JP2003520148A - 熱成型可能な耐紫外線性共押出し艶消しポリエステルフィルム及びその使用ならびにその製造方法 - Google Patents

熱成型可能な耐紫外線性共押出し艶消しポリエステルフィルム及びその使用ならびにその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は二軸延伸共押出ポリエステルフィルムに関する。本発明のフィルムは、70重量%以上の熱可塑性ポリエステル、好ましくはDEG及び/又はPEG単位を1.3重量%より大きい量含有するPETから成るベース層と、少なくとも1つの艶消し性外層と、中間層(任意)とから成り、さらに紫外線安定剤、好ましくはヒドロキシベンゾトリアゾール又はトリアジン類を含有する。本発明のフィルムは、高耐紫外線性を有し、高温に曝しても脆化が起らず、艶消し表面に好ましくない曇りが生じず、優れた性を有し、フィルムの成型加工品と共に屋内および屋外で使用できる。(艶消し性)外層は同一であっても異なっていてもよく、PET及び/又はPET共重合体から成る成分Iと、イソフタル酸、脂肪族ジカルボン酸、スルホモノマー及び脂肪族または脂環式グリコールを縮重合させて得られる共重合体である成分IIとの混合物またはブレンドから成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、好ましくは70重量%以上の熱可塑性ポリエステルから成り熱成型
可能なベース層と、成分Iと成分IIの混合物またはブレンドから成る艶消し性
外層とから成り、少なくとも1種の紫外線安定剤を含有する二軸延伸ポリエステ
ルフィルムに関する。本発明は、さらに、当該ポリエステルフィルムの使用およ
び製造方法にも関する。
【0002】 成分Iはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート共重合体
またはそれらの混合物である。
【0003】 成分IIは、以下のモノマー又はポリエステル形成可能な誘導体を重縮合させ
て得られるポリエチレンテレフタレート共重合体の混合物またはブレンドから成
る。すなわち、イソフタル酸、脂肪族ジカルボン酸、芳香族骨格に金属スルホネ
ート基を有するスルホモノマー、及び脂肪族または脂環式グリコールを共縮重合
させて得られる。
【0004】 外層は艶消し表面または外観を有する。本発明のフィルムは成型加工品として
包装用フィルムに好適に使用される他、耐紫外線性または紫外線非透過性が要求
される工業用仕切材に応用することが出来る。
【0005】
【従来の技術】
二軸延伸ポリプロピレンフィルムやポリエステルフィルムの様な、透明で高グ
ロスのプラスチックフィルムの工業的需要がある。さらに、これら透明フィルム
またはその成型品には、耐紫外線性や、少なくとも片面が高グロスではなあく、
外観として艶消し性を有するフィルムも望まれている。このようなフィルムは非
業に魅力的であり、紫外線照射から保護された物品の購買力の促進に効果的であ
る。
【0006】 欧州特許第346647号公開公報には、0.5〜50%の濃度で充填剤を含
有する外層を少なくとも一つ有する2軸延伸ポリエステルフィルムであって、こ
の充填剤の粒径と外層の厚さか特定の比を有するフィルムを教示している。更に
、この外層は特別な厚さと、ラマンスペクトルから求めた特別な結晶化度を有す
る。
【0007】 米国特許第4,399,179号公報には、透明なベース層と少なくとも一つ
の艶消し層から成る共押出し2軸配向フィルムであって、前記艶消し層は特別な
ポリエチレンテレフタレート共重合体から成り、粒径0.3〜20μmの不活性
粒子を3〜40%含有することを特徴とするフィルムを教示している。特別なポ
リエチレンテレフタレート共重合体は、不活性粒子の添加により溶融粘度が減少
し、押出しを容易にする。このフィルムの艶消し効果は不活性粒子の添加によっ
て達成されている。粒子は透明性を阻害する。
【0008】 欧州特許第0144878号公開公報には、熱可塑性プラスチックから成る配
向フィルムであって、フィルム表面の少なくとも一方がポリエステルで被覆され
ており、最終延伸工程前にポリエステル水分散体を塗布することによってポリエ
ステル被覆が形成されることを特徴とするフィルムを教示している。ポリエステ
ル被覆に使用するポリエステルとしては、イソフタル酸、脂肪族ジカルボン酸、
スルホモノマー、脂肪族または脂環式グリコール等のモノマーまたはポリエステ
ル形成可能な誘導体を重縮合して得られるポリエステルを使用している。
【0009】 欧州特許公開EP−A−0620245号公報には、熱安定性が改良されたフ
ィルムが記載されている。これらのフィルムは酸化防止剤を有し、当該酸化防止
剤はフィルム内に発生したフリーラジカルを捕捉したり、過酸化物を分解する働
きを有する。しかしながら、UV安定性の改良については教示していない。
【0010】 しかしながら、上記の従来技術において、成型加工可能であること、透明性を
保持しながらフィルムの少なくとも片面に低グロスを付与する方法、紫外線を吸
収する方法、高耐紫外線性を付与する方法について教示が無い。
【0011】
【発明の要約】
本発明の目的は、製造法が単純であり、低コストで製造でき、公知のフィルム
と同様に優れた物性を有し、フィルムは紫外線を吸収し、高耐紫外線性を有し良
好な成型加工性を有し、廃棄において問題が生じない、少なくとも1つの艶消し
性外層を有する二軸延伸共押出し透明ポリエステルフィルムを提供することであ
る。
【0012】 上記目的は、上述の構成および組成を有する二軸延伸ポリエステルフィルムに
よって達成される。
【0013】 高耐紫外線性を有するとは、フィルムに日光や紫外線を照射した際に、全くま
たはほとんどダメージを受けず、フィルム又はその成型品を屋外および/または
屋内において使用するのに適していることを意味する。すなわち、屋外で数年フ
ィルムを曝した際に、フィルムの黄変が認められず、フィルムの脆化も起こらず
、表面グロス値の低下も起きず、表面のクラックも生じず、機械的性質の劣化も
認められないことを意図する。それゆえ、高耐紫外線性とは、フィルムは紫外線
を吸収し、可視光領域まで光を透過しないことである。
【0014】 優れた機械的性質とは、高弾性率(EMD(長手方向)>3200N/mm 、ETD(横方向)>3500N/mm)、および高引裂き強度(長手方向の
引裂き強度は100N/mmより大きく、横方向の引裂き強度は130N/m
より大きい)を意味する。
【0015】 優れた延伸性とは、長手方向、横方向とも破断無く延伸できることを意味する
