JP2003523164A - グルコン酸誘導体の精製と回収のための電気透析方法 - Google Patents

グルコン酸誘導体の精製と回収のための電気透析方法

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Abstract

(57)【要約】 2−ケト−L−グロン酸のようなグルコン酸誘導体を精製濃縮する方法であって、少なくともグルコン酸誘導体および/またはその塩を含む生育不能および/または酸性化醗酵培地もしくは生体外反応器培地を電気透析に導入し、それによりグルコン酸誘導体を精製濃縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は、一般に好ましい最終生成物の分離および精製のための電気透析方法
に関し、特に、醗酵反応器および生体外反応器から取り出された溶液からの2−
ケト−グロン酸のようなグルコン酸誘導体の精製および回収のための電気透析方
法に関する。
【0002】 発明の背景 グルコン酸誘導体、すなわち、2−ケト−L−グロン酸(以後KLG)は、ア
スコルビン酸(ビタミンC)を含む価値ある化合物の製造における重要な中間体
である。しかし、KLGのアスコルビン酸への転換中に高い収率を得るためには
、KLGは限られた量の不純物を含む高度に精製されたものでなければならない
【0003】 KLGを製造する通常の方法は、醗酵プロセスを通してである。しかし、ほと
んどの醗酵液体培地は、塩基性物質の添加により中性もしくはほぼ中性のpHに
維持されるので、KLGよりもむしろKLGの塩類が製造される。さらに、醗酵
液体培地は、細胞、中性物および他の不要の物質をも含む。これらの追加成分は
、KLGをアスコルビン酸へ転換するために使用される下流の化学物質を妨害し
、したがって、KLGは液体培地から単離されなければならない。このように、
KLGに関する醗酵プロセスは、有効な回収および精製プロセスで統合されてい
なければならない。
【0004】 米国特許第5,747,306号は、電気透析を用いる分離方法を開示している
。生育可能醗酵液体培地が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムもしくはアンモ
ニアのような塩基性物質の添加により、5〜9のほぼ中性もしくは塩基性のpH
に維持される。ついで、液体培地は、反復陽イオンおよび陰イオン交換膜を含む
電気透析タンクに通され、そこでKLGの塩類が液体培地から除去される。つい
で、微生物の生存を保証するために養分のような中性物を含む生育可能醗酵液体
培地は、再利用のために醗酵系に再循環される。しかし、電気透析プロセスは、
アスコルビン酸への転換中に低収率を与える精製KLG塩の流れを生じる。
【0005】 さらに、生存新陳代謝的活性微生物を用いて有機糖類をKLG塩に転換する先
行技術の方法は複雑で、基体のKLG塩への許容可能な転換を保証するためには
、微生物の成長および/または新陳代謝のために生育可能活性醗酵液体培地を維
持するための不断の用心を必要とする。
【0006】 醗酵培地からのKLG回収における高濃度のKLG塩類に関連する問題を克服
するために、米国特許第4,990,441号は、醗酵培地を硫酸で酸性化し、そ
れにより塩の陽イオンを硫酸塩の陰イオンで沈殿させ、KLG陰イオンをプロト
ン化する方法を開示している。しかし、KLGの塩類を含む培地が、硫酸の添加
により相当する酸にも転換されるリン酸塩および塩化物の陰イオンのような無機
不純物をも含むことに注目すべきである。その結果、これらの無機酸は、蒸発的
結晶化もしくは直接乾燥のようなKLG回収プロセス中に濃縮され、KLGの酸
触媒崩壊をもたらしかねない。この問題を修正するために、この先行技術は、K
LGおよび他の不純物を含む培地を陽イオンおよび陰イオン交換樹脂と接触させ
てイオン化不純物を除去する。しかし、単純なおよび複雑な糖類を含む醗酵液体
培地中に存在する中性有機物は、溶液のpHにおいて非イオン化され、したがっ
て、培地を陽イオンおよび陰イオン交換樹脂を通過させることにより除去できな
い。そういうわけで、精製KLGの回収は、培地中のこれら中性物の存在により
制限される。中性糖類は、母液の粘度を増加させるKLGの蒸発的結晶化中に濃
縮される。その結果、マルチパス結晶化は困難となり、KLG回収は制限される
。また、中性物は、低資本コストかつ高KLG収率ゆえに好ましい回収方法であ
る直接乾燥をそこなう。
【0007】 したがって、KLGの塩類がなく、無機不純物および中性有機物による汚染が
なく、ならびに/または微生物の生存活性培養物の成長および/または新陳代謝
のために醗酵培地を維持する必要のない、KLGの高回収収率を与える方法が、
KLGのようなグルコン酸誘導体の濃縮精製のために必要とされる。
【0008】 発明の要約 本発明の目的のために、明細書および特許請求の範囲に示される用語および表
現は、下記の意味を有するものとする: 「グルコン酸誘導体」とは、グルコン酸から誘導される有機酸と定義され、2
,4−ケト−D−グルコン酸、2,5−ジケト−D−グルコン酸、イドン酸、2−
ケト−L−グロン酸(KLG)、バニリン酸およびアスコルビン酸を含むが、こ
れらに限定されるわけではない。
【0009】 「醗酵反応器」とは、細菌のような生存かつ生育可能な微生物もしくは細胞が
炭水化物を新陳代謝するために使用される伝統的な醗酵反応器と定義される。
【0010】 「醗酵培地」とは、伝統的な醗酵反応器から誘導される培地もしくは液体培地
である。
【0011】 「生体外反応器」とは、実質的に非生存、生育不能かつ非新陳代謝細胞構造が
ない酵素、非生存、生育不能かつ非新陳代謝細胞構造に付着する酵素、もしくは
基体に固定化された酵素が、合成グルコン酸誘導体への路で基体もしくは中間体
を化学的に酸化および/または化学的に還元する能力を有する反応器である。
【0012】 「生体外反応器培地」とは、少なくともグルコン酸誘導体の塩および補酵素を
含む生体外反応器から誘導される培地もしくは溶液である。
【0013】 「補酵素」とは、酵素の触媒機能のために必要な有機分子であり、ニコチナミ
ド、アデニンジヌクレオチド、ニコチナミドアデニンジヌクレオチドリン酸塩お
よびそれらの混合物などである。
【0014】 「中性物」とは、溶液のpHにおいて実質的にイオン化されない糖類および/
または化合物と定義される。
【0015】 「生育不能醗酵培地」とは、pHなど、醗酵液体培地もしくは培地における条
件が、醗酵プロセスで使用される微生物が生存できず、培地もしくは液体培地が
前処理なしで再利用されるために醗酵タンクに再循環できないようなものである
ことを意味する。
【0016】 「非生存培地」とは、醗酵反応器あるいは生体外反応器から取り出された培地
を意味し、例えば生育不能醗酵培地もしくは生体外反応器培地などであり、そこ
にはグルコン酸誘導体および/またはその塩類を製造するために成長および/ま
たは新陳代謝活動が可能な生存細胞もしくは生存微生物が存在していない。
【0017】 本発明の主要な目的は、酸性化および/または生育不能醗酵培地、もしくは生
体外反応器培地からのグルコン酸誘導体を濃縮精製するための、新規な電気透析
方法を提供することである。
【0018】 本発明の別の目的は、アスコルビン酸のより高い収率を伴うより高いKLGの
回収をもたらし、それによりアスコルビン酸の製造において低資本および低操業
コストを実現する、電気透析精製方法を提供することである。
【0019】 本発明のさらなる目的は、酸触媒崩壊をこうむらず、母液の減少した粘度ゆえ
に蒸発結晶化回収プロセスを通しての多重パスが可能な回収生成物をもたらす、
電気透析精製方法を提供することである。
【0020】 本発明のさらに別の目的は、KLGの直接乾燥を用いることができてそのほぼ
定量的回収を与えるほどに高いレベルの純度にKLGのような最終生成物を濃縮
する電気透析精製方法を提供することである。
