JP2003524569A - 2つのタイプのアルミナ化合物を用いるアニオン性クレーの製造方法 - Google Patents

2つのタイプのアルミナ化合物を用いるアニオン性クレーの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、カーボネートおよび/またはハイドロオキサイドアニオンを電荷のバランスをとる層間種として有するアニオン性クレーの経済的で環境に優しい合成方法を記載する。この方法は、アルミニウム源およびマグネシウム源を含むスラリーを反応させることを含み、アルミニウム源は2つのタイプのアルミニウム含有化合物、好ましくはアルミニウム3水和物および/または熱的に処理された焼成アルミニウム3水和物を含む。生成物を洗浄およびろ過する必要はない。それは、噴霧乾燥されて直接に小球を形成するか、または押出されて成形体を形成することができる。生成物は、触媒、吸着剤、医薬、化粧品、洗剤および他の日用品製品の製造において、他の成分と組合わせることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
(発明の背景) 本発明は、アニオン性クレーの製造および、アニオン性クレーの熱処理による
Mg−Al固溶体の製造を含む。アニオン性クレーは、金属水酸化物の特定の組
合せからできた正に荷電した層からなる結晶構造を有し、その層間にアニオンお
よび水分子がある。ハイドロタルサイト(Hydrotalcite)は、天然に生じるアニオ
ン性クレーの例であり、その中では、カーボネートが、存在する主たるアニオン
である。メイクスネライト(Meixnerite)は、ヒドロキシルが、存在する主なアニ
オンであるアニオン性クレーである。
【0002】
【従来の技術】
ハイドロタルサイトのようなアニオン性クレーにおいては、ブルーサイト(Bru
cite)のような主層は、水分子とアニオン、より特にはカーボネートイオンが分
布されている中間層と交互になっている八面体からできている。中間層は、アニ
オン例えばNO3 -、OH-、Cl-、Br-、I-、SO4 2-、SiO3 2-、CrO4 2 - 、BO3 2-、MnO4 -、HGaO3 2-、HVO4 2-、ClO4 -、BO3 2-、柱状構
造をなすアニオン(pillaring anion)例えばV1028 6-、Mo724 6-、モノカル
ボキシレート例えばアセテート、ジカルボキシレート例えばオキザレート、アル
キルスルホネート例えばラウリルスルホネートを含むことができる。
【0003】 本願特許明細書においてアニオン性クレーと称する物質を記載するために種々
の用語が使用されることに注意すべきである。ハイドロタルサイトのようなもの
、および層をなす二重の水酸化物は、当業者によって交換可能に使用される。本
願特許明細書においては、その用語の範囲内でハイドロタルサイトのような物質
および層をなす二重の水酸化物物質を含む物質をアニオン性クレーと称する。
【0004】 アニオン性クレーの製造は、多くの従来技術刊行物に記載されている。 最近では、アニオン性クレー化学について2つの主な概説が公開され、そこに
は、アニオン性クレーの合成のために利用可能な合成方法が要約されている。F.
カバニ(Cavani)ら、「ハイドロタルサイトタイプのアニオン性クレー:製造、特
性および適用(Hydrotalcite-like anionic clays: Preparation, Properties an
d Applications)」, キャタリシス トゥディ(Catalysis Today), 11 (1991年)
、エルセビア サイエンス パブリッシャーズ(Elsevier Science Publishers)
B.V. アムステルダム(Amsterdam)。
【0005】 J.P.ベッセ(Besse)ら、「アニオン性クレー:柱状構造物の化学、その合成お
よびミクロ細孔性固体における傾向(Anionic clays: trends in pillary chemis
try, its synthesis and microporous solids)」(1992年), 2, 108, 編集者:M.