【0016】
【発明の実施の態様】
本発明の目的を達成するため、上記混合物は、個々の成分を機械的に混合する
ことにより調整できる。すなわち、個々の成分は、例えばレンズ状やビーズ状の
ペレットの形態に圧縮成型され、各成分が撹拌機を使用して機械的に混合させら
れることにより、混合体を得る。もう一つの方法としては、個々の成分をそれぞ
れ別個の押出機により融解し、押出機の下流部分で混合させる方法がある。
【0017】 本発明の混合体では、成分Iと成分IIのアロイ型の組成物であり、各成分に
分離することはない。したがって、混合体の物性は単一であり、適切なパラメー
ターを使用して評価することができる。
【0018】 本発明のフィルムは、ベース層および外層の少なくとも2層から成る。好まし
い態様としては、外層AおよびCがベース層Bの両側に配置される3層構造が挙
げられる。外層A及びCは同一であっても異なっていてもよい。本発明において
、紫外線吸収剤は外層および/またはベース層および/または中間層に存在して
もよい。
【0019】 ベース層Bは、70重量%以上の熱可塑性ポリエステルから成る。熱可塑性ポ
リエステルとしては、エチレングリコールとテレフタル酸から製造されるポリエ
チレンテレフタレート(PET)、エチレングリコールとナフタレン−2,6−
ジカルボン酸から製造されるポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)、
1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサンとテレフタル酸から製造されるポ
リ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(PCDT)、エチレ
ングリコールとナフタレン−2,6−ジカルボン酸とビフェニル−4,4’−ジ
カルボン酸から製造されるポリ(エチレン2,6−ナフタレートビベンゾエート
)(PENBB)が好ましい。特にエチレングリコールとテレフタル酸から成る
単位またはエチレングリコールとナフタレン−2,6−ジカルボン酸から成る単
位が90%以上、好ましくは95%以上のポリエステルが好ましい。
【0020】 上記のモノマー以外の残余のモノマー単位は、脂肪族、脂環式、芳香族のジオ
ール及びジカルボン酸である。また、外層A及び/又はCもベース層と同様の構
成であってもよい。
【0021】 共重合ジオールとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
HO−(CHn−OHの式で示される脂肪族グリコール(nは3〜6の整数
を表す、具体的には、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1
,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールが挙げられる)、炭素数6
までの分岐型脂肪族グリコール、HO−C−X−C−OHで示され
る芳香族ジオール(式中Xは−CH−、−C(CH−、−C(CF −、−O−、−S−、−SO−を表す)、式:HO−C−C
OHで表されるビスフェノールが好ましい。
【0022】 本発明において、結晶性熱可塑性樹脂のジエチレングリコール(DEG)単位
含有量が1.0重量%以上、好ましくは1.2重量%以上、より好ましくは1.
3重量%以上、および/または、ポリエチレングリコール単位含有量が1.0重
量%以上、好ましくは1.2重量%以上、より好ましくは1.3重量%以上、お
よび/または、イソフタル酸(IPA)単位含有量が3〜10重量%であること
が重要である。
【0023】 ポリエステル中のDEG含有量および/またはPEG含有量は、重合過程にお
いて調製することが好ましい。
【0024】 本発明のフィルムにおいて、ジエチレングリコール単位含有量および/または
ポリエチレングリコール単位含有量および/またはIPA単位含有量が、標準的
な熱可塑性樹脂のそれより高いため、市販の熱成型装置を使用でき、低コストで
熱成型可能であり、そのフィルムの性質等の再現性が優れている。
【0025】 芳香族ジカルボン酸の好ましい例としては、ベンゼンジカルボン酸、ナフタレ
ン−1,4−又は−1,6−ジカルボン酸などのナフタレンジカルボン酸、ビフ
ェニル−4,4’−ジカルボン酸などのビフェニル−x,x’−ジカルボン酸、
ジフェニルアセチレン−4,4’−ジカルボン酸などのジフェニルアセチレン−
x,x−ジカルボン酸、スチルベン−x,x−ジカルボン酸などが挙げられる。
【0026】 脂環式ジカルボン酸の好ましい例としては、シクロヘキサン−1,4−ジカル
ボン酸などのシクロヘキサンジカルボン酸が挙げられる。脂肪族ジカルボン酸の
好ましい例としては、C−C19のアルカンジカルボン酸が挙げられ、当該ア
ルカンは直鎖状であっても分岐状であってもよい。
【0027】 上記のポリエステルは、エステル交換反応により製造される。その出発原料は
、ジカルボン酸エステルとジオール及び亜鉛塩、カルシウム塩、リチウム塩、マ
グネシウム、マンガン塩などの公知のエステル交換反応用触媒である。生成した
中間体は、更に、三酸化アンチモンやチタニウム塩などの重縮合触媒の存在下で
重縮合に供される。また、ポリエステルの製造は、出発原料のジカルボン酸とジ
オールに重縮合触媒を存在させて直接または連続的にエステル化反応を行う方法
であってもよい。この方法はジカルボン酸とジオールから直接製造する方法で、
(Kunststoff Handbuch [Plastics Handbook], Vol. III, Polyester, Carl Han
ser Verlag, Munich)に記載されている。
【0028】 本発明の多層フィルムの少なくとも一つの外層は以下に説明する成分I及び成
分IIから成り、必要があれば添加剤を添加してもよい。
【0029】 外層の構成要素である成分Iは、基本的には熱可塑性ポリエステルから成り、
具体的に、熱可塑性ポリエステルとしてはベース層の説明で記載したものが使用
できる。特に、比較的低い粘度を有するポリエステルを成分Iとして使用した場
合、高い艶消し度合を達成することができるため好ましい。ここで使用する粘度
の値は、溶液粘度を補正した値(SV又は標準粘度)で表される。二軸延伸フィ
ルムの製造に好適な市販ポリエチレンテレフタレートのSV値は500〜120
0である。本発明の艶消し度合を達成できるフィルムを得るために、外層の構成
要素である成分IのSV値は好ましくは500〜800、より好ましくは500
