JP2003529336A - 濃縮された消耗抽出物を製造するための方法及び装置 - Google Patents

濃縮された消耗抽出物を製造するための方法及び装置

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JP2003529336A JP2001532607A JP2001532607A JP2003529336A JP 2003529336 A JP2003529336 A JP 2003529336A JP 2001532607 A JP2001532607 A JP 2001532607A JP 2001532607 A JP2001532607 A JP 2001532607A JP 2003529336 A JP2003529336 A JP 2003529336A
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    • A23F5/262Extraction of water-soluble constituents the extraction liquid flows through a stationary bed of solid substances, e.g. in percolation columns

Abstract

(57)【要約】 粉砕した焙煎コーヒーのような固体原料から大量の濃縮した抽出物を製造するための典型的な公知の方法は、味及び香りに富み且つこれらが製造される焙煎コーヒーの変種の特性を維持しているコーヒー抽出物を製造するのに理想的に適していない。本発明は、溶剤の除去によって、より薄い抽出物から、このような高品質の濃縮された抽出物を製造するための濾過方法を提供する。本発明は、食品及び飲料産業のための工業的規模の量の抽出物を製造することを含む広範囲の用途に対して使用される十分な自由度と拡張性とを有する。本発明は、芳香剤、飲料濃縮物及び香料として使用するための高度に濃縮された“美食家向けの品質”の抽出物を製造することができる方法及び装置を提供する。本発明の溶剤除去方法によって製造された溶剤を減らした濃縮された抽出物は、例えば、少なくとも約6重量%ないし40重量%の溶解可能な固体コーヒー濃度を有し且つ変種の味及び香り特性の高レベルの濃縮を有する高品質のコーヒー抽出物が望ましい用途に有利に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、固体原料から消耗抽出水を製造するための方法及び装置に関し、よ
り特定すると、フィルタを使用することによってこのような消耗抽出物を濃縮す
るための方法及び装置に関する。本発明の特定の実施形態としては、食料品、香
水品及び飲料品に有用な焙煎されたコーヒーの濃縮抽出水を製造するための方法
がある。
【0002】 発明の背景 種々の固体原料は、一般的に、食料、香水又は飲料に使用するための消耗可能
な水性抽出物を形成するために、熱湯のような水性溶媒によって抽出される。こ
のような抽出を行うために現在採用されている方法及び装置の典型的で代表的な
ものは、焙煎されたコーヒーを入れ且つ抽出するために現在使用されているもの
である。一般的には、従来技術による装置は、2つの広いカテゴリーに含まれる
。すなわち、飲料を製造するための小規模な家庭用又は商業的なブリューイング
装置と、調味料又はインスタントコーヒー製品の製造のための原料として使用す
るための濃縮された抽出物を製造するための大規模な工業的抽出物との2つのカ
テゴリーである。インスタントコーヒー製品の製造のために使用される場合には
、水性溶媒は、典型的には、フリーズドライ方法又はスプレードライ方法によっ
て、溶解された固体のコーヒーから除去される。
【0003】 典型的な従来技術による大規模なコーヒー抽出機及びそれに関連する抽出方法
は、特に、インスタントコーヒーの製造のためのコーヒー抽出物を製造するため
に使用されるときに、所与の量の挽かれた焙煎コーヒーを枯渇するまで抽出し且
つ焙煎されたコーヒーのセルロースを加水分解するように設計されている。これ
は、経済的な理由、すなわち、所与の量の焙煎されたコーヒー原料から抽出され
る溶解可能な固体のコーヒー量が増加すればするほど、乾燥によって水が除去さ
れたときに、益々多量の最終的なインスタントコーヒー製品が取り出されるとい
う理由によってなされる。この目的のために、典型的な従来技術による大規模な
コーヒー抽出機は、典型的なグレードの低い挽かれたコーヒーを枯渇するまで抽
出し且つ加水分解ができるように設計されており、所与の量の焙煎され且つ挽か
れたコーヒーから高品質で味が良く香り高い抽出物又は種々のグレードの抽出物
を製造するようには設計されていない。このタイプの従来技術による抽出装置の
多くは、挽いたコーヒーの固定床を有する一以上のカラムを採用している。この
ような装置の代表的なものは、Sivetzに付与された米国特許第3,830
,940号に記載されたものである。このような装置及び方法は、加水分解によ
る枯渇抽出には有用であるけれども、所望の甘み及び味を備えた高品質のコーヒ
ー抽出物の製造又は焙煎し且つ挽いたコーヒーの所与の選択範囲から種々のグレ
ードの抽出物を製造するには理想的に適合してはいない。比較的長時間の抽出時
間(例えば、1時間以上)、熱湯の温度及びある種の従来技術による抽出プロセ
スにおいて使用される希釈のレベルは、このような抽出物から製造される乾燥イ
ンスタントコーヒー製品へ回されることが多い低い味と香り特性を有する抽出物
を生じさせ得る。更に、インスタントコーヒー製品を作る際に、スプレードライ
又はフリーズドライのような典型的な従来技術による方法によって抽出物を脱水
する方法は、焙煎し挽いたコーヒーの望ましい種々の味及び香り成分の損失又は
劣化を生じ得る。食品工業における調味成分(例えば、コーヒーアイスクリーム
、アイスコーヒー飲料及びコーヒーシロップのための調味)として一般的に使用
される濃縮コーヒー抽出物の多くは、水又はその他の物質によって、このような
低品質のインスタントコーヒー製品を溶かして元に戻すことによって製造される
【0004】 新鮮な挽いたコーヒーが比較的短時間に比較的少量の水のみに接触されるとき
に、コーヒーが付加的な量の水とより多くの枯渇抽出にさらされた後に製造する
ことができるものよりも甘く且つより香りの高いコーヒー抽出物が、抽出サイク
ルの初期近辺で製造することができることは理解できる。大規模な抽出プロセス
によって製造されるコーヒー抽出物及びインスタントコーヒー製品の品質及び味
に改良を加える試みがなされて来た。Gasauに付与された米国特許第4,5
34,985号(’985)に記載されている一つのこのような方法は、工業的
規模の連続的な抽出方法及びコーヒー又は茶の抽出装置を開示している。この装
置は、床が装置の回転によって領域間を移動できる多くの抽出床と抽出領域とを
使用している複雑な装置を含んでいる。このプロセスは、より一般的な従来技術
による抽出方法と比較したときに、抽出プロセスのトータル時間を短くする。’
985特許はまた、抽出機に抽出後の消耗した床内に存在する残留液の回収を最
大にするために、装置の”回収ステーション”に、圧縮空気又は不活性ガスを使
用することを開示している。
【0005】 コーヒー、茶及びココアのような固体原料から飲料物を製造するための家庭内
使用又は商業的な使用のための種々の小規模なブリューイング/抽出方法が、当
技術分野において知られている。 一般的な方法は、静的な量の温水内に浸漬す
るか又は浸出させること(すなわち、カップ内の熱湯にティーバッグを浸出させ
ること)と、蒸気駆動によるパーコレーション及び固体の抽出可能な材料、典型
的にはコーヒーの床を介して、重力下で温水の連続的な流れによって抽出するこ
とを含んでいる。上記の最後の方法は、典型的には家庭での“ドリップ方法”に
よるコーヒーに使用される方法である。これらの方法の全てが、典型的には、比
較的薄い飲み物の濃さの抽出物(典型的には、1ポンド(0.453キログラム
)の焙煎され挽かれたコーヒーは、約320オンス(9.46リットル)の飲み
物の濃さの抽出物を生産するであろう)を製造する。更に、床を通る抽出物の流
れを駆動するために使用される水を連続的に添加するために、製造された飲料物
は、ある種の用途に対しては望ましくない、ある種の苦み成分からなる味及び/
又は香りの不所望な品質を含み得る。更に、これらの従来技術による方法は、酸
素の存在下で入れられるので、結果的に得られる抽出物の味及び香りが、望まし
くない酸素によって低下され得る。
【0006】 上記した甘みがより多く且つ香しい濃度のより高いコーヒー飲料を製造するこ
とが望ましい用途のための方法のほとんどのものに対する改良は、コーヒー抽出
物のエスプレッソ方法である。エスプレッソ抽出方法は、典型的には、比較的甘
く、より濃縮された飲料を製造するために、枯渇程度がより低い抽出方法を利用
している小規模の家庭用又は商業用のブリューイング装置を採用している。典型
的には、熱湯に対する挽いたコーヒーの高い比率が採用され、例えば、約1ポン
ド(0.454キログラム)の挽いたコーヒーは、典型的には、約64ないし1
28オンス(1.89ないし3.79リットル)のコーヒー飲料を生産する。水
と挽いたコーヒーとの間の十分長い接触時間を許容するために、この方法は、典
型的には、細かく挽いたコーヒー(例えば、14グラム重)を利用し、添加され
る加圧された熱湯によってブリューチャンバ内に含まれる床の中へと熱湯を押し
込む。典型的な現在採用されているエスプレッソ式の抽出装置のほとんどは、各
抽出サイクル中に、ほんの比較的少量の抽出物を製造することができる。更に、
飲料の品質は、抽出中に次のお湯によって生じる背圧及び飲料の所与の全容量に
対する抽出時間を指令するコーヒーの挽き具合及び包装に大きく依存し得る。こ
れらの変数の制御の欠如は、抽出物の低く且つ調和のとれていない品質につなが
る。更に、熱湯は、典型的には、全抽出プロセス中に、挽いたコーヒーの床から
抽出物を押し出すために使用されるので、ある種の用途にとって望ましくない抽
出レベルが依然として生じ、ある種の用途にとっては薄すぎるかもしれず且つ食
品又は香水の添加剤として使用するためには、理想的に適合していないかもしれ
ない抽出物を生産する。
【0007】 以上、従来のエスプレッソブリューワーの性能に改良を加えることを試みた、
種々の小規模なエスプレッソ式のコーヒーブリューワーを説明した。Selby
に付与された米国特許第5,127,318号(’318)及びCortese
に付与された米国特許第5,473,973号(’973)は、両方とも、抽出
領域内の圧力がコーヒー床の下流の出口ラインに設けられた付勢された弁構造に
よって調節されるエスプレッソ式のコーヒーを抽出するための装置及び方法を開
示している。弁は、予め設定された圧力が調節弁の付勢力に打ち勝つことができ
る値に達するまで、抽出チャンバの初期の加圧の間、閉じたままとなるように設
計されている。このような圧力に達すると、弁は開いて流れを許容し、コーヒー
の挽き程度又は包装から比較的独立した残りの抽出プロセスの間、抽出チャンバ
内に比較的一定の圧力を維持する。ここに開示された装置においては、圧力は、
所定の圧力に達するまで常に上昇し、この圧力に達すると流れが急速に開始され
る。
【0008】 Caiに付与された米国特許第5,267,506号(‘506)は、エスプ
レッソコーヒーを自動的にいれる装置を開示しており、この装置は、加熱装置に
よって発生された加圧蒸気がコーヒーの出しがらの中を通過せしめられて液体が
取り除かれ、その結果、ブリューチャンバが取り外されたときに出しがらから液
がしたたり落ちないであろう。
【0009】 Fischerらに付与された米国特許第5,337,652号(‘652)
は、上記の米国特許第5,127,318号(’318)及び米国特許第5,4
73,973号(’973)に似た、ブリューイングチャンバの下流に付勢圧力
解除弁を使用しているエスプレッソ装置及びエスプレッソ方法を開示している。
【0010】 付勢された弁は、チャンバ内の圧力が固定された所定のレベルに上昇するまで
、流れ排出ラインから出るのを防止し、その直後に、弁は、開放し且つ抽出物か
ら残っている間、ブリューイングチャンバ内に比較的一定の圧力を維持する。‘
652の装置はまた、水加熱チャンバと流体連通している出口ラインを備えたエ
アーポンプをも含んでいる。このエアーポンプは、ブリューイングサイクルの終
わりに、コーヒーを乾燥させ且つ泡のようなヘッドを生成するために、コーヒー
の出しがら内に空気を圧送するために使用される。ポンプからの空気は、水加熱
チャンバ内に配置された流れ制御マニホルド上の比較的複雑な自動化された弁調
節/切換機構を介して熱湯室からブリューイングチャンバへと導かれる。’65
2装置内のブリューイングチャンバに供給された空気は、ブリューイングチャン
バに入る前に、水加熱チャンバ内を通過し、ガスに熱と湿気を添加する。固体原
料から消耗可能な抽出物を製造するための上記の装置及び方法のいくつかは、い
くつかの場合には、消耗可能な抽出物の製造技術対する有用な寄与を示すけれど
も、高度に濃縮された抽出物を含む大量生産を含む変動する量の消耗可能な抽出
物であって、甘み、うま味及び香り特性の所望の組み合わせを有する抽出物を、
固体原料から製造するための改良された方法及び装置の必要性が存在する。
【0011】 発明の概要 従って、本発明は、いくつかの実施形態において、優れた且つ所望の甘み、
味及び香りの品質を有する、高度に濃縮されるか又はそれほど濃縮度が高くない
消耗可能な抽出物を、固体原料から制御可能に製造することができる、改良され
た方法及び装置を提供することができる。他の実施形態においては、消耗可能な
抽出物から余分の溶媒を除去して、所望の味及び香り特性の損失が最少のより濃
縮された抽出物を製造するために、逆浸透及び/又は微少濾過のような濾過方法
を使用した方法及び装置が提供される。
【0012】 一つの点においては、消耗可能な抽出物内の消耗可能な材料の濃度を増加させ
る方法が記載されている。一つの実施形態においては、この方法は、フィルタの
濃縮側に抽出物を供給し及びフィルタの透過側に透過水を形成するために抽出物
の溶媒成分の少なくとも一部分を濾過媒体内を通過させ、一方、フィルタの濃縮
側の消耗可能な材料の少なくとも一部分を保持して溶媒が少なくされた消耗可能
な抽出物を製造すること、を含んでいる。この溶媒が少なくされた消耗可能な抽
出物は、消耗可能な材料内においてより濃縮され且つフィルタの濃縮側から集め
られる。
【0013】 別の実施形態においては、混ぜ合わされた(ブレンドされた)コーヒー抽出物
を製造するための方法が開示されている。この方法は、第一の値の溶解されたコ
ーヒーの固体の濃度を有する一回目の通過によるコーヒー抽出物を形成するため
に、多量の水性溶媒によって多量の焙煎されたコーヒーを抽出することを含んで
いる。この方法は更に、前記第一の値よりも小さい第二の値の溶解されたコーヒ
ーの固体の濃度を有する二回目の通過によるコーヒー抽出物を形成するために、
付加的な量の水性溶媒によって、上記のステップにおいて既に抽出された同じ量
の焙煎されたコーヒーを抽出することを含んでいる。この方法は更に、前記二回
目の通過による抽出物から多量の水性溶媒を除去することによって、二回目の通
過によるコーヒー抽出物内に溶解した固体コーヒーの濃度を増加させることを含
んでいる。この方法は更に、多量の一回目の通過による抽出物を、混ぜ合わせら
れた抽出物を形成するために、上記のステップにおいて濃縮された多量の二回目
の通過による抽出物と混合することを含んでいる。
【0014】 もう一つ別の特徴においては、水性のコーヒー抽出物が開示されている。この
抽出物は、少なくとも一つの選択された種類のコーヒーを含んでいる多量の焙煎
されたコーヒーの抽出によって得られる。この抽出物は、少なくとも約15重量
%の溶解された固体コーヒーを含んでおり且つ他の種類の焙煎されたコーヒーか
ら一つの選択された種類の焙煎されたコーヒーを特徴付けている有効な量の変種
の味及び香り成分を保持している。
【0015】 本発明のその他の利点、新規な特徴及び目的は、概略的であり且つ縮小して描
くように意図されていない添付図面と組み合わせて考慮した場合に、以下の発明
の詳細な説明から明らかとなるであろう。図面においては、種々の図面に図示さ
れている同一又は類似の構成要素は、単一の番号によって表されている。明確化
のために、各図面に各構成要素がことごとく示されてはいない。
【0016】 本発明は、典型的な従来技術による抽出方法に従って製造される類似した抽出
物と比較して味及び香りに関して優れた品質である、種々の固体原料から消耗可
能な物質を含んでいる抽出物を製造する方法を含んでいる。本発明のいくつかの
