JP2003515401A - サブフレームとメインフレームとを有する髭剃りヘッドを備えた髭剃り器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、少なくとも１つの刃（５）と、２つの皮膚支持部材（１１，１３）とを有する髭剃りヘッド（１）を含む髭剃りデバイスに係り、刃は、髭剃り方向Ｘに垂直に延び、皮膚支持部材は、髭剃り方向Ｘで刃の前後にそれぞれ配列され、髭剃りヘッドと処理されるべき皮膚との間に接触面を画成する。刃と皮膚支持部材は、サブフレームに搭載され、サブフレームは、メインフレームに結合され、バネ力に抗してメインフレームに対して変位可能である。本発明によれば、メインフレームは、髭剃り方向Ｘでサブフレームの前後にそれぞれ配列され接触面に実質的に延在する２つの更なる皮膚支持部材（２１，２３）を含む。結果として、皮膚面とサブフレームの皮膚支持部材との間の接触力、及びそれに伴い、刃の位置の皮膚の湾曲（ω2）は、バネ力によって略決定され、従って、皮膚面に髭剃りヘッドを押し付けることによる圧力には略依存しない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、少なくとも１つの刃と２つの皮膚支持部材とを含む髭剃りヘッドを
含む髭剃り器に係り、刃は髭剃りヘッドの髭剃り方向と垂直に延びる刃先を有し
ており、皮膚支持部材は、髭剃り方向から見て刃の前部と背後とにそれぞれ配置
され、接触面に実質的に延在しており、操作時、髭剃りヘッドは処理される皮膚
面と接触する一方で、刃及び皮膚支持部材は、サブフレームに固定され、サブフ
レームは、メインフレームに結合され、メインフレームに対して、スプリング力
に対抗して、変位することができる。

【０００２】 本発明は、更に、本発明による髭剃り器に適切に使用されることができる髭剃
りヘッドに関する。

【０００３】 冒頭で言及した種の髭剃り器は、国際出願番号A-97/26119に開示されている。
公知の髭剃り器の髭剃りヘッドは、髭剃り方向から見て２つの皮膚支持部材の間
に配置された２つの相互に平行な刃を含む。ユーザーが髭剃りヘッドを皮膚面に
置く場合、負荷される押し当て力は、皮膚面に主に２つの皮膚支持部材を介して
伝達される。結果として、皮膚面に刃によって負荷される接触力は制限され、髭
剃りヘッドを皮膚面上で髭剃り方向に移動する最中の、刃と皮膚面との間の過剰
な接触力の結果として生じうる皮膚面への損傷は、できる限り予め排除される。
公知の髭剃り器において、髭剃りヘッドのメインフレームはハンドルに取り付け
られる一方で、髭剃りヘッドのサブフレームはメインフレームに４つの機械的な
ねじりバネによって取り付けられる。結果として、髭剃りヘッドが皮膚面上を移
動するとき、サブフレームは可能な限り正確に皮膚面の表皮面に追従し、刃が可
能な限り完全に皮膚面に連続的に接触するようになる。

【０００４】 公知の髭剃り器の欠点は、刃の位置に存在し押し当て力の影響で発展する皮膚
の湾曲が、押し当て力の大きさに依存することにある。押し当て力が比較的小さ
い場合、皮膚の湾曲は比較的小さく、皮膚面の比較的限度のある平滑度しか得ら
れない。押し当て力が比較的大きい場合、皮膚の湾曲は比較的大きく、非常に平
滑な皮膚面が生じることになるが、刃と皮膚面との間の比較的大きな接触力の結
果皮膚の損傷をもたらす場合もある。結果として、公知の髭剃り器によって得ら
れる髭剃りの結果は、多分に個人差があり、特にユーザーが皮膚面に髭剃りヘッ
ドを置くときにユーザーによって負荷される押し当て力に依存している。

【０００５】 本発明の目的は、冒頭で言及した種の髭剃り器を提供することにあり、それに
よって達成される髭剃り結果が、個人差が大いに少ないものとなり、ユーザーが
皮膚面に髭剃りヘッドを置くときに負荷される押し当て力への依存性がより大き
く減少されたものとなる。

