JP2003510642A

JP2003510642A - ネットワークを介したマルチメディアの制作を共同作業可能にするシステムと方法

Info

Publication number: JP2003510642A
Application number: JP2001525682A
Authority: JP
Inventors: ディー．モラー，マシュー; リュース，グラハム; フランク，マイケル
Original assignee: ロケットネットワーク，インコーポレイティド
Priority date: 1999-09-23
Filing date: 2000-09-22
Publication date: 2003-03-18
Also published as: US6598074B1; DE60006845T2; EP1224658A1; ATE255264T1; AU757950B2; CA2384894A1; EP1224658B1; WO2001022398A1; US20040054725A1; AU7602200A; WO2001022398A9; HK1047340A1; CA2384894C; DE60006845D1; US7069296B2; HK1047340B; US20030028598A1

Abstract

(57)【要約】マルチメディアの制作を地理的に異なった場所にいるユーザが共同作業で行うためのシステムと方法。ユーザはネットワーク（１８）を介して接続された複数のシーケンサステーション（１４，１６）でシーケンサデータを作成する。シーケンサステーション（１４，１６）は、シーケンサデータユニットを、放送データユニットにカプセル化し、シーケンサステーション（１４，１６）で受信されたユーザのコマンドに応じて、放送データユニットを、サーバ（１２）へアップロードしかつサーバ（１２）からダウンロードする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】〔発明の背景〕〔発明の属する技術分野〕本発明はデータの共有に関し、より詳しくはネットワーク上のマルチメディア
データの共有に関する。

【０００２】創作過程における支援のために、ミュージシャンやマルチメディアの制作スペ
シャリストにより、コンピュータ技術が益々取り入れられてきている。例えばミ
ュージシャンは、ディジタルオーディオ、ディジタルビデオ及び音響機器ディジ
タルインターフェース（ＭＩＤＩ）データのような、マルチメディアの基礎材料
を記録するための、「シーケンサ」または「ＤＡＷｓ」（ディジタルオーディオ
ワークステーション）として構成された、コンピュータを使用している。そこで
はシーケンサやＤＡＷｓは、最終製品を制作するために、既に記録されたデータ
の様々な部分をユーザが選択したり編集できるようにするシーケンスデータを創
造している。

【０００３】シーケンサのソフトウェアは、レコーディングスタジオに集まった多くのアー
チストが、普通個々の楽器のマルチトラック記録の形のプロジェクトで、共同作
業をする際にしばしば用いられている。制作スペシャリストは次に、個々および
グループの双方で種々のトラックを編集して、その製品の最終的なアレンジを行
うために、シーケンサソフトウェアを用いる。レコーディングセッションではし
ばしば、制作スペシャリストが種々の記録の最良の部分を選択できるように、音
楽の同じ部分の「記録」が多数回行われる。必要であれば、さらに追加の記録が
セッションの間に行われることもある。

【０００４】全てのアーチストが同時に同じ場所に集まっている場合には、そのような共同
作業は勿論最も好都合である。しかしながら、これはしばしば不可能である。例
えば、あるオーケストラはロサンゼルスにあるレコーディングスタジオに集まる
ことが出来るが、ボーカリストはニューヨークかまたはロンドンにいるために、
そのセッションに参加者として貢献することが不可能であるかもしれない。その
ボーカリストが、広帯域でハイファイの通信チャンネルにより、ロサンゼルスの
メインスタジオとリンクされたリモートスタジオから参加することは、勿論可能
である。しかしながら、これは不可能でないとしても、しばしば手が出ない位に
高価である。

【０００５】この問題を解決する種々の方法が、従来技術でよく知られている。例えば、ロ
ケットネットワーク社のＲＥＳ（レス）ロケットシステムは、地理的に隔てられ
たユーザがＭＩＤＩデータをインターネットを通して共有する可能性を提供する
。しかしながら、プロのマルチメディア制作専門家は普通、少数の世間に広く知
られているプロ用のシーケンサソフトウェアパッケージを用いている。彼等は特
定のソフトウェアパッケージのインターフェースを使用する広範な経験を有して
いるので、よく知らないシーケンサを採用する経験がもたらす利点を先取りした
がらない。

【０００６】それ故、プロのアーチストとマルチメディア制作の専門家に、使い慣れた現存
するシーケンサソフトウェアのユーザインターフェースを用いて、地理的に隔て
られた位置から共同作業をするためのシステムと方法を提供することが、望まれ
ている。〔発明の概要〕本発明の特徴と利点は以下の記載中に記述され、その一部は記載から明白であ
るかまたは、発明の実施の形態により学習可能であろう。本発明の目的と他の利
点は、添付された図面と同様に、記載された説明と請求項に特に指摘されたシス
テムと方法により、実現されかつ達成される。