実施形態はまた、抽出物の味及び香り特性を実質的に低下させることなく、より
濃縮された抽出物を形成するために、消耗抽出物から余分な溶媒を除去するため
の新規な方法をも含んでいる。ここで使用されている”消耗抽出物”という用語
は、消耗可能な溶媒に溶解されるか又は懸濁された消耗可能な物質を含んでいる
溶液を指している。”消耗溶媒”という用語は、ゼロではない量の消耗可能な物
質を溶解し又は懸濁する能力を有している、本質的に有毒でない採集可能な液体
を指している。ここで使用されている”消耗材料”という用語は、消耗可能な溶
媒によって抽出され且つ溶解され又は懸濁され得る固体原料の抽出可能な構成成
分を指している。ここで使用されている”固体原料”という用語は、消耗材料で
ある少なくとも一以上の固体成分を含む固体材料を指している。本発明において
使用するための好ましい消耗溶媒は水性溶媒である。本発明による”水性溶媒”
は、水を含み且つ特定の用途にとって有用か望ましいかもしれない水に溶解する
か混和できる他の成分を付加的に含んでいても良い。本発明において水性溶媒が
使用される場合には、製造された消耗抽出物は水性の抽出物であろう。
【0017】 本発明に従って有利に採用することができる固体原料は、消耗材料を抽出する
ことができる種々の有機物質、例えば、茶、ココア、フルーツ、バニラビーンズ
及び焙煎したコーヒーを含むことができる。本発明に従ってここに記載された方
法及び装置は、詳細な説明のための方法を例示するために、限定的ではないが、
上記したものを含むあらゆる適当な固体原料に対して本質的に使用することがで
きることは理解されるべきであるが、特に焙煎したコーヒーを参考にする。
【0018】 典型的な従来技術による、焙煎したコーヒーから水性抽出物(すなわち、コー
ヒー抽出物)を製造する為の方法及び装置とは異なり、本発明は、抽出されつつ
ある特定の種類のコーヒーに特有の高いレベルの甘味及び香りの特性を呈する比
較的濃縮されたコーヒー抽出物の製造を可能にする。例えば、インスタントコー
ヒーを製造する際に使用するための濃縮されたコーヒー抽出物を製造するための
典型的な従来技術による方法と異なり、本発明による方法は、いくつかの実施形
態において、加水分解につながり且つコーヒー抽出物の香りの喪失及び芳しさに
悪影響を与え得る望ましくない量の苦味及び酸味成分の抽出につながり得る高い
水温(典型的には、雰囲気温度において水の沸点より高い)での焙煎されたコー
ヒーの徹底的な抽出を避ける。いくつかの実施形態においては、所与の量の焙煎
され挽かれたコーヒーから、各々のコーヒーの異なる抽出レベルにおいて製造さ
れる一以上の異なるグレードの抽出物を製造することができる。以下により詳細
に説明するように、これらの抽出物は、種々の味/香り特性を有する組み合わさ
れた抽出物を生産するために、種々の方法で濃縮され且つ組み合わせることがで
きる。
【0019】 コーヒーの最も甘い味は、典型的には、典型的な従来技術の方法のためのブリ
ューイング(抽出)サイクルの第一の段階中に生産される。深い味、甘味及び香
りは最初に抽出される。油脂、酸味及び苦味成分は、より長い抽出が起こるブリ
ューイングの後の段階において出てくる。これは、例えば、深い抽出によって製
造されるパーコレートされたコーヒー飲料及びコーヒー抽出物が、味が苦く、香
りが低く表面に油脂が存在することが多い理由である。優れた香りと味とを有す
るコーヒー抽出物が、典型的には例えばインスタントコーヒー製品の製造に対し
て極めて重要であると考えられていない用途に対しては、所与の量の固体原料(
すなわち、焙煎されたコーヒー)から得ることができる消耗材料(すなわち、溶
解可能な固体のコーヒー)の全収量を最大にするための試みにおいて、加水分解
による深い抽出が利用されて来た。しかしながら、これらの従来技術のプロセス
においてしばしば採用されている粗い抽出条件及び溶媒除去条件により、コーヒ
ー飲料又は食品、調味又は香味成分として使用するためのコーヒー抽出物を作る
ために水又はその他の溶媒を加えて元に戻すとき、このような従来技術による製
品は、典型的には、優れた品質のコーヒーを正しく認識する消耗者によって要望
される味及び/又は香り特性を提供しない。特に、これらの従来技術による深い
抽出方法は、典型的には、製造された抽出物を、一つの特定の地方又は国におい
て生育されたコーヒー又は他の異なる種類に亘って二以上のこのようなコーヒー
のブレンドから区別することができる所望の変種の味及び香り成分を保有してい
ないコーヒー抽出物を製造する。本発明に従って製造された抽出物は、“特製品
”コーヒー用途に利用されるのを可能にする味及び香り特性を提供することがで
き、このような特製コーヒー用途用に設計されたこれらの実施形態に対して、抽
出物が製造された特定の種類の焙煎されたコーヒーを特徴付ける有効な量の変種
の味及び香り成分を保有することができる。本発明のこれらの実施形態に従って
製造されたコーヒー抽出物内に有利に保持されている種々の味及び香り成分は、
焙煎されたコーヒー内に存在する比較的揮発性の抽出可能な化合物又は化合物の
組み合わせである。種々のコーヒー品種(例えば、コスタリカのタラゴン、スマ
トラ、マンデリン)又はこのような品種の規定された混合物又はブレンドは、典
型的には、種々の挽かれたコーヒーの味及び香りを区別するこれらの種々の味及
び香り成分の種々の相対的な量及び/又は形式を有するであろう。これらの種々
の味及び香り成分の存在は、一般的には、当業者によるカッピング(味及び香り
の試験)によって決定される。これらの種々の成分の有効な量を含まない比較的
濃縮されたコーヒー抽出物を製造する典型的な従来技術による方法と異なり、本
発明は、有効な量を保有しない比較的濃縮されたコーヒー抽出物を提供すること
ができる。
【0020】 ここで使用されている“比較的濃縮されたコーヒー抽出物”という用語は、コ
ーヒー飲料の濃さの抽出物(典型的には、約1ないし4重量%の溶解された固体
コーヒー)よりも濃縮されており且つ少なくとも約6重量%の溶解された固体コ
ーヒーを含んでいる。コーヒー抽出物内に保持されている種々の成分の量に関し
てここで使用されている“有効量”という用語は、カッピング(テイスト−テス
ト)コーヒーの当業者による味見及び/又は香り嗅ぎによって、濃縮された抽出
物自体又は付加的な水によって抽出物を飲料の濃さまで希釈することによって得
られたコーヒー飲料内で検知されるのに十分な抽出物内のこのような成分の濃度
を指している。上で使用されている“検知される”という用語は、同じ方法によ
るが焙煎されたコーヒーの異なる品種から製造された抽出物を、種々の成分の存
在により、区別するこのようなテイストテスターの能力を指している。別の方法
として、種々の成分の有効量の存在は、コーヒー抽出物に対して標準的な化学分
析を行うことによって決定し且つ規定することができる。このような分析は、当
業者にとって明白な種々の方法、例えば、ガスクロマトグラフィ、液体クロマト
グラフィ、質量分析等によって行うことができる。このような方法によって測定
された種々の成分の“有効量”は、以下においてより詳細に説明するドリップ方
法又はエスプレッソ方法のような典型的な飲料ブリューイング方法によって製造
された飲み物の濃さの抽出物の分析結果を、比較されている飲料の濃さの抽出物
と同じ全体の溶解した固体を有するように添加される水によって希釈した濃縮さ
れた抽出物と比較することによって規定することができる。種々の成分の“有効
量”によってこのように分析された希釈された濃縮抽出物は、典型的な従来技術
の飲料ブリューイング方法によって製造された飲料の濃さの抽出物とほぼ同じか
又はより高い濃度のこのような成分を含むであろう。
【0021】 更に、本発明による方法は、高度に濃縮された抽出物を含む広範囲の可溶性物
質の濃度を有しているコーヒー抽出物を製造する自由度を提供するので、いくつ
かの実施形態において本発明によって製造された抽出物の多くは、高度に濃縮さ
れたコーヒー抽出物が望ましい用途に対して、溶媒の除去によって付加的に濃縮
する必要なく、直接使用することができる。例えば、本発明のいくつかの実施形
態に従って製造された濃縮コーヒー抽出物は、コーヒーシロップ、コーヒーアイ
スクリーム、アイスコーヒー飲料、コーヒー香料等(これらは全て、優れた味、
甘み及び/又は香りを示し且つこれらによって製造される製品がコーヒーの種々
の特性を維持している)を製造するために使用することができる。焙煎し挽いた
コーヒーの抽出によって製造される抽出物を更に濃縮することが望ましいその他
の実施形態に対しては、本発明は、好ましくは希釈抽出物の味及び香りを過度に
低下させることなく、抽出物から余分な溶媒を除去(例えば、脱水)するために
、新規な濾過に基づく方法、例えば、逆浸透方法を提供する。このような溶媒除
去方法は、比較的大量の抽出溶媒によって、焙煎され且つ挽かれたコーヒーの抽
出物の枯渇的な即ち比較的高レベルの抽出を含む実施形態において、濃縮された
抽出物を製造するのに特に有用である。
【0022】 本発明はまた、種々の目的及び用途に適合するように異なる濃度及び抽出程度
を有する広範囲の抽出物の製造を可能にするのに十分な自由度を有する方法及び
装置をも提供する。本発明の方法及び装置はまた、あらゆる所望量の抽出物を製
造するための手段を提供するように容易に拡張可能でもある。本発明による装置
の小規模なものは、家庭用及び小売り商業的な用途に使用することができる一方
で、ここに特別に説明するように、コーヒー抽出物の工業的な製造のために使用
してもよい。
【0023】 本発明による抽出物を製造し且つ抽出物の脱水を行うための方法は、抽出の程
度及びコーヒー抽出物の濃度を、典型的な従来の装置及び方法よりもより正確に
制御することを可能にする。例えば、家庭用及び商業用途に一般的に採用される
典型的な乾燥式のコーヒーブリューワーは、典型的には、1ポンド(454グラ
ム)の挽いたコーヒー当たり約2.5ガロン(9.46リットル)のコーヒー飲
料を製造し、これは約1ないし1.5重量%の溶解した固体の濃度を生じる。コ
ーヒー飲料を製造するための別の一般的な方法は“エスプレッソ方法”であり、
この方法は、典型的には、細かく挽かれた焙煎コーヒー内に圧力(粉砕の細かさ
及びお湯の流速に応じて典型的には約120ないし140psig(827ない
し965kpa))をかけて熱湯を通し短期間に“エスプレッソ飲料”を形成す
ることを含む。このような方法は、典型的には、約1ポンド(454グラム)の
コーヒーから約1ガロン(3.79リットル)のコーヒー飲料を形成し且つ約4
重量%までの溶解した固体コーヒーを含む飲料を製造する。一般に、“エスプレ
ッソ方法”は、水に対するコーヒーのより高い比率を使用する一方で、原料(挽
いたコーヒー)の抽出レベルを下げることも行うので、典型的には、ドリップ方
法よりも甘く且つ濃縮された飲料を作る。エスプレッソ方法によるコーヒー飲料
を製造するための装置は、典型的には、約14グラムの乾燥した焙煎コーヒーの
最大容量を有する小規模の装置に限定される。対照的に、本発明は、ある種の実
施形態においては、大量、いくつかの実施形態においては300ないし1300
ポンド(137ないし590キログラム)の焙煎したコーヒーからコーヒー抽出
物を製造するための方法及び装置を提供する。本発明はまた、必要により採用さ
れる焙煎されたコーヒーに対する製造された抽出物の比率をユーザーが容易に調
節することができるようにすることによって、ユーザーの必要性により種々の味
/香り特性を有する種々のコーヒー抽出物が製造されるのを可能にもする。例え
ば、本発明により製造される抽出物は、ドリップコーヒーの濃さ(2.5ガロン
(9.46リットル)の抽出物あたり1ポンド(454グラム)の乾燥コーヒー
)以下から、例えば、1ガロン(3.79リットル)の製造された抽出物当たり
2.5ポンド(1.13キログラム)、5ポンド(2.27キログラム)、7ポ
ンド(3.18キログラム)、10ポンド(4.54キログラム)、15ポンド
(6.80キログラム)、20ポンド(9.07キログラム)、25ポンド(1
1.3キログラム)、30ポンド(13.6キログラム)又は40ポンド(18
.1キログラム)又はそれ以上の乾燥コーヒーを使用して、10重量%、15重
量%、20重量%、25重量%、30重量%又は40重量%を上回ることができ
る溶解した固体コーヒーの濃度を生じる高い濃度の抽出物までの範囲とすること
ができる。本発明に従って製造された抽出物の味及び香りは、抽出プロセス中の
希釈及び抽出程度によって変化し、焙煎されたコーヒーのより低い抽出レベルに
おいて製造される抽出物は、甘さがより強く、より高いレベルの抽出及びより高
い溶媒の希釈によって製造され、その後に以下により詳細に説明される濾過/逆
浸透によって濃縮することができる抽出物は、より高い苦味及び酸味成分を有す
る。ある種の用途に対して以下により詳細に説明するように、比較的低い抽出レ
ベルで製造された抽出物は、より高い抽出レベルで抽出された抽出物と選択的に
組み合わせて、所望のレベルの甘さ及び味/香り特性のバランスを有する結合さ
れた抽出物を製造することができる。このような抽出物は、特定の用途のための
味/香りのバランスを生じるように選択的に配合することができ、例えば、一つ
の好ましい実施形態においては、低レベルの抽出において製造された多量の甘さ
の強い抽出物を、より高い抽出物レベルで製造された抽出物と組み合わせること
ができ、引き続いて脱水されて、より高い甘さの抽出物のものに似た溶解濃度レ
ベルにして、飲料の濃さのコーヒーを生じさせるのに十分な水によって抽出物を
元に戻したときに、バランスがとれた香りの高いコーヒー飲料を生じる濃縮され
た抽出物を製造することができる。
【0024】 固体原料から消耗抽出物を製造するための本発明の基本的な特徴を、コーヒー
抽出物の形成に関して説明する。基本的な説明に続いて、図1ないし4に示され
た抽出装置の一つの図示した実施形態に関して、各ステップのより詳細な説明を
する。
【0025】 いくつかの実施形態における本発明の抽出方法は、いくつかの点において、既
に説明したコーヒー抽出物の“エスプレッソ方法”に似ている。本発明の方法は
、所望の量の固体原料、例えば、焙煎したコーヒーを含むのに十分な包囲された
内部容積を有する抽出容器、チャンバ又は閉鎖容器を利用している。広範囲の抽
出容器の大きさ及び形状は、本質的に、熟練した技術者にとって明らかなような
種々の用途に対して採用することができる。容器は、内部の容積が所望の洩れな
しで所望のレベルまで加圧されることができるように密閉されるべきであり且つ
容器の内部容積内に含まれている固体原料(例えば、コーヒー)の中に溶媒の連
続的な流れを可能にするための少なくとも一つの入口ライン及び少なくとも一つ
の出口ラインを有している。この容器はまた、内部容積を焙煎されたコーヒーで
満たすための手段を有しており、例えば、この容器は、充填するための内部容積
を露出されるために分離することができ及び/又は容器の壁を通り且つ内部容積
と連通している焙煎されたコーヒーが内部容積内に挿入される一以上のライン二
以上の分離可能な部品を含むことができる。入口ラインを介して容器に入り出口
ラインを介して容器から出る流体の流れの本質的に全てが、容器を介して流れる
ときに本質的にコーヒー全体を通るように、コーヒーを含んでいる内部容積の両
側において容器上に、流体の流れのための入口ライン及び出口ラインが配置され
るのが好ましい。容器の好ましい形状は、容器の頂面及びその近くに配置された
一以上の入口ラインと、容器の底面又はその近くに配置された一以上の出口ライ
ンと、を有していて、好ましい実施形態においては、内部容積内のコーヒーの液
面より上から重量の方向に内部容積内の多量のコーヒーの中を水性の溶媒が通る
のを可能にしている。コーヒーの中を重力の方向に流れるこのような流れは、貫
流抽出中にコーヒーを圧縮するように作用し且つ溶媒とコーヒーとの間の接触を
改良し、このようにして、重力の方向に逆らうか又は重力の方向に直角な溶媒の
流れと比較して、抽出プロセス特性を改良する。
【0026】 本発明によるコーヒー抽出物を形成するための方法の一つの実施形態は、最初
に、容器の内側容積を焙煎されたコーヒーで少なくとも部分的に好ましくは本質
的に完全に満たすことを含んでいる。ある種のラインが閉じられており、容器の
内側容積に流体連通しているライン上の少なくとも一つの弁が開いた状態で、容
器は、水性の溶媒によって少なくとも部分的に充填される。水性溶媒は、いくつ
かの実施形態においては、容器の頂部に設けられた入口ラインを介して充填する
ことができ、又は、より好ましくは、水性溶媒による容器の初期の充填の少なく
とも一部分は、容器の底部、例えば、抽出プロセスの他のステップにおいて、抽
出物出口ライン又は洗い流しラインとして使用されている使用されているフィル