【0021】 本発明の別の目的は、KLGのようなグルコン酸誘導体の塩類を化学的に合成
するために生体外反応器系で用いられる高価な補酵素および/または酵素の回収
を可能とする、電気透析精製方法を提供することである。
【0022】 前記目的のすべてが、下記の工程を含む電気透析精製方法により達成される: a)酸性化および/または生育不能醗酵培地もしくは生体外反応器培地のよう
な、少なくともグルコン酸誘導体および/またはその塩を含む非生存培地を与え
;そして b)前記非生存培地から電気透析によりグルコン酸誘導体を除去し、それによ
り少なくともグルコン酸誘導体を含む濃縮溶液を与える。
【0023】 本発明の追加の目的は、下記の工程を含む精製濃縮グルコン酸誘導体の調製方
法を提供することである: a)少なくともグルコン酸誘導体、無機不純物および中性物を含む酸性化およ
び/または生育不能醗酵培地を与え(そこではグルコン酸誘導体が、実質的にプ
ロトン化されている); b)前記酸性化および/または生育不能醗酵培地から電気透析によりグルコン
酸誘導体および無機不純物を除去し、それにより少なくともグルコン酸誘導体お
よび無機不純物を含む濃縮酸性化水溶液を与え; c)前記濃縮酸性化水溶液から無機不純物を分離し、それによりグルコン酸誘
導体の精製濃縮水溶液を与え;そして d)前記精製濃縮水溶液からグルコン酸誘導体を回収する。
【0024】 濃縮酸性化水溶液から無機不純物を分離する工程は、限定はされないが、電気
透析および陰イオン交換樹脂を含むいくつかの方法により達成できる。この方法
は、酸性化および/または生育不能醗酵培地が、KLGのようなグルコン酸誘導
体を遊離酸の形でかなりの量含むときに、特に好都合である。
【0025】 本発明のさらに別の目的は、下記の工程を含む、高精製濃縮KLGを調製する
方法を提供することである: a)少なくともKLG、無機不純物および中性物を含む酸性化および/または
生育不能醗酵培地を与え; b)前記酸性化および/または生育不能醗酵培地から電気透析により少なくと
もKLGおよび無機不純物を除去し、それにより少なくともKLGおよび無機不
純物を含む濃縮酸性化水溶液、ならびに実質的にKLGを除去した古酸性化およ
び/または生育不能醗酵培地を含む廃棄流れを与え;そして c)前記濃縮酸性化水溶液から無機不純物を電気透析により分離し、それによ
りKLGの精製濃縮水溶液を与える。
【0026】 精製KLGの回収は、蒸発的結晶化もしくは直接乾燥を含む当分野で周知の回
収方法により達成できる。
【0027】 電気透析プロセスの工程(b)は、下記の要素を含む第一電気透析スタックに
より達成できる: (i)陽極液区画における陽極(前記陽極は陽極液流れと接触している)、陰
極区画における陰極(前記陰極は陰極液流れと接触している)、および前記陽極
と陰極との間に配置される電気透析(以後ED)膜スタック。ED膜スタックは
、少なくとも一つの供給流区画、少なくとも一つの濃縮物区画、および前記供給
流区画と濃縮物区画との間に分散される交互の陰イオンおよび陽イオン交換膜を
含む。陰イオン交換膜は、酸性化醗酵培地における中性物を除外してKLG陰イ
オンおよび無機陰イオンを優先的に輸送しなければならない。酸性化および/ま
たは生育不能醗酵培地は、供給流区画に導入され、酸もしくは塩を含む水溶液は
、濃縮物区画に導入される。十分な電圧が陽極と陰極を横断して印加され、それ
によって、プロトンもしくは他の陽イオンが陽イオン交換膜を横切って濃縮物区
画に移動し、KLG陰イオンおよび無機陰イオンが、陰イオン交換膜を横切って
、濃縮酸性化水溶液が少なくともKLGおよび無機不純物を含んで回収される濃
縮物区画に輸送される。酸性化および/または生育不能醗酵培地は、本質的にK
LGが除去され、廃棄流れとして系から除去される。
【0028】 電気透析プロセスの工程(c)は、下記の要素を含む第二電気透析スタックに
より達成できる: (i)陽極液区画における陽極(前記陽極は陽極液流れと接触している)、陰
極区画における陰極(前記陰極は陰極液流れと接触している)、および前記陽極
と陰極との間に配置されるED膜スタック。ED膜スタックは、少なくとも一つ
の供給流区画、少なくとも一つの濃縮物区画、および前記供給流区画と濃縮物区
画との間に分散される交互の陰イオンおよび陽イオン交換膜を含む。陰イオン交
換膜は、濃縮酸性化水溶液におけるKLG陰イオンを除外して無機陰イオンを優
先的に輸送しなければならない。濃縮酸性化水溶液は、供給流区画に導入され、
酸もしくは塩を含む水溶液は、濃縮物区画に導入される。十分な電圧が陽極と陰
極を横断して印加され、それによって、プロトンもしくは他の陽イオンが陽イオ
ン交換膜を横切って濃縮物区画に移動し、無機陰イオンが陰イオン交換膜を横切
って濃縮物区画に輸送される。KLGは供給流中にとどまり、それによりKLG
の精製濃縮水溶液を与える。
【0029】 本発明の酸性化および/または生育不能醗酵培地は、好ましくは4.5未満、
より好ましくは3.5未満、もっとも好ましくは2未満のpHを有し、そこでは
グルコン酸誘導体、特にKLGが実質的にプロトン化されている。本明細書で用
いられる「実質的にプロトン化されている」とは、グルコン酸誘導体が少なくと
も80%プロトン化され、好ましくは90%よりも多くプロトン化されているこ
とを意味する。
【0030】 別の実施態様において、無機不純物を分離する工程(c)は、上記プロセスの
工程(b)の前に実施できる。
【0031】 第一電気透析スタックにおいて、KLGおよび無機不純物は、酸性化および/
または生育不能醗酵培地から除去され、そこではKLG陰イオン、もし存在する
なら無機陰イオンも、陰イオン交換膜を横切って輸送される。この場合、膜は中
性物の通過を拒絶する。以後、この第一電気透析セルを、「KLG ED」と称
する。
【0032】 第二電気透析スタックにおいて、酸もしくは塩のような無機不純物は、無機陰
イオンに対して永久選択的(permselective)であるがしかしKLG陰イオンを
輸送しない陰イオン交換膜を使用してKLGから分離される。陰イオン交換膜は
、無機陰イオンがKLGの最小限の損失で輸送されるように、KLG陰イオン輸
送に対して非常に高い抵抗性を有していなければならない。以後、この第二電気
透析スタックを、「脱塩ED」と称する。脱塩EDは、無機塩と無機酸の除去に
関係がある。
【0033】 グルコン酸誘導体の化学的合成でレドックス補因子として使用される補酵素が
、補酵素を生体外反応器に戻すことにより再利用できるなら、生体外反応器はさ
らに効率的でコスト的に有効なKLGの製造方法を提供することが、本発明者等
により発見された。生体外反応器培地に生存かつ新陳代謝的に活性な細胞もしく
は微生物を有さない生体外反応器を使用する利点は、生存細胞によって使用され
る交互の新陳代謝通路が遮断されるという事実を含めて、数多い。このように、
炭水化物のような基体および/または中間分子の好ましい最終生成物への転換が
、予定される。したがって、基体および/または中間分子は、不要の副産物に転
換されて廃棄されることがない。代わりに、転換のもっとも効率的な通路が使用
され、それにより基体もしくは中間分子から好ましいグルコン酸誘導体への高収
率がもたらされる。
【0034】 生体外反応器を使用すると、もし存在するなら、酸化および還元酵素を含む細
胞は、死亡しおよび/または生存せず、グルコン酸誘導体塩への転換は、厳密に
は化学的レドックス反応による。しかし、グルコン酸誘導体の化学的合成におい
てレドックス補因子として使用される補酵素は、反応器培地では必要であり、こ
れらの補酵素の回収は、交換の高コストゆえに重要である。このことに留意し、
本発明者等は、これら高価かつ価値ある補酵素を回収して反応器に再利用もしく
は再循環させるために、電気透析を用いる方法を発見した。
【0035】 すなわち、本発明のもう一つの目的は、下記の工程を含む、高精製濃縮KLG