【０００６】 この目的を達成するため、本発明による髭剃り器は、メインフレームが、髭剃
り方向でサブフレームの前後にそれぞれ配列され、接触面に実質的に延在する２
つの更なる皮膚支持部材を含むことを特徴とする。ユーザーが本発明による髭剃
り器を皮膚面に置く場合、負荷された押し当て力は、２つの更なる皮膚支持部材
を介して皮膚面に伝達される。押し当て力の結果、２つの更なる皮膚支持部材間
の皮膚の湾曲が発展するので、２つの更なる皮膚支持部材間の皮膚の湾曲は、サ
ブフレームの２つの更なる皮膚支持部材によっても支持され、サブフレームは、
メインフレームに対して、皮膚の湾曲の影響により、バネ力に抗して、バネ力が
サブフレーム上の皮膚面によって負荷される接触力と略平衡状態となる釣り合い
位置まで、移動させされる。髭剃りヘッドは、好ましくは、バネ力を負荷する手
段を含み、バネ力は、皮膚の湾曲が通常の値のとき、メインフレームに対するサ
ブフレームの位置とは、可能な限り少なく依存する。結果として、皮膚面がサブ
フレームの皮膚支持部材によって釣り合い位置で支持される支持力であって、バ
ネ力の大きさによって決定される支持力が、２つの更なる皮膚支持部材間の皮膚
の湾曲とは可能な限り少なく依存し、従って負荷される押し当て力とは可能な限
り少なく依存することが、達成される。サブフレームの２つの皮膚支持部材間、
即ち刃の位置にある皮膚の湾曲が、サブフレームの皮膚支持部材の支持力によっ
て決定されるので、刃の位置にあるこの皮膚の湾曲も、負荷される押し当て力に
可能な限り少なく依存し、それに伴い実現される髭剃りの結果も、負荷される押
し当て力に可能な限り少なく依存する。

【０００７】 本発明による髭剃り器の特定の実施態様は、バネ力が接触面に向けられており
、サブフレームが、髭剃りヘッドが皮膚面に接触しない状態において、バネ力の
影響によりメインフレームのストッパーに当接することを特徴とする。ストッパ
ーを用いることによって、上記状態において、バネ力が、サブフレームの２つの
皮膚支持部材間の所望の皮膚の湾曲によって決定される所定の所望値を有するこ
とが、構造的に単純な態様で達成される。

【０００８】 本発明による髭剃り器の更なる実施態様は、サブフレームが、メインフレーム
に、機械的なスプリングユニットによって、固定され、メインフレームに対して
、２つの直交する回転軸まわりに少なくとも回転可能であり、２つの回転軸に垂
直な方向に変位可能であり、それによって、スプリングユニットを変形させるこ
とを特徴とする。結果として、髭剃りヘッドが皮膚面上を移動するとき、サブフ
レームは、皮膚面の表面形状に非常に正確に追従し、刃が、皮膚と完全に接触し
た状態に、若しくは略完全に接触した状態に、留まって効果的な髭剃り処理を生
むようになる。

【０００９】 本発明による髭剃り器の更なる実施態様は、スプリングユニットが、中央部位
と、互いに離れて向けられ、髭剃り方向と略垂直方向に、中央部位からそれぞれ
伸張し、コーナー付近の位置でサブフレームをそれぞれ支持するリーフスプリン
グの２つの対とを含むことを特徴とする。結果として、スプリングユニットの構
造は、簡易であり、中央部位及びリーフスプリングの２つの対は、単一の部品と
して、例えば単一の板金から製造可能である。リーフスプリングの２つの対を適
用することによって、サブフレームが、メインフレームに対して、接触面に対し
て略平行に広がる仮想面上の２つの直交する回転軸まわりに回転することが可能
であり、サブフレームを接触面に略垂直方向に変位させることが可能である。

【００１０】 本発明による髭剃り器の特定の実施態様は、球形に階層的に造形された支持要
素が、スプリングユニットの上記中央部位に、上記スプリングユニットが上記メ
インフレームに着座する手段として設置されたことを特徴とする。球形に階層的
に造形された支持要素を使用することによって、２つの直交する回転軸まわりの
メインフレームに対する回転能力が改善される。