タスクリーンの下方に配置された一以上のラインを介して容器内へ水性溶媒を流
し込むことによってなすことができる。この後者の充填プロセスは、水性溶媒に
よる初期の充填中においてスクリーンを逆洗することによって、焙煎されたコー
ヒーの粉末によるフィルタスクリーン(図3及び以下の説明を参照)の本質的な
目詰まりを減らす助けとすることができる。
【0027】 容器内の多量の焙煎されたコーヒーの空隙容積を満たし且つ焙煎されたコーヒ
ーを完全に覆い且つ湿らすために、十分な水性の溶媒が添加されるのが好ましい
。出口ラインは、少なくとも一つの制御可能な弁によって閉じられるのが好まし
い。ここで使用している“制御可能な弁”は、例えば、あらゆる所望のときに、
種々の所望の作動条件下で、弁を開け、閉じ、及び/又は部分的に開け又は閉じ
るために、オペレータによって所望通りに手動による調整又はコンピュータ制御
及び作動によって手動により又は自動的に作動させることができる弁を指してい
る。このような弁は、当業者にとって明らかなゲート弁、球形弁、ニードル弁等
であっても良く、且つ、例えば、付勢された圧力開放弁のようなオペレータによ
る制御なしで一つの予め設定された条件で開いたり閉じたりする弁とは区別され
る。 好ましい実施形態においては、コーヒーと接触している水性溶媒の温度は
、雰囲気温度以上であり、最も好ましくは、華氏190度と212度の間である
【0028】 上記に概説した充填ステップに続く抽出方法の好ましい実施形態は、次いで、
焙煎したコーヒーに、コーヒーの完全な湿潤、空気ポケット又は溝の除去のみな
らずコーヒー粒子自体内への水性溶媒の浸透を容易にして抽出の効率を増大させ
る新しい“圧力処理”ステップを受けさせる。この圧力処理ステップは、容器か
らの抽出物のあらゆる流れを防止するために、出口弁を閉止形態に維持しつつ、
コーヒー及び水性溶媒を含んでいる容器内の静圧を、雰囲気圧よりも高い所定の
制御可能な圧力まで増大させることによってなされる。この容器は、容器への入
口ラインを介する加圧ガスの外部供給源から容器への付加的な加圧された水性溶
媒の添加又は別の方法として加圧ガスの添加によって、加圧することができる。
この圧力は、抽出物の流れが達成される前に所望の時間に亘って維持される。こ
の“圧力処理”ステップにおいて使用するための圧力の理想的なレベルは、焙煎
されたコーヒーが完全な豆の形状であるか又は粉末であるか、粉末の細かさ(挽
かれたコーヒーの場合)、コーヒーの種類、焙煎の程度等に依存し、且つ所望の
特性によって抽出物を製造するための所与の条件設定のための慣例の実験及び/
又は最適条件を使用して、オペレータによって決定されるべきである。一般に、
圧力処理から最大の利益を生じるためには、コーヒーの粉砕が粗くなればなるほ
ど、圧力は高くなければならない。多くのタイプの挽かれたコーヒー(例えば、
Bunnコーヒーグラインダー(4.0に設定されたHVG、Bunn−o−m
atic、Sprinfield、ILを使用して挽かれた焙煎されたコーヒー
又はローラー・ミル・グラインダーを使用した類似の平均粗さに挽いた焙煎され
たコーヒー))に対して、圧力処理中の圧力は、少なくとも約40ないし50p
sig(1.915ないし2.394kpa)であるのが好ましく、いくつかの
実施形態においては少なくとも約100psig(4.788kpa)であり、
ある種の好ましい実施形態においては約120psig(5.746kpa)と
132psig(6.320kpa)との間である。より粗いコーヒー又は丸ご
とのコーヒーが使用される実施形態に対しては、圧力は、この範囲よりも高く、
好ましくは150ないし1000psig(1034ないし6895kpa)以
上である。圧力は、流れの開始前の所定の且つ制御可能な時間に亘って、非流通
状態に維持される。典型的な静圧処理時間が約10ないし30分である状態で、
この処理の時間は、数秒から数分まで変えることができる。
【0029】 静圧処理ステップが完了すると、出口弁は、弁からの抽出物の流れを達成する
ために少なくとも部分的に開かれ、いくつかの実施形態に対しては、付加的な水
性溶媒が入口ラインを介して容器に同時に給送される。出口ラインに設けられた
弁は、貫流抽出中容器内に所望の圧力レベルを維持するように制御することがで
きる。従って、出口弁の制御を介して容器内の圧力を選択し且つ制御するオペレ
ータの能力は、抽出中に圧力が容器内でコーヒーの粉砕の細かさ又は入口の溶媒
及び/又はガスの流速と独立して調節され且つ制御されるのを可能にする。高く
濃縮された抽出物が望ましい実施形態に対しては、容器から抽出物が流れ出す間
、極めて少ない溶媒を添加するか又は全く添加されない。他の実施形態に対して
は、所望の抽出程度及び最終的な抽出物濃度を生じさせるために、測定された所
望の量の付加的な水性溶媒が供給される。
【0030】 所望量の付加的な溶媒が供給された後に、溶媒の流れは停止され、典型的には
容器が雰囲気圧力と釣り合うまで、抽出物は、出口ラインから集められる。この
時点で、この方法の好ましい実施形態においては、挽かれたコーヒーの空隙容積
内に存在する残りの抽出物が、容器の外部の圧縮ガスの供給源から包囲された内
部容積と直接流通している容器への入口ラインを介して、(基準温度及び圧力に
おいて)気体である流体の流れを供給することによって除去され且つ回収される
。容器へのガスの流れが、湿らせたコーヒーからの抽出物を追い出して、抽出物
は、出口ラインから集められてその前のステップにおいて集められた抽出物に加
えられる。ガスによって湿らせたコーヒーを取り除くことによって、湿らせたコ
ーヒー間及び内部の間隔によって画成された空隙容積内に存在する濃縮された抽
出物が典型的なエスプレッソ式のコーヒー抽出機と同様に消耗される代わりに回
収されるのが可能になる。これはまた、所与の量の抽出物が、集められた抽出物
の全てが付加的な溶媒によってコーヒーから押し出される従来技術による方法と
比較した場合に、より少ない希釈及びより低い抽出程度で集めることを可能にす
る。好ましい実施形態においては、コーヒーを追い出すのに使用されるガスは、
溶媒として作用せず、従って、集められたコーヒー抽出物を更に抽出又は希釈し
ない。本発明において使用するための好ましいガスは、溶媒、抽出物及び固体原
料に対して比較的不活性である。これに関連して、圧縮された空気を使用しても
良く、特に好ましいガスとしては、窒素のような酸素を含まない不活性ガス又は
アルゴン、ヘリウム等のような希ガスがある。ここで使用されている“不活性ガ
ス”は、固体原料、水性溶媒及び水性抽出物と反応せず且つ水性抽出物の味又は
香り特性に著しく影響を与えないガスを指している。抽出物の味に悪い影響を与
えないように、好ましいガスはまた、本質的に不溶性であるか、ほんの限られた
程度に可溶性であるか又は水性溶媒に著しく可溶性ではない。例えば、水性溶媒
に極めて可溶性であり且つ“炭酸化”を生じさせる二酸化炭素のようなガスは、
本発明において使用するのには概して好ましくない。固体原料を有益に冷却し且
つ抽出物内に味及び香りのないものを放出するのを避けるために、雰囲気温度又
は準雰囲気温度で容器にガスを供給することもまた好ましい。
【0031】 オペレータの必要及び所望に従って、上に概説した本発明の方法のステップを
変形しても良いし、又はある種のステップをなくしても良いし、又は付加的なス
テップを追加しても良い。例えば、この方法のいくつかの実施形態においては、
静圧処理ステップを省略することができる。このような実施形態においては、乾
燥した焙煎したコーヒーによって容器の内部容積を満たした後に、抽出物が集め
られる出口ラインに設けられた制御可能な出口弁の調整及び/又は水性溶媒の入
口の流速を制御することによって動圧低下を調節することができる水性溶媒の連
続的な流れを確立することができる。次いで、抽出のために所望の所定容量の水
性溶媒を供給した後に、溶媒の流れが停止され、湿らせたコーヒー内に残ってい
る抽出物は、既に説明したようにガスによって追い出される。特に濃縮された抽
出物が望ましいいくつかの実施形態においては、上記したようにして供給された
所定の容量の水性溶媒は、容器内に含まれる乾燥した焙煎コーヒーの床の空隙容
積に本質的に等しい。
【0032】 上に概説した本発明の方法はまた、単一量の固体原料から、自由度があり且つ
種々の濃度及び抽出程度の種々の抽出物を提供するために使用することができる
。例えば、同じ所与量の固体原料から、各々、抽出程度を示す異なる濃度及び味
/香り特性を有する種々の抽出物を製造するために、同量の固体原料を、上記し
た方法の複数の反復的な用途に適用することができ、一回目の通過による抽出過
程によって製造された抽出物は最も濃縮されており且つ最も甘い味/香り特性を
有しており、次の抽出物は、次第に薄くなり且つより多くの苦味及び酸味のある
味/香り成分を含んでいる。複数抽出を行うために、このようなマルチサイクル
方法を使用することによって、種々の目的のために種々の抽出物の注文にあった
製造が可能になり、上記の抽出物の二以上の選択的な組み合わせによって更に多
くの抽出物を得ることができる一方で、同時に、原料の所与の浴からの利用及び
生産を増加することができる。ここに記載した変形されたマルチサイクル方法は
、いくつかの実施形態においては、同じオリーブの多数回の圧縮から種々の品質
のオリーブ(例えば、エクストラバージン、バージン等)の製造に似させること
ができる。このケースにおいては、同じ焙煎されたコーヒーの浴を使用している
マルチサイクルから種々の品質のコーヒー抽出物を製造することができる。更に
、所望ならば、抽出の一つのサイクルから製造された抽出物は、再循環させ且つ
固体原料の同じ充填によるか又は固体原料の新しい装入による引き続く抽出サイ
クルのための水性溶媒として使用することができる。
【0033】 更に、以下により詳細に説明するように、典型的には水性溶媒によって更に希
釈される焙煎されたコーヒーの高いレベルの抽出において製造される抽出物は、
いくつかの実施形態においては、本発明の濾過方法を使用している透過水として
の抽出物から水性溶媒の一部分を除去することによって、固体コーヒーをより有
利に濃縮することができ、その結果、一回目の通過による抽出によって製造され
る抽出物に類似した又は同抽出物を越える固体濃度を有することができる。次い
で、全体の固体濃度の希釈がされないで濃縮された次の抽出物を一回目の通過に
よる抽出物に選択的に混ぜることにより、よりバランスのとれた甘味/苦味/香
り特性を形成することができる。別の方法として、抽出後で脱水の前に抽出物を
互いに混ぜてもよく、次いで、組み合わせた抽出物を脱水せしめられるようにし
て、所望の最終的な固体コーヒー濃度にしても良い。更に、逆浸透又は微細濾過
のようなある種の本発明による濾過方法によって抽出物から除去された水性溶媒
は、製品として商業的に価値があるようにさせる物質(例えば、カフェイン)を
含んでいても良い。逆浸透のようなある種の本発明による濾過方法によって抽出
物から透過水として除去された水性溶媒は、低レベルのミネラル硬度を有する溶
媒によって引き続くコーヒー抽出を実行するための高い溶媒和作用を有しても良
い。このような透過水は、いくつかの実施形態においては、既に抽出された多量
の焙煎されたコーヒーに対して引き続く抽出サイクルを行うための水性溶媒又は
水性溶媒の構成成分として再利用することができ、又は焙煎されたコーヒーを新
しく装入して新しい一回目の通過による抽出を行うための水性溶媒又は銅水性溶
媒の構成成分として使用することができる。
【0034】 本発明による方法を実施するための工業的規模の抽出装置及びシステム10の
一つの実施形態が図1ないし4に概略的に図示されている。当業者にとって明ら
かないくつかの構成部品は図示されていないこと及び再配置してもよく又はさも
なければ当業者に明らかなように連結するか置換するか又は組み立てても良い構
成部品の特定の構造のみが図示されていることは注目されるべきである。最初に
図1を参照すると、装置は、取り外し可能な頂部プレート12と取り外し可能な
底部プレート13とを有している円筒形の圧力容器11を含んでいる。この装置
は、点検、清掃及び/又は内部部品の交換ができるように分解することができる
。他の実施形態においては、特に小規模の装置に対して、容器は、分解しない単
一の構成部品であっても良い。頂部プレート12及び底部プレート13は、ナッ
ト及びボルト形式としてもよい複数の結合部材14によって、主要な円筒形本体
11上に一体化されているフランジに取り付けられている。圧力密なシールを形
成するために、典型的には、密閉ガスケット又はワッシャが、プレート12又は
14と本体11上のフランジとの間に含まれるであろう。図示した実施形態にお
いては、特に、極めて大容量の抽出機、例えば、1000ポンド(454キログ
ラム)以上の固体原料を保持することができる抽出機に対しては、頂部プレート
及び底部プレートの一方又は両方がドーム状の単一の半球形状を有していて、所
与の断面厚みに対してより高圧力に耐えることができるようにしても良い。容器
の分解が不可欠でないいくつかの実施形態においては、頂部プレート及び/又は
底部プレートは、主要な円筒形本体と一体に形成されても良いし、又は容器の洩
れに対する耐性を増し及び/又はガスケット及び結合部材の必要性を排除するた
めに、溶接のような永久取り付け手段によってこの主要な円筒形本体に取り付け
ても良い。容器及び水性の抽出物又は水性の溶媒に接触しているその他の構成部
品は、例えば、ステンレス鋼のような比較的不活性で反応性がない機材によって
構成するのが好ましい。圧力容器11は、最大の予知可能な作動圧力に耐える構
造及び配置とされている。図示された一つの特別な実施形態においては、容器1
1は、約300ポンド(136キログラム)の焙煎されたコーヒーを保持する大
きさとすることができる。図4の断面図に示されている容器11の内部容積75
は、約24インチの内径と、約48インチ(122センチメートル)の高さと、
約12.5立方フィート(約90ガロン)の容積容量と、を有することができる
。この容器は、複数の支持脚部15によって、しっかりとした堅固な面16上に
支持されている。もう一つ別の例示的な実施形態においては、容器は、約130
0ポンド(590キログラム)の焙煎されたコーヒーを保持する大きさとするこ
とができ、約38インチ(97センチメートル)の内径と、約90インチ(22
9センチメートル)の高さと、約62.5立方フィートの体積容量と、を有する
ことができる。
【0035】 図1を参照すると、コーヒー又はその他の固体原料は、各々、頂部プレート1
2を貫通している孔を貫通している原料ライン17及び19の一方又は両方を介
して容器11内に挿入される。原料ラインの各々は、コーヒーを挿入するために
開き且つ続いて容器11を密閉するために閉じられる弁18をライン17上に及
び弁20をライン19に含んでいる。典型的には、コーヒーを容器11内に挿入
したときに、コーヒーは少なくとも一つの弁を介して挿入され、一方、装置上の
少なくとも一つの他の弁は、追い出された空気が逃げることができるように雰囲
気に対して開かれる。別の実施形態においては、2つの原料ラインが設けられた
抽出機の代わりに、好ましくは、頂部プレート内に中心決めされた単一の原料ラ
インを設けても良い。特に極めて大きな抽出機のためのいくつかの実施形態にお
いては、焙煎されたコーヒーは、同焙煎されたコーヒーを、原料給送ライン上に
含まれる弁(例えば、18及び/又は20)に取り付けることができるボート錐
又はその他の形式のフィーダー(図示せず)によって原料ラインへ給送すること
によって容器内へ挿入される。ある種のこのような実施形態においては、ボート
錐又はその他の形式のフィーダーは、容器を充填するために自動的に作動せしめ
られ且つ容器が所望の深さまで充填されたときに給送を停止することができる。
このような実施形態においては、容器はまた、抽出機内で所望の予め設定された
材料の深さが検知されたときに、フィーダーを遮断するようにプログラムされ及
び構造にされているコントローラに電気的に接続することができる、タンク内の
原料のレベルを検知するために食品及び乳製品技術において通常採用されるもの
のような検知プローブ(図示せず)をも含むことができる。
【0036】 原料ラインの位置は、図2に示された頂面図においてより明確に見ることがで
きる。他の実施形態においては、図示されたものと異なる配置としてもよく、又
は装置は、より少ない原料ラインを有していても良く又は原料ラインを有してい
なくても良い。例えば、いくつかの大きな抽出機に対しては、容器を充填するの
に必要な時間を短くするために、4つ以上の原料入口ラインを含むことが有利か
もしれない。既に説明したように、いくつかの抽出機に対しては、単一の原料入