【０００７】具体化されかつ広く記述された本発明の目的に従えば、ローカルシーケンサス
テーションと少なくとも一つのリモートシーケンサステーションとの間の、サー
バを介したネットワーク上で、描写的特性と時間的特性とを各々が有する視聴覚
事象を表現するるものである、シーケンスデータを共用するための装置を本発明
は含んでいる。その装置は、ローカルシーケンサステーションからコマンドを受
信する第１のインターフェースモジュールと、その第１のインターフェースモジ
ュールに接続されたデータパッケージングモジュールとを含んでいる。そのデー
タパッケージングモジュールは、ローカルシーケンサステーションからのシーケ
ンスデータを、シーケンスデータの描写的特性と時間的特性とを保有する放送デ
ータユニットにカプセル化することにより、受信したコマンドに応答する。デー
タパッケージングモジュールはまた、ローカルシーケンサターミナルによるアク
セスのために、サーバから受信した放送データユニットからシーケンスデータを
抽出する。その装置はさらに、第１のインターフェースモジュールとデータパッ
ケージングモジュールとに接続された、放送ハンドラを含んでいる。その放送ハ
ンドラは、第１のインターフェースモジュールを介して受信したコマンドを処理
する。装置はまた、少なくとも一つのリモートシーケンサステーションへの分配
のために、サーバに放送データユニットを送信することにより放送ハンドラによ
って処理されたコマンドに応答し、そのサーバからメッセージが利用可能なデー
タと放送データユニットを受信する、サーバコミュニケーション（通信）モジュ
ールを含んでいる。その装置はさらに、サーバコミュニケーションモジュールに
接続され、ローカルシーケンサターミナルによるアクセスのために、第１のイン
ターフェースに通知を送信するための、メッセージが利用可能なデータと放送デ
ータユニットのサーバからの受信に応答する、通知キューハンドラを含んでいる
。

【０００８】他の態様において本発明は、ローカルシーケンサステーションと少なくとも一
つのリモートシーケンサステーションとの間の、サーバを介したネットワーク上
で、描写的特性と時間的特性とを各々が有する視聴覚事象を表現するものである
、シーケンスデータを共用するための方法を提供する。その方法は、あるローカ
ルシーケンサステーションにおけるユーザから、クライアントアプリケーション
コンポーネントを介してコマンドを受信し、ローカルシーケンサステーションか
らのシーケンスデータを、シーケンスデータの描写的特性と時間的特性とを保有
する放送データユニットにカプセル化することにより、受信したコマンドに応答
し、少なくとも一つのリモートシーケンサステーションへの分配のために、サー
バに放送データユニットを送信し、サーバからメッセージが利用可能なデータを
受信し、クライアントアプリケーションコンポーネントに通知を送信するために
、メッセージが利用可能なデータのサーバからの受信に応答し、サーバからの放
送データユニットのダウンロードを要求するために、クライアントアプリケーシ
ョンコンポーネントから受信したコマンドに応答し、かつサーバから放送データ
ユニットを受信して、クライアントアプリケーションコンポーネントによるアク
セスのために、受信した放送データユニットからシーケンスデータを抽出するこ
とを含んでいる。

【０００９】以上の全体的記載と以下の詳細な記載の双方が、典型的な説明のためのもので
あって、請求項に記載された発明のさらなる説明を供するためになされたもので
あることが、理解されるべきである。

【００１０】添付の図面は、本発明のさらなる理解を供するために含まれており、本発明の
実施例を示すために本明細書に編入されかつその一部を構成しており、記載とと
もに発明の原理を説明するために、供されている。

【００１１】本明細書に編入されかつその一部を構成する添付の図面は、明細書の記載とと
もに本発明の実施例を示し、発明の目的、利点および原理を説明するために供さ
れている。〔望ましい実施例の詳細な説明〕ミュージシャンやマルチメディアの制作スペシャリスト用のコンピュータアプ
リケーション（普通にはシーケンサおよびＤＡＷｓ）は、マルチメディアのプロ
ジェクトを創作するため、ユーザがマルチメディアデータを記録したり編集した
りできるようにするために構築されている。そのようなアプリケーションは、本
質的に単一目的で単一ユーザ用のアプリケーションである。本発明は、地理的に
隔てられた個々のシーケンサおよびＤＡＷｓ（ディジタルオーディオワークステ
ーション）を操作する人々が共同作業を出来るようにする。