I. オセリ(Occelli)、H.E. ロブソン(Robson)、ファン ノストランド レイン
ホールド(Van Nostrand Reinhold)、ニューヨーク。
【0006】 これらの概説において、著者らは、アニオン性クレーの特徴は、500℃での穏
やかな焼成によって、無秩序のMgO様生成物が形成されることであると述べて
いる。該無秩序のMgO様生成物は、(ひどく焼成すると得られる)スピネルお
よびアニオン性クレーとは区別できる。本願特許明細書においては、該無秩序の
MgO様物質をMg−Al固溶体と称する。さらに、これらのMg−Al固溶体
は、そのような焼成した物質を水にさらすとアニオン性クレー構造を再形成する
、よく知られた記憶効果(memory effect)を含む。
【0007】 アニオン性クレーに関する研究について、以下の文献が参照される:Helv. Chim. Acta , 25, 106-137および555-569 (1942年)、J. Am. Ceram. Soc. ,42, 3号、121(1959年)、ケミストリー レターズ(Chemistry Letters)(日本) 、843(1973年)クレーズ アンド クレー ミネラルズ(Clays and Clay Minerals) , 23, 369 (
1975年)、クレーズ アンド クレー ミネラルズ(Clays and Clay Minerals) , 28, 50 (1
980年)、クレーズ アンド クレー ミネラルズ(Clays and Clay Minerals) , 34, 507 (
1996年)、マテリアルズ ケミストリー アンド フィジークス(Materials Chemistry and Physics) , 14, 569 (1986年)。
【0008】 さらに、アニオン性クレーの使用およびそれらの製造方法について大量の特許
文献がある。
【0009】 欧州特許出願第0,536,879号は、pH依存性アニオンをクレーに導入する方法を
記載する。このクレーは、Al(NO3)3およびMg(NO32の溶液を、ボレー
トアニオンを含む塩基性溶液に加えることによって製造される。次に生成物をろ
過し、水で繰返し洗浄し、1晩乾燥する。追加的に、Zn/Mgの混合物が使用
される。
【0010】 ミヤタによる「複合体金属水酸化物(Composite Metal Hydroxides)」という題
の米国特許第3,796,792号明細書においては、Sc、La、Th、In等を含む
広範囲のカチオンが組み込まれる、ある範囲の物質が製造される。与えられた実
施例においては、2価および3価のカチオンの溶液が製造され、塩基と混合され
て共沈を引き起こす。得られる生成物はろ過され、水洗され、80℃で乾燥される
。実施例1はMgおよびAlに言及し、実施例2はMgおよびBiに言及する。
他の例が与えられ、各場合において、高pHでアニオン性クレーを沈殿させる前に
、可溶塩を使用して溶液を作る。
【0011】 ミヤタによる「複合体金属水酸化物(Composite Metal Hydroxides)」という題
の米国特許第3,879,523号明細書においてはまた、多数の製造例が概説される。
しかしながら、基礎をなす化学はまた、可溶塩の共沈、次いで洗浄および乾燥に
基づく。洗浄は、そのような製造の必要な部分であることを強調することが重要
である。というのは、金属イオンの共沈のための塩基性環境を作るために塩基性
溶液が必要とされ、これは、NaOH/Na2CO3溶液により与えられるからで
ある。例えば残留するナトリウムは、触媒または酸化物担体としての生成物の後
の性能に有意に有害な影響を及ぼし得る。
【0012】 米国特許第3,879,525号明細書(ミヤタ)には、非常に類似の手順がまた記載
されている。
【0013】 ミヤタらによる米国特許第4,351,814号明細書には、繊維状のハイドロタルサ
イトを作る方法が記載されている。そのような物質は、通常のプレート様のモル
フォロジー(plate-like morphology)とは構造が異なる。この合成はまた、可溶
塩を含む。例えば、MgCl2およびCaCl2の混合物の水性溶液が製造され、
適当にねかされる。これから、針状生成物Mg2(OH)3Cl・4H2Oが沈殿す
る。次に、アルミン酸ナトリウムの別の溶液を、オートクレーブ中で固体Mg2
(OH)3Cl・4H2Oと反応させ、生成物を再びろ過し、水洗し、乾燥する。
【0014】 熱処理されたアニオン性クレーがアルドール縮合反応のための触媒として記載
されている、レイクル(Reichle)による米国特許第4,458,026号明細書では、マグ
ネシウムとアルミニウムの硝酸塩溶液がまた使用されている。そのような溶液は
、NaOHおよびNa2CO3の第2の溶液に添加される。沈殿後、スラリーをろ
過し、蒸留水で2回洗浄した後、125℃にて乾燥する。
【0015】 ミスラ(Misra)による米国特許第4,656,156号明細書には、活性アルミナおよび
ハイドロタルサイトの混合に基づく新規な吸収剤の製造が記載されている。ハイ
ドロタルサイトは、活性MgO(マグネシウム化合物例えば炭酸マグネシウムま
たは水酸化マグネシウムを活性化させることによって製造される)をアルミネー
ト、カーボネートおよびヒドロキシルイオンを含む水性溶液と反応させることに
よって作られる。例として、NaOH、Na2CO3およびAl23から溶液が作
られる。特に、この合成は、Al源として工業用バイヤー液(Bayer liquor)の使
