリーもこれまで使用されたことがない。
【0004】発明の概要 本明細書において具現化されかつ広範に記載される本発明の目的によれば、本
発明は、1つの態様では、単一のアッセイで、結合対の2種以上の第1メンバー
と、結合対の1種以上の第2メンバーと、の相対的結合を確認する方法に関する
。この方法は、(a) 2種以上の第1メンバーと1種以上の第2メンバーとを、第
1メンバーを第2メンバーに結合させて結合対を形成させる条件下で接触させる
こと、ここにおいて、第1メンバーは第1標識のセットで標識されたミクロスフ
ェアのセットに直接または間接的に結合されていて、各第1標識は1種の第1メ
ンバーに対して特定的であること、また、第2メンバーのそれぞれは第2標識に
直接または間接的に結合されていて、各第2標識は1種の第2メンバーに対して
特定的であること、(b) 複数の検出産物中の第1標識の存在および第2標識の存
在または不在を検出すること、ここにおいて、それぞれの検出産物は1個のミク
ロスフェアを含むものであること、(c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第
2標識の相対量を比較すること、ここにおいて、検出産物中の各第1標識と関連
した各第2標識のより多いまたはより少ない量は、1種以上の第2メンバー(特
定の第2標識により示される)へのより高いまたはより低い結合を有する第1メ
ンバー(特定の第1標識により示される)を示すものであること、および、(d)
それぞれの第2メンバーについての結合プロファイルを作成すること、を含んで
なり、その際、該結合プロファイルが結合対の各第1メンバーと各第2メンバー
の間の結合の相対的優先性を示すものである。
【0005】 別の態様では、本発明は、単一のアッセイで、2種以上の結合対間の結合の、
モジュレーティング剤による相対的モジュレーションを確認する方法に関する。
この方法は、(a) 結合対の2種以上の第1メンバーと1種以上の第2メンバーお
よびモジュレーティング剤を、結合対の形成を可能にする条件下で接触させるこ
と、ここにおいて、それぞれの結合対は該結合対の1つの第1メンバーと1つの
第2メンバーを含んでなり、第1メンバーは第1標識のセットで標識されたミク
ロスフェアのセットに直接または間接的に結合されていて、各第1標識は1種の
第1メンバーに対して特定的であること、また、第2メンバーは第2標識に直接
または間接的に結合されていて、第2標識は1種の第2メンバーに対して特定的
であること、(b) 複数の検出産物中の特定の第1標識および特定の第2標識の存
在を検出すること、ここにおいて、それぞれの検出産物は1個のミクロスフェア
を含むものであること、および、(c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第2
標識の相対量を対照と比較すること、ここにおいて、該対照はモジュレーティン
グ剤を欠くものであること、を含んでなり、その際、検出産物中の各第1標識と
関連した各第2標識のより多いまたはより少ない量は、該モジュレーティング剤
が第1メンバー(特定の第1標識により示される)と第2メンバー(特定の第2
標識により示される)の間の結合を強めるまたは弱めることを示すものである。
【0006】 さらに別の態様では、本発明は、単一のアッセイで、2種以上の結合複合体の
メンバー間の結合の、モジュレーティング剤による相対的モジュレーションを確
認する方法に関する。この方法は、(a) 結合複合体の2種以上の第1メンバー、
1種以上の第2メンバー、第3メンバー、およびモジュレーティング剤を、結合
複合体の形成を可能にする条件下で接触させること、ここにおいて、それぞれの
結合複合体は該結合複合体の1つの第1メンバーと1つの第2メンバーを含んで
なり、第1メンバーは第1標識のセットで標識されたミクロスフェアのセットに
直接または間接的に結合されていて、各第1標識は1種の第1メンバーに対して
特定的であること、また、第2メンバーは第2標識に直接または間接的に結合さ
れていて、第2標識は1種の第2メンバーに対して特定的であること、(b) 複数
の検出産物中の特定の第1標識の存在および特定の第2標識の存在または不在を
検出すること、ここにおいて、それぞれの検出産物は1個のミクロスフェアを含
むものであること、(c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識の相対量
を対照と比較すること、ここにおいて、該対照はモジュレーティング剤を欠くも
のであること、を含んでなり、その際、検出産物中の各第1標識と関連した各第
2標識のより多いまたはより少ない量は、該モジュレーティング剤が第3メンバ
ーの存在下での第1メンバー(特定の第1標識により示される)と第2メンバー
(特定の第2標識により示される)の間の結合を強めるまたは弱めることを示す
ものである。
【0007】 他の態様では、本発明は、単一のアッセイで、所定の結合プロファイルを有す
る1種以上の物質をスクリーニングする方法に関する。この方法は、(a) スクリ
ーニングすべき物質と2種以上の推定上の結合メンバーとを、該物質を該結合メ
ンバーに結合させて結合対を形成させる条件下で接触させること、ここにおいて
、該結合メンバーは第1標識のセットで標識されたミクロスフェアのセットに直
接または間接的に結合されていて、各第1標識は1種の結合メンバーに対して特
定的であること、また、スクリーニングすべき各物質は第2標識に直接または間
接的に結合されていて、各第2標識はスクリーニングすべき1種の物質に対して
特定的であること、(b) 複数の検出産物中の特定の第1標識の存在および特定の
第2標識の存在または不在を検出すること、ここにおいて、それぞれの検出産物
は1個のミクロスフェアを含むものであること、(c) 検出産物中の各第1標識と
関連した各第2標識の相対量を比較すること、ここにおいて、検出産物中の各第
1標識と関連した各第2標識のより多いまたはより少ない量は、該結合メンバー
(特定の第1標識により示される)へのより高いまたはより低い結合を有する物
質(特定の第2標識により示される)を示すものであること、(d) スクリーニン
グすべき各物質についての結合プロファイルを作成すること、ここにおいて、該
結合プロファイルはスクリーニングすべき各物質と各結合メンバーの間の結合の
相対的優先性を示すものであること、および、(e) スクリーニングすべき1種以
上の物質の結合プロファイルを所定のプロファイルと比較すること、を含んでな
り、その際、同一の結合プロファイルが所定の結合プロファイルを有する物質を
示すものである。
【0008】 さらに他の態様では、本発明は、単一のアッセイで、結合対の2種以上の第1
メンバーと結合対の1種以上の第2メンバーの間の結合をモジュレートする物質
をスクリーニングする方法に関する。この方法は、(a) 結合対の2種以上の第1
メンバーと1種以上の第2メンバーおよびモジュレーティング剤を、結合対の形
成を可能にする条件下で接触させること、ここにおいて、第1メンバーは第1標
識のセットで標識されたミクロスフェアのセットに直接または間接的に結合され
ていて、各第1標識は1種の第1メンバーに対して特定的であること、また、第
2メンバーは第2標識に直接または間接的に結合されていて、第2標識は1種の
第2メンバーに対して特定的であること、(b) 複数の検出産物中の特定の第1標
識の存在および特定の第2標識の存在または不在を検出すること、ここにおいて
、それぞれの検出産物は1個のミクロスフェアを含むものであること、(c) 検出
産物中の各第1標識と関連した各第2標識の相対量を対照と比較すること、ここ
において、該対照はスクリーニングすべき物質を欠くものであること、を含んで
なり、その際、検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識のより多いまたは
より少ない量は、特定の第1メンバー(特定の第1標識により示される)と特定
の第2メンバー(特定の第2標識により示される)の間の結合をモジュレートす
る物質を示すものである。
【0009】 別の態様において、本発明は、単一のアッセイで、2種以上の結合複合体のメ
ンバー間の結合をモジュレートする物質をスクリーニングする方法に関する。こ
の方法は、(a) 結合複合体の2種以上の第1メンバー、1種以上の第2メンバー
、および第3メンバーと、スクリーニングすべき物質とを、結合複合体の形成を
可能にする条件下で接触させること、ここにおいて、それぞれの結合複合体は該
結合複合体の1つの第1メンバーと1つの第2メンバーを含んでなり、第1メン
バーは第1標識のセットで標識されたミクロスフェアのセットに直接または間接
的に結合されていて、各第1標識は1種の第1メンバーに対して特定的であるこ
と、また、第2メンバーは第2標識に直接または間接的に結合されていて、第2
標識は1種の第2メンバーに対して特定的であること、(b) 複数の検出産物中の
特定の第1標識の存在および特定の第2標識の存在または不在を検出すること、
ここにおいて、それぞれの検出産物は1個のミクロスフェアを含むものであるこ
と、(c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識の相対量を対照と比較す
ること、ここにおいて、該対照はスクリーニングすべき物質を欠くものであるこ
と、を含んでなり、その際、検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識のよ
り多いまたはより少ない量は、第3メンバーの存在下での特定の第1メンバー(
特定の第1標識により示される)と特定の第2メンバー(特定の第2標識により
示される)の間の結合をモジュレートする物質を示すものである。
【0010】 本発明のさらに別の態様は、コファクターのセットと結合されたミクロスフェ
アのセットに関し、ここにおいて、該ミクロスフェアは該セットの各コファクタ
ーに対して特定的な標識で標識されている。
【0011】 本発明は、複雑な結合相互作用の多重分析を可能にするという点で先行技術と
は明確に区別される利点を提供する。本発明のさらなる利点は、以下の説明にも
示されており、また、以下の説明から明らかとなり、あるいはまた、本発明の実
施により判明するであろう。本発明の効果は、特許請求の範囲で特に指摘した要
素およびその組合せによって実現され達成されるものである。前述の一般的説明
および以下の詳細な説明はいずれも、単なる例示および説明のためであって、特
許請求された本発明を制限するものではないことを理解すべきである。
【0012】図面の説明 添付の図面は、本明細書中に組み入れられて本明細書の一部を構成するが、本
発明の実施形態を示すものであり、詳細な説明と合わせて本発明の原理を説明す
るのに役立つものである。
【0013】 図1は、3種のLXXLLモチーフコアクチベーターペプチドについての、エスト
ロゲン受容体(ER)βリガンド結合ドメイン(LBD)およびペルオキシソーム増殖剤
応答性受容体(PPAR)γLBDの多様な結合プロファイルを示す。
【0014】 図2は、エストラジオール(2μM)の存在下または不在下でのERβLBDの34種
のコアクチベーターペプチドへの結合の多様な結合プロファイルを示す。
【0015】 図3は、タモキシフェン(500nM)またはラロキシフェン(500nM)の存在下ま
たは不在下でのERβLBDの37種のコアクチベーターペプチドへの結合の多様な結
合プロファイルを示す。
【0016】 図4Aは、受容体B(100nM)から誘導されたLBDについてのコアクチベーター
ペプチドの多様な結合プロファイルを示す。図4Bは、物質1(200nM)と称す
る化合物の存在下または不在下での、受容体C(100nM)から誘導されたLBDにつ
いてのコアクチベーターペプチドの多様な結合プロファイルを示す。図4Cは、
1μMの5種の異なる化合物(物質2、物質3、物質4、物質5、および物質6
と称する)の存在下または不在下での、PPARγLBD(100nM)についてのコアクチ
ベーターペプチドの多様な結合プロファイルを示す。
【0017】 図5は、様々な濃度のエストラジオール(50、100、150、200nM)の不在下ま
たは存在下での、ERβLBDとコアクチベーターペプチド(SRC-1(3)(735-759)、SR
C-1(626-642)およびSRC-1(2)(676-700))およびコリプレッサーペプチド(SMRT)(
2329-2354)との結合の多様な結合プロファイルを示す。
【0018】 図6は、エストラジオール、ラロキシフェンまたはタモキシフェンの不在下ま
たは存在下での、ERαLBDと34種の異なるコアクチベーターペプチドとの結合プ
ロファイルを示す。
【0019】好適な実施形態の説明 本発明は、本発明の好適な実施形態についての以下の詳細な説明およびそこに
含まれる実施例、並びに図面とそれらの説明を参考にすることで、より容易に理
解することができる。
【0020】 本明細書および特許請求の範囲で用いる単数形「a」、「an」および「the」は
、特に明確な指示がないかぎり、複数形を含むものとする。したがって、例えば
、「結合対の第1メンバー」(a first member of a binding pair)という記載は
、結合対の第1メンバーの混合物を含み、その他も同様である。
【0021】 範囲は本明細書では、「約」の付いた特定の数値から、および/または、「約
」の付いた別の特定の数値までとして表すことができる。そのような範囲を表す
場合、もう1つの実施形態は、ある特定の数値から、および/または、他の特定