の調製方法を開示することである: a)少なくともグルコン酸誘導体陰イオン、金属の対イオンおよび補酵素を含
む生体外反応器培地を与え; b)前記生体外反応器培地を、少なくとも一つの二重電極膜(bipolar membra
ne)を含む電気透析セルに導入し、そこで前記グルコン酸誘導体陰イオンがプロ
トン化され、前記金属の対イオンが水酸化物イオンを加え、それにより少なくと
もグルコン酸誘導体を含む濃縮水溶液および金属水酸化物溶液を含む流れを与え
る。さらに、補酵素を含む別の流れが、本プロセスには含まれ得る。
【0036】 二区画もしくは三区画二重電極膜電気透析スタックを含めて、いくつかの異な
る二重電極膜電気透析(ED)スタックを本実施態様で使用できる。二区画スタ
ックは、陽極液区画における陽極(前記陽極は陽極液流れと接触している)、陰
極区画における陰極(前記陰極は陰極液流れと接触している)、および前記陽極
と陰極との間に配置される二区画二重電極膜EDスタックを含む。二区画二重電
極膜EDスタックは、少なくとも一つの陰イオン交換膜、少なくとも一つの供給
流区画と少なくとも一つの濃縮物区画を与えるために十分に間隔を取って前記陰
イオン交換膜の両側に配置される二重電極膜、およびセルのスタックを通して電
流を与えるために電源に接続されたセルの両端に配置される陽極および陰極を含
む。陰イオン交換膜は、中性荷電分子を除外してKLG陰イオンのようなグルコ
ン酸誘導体陰イオンおよび無機陰イオンを優先的に輸送しなければならない。少
なくともグルコン酸誘導体の塩を含む生体外反応器培地は、供給流区画に導入さ
れる。水、あるいはグルコン酸誘導体もしくはその塩の水溶液が、濃縮物区画に
導入される。二重電極膜においてプロトンおよび水酸化物を形成するために水を
分離し、グルコン酸誘導体陰イオンを陰イオン交換膜を横切って二重電極膜ED
スタックの濃縮区画に輸送するに十分な電圧が、陽極および陰極を横断して印加
される。グルコン酸誘導体陰イオンは陰イオン交換膜を横切って輸送され、一方
、中性物の通路が遮断される。グルコン酸誘導体陰イオンは、二重電極膜で形成
されるプロトンの添加により濃縮物もしくは酸の区画に輸送されると、酸の形に
転換される。初めに供給溶液中のグルコン酸誘導体陰イオンと会合していた陽イ
オンは、二重電極膜で形成される水酸化物イオンの添加により、塩基に転換され
る。正味の効果は、KLGのような濃縮精製グルコン酸誘導体、およびKLG
Na塩の分離からの塩基(例えば、苛性ソーダ)の形成である。
【0037】 二区画形態において、KLG陰イオンに取って代わる水酸化物イオンは、CO 2 の供給溶液への添加により中和され、それによって、供給流区画のpHが残り
のKLGの塩基触媒分解が起こらない範囲に維持される。その結果、二区画形態
の生成物は、KLGの精製濃縮溶液、および金属炭酸塩もしくは重炭酸塩、金属
水酸化物および補酵素のうちの少なくとも一つもしくはすべてを含む溶液である
【0038】 三区画二重電極膜EDスタックは、塩基区画と濃縮物区画との間に配置される
供給流区画もしくは稀釈剤区画を含む。塩基区画は供給流区画から陽イオン交換
膜により隔てられている。そして濃縮物区画は供給流区画から陰イオン交換膜に
より隔てられている。これら3つの区画ユニットは二重電極膜により両端で結合
されていて、この二重電極膜は、水酸化物イオンを塩基区画に供給し、プロトン
を濃縮物区画に供給する。三区画二重電極膜EDスタックは、陽極と陰極との間
に配置されるこれら三つの区画ユニットの少なくとも一つの群からなる。三区画
形態において、水酸化物イオンは塩基区画に導入され、そこで供給流区画から陽
イオン交換膜を横切って移動する陽イオンと結合する。したがって、CO2のよ
うな緩衝剤の塩基への添加は必ずしも必要ではないが、それはKLGのようなグ
ルコン酸誘導体の供給溶液が陽イオン膜により塩基から単離されるからである。
あるいは、塩基溶液中の所望の最終生成物が炭酸塩もしくは重炭酸塩ならば、C
2は含まれていてもよい。したがって、三区画形態の生成物は、濃縮物区画中
のKLGの精製濃縮溶液、塩基区画からの金属水酸化物の溶液、および回収され
て再利用もしくは反応器に再循環され得る少なくとも一つの補酵素を含む流れで
ある。供給溶液に中性物が含まれている場合、それらはそこに残る。
【0039】 二区画および三区画形態に共通するものは陰イオン交換膜であり、それはグル
コン酸誘導体陰イオン輸送に対して低抵抗性を有していなければならず、また、
供給溶液中に見出され得る中性物の輸送を越えるグルコン酸誘導体陰イオン輸送
に選択的であるべきである。
【0040】 KLGのようなグルコン酸誘導体の精製溶液が製造されると、これはさらに蒸
発的結晶化、あるいは噴霧乾燥もしくは薄膜蒸発を含む直接乾燥のような他の回
収技術によって加工することにより、回収に適したものになる。不要の無機酸が
除去されると、濃縮によってKLGの酸触媒分解の可能性が取り除かれるので、
KLGの高い回収率が期待される。中性物のような有機不純物のKLGからの分
離は、KLGの高い回収率を可能とするが、それは中性物が介在することによっ
て起こる可能性がある粘度の増大が、蒸発中に減少するからである。さらに、E
Dにより精製されたKLGは、アスコルビン酸への下流での転換中に収率の損失
を受けることなく噴霧乾燥できる。
【0041】 好ましい実施態様の説明 本発明の一つの実施態様において、供給溶液は酸性化および/または生育不能
醗酵培地であるが、KLGのようなグルコン酸誘導体および/またはその塩が、
醗酵プロセスで炭水化物を新陳代謝させる生存微生物により製造できる。炭水化
物をグルコン酸誘導体もしくはその塩および特に2−ケト−L−グロン酸もしく
はその塩に転換できる微生物は、いずれも本発明で使用できる。
【0042】 KLGのようなグルコン酸誘導体の濃縮および精製の前に、醗酵液体培地は、
好ましくは下記の手段の一つもしくはすべてにより前処理される:(i)微生物
の細胞および他の粒子を除去するためのろ過もしくは遠心分離;(ii)KLGを
プロトン化させ、醗酵プロセス中に液体培地に導入された陽イオンの大部分を沈
殿させる働きをする硫酸のような酸の添加による酸性化(微生物の生存能力を保
証するのに許容されるpHレベルを維持するために使用される)、それにより生
育不能および/または酸性化醗酵培地を与える;(iii)着色体(color bodies
)および他の有機不純物を吸着するための炭素処理;(iv)残りのKLG陰イオ
ンをより完全にプロトン化するための、および/またはカルシウムのような可溶
性陽イオンを除去するための、Amberlite IRC120、Amber
lite 200Cのような陽イオン交換樹脂;(v)ED膜を汚す可能性のあ
る無機不純物もしくは有機不純物を除去するための、Amberlite IR
A93、Amberlite IRA94のような陰イオン交換樹脂;(vi)不
純物を除去するための高分子吸着剤樹脂による処理;および(vii)脱塩EDに
よる硫酸のような無機酸もしくは塩の除去(図2の説明参照)。また、安定した
陰イオンもしくは陽イオン交換樹脂、あるいはそれらの混合物を供給溶液区画に
添加して、無機イオンの膜表面への物質輸送を高めてもよい(供給溶液中に含ま
れている場合)。
【0043】 溶液が、KLGの回収のために蒸発的結晶化によりすでに処理済みであるなら
、図1の電気透析セルを結晶化母液に使用して中性物を除去し、KLGをさらに
濃縮して回収してもよい。
【0044】 酸性化および/または本質的に生育不能な醗酵液体培地は、図1に示されるよ
うな電気透析スタックに導入される。KLG EDプロセスおよびEDセルスタ
ックは、生育不能醗酵液体培地中の中性物を残して、酸性化および/または生育
不能醗酵液体培地から少なくともKLGを除去するために使用される。KLG
EDスタックの部材には、電解質で洗浄される陽極(2)、陰極(4)、および
電気透析セルスタック(5)が含まれ、電気透析セルスタック(5)は、陽極と
陰極の間に配置される少なくとも一つの供給流区画(6)および濃縮物区画(8