〜750、特に好ましくは500〜700である。
【0030】 外層の構成要素である成分IIは、A)65〜95モル%のイソフタル酸、B
)0〜30モル%の少なくとも1種のHOOC(CHCOOHで表される
脂肪族ジカルボン酸(ただしn=1〜11)、C)5〜15モル%の芳香族ジカ
ルボン酸にスルホン酸アルカリ金属塩基を有するスルホモノマー、及びD)2〜
11の炭素数、好ましくは2〜9の炭素数を有する脂肪族または脂環式グリコー
ルを化学量論的必要量を縮重合させて得られる。上記の配合割合は好ましい範囲
であり、成分IIを形成するモノマーの総量を基準とする。酸成分の総モル量は
グリコール成分の総モル量に等しい。
【0031】 上記モノマーB)のジカルボン酸としては、マロン酸、アジピン酸、アゼライ
ン酸、グルタール酸、セバシン酸、スベリン酸、コハク酸、ブラシル酸およびこ
れらの混合物ならびにこれらのポリエステル形成能を有する誘導体が例示される
。これらの中でもセバシン酸が特に好ましい。
【0032】 上記モノマーCの芳香族ジカルボン酸にスルホン酸アルカリ金属塩基を有する
スルホモノマーとしては、以下の一般式で示されるモノマーであることが好まし
い。
【0033】
【化1】
【0034】 上記式中、Mはアルカリ金属または1価カチオン、Zは3価の芳香族基、X及
びYはカルボン酸基またはポリエステル形成可能な基をそれぞれ表す。
【0035】 この種のモノマーとしては、米国特許3,563,942及び3,779,
993号公報に開示されているものが使用できる。上記モノマーの具体例として
は、5−スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、スルホフタル酸、5−
(p−スルホフェノキシ)イソフタル酸、5−スルホプロポキシイソフタル酸お
よびその類似のモノマー並びにそれらのジメチルエステル等のポリエステル形成
能を有する誘導体が挙げられる。Mは好ましくはNa、Li又はKである
【0036】 ポリエステル形成能を有する誘導体とは、縮合反応、特にエステル交換反応を
行いエステル結合を形成できる基を有する誘導体を意味する。この種の基として
は、カルボキシル基および低級アルキルエステルが例示され、低級アルキルエス
テルとしては、ジメチルテレフタレート、ジエチルテレフタレート及び他のエス
テル、ハロゲン化物ならびにそれらの塩が例示される。縮合反応を制御しやすく
するために酸モノマーをジメチルエステル形成のために好ましく使用する。
【0037】 モノマーDとして好ましいグリコールは、エチレングリコール、1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,10
−デカンジオール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。なかでもエチ
レングリコールが好ましい。
【0038】 共重合ポリエステルは公知の重合方法により製造できる。通常、酸成分とグリ
コール成分を混合し、エステル化触媒の存在下で加熱し、重縮合触媒を添加する
ことにより製造する。
【0039】 混合物中のモノマーA、B、C及びDの相対比率は、外層の艶消し度合の程度
により決定される。モノマーAはイソフタル酸約65モル%以上好ましくは70
〜95モル%を含有することが必要である。
【0040】 モノマーBとしては種々の酸が使用でき、好ましくはアジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸およびそれらの混合物が例示
される。モノマーBが存在する場合、モノマーBの成分Iにおける含有量は、成
分Iの酸成分を基準として、好ましくは1〜20モル%である。
【0041】 グリコール成分は、酸成分と化学量論的に同等量存在させることが好ましい。
【0042】 本発明の目的を達成するための共重合ポリエステルは、酸価数が好ましくは1
0未満、より好ましくは0〜3、平均分子量が好ましくは50000未満、SV
値が好ましくは約30〜700、より好ましくは約350〜650であることが
好ましい。
【0043】 外層を構成する混合物の成分Iと成分IIの重量比は、多層フィルムの使用目
的によって広い範囲を取り得るが、通常、成分I:成分II=10:90〜95
:5、好ましくは20:80〜95:5、より好ましくは30:70〜95:5
である。
【0044】 一般に太陽光に含まれる280〜400nmの波長の紫外線は、熱可塑性樹脂
に対し分解を引き起こす。その結果、熱可塑性樹脂の色が黄変するような変化を
起し、さらに機械的物性が劣化する。このような熱可塑性樹脂の光酸化分解を防
ぐことは、熱可塑性樹脂の利用範囲を広げる上で、工業的にも経済的にも極めて
重要である。ポリエチレンテレフタレートの紫外線吸収波長は360nm未満で
あり、320nm未満で吸収が顕著となり、300nmで非常に大きくなる。最
大吸収波長は280〜300nmである。
【0045】 酸素が存在すると、光酸化反応により主鎖が切断されるが、その部分が架橋す
ることはなく、一酸化炭素、二酸化炭素およびカルボン酸等の光酸化分解物が発
生する。エステル基に直接光酸化反応が起こると、二酸化炭素や過酸化物ラジカ
ルが発生する。ポリエチレンテレフタレートの場合では、エステル基のα位の水
素が切断され、過酸化水素および分解物が生成する(H.Day、D.M.Wi
les、J.Appl.Polym.Sci、第16巻、1972年、203頁
)。
【0046】 本発明で使用する紫外線安定剤は、光安定剤であって、紫外線を吸収すること
により、光分解プロセスを抑制する。カーボンブラックやその他の顔料は、いく
らか光保護効果を有する。しかしながら、これらは顔料であるため、フィルムの
色が変化してしまい、透明フィルムに使用することはできない。したがって、透
明つや消しフィルムで使用する紫外線安定剤は、有機化合物または有機金属化合
物であって、添加による色の変化がほとんど無く、熱可塑性樹脂に可溶である安
定な化合物であることが好ましい。
【0047】 上記の目的で使用される紫外線安定剤は、好ましくは波長180〜380nm
、より好ましくは波長280〜350nmの紫外線を、好ましくは70%以上、
より好ましくは80%以上、特に好ましくは90%以上吸収する化合物であるこ
とが好ましい。さらに、260〜300℃の温度範囲で、熱的に安定で、分解等
が起こらず、ガスの発生が無い化合物であることが好ましい。
