JP2003524525A - マグネシウム圧力鋳造 - Google Patents
マグネシウム圧力鋳造Info
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Abstract
Description
するに使用するための、またホット(高温)チャンバ鋳造機及びコールド(低温
)チャンバ鋳造機を含む種々の形態の既存の鋳造機に適用できる改善した金属流
動装置に関するものである。
金に比べると熱容量が低いため、溶融マグネシウム合金の時期尚早な凝固を防止
する大きいランナ及びゲートを使用する必要があるとの認識が行き渡っている。
解釈には相当違いがあるが、実際、この業界ではこのようにすることが最良の実
施形態であると見なされている。
て設計された多くの異なる方法がある。しかし、これらの方法で製造されたマグ
ネシウム合金圧力鋳造は、使用に供する品質の鋳造体であってもほとんどが亜鉛
合金又はアルミニウム合金の鋳造体よりも多くの表面欠陥を呈する。
の鋳造体を製造することができることを見いだした。本発明により製造した鋳造
体はアルミニウム合金又は亜鉛合金の鋳造体で得られるのと匹敵する品質となる
ことができる。更に、本件出願の発明者は、慣行の最良実施形態よりも小さいラ
ンナ及びゲートを有する金属流動装置を使用することによって鋳造品質を向上さ
せることができることを見いだした。本発明の金属流動装置は、鋳造の歩留り即
ち、全体ショット重量に対する鋳造体重量の割合比率を大幅に向上させることが
できる。従って、再生して再処理する必要がある金属重量を相当減少することが
でき、生産コストを低減することができる。
て従来慣行の実施形態よりもコストを低減することができるマグネシウム合金鋳
造体を製造する金属流動装置を計画することができる。
状態又は揺変性状態のマグネシウム合金を圧力鋳造するため、溶融マグネシウム
合金を型キャビティ内に注入することができる少なくとも1個のランナを画定す
る金型又は成形型ツール手段を設けた金属流動装置を提供又は使用する。本発明
の第1の実施の形態としては、金属流動装置内における金属の流れの速度を制御
し、型キャビティを通過する金属のほぼすべてが粘性状態又は半固相状態となる
形状に金属流動装置を形成する。
定する成形型又は金型を有する圧力鋳造機を使用し、また少なくとも1個のラン
ナを画定する金型又は成形型ツール手段を有する金属流動装置であって、前記ラ
ンナから溶融マグネシウム合金を前記型キャビティ内に注入する金属流動装置を
使用して、溶融状態又は揺変性状態のマグネシウム合金を鋳造し、更に、前記金
属流動装置を通過する金属の流れを制御して前記型キャビティ全体にわたり流れ
る金属の流れのほぼすべてが粘性状態又は半固相状態となるようにした形状に前
記金属流動装置を形成することを特徴とする。
ート又は他の注入部位を通過する金属の半固相状態のフロントによって徐々に進
行することを見いだした。このようなマグネシウム合金の充填形態は、アルミニ
ウム合金又は亜鉛合金のダイキャストで見られ、1932年にフォーマー氏によ
って最初に記載された(マッグロー‐ヒル出版社により1991年に出版された
H.H.デーラー(Doehler)著の参考文献「ダイキャスティング」参照)逆流充
填で行われる極めて複雑な液相周縁充填とは大きくかけ離れている。
置の少なくとも1個の制御膨大領域を経て流れ、この制御膨大領域で注入方向に
関して側方に拡散し、ランナにおける速度よりも遅い速度に減少する。好適な実
施例では、流動装置の制御膨大領域を、金属がランナから型キャビティに流入す
るゲートにより構成する。この好適な実施例において、前記ゲート及びランナを
、前記ゲートを通過する流れの有効断面積が前記ランナを通過する流れの有効断
面積よりも大きくなるようにし、溶融金属は前記ゲートを通過する速度より速い
速度で前記ランナを通過する流れの有効断面積部分を通過するようにする。この
ことは現在推奨されている従来の実施形態とは異なる。
る流れの断面積を前記ランナを通過する流れの有効断面積よりも大きくし、この
断面積の比が約2:1〜4:1の範囲となるようにする。
れるようにすることができる。しかし、有効断面積は長手方向の一部しか得られ
ないこともある。従って、後者では、流れの有効断面積が得られる長手方向部分
の上流域を通過する流れの断面積を大きくする。
を、前記型キャビティの少なくとも一部でこの型キャビティ内部に画定し、金属
がこの型キャビティに進入する部位に隣接する型キャビティの表面によって形成
する。この他の実施例では、金属がランナから型キャビティに流入する部位での
ゲートとする。この場合、ゲートが制御膨大領域を画定する必要はない。即ち、
この場合にはこの部位はランナよりも有効断面積が大きく、ゲートは単に型キャ
ビティにおけるランナの出口端部をなす簡単構成となる。しかし、ゲートは型キ
ャビティによってまた型キャビティ内で画定される他の部分で制御膨大領域の一
部をなすようにすることもできる。
有する金属流動装置のこの他の実施例は、すべての型キャビティ形状に適合する
ものではない。このような領域は、金属が型キャビティの隣接表面に対して型キ
ャビティに進入するときの流れの方向に依存して設ける。一般的に、この表面は
型キャビティ内でゲートがもたらす制御膨大と同様に機能するよう制御するとと
もに膨大することができる必要がある。このように型キャビティによって画定さ
れる制御膨大領域は疑似ゲートと見なすことができ、以下の説明ではゲートは実
際のゲート及びこのような疑似ゲートの双方を包含して称するものとして理解さ
れたい。しかし、金属が型キャビティ内に流入する疑似ゲートを画定する型キャ
ビティ表面は通常流れを全方位で包囲せず、三方で包囲するのが好ましい。
ことによって形成することができる。しかし、金属の流れの方向に断面積が徐々
に増大する制御膨大領域が好ましい場合がある。このように、膨大領域を実際の
ゲートによって画定する場合には、型キャビティに連通するゲートの最大断面積
まで断面積が増大するゲートにすると好適である。
ンバダイキャスト機のいずれにも適用することができる。各場合において、本発
明は、以下に説明するように、マグネシウムの鋳造体の製造においてコストを極
めて大幅に節約し、鋳造歩留りを大幅に向上することができる。従って、再生し
て再処理することが必要となるランナ/スプルー金属の重量を大幅に減少し、こ