用を含む。得られる生成物を洗浄し、ろ過した後、105℃で乾燥する。
【0016】 ミスラ(Misra)による米国特許第4,904,457号明細書には、活性マグネシアを、
アルミネート、カーボネートおよびヒドロキシルイオンを含む水性溶液と反応さ
せることによる、ハイドロタルサイトを高収率で製造する方法が記載されている
【0017】 方法論は、米国特許第4,656,156号明細書に繰り返されている。 ケルカー(Kelkar)らによる米国特許第5,507,980号明細書では、合成ハイドロ
タルサイト様バインダーを含む、新規な触媒、触媒担体および吸収体を作る方法
が記載されている。典型的なシートのハイドロタルサイトの合成は、酢酸が添加
された偽ベーマイト(pseudo-boehmite)を反応させて偽ベーマイトを解膠するこ
とを含む。これを次にマグネシアと混合する。より重要なことには、この特許の
要約は、この発明が、モノ有機カルボン酸例えばギ酸、プロピオン酸およびイソ
酪酸を使用することをはっきりと述べている。この特許においては、ハイドロタ
ルサイトを製造するための慣用のアプローチが示されている。
【0018】 米国特許第5,439,861号明細書には、ハイドロタルサイトに基づく合成ガス製
造のための触媒の製造方法が開示されている。この製造方法はまた、例えばRh
Cl3、Mg(NO32およびAl(NO33の溶液を、Na2CO3およびNa
OHの溶液に添加することにより、塩基と混合することによる可溶塩の共沈に基
づく。
【0019】 ハイドロタルサイトに基づくニッケル含有触媒の製造における、バッタッチャ
リャ(Bhattacharyya)による米国特許第5,399,537号明細書にはまた、可溶なマグ
ネシウムおよびアルミニウムの塩の共沈が使用されている。
【0020】 バッタッチャリャ(Bhattacharyya)による米国特許第5,591,418号明細書におい
ては、硫黄酸化物または窒素酸化物を気体混合物から除去するための触媒が、ア
ニオン性クレーを焼成することによって作られ、該アニオン性クレーは、Mg(
NO32、Al(NO33およびCe(NO33の溶液の共沈により製造された
ものである。生成物はまたろ過され、脱イオン水で繰返し洗浄される。
【0021】 ピンナバイア(Pinnavaia)らによる米国特許第5,114,898号明細書/国際特許出
願公開WO 9110505号は、煙道ガスから硫黄酸化物を除去するための、層をなす二
重の水酸化物吸着剤を記載し、この層をなす二重の水酸化物は、AlおよびMg
の硝酸塩または塩化物の溶液を、NaOHおよびNa2CO3の溶液と反応させる
ことによって製造される。米国特許第5,079,203号明細書/国際特許出願公開WO
9118670号においては、ポリオキソアニオンを間に入れた、層をなす二重の水酸
化物が記載されており、共沈の技術によって親クレーが作られる。
【0022】 アルコア(Alcoa)の名で出願された米国特許第5,578,286号明細書においては、
メイクスネライト(Meixnerite)の製造方法が記載されている。該メイクスネライ
トは、ジカルボキシレートまたはポリカルボキシレートアニオンと接触されてハ
イドロタルサイト様の物質を形成することができる。比較例1-3においては、30
気圧より大きいCO2雰囲気中で、ハイドロマグネサイト(hydromagnesite)がア
ルミニウム3水和物と接触される。これらの例では、ハイドロタルサイトは得ら
れなかった。
【0023】 米国特許第5,514,316号明細書では、酸化マグネシウムおよび遷移アルミナを
用いた、メイクスネライトの製造方法が記載されている。比較の目的のために、
アルミニウム3水和物が、酸化マグネシウムと組合せて使用された。この方法は
、遷移アルミナを用いた方法ほどうまくいかないことが示された。
【0024】 米国特許第4,454,244号明細書および米国特許第4,843,168号明細書は、アニオ
ン性クレーにおいて、柱状構造をなすアニオン(pillaring anion)を使用するこ
とを記載する。
【0025】 ファン ブレークホベン(van Broekhoven)による米国特許第4,946,581号明細
書および米国特許第4,952,382号明細書では、可溶塩、例えばMg(NO32
よびAl(NO33の、希土類塩を組み込んで、および組み込まないでの共沈を
、触媒成分および添加剤としてのアニオン性クレーの製造に使用した。種々のア
ニオンならびに2価および3価のカチオンが記載されている。
【0026】 前記した従来技術の記載に示したように、アニオン性クレーの多くの用途があ
る。これらとしては、限定されることはないが、触媒、吸着剤、石油掘穿マッド
(drilling mud)、触媒の支持体および担体、増量剤ならびに医療分野での適用を
包含する。特に、ファン ブレークホベンは、SOx減少の化学におけるそれら
の使用について記載した。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
これらの物質についてのこの広範な大規模の工業的応用の故に、より費用効率
的で、環境的に問題のない、アニオン性クレーの製造方法を提供するために、代
替的な安価な原料物質を使用し、連続方式で行うことができる新しい方法が必要
とされている。特に、上記した従来技術から、以下の方法で製造方法を改善でき
ることを推断することができる:反応体のより安い供給源の使用、反応体をより
容易に取り扱う方法(したがって洗浄もしくはろ過が必要ない)の使用、これら