【0048】 紫外線安定剤の具体例としては、2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシベンゾトリアゾール、有機ニッケル化合物、サリチルエステル類、シンナム
エステル誘導体、レゾルシノールモノベンゾエート、オキサニリド類、ヒドロキ
シ安息香酸エステル類、ヒンダードアミン類およびトリアジン類が挙げられ、中
でも2−ヒドロキシベンゾトリアゾール及びトリアジン類が好ましい。
【0049】 好ましい実施態様としては、紫外線安定剤として、下記化学式1に示される2
−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシロ
キシフェノール、又は下記化学式2に示される2,2’−メチレンビス(6−(
2Hベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,2,2−テトラメチルプ
ロピル)フェノール)を0.01〜5.0重量%含有するのが好ましい。上記の
紫外線安定剤は2種以上を組合せて使用してもよく、紫外線安定剤の総含有量は
、結晶性ポリエチレンテレフタレートの重量を基準として、好ましくは0.01
〜5.0重量%である。
【0050】
【化2】
【0051】
【化3】
【0052】 紫外線安定剤は、好ましくは外層に配合する。必要であれば、コア層に配合し
てもよい。
【0053】 上記の紫外線安定剤をフィルムで使用することは意外なことであり、当業者は
このような目的のためにはまず所定量の酸化防止剤を使用するが、しかしながら
、酸化防止剤含有フィルムでは耐候性が悪く、急速にフィルムが黄変する。また
、通常の紫外線を吸収する紫外線安定剤を混入しようと考えた場合には、通常の
紫外線安定剤は熱的安定性が悪く、200〜240℃で分解して、ガスが発生す
る。また、フィルムが紫外線からのダメージを受けないようにするためには多量
(10〜15重量%)の紫外線安定剤を混入する必要があると一般的には考えら
れる。
【0054】 このように紫外線安定剤を高濃度に混入したフィルムは製造した時点ですでに
黄変しており、黄変指数は約25である。さらに機械的性質は劣化しており、フ
ィルムの延伸が困難となる。すなわち、弾性力の低下により強度が弱くなり、フ
ィルムの破断が生じる。また、押出しダイが紫外線安定剤などにより汚れるため
フィルムの性質にムラが生じる。さらに、ローラーも紫外線安定剤などにより汚
れるため光学特性が悪化する(ローラーへの密着不良によるフィルム表面の不均
一化)。さらに、延伸工程または熱固定工程においてフィルム上に難燃剤が落ち
てフィルム表面が汚れる。
【0055】 本発明において、驚くべきことに、非常に低含有量のUV安定剤の使用により
、低含有量でありながら優れたUV保護性を達成できる。さらに、以下の優れた
特性も付与される。(1)黄変指数は、UV安定剤を含有しないフィルム(未使
用フィルム)と比較して、測定誤差範囲内で変化が見られない。(2)ガスの発
生、顔料の付着、フレームの汚染がなく、優れた光学的性質を有し、フィルム表
面が平滑である。(3)UV安定化フィルムは優れた延伸性を有し、高速フィル
ム製造ライン(420m/分まで)においても信頼性、安定性よくフィルムを製
造できる。
【0056】 驚くべきことに、通常のポリエステルと比較してジエチレングリコール単位お
よび/または、ポリエチレングリコール単位の含有量を大きくすることにより延
伸PETフィルムの熱成型性を可能にする。
【0057】 熱成型プロセスは、通常、予備乾燥、加熱、成型、冷却、成型品の取出、熱処
理の工程から成る。驚くべきことに、本発明のフィルムは予備乾燥することなく
熱成型が可能である。熱成型可能なポリカーボネートフィルム又はポリメチルメ
タクリレートフィルムにおいて、フィルムの厚さにもよるが、100〜120℃
で10〜15時間予備乾燥が必要であることに対し、熱成型プロセスに要するコ
ストを大幅に削減することができるという利点を有する。
【0058】 本発明のフィルムは、例えば以下の表に示すパラメーターで熱成型可能である
【0059】
【表1】 予備乾燥:不必要 成形温度:100〜160℃ 10μmの厚さのフィルムに対する加熱時間:5秒未満 フィルム成形温度:160〜200℃ 延伸比:1.5〜2.0 フィルム製造の再現性:良好 収縮率:1.5%未満
【0060】 マスターバッチによって添加される難燃剤以外に、本発明のフィルムのベース
層および/または2つの外層および/または中間層には、安定剤、耐ブロッキン
グ剤等の公知の添加剤を添加してもよい。これらの添加剤は、ポリマー又はポリ
マーの混合物に、溶融に先立って添加してもよい。安定剤としては、リン酸やリ
ン酸エステル等のリン化合物が例示される。
【0061】 耐ブロッキング剤(粒子も含まれる)としては、無機および/または有機粒子
が好ましく、具体的には、炭酸カルシウム、非晶シリカ、タルク、炭酸マグネシ
ウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸リチウム、リン酸
カルシウム、リン酸マグネシウム、アルミナ、LiF、ジカルボン酸のカルシウ
ム、バリウム、亜鉛またはマンガン塩、カーボンブラック、二酸化チタン、カオ
リン、架橋ポリスチレン粒子、架橋アクリレート粒子などが例示される。
【0062】 添加剤として、2種以上の異なる耐ブロッキング剤を添加してもよく、また、
同じ種類で且つ粒径が異なる粒子の混合物を添加してもよい。重縮合中のグリコ
ール分散系または押出し中マスターバッチを介して個々の層に添加する粒子を通
常量添加する。粒子の含有量は、好ましくは0.0001〜5重量%である。外
層に粒子を添加することにより、フィルムの艶消し性を変化させることが出来る
。粒子濃度を高くすると、フィルムの艶消し性が高くなる。耐ブロッキング剤に
関する詳細は欧州特許第0602964号公開公報に記載されている。
【0063】 本発明のポリエステルフィルムの製造方法は、a)ベース層と、外層と、必要
であれば中間層用の原料を共押出し、b)得られたフィルムを二軸延伸し、(c
)熱固定する工程から成る。
【0064】 本発明の外層を形成するために、成分Iのペレットと成分IIのペレットを所
望の混合比で直接押出し機に供給することが好ましい。本発明の艶消し外層は、
たとえば欧州特許EP−A−0826478号公開公報に記載されているように
二軸押出し機を使用して押出し、形成させるのが好ましい。成分I及び成分II
の溶融押出しは約300℃で行い、滞留時間は5分とすることが好ましい。この
押出し条件においてエステル交換反応が起こり、押出し機に供給した単独重合体