【００１２】本発明の基本的な模範例は、「仮想スタジオ」のそれである。これは実際のス
タジオと同様に、人が「集まって」マルチメディアのプロジェクトを共に行うた
めの「場所」である。しかしながら、この仮想スタジオ内で働く個人ユーザの一
人一人は、コンピュータネットワークにより接続された−世界中の何処にでもい
ることが出来る。

【００１３】図１は、本発明と一致するシステム１０を示す。システム１０は、サーバ１２
、ローカルシーケンサステーション１４および複数のリモートシーケンサステー
ション１６を含み、全てがネットワーク１８を経由して相互に接続されている。
ネットワーク１８は、インターネットであっても良いし、または適宜のネットワ
ークであっても良い。

【００１４】ローカルおよびリモートシーケンサステーション１４および１６は、望ましく
はアップルパワーマッキントッシュまたはウィンドウズ（登録商標）のオペレー
ティングシステムのあるバージョンを動作させるペンティアム（登録商標）ベー
スのパーソナルコンピュータのような、パーソナルコンピュータである。ローカ
ルおよびリモートシーケンサステーション１４および１６は、望ましくはシーケ
ンサソフトウェアまたは「シーケンサ」を備える、クライアントアプリケーショ
ンコンポーネント２０を含んでいる。先に記載したように、シーケンサは描写的
特性と時間的特性を各々が有する視聴覚事象を順に表現する、マルチメディアデ
ータを表現するシーケンスデータを生成する。シーケンサはさらに、マルチメデ
ィア製品を生成するために、ユーザがシーケンスデータを取り扱って編集できる
ようにする。適当なシーケンサの例には、カリフォルニア州グラスバレーのエマ
ジック社のロジックオーディオ；ドイツのハンブルグのスタインバーグソフト−
およびハードウェア社のキューベース；およびカリフォルニア州パロアルトのデ
ィジデザイン社のプロツールを含んでいる。

【００１５】ローカルシーケンサステーション１４とリモートシーケンサステーション１６
は、そうである必要はないがここでは同等で、普通ＣＲＴのようなディスプレイ
ハードウェアと、オーディオおよびビデオの出力を提供するためのサウンドカー
ド（図示せず）を含んでいる。

【００１６】ローカルシーケンサステーション１４はまた、ローカルシーケンサステーショ
ン１４におけるユーザがサーバ１２に「ログイン」し、仮想スタジオを遍歴して
リモートシーケンサステーション１６で他の共同作業者を見いだし、それらの共
同作業者と交信出来るようにする、接続制御コンポーネント２２を含んでいる。
ローカルおよびリモートのシーケンサステーション１４および１６における、各
々のクライアントアプリケーションコンポーネント２０は、あたかもそのステー
ションのクライアントアプリケーションコンポーネントにより創作されたが、し
かしいくつかの重要な差異があるかのように、仮想スタジオに格納されたプロジ
ェクトを読み込むことが出来る。

【００１７】クライアントアプリケーションコンポーネント２０は、各々が普通ディスプレ
イスクリーン上に、トラック名、レコードステイタス、チャンネル割当およびそ
の他の同様の情報を表示する、複数の「トラック」を含む「アレンジメント」ウ
ィンドウを提供する。本発明に従えば、このアレンジメントウィンドウは新しい
項目：ユーザ名をもまた表示する。このユーザ名は、特定のトラックがその人の
シーケンサステーションで生成された後に、そのトラックを「所有」する個人の
名前である。この新しい概念は、表示されている現在のセッションに寄与してい
る人が一人以上いる、ことを表している。トラックは、望ましくはユーザに応じ
て並べ替えられ、かつアレンジメントウィンドウ内でカラーコード化される。

【００１８】接続制御コンポーネント２２はまた、ローカルユーザのディスプレイスクリー
ン上で見ることが出来、（中でも取り分けて）２つのウィンドウ：到来するチャ
ットと送信されるチャット、を提供する。このローカルユーザは、リモートシー
ケンサステーション１６の他のユーザからのスクロールする送信文を見ることが
出来、ローカルシーケンサステーション１４のローカルユーザは他のユーザへの
メッセージをタイプすることが出来る。

