JP2003516615A - 燃料電池を動作させるための方法およびシステム - Google Patents

燃料電池を動作させるための方法およびシステム

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、寄生電力消費を低減することにより、燃料電池システムの効率を全体的に向上させる。詳細には、オキシダントの供給を制御して、過剰のオキシダントストリームの流れを低減させて、効率を向上させる。過剰のオキシダントストリームの流れを低減させる工程は、燃料電池システムを約1〜2のオキシダントの化学量論で動作させることによる。オキシダント不足が検出されるか、オキシダントの化学量論が約1となるまでオキシダントの化学量論を低減させるようにコントローラがプログラムされる。オキシダント不足が検出されると、それが検出されなくなるまで、オキシダントの化学量論を増加させる。燃料電池システムでは、動作特性、例えば、電圧出力等を検出するセンサを用いる。コントローラは、動作特性を用いて、オキシダントの化学量論を計算するか、カソードにおいてオキシダント不足が発生する時期を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、燃料電池システムの全体的な効率を向上させた燃料電池を稼動する
ための方法および装置に関する。詳細には、効率は、酸化剤の供給を制御して、
過剰な酸化剤のフローを低減することによって向上される。
【0002】 (発明の背景) 電気化学燃料電池は、反応体、すなわち、燃料および酸化剤の流体ストリーム
を転化して、電力および反応生成物を発生させる。電気化学燃料電池は、一般的
に、2つの電極間、すなわちカソードとアノードとの間に配置された電解質を用
いる。電極は、それぞれ、電解質と電極との間の界面に配置された電気触媒を含
んでおり、望みの電気化学反応を誘導する。
【0003】 アノードに供給される燃料流体ストリームは、典型的には、水素を含んでおり
、純粋な水素ガスまたは改質油ストリーム等の希釈された水素ストリームであり
得る。あるいは、メタノールまたはジメチルエーテル等の他の燃料が、アノード
に供給される。アノードでは、この種の燃料が直接酸化され得る。カソードに供
給される酸化剤ストリームは、典型的には、酸素を含んでおり、純粋な酸素ガス
、または空気等の希釈された酸素ストリームであり得る。
【0004】 燃料電池用に、反応物の化学量論は、本明細書中、燃料電池により生じる電流
を産するために理論的に要求される反応体を上回って供給された反応物の比率と
して規定される。典型的に過剰の酸化剤をカソードに供給する従来通りに稼動さ
れる燃料電池では、カソードにて酸化剤が優先して還元されるので、酸化剤の化
学量論は、一般に、消費される酸化剤を上回って供給された酸化剤の比率として
表される。しかしながら、化学量論が低すぎると、酸化剤の還元によって、燃料
電池による全ての電流が生じるとは限らない可能性がある。他の反応、例えばプ
ロトンの還元等もまた、カソードで起こる可能性があり、電流の出力に寄与する
(すなわち、還元出力電位(reduced output voltage)
の結果を伴う)。この例では、酸化剤が依然としてカソードで還元される主要な
構成要素であり得る一方で、電流出力を生じるために理論的に要求される酸化剤
の量が、実際に供給される酸化剤の量よりも高い場合があり得る。その結果、酸
化剤より他の構成要素がカソードで還元される場合、1より少ない酸化剤の化学
量論が維持され得る。酸化剤が、空気等の希釈された酸化剤ストリームである場
合、反応体の構成要素のみ、すなわち、酸素が化学量論の計算の中に考慮される
(すなわち、酸化剤の化学量論が、燃料電池の出力電流を生じるために要求され
る酸素の理論量を上回って供給された酸素量の比率になっている)。
【0005】 水素および酸素は、燃料電池内で反応性であり、特に、互いに反応性である。
このため、固形ポリマー燃料電池において、膜電解質の重要な機能は、カソード
に供給される酸素から分離されたアノードに供給される水素を維持することであ
る。加えて、膜は、プロトン伝導性であり、電解質として機能する。
【0006】 燃料電池システムの全体の効率は、燃料電池(単数または複数)の全電力出力
と寄生電力消費との関数である。全寄生電力消費は、本明細書において、電力を
生じる経過の中で燃料電池システムによって消費される全電力の総計として規定
される。最終的な電力出力は、全電力出力から全寄生電力消費を引き算したもの
である。したがって、全体の効率は、寄生電力消費を縮小することによって向上
され得る。
【0007】 寄生電力消費の一つのソースは、例えば、典型的には、コンプレッサ、ファン
、ポンプ、ロータリーピストン送風機、または酸化剤を燃料電池に供給するため
に電力を消費する等価な機械装置機械装置を用いた酸化剤デリバリーサブシステ
ムである。酸化剤の化学量論をより高くすると、一般に、寄生電力消費がより高
くなる。より多くの酸化剤をカソードに送り出すために、より多くの電力が要求
されるからでる。従来の燃料電池システムは、典型的には、2(2.0)より大
きな酸化剤の化学量論により稼動される。従来の燃料電池システムは、電力要求
を満足させるために実際に要求されるより少なくとも2倍量の酸化剤をカソード
に向けるので、有意な量の寄生電力消費が、過剰の酸素をカソードの方に向ける
ために用いられる。さらに、燃料電池システムは、通常、希釈した酸化剤ストリ
ームを用いる。希釈した酸化剤ストリームは、本明細書中、100%より少ない
酸化剤を含む流体ストリームとして規定される。例えば、空気が、約20%の酸
素およびこれに加えて窒素等の他の要素を典型的に含む希釈された酸化剤ストリ
ームである。したがって、空気が希釈した酸化剤ストリームとして用いられた場
合、過剰の酸素に加えて、酸化剤デリバリーサブシステムが他の非反応性の要素
に比例した量をも供給する必要があるために、寄生電力消費は増大する。
【0008】 高い酸化剤の化学量論に関連する寄生電力消費が許容される一つの理由は、カ
ソードの電気触媒で酸化剤が窮乏(starvation)することを避けるた
めに、過剰の酸化剤がカソードで望まれることにある。酸化剤の窮乏は、本明細
書中、酸化剤の化学量論が1より少ないときの状態として規定される。酸化剤が
窮乏すると、典型的な結果として、カソードの電気触媒で酸化剤が欠落して、プ
ロトンおよび電子からの水素分子の生成に特別に偏重した状態になる。酸化剤の
窮乏が深刻な場合、燃料電池は、負の電圧を生じ得る。この状態は、電池反転(
cell reversal)として公知である。酸化剤ストリームデリバリー
システムは、前述の寄生電量消費が増大するという結果になるとしても、典型的
には、十分に過剰な酸化剤を提供して、性能を維持し、酸化剤が窮乏するおそれ
を低減し、およびカソードで水素が生成するおそれを低減するするように設計さ
れる。
【0009】 燃料電池において、酸化剤の窮乏は、酸化剤ストリームが電池に入るカソード
の入口から最も遠い下流の領域、例えば、カソード出口の近傍で発生する可能性
が最も高い。過剰の酸化剤を燃料電池に提供する酸化剤の化学量論は、適切な濃
度の酸化剤を、電気触媒に、カソード出口の近傍を含めた、カソードの電気化学
的に活性なエリアの全体にわたって提供する。
【0010】 従来の燃料電池システムが、低い酸化剤の化学量論を回避することを求める他
の理由は、酸化剤の化学量論が低すぎる場合に、燃料電池内部の温度が急激に上
昇する可能性があることにある。個体ポリマー燃料電池の温度を100Cより
下に維持することが一般的に望ましい。燃料電池内の温度が上昇する場合、ある
程度、より低い酸化剤の化学量論での稼動に関連する寄生電力消費低減を埋め合
わせる、冷却システムの負荷がより高くなるため、寄生電力消費は増加する。燃
料電池システムを高い酸化剤の化学量論で稼動する他の不都合な点は、高い酸化
剤の化学量論は、一般に、酸化剤デリバリーサブシステムが酸化剤ストリームを
カソードに供給するために用いられる機械デバイスに対して高速性を要求するこ
とである。ここで、燃料電池システムが商用のために開発されたとすると、商用
燃料電池システムの計画される寿命に関する機械面の考察が、ファクターになる
。従来の高い化学量論の稼動方法における機械面での不都合な点は、このような
方法は、装着物が増大し、より頻繁に整備を行うという結果になり得ることであ
る。酸化剤が空気である場合、高度に過剰な酸化剤供給することによって、流速
が高くなって、空気フィルターの整備を増加し、および/またはフィルターの効
率を低減するために、さらなる稼動費用が生じ得る。 (発明の要旨) 燃料電池システムを稼動する方法は、酸化剤の化学量論を制御して、寄生電力
消費を低減する。その結果、全体の効率を向上し、他方で、性能の低下、電池反
転、カソードでの水素生成、および燃料電池内で生じる熱の増大が生じるおそれ
のある低い酸化剤の化学量論を回避する。本燃料電池システムは、少なくとも一
つの燃料電池を有する燃料電池電力産出サブシステム、および酸化剤ストリーム
を燃料電池のカソードに供給するための少なくとも一つの機械デバイスを含む一
つの酸化剤デリバリーサブシステムを含む。燃料電池は、また、燃料ストリーム
により供給されたアノードを有する。好ましい実施形態において、燃料電池は、
固形ポリマー燃料電池である。
【0011】 本方法は、機械デバイスを制御して、酸化剤の化学量論をdV/d(OS)が
所定値「PV」より大きくなるまで低減することにより寄生電力消費を低減する
工程を含む。ここで、dVは、電池電位の変化であり、d(OS)は、酸化剤の
化学量論の変化(すなわち、酸化剤の化学量論の関数としして電位をプロットし
た場合の傾き)である。電池電位は、ボルトで測定され、酸化剤の化学量論は、
単位のない比率である。
【0012】 本発明を実施するために、dV/d(OS)の値は、dV/d(OS)と他の
操作上の特徴との間の関係が既知である場合には、実際に計算される必要はない
。例えば、好ましい実施形態において、dV/d(OS)および/または酸化剤
の化学量論に相関する操作上の特徴が監視され得る。本燃料電池システムは、監
視された操作上の特徴が、dV/d(OS)がPVに等しいかまたはPVより大
きい時点に相関する値の場合に作動を始めるよう制御される。例えば、典型的な
燃料電池システムにおいて、正常な稼動の間、電流密度が一定に維持され、酸化
剤の化学量論が低下した場合に、特定の電池電位がdV/d(OS)がPVに増
加した時点に相関する。すなわち、電池電位が閾値電圧より下に減少する場合に
、これにより、dV/d(OS)がPVより高いときが決定される。したがって
、燃料電池システムは、寄生電力消費を、酸化剤デリバリーサブシステムを制御
して電圧出力を以内に、約1と2との間の酸化剤化学量論の範囲に典型的に対応
する所定の電圧範囲内に維持することにより低減するように稼動され得る。ここ
で、PVは、dV/d(OS)が、選択された電圧範囲のより低い制限で、PV
に等しくなるように選択される。酸化剤の化学量論に対する好ましい範囲は、即
時の稼動状態に従って実際に変更し得る。例えば、燃料電池がアイドリングまた
は低出力状態で稼動される場合、より高い酸化剤の化学量論が、カソードでの水
の蓄積を防止するために好適であり得る。したがって、PVの値は、動力学的(
dynamic)であり得る。
【0013】 燃料電池の特徴および/または反応体の種類も、好ましい酸化剤の化学量論の
範囲に影響し得る。例えば、直接メタノール燃料電池において、より高い化学量
論が典型的に用いられるが、供給される反応体は、依然として制御されて、dV
/d(OS)がPVより高く増加することを防止し得る(ただし、直接メタノー
ル燃料電池に関し、PVは、水素ガスまたは改質油が燃料ストリームとして送り
込まれる燃料電池に比較して、より高い化学量論に対応する)。
【0014】 同様に、電流密度が一定であり、酸化剤の化学量論が低減されつつある場合に
は、特定の酸化剤の化学量論が、dV/d(OS)がPVに増加した時点に相関
する。これにより、酸化剤の化学量論に相関する、カソードの排出ストリーム内
の酸素濃度等の操作上の特徴は、酸化剤の化学量論がdV/d(OS)がPVよ
り大きい値またはPVに等しい値に増加する時点に相関する値に低減される時点
を判定するために、監視され得る。酸化剤供給ストリーム内の酸化剤の濃度は、
典型的には既知であるが、酸化剤供給ストリームが可変の酸化剤濃度(例えば、
濃縮酸化剤システムが用いられた場合)を有する場合には、本方法は、酸化剤排
出ストリーム内の酸化剤濃度を監視および測定する工程に加えて、酸化剤供給ス
トリーム内の酸化剤濃度を監視および測定する工程をさらに含み得る。あるいは
、酸化剤の化学量論は、異なる操作上の特徴、例えば、サブシステムを生じる燃
料電池出力に対する電流出力等を監視および測定することによって判定され得る
。このサブシステムは、酸化剤排出ストリーム内の酸化剤濃度に加えて、酸化剤
の化学量論を計算するために用いられ得る。
【0015】 dV/d(OS)の値は、一般に、酸化剤の化学量論および電池電位の両方が
減少するにつれて増加する。一実施形態において、PVは、酸化剤の窮乏が発生
し始めるか時点または酸化剤の窮乏が性能の減退を引き起こし始める時点に対応
する。より好ましい実施形態において、PVは、酸化剤の化学量論におけるさら
なる低減が、電池電位の出力において鋭い減退を引き起こす時点、例えば、dV
/d(OS)が0.02ボルトより高くなる時点に対応する。好ましくは、PV
は、0.3ボルトと7.0ボルトとの間であり、燃料電池システムは、ほぼdV
/d(OS)がPVより低い時点で稼動する。PVに対して選択された値は、酸
化剤の化学量論を制御し、酸化剤の化学量論は、正常な駆動の間、約1と2の間
に維持され、安定状態での稼動の間、約1または所定の目標値、好ましくは、1
と1.5との間に近づけられる。
【0016】 本方法を実施するための好ましい装置において、燃料電池は、スタック内に配
置された複数の燃料電池のうちの一つである。本方法が燃料電池スタックに適用
される場合、センサーが、一つ以上の個々の燃料電池に対しておよび/または全
体としてのスタックに対して、操作上の特徴を監視し得る。このため、センサー
は、スタックの端部プレートの外側端部表面間に配置された、反応体の通路(例
えば、内部カソード排出通路)の一部分内の操作上の特徴(例えば、酸化剤また
は水素濃度)を監視するために配置され得る。
【0017】 酸化剤の化学量論は、好ましくは、酸化剤ストリームの質量の流速を制御する
こと、例えば、コンプレッサ、ファン、ポンプ、または送風機等の機械デバイス
のスピードを制御することによって制御される。機械デバイスのスピードを低減
することは、一般的に、寄生電力消費を低減し、酸化剤の化学量論を低減する。
しかしながら、酸化剤の化学量論を制御する代替の方法が、用いられ得、この方
法を用いても、寄生電力消費を低減する。例えば、濃縮酸化剤サブシステムが用
いられた場合、酸化剤の化学量論が、燃料電池電力産出サブシステムのカソード
(単数または複数)に供給された酸化剤ストリーム内の酸化剤の濃度を増加また
は減少させることによって制御され得る。酸化剤の化学量論を制御する他の方法
は、の燃料電池の電力出力を調節することである。ここでは、電力出力を低減す
ることは、一般的に、酸化剤の化学量論を増加させる。
【0018】 水素センサーを用いる好ましい方法(「水素センサー法」)は、以下の(a)
および(b)の工程を含む。
