JP2003519333A - 層流形式および乱流形式で緩衝された電磁弁を備えた燃料噴射装置 - Google Patents

層流形式および乱流形式で緩衝された電磁弁を備えた燃料噴射装置

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JP2003519333A JP2001549919A JP2001549919A JP2003519333A JP 2003519333 A JP2003519333 A JP 2003519333A JP 2001549919 A JP2001549919 A JP 2001549919A JP 2001549919 A JP2001549919 A JP 2001549919A JP 2003519333 A JP2003519333 A JP 2003519333A
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Abstract

(57)【要約】 内燃機関のための燃料噴射装置であって、該燃料噴射装置が電磁弁(24)を備えており、該電磁弁(24)が緩衝室(40)と放圧室(41)とを備えており、これらの緩衝室(40)と放圧室(41)とが層流形式および乱流形式で絞りを行う緩衝絞り(39,51)によって液圧式に互いに接続されている形式のものが提案される。これによって燃料噴射システムの特性曲線の波形高さが減少され、その機能性が改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 背景技術 本発明は、燃料噴射装置であって、燃料流を制御するための電磁弁が設けられ
ており、該電磁弁がその内側において少なくとも1箇所で緩衝室を備えており、
該緩衝室が常に緩衝絞りを介して放圧室と接続されている形式のものに関する。
【0002】 ドイツ連邦共和国特許出願公開第号19616084明細書によって公知の燃
料噴射装置では、緩衝室と放圧室との間に緩衝絞りとして作用する貫通孔をを備
えた挿入部材が設けられている。この貫通孔の緩衝特性は必ずしも十分ではない
。さらに挿入部材のために必要な構造スペースが比較的大きくなっている。
【0003】 本発明の課題は、運転特性のさらに改善された燃料噴射装置を提供することで
ある。
【0004】 この課題は、本発明に基づいて、燃料流を制御するための電磁弁によって解決
されており、この電磁弁はその内側において少なくとも1箇所で緩衝室を備えて
おり、この緩衝室は緩衝絞りを介して常に放圧室と接続されており、この場合緩
衝絞りは層流形式および乱流形式で絞りを行うようになっている。
【0005】 発明の利点 このような構成手段によって、緩衝絞りの緩衝特性は従来技術を超える範囲で
燃料噴射システムの要求に適合することができる。その結果として、本発明によ
る緩衝絞りを使用することによって、本発明の燃料噴射装置の特性曲線の起伏が
著しく減少される。さらに本発明の燃料噴射装置の特性曲線が安定している。こ
れら両方の効果は燃料噴射システムの運転特性の改良に役立つ。さらに本発明の
緩衝絞りを使用することによって、同じ構造の燃料噴射装置の様々なサンプル間
のばらつきが減少されるので、本発明の燃料噴射装置を備えた内燃機関の運転特
性のばらつきも減少される。
【0006】 本発明の実施形態によれば、緩衝絞りが緩衝室と放圧室との間に配置された支
持プレートに形成されており、この支持プレートが緩衝室を放圧室に向かって閉
塞しているので、フラットに組み立てられることに基づいて極めてコンパクトな
構成が得られる。
【0007】 本発明の別の実施形態によれば、緩衝絞りの乱流絞りが緩衝室と放圧室とを接
続する貫通孔の形状で構成されており、この場合さらに別の実施形態によれば、
貫通孔が少なくとも1つの端部で穴ぐり部を備えているので、乱流絞りの絞り特
性は広範囲にわたって、燃料噴射系の各要求に調節することができる。調節はと
りわけ貫通孔の直径と長さとによって得られる。
【0008】 本発明の別の実施形態によれば、緩衝絞りの層流形絞りがギャップの形状で構
成されているので、あらゆる可能性の運転条件下で層状の緩衝特性が確実に得ら
れる。
【0009】 本発明の実施形態によれば、支持プレートが、緩衝室に向いた側で少なくとも
1つの凹設部を備えており、該凹設部が電磁弁、特に電磁弁の電磁石と共にギャ
ップを形成しているので、ギャップは簡単な形式で形成可能である。
【0010】 本発明の別の実施形態によれば、凹設部が円形であり、凹設部が貫通孔に対し
