JP2003526538A - 熱可塑性インクで印刷板にインク付けする方法とそれに用いられるインクタンク - Google Patents

熱可塑性インクで印刷板にインク付けする方法とそれに用いられるインクタンク

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JP2003526538A
JP2003526538A JP2000615225A JP2000615225A JP2003526538A JP 2003526538 A JP2003526538 A JP 2003526538A JP 2000615225 A JP2000615225 A JP 2000615225A JP 2000615225 A JP2000615225 A JP 2000615225A JP 2003526538 A JP2003526538 A JP 2003526538A
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ヴォルデール,ローラン ドゥ
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ヴォルデール,ローラン ドゥ
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
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    • B41F17/001Pad printing apparatus or machines

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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明はパッド印刷に用いられる、熱可塑性インクで、ホルダーに取り付けられた印刷板にインク付けする方法に関するものであって、ホルダーと熱可塑性インクを充填したインクタンクの間に相対的運動が維持され、ホルダまたはインクタンク、あるいは両方のこれらの構成部品が熱可塑性インクに要求される温度に加熱されることを特徴とする。本発明はまたこの方法で使用されるインクタンクにも関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明はパッド印刷に用いられ、熱可塑性インクで、ホルダーに取り付けられ
た印刷板にインク付けする方法に関するものであって、ホルダーと熱可塑性イン
クを充填したインクタンクの間に相対的運動が維持されることを特徴とする。
【0002】 ガラス、陶器、磁器などの素材への印刷には、いわゆる熱可塑性インクが主に
用いられる。かかるインクは室温で濃厚な糊の粘度を有する。印刷の際、このイ
ンクはおよそ80℃に加熱され、それによって流動性が高くなる。印刷後、印刷
された素材の上の流動性の高いインクは室温まで冷却され、その後再度凝固する
。基材の上の印刷は、ある時間、高温(800℃前後)で印刷物を焼くことによ
って固定される。これによってインクはガラス化し、素材に溶融する。結果とし
て、接着性の強い印刷は、皿洗い機で何度も洗浄しても、色落ちしたり、摩耗し
ない。
【0003】 シルクスクリーン印刷は、良好な品質を得るために熱可塑性インクでガラスに
印刷するのに現在用いられている方法である。
【0004】 既知のシルクスクリーン技術において、プラスチック材料または金属製のスク
リーンが用いられるが、最高100℃の温度に耐えなければならず、スクリーン
は木製または金属製の枠に取り付けられている。スクリーンは、不透過性の層に
よって覆われ、素材に印刷される絵柄を形成するためにスクリーンをインクが通
過しなければならない箇所だけが透過性である。
【0005】 糊状の熱可塑性インクはスクリーンの上に置かれる。熱可塑性インクが流動性
になるように、スクリーンが加熱される。
【0006】 プラスチック材料または金属製のドクターブレードによって、ガラス、陶器ま
たは磁器の製品に直接絵柄を見せる開口部だけを通って、熱可塑性インクがスク
リーンから押し出される。この方法には次の限界がある: −スクリーンを形成する糸の密度が物理的に限定される、スクリーンの使用に
よる解像度の限界; −平坦で円筒形のものへの印刷にしか使用できない; −印刷されるものの表面が内側または外側に曲がったとたんに品質が急に低下
する。