の数値までを含む。同様に、「約」を先行させて数値を概算で表す場合、特定の
数値は別の実施形態を構成することが理解されよう。さらに、範囲のそれぞれの
終点は、他方の終点に関して、また、他方の終点とは無関係に、重要であること
が理解されよう。
【0022】 本発明は、単一のアッセイで、結合対の2種以上の第1メンバーと、結合対の
1種以上の第2メンバーと、の相対的結合を確認する方法を提供する。この方法
は、(a) 第1メンバーと1種以上の第2メンバーとを、第1メンバーを第2メン
バーに結合させて結合対を形成させる条件下で接触させること、ここにおいて、
第1メンバーは第1標識のセットで標識されたミクロスフェアのセットに直接ま
たは間接的に結合されていて、各第1標識は1種の第1メンバーに対して特定的
であること、また、第2メンバーのそれぞれは第2標識に直接または間接的に結
合されていて、各第2標識は1種の第2メンバーに対して特定的であること、(b
) 複数の検出産物中の特定の第1標識の存在および特定の第2標識の存在または
不在を検出すること、ここにおいて、それぞれの検出産物は1個のミクロスフェ
アを含むものであること、(c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識の
相対量を比較すること、ここにおいて、検出産物中の各第1標識と関連した各第
2標識のより多いまたはより少ない量は、1種以上の第2メンバー(特定の第2
標識により示される)へのより高いまたはより低い結合を有する第1メンバー(
特定の第1標識により示される)を示すものであること、および、(d) それぞれ
の第2メンバーについての結合プロファイルを作成すること、を含んでなり、そ
の際、該結合プロファイルが結合対の各第1メンバーと各第2メンバーの間の結
合の相対的優先性を示すものである。
【0023】 本明細書全体を通して用いる「単一のアッセイで」とは、単一のアッセイ容積
(例えば、単一のチューブまたはウェル)を意味する。単一のアッセイは多重ア
ッセイであってもよく、その場合には、結合イベントの同時のまたはほぼ同時の
定量が同一のアッセイプロセスから測定されうる。例えば、多数の結合複合体の
多数の第1メンバー、第2メンバーおよびさらなるメンバーを、その後の同定お
よび分析のために同一のアッセイプロセスに添加することができる。この多重方
式は洗浄不要方式を可能にすることが好ましく、これは感度を向上させ、試薬の
節約と効率の上昇につながる。
【0024】 「相対的結合」とは、別の結合対と比較したときの、ある結合対間で生じる結
合の量を意味する。例えば、ある第1メンバーは、ある特定の第2メンバーに対
して、別の第2メンバーに対してよりも高い結合を持ちうる。また、ある第1メ
ンバーは、ある特定の第2メンバーに対して、別の第1メンバーと別の第2メン
バーの間の結合と比較して、より高い結合を持ちうる。同様に、特定の第1およ
び特定の第2メンバーは、別の第1メンバーおよび別の第2メンバーと比較して
、より高い相対的結合を持ちうる。結合の量には結合の不在が含まれる。
【0025】 第1メンバーを1種以上の第2メンバー、スクリーニングすべき物質、または
モジュレーティング剤に「結合させて結合対または結合複合体を形成させる条件
」とは、少なくともいくつかの第1メンバーがいくつかの第2メンバーに結合で
きる条件を意味する。また、そのような条件には、いくつかの結合された第1メ
ンバー/第2メンバーが第3メンバー、モジュレーティング剤またはスクリーニ
ングすべき物質に結合する条件も含まれる。かかる条件は、全ての第1および第
2メンバーが結合することを必要とせず、特異的な結合相互作用が起こるのを可
能にするだけでよい。こうした条件には、例えば、対象メンバー間の結合を可能
にするpH、時間、温度、バッファーの組成などが含まれる。
【0026】 「結合対」とは、一緒に結合している少なくとも2つの結合メンバーを指す。
モジュレーティング剤は結合対のいずれか一方のメンバーに結合して、その結合
対の第1および第2メンバー間の結合を妨げたり、高めたりすることができる。
「結合複合体」とは、少なくとも結合対と、場合により第3メンバーおよび/ま
たはモジュレーティング剤と、を意味する。ある場合に、モジュレーティング剤
は、モジュレーティング剤の不在下では結合対を形成しない結合対の2つのメン
バー間の結合を可能にする。場合により、モジュレーティング剤は、ファージデ
ィスプレイで同定されたペプチド配列を用いて同定または分類される。そのよう
なペプチド配列を受容体コンホメーション感知配列として用いることができ、そ
の後これらの配列を用いてモジュレーティング剤をスクリーニングすることがで
きる。
【0027】 本明細書全体を通して用いる本発明の「接触」ステップは、好ましくはin vit
roである。
【0028】 本明細書全体を通して用いる「検出産物」は、1個のミクロスフェアを含むも
のである。各ミクロスフェアには、第2メンバー、第3メンバー、スクリーニン
グすべき物質、またはモジュレーティング剤に結合することのできる第1メンバ
ーが結合されている。ミクロスフェアは第1標識に基づいて同定される。
【0029】 「第1標識」は一緒に混ぜ合わされた1種以上の標識を含んでいてよく、これ
らが一緒になってミクロスフェアのサブセットに特定的な「第1標識」を構成す
る。例えば、当技術分野では、それぞれの特定の標識が各蛍光色素の特定濃度を
有するように、各種濃度で一緒に混合された2種以上の蛍光色素を用いて、ミク
ロスフェアを標識しうることはよく知られている。標識ミクロスフェアの各種サ
ブセットを識別するために使用しうる標識のスペクトルを提供するのは、一緒に
した特定濃度の各種蛍光色素である。
【0030】 1個のミクロスフェアは、好ましくは、それに結合された第1メンバーを1つ
だけ有するが、単一のミクロスフェアに同一の第1メンバーが複数個結合されて
いることも好ましい。第2メンバーまたは標識されたスクリーニングすべき物質
がミクロスフェアに結合された少なくとも1つの第1メンバーと結合するのであ
れば、検出産物はミクロスフェア、少なくとも1つの第1メンバー、および少な
くとも1つの第2メンバーまたはスクリーニングすべき物質を含みうる。好まし
くは、複数の第2メンバーまたはスクリーニングすべき物質(同一であるかまた
は互いに異なるが、特定の第2標識をもつ)が第1メンバーの多数の分子に結合
する。検出産物はまた、付加的なメンバー(すなわち、第3メンバー、第4メン
バー、第5メンバーなど)、または付加的なモジュレーティング剤(例えば、第
1および第2メンバー間の結合を減ずる第1モジュレーター、または第1モジュ
レーターのアゴニストもしくはアンタゴニスト(つまりモジュレーター)である
第2モジュレーター)を含んでいてもよい。
【0031】 「ミクロスフェアのセット」とは、識別可能な標識で標識されたミクロスフェ
アのサブセットから成るミクロスフェアのグループを指す。各サブセットを1つ
の特定の第1メンバーまたは複数の同一の第1メンバーと結合させることによっ
て、それぞれの第1メンバーに特定的な標識を検出することができる。各アッセ
イプロセスには、既知量の第1メンバーに結合されたミクロスフェア(それゆえ
に既知量の各第1標識)を添加する。結合されていないミクロスフェアの第1標
識は検出可能で、各セットにつき一定である。したがって、問題とされるのは所
定の検出産物中の第1標識に対する第2標識の相対量である。第2標識の量はそ
の検出産物の第1および第2メンバー間の結合に応じて変化するからである。
【0032】 「直接または間接的に結合される」は、当業者には、様々な結合方法を含むこ
とが理解されよう。例えば、ミクロスフェアをストレプトアビジンもしくはマレ
イミドで被覆するか、またはカルボキシル化する、つまり、ストレプトアビジン
、マレイミドもしくはカルボキシル化のいずれかで修飾する。そして、これらの
ミクロスフェアに結合される第1メンバーは、それぞれ、ビオチン化するか、1
個以上の遊離アミン基をもつか、1個以上の遊離スルフヒドリル基をもつ。当業
者であれば、他の結合剤を使用できることが理解されよう。ミクロスフェアに第
1メンバーを結合させるために使用しうる官能基のタイプについては、例えば、
WO 99/19515およびWO 99/37814を参照されたい(その全体を参照により本明細書
に組み入れるものとする)。場合により、ミクロスフェアと結合剤の間にリンカ
ーを使用してもよい。
【0033】 また、当技術分野で公知の様々な方法を用いて、標識をミクロスフェア、スク
リーニングすべき物質、または第2メンバーに結合させることができる。本明細
書全体を通して用いる「標識」とは、放射性標識や蛍光標識、さらには、標識す
るための手段を提供する成分(例えば、ハプテン)をも意味する。こうして、第
1および第2標識は放射性標識、染料、蛍光標識、またはそれらの組合せであっ
てよい。好ましくは、ミクロスフェアは第1標識を含有する。あるいは、標識は
ミクロスフェアの表面に結合される。第2標識は、結合対もしくは結合複合体の
第2メンバー、またはスクリーニングすべき物質に直接または間接的に結合され
る。例えば、フルオレセインのような蛍光化合物(または蛍光色素)を上記メン
バーまたはスクリーニングすべき物質に組み入れることができる。あるいはまた
、第2メンバーまたはスクリーニングすべき物質をビオチン化し、そして、蛍光
標識したストレプトアビジンのような検出可能な標識を用いて第2メンバーまた
はスクリーニングすべき物質を間接的に標識することもできる。ミクロスフェア
がストレプトアビジンで被覆され、かつ、第2メンバーまたはスクリーニングす
べき物質がビオチンを含む場合は、その系を遊離のビオチンで飽和させることに
より、ミクロスフェア上のストレプトアビジンと、第2メンバーまたはスクリー
ニングすべき物質上のビオチンと、の結合を回避することができる。
【0034】 当業者であれば、本方法において多数の蛍光色素を標識として使用できること
が理解されるであろう。標識として使用可能な蛍光染料および蛍光色素の種類に
ついては、例えば、WO 99/19515およびWO 99/37814を参照されたい(その全体を
参照により本明細書に組み入れるものとする)。
【0035】 しかしながら、当業者は、多種多様なタイプのミクロスフェアを使用できるこ
とを認識するであろう。ミクロスフェアのタイプおよびその製造・使用方法につ
いては、例えば、WO 99/19515およびWO 99/37814を参照されたい(その全体を参
照により本明細書に組み入れるものとする)。例えば、ミクロスフェアはポリス
チレン-ジビニルベンゼンミクロスフェアでありうる。
【0036】 標識の「存在を検出する」とは、標識の量を検出することを意味する。こうし
て、ある場合には、標識の量はその標識の不在であってもよい。
【0037】 本明細書全体を通して用いる「結合プロファイル」とは、その結合プロファイ
ルが各種結合対の各第1メンバーと各第2メンバーとの相対的結合を示すような
、結合データの系統的要約を指す。したがって、特定の結合プロファイルは、別
の第1メンバーおよび同一または別の第2メンバーと比較した、各第1メンバー
と各第2メンバーとの階層的結合を示す。結合階層(binding hierarchy)はそ
れぞれの特定の結合対または結合複合体の両方のKDまたはVmaxの関数でありうる
。結合プロファイルを構成するデータは様々な方法で示すことができる。例えば
、蛍光プロファイルを示すことができ、そこでは、ミクロスフェアサブセットの
蛍光プロファイルのシフトが第2標識の存在を示すこととなる。例えば、図1を
参照されたい。あるいはまた、結合プロファイルは、ミクロスフェアあたりの平
均蛍光を、平均蛍光指数(MFI)として、または各結合対および/もしくは各結合
複合体の同等の可溶性蛍光色素の分子(molecules of equivalent soluble fluor
ochrome:MESF)としてプロットすることにより表すこともできる。
【0038】 本発明においては、第1および第2標識は1以上の光源により励起され、検出
装置を使って検出される。その検出装置は各検出産物および同一検出産物中の各
標識を検出して識別することができるものである。好ましくは、1以上の光源は
レーザーである。好ましくは、標識は、検出可能で、アッセイにおいて用いる他
の全ての第1および第2標識から識別できる蛍光染料または分子である。第1お
よび第2標識は、1以上の光源から発生される光線を横切ってまたは通り抜けて
ミクロスフェアを通過させることにより検出および識別しうる。また、第1およ
び第2標識は、ミクロスフェアを横切ってまたは通り抜けて光線を通過させるこ
とにより検出および識別しうる。ミクロスフェアは二次元表面上にあってよく、
あるいは、伝統的なフローサイトメトリー法を使用してもよい。その場合は、ミ
クロスフェアを、それらが薄い流体カラムの中心部に流体力学的に制限されてい
る間に単一の縦列で移動するように、整列させる。その後、ミクロスフェアの高
速で移動する列を、ミクロスフェアと関連した蛍光色素(すなわち、第1および
第2標識)を励起させるレーザー光線の焦点ビームの前に通過させる。レーザー
が蛍光色素を励起し、ビームを通過する各粒子につき発生した蛍光を集め、それ
により、異なる波長を同時にまたはほぼ同時に分析する。各ミクロスフェアと関
連した蛍光をリアルタイムで記録しかつ/または保存し、そして、ミクロスフェ
ア/第1メンバーおよび第2メンバー/スクリーニングすべき物質の両方を同定
し定量化する特性について分析する。WO 98/59233、WO 99/37814およびWO 99/36
