JP2003514650A - 応答性ポリマー性中空粒子 - Google Patents

応答性ポリマー性中空粒子

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JP2003514650A JP2001539418A JP2001539418A JP2003514650A JP 2003514650 A JP2003514650 A JP 2003514650A JP 2001539418 A JP2001539418 A JP 2001539418A JP 2001539418 A JP2001539418 A JP 2001539418A JP 2003514650 A JP2003514650 A JP 2003514650A
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Abstract

(57)【要約】 pH、温度、光、イオン強度、電場、磁場、溶媒組成等のような1個以上の環境条件の変化に応答して粒子の透過性が変化するような中空粒子。中空粒子は、好ましくは、ナノメートルからマイクロメートルのサイズ域内にある。応答性中空粒子の作成法及び使用法。1つの実施態様において、中空粒子のシェルは、刺激応答性ポリマーから形成されている。粒子は、治療剤、予防剤、及び診断剤の封入を可能にし、さらに化粧品、色素又は顔料、香料、及びその他の産業上有益な化合物のようなその他の材料の封入を可能にする。表面は、場合により、分子認識を介して、粒子を特異的標的へと指向化することができる特異的リガンドで修飾されていてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 関連出願 本願は、1999年11月15日出願の米国出願第60/165,494号に
基づく優先権を主張する。
【0002】 発明の背景 本発明は、一般に、刺激応答性中空粒子の分野にあり、より具体的には、刺激
応答性中空粒子を使用した活性薬剤の送達の分野にある。
【0003】 薬物送達のための技術は、経口送達用のゼラチンカプセルへの薬物の封入、錠
剤への薬物の圧縮、又は薬物の溶液もしくは懸濁液の注射のような単純な技術か
ら、送達の時間及び/又は速度を修飾する担体の使用へと、過去数十年の間に進
化してきた。おそらく最も初期の実施態様においては、特に低pHにおいて不安定
な薬物のため、より大きい効率で経口送達が達成されるよう、腸溶性皮膜の使用
により剤形が修飾された。放出の効率は、ある種の条件から薬物を保護するのみ
ならず、放出時間を、1時間未満から、投与の様式に応じて数時間、数日、数週
間へと延長するポリラクチドコグリコリド(polylactide-co-glycolide)のよう
なポリマーの使用により改善された。特に不溶性かつ/又は不安定な薬物の、放
出パターン及び封入効率のさらなる改善は、改善された封入法の使用、及びバル
ク侵食(bulk erosion)ではなく表面侵食により分解するポリマーの使用により
達成された。標的化された放出は、封入された薬剤の表面に特異的リガンドをカ
ップリングさせることにより達成されている。
【0004】 これらの技術は、いくつかの薬物については有効であるが、極めて不安定又は
不溶性の薬物は、良好な効率で封入されないか、又は所望の動態で放出されない
。リポソーム及びその他の型の層状カプセルが、増強された薬物送達のためのポ
リマー性剤形とほぼ同時期に開発された。リポソームは、自己会合し、生理学的
条件下で薬物を封入しうるという利点を有している。しかしながら、リポソーム
は、望ましくない安定性特徴を有している。リポソームの架橋、及び標的化分子
の組み込みのような技術が、薬物の安定性及び送達を増強するために使用されて
いる。
【0005】 pHによって脱凝集したり凝集したりするポリマーを使用した、封入された薬物
がpHの関数として放出される系が、先行技術において記載されている。しかしな
がら、これらの系は、(ジケトピペラジン及びポリアミノ酸のような)複雑なポ
リマーの合成を必要とし、そして送達される薬物と共に凝集物を形成するのであ
って、薬物を完全かつ容易に封入するのではない。さらに、これらの系は、剤形
のぜい化により、薬物を放出する。
【0006】 従って、刺激に応答して活性薬剤を封入し送達するための中空粒子を得ること
は有利であろう。
【0007】 発明の概要 本発明は、pH、温度、光、イオン強度、電場、磁場、溶媒組成等のような1個
以上の環境条件の変化に応答して粒子の透過性が変化するようなポリマー性中空
粒子に関する。中空粒子は、好ましくは、ナノメートルからマイクロメートルの
サイズ域内にある。本発明は、応答性中空粒子の作成法及び使用法にも関する。
【0008】 1つの実施態様において、中空粒子のシェルは、pH感受性又は温度感受性のポ
リマーから形成されている。この実施態様において、重要な特性は、外的刺激に
応答して、シェルを形成しているポリマー膜の透過性を可逆的に変動させうると
いう点である。この特性は、極めて穏和な条件下で物質を封入し、放出させるた
めの手段を提供する。物質の担荷及び放出は、外的刺激により誘発されうる。例
えば、粒子は、圧縮又は加圧された(低透過性の)粒子を与える条件下で形成さ
れうる。次いで、粒子は、粒子の拡大を引き起こすか又はそれらの透過性を増加
させる刺激へと曝されうる。次いで、活性薬剤が、粒子へと導入されうる。次い
で、刺激が除去されるか又は相殺され、粒子が低透過性状態へと戻り、活性薬剤
が「担荷」された粒子が形成される。
【0009】 粒子は、低分子量及び高分子量の物質の封入を可能にし、ナノ粒子の封入すら
可能にする。例には、治療剤、予防剤、及び診断剤が含まれ、さらに化粧品、色
素又は顔料、香料、及びその他の産業上有益な化合物が含まれる。表面は、場合
により、分子認識を介して、粒子を特異的標的へと導くことができる特異的リガ
ンドで修飾されていてもよい。
【0010】 本発明は、所望の送達点に供給された刺激に応答して活性薬剤を送達するため
の方法にも関する。本方法は、活性薬剤が封入されている応答性中空粒子の使用
を含む。中空粒子は、意図された送達部位に存在するか、又は意図された送達部
位に供給されうる刺激に対して応答性であるよう設計される。例えば、小腸への
薬物の送達のための方法は、胃と比較して高い小腸のpHに対して応答性の中空粒
子を含む剤形の使用を含みうる。これは、例えば、胃の低いpHにおいて急速に分
解される薬物の送達にとって望ましいかもしれない。
【0011】 発明の詳細な説明 定義 「刺激」とは、これらに限定されないが、pH、温度、光、イオン強度、電場、磁
場、溶媒組成等のような環境的特徴をさす。「刺激」という用語は、本明細書に
おいて使用されるように、複数の刺激をさす場合もある。
【0012】 「応答性ポリマー」とは、刺激に応答して起こる物理的変化を有するポリマー
をさす。これらのポリマーは、刺激応答性ポリマー、環境感受性ポリマー、イン
テリジェント(intelligent)ポリマー、又はスマート(smart)ポリマーとも呼
ばれている。
【0013】 「応答性粒子」とは、刺激に応答して起こる透過性変化を有する粒子をさす。
【0014】 「中空粒子」とは、中空コア、又は送達もしくは放出される材料が充填された
コアを有する粒子をさす。粒子は、球形又はその他の形状を有しうる。
【0015】 「活性薬剤」又は「薬剤」又は「薬物」とは、中空粒子に封入される分子又は
物質をさす。例には、これらに限定されないが、治療剤、予防剤、及び診断剤が
含まれ、さらに化粧品、香料、色素、顔料、光活性化合物、及び化学試薬のよう
なその他の材料、並びにその他の産業上有益な化合物が含まれる。活性薬剤とは
、金属粒子、生物学的ポリマー、ナノ粒子、生物学的オルガネラ、及び細胞オル
ガネラをさす場合もある。
【0016】 本発明は、透過性の変化により刺激に可逆的に応答する中空粒子、並びにその
ような粒子の作成法及び使用法に関する。本発明は、活性薬剤を所望の位置へと
送達し、そこで、所望の放出位置に存在する刺激に応答して活性薬剤を放出させ
る方法にも関する。
【0017】 I.応答性中空粒子 粒子は、透過性を変化させることにより刺激に応答する。例えば、ポリ(アクリ
ル酸)中空粒子は、溶液のpHの変化に応答してサイズを変化させる。5未満のpH
においては、粒子は緻密な収縮した状態で存在する。pHが増加するにつれ、アク
リル酸基が次第に解離してゆき、それによりポリマー骨格上の同一電荷を有する
アクリレート基間の反発的静電相互作用が増加し、中空粒子が拡大する。粒子半
径は、4未満のpHにおける約20nmから、10超のpHにおける約100nmへと増
加する。これは、封入容積の125倍の増加に相当する。この拡大の程度は、一
定のpH及びイオン強度においては、シェルのポリマー網構造の架橋密度、及び疎
水性コモノマーの存在に依存する。粒子の拡大は、あるサイズ未満の活性薬剤に
対する透過性の増加を与える。
【0018】 適当な刺激応答性ポリマーから作成された粒子を使用して、他の刺激に応答し
て起こる類似の構造変化が達成されうる。例えば、ポリ(N−イソプロピルアク
リルアミド)(PNIPAM)の中空粒子では、熱感受性応答が観察されうる。
中性PNIPAM粒子における疎水性相互作用が、膨張/脱膨張挙動を決定する
。これは、温度が上昇する際の、そのような粒子の相当の収縮をもたらすはずで
ある。この場合、電荷を有するコモノマーが、転移温度及び転移域に影響を与え
るために使用されうる。
【0019】 刺激依存性転移は、そのような粒子の透過性に影響を与える。粒子シェル中の
孔は、この転移中開放(又は閉鎖)される。これは、中空粒子の内部とバルク媒
質との間の自由な分子交換を可能にし、従って、活性薬剤の封入又は放出を可能
にする。孔の平均サイズ(及び、同時に、粒子の膨張の程度)は、架橋密度、即
ち網構造のメッシュサイズにより直接的に調節されうる。このメッシュサイズよ
りも小さい分子のみが、(膨張した状態であっても)ポリマーシェルを通過する
ことができる。
【0020】 高分子電解質中空粒子の場合、転移に必要なpH及びpH区間(即ち、転移の鋭さ
)は、疎水性コモノマーを使用して体系的に影響されうる。n−ブチル−メタク
リレートコモノマーの導入は、ポリ(アクリル酸)中空粒子の転移をより高いpH
値へとシフトさせ、同時に、pH単位のわずか数割のpH区間で起こる、より鋭い(
1次様の)転移をもたらしうる。PNIPAM中空粒子においては、同様の効果
が、電荷を有するコモノマーを使用して達成されうる。
【0021】 さらに、ポリマー性中空粒子の表面は、特異的リガンドで容易に修飾されうる
。これは、例えば、低分率のリガンド保持コモノマー、例えばガラクトシル−モ
ノマーを用いた共重合により達成されうる。そのようなポリマー結合ガラクトシ
ル基が、肝細胞表面の受容体により認識されることは、周知である(Weigel et
al., J. Biol. Chem. 1979, 254, 10830)。そのような標識された粒子は、患者
へと投与されることができ、そこで標的へと移動し結合するであろう。
【0022】 応答性中空粒子は、応答性材料から作成されるか、又は応答性材料を成分とし
て含む。応答性材料は、望ましくは、応答性ポリマーである。中空粒子は、望ま
しくは、単独、又は他の成分と組み合わせられた応答性材料から作成されたシェ
ルを有する。もう1つの実施態様において、中空粒子は、粒子の透過性を調節す
る、もう1つの配置の応答性材料を含みうる。例えば、応答性材料は、刺激に応
答して粒子の透過性に影響を与えることができるよう、粒子シェルの下層に存在