の細かい粒状物質に関連するろ過の問題を減らすこと、アルカリ金属(ある種の
触媒用途のためには特に不都合であり得る)の回避。従来技術の製造では、有機
酸を使用してアルミナを解膠した。有機酸の使用は高価であり、合成プロセスに
追加の段階を導入し、したがって費用効率的でない。さらに、従来技術のプロセ
スによって製造されたアニオン性クレーの乾燥および焼成においては、窒素酸化
物、ハロゲン、硫黄酸化物等の気体放出に遭遇し、これは環境汚染問題を引き起
こす。さらに、従来技術に記載された製造方法のいずれも、アニオン性クレーの
製造のための連続プロセスを提供しない。
【0028】
【課題を解決するための手段】
(発明の概要) 本発明は、安価な原料物質を使用し、連続方式で行うのに非常に適した単純な
プロセスでそのような原料物質を使用する、アニオン性クレーの製造方法を包含
する。該方法は、環境温度または高められた温度で、大気圧または高められた圧
力にて、水中で、撹拌し、または撹拌せずに、混合物を反応させることを含む。
そのような連続プロセスは、標準の工業装置で運転することができる。より詳細
には、洗浄またはろ過の必要がなく、反応生成物におけるMg/Alの広範囲の
比が可能である。
【0029】 本発明の方法においては、アルミニウム源およびマグネシウム源、例えば酸化
マグネシウムまたはブルーサイトを水性懸濁物中で反応させてアニオン性クレー
を得る。アルミニウム源は、2つのタイプのアルミニウム含有化合物、例えばア
ルミナ3水和物(例えばジブサイト(gibbsite)、バイエライト(bayerite)または
ノルドストランダイト(nordstrandite))ならびにそれらの熱的に処理された形
態を含む。反応は、環境温度または高められた温度および大気圧または高められ
た圧力にて行い、反応混合物は、反応器から連続して回収されたスラリーを簡単
に乾燥することによって得ることができるアニオン性クレーの直接形成をもたら
す。粉末X線回折パターン(PXRD)は、生成物が他の標準の(バッチ)方法によっ
て製造されたアニオン性クレーに匹敵することを示唆する。生成物の物理的およ
び化学的性質はまた、他の慣用の方法によって製造されたアニオン性クレーに匹
敵する。本発明の全体にわたるプロセスは非常に融通がきき、広範囲のアニオン
性クレー組成物およびアニオン性クレー様物質(例えばカーボネート、水酸化物
および他のアニオンを含む)が、経済的にかつ環境的にやさしいやり方で製造さ
れることを可能にする。
【0030】 (発明の詳細な説明) 本発明は、アニオン性クレーの製造を含む。特に、アルミニウム源およびマグ
ネシウム源を水性懸濁物中で反応させてアニオン性クレーを得、アルミニウム源
は2つのタイプのアルミニウム含有化合物を含み、1つのタイプのアルミニウム
含有化合物は、アルミニウム3水和物またはその熱的に処理された形態である、
アニオン性クレーの製造方法を記載する。該マグネシウム源は、マグネシウム塩
、固体のマグネシウム含有化合物またはこの2つの混合物からなることができる
。Mg源とアルミニウム源との間の反応は、アニオン性クレーの直接形成をもた
らす。該反応は室温以上の温度で起こる。100℃より高い温度では、反応は好ま
しくは自発条件下で行われる。本発明の方法においては、例えば可溶塩を反応器
に供給することによって反応媒体中に備えられた、または合成中に大気から吸収
された、カーボネート、ヒドロキシルもしくは他のアニオンまたはそれらの混合
物が、必要な電荷のバランスをとるアニオンとして層間領域中に組み込まれる。
【0031】 この方法によって製造されたアニオン性クレーは、慣例の先に開示された方法
によって製造されたアニオン性クレーに通常関連する、よく知られた性質および
特性(例えば、化学分析、粉末X線回折パターン、FTIR、熱分解特性、表面
積、細孔容積および細孔径分布)を示す。
【0032】 加熱されると、アニオン性クレーは一般に、Mg−Al固溶体を形成し、より
高温ではスピネルを形成する。触媒、吸着剤(例えば触媒的クラッキング反応の
ためのSOx吸着剤)または触媒担体として使用されるときには、本発明のアニ
オン性クレーは普通、製造中に加熱され、それでMg−Al固溶体の形態である
。FCCユニットにおける使用中に、触媒または吸着剤は、アニオン性クレーから
Mg−Al固溶体へと転化される。
【0033】 したがって、本発明はまた、本発明の方法により製造されたアニオン性クレー
が300〜1200℃の温度で熱処理されてMg−Al含有固溶体および/またはスピ
ネルを形成する方法に関する。 本発明のアニオン性クレーは、一般式
【0034】
【化1】 に対応する、層をなす構造を有する。ここで、mおよびnは、m/n=1〜10、
好ましくは1〜6であるような値を有し、bは、0〜10の範囲の値、一般には2〜6
の値、しばしば約4の値を有する。Xは、CO3 2-、OH-または、アニオン性ク
レーの層間に通常存在する任意の他のアニオンであることができる。m/nが2
〜4の値、より特には3に近い値であるのがより好ましい。
【0035】 本願に開示された方法は生成物の洗浄またはろ過を必要としないので、過液廃
棄物または気体放出(例えば酸分解からの)がなく、この方法を特に環境に優し
くし、工業用の運転にますます負わされる環境的制約に、より適合させる。生成
物は噴霧乾燥されて直接に小球(microsphere)を形成することができ、または押
出されて成形体を形成することができる。