のことは再処理に注意を要するマグネシウムの鋳造に関連して特に重要なことで
ある。
型キャビティの一部を画定する金型又は成形部分又はツールによって設けるのが
一般的である。しかし、通常の圧力キャビティの成形型及び金型と同様に、互い
に連係動作する部分又はツールによって画定する。
少なくとも本発明の装置及び方法に関する限り、ランナを通過する溶融金属の速
度は約150m/sとすると好適である。この速度の変動は可能であり、例えば
140m/s〜165m/sの範囲の速度とすることができる。しかし、この速
度はランナの長さの全体にわたり得られるようにする必要はないが、本発明の少
なくとも若干の実施例ではこのようにすることが好ましい場合もある。一方、長
さの他の部分での有効断面積よりも小さい有効断面積のランナ部分にわたりこの
速度が得られるようにするだけでも十分である。
も25%〜50%小さい速度とする。多くの実施例において、膨大領域を通過す
る金属の速度はランナを通過する金属の速度の2/3に極めて近似する速度とな
る。従って、約150m/sのランナ速度の場合、膨大領域の速度は約100m
/sとすると好適である。
大他ポンプ及びランナの物理的断面積とは異なっている。この差異は、以下に説
明する第1番目の実験シリーズの初期実験に反映されるため重要である。これら
の初期実験はマグネシウム合金を鋳造する従来の最良の実施形態に基づいてまた
アルミニウム合金及び亜鉛合金を鋳造する実施形態と同様の大きなランナ及びゲ
ートに関して導入した。これらの初期実験のランナにおける実際の流路は、ラン
ナの設計した物理的断面積よりも断面積を相当小さい円筒形領域を通過する。流
れの領域のこの小さい面積は、溶融金属がランナを通過する幾分中心寄りのコア
を構成し、少なくとも壁厚が大きい部分的に凝固した金属のスリーブ内に存在す
る。或るランナ断面積に対して、流れの領域の断面積は金型が高温(ホット)で
あるときは大きくなる。
る差の相関関係は本発明による金属流動装置のランナでは従来の最良の実施形態
よりも少ない。実際、本発明による限定された状況では、この差はほとんど排除
することができる。即ち、限定状況では、ランナは比較的小さく設計した断面積
を有し、この小さい断面積がほぼランナを通過する流れの有効断面積を画定する
。この状況を得るのを容易にするため、ホットチャンバ機のランナの長さの上流
部分を、適当なセラミック材料で形成した部材によって画定し、このセラミック
部材によって、ランナを画定する部材の表面で金属が凝固するのを阻止する温度
サイクルを維持することができるようにする。代案として、ホットチャンバ装置
又はコールドチャンバ装置のランナの長さのこのような上流部分を、熱交換流体
を循環することができる部材によって、又は電熱装置を使用することによって画
定し、このような温度サイクルを維持することができる。
ナ及び制御膨大領域の断面に関して本発明とは正反対の大きなランナ装置を必要
としていた。従って、従来の実施形態では或る鋳造に関してランナ/スプルー金
属の量が比較的大きく、このためランナ/スプルー金属の再生及び再処理におけ
るコストが高かった。従来慣行の実施形態では鋳造体の重量の50%を越えるラ
ンナ/スプルー金属を生じ、場合によっては鋳造体重量の100%以上のランナ
/スプルー金属を生ずることもあった。このように、ランナ/スプルー金属の量
が鋳造体の量よりも大きくなることがある。
に減少することができ、例えば、コールドチャンバ鋳造機において鋳造体重量の
30%以下に減少することができる。多くの場合、特にホットチャンバ鋳造機で
は、本発明によれば、ランナ/スプルー金属の量をこのレベルよりも十分低くす
ることができ、例えば、約5%以下又は約2%以下にすることもできる。このこ
とは、再処理再生金属のコストを減少する点で実用上の大きな利点であること勿
論である。
面を減少し、更に、ランナ長さを減少した結果である。設計断面を減少すること
ができ、これに応じてランナを通過する流れの有効断面積を減少することができ
る。しかし、流れの有効断面積はランナの長さの一部のみ、例えば、長さにわた
る小さい部分にわたって必要である。更に、ランナの長さにおける鋳造作業中に
凝固する部分を大幅に短くすることができ、これによりランナ/スプルー金属の
量を一層減少することができる。
できる。このことは鋳造体の多孔質化及び表面仕上げに関するパラメータに大き
な改善をもたらす。アルミニウム合金又は亜鉛合金の鋳造に比べると、従来慣行
の実施形態により製造したマグネシウムの鋳造体は、表面の仕上がりが劣り、鋳
造表面で又はその近傍で多孔質になることがよくあった。しかし本発明によれば
、鋳造多孔質化を大幅に減少し、品質の良い均一な表面仕上がりも得られる。
する共通の要因は、本発明により可能となる溶融金属の流動速度であると確信す
る。本発明により得られる速度によれば、制御膨大領域に隣接する型キャビティ
の領域から離れるよう型キャビティ内で金属が流れるのは溶融金属が粘性状態で
あるためである。即ち、キャビティの充填中、金型内の流れは半固相状態の金属
フロントとして後続の金属が部分固相状態でほぼ一定割合で充填する。このよう
にして、キャビティの充填は半固相状態フロントが制御膨大領域から離れる方向
に移動することによって進行し、これに対してアルミニウム合金又は亜鉛合金き
鋳造では極めて複雑な周縁充填及び逆流充填が見られる。
マグネシウム合金の流れ及び凝固のメカニズムをよりよく理解するために行った
。特に、この実験は特定鋳造の物理的パラメータを変化及び/又は制御すること
によって表面仕上がり及び多孔質化レベルに改善が得られるか否かを検証するに
あった。
ョット」技術を使用した。これらの実験は型キャビティ内で2個の流動状況を生
ずることを示し、これらの2個の流動状況間の領域には粗悪な仕上がりを常に発
生した。この流動パターンは亜鉛圧力鋳造又はアルミニウム圧力鋳造で見られる
のとは異なる様相を呈した。顕微鏡組織を検査したところ以下のことが分かった
。即ち、 ・ランナにおける流れは設計した物理的なランナ断面よりもずっと小さい円筒形
断面領域を通過した。このことは流れが単一方向の鋳造部分で見られた。 ・マグネシウム合金鋳造におけるパーセンテージソリッド即ち比率固相(大きな
枝間隔を有するデンドライト即ち樹枝状晶で示される)は約50%であった。 ・ゲートの近傍におけるマグネシウム合金鋳造体の顕微鏡組織はゲートから50