してもよいし、又は粒子シェル内に散在していてもよい。
【0023】 中空粒子は、親水性又は疎水性のような粒子のいくつかの特徴に影響を与える
ために追加されるコモノマー、又は粒子を所望の標的へと指向化する粒子表面上
の標的化分子のような、他の成分を含みうる。
【0024】 中空粒子は、典型的には、約50nm〜約10マイクロメートルの範囲の直径を
有しうるが、サイズは、約20nm〜最大約100ミクロンの範囲でありうる。
【0025】 A.応答性ポリマー 粒子は、刺激応答性材料、好ましくはポリマーから形成される。粒子は、応答
性材料のみから形成されていてもよい。又は、粒子は、粒子を形成する材料とカ
ップリングしているか、もしくはそれに組み込まれた応答性材料を含んでいても
よい。又は、応答性材料は、刺激応答性材料がそのサイズ、透過性等を調節する
ことを可能にするために十分な程度に柔軟な封入材料で形成された粒子内に位置
していてもよい。応答性材料は既知であり、本明細書に記載されたような使用の
ため容易に適合化されうる。
【0026】 多数の刺激応答性ポリマーのうちの任意のものが、中空粒子において使用され
うる。例示的な温度、pH、イオン、及び/又は光に対して感受性のポリマーは、
Hoffman, A. S., 「医学及びバイオテクノロジーにおけるインテリジェントポリ
マー(Intelligent Polymers in Medicine and Biotechnology)」, Artif. Organ
s, 19, 458-467(1995); Hoffman, A. S., 「医学及びバイオテクノロジーにおけ
るインテリジェントポリマー(Intelligent Polymers in Medicine and Biotech
nology)」, Macromol. Symp., 98, 645-664(1995); Chen, G. H. et al., 「タン
パク質複合において使用しうる新規な温度応答性コポリマー及びpH応答性コポリ
マー(A new temparature- and pH-responsive copolymer for possible use in
protein conjugation)」, Macromol. Chem. Phys., 196, 1251-1259(1995); Iri
e, M. et al., 「光応答性ポリマー/トリフェニルメタンロイコ誘導体を有する
ポリアクリルアミドゲルの機械化学(Photoresponsive Polymers. Mechanochemi
story of Polyacrylamide Gels having Triphenylmethane Leuco Derivatives)」
, Makromol. Chem., Rapid Commun., 5, 829-832(1985); 及びIrie, M. et al.,
「溶液及びゲル相中のポリマーの光により誘導される可逆的コンフォメーショ
ン変化(Light-induced Reversible Confomational Changes of Polymers in So
lution and Gel Phase)」, ACS Polym. Preprints, 27(2), 342-343(1986)によ
り記載されている。
【0027】 約1,000〜30,000ダルトンの範囲の分子量を有する、刺激応答性の
オリゴマー、ポリマー、及びコポリマー(本明細書においては「ポリマー」と呼
ばれる)が合成されうる。ポリマーは、標的化リガンドのような他の材料とのカ
ップリングのため誘導体化されうる。
【0028】 モノマーの選択、及び分子量(反応体濃度及び反応条件の調節による)、構造
(例えば、直鎖状ホモポリマー、直鎖状コポリマー、ブロックコポリマー又はグ
ラフトコポリマー、「comb」ポリマー、及び「star」ポリマー)の調節
は、特定の刺激、いくつかの実施態様においては2個以上の刺激に応答するポリ
マーの設計を可能にする。
【0029】 1.温度応答性ポリマー 多くの異なる型の温度応答性ポリマーの例は、N−イソプロピルアクリルアミ
ド(NIPAAm)のポリマー及びコポリマーである。ポリNIPAAmは、下
部臨界溶液温度(LCST)又は曇点である32℃において水から沈殿する熱感
受性ポリマーである。ポリNIPAAmを、アクリルアミドのようなより親水性
のコモノマーと共重合させた場合、LCSTは、より高くなり、コポリマーは、
より広い沈殿温度域を有するようになる。t−ブチルアクリルアミドのようなよ
り疎水性のコモノマーと共重合した場合には、反対のことが起こり、これらのコ
ポリマーは、通常、PNIPAAmの鋭い転移特徴を保持している可能性がより
高い。従って、所望のLCST及び所望の沈殿温度域を有するコポリマーが作製
されうる。
【0030】 一端に反応性基を有するNIPAAm(又はその他のビニルモノマー)のオリ
ゴマーは、開始剤としてのAIBNと、一端にチオール(H−SH)基を有し、
他方の末端に所望の「反応性」基(例えば、−OH、−COOH、−NH2)を
有する連鎖移動剤とを使用したNIPAAmのラジカル重合により調製されうる
。Chen et al., Bioconjugate Chem. 4: 509-514(1993)及びChen et al., J. Bi
omaterials Sci. Polymer Ed. 5: 371-382(1994)。適当な量のNIPAAm、
AIBN、及び連鎖移動試薬を含むDMFを、厚壁重合チューブに入れ、凍結及
び排気、次いで解凍(4回)により混合物を脱気する。最後の冷却の後、チュー
ブを排気させ、密封した後、重合を行う。チューブを60℃の水浴に4時間浸漬
する。得られたポリマーをジエチルエーテルへの沈殿により単離し、計量して収
量を決定する。ポリマーの分子量は、滴定(末端基がアミンもしくはカルボキシ
ルである場合)又は気相浸透圧測定(VPO)のいずれかにより決定される。pH
感受性のオリゴマー又はポリマーが望まれる場合には、アミノエチルメタクリレ
ート(AEMA)のような塩基性モノマー又は重合の後、ポリビニルアミンへと
加水分解されうるビニルホルムアミドと同様に、メタクリル酸もしくはアクリル
酸、マレイン酸もしくは無水マレイン酸、AMPS、又は前記のリン酸エステル
モノマー(「Phosmer」)のような酸性モノマーが使用されうる。
【0031】 ビニル型コポリマーの分子量は、主反応体の濃度及び重合条件を変動させるこ
とにより調節されうる。しかしながら、連鎖移動開始によるビニル型オリゴマー
の合成を使用して約30kDを越える分子量を達成することは困難である。さらに
、アミノ−チオール連鎖移動剤は、ヒドロキシルチオール又はカルボキシルチオ
ールよりも広い分子量分布を生じるため(望ましくないかもしれない)、−CO
OH−末端を有するポリマーを合成し、−COOH末端基を、カルボジイミドに
よる活性化、及びジアミンと活性エステル基とのカップリングにより、アミン基
へと変換してもよい。
【0032】 2.pH応答性ポリマー 合成pH感受性材料は、典型的には、アクリル酸(AAc)、メタクリル酸(M
AAc)、無水マレイン酸(MAnh)、マレイン酸(MAc)、2−アクリル
アミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(AMPS)、N−ビニルホルム
アミド(NVA)、N−ビニルアセトアミド(NVA)(最後の2つは、重合後
、ポリビニルアミンへと加水分解されうる)、アミノエチルメタクリレート(A
EMA)、ホスホリルエチルアクリレート(PEA)、又はホスホリルエチルメ
タクリレート(PEMA)のようなpH感受性ビニルモノマーに基づく。pH感受性
ポリマーは、アミノ酸からポリペプチドとして合成されてもよいし(例えば、ポ
リリジンもしくはポリグルタミン酸)、又はタンパク質(例えば、リゾチーム、
アルブミン、カゼイン等)もしくは多糖(例えば、アルギン酸、ヒアルロン酸、
カラギーナン、キトサン、カルボキシメチルセルロース等)もしくはDNAのよ
うな核酸のような天然に存在するポリマーに由来してもよい。pH応答性ポリマー
は、通常、−OPO(OH)2基、−COOH基、又は−NH2基のような側鎖上
のpH感受性基を含有している。pH応答性ポリマーの場合、pHの小さな変化が、P
NIPAAmの溶液に対する温度の効果と同様の相分離を刺激しうる。熱感受性
NIPAAmを少量(例えば、10モルパーセント未満)のAAcのようなpH感
受性コモノマーとランダム共重合することにより、コポリマーは、温度及びpH両
方に対する感受性を示すであろう。そのLCSTは、コモノマーがイオン化され
ないpHにおいては、数度低下する場合はあるとしても、ほぼ影響を受けないであ
ろうが、pH感受性基がイオン化された場合には劇的に上昇するであろう。pH感受
性モノマーが比較的高い含有量で存在する場合、温度感受性成分のLCST応答
は「排除」されうる(例えば、100℃以下でも100℃超でも相転移が見られ
ない)。pH転移及び温度転移の両方を独立に保持している、pH感受性モノマーと
温度感受性モノマーとのグラフトコポリマー及びブロックコポリマーが合成され
うる。
【0033】 3.光応答性ポリマー 光応答性ポリマーは、通常、ポリマーの側鎖上又は主鎖上に発色基を含有し、
適当な波長の光に曝された際、トランス型から、双極性で、より親水性であり、
可逆的なポリマーコンフォメーション変化を引き起こしうるシス型へと異性化さ
れうる。その他の光感受性化合物も、光刺激により、比較的無極性で疎水性の非
イオン化状態から、親水性のイオン状態へと変換されうる。共重合により、温度
感受性及び光感受性のような複数の環境感受性を同一ポリマーに組み込むことも
可能である。
【0034】 側鎖型光感受性基ポリマーの場合には、芳香族アゾ化合物又はスチルベン誘導
体のような光感受性色素を、反応性モノマーと複合させ、次いで、前記のような
連鎖移動重合を使用して、単独重合するか、又は他の従来のモノマーと共重合す
るか、又は温度感受性もしくはpH感受性のモノマーと共重合することができる。
異なる刺激(温度等)に対して応答性のポリマーの一端に、光感受性基を複合さ
せることもできる。そのような色素複合モノマー合成のためのプロトコルは多数
既知である。Kungwatchakunら(前記)及びMamadaら(前記)。
【0035】 側鎖型光感受性ポリマー及び主鎖型光感受性ポリマーの両方が使用されうるが
、光感受性ポリマー及びそのコポリマーは、典型的には、側鎖上に光感受性基を
含有するビニルモノマーから合成される。これらの型のモノマーのコポリマーは
、アクリルアミドのような「通常の」水溶性コモノマー、又はNIPAAmもし
くはAAcのような温度もしくはpHに対して感受性のコモノマーを用いて調製さ
れる。
【0036】 光感受性化合物は、それらを疎水性から親水性のコンフォメーションへと変換
する、ある波長の光を吸収した際に、異性化もしくはイオン化される色素分子で
あってもよいし、又はある波長の光を吸収した際に発熱するその他の色素分子で
あってもよい。前者の場合には、異性化が単独で鎖の拡大又は崩壊を引き起こし
うるが、後者の場合には、ポリマーが温度感受性でもある場合にのみ、ポリマー
が沈殿するであろう。
【0037】 光感受性ポリマーは、通常、ポリマーの側鎖上に発色基を含有する。使用され
ている典型的な発色基は、芳香族ジアゾ色素である。Ciardelli, Biopolymers 2
3: 1423-1437(1984); Kungwatchakun et al., Makromol. Chem., Rapid Commun.