および共重合体から別の共重合体を形成することが出来る。
【0065】 外層および/またはベース層を形成するポリマーの製造前に、ポリマー中に紫
外線安定剤を添加してもよい。紫外線安定剤はマスターバッチ法によりフィルム
製造中に直接フィルムに添加することが好ましい。紫外線安定剤を固体キャリア
ーに分散させる。キャリアー材としては、外層および/またはベース層を形成す
る樹脂、またはこれらと十分に相溶性がよい他のポリマーを使用してもよい。
【0066】 マスターバッチ法においては、マスターバッチ内の粒子の粒径や嵩密度と、外
層および/またはベース層を形成するポリマーの粒子の粒径や嵩密度とが同様で
あることが好ましい。これにより、紫外線安定剤が均一に分散が達成され、均一
な耐紫外線性が達成できる。
【0067】 ベース層用のポリマーは他の押出し機を介して充填する。押出しを行う前に、
溶融ポリマーから不純物などを濾過する。溶融物を共押出しダイを介して押出し
、平坦なフィルムを得た後、共押出しフィルムは、冷却ロールや必要であれば他
のロールを使用して引き出され、固化させられる。
【0068】 通常、二軸延伸は連続的に行われる。このため、初めに長手方向(機械方向)
に延伸し、次いで横方向に延伸するのが好ましい。これにより分子鎖が配向する
。通常、長手方向の延伸は、延伸比に対応する異なる回転速度を有するロールを
使用して行われ、横手方向の延伸はテンターフレームを使用して行われる。テン
ターフィルムを使用して両方向(長手方向および横方向)に同時二軸延伸しても
よい。
【0069】 延伸温度は広い範囲を取ることが出来るが、通常、長手方向延伸は80〜13
5℃、横方向延伸は90〜150℃で行われる。長手方向の延伸比は、通常2.
5〜6倍、好ましくは3〜5.5、横方向の延伸比は、通常3.0〜5.0、好
ましくは3.5〜4.5倍に延伸する。必要であれば、さらに長手方向または横
方向に延伸する。延伸後、通常150〜250℃で0.1〜10秒間熱固定を行
い、通常の方法で巻取る。
【0070】 本発明のフィルム少なくとも片面に塗布層を設けてもよい。最終的なフィルム
における塗布層の厚みは、通常、5〜100nm、好ましくは20〜70nm、
より好ましくは30〜50nmである。塗布は好ましくはインラインコーティン
グ、すなわちフィルム製造プロセス中に行われることが好ましく、通常、横方向
延伸の前に行われる。特に、リバースグラヴィアコーターによって行うことが、
塗布層の厚みの均一性が優れている観点から好ましい。塗布液としては、好まし
くは溶液、サスペンジョン、分散体が使用され、特に水溶液、水サスペンジョン
、水分散体が好ましい。塗布層を設けることにより、フィルムにシール性、印刷
性、メタル化性、抗菌性、帯電防止性、香気バリア性、または他の材料に対する
接着性(写真用の乳化剤等)等の性質を付与することが出来る。
【0071】 上記の付加機能を付与し得る基質/化合物としては、アクリレート(例えば国
際出願第94/13476号公開公報に記載)、エチレンビニルアルコール共重
合体(EVA)、PVDC、水ガラス(NaSiO)、親水性ポリエステル
((PET/IPAポリエステル、例えば欧州特許第0144878号公開公報
、米国特許第4,252,885号公報または欧州特許第0296620号公開
公報に記載)、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を含有する)、酢酸ビニル
(例えば国際出願第94/13481号公開公報に記載)、ポリ酢酸ビニル、ポ
リウレタン、C10〜C18の脂肪酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属
塩、ブタジエンとアクリロニトリル又はメチルメタクリレートとの共重合体、メ
タクリル酸またはアクリル酸もしくはそれらのエステルが例示される。
【0072】 上記の基質/化合物は、希薄溶液、エマルジョン、又は分散体として、好まし
くは水溶性希薄溶液、水エマルジョン、又は水分散体として、フィルムの片面ま
たは両面に塗布され、引続き溶媒を蒸発させるのが好ましい。塗布をインライン
コーティングによって行う場合は、横方向延伸の前に行い、引続き熱固定を行う
ことにより溶媒を蒸発させ、塗布層を乾燥させることが好ましい。乾燥後の塗布
層の厚みは上述した範囲が好ましい。
【0073】 本発明のフィルムは、更にオフラインコーティングによりアルミニウム又はセ
ラミックス、例えばSiO又はAl等のメタル化またはセラミックコー
ティングが施されていることが好ましい。これらの処理により、ガスバリア性が
向上する。
【0074】 本発明のフィルムは第2の外層Cを有することが好ましい。第2の外層Cの厚
さや構成は、既にある第1の外層Aのそれと独立して決定することが出来る。第
2の外層は、上述のベース層または第1の外層用のポリマー、紫外線安定剤及び
/又はポリマーブレンドから成っていてもよいが、必ずしも第1の外層の構成ポ
リマーと一致させる必要はない。また、第2の外層は、他の従来公知に使用され
ている外層用ポリマーから成っていてもよく、紫外線安定剤を含有してもよい。
【0075】 ベース層と外層の間には、必要に応じて中間層を設けてもよい。中間層は、上
述のベース層の説明に於て記載されているポリマーから成る。好ましい態様にお
いては、ベース層に使用されているポリマーから成る。中間層は上述の公知の添
加剤や紫外線安定剤を含有してもよい。中間層の厚さは、通常0.3μmより大
きく、好ましくは0.5〜15μm、更に好ましくは1.0〜10μmである。
【0076】 外層の厚さは、通常0.1μmより大きく、好ましくは0.2〜5μm、更に
好ましくは0.2〜4μmである。外層が2つある場合、両者の厚さは同一でも
異なっていてもよい。
【0077】 本発明のポリエステルフィルムの総厚さは、応用する材料の種類により広い範
囲を取り得るが、好ましくは4〜500μm、更に好ましくは5〜450μm、
特に好ましくは6〜300μmであり、ベース層の厚さはフィルムの総厚さの4
0〜90%であることが好ましい。
【0078】 本発明のフィルムは、屋外で5〜7年フィルムを曝したのと同じ耐候性テスト
(疑似耐候テスト)において、黄変が認められず、フィルムの脆化も起こらず、
表面グロス値の低下も起きず、表面のクラックも生じず、機械的性質の劣化も認
められない。
【0079】 本発明のフィルムの製造コストは、標準ポリエステルからフィルムを製造する
のに要するコストよりやや高いだけであり、本発明の製造方法は製造コストの観