)を含む。前記少なくとも一つの供給流区画および濃縮物区画は、交互の陰イオ
ンおよび陽イオン交換膜(10)と(12)によって、それぞれ隔てられている
【0045】 陽極(2)は、電気透析条件に対して安定であるべきで、黒鉛のような炭素、
Pt、Pd、Ir、Au、Ruのような貴金属もしくは合金、TiもしくはTa
のようなバルブ金属上に析出させた貴金属もしくは合金を含んでいてもよい。一
般に、陽極反応は、酸素およびプロトンを製造するための水の酸化である(式1
)。
【0046】 2H2O → O2 + 4H+ 4e- (1) 陰極(4)は、炭素、貴金属、および合金、ニッケル、鋼などを含んでいてもよ
い。一般に、陰極反応は、反応2による水の還元からの水素および水酸化物の製
造である。
【0047】 2H2O + 2e- → H2 + 2OH- (2)
陽極と陰極は電解質で洗浄され、典型的には陽極液および陰極液溶液は、不活性
強酸、塩基、あるいは硫酸、水酸化ナトリウムもしくは硫酸ナトリウムのような
塩の溶液である。
【0048】 供給流区画(6)に導入されるのは、少なくともKLGのようなグルコン酸誘
導体を含む酸性化および/または生育不能醗酵培地を含む供給電解質溶液である
【0049】 図1に示される濃縮物区画(8)に導入されるのは、初期には脱イオン水を含
む濃縮物溶液、もしくは溶液に導電性を与えるに十分な量の水に溶解したKLG
もしくはその塩の溶液である。
【0050】 図1に図解したKLG EDセルスタックは、さらに、供給流区画と濃縮物区
画を隔てる少なくとも一つの交互の陰イオン交換膜(10)および陽イオン交換
膜(12)を備える。陽イオン交換膜は、弱酸性(例、カルボン酸型)、中酸性
(例、リン酸型)、もしくは強酸性(スルホン酸陽イオン交換基)である。陽イ
オン膜は電気透析条件に対して安定していなければならず、透析されるグルコン
酸誘導体溶液の中で低抵抗性であるべきで、DuPont Nafion(登録
商標)のような過フッ素化膜、もしくはNeosepta CMXのような非過
フッ素化陽イオン交換膜(両方とも市販されている)を含み得る。陰イオン交換
膜は、強塩基性、中塩基性、もしくは弱塩基性であり、典型的には第四級もしく
は第三級アンモニウム基を含む。陰イオン交換膜もスタックの条件において安定
していなければならず、グルコン酸誘導体陰イオンの輸送がほどよい低電位で起
こり得るような十分に開いた気孔構造を有するべきである。さらに、陰イオン交
換膜は、供給流中に存在する中性物の輸送を実質的に防止すべきである。好まし
い陰イオン交換膜は、Neosepta AFXである。陰イオンおよび陽イオ
ン交換膜からなる複数のこれら二区画ユニットを、セルの両端に少なくとも一対
の電極を有して、いっしょに電気透析スタックの形に積み重ねることができる。
【0051】 膜の対の数により決定する電圧で、好ましくは一対につき0.1〜10ボルト
の範囲である電位場の影響の下で、陽イオンは、陰極(4)に向かって陽イオン
交換膜(12)を通り、濃縮物区画(8)に移動する。グルコン酸誘導体の陰イ
オン、特にKLG陰イオンは、陽極(2)に向かって陰イオン交換膜(10)を
横切り、濃縮物区画(8)に移動し、濃縮物中にKLGの精製濃縮溶液を形成し
、供給溶液中に中性物を残しておく。このようにして、KLGはほぼ完全に供給
溶液から取り出され、約3〜4倍以下もしくはそれ以上の倍率で濃縮され、中性
物から分離される。供給流中の中性物からKLGを分離する結果として、濃縮物
の直接乾燥によるKLGの回収が実施される。
【0052】 塩化物、硫酸塩もしくはリン酸塩のような存在する無機陰イオンは、グルコン
酸誘導体陰イオンの輸送よりも優先して濃縮物中に輸送される。無機陰イオンが
濃縮物中に酸として存在すると、KLG ED濃縮物中での無機酸の蓄積によっ
て、プロトンの逆移動が開始するだろう。この逆移動は下記の手段のいずれかに
より防止できる:(i)水酸化ナトリウムのような強塩基を、無機酸を中和する
のに十分な量で濃縮物に添加;(ii)無機酸がグルコン酸誘導体よりも優先して
輸送されるので、グルコン酸誘導体の非常に少ない濃縮物の第一の留分の中で無
機酸が除去される;(iii)濃縮物から強酸を除去するための陰イオン交換樹脂
;および(iv)KLG EDスタックからの濃縮物を脱塩EDスタックに供給す
ることにより、無機酸が蓄積したらすぐに濃縮物から除去するための脱塩EDス
タックの同時操作(図2を参照)。これら4つの技術はいずれも、濃縮物中での
強酸の蓄積、およびそれに続く、電流効率の損失をもたらしかねない陰イオン交
換膜を横切るプロトンの逆移動を防ぐ。さらなる利点として、KLGのようなグ
ルコン酸誘導体の酸触媒分解が、蒸発的結晶化もしくは直接乾燥の間回避される
【0053】 図1に図解されるKLG EDセルスタックは、一対の陰イオン/陽イオン交
換膜につき約0.1〜約10ボルト、より好ましくは一対につき約0.5〜約3ボ
ルトのユニットセル電圧で操作される。温度範囲は、約5〜約90℃、より好ま
しくは約20〜約50℃とすべきである。それより高い温度は、膜の一部および
グルコン酸誘導体の崩壊をもたらす恐れがあり、したがって避けるべきである。
プロセスは、連続式もしくはバッチモードで運転され得る。
【0054】 無機不純物をグルコン酸誘導体、特にKLGの濃縮物溶液から分離する好まし
いプロセスの一つが、図2に示される。この図は、脱塩EDプロセス、およびK
LGもしくは図1に示される電気透析セル中で製造されたKLGの濃縮物を含む
酸性化および/または生育不能醗酵培地から無機酸もしくは塩を分離するために
使用されるED膜セルスタックにおける膜の形態を図解する。電気透析スタック
の部材には、電解質で洗浄される陽極(20)および陰極(22)、ならびに陽
極と陰極との間に配置される少なくとも一つの供給流区画(26)および一つの
濃縮物区画(28)を有する電気透析セルスタック(24)が含まれ、前記供給
流区画および濃縮物区画は、交互の陰イオン交換膜および陽イオン交換膜(30
)と(32)により、それぞれ隔てられている。
【0055】 最初に脱塩EDスタックの濃縮物区画(28)に導入されるのは、脱イオン水
、あるいは水に溶解した無機酸もしくは塩の溶液である。供給流区画(26)に
導入されるのは供給電解質溶液で、これは下記のものを含み得る:生育不能およ
び/または酸性化醗酵培地;好ましいグルコン酸誘導体および/または水に溶解
した誘導体の塩の溶液;あるいは少なくともKLGのようなグルコン酸誘導体お
よび無機不純物を含む、図1に示される電気透析セルから得られた濃縮物溶液。
【0056】 典型的には、供給溶液は、酸性化および/または生育不能にされていて細胞、
中性物、アルカリ陽イオン、および無機酸のような非生存微生物からの破壊屑の
一つもしくはすべてを含む醗酵液体培地から誘導される。供給溶液のための前処
理工程は、下記の一つもしくはすべてを含み得る:(i)細胞および他の粒子を
除去するためのろ過;(ii)KLGのようなグルコン酸誘導体の塩をプロトン化
させ、硫酸カルシウムのような陽イオンの大部分を沈殿させる働きをする硫酸な
ど通常の酸の添加による酸性化(これは酸性化の前にKLGがカルシウム塩とし
て存在する場合)、および生育不能および/または酸性化醗酵培地を与えること
;(iii)着色体および他の有機不純物を吸着するための炭素処理;(iv)グル
コン酸誘導体の塩をより完全にプロトン化するため、および/または可溶性カル
シウムを除去するための陽イオン交換;(v)ED膜を汚す可能性のある不純物
を除去するための陰イオン交換;(vi)不純物を除去するための高分子吸着剤樹
脂による処理;(vii)蒸発的結晶化;および(viii)図1に示される電気透析
スタックによる中性物の除去。また、安定した陰イオンもしくは陽イオン交換樹
脂あるいはそれらの混合物を供給電解質溶液区画に添加して、無機イオンの膜表
面への物質輸送を高めることもできる。
