JP2003515310A - 多孔質の無機質シェルを有するカプセル - Google Patents

多孔質の無機質シェルを有するカプセル

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JP2003515310A JP2000579202A JP2000579202A JP2003515310A JP 2003515310 A JP2003515310 A JP 2003515310A JP 2000579202 A JP2000579202 A JP 2000579202A JP 2000579202 A JP2000579202 A JP 2000579202A JP 2003515310 A JP2003515310 A JP 2003515310A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、無機質シェルと液状コアとからなり、少なくとも1種の活性な生物学的物質が不動化されている無機質カプセルに関する。また、本発明はこのカプセルの製造方法及びその使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、多孔質の無機質シェルを有し、1種又はそれ以上の活性な生物学的
物質が液状媒体中で不動化されている新規なカプセルに関する。
【0002】 一般に、活性物質を不動化させるための技術は、それが周囲媒体中に自由に移
動するのを抑制すること、好ましくは妨害することに向けられる。 二つの一般的な不動化方法がある。 第一の方法は、不動化させようとする活性物質を支持体型の表面に、吸着(イ
オン型の相互作用、ファンデルワールス力による結合)か、共有結合か又は中間
化合物のいずれかにより結合させることからなる。 他方、第二の方法は、活性物質を固体又は多孔質のマトリックス、例えば安定
化ゲルによって物理的に保持することに向けられる。 第二の方法は、例えば、細胞又は酵素のような活性な生物学的物質を不動化さ
せるために広く使用されている。考慮中の活性な生物学的物質は、重合体マトリ
ックス内に最も普通に物理的にカプセル封入される。
【0003】 カプセル化用物質は、事実、以下のいくつかの要件を満たすべきである。 ・それは、構造の安定性及び不動化された活性物質の活性を確実にさせる方向に
寄与するべきである。 ・それは、不動化された活性物質の拡散及び適当ならばそれと周囲媒体との交換
を抑制するのに十分な多孔性を有するべきである。 ・それは、適当ならば不動化された活性物質の再使用を可能にさせるべきである
【0004】 このタイプの不動化を実施するのに最も普通に使用される物質は、親水コロイ
ドゲルである。これらのゲルの例としては、特に、アルギン酸塩及びカラジーナ
ンのような天然のゲルが挙げられる。しかし、合成系のその他の重合体ラテック
ス、例えばポリアクリルアミドを主体としたものも開発されている。 このタイプのカプセル化は、一般に、不動化させようとする活性物質を懸濁液
の形で、カプセル化用物質の先駆物質の水溶液に添加することによって得られる
。次いで、先駆物質溶液が、一般的に分散によって液滴に変換される。最後に、
これらの液滴は、活性物質がその中に重合か又は任意の他のタイプの架橋によっ
て捕捉されているビーズの形で安定化される。
【0005】 また、酵素を無機性の多孔質構造にカプセル封入することが提案された。ここ
で選択されるカプセル化技術は、ゾル−ゲル技術に関する。このカプセル化方法
によれば、金属アルコキシドの加水分解及び重縮合が水中で又は水性アルコール
媒体中で開始され、酵素がその中に分散され、次いで生じた組成物がゲル化され
、次いで乾燥される。
【0006】 アルギン酸塩又はカラジーナン型の天然のゲルを主体とした有機質マトリック
スと比べて、無機質マトリックスは特に有益である。その機械的抵抗性が相当に
増大される。それらは、一般に、親水性を有し、また良好な溶媒安定性及びpH
安定性も有する。更に、それらは、例えばアルギン酸塩を主体とした有機質マト
リックスとは異なって、濃塩水媒体中で安定である。 しかし、正に有機質マトリックスカプセル化系と同じように、これらの無機質
マトリックスは、液状媒体中に保存する必要がある活性な生物学的物質を包装す
るのに好適ではない。更に、これらの系の多孔質の低さは、そのマトリックス性
のために、活性な生物学的物質の成長並びにその活性の保持にとって障害となる
【0007】 詳しくは、本発明の主題は、事実、活性な生物学的物質をその構造及び活性の
保存並びにその内部での発達を助成する液状環境に保存させると同時に周囲媒体
のために受け得るどんな分解に対しても有効に保護できることを可能にさせる限
りにおいて、特に有益である新規なカプセル化方法を提供することである。
【0008】 従って、本発明の主題は、無機質シェルと液状コアとからなり、その中に少な
くとも1種の活性な生物学的物質が不動化されている無機質カプセルである。
【0009】 本発明のために、用語“活性な生物学的物質”とは、その生物学的活性の故に
産業上の価値のあるあらゆる分子、細胞又は生物をカバーすることを意図する。 これらの活性な生物学的物質を例示すれば、特に、細胞状生物、例えば、細菌
、酵母、菌類及び藻類のような微生物、動物又は植物起源の細胞、酵素又は例え