口ラインを設けても良く、又は、小規模の抽出機に対しては、容器が固体原料を
充填するために分解する必要がある場合には、容器は、原料入口ラインを有して
いなくても良い。
【0037】 いくつかの実施形態においては、容器11が固体原料を充填されている間、容
器の内側容積75内の材料の沈降を促進するために攪拌することができる。図1
に示した実施形態のためには、攪拌は、ライン72及び弁71を介して外の外部
供給源41に接続されたガスによって作動されるビン・バイブレータ70によっ
て提供される。ビン攪拌機を使用している実施形態に対しては、同ビン攪拌機は
、底部プレート13から、容器の高さの約三分の一の距離のところに配置された
場所に配置されるのが好ましい。装置10の他の実施形態は、ビン・バイブレー
タを含んでいない。このような実施形態においては、攪拌は、所望ならば、例え
ば、ゴム若しくは木槌によって容器をたたくことによって又は装置を振動プラッ
トホーム上に置くことによって提供されても良い。別の方法として、攪拌の使用
によって固体原料を分配させ且つ沈降させる代わりに、同じ目的を達成するため
に、容器11の内部容積75内に分配機要素が含ませることができる。
【0038】 図1、2及び4に示されているように、装置10はまた、ライン49及び弁4
7を介して熱湯の外部供給源32と連通している水性溶媒入口ライン46(図2
及び4参照)をも含んでいる。ライン46内の流体の温度及び/又は容器11の
内部容積75の温度を測定するために、温度読み取り装置48がライン46上に
含まれている。図示した実施形態においては、容器11の内側容積75の温度は
、熱湯供給源32の温度を制御することによって制御される。代替的な実施形態
、特に比較的小規模な抽出機を含んでいる実施形態においては、容器11は、例
えば、蒸気ジャケット若しくは熱湯ジャケット又は当業者にとって明らかな一体
の電気抵抗加熱方法若しくはその他の加熱方法によって、直接加熱しても良い。
図4に示されているように、水性溶媒入口ライン46は、容器11の内部容積7
5内に配置されたスプレーヘッド63と流体連通している。スプレーヘッドは、
熱湯を、内部容積75内に形成された固体原料の床の頂部に亘って比較的均一に
分配するような構造及び配置とされている。この目的のためには、複数の流れの
固体洗浄ノズル(Lechler,St.Charles,EL)のような種々
の工業的スプレーヘッドを使用することができる。スプレーヘッドの出口は、固
体原料の床の典型的な充填ライン65の上方に配置されるのが好ましいであろう
。容器11の頂部プレート12上にはまた、T字管コネクタ34を含んでいるガ
ス入口/通気ライン65(図1参照)も含まれている。コネクタ34は、ライン
39及び40並びに弁38を介して圧縮ガス41の外部供給源と流体連通してお
り且つ弁35及び通気ライン36を介して雰囲気とも連通している。代替的な実
施形態においては、T字管コネクタを介して圧縮ガスの供給源と通気ラインとの
両方と流体連通している単一の入口ラインを有する代わりに、容器に、容器の内
部容積75と直接連通している2つの別個のラインを設けることができる。図示
されているように、同時に使用されない2つの外部ラインと流体連通した単一の
入口ラインを備えていることによって、容器11のプレート12及び13内に作
る必要がある孔の数を減らすことができる。頂部プレート12内のライン46及
び/又は底部プレート13内のライン23及び/又は接線方向に向いたライン4
2及び/又は55を介して、水性溶媒で容器11の内部容積75を充填する間、
弁38を閉じ及び弁35を開くことによって容器から追い出された空気を通気し
又は”追い出す”ために、ライン33を使用することができる。上記したように
、容器内の深さの自動的な検知を含む実施形態においては、自動的な制御の下で
上記した充填/追い出し過程を実行するために、容器内の深さの検知は、容器内
に含まれる液面を検知し及び追い出し弁35及び水性溶媒が容器に給送される水
性溶媒供給ライン上の弁を制御するような構造とされている。圧力処理ステップ
中に容器の内部容積75を加圧する間又は抽出後に床から残りの抽出物を追い出
す間、ライン33は、弁35を閉じ及び弁38を開くことによって、ガス入口ラ
インとして作用する。ライン39は、作動中、容器11の内部容積の圧力を測定
するために使用される圧力測定装置37を含んでいる。
【0039】 図1に示されているように、底部プレート13内の排出孔を介して容器11の
内部容積75と流体連通している抽出物出口ライン23が底部プレート13上に
含まれている。水性抽出物は、味の低下及び/又は香りの損失を防止するために
、T字管24、制御可能な弁25及びライン27を通って抽出物の温度を室温以
下に低下させる冷却装置28へと通過する。冷却された抽出物は、ライン29か
ら冷却装置28を出て、容器30内に集めることができる。好ましい実施形態に
おいては、容器30は、抽出物が雰囲気内の酸素に晒されるのを防止するために
、頭部空間が窒素のような不活性ガスによって満たされ及び/又は洗い流される
密閉可能な容器である。図6ないし8に関して以下により詳細に説明されるよう
に、容器30はまた、いくつかの実施形態においてコーヒー抽出物を濃縮するた
めに利用される本発明の溶媒除去濾過装置への給送容器として作用することがで
きる。熱湯供給装置32はまた、弁26及びライン31を介してT字管24及び
ライン23とも流体連通しており、ある種の実施形態においては、熱湯供給ライ
ン31は、既に述べたように、容器を焙煎したコーヒーで満たした後に、ライン
23を介して容器を水性溶媒によって満たすために使用することができ、更に、
これらのラインは、以下により詳細に説明する新規な使用済み材料洗い流し方法
と結合させて使用される。
【0040】 貫流抽出中に固体原料がライン23を介して容器から出て行くのを防止するた
めに、容器11内のライン23の上流にフィルタ部材が含まれている。フィルタ
部材の好ましい構造が図3及び図4の断面図に示されている。好ましいフィルタ
部材は、本質的に固体原料の全てを保持するのに十分な小ささである開口を内部
に有する多孔質のスクリーン58を含んでいる。一つの好ましい実施形態におい
ては、この多孔質スクリーンは、約25%の開放空間を有する固体原料に対向し
て配向された面を備えた市販によって入手可能な(例えば、ミネソタ州セントポ
ールにある、U.S.Filter、Johnson Screen Divi
sionの0.020インチ(0.508ミリメートル)の孔の大きさを有する
モデル63V)ウェッジワイヤ型のスクリーンである。図4により明確に示され
ているように、多孔質スクリーン58は、同多孔質スクリーン58を通過する水
性抽出物の流れを水性抽出物出口ライン23へと導くような構造及び配置とされ
た複数のチャネル及び溝59を含んでいる底部プレート13によって支持されて
いる。多孔質スクリーン58は、固体原料の床のための支持部材及び保持手段を
提供し且つ容器11の内径と本質的に等しいのが好ましい直径を有している。多
孔質スクリーン58は、ねじ67又はその他のあらゆる適当な結合手段を介して
底部プレート13に取り付けることができる。いくつかのその他の実施形態にお
いては、フィルタ部材は、内部容積75内のどこに配置しても良い。他の実施形
態においては、フィルタ部材は、抽出物出口ライン23の上流に直接又は内部に
さえ配置されるより小さいスクリーン又はフィルタとすることができる。当業者
に明らかなように、広範囲のフィルタ部材の配置が可能であり、これらは全て本
発明の範囲内に含まれる。
【0041】 既に述べたように、抽出装置10はまた、容器11の内部容積75から使用済
みの固体原料を洗い流すため及び抽出が行われた後で且つ次の抽出の前の容器の
清掃のための構成部品の新規な構造をも含んでいる。例示した構成部品の構造は
、使用済みの原料が抽出装置10から洗い流されるのを可能にし且つ装置の分解
の必要性なく洗浄を可能にする。図1に示したような例示的な実施形態において
は、洗い流し装置は、下水本管のような廃棄物収集装置と流体連通している弁2
2を含んでいる使用済み材料出口ライン21を含んでいる。図4に示されている
ように、ライン21から容器11の内部容積75内へと開いている出口ポート6
0は、多孔質のスクリーン58のすぐ上方に配置されるのが好ましい。図示して
いない代替的な実施形態においては、スクリーン58の上方に配置されている容
器11の側壁を通る孔を含んでいる出口ポート60の代わりに、使用済みの固体
原料を、底部プレートの出口ポートに隣接して配置され且つ同出口ポートと流体
連通している多孔質スクリーン内の孔を介して洗い流すために、出口ポートが、
底部プレート内に配置され且つ容器の内部容積と連通していてもよい。このよう
な代替的な実施形態のためには、当業者にとって明らかなように、使用済みの材
料の出口ポートを、使用済みの固体原料によって集められた抽出物が汚染される
のを防止するために、抽出物が集まり且つ抽出機から流れ出す多孔質のスクリー
ンの下流から流体的に隔離するために、ガスケット又はその他の密閉手段を含ま
せることができる。
【0042】 好ましい洗い流し構造は、フィルタ部材を逆洗する構造及び配置とされた流体
供給ラインを含んでいる。例示した実施形態においては、逆洗は、最初に弁25
を閉じ、次いで、弁26を開いて、流体すなわち図示した実施形態においては加
圧された熱湯供給装置32から熱湯が入口流入ラインとして作用するライン23
を介して容器11に入り、それによって、多孔質のスクリーン58を逆洗するよ
うにすることによってなされる。いくつかの実施形態においては、弁22は、洗
い流し過程の少なくとも一部分の間は閉じていて、使用済み材料を分散させ且つ
流動化するために、容器11の内部容積75が流体で少なくとも部分的に満たさ
れるけれども、典型的には、弁22は、洗い流し過程中に開いて、使用済み材料
が容器11から取り除かれるのを可能にする。代替的な実施形態においては、ラ
イン31はまた、加圧ガスの供給源と流体連通していても良い。このような実施
形態においては、ガスか液体か又は二相からなるガス−液体からなる流体が、フ
ィルタ部材を逆洗し且つ使用済みの固体原料を洗い流すために使用することがで
きる。
【0043】 好ましい実施形態にはまた、弁43、洗い流しライン42のためのライン44
並びに洗い流しライン55のための弁56及び57を介して加圧された冷水源4
5と流体連通しており且つ例えばコネクタライン44a及び三方向弁43aによ
ってライン44及び57への接続を介して熱湯供給源32と流体連通している付
加的な接線方向の洗い流しライン42及び55(図1及び3参照)も含まれてい
る。既に説明したように、これらの接線方向の洗い流しラインはまた、抽出過程
の初期に、固体原料を充填した後に、水性溶媒による初期の容器の充填中に、熱
い水性溶媒充填ラインとして使用されるのが有利である。ライン42と55との
両方ともが、例示的な実施形態においては、使用済み材料の出口ライン廃棄装置
21への出口ポート60とほぼ同じ高さにおいて多孔質スクリーン58の上方に
垂直方向に配置されている容器11の内部容積75内への孔(例えば、ライン5
5の開口61に対して図4参照)を備えた容器11の円筒形の壁に大まかに接し
て配置されている。容器の壁に対する洗浄ライン42及び55の接線方向の配向
は、容器内に洗浄液の渦巻きのような流れのパターンを形成する傾向があり、こ
れは、ライン21を介して使用済みの材料を容器11から完全に除去する助けと
なる。更に、少なくとも一つの接線方向の洗浄ライン(例示した実施形態におけ
るライン55)の少なくとも一つは、出口ポート60の詰まりを破壊し且つ防止
するためにスラリーにされた材料をライン21の中へと駆動するために、容器の
壁内のラインの孔61が、使用済み材料が容器11を出て行く出口ポート60に
対して斜めに入射する洗浄液の流れを導くように、配置されるのが好ましい。そ
の他の実施形態においては、例えば、極めて大きな抽出機のための使用済み材料
の除去を改良するために二以上の洗い流しラインが使用されても良いし、別の方
法として、単一のラインのみを使用しても良い。小さい抽出機に対しては、接線
方向の洗い流しラインは、典型的には、容器から使用済み材料を効率良く除去す
るために必要とされない。
【0044】 例示された実施形態においては、図2及び4に最も明確に示されているように
、頂部プレート12を通る任意的な洗い落としライン62も含まれている。洗い
落としライン62は、T字管50並びに弁51及びライン53(冷水)又は弁5
2及びライン54(熱湯)を介して、加圧された冷水及び熱湯の供給装置に流体
連通されている。洗い落としライン62は、容器11の内部容積75内に配置さ
れている回転スプレーノズル64に接続されているのが好ましい。回転スプレー
ノズル64は、加圧流体が供給されると、頂部プレート12の壁及び内面並びに
容器11を効率良く洗い落とすために、回転し且つ流体を噴射する。この目的の
ためには、種々の商業的に入手可能な回転スプレーノズルを使用することができ
る。この例示的な実施形態は、旋回タンクノズル(Lechler,St.Ch
arles,IL)を採用している。他の実施形態は、付加的な洗い落としライ
ン及び回転スプレーノズルを含んでいても良いし、一方、更に別の実施形態にお
いては、洗い落としライン62が排除されていても良く且つライン46及びスプ
レーヘッド63のみにより洗い流しが行われても良い。いくつかの実施形態にお
いては、洗浄の目的で採用される水は、当技術において知られている一以上の洗
浄及び/又は腐食防止剤を含んでいても良い。
【0045】 抽出装置の動作 図1ないし4に例示された装置に関して、上記の装置を使用している例示的な
コーヒー抽出方法は以下のように行うことができる。この方法の開始時には、全
ての弁が閉止された位置にある。次いで、回転スプレーノズル64を介して容器
内に加圧された熱湯の流れを確立するために、弁52を開放することによって容
器11が予め加熱される。圧力測定装置37によって読み取られた容器内の圧力
が熱湯供給圧力の圧力にほぼ等しくなると、抽出物出口ライン23の下流にある
弁25が開かれて、排水管又は冷却機28への熱湯の流れを確立し、次いで、弁
52が閉じられる。次いで、弁38が開かれて、加圧されたガス、好ましくは窒
素のような不活性ガスがライン33を介して容器に供給される。ガスの流れは、
液体が容器に残っているのが観察されなくなるまで維持される。次いで、弁38
を閉じることによってガスの流れが停止され、容器は雰囲気圧と釣り合う。抽出
物出口ライン23の下流に設けられた弁25は開いたままである。
【0046】 次いで、原料ライン17及び19上に設けられた弁18及び20を開き且つ容
器が本質的に一杯になるまでライン17及び19を介して容器内にコーヒーを注
ぐか又は給送することによって、所望量の乾燥されたコーヒーが容器に添加され
る。次いで、ガスの流れをビン・バイブレータ70に供給するために弁71を開
くか又は別の方法として所望ならば槌によって容器を叩くことによって、乾燥し
たコーヒーを沈降させることができる。別の方法として、乾燥コーヒーを加える
間又はコーヒーが加えられた後に、単に弁52及び/又は47及び/又は26及
び/又は43及び/又は56を開いて一回以上の間隔でコーヒーに熱湯を付加す
ることによって、コーヒーを湿らせ且つ沈降させて、容器を攪拌することなくコ
ーヒーを沈降させることができる。所望ならば、よりたくさんのコーヒーをこの
時点で追加して、弁18及び20を閉じる前に容器をより完全に満たしてもよい
。次いで、弁47が部分的に開かれて、水性溶媒入口ライン46を介して容器内
に加圧された熱湯が供給される。ライン29からの抽出物の放出の一回目の兆候
があったときに、抽出物出口ライン23の下流に設けられた弁25は閉じられ、
容器は所望量の熱湯で満たされる。容器を熱湯で満たす過程のある時点で、通気
ライン36上の弁35が手動によるか又は自動的な制御によって少なくとも部分
的に開かれ、ガスが押し出され、抽出物がライン36から流れ出すのが観察され
たときに弁35は閉じられる。コーヒーに付加された熱湯の量は、全てのコーヒ
ーが湿らされるように、コーヒーの床の空隙の体積に等しいか又はより多いのが
好ましい。いくつかの実施形態においては、この量は、床内に存在する空隙の体
積に本質的に等しい。上記したように、容器はまた、この段階で、ライン46、
23、42及び55のうちの一以上を介して、水性溶媒によって満すこともでき
る。次いで、容器は、弁47を開くことによって加圧された熱湯により又は弁3
8を開くことによって加圧されたガスによって、静圧処理ステップを実施するた
めに更に加圧される。この圧力は、所望の時間(典型的には約10ないし30分
)に亘って流れることなく容器内に維持される。次いで、抽出物出口ライン23