【0007】 シルクスクリーン印刷のほかに、パッド印刷として周知の技術も使用できる。
【0008】 熱可塑性インクを用いるパッド印刷はこれまであまり成功していないが、それ
は信頼性が低く、安定した品質が得られないからである。
【0009】 「パッド印刷」として知られている技術においては彫った印刷板が用いられ、
第一段階でその全面にインクが付けられ、ついで余分なインクがドクターブレー
ドで掻き取られ、インクダクトなどの中に回収される。これによって彫った部分
にだけにインクが残る。
【0010】 これに関わる様々な作業は次のように要約できる: 1)スラブ(インク練り盤)付きドクターブレードホルダーは印刷板から離さ
れ、インク付け段階の間、印刷板から離隔して維持される。 2)スラブ付きドクターブレードホルダーは、インク付け段階の間、印刷板に
対してその長手方向に移動する。 3)インク付け段階の後、ドクターブレードは印刷板と接触させられる。 4)ドクターブレードは印刷板に対して移動される;彫られた部分を除いて、
インクが掻き取られ、インクタンクに回収される。
【0011】 明らかなごとく、スラブ付きドクターブレードホルダーの印刷板に対する相対
的運動は、これらの部分の静止印刷板に対する運動と、その逆の、両方の結果で
あり、結果的に印刷板とドクターブレードとスラブは反対方向に移動させること
ができる。
【0012】 ドクターブレードは、板の一部にインクが付けられこれから掻き落とされなけ
ればならない、この印刷板と鋭角をなすように、印刷板に対してつねに調整され
る。
【0013】 一般的に利用されている、先に簡潔に述べた技術には一連の欠点があり、それ
は次のように要約できる: a)印刷板にドクターブレードから圧力がかかるので、印刷板は摩耗しやすい
。インクを十分に掻き落とすことは絶対必要なので、上述のごとくドクターブレ
ードを設置したときに、ドクターブレードが印刷板に強く押しつけられることが
要求される。 b)毎回、2つの運動が要求され、それは次のように要約できる:印刷板に対
してドクターブレードが相対運動している間のドクターブレードナイフの上下運
動。
【0014】 熱可塑性インクが用いられ、一定の制御された温度に維持しなければならない
ので、このシステムには多くの問題が伴う。それらは次のように要約できる: −ドクターブレードナイフは印刷板に強く押しつけられることが必要なので、
印刷板とドクターブレードナイフがひどく摩耗し、それによって印刷品質は大き
なマイナスの影響を受ける。 ―絶え間なく加熱と冷却されるドクターブレードナイフの上下運動の間、温度
を一定のレベルに保つ問題、その結果、ドクターブレードナイフは硬化したイン
クですぐに「汚染される」。
【0015】 上記の欠点が組み合わされることによって、一定の印刷品質での生産がほとん
ど不可能になる。
【0016】 本発明の目的は、この既知の技術の欠点を解消し、技術的に信頼できる手段で
、印刷板の長寿命を保証し、熱可塑性インクの信頼できる使用を可能にする方法
と装置を規定することである。
【0017】 本発明によれば、この目的を可能にするために、ホルダーまたはインクタンク
、あるいはこれらの構成部品の両方が、熱可塑性インクに必要な温度まで加熱さ
れる。
【0018】 可能な第一の実施態様において、インクタンクとして、電気的に加熱されたイ
ンクタンクが用いられ、変形しない材料の一体構成部品の形で堅い金属またはプ
ラスチック材料などの、硬質材料の円形または卵形のドクターブレードを備え、
円形または卵形の溝がスナップ接続で前記ドクターブレードを取り付けるために
、さらに接着によってこの構成部品に前記ドクターブレードを取り付けるために
周縁に設けられる。
【0019】 可能な別の実施態様によれば、加熱インクタンクと少なくとも一つのドクター
ブレードの組み合わせからなる装置が用いられ、印刷板と接触するその少なくと
も底部縁が、掻き取られる印刷板のインク付けされた部分に対して測定したとき
、負の角度で印刷板に対して調節され、ドクターブレードの位置を変えることな
しに、一方では、印刷板にインク付けする方向に、他方では、反対方向つまり、
印刷板からインクを掻き取る方向に、印刷板に対するドクターブレードの相対的
運動が発生する。
【0020】 本発明はまた本発明の枠内で使用されるクローズドインクタンクにも関係する
ものである。
【0021】 本発明のその他の詳細と利点は、本発明に従って熱可塑性インクとインクタン