9: 243-246(1988); Lohmann et al., CRC Crit. Rev. Therap. Drug Carrier S
ystems 5: 263(1989); Mamada et al., Macromolecules 23: 1517(1990)。この
型の色素を350〜410nmのUV光に曝した場合、比較的疎水性のトランス型
の芳香族ジアゾ色素が、双極性で、より親水性のシス型へと異性化され、これが
、ポリマーコンフォメーション変化を引き起こし、それにより、骨格への色素複
合の程度及び骨格の主要単位の水溶性に応じて、濁っていたポリマー溶液が透明
になる。約750nmの可視光への曝露は、逆の現象を起こさせるであろう。その
ような光感受性色素は、光により誘導される色素の異性化によるコンフォメーシ
ョン変化がポリマー鎖コンフォメーション変化を引き起こすよう、骨格の主鎖上
に組み込まれてもよい。親水性又は疎水性の状態による側鎖の変換は、個々の鎖
を拡大させるか、又はそれらのコンフォメーションを崩壊させる。ポリマー主鎖
が光感受性基を含有する場合には(例えば、アゾベンゼン色素)、光により誘導
される異性化により、光により刺激された状態は、実際には収縮し、より親水性
となりうる。
【0038】 4.イオン応答性ポリマー 例えば、K+又はCa++のような特定のイオンへの曝露の関数としてランダ
ムなコンフォメーションから規則的なコンフォメーションへとコンフォメーショ
ンを変化させるカラギーナンのような多糖も、刺激応答性成分として使用されう
る。その他の特定のイオン感受性ポリマーには、側鎖上に、例えばヒスチジン又
はEDTAのようなイオンキレート化基を含むポリマーが含まれる。
【0039】 5.二重又は多重刺激応答性ポリマー 光感受性ポリマーが熱感受性でもある場合、UVもしくは可視光により刺激さ
れる、骨格上に複合した発色団の、より疎水性又は親水性のコンフォメーション
への変換は、ポリマー組成及び温度に応じて、コポリマーの解離又は沈殿も刺激
しうる。色素が光を吸収し、異性化を刺激するのではなくそれを熱エネルギーに
変換する場合、局部的な加熱は、系の温度が相分離温度に近い場合、PNIPA
Amのような温度感受性ポリマーにおける相変化も刺激しうる。ビニルモノマー
共重合により、温度感受性及び光感受性のような複数の感受性を1つの骨格上に
組み込むことができることは、応答性粒子の合成及び特性に大きな多様性を与え
る。
【0040】 エチレンオキシド(EO)とプロピレンオキシド(PO)とのランダムコポリ
マーも、LCST又はCPを有し(Bailey and Koleski「ポリエチレンオキシド
(Polyethylene Oxide)」F. E. Bailey and J. V. Koleske Academic Press, N
Y(1976))、かつ2個の反応性末端基を有しており、従ってそれらは一端で他の
ポリマー又は反応体と複合させられうる。温度感受性ブロックコポリエーテルも
、BASFより入手可能である。PEO−PPO−PEOの三ブロックは、Plur
onics(登録商標)又はポロキサマー(poloxamers)と呼ばれ、テトラブロック
は、Tetronics(登録商標)又はポロキサミン(poloxamines)と呼ばれる。EO
−POランダムコポリマー又はブロックコポリマーの場合、一連の組成物、及び
様々な反応性末端基を有するこれらのポリマーの分子量が、Shearwater Polymer
s, Inc. (Huntsville, AL)より入手されうる。組成物は、曇点に関して入手可
能なデータに基づき選択される(Bailey and Koleski及びBASFカタログ)(「ポ
リエチレンオキシド(Polyethylene Oxide)」F. E. Bailey and J. V. Koleske A
cademic Press, NY(1976))。これらのコポリエーテルの合成はフリーラジカル
連鎖移動開始過程を使用しないため、ビニルコポリマーより、広い範囲の分子量
のコポリエーテルが調製されうる。
【0041】 オリゴマーの(1個以上の)反応性末端基は、複合させられる部位特異的な基
(例えば、システインのチオール官能基)と選択的に反応性の特異的な基(例え
ば、ビニルスルホン又はマレイミド)により誘導体化されうる。マレイミド基又
はビニルスルホン基を導入するには、アミン末端を有するオリゴマーが好ましい
。ポリマーのアミン末端基は、マレイミドと複合し、チオール反応性を提供しう
る。ヒドロキシル末端を有するポリマーは、過剰のジビニルスルホンとの反応に
よりビニルスルホンと複合しうる。ビニルスルホン末端基は、典型的には、タン
パク質チオール基との複合反応においてマレイミドより加水分解的に安定である
。反応体化学量論及び反応条件の慎重な調節は、ポリマーの各末端に異なる官能
基を有する二官能性のポリNIPAAmのようなビニル型ポリマー又はEO/P
Oランダムコポリマーもしくはブロックコポリマーを生じうる。
【0042】 6.ブロックコポリマー粒子 1つの実施態様において、粒子は、水中で自己会合して中空粒子を形成する、
1個以上の親水性Aブロックと1個以上の疎水性Bブロックとを含有する、AB
AもしくはBAB三ブロック又はAB二ブロック両親媒性コポリマーから作成さ
れる。AもしくはB又はその両方が、刺激応答性ポリマーでありうる。又は、刺
激応答性ポリマーが、中空粒子を形成するため、又は中空粒子の形成の後、自己
会合ポリマーと混合されうる。刺激応答性ポリマーは、形成時に粒子内に捕捉さ
れてもよいし、又は自己会合性中空粒子を形成する両親媒性ポリマーと化学的も
しくはイオン的にカップリングされてもよい。
【0043】 両親媒性コポリマーは、架橋されていてもよいし、又は架橋されていなくても
よい。1つの実施態様において、三ブロックコポリマーは、イオン結合、共有結
合、又はその他の結合により架橋されて中空粒子を形成する重合可能な末端基及
び/又は側鎖基を含有している。粒子は、疎水性薬物を小胞の中心に置くことを
可能にする、コポリマーの選択、中空粒子の壁内への疎水性材料の包含、又は小
胞内に捕捉される疎水性媒質中での中空粒子の形成のいずれかにより形成された
疎水性中心を有しうる。1つのそのような実施態様において、中空粒子は、疎水
性中心を有し、両親媒性コポリマーの両親水性セグメントを外側に向かい有する
「U型」分子である。
【0044】 中空粒子の形成は、コポリマーの両親媒性の結果である。非架橋粒子における
凝集は、非共有結合的相互作用を介して起こり、従って可逆性である。対照的に
、架橋されている中空粒子は、共有結合によって互いに保持されており、従って
得られた中空粒子は比較的安定であり、形状持続性であり、水性溶液から除去さ
れた後ですら中空粒子形態を保存している。
【0045】 特定の小胞の安定性は、コポリマー間の疎水性及び親水性の相互作用の強度に
大きく依存している。強度は、親水性セグメントと疎水性セグメントとの連結部
の安定性に依存し、重合単位が使用されている場合には、親水性又は疎水性セグ
メントと重合単位との連結点の安定性にも依存する。安定性は、さらに、重合又
は架橋の強度に依存する。小胞の安定性は、親水性セグメントと疎水性セグメン
トとの間、親水性もしくは疎水性セグメントの内部、又は親水性もしくは疎水性
セグメントと重合単位との間への、生分解性結合又はイオン架橋のような弱い結
合の導入により減少しうる。
【0046】 中空微粒子は、親水性セグメントと疎水性セグメントとを含む両親媒性セグメ
ント型コポリマーから形成される。中空微粒子は、付加的な疎水性及び/又は親
水性の成分を含んでいてもよいし、反応性基を有するモノマー又はマクロマー(
macromers)のような架橋剤、界面活性剤、及び光開始剤のような架橋開始剤を
含んでいてもよい。
【0047】 適当なポリマー性材料は、Hirtらの米国特許第5,807,944号に記載さ
れている。これらのポリマーは、主にコンタクトレンズとして使用するためのも
のであるため、材料は酸素及びイオンに対して透過性であることが極めて望まし
い。それは、薬物送達のような他の適用にとっては要件ではなく、実際、いくつ
かの適用におては望ましくない。多くの適当な両親媒性コポリマー、疎水性コポ
リマー、及び親水性コポリマーが、WO97/49387にも記載されている。
【0048】 a.親水性セグメント及び疎水性セグメント 両親媒性セグメント型コポリマーは、疎水性ポリマーを含むセグメントBを少な
くとも1個含む。これらに限定されないが、ポリジメチルシロキサン及びポリジ
フェニルシロキサンのようなポリシロキサン、ペルフルオロポリエーテル、ポリ
スチレン、ポリオキシプロピレン、ポリビニルアセテート、ポリオキシブチレン
、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリアルキルアクリレー
ト、ポリアルキルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン、P
THF、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリスルホン、ポリビニルエ
ーテル、及びポリ(プロピレンオキシド)、及びそれらのコポリマーのような、
多数の疎水性ポリマーのうちの任意のものが使用されうる。
【0049】 疎水性セグメントは、好ましくは、支配的な量の疎水性モノマーを含有する。
疎水性モノマーとは、典型的には、水に不溶性で、10重量%未満の水を吸収し
うるホモポリマーを与えるモノマーである。
【0050】 適当な疎水性モノマーは、C1−C18アルキルアクリレート及びメタクリレー
ト、C3−C18シクロアルキルアクリレート及びメタクリレート、C3−C18アル
キルアクリルアミド及びメタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、ビニルC1−C18アルカノエート、C2−C18アルケン、C2−C18ハロア
ルケン、スチレン、(低級アルキル)スチレン、C4−C12アルキルビニルエー
テル、C2−C10ペルフルオロ−アルキルアクリレート及びメタクリレート、及
び対応する部分的にフッ化されたアクリレート及びメタクリレート、C3−C12
ペルフルオロアルキルエチルチオカルボニルアミノエチルアクリレート及びメタ