【0036】アルミニウム源 本発明は、2つのタイプのアルミニウム含有化合物の使用を含み、1つのタイ
プのアルミニウム含有化合物は、結晶アルミニウム3水和物(ATH)またはその熱
的に処理された形態である。アルミニウム3水和物の例は、ジブサイト(例えば
、レイノルズ アルミニウム カンパニー(Reynolds Aluminium Company) RH
−20(商標)またはJM ヒューバー ミクラル(Huber Micral)(商標)等級
によって提供される)である。また、BOC(ボーキサイト オレ コンセント
レート(Bauxite Ore Concentrate))、バイエライトおよびノルドストランダイ
トが適当なアルミニウム3水和物である。BOCは最も安いアルミナ源である。
アルミナ3水和物は、小さい粒径を有するのが好ましい。ジブサイトの熱的に処
理された形態がまた使用できる。熱的に処理された(焼成された)アルミニウム
3水和物は、アルミニウム3水和物(ジブサイト)を100〜800℃の範囲の温度で
15分間〜24時間熱的に処理することによって容易に得られる。とにかく、焼成さ
れたアルミニウム3水和物を得るための焼成温度および時間は、バイヤー プロ
セス(Bayer process)によって生成されたままの、一般に30〜50m2/gであるジ
ブサイトの表面積を考慮して、表面積の測定可能な増加を引き起こすのに十分で
なければならない。フラッシュ焼成された(flash calcined)アルミナは、一般に
非常に特殊なアルミナであると考えられるが、本発明の範囲内で、アルミニウム
3水和物の熱的に処理された形態であるとまた考えられることに注意すべきであ
る。フラッシュ焼成されたアルミナは、米国特許第4,051,072号明細書および米
国特許第3,222,129号明細書に記載されているように、特別の工業用装置で800〜
1000℃の温度で非常に短時間、アルミニウム3水和物を処理することによって得
られる。アルミニウム3水和物を使用するときには、他のアルミニウム含有化合
物、例えばアルミニウムの酸化物および水酸化物(例えば、ゾル、熱的に処理さ
れたアルミニウム3水和物(フラッシュ焼成されたアルミナを含む)、ゲル、偽
ボーエマイト、ボーエマイト)、アルミニウム塩、例えば硝酸アルミニウム、塩
化アルミニウム、アルミニウムクロロハイドレートおよびアルミン酸ナトリウム
が、第2のタイプアルミニウム含有化合物として添加される。該他のアルミニウ
ム含有化合物は、水に可溶性または不溶性であることができ、アルミニウム3水
和物に添加することができ、または固体、溶液もしくは懸濁物として別々に反応
器に添加することができる。熱的に処理されたアルミニウム3水和物を使用する
ときには、また、他のアルミニウム含有化合物、たとえば上記したような他のア
ルミニウム含有化合物およびもちろんアルミニウム3水和物およびそれの他の熱
的に処理された形態が添加される。該他のアルミニウム源は、熱的に処理された
アルミニウム3水和物に添加することができ、または固体、溶液もしくは懸濁物
として別々に反応器に添加することができる。好ましくは、アルミニウム源は、
スラリーの形態で反応器に添加される。特に、解膠性のアルミナ源を使用する必
要がなく(ジブサイトは解膠性ではない)、その結果、無機もしくは有機の酸を
添加して混合物のpHを変える必要がないことを強調する。
【0037】マグネシウム源 使用することができるMg生成源は、MgO、Mg(OH)2、酢酸マグネシ
ウム、ギ酸マグネシウム、ヒドロキシ酢酸マグネシウム、ハイドロマグネサイト
(hydromagnesite)(Mg5(CO34(OH)2)、炭酸マグネシウム、重炭酸マ
グネシウム、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、ドロマイト(dolomite)およ
びセピオライト(sepiolite)を包含する。固体Mg源および可溶性Mg塩が適当
である。また、Mg源の組合せが使用できる。マグネシウム源は、固体、溶液ま
たは好ましくはスラリーとして反応器に供給することができる。マグネシウム源
はまた、反応器に添加される前にアルミニウム源と合わせることができる。
【0038】条件 簡単である故に、この方法は、連続方式で行うのに特に適している。アルミニ
ウム源およびマグネシウム源を反応器に供給し、水性懸濁物中で反応させてアニ
オン性クレーを得る。バッチプロセスの場合には、アルミニウム源およびマグネ
シウム源を反応器に添加し、水性懸濁物中で反応させてアニオン性クレーを得る
【0039】 本発明の範囲内で、反応器は、アルミニウム源とマグネシウム源との間の反応
が起こる任意の区画された帯域であると考えられる。反応器は、撹拌機、バッフ
ル(baffle)等を備えて、反応体の均質な混合を確実にすることができる。反応は
、撹拌して、または撹拌しないで、環境温度または高められた温度で、大気圧ま
たは高められた圧力にて起こることができる。通常、0〜100℃の温度が、大気圧
以上で使用される。室温よりむしろ50℃より上の温度でプロセスを行うのが好ま
しい。というのは、これによって、X線回折パターンにおいて、室温で得られる
アニオン性クレーより鋭いピークを有するアニオン性クレーを結果として生じる
からである。反応器は、任意の加熱源、例えば炉、マイクロ波、赤外線源、加熱
ジャケット(電気的なものまたは加熱流体を用いるもの)、ランプ等によって加
熱することができる。
【0040】 反応器中の該水性懸濁物は、出発物質のスラリーを一緒にもしくは別々に反応