クを使用して、ホルダーに取り付けられた印刷板にインクを付ける方法から明ら
かになるだろう。参照番号は付属の図面を示すものである。
【0022】 図1から4は従来のパッド印刷法を概念的に示すものである。
【0023】 図5は加熱された印刷板ホルダーを備えたクローズドインクタンクを概念的に
示すものである。
【0024】 図6は加熱された印刷板を備えたクローズドインクタンクを概念的に示すもの
である。
【0025】 図7は加熱されたホルダーを備えたクローズドインクタンクを概念的に示すも
のである。
【0026】 図8は加熱されたインクタンクを備えたクローズドインクタンクを概念的に示
すものである。
【0027】 図9は加熱された印刷板ホルダーを備えたクローズドドクターブレードチャン
バを概念的に示すものである。
【0028】 図10は加熱された印刷板を備えたクローズドドクターブレードチャンバを概
念的に示すものである。
【0029】 図11はクローズドで加熱されたドクターブレードチャンバを概念的に示すも
のである。
【0030】 図1から4に示した方法は、パッド印刷技術におけるインク付けの様々な過程
を概念的に、しかし明瞭に図示している。
【0031】 1は印刷板であってホルダー2内に固定され、その深まった部分がインクチャ
ンバ3を形成し、その中に印刷板1から掻き落とされたインクが回収される。原
則として、印刷板にインク付けする装置はつねにインクスラブ4とドクターブレ
ード5を含む。これらの構成部品は本書には詳細を述べない手段によって別個に
上下運動する。
【0032】 明らかなごとく、印刷板に対するスラブを備えたドクターブレードホルダーの
相対的運動は静止印刷板に対するこれらの構成部品の運動と、その逆の両方の結
果であり、したがって、印刷板とスラブ付きのドクターブレードは反対方向に移
動できる。
【0033】 一般的に利用されている、簡潔に述べた技術には一連の欠点があり、それは次
のように要約できる: a)ドクターブレードは、板の一部にインクが付けられ、これから掻き落とされ
なければならない、この印刷板と鋭角をなすように、印刷板に対してつねに調整
される。 b)ドクターブレードは印刷板に圧力をかけるので、印刷板はひどく摩耗する。
インクを十分に掻き落とすことは絶対必要条件であり、それにはa)に記載のご
とくドクターブレードを設置するときに、印刷板に対してドクターブレードの高
い圧力が要求される。 c)毎回、2つの運動が要求され、それは次のように要約できる:印刷板に対し
てドクターブレードが運動している間のドクターブレードナイフの上下運動。
【0034】 熱可塑性インクは一定の制御された温度に維持しなければならないので、上述
の方法には多くの問題が伴う。それらの問題は、すなわち、 ・ドクターブレードナイフは印刷板に強く押しつけられることが必要なので、印
刷板とドクターブレードナイフがひどく摩耗し、それによって印刷品質は大きな
マイナスの影響を受ける。 ・絶え間なく加熱と冷却されるドクターブレードナイフの上下運動の間、温度を
一定のレベルに保つ問題、その結果、ドクターブレードナイフは硬化したインク
ですぐに「汚染される」。
【0035】 上記の欠点が組み合わされることによって、一定の印刷品質での生産がほとん
ど不可能になる。
【0036】 次に、本発明によれば、熱可塑性インクが使用されるので、加熱された印刷板
ホルダー4またはクローズドで、加熱されたインクタンクが用いられるが、すぐ
に分かるように、これら構成部品の両方が加熱され得る。
【0037】 方法の異なる実施態様と、ここで使用されるホルダーまたはインクタンクは以
下に開示される。
【0038】 図5による実施態様において、印刷板ホルダー7内に固定された印刷板6が使
用される。8は、ホルダー9を備えたインク付けチャンバを指す。したがって、
この実施態様では、印刷板ホルダー7だけが加熱される。
【0039】 図6は本発明の代替実施態様であり、それによれば印刷板6が加熱されるが、
印刷板ホルダー7もインク付けチャンバ8も加熱されない。先に述べたごとく、
上述の実施態様の組み合わせも考えられる。
【0040】 図7による実施態様において、インク付けチャンバホルダー9だけが加熱され
、図8によればインク付けチャンバ8だけが加熱される。本発明の精神において
、図5から8による実施態様は両方とも互いに組み合わせ可能である。
【0041】 図9−11によるクローズドチャンバ10はこの用途とともに使用されるイン