【0019】 (a)カソードのカソード排出ストリームの下流ストリームを監視し、水素ガ
ス濃度を検出する工程 (b)水素ガス濃度が第一の閾値濃度より低い場合に、酸化剤の化学量論を減
少させる工程 水素センサ方法は、水素濃度が第2の閾値濃度よりも高い場合(例えば、20
ppmの水素)、オキシダント化学量論を増加させるステップをさらに包含し得
る。第2の閾値濃度は、実際のオキシダント欠乏または潜在的なオキシダント欠
乏を示す動作条件に相関している。第1の閾値濃度は、例えば、カソード排出ス
トリームをモニタするように使用される水素センサの下側検出限界であり得る。
第2の閾値濃度は第1の閾値濃度よりも高い。水素濃度が第1の閾値濃度と第2
の閾値濃度との間にある場合、コントローラは、オキシダント化学量論を調整す
るために何ら動作しない。
【0020】 オキシダント欠乏を検出するようにカソード排気ストリームにおいて測定され
た水素濃度を用いる際の問題は、オキシダント欠乏はカソードにおいて検出され
ている水素ガスのみが考えら得る原因ではないことである。例えば、燃料が水素
を含む場合、ホールまたはクラックが膜またはシール内に形成されてもよく、リ
アクタントがアノード側からカソード側に「クロスオーバ」するか、カソード側
からアノード側に「クロスオーバ」することが可能になる。有意なリアクタント
クロスオーバが検出される場合、従来の応答は、燃料電池を修復するか、交換し
得るように燃料電池を停止することである。燃料クロスオーバとオキシダント欠
乏との両方により、燃料電池の性能は低減し得るが、ある条件の検出には、他の
条件に対して必要とされる応答とは異なる応答を必要とする。カソードにおいて
生成される水素を生じるオキシダント欠乏により、一般的に、オキシダント化学
量論を増加させる必要があり、有意な場合、燃料クロスオーバは、燃料電池を停
止させる必要があり得る。したがって、燃料が水素を含む場合、行われる適切な
動作に対して、コントローラがオキシダント欠乏と燃料クロスオーバとを区別可
能であることが望ましい。水素センサ方法の以下の実施形態は、オキシダント欠
乏と燃料クロスオーバとを区別するための手順を提供する。
【0021】 水素センサ方法は、水素ガス濃度が第2の閾値濃度よりも高い場合、カソード
排出ストリーム内の水素ガス濃度を低減するためのステップをさらに包含しても
よく、そのステップは、オキシダントストリームマスフローレートを最大の所望
なマスフローレートと比較するステップであって、 (a)オキシダントストリームマスフローレートが最大の所望なマスフローレ
ートよりも小さい場合、オキシダントマスフローレートを増加させ(すなわち、
オキシダントマスフローレートはカソードにおいて検出されている水素よりも少
ない場合、オキシダント欠乏が検出されている水素にたぶん起因していたと確認
され、オキシダント欠乏がカソードにおける水素源ではない場合、オキシダント
ストリームマスフローレートが、最大の所望なマスフローレートにまですぐに増
加し、コントローラは燃料クロスオーバがたぶん水素源であると判定する)、 (b)オキシダントマスフローレートがすでに最大の所望なマスフローレート
以上である場合、水素ガス濃度が、第1の濃度閾値および第2の濃度閾値よりも
大きい第3の濃度閾値よりも大きいとき、燃料電池の動作を停止させ(すなわち
、オキシダントストリームマスフローレートはすでに所望な最大のマスフローレ
ートであるか、所望な最大のマスフローレートを越えているので、オキシダント
欠乏は、おそらく、カソード排出ストリームにおける水素源ではなく、水素濃度
は第3の閾値よりも大きいので、これは、アノードとカソードとの間のリークを
通る過剰量の燃料であるかもしれないことを示す)、 水素ガス濃度が第3の濃度閾値より小さい場合、警告信号を生成し、燃料電池
を動作させ続ける(言い換えれば、すなわち、カソード排出ストリームにおける
水素濃度が第3の閾値よりも小さい場合、燃料電池システムが安全に動作し得る
ように、第3の閾値の値は選択される)、 ステップを包含する。
【0022】 水素センサ方法は、水素ガス濃度に対するカソード排出ストリームを連続的に
モニタし、水素ガス濃度が第2の閾値濃度よりも大きい場合、水素ガス濃度が増
加しているか、減少しているかを判定するステップをさらに包含してもよく、そ
の方法は、 水素濃度が減少している場合、オキシダント化学量論を実質的に一定に保持す
るステップと、 水素濃度が増加している場合、オキシダント化学量論を増加するステップとを
さらに包含する。
【0023】 水素濃度が増加しているか、減少しているかをモニタするステップに加えて、
水素ガス濃度が第2の閾値濃度よりも大きい場合、その方法は、また、水素源が
オキシダント欠乏か、燃料クロスオーバかを判定するための追加のステップを包
含してもよい。例えば、その追加のステップは、 燃料電池電圧を測定し、それを電圧閾値と比較するステップであって(Bal
lard(R) MK V燃料電池に対して、電圧閾値は、例えば、100ミ
リボルトであり得る)、 燃料電池電圧が電圧閾値を越え、水素ガス濃度が増加している場合、燃料スト
リームの圧力を減少させ(この場合、電圧は閾値を越えるので、水素濃度を増加
させる理由は恐らくリークであり、リークの影響を減らすために、その方法は、
燃料ストリームの圧力がオキシダントストリームの圧力以下であるように燃料ス
トリームの圧力を制御するステップを包含することが好ましい)、 燃料電池電圧が電圧閾値より小さい場合、水素ガス濃度は増加しており、オキ
シダントマスフローレートは所望な最大のマスフローレートよりも小さく、オキ
シダント化学量論を増加させ(この場合、オキシダントマスフローレートは所望
な最大のマスフローレートよりも小さいので、電池電圧が低く、水素ガスが存在
することの原因はオキシダント欠乏であり得、コントローラは、オキシダント化
学量論を増加させることによって、この条件を補正しようと試みる)、 燃料電池電圧が電圧閾値よりも小さい場合、水素ガス濃度は増加しており、オ
キシダントマスフローレートは所望な最大のマスフローレート以上であり、燃料
ストリームの圧力を減少させる(この場合、低い電池電圧は、オキシダント欠乏
またはアノードからカソードへの燃料リークによって生じ得、オキシダントマス
フローレートはすでに所望な最大のマスフローレート以上であるので、燃料スト
リームの圧力は減少し、それにより、カソードにおける燃料電池電力出力と酸素
消費が減少し、オキシダント欠乏に対抗し、任意のリークの影響を減らす)、 ステップを包含し得る。
【0024】 さらなる追加のステップは、検出された水素ガス濃度がオキシダント欠乏また
は燃料クロスオーバによって生じるかを確認し得る。例えば、その方法は、また
、オキシダントおよび燃料ストリームの流体圧力を調整し、オキシダントと燃料
ストリームとの間の圧力差を増加させるか、または、減少させて、カソードにお
いて測定された水素がリークまたはオキシダント欠乏によって生じるかを判定す
ることを支援するステップを包含してもよい。圧力差の変化が測定された水素濃
度の有意な影響を有する場合、水素クロスオーバを伴う有意な問題が存在してい
ると判定し得る。
【0025】 上記の任意の問題に関して、オキシダント化学量論は、一般的に、オキシダン
トコンプレッサまたはブローワの速度を制御することによって調整される。しか
し、オキシダント化学量論を変化させる他の方法も使用され得る。例えば、オキ
シダント供給ストリームのオキシダント濃度を調整すること、または、オキシダ
ント供給ストリームのマスフローレートを変化させることなく、燃料電池の電力
出力を変化させることである。オキシダントストリームマスフローレートを調整
する場合、一般的に、固定量によって、すなわち、即時のオキシダントストリー
ムマスフローレートの固定された割合によって、出力は変化される。あるいは、
オキシダント化学量論は、検出された水素ガス濃度の大きさに依存した量によっ
てオキシダントストリームマスフローレートを調整することによって、調整され
得る。例えば、コントローラは、わずか量の過剰な酸素のみが検出される場合と
比較して、多くの過剰な酸素が検出される場合のより大きな量によって、オキシ
ダント化学量論を減らすようにプログラミングされ得る。
【0026】 寄生電力消費を減らすようにオキシダント配送サブシステムを制御する方法は
、燃料電池に対するオキシダント配送サブシステムを較正するステップを含み得
る。例えば、較正方法は、 (a) 特定の電力出力において燃料電池を動作させるステップと、 (b) オキシダントストリームを燃料電池のカソードに供給するステップと
、 (c) 機械的オキシダント配送デバイスの動作速度を調整するステップと、 (d) dv/d(オキシダント化学量論)に対応する動作特性を測定するス
テップと、 (e) dv/d(オキシダント化学量論)が所定の値に等しい場合、その特
定の電力出力およびその動作速度に対する所望な動作速度として記録するステッ
プと を包含し得る。
【0027】 その較正方法は、機械的オキシダント配送デバイスに関する所望な動作速度が
決定され、多くの異なる電力需要に対するルックアップテーブルに記録され得る
ように、複数の電力出力に対して繰り返され得る。次いで、所望な動作速度は、
即時の電力需要に対応する動作速度に対するルックアップテーブルを参照するこ
とによって決定され得る。
【0028】 較正方法の利点は、燃料電池の動作寿命の間にそれを使用して、燃料電池の経
時的な変化を調整し得ることである。例えば、燃料電池特性のいくつかは経時的
な劣化を受け、燃料電池の動作寿命に対する化学量論的用件を変化させ得る。
【0029】 本発明の方法および装置は、また、燃料電池スタックに供給されるオキシダン
トの量を制御し、オキシダントの供給過剰によって生じるシステムの非効率を減
らす。好適には、その方法は、また、オキシダント化学量論を増加させて、オキ
シダント欠乏条件を避けるようにオキシダント配送サブシステムを制御する。し
たがって、オキシダント化学量論が減少し得るか、増加し得る場合、およびオキ
シダントのフローが完全に切り離される場合に検出される燃料電池の動作方法が
提供される。
【0030】 本発明の方法は、また、燃料電池を動作させ、過剰な燃料フローを減少させる
ように燃料の供給を制御することによって寄生電力消費をさらに減らすように使
用され得る。オキシダント供給を制御するための本発明の方法に適用される同じ
原理が、燃料供給を制御するための方法に適用される。燃料電池は、一般的には
、機械デバイス(例えば、燃料電池(単数または複数)のアノード(単数または
複数)に燃料ストリームを供給するコンプレッサまたはポンプ)に使用される。
したがって、寄生電力消費は、燃料電池アノード(単数または複数)に供給され
る過剰な量の燃料を減らすように燃料化学量論およびコンプレッサによって行わ
れる仕事量を減らすことによって、減少され得る。燃料化学量論の減少は、一般
的には、dV/d(燃料化学量論)の増加を引き起こす。本発明の方法によれば
、dV/d(燃料化学量論)が所定の閾値より大きく増加するまで、燃料化学量
論を減らすことによって、燃料化学量論は所定の範囲内に保持される。所定の範
囲および閾値は、特定の燃料電池または燃料電池スタックのそれぞれの特定の特
性および動作条件に依存する。所定の範囲は、例えば、これらの要因を考慮して
経験的に決定され得る。
【0031】 一般的には、dV/d(リアクタント化学量論)が0.02ボルトより大きく
増加するまで、リアクタント化学量論を減らすことが望ましい。dV/d(リア
クタント化学量論)に関する所定の値が0.30ボルトと7.0ボルトとの間で
あることが、より好ましい。電圧降下は、一般的には、オキシダント欠乏と比較
された燃料欠乏に対してよりシビアであり、電池電圧がモニタされた特性の1つ
である場合、この影響は、オキシダントまたは燃料欠乏を識別することを支援す
るように使用され得る。
【0032】 本発明の利点、本質およびさらなる特徴は、添付の図面とともに以下の詳細な
説明から明らかになる。
【0033】 (好適な実施形態の詳細な説明) 図1は、燃料電池システムの燃料電池電力生成(fuel cell pow
er generating)サブシステム、オキシダント送達サブシステム、
および燃料送達サブシステムを示す回路図である。燃料電池電力生成サブシステ
ムは、端板102と端板103との間に置かれている複数の燃料電池101を含
む燃料電池スタック100を含む。燃料電池電力生成サブシステムはさらに、セ
ンサ104を含む。燃料電池スタック100が動作している場合、センサ104
は、dV/d(OS)と相関関係にある動作特性を測定する。例えば、燃料電池
スタック100が一定の電流密度で動作している場合、センサ104は、オキシ
ダントの化学量論(oxidant stoichiometry)、電池電圧
、または、オキシダント欠乏(oxidant starvation)が燃料
電池カソードで生じる場合に典型的に検出される特性と関連する動作特性を測定
し得る。
【0034】 センサ104はコントローラ105に信号を出力し、コントローラ105はこ
の信号を処理して、dV/d(OS)が所望の動作範囲内にあるとき、および、
オキシダントの化学量論を調整してdV/d(OS)を所望の動作範囲内に復元
(restore)させる必要があるときを決定する。例えば、測定された動作
特性が、オキシダントの化学量論、および/または、カソードにおけるオキシダ
ント欠乏に関する実際のまたは潜在的な条件の存在を示す場合、オキシダントの
化学量論は増加させられ得る。好適には、所望の動作範囲は、燃料電池が所望の
電力出力を生成することを抑制する任意のオキシダント欠乏がカソードで生じる
ことを防止する。
【0035】 センサ104によって監視される動作特性が、カソードイグゾーストストリー
ムの中のガスの濃度である場合、センサ104は、カソード排気路の内部に配置
されている検出素子を含み得、その結果、その検出素子をカソードイグゾースト
ストリームへと露出させる。検出素子が配置されているカソード排気路の一部分
は、燃料電池スタック100の内部にあるマニホルドまたは流体路であり得る、
あるいは、カソード排気路116内にあり得る。
【0036】 一実施形態において、オキシダントの化学量論は、センサ104を使用して制
御されて、オキシダントの化学量論と相互関係にある動作特性を測定する。別の
実施形態において、センサ104は、カソードにおけるオキシダント欠乏を表示
する動作特性を検出し、オキシダントの化学量論を制御し得、その結果、燃料電
池スタック100に供給される過剰オキシダントの量を減少させると共に、燃料
電池カソードにおける有害なオキシダント欠乏を防止する(すなわち、この実施
形態において、コントローラ105は、センサ104が実際のまたは潜在的なオ
キシダント欠乏を検出する場合、オキシダントの化学量論を増加させ、オキシダ
ント欠乏が検出されない場合、オキシダントの化学量論を減少させ得る)。さら
に別の実施形態において、コントローラ105は、オキシダント欠乏に関して点
検を行うと共に、所定の動作範囲内にdV/d(OS)を維持する。オキシダン
ト欠乏が検出されると、オキシダントの化学量論は、オキシダント欠乏がもはや
検出されなくなるまで増加させられる。しかし、これは、所望の動作範囲より上
にdV/d(OS)を一時的に上昇させる結果となり得る。
【0037】 燃料送達サブシステムは、燃料供給路107を介して、燃料供給源106から
燃料電池スタック100のアノードへと燃料の流れを供給する。燃料の流れが、