クリレート、アクリルオキシ及びメタクリルオキシアルキルシロキサン、N−ビ
ニルカルバゾール、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸のC1−C1 2 アルキルエステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、吉草酸ビ
ニル、クロロプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルトルエン、ビニルエ
チルエーテル、ペルフルオロヘキシルエチルチオカルボニルアミノエチルメタク
リレート、イソボルニルメタクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、
ヘキサ−フルオロイソプロピルメタクリレート、ヘキサフルオロブチルメタクリ
レート、トリストリメチルシリルオキシシリルプロピルメタクリレート(TRI
S)、並びに3−メタクリルオキシプロピルペンタメチルジシロキサンである。
【0051】 疎水性ポリマーは、単一の型のポリマーを含んでいてもよいし、又は前記のも
ののうちの2個以上のような複数の型のポリマーを含んでいてもよい。1つのセ
グメントBの平均分子量は、約500〜約50,000ダルトンの範囲、好まし
くは約800〜約15,000の範囲、より好ましくは約1,000〜12,0
00の範囲、特に好ましくは約5,000〜約12,000の範囲である。
【0052】 疎水性セグメントBに加え、両親媒性セグメント型コポリマーは、これらに限
定されないが、ポリオキサゾリン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキ
シド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポ
リアクリル(メタクリル)酸、ポリエチレンオキシド−コ−ポリプロピレンオキ
シドブロックコポリマー、ポリ(ビニルエーテル)、ポリ(N,N−ジメチルア
クリルアミド)、ポリアクリル酸、ポリアクリルアルキレンイミン、ヒドロキシ
エチルメタクリレート(HEMA)、ヒドロキシエチルアクリレート、及びヒド
ロキシプロピルアクリレートのようなポリヒドロキシアルキルアクリレート、ポ
リオール、並びに前記ポリマーのうちの2個以上のコポリマー混合物、多糖及び
ポリペプチドのような天然ポリマー、並びにそれらのコポリマー、並びにポリア
リールアンモニウム、ポリエチレンイミン、ポリビニルベンジルトリメチルアン
モニウム、ポリアニリン、スルホン化ポリアニリン、ポリピロール、及びポリピ
リジニウムのような高電荷イオン性分子、ポリチオフェン−酢酸、ポリスチレン
スルホン酸、両イオン性分子、並びにそれらの塩及びコポリマーのような親水性
ポリマーを少なくとも1個含むセグメントAを少なくとも1個含む。
【0053】 親水性セグメントは、好ましくは、支配的な量の親水性モノマーを含有する。
親水性モノマーとは、典型的には、水に可溶性で、少なくとも10重量%の水を
吸収しうるホモポリマーを与えるモノマーである。
【0054】 適当な親水性モノマーは、ヒドロキシル置換低級アルキルアクリレート及びヒ
ドロキシル置換低級アルキルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、(低級アルキル)アクリルアミド及びメタクリルアミド、N,N−ジアルキ
ル−アクリルアミド、エトキシ化されたアクリレート及びメタクリレート、ポリ
エチレングリコール−モノメタクリレート及びポリエチレングリコールモノメチ
ルエーテルメタクリレート、ヒドロキシル置換(低級アルキル)アクリルアミド
及びメタクリルアミド、ヒドロキシル置換低級アルキルビニルエーテル、ビニル
スルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸ナトリウム、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、N−ビニルピロール、N−ビニル−2−ピロリ
ドン、2−ビニルオキサゾリン、N−ビニル−4,4′−ジアルキルオキサゾリ
ン−5−オン、2−及び4−ビニルピリジン、計3〜5個の炭素原子を有するビ
ニル非飽和カルボン酸、アミノ(低級アルキル)アクリレート及びメタクリレー
ト(ここで、アミノという用語は、第4級アンモニウムも含む)、モノ(低級ア
ルキルアミノ)(低級アルキル)アクリレート及びメタクリレート、及びジ(低
級アルキルアミノ)(低級アルキル)アクリレート及びメタクリレート、アリー
ルアルコール、3−トリメチルアンモニウム2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ートクロリド(Blemer, QA,例えばNippon Oil製)、ジメチルアミノエチルメタ
クリレート(DMAEMA)、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、グリセ
ロールメタクリレート、及びN−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アク
リルアミドである。
【0055】 1つのセグメントAの平均分子量は、約500〜約50,000ダルトンの範
囲、好ましくは約800〜約15,000の範囲、より好ましくは約1,000
〜12,000の範囲、特に好ましくは約5,000〜約12,000の範囲で
ある。
【0056】 b.両親媒性コポリマーの調製 セグメントA及びBは、加水分解性であってもよいし又は非加水分解性であっ
てもよい結合により互いに連結させられる。非加水分解性結合とは、例えば酸性
又は塩基性の条件下での通常の水性又は溶媒性加水分解反応により分解されない
共有結合である。加水分解性の特定の結合は、当業者に周知である。
【0057】 両親媒性セグメント型コポリマー中のセグメントAとセグメントBとの間の非
加水分解性結合は、親水性モノマーの単位のブロックが、親水性モノマーの官能
性部位から成長するよう、適当な親水性モノマー(セグメントA由来)を、適当
に官能化された疎水性モノマー(セグメントB由来)の存在下で重合することに
より、又は疎水性モノマーの単位のブロックが、親水性モノマーの官能性部位か
ら成長するよう、適当な疎水性モノマーを、適当に官能化された親水性モノマー
の存在下で重合することにより、形成されうる。
【0058】 官能化されたセグメントは、マクロ開始剤(macroinitiator)とも呼ばれる。
適当なマクロ開始剤は、熱により、もしくは光化学的に活性化可能なカチオン性
もしくはアニオン性の基、又は熱により、もしくは光化学的に活性化可能なラジ
カル開始基を含む。アニオン重合、多重縮合、及び重付加も、使用されうる。好
ましい光化学的に活性化可能なカチオン開始基の特定の例は、トリフレート(−
O−SO2−CF3)、−I(ヨード)、−O−メシル、−O−トシル、及び−C
AgSbF6である。最も好ましい開始基は、トリフレート基である。開始
基は、両親媒性セグメント型コポリマーの調製のためのグラフト共重合中、開始
セグメントの末端基と、開始セグメントに付着させられる成長セグメントを形成
する最初のモノマーとの間に非加水分解性の共有結合を提供するよう、開始セグ
メントと連結させられる。グラフティングとは、もう1つの既に形成されたポリ
マーの末端又は側鎖上のいずれかに存在するモノマーから、ポリマー鎖が成長す
ることを意味する。
【0059】 開始基は、適当な方式で、例えばカチオン開始基又は熱開始基と、出発モノマ
ー上に存在する官能基との連結により、既に形成されたポリマーへと導入されう
る。側鎖型開始基を提供するためには、後者の方法のみが適している。好ましい
トリフレート基は、末端又は側鎖上の官能ヒドロキシル基の、(CF3SO)2
のような活性化されたトリフル酸誘導体との反応により導入されうる。
【0060】 AセグメントとBセグメントとの間の分解性結合は、小胞又はナノカプセルが
分解性となるよう、使用されうる。A又はBセグメント内の分解性結合も、使用
されうる。生分解性領域は、生分解に対して感受性の結合を使用してポリマー又
はモノマーから構築されうる。分解性は、単一の分解性結合、又は複数の分解性
結合からなる分解性領域の包含により付与されうる。分解性結合及び分解性領域
という用語は、以後、交換可能に使用される。
【0061】 分解性領域は、好ましくは、in vivo条件下で分解性である。例えば、分解性
領域は、グリコリド、ラクチド、ε−カプロラクトン、その他のヒドロキシ酸の
ポリマーもしくはオリゴマー、又は無毒の、もしくは体内に正常な代謝物として
存在する材料を生じるその他の生物学的に分解性のポリマーからなるような、加
水分解性領域でありうる。酵素的分解により生分解性の領域も、使用されうる。
好ましいポリ(α−ヒドロキシ酸)は、ポリ(グリコール酸)、ポリ(DL−乳
酸)、及びポリ(L−乳酸)である。その他の有用な材料には、ポリ(アミノ酸
)、ポリ(無水物)、ポリ(オルトエステル)、ポリ(ホスファジン)、及びポ
リ(ホスホエステル)が含まれる。例えばポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(
δ−バレロラクトン)、及びポリ(γ−ブチロラクトン)のようなポリラクトン
も、有用である。生分解性領域は、1〜実質的に水溶性ではない生成物を生じる
であろう値の重合度を有しうる。従って、モノマー性、ダイマー性、トリマー性
、オリゴマー性、及びポリマー性の領域が使用されうる。
【0062】 従って、両親媒性セグメント型コポリマーは、1つの実施態様において、1個
のセグメントA及び1個のセグメントB(A−B型、二ブロック)、もしくは1
個のセグメントA及びその末端に付着した2個のセグメントB(A−B−B型、
三ブロック)からなっていてもよいし、又はいくつかのセグメントBが1個のセ
グメントA(さらに2つの末端セグメントBを保持していてもよい)から分岐し
ているcomb型構造を有していてもよい。もう1つの実施態様において、両親
媒性セグメント型コポリマーは、1個のセグメントB及びその末端に付着した2
個のセグメントA(A−B−A型、三ブロック)からなっていてもよい。もう1
つの実施態様において、両親媒性セグメント型コポリマーは、いくつかのセグメ