564(その全体を参照により本明細書に組み入れるものとする)に記載された方
法を用いて、多重蛍光測定が可能である。
【0039】 本発明で用いる第1メンバーは、コファクター、受容体、受容体リガンド、タ
ンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子、核
酸、小分子、および小化合物からなる群より選択され、それらはいずれも、合成
のものであっても、改変されたものであっても、天然に存在するものであっても
よい。第2メンバーは、コファクター、受容体、受容体リガンド、タンパク質、
ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子、核酸、小分子
、および小化合物からなる群より選択され、それらはいずれも、合成のものであ
っても、改変されたものであっても、天然に存在するものであってもよい。こう
して、例えば、第1メンバーがコファクターで、1種以上の第2メンバーが受容
体であってよい。場合により、受容体がミクロスフェアに結合されていて、コフ
ァクターが溶液中に存在してもよい。
【0040】 「小分子」とは、約1000ダルトンより小さい、さらに好ましくは、約500ダル
トンより小さい天然または合成の有機分子を意味する。小分子としては、例えば
、エストラジオール、環状ヌクレオチド、レチノイン酸、ステロイドホルモン、
アミノ酸、神経伝達物質(例えば、ノルエピネフリン、エピネフリン、アセチル
コリン)、および他の無数の化合物が挙げられる。
【0041】 受容体は、例えば、オーファン受容体または核内受容体でありうる。本明細書
で用いる「オーファン受容体」とは、受容体ドメインまたは受容体様ドメインを
もつと確認されたものの、その機能が不明である分子を指す。こうして、本方法
は、オーファン受容体の機能を特徴づけることを目的として、この受容体の結合
プロファイルを決定するために使用することができる。核内受容体には、例えば
、Nuclear Receptors Nomenclature Committee, 1999により同定されたあらゆる
既知の受容体が含まれる。Vincent Laudet, Johan Auwerx, Jan-Ake Gustafsson
およびWalter Wahli; A Unified Nomenclature System for the Nuclear Recept
or Superfamily, Cell (1999) 97: 161-163(その全体を参照により本明細書に
組み入れるものとする)を参照されたい。核内受容体には、例えば、今後同定さ
れるものであるが、既知の核内受容体の少なくとも1つの機能をもつか少なくと
も1つの特性をもつ受容体も含まれる。
【0042】 本明細書全体を通して用いる「コファクター」または「コレギュレーター」と
は、コアクチベーター、コリプレッサー、またはコアクチベーターとコリプレッ
サーの組合せを意味しうる。核内受容体コファクターの例としては、例えば、Da
niel Robyr, Alan P. WolffeおよびWalter Wahli, Nuclear Hormone Receptor C
oregulators in Action: Diversity for Shared Tasks, Mol. Endocrinol. (200
0) 14: 329-347(その全体を参照により本明細書に組み入れるものとする)にお
いて同定されたものがある。
【0043】 一つの実施形態として、本発明を用いて、結合対または結合複合体を形成すべ
く結合するアミノ酸配列を同定するファージディスプレイの結果を確認すること
ができる。この方法は、次のステップ:(a) アミノ酸を発現させて結合対または
結合複合体の第1メンバーを形成させること、(b) この第1メンバーを特定の第
1標識で標識したミクロスフェアに結合させること、ここにおいて、第1標識の
それぞれは1種の第1メンバーに対して特定的であること、(c) 第1メンバーを
1種以上の第2メンバーと、場合により結合複合体の第3メンバーと、結合対ま
たは結合複合体の形成を可能にする条件下で接触させること、ここにおいて、そ
れぞれの第2メンバーは第2標識に直接または間接的に結合されていて、第2標
識はそれぞれの第2メンバーに対して特定的であること、(d) 複数の検出産物中
の特定の第1標識よび特定の第2標識の存在を検出すること、ここにおいて、そ
れぞれの検出産物は1個のミクロスフェアを含むものであること、を含んでなる
。代わりの実施形態としては、本発明を用いて、結合対または結合複合体の2種
以上のモジュレーティング剤のアミノ酸配列を同定するファージディスプレイの
結果を確認することができる。
【0044】 また、本発明は、単一のアッセイで、2種以上の結合対間の結合の、モジュレ
ーティング剤による相対的モジュレーションを確認する方法を提供する。この方
法は、(a) 結合対の2種以上の第1メンバーと1種以上の第2メンバーおよびモ
ジュレーティング剤を、結合対の形成を可能にする条件下で接触させること、こ
こにおいて、第1メンバーは第1標識のセットで標識されたミクロスフェアのセ
ットに直接または間接的に結合されていて、各第1標識は1種の第1メンバーに
対して特定的であること、また、第2メンバーは第2標識に直接または間接的に
結合されていて、第2標識は1種の第2メンバーに対して特定的であること、(b
) 複数の検出産物中の特定の第1標識の存在および特定の第2標識の存在または
不在を検出すること、ここにおいて、それぞれの検出産物は1個のミクロスフェ
アを含むものであること、(c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識の
相対量を対照と比較すること、ここにおいて、該対照はモジュレーティング剤を
欠くものであること、を含んでなり、その際、検出産物中の各第1標識と関連し
た各第2標識の量がより多いまたはより少ないことにより、該モジュレーティン
グ剤が第1メンバー(特定の第1標識により示される)と第2メンバー(特定の
第2標識により示される)の間の結合を強めるまたは弱めることが示される。
【0045】 「相対的モジュレーション」とは、モジュレーターの存在下または不在下での
ある結合対間で生じる結合の量の、該モジュレーターの存在下または不在下での
別の結合対において生じる結合の量と比較したときの、減衰または強化を意味す
る。例えば、ある第1メンバーは、モジュレーターの存在下ではある特定の第2
メンバーに対して、該モジュレーターの不在下での同じ第2メンバーに対する結
合と比較して、より高い結合を示しうる。このモジュレーションは、同じ第1メ
ンバーが異なる第2メンバーと結合する場合に、または異なる第1メンバーが同
じまたは異なる第2メンバーと結合する場合に、異なっているかもしれない。同
様に、特定の第1メンバーおよび特定の第2メンバーは、モジュレーターの存在
下で、別の第1メンバーおよび別の第2メンバーと比較して、より高い相対的結
合をもつ可能性がある。
【0046】 ある実施形態において、本方法はさらに、それぞれのモジュレーティング剤に
ついてのモジュレーティングプロファイルを作成することを含む。モジュレーテ
ィングプロファイルは、結合対の各第1メンバーと各第2メンバーとの結合の相
対的モジュレーションを示す。「モジュレーティングプロファイル」とは、その
モジュレーティングプロファイルが各種結合対の各第1メンバーと各第2メンバ
ーとの結合のモジュレーティング剤による相対的モジュレーションを示すような
、結合データの系統的要約を指す。したがって、特定のモジュレーティングプロ
ファイルは、異なる第1メンバーおよび同じまたは異なる第2メンバーと比較し
たときの、各第1メンバーと各第2メンバーとの結合の階層的モジュレーション
を示す。モジュレーティングプロファイルは、特定のモジュレーティング剤が結
合対のあるメンバー間の結合を強力に弱めるが、異なる結合対のメンバー間の結
合を少し強めるということを示しうる。
【0047】 モジュレーティング剤は、コファクター、受容体、受容体リガンド、タンパク
質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子、核酸、小
分子、および小化合物からなる群より選択され、それらはいずれも、合成のもの
であっても、改変されたものであっても、天然に存在するものであってもよい。
ある実施形態においては、第1メンバーがコファクターで、1種以上の第2メン
バーが受容体で、モジュレーティング剤が受容体リガンド(例えば、エストラジ
オール)である。
【0048】 本発明を用いると、結合複合体(すなわち、単なる結合対よりもメンバーが多
い)の複雑な機能的相互作用を評価することができる。こうして、本発明はまた
、単一のアッセイで、2種以上の結合複合体のメンバー間の結合の、モジュレー
ティング剤による相対的モジュレーションを確認する方法を提供する。この方法
は、(a) 結合複合体の2種以上の第1メンバー、1種以上の第2メンバー、第3
メンバー、およびモジュレーティング剤を、結合複合体の形成を可能にする条件
下で接触させること、ここにおいて、結合複合体は1つの第1メンバーと1つの
第2メンバー、場合により第3メンバーおよび/またはモジュレーティング剤、
を含んでなり、第1メンバーは第1標識のセットで標識されたミクロスフェアの
セットに直接または間接的に結合されていて、各第1標識は1種の第1メンバー
に対して特定的であること、また、第2メンバーは第2標識に直接または間接的
に結合されていて、第2標識は1種の第2メンバーに対して特定的であること、
(b) 複数の検出産物中の特定の第1標識の存在および特定の第2標識の存在また
は不在を検出すること、ここにおいて、それぞれの検出産物は1個のミクロスフ
ェアを含むものであること、(c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識
の相対量を対照と比較すること、ここにおいて、該対照はモジュレーティング剤
を欠くものであること、を含んでなり、その際、検出産物中の各第1標識と関連
した各第2標識の量がより多いまたはより少ないことにより、該モジュレーティ
ング剤が第3メンバーの存在下での第1メンバー(特定の第1標識により示され
る)と第2メンバー(特定の第2標識により示される)との結合を強めるまたは
弱めることが示される。ある実施形態において、本方法はさらに、それぞれのモ
ジュレーティング剤についてのモジュレーティングプロファイルを作成すること
を含む。この場合のモジュレーティングプロファイルは、第3メンバーの存在下
での結合対の各第1メンバーと各第2メンバーとの結合の相対的モジュレーショ
ンを示す。
【0049】 「検出産物の形成を可能にする条件」とは、第1メンバーが第2メンバーと結
合できる条件、好ましくは、モジュレーティング剤が第1メンバー、第2メンバ
ー、第3メンバー、またはそれらの任意の組合せと結合できる条件を意味する。
そのような条件は、全ての第1および第2メンバーが結合すること、あるいは、
全ての第3メンバーが結合することを必要とせず、かかる条件は特異的な結合相
互作用が起こるのを可能にすればよい。こうした条件には、例えば、対象メンバ
ーおよびモジュレーティング剤間の結合を可能にするpH、時間、温度、バッファ
ーの組成などが含まれる。
【0050】 結合複合体の第3メンバーおよび/または検出産物の第3メンバーが存在する
場合、結合複合体の第3メンバーはその結合複合体の第1メンバーと第2メンバ
ー間の結合を強めるまたは弱めることができる。したがって、第3メンバーその
ものがモジュレーター(例えば、アゴニストまたはアンタゴニスト)であってよ
く、その作用はモジュレーティング剤によりモジュレートされる。第3メンバー
およびモジュレーティング剤は、コファクター、受容体、受容体リガンド、タン
パク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子、核酸
、小分子、および小化合物からなる群より選択され、それらはいずれも、合成の
ものであっても、改変されたものであっても、天然に存在するものであってもよ
い。ある実施形態においては、第1メンバーがコファクターで、1種以上の第2
メンバーが受容体で、第3メンバーが受容体リガンドである。モジュレーターは
、モジュレーティング剤の不在下では形成されない結合複合体の形成をもたらす
と考えられる。さらに、モジュレーティング剤は結合対、結合複合体、またはそ
れらの任意のメンバーと結合することが可能である。
【0051】 本発明はさらに、単一のアッセイで、所定の結合プロファイルを有する1種以
上の物質をスクリーニングする方法を提供する。この方法は、(a) スクリーニン
グすべき物質と2種以上の推定上の結合メンバーとを、該物質を該結合メンバー
と結合させて検出産物を形成させる条件下で接触させること、ここにおいて、該
結合メンバーは第1標識のセットで標識されたミクロスフェアのセットに直接ま
たは間接的に結合されていて、各第1標識は1種の結合メンバーに対して特定的
であること、また、スクリーニングすべき各物質は第2標識に直接または間接的
に結合されていて、各第2標識はスクリーニングすべき1種の物質に対して特定
的であること、(b) 同一の検出産物中の第1および第2標識の存在を検出するこ
と、(c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識の相対量を比較すること
、ここにおいて、検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識のより多いまた