実質的に純粋な水素などの圧縮ガスである場合、燃料供給源106は、圧力容器
および圧力制御バルブ(図示せず)を含み得、燃料電池スタック100へと供給
される燃料の流れの圧力を調整し得る。あるいは、燃料は、メタノールなどの液
体燃料であり得、燃料供給源106は、燃料タンクを含み得る。液体燃料(すな
わち、いわゆる「液体給電の燃料電池(liquid feed fuel c
ell)」)は、燃料電池スタック100へと直接供給され得る。あるいは、メ
タノール、天然ガス、または他の炭化水素などの燃料はさらに処理されて、ガス
状の水素を含有する改質油ストリームを生成し得、この場合、燃料供給源106
は、燃料プロセッサをさらに含む。燃料保存タンクが加圧されていない場合、燃
料送達サブシステムは、コンプレッサまたはポンプをさらに含み得、その結果、
燃料電池スタック100に供給される燃料の流れの圧力および質量流量を制御し
得る。燃料の流れが燃料電池スタック100のアノードに向けられて、所望の電
気化学反応に加わった後、燃料が消耗した(fuel−depleted)燃料
排気流は、燃料排気路108を介して燃料電池スタック100から排出される。
【0038】 図1に示される好適な実施形態において、オキシダント送達サブシステムは、
オキシダント供給源110と、オキシダント供給ストリームの圧力を上昇させる
機械的装置111と、機械的装置111に電力を提供するために機械的装置11
1に結合されている電気モータ112とを含む。オキシダント供給源110は、
オキシダントの供給を保持する容器を含み得るが、さらに典型的には、オキシダ
ント供給源110は、周囲の大気から空気を受け取りかつ濾過する吸気口を含む
。オキシダント供給ストリームは、オキシダント供給源110から機械的装置1
11に向けられ、この機械的装置111は、オキシダントストリームの圧力を上
昇させる。加圧されたオキシダント供給ストリームは、オキシダント供給路11
3を介して燃料電池電力生成サブシステムに向けられる。
【0039】 コントローラ105は、センサ104から出力信号を受け取る。この出力信号
は、コントローラ105によって処理されて、dV/d(OS)が所望の動作範
囲内にあるかどうかを決定する。コントローラ105は、オキシダント送達サブ
システムと通信して、機械的装置111の出力を制御し、その結果、dV/d(
OS)を所定かつ所望の動作範囲(好適には、約1〜2のオキシダントの化学量
論に相当する)内に維持する。
【0040】 例えば、図1に示される実施形態において、コントローラ105は、電気モー
タ112を制御して、機械的装置111の速度を制御する。機械的装置111は
典型的には、回転ピストンコンプレッサまたは往復ピストンコンプレッサなどの
コンプレッサである。しかし、例えば、ポンプ、ファン、または送風器などの他
のタイプの機械的装置も使用され得る。機械的装置111は、オキシダント供給
ストリームの圧力を上昇させて、所望のオキシダント質量流量を燃料電池スタッ
ク100内の燃料電池カソードへと向けるために十分なエネルギーを提供する。
カソードの後に、酸素が消耗したオキシダントストリームは、カソード排気路1
16を介して燃料電池スタック100から最終的に排出される。
【0041】 好適な方法において、定常状態の動作の間、コントローラ105は、オキシダ
ント送達サブシステムを制御して、dV/d(OS)の値をオキシダントの化学
量論が約1に近い場合に動作条件に一致させる。定常状態の動作は、本明細書中
、燃料電池スタック100の電力出力が実質的に一定である場合の燃料電池シス
テムの動作モードとして定義される。通常の動作の間、電力需要が動的である場
合、コントローラ105は、dV/d(OS)が所定かつ所望の動作範囲(好適
には、オキシダントの化学量論が約1〜2の場合に相当する)内で変化すること
を可能にし得る。通常動作は、本明細書中、コントローラ105がより高いまた
はより低いオキシダントの化学量論に相当するdV/d(OS)の値を可能にし
得る場合、起動モードおよび停止モードをそれぞれ除くように定義される。好適
な方法によって、寄生電力需要(parasitic power deman
d)は、定常状態の動作の間、オキシダントの化学量論を2より少なく、好適に
は、約1に近く維持することによって、オキシダント送達サブシステムの電力消
費を減少させることにより、通常動作の間減少させられる。
【0042】 第1の好適な実施形態において、センサ104は、燃料電池スタック100か
らの電圧出力を測定する。通常動作の間、一定の電流密度において、燃料電池の
電圧出力は、オキシダントの化学量論と相関し、このため、センサ104が燃料
電池の電圧出力を測定する場合、センサ104を使用して、オキシダントの化学
量論およびdV/d(OS)が決定され得る。例えば、図2aのプロットAは、
1平方フィート当たり500アンペア(1平方センチメートル当たり約540ミ
リアンペア)の一定の電流密度における燃料電池の動作に関して、電圧出力(左
y軸)をオキシダントの化学量論(x軸)の関数として示す。すなわち、少なく
とも1つの電池電圧出力またはオキシダントの化学量論が既知である場合、dV
/d(OS)は、プロットAを参照することによって決定され得る。図2bのプ
ロットCは、電圧出力をオキシダントの化学量論の関数として示し、図2bのプ
ロットDは、dV/d(OS)をオキシダントの化学量論の関数として示す。図
2bのプロットDは、dV/d(OS)の所定の閾値を選択することにより、d
V/d(OS)が所定の閾値より大きいかまたは等しい場合にオキシダントの化
学量論が増加させられる限り、性能に重大な犠牲をもたらさずに、オキシダント
の化学量論が1に近づくまで減少さ得ることを示す。例えば、図2bの燃料電池
に関して、dV/d(OS)の所定の閾値は、0.02〜0.3の値であり得る
。閾値0.3に関して、オキシダントの化学量論は、dV/d(OS)が約0.
3より上に増加する前に、約1.2に減少させられ得る。この時点で、電圧出力
はまだ0.6ボルトより高く、このため、燃料電池の性能は、著しく妥協されな
い。
【0043】 図2aおよび図2bの例において、燃料電池は、Nafion 117(テ
トラフルオロエチレンとペリフルオロビニルエーテルスルホン酸との共重合体)
から生成される固形ポリマーイオン交換膜を利用するBallard MK
V燃料電池である。電極は、Toray Industries Inc.製の
厚さが0.09インチ(約2.29mm)の炭素繊維紙から生成される。電極上
の触媒層は、テトラフルオロエチレンバインダーと混合されている白金ブラック
触媒である。各電極上に負荷されている触媒は、4mg/cmである。
【0044】 図2aおよび図2bの例において、燃料電池の電圧出力が監視される場合、d
V/d(OS)自体が監視される必要はない。なぜならば、電圧出力とdV/d
(OS)との間の関係が決定され得るからである(例えば、図2bを参照)。従
って、オキシダント送達サブシステムは、電圧出力を約0.63ボルト〜約0.
67ボルトに維持するために制御され得、その結果、オキシダントの化学量論は
、約1.12〜約1.4に維持される。すなわち、センサ104が0.67ボル
トより高い電圧出力を検出する場合、コントローラ105は、オキシダント送達
サブシステムを制御して、機械的装置111の速度を減少させ、その結果、寄生
電力消費を減少させ、オキシダントの化学量論を減少させ、かつ、dV/d(O
S)を所望かつ所定の範囲内に維持する。センサ104が0.63ボルトより低
い電圧出力を検出する場合、コントローラ105は、オキシダント送達サブシス
テムを制御して、機械的装置111の速度を増加させ、その結果、dV/d(O
S)を低下させ、かつ、電圧出力およびオキシダントの化学量論を増加させ、そ
の結果、燃料電池カソードにおけるオキシダント欠乏を防止する。
【0045】 当業者は、例えば、電気化学活性領域の大きさなどの異なる機能を有する燃料
電池スタックは、同じ条件のもとで動作し得、かつ、図2aに示される電圧と異
なる電圧を生成し得ることを理解する。しかし、任意の特定の燃料電池または燃
料電池スタックに関して、電圧出力とオキシダントの化学量論との間の同様の関
係が、通常動作条件においてプロットかつ使用して、オキシダントの化学量論を
制御し得、その結果、寄生電力消費を減少させ、かつ、dV/d(OS)を所望
かつ所定の範囲内に維持する。
【0046】 図2aはまた、プロットBを示し、このプロットBは、同じ燃料電池に関して
、燃料電池内に生成される理論上の熱(右y軸)をオキシダントの化学量論(x
軸)の関数として示す。燃料電池内に生成される熱の理論上の量は、燃料電池の
熱平衡を計算することにより計算される。すなわち、この計算は、入口および出
口の流体流の全体のエンタルピーと、生成される電力とを考慮することにより、
生成される熱を決定する。プロットBは、この特定の燃料電池に関して、オキシ
ダントの化学量論が1.2〜0.9の場合、その中に生成される熱が実質的に増
加することを示す。燃料電池内の温度の増加が、冷却サブシステムによる寄生電
力消費を増加させ得るため、dV/d(OS)の所望かつ所定の範囲を選択する
際にこの効果を考慮することも重要である。従って、いくつかの燃料電池に関し
て、dV/d(OS)の所望の範囲は、約1.2〜2.0のオキシダントの化学
量論の範囲と相関し得る。
【0047】 図2cは、各燃料電池が平方フィートあたり500アンペアの定電流密度(平
方センチメータあたり約540ミリアンペア)で動作する、スタックに構成され
た4つの燃料電池からのデータのプロットである。プロットEからHはそれぞれ
、スタックになっている4つの燃料電池のうちのそれぞれ一つに対するオキシダ
ント化学量論の関数としてdV/d(OS)を示す。プロットIは、オキシダン
ト化学量論に対する平均値dV/d(OS)を示す。図2bと同様、図2cは、
オキシダント化学量論とdV/d(OS)との関係、およびオキシダント化学量
論が1に向かって減少するにしたがって、dV/d(OS)がいかに進歩的に増
加するかを示す。
【0048】 図2cは、燃料電池スタック内で、異なる燃料電池に対するdV/d(OS)
には種々の値があり得ることを示す。この場合、燃料電池は平均値dV/d(O
S)に関して制御され得る。あるいは、選択された燃料電池に対するdV/d(
OS)の値をモニタリングして、全燃料電池スタックのオキシダント化学量論を
制御し得る。選択された燃料電池をオキシダント化学量論の変化により応答する
ように製造し得、これにより、オキシダント化学量論を制御して燃料電池の性能
が大きく変動することを防ぎ得る。例えば、選択された燃料電池の電圧出力がス
タックになっている他の燃料電池の電圧出力より速く減少し、燃料電池スタック
の電圧出力が著しく減少する前にオキシダント化学量論が増加し得るように、選
択された燃料電池を設計することが可能である。
【0049】 図3a、図3bおよび図4〜図12のロジックダイヤグラムを、図1に示す燃
料電池システムのコンポーネントを参照しながら説明する。
【0050】 好適な実施形態において、制御器105を、図3のロジックダイアグラムに示
す方法を実行するようにプログラムし得る。この方法において、制御器105は
、モータ112および機械デバイス111を用いてオキシダントストリームの質
量流量を制御することによって、オキシダント化学量論を制御して、センサ10
4から発信された信号に応答して寄生電力消費を減少させる。本方法は工程12
0において開始する。工程122において、反応物が燃料電池スタック100に
供給され、センサ104が作動する。工程124において、スタック100の動
作の間、センサ104はdV/d(OS)と相関する少なくとも一つの動作特性
をモニタリングする。例えば、定電流密度で動作する燃料電池に関して、センサ
104によって測定される動作特性は、燃料電池電圧出力またはオキシダント化
学量論と相関する動作特性であり得る。なぜならば、これらの動作特性のうちの
一つが分かっている場合、dV/d(OS)はオキシダント化学量論の関数(例
えば、図2a)として電池電圧のプロットを参照することによって決定され得る
からである。センサ104は燃料電池スタック100の電圧出力または選択され
た個々の燃料電池101の電圧出力を測定して、スタック100または個々の燃
料電池101それぞれのdV/d(OS)を決定し得る。あるいは、センサ10
4がカソードイグソーストストリーム中の酸素濃度を測定して、dV/d(OS
)と相関するオキシダント化学量論を決定し得る。オキシダント供給ストリーム
中の酸素濃度は、純酸素(すなわち、100%)または大気(すなわち、20%
)と知られる。希釈されたオキシダント供給ストリーム中の酸素濃度が一定でな
い場合、酸素センサを用いて、燃料電池スタック100の上流の酸素濃度が測定
され得る。あるいは、カソードイグソースト中の燃料電池電流出力および酸素濃
度が分かっている場合、制御器105が、燃料電池によって消費された酸素量を
判定することによってオキシダント化学量論を計算して、電流を生成し得る。
【0051】 別の実施形態において、センサ104がカソードイグソーストストリーム中の
水素濃度を測定する場合、閾値量より多い水素(例えば、20ppm)の検出は
、著しい量のオキシダントの欠乏が燃料電池カソードにおいて生じていることを
示し得る。この実施形態において、水素濃度は、燃料電池に関するオキシダント
化学量論と相関するオキシダントの欠乏の強度を決定する。したがって、センサ
104は、それ自体または他の要素と組み合わせて、dV/d(OS)と相関す
る任意の動作特性の測定値を表す信号を出力する。したがって、センサ104か
らの出力信号は、制御器105によって受信され、そして、処理されて、dV/
d(OS)を計算または推定し得る。これにより、制御器105は、オキシダン
ト化学量論を制御して、寄生電力消費を減少し得る。
【0052】 工程126および128において、制御器105は、動作特性が所望の範囲内
にあるdV/d(OS)と相関するか否かを判定する。工程126において、動
作特性が第一の所定の値(すなわち、所望のオキシダント化学量論の範囲の上限
)よりも低いdV/d(OS)と相関する場合、次いで、工程132において、
制御器105はオキシダント化学量論を減少させる。工程128において、動作
特性が第二の所定の値(すなわち、所望のオキシダント化学量論の範囲の下限)
よりも高いdV/d(OS)と相関する場合、次いで、工程134において、制
御器105は、オキシダント化学量論を増加させる。現在のオキシダント化学量
論が所望の範囲内にあると判定された場合(すなわち、工程126および128
の両方において提起された質問に対する答えが「いいえ」である場合)、オキシ
ダント化学量論を変更する工程は取られない。工程128、132または134
の後、センサ104が依然作動しているか否かが判定される。センサ104が作
動し続けている限り、本方法は工程124に戻ることによって繰り返される。セ
ンサ104がもはや作動していない場合、プロセスは工程138において終了す
る。
【0053】 図3bの方法は、実質的には図3aの方法と同じであるが、オキシダントの欠
乏が検出されたか否かを特にチェックする工程125が追加されている。図3b
および図3aの両方の方法に共通の工程に関して、同じ参照符号を用いる。
【0054】 オキシダント化学量論の所望の動作範囲は、カソードにおける著しいオキシダ
ントの欠乏を通常防ぐ下限を有し得る。しかし、オキシダント化学量論が1より