【0057】 脱塩EDセルスタックは、さらに供給流区画と濃縮物区画を隔てる少なくとも
一つの交互の陰イオン交換膜(30)および陽イオン交換膜(32)からなる。
陽イオン交換膜は、弱酸性(カルボン酸交換基)、中酸性(例、燐酸型)、もし
くは強酸(例、スルホン酸陽イオン交換基)である。陽イオン交換膜は電気透析
セルに用いられる条件に対して安定でなければならず、透析される溶液中で低抵
抗性であるべきで、DuPont Nafion(登録商標)のような過フッ素
化膜、もしくはNeosepta CMXのような非過フッ素化陽イオン交換膜
を含み得る。陰イオン交換膜は例えば、強塩基性、中塩基性、もしくは弱塩基性
であり、第四級もしくは第三級アンモニウム基からなる。陰イオン交換膜も安定
でなければならず、グルコン酸誘導体陰イオンの輸送が実質的にもしくは完全に
防止されている間、塩化物もしくは硫酸塩のような無機陰イオンが膜を通って移
動するような十分密な気孔構造を有するべきである。さらに、無機酸の除去が望
まれるなら、陰イオン交換膜は、好ましくは旭硝子 Selemion AAV
、もしくはNeosepta ACMのような低プロトン逆移動型である。この
型の膜は、プロトンの濃縮物区画から供給流区画への逆移動を防止することによ
り、プロセスの電流効率を向上させる。
【0058】 あるいは、濃縮物区画の無機酸を水酸化ナトリウムのような強塩基で中和して
、プロトンの逆移動が防止されるようにしてもよい。
【0059】 陰イオンおよび陽イオン膜からなるこれら二区画ユニットの多くを、両端に少
なくとも一対の電極を有するようにして、いっしょに積み重ねて電気透析スタッ
クにすることができる。
【0060】 電位場の影響下で、陽イオンは陰極(22)に向かって陽イオン交換膜(32
)を通り、濃縮物区画(28)に移動する。無機陰イオンは陽極(20)に向か
って陰イオン交換膜(30)を横切り、濃縮物区画(28)に移動し、無機酸も
しくは塩の溶液を形成し、供給溶液中にグルコン酸誘導体の精製溶液を残してお
く(これは、初めの供給溶液が、図1に示される電気透析スタックからの濃縮物
の場合)。無機陰イオンが除かれると、セルの電流はほとんど0に降下するが、
それは、供給流中に残っているグルコン酸誘導体陰イオンが、膜の構造により陰
イオン交換膜を通って移動するのが実質的に防止されるからである。
【0061】 図2に図解される脱塩EDセルスタックは、一対の陰イオン/陽イオン交換膜
につき約0.1〜約10ボルト、より好ましくは一対につき約0.5〜約3ボルト
のユニットセル電圧で操作され得る。温度範囲は、約5〜約90℃、より好まし
くは約20〜約50℃とすべきである。それより高い操作温度は、膜およびグル
コン酸誘導体の崩壊をもたらす恐れがある。プロセスは、連続式もしくはバッチ
モードで運転され得る。
【0062】 図3、4および5は、塩分離KLG EDプロセス、およびそこで使用される
二区画もしくは三区画二重電極膜EDセルスタックを図解する。この塩分離KL
G EDプロセスにおいて、KLGのようなグルコン酸誘導体の塩は、精製濃縮
KLGに転換される。
【0063】 図3に示される二区画電気透析スタックの部材には、電解質で洗浄される陽極
(40)および陰極(42)、ならびに陽極と陰極の間に配置される少なくとも
一つの供給流区画(44)および一つの濃縮物区画(46)を有する電気透析セ
ルスタック(43)が含まれる。前記供給流区画および濃縮物区画は陰イオン交
換膜(48)により隔てられている。二重電極膜(50)が、陰イオン交換膜の
両側に配置されている。
【0064】 二区画二重電極膜EDセルスタックの供給流区画(44)に導入されるのは、
供給電解質溶液であり、この溶液は、少なくともグルコン酸誘導体の塩および補
酵素を含む生体外反応器培地、少なくともグルコン酸誘導体の塩を含む生育不能
醗酵培地、誘導体の塩を含む溶液、もしくは水に溶解したKLG塩を含み得る。
誘導体の塩は、塩基を添加したときに不溶性沈殿物を形成しないように選ぶべき
である。そうでないと、これらの沈殿物が二重電極膜もしくは陽イオン膜を汚す
恐れがある。適当な塩の代表例には、ナトリウムおよびカリウムのようなアルカ
リ金属の塩、もしくはアンモニウム塩が含まれる。
【0065】 供給流が生育可能もしくは生育不能醗酵培地から誘導される場合、溶液の前処
理工程には、下記を含む上記前処理工程の一つもしくはすべてが含まれる:(i
)細胞および他の粒子を除去するためのろ過;(ii)着色体および他の有機不純
物を吸着するための炭素処理;(iii)グルコン酸誘導体の塩をプロトン化する
ための、および醗酵培地を酸性化および/または生育不能にする硫酸塩として金
属の対イオンを沈殿するための、硫酸のような無機酸の添加;(iv)カルシウム
を硫酸塩もしくは炭酸塩として沈殿させ、また二重電極膜EDスタックにおける
塩分離EDに適するグルコン酸誘導体のアルカリ金属塩を形成させる硫酸ナトリ
ウムもしくは炭酸ナトリウムのようなアルカリ金属塩の添加;(v);塩基と接
触するとき膜を汚す沈殿物を形成する恐れのある二価の金属を除去するための陽
イオン交換(vi)ED膜を汚す恐れのある不純物を除去するための陰イオン交換
;(vii)不純物を除去するための高分子吸着剤樹脂による処理;および(viii
)EDを脱塩することによる硫酸ナトリウムのような無機塩の除去(図1の説明
を参照)。
【0066】 また、安定した陰イオンもしくは陽イオン交換樹脂あるいはそれらの混合物を
供給溶液区画に添加して、無機イオンの膜表面への物質輸送を高めることもでき
る。
【0067】 二区画二重電極膜EDセルスタックの濃縮物区画(46)に導入されるのは、
最初は脱イオン水を含み得る濃縮物溶液、もしくは水に溶解したKLGのような
濃縮されたグルコン酸誘導体の溶液を含み得る濃縮物溶液である。
【0068】 図3の二区画二重電極膜電気透析セルスタックは、さらに陰イオン交換膜(4
8)および少なくとも一つの二重電極膜(50)を有し、この場合、陰イオン交
換膜が供給流区画と濃縮物区画を隔てている。二重電極膜は、陽イオン交換層に
結合している陰イオン交換層(例えば、Neosepta BP−1)からなる
。この膜は水を解離して、低電位で水酸化物およびプロトンを形成する。陰イオ
ン交換膜は、強塩基性、中塩基性、もしくは弱塩基性であり、第四級もしくは第
三級のアンモニウム基からなる。陰イオン交換膜は、電気透析セル内の条件に対
して安定していなければならず、グルコン酸誘導体陰イオンの輸送がほどよく低
電位で起こり得るような十分開いた気孔構造を有するべきである。さらに、陰イ
オン交換膜は中性物の輸送を防止すべきである。陰イオンおよび二重電極膜から
なるこれら二区画ユニットの多くを、両端に少なくとも一対の電極を有するよう
にして、いっしょに積み重ねて電気透析スタックにすることができる。
【0069】 電位場の影響下で、水は二重電極膜で解離して水酸化物イオンおよびプロトン
を形成する。水酸化物イオンは陽極(40)に向かって二区画二重電極膜EDセ
ルの供給流区画(44)に移動し、そこでNa+のような金属陽イオンと結合し
て水酸化ナトリウムのような塩基を形成する。醗酵プロセスの副産物であるので
入手可能な二酸化炭素も、グルコン酸誘導体が分解されるほど供給流のpHがア
ルカリ性にならないように、水酸化物を中和するために供給流に添加できる。プ
ロトンは陰極(42)に向かって濃縮物区画(46)に移動し、そこで陰イオン
膜(48)を横切って陽極(40)に向かって移動するグルコン酸誘導体陰イオ
ンと結合し、それによりグルコン酸誘導体の精製濃縮溶液を形成し、供給溶液中
に中性物および/または補酵素を残しておくする。残りの供給溶液の組成は、生
体外反応器培地もしくは酸性化および/または生育不能醗酵培地のような培地の
初期の型に依存する。KLGのようなグルコン酸誘導体は供給溶液からほとんど
完全に取り出され、約3〜4倍以下もしくはそれ以上の倍率で濃縮される。KL