てほぼ共軸的に配置されており、単数または複数の凹設部が貫通孔の長手方向軸
線に対してほぼ半径方向に延びる溝であり、ギャップの厚さもしくは単数または
複数の凹設部の深さが0.1mmから0.2mmまでである。これらの実施形態
によって、層流絞りの極めて良好な緩衝特性と共に緩衝絞りの極めて良好な緩衝
特性が得られる。0.1mmから0.2mmまでの深さを有する、貫通孔に対し
てほぼ共軸的に配置された丸い凹設部を使用すると特に有利である。
【0011】 凹設部が支持プレートにおいて少なくとも1つの切欠と交差するように配置さ
れているので、凹設部と電磁石とによって形成されたギャップと、緩衝室から放
圧室までの切欠とに沿った結合が設けられている。
【0012】 本発明の別の構成によれば、支持プレートが燃料噴射装置に着脱可能に取り付
けられているので、支持プレートの簡単な交換によって、燃料噴射装置の緩衝特
性を変化させて改善することができる。
【0013】 実施例の説明 次に本発明の実施例を図示し、詳しく説明する。
【0014】 図1には、本発明に基づく燃料噴射装置としての分配型噴射ポンプの一部が断
面図で示されている。ここでは燃料噴射ポンプのケーシング1にスリーブ2が挿
入されており、さらにこのスリーブ2は内側にガイド孔5を備えており、このガ
イド孔5に分配体7が案内されている。この分配体7は図示していない手段によ
って回転駆動され、所属の内燃機関の回転数に対して同期的に回転する。分配体
7はケーシング1において軸方向移動不能に確保されていて、かつ長手方向通路
8を備えている。この長手方向通路8は一方の側で図示していないポンプ作動室
と接続されていて、他方の側で圧力室9に開口している。この圧力室9は、分配
体7の端面10から出発して袋穴状に終了する、分配体の軸線に対して共軸的に
位置する通路12の一部である。圧力室9は一方の側で弁座14によって制限さ
れており、弁座14は通路12の、さらに延びる放圧側の部分孔15に移行して
いる。圧力室9の他方の側では、共軸的なガイド孔16が接続されており、この
ガイド孔16は分配体7の端面10に延びている。
【0015】 端面10にマグネットディスク18とスペーサディスク19とがねじ固定され
ている。スペーサディスク19は鍵穴状の切欠20を備えている。切欠20の、
分配体の軸線に対して共軸的に位置する狭幅な部分を通って、電磁弁24の弁部
材23のスロート22が突出している。この電磁弁24はケーシング25によっ
て、燃料噴射ポンプのケーシング1に挿入されていて、そこで定置に固定されて
いる。電磁弁24はケーシング25において、電磁石コイル26を有する電磁石
29を備えている。電磁石コイル26は磁心27の内側に配置されており、磁心
27は、中央のスリーブ状の磁心27とマグネット外周壁部28とを備えたリン
グポット形状を有していて、マグネット外周壁部28と中央の磁心27との間で
電磁石コイル26が支承されている。端面側で分配体7に向かって、磁心27は
マグネットディスク18によって補足されており、このマグネットディスク18
は直径においてマグネット外周壁部28の内径に適合されていて、マグネット外
周壁部28に対してごく狭い空隙を形成している。これによって定置の電磁石2
9では、磁気回路の一部であるマグネットディスク18が回転式の分配体7と共
に回転する。
【0016】 中央の磁心27は貫通する切欠30を備えており、この切欠30はプランジャ
型可動子33のガイド31に役立つ。プランジャ型可動子33は、弁部材23の
スロート22に接続しているヘッド状の端部34に固定されていて、電磁石コイ
ル26が励磁される際に、弁部材23を閉鎖方向で座14に向かって作動させる
。開放方向で弁部材23に押圧ばね35が作用しており、この押圧ばね35は部
分孔15に支持されている。またプランジャ型可動子33は弁部材23のヘッド
状の端部34と一体的に形成していてもよい。
【0017】 弁部材23のストロークは、弁部材の肩部36がスペーサディスク19に接触
することによって制限される。肩部36は、弁部材23の、ガイド孔16内をス
ライドする部分からスロート22への移行部によって形成される。
【0018】 電磁石コイル26の上側に支持プレート38が設けられている。支持プレート
38は緩衝絞りを備えており、この緩衝絞りによって支持プレート38とプラン
ジャ型可動子33とによって制限された緩衝室40が放圧室41と接続される。
放圧室41は、支持プレート38の、緩衝室とは反対側側で支持プレート38と