ば抗体のような蛋白質が挙げられる。 それらは更に好ましくは生きている生物又は細胞である。 生物学的に活性な分子の例としては、特に、酵素、例えば、ヒドロラーゼ、ヌ
クレアーゼ、オキシダーゼ、プロテアーゼ、イソメラーゼ及び類似の酵素が挙げ
られる。 それらは、特に、アルコールデヒドロゲナーゼ、オキシゲナーゼ及びグルコー
スデヒドロゲナーゼのようなオキシドレダクターゼ、D−グルタミルトランスフ
ェラーゼのようなトランスフェラーゼ、フマラーゼ及びアスパルターゼのような
リアーゼ、リパーゼ、ニトリルヒドラタ−ゼ、ラクターゼ及びアシラーゼのよう
なヒドロラーゼ、またイソメラーゼであることができる。また、それらは、シト
クロームC、ヘモグロビン、ミオグロビン、トランスフェリン又はスーパーオキ
シドデイスムターゼ型の蛋白質又は蛋白質複合体、或いは抗体であることができ
る。 細菌の例としては、特に、乳酸菌及び環境菌が挙げられる。
【0010】 上述した在来のカプセル化系とは異なって、本発明の場合には、活性な生物学
的物質は、マトリックス内に分散された形で吸収されず、無機質シェルによって
周囲媒体から単離された液状媒体に濃縮される。
【0011】 本発明のために、用語“液状媒体”とは、活性な生物学的物質の活性と構造及
び(又は)生存並びに適当ならば内部での発達を確実にさせることができる媒体
であって、液のような液体状であるものを意味するものとする。それ自体では、
このものは、シェルの形の媒体と関連するアルギン酸塩又はカラジーナン型の媒
体とは異なる。 特に、それは、不動化された活性な生物学的物質の自然の生物学的媒体である
ことができる。一般的は、この液状生物学的媒体は水性媒体であるか又はこれか
ら誘導される。 勿論、この液状媒体は、不動化された活性な生物学的物質の活性と構造及び(
又は)生存の保存並びに適当ならばその内部での発達のために要求され得る微量
の元素、糖類、塩類及び任意のその他の栄養剤により緩衝され及び(又は)補給
され得る。 これらの活性物質は、それらの水溶性に応じて、液状媒体に可溶化されるか又
は分散される。
【0012】 本発明の方法により得られる無機質シェルは、液状媒体とこれが含有する活性
物質とを有効に保護し並びに場合によりカプセルの周囲媒体との交換を可能にさ
せるという二重の利点を有する。これは、特に、本発明に従って得られる無機質
カプセルの多孔性の度合を調節することによって実施される。
【0013】 本発明の第一の別法によれば、得られる無機質カプセルは非多孔質であること
ができる。この特異性は、その周囲媒体に関して、少なくとも1種の活性な生物
学的物質を組み入れる液状媒体の有効な保護を与えようと望むときに特に有益で
ある。界面重合により得られ且つ無機質シェルよりなるマイクロカプセルとは異
なって、本発明に従って得られるカプセルは、そのシェルの無機質性のためにも
っと機械的に、化学的に抵抗性であり、耐熱性である。この特定の場合には、水
性媒体及び更にこれが含有する活性物質は、一般にカプセルの分割により又はそ
の誘発された分解によって放出される。
【0014】 本発明の第二の別法によれば、得られるカプセルは多孔質であることができ、
この多孔性は制御することができる。このことは、液状媒体とこれが含有する活
性物質とを保護することの他に、該カプセルの周囲媒体との交換を可能にさせる
ことを望むときに有意義な利点である。 事実、この多孔性の調節と同様にカプセルの大きさの調節は、主として無機質
シェルを構成する無機物質の選定、又は更に詳しくはこの物質の先駆物質の選定
によって達成される。本発明のこの観点は以下に詳細に検討する。
【0015】 従って、本発明は、これが不動化された活性物質の内部での発達と適合でき且
つ不動化された活性物質の種類及び量の関数として調節できる信頼性のある包装
法を提供する限りにおいて、特に有益である。 不動化された活性物質の自然の生物学的媒体であり得る液状媒体のカプセル中
での保存は、該活性物質の保持された機能を保証するものであるが、この機能は
例えば代謝産物の産生を生じさせようし又は酵素的なものであろう。
【0016】 本発明のカプセルのシェルの無機質性が周囲媒体に関して活性な生物学的物質
のための有効な保護障壁を構成し、同時に適当ならばこの媒体との交換を可能に
させる。
【0017】 カプセルの大きさは制御可能であり、それはカプセル封入しようとする活性物
質の大きさ又はこれらの活性な生物学的物質の数に結び付いた拘束要因の関数と
して調節することができる。 最後に、本発明と関連して、このカプセルは、該活性物質の一体性に影響しな
いように十分に穏やかである操作条件下で製造される。事実、不動化しようとす
る活性物質は、包装されている間に、それに有害であろう温度や適当な場合には
pH値に曝されることはない。
【0018】 無機質シェルの組成に関しては、それは、少なくとも1種のアルミニウム、珪
素、ジルコニウム及び(又は)遷移金属の酸化物及び(又は)水酸化物よりなる
。 用語“遷移金属”とは、更に特定すれば、スカンジウムから亜鉛までの第4周
期の金属を意味するものとするが、勿論それらは意図された用途にとって無害で
あるという点で適合できることを条件とする。それは、特にチタン、マンガン、
鉄、コバルト、ニッケル又は銅の酸化物及び(又は)水酸化物である。 勿論、この無機質シェルは、異なった種類の酸化物及び(又は)水酸化物を含