Gが精製される結果、それに続くKLGの回収が、濃縮物の直接噴霧乾燥により
達成される。
【0070】 図4および5に示される三区画二重電極膜EDスタック(58)は、陽極(6
6)と陰極(68)との間に配置される少なくとも三つの区画ユニットからなる
。三区画二重電極膜EDスタックは、塩基区画(64)と濃縮物区画(62)の
間に配置される供給流区画もしくは稀釈剤区画(60)を有し、塩基区画は陽イ
オン交換膜(70)により供給流区画から隔てられ、濃縮物区画は陰イオン交換
膜(72)により供給流区画(60)から隔てられている。これら三つの区画ユ
ニットは二重電極膜(74)により両端で結合されていて、この二重電極膜は陽
極液および陰極液の洗浄流れに浸されていて、それにより水酸化物イオンを塩基
区画(64)に、プロトンを濃縮物区画(62)に供給する。この二重電極膜お
よび陰イオン膜はさらに、上述の二区画二重電極膜EDセルスタックの説明で記
載されている。陽イオン交換膜は、弱酸性(例、カルボン酸型)、中酸性(例、
燐酸型)、もしくは強酸性(スルホン酸陽イオン交換基)であり得る。陽イオン
交換膜は二重電極膜EDスタックの条件中で安定でなければならず、透析される
グルコン酸誘導体溶液中で低抵抗性であるべきで、DuPont Nafion
(登録商標)のような過フッ素化膜、もしくはNeosepta CMXのよう
な非過フッ素化陽イオン交換膜を含む。二重電極膜、陽イオン交換膜および陰イ
オン交換膜からなるこれら三区画ユニットの多くを、両端に少なくとも一対の電
極を有するようにして、いっしょに積み重ねて電気透析スタックにすることがで
きる。
【0071】 電位場の影響下で、水は二重電極膜(74)中で解離して水酸化物イオンおよ
びプロトンを形成する。水酸化物イオンは陽極(66)に向かって三区画二重電
極膜EDセルの塩基区画(64)に移動し、そこで陽イオン交換膜(70)を横
切って供給流区画(60)から輸送される金属陽イオンと結合して水酸化ナトリ
ウムのような塩基を形成する。プロトンは陰極(68)に向かって濃縮物区画(
62)内に移動し、そこで陰イオン交換膜(72)を横切って陽極(66)に移
動するグルコン酸誘導体陰イオンと結合し、それによりKLGのようなグルコン
酸誘導体の精製濃縮溶液を形成し、供給溶液が酸性化および/または生育不能醗
酵培地の場合、図4に示されるような供給溶液中に中性物を残しておく。
【0072】 三区画二重電極膜EDセルスタックの供給流区画(60)に導入されるのは供
給電解質溶液であり、この溶液は、少なくともグルコン酸誘導体の塩および補酵
素を含む生体外反応器培地、少なくともグルコン酸誘導体の塩を含む生育不能醗
酵培地、誘導体の塩を含む溶液、もしくは水に溶解したKLG塩を含み得る。誘
導体の塩は、塩基を添加するときに不溶性沈殿物を形成しないように選ぶべきで
ある。そうでないと、これらの沈殿物が二重電極膜もしくは陽イオン膜を汚す恐
れがある。適当な塩の代表例には、ナトリウムおよびカリウムのようなアルカリ
金属の塩、もしくはアンモニウム塩が含まれる。
【0073】 三区画二重電極膜EDセルスタックの濃縮区画(62)に導入されるのは、最
初は脱イオン水を含み得る濃縮物溶液、もしくは水に溶解したKLGのような濃
縮されたグルコン酸誘導体の溶液を含み得る濃縮物溶液である。脱イオン水およ
び/またはNaOHもしくはKOHを含む塩基性水溶液を塩基区画(64)に導
入してもよい。
【0074】 図5に示される好ましい実施態様において、供給溶液は、少なくともグルコン
酸誘導体の塩および補酵素を含む生体外反応器培地を含み、この場合、価値ある
補酵素が供給溶液中に残り、再利用もしくは再循環の目的で生体外反応器中に取
り出される。KLGは供給溶液からほとんど完全に取り出され、約3〜4倍以下
もしくはそれ以上の倍率で濃縮される。
【0075】 二区画および三区画二重電極膜EDスタックにおいて、供給溶液中に無機陰イ
オンが存在する場合、それはグルコン酸誘導体陰イオンの輸送よりも優先して濃
縮物区画に輸送される。無機陰イオンは二重電極膜で形成されるプロトンと結合
して濃縮物中に無機酸の蓄積をもたらし、電流効率の付随的損失でプロトンの逆
移動を起こす。このことは、下記の手段のいずれかにより防止できる:(i)水
酸化ナトリウムのような強塩基を、無機酸を中和するに十分な量で濃縮物に添加
;(ii)無機酸がグルコン酸誘導体に優先して輸送されるので、グルコン酸誘導
体の非常に少ない濃縮物の第一の留分中で無機酸が除去される;(iii)塩分離
KLG EDスタックからの濃縮物を脱塩EDスタックに供給することによって
無機酸が蓄積するやいなやこれを濃縮物から除去するために、脱塩EDスタック
を同時作用させる;および(iv)濃縮物から強酸を除去するための陰イオン交換
。これら4つの技術はいずれも、濃縮物中の強酸の蓄積、および起こり得る陰イ
オン交換膜を横切るプロトンの逆移動を防ぐ。さらなる利点として、グルコン酸
誘導体、特にKLGの酸触媒分解が、蒸発的結晶化もしくは噴霧乾燥の間、回避
される。
【0076】 また、安定した陰イオン交換樹脂もしくは陽イオン交換樹脂あるいはそれらの
混合物を供給溶液区画に添加して、無機イオンの膜表面への物質輸送を高めるこ
ともできる(供給溶液に含まれる場合)。
【0077】 図3、4および5に図解される塩分離EDセルスタックは、1セットの膜につ
き約0.1〜約10ボルト、より好ましくは一セットにつき約0.5〜約5ボルト
のユニットセル電圧で操作され得る。温度範囲は、約5℃〜約90℃、より好ま
しくは約20℃〜約50℃とすべきである。それより高い温度は、膜の一部およ
びグルコン酸誘導体の酸の崩壊をもたらす恐れがある。プロセスは、連続式もし
くはバッチモードで運転され得る。
【0078】 上記の実施態様のそれぞれにおいて、供給溶液中の不純物が膜を汚し、性能の
損失をもたらす可能性がある。膜を、下記を含む種々の溶液で(EDスタック内
の)その場で洗浄できる:(i)NaCl溶液;(ii)pH12の塩化ナトリウ
ム溶液;(iii)硝酸もしくは他の鉱酸の溶液;および(iv)非イオン性のもし
くはイオン性の洗浄剤を添加した溶液i、ii もしくはiii。他の洗浄溶液も、必
要な膜洗浄に効果があって膜の性能を低下させない限り、使用可能である。その
場での洗浄(CIP)の手順には、膜が高温に対して安定している限り、高温の
洗浄溶液の使用も包含され得る。CIP手順には、ED膜スタックを通る電流の
通電もしくは逆電流の使用も含まれる。しかし、流電流は二重電極膜を損傷する
ので、一般に二重電極膜スタックは逆電流には供されない。
【0079】 本発明は、下記の実施例によって明確かつよりよく理解される。
【0080】 実施例1 KLG醗酵液体培地からの無機酸の除去 脱塩EDの実施例において、図2に示される電気透析スタックを用いて、硫酸
、塩酸および燐酸が、KLGを含む生育不能酸性化醗酵液体培地から除去された
。KLGは、初めは液体培地中にカルシウム塩として存在した。液体培地をミク
ロフィルターに通して細胞を除去し、硫酸を添加してKLG塩をプロトン化し、
カルシウム陽イオンを硫酸塩として沈殿させた。ついで、酸性化液体培地を陽イ
オン交換して、カルシウムを完全に除去した。使用した電気透析セルは、白金化
チタン陽極および陰極、Selemion AAV低プロトン逆移動陰イオン交
換膜(旭硝子)、およびNeosepta CMX(徳山)陽イオン交換膜を取
り付けたElectrosynthesis Company ED−1 BP
セルだった。膜の面積は、それぞれ100cm2(5対)で、膜の間隔は0.75
mmだった。洗浄溶液は0.2モル硫酸だった。最初の酸区画の溶液は350m
lの水だった。
【0081】 最初の供給溶液は、91gl-1のKLG、153ppmの塩素、257ppm
のリン酸塩および5176mlの硫酸塩(すべて酸として存在)を含む910m
lの酸性化生育不能醗酵液体培地だった。実験は、一対の膜につき1.6ボルト
の制御されたセル電圧(合計の電極電位が3Vとして、11Vの全セル電圧)、