の下流に設けられた弁25が制御可能に開かれて、ライン27及び冷却機23を
通り収集容器30内へ流れる抽出物の所望の流量を開始させる。いくつかの実施
形態に対しては、このステップ中に、抽出物の所望の濃さ及び抽出程度に依存し
て、弁47を開くことができ、測定された量の熱湯を容器に追加して、貫流抽出
ステップによって容器内のコーヒーを更に抽出することができる。このような貫
流抽出の間での容器内の圧力は、抽出物出口ライン23に設けられた弁25及び
熱湯入口ライン46に設けられた弁47を調節することによって制御することが
できる。圧力処理ステップの後に追加の熱湯が付加される実施形態に対しては、
所望量の追加の溶媒としての水が貫流抽出中に供給された後に、弁47は閉じら
れて熱湯供給装置からの流れが停止される。次いで、弁38が開かれて、コーヒ
ーの床の空隙体積から残っている抽出物を追い出すために、圧縮されたガスがラ
イン33を介して容器内に入る。抽出物収集ライン29からガスの流れが観察さ
れると、弁47が閉じられる。この時点で抽出は完了し、容器は、更に枯渇する
まで抽出された焙煎されたコーヒーのより多くの苦味/酸味/香味特性を有する
抽出物を製造するために同じ充填のコーヒーによって引き続き抽出するために再
使用されるか又は消耗されたコーヒーを容器から除去することができる。最大の
濃さの抽出物が所望される実施形態に対しては、抽出物は、圧力処理ステップの
直後に、貫流抽出ステップのための追加の熱湯溶媒を供給することなく、ガスに
よって床から追い出すことができる。
【0047】 容器から使用済みの粉末を除去するためには、抽出物出口ライン23に設けら
れた弁25が閉じられ、使用済み材料の廃棄ライン21に設けられた弁22が開
かれる。次いで、弁26が開かれて、ライン23を介して加圧された水によって
多孔質のスクリーン58が洗い流され、弁43及び56が開かれて、接線方向の
洗い流しライン42及び55の各々に加圧された水の流れが供給され、弁51及
び52が開かれて、ライン62を介して回転スプレーノズル64に加圧された冷
水又は熱湯が供給される。廃棄ライン21を出て行く液体の流れが明確に且つ綺
麗になったことが観察された後に、洗い流しのために種々のラインに加圧された
水を供給する弁が閉じられ、この過程は完了する。抽出物出口ライン27、冷却
機28及び抽出物収集ライン29もまた、弁25を開いた後に弁26を開いて、
供給源32からの加圧された水を、ライン31、弁26、T字管24、弁25、
ライン27、冷却機28及びライン29内に導くことによって、洗い流すことが
できる。
【0048】 既に述べたように、本発明はまた、溶解されるか又は懸濁された消耗材料に対
して抽出物を濃縮するために、消耗抽出物から余分の溶媒を除去するための方法
をも提供する。ここに記載した本発明の濾過に基づく濃縮方法は、本発明の抽出
方法に関して既に説明したもののような広範囲の固体原料を抽出することによっ
て製造された広範囲の消耗抽出物を濃縮するために使用することができることは
理解されるべきである。いくつかの好ましい実施形態においては、本発明の濃縮
方法は、上記した本発明の抽出方法及び装置を使用して製造された抽出物を濃縮
するために利用されるけれども、ここに記載されている新規な濃縮方法はまた、
他の実施形態においては、従来技術において知られている消耗抽出物を形成する
ための広範囲の他の抽出方法によって製造される消耗抽出物を濃縮するために利
用することもできることもまた理解されるべきである。上記した抽出方法におけ
るように、本発明による抽出物濃縮方法を、焙煎されたコーヒーの水性抽出物の
濃縮を含む特定の実施形態を参考にして以下に説明するが、ここに記載された方
法及び装置は、限定的なものではなく、本発明の範囲に含まれる広範囲の抽出方
法によって製造される広範囲の他の消耗抽出物によって採用されてもよいことは
理解されるべきである。
【0049】 図5は、例えば、上記した抽出方法によって製造されたコーヒー抽出物のよう
な消耗抽出物を濃縮するための濾過に基づく装置の一部分の概念図である。図5
は、フィルタを、濃縮側104と透過側106とに分離するフィルタ媒体102
を含んでいるフィルタ100の断面を示している。ここで使用している”フィル
タ”という用語は、広く、濾過媒体を含んでおり且つ液体の濾過を行うことがで
きる媒体を含んでいるあらゆる装置又はシステムを指している。ここで使用され
ている”濾過媒体”という用語は、例えば、溶液又は懸濁液の溶媒、例えばコー
ヒー抽出物のような少なくとも一つの構成要素が、媒体を通過するのを許容する
一方で、同時に、溶媒又は懸濁液、例えば、溶解された溶質成分の少なくとも一
つのその他の成分を保留し及び通過するのを阻止するために十分な液圧浸透性を
有するあらゆる媒体又は対象物を指している。消耗抽出物、例えば、コーヒー抽
出物を濃縮するためには、本発明に従って、広範囲のフィルタ及びフィルタ媒体
を使用しても良い。
【0050】 本発明に従って使用することができるフィルタは、広範囲の当技術において知
られているような広範囲の形状、例えば、ゲル浸透性のフィルタ及び平らなシー
トフィルタ、中空のファイバフィルタ、螺旋状フィルタ、チューブ膜フィルタ及
びその他の当業者に明らかなその他の形状のような広範囲の形状の膜に基づいた
フィルタを含むことができる。好ましいフィルタは、半浸透性膜を含んでいる濾
過媒体を使用している。 このような膜は、セラミック及びその他の無機物質又
はポリマーのような有機物質から作ることができる。本発明のある種の好ましい
実施形態は、半浸透性のポリマー膜を含んでいる濾過媒体を利用している。この
ようなポリマー膜は、広範囲のポリマー材料から作ることができ且つ広範囲の多
孔率及び分子サイズの排除特性を有するように構成されている。このような膜は
、濾過技術においてよく知られており且つ広く商業的に入手可能である。ポリマ
ー膜は、本質的には、例えば、限定的ではないが、ポリアミド、セルロース及び
/又はセルロースエステル、ポリマースルホン、ポリカーボネート、ポリエステ
ル、ポリエステルオキシド、ポリ弗化ビニリデン、ポリ(テトラフルオロエチレ
ン)、ポリ(アクリレート)、その他を含むポリマー及び濾過及び膜分離技術に
おいて知られているようなコポリマー及び/又は組み合わせによって作ることが
できる。
【0051】 図5を参照すると、本発明の濃縮方法の基本的なステップは、フィルタ100
の濃縮側104に濃縮されるべき抽出物を供給すること、抽出物の溶媒成分の少
なくとも一部分を含む透過水を、矢印108によって示されるように濾過媒体1
02の中を通すこと、及びフィルタの濃縮側104から濃縮された溶媒が減少せ
しめられた抽出物を集めること、及び任意的にフィルタの透過側106から透過
水を集めること、を含む。いくつかの実施形態においては、フィルタ100は、
全量濾過モードで作動してもよく、フィルタ媒体102に対して接線方向に向け
られた濃縮物の流れが基本的にないか又は極めて少なく、より好ましい実施形態
においては、フィルタは、図示したようにクロス・フロー・モードで作動するこ
とができ、膜汚れを防止し且つフィルタの濾過効率を増大させるために、濾過媒
体に対して接線方向を向いた濃縮物の流れの成分(矢印109)を有する。
【0052】 フィルタ媒体102は、抽出物の溶媒成分、例えば、水の通過を許容する一方
で、抽出物の味及び/又は香り成分を形成している溶解され又は懸濁された溶質
を、フィルタの濃縮側に保持することができる多孔率及び分子量カットオフを有
するように選択されるのが好ましい。コーヒー抽出物の脱水のためにこの方法が
使用される実施形態に対しては、フィルタ部材102は、水を自由に通過させる
ことができる一方で、同時に、抽出物内に溶解した固体のコーヒーの実質的な部
分を濃縮側に保持するように選択されるのが好ましい。この点に関して、ここで
使用されている”実質的な部分”とは、既に規定したように、種々の成分の”有
効量”を保持された抽出物に付与する必要がある固体コーヒーの部分を指してい
る。いくつかの実施形態においては、固体コーヒーの少なくとも90%が保持さ
れ、更に好ましい実施形態においては、味及び/又は香り成分を含んでいる溶解
された固体の本質的に全てが、濾過膜によって、フィルタの濃縮側に保持される
。コーヒー抽出物の脱水を含む好ましい実施形態に対しては、濾過膜102は、
逆浸透膜又は微細濾過膜を含んでいる。ここで使用されている”逆浸透膜”とは
、約0.003μm未満の平均孔径と約1,000Da未満の分子量カットオフ
を有する膜を指している。ここで使用されている”微細膜”とは、約0.001
μmと約0.01μmとの間の範囲内の平均孔径を有し、約300Daないし約
20,000Daの範囲の分子量カットオフを有する膜を指している。一つの好
ましい実施形態においては、フィルタ膜102は、ポリアミドからなる微細濾過
膜を含んでおり、別の実施形態においては、フィルタ膜は、Dow Chemi
cal Companyから入手可能なFILMTEC(登録商標)逆浸透膜の
ような螺旋状に巻かれた多層の薄膜複合逆浸透膜を含んでいる。
【0053】 より希薄な前駆体抽出物を脱水することによる濃縮されたコーヒー抽出物を形
成するための本発明による濃縮方法は、比較的薄いコーヒー抽出物を、フィルタ
の透過水側106の圧力P2よりも十分に高い圧力P1によって、フィルタ100
の濃縮側104に供給して溶媒を膜102内を押し通す一方で、濃縮側104に
コーヒー溶媒の実質的な部分を保持し、このようにして、濃縮水内に溶解された
固体コーヒーの濃度C1を前駆体コーヒー抽出物内の濃度以上に高くすることに
よって、なすことができる。この濾過過程は、所望の濃度C1が達成されるまで
続けられる。この装置は、例えば、フィルタの透過側106から集められる透過
水の体積を測定し、集められた透過水の体積を濾過過程の開始前のコーヒー抽出
物の初期の体積と比較し及び/又は濃縮水の伝導率を測定し及び校正曲線と比較
することによって、溶解された固体濃度を決定することによって監視することが
できる。例えば、初期のコーヒー抽出物内の溶媒の体積を2倍に増すことが望ま
しい実施形態に対しては、濾過処理は、フィルタの濃縮側に供給される抽出物の
初期の体積の1/2にほぼ等しい体積の透過水が集められるまで、この濾過過程
を続けることができる。
【0054】 例えば、濾過のために利用可能な膜102の平らな面110の全面積によって
測定されたフィルタの大きさ、適用される圧力差(P2−P1)、流速及びその他
のフィルタの作動パラメータのみならずフィルタ膜の分子量カットオフ及び孔径
の大きさは、各々の特別な所望の用途の必要性に従って選択されなければならな
い。このような作動パラメータの選択は、特定の時間内に濃縮されることが所望
されている抽出物の全体積、保持されることが望まれている抽出物内に溶解され
た及び/又は懸濁された校正要素の濃度及び大きさ、フィルタの特定形状並びに
濾過技術の当業者に明らかであり且つ例えばここに参考として組み入れられてい
るPerryのケミカル・エンジニアリング・ハンドブック(第6巻、Robe
rt H.Perry,Don W.Green及びJames O. Mlo
ney編、1984年、第7章)のような多くの標準テキストに記載されている
ような他のファクタに基づくことができる。図6ないし8を参考にして以下に説
明されているように、逆浸透又は微細濾過を行うための多くの濾過装置が商業的
に入手可能であり且つ広範囲の及び多量の溶液/懸濁液を処理するための大きさ
にされ且つ設計されている。
【0055】 慣例的な実験及び最適化によって、特別な用途に対しては、作動パラメータ
の特別な選択がなされなければならない。例えば、所望の程度の脱水が得られる
まで、特別な膜によって、薄い、例えば、飲み物の濃さのコーヒー抽出物の試験
的な濾過を行い、続いて、フィルタの濃縮側から濃縮された抽出物を集め、濃縮
された抽出物を濾過中に除去された透過水の体積と等しい多量の新しい溶媒水に
よって濃縮された抽出物を元に戻し、元に戻した抽出物の味及び/又は香り特性
を、既に説明したカッピングによって、最初の飲料の濃さの抽出物と比較するこ
とによって、適当なタイプの濾過膜及び分子量カットオフを選択するためのスク
リーニング試験をなすことができる。作動圧力、フィルタの大きさ、流速及びそ
の他の作動パラメータは、多くの公知で容易に入手可能な濾過/逆浸透を記載し
ているテキスト、例えば、慣例の実験及び最適条件と組み合わせた、本明細書に
参考として組み入れられている上記したPerryのケミカル・エンジニアリン
グ・ハンドブック及びMcCabe,Smith及びHarriotの化学エン
ジニアリングのユニット作動(Unit Operation of Chem
ical Operation)第四編、Kiran Verma及びMade
laine Eichberg編、1985年に記載されている膜による濾過/
分離の公知の原理に基づいて選択されても良い。典型的には、上記したような分
子量カットオフと選択された多孔率とを有する所与の濾過膜に対して、膜の全体
の面積は、濾過媒体及びフィルタ装置の構成部品の材料的な制限によって命じら
れるように、圧力差の許容可能な範囲内に所望範囲の透過水の処理量(すなわち
、濾過された体積/時間)を提供するように選択される。
【0056】 図5に示されているように、常に、より濃縮されたコーヒー抽出物を形成する
ためにコーヒー抽出物を濾過する際に、固体コーヒーの層12がフィルタ膜10
2の濃縮側110上に堆積する傾向を有するかもしれない。これは、所与の圧力
差において膜102による濾過率を減じるという観点及びフィルタの濃縮側10
4から集められた濃縮水内の固体コーヒーの濃度C1の損失という観点との両方
から、望ましくない。いくつかの好ましい実施形態においては、濾過過程中の一
以上の時点で、膜102は、短時間に亘って比較的少量の洗い流し溶媒(いくつ
かの実施形態においては、濾過過程中に集められた透過水を含んでいても良い)
を膜102の透過側104に供給し、透過側にフィルタの濃縮側の圧力P1を越
える圧力P2を形成することによって、矢印116の方向に、フィルタの透過側
106からフィルタの濃縮側104へ膜102を通る洗い流し溶媒を強制するこ
とによって洗い流すことができる。このようにして、膜102上に層112を形
成している固体コーヒーは、膜から取り除かれて、次の濾過の際の全濾過率を改
良し、フィルタの濃縮側104に存在する濃縮されたコーヒー抽出物内に固体コ
ーヒー112を再度懸濁させることができる。 このようにして、このような逆噴射過程を使用することによって、脱水された抽
出物内の固体コーヒーの全回収量及び濃度を増すことができ、これは、濃縮前の
初期の前駆体コーヒー抽出物の味/香り特性の保持を高くしたより価値のある脱
水された抽出物製品の形成につながる。コーヒー抽出物の脱水中にフィルタの透
過側106から集められた透過水は、ある種の実施形態においては、商業的に価
値のある成分、例えば、カフェインを含み得ることもまた予期される。このよう
な実施形態に対しては、この透過水は、集めて他の食品又は薬剤製品内の成分又
は材料として利用しても良い。
【0057】 コーヒー抽出物を脱水し且つ濃縮するために、本発明に従って使用するための
濾過装置の一つの例示的な実施形態が図6に示されている。図示されている濾過
装置150は、例えば、PROSYS Corporation(マサチューセ
ッツ州、チュルムスフォード)から入手可能な種々の商業的に入手可能な逆浸透
/微細濾過装置の代表的なものである。本発明の一つの特別な実施形態において
は、濾過装置150は、1ガロン(3.79リットル)/分の一般的な設計の透
過水の流速を有する変形されたPROSYSモデルNo.400シリーズ逆浸透
装置を含んでいる。この装置は、図示した実施形態において構成されているよう
に、食品/薬品グレードの材料によって作られている。この装置は更に、いくつ
かの実施形態においては、逆浸透/微細濾過技術における当業者にとって明らか
なように、図示された特定の構成要素に加えて、種々の付加的な弁、スイッチ、
圧力ゲージ、トランスジューサ、温度プローブ、電子/マイクロプロセッサを基
本とする監視/プロセス制御ハードウエア及びソフトウエア等を含んでいる。装
置150は、図示の実施形態において構成されているように、平行に配列されて
いる4つの濾過カートリッジ152、154、156及び158を含んでいる。
図示されているように、フィルタカートリッジの各々は、モデルNo.TFC(
登録商標)−4921S Spiral−Wound Filter Cart
ridge(Koch Membrane Systems、マサチューセッツ
州ウィイミントン)を含んでいる。 これらのフィルタカートリッジは、各々、
約7.5m2のフィルタ膜面積を含んでいる。 このフィルタ膜は、グラスファイ