むことができる。 本発明のためには珪素、アルミニウム、チタン及びジルコニウムの酸化物及び
(又は)水酸化物が特に好適である。 本発明の好ましい態様によれば、カプセルは、少なくとも1種の珪素酸化物を
主体とした無機質シェルを含む。
【0019】 一般に、本発明に従うカプセルの大きさは、1〜数10μmの間であることが
できる。これらのカプセルのシェルを構成する無機物質の粒子の大きさはそれ自
体1〜200nmであることができる。 特に、無機質シェルの厚みに関しては、それは1〜200nmであることがで
きる。
【0020】 また、これらのカプセルは、カプセルの保持率パラメーターを導入することに
よって無機質シェルが保持する液状媒体の量により特徴づけることもできる。こ
れは、カプセル内に含有された液状媒体の質量と無機質シェルの質量との比率に
相当する。
【0021】 シェルがあまりにも多孔質であるときは、カプセルの保持率は低い。無機質シ
ェルを構成する物質より作った粒子の大きさとまたシェルの厚みも設定すること
によってカプセルの保持率を変化させることが可能である。
【0022】 また、本発明の主題は、本発明に従う無機質カプセルを製造するのに使用でき
る方法にあり、この方法は、 1)少なくとも1種の活性な生物学的物質を含有する液状媒体を、この液状媒体
と不混和性である第二の相内で乳化させてその中に液滴の形で分散させるように
し、 2)このようにして得られた逆エマルジョン中で、少なくとも1種の加水分解性
で且つ重縮合性のジルコニウム、珪素アルミニウム及び(又は)遷移金属化合物
を、相当する酸化物又は水酸化物よりなる沈殿の形成を助成する温度及び圧力下
に接触させるようにし、 3)このようにして形成された無機質カプセルを回収し、場合により、それを乾
燥する ことを含み、しかも第二工程における無機質沈殿の形成が、エマルジョン中に存
在していて形成された該沈殿の無機質粒子の付着を該液滴と第二の相との界面に
濃縮させ且つ該液滴内に拡散するのを有効に妨げることができる両親媒性界面活
性剤の存在下に実施されることを特徴とする。
【0023】 本発明に従って提供される両親媒性界面活性剤系は、液滴の中心に向かう無機
粒子の自然の拡散現象を妨害させるという利点を有する。 本発明のためには、用語“両親媒性界面活性剤系”とは、単一の化合物であっ
て二つの領域が共存し、この二つの領域が非常に異なった溶解度を有し且つ互い
に無関係に挙動するように十分に離間されているようなものか、或いは非常に異
なった溶解度を有する少なくとも2種の化合物の組合せ、例えば、性質が親水性
である第一化合物と性質が疎水性である第二化合物との組合せのいずれかを意味
するものと理解される。一般に、これらの二つの領域又は化合物は、それぞれ、
少なくとも1個の親水基及び性質が疎水性である1個以上の長鎖を含む。
【0024】 従って、本発明に従って使用される界面活性剤系は、第二工程、即ち、加水分
解及び重縮合工程を実施する前に導入され、或いは少なくとも2種の化合物、例
えば、一般に有機可溶性の第二の相中に最初から存在する有機可溶性界面活性剤
及び一般に水性の液状媒体中に存在する水溶性化合物との現場での相互作用から
生じる単一の化合物により表わすことができる。また、第一有機可溶性薬剤とイ
オン性の第二有機可溶性薬剤、例えば第四アンモニウムとの間のカップリング又
は錯化を企図することも可能である。二つの化合物は、乳化中に形成される液滴
の界面で出会う。それらの相互作用によって、それらは、一方では、液滴の界面
で界面張力を低下させることによって系を安定化させる方向に寄与し、恐らく立
体的又は静電的障害として作用する。
【0025】 本発明の方法において、水性液滴への無機粒子の拡散を有効に妨害し且つ該エ
マルジョンを安定化させることができる界面活性剤系を生じさせるように相互作
用できる少なくとも2種の異なった化合物を使用する具体例が特に好ましい。
【0026】 本発明に従って提供される界面活性剤系は、好ましくは、7以下のHLB値を
持つ少なくとも1種の界面活性剤を含む。 用語“HLB”とは、界面活性剤分子の極性基の親水性とこの同じ分子の親油
性部分の疎水性との比率をいう。
【0027】 この特別の場合に、二つの化合物は、好ましくは、それぞれ、一般に水性の液
状媒体及び一般に有機可溶性の第二の相に存在し、その液状媒体がこの第二の相
内で乳化される間に互いに相互作用する。 このオプションは、相当するエマルジョンが形成される否やそれに満足できる
安定性を付与するという利点を有する。更に、それは、必要ならば、両親媒性界
面活性剤系を構成する薬剤を適当に選定することによって、pHを活性物質と適
合できる値に調節することが可能であることを証明する。
【0028】 乳化に関しては、それは、二つの初期の相に強い機械的攪拌エネルギー及び(
又は)超音波処理を適用することによって実施することができる。乳化工程の終
わりに得られる液滴の大きさは、ほぼ0.1〜10μm程度であり得る。
【0029】 一般に水性の液状媒体中に存在する化合物は、好ましくは、粘度調節作用を有
する。 更に詳しくは、この化合物は、糖類及びそれらの誘導体から選定される化合物
であることができる。この観点で、オース(又は単糖類)、オシド及び高度に解
重合されたポリホロシドが好適である。特に20000g/モル以下の重量平均