ク付けチャンバのきわめて注目すべき実施態様に関するものである。クローズド
インク付けチャンバはここでは後述の実施態様に従って組み合わされている;す
なわち a)(図9)ここでインク付けチャンバ10は加熱された印刷板ホルダー7と組
み合わせて用いられる; b)(図10)ここで、印刷板6だけが加熱される; c)(図11)この実施態様において、インク付けチャンバ10だけが加熱され
る。
【0042】 本発明の精神において、図9−11による実施態様は互いに組み合わせてもよ
い。
【0043】 インク付けチャンバ10はとくに魅力的な実施態様である。それは、ハウジン
グ11から成り、2本のドクターブレード12との組合せで、完全なクローズド
インク付けチャンバ13を形成する。
【0044】 インク付けチャンバ内に存在するインク14は印刷板に塗布され、同時に両方
のドクターブレード8によって印刷板から掻き取られる。
【0045】 印刷板6に対して調節されるドクターブレード8の特定の角度のために、クロ
ーズドインク付けチャンバの「インク付け隙間」が実現され、それは熱可塑性イ
ンクの使用にきわめて有利である。
【0046】 図9,10と11に図示したタイプのクローズドインク付けチャンバの導入に
よって、熱可塑性インクの使用に理想的な条件が作り出される。
【0047】 本発明による方法と、ここに用いられたクローズドインク付けチャンバの顕著
な利点は、次のように要約できるであろう: a)クローズドインク付けチャンバとドクターブレードチャンバメカニズムの両
方の上下運動がないので、それらは冷却され得ない。 b)本方法に従って使用される消費熱可塑性インクの量を抑えているので、一定
温度の維持がより簡単である。 c)印刷板に対するドクターブレードチャンバまたはインクポットの圧力が低い
ので、印刷板の摩耗が最小限度。 d)印刷板とインクは、きわめて短い交換時間で、容易に交換できる。 e)清掃によるインク損失がきわめて小さいので、インク消費がきわめて経済的
。 f)使用熱可塑性インクの量が抑えられ、インクタンクを有しないので、室温で
始動したとき、スイッチを入れてからより短い時間で機械が動作温度になる。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年5月16日(2001.5.16)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明はパッド印刷に用いられ、熱可塑性インクで、ホルダーに取り付けられ
た印刷板にインク付けする方法に関するものであって、ホルダーと熱可塑性イン
クを充填したインクタンクの間に相対的運動が維持されることを特徴とする。
【0002】 ガラス、陶器、磁器などの素材への印刷には、いわゆる熱可塑性インクが主に
用いられる。かかるインクは室温で濃厚な糊の粘度を有する。印刷の際、このイ
ンクはおよそ80℃に加熱され、それによって流動性が高くなる。印刷後、印刷
された素材の上の流動性の高いインクは室温まで冷却され、その後再度凝固する
。基材の上の印刷は、ある時間、高温(800℃前後)で印刷物を焼くことによ
って固定される。これによってインクはガラス化し、素材に溶融する。結果とし
て、接着性の強い印刷は、皿洗い機で何度も洗浄しても、色落ちしたり、摩耗し
ない。
【0003】 シルクスクリーン印刷は、良好な品質を得るために熱可塑性インクでガラスに
印刷するのに現在用いられている方法である。
【0004】 既知のシルクスクリーン技術において、プラスチック材料または金属製のスク
リーンが用いられるが、最高100℃の温度に耐えなければならず、スクリーン
は木製または金属製の枠に取り付けられている。スクリーンは、不透過性の層に
よって覆われ、素材に印刷される絵柄を形成するためにスクリーンをインクが通
過しなければならない箇所だけが透過性である。
【0005】 糊状の熱可塑性インクはスクリーンの上に置かれる。熱可塑性インクが流動性
になるように、スクリーンが加熱される。
【0006】 プラスチック材料または金属製のドクターブレードによって、ガラス、陶器ま
たは磁器の製品に直接絵柄を見せる開口部だけを通って、熱可塑性インクがスク
リーンから押し出される。この方法には次の限界がある: −スクリーンを形成する糸の密度が物理的に限定される、スクリーンの使用に
よる解像度の限界; −平坦で円筒形のものへの印刷にしか使用できない; −印刷されるものの表面が内側または外側に曲がったとたんに品質が急に低下