相当高い場合でさえも(例えば、オキシダント化学量論が所望の動作範囲内にあ
る場合でさえも)、局所化したオキシダントの欠乏が生じ得る。局所化したオキ
シダントの欠乏は、カソードのうちのオキシダントが触媒にアクセスすることが
防がれる部分、例えば、アクセスが水の蓄積によって防がれる部分において生じ
得る。局所化した欠乏状態により、カソードにおける性能の低下、効率の低下お
よび好ましくない水素生成が生じ得る。局所化したオキシダントの欠乏を検出す
ることは困難である。なぜならば、燃料電池スタック100は、概して、所定の
動作範囲内で正の電圧を有し得るが、カソードの一部分のみのオキシダントが欠
乏するからである。局所化した欠乏を防止することによって、例えば、カソード
にわたるオキシダントの質量流量を一時的に増加して、カソードから蓄積された
水を分散させることによって、効率を向上させ得る。
【0055】 局所化したオキシダントの欠乏は、オキシダントの欠乏を示し得る不規則性を
モニタリングすること、例えば、カソードイグソーストストリーム中の水素ガス
濃度の閾値(例えば、20ppm超)を検出すること等によって、検出され得る
。特定の燃料電池または燃料電池スタックに対して選択された実際の水素ガス濃
度の閾値は、例えば、スタック内の燃料電池数、オキシダントストリームの質量
流量、電解質の種類などの特定の特徴に依存する。局所化したオキシダントの欠
乏は、燃料電池スタック100の電圧出力に決定的な影響を有し得ないが、いか
なる程度のオキシダントの欠乏によってもカソードにおける水素の生成が生じ得
る。燃料電池スタック100における局所化したオキシダントの欠乏の可能性を
検出する別の方法は、個々の燃料電池101の電圧出力をモニタリングすること
である。個々の燃料電池がスタック100内の他の燃料電池より低い電圧出力を
有する場合、これは局所化したオキシダントの欠乏問題(例えば、電圧出力が低
い燃料電池のカソードにおける水の蓄積によって生じる問題)があり得ることを
示す。
【0056】 図3bの方法によって、工程125において、オキシダントの欠乏が検出され
た場合、次いで、オキシダント化学量論は工程134において増加される。工程
125において、オキシダントの欠乏が検出されない場合、次いで、工程126
において開始するプロセスは図3aのプロセスにあるプロセスと基本的に同じで
ある。
【0057】 図4は、オキシダント化学量論を減少させて寄生電力消費を減少させ、かつ、
センサ104がカソードにおけるオキシダントの欠乏を示す動作特性をモニタリ
ングする別の方法を示す。図4の方法は工程140で開始する。工程142にお
いて、オキシダントストリームは燃料電池のカソードに供給され、燃料ストリー
ムは燃料電池のアノードに供給され、次いで、センサ104が作動する。工程1
44において、作動したセンサ104は、カソードにおけるオキシダントの欠乏
をモニタリングする。センサ104は、オキシダントの欠乏がカソードにおいて
検出されるときを示す信号を制御器105に送信する。センサ104は、例えば
、燃料電池スタック100の電圧出力またはスタック100内の選択された個々
の燃料電池を検出し得る。あるいは、センサ104は、カソードイグソーストス
トリーム中の酸素または水素濃度を検出し得る。例えば、酸素が検出されないか
、または「非常に低い濃度」の酸素のみが検出された場合、これはオキシダント
の欠乏がカソードで生じている可能性があるというよい表示である。何が「非常
に低い濃度」の酸素であるかに関する定義は、動作状態および反応物の特性に依
存する。例えば、注入(inlet)オキシダントストリームが約20%の酸素
を含む場合、「非常に低い濃度」はカソードイグソーストストリームにおいて酸
素5%であり得る(すなわち、全オキシダント化学量論である約1.33に対応
する)。しかし、例えば注入オキシダントストリームが30%の酸素を含む場合
、「非常に低い濃度」は7%であり得る(すなわち、全オキシダント化学量論で
ある約1.30に対応する)。好適には、閾値として選択された酸素の濃度は、
注入オキシダントストリーム中の酸素濃度を考慮すると、所定のオキシダント化
学量論に対応する。同様に、センサ104が閾値量を超える水素濃度(例えば、
20ppm超)を測定した場合、オキシダントの欠乏が燃料電池のカソードにお
いて生じている可能性がある。閾値濃度の値は、燃料電池システムの特定の特徴
(例えば、オキシダントストリームの流量速度、燃料電池のサイズおよびスタッ
ク内の燃料電池の数等)に依存する。
【0058】 工程146において、制御器は、センサ104からの信号を処理して、オキシ
ダントの欠乏またはオキシダントの欠乏の可能性が検出されたか否かを判定する
。いずれの場合にしても、このような状態が検出された場合、工程148におい
てオキシダント化学量論が増加される。工程146において、燃料電池のカソー
ドにおいてオキシダントの欠乏の表示がないと判定された場合、工程150にお
いてオキシダント化学量論が減少される。
【0059】 工程148または150のいずれかの後、工程152において、制御器105
はセンサ104が依然作動しているか否かをチェックする。センサ104がもは
や作動していない場合、本方法は工程154において終了する。センサ104が
作動し続けている限り、オキシダント化学量論を制御する方法は工程144に戻
ることによって繰り返される。
【0060】 図5〜図12のロジックダイヤグラムは、センサ104によって測定された動
作特性がカソードイグソーストストリーム中の水素ガス濃度である、方法の例に
関する。本開示の点から、当業者であれば、別の動作特性(例えば、燃料電池の
電圧出力またはオキシダントの濃度等)も図5〜図12のロジックダイヤグラム
内で示される方法と共に用いられ得ることを理解する。すなわち、センサ104
は、制御器105によって用いられて、dV/d(OS)および/またはカソー
ドにおけるオキシダントの欠乏の存在を判定し得る燃料電池システムの任意の動
作特性を測定するセンサであり得る。
【0061】 図5は、センサ104によって測定される水素ガス濃度が所定の閾値濃度(T
C)を越えるか否かに基づいて、制御器105がオキシダント化学量論を増加さ
せるかまたは減少させるかを決定する方法のロジックダイヤグラムである。方法
は工程160で開始する。工程162において、センサ104は、水素気体のカ
ソードイグソーストストリームをモニタリングする。工程164において、制御
器105は、工程162において測定された水素ガス濃度がTCを越えるか否か
を判定する。カソードイグソーストストリーム中にごく少量の水素があっても、
問題は示され得ない。したがって、TCは、特定の燃料電池に対して実験的に知
られている閾値の水素ガス濃度(カソードにおけるオキシダントの欠乏を示す)
である。例えば、Ballard MK Vの燃料電池に関して、制御器10
5をTCが20ppmの水素濃度であるようにプログラムし得る。センサ104
がTC以上の水素濃度を検出するまで、通常、オキシダント供給ストリームの質
量流量を減少させる(したがって、寄生電力消費を減少させる)ことによって、
制御器105は工程166においてオキシダント化学量論を減少させる。
【0062】 センサ104がTCより高い水素濃度を検出した場合、これは、オキシダント
の欠乏が生じている(または生じている可能性がある)ことを示し、制御器10
5は工程168に進む。工程168において、制御器105は、オキシダントス
トリームの質量流量が所望の最高値以上である否かを判定する。オキシダントス
トリームの質量流量が所望の最高値以上でない場合、次いで、オキシダント化学
量論は工程170において増加される。通常、オキシダント化学量論は制御モー
タ112によって増加され、機械デバイス111の速度を増加させる。あるいは
、他の手段をこれの代わりまたは制御モータ112と組み合わせて用いて、オキ
シダント化学量論を増加させ得る。例えば、オキシダント化学量論を、オキシダ
ントストリームの質量流量における対応する減少なく、電力出力を減少させるこ
とによって増加させ得る。
【0063】 しかし、工程168において、オキシダントストリームの質量流量が実際に所
望の最高値の質量流量以上であると判定された場合、制御器105は、工程17
2に進み、警告信号を生成しながら(工程174)燃料電池システムを動作し続
けるか、または工程176において燃料電池スタック100を終了(燃料電池ス
タック100の動作を終了する)かを決定する。工程172において、制御器1
05は、水素ガス濃度が所定の濃度限度(CL)より高いか低いかを考慮するこ
とによってこの決定を行う。CLは、通常、TCより相当高い値である。水素濃
度がCLより高い場合、これは、カソードにある通常の水素濃度より相当高いこ
とを示す。例えば、燃料が水素である場合、アノードとカソードとの間の著しい
量の流体の漏れにより、カソードイグソーストストリーム中の水素濃度がCLを
越える場合がある。このような状態が生じると、高くなった水素濃度の原因が調
査され得るように燃料電池が終了されることが保証される。
【0064】 燃料電池システムが図5に示す様態でそれぞれのスタックがモニタリングされ
る、一アレイの燃料電池スタックを含む場合、アレイは電力を生成し続け得るが
、一つのスタックは終了される。
【0065】 上述したように、カソード排出ストリーム中の水素濃度以外の動作特性も代替
として用いることが可能である。例えば、図5のロジックダイヤグラムを参照し
て、燃料電池の電圧出力を測定するセンサについて、別の同等の工程が本明細書
において記載されている。同じ参照符号を用いて別の工程も説明するが、これら
の参照符号の末尾には「a」が付してある。この別の方法によれば、工程160
aにおいてこの方法を開始した後、燃料電池の電圧出力センサは、工程162a
において出力電圧をモニタリングする。工程164aにおいて、コントローラ1
05は、出力電圧が所定の閾値出力電圧(TOV)を下回っていないかどうか判
定する。この例において、所定のTOVは好適には、燃料電池カソードにおいて
オキシダント不足の可能性があるときの状態に対応する。電圧出力がTOVを下
回っている場合、工程168aにおいてオキシダントストリームの質量流量が既
に所望の最大値以上になっているかどうかを確認した後、工程170aにおいて
オキシダントの化学量論を増加させる。燃料電池の電圧出力がTOVを下回って
いない場合、コントローラ105は、工程166aにおいてオキシダントの化学
量論を低減させる。工程168aにおいて、オキシダントストリームの質量流量
が所望の最大値以上であると判定された場合、コントローラ105は工程172
aに進む。工程172aにおいて、センサによる測定結果によって出力電圧が電
池の逆転(reversal)を示していることが分かった場合、コントローラ
105は、工程176aにおいて当該燃料電池を停止させる。電池逆転が検出さ
れなかった場合、燃料電池システムは引き続き動作することができるが、コント
ローラ105は、工程174aにおいて警告信号を生成する。
【0066】 図6は、即時の電力出力に関する所定の所望のオキシダントの化学量論につい
ての適切なアクションをコントローラ105に判定させる方法を示すロジックダ
イヤグラムである。この方法は工程180から開始し、工程180において、燃
料電池スタック100にリアクタントを供給し、センサ104を活性化させる。
工程182において、センサ104は、カソード排出ストリームの水素ガスをモ
ニタリングする。工程184において、センサ104の測定結果が閾値濃度TC
を下回る水素ガス濃度を示す場合、コントローラ105は、工程186において
オキシダントの化学量論を低減させる。センサ104がTCを下回る水素ガス濃
度を検出しなかった場合、工程188において、コントローラ105は、ルック
アップテーブルを参照して、即時の電力出力に関する所望のオキシダントの質量
流量を判定する。工程190において、コントローラ105は、実際のオキシダ
ントの質量流量が所望のオキシダントの質量流量を上回る所定の量(例えば、P
%)よりも高いか否か判定する。実際のオキシダントの質量流量が所望のオキシ
ダントの質量流量を上回るP%を未だ超えていない場合、コントローラ105は
、工程192においてオキシダントの化学量論を増加させる。しかし、実際のオ
キシダントの質量流量が所望のオキシダントの質量流量を上回るP%よりも高い
場合、工程194において、コントローラ105は、警告信号を生成するか、ま
たは、燃料電池を停止させる。コントローラ105は、警告信号を生成した場合
、燃料電池システムを制御して電力出力を低下させるか、または、電力出力のピ
ークを限定することもできる。図5の実施形態と同様に、図6の方法において、
測定された水素ガス濃度の大きさを用いて、適切なアクション(すなわち、警告
信号または停止(すなわち、燃料電池スタック100の動作の停止))を判定す
ることができる。
【0067】 図7〜9のロジックダイヤグラムにおいて、これらの方法は、カソード排出ス
トリーム中で検出された水素ガス濃度が上昇しているかそれとも低下しているの
かを判定する工程と、この情報を用いて、水素ガス濃度の変化に応じた適切なア
クションを判定する工程と、を含む。
【0068】 図7を参照して、本方法は工程200から開始する。工程200において、リ
アクタントを燃料電池スタック100に供給し、水素センサ104を活性化させ
る。工程202において、センサ104は、カソード排出ストリームの水素ガス
をモニタリングする工程を開始する。一旦活性化されると、センサ104は、カ
ソード排出ストリーム中の水素ガス濃度を測定する。センサ104は即時の水素
ガス濃度(H)を測定し、コントローラ105はdH/dtを計算する。ここで
、dHはHの変化であり、dtは時間の変化(一定の時間間隔)である。dH/
dtが正であるか、負であるかそれとも0であるのかを計算することにより、コ
ントローラ105は、Hが上昇中であるか、低下中であるかそれとも一定である
かをそれぞれ判定する。
【0069】 工程202の後、工程204が行われる。工程204において、コントローラ
105は、現在のHが所定の閾値濃度(TC)を上回っているかどうかを判定す
る。現在のHが所定の閾値濃度(TC)を上回っていない場合、コントローラは
、カソードにおいてオキシダント不足はなく、カソードに余剰の酸素があると判
定する。従って、工程206において、コントローラ105は、例えば、モータ
112の速度を低下させて、燃料電池スタック100に供給されるオキシダント
ストリームの質量流量を低減させることにより、オキシダントの化学量論を低減
させる。このようにして、オキシダントの化学量論を制御して、寄生電力消費を
低減することが有利である。
【0070】 しかし、工程204においてコントローラが即時のHがTCを上回ると判定し
た場合、コントローラ105は工程208へと進み、dHが負であるか(すなわ
ち、水素濃度が低下しているかどうか)を判定する。dH/dtが負であるとコ
ントローラ105が判定した場合、コントローラ105は好適には、検出された
TCを上回った水素ガス濃度を防止するための何らかの積極的アクションを行う
ことなく、工程202に戻る。しかし、工程208において、コントローラ10
5がdH/dtが負になっていない(すなわち、HがTCを上回っており、水素
濃度は一定であるかまたは上昇中である)と判定した場合、コントローラ105
は工程210へと進み、オキシダントストリームの質量流量が所望の最大値質量