【００１９】あるリモートユーザからのコマンドに応じて、新しいトラックがローカルユー
ザのスクリーン上に現れ、特定の音楽のパートがその内部に現れ始める。そのロ
ーカルユーザが、彼のディスプレイスクリーン上で「演奏」をクリックすると、
ローカルシーケンサステーションに音楽がスピーカーを通して流れる。言いかえ
れば、このローカルユーザが彼のトラック上で作業している間に、他のリモート
ユーザが彼等自身の寄与をなし続けていたのである。

【００２０】このローカルユーザが作業している間に、彼は接続制御コンポーネント２２を
経由して他のユーザ達と「チャット」を行い、リモートユーザが放送したり、ま
たは「送信」した彼等のトラックへの変更を受信する。このローカルユーザはま
た、新しい材料および新しく行った変更を記録することで、彼の成果を共有する
ことが出来る。準備が完了すると、ローカルユーザは彼のディスプレイスクリー
ン上のクライアントアプリケーションコンポーネント２０の「送信」ボタンをク
リックし、この仮想スタジオ内の全てのリモートユーザが、ローカルユーザが現
在聞いているもの−即ちライブである−を聞くことが出来る。

【００２１】図１に示されているように、ローカルシーケンサステーション１４はまた、サ
ーバコミュニケーションとローカルデータマネジメントを含み、ローカルシーケ
ンサステーション１４がサーバ１２を経由してネットワークを通してリモートシ
ーケンサステーション１６とシーケンスデータを共有できるようにするサービス
を提供する、サービスコンポーネント２４を含んでいる。この共有は、サーバ１
２への発信のための、シーケンスデータの放送データユニットへのカプセル化に
より達成される。

【００２２】ここでは、サーバ１２は単一のものであるかのように図示されかつ議論されて
いるが、記載されたこのサーバの機能は一つまたはそれ以上の個々のサーバによ
り実行されても良いことが、当業者には理解できるであろう。例えば、ある特定
のアプリケーションにおいては、放送データユニットのマネジメントに対応する
一つのサーバと、許可マネジメントおよびチャットアドミニストレーションのよ
うな他のサーバ機能に対応する別のサーバを提供することが望ましい。

【００２３】図２は、第１のインターフェースモジュール２６、データパッケージングモジ
ュール２８、放送ハンドラ３０、サーバコミュニケーションモジュール３２およ
び通知キューハンドラ３４を含む、サービスコンポーネント２４のサブシステム
を示す。サービスコンポーネント２４はまた、キャッシングモジュール３８およ
びレンダリングモジュール３６を含んでいる。これらのサブシステムに関して、
第１のインターフェースモジュール２６のみがクライアントアプリケーションコ
ンポーネント２０のソフトウェアにアクセス可能である。第１のインターフェー
スモジュール２６は、ローカルシーケンサステーション１４のクライアントアプ
リケーションコンポーネント２０からのコマンドを受信し、それらを放送ハンド
ラ３０およびデータパッケージングモジュール２８へ送信する。データパッケー
ジングモジュール２８は、ローカルシーケンサステーション１４からのシーケン
スデータを、シーケンスデータの描写的特性と時間的特性を有する放送データユ
ニットにカプセル化することにより、受信したコマンドに応答する。データパッ
ケージングモジュール２８はまた、クライアントアプリケーションコンポーネン
ト２０によるアクセスのために、サーバ１２から受信した放送データユニットか
らシーケンスデータを抽出する。

【００２４】サーバコミュニケーション（通信）モジュール３２は、少なくとも一つのリモ
ートシーケンサステーション１６への分配のために、サーバ１２に放送データユ
ニットを送信することにより、放送ハンドラにより処理されたコマンドに応答す
る。サーバコミュニケーションモジュール３２はまた、サーバ１２からのメッセ
ージが利用可能なデータと、サーバ１２を経由した一つまたはそれ以上のリモー
トシーケンサステーション１６からの放送データユニットを受信し、受信した放
送データユニットをデータパッケージングモジュール２８に送信する。特にサー
バコミュニケーションモジュールは、（リモートシーケンサステーション１６か
らの）ある放送データユニットがサーバで利用可能な、サーバ１２からのメッセ
ージが利用可能なデータを受信する。もし利用可能な放送データユニットが以下
で詳述する非メディアタイプである場合は、サーバコミュニケーションモジュー
ルは放送データユニットがサーバ１２からダウンロードされるように要求する。
もし利用可能な放送データユニットが、メディアタイプである場合は、サーバコ
ミュニケーションモジュールはクライアントアプリケーションコンポーネント２
０からのダウンロードコマンドを受信したときにのみ、放送データユニットがサ
ーバ１２からダウンロードされるように要求する。