および30℃の温度で実施された。最終の供給流は、10ppm未満の塩素、3
4ppmの硫酸塩、および120ppmのリン酸塩を含んでいた。全通過電荷は
2790クーロンで、電流効率は、除去された塩類について76%だった。この
実験についての電流密度範囲は、約13.5〜約1.5mA・cm-2で、平均の電
流密度は6.5mA・cm-2だった。供給流中に存在するKLGの1.2%だけが
酸区画への輸送により失われた。
【0082】 実施例2 醗酵液体培地からのKLGの濃縮と精製 KLG EDプロセスの実施例において、KLGを、図1で上述したものと類
似の電気透析スタック中で濃縮精製した。選ばれた陰イオン交換膜はNeose
pta AFXであり、これはKLG陰イオンを輸送する膜である。生育不能酸
性化醗酵培地である供給溶液を下記のように前処理した:醗酵液体培地をミクロ
フィルターに通して細胞を除去し、硫酸を添加してKLG塩をプロトン化し、陽
イオンカルシウムを硫酸塩として沈殿させた。ついで、残留カルシウムを陽イオ
ン交換により除去した。
【0083】 全部で10対の膜を使用し、1000cm2の膜面積を与えた。陽極液および
陰極液は0.2モル硫酸の溶液だった。最初の濃縮物は、先のKLG電気透析実
験からの濃縮物300mlからなっていた。最初の供給溶液は、142.4gl- 1 のKLGを含む3.5Lの酸性化生育不能醗酵液体培地からなっていた。無機イ
オン濃度は、241mgl-1Cl-、565mgl-1PO4 3-、および1277m
gl-1SO4 2-だった。供給流を上述のようにして前処理した。実験は、一対の
膜につき2.7ボルトの制御されたセル電圧もしくは30ボルトの全セル電圧、
および45℃の温度で実施された。濃縮物中に輸送された無機酸は、プロトンの
逆移動を防ぐために50%NaOHで中和された。213分後、KLGの95.
1%が供給流から取り出され、濃縮物中に輸送され、濃縮物中435.4gl-1
の最終KLG濃度を与えた。電流密度の範囲は、約70.0〜約8.4mA・cm- 2 で、平均26.8mAcm-2だった。電流効率はKLG輸送について67%だっ
た。KLGはEDによって約三倍濃縮された。
【0084】 表1は、典型的なEDの運転からの糖の分析を示し、そこではKLGがAFX
陰イオン交換膜を用いて濃縮精製されている。95%のKLGが濃縮物中に輸送
されたが、表は、糖類のほとんどが供給流に保持されたことを示す。
【0085】
【表1】
【0086】 一般的なED条件:3.5Lの醗酵液体培地を、10pr.EDスタック中で2.7
ボルト/pr.の膜で電気透析した。液体培地を、沈殿物の硫酸カルシウムへの
硫酸の添加とそれに続く陽イオン交換により前処理した。95%のKLGが輸送
された。
【0087】 表2は、EDによって与えられたKLGの回収率およびアスコルビン酸(As
A)の収率の改善を示す。表は、直接乾燥を伴うEDが、他のいかなる回収方法
よりも良好なアスコルビン酸についての全収率を与えることを示す。通常の結晶
化(プロセスB)は、多重産物結晶化の使用によりKLGの高回収率(90%)
へと展開した場合、KLGからAsAへの低い収率、したがって低い全収率を与
える。これが起こる理由は、液体培地中の中性物の存在が、多重産物結晶化の間
の粘度の増大をもたらし、その結果、結晶化工程においてKLGからの中性物の
乏しい分離をもたらすためである。ついで、中性物はAsA転換プロセスへと運
ばれ、そこで低い収率をもたらす。EDを用いない醗酵液体培地の直接乾燥(プ
ロセスC)には、同じ問題が伴う。すなわち、液体培地中の中性物がKLGを汚
染し、その結果、AsAへの収率および全プロセスの収率は低い。
【0088】
【表2】
【0089】 回収プロセスA=ミクロフィルター、硫酸で酸性化、陽イオン交換、無機陰イオ
ン除去のためにSelemion AAV EDを使用、95%回収率でのKL
Gの濃縮/精製のためにNeosepta AFX EDを使用、濃縮物の直接
乾燥 回収プロセスB=ミクロフィルター、硫酸で酸性化、陽イオン交換、陰イオン交
換、結晶化 回収プロセスC=ミクロフィルター、硫酸で酸性化、陽イオン交換、陰イオン交
換、液体培地の直接乾燥。
【0090】 EDは、KLGから中性物を分離することによりこれらの問題を軽減する。無
機陰イオンのEDも、陰イオン交換の代わりに使用できる。ED濃縮物の直接乾
燥は、実質的に中性物を含まないKLG生成物の高い収率を与える。結果として
、AsAへの収率転換は良好で、全体のプロセス収率および経済性は、他の回収
技術よりも優れている。さらに、EDは結晶化の代わりに噴霧乾燥の使用を可能
とするが、それはかなりの資本コストの節約をもたらす。
【0091】 実施例3 三区画二重電極膜セルスタックにおける塩分離KLG ED KLGのカリウム塩を生体外反応器から取り出し、図5に示す三区画二重電極
膜セルスタックに導入する。電気透析セルへの供給溶液は、1リットルにつき1
21.7gのKLGカリウム塩と、0.5mmolのニコチンアデニンジヌクレオ
チドリン酸塩(NADP)とを含む815mlの溶液を含む生体外反応器培地で
ある。電気透析セルはElectrosynthesis Company E
D−1 BPセルであり、白金化チタン陽極および陰極、Neosepta B
P−1二重電極膜、Neosepta AMX−SB陰イオン交換膜、およびN
eosepta CMB(徳山曹達)陽イオン交換膜を取り付けている。膜の面
積はそれぞれ100cm2(4セット)で、膜の間隔は0.75mmである。洗浄
溶液は0.2モル硫酸カリウムだった。濃縮物区画と塩基区画のそれぞれに最初
に200mlの水を充填した。
【0092】 実験は、1セットの膜につき3.25ボルトの制御されたセル電圧もしくは1
6ボルトの全セル電圧、および約30℃〜約40℃の温度で実施された。KLG
の95%以上が供給流から取り出され、濃縮物中に輸送され、そこで酸の形に転
換され、最終のKLG酸を与えた。1.5%だけの補酵素NADPが、供給溶液
中の残りのものとともに濃縮物中に輸送される。電流密度範囲は約30.0〜約
4.6mA・cm-2で、平均は23.9mA・cm-2である。KLG形成についての
電流効率は72%である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 少なくともグルコン酸誘導体および特にKLG(KLG ED)を含む酸性化
および/または生育不能醗酵培地を、培地中の中性物から分離するために使用さ
れるED膜セルの線図である。
【図2】 少なくともKLG(脱塩ED)のようなグルコン酸誘導体を含む酸性化および
/または生育不能醗酵培地から無機不純物を分離するために使用されるED膜セ
ルの線図である。
【図3】 生育可能もしくは生育不能醗酵培地からの、あるいは生体外反応器培地(塩分
離KLG ED)からの、KLGのようなグルコン酸誘導体の濃縮および精製の
ために使用される二区画二重電極膜EDセルの線図である。
【図4】 生育可能もしくは生育不能醗酵培地(塩分離KLG ED)からの、グルコン
酸誘導体および特にKLGの濃縮および精製のために使用される三区画二重電極
膜EDセルの線図である。
【図5】 生体外反応器培地(塩分離KLG ED)からの、グルコン酸誘導体および特