流量以上になっているかどうか判定する。オキシダントストリームの質量流量が
所望の質量流量以上になっていない場合、コントローラ105は工程212へと
進み、オキシダントの化学量論を(好適には所定の増分だけ)増加させる。その
後、コントローラ105は工程202に戻り、オキシダントの化学量論を増加さ
せることによって得られた効果を判定し、本方法を繰り返す。
【0071】 工程210において、既にオキシダントストリームの質量流量が所望の最大値
質量流量以上になっているとコントローラ105が判定した場合、コントローラ
105は工程214へと進んで警告信号を生成し、その後、燃料電池スタック1
00を停止させることができる(工程220)。図7に示す実施形態において、
コントローラ105は、さらなる工程216および218を開始した後、燃料電
池スタック100を停止させる工程に進むこともできる。オキシダントストリー
ムの質量流量は既に所望の最大値以上になっているため、コントローラ105は
工程214へと進んで警告信号を生成し、その後、工程216へと進んで、オキ
シダントストリームの質量流量を増加させるアクション以外の修正的アクション
を試行する。燃料電池内の一箇所以上から漏れが発生した場合、カソード排出ス
トリーム中の水素ガスが余分に検出される恐れがある。例えば、水素がアノード
流体の流れ(passage)からカソード流体の流れへと漏れる可能性があり
、また、オキシダント送達サブシステム内に漏れが発生すると、カソードへの酸
素供給が不十分になる恐れもある。
【0072】 工程216において、コントローラ105は、燃料電池スタック100中の燃
料圧力を低減させる。アノードとカソードとの間の1箇所以上の漏れが原因とな
ってカソードにおいて水素ガスが検出された場合、アノードにおける燃料圧力を
低減させると、アノードからカソードへの燃料移動速度を遅くすることができる
。燃料圧力は、例えば、圧力制御バルブを調節するかまたは燃料コンプレッサの
速度を低減することによって調整され得る。燃料化学量論は、初期では、1より
も大きい場合があるため、燃料圧力を低下させても、電力出力に対する効果はす
ぐには現れない場合がある。
【0073】 工程218において、コントローラ105は、電力出力が実際に電力需要を下
回っているか否か判定する。燃料電池スタック100からの電力出力が電力需要
を下回っている場合、コントローラ105は、燃料電池スタック100を停止さ
せる工程に進む。しかし、電力出力が引き続き電力需要と整合している場合、コ
ントローラ105は工程202に戻り、本方法が繰り返されている間、燃料電池
システムは動作を継続する。一方、工程214において生成された警告信号は、
HがTCを上回っている原因を判定するために調査される必要があるという問題
があることを、オペレーターに警告する。
【0074】 図8において、本方法は工程230から開始し、その後すぐに工程232へと
進む。工程232において、センサ104は、カソード排出ストリームのモニタ
リングを開始して水素ガス濃度(H)を測定し、コントローラ105はdH/d
tを計算する。工程234において、コントローラ105は、Hが閾値濃度(T
C)を上回っているかどうかを判定するか、または、工程238において、dH
/dtが負になっているかどうかを判定する。工程232、工程234、工程2
36および工程238の論理は、図7に示す対応する工程(すなわち、それぞれ
工程202、工程204、工程206および工程298)の論理と実質的に同じ
である。しかし、図8の方法において、工程238でdH/dtが負になってい
ないと判定された場合、コントローラ105は工程240に進んで、燃料電池電
圧が所定の電圧Vを下回っているかどうか確認する。例えば、好適な実施形態
において電圧Vには、0〜約200mVの値が割り当てられる。電圧Vの値
として選択される値は0よりも大きい方が好ましい。なぜならば、電池電圧全体
が依然として正である場合にも、オキシダント不足が局所的に発生すると、水素
が発生する可能性があるからである。例えば、燃料電池スタック100が約10
0mVの平均電池電圧を有する場合、カソード排出ストリームにおいて測定され
た約20ppmの水素濃度が測定され得る。従って、コントローラ105がdH
/dtが正であるという結果と、電池電圧はVを下回っているという結果とが
同時に存在すると判定した場合、これらの2つの条件の発生要因は、オキシダン
ト不足であり得る。しかし、電池電圧がVを上回っている場合、それは、カソ
ード排出において水素ガスが検出されたのは、おそらく電池逆転に起因するもの
ではないことを示す。
【0075】 従って、工程240においてコントローラ105が電池電圧がVを下回って
いないと判定した場合、コントローラ105は、HがTCを上回っている現象は
恐らくはオキシダント不足に起因するものではない(すなわち、オキシダント不
足は燃料電池電圧が著しく低下した場合にも発生するため)と判定する。より高
い可能性としては、HがTCを上回っている現象は、アノードとカソードとの間
の一箇所以上において流体漏れが発生することに起因する。従って、コントロー
ラ105は工程246へと進み、燃料電池スタック100中の燃料圧力を低減さ
せて、HがTCを上回っている現象の原因が本当に流体漏れであるかどうかを確
認する。工程248および工程250は、図7の方法における工程218および
工程220と実質的に同じである。
【0076】 燃料電池スタック100におけるオキシダント不足の局所的発生条件をよりう
まく検出するために、個々の燃料電池の電圧をモニタリングすることができる。
あるいは、より簡単に電池電圧をモニタリングするシステムを用いて、スタック
中の選択された燃料電池の電池電圧を測定するか、または、燃料電池スタック中
の1つ以上の燃料電池の平均電池電圧を測定してもよい。従って、図8および図
9の実施形態において、測定された電圧Vは、個々の燃料電池電圧であっても
よく、複数の燃料電池の平均電圧であってもよく、または、燃料電池スタック1
00中の全燃料電池の平均電圧であってもよい。
【0077】 図8の実施形態において、工程240において、燃料電池電圧がVを下回っ
ている場合、コントローラ105は工程242に進み、オキシダントストリーム
の質量流量が既に所望の最大値以上になっているかどうか確認する。オキシダン
トストリームの質量流量が既に所望の最大値以上になっている場合、それは、H
がTCを上回っている現象は恐らくはオキシダント不足に起因しないことを示し
、コントローラは工程246に進む。工程246、工程248および工程250
は、図7の対応する工程216、工程218および工程220と同様である。オ
キシダントストリームの質量流量が所望の最大値未満である場合、工程244に
おいて、コントローラ105はオキシダントの化学量論を増加させる。オキシダ
ントの化学量論を増加させる工程は、例えば、モータ112の速度を上げること
により、機械デバイス111によって提供される燃料電池スタック100へのオ
キシダントストリームの質量流量を増加させることによって、行われる。
【0078】 図9に示す方法は、工程260、工程262、工程264、工程266、工程
268、工程270、工程272および工程274を有する。これらの工程はそ
れぞれ、図8に示す方法の工程230、工程232、工程234、工程236、
工程238、工程240、工程242および工程244と共通する。図9におい
て、工程276および工程278は、図8中の工程246および工程248に代
わるものであり、工程278以降には、工程280および工程284がさらに追
加されている。工程270において、コントローラ105が燃料電池電圧がV 未満ではないと判定した場合、コントローラ105は工程276へと進み、漏れ
が原因となってカソード排出ストリーム中に水素ガスが発生した可能性を確認す
るためのさらなるアクションをとり得る。工程276において、オキシダントス
トリームおよび燃料ストリームの圧力を調節して、オキシダントストリームの流
体流れと燃料ストリームの流体流れとの間の圧力差を調整する。例えば、コント
ローラ105は、オキシダント流れと燃料流れとの間の圧力差を増加させて、セ
ンサ104が検出するHが圧力差の増加の影響を受けるかどうかを判定する。工
程278において、センサ104が検出するHが圧力差の増加の影響を受けるこ
と(すなわち、工程276における圧力差の調節によってカソード排出ストリー
ム中の水素ガス濃度が影響を受けること)が検出された場合、水素ガス発生の要
因は漏れである可能性があるとの判定が下され、コントローラ105は、工程2
80において警告信号を生成する。その後、コントローラ105は、低い電力出
力での動作を継続させる(工程284)か、または、燃料電池を停止させる(工
程282)かを選択する。コントローラ105は、工程284を選択した場合、
オキシダント圧力および燃料圧力をさらに調整して、リアクタント圧力のバラン
スをとり、これにより、圧力差をおよそ0にして、燃料流れからオキシダント流
れへと移動する水素の量を低減させることができる。工程282に進むかそれと
も工程284に進むかの選択は、電力出力と電力需要との間の差に基づいて行わ
れ得る。例えば、所定の量が電力需要を下回る場合において電力出力が当該所定
の量を上回る場合、工程282が選択され、燃料電池スタック100は停止され
る。
【0079】 燃料電池電圧がVを下回り、オキシダントの質量流量が所望の最大値以上で
ある場合、コントローラ105は、工程272から工程276へと進むこともで
きる。
【0080】 図10および図11は、オキシダントの化学量論を制御する方法の好適な実施
形態を示す。この実施形態において、センサ104を定期的に活性化させて、カ
ソード排出ストリーム中の水素ガスの圧力を検出させる。センサ104を活性化
させる時点の間隔は、複数の変数に応じて異なり得る。電力出力を継続的に変化
させる用途の場合(例えば、車両のモータの動力を燃料電池スタック100から
得る用途の場合)、センサ104を活性化させる時点の間隔は短くなり得る。こ
のような用途の場合、センサ104を活性化させる時点の間隔は、任意の修正的
アクションによる効果が得られる位の長さであればよい。このような間隔は、電
力出力の変化に十分応答できる周期でセンサ104を活性化させることができる
よう、短い方が望ましい。固定された電力プラントなどの用途の場合、一定の電
力出力を生成するように動作することが多いため、センサを活性化させる間隔は
長くてもよい。
【0081】 図10を参照して、工程290において、コントローラ105が活性化される
と、制御論理が開始する。工程292において、水素ガス濃度の初期値(C
が0に設定される。工程294においてコントローラ105は、カウンター数値
「n」を1に設定する。工程296において、コントローラ105はセンサ10
4を活性化させて、カソード排出ストリーム中の水素ガスの存在を検出する。セ
ンサ104は、水素ガスの濃度(C)を表す出力信号を放出する。この出力信
号はコントローラ105へと送られ、コントローラ105は、工程298におい
てCが閾値濃度TCを上回るかどうか判定する。CがTCを上回らない場合
、漏れまたはオキシダント不足に関する問題は無いとみなされる。寄生による電
気的負荷を低減することによって効率を上げるために、コントローラ105は工
程300へと進んで、オキシダントの化学量論を所定の量(例えば、一定の増分
または割合)分だけ低減させる。その後、工程302において、コントローラ1
05は、nの値を1だけ増加させて、その後工程304に進む。工程304にお
いて、コントローラ105は所定の期間が経過するのを待機して、その後、工程
296に戻り、センサ104を再度活性化させる。これにより、カソード排出中
にオキシダント不足、漏れまたは他の水素ガス発生要因が発生しない限り、コン
トローラ105は、工程296、工程298、工程300、工程302および工
程304を繰り返し行う。このようにして、オキシダントの化学量論を、約1ま
でまたはCがTCより大きくなるまで低減させる。このようにしてオキシダン
トの化学量論を低下させると、寄生電力消費が低下する。
【0082】 工程298において、CがTCを上回る場合、コントローラ105は工程3
06へと進み、Cを、前回測定された水素ガス濃度C(n−1)と比較する。
−C(n−1)が負である場合、それは、水素ガス濃度が低下していること
を示し、コントローラ105は、工程302および工程304を通じて工程29
6へと戻る。水素ガス濃度が低下している限り、コントローラ105は、いかな
る修正的アクションも積極的に行わない。工程302において、カウンタ数値n
を1だけ増やす。工程304は、間隔を置く工程である。
【0083】 しかし、工程306において、コントローラ105がC−C(n−l)が正
であると判定した場合、それは、水素ガス濃度が前回の測定値と比較して増加し
たことを示す。その後、コントローラ105は工程308へと進み、修正的アク
ションをとるようプロンプトされる。工程308において、コントローラ105
は、即時のオキシダントストリームの質量流量に基づいて、オキシダントストリ
ームの質量流量が所望の最大値以上になっているかどうか判定する。オキシダン
トストリームの質量流量が所望の最大値以上になっていない場合、コントローラ
105は工程310に進んで、オキシダントの化学量論を増加させる。オキシダ
ントの化学量論を増加させる工程は、例えば、モータ112の速度を上げること
により、機械デバイス111によって提供される燃料電池スタック100へのオ
キシダントストリームの質量流量を増加させることによって、行われる。工程3
10の後、コントローラ105は、中間工程302(すなわち、カウンタ数値n
を1だけ増加させる工程)および304(すなわち、間隔を置く工程)を行った
後に工程296に再度戻る。この修正的アクションは、カソード排出中の水素ガ
ス濃度の増加はカソードにおけるオキシダント不足に起因するとのの仮説に基づ
いて行われる。
【0084】 しかし、カソード排出中の水素ガス濃度の増加の原因がオキシダント不足では
ない場合、オキシダントストリームの質量流量は、すぐに最大値質量流量まで上
昇する。その後、工程308において、コントローラ105は、問題の原因はオ
キシダント不足ではないことを認識し、工程312へと進む。
【0085】 工程312において、コントローラ105は、燃料ストリーム中の圧力を所定
の量(例えば、一定の増分または割合)だけ低減させる。カソード排出において
検出された水素ガスの要因が燃料電池スタック100中の漏れである場合、燃料
ストリーム中の圧力を低下させると、それに応じて、漏れ速度に対する効果が得
られる場合がある。燃料化学量論の初期値は1.0よりも大きい場合がある(例
えば、燃料化学量論は1.5または2.0であることが多い)ため、燃料質量流
量を低下させても、電力出力への影響はすぐには現れない場合がある。工程31
4において、コントローラ105は、電力出力が電力需要を下回っているかどう
か確認する。電力出力が電力需要を下回っていない場合、コントローラ105は
、中間工程302および304を行った後、再度工程296に戻る。しかし、電
力出力が電力需要を下回っている場合、それは、燃料電池スタック100に問題
該あり、当該燃料電池スタック100はその能力を十分に発揮できていない状況
にあることを示す。この場合、コントローラ105は工程316へと進み、警告
信号を生成するか、または、燃料電池スタック100を停止させる。