接続されていて、燃料噴射ポンプの燃料を案内する室と接続されている。
【0019】 支持プレート38は、場合によっては交換することができるので、緩衝絞りは
最適な形式で燃料噴射システムに適合することができる。
【0020】 燃料噴射装置の運転中、弁部材23は押圧ばね35によって開放方向で負荷さ
れるので、弁部材23は弁座14から持ち上げられ、圧力室9は放圧側に向かっ
て放圧することができる。電磁弁24のこの位置で図示していないポンプ作業室
において高圧を形成できず、これに応じて複数の搬送管路43(搬送管路43は
分配体の回転時に交互に圧力室9もしくは長手方向通路8と接続される)のうち
の1つを介して高圧が燃料噴射弁に案内されることもない。
【0021】 電磁石コイル26の通電時に磁束が形成され、この磁束はプランジャ型可動子
33を、弁部材23が弁座14に接触するまでマグネットディスク18に向かっ
て移動させる。開放方向のストロークは、既に記載したように、肩部36がスペ
ーサディスク19と接触することによって制限されている。マグネットディスク
18を通るヘッド34の貫通ガイドは、切欠20の、鍵穴状の形状によって得ら
れる。この場合公知の形式で弁部材23のヘッド34は偏心的に位置するより大
きい直径部を貫通案内され、スロート22は分配体軸線に対して共軸的な位置に
おいて位置決めされる。
【0022】 図2には、燃料噴射装置の部分的な拡大断面図が示されている。この図2では
、緩衝室40と放圧室41との間の支持プレート38の配置構成が明らかである
。支持プレート38は乱流絞り(tuebulente Drossel;乱流を形成する絞り)と
して作用する貫通孔45を備えている。穴ぐり部47によって貫通孔45は短縮
されており、これは有利な形式で緩衝特性に効果がある。層流絞り(laminare D
rossel;層流を形成する絞り)は図2に図示されてないが、前述の乱流絞りと共
に燃料噴射システムの緩衝絞りを形成する。
【0023】 図3のcには、図2の詳細部分が示されている。支持プレート38は中央の磁
心27に載設されている。図2とは異なって、貫通孔45の穴ぐり部47は支持
プレート38の下面に配置されている。支持プレート38と中央の磁心27との
間に、ギャップ49が設けられており、このギャップ49は凹設部51によって
支持プレート38に形成される。図3のaおよびbはそれぞれ種々異なる構成の
凹設部51を備えた支持プレート38を下から見て示している。
【0024】 図3のbでは、互いに平行に延びる2つの凹設部51が設けられている。図3
のaでは、広幅の1つの凹設部51が設けられている。図3のaおよびbの凹設
部は2つの切欠53の間を延びている。これらの切欠53を通って、支持プレー
トの組み込まれた状態でプラグ接触接続部が突出しており、プラグ接触接続部は
電磁弁に電気を供給する。さらに切欠53は組み込まれた状態で放圧室41と液
圧式に接続されているので、ギャップ49と切欠53とを介して燃料が緩衝室4
0から放圧室41に流入可能である。図3のaおよびbには穴ぐり部47が示さ
れていない。
【0025】 図4のaおよびbには、別の支持プレート38を下から見た図が示されている
。この実施例では凹設部51は円形で、これによって特に有利な実施例が得られ
る。図4のbには穴ぐり部47が示されている。
【0026】 以上述べた燃料噴射装置と所属の電磁弁とによって正確な燃料量制御が得えら
れ、これは特に燃料噴射ポンプの噴射開始と噴射持続時間とを有する高圧搬送段
階が電磁弁によって特定される場合に顕著である。回転する分配体を用いて、そ
れぞれ搬送管路43を介して、所属の燃料噴射弁が制御され、燃料噴射弁には、
電磁弁24によって制御された高圧噴射量が供給される。この場合電磁弁は小さ
な質量でもって極めて迅速に、かつここで設けられた最適に適合可能な緩衝装置
によって振動なしに作動する。
【0027】 実施例の説明、請求項および図面の説明に記載した特徴はそれぞれ単独でも任
意の組み合わせでも本発明にとって重要な構成を成している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の燃料噴射装置の横断面図である。
【図2】 図1のXの詳細を示す図である。
【図3】 a,bは、支持プレートを下から見て示した図である。 cは、支持プレートの横断面図である。
【図4】 a,bは、別の支持プレートを下から見て示した図である。
【符号の説明】
1 ケーシング、 2 スリーブ、 5 ガイド孔、 7 分配体、 8 長