点から優れているといえる。本発明のフィルムの加工や使用における他の物性は
、基本的に変化しないか或いは改良される。更に、フィルムの総量の50重量%
まで、好ましくは10〜50重量%の含有量で、フィルムの物性に悪影響を及ぼ
すことなくフィルム製造中に再生品を使用できる。
【0080】 本発明のフィルムは、食料品包装材および他の消費物品に好適に使用できる。
特に光および/または空気に対して品質が変化しやすい物品、さらに紫外線保護
または耐紫外線性を付与した包装に好適に使用できる。
【0081】 纏めるに、本発明のフィルムは、熱成型可能で、紫外線不透過で、高耐紫外線
性を有し、低グロス、特にフィルムのA表面におけるグロス値は低く、ヘーズ値
も比較的低い。更に、本発明のフィルムは巻取り特性や加工性にも優れる。また
、ボールペン、フェルトチップ、万年筆等による刻銘性にも優れている。
【0082】 本発明のフィルムのA表面のグロスは、通常70未満、好ましくは60未満、
より好ましくは50未満である。本発明のフィルムのA表面は外観特性に優れて
おり、購買欲を向上させるために包装材料の外側面として好適に使用できる。
【0083】 本発明のフィルムのヘーズは、通常40%未満、好ましくは35%未満、より
好ましくは30%未満である。艶消しの単層フィルム(比較例を参照)と比較す
ると、本発明のフィルムのヘーズは低いため、反転印刷や、内容物をはっきりと
見ることが出来る小窓として利用することが出来る。
【0084】 本発明のフィルムは上記のような優れた性質を有するため、種々の応用が可能
である。例えば、内装装飾品、建築用表示板、表示用必需品、ディスプレイ、プ
ラカード、機械や自動車保護部材、照明部材、店における建具類や備品、宣伝必
需品、積層部材、温室、屋根、屋外用衣服、保護カバー、建築用セクター、宣伝
用発光体、ブラインドまたは電子機器および熱成型可能な応用部材に使用できる
。さらに、ラベル、離型フィルム及びスタンピングフォイルの製造にも使用され
る。
【0085】 本発明のフィルムの性質を以下の表1に纏めて示す。
【0086】
【表2】
【0087】
【実施例】
以下本発明を、実施例により更に詳細に説明する。以下にポリマー及びフィル
ムの評価方法について示す。なお、以下の評価方法において、DINはDeutsche
s Institut fur Normung、ISOはInternational Organization for Standardi
zation、ASTMはAmerican Society for Testing and Materialsをそれぞれ表
す。
【0088】 DEG含有量/PEG含有量およびIPA含有量: DEG含有量、PEG含有量およびIPA含有量は、ポリエステルをメタノー
ル性KOHでけん化し、塩酸で中和した後、ガスクロマトグラフィーによって決
定した。
【0089】 標準粘度(SV(DCA))および固有粘度(IV(DVE)): ポリエステルの標準粘度SV(DCA)はジクロロ酢酸中でDIN 5372
6に従って測定した。ポリエステルの固有粘度IVは、標準粘度SV値を使用し
て以下の式より算出した。
【0090】
【数1】 IV(DCA)=6.67×10−4SV(DCA)+0.118
【0091】 摩擦係数: 摩擦係数は、製造後14日後に、DIN53375に準じて測定した。
【0092】 表面張力: 表面張力は、“インク法”によりDIN53364に準じて測定した。
【0093】 ヘーズ: フィルムのヘーズは、ASTM−D 1003−52に準じて測定した。ヘル
ツヘーズは、ASTM−D 1003−52を基にして決定した。しかしながら
、もっとも効果的な測定範囲を使用するために、4枚のフィルムを重ね、1°の
隔壁スリットを4°のピンホールの代りに使用して測定を行った。
【0094】 グロス値: グロス値はDIN 67530に準じて測定した。反射率を、フィルム表面の
光学的特性として測定した。ASTM−D 523−78及びISO 2813
を基準とし、入射角を60°とした。所定の入射角で試料の平坦な表面に光線を
照射すると、反射および/または散乱が起こる。光電検知器に当った光が電気的
な比率変数として表示される。得られた無次元値は入射角と共に表示される。
【0095】 表面粗度R: フィルムの表面粗度RはDIN4768に準じて測定した。カットオフ値は
0.25mmであった。
【0096】 機械的性質: フィルムの長手方向および横方向の弾性率および伸長破断強度はISO 52
7−1−2に従って測定した。
【0097】 耐候性(両表面)、耐紫外線性: 耐紫外線性は以下の表3に示す条件で、ISO 4892に示される方法によ
りテストを行った。
【0098】
【表3】 テスト装置:Atlas Ci 65 Weather−Ometer テスト条件:ISO 4892、人工的天候環境下 照射時間:1000時間(片側表面当り) 照射光:0.5W/m、340nm 温度:63℃ 相対湿度:50% キセノンランプ:ホウ化ケイ素から成る内部および外部フィルター使用 照射サイクル:102分間紫外線照射、18分間紫外線照射および水を スプレー、この120分のサイクルを繰り返す。
【0099】 黄変指数: 黄変指数(YID)は黄色方向への色の偏差をDIN 6167に従って測定
した。黄変指数が5未満の場合は目視により黄変が認められない。
【0100】 押出法によって製造された種々の厚さの透明フィルムについて、以下の実施例
および比較例で説明する。なお、実施例および比較例において、製造したそれぞ
れのフィルムにおいて、上記に示すAtlas Ci 65 Weather−
Ometerによって耐候性テストを1000時間行った後にも、機械的性質、
黄変指数、表面欠陥、光透過率、グロスについて測定を行った。以下の実施例は
本発明の例示である。
【0101】 実施例1:
【0102】 (a)外層用成分IIの製造: 90モル%のイソフタル酸成分、10モル%の5−スルホイソフタル酸ナトリ
ウム成分、およびグリコール成分として100モル%のエチレングリコールを使
用して以下の方法にて共重合ポリエステルを製造した。
【0103】 攪拌機、内容物の温度を計る装置を有する2Lのステンレススチール性反応容
器、及び、冷却器と受器を有する18−インチ型クライゼン/ヴィグロー蒸留装
置を使用した。上記の各装置、配管および加熱ジャケットを190℃に予備加熱
し、窒素で濯いだ後、反応容器内に、1065.6gのジメチルイソフタレート
、180.6gのジメチル(ナトリウム−5−スルホ)イソフタル酸、756.