ントAが1個のセグメントB(さらに2つの末端セグメントAを保持していても
よい)から分岐しているcomb型構造を有していてもよい。好ましくは、コポ
リマーは、ABA三ブロックコポリマーである。
【0063】 例えば、まず親水性セグメントAを既に形成された疎水性セグメントB上で成
長させ、次いで疎水性セグメントB′を、先に調製されたセグメントAの末端に
付着させるよう、グラフト共重合中モノマーを変化させることも可能である。ま
た、異なる親水性モノマーを使用して、親水性セグメントAの末端に異なる親水
性セグメントA′を作製することもできる。また、両親媒性セグメント型コポリ
マーの他の実施態様が、官能化された親水性セグメントAから出発して作製され
うる。
【0064】 出発セグメント(A又はB)を構成するポリマーは、通常、約500〜約50
,000の範囲、好ましくは約800〜約15,000の範囲、より好ましくは
約1,000〜12,000の範囲、特に好ましくは約5,000〜約12,0
00の範囲の数平均分子量Mnを有する。出発セグメント上にグラフト共重合さ
れる1個以上のセグメントA、B、A′、又はB′の長さは、グラフト共重合の
ため添加されるモノマー(親水性又は疎水性)の量を調節することにより、容易
に調節されうる。このようにして、セグメントのサイズ及びそれらの比率は、容
易に調節されうる。
【0065】 両親媒性セグメント型コポリマーは、溶媒の存在下又は非存在下で調製されう
る。実質的に不活性な溶媒、即ち反応に参加しない溶媒を使用することが有利で
ある。適当な溶媒は、使用されるモノマーを溶解させる全ての溶媒、例えば水、
エタノール又はメタノールのような低級アルコールのようなアルコール、ジメチ
ルホルムアミドのようなカルボキサミド、ジメチルスルホキシド又はメチルエチ
ルケトンのような双極性非プロトン性溶媒、アセトン又はシクロヘキサノンのよ
うなケトン、トルエンのような炭化水素、THF、ジメトキシエタン、又はジオ
キサンのようなエーテル、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素、及び
水とアルコールとの混合物のような適当な溶媒の混合物、例えば水/エタノール
又は水/メタノール混合物である。
【0066】 本発明の両親媒性セグメント型コポリマーの調製において、反応温度は、例え
ば−60〜150℃、好ましくは0〜80℃でありうる。反応時間は、約15分
〜7日の範囲、好ましくは約2〜48時間の範囲である。必要に応じて、反応は
、保護気体としてのアルゴン又は窒素の下で実施される。適当な触媒、例えばジ
ブチルスズジラウレート(dibutyltin dilaurate)(DBTDL)が、ウレタン
形成末端官能化反応に添加される。
【0067】 c.重合基 例えば、疎水性セグメントBがポリブタジエン又はポリイソプレンのようなジ
エンポリマーを含む場合、又は親水性セグメントを作成するために使用されるモ
ノマーが不飽和側鎖、例えば2−アリール−オキサゾリンを含む場合のように、
セグメント型コポリマーは、疎水性及び/又は親水性セグメント内に重合可能基
を既に含有していてもよい。存在するか否かに関わらず、適当な反応により、例
えば成長セグメントの末端又は側鎖上に、重合可能基を導入することが可能であ
る。この目的のため、成長セグメントのグラフト重合は、適当な鎖長が達成され
、例えば、ヒドロキシスチレン、アリールアルコール、HEMA、プロパルギル
アルコール、アリールアミン、及びプロパルギルアミンのような特定の試薬を使
用するか、又は成長セグメントの末端に−OH基もしくは−NH−基もしくは不
飽和基を残すKOH/EtOHもしくは第1級アミンを使用することにより、鎖
端に存在する開始基がキャッピングされた後、終結されうる。グラフト共重合に
おいて適当なコモノマー、例えば2−ヒドロキシ−アルキルオキサゾリンを利用
することによっても、ヒドロキシ基がコポリマーに導入されうる。次いで、ヒド
ロキシル基又は−NH−基を、例えば重合可能不飽和基を保持しているイソシア
ネートと反応させることができる。そのような二官能化合物の好ましい例は、特
に好ましい2−イソシアナトエチルメタクリレート(IEM)、ビニルイソシア
ネート、アリールイソシアネート、アクリロイルイソシアネート、スチレンイソ
シアネート、ビニルベンジルイソシアネート、プロパルギルイソシアネート、及
び無水アクリル(メタクリル)酸である。その他の重合可能基は、当業者に既知
の方法により導入されうる。
【0068】 任意の型の重合/架橋が使用されうる。例には、光重合、レドックス重合、ア
ニオン重合、縮合反応、付加反応、及び連鎖重合反応が含まれる。
【0069】 d.付加的なモノマー ポリマー性粒子の1つの実施態様において、両親媒性セグメント型コポリマーの
重量比率は、全ポリマー生成物を基準として100〜50%の範囲、特に100
〜80%の範囲、好ましくは100〜90%の範囲である。粒子は、適当な開始
剤の存在下で、コモノマーを添加せずに、直接的な熱重合もしくは光化学的重合
により、又は両親媒性セグメント型コポリマーの架橋反応により入手されうる。
しかしながら、コモノマーを含めることが好ましい場合もある。望まれる場合の
あるコモノマーの型には、疎水性もしくは親水性のコモノマー、又はカチオン性
もしくはアニオン性のコモノマーが含まれる。下記のように、架橋可能基、又は
膜内もしくは膜上に取り込まれる分子に対する特定の親和性を有する基のような
特定の官能基を含有するコモノマーを含めることが、望ましい場合もある。適当
な疎水性コモノマー及び親水性コモノマーには、前記のものが含まれる。
【0070】 コモノマーは、両親媒性ポリマー網内に含まれていてもよいし、又は相互浸透
網もしくは半相互浸透網として両親媒性ポリマーと架橋されていてもよい。架橋
は、コモノマー及び/又は架橋剤、例えば多価不飽和コモノマーの添加により達
成されうる。
【0071】 e.架橋剤 ポリマー網は、所望により、架橋剤、例えば多価不飽和コモノマーの添加によ
り補強されうる。両親媒性セグメント型コポリマーの重合及び架橋反応の生成物
を含む架橋されたポリマー生成物も、所望により、少なくとも1つのビニルコモ
ノマー及び少なくとも1つの架橋剤を用いて形成されうる。架橋は、これらに限
定されないが、フリーラジカル架橋、レドックス架橋、及び塩架橋のような多数
の異なる手段により達成されうる。
【0072】 適当な架橋剤の例には、アリールメタクリレート、低級アルキレングリコール
ジメタクリレート、ポリ(低級アルキレン)グリコールジメタクリレート、低級
アルキレンジメタクリレート、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、ジビニル
ベンゼン及びトリビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリメタクリレート
、ペンタエリトリトールテトラメタクリレート、ビスフェノールAジメタクリレ
ート、メチレンビスアクリル(メタクリル)アミド、トリアリールフタレート及
びジアリールフタレート、ビス(メタクリルオキシプロピル)テトラメチルジシ
ロキサンのようなα−ω−ビス(メタクリルオキシアルキル)−オリゴシロキサ
ン、並びにペルフルオロアルキル−ビスメタクリレート又はペルフルオロアルキ
ルエーテル−ビスメタクリレートが含まれる。
【0073】 使用される架橋剤の量は、全ポリマーを基準とした重量比率で表され、20〜
0.05%の範囲、特に10〜0.1%の範囲、好ましくは5〜0.1%の範囲
である。
【0074】 ポリマー生成物は、当業者にとって習慣的な重合反応により、対応するモノマ
ー(モノマーという用語は、本明細書においては、両親媒性セグメント型コポリ
マーも含む)から、当分野において既知の様式で架橋される。
【0075】 フリーラジカル架橋で架橋されうるモノマーの場合、モノマーの混合物が、典
型的には、フリーラジカル形成剤を添加しながら加温される。そのようなフリー
ラジカル形成剤の例は、アゾイソブチロニトリル(AIBN)、ペルオキソ二硫
酸カリウム、過酸化ジベンゾイル、過酸化水素、及び過炭酸ナトリウムである。
例えば、化合物が加温されると、フリーラジカルが、ホモリシスにより形成され
、次いで重合を開始させることができる。
【0076】 重合反応は、フリーラジカル重合及び/又は架橋を開始させることができる光
開始剤を使用して実施されうる。適当な光開始剤の例には、ベンゾインメチルエ
ーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、Darocure及びIrgacure
生成物、好ましくはDarocure1173(登録商標)及びIrgacure2959(登録商標)が
含まれる。例えばマクロマーへと組み込まれうるか、又は特定のコモノマーとし
て使用されうる反応性光開始剤も、適している。例は、欧州特許第0 632 329号
に記載されている。次いで、光重合が、光線、例えば適当な波長を有する光、特
にUV光により開始されうる。スペクトル要件は、必要に応じて、適当な光増感
剤の添加により適宜調節されうる。
【0077】 重合可能領域は、最も好ましくは可視光線又は長波長紫外線による、フリーラ
ジカル生成による光開始により重合可能でありうる。重合可能領域は、アクリレ
ート、ジアクリレート、オリゴアクリレート、ジメタクリレート、オリゴメトア
クリレート、又はその他の生物学的に許容される光重合可能基である。好ましい
第三級アミンは、トリエタノールアミンである。
【0078】 有用な光開始剤は、細胞毒性がなく、短時間、多くて数分、最も好ましくは数
秒で、フリーラジカル生成によりマクロマーの重合を開始させるために使用され
うるものである。LWUV開始のため選択される開始剤として好ましい色素は、
エチルエオシン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、その他の
アセトフェノン誘導体、及びカンファーキノンである。全ての場合において、架
橋及び重合は、例えば2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン又はエ
チルエオシン(10-4〜10-2mM)とトリエタノールアミン(0.001〜0.