する。
【0007】 シルクスクリーン印刷のほかに、パッド印刷として周知の技術も使用できる。
【0008】 熱可塑性インクを用いるパッド印刷はこれまであまり成功していないが、それ
は信頼性が低く、安定した品質が得られないからである。
【0009】 「パッド印刷」として知られている技術においては彫った印刷板が用いられ、
第一段階でその全面にインクが付けられ、ついで余分なインクがドクターブレー
ドで掻き取られ、インクダクトなどの中に回収される。これによって彫った部分
にだけにインクが残る。
【0010】 これに関わる様々な作業は次のように要約できる: 1)スラブ(インク練り盤)付きドクターブレードホルダーは印刷板から離さ
れ、インク付け段階の間、印刷板から離隔して維持される。 2)スラブ付きドクターブレードホルダーは、インク付け段階の間、印刷板に
対してその長手方向に移動する。 3)インク付け段階の後、ドクターブレードは印刷板と接触させられる。 4)ドクターブレードは印刷板に対して移動される;彫られた部分を除いて、
インクが掻き取られ、インクタンクに回収される。
【0011】 明らかなごとく、スラブ付きドクターブレードホルダーの印刷板に対する相対
的運動は、これらの部分の静止印刷板に対する運動と、その逆の、両方の結果で
あり、結果的に印刷板とドクターブレードとスラブは反対方向に移動させること
ができる。
【0012】 ドクターブレードは、板の一部にインクが付けられこれから掻き落とされなけ
ればならない、この印刷板と鋭角をなすように、印刷板に対してつねに調整され
る。
【0013】 一般的に利用されている、先に簡潔に述べた技術には一連の欠点があり、それ
は次のように要約できる: a)印刷板にドクターブレードから圧力がかかるので、印刷板は摩耗しやすい
。インクを十分に掻き落とすことは絶対必要なので、上述のごとくドクターブレ
ードを設置したときに、ドクターブレードが印刷板に強く押しつけられることが
要求される。 b)毎回、2つの運動が要求され、それは次のように要約できる:印刷板に対
してドクターブレードが相対運動している間のドクターブレードナイフの上下運
動。
【0014】 熱可塑性インクが用いられ、一定の制御された温度に維持しなければならない
ので、このシステムには多くの問題が伴う。それらは次のように要約できる: −ドクターブレードナイフは印刷板に強く押しつけられることが必要なので、
印刷板とドクターブレードナイフがひどく摩耗し、それによって印刷品質は大き
なマイナスの影響を受ける。 ―絶え間なく加熱と冷却されるドクターブレードナイフの上下運動の間、温度
を一定のレベルに保つ問題、その結果、ドクターブレードナイフは硬化したイン
クですぐに「汚染される」。
【0015】 上記の欠点が組み合わされることによって、一定の印刷品質での生産がほとん
ど不可能になる。
【0016】 1991年12月12日付(1991−12−12)日本特許要約15巻第4
91号(M―1190)および1991年9月18日付(1991―0918)
JP03 213341A(THINK LAB KK)は、加熱によって粘度
を減じるインクで蝕刻印刷シリンダーにインク付けする方法を開示していて、そ
れによって蝕刻表面と前記インクを充填したインクタンクの間の相対的運動が維
持され、インクタンクがこのインクに要求される温度で加熱されることを特徴と
する。しかしながら、これらの教示はそのまま熱可塑性インクに該当しない。
【0017】 本発明の目的は、この既知の技術の欠点を解消し、技術的に信頼できる手段で
、印刷板の長寿命を保証し、熱可塑性インクの信頼できる使用を可能にする方法
と装置を規定することである。
【0018】 本発明によれば、この目的を可能にするために、ホルダーまたはインクタンク
、あるいはこれらの構成部品の両方が、熱可塑性インクに必要な温度まで加熱さ
れる。
【0019】 可能な第一の実施態様において、インクタンクとして、電気的に加熱されたイ
ンクタンクが用いられ、変形しない材料の一体構成部品の形で堅い金属またはプ
ラスチック材料などの、硬質材料の円形または卵形のドクターブレードを備え、
円形または卵形の溝がスナップ接続で前記ドクターブレードを取り付けるために
、さらに接着によってこの構成部品に前記ドクターブレードを取り付けるために
周縁に設けられる。
【0020】 可能な別の実施態様によれば、加熱インクタンクと少なくとも一つのドクター