mm〜300mm離れた位置で観測されるものとは異なっていた。
では半固相状態の粘性体のような挙動を示すことを示唆しているように見える。
ランナに沿って移動する第1金属(フロント即ち前線)は液相状態でキャビティ
に進入し、このことが異なる顕微鏡組織が得られたことの原因であり、これら異
なる流れの条件間の遷移部分の鋳造がほぼ共通した位置で生じたことの説明がつ
く。
びゲートのスタイルを変化させると鋳造体に改善が見られるとともに、この方針
によれば大きな変化が期待できる結果を示した。しかし、貧弱な表面仕上げの領
域及び位置はほぼ変わらなかった。鋳造体の品質を考慮する場合には、単独のテ
ーパ付き接線方向即ち正接方向(タンジェンシャル)ランナへの変更により極め
て良好な結果をもたらした。この段階での流れの挙動に対する理解レベルは極め
て限定されてた。しかし、明らかになったのは、マグネシウム合金は亜鉛合金及
びアルミニウム合金とは大きく異なる挙動を示すという点である。
性の性質によるものであるか否かを検証しようとするものであった。15g〜1
5kgにわたる種々の鋳造サイズに関して実験を行うとともに、ホット(高温)
チャンバ鋳造機及びコールド(低温)チャンバ鋳造機の双方で実験を行った。一
連の端部が開放したボックス群よりなる極めて長尺の鋳造体での実験においては
コールドチャンバ鋳造機の長い端縁に沿って鋳込みを行った。スプルーからの2
個の大きなランナは長い半テーパ付きのランナに沿って鋳込まれた。型キャビテ
ィ内で金属が揺変性状態であれば、粘性加熱によって一方の端部からキャビティ
充填を行うことができるという目算があった。このことを証明するため、金型に
おいて従来のランナの一部を変更し、キャビティ半部への金属流入を確実に阻止
するようにした。従って、型キャビティ内の阻止された閉鎖ランナ部分に隣接す
る部分への金属流入は阻止されていない側から行われざるを得ず、1メートル以
上の距離を流動する必要がある。キャビティ内での流路は複雑であり、種々の向
き変動を生じた。しかし、鋳造機の設定を変化させないでおくと、片側供給装置
は、完全ランナで製造したものよりも極めて優れた品質の鋳造体を製造した。こ
の大きな変更は金属の速度の増加であった。
長く薄いランナ及び0.15mmの深さの極めて浅いゲートで供給した280×
25×1mmの鋳造体に関して行った。これらの実験は、ゲートを長さの大部分
にわたってうまく阻止されていないと鋳造品質が悪くなることを示した。一方向
に220mmの長さのランナを、10mmの長さのプラグをランナに溶接するこ
とによって有効長さを100mmに減少した。これによって得られた鋳造体は全
体が充填され、金属は0.15mmのゲートを経て型キャビティからランナの阻
止されていない部分に流動した。このことは、合金が極めて低い粘性状態でキャ
ビティを充填することを示している。亜鉛合金又はアルミニウム合金での同様な
鋳造はこのような特性を示さない。鋳造機は金属に対して14MPaの圧力のみ
を加えた。
体を検討したところ、ゲートの大部分は実際上機能していないことを示した。
の寸法を減少しかつ金属の流動速度を増大させるとき品質改善が見られた。ホッ
トチャンバ鋳造機及びコールドチャンバ鋳造機の双方で製造した多数の鋳造体に
関して1×1mm〜50×50mmの範囲のランナ断面の検討したところ、各場
合において中心円形領域が存在することが分かった。この特性はオリジナルの断
面輪郭によって影響されないことが分かった。この条件から推測されることは、
キャビティ充填中に金属流動を生ずる領域を画定し、これが有効流動断面となる
というものである。この領域は元々金型に切削されたランナよりも断面積が小さ
いため、金属流動の速度が相当高くなる。測定した金属の流動速度を使用して計
算すると、150m/s程度のランナ速度である場合に、ゲート速度はランナ速
度の約2/3になる。同様の領域は単一方向の流れが存在する鋳込みに見ること
ができる。
体を製造することに関して行った。オリジナルのゲート長さを120mmから8
mmに減少したが、鋳造体は容認できる品質を保持した。鋳造体を顕微鏡検査し
たところ、充填は半固相状態のフロント(前線)充填に一致し、充填中比率固相
(パーセンテージソリッド)はこの部分全体にわたり一定であった。多孔質性は
最小となった。
鋳造することができる多数の半径方向に配置したキャビティ14(1個のみを図
示する)を画定する金型12を示す。この金型12は固定部分16及び可動部分
17を有し、図面ではこれらの部分が閉じた状態を図示するが、分離ラインPで
部分16,17を分離することができる。金型部分17に組み込むプラグ20に
はエジェクション用のピン18を摺動自在に取り付ける。ピン18及び少なくと
も1個の他のピン(図示せず)は各作動サイクルの終了時に鋳造体をエジェクト
するため伸縮自在にする。
孔22aをスリーブ24に整列させる。プラグ20と同様にブッシュ22を、金
型12の部分16,17に使用されるような適当なスチールで形成するが、スリ
ーブ24は比較的低い熱伝導性を有する材料例えば、部分的に安定化した酸化ジ
ルコニウム又は他の適当なセラミックにより形成すると好適である。
にする。両者の端部は、金型12を閉じた状態で、プラグ及びブッシュ22によ
って互いに接触する対向端面間にシールを生ずるようにする。しかし、プラグ2
0の端面には各型キャビティ14のための溝21を形成し、これらの溝21をブ
ッシュ22の端部に連係してキャビティ14のためのランナ即ち湯道26を画定
するようにする。ランナ26はゲート即ち湯口28を経て型キャビティ14に連
通させる。
し、この孔24aの断面を孔22aよりも相当小さくする。更に、ブッシュ22
の外方端部には孔22aを外方に広がる拡張部を形成し、ノズル30が掛合でき
るようにする。好適には、ノズル30は高温(ホット)チャンバ装置の雁首状プ
ランジャ構造の延長部とし、これにより、溶融マグネシウムを孔24aを経てラ
ンナ26及びゲート28を介してキャビティ14に注入できるようにする。
凝固してスリーブ24の孔24aの内方端部に引き戻される。従って、サイクル
中の鋳造圧力を釈放すると、溶融金属はノズル30を経て孔24aから引き出さ
れる。
に、各ランナは各ランナ26を通過する有効金属流の断面と同様の小さい断面に
設計することができる。各ランナ26の内方端部部分は金型12の部分16,1