器に供給するか、またはマグネシウム源をアルミニウム源のスラリーに加え、も
しくはこれを逆にし、そして得られるスラリーを反応器に供給することによって
得ることができる。例えばアルミニウム源のスラリーを高められた温度で処理し
、次いでMg源それ自体を、またはスラリーもしくは溶液中のMg源を、反応器
もしくはアルミニウム源のスラリーに加えることが可能である。入手可能な特定
の装置が与えられたら、プロセスを水熱反応的に行うことができる。このことは
特に有利である。というのは、これはより速く、かつより高い転化率が得られる
からである。他の製造方法を使用するときにしばしば遭遇する、望まないイオン
(例えばナトリウム、アンモニウム、塩化物、硫酸塩)が生成物中に存在しない
ので、生成物を洗浄またはろ過する必要がない。
【0041】 本発明の更なる実施態様においては、プロセスは、多段階プロセスで行う。例
えば、アルミニウム源およびマグネシウム源のスラリーを第1の反応器中で穏や
かな温度にて熱的に処理し、次いで第2の反応器中で水熱処理する。所望なら、
予備形成されたアニオン性クレーを反応器に添加することができる。該予備形成
されたクレーは、反応混合物からリサイクルされたアニオン性クレーまたは本発
明もしくは任意の他の方法に従う方法により別途に製造されたアニオン性クレー
であることができる。
【0042】 所望なら、有機もしくは無機の酸および塩基を、例えばpHを調節するために
反応器に加えることができ、または反応器に加える前にマグネシウム源もしくは
アルミニウム源に加えることができる。好ましいpH調節剤の例は、アンモニウ
ム塩基である。というのは、乾燥すると、有害なカチオンがアニオン性クレー中
に残らないからである。
【0043】 所望なら、本発明の方法によって製造したアニオン性クレーをイオン交換に供
することができる。イオン交換すると、層間の電荷バランスをとっているアニオ
ンが他のアニオンで置換される。該他のアニオンは、アニオン性クレー中に普通
に存在するものであり、柱状構造をなすアニオン(pillaring anion)、例えばV1 028 6-、Mo724 6-、PW1240 3-、B(OH)4 -、B45(OH)4 2-、H
BO4 2-、HGaO3 2-、CrO4 2-を包含する。適当な柱状構造をなすアニオン
の例は、米国特許第4,774,212号明細書に与えられており、この特許は、引用す
ることによりこの目的のために本明細書に含まれる。該イオン交換は、スラリー
で形成されたアニオン性クレーを乾燥する前または後に行うことができる。
【0044】 本発明の方法は、広範囲のMg:Al比を有する生成物を製造するのに広い融
通性を与える。Mg:Al比は、0.1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは2〜
4、特に好ましくは3に近い範囲で変わることができる。
【0045】 幾つかの用途のために、金属および非金属の両方の添加剤、例えば希土類金属
、Si、P、B、第VI族、第VIII族、アルカリ土類(例えばCaおよびB
a)および/または遷移金属(例えばMn、Fe、Ti、Zr、Cu、Ni、Z
n、Mo、Sn)を存在させるのが望ましい。該金属および非金属は、本発明の
アニオン性クレーまたは固溶体上に容易に堆積することができ、またはそれらは
、反応器へ一緒にまたは別々に加えられるアルミニウム源またはマグネシウム源
に添加されることができる。。金属および非金属はまた、反応が起こる水性懸濁
物に添加されることができる。金属または非金属の適当な供給源は、酸化物、ハ
ロゲン化物または任意の他の塩、例えば塩化物、硝酸塩等である。多段階プロセ
スの場合には、該金属および非金属は、任意の段階で添加することができる。ア
ニオン性クレー中の金属および非金属の分布を調節するのが特に有利であり得る
【0046】 いかなる意味によっても限定的であると考えられるべきではない以下の実施例
により、本発明を説明する。
【0047】
【実施例】
従来技術の状況に基づく比較例比較例1 Mg−Alカーボネートアニオン性クレーの市販されていて入手可能な試料を
、リヘイス ケミカル カンパニー(Reheis Chemical Company)から得た。その
PXRDパターンを図1に例示する。
【0048】
【表1】
【0049】比較例2 この比較例は、MgおよびAl塩溶液が塩基の溶液に添加される、共沈法を説
明する(米国特許第3,979,523号明細書、譲受人、キョウワ ケミカル インダ
ストリー(Kyowa Chemical Industry)、日本)。
【0050】 蒸留水100ml中の0.04MのAl(NO32・9H2Oおよび0.08MのMg(NO3 2 ・6H2Oを含む溶液を、激しく撹拌しながら、室温にて0.05MのNa2CO3を含
む蒸留水150mlに滴下して加えた。Mg/Al比は2.0であった。3NのNaOH
の添加によってpHを10付近に維持し、得られるスラリーを室温で1晩ねかせた
。遠心によって沈殿を分離し、熱蒸留水で数回洗浄し、次いで65℃で1晩乾燥し
た。
【0051】 この試料から得られたPXRDパターンを図2に示す。結果は以下のようであ
った:
【0052】
【表2】
【0053】 熱重量分析は、約100℃、250℃および450℃での3つの重量損失を示し、これ
は、物理的吸着(physisorbed)水、層間水の損失およびCO2損失および格子のデ
ヒドロキシル化に帰する。