ブレードの組み合わせからなる装置が用いられ、印刷板と接触するその少なくと
も底部縁が、掻き取られる印刷板のインク付けされた部分に対して測定したとき
、負の角度で印刷板に対して調節され、ドクターブレードの位置を変えることな
しに、一方では、印刷板にインク付けする方向に、他方では、反対方向つまり、
印刷板からインクを掻き取る方向に、印刷板に対するドクターブレードの相対的
運動が発生する。
【0021】 本発明はまた本発明の枠内で使用されるクローズドインクタンクにも関係する
ものである。
【0022】 本発明のその他の詳細と利点は、本発明に従って熱可塑性インクとインクタン
クを使用して、ホルダーに取り付けられた印刷板にインクを付ける方法から明ら
かになるだろう。参照番号は付属の図面を示すものである。
【0023】 図1から4は従来のパッド印刷法を概念的に示すものである。
【0024】 図5は加熱された印刷板ホルダーを備えたクローズドインクタンクを概念的に
示すものである。
【0025】 図6は加熱された印刷板を備えたクローズドインクタンクを概念的に示すもの
である。
【0026】 図7は加熱されたホルダーを備えたクローズドインクタンクを概念的に示すも
のである。
【0027】 図8は加熱されたインクタンクを備えたクローズドインクタンクを概念的に示
すものである。
【0028】 図9は加熱された印刷板ホルダーを備えたクローズドドクターブレードチャン
バを概念的に示すものである。
【0029】 図10は加熱された印刷板を備えたクローズドドクターブレードチャンバを概
念的に示すものである。
【0030】 図11はクローズドで加熱されたドクターブレードチャンバを概念的に示すも
のである。
【0031】 図1から4に示した方法は、パッド印刷技術におけるインク付けの様々な過程
を概念的に、しかし明瞭に図示している。
【0032】 1は印刷板であってホルダー2内に固定され、その深まった部分がインクチャ
ンバ3を形成し、その中に印刷板1から掻き落とされたインクが回収される。原
則として、印刷板にインク付けする装置はつねにインクスラブ4とドクターブレ
ード5を含む。これらの構成部品は本書には詳細を述べない手段によって別個に
上下運動する。
【0033】 明らかなごとく、印刷板に対するスラブを備えたドクターブレードホルダーの
相対的運動は静止印刷板に対するこれらの構成部品の運動と、その逆の両方の結
果であり、したがって、印刷板とスラブ付きのドクターブレードは反対方向に移
動できる。
【0034】 一般的に利用されている、簡潔に述べた技術には一連の欠点があり、それは次
のように要約できる: a)ドクターブレードは、板の一部にインクが付けられ、これから掻き落とされ
なければならない、この印刷板と鋭角をなすように、印刷板に対してつねに調整
される。 b)ドクターブレードは印刷板に圧力をかけるので、印刷板はひどく摩耗する。
インクを十分に掻き落とすことは絶対必要条件であり、それにはa)に記載のご
とくドクターブレードを設置するときに、印刷板に対してドクターブレードの高
い圧力が要求される。 c)毎回、2つの運動が要求され、それは次のように要約できる:印刷板に対し
てドクターブレードが運動している間のドクターブレードナイフの上下運動。
【0035】 熱可塑性インクは一定の制御された温度に維持しなければならないので、上述
の方法には多くの問題が伴う。それらの問題は、すなわち、 ・ドクターブレードナイフは印刷板に強く押しつけられることが必要なので、印
刷板とドクターブレードナイフがひどく摩耗し、それによって印刷品質は大きな
マイナスの影響を受ける。 ・絶え間なく加熱と冷却されるドクターブレードナイフの上下運動の間、温度を
一定のレベルに保つ問題、その結果、ドクターブレードナイフは硬化したインク
ですぐに「汚染される」。
【0036】 上記の欠点が組み合わされることによって、一定の印刷品質での生産がほとん
ど不可能になる。
【0037】 次に、本発明によれば、熱可塑性インクが使用されるので、加熱された印刷板
ホルダー4またはクローズドで、加熱されたインクタンクが用いられるが、すぐ
に分かるように、これら構成部品の両方が加熱され得る。
【0038】 方法の異なる実施態様と、ここで使用されるホルダーまたはインクタンクは以
下に開示される。
【0039】 図5による実施態様において、印刷板ホルダー7内に固定された印刷板6が使
用される。8は、ホルダー9を備えたインク付けチャンバを指す。したがって、