7によって画定される。ランナの内方部分の長さにわたり、ランナ26は深さを
徐々に浅くし、幅を増大させ、ゲート28をプラグ20とブッシュ22との間に
画定されるランナ26の長さの一部より断面が小さい幅狭の細長形状にする。
ける金属の凝固のための熱エネルギ抽出は、金型12の部分16,17にプラグ
20及びブッシュ22を介して金属を導入することにより行う。ランナ26の比
較的短く小さい断面は、凝固を得るために冷却剤を循環させるのは必要ではない
。しかし、比較的短い長さのランナ26にも係わらず、またスリーブ24がキャ
ビティ14に近接しているにも係わらず、孔24a内の金属の凝固は、スリーブ
24を構成するセラミックの断熱効果によって阻止され得る。図1及び図2の全
体構成は、約30gmの重さのマグネシウム合金ハンドルの鋳造において、各ラ
ンナ26の長さ及び断面を、湯道(ランナ)/湯口(スプルー)金属の量(2個
のハンドルを同時に鋳造するときの)を約3gmまで減少させることができるよ
うにする。
示す。図3において、図1及び図2の構成部材に対応する構成部材にはその参照
符号に100をプラスして示す。
0aを有し、金型120の部分116,117を閉じた状態では、この湯口ピン
がブッシュ122のテーパ付きの孔122a内に突入する。プラグ120には溝
121を形成し、この溝121がブッシュ122とともに湯道(ランナ)126
を形成する。プラグ120には更に、ダクト40を形成し、このダクト40に水
等の冷却剤を循環させるとともに、ブッシュには周縁溝42を形成し、この溝4
2をスリーブ44によってカバーし、冷却剤を循環させるための他のダクト46
を画定する。
2aを経てランナ126に沿ってゲート(堰)128を介してキャビティ114
に溶融したマグネシウム合金を注入できるようにするために使用する。充填の完
了の際には、冷却剤をダクト40,46に循環させ、ランナ/スプルーにおける
金属を、ピン120aを収容するテーパ付きの部分とダイキャスト装置のノズル
を収容するためのフレア付き外方端部との間の孔124aを最小断面となるよう
凝固する。
したように、このことは熱容量が低いマグネシウム合金が早めに凝固するという
予想される危険性を回避する。図1及び図2に示すハンドルと同一形状及び同一
重量のドアハンドルを鋳造するこの構成の場合、ランナ/スプルーにおける金属
の重量は約30gmである。即ち、このことは、図3の構成では、図1及び図2
の構成で見られる金属の量の10倍の量が再生利用に回すべきことになる。
60を線図的に示し、これには依然としてランナ/スプルー金属62が取り付け
られている。ランナ/スプルー金属62は2個の鋳造体60に共通であり、しか
し、一方の鋳造体のみを示すとともに、他方の鋳造体のランナ金属の全体も示し
ていない。
に説明する図9Cに示す形状の外部輪郭に対応する。図9Cから明らかなように
、ランナの設計断面は等脚台形の形状であり、このような断面がランナの長さ全
体にわたり延在する。
の作用を検証することを意図したものである。このため、図5に示すように、金
属流動装置Sを形成し、この装置は標準の張力バーの刻印型Bに終端する金属流
路をなすチャンネルCにより構成する。チャンネルCは4×4mmの通常断面と
1230mmの長さを有する。
(コールド)チャンバで試行した。これらの試行はダイキャスト装置の通常作動
温度の下で行うとともに、金型温度は約120°Cのみとした。図5から明らか
なようにチャンネルCの経路は曲がりくねったものであり、流れに高い抵抗を示
す。このことにも係わらず、チャンネルCの1230mmの全長にわたる流動が
得られ、バーの刻印型Bの充填を開始することができる。このことから1230
mmの流動長さは制限とはならないと考察される。しかし、これは、従来の慣行
に従って設計した約700mmの最大流路長さでありかつ4×4mmよりも極め
て大きい断面のランナで観察されたものと比較したものである。
することができるランナ及びゲートの最小寸法を決定するために行った。実験は
以下の構成よりなる。即ち、 ・サイフォン管を介して保持炉に接続した溶融炉を有する型締力80トンのフレ
ッチ(Frech) 製ホット(高温)チャンバ装置。このことは金属温度が一貫してい
ることを意味している。 ・プランジャの変位量、速度及び圧力を与えるダイマック(DieMac)製ショットモ
ニタ装置。 ・2個の熱電対であり、双方とも金型の固定ハーフにおける刻印面から7mmの
位置であり、ゲートから型キャビティ内に10mm入った位置と、80mm入っ
た位置に配置した熱電対。 ・時間経過に対する温度を表示するチャートディスプレイ。 ・表面温度測定値のための接触熱電対。 ・赤外線デジタル温度センサ。 ・インサートの金型及び準備構成の変更のためのフル装備ツール空間。
た。 1) 2×1mmのゲートを有する鋳造体60のための金型端部への供給は妥当
な品質ではあるが販売することはできない鋳造体となった。スプルー及びランナ
部分は鋳造体とほぼ同一の重量であった(50%の歩留り)。 2) 7×2mmのゲートを有する鋳造体のための金型端部への供給は高品質で
販売できる鋳造体となった。或る一つの領域にはんだ付け作用が観察されたが、
このことはこの領域に金型温度の減少させる冷却剤溜めを付加することによって
解決した。ランナを分割区分することによって、150m/sのオーダーの実際
のランナ速度を示す円筒形の流動パターン(図9Cにつき以下に説明する)を生
ずることがわかった。ランナの有効直径を約3mmに減少する場合(円筒形断面
で観測した直径)、3mm直径の物理的ポートを挿入することによって鋳造体の
品質には影響がなかった。セグメント64を生ずるようランナの一部を形成し、
このセグメント64に3mmの孔64aをドリル形成して3mm直径の流動チャ
ンネルを形成する。セグメント64はゲートに近接させてランナに挿入し、この
セグメントの孔64aは断面が減少したランナの部分を形成し、この断面減少部
分が約7.1mm2 以下の断面積の有効金属の流れを生ずる。更に、この実験
内で、キャビティへの金属の量を減少することによって多数のショートショット
を製造した。不十分な金属から生ずるショートショットは、金属が衝突すること
によって表皮部分を生ずる。この表皮部分は100m/sの高いゲート速度のた
め、液状又は半固相の流れのいずれかによって生ずる。
4を7×2mmゲートに供給するランナに挿入した。鋳造は分割区分により決定