【００２５】通知キューハンドラ３４はサーバコミュニケーションモジュール３２に接続さ
れ、ローカルシーケンサターミナル１４のクライアントアプリケーションコンポ
ーネント２０によるアクセスのために、第１のインターフェースモジュール２６
に通知を送信することにより、サーバ１２からのメッセージが利用可能なデータ
の受信に応答する。

【００２６】普通、例えばローカルシーケンサステーション１４のあるユーザは、マルチメ
ディアデータを記録することによりプロジェクトを開始する。これはマイクロフ
ォンとビデオカメラの使用を通して、オーディオの演奏及び／又は視覚的演技を
ディジタルオーディオのソースデータ、およびローカルシーケンサステーション
１４の大容量メモリに格納されたディジタルオーディオのソースデータの形式で
、記録するために実行される。代案として、ローカルシーケンサステーション１
４に接続されたＭＩＤＩ楽器を演奏し、ＭＩＤＩデータの形式で演奏が格納され
ることにより、ソースデータが記録されてもよい。マルチメディアデータの他の
種類が、記録されても良い。

【００２７】データが一度記録されると、ローカルシーケンサステーション１４のディスプ
レイスクリーン上の「アレンジメント」ウィンドウに、普通はあるシーケンサプ
ログラムである、クライアントアプリケーションコンポーネント２０により表示
される。公知の方法により、ユーザは多重の記録されたトラックの全体または部
分のどちらでもを、アレンジを加えるために、選択しかつ結合することが出来る
。クライアントアプリケーションコンポーネント２０はこのようにして、記録さ
れたソースデータの時間的特性と描写的特性を有するシーケンスデータの形式で
、このアレンジを表現する。

【００２８】ユーザがリモートシーケンサステーション１６の他のユーザと共同作業をした
い時には、彼は接続制御コンポーネント２２にアクセスする。ユーザは、それに
より接続制御コンポーネント２２がサービスコンポーネント２４を経由し、イン
ターネットを通してサーバ１２への接続を確立するログイン手続を実行するよう
に、接続制御コンポーネント２２にコマンドを与える。公知のパスワードを介し
たログイン登録技術を用いて、ユーザはサーバ１２に既に存在する仮想スタジオ
にログインするか、または新しい仮想スタジオを確立するか、の双方が可能であ
る。サーバ１２上の仮想スタジオは、以下で詳述されるアレンジを含むプロジェ
クトの形式でシーケンサステーションにより生成された、放送データユニットを
含んでいる。

【００２９】本発明に従う方法が、以下に記載される。この方法は、ローカルシーケンサス
テーション１４と少なくとも一つのリモートシーケンサステーション１６との間
の、サーバを経由したネットワークを通しての、シーケンスデータを共用するた
めの方法を提供する。先に記載したようにこのシーケンスデータは、描写的特性
と時間的特性を各々が有する視聴覚事象を表している。

【００３０】ユーザが彼のシーケンサステーションで生成されたシーケンスデータを、新し
い仮想スタジオかまたは既に存在する仮想スタジオかに寄与したいと望んだ場合
、クライアントアプリケーションコンポーネント２０にサービスコンポーネント
２４へコマンドを送らせる、彼のスクリーン上の送信ボタンを起動する。本発明
に従う方法は、ローカルシーケンサステーション１４におけるあるユーザから、
クライアントアプリケーションコンポーネント２０を経由して、サービスコンポ
ーネント２４でコマンドを受信することを含んでいる。サービスコンポーネント
２４の放送ハンドラ３０は、ローカルシーケンサステーション１４からのシーケ
ンスデータを、シーケンスデータの描写的特性と時間的特性を有する放送データ
ユニットにカプセル化することにより、受信したコマンドに応答する。放送ハン
ドラ３０は、リモートシーケンサステーション１６への分配のために、サーバコ
ミュニケーションモジュール３２を経由して、サーバ１２に放送データユニット
を送信することにより、受信したコマンドを処理する。サーバコミュニケーショ
ンモジュール３２は、サーバ１２からメッセージが利用可能なデータを受信し、
クライアントアプリケーションコンポーネント２０に通知を送信する。サーバコ
ミュニケーションモジュール３２は、サーバ１２からの放送データユニットのダ
ウンロードを要求するために、クライアントアプリケーションコンポーネント２
０から受信したコマンドに応答する。サーバコミュニケーションモジュール３２
は、少なくとも一つのリモートシーケンサステーションからサーバを経由して、
放送データユニットを受信する。データパッケージングモジュール２８は次に、
クライアントアプリケーションコンポーネント２０によるアクセスのために、サ
ーバ１２から受信した放送データユニットからシーケンスデータを抽出する。