バの外包みを備えた螺旋状に巻かれた形態に形成されており、半透過性膜は、微
細濾過タイプのポリアミド膜を含んでいる。膜カートリッジのための最大作動圧
力は、典型的な作動圧力が約800psi(5515kPa)である場合に約3
50psi(2413kPa)である。装置150は更に、フィルタカートリッ
ジ152、154、156及び158の上流に5μmカートリッジフィルタ16
0を含んでいる。例示的な実施形態においては、抽出物は、ステンレス鋼の湿潤
成分を備えた多段階遠心ポンプからなるポンプ162によって加圧されてフィル
タカートリッジに供給される。その他の実施形態においては、ポンプ162は、
濃縮されるべき抽出物164を保持している容器30を加圧するための装置によ
って補充されるか又は置き換えられてもよい。一つの好ましい実施形態において
は、このような抽出物加圧装置は、濾過装置150を介して抽出物を駆動するた
めに十分高い圧力で圧縮ガスを供給する構造とされている、ライン168及び弁
170を介して容器30に結合されている圧縮ガス166の供給源を含むことが
できる。抽出物164が加圧されたガスの外部供給源によって加圧される実施形
態に対しては、加圧ガスは、例えば、窒素のような不活性ガスからなるのが好ま
しい。好ましい実施形態においては、容器30内の抽出物は、酸素にさらされる
のを最少にするために、処理中は、供給源166から供給された不活性ガスと接
触状態に維持され且つ不活性ガスによって覆われている。供給源166からの不
活性ガスはまた、いくつかの実施形態においては、濃縮された抽出物製品が装置
から集められた後のプロセスの終わりに使用されて、装置のライン及び収集のた
めの濾過カートリッジから残留している濃縮物を“吹き飛ばす”。
【0058】 装置150は、本発明に従って、コーヒー抽出物を脱水し且つ濃縮するために
、以下のように機能することができる。容器30内の濃縮されていない抽出物1
64は、例えば、上記したように、本発明による抽出方法及び装置を利用するこ
とによって製造することができる。ここで使用されている“濃縮されていない”
抽出物は、特に、装置内に含まれているフィルタの濃縮側への供給原料の流れを
形成している抽出物を指している。本発明の抽出方法及び装置によって製造され
たこのような“濃縮されていない”抽出物は、多くの場合、典型的な飲料の濃さ
の抽出物にとって典型的な濃度を超える固体コーヒー濃度のレベルを有している
ことは理解されるべきである。これとは逆に、以下の説明において使用される“
濃縮された”抽出物は、装置内に含まれているフィルタの濃縮側から回収された
水が少ない(すなわち、脱水された)濃縮製品を含んでいる抽出物を指している
。既に述べたように、いくつかの好ましい実施形態においては、濃縮されていな
い抽出物164は、焙煎されたコーヒーの所与の充填の二回目のすなわち引き続
く抽出ステップによって製造された抽出物を含むことができる。抽出物164が
所与の充填量の焙煎されたコーヒーの二回目のすなわち引き続き行われる抽出ス
テップから製造される実施形態に対しては、典型的には、焙煎されたコーヒーの
一回目の通過による抽出中に製造された抽出物よりも、抽出物内の固体コーヒー
の濃度はより低く、水による希釈程度はより高いであろう。従って、一回目の通
過による抽出物と似た固体コーヒー濃度及び希釈程度を有するように、二回目の
すなわち引き続く通過による抽出物を濃縮することが望ましいことが多い。 このようにして、以下により詳細に説明するように、一回目の通過による抽出中
に本発明に従って製造された抽出物は、一回目の通過による抽出物と似た全体の
濃度を有するように脱水された二回目のすなわち引き続く段階の抽出中に製造さ
れた抽出物と混合して、一回目の通過による抽出物内の固体コーヒーの全濃度を
実質的に希釈することなく、混合されたコーヒー抽出物を形成することができる
【0059】 抽出物164は、例えば、重力によって、弁172及びライン176を介して
ポンプ162に供給することができ、そこで、濾過カートリッジ152、154
、156及び158の作動圧力まで加圧される。抽出物は、次いで、ポンプ16
2からライン178を通り且つ前置フィルタ160を通って、濾過カートリッジ
152、154、156及び158の濃縮側の圧力を監視するための圧力ゲージ
又はトランスジューサ182を含むマニホルド180へと通過する。他の実施形
態においては、付加的な圧力ゲージトランスジューサが個々の濾過カートリッジ
152、154、156及び158上に直に配置されても良い。更に、図示した
実施形態においては、濾過カートリッジ152、154、156及び158がマ
ニホルド180に平行に接続されているけれども、他の実施形態においては、濾
過カートリッジは、その代わりに、相互に直列に接続されてもよい。マニホルド
180から、抽出物164は、各々、ライン184及び弁186、ライン188
及び弁190、ライン192及び弁194並びにライン196及び弁198を介
して、濾過カートリッジ152、154、156及び158の各々の中を通る。
濃縮されていない抽出物164は、フィルタカートリッジの濃縮側へ供給される
。フィルタカートリッジの濃縮側を通過しつつある間に、抽出物の溶剤成分の少
なくとも一部分が濾過膜を通過して濾過カートリッジの透過側へと流れ、このよ
うにして、フィルタカートリッジの濃縮側に、より濃縮されたコーヒー抽出物が
形成され且つフィルタカートリッジの透過側に比較的希薄な又は固体コーヒーを
含まない透過水が形成される。濃縮されたコーヒー抽出物の濃縮物は、次いで、
フィルタカートリッジから、各々、濾過カートリッジ152、154、156及
び158のためのライン200及び弁202、ライン204及び弁206、ライ
ン208及び弁210並びにライン212及び弁214を介して、濃縮された抽
出物のマニホルド199内へと流れる。濃縮された抽出物マニホルド199は、
フィルタカートリッジの濃縮側の圧力を監視するために、圧力ゲージトランスジ
ューサ216を含んでいても良い。マニホルド199内の濃縮されたコーヒー抽
出物は、ライン218及び弁220を介して、濃縮された抽出物224を収容す
るための収集容器222へと流れる。
【0060】 濾過装置152を作動させるためのいくつかの実施形態においては、濃縮され
ていない抽出物164が濾過カートリッジ152、154、156及び158を
一回だけ通過して、装置の単一の通過において濃縮された抽出物224を形成す
る。他の実施形態においては、装置150は、多数回通過装置として機能せしめ
られても良く、このような実施形態においては、濃縮された抽出物は、ライン2
26及び弁228を介して容器30へと再循環される。このような実施形態に対
しては、抽出物は、容器30から吸い上げられ、フィルタカートリッジを介して
、所望量の溶剤が透過水として除去され、容器30内に収容される抽出物の所望
の濃縮レベルが達成されるまで、容器30へ再循環される。
【0061】 透過水は、ライン230、232、234及び236を介してフィルタカート
リッジから集められ、圧力ゲージ/トランスジューサ240を有することができ
るマニホルド238及び透過水収集容器242内へ流れ込む。既に説明したよう
に、透過水244は、蓄えられ且つ付加的な食品/薬品の製品のための成分とし
て利用されるか又は廃棄される。別の好ましい実施形態、特に、透過水244を
含んでいる溶剤としての水が濾過カートリッジ154、156及び158を通過
することによって実質的に無機成分が除去される実施形態においては、透過水2
44は、新しい又は既に抽出し焙煎したコーヒーの抽出を行うための抽出溶剤と
して有効に使用することができ且つこのような目的のために、既に図1及び2に
示したように、抽出装置10上のライン46へと戻され再循環されても良い。濃
縮過程中に抽出物から除去される透過水の量は、既に説明したように、濃縮され
た抽出物の所望の最終的な濃度に依存する。シングルパスの作動モードを含み、
高度に濃縮された抽出物が望ましいいくつかの実施形態に対しては、フィルタカ
ートリッジの濃縮側に供給される抽出物の溶剤成分の少なくとも約50%が、フ
ィルタカートリッジの透過側へと通過せしめられ、又は、マルチパス/マルチサ
イクルの実施形態に対しては、初期の前駆物質である濃縮されていない抽出物の
溶剤成分の少なくとも50%が、マルチパス濾過過程中にこの装置によって除去
される。また、既に説明したように、いくつかの実施形態に対しては、濾過カー
トリッジ152、154、156及び158は、例えば、ポンプ162を逆流さ
せ及び/又は加圧された多量の透過水又はその他の逆洗溶剤をマニホルド238
に供給することによって簡単に逆放出するか逆洗しても良い。このような実施形
態に対しては、フィルタカートリッジ内の濾過媒体は、少なくとも部分的に洗浄
され且つ再生されてもよく、逆洗過程中に、濃縮された抽出物224に追加する
ために、フィルタカートリッジの濃縮側から付加的な固体コーヒーを集めても良
い。
【0062】 コーヒー抽出物を脱水し且つ濃縮するために、本発明に従って使用するための
濾過装置の第二の例示的な実施形態が図7に示されている。本発明の一つの特別
な実施形態においては、濾過装置300は、約12ないし15ガロン(57リッ
トル)/分の公称設計の透過水流量を有する改良されたFluid Solut
ion モデル No.10037 Reverse Osmosis Sys
tem(Fluid Solution, Inc.、マサチューセッツ州、ロ
ーウェル)を含んでいる。図示された実施形態において構成されているように、
この装置は、食品/薬品グレードの材料によって作られている。この装置は更に
、いくつかの実施形態においては、逆浸透/微細濾過技術の当業者にとって明ら
かなように、図示した特定の構成要素の他に、種々の付加的な弁、スイッチ、圧
力ゲージ、トランスジューサ、温度プローブ、電子/マイクロプロセッサを基体
とする監視/プロセスハードウエア及びソフトウエア等を含んでいても良い。図
示された実施形態において形成されているように、装置300は、5つの濾過カ
ートリッジ302、304、306、308及び310を含んでいる。カートリ
ッジ302、304及び306は、平行に配列されており且つ互いに平行に結合
されているカートリッジ308及び310と直列に接続されている。図示されて
いるように、フィルタカートリッジの各々は、3つのFILMTEC(登録商標
)モデルNo.30−4040の螺旋状に巻かれた膜部材を含んでいる。フィル
タ膜部材は、各々、約6.5m2のフィルタ膜面積を含んでいる。フィルタ膜部
材のための最大作動圧力は、典型的な作動圧力が約250ないし400psi(
1724ないし2758kpa)であるのに対して約600psi(4137k
pa)である。装置300は更に、フィルタカートリッジ302ないし310の
上流に5μmカートリッジフィルタ312を含んでいる。図示された実施形態に
おいては、抽出物は、ブースターポンプ314及びR/Oポンプ316によって
加圧され且つフィルタカートリッジに供給される。 他の実施形態においては、
ポンプ314及び/又は316は、濃縮されるべき抽出物164を保持している
容器30を加圧するための装置によって補足するか又は置き換えてもよい。一つ
の好ましい実施形態においては、このような抽出物加圧装置は、ライン168及
び弁170を介して容器30に結合された、濾過装置300の中に抽出物を駆動
するための十分な圧力で圧縮ガスを供給するような構造とされている圧縮ガス供
給源166を含むことができる。抽出物164が加圧されたガスの外部供給源に
よって加圧される実施形態に対しては、加圧されたガスが例えば窒素のような不
活性ガスを含んでいるのが好ましい。図示されているように、容器30はまた、
弁320を介して水道水供給源に接続されている入口ライン318と、弁324
を介して容器を排水するための出口ライン322とをも含んでいる。好ましい実
施形態においては、容器30内の抽出物164は、同抽出物を酸素に晒すのを最
少にするために、処理中は、供給源166によって供給される不活性ガスと接触
状態に維持され且つ覆われる。供給源166からの不活性ガスはまた、いくつか
の実施形態においては、装置から濃縮された抽出物製品を集めた後に、装置のラ
イン及び濾過カートリッジから残留している濃縮物を吹き飛ばして回収するため
に、プロセスの終わりに使用することができる。
【0063】 装置30は、本発明に従って、コーヒー抽出物を脱水し且つ濃縮するために、
以下のように機能する。容器30内の濃縮されていない抽出物164は、例えば
、上記したように、本発明の抽出方法及び装置を使用することによって製造する
ことができる。抽出物164は、例えば重力によって、弁326及びライン32
8を介してポンプ314に給送することができる。これと代替的に又は同時に、
抽出物は、ライン330及び弁332を介して、抽出器の出口ラインから直接に
装置へ給送することができる。抽出物は、ブースターポンプによって、圧力ゲー
ジ334によって測定された抽出物を前置フィルタ312の中を通過させるのに
十分な圧力まで加圧される。前置フィルタの両側での圧力低下は、圧力ゲージ3
36によって前置フィルタの下流で測定された圧力をゲージ334によって測定
された上流の圧力と比較することによって決定することができる。既に述べたよ
うに、カートリッジ302、304、306、308内で脱水する前に抽出物内
の固体の濃度の決定を可能にするために、導電率計338が含まれている。
【0064】 抽出物は、次いで、R/Oポンプ316によって、フィルタカートリッジ30
2、304、306、308の作動圧力まで加圧される。抽出物は、次いで、ポ
ンプ316から、ライン340及び、各々、上流及び下流に配置されている圧力
ゲージ344及び346を含んでいる絞り弁342を介して、マニホルド348
へと通過する。他の実施形態においては、マニホルド上又は個々の濾過カートリ
ッジ302、304及び306上に、直に、圧力ゲージ/トランスジューサを配
置してもよい。抽出物164は、マニホルド348から、各々、ライン350、
ライン352及びライン354を介して、濾過カートリッジ302、304及び
306の各々の中を通過する。濃縮されていない抽出物164は、フィルタカー
トリッジの濃縮側に給送される。フィルタカートリッジの濃縮側内を流れる間に
、抽出物の溶剤成分の少なくとも一部分が、濾過膜を通過してフィルタカートリ
ッジの透過側へと流れ、このようにして、フィルタカートリッジの濃縮側により
濃縮されたコーヒー抽出物を形成し、フィルタカートリッジの透過側に比較的薄
い又は固体コーヒーを含まない透過水を形成する。濃縮されたコーヒー抽出物の
濃縮物は、次いで、フィルタカートリッジから流れ出て、各々、フィルタカート
リッジ302、304及び306のためのライン358、ライン360及びライ
ン362を介して、濃縮された抽出物マニホルド356内へと流れる。マニホル
ド356内の濃縮されたコーヒー抽出物は、ライン364を介してマニホルド3
66へと流れ、マニホルド366は、各々、ライン368及び370を介してフ
ィルタカートリッジ308及び310へ給送する。抽出物は、次いで、フィルタ
カートリッジ308及び310によって更に濃縮されて、濃縮されたコーヒー抽
出物の濃縮物を生成し、これは、フィルタカートリッジ308及び310からラ
イン374を介して濃縮された抽出物のマニホルド372内へと流れ込む。濃縮
された抽出物は、次いで、圧力ゲージ380を含んでいるラインを介し、スロッ
トルバルブ382を通って冷却器384へと流れる。スロットルバルブ382の
下流のライン378には、濃縮物の容積測定流体の流れを測定するための流量計
386と、濃縮された抽出物の固体成分を判定するための導電率計388とが含
まれている。導電率測定によって判定された濃縮物の流れの固体濃度が所望の製
品の値に合致した場合に、次いで、濃縮された抽出物は、弁392を開けること
によって、ライン390から採集製品として集められる。さもなければ、この抽
出物は、更に処理するために、ライン396に設けられた開放弁394を介して
タンク30へと再循環させることができる。
【0065】 透過水は、フィルタカートリッジから、ライン398、400、402及び4
04を介して集められ、マニホルド408内へ流れ込む。次いで、マニホルド4
08は、流量計412が設けられた透過水ライン410へ給送する。透過水は、
ラインに設けられた開放弁414を介して配水管へ送るか若しくは集められ、又
は所望ならば、ライン420に設けられた開放弁418を介してタンク30へ再
循環される。既に説明したように、いくつかの実施形態に対しては、濾過カート
リッジ302、304、306、308、310は、例えば、ポンプ316を逆