されるように低多孔率の比較的高品質のものであった。ゲートから最も遠い領域
の若干の表面マークは、流れによる影響が比較的僅かに見られることを示唆して
いる。このことは6ショットに関して通常の生産で行い、各ショット毎に金型温
度を維持した。これによると、3mm直径の孔に急勾配で出入りする場合に欠陥
を生ずる恐れがあることがわかった。このランナ及びゲートに金属を通過させる
に必要な圧力は、通常の生産よりも約20%高くする。
トした長目のランナピースを7×2mmゲートに挿入した。このランナピースは
チャンネル66aを形成した横断面部66を有する。ランナピースの入口及び出
口は流れに対する抵抗を少なくするよう勾配を緩くした。鋳造品質は極めて良好
で販売できる品質であった。金属をランナを通過させてキャビティ内に流し込む
のに必要な圧力は、通常の約30%だけ増加した。ランナインサートを使用して
製造した鋳造体の1個のランナを分割区分けした結果、金属はチャンネルの壁に
沿って凝固するのが最小で区分を流動した。ランナを通過する速度は150m/
s、ゲートでは100m/sと計算された。
有するランナ及びスプルーを使用して7×2mmのゲートに供給し、3×3mm
の区分を経て120mmの全流動長さとする。スプルー領域における金属の容積
が減少したため、スプルーポストを冷却する水は省略した。鋳造は極めて優れた
品質であった。この鋳造の品質は上述の他の鋳造で得られるよりも優れていると
考えられた。この実験シリーズの実験3で見られた表面欠陥はこの実験例では見
られなかった。キャビティを充填するに必要な圧力は通常よりも30%高い。供
給系における重量は鋳造体重量の6%であった(歩留り94%)。
れる。中心領域の金属が半固相状態である場合、粘性の急激な増大により50%
以上の割合が固相となる。速度を高く維持する場合、粘性加熱は金型の壁に対す
る熱損失を相殺する。従って、金属は長い距離にわたり流動することができるよ
うになる。この作業にわたり観察されるランナの各々において、鋳造装置の構成
は変化させず、ランナにおける金属速度を150m/sのオーダーにした。金型
にランナ部分を挿入することによって、ランナにおける速度は150m/sから
スタートするよう設定した。少なくとも「通常」条件の下で製造したのと等しい
品質で鋳造された。観察された改善品質は、ランナ速度150m/sと等価の条
件、100m/sのゲート速度での迅速なキャビティ到達によるものであった。
キャビティ到達前のこの減速を使用して、ランナからゲートを経てキャビティに
至る速度を減少させることができる。
し、ばらける金属フロントで空気混入を生じないようにするものであった。多く
のランナにおいて、ランナ速度はゲート速度の50%以下であった。しかし、上
述の詳細な実験では鋳造品質における改善をもたらすために高いランナ速度を使
用することができることを示している。
であり、図1及び図2の構成部材に対応する構成部材には、図6では同一の参照
符号に200をプラスした符号、図7では300をプラスした符号で示す。
が溶融金属を凝固したランナ/スプルー金属から分離して引き出し易くするため
直径を変化させている点で異なる。従って、孔の外方端部から孔の長さの大部分
にわたり、孔224aは溶融金属の大部分の量が液状を維持することができる大
きな直径を有する。次に孔224aは短い長さにわたり最小直径に段階的に縮小
し、またこの後内方端部に至るまで中間直径に増大する。ランナ/スプルー金属
の凝固のための熱エネルギ抽出が孔224a内で若干凝固を生じさせるため、図
6の構成はこの凝固をある程度有効に制限する。即ち、孔224aの大きな外方
端部部分における金属の量が有する熱エネルギが存在するため、凝固は短い最小
直径部分を越えて、少なくとも鋳造サイクルに要する短時間では進行することは
できない。
aの最小直径の部分で凝固した金属と依然として溶融状態を維持する金属の分離
を生ずる。しかし、全体形状が簡素化されているため好ましい構成である。図示
のように、プラグ320、ブッシュ322、及びスリーブ324は互いに平行な
端面を有し、これらの端面は金型312を閉じた状態では分離ラインPで衝合す
る。図3の構成と比較すると、再溶融される金属の節約は約95%まで達するほ
どの大きな節約をもたらすことができる。
は亜鉛合金又はアルミニウム合金の充填パターン、図8Bでは本発明を使用した
マグネシウム合金の充填パターンを示す。図示の装置は、それぞれ型キャビティ
76a,76bを画定しかつ分離ラインPで分離可能な型部分72a,74a及
び72b,74bを有する金型70a,70bを示す。それぞれの場合に溶融合
金はランナ78a,78b及びゲート80a,80bを有する金属流動装置を経
てそれぞれの型キャビティ76a,76bに注入することができる。
な断面積を有し、溶融合金はランナ78aからこのランナより小さい断面のゲー
ト80aを経て注入される。影付きで示す合金の流れは従来慣行の亜鉛及びアル
ミニウム合金の鋳造で認識されている充填パターンを示す。即ち、合金の流れ8
2は型キャビティ76aに注入されてゲート80aから離れた領域まで達し、合
金の周縁流れ84が型キャビティを逆流充填する。この複雑な周縁充填及び逆流
充填にも係わらず、亜鉛合金及びアルミニウム合金では品質の高い鋳造体を製造
することができる。しかし、上述したように、このような複雑な充填プロセスは
マグネシウム合金の最適な品質の鋳造体を製造することができない。
い断面積を有する。溶融マグネシウム合金はランナ78bからこのランナよりも
大きい断面のゲート80bを経て注入される。ゲート80bの断面はランナ78
bの断面よりも大きいことの他に、所定の型キャビティ容積に関して図8Aのゲ
ート80aよりも大きい。やはり影付きで示したマグネシウム合金の流れは粘性
状態即ち半固相状態である。この状態では、流れはゲート80bから離れるに従
って容積が増大する合金体86を形成し、ゲート80bから型キャビティ76b
の遠い領域に向かって移行する半固相フロント88を生ずる。
を含むものとする。説明したとおり、実験はホットチャンバ鋳造機及びコールド
チャンバ鋳造機の双方で行った。各鋳造機において、型キャビティの充填はほぼ
図8Bにつき説明したとおりに進行することが分かった。しかし、少なくとも若
干の鋳造において、マグネシウム合金の僅かな初期量は半固相状態よりも液状に