【００３１】あるユーザがある仮想スタジオで作業しているときは、サーバ１２により管理
され保持されている放送データの組を、彼は操作していることになる。望ましい
具体例では、サービスコンポーネント２４は放送データを表示するために、デー
タパッケージングモジュール２８により管理され操作されている、オブジェクト
指向のデータモデルを使用する。サービスコンポーネント２４によりシーケンス
データからオブジェクトの形式に生成された放送データユニットを使用すること
により、ユーザはプロジェクト内のシーケンスデータの階層および相互依存性を
定義することが出来る。

【００３２】図３は、望ましい具体例における放送データユニットを構成するオブジェクト
のハイレベルな包含の階層を示す。各々の放送オブジェクトは、オブジェクトの
属性を操作しオブジェクト上で動作を実行するための、インターフェースの組を
提供する。

【００３３】放送オブジェクトは、以下の二つの内のどちらかで生成される。

【００３４】・ローカルでオブジェクトを生成しそれらをサーバ１２へ放送する。クライア
ントアプリケーションコンポーネント２０は、階層内の他のオブジェクト上でメ
ソッド生成（付録中で詳細に説明）をコールすることにより、放送オブジェクト
をローカルに生成する。

【００３５】・サーバ１２から新しい放送オブジェクトを受信する。ある放送オブジェクト
がサーバ１２に放送された場合、それはサーバ上のプロジェクトデータベースに
追加され、そのプロジェクトに接続された全てのリモートシーケンサステーショ
ンに再度放送される。

【００３６】サービスコンポーネント２４は、クライアントアプリケーションコンポーネン
ト２０と交信するために、通知キューハンドラ３４の通知システムを使用する。
通知は、サービスコンポーネント２４が放送オブジェクトの状態の変更について
、クライアントアプリケーションに話せるようにする。

【００３７】クライアントアプリケーション２０はしばしば、それが使用しているデータが
変更されるべきでない状態になる。例えば、あるシーケンサアプリケーションが
あるファイルからのデータのシーケンスの再生中である場合には、そのデータが
変更される前にその再生を完了することが重要である。これが起こらないことを
保証するために、サービスコンポーネント２４の通知キューハンドラ３４は、ク
ライアントアプリケーションコンポーネント２０による要求に応じた場合にのみ
通知を送り、クライアントアプリケーションコンポーネント２０が、そうするこ
とが安全であるかまたは便利である時に、その通知を扱えるようにする。

【００３８】図３のデータパッケージングモジュール２８の放送オブジェクトモデルの頂点
は、プロジェクトである。あるプロジェクトオブジェクトはその放送オブジェク
トモデルの根幹であり、プロジェクト内から広くアクセスされなければならない
全てのオブジェクトを含み、共同作業のための主要な文脈を提供する。このプロ
ジェクトオブジェクトは、そのプロジェクトオブジェクト内で構成的要素として
働く、オブジェクトの組または「プール」を含んでいるものと考えることが出来
る。アレンジメントオブジェクトは、オブジェクトモデルの最高級の構成的要素
である。

【００３９】図４に示されているように、アレンジメントオブジェクトはトラックオブジェ
クトの集まりである。このトラックオブジェクトのグループ化は、二つの目的を
果たす。

【００４０】１．アレンジメントが、トラックの構成的文脈を定義できるようにする。

【００４１】２．アレンジメントが、これらのトラックの時間的文脈を設定できるようにす
る。

【００４２】図５のトラックオブジェクトは、それらの時間的文脈を設定する、イベントオ
ブジェクトの最高級のコンテナ（容器）である。あるトラックオブジェクト内の
全てのイベントオブジェクトは、あるトラックオブジェクトの開始に対応する時
刻に開始する。トラックオブジェクトはまた、最も一般的に使用される共同作業
の設定におけるオーナーシップのユニットである。データパッケージングモジュ
ール２８はこのようにして、基準時間を設定するアレンジメントオブジェクトと
、アレンジメント基準時間に対応するトラック基準時間を有する少なくとも一つ
のトラックオブジェクトを含む、放送データユニットまたは放送オブジェクトに
シーケンスデータをカプセル化する。各々のトラックオブジェクトは、関連する
トラック基準時間に関する特定の時間での視聴覚事象を表現する、少なくとも一
つの関連するイベントオブジェクトを有する。