この実施態様では、印刷板ホルダー7だけが加熱される。
【0040】 図6は本発明の代替実施態様であり、それによれば印刷板6が加熱されるが、
印刷板ホルダー7もインク付けチャンバ8も加熱されない。先に述べたごとく、
上述の実施態様の組み合わせも考えられる。
【0041】 図7による実施態様において、インク付けチャンバホルダー9だけが加熱され
、図8によればインク付けチャンバ8だけが加熱される。本発明の精神において
、図5から8による実施態様は両方とも互いに組み合わせ可能である。
【0042】 図9−11によるクローズドチャンバ10はこの用途とともに使用されるイン
ク付けチャンバのきわめて注目すべき実施態様に関するものである。クローズド
インク付けチャンバはここでは後述の実施態様に従って組み合わされている;す
なわち a)(図9)ここでインク付けチャンバ10は加熱された印刷板ホルダー7と組
み合わせて用いられる; b)(図10)ここで、印刷板6だけが加熱される; c)(図11)この実施態様において、インク付けチャンバ10だけが加熱され
る。
【0043】 本発明の精神において、図9−11による実施態様は互いに組み合わせてもよ
い。
【0044】 インク付けチャンバ10はとくに魅力的な実施態様である。それは、ハウジン
グ11から成り、2本のドクターブレード12との組合せで、完全なクローズド
インク付けチャンバ13を形成する。
【0045】 インク付けチャンバ内に存在するインク14は印刷板に塗布され、同時に両方
のドクターブレード8によって印刷板から掻き取られる。
【0046】 印刷板6に対して調節されるドクターブレード8の特定の角度のために、クロ
ーズドインク付けチャンバの「インク付け隙間」が実現され、それは熱可塑性イ
ンクの使用にきわめて有利である。
【0047】 図9,10と11に図示したタイプのクローズドインク付けチャンバの導入に
よって、熱可塑性インクの使用に理想的な条件が作り出される。
【0048】 本発明による方法と、ここに用いられたクローズドインク付けチャンバの顕著
な利点は、次のように要約できるであろう: a)クローズドインク付けチャンバとドクターブレードチャンバメカニズムの両
方の上下運動がないので、それらは冷却され得ない。 b)本方法に従って使用される消費熱可塑性インクの量を抑えているので、一定
温度の維持がより簡単である。 c)印刷板に対するドクターブレードチャンバまたはインクポットの圧力が低い
ので、印刷板の摩耗が最小限度。 d)印刷板とインクは、きわめて短い交換時間で、容易に交換できる。 e)清掃によるインク損失がきわめて小さいので、インク消費がきわめて経済的
。 f)使用熱可塑性インクの量が抑えられ、インクタンクを有しないので、室温で
始動したとき、スイッチを入れてからより短い時間で機械が動作温度になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, BA,BB,BG,BR,CA,CH,CN,CR,C U,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,HR,HU,ID,IL, IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,L C,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SE,SG,SI,SK,SL,T J,TM,TR,TT,TZ,UA,US,UZ,VN ,YU,ZA

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パッド印刷に用いられる、熱可塑性インクで、ホルダーに取り
    付けられた印刷板にインク付けする方法であって、ホルダーと、熱可塑性インク
    を充鎮したインクタンクとの間に相対的運動が維持されており、ホルダーまたは
    インクタンク、または両方のこれらの構成部品が熱可塑性インクに要求される温
    度に加熱されることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】インクタンクとして、加熱されたインクタンクが用いられ、変
    形しない材料の一体構成部品の形で堅い金属またはプラスチック材料などの、硬
    質材料の円形または卵形のドクターブレードを備え、スナップ接続で前記ドクタ
    ーブレードを取り付け、また接着によってこの構成部品に前記ドクターブレード