近い状態でキャビティに進入することが分かった。この場合の初期量は鋳造の残
りの部分に対して顕微鏡組織が若干異なる(しかし、高品質ではある)ゲートに
隣接する表皮部分からはっきりと分かる。
s〜165m/s好適には、150m/s、ゲートではランナにおける流速の2
5%〜50%の流速、例えば、ランナにおける流速の約2/3とする。上述した
ように、このことは、図9A〜9Cに示したようにランナの円筒形コア領域にお
いて得ることができる。これらの図面の各々は各ランナ90a,90b,90c
の断面を示す。鋳造作業の完了時におけるランナでの合金の凝固及びこのような
断面となるランナの切断によれば、それぞれ円筒形のコア領域92a,92b,
92cを有する。各ランナにおけるこれらのコア領域は、鋳造作業中型キャビテ
ィのほぼ全体にわたり合金の流れが抑制される有効な流動チャンネルになってい
ることを示している。この抑制は、少なくとも部分的に凝固した合金94a,9
4b,94c(ハッチングで示す)がランナの断面輪郭を画定する表面で生ずる
初期流動の短時間後に生ずる。
係によく規制された円形断面であることが分かった。図9A〜図9Cは代表的な
ランナ輪郭であり、このようなランナ輪郭でも円筒断面の領域92a,92b,
92cが得られた。ランナの設計した輪郭の断面積は、ランナ/スプルー金属の
品質低下はあるものの、領域92a,92b,92cの断面積に大きな衝撃を与
えずに減少することができることがこれらの輪郭から得られることが分かった。
このランナ/スプルー金属の量は、以下に説明するように、ランナの設計長さを
減少することによって一層減少することができる。以下にこのような減少が得ら
れる範囲について説明する。
が2mm〜20mmの間で変化し、極めて深い部分を有するマグネシウム合金鋳
造体をコールドチャンバ鋳造機で製造した。慣行のランナ/ビスケット形状を使
用した場合、ランナ/スプルー金属の量は1.1kgであり、鋳造作業で消費さ
れた金属の割合に関して60%の歩留りで鋳造された。即ち、消費金属の約40
%が再生利用する必要がある。本発明によるランナ/ビスケットでは、ランナ/
スプルー金属の量は0.36kgであり、歩留りは82%となり、再生利用する
必要がある合金の量は約67%減少した。
鋳造機で製造した。各ハンドルは重量28gで鋳造サイクルあたり56gの製造
重量であった。慣行の金属流動装置で製造すると、各サイクルは30gのランナ
/スプルー金属を製造し、歩留りは65%であった。図7に示すような本発明に
よる金属流動装置では、ランナ/スプルー金属の量は1.5gに減少し、歩留り
は97%であり、従来慣行の装置に比べると再生利用される合金量は95%も減
少した。
及び種々の金属流動装置の効果を検証する第8番目のシリーズの実験を行った。
このシリーズにおいて、「石鹸皿」形状の型キャビティを使用した。このキャビ
ティの形状は図10に示す鋳造した皿Dの平面図から確認でき、図10のXI‐XI
線上の皿D及び雄型ツールDの断面を図11に示す。この皿Dは約140mmの
長さ、約100mmの幅、約26mmの深さ、約2mmの壁厚を有する。この皿
は水平の周縁フランジと、このフランジに対して約45°傾斜する側壁と、平坦
な底面とを有する。
ナと、接線方向ランナを型キャビティの共通側方端縁に沿って互いに逆方向に延
在させかつこの共通側方端縁の長さに沿って薄く長いゲートを経て型キャビティ
内に供給する。第1番目の試行において、従来慣行の最良の実施形態に変更を加
えた実験例を図12に示す流動装置410で示す。図示のように、装置410は
、図10に示す皿Dを製造する型キャビティの側方端縁416に沿って配置した
2個の互いに逆方向に延在する接線方向のランナ414に供給する主ランナ41
2を有する。各ランナ414は型キャビティを横切るよう指向する楔形又は扇形
形状の2個のゲート418に供給する。各ゲート418は断面がランナにおける
約6×1mmからキャビティの端縁416における約10×0.5mmに変化す
る。従来の最良の慣行実施例では、各ランナ414は、金属流の流れの他に見て
約10×10mmから8×10mmまでテーパを付けた通常の断面を有する。こ
のようなランナ414及びゲート418では市場で提供できる品質の皿Dを製造
することは極めて困難であった。しかし、これに対して上述したように装置41
0を変更した。
ンナ断面の点で本発明より部分的に加える。しかし、ランナ断面は各ゲート41
8の断面より大きくない点で本発明とは一致しない。図12の装置410はこの
変更にも係わらず、満足のいく鋳造体を製造することはできなかった。
した。図13の装置420は図12の装置410とは、入口を彫刻した単独のゲ
ート428を設けた点で異なる。図示のように、ゲート428は、ランナ424
及び型キャビティの端縁426の末端に隣接し、型キャビティの隣接端部端縁に
指向させてランナ424に対して約45°の角度をなすようにする。ゲート42
8は1.5×4mmの通常の断面を有し、ランナ424(及び他方の盲ランナ4
24) の3×3mmの通常断面よりも小さくする。
るとこの装置410では満足のいく鋳造体は得られない。即ち、ゲート428か
らの金属流は型キャビティの最も遠い側辺に隣接する端部、他方の端部からは最
も遠い側辺、端縁426を有する側辺に近接する端部、及びゲート428に指向
する近接側辺に沿って進行する。しかし、型キャビティの中心領域では貧弱な充
填した行われず、従って、不十分な鋳造となる。しかし、鋳造は使用に供するこ
ができる品質ではないものの、図12の装置410よりもよい品質の皿Dの鋳造
が得られることがわかった。
。装置420aは、彫刻したゲート428aをランナ424aに対して90°角
度をなし、型キャビティの隣接の端部端縁に平行にした点で図13の装置420
と異なる。装置420と同様に、ゲート428aは1.5×4mmの通常の断面
を有し、ランナ424a(及び他方の盲ランナ424a)の通常の断面3×3m
mよりも小さい。図14の装置420aは使用に供することができる優れた品質
の鋳造体を生じた。
の流れは型キャビティ内では指向性を持たないことが分かった。即ち、型キャビ
ティの充填パターンは図8Aにつき説明した通りではなく、図8Bにつき説明し
たように流動する。図12に示す試行の場合、適当な制御膨大領域がないため、
満足のいく流動は得られなかった。図13に示す試行の場合、図14に示す試行