転させ及び/又は加圧された多量の透過水又は逆洗溶剤をマニホルド408へ供
給することによって、簡単に逆放出するか又は逆洗しても良い。このような実施
形態に対しては、濾過カートリッジ内の濾過媒体は、少なくとも部分的に洗浄さ
れ且つ再生され、濾過カートリッジの濃縮側から付加的なコーヒー固体を集めて
、逆洗過程において、濃縮された抽出物製品に追加しても良い。
【0066】 本発明に従って、コーヒー抽出物を脱水し且つ濃縮するために使用するための
濾過装置の第三の例示的な実施形態が図8に示されている。濾過装置500は、
装置の大きさ及び容量並びにフィルタカートリッジを除いて、図7既に図示した
装置300と構造及び作用が似ている。 設計及び機能が既に説明した装置300の対応する構成要素に似ている装置50
0の構成要素には、(当業者にとって明らかであるように、装置500のより大
きなサイズ及び容量を吸収するために、大きさ及び設計が本質的に異なるけれど
も)図7と同じ参照符号が付されており、ここでは別個に説明することはしない
。本発明の一つの特別な実施形態における濾過装置500は、約30ないし40
ガロン/分(114ないし151リットル/分)の公称設計の透過水の流量を有
する、改良されたFluid Solution モデル No.FSRO−6
00−IOVS Reverse Osmosis System(Fluid
Solution, Inc.、マサチューセッツ州、ローウェル)を含んで
いる。図示した実施形態において構成されているように、この装置は、食品/薬
品グレードの材料によって作られている。この装置は更に、いくつかの実施形態
においては、逆浸透/微細濾過技術の当業者にとって明らかなように、図示した
特定の構成要素の他に、種々の付加的な弁、スイッチ、圧力ゲージ、トランスジ
ューサ、温度プローブ、電子/マイクロプロセッサを基体とする監視/プロセス
ハードウエア及びソフトウエア等を含んでいても良い。装置500は、図示した
実施形態において構成されているように、5つの濾過カートリッジ502、50
4、506、508及び510を含んでいる。カートリッジ502及び504は
、平行に配列されており且つ互いに直列に結合されているカートリッジ506、
508及び510と直列に接続されている。平行なカートリッジ502及び50
4は、各々、ライン514及び516を介してカートリッジ502及び504に
接続されている入口マニホルド512によって原料を供給される。カートリッジ
502及び504からの濃縮物出力は、各々、ライン520及び522を介して
出口マニホルド518内へ流れ込み、マニホルド518からライン524を介し
てカートリッジ506内へ流れ込む。カートリッジ506からの濃縮物出力は、
ライン526を介してカートリッジ508へ給送され、カートリッジ508から
の濃縮物は、ライン528を介してカートリッジ510へ給送される。最終的な
濾過カートリッジ510によって製造された濃縮された濃縮物は、カートリッジ
から流れ出て集められるか又はライン530を介して再循環される。図示された
濾過カートリッジ502、504、506、508及び510の各々は、2つの
FILMTEC(登録商標)モデルNo.SW30−8040の螺旋状に巻かれ
たフィルタ膜部材を含んでいる。フィルタ膜部材は、各々、約28m2のフィル
タ膜面積を含んでいる。フィルタ膜部材のための最大作動圧力は、約600ない
し900psi(4137ないし6205kPa)の典型的な作動圧力において
約1015psi(6998kPa)である。
【0067】 既に説明したように、濃縮された消耗抽出物、例えば、コーヒー抽出物を生成
するための本発明の溶剤低減及び脱水方法は、本発明の抽出物製造方法及び装置
に対して種々の有益な特徴及び利点を提供する。例えば、コーヒー抽出物の製造
を含むいくつかの実施形態においては、既に述べた本発明の抽出方法によって製
造されたコーヒー抽出物を濃縮し且つ脱水して、例えば、少なくとも約6重量%
の固体コーヒーを含む更により高度に濃縮されたコーヒー抽出物を形成するため
に、図6を参考にして上記したような脱水プロセスを使用することができる。い
くつかの実施形態においては、少なくとも約10重量%の固体コーヒーを含むコ
ーヒー抽出物が形成でき、いくつかの実施形態においては、少なくとも約12重
量%の固体コーヒーを含むコーヒー抽出物が形成でき、いくつかの実施形態にお
いては、少なくとも約15重量%の固体コーヒーを含むコーヒー抽出物が形成で
き、いくつかの実施形態においては、少なくとも約20重量%の固体コーヒーを
含むコーヒー抽出物が形成でき、いくつかの実施形態においては、少なくとも約
25重量%の固体コーヒーを含むコーヒー抽出物が形成でき、いくつかの実施形
態においては、少なくとも約30重量%の固体コーヒーを含むコーヒー抽出物が
形成でき、いくつかの実施形態においては、少なくとも約40重量%の固体コー
ヒーを含むコーヒー抽出物が形成できる。更に、ここで述べた本発明の抽出及び
脱水方法によって製造された高度に濃縮された抽出物は、これらの抽出物が作ら
れる焙煎したコーヒーの変種の味及び香りの有効量を有利に保持することができ
る。このような高度に濃縮された抽出物は、低い水コーヒーの味の製品を必要と
する用途に有利に使用することができる。一つのこのような用途は、余分な水分
が不利な着氷及び最終的なアイスクリーム製品のきめの細かさの低下につながる
コーヒーアイスクリームの製造のための調味成分として、本発明の高度に濃縮さ
れたコーヒー抽出物を使用することを含む。更に、ここに記載した本発明による
濃縮方法によるコーヒー抽出物の濃縮及び脱水は、その中に含まれる所与の量の
固体コーヒーを有し、比較的低いトータルの製品重量及び体積を有する有効な量
の変種の味及び香り成分を含む濃縮されたコーヒー抽出物製品を有利に提供する
ことができる。例えば、抽出物の濃度を2倍に増すことによって、所与の量のコ
ーヒーの香り及び味(存在するコーヒーの量に比例する)に対して、コーヒー抽
出物製品の体積を同様に1/2に減らすことができ、製品の重量をほぼこの量だ
け減らすことができ、このようにして、実質的な輸送及び包装コストを節約し、
同様に、本発明を実施することによって得ることができる高い濃度レベルに対し
て、5、10、20、30、40、50又は60倍に濃度を増して、輸送、包装
及び貯蔵コストの更なる低減を実現することができる。
【0068】 更に、上記したように、本発明の抽出及び濃縮方法は、所与の装填量の焙煎さ
れたコーヒーを抽出することによって、種々の異なる香り及び味特性を有する濃
縮されたコーヒーの製造を可能にする。ここに記載した本発明の抽出方法の特性
は、コーヒーの抽出物のために使用される水が少なければ少ない程、製造された
抽出物内の固体コーヒーの濃縮レベルはより高くなる傾向があるだけでなく、抽
出機内に残っている非枯渇的に抽出された粉に隠れてより多くの味及び抽出でき
る固体コーヒーが残る傾向があるであろう。本発明の濃縮方法を使用すると、比
較的少量の水によって新しい焙煎されたコーヒーの装填を抽出することによって
、高度な濃縮コーヒー抽出物を製造することができ且つ“一回目の抽出による最
高品質の”コーヒー濃縮物として固めることができる。抽出器内の焙煎されたコ
ーヒーは、次いで、焙煎されたコーヒーを更に枯渇的に抽出し且つ抽出効率を改
良するために、抽出中に更に多量の水を使用する一以上の更なる抽出サイクルに
晒しても良い。これらの第二の引き続く抽出サイクルによって得られた抽出物は
、いくつかの実施形態においては、次いで、上記した本発明の濃縮方法を使用し
て脱水して、“一回目の抽出による最高品質の”濃縮物と似た全体の固体コーヒ
ーの濃度を有するようにすることができる。“一回目の抽出による最高品質の”
濃縮物と、引き続く抽出サイクルによって製造された脱水された濃縮物とは、次
いで混ぜ合わされ、“一回目の抽出による最高品質の”抽出物によって付与され
た比較的甘みのある味/香り特性と、焙煎されたコーヒーの二回目のすなわち引
き続く抽出によって生成された抽出物によって付与されるより苦く酸味のある味
/香り特性とのバランスを有する抽出物を生成することができる。これらの混ぜ
合わされた抽出物は、多くの従来技術によるコーヒー飲料製造方法によって作ら
れるより典型的な飲料品質のコーヒーの全体的な味/香りを有することが多い。
このような混ぜ合わされた抽出物は、調味剤として使用しても良く、又は、例え
ば、約1重量%ないし約4重量%の溶解した固体コーヒーを含む飲料の濃さの抽
出物に典型的な最終的な溶解した固体コーヒー濃度まで水によって薄めることに
よって元に戻しても良い。甘さと苦味/酸味との特定のバランスは、例えば、混
ぜ合わせられた抽出物内の“一回目の抽出による最高品質の”抽出物と次の抽出
によって作られた抽出物との相対的な比率を調節することによって、所望通りに
容易に調整することができる。“一回目の抽出による最高品質の”抽出物と、焙
煎されたコーヒーの次の抽出によって作られ、続いて脱水によって抽出物を濃縮
して作られた抽出物との全体の固体コーヒーの濃度がほぼ同じ実施形態に対して
、より深みがあり且つより甘い抽出物/飲料が望ましい実施形態のためには、混
合物に添加される“一回目の抽出による最高品質の”抽出物の量は、次の抽出及
び濃縮によって作られる抽出物の量より多くなければならず、より味わいがあり
且つより苦い抽出物/飲料が望ましい実施形態のためには、混合物に添加される
“一回目の抽出による最高品質の”抽出物の量は、次の抽出及び濃縮によって作
られる抽出物の量より少なくなければならず、より均一にバランスが取られた抽
出物/飲料が望ましい実施形態のためには、混合物に添加される“一回目の抽出
による最高品質の”抽出物の量は、次の抽出及び濃縮によって作られる抽出物の
量とほぼ同じであるべきである。
【0069】 本発明の抽出及び脱水方法は、概して、溶解された固体コーヒーの高いレベル
の濃縮度、例えば、少なくとも約6重量%の溶解した固体コーヒーを有する“一
回目の抽出による最高品質の”抽出物と、焙煎されたコーヒーのより完全な抽出
によって作られる他の抽出物と、を製造するための広範囲の自由度を提供するこ
とができ、これらは、各々、種々の比率で結合して特別注文の味/香り特性を有
する抽出物を製造することができ又は別個に異なる市場に販売することができる
【0070】 別の方法として、他の実施形態においては、一回の装入による焙煎されたコー
ヒーが一回の抽出で枯渇するまで抽出されて、一般的に入れられたコーヒーの典
型的な味特性を有する飲料濃さ又は飲料の濃さよりも薄い濃さの抽出物を製造す
ることができ、この抽出物は、続いて、上記のように脱水され且つ濃縮されて、
小さい体積及び重量を有する濃縮され且つ続いて水によって元に戻して一般的に
入れられたコーヒーの典型的な同じ味特性を有するコーヒー飲料を作ることがで
きる抽出物を作ることができる。コーヒー抽出物の味、品質及び貯蔵寿命は、本
発明の好ましい実施形態においては、酸素に長期間さらすことによって低下し得
るので、既に記載したように、製造及び処理中に抽出物にふれるための覆い/パ
ージガスとして、例えば、窒素のような不活性ガスを使用することによって、抽
出、脱水及びあらゆる引き続いて行われる処理及び包装中に、抽出物が大気に晒
されるのが最少にされる。
【0071】 本発明の機能及び利点は、以下の例から十分に理解できるであろう。以下の例
は、本発明の作用を例示することを意図したものであり、本発明の範囲の全てを
例示する物ではない。
【0072】 例1:引き続いて脱水が行われない一回の通過による抽出 図1ないし4に関連させて記載した工業的規模の抽出機を使用して、上に記載
した方法に以下に示す改良点を加えた方法を使用してコーヒー抽出物を製造した
。中間の黒さの仕上げに焙煎した約265ポンド(120キログラム)のコスタ
リカ、コロンビア及びスマトラコーヒー豆のブレンドを、4.0に設定したBu
rinコーヒー挽き器(HVG,Bunn−o−matic,Sprinfie
ld,IL)を使用して挽いた。Rotap篩いによる分析は、Tyler篩い
12、16及び18内に80%の残率を示し、残りの20%は、篩い20、30
、40、45及び底部のトレイへと通過した。
【0073】 容器を乾燥した挽いたコーヒーで満たして床を形成し、上記したように、華氏
193度で90psig(621kPa)に維持された熱湯で装置を湿らせた。
次いで、抽出物出口ライン23上の弁25を閉じ、入口ライン46を介して約4
0ガロン(341リットル)の熱湯を容器に添加して、約90psig(621
kPa)の最終的な容器圧力を生じさせ、次いで、既に説明したように、容器を
たたいて余分な空気を追い出し、次いで、加圧した空気によって約120psi
g(827kPa)まで加圧した。この圧力で約10分間、流すことなくコーヒ
ーを“圧力処理”した。この間、弁25は開けておいて抽出物が容器からステン
レス鋼の熱交換器(冷却器)内を流れるようにさせ、約2分間で、出て行く抽出
物の温度を華氏約165度から約55度に低下させ、収集容器内へと流れさせた
。容器内の圧力が約90psig(621kPa)まで下がったときに、水性溶
液入口ライン46内の弁47を開けることによって、容器内への熱湯の供給が再
開された。次いで、弁47を閉じる前に、90ガロン(341リットル)の追加
の熱湯をコーヒー床を通過させた。容器から流れ出す抽出物が観察されなくなっ
たときに、120psig(827kPa)で容器に加圧空気を供給して床から
残っている抽出物を追い出して集めた。265ポンド(120キログラム)の乾
燥したコーヒーからの抽出物の全収量は、約100ガロン(376リットル)で
あった。
【0074】 味及び香りの試験によって、この抽出物が、変種の成分を保持し且つほぼ酸味
がないはっきりとしたコーヒーの味を備えた優れた甘さを有すると判定された。
この抽出物は、Brixの読みが約8.0(約6.5%溶解物質が溶解した)で
あり且つ抽出物1ポンド(0.453キログラム)当たり約7ポンド(3.18
キログラム)の水で元に戻して通常のドリップして入れた濃さであるが優れた甘
さ及び味を備えたコーヒー飲料を作ることができる。
【0075】 例2:引き続く二回目の抽出物の脱水を伴う二回の通過による抽出及び混ぜ合 わせたコーヒー抽出物の生成 以下に示す変更点を有する上に記載した方法を使用してコーヒー抽出物を製造
するために、図1ないし4に関連して記載した工業的規模の抽出機を使用した。
約200ポンド(91キログラム)のスマトラコーヒー豆を、例1において上記
したように焙煎し且つ挽いた。抽出容器に乾燥した挽いたコーヒーを充填し、例
1における加圧された空気の代わりにこの例では加圧された窒素を利用した点を
除いて例1に対して既に記載したようにして約60ガロン(227リットル)の
一回目の通過によるコーヒー抽出物を製造した。また、例1における、ガスによ
って床から残っている抽出物を追い出す直前になされたコーヒー床への追加の熱
湯の通過のステップもこの例においては省略した。一回目の通過による200ポ
ンド(91キログラム)の乾燥コーヒーからの全収量は、約60ガロン(227
リットル)であった。この抽出物を固めた。
【0076】 一回目の通過による抽出物を作るために既に使用したものと同じ装入量の
挽いたコーヒーを使用したこと及び圧力処理ステップに引き続いてすぐに容器か
ら抽出物を集めた後であって、窒素によって床から残っている抽出物を追い出す
前に、例1において上記したのと同じやり方で、コーヒー床に60ガロンの追加
の熱湯を通した以外は、上記したのと同様にして二回目の通過による抽出物を生
成した。二回目の通過による抽出物の全収量は約120ガロン(454リットル
)であった。
【0077】 次いで、二回目の通過による抽出物を、図6に関連して上記した、PROS
Y モデルNo.400シリーズReverse Osmosis Syste
m(平行に配列させた4つのモデルNo.4921S Koch微細濾過膜カー
トリッジによって構成した)を使用して脱水した。この装置は、上記したように
、抽出物がクロスフロー形態でフィルタ部材の中を圧送され、濃縮された濃縮物
が抽出物供給容器へと再循環されるマルチパス/再循環モードで作動させた。こ
の装置は、約60ガロン(227リットル)の水性溶剤が透過水として装置から
集められるまで、この形態で作動させた。次いで、結果的に得られた濃縮された
抽出物を、同じ割合で、上で製造した一回目の通過による抽出物と混ぜ合わせて
、混ぜ合わせた濃縮されたコーヒー抽出物を生成した。
【0078】 味及び香りの試験によって、この抽出物は、甘味成分と苦み/酸味成分とに関
して良くバランスがとれたはっきりとしたコーヒーの味を備えていると判定され
た。この抽出物はまた、これが作られた焙煎されたスマトラコーヒーを示す変種
の成分を維持しているとも判定された。この抽出物は、Brixの読みが約8.