1M)との組み合わせのような、光により活性化されるフリーラジカル重合開始
剤によりコポリマー間で開始される。
【0079】 光開始剤の選択は、光重合可能領域に大きく依存する。例えば、マクロマーが
少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む場合、色素による吸光は、色素が三
重項状態をとることを引き起こし、その後、三重項状態が、アミンと反応して、
重合を開始させるフリーラジカルを形成させる。これらの材料と共に使用するた
めに好ましい色素には、エオシン色素、並びに2,2−ジメチル−2−フェニル
アセトフェノン、2−メトキシ−2−フェニルアセトフェノン、及びカンファー
キノンのような開始剤が含まれる。そのような開始剤を使用して、コポリマーは
、長波長紫外光又は約514nmのレーザー光によりin situ重合されうる。レー
ザーは、レーザーにより達成されうる正確な調節のため、光重合可能溶液からナ
ノスフェアを重合させるために使用されうる。従って、両親媒性ポリマーを含め
ることなく、本明細書に記載のようなナノスフェアを作成することが可能である
【0080】 重合の開始は、約200〜700nm、最も好ましくは長波長紫外域又は可視域
、320nm以上、最も好ましくは約514nmもしくは365nmの波長の光の照射
により達成される。光感受性フリーラジカル重合開始剤は、単一の化合物(例え
ば、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン)であってもよいし、又
は色素と共触媒との組み合わせ(例えば、エチルエオシス(ethyl eosis)及び
トリエタノールアミン)であってもよい。
【0081】 B.活性薬剤 中空粒子は、治療剤、診断剤、又は予防剤を含み、さらに色素及び顔料、香料
、化粧品、及びインクを含む化粧用及び工業用の用途を有する多くの化合物を含
む、ほぼ全ての型の活性薬剤の送達に適している。薬剤は、標的部位へ送達され
、そこで、刺激と刺激応答性材料との相互作用による透過性変化の関数として、
放出が起こる。
【0082】 親水性及び疎水性の薬物、そして高分子量及び低分子量の化合物が送達されう
る。薬物は、タンパク質もしくはペプチド、多糖、脂質、核酸分子、又は合成有
機分子でありうる。親水性分子の例には、大部分のタンパク質及び多糖が含まれ
る。疎水性化合物の例には、シクロスポリン及びタキソールのようないくつかの
化学療法剤が含まれる。送達されうる薬剤には、ホルモン、化学療法薬、抗生物
質、抗ウイルス薬、抗真菌薬、血管作用薬、免疫調節化合物、ワクチン、局所麻
酔薬、抗血管形成剤、抗体、神経伝達物質、向精神薬、生殖器に影響を与える薬
物、及びアンチセンスオリゴヌクレオチドが含まれる。診断剤には、ガス、放射
性標識、磁性粒子、放射線不透過性化合物、及び当業者に既知のその他の材料が
含まれる。
【0083】 本明細書は主に薬物に関して記載されているが、小胞は、治療剤又は診断剤の
みならず、多様な薬物の送達のため使用されうることを理解されたい。例には、
化粧品、香料、色素、顔料、光活性化合物、及び化学試薬、並びに送達制御系を
必要とするその他の材料が含まれる。その他の例には、金属粒子、生物学的ポリ
マー、ナノ粒子、生物学的オルガネラ、及び細胞オルガネラが含まれる。
【0084】 小胞の中央腔には、大量の治療用物質が取り込まれうる。
【0085】 C.標的化分子 中空粒子は、中空粒子の表面に結合しているか、又は内部から表面へと延びて
いる標的化分子(分子は、特定の細胞又は組織特異的部位に特異的又は優先的に
結合する)を使用して、特定の部位へと標的化されうる。標的化分子の例には、
炭水化物、タンパク質、葉酸、ペプチド、ペプトイド(peptoids)、及び抗体が
含まれる。粘膜型組織との結合を促進するための有用なリガンドのリストには、
シアル酸、ノイラミン酸、n−アセチル−ノイラミン酸、n−グリコリルノイラ
ミン酸、4−アセチル−n−アセチルノイラミン酸、ジアセチル−n−アセチル
ノイラミン酸、グルクロン酸、イズロン酸、ガラクトース、グルコース、マンノ
ース、及びフコースが含まれる。抗体は、特定の細胞表面分子、又は細胞型が罹
病した際に発現される抗原、例えば癌マーカーに対するものでありうる。
【0086】 ポリ(NIPAAm)のような刺激応答性ポリマーは、例えば米国特許第4,
780,409号;Monji及びHoffman, Appl. Biochem. Biotechnol. 14: 107-1
20(1987)に記載のように、モノクローナル抗体のようなアフィニティ分子とラ
ンダムに結合させられている。(例えば、タンパク質との複合のため)活性化さ
れた基が、PNIPAAmの骨格上にランダムに形成され、モノクローナル抗体
上のリシンアミノ基とランダムに複合させられ、次いで、複合体が温度により誘
導される相分離イムノアッセイにおいて適用された。活性化されたPNIPAA
mは、プロテインA、様々な酵素、ビオチン、リン脂質、RGDペプチド配列、
及びその他の相互作用性分子とも結合させられている。Chen and Hoffman, Biom
aterials 11: 631-634(1990); Miura et al., Abstr. 17th Ann. Meet. Soc. Bi
omaterials(1991); Wu et al., Polymer 33: 4659-4662(1992); Chen and Hoffm
an, Bioconjugate Chem. 4: 509-514(1993); Morris et al., J. Anal. Biochem
. 41: 991-997(1993); Park and Hoffman, J. Biomaterials Sci. Polymer Ed.
4: 493-504(1993); Chen and Hoffman, J. Biomaterials Sci. Polymer Ed. 5:
371-382(1994)。他も、タンパク質をPNIPAAm(Nguyen and Luong, Biot
ech. Bioeng. 34: 1186-1190(1989); Takei et al., Bioconj. Chem. 4: 42-46(
1993))、及びpH感受性ポリマー(Fujimura et al. (前記))にランダムに結
合させている。これらのポリマー−タンパク質複合体の大部分は、ポリマー骨格
から分岐したランダムに活性化された基を介してポリマーと結合した、タンパク
質のランダムなリジンアミノ基を含む。アミノ末端を有するポリマーの合成は、
開始剤としてのAIBN及び連鎖移動試薬としての1−アミノエタンチオール−
ヒドロクロリドの存在下で、NIPAAmのラジカル重合により進行する。−C
OOH又は−OH末端基を有する鎖を合成するには、それぞれ、カルボキシル−
チオール又はヒドロキシル−チオール連鎖移動剤が、アミノ−チオールの代わり
に使用されている。末端反応性ポリマーの合成は、連鎖移動の開始及び終止のメ
カニズムに基づくことに注意されたい。これは、およそ1000〜25,000
から30,000の分子量を有する比較的短いポリマー鎖を生じる。分子量10
,000未満の最も短い鎖は、通常「オリゴマー」と呼ばれる。分子量の異なる
オリゴマーは、単純に、モノマーと連鎖移動試薬との比率を変化させ、開始剤と
共にそれらの濃度レベルを調節することにより合成されうる。
【0087】 D.付加的な成分 既に詳述された応答性ポリマーは、親水性、疎水性、又は正もしくは負の電荷
のような所望の特徴を追加するための付加的なモノマーの添加により修飾されう
る。例えば、1つ以上の疎水性又は親水性のコモノマーが、前述のようにポリマ
ーのpH応答性又は温度応答性を改変するために添加されうる。適当なコモノマー
は、当業者に既知であり、両親媒性コポリマーに関して既に記載されている。コ
モノマーは、標的化分子の付着のような、他の理由のため添加されてもよい。コ
モノマーは、応答性ポリマー自体に添加されてもよいし、又は粒子の形成中、応
答性ポリマーとの混合等により、粒子へと添加されてもよい。
【0088】 さらに、応答性ポリマーは、その形成後、応答性ポリマー、又は応答性粒子へ
の架橋可能基の包含により架橋されてもよい。適当な架橋可能基及び方法は、両
親媒性コポリマーに関する項に既に記載されている。
【0089】 分解性の結合又は領域は、所望の位置における活性薬剤の放出の後等に、粒子
がある期間にわたり分解するよう、応答性ポリマー、又は中空粒子の構造へと組
み込まれうる。適当な分解性の結合及び領域は、両親媒性コポリマーに関する項
に既に記載されている。
【0090】 II.応答性ポリマー中空粒子の使用法 応答性中空粒子は、活性薬剤の送達のため使用されうる。粒子は、適当な刺激
を含有するか又は適当な刺激が適用されうる、ヒト生体の一領域のような環境へ
の活性薬剤の送達に特に適している。粒子は、適当な刺激を含有するか又は適当
な刺激が適用されうる環境からの、活性薬剤の封入及び除去のためにも使用され
うる。
【0091】 粒子は、低分子量物質及び高分子量物質の封入を可能にし、ナノ粒子の封入す
ら可能にする。例には、治療剤、診断剤、及び予防剤が含まれ、さらに化粧品、
色素又は顔料、香料、及び産業上有益なその他の化合物が含まれる。表面は、場
合により、分子認識を介して、粒子を特異的標的へと指向化することができる特
異的リガンドで修飾されていてもよい。
【0092】 応答性中空粒子は、広範囲の治療剤、診断剤、及び予防剤の送達のための薬物
送達剤形において使用されうる。中空粒子は、独立の剤形として使用されてもよ
いし、又は例えばカプセルのような、より一般的な剤形の一部として含まれても
よい。中空粒子は、例えば腸溶皮膜を有するカプセル又は錠剤のような、所望の
効果を達成するためのその他の剤形と組み合わせて使用されてもよい。中空粒子
を含む剤形は、例えば経口投与、直腸内投与、鼻腔内投与、もしくは膣内投与に
より投与されてもよいし、又は埋め込まれてもよい。
【0093】 本発明は、所望の送達点に供給された刺激に応答して活性薬剤を送達するため
の方法にも関する。本方法は、活性薬剤が封入された応答性中空粒子の使用を含
む。中空粒子は、意図された送達部位に存在することが既知の刺激に対して応答
性であるよう設計される。例えば、薬物を小腸へと送達する方法は、胃と比較し
て高い小腸のpHに応答性である中空粒子を含む剤形の使用を含みうる。これは、
例えば、胃の低いpHにおいて急速に分解される薬物の送達にとって望ましいかも
しれない。
【0094】 III.応答性ポリマー中空粒子の作成法 応答性粒子は、前記のように、そして当業者に既知のようにして、作成されう
る。中空ポリマー粒子の調節された形成は、多数の技術を使用して達成されうる
。例えば、乳濁液、懸濁液、又は界面重合技術が使用されうる(例えば、Kong et
al., Polym. Adv. Technol. 1996, 274, 633; Emmerich et al., Adv. Mater.