のようにこのような領域が若干存在した。しかし、各場合において、この制御領
域は図13におけるゲート428又は図14のゲート428aによって画定する
よりも型キャビティに画定し、この領域を型キャビティの頂面及び底面及びキャ
ビティの隣接端部端縁によって区切られる3個の側面に接して画定した。更に、
図13の場合、流れがキャビティの隣接端部に指向することによって生ずる乱流
の結果、型キャビティの膨大領域の有効性は減殺され、鋳造品質を低下すること
がわかった。
実際上、制御膨大領域を生ずるものではない点で、本発明により必要とされるゲ
ートではない。実際、ランナ424又はランナ424aに対して、流れを抑制し
、またゲート428及びゲート428aを越えた位置でこのような領域が得られ
る。従って、本発明の見地からは、ゲート428及び428aは、それぞれラン
ナ424及びランナ424aの末端部分であり、制御膨大領域に直接供給し、ゲ
ートなく有効に供給を行う部分であると見なす方が適切である。
第8番目の実験と同様に、マグネシウム合金から皿Dを製造する。図11は本発
明による金属流動装置430を示す。この装置430において、マグネシウム合
金流路の最終部分を示し、直径3mmの円形断面のランナ434を有し、このラ
ンナ434をツールTからゲート部分438を経て型キャビティ内に連通する。
ランナ434からゲート438は流れの方向に直径が減少し、型キャビティにお
ける出口端部では5mmの直径となる。
機で鋳造した。装置430は金属のための従来の圧力鋳造技術とは大いに異なっ
ており、従来の最良の慣行では使用されないものである。にも係わらず、装置4
30は順次の鋳造試行サイクルにおいて、高い品質のマグネシウム合金の皿Dを
製造し、商業的規模の高速反復鋳造に対する潜在能力を示唆している。
ネシウム合金鋳造体の生産を意図する第10番目の実験を行った。この場合、図
15に示すように、広い平坦領域440aを有する大きい鋳造体440と、交差
リブ440C及びボス440dを有する異なるボックス状領域440bとを型締
力80トンのフレッチ(Frech)製ホットチャンバ鋳造機で製造した。鋳造体44
0投射面積は390cm2 であり、この面積はこのタイプの鋳造機に対してフ
レッチ社によって推奨されているよりも大きい。
よう設計した。鋳造体440きための型キャビティを画定するのに使用したツー
ル442は単独のピン状ゲート448を介して直接鋳造することができる3プレ
ート金型とした。しかし、ツール442は鋳造体440を鋳造することができる
とともに、3個のピン状ゲート448,448a,448bを東芝製型締力25
0トンのコールドチャンバ鋳造機に使用することによって図16に示すより大き
い形状の鋳造体450も鋳造することができる。
の範囲では指向性を制御することはできなかった。実際の流れは上述の実験例に
従ったまたプラスチック成形で見られるのと同様の多数の連続したフロント充填
パターンを示した。第6番目の実験での観点と極めて類似した拡張長さの流路を
設けた。複雑形状のボス440dへの流れは、圧力ダイキャストと比べるとプラ
スチック成形に類似していた。
係わらず、金型のフラッシングは生じかった。この観点及び他の観点は鋳造する
マグネシウム合金は古典的な流体のような挙動はしないという事実に基づいてい
る。第10番目の他の結果としては、型キャビティにおける圧力は溶融状態即ち
、液状のマグネシウム合金で予想されるよりも相当低いというものであった。フ
ル注入圧力を加えても、390cm2 の投影面積においては、フレッチ製鋳造
機の型締力よりも大きい通常の噴出力(液相と仮定しての)にも係わらずフラッ
シュは生じなかった。
ためのものである。フラッシングがないことは、通常の噴出力即ち、液相で予想
される噴出力を本発明によるマグネシウム合金鋳造で得られる実際の力よりも極
めて高いことを示している。この結果、予想されるよりも大きい鋳造を特定の鋳
造機で製造することができる。
ことが分かった。しかし、ホットチャンバ鋳造機には加熱及び冷却の双方を考慮
すべき金型領域が存在し得る。第9及び第10番目の実験の直接供給及び第8番
目の実験の端縁供給ランナの双方において、溶融金属は金型から除去すべき部分
であって雁首状部分に逆流することができる位置で凝固しなければならない。通
常の高圧力ダイキャストと同様に、冷却媒体及び加熱媒体を金型への入口に適用
して成果を得るようにすべきである。用いる方法は、鋳造機の形式及び寸法並び
に金型の複雑性及び寸法に基づく。
なく種々の改変、変更及び/又は付加を加えることができること勿論である。
キャスト装置の一部を示す断面図である。
図である。
填する際の従来理解されていた充填状況を線図的説明図、(B)は本発明に使用
されるマグネシウム合金の鋳造中の型キャビティ充填状況を示す線図的説明図で
ある。
面を線図的に示す縦断面図である。の
ある。
イキャスト金型の縦断面図である。
して図15の金型を利用して製造することができるより大規模に変更した鋳造状
態を示す縦断面図である。
Claims (32)
- 【請求項1】 溶融状態又は揺変性状態のマグネシウム合金を型キャビティを画
定する成形型又は金型を有する圧力鋳造機で圧力鋳造するのに使用する金属流動
装置において、溶融マグネシウム合金を型キャビティ内に注入することができる
金属流動装置の少なくとも1個のランナを画定する金型又は成形型ツール手段を
設け、金属の流動速度を制御して型キャビティ全体を流れる金属のほぼ全体が粘
性状態又は半固相状態となる形状に金属流動装置を形成したことを特徴とする金
属流動装置。 - 【請求項2】 金属流動の領域が注入方向に関して側方に拡散することができる
少なくとも1個の制御膨大領域を設け、この制御膨大領域における流動速度を前
記ランナにおける流動速度よりも減少するようにした請求項1記載の装置。 - 【請求項3】 前記制御膨大領域を、前記金属が前記ランナから前記型キャビテ
ィに流入することができる少なくとも1個のゲートにより構成した請求項2記載
の装置。 - 【請求項4】 前記ゲート及びランナを、前記ゲートを通過する流れの有効断面
積が前記ランナを通過する流れの有効断面積よりも大きくなるようにし、溶融金
属は前記ゲートを通過する速度より速い速度で前記ランナを通過する流れの有効
断面積部分を通過するようにした請求項3記載の装置。 - 【請求項5】 前記ゲートを通過する流れの断面積を前記ランナを通過する流れ