9gのエチレングリコールを添加した。さらに、緩衝剤として0.439gの炭
酸ナトリウムの10水塩およびエステル交換反応触媒として0.563gの酢酸
マンガン4水塩を添加した。
【0104】 原料混合物を撹拌しながら加熱し、メタノールを蒸留除去した。反応容器の温
度を徐々に上昇させ、250℃に達した。理論量のメタノールを除去した後、反
応混合物に0.188gのリン酸を添加した。蒸留装置を素性器排出装置に変え
、20gのエチレンカーボネートを添加した、二酸化炭素が直ちに発生した。二
酸化炭素の発生が止んでから10分後に、系内の圧力を240mmHgに減圧し
、重縮合触媒として0.563gのSbをエチレングリコールに分散させ
て添加した。
【0105】 圧力を240mmHgに維持しながら反応溶液を10分間撹拌し後、10mm
Hg/分の速度で減圧し、20mmHgとした。反応容器内の圧力が20mmH
gに達したら直ちに反応温度を2℃/分の速度で上昇させ、250℃から290
℃に昇温した。撹拌速度を減速し、圧力を最大で0.1mmHgにした。攪拌機
のモーターに設置された電流計を基にして、ポリマーの粘度変化を観察し、電流
計が2〜3Aを示す粘度になるようにポリマーを製造した。ポリマーの分子量(
粘度)が所定量に達した後に系内にチッソガスを導入し、底部排出管から氷水浴
中に液状ポリマーを排出させ、冷却した。
【0106】 外層A用混合物の製造: 75重量%の成分I(ポリエチレンテレフタレート:SV=680)、15重
量%の成分IIおよび10重量%の紫外線安定剤を含有するマスターバッチを二
軸押出機のホッパー内に投入し、共押出ダイの経路Aに供給され、300℃で2
成分を同時押出した。マスターバッチは、紫外線安定剤として5重量%の2−(
4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシロキシ
フェノール(Tinuvin 1577(登録商標、Ciba Special
ty Chemicals社製、スイス)および95重量%のポリエチレンテレ
フタレートから成る。
【0107】 同時に、DEG含有量1.6重量%及びPEG含有量1.7重量%のポリエチ
レンテレフタレートチップを、残留水分が50ppm未満になるまで160℃で
乾燥した後、ベース層用の押出機に投入した。これとは別に、DEG含有量1.
6重量%及びPEG含有量1.7重量%のポリエチレンテレフタレートチップ、
紫外線安定剤含有マスターバッチ及びフィラーを外層C用の押出機に投入した。
共押出した後、長手方向延伸および横方向延伸を行い、総厚さが12μmのAB
C型3層透明積層フィルムを製造した。外層の厚さはそれぞれ1.5μmであっ
た。各層の構成を以下の表に示す。
【0108】
【表4】 ベース層: ポリエチレンテレフタレート(SV=800、DEG 95重量% 含有量1.6重量%及びPEG含有量1.7重量%) 99重量%のポリエチレンテレフタレート及び1.0 5重量% 重量%のシリカ粒子(Sylobloc 44H (登録 商標)、平均粒径=4.5μm、Grace 社製、 ドイツ)から成るマスターバッチ 外層A: 成分I 75重量% 成分II 15重量% 5重量%のTinuvin 1577(登録商標、Ciba 10重量% Specialty Chemicals社製、スイス) および95重量%のポリエチレンテレフタレートから成る マスターバッチ 外層C: ポリエチレンテレフタレート(SV=800、DEG 80重量% 含有量1.6重量%及びPEG含有量1.7重量%) 99重量%のポリエチレンテレフタレート及び1.0 10重量% 重量%のシリカ粒子(Sylobloc 44H (登録 商標)、平均粒径=4.5μm、Grace 社製、 ドイツ)から成るマスターバッチ 5重量%のTinuvin 1577(登録商標、Ciba 10重量% Specialty Chemicals社製、スイス) および95重量%のポリエチレンテレフタレートから成る マスターバッチ
【0109】 フィルムの製造条件を以下に示す。
【0110】
【表5】 長手方向延伸温度:85〜135℃ 長手方向延伸比:4.0 横方向延伸温度:85〜135℃ 横方向延伸比:4.0 熱固定:230℃
【0111】 実施例2: 外層Aの組成を変更した以外は実施例1と同様の操作により厚さ12μmの3
層フィルムを共押出法により製造した。外層の構成を以下の表に示す。
【0112】
【表6】 外層A: 成分I 70重量% 成分II 20重量% 紫外線安定剤含有マスターバッチ 10重量%
【0113】 実施例3: 外層Aの組成を変更した以外は実施例1と同様の操作によりフィルムを共押出
法により製造した。外層の構成を以下の表に示す。
【0114】
【表7】 外層A: 成分I 65重量% 成分II 25重量% 紫外線安定剤含有マスターバッチ 10重量%
【0115】 実施例4: 外層Aの組成を変更した以外は実施例1と同様の操作によりフィルムを共押出
法により製造した。外層の構成を以下の表に示す。
【0116】
【表8】 外層A: 成分I 55重量% 成分II 35重量% 紫外線安定剤含有マスターバッチ 10重量%
【0117】 比較例: 実施例3の外層Aにおいて紫外線安定剤を含有せず、DEG及びPEGの含有
量が多くない点を除いて同様の組成の単層フィルムを製造した。フィルムの表面
は艶消し性を有しているものの、そのかわりにヘーズ値が非常に高い。また、フ
ィルムを再現性よく経済的に製造することができなかった。さらに、このフィル
ムは耐紫外線性を有しておらず、有害な紫外線が透過した。耐候性テストを10
00時間行った後のフィルムはクラッキング、脆化現象および黄変しているのが
認められた。このフィルムは熱成型性が不十分であった。
【0118】 実施例、比較例における結果を以下の表9に纏めて示す。
【0119】
【表9】
【0120】 実施例1〜4のフィルムは、Atlas Ci 65 Weather−Om
eterによって耐候性テストを1000時間行った後においても、脆化、クラ
ッキングは認められず、黄変指数も10未満であった。これらのフィルムは、市
販の熱成型装置(例えば、Illig社(ドイツ)から入手できる)によって予
備乾燥を行なうことなく熱成型が可能であった。熱成型部分の物性の再現性は優