【００１１】 本発明による髭剃り器の更なる実施態様は、髭剃りヘッドにバネ力を調整する
手段を設置されたことを特徴とする。バネ力は、上記手段によって調整できるの
で、サブフレームの皮膚支持部材間にある皮膚の湾曲だけでなく、皮膚面によっ
て負荷されるサブフレームへの接触力も、調整可能である。これによって、髭剃
り器のユーザーが、バネ力を所望のレベル若しくは最適なレベルに設定すること
が可能となる。

【００１２】 本発明による髭剃り器の更なる実施態様は、メインフレーム、及び／又はサブ
フレームに、髭剃り方向で刃先の前に配列された、皮膚を伸ばす皮膚平滑化部材
が、設置されたことを特徴とする。皮膚平滑部材を用いることによって、サブフ
レームの２つの皮膚支持部材間の皮膚の湾曲、及び／又は、メインフレームの２
つの更なる皮膚支持部材間の皮膚の湾曲が制限され、皮膚面とハードウェアとの
間の接触による過剰な皮膚の湾曲の場合に起こりうる皮膚の損傷及び切り傷が、
可能な限り排除されるようになる。更に、皮膚平滑化部材は、皮膚支持部材とし
て使用でき、髭剃り器の部品数の低減がもたらされることになる。

【００１３】 本発明による髭剃り器の特定の実施態様は、メインフレーム、及び／又はサブ
フレームに、髭剃り補助具を含む皮膚接触部材が設置されたことを特徴とする。
皮膚接触部材を用いることによって、髭剃りの快適性が向上される。髭剃り補助
具は、例えば髭剃りヘッドと皮膚面との間の摩擦力を低減する皮膚用潤滑剤を含
む。髭剃り補助具は、皮膚接触部材に永久的に存在してよく、或いは、皮膚接触
部材が皮膚に接触するときに分泌されてもよい。皮膚接触部材は、更には皮膚支
持部材として機能してよく、髭剃り器に使用される部品点数の低減がもたらされ
ることになる。

【００１４】 本発明のこれらの局面や他の局面は、後述する実施例を参照すると、明らかに
なり解明されるだろう。

【００１５】 図１に示された本発明による髭剃り器の実施例は、湿式の髭剃り器であり、図
示されていない結合用の機構によってハンドル３に脱着可能に結合された髭剃り
ヘッド１を含む。髭剃りヘッド１は、３つの相互に平行な刃５を格納し、刃のそ
れぞれは、髭剃りヘッドの髭剃り方向Ｘと垂直に延びる刃先７を備える。図１及
び図２に示すように、刃５は、髭剃りヘッド１のサブフレーム９に固定される。
２つの皮膚支持部材１１，１３も、サブフレーム９に固定され、皮膚支持部材も
髭剃り方向Ｘと垂直に延び、髭剃り方向Ｘから見て刃５の前後にそれぞれ配設さ
れる。皮膚支持部材１１，１３のそれぞれは、髭剃りヘッド１が操作時に処理さ
れるべき皮膚面に接触する仮想の接触面１７で実質的に広がる皮膚支持面１５を
含む。更なる皮膚支持部材２１，２３は、上記接触面１７で同様に実質的に広が
る皮膚支持面２５を含む。

【００１６】 図２に示すように、サブフレーム９は、メインフレーム１９に、機械的なスプ
リングユニット２７によって結合される。メインフレーム１９、サブフレーム９
、及びスプリングユニット２７は、図３において、髭剃りヘッドの個別の部品と
して示される。図３に示すように、スプリングユニット２７は、中央部位２９と
、リーフスプリング３１，３３の対、及び３５，３７の対とを含む。中央部位２
９は、髭剃り方向Ｘと略平行に伸張するストリップ３９と、ストリップ３９の第
１の端部４１から髭剃り方向Ｘと略垂直に略反対方向に伸張するリーフスプリン
グ３１，３３と、ストリップ３９の第２の端部４３から髭剃り方向Ｘと略垂直に
略反対方向に伸張するリーフスプリング３５，３７とを含む。スプリングユニッ
ト２７は、従って単純な構造であり、一枚の板金から、単一の一体的な部品とし
て製造できる。ストリップ３９の２つの端部４１，４３は、メインフレーム１９
に配設された２つの定着用カム４５に、結合される。２つの定着用カム４５は、
図２の断面に示されるが、図３においては、２つの定着用カム４５のうちの一の
みが示される。リーフスプリング３１，３３，３５，３７のそれぞれは、端部４
７を有し、４箇所のコーナー４９のうちの一のそばでサブフレーム９をそれぞれ
支持する。図２に示すように、髭剃りヘッド１が処理されるべき皮膚面に接触し
ていない状態では、サブフレーム９は、スプリングユニット２７のリーフスプリ
ング３１，３３，３５，３７によって負荷される弾性的なプリテンションＦｓ（
予め付与された張力）の影響で、メインフレーム１９のストッパー５１に接して
留まり、プリテンションＦｓは、スプリングユニット２７の中央部位２９から見
て接触面１７への方向に向いている。