手方向通路、 9 圧力室、 10 端面、 12 通路、 14 弁座、 1
5 部分孔、 16 ガイド孔、 18 マグネットディスク、 19 スペー
サディスク、 20 切欠、 22 スロート、 23 弁部材、 24 電磁
弁、 25 ケーシング、 26 電磁石コイル、 27 磁心、 28 マグ
ネット外周壁部、 29 電磁石、 30 切欠、 31 ガイド、 33 プ
ランジャ型可動子、 34 端部、 35 押圧ばね、 36 肩部、 38
支持プレート、 40 緩衝室、 41 放圧室、 43 搬送導管、 45
貫通孔、 47 穴ぐり部、 49 ギャップ、 51 凹設部、 53 切欠

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射装置であって、燃料流を制御するための電磁弁(2
    4)が設けられており、該電磁弁(24)がその内側において少なくとも1箇所
    で緩衝室(40)を備えており、該緩衝室(40)が緩衝絞りを介して放圧室(
    41)と常に接続されている形式のものにおいて、 前記緩衝絞りが層流絞りと乱流絞とを有していることを特徴とする、燃料噴射
    装置。
  2. 【請求項2】 前記緩衝絞りが前記緩衝室(40)と前記放圧室(41)と
    の間に配置された支持プレート(38)に形成されており、該支持プレート(3
    8)が前記緩衝室(40)を前記放圧室(41)に向かって閉塞している、請求
    項1記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記緩衝絞りの前記乱流絞りが前記緩衝室(40)と前記放
    圧室(41)とを接続する貫通孔(45)の形状で構成されている、請求項1ま
    たは2記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記貫通孔(45)が少なくとも1つの端部で穴ぐり部(4
    7)を備えている、請求項3記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記緩衝絞りの前記層流絞りがギャップ(49)の形状で構
    成されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記支持プレート(38)が、前記緩衝室(40)に向いた
    側で少なくとも1つの凹設部(51)を備えており、該凹設部(51)が前記電
    磁弁(24)、特に前記電磁弁(24)の電磁石(29)と共にギャップ(49
    )を形成している、請求項2から5までのいずれか1項記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記凹設部(51)が円形であり、該凹設部(51)が前記
    貫通孔(45)に対してほぼ共軸的に配置されている、請求項6記載の装置。
  8. 【請求項8】 単数または複数の前記凹設部(51)が前記貫通孔(45)
    の長手方向軸線に対してほぼ半径方向に延びる溝である、請求項6記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記ギャップ(49)の厚さもしくは単数または複数の前記
    凹設部(51)の深さが0.1mmから0.2mmまでである、請求項5から8
    までのいずれか1項記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記凹設部(51)が前記支持プレート(38)において
    少なくとも1つの切欠(53)と交差している、請求項6から9までのいずれか
    1項記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記支持プレート(38)が燃料噴射装置に着脱可能に取
    り付けられている、請求項2から8までのいずれか1項記載の装置。
JP2001549919A 1999-12-31 2000-12-22 層流形式および乱流形式で緩衝された電磁弁を備えた燃料噴射装置 Pending JP2003519333A (ja)

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WO2001050008A3 (de) 2002-02-14
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