【0086】 図10の工程300、工程310および工程312について、オキシダントの
化学量論または燃料圧力をそれぞれ所定の一定の割合または一定の増分だけ増加
または低減させることができる。例えば、オキシダントの化学量論または燃料圧
力を、1%または2%の一定の割合分だけ変化させることができる 図11を参照して、工程320、工程322、工程324、工程326、工程
328、工程332、工程334、工程336、工程340、工程342、工程
344および工程346はそれぞれ、図10の工程290、工程292、工程2
94、工程296、工程298、工程302、工程304、工程306、工程3
08、工程312、工程314および工程316のそれぞれと実質的に同じであ
る。しかし、図11の方法において、コントローラ105は、所望の量のオキシ
ダントの化学量論を1.0を超える値で(すなわち、1.0+Yで)維持しよう
とする。Yは、例えば、0.05、0.10、0.20またはさらには約0.5
0(すなわち、約50%)であり得る。Yは好適には、寄生による余剰な電力消
費が発生するのを避けるため、50%未満の増加を表す。このようにして、オキ
シダント緩衝剤を少しだけ余分に提供して、カソード排出中の水素ガス発生の原
因となるオキシダント不足状態の発生する可能性を低減する。オキシダントの化
学量論を、従来の燃料電池の動作において用いられてきたオキシダントの化学量
論よりもずっと小さくして、オキシダントストリーム機械デバイス111の動作
に起因する、寄生による電気的負荷を著しく低減するのとさらに好ましい。
【0087】 図11の実施形態において、工程328の後、コントローラ105が水素ガス
濃度(C)が閾値濃度TCを下回ると判定した場合、コントローラは、工程3
30、332(すなわち、カウンタ数値nを1だけ増加させる工程)および33
4(すなわち、間隔を置く工程)を通じて工程326に再度戻る。工程330に
おいて、コントローラ105は、オキシダントの化学量論を所定の増分(X)だ
け低減させる。ここで、Xは、例えば、約0.1または約0.2であり得る。従
って、例えば、Xが0.1であり、オキシダントの化学量論が1.4である場合
、工程330において、コントローラ105は、オキシダントストリームの質量
流量を調節して、オキシダントの化学量論を1.3まで低下させる。これにより
、カソードに余剰オキシダントがある間、工程326、工程328、工程330
、工程332および工程334を含むループを通じて、オキシダントストリーム
の質量流量が低減される。このオキシダントストリームの質量流量を低減させる
工程は、コントローラ105が工程328においてCがTCを上回ると判定す
るまで行われる。コントローラ105は、工程328においてCがTCを上回
ると判定すると、工程336に進む。
【0088】 図11の工程336は、図10の工程306と実質的に同じ機能を行う。すな
わち、水素ガス濃度が低下している場合(すなわち、C−C(n−1)が負で
ある場合)、コントローラは、工程332および工程334を通じて工程326
に戻る。コントローラ105は、オキシダントの化学量論を積極的に増加させる
いかなるアクションも行うことなく、Cを定期的にモニタリングし続ける。し
かし、工程328においてコントローラ105がC>TCであると判定し、工
程336において水素ガス濃度が一定であるかまたは増加している(すなわち、
−C(n−1)が負ではない)と判定した場合、コントローラ105は工程
338に進む。
【0089】 工程338において、コントローラ105が水素ガス濃度の前回の測定値がT
Cを下回ると判定した場合、コントローラ105は、工程348においてオキシ
ダントストリームの質量流量を(X+Y)だけ増加させる。例えば、図11の方
法においてTCが約1のオキシダントの化学量論に対応する場合、工程348に
おいて、オキシダントの化学量論を制御して、当該化学量論がおよそ1.0+Y
となるようにする。すなわち、前回のループにおいて、水素濃度C(n−1)
TC未満であったが、オキシダントの化学量論をXだけ低下させると、次のルー
プ(すなわち、即時のループ)中の水素濃度はTCを上回るようになる。従って
、前回のループにおいて、C(n−1)の値はTCに近く、この例において、測
定された約TCの水素濃度は約1のオキシダントの化学量論に対応するため、オ
キシダントの化学量論を(X+Y)だけ増加させると、オキシダントの化学量論
は約1.0+Yとなる。
【0090】 工程338において、コントローラ105が前回測定された水素ガス濃度がT
Cを上回ると判定した場合、コントローラ105は工程340に進んで、オキシ
ダントストリームの質量流量が既に所望の最大値以上になっているかどうか判定
する。オキシダントストリームの質量流量が既に所望の最大値以上になっていな
い場合、コントローラ105は工程350に進んで、オキシダントの化学量論を
Zだけ増加させる。Zの値を(X+Y)よりも大きくして、1ループよりも多く
の期間にかけてCがTCを上回る場合、オキシダントの化学量論を迅速に増加
させるようにすると好ましい。
【0091】 しかし、工程340においてコントローラ105がオキシダントストリームの
質量流量が既に所望の最大値以上になっていると判定した場合、コントローラ1
05は工程342に進む。工程342、工程344および工程346はそれぞれ
、図10中の工程312、工程314および工程316と実質的に同じである。
【0092】 図12は、燃料電池へのオキシダント供給を制御する方法の別の好適な実施形
態を示す。図12の方法において、好適なオキシダント供給ストリームの質量流
量を、所定のオキシダントの化学量論について特定の電力出力範囲において較正
する。較正プロシージャの間、コントローラ105は、(特定のオキシダントス
トリーム組成の)所望のオキシダントストリームの質量流量を選択された電力出
力について判定し、所望の質量流量をルックアップテーブルに格納する。この方
法を用いる場合、オキシダントストリームの質量流量を決定するのは、電力需要
である。すなわち、コントローラが電力需要をモニタリングし、(選択された電
力需要について所望のオキシダントストリームの質量流量を示す)ルックアップ
テーブルを参照することにより、オキシダントの質量流量を設定する。このよう
にして、オキシダントの化学量論を制御して、燃料電池スタック100に供給さ
れる余剰オキシダントの量を低減し、これにより寄生電力消費を低減する。
【0093】 図12は、様々な選択電力出力についてオキシダントストリームの質量流量を
判定するための較正プロシージャを示す。燃料電池スタック100が実際に動作
しているときに、電力出力がルックアップテーブル中の選択された負荷値の間に
ある場合、選択された電気負荷間に補間を行って所望のオキシダントストリーム
の質量流量を判定することにより、所望のオキシダントストリームの質量流量を
判定することができる。
【0094】 別の実施形態において、較正プロシージャを用いて、オキシダント供給システ
ムを直接較正することもできる。例えば、オキシダントコンプレッサを用いたシ
ステムにおいて、システムを較正して、コンプレッサ速度を選択された電力需要
値に応じて制御するようにする。このようにして、オキシダントストリームの質
量流量を測定しなくてもすむようにし、較正が行われるたびに、較正プロセスに
よって、コンプレッサ性能の劣化をその動作寿命にわたって自動補償することが
できる。
【0095】 燃料電池スタック100の点検を定期的に行う場合、図12に示す較正プロシ
ージャを定期的に行ってもよい。このプロシージャは工程360から開始する。
工程360において、コントローラ105を活性化させる。この実施形態におい
て、較正はメンテナンス期間中に行われることが多いため、コントローラ105
およびセンサ104は、燃料電池システムから取り外すことができるようになっ
ている。このようにして、複数の燃料電池スタックを較正する際、同じ機器を用
いることができる。燃料電池に感知素子を挿入および結合させて、カソード排出
ストリームに感知素子を接触させても良い。
【0096】 工程362において、電力出力を選択し、燃料電池スタック100を動作をさ
せて、選択された電力出力を生成する。この選択された電力出力は、燃料電池ス
タック100の動作範囲に収まる電力出力であれば任意の電力出力でよい。典型
的には、較正プロシージャ間に電力出力を複数選択すると、これらの複数の電力
出力のうち低い方の電力出力から電力出力を開始して、その後電力出力を徐々に
高くするようにして較正プロシージャを完了できるため、便利である。
【0097】 工程364において、コントローラ105はルックアップテーブルにアクセス
して、選択された電力出力について、前回較正されたオキシダントストリームの
質量流量を判定する。その後、コントローラ105はオキシダントストリームの
質量流量を設定して、当該オキシダントストリームの初期質量流量が、選択され
た電力出力の前回較正されたオキシダントストリームの質量流量よりもI%だけ
高くなるようにする。オキシダントストリームの質量流量の較正を(オキシダン
トが不足している状態ではなく)オキシダントストリームの質量流量が余分にあ
る状態で開始すると好適である。なぜならば、このようにオキシダントストリー
ムの質量流量が余分にある状態にしておくことで、較正プロシージャがオキシダ
ント不足状態のまま開始する事態を防ぐことができるからである。
【0098】 工程366において、センサ104を活性化させて、カソード排出ストリーム
中の水素ガスの存在を検出させる。初めから燃料電池スタック100にオキシダ
ントを余分に供給している場合、工程368において、水素ガス濃度Cは、閾値
濃度TCを下回ることとなる。コントローラ105がCがTCを下回らないと判
定した場合、コントローラ105は、工程370を通じて工程366に繰り返し
戻ることにより、オキシダントストリームの質量流量を低減し続ける。工程37
0を通じて工程366を繰り返すたびに、コントローラ105は、オキシダント
ストリームの質量流量を増分Aだけ減少させる。例えば、増分Aの値を化学量論
の低減値(例えば、0.05または0.1)に対応させて、工程370が行われ
るたびに、オキシダントの化学量論をその量だけ低減させることができる。選択
された負荷は、較正プロシージャの間一定であるため、オキシダントストリーム
の質量流量が変化すると、オキシダントの化学量論もそれに応じて変化する。較
正プロシージャの精度は、Aの値を小さくすることによって向上させることがで
きるため、オキシダントストリームの質量流量の増分を小さくするほど、較正ル
ープをより多く行うことができる。
【0099】 最後に、オキシダントストリームの質量流量を低減させることで水素ガス濃度
CがTCを上回るようになると、コントローラ105は工程372に進み、オキ
シダントストリームの質量流量を増分Bだけ増加させる。次いで、工程374に
おいて、コントローラ105はルックアップテーブル値を再設定して、ルックア
ップテーブル中の所望のオキシダントストリームの質量流量が選択された電力出
力の即時の質量流量に整合するようにする。最後に、コントローラ105は、工
程378において較正プロシージャを停止させることを選択するか、または、工
程376においてオキシダントストリームの質量流量較正のために別の電力出力
を選択することができる。工程376が選択された場合、異なる電力出力が選択
され、コントローラ105は工程364に戻る。工程364において、新規に選
択された電力出力について、較正プロシージャが再度開始する。
【0100】 AおよびBの値を同じにしてもよいし、またはAよりもBを高くしてもよい。
AよりもBを高くした場合、ルックアップテーブルの値を較正して、カソードに
供給されるオキシダントに余裕を持たせるようにする。Aの値とBの値との間の
差が大きいほど、余剰オキシダントの量も多くする。余剰オキシダントを供給す
ると、オキシダントストリーム中の水素ガス発生の原因となり得るオキシダント
不足状態が発生する可能性が低くなる。電力出力が動的であることが想定される
場合、オキシダントの化学量論を大きくして、電力出力が変動している間の移行
期間の間にオキシダント不足が発生するのを防ぐことができるようにすると好適
である。Bの値は、オキシダントの化学量論が概して2未満(好適には約1〜約
1.5)となるように選択すると好適である。
【0101】 本発明の特定の要素、実施形態および用途について図示および説明してきたが
、本発明は、これらに限定されないことが当然に理解される。なぜならば、当業
者であれば、本発明の改変物を(本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく
)作製することができ、本発明の教示内容を鑑みれば、そのような改変は特に明
白となるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、カソードにおけるオキシダント欠乏を検出するための検出器と、その
検出器からの情報を処理し、オキシダント化学量論を増加または減少させるよう
にオキシダント配送サブシステムを制御するためのコントローラとを備える燃料
電池システムの模式図である。
【図2A】 図2Aは、オキシダント化学量論が動作特性(電圧出力、生成された熱、dV
/d(オキシダント化学量論)など)を有する影響を示す実験データのプロット
であり、正常の動作の間、平方フィートあたり500アンペア(平方センチメー
トル当り約540ミリアンペア)の電流密度で動作する固体ポリマー燃料電池に
対するオキシダント化学量論の関数とした燃料電池電圧出力のプロットである。
【図2B】 図2Bは、オキシダント化学量論が動作特性(電圧出力、生成された熱、dV
/d(オキシダント化学量論)など)を有する影響を示す実験データのプロット
であり、図2Aと同じ燃料電池実験に対して、オキシダント化学量論の関数とし
た燃料電池電圧出力およびdV/d(オキシダント化学量論)のプロットである
【図2C】 図2Cは、オキシダント化学量論が動作特性(電圧出力、生成された熱、dV
/d(オキシダント化学量論)など)を有する影響を示す実験データのプロット
であり、4つの燃料電池を含む燃料電池スタックに対するオキシダント化学量論
の関数としたdV/d(オキシダント化学量論)のプロットである。
【図3A】 図3Aは、燃料電池を動作させ、オキシダント化学量論を制御する本発明の方
法のさまざまな好ましい実施形態の論理図であり、その論理図は、オキシダント
化学量論を調整するようにオキシダントストリームマスフローレートを調整する
方法を示し、この実施形態において、オキシダントストリームマスフローレート
は、また、電力出力の変化に応じて変化し、図示される方法を使用して、オキシ
ダントストリームマスフローレートおよびそれによりオキシダント化学量論を調
整し、オキシダント欠乏を防ぎ、供給される過剰なオキシダントに関連する寄生
電力損失を減らし得る。
【図3B】 図3Bは、燃料電池を動作させ、オキシダント化学量論を制御する本発明の方
法のさまざまな好ましい実施形態の論理図であり、その論理図は、オキシダント
化学量論を調整するようにオキシダントストリームマスフローレートを調整する
方法を示し、この実施形態において、オキシダントストリームマスフローレート
は、また、電力出力の変化に応じて変化し、図示される方法を使用して、オキシ
ダントストリームマスフローレートおよびそれによりオキシダント化学量論を調