0(約6.5%溶解物質が溶解した)であり且つ抽出物1ポンド(0.453キ
ログラム)当たり約7ポンド(3.18キログラム)の水で元に戻して通常のド
リップして入れた濃さであるが望ましい味及び香り成分を含む良くバランスのと
れたコーヒーの味を備えたコーヒー飲料を作ることができる。
【0079】 例3:高度に濃縮されたコーヒー抽出物を製造するために、引き続きの脱水を
伴う一回の通過による抽出 単一の中心に取り付けられた原料給送ラインと弁とを有するドーム形状の上方
プレートを有する以外は、図1ないし4に関連して記載したものと似た工業的規
模の抽出機に、機械的な錐による給送装置によって原料を供給した。この例に対
して使用された工業的な抽出機は、約1300ポンド(590キログラム)の焙
煎した挽いたコーヒーを抽出するように設計された約62.5立方フィート(1
.77立方メートル)の内部容量を有していた。例2に記載した約1300ポン
ド(590キログラム)の挽いたコーヒーを抽出機に給送し、次いで、原料給送
ライン上の弁を閉めた。
【0080】 床を形成する乾燥した挽いたコーヒーを容器に充填し、最初に抽出機に追加さ
れた約250ガロン(946リットル)の熱湯がライン23を介する底部スクリ
ーンを介して及び接線方向のライン42及び55を介して抽出機に添加される以
外は上記した方法と同様の方法で、この装置を華氏193度で90psig(6
21kPa)に維持された供給源からの熱湯で装置を湿らせた。250ガロン(
946リットル)で通気ラインを閉じ、追加の約50ガロン(189リットル)
の熱湯をライン46及び噴水ヘッド63を介して閉じられた抽出機に追加し、抽
出機の内部圧力を約40ないし50psig(276ないし345kPa)まで
上昇させた。この圧力で約30分間、流すことなくコーヒーを“圧力処理”した
。この間、弁25は制御可能に開けておいて抽出物が容器から約6ないし8ガロ
ン(23ないし30リットル)/分の流量でかごフィルタを介してステンレス鋼
の熱交換器(冷却器28)(抽出物の温度を華氏約70度の温度まで冷却させる
)内を通過させ、収集容器内へと流れさせた。次いで、約600ガロン(227
1リットル)の追加の熱湯がコーヒー床内を通過せしめられるまで、水性溶剤入
口ライン46内の弁47を開け且つ上記した圧力で且つ約6ないし8ガロン(2
3ないし30リットル)/分の制御された流速で熱湯を抽出機へ圧送することに
よって、容器への熱湯の供給が約40psig(276kPa)の制御された供
給圧力で再度確立され、達成された時点で、流れが遮断され、弁47が閉じられ
る。容器から流れ出す抽出物が観察されなくなったときに、加圧された窒素が容
器に供給され、床から残っている抽出物(約100ガロン(379リットル))
を追い出して集めた。1300ポンド(590キログラム)の乾燥したコーヒー
からの抽出物の全収量は、約1000ガロン(3760リットル)であった。
【0081】 次いで、1000ガロン(3760リットル)の上記の抽出物を、図7に関
連して上記した、Fluid SolutionモデルNo.10037Rev
erse Osmosis System(15個のFILMTECモデルNo
.BW30−4040Reverse Osmosis Systemカートリ
ッジによって構成した)を使用して脱水した。この装置は、上記したように、抽
出物がクロスフロー形態でフィルタ部材の中を圧送され、濃縮された濃縮物が抽
出物供給容器へと再循環されるマルチパス/再循環モードで作動させた。この装
置は、約850ガロン(3218リットル)の水性溶剤が透過水として装置から
集められるまで、この形態で作動させた。
【0082】 味及び香りの試験によって、この濃縮された抽出物は、甘味成分と苦み/酸味
成分とに関して良くバランスがとれたはっきりとしたコーヒーの味を備えている
と判定された。この抽出物はまた、これが作られた焙煎されたスマトラコーヒー
を示す変種の成分を維持しているとも判定された。この抽出物は、Brixの読
みが約30(約25重量%溶解物質が溶解した)であり且つ抽出物1ポンド(0
.453キログラム)当たり約30ポンド(14キログラム)の水で元に戻して
通常のドリップして入れた濃さであるが望ましい味及び香り成分を含む良くバラ
ンスのとれたコーヒーの味を備えたコーヒー飲料を作ることができる。
【0083】 以上、種々の実施形態及び特定の例を参考にして本発明を示し且つ上記したけ
れども、本発明は、記載した実施形態又は例に限定されるものではなく、本発明
の教示は種々の方法で当業者によって実施されてもよことが理解されるべきであ
る。当業者は、ここに記載した全てのパラメータ及び形状が例示であること及び
実際のパラメータは本発明の装置及び方法が使用される特定の用途に依存するで
あろうことを容易に理解するであろう。当業者は、ほんの日常的な実験を使用し
て、ここに記載した本発明の特定の実施形態に対する多くの等価物を認識するで
あろう。従って、上記の実施形態は例示的にのみ提供されたものであり、特許請
求の範囲及びその等価物の範囲内で、特別に記載したもの以外を実施しても良い
ことは理解されるべきである。本発明は、ここに記載した個々の特徴、装置又は
方法に向けられている。更に、このような特徴、装置又は方法が互いに矛盾しな
いならば、このような特徴、装置又は方法の二以上を組み合わせたあらゆる組み
合わせが本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一つの実施形態による、固体原料から消耗抽出物を製造するための装
置の概略図である。
【図2】 頂部から見た図1に示した装置の概略図である。
【図3】 多孔質のスクリーンを含むフィルタ部材の一つの実施形態を示す、頂部から見
た図1の装置の断面図である。
【図4】 容器の包囲された内側容積と内部構造とを示している、側部から見た図1の装
置の断面図である。
【図5】 本発明のいくつかの実施形態による、消耗抽出物を濃縮するためのフィルタ装
置の一部分の概略図である。
【図6】 本発明の一つの実施形態による、濾過に基づく抽出物濃縮装置のプロセスフロ
ーチャートである。
【図7】 本発明のもう一つ別の実施形態による、濾過に基づく抽出物濃縮装置のプロセ
スフローチャートである。
【図8】 本発明の一つ別の実施形態による、濾過に基づく抽出物濃縮装置のプロセスフ
ローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B027 FB22 FB24 FC10 FQ07 FQ19 4D006 GA03 GA07 HA41 HA61 HA95 JA02Z JA08C JA53Z JA56Z JA63Z JA66Z KA12 KA15 KA31 KA43 KA46 KA55 KA67 KB30 KC03 KC13 KC14 KC15 KE06P KE06Q KE19P MA03 MA04 MA06 MA22 MB02 MB05 MC01 MC03 MC15 MC17 MC29 MC30 MC37 MC48 MC49 MC54 MC54X MC62 PA03 PB12 PC11 4D019 AA03 BA02 BA05 BA13 BB02 BB08 CB02 CB04 CB09 4D056 AB12 AC22 BA16 CA10 CA21 CA22 CA26 CA31 CA33 CA39 CA40 DA02 DA04 DA05

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消耗抽出物内の消耗材料の濃度を増大させる方法であって、 a.前記抽出物をフィルタの濃縮側に供給することと、 b.同抽出物の溶媒成分の少なくとも一部分を濾過媒体を通過させて、フィル
    タの透過側に透過水を生成させる一方で、同フィルタの濃縮側に前記消耗材料の
    少なくとも一部分を保持させ、それによって、前記消耗材料がより濃縮された、
    溶媒が減らされた消耗抽出物を、前記フィルタの濃縮側に形成することと、 c.前記溶媒が減らされた抽出物を集めることと、 を含む方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法であって、 前記前記フィルタの透過側から前記透過水を集めることを、前記ステップ(b
    )の後に更に含む方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の方法であって、 前記集められた透過水を多量の固体原料内を通して流すことによって、前記集
    められた透過水と共に第2の抽出物を形成することを更に含む方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の方法であって、 消耗溶媒を多量の固体原料内を通して流すことによって、前記消耗抽出物を形
    成することを、ステップ(a)の前に更に含む方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の方法であって、 ステップ(a)の前に、 i.固体原料の床を形成することと、 ii.多量の溶媒を前記床に供給することと、 iii.前記溶媒と床とを、所定の制御可能な圧力レベルまで加圧することと、 iv.非流動状態下で、所望の期間に亘って、結果として得られる圧力を維持す
    ることと、 V.前記床からの前記消耗抽出物の流れを確立することと、 vi.ガスによって、前記床から、付加的な消耗抽出物を除去することと、 を更に含む方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の方法であって、 前記ガスが不活性ガスである方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の方法であって、 前記濾過媒体が少なくとも一つのポリマー濾過膜である方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の方法であって、 前記濾過膜が逆浸透膜を含む方法。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の方法であって、 前記濾過膜が微細濾過膜を含む方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の方法であって、 少なくとも前記ステップ(b)の一部分中に、前記フィルタの濃縮側に適用さ
    れる上流の圧力が、同フィルタの透過側に適用される下流圧力よりも高い圧力に
    維持される方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の方法であって、 前記上流の圧力は、ステップ(a)において、前記フィルタの濃縮側に供給さ
    れる抽出物を加圧することによって形成される方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の方法であって、 前記抽出物が、前記抽出物をポンプによって圧送することによって加圧される
    方法。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の方法であって、 前記抽出物が圧縮ガスによって加圧される方法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の方法であって、 前記ガスが不活性ガスである方法。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の方法であって、 ステップ(b)中に、ステップ(a)において前記フィルタの濃縮側に供給さ
    れる中の溶媒成分の少なくとも約50%が同フィルタの透過側へ通過せしめられ
    る、方法。
  16. 【請求項16】 請求項2に記載の方法であって、 ステップ(c)の後に、 d.前記フィルタの透過側に、多量の逆洗溶媒を供給することによって、消耗
    可能な逆洗溶媒によって前記濾過媒体を逆洗することと、前記逆洗溶媒を前記濾
    過媒体を通して前記フィルタの濃縮側に通過させ、それによって、前記フィルタ
    媒体の濃縮側上に層を形成している消耗材料の少なくとも一部分を取り除くこと
    と、及び前記フィルタの濃縮側から取り除かれた消耗材料と共に前記逆洗された
    溶媒を集めることと、を更に含む方法。
  17. 【請求項17】 請求項1に記載の方法であって、 前記消耗材料が、焙煎されたコーヒーの水性抽出物を含んでいる方法。
  18. 【請求項18】 請求項5に記載の方法であって、 前記固体原料が、焙煎されたコーヒーと、水を含む消耗溶媒とを含む方法。
  19. 【請求項19】 請求項1に記載の方法によって製造された溶媒が減らされ
    た消耗抽出物。
  20. 【請求項20】 請求項17に記載の方法によって製造された水が減らされ
    たコーヒー抽出物。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の水が減らされたコーヒー抽出物であっ
    て、 少なくとも約6重量%の溶解された固体コーヒーを含んでいるコーヒー抽出物
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の水が減らされたコーヒー抽出物であっ
    て、 少なくとも約10重量%の溶解された固体コーヒーを含んでいるコーヒー抽出
    物。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の水が減らされたコーヒー抽出物であっ
    て、 少なくとも約15重量%の溶解された固体コーヒーを含んでいるコーヒー抽出
    物。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の水が減らされたコーヒー抽出物であっ
    て、 少なくとも約20重量%の溶解された固体コーヒーを含んでいるコーヒー抽出
    物。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の水が減らされたコーヒー抽出物であっ
    て、 少なくとも約25重量%の溶解された固体コーヒーを含んでいるコーヒー抽出
    物。
  26. 【請求項26】 請求項25に記載の水が減らされたコーヒー抽出物であっ
    て、 少なくとも約30重量%の溶解された固体コーヒーを含んでいるコーヒー抽出
    物。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載の水が減らされたコーヒー抽出物であっ
    て、 少なくとも約40重量%の溶解された固体コーヒーを含んでいるコーヒー抽出
    物。
  28. 【請求項28】 多量の焙煎されたコーヒーの抽出によって得られた水性の
    コーヒー抽出物であって、 前記多量の焙煎されたコーヒーが、少なくとも一つの選択された種類の焙煎さ
    れたコーヒーを含んでおり、当該抽出物は、少なくとも約15重量%の溶解され
    た固体コーヒーを有しており、前記少なくとも一つの選択された種類の焙煎され
    たコーヒーを他の種類の焙煎されたコーヒーから特徴付ける変種の味及び香り成
    分の有効量を保持している、コーヒー抽出物。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載の水性コーヒー抽出物であって、 少なくとも約20重量%の溶解された固体コーヒーを含んでいる、コーヒー抽
    出物。
  30. 【請求項30】 請求項29に記載の水性コーヒー抽出物であって、 少なくとも約25重量%の溶解された固体コーヒーを含んでいる、コーヒー抽
    出物。
  31. 【請求項31】 請求項30に記載の水性コーヒー抽出物であって、 少なくとも約30重量%の溶解された固体コーヒーを含んでいる、コーヒー抽
    出物。
  32. 【請求項32】 請求項31に記載の水性コーヒー抽出物であって、 少なくとも約40重量%の溶解された固体コーヒーを含んでいる、コーヒー抽
    出物。
  33. 【請求項33】 混ぜ合わされたコーヒー抽出物を製造するための方法であ
    って、 a.多量の焙煎されたコーヒーを多量の水性溶媒によって抽出して、第一の値
    の溶解された固体コーヒーの濃度を内部に有する一回目の通過によるコーヒー抽
    出物を生成することと、 b.ステップ(a)において予め抽出された同量の焙煎されたコーヒーを、付
    加される多量の水性溶媒によって抽出して、前記第一の値よりも小さい第二の値
    の溶解された固体コーヒーの濃度を内部に有する二回目の通過によるコーヒー抽
    出物を形成することと、 c.多量の水性溶媒を除去することによって、前記二回目の通過によるコーヒ
    ー抽出物から多量の水性溶媒を除去することによって、同二回目の通過によるコ
    ーヒー抽出物内に溶解された固体コーヒーの濃度を増大させることと、 d.前記一回目の通過によるコーヒー抽出物を、ステップ(c)において濃縮
    された多量の二回目の通過によるコーヒー抽出物と混ぜ合わせて、混ぜ合わせら
    れた抽出物を形成することと、を含む方法。
  34. 【請求項34】 請求項33に記載の方法であって、 ステップ(c)において、前記二回目の通過によるコーヒー抽出物内の溶解さ
    れた固体コーヒーの濃度が、同コーヒー抽出物から多量の水性溶媒を濾過によっ
    て除去することによって増大せしめられる方法。
  35. 【請求項35】 請求項33に記載の方法であって、 ステップ(d)において、前記一回目の通過によるコーヒー抽出物の量が、ス
    テップ(c)において濃縮された前記二回目の通過によるコーヒー抽出物の量よ
    りも多い方法。
  36. 【請求項36】 請求項33に記載の方法であって、 ステップ(d)において、前記一回目の通過によるコーヒー抽出物の量が、ス
    テップ(c)において濃縮された前記二回目の通過によるコーヒー抽出物の量よ
    りも少ない方法。
  37. 【請求項37】 請求項33に記載の方法であって、 ステップ(d)において、前記一回目の通過によるコーヒー抽出物の量と、ス
    テップ(c)において濃縮された前記二回目の通過によるコーヒー抽出物の量と
    が本質的に等しい方法。
  38. 【請求項38】 請求項33に記載の方法であって、 ステップ(c)において、前記二回目の通過によるコーヒー抽出物の濃度が、
    ほぼ前記第一の値まで増大せしめられる方法。
  39. 【請求項39】 請求項38に記載の方法であって、 ステップ(d)において、前記一回目の通過によるコーヒー抽出物の量が、ス
    テップ(c)において濃縮された前記二回目の通過によるコーヒー抽出物の量と
    本質的に等しい方法。
  40. 【請求項40】 請求項33に記載の方法によって製造された、混ぜ合わせ
    られたコーヒー抽出物。
  41. 【請求項41】 請求項33に記載の方法であって、 前記混ぜ合わせられた抽出物が、少なくとも約6重量%の溶解された固体コー
    ヒーの濃度を有する方法。
  42. 【請求項42】 請求項41に記載の方法によって製造された混ぜ合わせら
    れたコーヒー抽出物。
  43. 【請求項43】 請求項41に記載の方法であって、 ステップ(d)の後に、 e.溶解された固体コーヒーの濃度が約1重量%ないし約4重量%であるよう
    に、前記混ぜ合わせられた抽出物を水性溶媒によって薄められること、を更に含
    む方法。
  44. 【請求項44】 請求項43に記載の方法によって製造されたコーヒー飲料
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