れており、表面は均一であった。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年1月14日(2002.1.14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 67:00 B29K 67:00 (72)発明者 グエンテル・クラス ドイツ連邦共和国、ディー−65232 タウ ヌスタイン−ヴェーエン、バッハストラッ セ、7 Fターム(参考) 4F100 AH07A AH07B AH07C AH08A AH08C AK41A AK41B AK41C AK42A AK42B AK42C AK55A AK55C AL01A AL01B AL01C AL05A AL05C BA02 BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10C BA10D BA10E BA16 CA07A CA07B CA07C CA30A CA30B CA30C CC00D CC00E DD07 EH202 EH46D EH46E EH462 EJ382 JB16B JD09 JD14 JJ03 JK07 JK08 JK14 JK16 JL01 JL09 JN01 JN26A JN26C YY00B 4F207 AA24 AB06 AB16 AC08 AE10 AF15 AG01 AG03 KA01 KA17 KB22 KL65 KW41 4J002 CF041 CF051 CF061 CF081 EU186 FD056 GF00

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリエステルから成るベース層と、少なくとも1つ
    の艶消し性外層と、必要であれば中間層とから成るポリエステルフィルムであっ
    て、当該ポリエステルフィルムは少なくとも1種の紫外線安定剤を含有し、艶消
    し性外層は成分Iと成分IIの混合物および/またはブレンドであって、成分I
    はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート共重合体またはそ
    れらの混合物であり、成分IIは少なくとも1種のスルホネート基を有するポリ
    マーであることを特徴とするポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 ポリエステルフィルムがA−B−C型の層構成を有し、外層
    A及びCは同一または異なる請求項1に記載のポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 ベース層が70%以上のポリエステルから成る請求項1又は
    2に記載のポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 熱可塑性ポリエステルが、90モル%以上のエチレングリコ
    ール単位およびテレフタル酸単位、または90モル%以上のエチレングリコール
    単位および2,6−ナフタレンジカルボン酸単位から成る請求項1〜3の何れか
    に記載のポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 ベース層がポリエチレンテレフタレートから成り、ポリエチ
    レンテレフタレートがジエチレングリコール及び/又はポリエチレングリコール
    単位を1.3重量%より大きい量、好ましくは1.6〜5重量%含有する請求項
    1〜4の何れかに記載のポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 成分IIが、イソフタル酸、少なくとも1種のHOOC(C
    COOHで表される脂肪族ジカルボン酸(ただしn=1〜11)、芳香
    族ジカルボン酸にスルホン酸アルカリ金属塩基を有するスルホモノマー及び必要
    量の脂肪族または脂環式グリコール、又はポリエステル形成能を有するこれらモ
    ノマーの誘導体を縮重合させて得られる請求項1〜5の何れかに記載のポリエス
    テルフィルム。
  7. 【請求項7】 成分IIが、65〜95モル%のイソフタル酸、0〜30
    モル%の脂肪族ジカルボン酸、5〜15モル%のスルホモノマー、及び化学量論
    的必要量のグリコールを縮重合させて得られる請求項1〜6の何れかに記載のポ
    リエステルフィルム。
  8. 【請求項8】 紫外線安定剤がベース層および/または外層に存在する請求
    項1〜7の何れかに記載のポリエステルフィルム。
  9. 【請求項9】 紫外線安定剤が2−ヒドロキシベンゾトリアゾール、トリア
    ジン類またはそれらの混合物である請求項1〜8の何れかに記載のポリエステル
    フィルム。
  10. 【請求項10】 紫外線安定剤が、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5
    −トリアジン−2−イル)−5−ヘキシロキシフェノール、2,2’−メチレン
    ビス(6−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,2,2−テ
    トラメチルプロピル)フェノール)又はそれらの混合物である請求項1〜9の何
    れかに記載のポリエステルフィルム。
  11. 【請求項11】 紫外線安定剤の含有量が、紫外線安定剤を含有する層の重
    量を基準として0.01〜5重量%である請求項1〜9の何れかに記載のポリエ
    ステルフィルム。
  12. 【請求項12】 さらに、フィルムの少なくとも片面に機能性塗布層を有す
    る請求項1〜11の何れかに記載のポリエステルフィルム。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12に記載のポリエステルフィルムの製造方法
    であって、ベース層と、外層と、必要であれば中間層用の原料を共押出ダイを介
    して1つ以上の押出機によって共押出し、得られたフィルムを二軸延伸し、熱固
    定し、必要があれば塗布する工程から成ることを特徴とするポリエステルフィル
    ムの製造方法。
  14. 【請求項14】 紫外線安定剤をマスターバッチ法で添加する請求項13に
    記載のフィルムの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜12に記載のポリエステルフィルムの成型品製
    造のための使用。
  16. 【請求項16】 請求項1〜12に記載のポリエステルフィルムから成る成
    型品。
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