はより少ない量は、該結合メンバー(特定の第1標識により示される)へのより
高いまたはより低い結合を有する物質(特定の第2標識により示される)を示す
ものであること、(d) スクリーニングすべき各物質についての結合プロファイル
を作成すること、ここにおいて、該結合プロファイルはスクリーニングすべき各
物質と各結合メンバーの間の結合の相対的優先性を示すものであること、(e) ス
クリーニングすべき1種以上の物質の結合プロファイルを所定のプロファイルと
比較すること、を含んでなり、その際、同一の結合プロファイルが所定の結合プ
ロファイルを有する物質を示すものである。結合メンバーは、コファクター、受
容体、受容体リガンド、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌ
クレオチド、転写因子、核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択され
る。1種以上のスクリーニングすべき物質は、コファクター、受容体、受容体リ
ガンド、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転
写因子、核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される。ある実施形
態においては、結合メンバーがコファクターで、1種以上のスクリーニングすべ
き物質が受容体である。例えば、上記方法を用いて、所定の結合プロファイルを
有するオーファン受容体または核内受容体をスクリーニングすることができる。
【0052】 「推定上の結合メンバー」とは、結合対を形成するように1種以上のスクリー
ニングすべき物質と結合しても、しなくてもよい結合メンバーを意味する。
【0053】 本発明はまた、単一のアッセイで、結合対の2種以上の第1メンバーと結合対
の1種以上の第2メンバーとの結合をモジュレートする物質をスクリーニングす
る方法を提供する。この方法は、(a) 結合対の2種以上の第1メンバーと1種以
上の第2メンバーおよびモジュレーティング剤を、結合対の形成を可能にする条
件下で接触させること、ここにおいて、第1メンバーは第1標識のセットで標識
されたミクロスフェアのセットに直接または間接的に結合されていて、各第1標
識は1種の第1メンバーに対して特定的であること、また、第2メンバーは第2
標識に直接または間接的に結合されていて、第2標識は1種の第2メンバーに対
して特定的であること、(b) 複数の検出産物中の特定の第1標識および特定の第
2標識の存在を検出すること、ここにおいて、それぞれの検出産物は1個のミク
ロスフェアを含むものであること、(c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第
2標識の相対量を対照と比較すること、ここにおいて、該対照はスクリーニング
すべき物質を欠くものであること、を含んでなり、その際、検出産物中の各第1
標識と関連した各第2標識のより多いまたはより少ない量は、特定の第1メンバ
ー(特定の第1標識により示される)と特定の第2メンバー(特定の第2標識に
より示される)との結合をモジュレートする物質を示すものである。場合により
、上記方法はさらに、それぞれのスクリーニングすべき物質についてのモジュレ
ーティングプロファイル(該モジュレーティングプロファイルは結合対の各第1
メンバーと各第2メンバーとの結合の相対的モジュレーションを示す)を作成し
、スクリーニングすべき物質のモジュレーティングプロファイルを所定のプロフ
ァイルと比較することを含む。スクリーニングすべき物質は、コファクター、受
容体、受容体リガンド、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌ
クレオチド、転写因子、核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択され
る。ある実施形態においては、第1メンバーがコファクターで、1種以上の第2
メンバーが受容体(例えば、オーファンまたは核内受容体を含む)で、モジュレ
ーティング剤が小分子または受容体リガンドである。
【0054】 本発明はまた、単一のアッセイで、2種以上の結合複合体のメンバー間の結合
をモジュレートする物質をスクリーニングする方法を提供する。この方法は、(a
) 結合複合体の2種以上の第1メンバー、1種以上の第2メンバー、および第3
メンバーを、スクリーニングすべき物質と、結合複合体の形成を可能にする条件
下で接触させること、ここにおいて、それぞれの結合複合体は1つの第1メンバ
ーと1つの第2メンバーを含んでなり、第1メンバーは第1標識のセットで標識
されたミクロスフェアのセットに直接または間接的に結合されていて、各第1標
識は1種の第1メンバーに対して特定的であること、また、第2メンバーは第2
標識に直接または間接的に結合されていて、第2標識は1種の第2メンバーに対
して特定的であること、(b) 複数の検出産物中の特定の第1標識の存在および特
定の第2標識の存在または不在を検出すること、ここにおいて、それぞれの検出
産物は1個のミクロスフェアを含むものであること、(c) 検出産物中の各第1標
識と関連した各第2標識の相対量を対照と比較すること、ここにおいて、該対照
はスクリーニングすべき物質を欠くものであること、を含んでなり、その際、検
出産物中の各第1標識と関連した各第2標識のより多いまたはより少ない量が、
第3メンバーの存在下での特定の第1メンバー(特定の第1標識により示される
)と特定の第2メンバー(特定の第2標識により示される)との結合をモジュレ
ートする物質を示すものである。場合により、このスクリーニング法はさらに、
それぞれのスクリーニングすべき物質についてのモジュレーティングプロファイ
ル(該モジュレーティングプロファイルは、第3メンバーの存在下での結合対の
各第1メンバーと各第2メンバーとの結合の相対的モジュレーションを示す)を
作成し、スクリーニングすべき物質のモジュレーティングプロファイルを所定の
プロファイルと比較することを含む。
【0055】 検出産物はさらに、結合複合体の第3メンバーおよび/またはモジュレーティ
ング剤を含んでいてもよい。結合複合体の第3メンバーはその結合複合体の第1
メンバーと第2メンバー間の結合を強めるまたは弱めるものでありうる。こうし
て、第3メンバーはモジュレーターであってよく、このスクリーニング法で用い
るモジュレーティング剤は第3メンバーによって引き起こされる減衰または強化
をモジュレートすることができる。スクリーニングすべき物質は、コファクター
、受容体、受容体リガンド、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリ
ゴヌクレオチド、転写因子、核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択
される。ある実施形態においては、第1メンバーがコファクターで、1種以上の
第2メンバーが受容体で、第3メンバーが小分子または受容体リガンドで、モジ
ュレーティング剤が小分子である。
【0056】 本発明はまた、コファクターのセットと結合されたミクロスフェアのセットを
提供し、該ミクロスフェアは該セットの各コファクターに対して特定的な標識で
標識されている。詳細には、ミクロスフェアに結合されたコファクターは、核内
受容体コファクター、より詳細には、コアクチベーター、コリプレッサー、また
はコアクチベーターとコリプレッサーの両方を含むことができる。さらに詳細に
は、ミクロスフェアのセットは、(1) アミノ末端からカルボキシ末端の方向へ、
1個のロイシン残基、2個のさらなる任意アミノ酸残基、および2個のロイシン
残基を有する5アミノ酸モチーフを1個含むコアクチベーター、(2) アミノ末端
からカルボキシ末端の方向へ、1個のロイシン残基、2個のさらなる任意アミノ
酸残基、および2個のイソロイシン残基を有する5アミノ酸モチーフを1個含む
コリプレッサー、または、(3) それらの組合せ、と結合させることができる。ミ
クロスフェアに結合されたコアクチベーターおよびコリプレッサーは、より詳細
には、配列番号1〜43を有するペプチドまたはそれらの任意のサブセット(例え
ば、配列番号1〜5、配列番号6〜10、配列番号11〜15、配列番号16〜20、配列
番号21〜25、配列番号26〜30、配列番号31〜35、配列番号36〜40、配列番号41〜
43を含む)を含みうる。
【0057】 「ミクロスフェアのセット」は、ミクロスフェアの1種以上のサブセットを含
み、各サブセットは同一の標識または標識の組合せで標識された複数のミクロス
フェアからなり、それぞれの標識または標識の組合せはそのサブセットに対して
特定的なものである。
【0058】 また、本発明の方法を実施するためのキットも提供される。例えば、本発明は
、1種以上の特定の結合メンバーに結合する2種以上の物質のアミノ酸配列を同
定するファージディスプレイの結果を確認するためのキットを提供する。このキ
ットは、(a) 特定の第1標識をもつミクロスフェアの2種以上のサブセット(特
定の標識をもつミクロスフェアは、異なる特定の標識をもつミクロスフェアから
分離されている)、(b) 各セットのミクロスフェアを1つの物質に選択的に結合
させるための手段、および、(c) 1種以上の特定の結合メンバーおよび特定の結
合メンバーに直接または間接的に結合させるための標識、または、(c’) 1種以
上の特定の結合メンバー(ただし、各リガンドは1つのリガンドに対して特定的
である第2標識に直接または間接的に結合されている)を含んでなる。本発明は
また、1種以上の選ばれた結合対または結合複合体間の結合をモジュレートする
2種以上の物質のアミノ酸配列を同定するファージディスプレイの結果を確認す
るためのキットを提供する。
【0059】 以下の実施例において本発明をより詳しく説明するが、これらの実施例は単な
る例示であって、当業者には、多数の改変および変更が明らかであろう。
【0060】 本明細書全体を通して、各種の刊行物が挙げられている。これらの刊行物の開
示内容は、本発明が関係する先行技術を詳しく説明するために、参照によりその
全体を本明細書に組み入れるものとする。
【0061】 特定の実施形態の具体的な詳細に関して本方法を説明してきたが、そのような
詳細は、それらが特許請求の範囲に含まれるものとして、また、含まれる程度に
制限されることを別にして、本発明の範囲を制限するものとして解釈されるべき
でない。
【0062】 以下の実施例は、当業者に、特許請求された化合物、組成物、物品、装置およ
び/または方法をどのように実施し評価するかについての十分な開示および説明
を提供することを目的として、示されるものであり、本発明を純粋に例示するも
のであって、発明者らが彼らの発明であると考えるものの範囲を制限するもので
はない。数字(例えば、量、温度など)に関しては正確さを確保するための努力
が払われたが、いくつかの誤差および偏差が考慮されるべきである。特段の指示
がないかぎり、部は重量部であり、温度は℃で示されるか、周囲温度であり、圧
力は大気圧またはほぼ大気圧である。
【0063】実施例 実施例1: ビオチン化ペプチドのミクロスフェアへの結合 アミノ末端にビオチンを含み、その後にLXXLLまたはLXXIIモチーフ配列を含む
17〜27アミノ酸配列が続くペプチド配列は、Synpep Corporation (Dublin, CA)
により合成された。各ペプチドを逆相HPLCで精製した。慣用方法を用いて各ペプ
チド配列のアミノ酸組成およびペプチド濃度を測定した。表1に示した各ビオチ
ン化ペプチドを、ユニークな蛍光プロファイルを有する特定のセットのミクロス
フェアに結合させた。赤色蛍光と橙色蛍光の比が異なるルマビジン(Lumavidin)
被覆ポリスチレンミクロスフェアのセット(直径 5.5mm)をLuminex Corporatio
n (Austin, TX)から購入した。このルマビジン被覆ミクロスフェア(200,000個
)を400μlのバッファー(0.02% Tween-20、0.1% ウシ血清アルブミン、0.02%
アジ化ナトリウム、および1mM ジチオトレイトールを含むリン酸緩衝溶液)に加
えた。ミクロスフェアを遠心分離し、400μlの新鮮なバッファーに再懸濁し、次
いで500ngのビオチン化ペプチドと共に暗所にて室温で30分インキュベートした
。ミクロスフェア懸濁液を2回洗浄し、0.1mlのバッファー中に再懸濁した。ミ
クロスフェアの各セットに遊離D-ビオチン(5mM D-ビオチンを50μl)を添加し
、暗所にて室温で30分インキュベートした。ミクロスフェアを0.25mlのバッファ
ーで2回洗浄し、0.2mlのバッファー中に再懸濁した。
【0064】
【表1】
【0065】実施例2: ペプチド結合効率の測定 ペプチドを結合させる前と後に、ミクロスフェアセットのビオチン結合能を定
量化することによってペプチド結合効率を測定した。0.1mlのバッファー中の上
記ミクロスフェアのアリコート(3,000個)を、過剰量のビオチン-FITC(1mM ビ
オチン-FITCを5μl)(Molecular Probes, Eugene, OR)と共に暗所にて室温で30
分インキュベートした。ミクロスフェアをバッファーで2回洗浄してから、上記
のように遊離のビオチンでブロックした。各ミクロスフェアセットと結合したFI
TC蛍光をフローサイトメトリー(FACSCalibur, Becton Dickinson, San Jose, CA
)で測定し、FITC較正粒子のMESF単位のためのQuantum Fluorescence Kit (SIGMA