整し、オキシダント欠乏を防ぎ、供給される過剰なオキシダントに関連する寄生
電力損失を減らし得る。
【図4】 図4は、燃料電池を動作させ、オキシダント化学量論を制御する本発明の方法
のさまざまな好ましい実施形態の論理図であり、その論理図は、オキシダント化
学量論を調整するようにオキシダントストリームマスフローレートを調整する方
法を示し、この実施形態において、オキシダントストリームマスフローレートは
、また、電力出力の変化に応じて変化し、図示される方法を使用して、オキシダ
ントストリームマスフローレートおよびそれによりオキシダント化学量論を調整
し、オキシダント欠乏を防ぎ、供給される過剰なオキシダントに関連する寄生電
力損失を減らし得る。
【図5】 図5は、燃料電池を動作させ、オキシダント化学量論を制御する本発明の方法
のさまざまな好ましい実施形態の論理図であり、その論理図は、オキシダント化
学量論を調整するようにオキシダントストリームマスフローレートを調整する方
法を示し、この実施形態において、オキシダントストリームマスフローレートは
、また、電力出力の変化に応じて変化し、図示される方法を使用して、オキシダ
ントストリームマスフローレートおよびそれによりオキシダント化学量論を調整
し、オキシダント欠乏を防ぎ、供給される過剰なオキシダントに関連する寄生電
力損失を減らし得る。
【図6】 図6は、燃料電池を動作させ、オキシダント化学量論を制御する本発明の方法
のさまざまな好ましい実施形態の論理図であり、その論理図は、オキシダント化
学量論を調整するようにオキシダントストリームマスフローレートを調整する方
法を示し、この実施形態において、オキシダントストリームマスフローレートは
、また、電力出力の変化に応じて変化し、図示される方法を使用して、オキシダ
ントストリームマスフローレートおよびそれによりオキシダント化学量論を調整
し、オキシダント欠乏を防ぎ、供給される過剰なオキシダントに関連する寄生電
力損失を減らし得る。
【図7】 図7は、燃料電池を動作させ、オキシダント化学量論を制御する本発明の方法
のさまざまな好ましい実施形態の論理図であり、その論理図は、オキシダント化
学量論を調整するようにオキシダントストリームマスフローレートを調整する方
法を示し、この実施形態において、オキシダントストリームマスフローレートは
、また、電力出力の変化に応じて変化し、図示される方法を使用して、オキシダ
ントストリームマスフローレートおよびそれによりオキシダント化学量論を調整
し、オキシダント欠乏を防ぎ、供給される過剰なオキシダントに関連する寄生電
力損失を減らし得る。
【図8】 図8は、燃料電池を動作させ、オキシダント化学量論を制御する本発明の方法
のさまざまな好ましい実施形態の論理図であり、その論理図は、オキシダント化
学量論を調整するようにオキシダントストリームマスフローレートを調整する方
法を示し、この実施形態において、オキシダントストリームマスフローレートは
、また、電力出力の変化に応じて変化し、図示される方法を使用して、オキシダ
ントストリームマスフローレートおよびそれによりオキシダント化学量論を調整
し、オキシダント欠乏を防ぎ、供給される過剰なオキシダントに関連する寄生電
力損失を減らし得る。
【図9】 図9は、燃料電池を動作させ、オキシダント化学量論を制御する本発明の方法
のさまざまな好ましい実施形態の論理図であり、その論理図は、オキシダント化
学量論を調整するようにオキシダントストリームマスフローレートを調整する方
法を示し、この実施形態において、オキシダントストリームマスフローレートは
、また、電力出力の変化に応じて変化し、図示される方法を使用して、オキシダ
ントストリームマスフローレートおよびそれによりオキシダント化学量論を調整
し、オキシダント欠乏を防ぎ、供給される過剰なオキシダントに関連する寄生電
力損失を減らし得る。
【図10】 図10は、燃料電池を動作させ、オキシダント化学量論を制御する本発明の方
法のさまざまな好ましい実施形態の論理図であり、その論理図は、オキシダント
化学量論を調整するようにオキシダントストリームマスフローレートを調整する
方法を示し、この実施形態において、オキシダントストリームマスフローレート
は、また、電力出力の変化に応じて変化し、図示される方法を使用して、オキシ
ダントストリームマスフローレートおよびそれによりオキシダント化学量論を調
整し、オキシダント欠乏を防ぎ、供給される過剰なオキシダントに関連する寄生
電力損失を減らし得る。
【図11】 図11は、燃料電池を動作させ、オキシダント化学量論を制御する本発明の方
法のさまざまな好ましい実施形態の論理図であり、その論理図は、オキシダント
化学量論を調整するようにオキシダントストリームマスフローレートを調整する
方法を示し、この実施形態において、オキシダントストリームマスフローレート
は、また、電力出力の変化に応じて変化し、図示される方法を使用して、オキシ
ダントストリームマスフローレートおよびそれによりオキシダント化学量論を調
整し、オキシダント欠乏を防ぎ、供給される過剰なオキシダントに関連する寄生
電力損失を減らし得る。
【図12】 図12は、燃料電池を動作させ、オキシダント化学量論を制御する本発明の方
法のさまざまな好ましい実施形態の論理図であり、その論理図は、所望なオキシ
ダントストリームマスフローレートを判定するように燃料電池システムを較正し
て、所定のオキシダント化学量論において特定の電力出力を生成する方法を示す
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年12月4日(2001.12.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】 水素センサ方法は、水素ガス濃度が第2の閾値濃度よりも高い場合、カソード
排出ストリーム内の水素ガス濃度を低減するためのステップをさらに包含しても
よく、そのステップは、オキシダントストリームマスフローレートを最大の所望
なマスフローレートと比較するステップであって、 (a)オキシダントストリームマスフローレートが最大の所望なマスフローレ
ートよりも小さい場合、オキシダントマスフローレートを増加させ(すなわち、
オキシダントマスフローレートはカソードにおいて検出されている水素よりも少
ない場合、オキシダント欠乏が検出されている水素にたぶん起因していたと確認
され、オキシダント欠乏がカソードにおける水素源ではない場合、オキシダント
ストリームマスフローレートが、最大の所望なマスフローレートにまですぐに増
加し、コントローラは燃料クロスオーバがたぶん水素源であると判定する)、 (b)オキシダントマスフローレートがすでに最大の所望なマスフローレート
以上である場合、水素ガス濃度が、第1の濃度閾値および第2の濃度閾値よりも
大きい第3の濃度閾値よりも大きいとき、燃料電池の動作を停止させ(すなわち
、オキシダントストリームマスフローレートはすでに所望な最大のマスフローレ
ートであるか、所望な最大のマスフローレートを越えているので、オキシダント
欠乏は、おそらく、カソード排出ストリームにおける水素源ではなく、水素濃度
は第3の閾値よりも大きいので、これは、アノードとカソードとの間のリークを
通る過剰量の燃料であるかもしれないことを示す)、 水素ガス濃度が第3の濃度閾値より小さい場合、警告信号を生成し、燃料電池
を動作させ続ける(すなわち、カソード排出ストリームにおける水素濃度が第3
の閾値よりも小さい場合、燃料電池システムが安全に動作し得るように、第3の
閾値の値は選択される)、 ステップを包含する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】 水素濃度が増加しているか、減少しているかをモニタするステップに加えて、
水素ガス濃度が第2の閾値濃度よりも大きい場合、その方法は、また、水素源が
オキシダント欠乏か、燃料クロスオーバかを判定するための追加のステップを包
含してもよい。例えば、その追加のステップは、 燃料電池電圧を測定し、それを電圧閾値と比較するステップであって(Bal lard(R) MK V燃料電池に対して、電圧閾値は、例えば、100ミリ
ボルトであり得る)、 燃料電池電圧が電圧閾値を越え、水素ガス濃度が増加している場合、燃料スト
リームの圧力を減少させ(この場合、電圧は閾値を越えるので、水素濃度を増加
させる理由は恐らくリークであり、リークの影響を減らすために、その方法は、
燃料ストリームの圧力がオキシダントストリームの圧力以下であるように燃料ス
トリームの圧力を制御するステップを包含することが好ましい)、 燃料電池電圧が電圧閾値より小さい場合、水素ガス濃度は増加しており、オキ
シダントマスフローレートは所望な最大のマスフローレートよりも小さく、オキ
シダント化学量論を増加させ(この場合、オキシダントマスフローレートは所望
な最大のマスフローレートよりも小さいので、電池電圧が低く、水素ガスが存在
することの原因はオキシダント欠乏であり得、コントローラは、オキシダント化
学量論を増加させることによって、この条件を補正しようと試みる)、 燃料電池電圧が電圧閾値よりも小さい場合、水素ガス濃度は増加しており、オ
キシダントマスフローレートは所望な最大のマスフローレート以上であり、燃料
ストリームの圧力を減少させる(この場合、低い電池電圧は、オキシダント欠乏
またはアノードからカソードへの燃料リークによって生じ得、オキシダントマス
フローレートはすでに所望な最大のマスフローレート以上であるので、燃料スト
リームの圧力は減少し、それにより、カソードにおける燃料電池電力出力と酸素
消費が減少し、オキシダント欠乏に対抗し、任意のリークの影響を減らす)、 ステップを包含し得る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】 図2aおよび図2bの例において、燃料電池は、Nafion(R) 117
(テトラフルオロエチレンとペリフルオロビニルエーテルスルホン酸との共重合
体)から生成される固形ポリマーイオン交換膜を利用するBallard(R) MK V燃料電池である。電極は、Toray Industries In
c.製の厚さが0.09インチ(約2.29mm)の炭素繊維紙から生成される
。電極上の触媒層は、テトラフルオロエチレンバインダーと混合されている白金
ブラック触媒である。各電極上に負荷されている触媒は、4mg/cmである
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0061】 図5は、センサ104によって測定される水素ガス濃度が所定の閾値濃度(T
C)を越えるか否かに基づいて、制御器105がオキシダント化学量論を増加さ
せるかまたは減少させるかを決定する方法のロジックダイヤグラムである。方法
は工程160で開始する。工程162において、センサ104は、水素気体のカ
ソードイグソーストストリームをモニタリングする。工程164において、制御
器105は、工程162において測定された水素ガス濃度がTCを越えるか否か
を判定する。カソードイグソーストストリーム中にごく少量の水素があっても、
問題は示され得ない。したがって、TCは、特定の燃料電池に対して実験的に知
られている閾値の水素ガス濃度(カソードにおけるオキシダントの欠乏を示す)
である。例えば、Ballard(R) MK Vの燃料電池に関して、制御器
105をTCが20ppmの水素濃度であるようにプログラムし得る。センサ1
04がTC以上の水素濃度を検出するまで、通常、オキシダント供給ストリーム
の質量流量を減少させる(したがって、寄生電力消費を減少させる)ことによっ
て、制御器105は工程166においてオキシダント化学量論を減少させる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0074】 図8において、本方法は工程230から開始し、その後すぐに工程232へと
進む。工程232において、センサ104は、カソード排出ストリームのモニタ
リングを開始して水素ガス濃度(H)を測定し、コントローラ105はdH/d
tを計算する。工程234において、コントローラ105は、Hが閾値濃度(T
C)を上回っているかどうかを判定するか、または、工程238において、dH
/dtが負になっているかどうかを判定する。工程232、工程234、工程2
36および工程238の論理は、図7に示す対応する工程(すなわち、それぞれ
工程202、工程204、工程206および工程208)の論理と実質的に同じ
である。しかし、図8の方法において、工程238でdH/dtが負になってい
ないと判定された場合、コントローラ105は工程240に進んで、燃料電池電
圧が所定の電圧Vを下回っているかどうか確認する。例えば、好適な実施形態
において電圧Vには、0〜約200mVの値が割り当てられる。電圧Vの値
として選択される値は0よりも大きい方が好ましい。なぜならば、電池電圧全体
が依然として正である場合にも、オキシダント不足が局所的に発生すると、水素
が発生する可能性があるからである。例えば、燃料電池スタック100が約10
0mVの平均電池電圧を有する場合、カソード排出ストリームにおいて測定され
た約20ppmの水素濃度が測定され得る。従って、コントローラ105がdH
/dtが正であるという結果と、電池電圧はVを下回っているという結果とが
同時に存在すると判定した場合、これらの2つの条件の発生要因は、オキシダン
ト不足であり得る。しかし、電池電圧がVを上回っている場合、それは、カソ
ード排出において水素ガスが検出されたのは、おそらく電池逆転に起因するもの
ではないことを示す。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0101
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ウィルキンソン, デイビッド ピー. カナダ国 ブイ7ケイ 1ダブリュー4 ブリティッシュ コロンビア, ノース バンクーバー, コレマン ストリート 1391 (72)発明者 ナイツ, シァンナ カナダ国 ブイ5ジー 1エックス2 ブ リティシュ コロンビア, バーナビー, フォレスト ストリート 5376 (72)発明者 シャム, ラインホルト ドイツ国 88179 シュテッテン, ミュ ンスターリンガー ヴェク 12 (72)発明者 フレッチャー, ニコラス ジェイ. カナダ国 ブイ6アール 1エイ5 ブリ ティッシュ コロンビア, バンクーバ ー, ポイント グレイ ロード 3464 Fターム(参考) 5H026 AA06 5H027 AA06 KK31 KK54 MM04 MM09

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池システムを動作させる方法であって、該システムは
    、少なくとも1つの燃料電池を有する燃料電池電力生成サブシステムと、該燃料
    電池のカソードにオキシダントストリームを供給する機械デバイスを備えるオキ
    シダント送達サブシステムとを備え、該方法は、該機械デバイスを制御して、d
    V/d(オキシダントの化学量論)が所定の値を上回るまでオキシダントの化学
    量論を低減させることにより、寄生電力消費を低減させる工程を包含する、方法
  2. 【請求項2】 前記燃料電池は固形ポリマー電解質燃料電池である、請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記所定のdV/d(オキシダントの化学量論)の値は0.