分子量を持つ化合物が意図される。
【0030】 オースのうちでは、グルコース、マンノース又はガラクトースのようなアルド
ース、フルクトースのようなケトースが挙げられる。 オシドは、オース分子と非グルシド分子との脱水縮合から生じる化合物である
。オシドのうちでは、専らグルシド単位を結合することによって形成されるホロ
シド、特に、限られた数の、即ち、一般的に10以下の数のこれらの単位のみを
含むオリゴホロシド(又はオリゴ糖類)が好ましい。オリゴホロシドの例として
は、蔗糖、ラクトース、セロビオース及びマルトースが挙げられる。
【0031】 好適な高度に解重合されたポリホロシド(又は多糖類)は、例えば、P.アル
ナウド氏による論文“有機化学の流れ”(グチエ−ビラール編、1987)に記
載されている。特に、20000g/モル以下の重量平均分子量を持つポリホロ
シドが使用される。 高度に解重合されたポリホロシドの例としては、デキストラン、でんぷん、キ
サンタンガム及びガラクトマンナン、例えばグアー又はカロブガムのような多糖
類が挙げられるが、これらの限定されない。これらの多糖類は、好ましくは、1
00℃以上の融点及び10〜500g/lの水溶解度を有する。
【0032】 また、本発明に好適なものは、アラビアゴム、ゼラチン及びそれらの脂肪誘導
体、例えば脂肪酸糖エステル、ソルビット又はマンニット型の炭水化物アルコー
ル、炭水化物エーテル、例えば、セルロースのメチル、エチル、カルボキシメチ
ル、ヒドロキシエチル及びヒドロキシプロピルエーテル、グリセリン、ペンタエ
リトリット、プロピレングリコール、エチレングリコール、粘稠性でないジオー
ル類及び(又は)ポリビニルアルコールである。
【0033】 また、好ましくは、親水コロイドが挙げられる。このタイプの化合物の代表例
としては、特に、アルギン酸塩、天然ガム型の多糖類、例えば、カラジーナン、
キサンタン及びグアーガム、特に、セルロース誘導体が挙げられる。 好ましくは、それは、セルロース誘導体、更に好ましいのはヒドロキシエチル
セルロースである。
【0034】 第二の相中に存在する一般に有機可溶性の界面活性剤は、脂肪アルコール、ト
リグリセリド、脂肪酸、ソルビタンエステル又は脂肪アミン(これらの化合物は
ポリアルコキシル化された形であるか又はされていない形であることができる)
、脂溶性レシチン、ポリアルキレンジポリヒドロキシステアレート、第四アンモ
ニウム塩、モノグリセリド、ポリグリセリルエステル、ポリグリセリルポリリシ
ノレート及び乳酸エステルから選択することができる。
【0035】 脂肪アルコールは、一般に6〜22個の炭素原子を有する。トリグリセリドは
、植物又は動物起源のトリグリセリド(例えば、豚脂、牛脂、グラウンドナッツ
オイル、バターオイル、綿実油、亜麻仁油、オリーブ油、魚油、コプラオイル及
びやし油)であることができる。 脂肪酸は、脂肪酸(例えば、オレイン酸又はステアリン酸)のエステルである
。 ソルビタンエステルは、ソルビットと10〜20個の炭素原子を有する脂肪酸
、例えばラウリン酸、ステアリン酸又はオレイン酸との環状のエステルである。 本発明の好ましい態様によれば、この界面活性剤は、上記のようなソルビタン
エステル、好ましくはソルビタンセスキオレエートである。
【0036】 上の記載から明らかなように、一般に水性の液状媒体中に存在する化合物は、
一般に疎水性の第二の相中に存在する界面活性剤と、無機質沈殿の粒子に関して
有効な拡散障壁を構成できる界面活性剤系を生じさせるように、相互作用しなけ
ればならない。その結果、それらのそれぞれの選定は、この要件を考慮に入れて
なされなければならない。
【0037】 勿論、本発明に従ってカプセル封入しようとする活性物質の種類並びに製造さ
れるカプセルの無機質シェルの組成も、界面活性剤系を選定し及び相当する二つ
の化合物のそれぞれの量を評価する際の決定因子である。これらの調節は、事実
、当業者の技量の範囲内にある。
【0038】 本発明に従って両親媒性型の単一化合物が使用される特別の場合には、最も好
適な化合物は、一般式(I):
【化2】 {ここで、R2は7〜22個の炭素原子を有するアルキル又はアルケニル基を表
わし、R1は水素原子又は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を表わし、A
は(CO)又は(OCH2CH2)基を表わし、nは0又は1の値を有し、xは2
又は3の値を有し、yは0〜4の値を有し、Qは−R3−COOM基(R3は1〜
6個の炭素原子を有するアルキル基を表わし、Mは水素原子、アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属又は第四アンモニウム基(窒素原子に結合した基は同一でも異な
っていてもよく、水素原子又は1〜6個の炭素原子を有するアルキル若しくはヒ
ドロキシアルキル基から選択される)を表わす)を表わし、BはH又はQを表わ
す} を満たすものである。 好ましくは、Mは、水素原子、ナトリウム、カリウム又はNH4基を表わす。 式(I)に相当するこれらの界面活性剤のうちでは、アルキルポリアミンの両
性誘導体、例えば、アンフィオニックXL(登録商標)、ミラテインH2C−H
A(登録商標)(ロデイア・シミー社より販売)及びアンフォラック7T/X(
登録商標)(ベロール・ノーベル社より販売)が特に使用される。