にKLGの濃縮および精製のために使用される三区画二重電極膜EDセルの線図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),CA,CN,J P (72)発明者 ハートソウグ,ダン・エム アメリカ合衆国ニューヨーク州14031,ク ラレンス,バレー・ストリーム 9260 (72)発明者 ケンダル,ピーター・エム アメリカ合衆国ニューヨーク州14051,イ ースト・アムハースト,シャイアー・ドラ イブ・ノース 184 (72)発明者 ロング,ウィリアム・ジェイ アメリカ合衆国ノース・カロライナ州 28273,シャーロット,ジョン・ベック・ ドライブ 14426 (72)発明者 マズール,デュアン・ジェイ アメリカ合衆国ニューヨーク州14226,ア ムハースト,アレンハースト・ロード 328 (72)発明者 ザッピ,ギラーモ・ディー アメリカ合衆国ニューヨーク州14228,ア ムハースト,ロビン・ロード 207 Fターム(参考) 4B064 AD53 AD54 CA02 CC07 CE06 DA10 4D006 GA17 HA80 HA95 JA42A JA42C JA42Z JA68Z KA03 KA26 KB11 KB21 KD05 KD30 KE15R KE16Q KE17Q MA13 MA14 MB07 MC73 MC74 MC75 MC77 MC78 MC79 PA01 PA03 PA04 PB12 PB25 PB27 PB70 PC12 4D061 DA10 DB18 DC09 DC13 DC19 EA09 EB13 EB17 EB30 EB31 EB39 ED20 FA08 FA09 FA11 FA16 FA17 FA20 GC05

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程を含む、精製濃縮グルコン酸誘導体の調製方法: a)少なくともグルコン酸誘導体もしくはその塩を含む非生存培地を与え;そ
    して b)前記非生存培地から電気透析によりグルコン酸誘導体を除去し、それによ
    り少なくともグルコン酸誘導体を含む濃縮溶液を与える。
  2. 【請求項2】 前記非生存培地が生育不能醗酵培地で、4.5未満のpHを
    有して酸性化されている、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記酸性化生育不能醗酵培地がさらに、グルコン酸誘導体と
    ともに、生育不能醗酵培地から除去される無機不純物を含む、請求項2に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 グルコン酸誘導体を含む濃縮溶液から電気透析によって無機
    不純物を分離することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 下記の工程を含む、精製濃縮グルコン酸誘導体の調製方法: a)少なくともグルコン酸誘導体、無機不純物、および中性物を含む生育不能
    醗酵培地を与え; b)前記生育不能醗酵培地から電気透析によりグルコン酸誘導体および無機不
    純物を除去し、それにより少なくともグルコン酸誘導体と無機不純物を含む濃縮
    酸性化水溶液、ならびに相当な量のグルコン酸誘導体を除去した消費された生育
    不能醗酵培地を含む廃棄流れを与え; c)前記濃縮酸性化水溶液から無機不純物を分離し、それによりグルコン酸誘
    導体の精製濃縮水溶液を与え;そして d)前記精製濃縮水溶液からグルコン酸誘導体を回収する。
  6. 【請求項6】 前記生育不能醗酵培地が酸性のpHを有する、請求項5に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 濃縮酸性化水溶液から無機不純物を分離する前記の工程が電
    気透析により実施される、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記グルコン酸誘導体が、2,4−ケト−D−グルコン酸、
    2,5−ジケト−D−グルコン酸、イドン酸、2−ケト−L−グロン酸(KLG
    )、バニリン酸、およびアスコルビン酸からなる群から選ばれる、請求項5に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 電気透析がセル中で行われ、このセルは、少なくとも一つの
    供給流区画と濃縮物区画を与えるように互いに十分に間隔を取った複数の交互の
    陽イオン交換膜と陰イオン交換膜、および電気透析セルを通る電流を与えるため
    の電源に接続されていてセル容器の両端に配置された陽極および陰極を有する、
    請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 グルコン酸誘導体の回収が直接乾燥により実施される、請
    求項7に記載の方法。
  11. 【請求項11】 請求項7に記載の方法により調製された精製物。
  12. 【請求項12】 前記酸性化生育不能醗酵培地が、4.5未満のpHを有す
    る、請求項6に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記無機不純物が無機酸である、請求項6に記載の方法。
  14. 【請求項14】 工程(b)で使用される陰イオン交換膜が、供給流中の中
    性物の濃縮物区画への輸送を実質的に防止する、請求項9に記載の方法。
  15. 【請求項15】 工程(c)で使用される陰イオン交換膜が十分に密な気孔
    構造を有し、それによって、無機陰イオンが膜を通って輸送され、そしてグルコ
    ン酸誘導体陰イオンの輸送が実質的にもしくは全体的に防止される、請求項9に
    記載の方法。
  16. 【請求項16】 請求項9に記載の方法により調製された精製物。
  17. 【請求項17】 下記の工程を含む、高精製濃縮グルコン酸誘導体の調製方
    法: a)少なくともグルコン酸誘導体陰イオン、金属の対イオン、および補酵素を
    含む生体外反応器培地を与え; b)前記生体外反応器培地を少なくとも一つの二重電極膜を有する電気透析セ
    ルに導入し、そこで前記グルコン酸誘導体陰イオンがプロトン化され、前記金属
    の対イオンが水酸化物イオンを加え、それにより、少なくとも、グルコン酸誘導
    体を含む濃縮水溶液および少なくとも金属水酸化物溶液を含む流れを与える。
  18. 【請求項18】 前記グルコン酸誘導体が、2,4−ケト−D−グルコン酸
    、2,5−ジケト−D−グルコン酸、イドン酸、2−ケト−L−グロン酸(KL
    G)、バニリン酸、およびアスコルビン酸からなる群から選ばれる、請求項17
    に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記電気透析セルがさらに、少なくとも一つの陰イオン交
    換膜、少なくとも一つの供給流区画と少なくとも一つの濃縮物区画を与えるよう
    に十分に間隔を取って陰イオン交換膜の両側に配置された二重電極膜、およびセ
    ルを通して電流を与えるために電源に接続されていてセルの両端に配置された陽
    極と陰極を含む、請求項17に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記電気透析セルがさらに、少なくとも一つの供給流区画
    を間に与えるように十分に間隔を取った少なくとも一つの交互の陰イオン交換膜
    および陽イオン交換膜、少なくとも一つの塩基区画を間に与えるように陽イオン
    交換膜から十分に間隔を取って配置された二重電極膜、少なくとも一つの濃縮物
    区画を間に与えるように陰イオン交換膜から十分に間隔を取って配置された二重
    電極膜、およびセルを通して電流を与えるために電源に接続されていてセルの両
    端に配置された陽極と陰極を含む、請求項17に記載の方法。
  21. 【請求項21】 金属水酸化物を含む供給流区画に二酸化炭素を添加するこ
    とをさらに含み、それにより金属炭酸塩および金属重炭酸塩からなる群から選ば
    れる溶液中に炭酸塩生成物を形成する、請求項19に記載の方法。
  22. 【請求項22】 補酵素を含む流れをさらに含む、請求項20に記載の方法
  23. 【請求項23】 前記濃縮水溶液からグルコン酸誘導体を回収することをさ
    らに含む、請求項17に記載の方法。
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