1999, 11 1299; Schellenberg et al Langmuir 1999, 15, 1283)。ブロックコ
ポリマーには、前記のように、自己会合技術が使用されうる(例えば、Huang et
al., J. Am. Chem. Soc. 1999, 121, 8518; Ding et al., J. Phys. B 1998, 1
02 6107; Stewart et al. Chem. Mater 1999, 11, 34; Hotz et al. Langmuir,
1998, 14, 1031; Hotz et al. Adv. Mater. 1998, 14, 1031; Murtagh et al.,
Faraday Discuss. Chem. Soc., 1986, 81, 127; Kurja et al. Polymer, 1993,
34, 2045; Poulain et al. Polym. Sci., 1996, 34, 729; Hetzer et al. Angew
. Chem. 1999, 111, 2103)。
【0095】 テンプレーティング技術も使用されうる(例えば、Hotz et al., Adv. Mater.
10(16): 1387(1998); Hotz et al. Langmuir 14(5): 1031(1998); Donath et a
l. Angew. Chem. Int. Ed. Engl., Adv. Mater 1999, 1134)。中空粒子は、デ
ンドリマー(dendrimers)を介しても作成されうる(Wendland et al., J. Am.
Chem. Soc. 1999, 121 1389)。
【0096】 適当なモノマー及びポリマーが使用された場合には、これらの方法は、応答性
中空粒子の形成をもたらしうるし、又は得られた粒子のその後の化学的修飾がそ
れらを応答性にしてもよい(例えば、ポリ(tert−ブチルアクリレート)のけん
化反応はポリ(アクリル酸)をもたらす)。
【0097】 1つの実施態様において、テンプレーティング技術が使用される。その基本概
念は、一定の分子、粒子、又は超構造のサイズ及び形状を捕捉して、テンプレー
ト除去の後ですら、新たに形成された種にそれが保存されるようにすることであ
る。リポソームが、中空粒子の形成のためのテンプレートとして使用されうる。
脂質二重層の水性コア、脂質−水界面、及び疎水性内部が、全て、テンプレート
として使用されうる。
【0098】 一般的には、所望のサイズのリポソームの形成後に、例えば疎水性モノマーを
、リポソームの脂質二重層の疎水性内部に分散させる。モノマーを架橋し、リポ
ソーム材料を除去すると、中空ポリマー性粒子が得られる。
【0099】 リポソームを作成する方法、並びにそれらのサイズ及び形状を調節する方法は
、当業者に周知である。リポソーム調製物は、典型的には、広いサイズ分布を有
する。さらに調節されたサイズ変動は、例えば押し出しを使用して達成されうる
【0100】 孔の平均サイズ(及び、同時に、粒子の膨張の程度)は、架橋密度、即ち網構
造のメッシュサイズにより直接調節されうる。
【0101】 活性薬剤の取り込み 中空粒子の中央腔には、大量の物質が取り込まれうる。活性薬剤は、異なる経
路によりポリマーへと封入されうる。1つの実施態様において、薬剤は、コポリ
マーの調製中、コポリマーへと直接添加されうる。例えば、化合物は、ポリマー
と共にエタノールに溶解させられうる。第2の方法においては、薬物は、会合の
後、そして場合により共有結合性架橋の後、コポリマーへと取り込まれうる。中
空粒子は、水性溶液から単離され、エタノールのような溶媒に再溶解させられう
る。エタノールは、いくつかのポリマーの親水性部分及び疎水性部分にとって良
好な溶媒である。従って、中空粒子のポリマーシェルがエタノール中で膨張し、
透過性となる。粒子を水中に戻すことにより、シェルの透過性は減少する。
【0102】 化合物の封入は、溶媒の変化のみならず、温度、pH、及びイオン強度の変化に
よっても達成されうる。一般的には、膨張した(透過性の)状態で粒子を担荷さ
せ、次いで外的刺激によりそれらの透過性を減少させる。その後、担荷させられ
た粒子を単離することができる。
【0103】 本発明は、本発明を制限するものではない以下の実施例の参照により、さらに
理解されよう。
【0104】 実施例 実施例1:ピレン標識PEOのポリ(アクリル酸)中空粒子への封入 本実施例は、図1の概略図により示される。
【0105】 中空粒子の調製 3.7×10-2mol/Lの脂質ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド(
DODAC)を含有する水性溶液の超音波処理(60℃で1h)により、200
〜300nmの範囲の直径を有する小さな単膜小胞を調製した。得られた小胞溶液
の一部60mLをtert−ブチルアクリレート0.300g、ジビニルベンゼン3.
5mg、及びフリーラジカル開始剤アゾイソブチロニトリル(AIBN)の小結
晶を用いて膨張させた。酸素を排除するため、生成されたアルゴンを溶液に通し
た。混合物を55℃で2時間調節した(tempered)後、UVにより誘導される重
合(Ultratech 400W、λ254nm; Asram AG、照射時間は5分であった)を行った
。ポリマーをメタノール中で沈殿させることにより、界面活性剤を除去した。1
H−NMRが界面活性剤の欠如を示すまで、ポリマーをテトラヒドロフランに再
溶解させ、メタノール中で再沈殿させた。得られたポリマーをジオキサン25mL
に溶解させ、濃塩酸1mLを添加した。混合物を90℃に6時間加熱した。得られ
たポリ(アクリル酸)中空粒子を、ジエチルエーテル中での沈殿により単離した
。収率は93%であった。
【0106】 ピレン標識PEOの取り込み ポリ(アクリレート)中空粒子を、pH9.0で、2μMの濃度で、ピレン標識
ポリエチレンオキシド(PEO)(MO=5000g/mol)と共にインキュベート
した。次いで、透析によりpHをpH4にまで低下させ、それにより未封入ピレン標
識PEOも除去した。次いで、懸濁液のpHをpH9に増加させ、放出されたピレン
標識PEOを除去するためpH9で中空粒子を透析した。
【0107】 対照は、pH4で、2μMの濃度で、ピレン標識PEOと共にインキュベートさ
れ、未封入ピレン標識PEOを除去するためpH4で透析されたポリ(アクリレー
ト)マイクロスフェアであった。
【0108】 蛍光スペクトル 「担荷された」粒子の蛍光スペクトルは、ピレン標識PEOが中空粒子の内部
に明確に封入され、粒子表面にはポリマーが吸着していないことを示した。「空
」であった、pH4におけるポリ(アクリレート)中空粒子のスペクトル(345
nmにおける励起)は、封入過程が完全に可逆的であることを示した。
【0109】 水中のポリ(アクリル酸)中空スフェアの半径は、pH4では約25nm、pH9で
は約100nmであった。
【0110】 本研究は、pH応答性粒子がpH4において形成されたこと、薬物が高pH(pH9)
において担荷させられたこと、pHを減少させた際、薬物が封入されたまま維持さ
れ、粒子が安定であったこと、及びpH9において、粒子が拡大し、標識PEOを
放出したことを証明している。本研究は、薬物がpHに基づき放出されうることも
証明した。
【0111】 実施例2:疎水性コモノマーの添加 pHの関数としてのポリ(アクリル酸)中空スフェアの膨張等温線を測定した。
7未満のpHにはクエン酸緩衝液を使用し、7超のpHにはリン酸緩衝液を使用した
。全イオン強度は、NaClの添加により0.1Mに設定されていた。膨張等温
線に対するt−ブチル−メタクリレートの添加の効果を、25%、50%、及び
75%t−ブチル−メタクリレートに関して測定した。
【0112】 結果を図2に示す。図中、四角の記号により示された曲線は0%t−ブチルメ
タクリレートであり;三角の記号により示された曲線は25%t−ブチルメタク
リレートであり;丸の記号により示された曲線は50%t−ブチルメタクリレー
トであり;そして菱形の記号により示された曲線は75%t−ブチルメタクリレ
ートである。
【0113】 応答性材料へのt−ブチル−メタクリレートコモノマーの導入は、転移をより
高いpH値へとシフトさせ、より鋭い(1次様の)転移をもたらした。
【0114】 実施例3:ポリ(アクリル酸)中空粒子の特徴決定 中空粒子の調製 水性脂質分散液(2.1wt%DODAC)の超音波処理により、合成界面活性
剤ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド(DODAC)から小さな単膜
小胞を調製した。これは、平均直径は100nmであるが、多分散性が極めて高い
単膜を生じた。小胞の脂質二重層を、疎水性モノマー(脂質に対して25wt%)
の存在下で60℃で2時間インキュベートすることにより、膨張させた。モノマ
ーの架橋重合を、室温でUV照射(2時間)により開始させた。
【0115】 その後、得られたポリマー粒子を、1H−NMRが界面活性剤の完全な除去を
反映するまで、大過剰のメタノール/水(3:1)中で繰り返し沈殿させること
により、小胞から単離した。t−ブチルアクリレート(t−BUA)とエチレン
グリコールジメタクリレート(EGDMA)との混合物を、疎水性モノマー及び
架橋剤として使用した。t−ブチルエステル基の選択的けん化のため、架橋され
たポリ(t−ブチルアクリレート)中空スフェアをジオキサンに溶解させ、触媒
量の塩酸の存在下で80℃で8h撹拌した。得られたポリ(アクリル酸)粒子を
ジエチルエーテル中で沈殿させ、最後にジオキサンからの凍結乾燥により乾燥さ
せた。1H−NMRは、これらの条件下でのポリ(t−ブチルアクリレート)の
完全な変換を示した。
【0116】 得られたポリ(アクリル酸)粒子は、水性媒質に可溶性であった。pH7の水性
リン酸緩衝液中での代表的試料の特徴的な低温電子顕微鏡写真(cryo−TEM)
は、ポリマー粒子が中空性であることを明白に示しており、固体ラテックス粒子
又はシェルの断片は検出されなかった。粒子のサイズは、動的光散乱実験と良好
に一致しており、それらは、親DODAC小胞と同様に多分散性であった。これ
は、新たに形成されたポリ(アクリル酸)中空スフェアが、単離及びけん化の過
程において無傷のまま耐えたことを反映している。
【0117】 緩衝液のpH及び/又はイオン強度の変化に対する粒子の感受性は、放出制御装
置として使用するための基本的な要件である。従って、様々なpHのリン酸緩衝液
中でのポリ(アクリル酸)中空スフェアの挙動を検討した。pHにより誘導される
粒子の寸法変化を、動的光散乱により調査した。これらの実験に使用された緩衝
液のイオン強度は、塩化ナトリウムの添加により慎重に0.1Mに一定に維持し
た。静電相互作用はかなり遮蔽されるが、この塩濃度は、大部分の医薬的適用に
とって適切な範囲である、生理学的条件(約150mM)に近い。さらに、系は、
この濃度において小さいイオン性不純物に対して極めて非感受性であった。
【0118】 前駆小胞の異なるバッチの平均半径の小さいばらつきの考慮するため、補正さ