, St Louis, MO)を使って定量化した。
【0066】実施例3: ヒトエストロゲン受容体βリガンド結合ドメイン(ERβLBD)の発
ヒトエストロゲン受容体βリガンド結合ドメイン(ERβLBD)を大腸菌株BL21(
DE3)において、アミノ末端にポリヒスチジンタグを付けた融合タンパク質として
発現させた。発現はIPTG誘導性T7プロモーターの制御下にあった。この組換えタ
ンパク質をコードするDNAを、pRSET-A発現ベクター(Invitrogen, Carlsbad, CA)
にサブクローニングした。ポリヒスチジンタグのコード化配列(MKKGHHHHG)(
配列番号44)を5'PCR 増幅プライマー(ERβの残基250〜530をコードするDNAの
上流にある)に組み入れた。ERβLBDのコード配列はGenBank登録番号AF051427に
由来するものであった。
【0067】 10リットルの発酵バッチを、0.1mg/mlのアンピシリンを加えたLB培地にて22℃
でOD600=14となるまで16時間増殖させた。この細胞密度で、0.25mMのIPTGを加
え、誘導を最終OD600=16となるまで4時間行った。遠心(20分、3500g、4℃)
により細胞を回収し、濃縮した細胞スラリーを-80℃でPBS中に保存した。
【0068】実施例4: ERβLBDの精製 30〜40gの細胞ペースト(2〜3リットルの発酵バッチに等しい)を300〜400m
LのTBS, pH8.0 (25mM Tris, 150mM NaCl)中に再懸濁した。細胞をホモジナイザ
ー(Rannie, Copenhagen, Denmark)に3回通して溶解し、細胞破片を遠心(30分
、20,000g、4℃)により除いた。透明な上清を粗いプレフィルターで濾過し、50
0mMのイミダゾールを含むTBS pH8.0を加えて、最終イミダゾール濃度を50mMとし
た。この溶解物を、セファロース[Ni++荷電]キレート化樹脂(Pharmacia, Piscat
away, NJ)を充填してTBS pH8.0/50mMイミダゾールで予め平衡化したカラム(6×
8cm)に入れた。平衡化バッファーでベースライン吸光度になるまで洗浄した後
、カラムをTBS pH8.0中の50〜365mM イミダゾールの直線勾配で展開した。カラ
ム画分をプールし、5%の1,2-プロパンジオール、5mM DTTおよび0.5mM EDTAを含
むTBS pH8.0に対して透析した。タンパク質サンプルをCentri-prep 10K (Amicon
, Waters, Millipore, Bedford, MA)により濃縮し、セファロースS-75樹脂(Phar
macia)を充填して5%の1,2-プロパンジオール、5mM DTTおよび0.5mM EDTAを含むT
BS pH8.0で予め平衡化したカラム(3×90cm)を用いてサイズ排除クロマトグラ
フィーにかけた。
【0069】実施例5: ERβLBDのビオチン化 精製したERβLBDは、PD-10ゲル濾過カラム(Pharmacia)を用いてPBS [100mMリ
ン酸Na, pH7.2, 150mM NaCl]へとバッファー交換した。ERβLBDを、PBS中約30μ
Mとなるまで希釈し、5倍過剰モル量のNHS-LC-ビオチン(Pierce, Rockford, IL)
を最小容量のPBSで添加した。この溶液を穏やかに混合しながら室温で60分イン
キュベートした。2000倍過剰モル量のTris-HCl pH8.0を添加してビオチン化修飾
反応を停止させた。この修飾ERβLBDは、バッファーを2回交換して(それぞれ5
0倍容量;5mM DTT, 2mM EDTAおよび2% スクロースを含むTBS pH8.0)透析した。
この修飾タンパク質をアリコートへと分配し、ドライアイスで凍結して-80℃で
保存した。ビオチン化ERβLBDを質量分析にかけ、ビオチン化試薬による修飾の
程度を調べた。一般に、約95%のタンパク質が少なくとも1つのビオチン化部位
を有していた。全体的なビオチン化度は複数部位(1〜7の範囲)の正規分布に
従った。
【0070】実施例6: ERβLBDの蛍光色素への結合 精製してビオチン化した組換えERβLBDを、NeutravidinAlexa 488 (Molecular
Probes, Eugene, OR)と共に10:1のモル比で室温にて2分インキュベートする
ことにより、緑色蛍光色素Alexa 488に結合させた。この結合反応は30μlの遊離
D-ビオチン(5mM)を添加して停止させた。ミクロスフェア懸濁液を添加する前に
、バッファーで受容体濃度を調整した。
【0071】実施例7: 物質またはリガンドの調製 すべての物質およびリガンド(すなわち、エストラジオール(Sigma Chemical
Co., St. Louis, MO)、物質1〜6、およびGI 165638)はDMSO中に10mM濃度で溶
解し、その後ミクロスフェア懸濁液に添加する前にバッファーで適切な濃度に希
釈した。
【0072】実施例8: 機能的分子相互作用を調べるための多重結合実験 物質およびリガンドを実施例7に従って調製した。全量0.35mlのバッファー中
にすべての成分(各サブセットのミクロスフェア3,500個、+/−物質、+/−
受容体:Alexa 488)を添加した。この懸濁液を暗所で室温にて1.5〜2時間イン
キュベートした。各ミクロスフェアと関連した蛍光をフローサイトメトリーで測
定した。
【0073】実施例9: フローサイトメトリー分析 ミクロスフェアの蛍光は、Luminex Lab MAPハードウェアおよびソフトウェア(
Luminex Corp., Austin, TX)を装備したFACSCaliburフローサイトメーター(Bect
on Dickinson, San Jose, CA)を使って測定した。すべての緑色蛍光測定値は、F
ITC較正粒子のMESF単位のためのQuantum Fluorescence KitおよびQuickCalソフ
トウェア(すべてSigma, St Louis, MOから購入)を用いて、同等の可溶性蛍光
色素の分子(MESF)に変換した。ミクロスフェアのみに起因する緑色蛍光をすべて
のデータポイントから差し引いた。
【0074】実施例10: ERβLBDおよびPPARγLBDの結合プロファイル 4種のミクロスフェアサブセット(各サブセットは、ペプチド無しであるか、
上記のようにSRC-1(2)(676-700)、SRC-1(1)(626-642)、またはCBP-1(58-80)ペプ
チドのいずれかと結合させた)を、受容体の不在下で、または1nMのERβLBDも
しくはPPARγLBDと共に、約1.5時間インキュベートした。ERβLBDおよびPPARγL
BDは、上記のように発現させて精製し、ビオチン化し、蛍光色素と結合させたも
のである。各ミクロスフェアと関連した蛍光をフローサイトメトリー分析により
測定した。結果を図1に示す。
【0075】実施例11: エストラジオールの存在下または不在下でのERβLBDの34種のLXX LLモチーフコアクチベーターペプチドへの結合 38種のミクロスフェアサブセット(各サブセットは、ペプチド無しであるか、
上記のように34種のコアクチベーターペプチドのうちの1種と結合させた)を、
エストラジオール(1mM)の存在下または不在下で、100nMのERβLBD(ERβLBD
は上記のように発現させて精製し、ビオチン化し、蛍光色素と結合させた)と共
に約1.5時間インキュベートした。各ミクロスフェアと関連した蛍光をフローサ
イトメトリー分析により測定した。結果を図2に示す。
【0076】実施例12: ERβLBDの37種のコアクチベーターペプチドへの結合:タモキシ
フェンおよびラロキシフェンの影響 39種のミクロスフェアサブセット(各サブセットは、ペプチド無しであるか、
上記のように37種のコアクチベーターペプチドのうちの1種と結合させた)を、
タモキシフェン(500nM)またはラロキシフェン(500nM)の存在下または不在下
で、100nMのERβLBD(ERβLBDは上記のように発現させて精製し、ビオチン化し
、蛍光色素と結合させた)と共に約1.5時間インキュベートした。各ミクロスフ
ェアと関連した蛍光をフローサイトメトリー分析により測定した。データを図3
に示す。
【0077】実施例13: コファクターペプチドとして受容体B、受容体CおよびPPARγLB Dから誘導されたLBDの結合プロファイル ミクロスフェアサブセット(各サブセットは、ペプチド無しであるか、上記の
ように40種のコアクチベーターペプチドのうちの1種と結合させた)を、物質(0
.2または1μM)の存在下または不在下で、100nMのPPARγLBDまたは受容体Bもし
くはC(受容体は上記のように発現させて精製し、ビオチン化し、蛍光色素と結
合させた)と共に約1.5時間インキュベートした。各ミクロスフェアと関連した
蛍光をフローサイトメトリー分析により測定した。データを図4A〜Cに示す。
【0078】実施例14: エストラジオールの存在下または不在下でのERβLBDのコアクチ
ベーターペプチド(SRC-1)およびコリプレッサーペプチド(SMRT)への結合 ミクロスフェアサブセット(各サブセットは、ペプチド無しであるか、上記の
ようにSRC-1(3)(735-759)、SRC-1(626-642)、SRC-1(2)(676-700)、またはSMRT(2
329-2354)と結合させた)を、示した濃度のエストラジオールの存在下で、100nM
のERβLBD(ERβLBDは上記のように発現させて精製し、ビオチン化し、蛍光色素
と結合させた)と共に、約1.5時間インキュベートした。各ミクロスフェアと関
連した蛍光をフローサイトメトリー分析により測定した。データを図5に示す。
【0079】実施例15: エストラジオールにより増強されたERβLBDのコファクターペプ
チドへの結合に及ぼすタモキシフェン、ラロキシフェンおよびGI 165638の影響 ミクロスフェアサブセット(上記のようにコファクターと結合させた)を、エ
ストラジオールの存在下で、100nMのERβLBD(ERβLBDは上記のように発現させ
て精製し、ビオチン化し、蛍光色素と結合させた)およびラロキシフェンまたは
タモキシフェンと共に、約1.5時間インキュベートした。各ミクロスフェアと関
連した蛍光をフローサイトメトリー分析により測定した。
【0080】実施例16: ERαLBDのコファクターペプチドへの結合に及ぼすエストラジオ
ール、ラロキシフェンまたはタモキシフェンの影響 34の蛍光的に区別される赤色-橙色Lumavidin被覆ミクロスフェア集団(Luminex
Corp., Austin, Texas)を34種のビオチン含有ペプチド配列と別個に結合させて
、一緒にした。その表面にペプチドが結合されていない別個のミクロスフェア集
団も含めた。それぞれの17〜27アミノ酸配列は上記のようなユニークなLXXLLモ
チーフを1つ含む特定のコアクチベータータンパク質に相当した。図6に示した
グラフのx軸上の各コアクチベーターペプチドの名称は、GenBankにより特定さ
れたアミノ酸残基を含む。ビオチン化した組換えERαLBDをAlexa 488ストレプト
アビジンと結合させ、リガンドの存在下または不在下でコアクチベーターペプチ
ド結合ミクロスフェアの多重セットと共にインキュベートした。各ミクロスフェ
アと関連した緑色蛍光を、1.5時間のインキュベーション後に、Luminex LabMAP
ハードウェアおよびソフトウェアを装備したFACSCaliburフローサイトメーター(
Becton Dickinson, San Jose, California)で分析した。ミクロスフェアのみに
起因する全バックグラウンド蛍光を差し引いた。図6は、リガンドの不在下で、
またはエストラジオール(2μM)、ラロキシフェン(500nM)またはタモキシフ
ェン(500nM)の存在下での、ERαLBD(100nM)のコアクチベーターペプチド結
合ミクロスフェアへの結合を示す。この実験全体を4本のチューブで行った。各
チューブは35種の異なるミクロスフェア集団を含んでいた。エストロゲンはERα
LBDのコアクチベーターペプチドへの結合を増強したが、抗エストロゲン化合物
であるラロキシフェンとタモキシフェンは一般にERαLBDのコアクチベーターペ
プチドへの結合を抑制した。データは、cAMP応答エレメント結合タンパク質(CBP
)と比べて、ステロイド受容体コアクチベーター1(SRC-1)、転写中間因子2(TIF
-2)およびRIP140のようなある種のコアクチベーターについてERαLBDの結合優先
性を示した。
【0081】実施例17: ERαLBDコンホメーション感知ペプチドへの結合パターンに基づ
く化合物活性の分類 上記の結合技法を用いて、ミクロスフェア集団を合成のビオチン化コンホメー
ション感知ペプチド配列と結合させた。核内受容体モジュレーターは、核内受容
体の物理的構造の非常に特異的なコンホメーション変化を引き起こすようである
。コンホメーション感知ペプチド配列は、核内受容体の特定のコンホメーション
変化をもたらすリガンドに暴露したとき、所定の核内受容体と優先的に結合する
(または結合を低下させうる)。これらのペプチド配列は、アフィニティー選択
ファージディスプレイにより、Changら(1999)「コンビナトリアルペプチドライ
ブラリーを用いるLXXLL核内受容体-コアクチベーター相互作用モチーフの詳細な
分析:エストロゲン受容体αおよびβのペプチドアンタゴニストの発見」Mol. C
ell Biol. 19:8226-8239; Norrisら(1999)「ヒトエストロゲン受容体のペプチド