【００４３】ローカルシーケンサステーション１４のクライアントアプリケーションコンポ
ーネント２０により生成されたシーケンスデータは、記録されたデータから導出
されたマルチメディアデータソースデータユニットを含んでいる。この記録され
たデータは、任意の形式のデータが記録され保存されることが出来るが、普通Ｍ
ＩＤＩデータ、ディジタルオーディオデータまたはディジタルビデオデータであ
る。このプロジェクトで使用されているマルチメディアデータソースデータユニ
ットは、アセットオブジェクトとして知られている放送データユニットの形式で
表現されている。図６に示されているように、一つのアセットオブジェクトは関
連する一組のレンダリングオブジェクトを有している。アセットオブジェクトは
、これらのレンダリングオブジェクトを異なるメディアの特定の部分の「ビュー
」を表現するために使用し、こうしてアセットオブジェクトとレンダリングオブ
ジェクトはメディア放送データユニットとして指定される。アセットオブジェク
トとレンダリングオブジェクト以外の他の全ての放送データユニットは、非メデ
ィア放送データユニットとして指定される形式のものである。

【００４４】各々のアセットオブジェクトは、データの元のソース記録を表現する、特別な
レンダリングオブジェクトを有している。ディジタルのメディアデータはしばし
ば非常に大きいので、この元のソースデータはネットワークを通して分配される
ことは決してない。その代わりに、そのデータの圧縮バージョン（版）が送られ
る。これらの圧縮版は、アセットオブジェクトの代替レンダリングオブジェクト
として、表現される。

【００４５】ハイレベルのメソッド（付録中で詳細に説明）を定義することにより、これら
のレンダリングオブジェクトを設定しかつ操作するために、ソースデータの種々
のバージョンを管理し、それらを一般の構成要素としてグループ化する手段を、
アセットオブジェクトは提供する。こうしてデータパッケージングモジュール２
８は、各々のアセットレンダリングオブジェクトが、異なる度合いのデータ圧縮
を示すマルチメディアデータソースデータのバージョンを特定する、アセットレ
ンダリング放送オブジェクトの少なくとも一つの形式に、マルチメディアソース
オブジェクトをカプセル化する。

【００４６】ローカルシーケンサステーション１４のクライアントアプリケーションコンポ
ーネント２０により生成されたシーケンスデータユニットは、各々があるマルチ
メディアデータソースデータユニットの特定の部分を表現する、クリップデータ
ユニットを含んでいる。データパッケージングモジュール２８は、クリップオブ
ジェクトとしてこれらのシーケンスデータユニットをカプセル化し、それらは図
７に示されているように、アセットオブジェクトの部分を参照するために使用さ
れる。クリップオブジェクトの主要な目的は、構成的に関連したアセットオブジ
ェクトの部分を定義することである。例えば、ドラムのパートを表現するあるア
セットオブジェクトは、２０バーの長さであるとする。あるクリップオブジェク
トが、元の記録の４バーの部分を参照するために使用することが出来る。これら
のクリップオブジェクトはそうすると、ループとしてまたはドラムのパートを再
度アレンジするために、用いることが出来る。

【００４７】クリップオブジェクトは、クリップイベントオブジェクトを用いて、アレンジ
メントオブジェクトに合体される。図８に示されているように、クリップイベン
トオブジェクトはクリップオブジェクトを参照するために用いられる、一種のイ
ベントオブジェクトである。これは、関連するトラック基準時間に関する特定の
時間に始まる、マルチメディアデータソースデータユニットの特定の部分を各々
が表現する、クリップイベントオブジェクトとして知られる放送データユニット
に、データパッケージングモジュール２８がシーケンスデータユニットをカプセ
ル化する、ということである。

【００４８】一見すると、アセットオブジェクトに対して間接的な二通りのレベルを有する
ことは、過度に複雑であるように見えるかもしれない。その必要性は単純である
が、しかしながら構成はしばしば再使用される一般的な要素により、構築されて
いる。これらの要素は普通、アセットオブジェクトに関連しているが、そのアセ
ットオブジェクトの完全な記録されたデータを使用してはいない。こうして、構
成内で実際に関心のあるアセットオブジェクトの部分を識別するのは、クリップ
オブジェクトである。

【００４９】アレンジメント、トラックおよびクリップイベントのオブジェクトのみを用い
てうまく動作することが出来る多くのアプリケーションがあるにも関わらず、ク
ライアントアプリケーションコンポーネントの多くの形式はまた、構成的要素が
ネストされていることを要求する。