【0054】比較例3 実施例1から得られた生成物を500℃で12時間焼成した。生成物は、Mg:A
l比2〜5を有する他の確立された方法によって製造された焼成アニオン性クレー
の試料について得られるのと同様の、45および63度の2θで幅広いX線回折線を
与えた。
【0055】比較例4 実施例2から得られた生成物を500℃で12時間焼成した。生成物は、Mg:A
l比2〜5を有する他の確立された方法によって製造された焼成アニオン性クレー
の試料について得られるのと同様の、45および63度の2θで幅広いX線回折線を
与えた。
【0056】比較例5 比較例3からの生成物0.15gを、室温にて75mlの水に加え、12時間撹拌した
。生成物をろ過し、洗浄し、80℃で乾燥した。PXRDパターンは、アニオン性
クレー構造が、PXRDにおいて11.5、23.5および35°で特徴的な線を有して再
形成されたことを示した。
【0057】比較例6 比較例4からの生成物0.15gを、室温にて水に加え、12時間撹拌した。生成物
をろ過し、80℃で乾燥した。PXRDパターンは、生成物が比較例5に類似して
いることを示し、アニオン性クレー構造が再形成されたことを確認した。
【0058】 本発明の実施例 窒素下または二酸化炭素を含まない雰囲気下でアニオン性クレーを製造するこ
とができ、よってアニオン性クレーは、電荷バランスをとるアニオンとして主と
してカーボネートよりむしろヒドロキシドを主として含む。アニオン性クレーが
、電荷バランスをとるアニオンとしてカーボネート優勢で生じるように、二酸化
炭素を反応器に供給することがまた可能である。
【0059】実施例7 ジブサイトと無定形ゲル状アルミナとの80:20混合物を、水中懸濁物としての
MgOに添加し、混合物を85℃で24時間処理した。生成物を110℃で乾燥した(
図3)。
【0060】実施例8 ジブサイト16.27gおよび400℃で予め焼成したジブサイト5.13gの試料を、40
0gの脱イオン水中にスラリー化した。これに、170gの脱イオン水中のMgO粉
末27.2gのスラリーを添加し、ブレンダーで10分間混合した。ジブサイト対焼成
ジブサイトの重量比は70:30であり、スラリーにおける全体のMg:Al比は2.
3であった。水酸化アンモニウム溶液の添加により、pHを9.94に調整した。最
終的スラリー固形分=7.0重量%であった。スラリーを120℃で18時間ねかせ、生
成物を110℃で乾燥した。添付の図4参照。
【0061】実施例9 ジブサイト16.27gおよび400℃で予め焼成したジブサイト5.13gの試料を、40
0gの脱イオン水中にスラリー化した。これに、170gの脱イオン水中のMgO粉
末27.2gのスラリーを添加し、ブレンダーで10分間混合した。ジブサイト対焼成
ジブサイトの重量比は70:30であり、スラリーにおける全体のMg:Al比は2.
3であった。水酸化アンモニウム溶液の添加により、pHを9.94に調整した。最
終的スラリー固形分=7.0重量%であった。スラリーを、マイクロ波オーブン中
で200 psi(約198℃)にて60分間処理した。生成物を110℃で乾燥した。
【0062】実施例3 ジブサイト16.27gおよびフラッシュ焼成したジブサイトCP-1.5(商標)5.75
gの試料を、400gの脱イオン水中にスラリー化した。これに、170gの脱イオン
水中のMgO粉末27.2gのスラリーを添加し、ブレンダーで10分間混合した。ジ
ブサイト対CP-1.5の重量比は70:30であり、スラリーにおける全体のMg:Al
比は2.3であった。水酸化アンモニウム溶液の添加により、pHを9.87に調整し
た。最終的スラリー固形分=7.0重量%であった。スラリーを120℃で18時間ねか
せ、生成物を110℃で乾燥した。添付の図5参照。
【0063】実施例4 ジブサイト16.27gおよびフラッシュ焼成したジブサイトCP-1.5(商標)5.75
gの試料を、400gの脱イオン水中にスラリー化した。これに、170gの脱イオン
水中のMgO粉末27.2gのスラリーを添加し、ブレンダーで10分間混合した。ジ
ブサイト対CP-1.5の重量比は70:30であり、スラリーにおける全体のMg:Al
比は2.3であった。水酸化アンモニウム溶液の添加により、pHを9.87に調整し
た。最終的スラリー固形分=7.0重量%であった。スラリーを、マイクロ波オー
ブン中で200 psi(約198℃)にて60分間処理した。生成物を110℃で乾燥した。
【0064】実施例5 ジブサイト16.27gおよびCatapal A(商標)6.09gの試料を、400gの脱イオ
ン水中にスラリー化した。これに、170gの脱イオン水中のMgO粉末27.2gの
スラリーを添加し、ブレンダーで10分間混合した。ジブサイト対Catapalの重量
比は70:30であり、スラリーにおける全体のMg:Al比は2.3であった。水酸
化アンモニウム溶液の添加により、pHを9.96に調整した。最終的スラリー固形
分=7.0重量%であった。スラリーを120℃で18時間ねかせ、生成物を110℃で乾
燥した。添付の図6参照。
【0065】実施例6 ジブサイト16.27gおよびCatapal A(商標)6.09gの試料を、400gの脱イオ
ン水中にスラリー化した。これに、170gの脱イオン水中のMgO粉末27.2gの
スラリーを添加し、ブレンダーで10分間混合した。ジブサイト対Catapalの重量
比は70:30であり、スラリーにおける全体のMg:Al比は2.3であった。水酸
化アンモニウム溶液の添加により、pHを9.96に調整した。最終的スラリー固形