アンタゴニスト」Science 285: 744-746; およびPaigeら(1999)「エストロゲン
受容体(ER)モジュレーターはそれぞれがERαおよびERβの異なるコンホメーショ
ン変化を引き起こす」P.N.A.S. USA 96:3999-4004(アフィニティー選択ファー
ジディスプレイ技法について参照することによりそれぞれを本明細書中に組み入
れるものとする)に記載された技法に従って、同定しうる。多重系のペプチド結
合ミクロスフェア集団を、化合物(1mM)の存在下または不在下で、核内受容体
(例えば、ERαLBD、10nM)と共に約1.5時間インキュベートする。ERαLBDのペ
プチドセットへの結合プロファイルおよび既知の対照リガンドとの比較に基づい
て、特定のコンホメーション構造を安定化する化合物を速やかに分類しかつ/ま
たはスクリーニングすることができる。多重スクリーニング法の利点は、単一の
アッセイ容積で、多くのコンホメーション状態について、可能性のある核内受容
体モジュレーターを特徴づけることができる点である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 3種のLXXLLモチーフコアクチベーターペプチドについての、エストロゲン受
容体(ER)βリガンド結合ドメイン(LBD)およびペルオキシソーム増殖剤応答性受
容体(PPAR)γLBDの多様な結合プロファイルを示した図である。
【図2】 エストラジオール(2μM)の存在下または不在下でのERβLBDの34種のコアク
チベーターペプチドへの結合の多様な結合プロファイルを示した図である。
【図3】 タモキシフェン(500nM)またはラロキシフェン(500nM)の存在下または不在
下でのERβLBDの37種のコアクチベーターペプチドへの結合の多様な結合プロフ
ァイルを示した図である。
【図4】 A: 受容体B(100nM)から誘導されたLBDについてのコアクチベーターペプ
チドの多様な結合プロファイルを示した図である。 B: 物質1(200nM)と称する化合物の存在下または不在下での、受容体C
(100nM)から誘導されたLBDについてのコアクチベーターペプチドの多様な結合
プロファイルを示した図である。 C: 1μMの5種の異なる化合物(物質2、物質3、物質4、物質5、およ
び物質6と称する)の存在下または不在下での、PPARγLBD(100nM)についての
コアクチベーターペプチドの多様な結合プロファイルを示した図である。
【図5】 様々な濃度のエストラジオール(50、100、150、200nM)の不在下または存在
下での、ERβLBDとコアクチベーターペプチド(SRC-1(3)(735-759)、SRC-1(626-
642)およびSRC-1(2)(676-700))およびコリプレッサーペプチド(SMRT)(2329-235
4)との結合の多様な結合プロファイルを示した図である。
【図6】 エストラジオール、ラロキシフェンまたはタモキシフェンの不在下または存在
下での、ERαLBDと34種の異なるコアクチベーターペプチドとの結合プロファイ
ルを示した図である。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/53 G01N 33/53 D M 33/58 33/58 A Z // G01N 37/00 103 37/00 103 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 コンスラー,トーマス,ジー. アメリカ合衆国 ノースカロナイナ州 27709,リサーチ トライアングル パー ク,ピーオー ボックス 13398,ファイ ブ ムアー ドライブ,グラクソ スミス クライン (72)発明者 グレイ,ジョン,ジー. アメリカ合衆国 ノースカロナイナ州 27709,リサーチ トライアングル パー ク,ピーオー ボックス 13398,ファイ ブ ムアー ドライブ,グラクソ スミス クライン (72)発明者 イアノン,マリー,エー. アメリカ合衆国 ノースカロナイナ州 27709,リサーチ トライアングル パー ク,ピーオー ボックス 13398,ファイ ブ ムアー ドライブ,グラクソ スミス クライン (72)発明者 スティメル,ジュリー,ビー. アメリカ合衆国 ノースカロナイナ州 27709,リサーチ トライアングル パー ク,ピーオー ボックス 13398,ファイ ブ ムアー ドライブ,グラクソ スミス クライン Fターム(参考) 2G054 AA06 AA08 CA21 CA22 CA23 CE02 EA03 EA04 GA04

Claims (119)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一のアッセイで、結合対の2種以上の第1メンバーと、結
    合対の1種以上の第2メンバーと、の相対的結合を確認する方法であって、 (a) 2種以上の第1メンバーと1種以上の第2メンバーとを、第1メンバーを
    第2メンバーに結合させて結合対を形成させる条件下で接触させること、ここに
    おいて、第1メンバーは第1標識のセットで標識されたミクロスフェアのセット
    に直接または間接的に結合されていて、各第1標識は1種の第1メンバーに対し
    て特定的であること、また、第2メンバーのそれぞれは第2標識に直接または間
    接的に結合されていて、各第2標識は1種の第2メンバーに対して特定的である
    こと、 (b) 複数の検出産物中の第1標識の存在および第2標識の存在または不在を検
    出すること、ここにおいて、それぞれの検出産物は1個のミクロスフェアを含む
    ものであること、 (c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識の相対量を比較すること、
    ここにおいて、検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識のより多いまたは
    より少ない量は、特定の第2標識により示される1種以上の第2メンバーへのよ
    り高いまたはより低い結合を有する、特定の第1標識により示される第1メンバ
    ーを示すものであること、 (d) それぞれの第2メンバーについての結合プロファイルを作成すること、 を含んでなり、 該結合プロファイルが結合対の各第1メンバーと各第2メンバーの間の結合の
    相対的優先性を示すものである、上記方法。
  2. 【請求項2】 第1および第2標識が放射性標識、染料、蛍光標識、または
    それらの組合せである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ミクロスフェアが第1標識を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 1種以上の検出産物が第2標識をさらに含む、請求項1に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 ミクロスフェアがストレプトアビジンで被覆されており、か
    つ、第1メンバーがビオチン化されている、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 ミクロスフェアがカルボキシル化されており、かつ、第1メ
    ンバーがそれぞれ1個以上の遊離アミン基を有する、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 ミクロスフェアがマレイミドで被覆されており、かつ、第1
    メンバーがそれぞれ1個以上のスルフヒドリル反応部分を有する、請求項1に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 第1および第2標識が光源を備えた検出装置により検出およ
    び識別され、該検出装置が各検出産物および同一検出産物中の各標識を検出して
    識別することができる、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 第1および第2標識が、光線を横切ってまたは通り抜けてミ
    クロスフェアを通過させることにより検出および識別される、請求項8に記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 第1および第2標識が、ミクロスフェアを横切ってまたは
    通り抜けて光線を通過させることにより検出および識別される、請求項8に記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 ミクロスフェアが二次元表面上にある、請求項8に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 第1メンバーがコファクター、受容体、受容体リガンド、
    タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子、
    核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求項1に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 第2メンバーがコファクター、受容体、受容体リガンド、
    タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子、
    核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求項1に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 第1メンバーがコファクターで、1種以上の第2メンバー
    が受容体である、請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記コファクターがコアクチベーター、コリプレッサー、
    またはコアクチベーターとコリプレッサーの組合せである、請求項14に記載の
    方法。
  16. 【請求項16】 1種以上の前記受容体がオーファン受容体である、請求項
    14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 1種以上の前記受容体が核内受容体である、請求項14に
    記載の方法。
  18. 【請求項18】 単一のアッセイで、2種以上の結合対間の結合の、モジュ
    レーティング剤による相対的モジュレーションを確認する方法であって、 (a) 結合対の2種以上の第1メンバーと1種以上の第2メンバーおよびモジュ
    レーティング剤を、結合対の形成を可能にする条件下で接触させること、ここに
    おいて、それぞれの結合対はその結合対の1つの第1メンバーと1つの第2メン
    バーを含んでなり、第1メンバーは第1標識のセットで標識されたミクロスフェ
    アのセットに直接または間接的に結合されていて、各第1標識は1種の第1メン
    バーに対して特定的であること、また、第2メンバーは第2標識に直接または間
    接的に結合されていて、第2標識は1種の第2メンバーに対して特定的であるこ
    と、 (b) 複数の検出産物中の特定の第1標識の存在および特定の第2標識の存在ま
    たは不在を検出すること、ここにおいて、それぞれの検出産物は1個のミクロス
    フェアを含むものであること、 (c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識の相対量を対照と比較する
    こと、ここにおいて、該対照はモジュレーティング剤を欠くものであること、 を含んでなり、 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識のより多いまたはより少ない量
    は、該モジュレーティング剤が、特定の第1標識により示される第1メンバーと
    、特定の第2標識により示される第2メンバーと、の結合を強めるまたは弱める
    ことを示すものである、上記方法。
  19. 【請求項19】 各モジュレーティング剤についてのモジュレーティングプ
    ロファイルを作成することをさらに含み、該モジュレーティングプロファイルが
    結合対の各第1メンバーと各第2メンバーの間の結合の相対的モジュレーション
    を示すものである、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 第1および第2標識が放射性標識、染料、蛍光標識、また
    はそれらの組合せである、請求項18に記載の方法。
  21. 【請求項21】 ミクロスフェアが第1標識を含む、請求項18に記載の方
    法。
  22. 【請求項22】 1種以上の検出産物が第2標識をさらに含む、請求項18
    に記載の方法。
  23. 【請求項23】 ミクロスフェアがストレプトアビジンで被覆されており、
    かつ、第1メンバーがビオチン化されている、請求項18に記載の方法。
  24. 【請求項24】 ミクロスフェアがカルボキシル化されており、かつ、第1
    メンバーがそれぞれ1個以上の遊離アミン基を有する、請求項18に記載の方法
  25. 【請求項25】 ミクロスフェアがマレイミドで被覆されており、かつ、第
    1メンバーがそれぞれ1個以上のスルフヒドリル反応部分を有する、請求項18
    に記載の方法。
  26. 【請求項26】 第1および第2標識が光源を備えた検出装置により検出お