    02ボルト以上である、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記所定のdV/d(オキシダントの化学量論)の値は、約
    0.3ボルト〜約7.0ボルトである、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記所定のdV/d(オキシダントの化学量論)の値は、電
    池電圧が閾値電圧を下回ったときに判定される、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記所定のdV/d(オキシダントの化学量論)の値は、前
    記カソードの電気化学的に活性の領域においてオキシダント不足が発生している
    ときに判定される、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記dV/d(オキシダントの化学量論)が所定の値よりも
    大きいと判定される工程は、前記カソード排出ストリーム中の水素の閾値濃度を
    検出することによって行われる、請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記所定のdV/d(オキシダントの化学量論)の値は、前
    記オキシダントの化学量論が約1.0〜約2.0の閾値より低い場合に判定され
    る、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記カソード排出ストリーム中の酸素濃度を測定してオキシ
    ダントの化学量論を計算して、これにより、該オキシダントの化学量論が前記オ
    キシダントの化学量論の閾値より低い時点を判定する工程をさらに包含する、請
    求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記所定のdV/d(オキシダントの化学量論)の値は、
    前記電池電圧の値が閾値電池電圧を下回った場合に判定され、電池電圧は、オキ
    シダントの化学量論を低減させる工程を中止する時点を判定するためにモニタリ
    ングされる、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記オキシダント送達サブシステムを制御して、電圧出力
    を所定の電圧範囲内に収まるように維持する工程をさらに包含し、該所定の電圧
    範囲は、約1.0〜約2.0のオキシダントの化学量論範囲に対応し、前記閾値
    電池電圧は、該所定の電圧範囲の下限電池電圧に対応する、請求項10に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 前記オキシダントストリームは希釈オキシダントストリー
    ムである、請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記オキシダントストリームは空気である、請求項12に
    記載の方法。
  14. 【請求項14】 動作状態が定常状態である間、前記機械デバイスを制御し
    て、オキシダントの化学量論を約1.0に維持する工程をさらに包含する、請求
    項8に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記機械デバイスは、コンプレッサ、ファン、ポンプおよ
    び送風器からなる群から選択され、オキシダントの化学量論は、前記機械デバイ
    スの速度を低下させることによって低減される、請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記オキシダントの化学量論を判定する方法は、前記カソ
    ードに向かうオキシダント供給ストリーム中の酸素濃度をモニタリングする工程
    をさらに包含する、請求項9に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記燃料電池の電力生成サブシステムからの電流出力をモ
    ニタリングする工程をさらに包含する、請求項9に記載の方法。
  18. 【請求項18】 燃料電池を動作させる方法であって、該燃料電池は、オキ
    シダントストリームの供給先であるカソードと、燃料ストリームの供給先である
    アノードとを備え、 (a)該カソードの下流においてカソード排出ストリームをモニタリングして
    、水素ガスの濃度を検出する工程と、 (b)該水素ガス濃度が第1の閾値濃度より低い場合、オキシダントの化学量
    論を低減させる工程と、 を包含する、方法。
  19. 【請求項19】 前記燃料電池は、単一の燃料電池スタックとして構成され
    た複数の燃料電池のうちの1つであり、前記カソード排出ストリームは、該複数
    の燃料電池と関連付けられた複数のカソードの下流においてモニタリングされる
    、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記水素ガス濃度が第2の閾値濃度より大きい場合、前記
    オキシダントの化学量論を増加させる工程をさらに包含する、請求項18に記載
    の方法。
  21. 【請求項21】 前記第1の閾値濃度は、前記カソード排出ストリームをモ
    ニタリングするように用いられる水素センサの検出下限である、請求項20に記
    載の方法。
  22. 【請求項22】 前記第2の閾値濃度は約20ppmの水素である、請求項
    20に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記第2の閾値濃度は前記第1の閾値濃度よりも高い、請
    求項20に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記オキシダントの化学量論は、前記カソードに供給され
    るオキシダントストリーム中のオキシダント濃度を調節することによって調節さ
    れる、請求項20に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記オキシダントの化学量論は、前記燃料電池の電力出力
    を調節することによって調節される、請求項20に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記オキシダントの化学量論は、前記カソードに供給され
    るオキシダントストリームの質量流量を調節することによって調節される、請求
    項20に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記オキシダントストリームの質量流量は、前記オキシダ
    ントストリームを前記カソードに供給する機械デバイスの速度を調節することに
    よって調節される、請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記オキシダントストリームの質量流量は、一定の量また
    は一定の割合の即時のオキシダントストリームの質量流量の分だけ調節される、
    請求項26に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記オキシダントの化学量論は、前記オキシダントストリ
    ームの質量流量を前記検出された水素ガス濃度の大きさに依存する量だけ調節す
    ることによって調節される、請求項26に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記水素ガス濃度が第2の閾値濃度より大きい場合に前記
    カソード排出ストリーム中の水素ガス濃度を低減させる工程をさらに包含し、該
    工程は、前記オキシダントストリームの質量流量を所望の質量流量の最大値と比
    較する工程を包含し、 (a)該オキシダントストリームの質量流量が該所望の質量流量の最大値より
    小さい場合、該オキシダントの質量流量を増加させ、 (b)該オキシダントの質量流量が該所望の質量流量の最大値以上である場合
    、該燃料電池の動作を中止させ、該水素ガス濃度が前記第1の閾値濃度および該
    第2の閾値濃度よりも高い第3の閾値濃度より高い場合、警告信号を生成し、該
    水素ガス濃度が該第3の閾値濃度よりも低い場合、該燃料電池を動作させ続ける
    、 請求項18に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記方法は、水素ガスの濃度が前記第1の閾値濃度と前記
    第2の閾値濃度との間にある場合、前記オキシダントの化学量論を変化させない
    工程をさらに包含する、請求項20に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記オキシダントの質量流量を増加させた後、前記オキシ
    ダントの質量流量と、前記即時の燃料電池の電力出力の所望のオキシダントの質
    量流量とを比較して、該オキシダントの質量流量が該所望のオキシダントの質量
    流量よりも高い所定の量より多い場合、警告信号を生成するか、または、該燃料
    電池の動作を停止させる工程をさらに包含する、請求項26に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記所望のオキシダントの質量流量は、ルックアップテー
    ブルから判定される、請求項30に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記モニタリング工程は、前記カソード排出ストリームの
    水素ガス濃度を継続的にモニタリングして、該水素ガス濃度が上昇しているのか
    それとも低下しているのかを判定する工程を包含し、該水素ガス濃度が第2の閾
    値濃度よりも高い場合、 該水素濃度が低下している場合、オキシダントの化学量論を実質的に一定に維
    持する工程と、 該水素濃度が上昇している場合、該オキシダントの化学量論を増加させる工程
    と、 をさらに包含する、請求項18に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記水素ガス濃度が前記第1の閾値濃度よりも高く、前記
    カソード排出ストリーム中の水素ガス濃度が上昇しており、かつ、前記オキシダ
    ントストリームが所望の質量流量の最大値で流れている場合に警告信号を生成す
    る工程 をさらに包含する、請求項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記燃料ストリームを制御して、前記警告信号が生成され
    た場合に燃料ストリーム圧力を低下させる工程をさらに包含する、請求項35に
    記載の方法。
  37. 【請求項37】 前記燃料電池の電力出力をモニタリングして、該電力出力
    が電力需要よりも小さくない場合は該燃料電池を動作させ続け、該電力出力が前
    記電力需要未満の所定の量である場合は該燃料電池の動作を停止させる工程をさ
    らに包含する、請求項36に記載の方法。
  38. 【請求項38】 電力出力を確認して、 該電力出力が電力需要よりも小さくない場合は前記燃料電池を動作させ続ける
    工程と、 該電力出力が該電力需要よりも小さい場合、警告信号を生成し、その後、該燃
    料電池を低い電力出力で動作させるかそれとも該燃料電池の動作を停止させるか
    選択する工程と、 をさらに包含する、請求項36に記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記モニタリング工程は、前記カソード排出ストリームの
    水素ガス濃度を継続的にモニタリングし、該水素ガス濃度が上昇しているのかそ
    れとも低下しているのかを判定し、該水素ガス濃度が第2の閾値濃度よりも大き
    い場合において、 該水素濃度が低下している場合、オキシダントの化学量論を一定に維持し、 燃料電池の電圧を測定し、該燃料電池の電圧を閾値電圧と比較し、 該燃料電池電圧が該閾値電圧を上回り、かつ、該水素ガス濃度が上昇してい
    る場合、該燃料ストリームの圧力を低下させ、 該燃料電池電圧が該閾値電圧より低く、該水素ガス濃度が上昇しており、か
    つ、オキシダントの質量流量が所望の最大値よりも小さい場合、該オキシダント
    の化学量論を増加させ、 該燃料電池電圧が該閾値電圧よりも小さく、該水素ガス濃度が上昇しており
    、かつ、オキシダントの質量流量が所望の最大値以上である場合、該燃料ストリ
    ームの圧力を低減させる工程、 をさらに包含する、請求項18に記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記オキシダントストリームおよび前記燃料ストリームの
    流体圧力を調整して、該オキシダントストリームと該燃料ストリームとの間の圧
    力差を増加させる工程をさらに包含する、請求項39に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記オキシダントストリームおよび前記燃料ストリームの
    流体圧力を調整して、該オキシダントストリームと該燃料ストリームとの間の圧
    力差を低下させる工程をさらに包含する、請求項39に記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記閾値電圧は約100ミリボルトである、請求項39に
    記載の方法。
  43. 【請求項43】 電力出力が電力需要より低い場合、前記燃料電池の動作を
    停止させる工程をさらに包含する、請求項39に記載の方法。
  44. 【請求項44】 前記モニタリング工程は定期的に行われる、請求項18に
    記載の方法。
  45. 【請求項45】 前記水素ガスの第2の所定の閾値濃度が検出されるまで前
    記オキシダントストリームの質量流量を低下させ、その後、該オキシダントの質
    量流量を所定の割合だけ増加させ、これにより、該オキシダントの化学量論が約
    1よりも高い所定の割合となるようにする、 請求項26に記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記所定の割合は50%未満である、請求項45に記載の
    方法。
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