【００１７】 ユーザーが本発明による髭剃り器の髭剃りヘッド１を処理されるべき皮膚面上
に置く場合、ユーザーは髭剃りヘッド１上にハンドル３を介して押し当て力を負
荷するが、押し当て力の大きさは多分に個人差のあるものである。髭剃りヘッド
１の上述した構造の結果として、本発明による髭剃り器を使用することによって
得られる髭剃り結果及び快適性は、押し当て力の大きさとは独立しており、若し
くは僅かに依存するだけである。メインフレーム１９は更なる皮膚支持部材２１
，２３を備えるので、負荷された押し当て力Ｆｐは、図４に概略的に示されるよ
うに、皮膚面５３に更なる皮膚支持部材２１，２３を介して大きく伝達され、更
なる皮膚支持部材２１，２３の間に皮膚の湾曲ω1を生み、その大きさは押し当
て力Ｆｐの大きさに依存する。皮膚の湾曲ω1の結果として、メインフレーム１
９の更なる皮膚支持部材２１，２３の間の皮膚面５３も、押し当て力Ｆｐと比較
すると小さい力である接触力Ｆｃを以って、サブフレーム９の皮膚支持部材１１
，１３に接して留まり、接触力Ｆｃの結果、皮膚支持部材１１，１３の間に、即
ち刃５の位置に、皮膚の湾曲ω2が形成される。サブフレーム９は、メインフレ
ーム１９に、スプリングユニット２７によってメインフレーム１９に固定される
ので、サブフレーム９は、スプリングユニット２７のプリテンションＦｓに抗し
た接触力Ｆｃの影響で、メインフレーム１９に対して変位される。結果として、
皮膚面５３は緩やかになり、接触力ＦｃはプリテンションＦｓと略同一の値まで
減少し、サブフレーム９がメインフレーム１９に対して釣り合い位置を取るよう
になる。リーフスプリング３１，３３，３５，３７は、好ましくは、押し当て力
Ｆｐが通常値のときにサブフレーム９がメインフレーム１９に対して限られた距
離だけ変位するように、寸法を決定され予め圧縮され、かかる変位の結果、プリ
テンションＦｓが変化しないか、若しくは限られた量だけ変化するようにする。
メインフレーム１９に対するサブフレーム９の変位から生じる押し当て力Ｆｐが
通常値のとき、接触力Ｆｃが略一定のプリテンションＦｓの所定値と略同一値で
あるとみなされ、サブフレーム９の釣り合い位置での接触力Ｆｃが押し当て力Ｆ
ｐに略依存しないようにする。サブフレーム９の皮膚支持部材１１，１３の間の
皮膚の湾曲ω2は接触力Ｆｃによって決定されるので、皮膚の湾曲ω2も、サブフ
レーム９の釣り合い位置において、押し当て力Ｆｐから独立している。髭剃り結
果及び髭剃りの快適性は刃５の位置での皮膚の湾曲ω2によって実質的に決定さ
れるので、髭剃り結果及び髭剃りの快適性の双方は、押し当て力Ｆｐに依存して
いないか、或いは僅かに依存しているだけである。