    よび識別され、該検出装置が各検出産物および同一検出産物中の各標識を検出し
    て識別することができる、請求項18に記載の方法。
  27. 【請求項27】 第1および第2標識が、光線を横切ってまたは通り抜けて
    ミクロスフェアを通過させることにより検出および識別される、請求項26に記
    載の方法。
  28. 【請求項28】 第1および第2標識が、ミクロスフェアを横切ってまたは
    通り抜けて光線を通過させることにより検出および識別される、請求項26に記
    載の方法。
  29. 【請求項29】 ミクロスフェアが二次元表面上にある、請求項26に記載
    の方法。
  30. 【請求項30】 第1メンバーがコファクター、受容体、受容体リガンド、
    タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子、
    核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求項18に記載の
    方法。
  31. 【請求項31】 第2メンバーがコファクター、受容体、受容体リガンド、
    タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子、
    核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求項18に記載の
    方法。
  32. 【請求項32】 モジュレーティング剤がコファクター、受容体、受容体リ
    ガンド、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転
    写因子、核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求項18
    に記載の方法。
  33. 【請求項33】 第1メンバーがコファクターで、1種以上の第2メンバー
    が受容体で、モジュレーティング剤が受容体リガンドである、請求項18に記載
    の方法。
  34. 【請求項34】 前記コファクターがコアクチベーター、コリプレッサー、
    またはコアクチベーターとコリプレッサーの組合せである、請求項33に記載の
    方法。
  35. 【請求項35】 1種以上の前記受容体がオーファン受容体である、請求項
    33に記載の方法。
  36. 【請求項36】 1種以上の前記受容体が核内受容体である、請求項33に
    記載の方法。
  37. 【請求項37】 単一のアッセイで、2種以上の結合複合体のメンバー間の
    結合の、モジュレーティング剤による相対的モジュレーションを確認する方法で
    あって、 (a) 結合複合体の2種以上の第1メンバー、1種以上の第2メンバー、第3メ
    ンバーおよびモジュレーティング剤を、結合複合体の形成を可能にする条件下で
    接触させること、ここにおいて、それぞれの結合複合体は結合複合体の1つの第
    1メンバーと1つの第2メンバーを含んでなり、第1メンバーは第1標識のセッ
    トで標識されたミクロスフェアのセットに直接または間接的に結合されていて、
    各第1標識は1種の第1メンバーに対して特定的であること、また、第2メンバ
    ーは第2標識に直接または間接的に結合されていて、第2標識は1種の第2メン
    バーに対して特定的であること、 (b) 複数の検出産物中の特定の第1標識の存在および特定の第2標識の存在ま
    たは不在を検出すること、ここにおいて、それぞれの検出産物は1個のミクロス
    フェアを含むものであること、 (c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識の相対量を対照と比較する
    こと、ここにおいて、該対照はモジュレーティング剤を欠くものであること、 を含んでなり、 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識のより多いまたはより少ない量
    は、該モジュレーティング剤が、第3メンバーの存在下での特定の第1標識によ
    り示される第1メンバーと特定の第2標識により示される第2メンバーとの結合
    を強めるまたは弱めることを示すものである、上記方法。
  38. 【請求項38】 各モジュレーティング剤についてのモジュレーティングプ
    ロファイルを作成することをさらに含み、該モジュレーティングプロファイルが
    第3メンバーの存在下での結合対の各第1メンバーと各第2メンバーの間の結合
    の相対的モジュレーションを示すものである、請求項37に記載の方法。
  39. 【請求項39】 1種以上の結合複合体が該結合複合体の1つの第3メンバ
    ーをさらに含む、請求項37に記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記結合複合体の第3メンバーが該結合複合体の第1メン
    バーと第2メンバーの間の結合を強めるまたは弱める、請求項37に記載の方法
  41. 【請求項41】 第1および第2標識が放射性標識、染料、蛍光標識、また
    はそれらの組合せである、請求項37に記載の方法。
  42. 【請求項42】 ミクロスフェアが第1標識を含む、請求項37に記載の方
    法。
  43. 【請求項43】 1種以上の検出産物が第2標識をさらに含む、請求項37
    に記載の方法。
  44. 【請求項44】 ミクロスフェアがストレプトアビジンで被覆されており、
    かつ、第1メンバーがビオチン化されている、請求項37に記載の方法。
  45. 【請求項45】 ミクロスフェアがカルボキシル化されており、かつ、第1
    メンバーがそれぞれ1個以上の遊離アミン基を有する、請求項37に記載の方法
  46. 【請求項46】 ミクロスフェアがマレイミドで被覆されており、かつ、第
    1メンバーがそれぞれ1個以上のスルフヒドリル反応部分を有する、請求項37
    に記載の方法。
  47. 【請求項47】 第1および第2標識が光源を備えた検出装置により検出お
    よび識別され、該検出装置が各検出産物および同一検出産物中の各標識を検出し
    て識別することができる、請求項37に記載の方法。
  48. 【請求項48】 第1および第2標識が、光線を横切ってまたは通り抜けて
    ミクロスフェアを通過させることにより検出および識別される、請求項47に記
    載の方法。
  49. 【請求項49】 第1および第2標識が、ミクロスフェアを横切ってまたは
    通り抜けて光線を通過させることにより検出および識別される、請求項47に記
    載の方法。
  50. 【請求項50】 ミクロスフェアが二次元表面上にある、請求項47に記載
    の方法。
  51. 【請求項51】 第1メンバーがコファクター、受容体、受容体リガンド、
    タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子、
    核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求項37に記載の
    方法。
  52. 【請求項52】 第2メンバーがコファクター、受容体、受容体リガンド、
    タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子、
    核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求項37に記載の
    方法。
  53. 【請求項53】 モジュレーティング剤がコファクター、受容体、受容体リ
    ガンド、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転
    写因子、核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求項37
    に記載の方法。
  54. 【請求項54】 第1メンバーがコファクターで、1種以上の第2メンバー
    が受容体で、モジュレーティング剤が受容体リガンドである、請求項37に記載
    の方法。
  55. 【請求項55】 前記コファクターがコアクチベーター、コリプレッサー、
    またはコアクチベーターとコリプレッサーの組合せである、請求項54に記載の
    方法。
  56. 【請求項56】 1種以上の前記受容体がオーファン受容体である、請求項
    54に記載の方法。
  57. 【請求項57】 1種以上の前記受容体が核内受容体である、請求項54に
    記載の方法。
  58. 【請求項58】 単一のアッセイで、所定の結合プロファイルを有する1種
    以上の物質をスクリーニングする方法であって、 (a) スクリーニングすべき物質と2種以上の推定上の結合メンバーとを、該物
    質を該結合メンバーに結合させて結合対を形成させる条件下で接触させること、
    ここにおいて、該結合メンバーは第1標識のセットで標識されたミクロスフェア
    のセットに直接または間接的に結合されていて、各第1標識は1種の結合メンバ
    ーに対して特定的であること、また、スクリーニングすべき各物質は第2標識に
    直接または間接的に結合されていて、各第2標識はスクリーニングすべき1種の
    物質に対して特定的であること、 (b) 複数の検出産物中の第1標識と第2標識の存在を検出すること、ここにお
    いて、それぞれの検出産物は1個のミクロスフェアを含むものであること、 (c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識の相対量を比較すること、
    ここにおいて、検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識のより多いまたは
    より少ない量は、特定の第1標識により示される該結合メンバーへのより高いま
    たはより低い結合を有する、特定の第2標識により示される該物質を示すもので
    あること、 (d) スクリーニングすべき各物質についての結合プロファイルを作成すること
    、ここにおいて、該結合プロファイルはスクリーニングすべき各物質と各結合メ
    ンバーの間の結合の相対的優先性を示すものであること、 (e) スクリーニングすべき1種以上の物質の結合プロファイルを所定のプロフ
    ァイルと比較すること、 を含んでなり、 同一の結合プロファイルが所定の結合プロファイルを有する物質を示すもので
    ある、上記方法。
  59. 【請求項59】 第1および第2標識が放射性標識、染料、蛍光標識、また
    はそれらの組合せである、請求項58に記載の方法。
  60. 【請求項60】 ミクロスフェアが第1標識を含む、請求項58に記載の方
    法。
  61. 【請求項61】 1種以上の検出産物が第2標識をさらに含む、請求項58
    に記載の方法。
  62. 【請求項62】 ミクロスフェアがストレプトアビジンで被覆されており、
    かつ、結合メンバーがビオチン化されている、請求項58に記載の方法。
  63. 【請求項63】 ミクロスフェアがカルボキシル化されており、かつ、結合
    メンバーがそれぞれ1個以上の遊離アミン基を有する、請求項58に記載の方法
  64. 【請求項64】 ミクロスフェアがマレイミドで被覆されており、かつ、結
    合メンバーがそれぞれ1個以上のスルフヒドリル反応部分を有する、請求項58
    に記載の方法。
  65. 【請求項65】 第1および第2標識が光源を備えた検出装置により検出お
    よび識別され、該検出装置が各検出産物および同一検出産物中の各標識を検出し
    て識別することができる、請求項58に記載の方法。
  66. 【請求項66】 第1および第2標識が、光線を横切ってまたは通り抜けて
    ミクロスフェアを通過させることにより検出および識別される、請求項65に記
    載の方法。
  67. 【請求項67】 第1および第2標識が、ミクロスフェアを横切ってまたは
    通り抜けて光線を通過させることにより検出および識別される、請求項65に記
    載の方法。
  68. 【請求項68】 ミクロスフェアが二次元表面上にある、請求項65に記載
    の方法。
  69. 【請求項69】 結合メンバーがコファクター、受容体、受容体リガンド、
    タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子、
    核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求項58に記載の
    方法。
  70. 【請求項70】 スクリーニングすべき1種以上の物質がコファクター、受
    容体、受容体リガンド、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌ
    クレオチド、転写因子、核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択され
    る、請求項58に記載の方法。
  71. 【請求項71】 結合メンバーがコファクターで、スクリーニングすべき1
    種以上の物質が受容体である、請求項58に記載の方法。
  72. 【請求項72】 前記コファクターがコアクチベーター、コリプレッサー、
    またはコアクチベーターとコリプレッサーの組合せである、請求項71に記載の