    を取り付けるための円形または卵形の溝が周縁に設けられることを特徴とする、
    請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】インクタンクとして、加熱されたインクタンクと少なくとも一
    つのドクターブレードの組み合わせからなる装置が用いられ、印刷板と接触する
    その少なくとも底部縁が、掻き取られる印刷板のインク付けされた部分に対して
    測定したとき、負の角度で印刷板に対して調節され、ドクターブレードの位置を
    変えることなしに、一方では、印刷板にインク付けする方向に、他方では、反対
    方向つまり、印刷板からインクを掻き取る方向に、印刷板に対するドクターブレ
    ードの相対的運動が発生することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】変形しない材料の一体構成部品の形で実現されるインクタンク
    であって、円形または卵形の溝は、スナップ接続で前記ドクターブレードを取り
    付けるために、また接着によってこの構成部品に前記ドクターブレードを取り付
    けるために、周縁に設けられることを特徴とする、請求項2に記載の方法の応用
    に用いられるインクタンク。
  5. 【請求項5】前記硬質材料が合成物質であることを特徴とする、請求項4に
    記載のインクタンク。
  6. 【請求項6】前記合成物質がポリアセテートであることを特徴とする、請求
    項5に記載のインクタンク。
  7. 【請求項7】前記合成物質の前記ドクターブレードが接着剤によって取り付
    けられることを特徴とする、請求項5または6に記載のインクタンク。
  8. 【請求項8】前記合成物質の前記ドクターブレードがスナップ接続によって
    一体構成部品に取り付けられることを特徴とする、請求項4に記載のインクタン
    ク。
  9. 【請求項9】前記インクタンクが作られる前記合成物質の噴霧または成形の
    間に 、前記ドクターブレードがそれに結合されたことを特徴とする、請求項4または
    5に 記載のインクタンク。
  10. 【請求項10】以下の組合せからなることを特徴とする、請求項3による方
    法を実施するための加熱されたインクタンク。 a)このインクタンクに対するインク付け板の相対運動の間に、印刷板にイン
    ク付けするためのインクタンクと; b)底部縁が印刷板に接触している少なくとも一つのドクターブレードがこれ
    から掻き落とされる印刷板のインク付け部分に対して測定された角度を意味する
    、負の角度で印刷板に対して調節されたドクターブレード。
  11. 【請求項11】前記ドクターブレードがほぼ90からほぼ180度の間の負
    の角度で調節されることを特徴とする、請求項10に記載のインクタンク。
  12. 【請求項12】伸長され、かつ前記ドクターブレードとともに伸長したイン
    ク隙間を形成することを特徴とする、請求項10または11に記載のインクタン
    ク。
  13. 【請求項13】前記ドクターブレードとインクタンクが共通の伸長したハウ
    ジング上に取り付けられていることを特徴とする、請求項12に記載のインクタ
    ンク。
  14. 【請求項14】前記ドクターブレードと前記伸長したハウジングが全体を形
    成することを特徴とする、請求項13に記載のインクタンク。
  15. 【請求項15】2本のドクターブレードが互いに面して取り付けられること
    を特徴とする、請求項10から14のいずれか一つに記載のインクタンク。
  16. 【請求項16】前記ドクターブレードが閉じた円を形成し、ドクターブレー
    ドの一部が前記負の角度に従って延長することを特徴とする、請求項10から1
    5のいずれか一つに記載のインクタンク。
  17. 【請求項17】前記ハウジング内に加熱抵抗が取り付けられることを特徴と
    する、請求項13から16のいずれか一つに記載のインクタンク。
JP2000615225A 1999-04-29 2000-04-21 熱可塑性インクで印刷板にインク付けする方法とそれに用いられるインクタンク Pending JP2003526538A (ja)

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