【００１８】 図２及び図３に示すように、メインフレーム１９の更なる皮膚支持部材２１は
、髭剃り方向Ｘから見て刃５の前に配設されているが、ゴム種の材料から製造さ
れ、皮膚面と接触において比較的高い摩擦係数を有する皮膚平滑化部材となるべ
く具現化される。かかる皮膚平滑化部材は湿式の髭剃り器において通常的に使用
され、髭剃りヘッド１が皮膚面上で移動しているとき、更なる皮膚支持部材２１
，２３の間にある皮膚の湾曲を制限する。結果として、可能な限り一定である皮
膚の湾曲が、更なる皮膚支持部材２１，２３の間で得られ、髭剃り器が信頼性の
ある安全な方法で作動するようになり、皮膚の損傷及び切り傷が排除されるよう
になる。更なる皮膚支持部材２１も皮膚平滑化部材としての役割をするので、髭
剃り器の構造の単純化が得られる。メインフレーム１９は、更なる皮膚支持部材
２１に代わって、髭剃り方向Ｘから見てサブフレーム９の前に配設される分離し
た皮膚支持部材と分離した皮膚平滑化部材とを備えても良いということを注意さ
れたい。更に、皮膚支持部材１３に隣接するサブフレーム９も、髭剃り方向Ｘか
ら見て刃５の前に配設された分離した皮膚平滑化部材を備えてもよく、或いは、
皮膚平滑化部材として役割をもする皮膚支持部材を備えてもよい。本発明は、サ
ブフレーム９のみが、髭剃り方向Ｘから見て刃５の前に配設された皮膚平滑化部
材を含むような実施態様を含む。

【００１９】 図２及び図３も、メインフレーム１９の更なる皮膚支持部材２３が、髭剃りヘ
ッド１と皮膚面との間の摩擦力を低減する皮膚用潤滑剤、若しくはスキンローシ
ョンのような髭剃り補助具を含む皮膚接触部材であるべく具現化されるのを示す
。髭剃り補助具を含むかかる皮膚接触部材は、湿式の髭剃り器において通常的に
使用されており、髭剃りの快適性を向上する。更なる皮膚支持部材２３も皮膚接
触部材として機能するので、髭剃り器の構造の単純化が得られる。メインフレー
ム１９は、更なる皮膚支持部材２３に代わって、分離した皮膚支持部材と分離し
た皮膚接触部材とを備えてもよいということを注意されたい。更に、皮膚支持部
材１３に隣接する分離したサブフレーム９も、分離した皮膚接触部材を備えてよ
く、或いは、皮膚接触部材としても機能する皮膚支持部材を備えてもよい。本発
明は、サブフレーム９のみが皮膚接触部材を含むような実施態様も含む。

【００２０】 スプリングユニット２７を用いることによって、サブフレーム９は、メインフ
レームに対して、上述されたように接触面１７と略垂直方向に変位することがで
きるだけであり、図３に示された相互に垂直であって一定面１７と略平行な方向
に向けられた２つの回転軸５５，５７のまわりで、メインフレーム１９に対して
同様に回転することができるだけである。髭剃り方向Ｘと略平行に延びる回転軸
５５まわりで回転することが可能であることにより、リーフスプリング３１，３
５、及び３３，３７が反対方向に曲がるように引き起こされる。刃先７と略平行
に延びる回転軸５７まわりで回転することが可能であることにより、リーフスプ
リング３１，３３の、リーフスプリング３５，３７と反対方向に曲がることが引
き起こされる。このように、髭剃りヘッド１を皮膚面上で移動させるとき、刃５
を備えたサブフレーム９が皮膚面の表面形状に最大限追従することが達成される
。従って、刃５の最も大きな最大限の部分が連続的に皮膚面に接触することが確
保されて、最も効果的な髭剃り方法を生むことになる。