の有効断面積よりも大きくし、この断面積の比が約2:1〜4:1の範囲となる
ようにした請求項4記載の装置。 - 【請求項6】 前記制御膨大領域を、前記型キャビティの少なくとも一部でこの
型キャビティ内部に画定し、金属がこの型キャビティに進入する部位に隣接する
型キャビティの表面によって形成した請求項2記載の装置。 - 【請求項7】 前記制御膨大領域の部分を画定することなく、前記ランナの出口
端部がゲートをなすような部位にゲートを存在させた請求項6記載の装置。 - 【請求項8】 前記制御膨大領域の一部を画定するゲートを或る部位に存在させ
た請求項6記載の装置。 - 【請求項9】 前記制御膨大領域を、前記ランナの有効断面積から断面積を段階
的に増大させることによって設ける請求項2乃至8のうちのいずれか一項に記載
の装置。 - 【請求項10】 前記制御膨大領域を、金属の流れの方向に徐々に断面積を増大
することにより形成した請求項2乃至8のうちのいずれか一項に記載の装置。 - 【請求項11】 前記ランナを通過する溶融金属の速度が約140m/s〜16
5m/sの速度範囲となるよう動作する或る鋳造機の圧力鋳造に適用した請求項
1乃至10のうちのいずれか一項に記載の装置。 - 【請求項12】 前記速度範囲の速度を約150m/sとした請求項11記載の
装置。 - 【請求項13】 前記制御膨大領域を通過する溶融金属の流れの速度が前記ラン
ナを通過する流れの速度よりも約25%〜50%少ない速度となるよう動作させ
る請求項2乃至10のうちのいずれか一項に従属する請求項11又は12記載の
装置。 - 【請求項14】 前記制御膨大領域を通過する速度を前記ランナを通過する速度
の約2/3とした請求項13記載の装置。 - 【請求項15】 前記ランナは、このランナを通過する流れの有効断面積をほぼ
画定するよう設計した断面積を有する形状にした請求項1乃至14のうちのいず
れか一項に記載の装置。 - 【請求項16】 金属の半固相状態のフロントが移動することによって前記型キ
ャビティを充填するよう動作することができる請求項1乃至15のうちのいずれ
か一項に記載の装置。 - 【請求項17】 マグネシウム合金を鋳造する方法において、型キャビティを画
定する成形型又は金型を有する圧力鋳造機を使用し、また少なくとも1個のラン
ナを画定する金型又は成形型ツール手段を有する金属流動装置であって、前記ラ
ンナから溶融マグネシウム合金を前記型キャビティ内に注入する金属流動装置を
使用して、溶融状態又は揺変性状態のマグネシウム合金を鋳造し、更に、前記金
属流動装置を通過する金属の流れを制御して前記型キャビティ全体にわたり流れ
る金属の流れのほぼすべてが粘性状態又は半固相状態となるようにした形状に前
記金属流動装置を形成することを特徴とするマグネシウム合金鋳造方法。 - 【請求項18】 前記金属流動装置に、注入方向に関して金属の流れが側方に拡
散する少なくとも1個の制御膨大領域を設け、この制御膨大領域における流れの
速度が前記ランナにおける流れの速度よりも減少するようにした請求項17記載
の方法。 - 【請求項19】 前記制御膨大領域を、前記金属が前記ランナから前記型キャビ
ティに流入することができる少なくとも1個のゲートにより構成した請求項18
記載の方法。 - 【請求項20】 前記ゲート及びランナを、前記ゲートを通過する流れの有効断
面積が前記ランナを通過する流れの有効断面積よりも大きくなるようにし、溶融
金属は前記ゲートを通過する速度より速い速度で前記ランナを通過する流れの有
効断面積部分を通過するようにした請求項19記載の方法。 - 【請求項21】 前記ゲートを通過する流れの断面積を前記ランナを通過する流
れの有効断面積よりも大きくし、この断面積の比が約2:1〜4:1の範囲とな
るようにした請求項20記載の方法。 - 【請求項22】 前記制御膨大領域を、前記型キャビティの少なくとも一部でこ
の型キャビティ内部に画定し、金属がこの型キャビティに進入する部位に隣接す
る型キャビティの表面によって形成した請求項18記載の方法。 - 【請求項23】 前記制御膨大領域の部分を画定することなく前記ランナの出口
端部がゲートをなすような部位にゲートを存在させた請求項22記載の方法。 - 【請求項24】 前記制御膨大領域の一部を画定するゲートを或る部位に存在さ
せた請求項22記載の方法。 - 【請求項25】 前記制御膨大領域を、前記ランナの有効断面積から断面積を段
階的に増大させることによって設け、前記制御膨大領域における金属の流れの速
度が段階的に減少するようにした請求項18乃至24のうちのいずれか一項に記
載の方法。 - 【請求項26】 前記制御膨大領域を、金属の流れの方向に徐々に断面積を増大
することにより形成し、前記制御膨大領域における金属の流れの速度が徐々に減
少するようにした請求項18乃至24のうちのいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項27】 前記ランナを通過する溶融金属の速度が約140m/s〜16
5m/sの速度範囲となるよう動作する或る鋳造機の圧力鋳造に適用した請求項
17乃至26のうちのいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項28】 前記速度範囲の速度を約150m/sとした請求項27記載の
方法。 - 【請求項29】 前記制御膨大領域を通過する溶融金属の流れの速度が前記ラン
ナを通過する流れの速度よりも約25%〜50%少ない速度となるよう動作させ
る請求項17乃至26のうちのいずれか一項に従属する請求項27又は28記載
の方法。 - 【請求項30】 前記制御膨大領域を通過する速度を前記ランナを通過する速度
の約2/3とした請求項29記載の方法。 - 【請求項31】 前記ランナは、このランナを通過する流れの有効断面積をほぼ
画定するよう設計した断面積を有する形状にした請求項17乃至29のうちのい
ずれか一項に記載の方法。 - 【請求項32】 金属の半固相状態のフロントが移動することによって前記型キ
ャビティを充填するよう動作することができる請求項17乃至31のうちのいず
れか一項に記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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