【0039】 また、非イオン性の主界面活性剤であって、その親水性部分が1個以上の糖類
単位を含有するものを使用することが可能である。この糖類単位は、一般に、5
〜6個の炭素原子を含有する。それらは、フルクトース、グルコース、マンノー
ス、ガラクトース、タロース、グロース、アロース、アルトース、イドース、ア
ラビノース、キシロース、リキソース及び(又は)リボースのような糖から誘導
することができる。 糖類構造を有するこれらの界面活性剤のうちでは、アルキルポリグリコシドが
挙げられる。それらは、グルコースと第一脂肪アルコールとの縮合(例えば、酸
触媒による)によって得られ(米国特許第3,598,865号;同4,565
,647号;EP−A−132043;EP−A−132046;Tensid
e Surf.Det.28、419、1991、3;Langmuir 19
93、9、3375−3384)、好ましくはアルキルポリグリコシド(AGP
)1モル当たり1.1〜1.8個程度のC4〜C20アルキル基を有するものであ
る。特に、それぞれ、ヘンケル社より販売されている商品名グルコポン600E
C(登録商標)、グルコポン650EC(登録商標)及びグルコポン225CS
UP(登録商標)が挙げられる。
【0040】 例示すれば、両親媒性界面活性剤系の濃度は、有機可溶性の相に関してほぼ1
重量%〜10重量%の間であることができる。
【0041】 本発明の好ましい態様によれば、一般に有機可溶性の第二の相に組み入れられ
る界面活性剤は、ソルビタンエステル、更に好ましくはソルビタンセスキオレエ
ートである。液状媒体に組み入れられる化合物に関しては、それは好ましくはセ
ルロース誘導体、特にヒドロキシエチルセルロースである。
【0042】 本発明の好ましい具体例によれば、無機質シェルの物質は、次式(II):
【化3】 (ここで、 Mはチタン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、珪素、アルミニウム及びジ
ルコニウムから選択される元素を表わし、 Rは加水分解性の置換基であり、 nは1〜6の整数であり、 Pは非加水分解性の置換基であり、 mは0〜6の整数である) の1種以上のアルコキシドの加水分解及び重縮合から誘導される。
【0043】 本発明の好ましい態様によれば、 Mは珪素、アルミニウム、チタン及びジルコニウムから選択され、 RはC1〜C18、好ましくはC2〜C8アルコキシ基及び(又は)アリールオキ
シ基から選択される基であり、 nは2〜4の整数であり、 PはC1〜C8アルキル基、C2〜C8アリール基又はC2〜C8アルケニル基から
選択される基である。 Rに関しては、それは好ましくはC1〜C6、好ましくはC2〜C4アルコキシ基
である。このアルコキシ基は、場合により、C1〜C4アルキル又はアルコキシ基
、又はハロゲン原子により置換され得る。一般式(II)において、Rは同一でも
異なっていてもよいアルコキシ基を表わすことができる。 勿論、式(II)の数個の化合物を使用することができる。
【0044】 上で検討したように、この加水分解性で重縮合性の無機化合物を選定すること
によって、カプセルの多孔性及び大きさを調節することが可能であることが証明
される。 同様に、この加水分解性で重縮合性の無機化合物を作るアルキル及び(又は)
アルコキシ鎖の性状及び例えば長さを調節することによってカプセルに多少の疎
水性を付与することが可能である。
【0045】 一般に、この無機先駆物質の加水分解及び重縮合は、この先駆物質をエマルジ
ョンと混合することによって自発的に達成され或いはエマルジョンのpH及び(
又は)温度をこれらの反応を起こさせるような値に調節することによって開始さ
れる。この調節は、特に、エマルジョン中にNH4OH、NaOH若しくはHC
lのような水溶性イオン、又はアミン型の有機可溶性イオンの存在により起り得
る。これらの調節は、当業者の技量の範囲内にある。
【0046】 本発明の好ましい別法によれば、本発明に従って得られる無機質シェルは、珪
素酸化物を主体とする。それは少なくとも1種の珪酸エステルの沈殿から誘導さ
れる。 本発明に好適な珪酸エステルとしては、特に、オルト珪酸テトラメチル(TM
OS)、オルト珪酸テトラエチル(TEOS)、オルト珪酸テトラプロピル(T
POS)、アルキルアルコキシシラン及びハロアルキルシランが挙げられる。
【0047】 本発明の特定の具体例によれば、無機質カプセルは、該化合物の加水分解兼重
縮合剤の存在下に無機質沈殿を形成させることによって得られる。 これらの珪素アルコキシドの加水分解は、相当する酸化物及び(又は)水酸化
物が微粉末状で得られることを条件として、酸性触媒及び塩基性触媒の両者によ
って起り得る。 好ましくは、加水分解兼重縮合剤としてのアンモニア水の存在下での珪素アル
コキシド、例えばオルト珪酸テトラエチル(TEOS)が使用される。
【0048】 第二の相は、一般的には、一般に水性の液状媒体と混和せず且つ好ましくは植
物、動物及び無機油から選択される油よりなる油性の相である。それは、例えば
、パラフィン油又はシリコーンオイルであることができる。 しかし、その他の有機溶媒、例えばペルフルオル溶媒を、これらの溶媒が好適
な条件下で、例えば、液状媒体によりエマルジョンを生じさせるように混合物の