【００２１】 上述の本発明による髭剃り器のプリテンションＦｓの所定される略一定の値は
、例えば、サブフレーム９の２つの皮膚支持部材１１，１３の間の所望の皮膚の
湾曲が、皮膚面の平均のタイプに対して得られるように、決定されるといった、
設計パラメーターを形成する。図５は、ユーザーがプリテンションを調整できる
手段が設置された、本発明による髭剃り器の他にとり得る実施態様の髭剃りヘッ
ド１’に含まれる多数の部品を示す。図５において、図３に示す髭剃りヘッド１
の部品と対応する髭剃りヘッド１’の部品は、対応する参照符号によって指示さ
れる。これ以下、髭剃りヘッド１’と髭剃りヘッド１との間の多数の相違点のみ
が議論される。髭剃りヘッド１’は、中央部位５９と、リーフスプリング３１’
，３３’、及び３５’，３７’の２つの対とを有するスプリングユニットを含む
。中央部位５９は、髭剃り方向Ｘと略平行に延びる２つのストリップ６１，６３
を含む。リーフスプリング３１’，３３’は、ストリップ６１の第１の端部６５
とストリップ６３の第１の端部６７とから、反対方向であって髭剃り方向Ｘと略
垂直方向に、それぞれ伸張する一方で、リーフスプリング３５’，３７’は、ス
トリップ６１の第２の端部６９とストリップ６３の第２の端部７１とから、反対
方向であって髭剃り方向Ｘと略垂直方向に、それぞれ伸張する。スプリングユニ
ット２７のように、スプリングユニット２７’は、単一の一体部品として単一の
板金から製造でき、支持要素７５は、例えばスタンピング工程によって、ブリッ
ジ部７３内に設置されている。搭載状態では、支持要素７５は、摺動部材７９上
に刃先７と平行な方向から見て相互に対して段差が設けられるように設置された
支持面７７のうちの一の面上に、着座する。リーフスプリング３１’，３３’，
３５’，３７’のそれぞれは、サブフレーム９を４つのコーナーのそれぞれの一
のそばで支持する端部４７’を有する。髭剃りヘッド１’が処理されるべき皮膚
面に接触しない状態において、サブフレーム９は、スプリングユニット２７’の
リーフスプリング３１’，３３’，３５’，３７’によって負荷される弾性的な
プリテンションの影響で、メインフレーム１９のストッパー５１に係合する。摺
動部材７９は、刃先７と平行な方向に、２つのガイド用部材８１，８３によって
、メインフレーム１９の２つのガイド用部材８５上を可動式にガイドされる。上
記ガイド用部材８５のうちの一部材のみが、図５に示される。ユーザーがメイン
フレーム１９に対して摺動部材７９を移動させる場合、スプリングユニット２７
’の支持要素７５は摺動部材７９の異なる支持面７７上に着座するようになり、
リーフスプリング３１’，３３’，３５’，３７’によって負荷されるプリテン
ションの変化をもたらす。このように、支持面７７を備えた摺動部材７９が上記
プリテンションを調整する上記手段を形成する。上記手段には、支持面７７のい
ずれかの上で支持要素７５をロックする従来的な手段、とりわけ公知の手段が設
置されてよい。プリテンションが、皮膚支持部材１１，１３間の皮膚の湾曲だけ
でなく、皮膚面とサブフレーム９の皮膚支持部材１１，１３との間の接触力をも
決定するので、ユーザーは最適な値若しくは個人的に好ましい値を得るべく、摺
動手段７９によってサブフレーム９の皮膚支持部材１１，１３間のプリテンショ
ンを調整することができる。スプリングユニット２７’は、摺動部材７９に、球
形に階層的に造形された支持要素７５により着座するので、回転軸５５，５７ま
わりのメインフレーム１９に対するサブフレーム９の回転自由度、及びそれゆえ
髭剃りヘッド１’の表面形状追従能力は、実質的に増加される。

【００２２】 本発明は、サブフレームがメインフレームに異なる方法で、即ち上述されたス
プリングユニット２７，２７’以外によって結合されるような実施態様、及び／
又は、サブフレームがスプリングユニット２７，２７’の上述されたプリテンシ
ョン以外の種のスプリング力に抗してメインフレームに対して変位されることが
できるような実施態様を更に含むことを注意されたい。かかる他にとり得る実施
態様の例は、スプリング力が、サブフレームとメインフレームとに、それぞれ固
定された永久磁石であって、サブフレームの磁石とメインフレームの磁石とが互
いに反発する永久磁石システムの磁力であるような実施態様である。かかる他に
取りうる実施態様において、サブフレームは従来のガイド手段によって、メイン
フレームに対して可動式にガイドされる。

【００２３】 本発明は、メインフレームには、サブフレームに対するストッパーが設置され
ておらず、髭剃りヘッドが皮膚面と接触しない状態において、機械的なスプリン
グユニットがプリテンションから略解放されているような実施態様を更に含むこ
とを更に注意されたい。かかる実施態様において、サブフレームの皮膚支持部材
は、皮膚面上に無視できる小さい接触力のみを負荷し、無視できる小さな皮膚の
湾曲がサブフレームの皮膚支持部材間に形成される。