    方法。
  73. 【請求項73】 1種以上の前記受容体がオーファン受容体である、請求項
    71に記載の方法。
  74. 【請求項74】 1種以上の前記受容体が核内受容体である、請求項71に
    記載の方法。
  75. 【請求項75】 単一のアッセイで、結合対の2種以上の第1メンバーと結
    合対の1種以上の第2メンバーの間の結合をモジュレートする物質をスクリーニ
    ングする方法であって、 (a) 結合対の2種以上の第1メンバーと1種以上の第2メンバーおよびモジュ
    レーティング剤を、結合対の形成を可能にする条件下で接触させること、ここに
    おいて、第1メンバーは第1標識のセットで標識されたミクロスフェアのセット
    に直接または間接的に結合されていて、各第1標識は1種の第1メンバーに対し
    て特定的であること、また、第2メンバーは第2標識に直接または間接的に結合
    されていて、第2標識は1種の第2メンバーに対して特定的であること、 (b) 複数の検出産物中の特定の第1標識の存在および特定の第2標識の存在ま
    たは不在を検出すること、ここにおいて、それぞれの検出産物は1個のミクロス
    フェアを含むものであること、 (c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識の相対量を対照と比較する
    こと、ここにおいて、該対照はスクリーニングすべき物質を欠くものであること
    、 を含んでなり、 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識のより多いまたはより少ない量
    は、特定の第1標識により示される特定の第1メンバーと特定の第2標識により
    示される特定の第2メンバーの間の結合をモジュレートする物質を示すものであ
    る、上記方法。
  76. 【請求項76】 スクリーニングすべき各物質についてのモジュレーティン
    グプロファイルを作成すること、ここにおいて、該モジュレーティングプロファ
    イルは結合対の各第1メンバーと各第2メンバーの間の結合の相対的モジュレー
    ションを示すものであること、および、スクリーニングすべき物質のモジュレー
    ティングプロファイルを所定のプロファイルと比較することをさらに含む、請求
    項75に記載の方法。
  77. 【請求項77】 第1および第2標識が放射性標識、染料、蛍光標識、また
    はそれらの組合せである、請求項75に記載の方法。
  78. 【請求項78】 ミクロスフェアが第1標識を含む、請求項75に記載の方
    法。
  79. 【請求項79】 1種以上の検出産物が第2標識をさらに含む、請求項75
    に記載の方法。
  80. 【請求項80】 ミクロスフェアがストレプトアビジンで被覆されており、
    かつ、第1メンバーがビオチン化されている、請求項75に記載の方法。
  81. 【請求項81】 ミクロスフェアがカルボキシル化されており、かつ、第1
    メンバーがそれぞれ1個以上の遊離アミン基を有する、請求項75に記載の方法
  82. 【請求項82】 ミクロスフェアがマレイミドで被覆されており、かつ、第
    1メンバーがそれぞれ1個以上のスルフヒドリル反応部分を有する、請求項75
    に記載の方法。
  83. 【請求項83】 第1および第2標識が光源を備えた検出装置により検出お
    よび識別され、該検出装置が各検出産物および同一検出産物中の各標識を検出し
    て識別することができる、請求項75に記載の方法。
  84. 【請求項84】 第1および第2標識が、光線を横切ってまたは通り抜けて
    ミクロスフェアを通過させることにより検出および識別される、請求項83に記
    載の方法。
  85. 【請求項85】 第1および第2標識が、ミクロスフェアを横切ってまたは
    通り抜けて光線を通過させることにより検出および識別される、請求項83に記
    載の方法。
  86. 【請求項86】 ミクロスフェアが二次元表面上にある、請求項83に記載
    の方法。
  87. 【請求項87】 第1メンバーがコファクター、受容体、受容体リガンド、
    タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子、
    核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求項75に記載の
    方法。
  88. 【請求項88】 第2メンバーがコファクター、受容体、受容体リガンド、
    タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子、
    核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求項75に記載の
    方法。
  89. 【請求項89】 スクリーニングすべき物質がコファクター、受容体、受容
    体リガンド、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド
    、転写因子、核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求項
    75に記載の方法。
  90. 【請求項90】 第1メンバーがコファクターで、1種以上の第2メンバー
    が受容体である、請求項75に記載の方法。
  91. 【請求項91】 前記コファクターがコアクチベーター、コリプレッサー、
    またはコアクチベーターとコリプレッサーの組合せである、請求項90に記載の
    方法。
  92. 【請求項92】 1種以上の前記受容体がオーファン受容体である、請求項
    90に記載の方法。
  93. 【請求項93】 1種以上の前記受容体が核内受容体である、請求項90に
    記載の方法。
  94. 【請求項94】 単一のアッセイで、2種以上の結合複合体のメンバー間の
    結合をモジュレートする物質をスクリーニングする方法であって、 (a) 結合複合体の2種以上の第1メンバー、1種以上の第2メンバー、および
    第3メンバーと、スクリーニングすべき物質とを、結合複合体の形成を可能にす
    る条件下で接触させること、ここにおいて、それぞれの結合複合体は該結合複合
    体の1つの第1メンバーと1つの第2メンバーを含んでなり、第1メンバーは第
    1標識のセットで標識されたミクロスフェアのセットに直接または間接的に結合
    されていて、各第1標識は1種の第1メンバーに対して特定的であること、また
    、第2メンバーは第2標識に直接または間接的に結合されていて、第2標識は1
    種の第2メンバーに対して特定的であること、 (b) 複数の検出産物中の特定の第1標識の存在および特定の第2標識の存在ま
    たは不在を検出すること、ここにおいて、それぞれの検出産物は1個のミクロス
    フェアを含むものであること、 (c) 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識の相対量を対照と比較する
    こと、ここにおいて、該対照はスクリーニングすべき物質を欠くものであること
    、 を含んでなり、 検出産物中の各第1標識と関連した各第2標識のより多いまたはより少ない量
    は、第3メンバーの存在下での特定の第1標識により示される特定の第1メンバ
    ーと特定の第2標識により示される特定の第2メンバーの間の結合をモジュレー
    トする物質を示すものである、上記方法。
  95. 【請求項95】 スクリーニングすべき各物質についてのモジュレーティン
    グプロファイルを作成すること、ここにおいて、該モジュレーティングプロファ
    イルは第3メンバーの存在下での結合対の各第1メンバーと各第2メンバーの間
    の結合の相対的モジュレーションを示すものであること、および、スクリーニン
    グすべき物質のモジュレーティングプロファイルを所定のプロファイルと比較す
    ることをさらに含む、請求項94に記載の方法。
  96. 【請求項96】 結合複合体が該結合複合体の第3メンバーをさらに含む、
    請求項94に記載の方法。
  97. 【請求項97】 結合複合体の第3メンバーが該結合複合体の結合対の第1
    メンバーと第2メンバーの間の結合を強めるまたは弱める、請求項94に記載の
    方法。
  98. 【請求項98】 第1および第2標識が放射性標識、染料、蛍光標識、また
    はそれらの組合せである、請求項94に記載の方法。
  99. 【請求項99】 ミクロスフェアが第1標識を含む、請求項94に記載の方
    法。
  100. 【請求項100】 1種以上の検出産物が第2標識をさらに含む、請求項9
    4に記載の方法。
  101. 【請求項101】 ミクロスフェアがストレプトアビジンで被覆されており
    、かつ、第1メンバーがビオチン化されている、請求項94に記載の方法。
  102. 【請求項102】 ミクロスフェアがカルボキシル化されており、かつ、第
    1メンバーがそれぞれ1個以上の遊離アミン基を有する、請求項94に記載の方
    法。
  103. 【請求項103】 ミクロスフェアがマレイミドで被覆されており、かつ、
    第1メンバーがそれぞれ1個以上のスルフヒドリル反応部分を有する、請求項9
    4に記載の方法。
  104. 【請求項104】 第1および第2標識が光源を備えた検出装置により検出
    および識別され、該検出装置が各検出産物および同一検出産物中の各標識を検出
    して識別することができる、請求項94に記載の方法。
  105. 【請求項105】 第1および第2標識が、光線を横切ってまたは通り抜け
    てミクロスフェアを通過させることにより検出および識別される、請求項104
    に記載の方法。
  106. 【請求項106】 第1および第2標識が、ミクロスフェアを横切ってまた
    は通り抜けて光線を通過させることにより検出および識別される、請求項104
    に記載の方法。
  107. 【請求項107】 ミクロスフェアが二次元表面上にある、請求項104に
    記載の方法。
  108. 【請求項108】 第1メンバーがコファクター、受容体、受容体リガンド
    、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子
    、核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求項94に記載
    の方法。
  109. 【請求項109】 第2メンバーがコファクター、受容体、受容体リガンド
    、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチド、転写因子
    、核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求項94に記載
    の方法。
  110. 【請求項110】 スクリーニングすべき物質がコファクター、受容体、受
    容体リガンド、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、オリゴヌクレオチ
    ド、転写因子、核酸、小分子、および小化合物からなる群より選択される、請求
    項94に記載の方法。
  111. 【請求項111】 第1メンバーがコファクターで、1種以上の第2メンバ
    ーが受容体で、第3メンバーが受容体リガンドである、請求項94に記載の方法
  112. 【請求項112】 前記コファクターがコアクチベーター、コリプレッサー
    、またはコアクチベーターとコリプレッサーの組合せである、請求項111に記
    載の方法。
  113. 【請求項113】 1種以上の前記受容体がオーファン受容体である、請求
    項111に記載の方法。
  114. 【請求項114】 1種以上の前記受容体が核内受容体である、請求項11
    1に記載の方法。
  115. 【請求項115】 コファクターのセットと結合されたミクロスフェアのセ
    ットであって、該ミクロスフェアが該セットの各コファクターに対して特定的な
    標識で標識されている、上記ミクロスフェアのセット。
  116. 【請求項116】 前記コファクターがコアクチベーター、コリプレッサー
    、またはコアクチベーターとコリプレッサーの両方を含む、請求項115に記載
    のミクロスフェアのセット。
  117. 【請求項117】 前記コファクターが核内受容体コファクターである、請
    求項115に記載のミクロスフェアのセット。
  118. 【請求項118】 前記コアクチベーターが、アミノ末端からカルボキシ末
    端の方向へ、1個のロイシン残基、2個の追加の任意アミノ酸残基、および2個
    のロイシン残基を有する5アミノ酸モチーフを1個含む、請求項115に記載の
    ミクロスフェアのセット。
  119. 【請求項119】 前記コリプレッサーが、アミノ末端からカルボキシ末端
    の方向へ、1個のロイシン残基、2個の追加のアミノ酸残基、および2個のイソ
    ロイシン残基を有する5アミノ酸モチーフを1個含む、請求項115に記載のミ
    クロスフェアのセット。
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