形で使用されることを条件として、使用することを企図することもできる。 本発明のために最も好適である第二の相としては、エクソンケミカル社より販
売されているイソパラフィンである溶媒イソパール(登録商標)が特に挙げられ
る。 この第二の相は、少なくとも1種の一般に有機可溶性の界面活性剤を含み、こ
れは好ましくはソルビタンエステルから選定され、更に好ましくはソルビタンセ
スキオレエートにより代表される。
【0049】 一般に水性の液状媒体に関しては、それは、少なくとも1種の親水コロイド及
び随意の、加水分解性で重縮合性の無機先駆物質のための加水分解兼重縮合剤を
含む。 親水コロイドに関しては、それは、好ましくはセルロース誘導体、更に好まし
くはヒドロキシエチルセルロースである。
【0050】 しかして、製薬物質、代謝産物及び(又は)反応剤、例えば化学合成若しくは
薬剤合成のための中間体、或いは生分解性重合体の製造に有益である活性を有す
る細胞を本発明のカプセル内で不動化させることを企図することが可能である。 また、微生物、例えば酵素又は細菌の本発明に従う不動化は、食品工業、特に
乳製品及びワイン工業にとって特に有益である。 本発明に従って不活性化された酵素は、それ自体、多くの工業的製造方法、例
えば触媒的又は分析的な方法において選りすぐりの反応剤を代表する。 同様に、排水又は廃棄物の処理に生きている細胞又は酵素をベースとした本発
明に従うカプセルを使用することを企図することが可能である。
【0051】 以下の本発明の実施例及び図面は、本発明の主題を例示するためにのみ示すが
、これにより本発明は何ら限定されない。
【0052】 図1は、E.coli(大腸菌)を組み入れる本発明のカプセルの走査顕微鏡
(SEM)写真である。 図2は、カプセル封入されたE.coliを透過電子顕微鏡(TEM)による
影像化したものである。
【0053】出発物質 イソパールM(登録商標)(エクソン社)=15℃の密度:0.786 アルラセル83(登録商標)(ICI社)=ソルビタンセスキオレエート HEC(シグマアルドリッチ社)=ヒドロキシエチルセルロース アンモニア水溶液(NH4OH)=20℃の密度:0.880、NH3濃度:2
0% 珪酸メチルSi(OMe)4=分子量:156g、20℃の密度:1.032 燐酸ナトリウム緩衝液:pH7 β−ガラクトシダーゼを発現させるEscherichia coli K1
2(大腸菌)
【0054】 図1は、E.coli(大腸菌)を組み入れた本発明のカプセルの走査顕微鏡
(SEM)写真である。 図2は、カプセル封入されたE.coliの透過電子顕微鏡(TEM)による
影像である。
【0055】例1:E.coliのカプセル化 反応媒体の全組成 水性相:H2O 43.40g HEC 2.61g(6%/水) NH3 5.00g(1モル/l) E.coli 4g(即ち、1gの乾燥細胞) 有機相:アルラセル83 17.35g イソパールM 850g テトラメチルオルトシラン(登録商標)TMOS 28.5g水性相の調製 HECを水浴において精製水中に40℃で約20分間均質化する。かくして、
明るい黄色の粘性混合物が得られる。次いで、これに、細胞、次にアンモニア水
溶液を添加する。有機相の調製 アルラセル83をイソパールM中に溶解させる。エマルジョンの調製 ウルトラタラックス(登録商標)を使用して、有機相及び水性相を乳化し、か
くして数時間の安定性を有する油/水型エマルジョンを得る。液滴の大きさは約
10μである。カプセルの合成 磁性撹拌棒を備えた2リットルの三つ口フラスコに、上で調製したエマルジョ
ンを導入する。 これに、テトラメチルオルトシランTMOS(28.5g)を25℃において
0.5ml/分の流量で添加する(TMOSの導入期間=1時間)。 得られた粒子を分離し、メタノールで洗浄し、次いで燐酸塩緩衝液で二度洗浄
してから遠心分離し、次いで室温において夜通し乾燥させる。特性表示 シェルを構成するシリカの粒子の大きさは数ナノメーター(nm)の範囲であ
る。 カプセルの大きさは約10μmである(SEM)。細菌のカプセル化は、カプ
セルの多孔性と同様に、TEM(透過電子顕微鏡法)によって完全に見えるよう
にされる。 図1及び2で提供される写真は、これらのカプセルの外観を示す。
【0056】例2:バイオカプセルの酵素活性度の測定 p−ニトロフェニル−β−D−ガラクトシド(p−NGP)のp−ニトロフェ
ノールへの酵素加水分解後に、E.coli β−ガラクトシダーゼの酵素活性
度を測定する。吸光分光分析によるp−ニトロフェノールの定量的測定から、バ
イオカプセルの酵素活性度を推測することが可能である。
【0057】 例1のバイオカプセルの酵素活性度は、μモル/h/mgDC(乾燥細胞)の
単位で表されるが、これは、出発細胞のバイオ活性度と比較したものである。出
発細胞の酵素活性度は0.2μモル/h/mgDCであり、そしてバイオカプセ
ル活性度の歩留りは約50%である。それ故に、細胞の活性度は十分に保持され
る。
【0058】例3:シェルを構成する粒子の大きさが数nmであるシリカカプセルの製造 反応混合物の全組成 水性相:H2O 43.40g HEC 2.61g(6%/水) NH3 5.0g(1モル/l) E.coli 4g(即ち、1gの乾燥細胞) 有機相:アルラセル83 17.35g(2.04%/イソパール) イソパールM 850g TMOS 39g水性相の調製 HECを水浴において精製水中に40℃で約20分間均質化する。かくして、