【００２４】 本発明は、髭剃りヘッドがハンドルから取り外しできず、及び／又は髭剃りヘ
ッドが異なる数の刃、例えば１若しくは２個の刃を含むような実施態様を更に含
むことを更に注意されたい。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による髭剃り器の実施例を示す図である。

【図２】 図１のラインII−IIでカットされた髭剃り器の髭剃りヘッドの断面図である。

【図３】 図２による髭剃りヘッドに含まれる多数の部品を示す図である。

【図４】 髭剃りヘッドが皮膚面と接触した状態での図２による髭剃りヘッドを示す図で
ある。

【図５】 本発明による髭剃り器の他にとり得る実施例の髭剃りヘッドに含まれる多数の
部品を示す図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 サントハーヘンス ファン エイベルヘ ン，ローベルト アー オランダ国，5656 アーアー アインドー フェン，プロフ・ホルストラーン ６ (72)発明者 プラフト，ヨハン オランダ国，5656 アーアー アインドー フェン，プロフ・ホルストラーン ６ (72)発明者 ザイデルファールト，ヤスペル オランダ国，5656 アーアー アインドー フェン，プロフ・ホルストラーン ６

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも１つの刃と２つの皮膚支持部材とを含む髭剃りヘ
   ッドを含み、上記刃は、上記髭剃りヘッドの髭剃り方向に対して垂直方向に延び
   る刃先を有し、上記皮膚支持部材は、上記髭剃り方向で上記刃先の前後にそれぞ
   れ配設され、接触面に実質的に延在する、髭剃り器であって、 操作時、上記髭剃りヘッドが処理されるべき皮膚面と接触するが、上記刃先及
   び上記皮膚支持部材は、メインフレームに結合し上記メインフレームに対してバ
   ネ力に抗して変位することができるサブフレームに、固定されており、 上記メインフレームは、上記髭剃り方向で上記サブフレームの前後にそれぞれ
   配列され上記接触面に実質的に延在する２つの更なる皮膚支持部材を、含むこと
   を特徴とする、髭剃り器。
2. 【請求項２】 上記バネ力は、上記接触面に向けられ、上記髭剃りヘッドが
   上記皮膚面に接触しない状態のとき、上記サブフレームは、上記メインフレーム
   のストッパーに、上記バネ力の影響により当接することを特徴とする、請求項１
   記載の髭剃り器。
3. 【請求項３】 上記サブフレームは、上記メインフレームに、機械的なスプ
   リングユニットによって、固定され、上記メインフレームに対して、２つの直交
   する回転軸まわりに少なくとも回転可能であり、上記２つの回転軸に垂直な方向
   に変位可能であることにより、上記スプリングユニットを変形させることを特徴
   とする、請求項１記載の髭剃り器。
4. 【請求項４】 上記スプリングユニットは、中央部位と、互いに離れて向け
   られ、上記髭剃り方向と略垂直方向に、上記中央部位からそれぞれ伸張し、コー
   ナー付近の位置で上記サブフレームをそれぞれ支持するリーフスプリングの２つ
   の対とを含むことを特徴とする、請求項３記載の髭剃り器。
5. 【請求項５】 上記スプリングユニットの上記中央部位には、上記スプリン
   グユニットが上記メインフレームに着座するための、球形に階層的に造形された
   支持要素が備えられたことを特徴とする、請求項４記載の髭剃り器。
6. 【請求項６】 上記髭剃りヘッドに、上記バネ力を調整する手段が備えられ
   たことを特徴とする、請求項１記載の髭剃り器。
7. 【請求項７】 上記メインフレーム、及び／又は上記サブフレームに、上記
   髭剃り方向で上記刃先の前に配列された皮膚平滑化部材が、設置されたことを特
   徴とする、請求項１記載の髭剃り器。
8. 【請求項８】 上記メインフレーム、及び／又は上記サブフレームに、髭剃
   り補助具を含む皮膚接触部材が設置されたことを特徴とする、請求項１記載の髭
   剃り器。
9. 【請求項９】 請求項１乃至８のうちのいずれかの髭剃り器において、適切
   に使用できる髭剃りヘッド。