分=7.0重量%であった。スラリーを、マイクロ波オーブン中で200 psi(約198
℃)にて60分間処理した。生成物を110℃で乾燥した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、市販されていて入手可能なMg−Alカーボネートアニオン性クレー
のPXRDパターンを示す。
【図2】 図2は、共沈によって製造されたMg−Alカーボネートアニオン性クレーの
PXRDパターンを示す。
【図3】 図3は、ジブサイト、無定形ゲル状アルミナおよびMgOを使用して製造され
たMg−Alカーボネートアニオン性クレーのPXRDパターンを示す。
【図4】 図4は、ジブサイト、熱的に処理されたジブサイトおよびMgOを使用して製
造されたMg−Alカーボネートアニオン性クレーのPXRDパターンを示す。
【図5】 図5は、ジブサイト、フラッシュ焼成された(flash calcined)アルミナおよび
MgOを使用して製造されたMg−Alカーボネートアニオン性クレーのPXR
Dパターンを示す。
【図6】 図6は、ジブサイト、CatapalA(商標)およびMgOを使用して製造された
Mg−Alカーボネートアニオン性クレーのPXRDパターンを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),CA,CN,J P (72)発明者 ブラディ,マイク アメリカ合衆国,カリフォルニア州 91604,ステューディオ シティ,ローデ ス アベニュー 4248 (72)発明者 ジョーンズ,ウィリアム イギリス国, ケンブリッジ シービー2 2エヌジェイ, ラントゥリー クレッ セント 56 (72)発明者 クーリ,ファシ 茨城県つくば市吾妻4−209−313 Fターム(参考) 4G076 AA02 AA10 AA16 AA18 AA21 AA30 AB02 AB06 AB09 AB16 AB18 BA24 BA38 BA42 BD02 BD04 CA30 DA01 DA25

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム源およびマグネシウム源を水性懸濁物中で反応
    させてアニオン性クレーを得る、アニオン性クレーを製造する方法において、ア
    ルミニウム源は2つのタイプのアルミニウム含有化合物を含み、1つのタイプの
    アルミニウム含有化合物は、アルミニウム3水和物またはその熱的に処理された
    形態である方法。
  2. 【請求項2】 アルミニウム源がアルミニウム3水和物を含む請求項1記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 アルミニウム源が、熱的に処理されたアルミニウム3水和物
    を含む請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 アルミニウム源が、アルミニウム3水和物および熱的に処理
    されたアルミニウム3水和物を含む請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 マグネシウム源が、酸化マグネシウムおよび/またはMg(
    OH)2および/またはMgCO3である請求項1〜4のいずれか1項記載の方法
  6. 【請求項6】 反応が、大気圧以上で0〜100℃の温度にて起こる請求項1〜
    5のいずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 反応が、大気圧以上で50℃より上の温度にて起こる請求項1
    〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 反応が、100℃より上の温度かつ高められた圧力にて行われ
    る請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 金属または非金属が反応器に供給される請求項1〜8のいず
    れか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 金属または非金属が、アルミニウム源スラリーに添加され
    る請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 金属または非金属が、マグネシウム源スラリーに添加され
    る請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 アニオン性クレーが、イオン交換処理に供される請求項1
    〜11のいずれか1項記載の方法。
  13. 【請求項13】 アニオン性クレーが、V1028 6-およびMo724 6-ある
    いは他の柱状構造をなすアニオンでイオン交換される請求項1〜12のいずれか
    1項記載の方法。
  14. 【請求項14】 金属または非金属がアニオン性クレーに堆積される請求項
    1〜13のいずれか1項記載の方法。
  15. 【請求項15】 Al−Mg含有固溶体および/またはスピネルの製造方法
    であって、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法によって得られるアニオン性
    クレーを、300〜1200℃の温度での熱処理に供する方法。
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