明るい黄色の粘性混合物が得られる。次いで、これに、細胞、次にアンモニア水
溶液を添加する。有機相の調製 アルラセル83をイソパールM中に溶解させる。エマルジョンの調製 ウルトラタラックスを使用して、有機相及び水性相を乳化し、かくして数時間
の安定性を有する油/水型分散液を得る。液滴の大きさは約10μである。カプセルの合成 磁性撹拌棒を備えた2リットルの三つ口フラスコに、上で調製したエマルジョ
ンを導入する。 これに、珪酸エチル(39g)を25℃において0.8ml/分の流量で添加
する(TEOSの導入期間=1時間)。 得られた粒子を分離し、メタノールで一度洗浄し、次いで燐酸塩緩衝液で二度
洗浄し、次いで室温において夜通し乾燥させる。特性表示 カプセルの大きさは、1〜10数μmの間である(SEM)。 シェルを構成するシリカ粒子の大きさは数nmである。TEMによって行った
観察は、シリカカプセルによる細菌のカプセル化を明確に実証している。
【0059】例4:TMOS及びコーアルコキシド([NH3]=0.1モル/l)を使用し
たカプセルの製造 反応媒体の全組成 水性相:H2O 43.40g HEC 2.61g(6%/水) NH3 0.37g、即ち[NH3]=0.1モル/l E.coli 4g(即ち、1gの乾燥細胞) 有機相1:アルラセル83 17.35g(2.04%/イソパール) イソパールM 850g 有機相2:TMOS 22.8g O−TMOS 5.7g水性相の調製 HECを水浴において精製水中に40℃で約20分間均質化する。かくして、
明るい黄色の粘性混合物が得られる。次いで、これに、細胞、次にアンモニア水
溶液(0.37g)を添加する。有機相1の調製 アルラセル83をイソパールM中に溶解させる。エマルジョンの調製 ウルトラタラックスを使用して、有機相1及び水性相を乳化し、かくして数時
間の安定性を有する油/水型分散液を得る。液滴の大きさは約10μである。手順 磁性撹拌棒を備えた2リットルの三つ口フラスコに、上で調製したエマルジョ
ンを導入する。 これに、アルコキシドの混合物(有機相2)を25℃において0.5ml/分
の流量で添加する(導入期間は1時間である)。 得られた粒子を分離し、メタノールで洗浄し、次いで室温において夜通し乾燥
させる。かくして得られた粒子は疎水性である。特性表示 粒子の大きさは、1〜10数μmの間である(SEM)。 シェルを構成するシリカ粒子の大きさは数nmである(TEM)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 E.coli(大腸菌)を組み入れた本発明のカプセルの走査顕微鏡(SEM
)写真である。
【図2】 カプセル封入されたE.coliの透過電子顕微鏡(TEM)による影像であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 35/74 A61K 35/74 A 4G005 35/78 35/78 A 35/80 35/80 38/00 47/04 38/43 47/14 47/04 47/38 47/14 B01J 2/06 47/38 A61K 37/02 B01J 2/06 37/48 13/02 B01J 13/02 Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B033 NA12 NB02 NB14 NB24 NB62 NB68 NC08 NC13 NC18 4C076 AA58 DD07F DD29A DD29H DD30A DD30H EE31G FF21 4C084 AA03 MA37 NA03 NA20 4C087 AA01 BB27 BB28 BB63 BC01 MA37 NA03 NA20 4C088 AA01 AA12 AC15 BA06 MA37 NA03 NA20 4G005 AA01 AB14 BA20 BB06 BB08 DA05Y DA05Z DA09W DA12Y DA12Z DB12Y DB12Z DB21X DC51 DD05 EA01 EA03

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質シェルと液状コアとからなり、少なくとも1種の活性
    な生物学的物質が不動化されている無機質カプセル。
  2. 【請求項2】 無機質シェルが少なくとも1種のアルミニウム、珪素、ジル
    コニウム及び(又は)遷移金属の酸化物及び(又は)水酸化物よりなる請求項1
    に記載のカプセル。
  3. 【請求項3】 無機質シェルが少なくとも1種の珪素、アルミニウム、チタ
    ン及びジルコニウムの酸化物及び(又は)水酸化物よりなる請求項1又は2に記
    載のカプセル。
  4. 【請求項4】 無機質シェルが少なくとも1種の珪素酸化物からなる請求項
    3に記載のカプセル。
  5. 【請求項5】 カプセルのコアを構成する液状媒体が不動化された活性な生
    物学的物質の自然の生物学的媒体に相当することを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載のカプセル。
  6. 【請求項6】 カプセルのコアを構成する液状媒体が不動化された活性な生