れた流体力学的半径Rh/Rh.o(Rh:ポリ(アクリル酸)中空スフェアの流体
力学的半径;Rh.o:ポリマー含有小胞前駆体の流体力学的半径)をpHの関数と
してプロットした。図3は、その結果を示しており、菱形の記号により示された
曲線は3モル%EGDMA(Rh.o=49nm)であり;四角の記号により示され
た曲線は5モル%EGDMA(Rh.o=55nm)であり;三角の記号により示さ
れた曲線は10モル%EGDMA(Rh.o=60nm)である。
【0119】 粒子の寸法は、pHが増加するにつれ、かなり増加した。pH4〜8の範囲で、半
径は約4倍に増加した(封入容積は64倍増加した)。この膨張は、完全に可逆
的であった。
【0120】 図3中の異なる曲線は、粒子中の架橋剤EGDMAのモル分率により調節され
た異なる架橋密度の粒子をさしている。架橋密度が増加するにつれ、最大膨張は
減少し、膨張転移はより高いpHへとシフトした。ポリ(アクリル酸)中空粒子は
低pHで沈殿することに注意することが重要である。図3中の異なる曲線の最初の
点は、安定な粒子分散が得られたそれぞれの最も低いpHをあらわす。そのような
pHにより誘導される沈殿は、粒子の担荷後の溶液からの分離のための便利な手段
を表すため、極めて重要であるかもしれない。
【0121】 様々な塩(NaCl)濃度の効果を、図3の挿入図に示す。この測定系列にお
いては、pHを、ポリ(アクリル酸)が高度にイオン化されるpH6に一定に維持し
た。塩濃度を減少させることにより、粒子の膨張は増加し、飽和値へと向かった
。これは、静電遮蔽効果の減少による。低い塩濃度においては、ポリ(アクリル
酸)中空粒子の半径の10倍の増加(封入容積の1000倍の増加)が予測され
うる。
【0122】 実施例4:応答性中空粒子を作成するためのエマルション重合 2段階エマルション重合技術を使用して、ラテックス粒子を調製した。50ml
滴下漏斗及び機械攪拌子を備えた3首250mLフラスコを使用した。重合は、第
2段階モノマー混合物の連続的添加による半回分法として実施した。第1段階で
は、モノマー2−エチルヘキシルメタクリレートを、連鎖移動剤としての2モル
%CBr4の添加により重合した。全反応を、溶媒として脱気脱イオン水を使用
した無酸素条件下で実施した。正確な反応レシピを、下記表に示す。
【0123】
【表1】
【0124】 コア材料を除去するため、得られた粒子をメタノール(1000ml)中で沈殿
させ、ジオキサン(100ml)に再溶解させ、約85度に加熱し、継続的に撹拌
しながら3時間維持した。触媒量の濃塩酸の添加後、混合物を85度でさらに8
時間撹拌し、次いで室温に戻した。酢酸エチル(1000ml)中での沈殿は、け
ん化されたポリ(アクリル酸)中空スフェアを与えた。この操作を、コア材料が
酢酸エチル残さ中に検出され得なくなるまで(約3〜5回)繰り返した。収量は
ポリ(アクリル酸)中空粒子10gであった。動的光散乱から得られた実験デー
タは、4.5〜8.0のpH域内での粒子半径の70nmから約140nmへの増加を
示した。
【0125】 本発明の修飾及び改変は、前記の詳細な説明から当業者には明らかとなろう。
全ての修飾及び改変は、以下の特許請求の範囲に包含されるものとする。本明細
書に引用された全ての出版物、特許、及び特許公開は、参照により完全に本明細
書に組み込まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ポリ(アクリル酸)中空粒子に封入されたピレン標識ポリエチレンオキシドの
概略図であり、ポリマー性粒子が、pH4においては圧縮され比較的低い透過性を
有しており、pH9においては拡大し比較的高い透過性を有していることを示して
いる。
【図2】 NaClの添加により設定された0.1Mという全イオン強度における、クエ
ン酸緩衝液(pH7未満)及びリン酸緩衝液(pH7超)における、pHの関数として
のポリ(アクリル酸)中空粒子の膨張等温線、並びに膨張等温線に対するt−ブ
チルメタクリレートの添加の効果を示す図である。四角:0%t−ブチルメタク
リレート;三角:25%t−ブチルメタクリレート;丸:50%t−ブチルメタ
クリレート;菱形:75%t−ブチルメタクリレート。
【図3】 pHの関数としての補正された流体力学的半径Rh/Rh.o(Rh:ポリ(アクリ
ル酸)中空粒子の流体力学的半径;Rh.o:ポリマー含有小胞前駆体の流体力学
的半径)を示す図である。異なる曲線は、異なるモル分率の架橋コモノマーエチ
レングリコールジメタクリレート(EGDMA)を含む粒子に対応する。菱形:
3モル%EGDMA(Rh.o=49nm);四角:5モル%EGDMA(Rh.o=5
5nm);三角:10モル%EGDMA(Rh.o=60nm)。挿入図は、緩衝液の
塩濃度(csalt)の関数としてのポリ(アクリル酸)中空粒子(5モル%EGD
MA)の流体力学的半径;Rhを示している。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年1月30日(2002.1.30)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C076 AA94 AA95 BB11 BB32 EE01 EE03 EE09 EE11 EE12 EE47 EE48 FF31 4C083 AD011 AD091 AD092 BB21 BB41 CC01 FF01 4G005 AA04 AB13 AB14 AB25 BB13 BB15 BB19 BB24 DB05X DB22X DB27X DC10Y DC29Y DC34Y DD04Z DD08Z DD27Z DD58Z DD59Z EA03 EA06 EA08

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刺激に応答して薬剤に対する透過性を変化させる中空粒子を
    含む、薬剤の送達のための組成物。
  2. 【請求項2】 粒子が、刺激応答性ポリマーを含む、請求項1に記載の組成
    物。
  3. 【請求項3】 粒子が、両親媒性ポリマー性の応答性ポリマーを含む、請求
    項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 刺激応答性ポリマーが、pH、温度、光、イオン強度、電場、
    磁場、及び溶媒組成からなる群より選択される刺激の変化に曝されたとき、コン
    フォメーション変化を受ける、請求項2に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 薬剤が、治療剤、予防剤、及び診断剤からなる群より選択さ
    れる、請求項1に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 薬剤が、化粧品、香料、色素、顔料、光活性化合物、及び化
    学試薬からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 薬剤が、金属粒子、生物学的ポリマー、ナノ粒子、生物学的
    オルガネラ、及び細胞オルガネラからなる群より選択される、請求項1に記載の
    方法。
  8. 【請求項8】 粒子が、テンプレーティングにより形成される、請求項1に
    記載の組成物。
  9. 【請求項9】 粒子が、溶媒中の自己会合により形成される、請求項1に記
    載の組成物。
  10. 【請求項10】 粒子が、粒子を標的化するためのリガンドを含む、請求項
    1に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 粒子の透過性の変化が、可逆的である、請求項1に記載の
    組成物。
  12. 【請求項12】 粒子の透過性の変化が、粒子のサイズの変化による、請求
    項1に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 刺激に応答して薬剤に対する透過性を変化させる中空粒子
    内に薬剤を封入することを含む、薬剤の送達のための組成物の製造方法。
  14. 【請求項14】 封入すべき薬剤の存在下で粒子の透過性を増加させるため
    に有効な量の刺激に粒子を曝すこと、次いで粒子の透過性を減少させることによ
    って薬剤が封入される、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 粒子が、刺激応答性ポリマーを含む、請求項13に記載の
    方法。
  16. 【請求項16】 粒子が、両親媒性ポリマー性の応答性ポリマーを含む、請
    求項13に記載の方法。
  17. 【請求項17】 刺激応答性ポリマーが、pH、温度、光、イオン強度、電場
    、磁場、及び溶媒組成からなる群より選択される刺激の変化に曝されたとき、コ
    ンフォメーション変化を受ける、請求項15に記載の方法。
  18. 【請求項18】 薬剤が、治療剤、予防剤、及び診断剤からなる群より選択
    される、請求項13に記載の方法。
  19. 【請求項19】 薬剤が、化粧品、香料、色素、顔料、光活性化合物、及び
    化学試薬からなる群より選択される、請求項13に記載の方法。
  20. 【請求項20】 薬剤が、金属粒子、生物学的ポリマー、ナノ粒子、生物学
    的オルガネラ、及び細胞オルガネラからなる群より選択される、請求項13に記
    載の方法。
  21. 【請求項21】 封入の前、又は封入時に、薬剤を溶媒に添加することをさ
    らに含む、粒子が、溶媒中の自己会合により形成される、請求項13に記載の方
    法。
  22. 【請求項22】 粒子が、テンプレーティングにより形成される、請求項1
    4に記載の方法。
  23. 【請求項23】 その中に封入された薬剤を有し、刺激に応答して透過性を
    変化させる中空粒子を含む組成物を、薬剤を送達すべき患者又は部位に投与する
    ことを含む、薬剤の送達方法。
  24. 【請求項24】 さらに、薬剤を粒子から放出させるために有効な量の刺激
    を粒子に適用する工程を含む、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 刺激が、薬剤を送達すべき患者又は部位に存在する、請求
    項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 刺激が、薬剤を送達すべき患者又は部位に供給される、請
    求項24に記載の方法。
  27. 【請求項27】 粒子が、局所的注入、局部的注入、又は埋め込みによって
    投与される、請求項23に記載の方法。
  28. 【請求項28】 粒子が、体温応答性であり、患者又は部位への投与後、薬
    剤を放出する、請求項23に記載の方法。
  29. 【請求項29】 粒子が、pH応答性であり、粒子の透過性を改変させるpHを
    有する部位において薬剤を放出する、請求項23に記載の方法。
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