    物学的物質の構造及び活性の保存を助成することを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載のカプセル。
  7. 【請求項7】 カプセルのコアを構成する液状媒体が不動化された活性な生
    物学的物質の内部での発達を助成することを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    に記載のカプセル。
  8. 【請求項8】 活性な生物学的物質が細胞状生物、例えば、細菌、酵母、菌
    類及び藻類のような微生物、動物又は植物起源の細胞、酵素又は蛋白質から選択
    される請求項1〜7のいずれかに記載のカプセル。
  9. 【請求項9】 活性な生物学的物質が生きている生物又は細胞であることを
    特徴とする請求項8に記載のカプセル。
  10. 【請求項10】 大きさが1〜数10μmであることを特徴とする請求項1
    〜9のいずれかに記載のカプセル。
  11. 【請求項11】 無機質シェルが1〜200nmの間の厚みを有することを
    特徴とする請求項記載のことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のカ
    プセル。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載のカプセルを製造する方
    法あって、 1)少なくとも1種の活性な生物学的物質を含有する液状媒体を、この液状媒体
    と不混和性である第二の相内で乳化させてその中に液滴の形で分散させようにし
    、 2)このようにして得られたエマルジョン中で、少なくとも1種の加水分解性で
    且つ重縮合性のジルコニウム、珪素、アルミニウム及び(又は)遷移金属化合物
    を、相当する酸化物又は水酸化物よりなる沈殿の形成を助成する温度及び圧力下
    に接触させ、 3)このようにして形成された無機質カプセルを回収し、適当ならば、それを乾
    燥する ことからなり、しかも第二工程における無機質沈殿の形成が、エマルジョン中に
    存在していて形成された該沈殿の無機質粒子の付着を該液滴と第二の相との界面
    に濃縮させ且つ該液滴内に拡散するのを有効に妨げることができる両親媒性界面
    活性剤の存在下に実施されることを特徴とする、該カプセルの製造方法。
  13. 【請求項13】 両親媒性界面活性剤系が、第二の相に存在する第一化合物
    と液状媒体中に存在する化合物との間の現場での相互作用から生じることを特徴
    とする請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 界面活性剤系が、7以下のHLB値を持つ少なくとも1種
    の界面活性剤を含むことを特徴とする請求項12又は13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 第二の相に存在する界面活性剤がソルビタンエステルであ
    る請求項12〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 【請求項16】 液状媒体中に存在する化合物がセルロース誘導体である請
    求項12〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 エマルジョンが機械的に及び(又は)音波破砕によって得
    られることを特徴とする請求項12〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 【請求項18】 加水分解性で且つ重縮合性の化合物が一般式(II): 【化1】 (ここで、 Mはチタン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、珪素、アルミニウム及びジ
    ルコニウムから選択される元素を表わし、 Rは加水分解性の置換基であり、 nは1〜6の整数であり、 Pは非加水分解性の置換基であり、 mは0〜6の整数である) を満たすことを特徴とする請求項12〜17のいずれかに記載の方法。
  19. 【請求項19】 該化合物が好ましくは珪素アルコキシドであることを特徴
    とする請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 珪素アルコキシドがオルト珪酸テトラメチル、オルト珪酸
    テトラエチル及びオルト珪酸テトラプロピルから選択されることを特徴とする請
    求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 該沈殿の形成が該化合物の加水分解兼重縮合剤の存在下に
    実施されることを特徴とする請求項12〜20のいずれかに記載の方法。
  22. 【請求項22】 加水分解兼重縮合剤がアンモニア水であることを特徴とす
    る請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 請求項1〜11のいずれかに記載のカプセルの発酵、生物
    医学及び食品の分野並びに化学工業への使用。
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