【００５０】例えば、各々のトラックが個々のドラム（即ちスネア、バスドラムおよびシン
バル）を表現する、トラックの収集によりドラムのパートをアレンジすることが
できる。作曲家は、これらの個々のドラムトラックを用いて、ドラムのパートを
構築してよいが、彼は全部のドラムのパートを単一の構成要素として考えており
−編集を行った後に−単一のパートとして完全なドラムのアレンジメントを行お
うとしている。多くのクライアントアプリケーションコンポーネントは、これら
のトラック用のフォルダと、単一のユニットとして後に編集しアレンジすること
が出来るネストされたパートを作成する。

【００５１】このネスティングを可能にするために、データパッケージングモジュール２８
の放送オブジェクトの階層は、スコープイベントオブジェクトと呼ばれる図９の
特別な種類のイベントオブジェクトを有している。

【００５２】スコープイベントオブジェクトは、一つまたはそれ以上のタイムラインオブジ
ェクトを含む、イベントオブジェクトの一種である。これらのタイムラインオブ
ジェクトは順に、ネスティングメカニズムを提供する、さらなるイベントを含ん
でいる。スコープイベントオブジェクトはこうして、アレンジメントオブジェク
トによく似ており、それが包含する全てのタイムラインオブジェクトのための開
始時間（時間的文脈）を設定する。

【００５３】タイムラインオブジェクトは、これらのタイムラインオブジェクトを含むイベ
ントオブジェクトが全てスコープイベントオブジェクトの開始時間に関連するよ
うに、トラックオブジェクトによく似ている。データパッケージングモジュール
２８はこのようにして、関連するトラック基準時間に関する特定の時間に設定さ
れたスコープイベント基準時間を各々が有する、スコープイベントデータオブジ
ェクトに、シーケンスデータユニットをカプセル化する。各々のスコープイベン
トオブジェクトは、各々が関連するスコープイベント基準時間に関して特定の時
間に設定されたタイムラインイベント基準時間を有し、関連するタイムラインイ
ベント基準時間に関して特定の時間の視聴覚事象を表現する少なくとも一つのイ
ベントオブジェクトを含む、少なくとも一つのタイムラインイベントオブジェク
トを含んでいる。

【００５４】あるプロジェクトオブジェクトは、ゼロまたはそれ以上の図１０のカスタムオ
ブジェクトを含んでいる。カスタムオブジェクトは、クライアントアプリケーシ
ョンコンポーネント２０が使いたいと望むような、任意の一般的なデータを含む
ためのメカニズムを提供する。カスタムオブジェクトは、プロジェクトオブジェ
クトにより管理され、他の放送オブジェクトにより何回でも参照することが出来
る。

【００５５】データパッケージングモジュール２８により実行された放送オブジェクトモデ
ルは、二つの特別なオブジェクト：ロケットオブジェクトおよびエクステンダブ
ルオブジェクトを含んでいる。全ての放送オブジェクトは、図１１に示されるよ
うに、これらのクラスから導出される。

【００５６】ロケットオブジェクトは、階層内の全てのオブジェクトに共通なメソッドと属
性を含んでいる。（例えば、階層内の全てのオブジェクトは名称の属性を有する
。）エクステンダブルオブジェクトは、クライアントアプリケーションコンポーネ
ント２０により拡張することが出来るオブジェクトである。図１１に示されてい
るようにこれらのオブジェクトは、プロジェクト、アレンジメント、トラック、
イベント、タイムライン、アセットおよびレンダリングオブジェクトを含む、シ
ーケンスデータの階層を表現する基準放送データユニットを構成する。これらの
基準放送データユニットの拡張可能な特性は、第３パーティの開発者に彼等自身
の使用のための特別な放送データユニットの形式を作成できるようにする。例え
ばクライアントアプリケーションコンポーネント２０は、データパッケージング
モジュール２８がミックストラックオブジェクトと呼ばれる特別なオブジェクト
を実行できるようにし、このオブジェクトは基準タイムライントラックオブジェ
クトの全ての属性を含み、かつまた追加の属性をも含んでいる。クライアントア
プリケーションコンポーネント２０は、トラックのクラスを経由したトラックオ
ブジェクトの拡張により、ミックストラックオブジェクトを設定する。

【００５７】以上に記したように拡張可能な放送データユニットは、特化されたデータの形
式をサポートするために拡張することが出来る。多くのクライアントアプリケー
ションコンポーネント２０は、しかしながら、構成を構築するために共通のデー
タの形式を使用している。音楽のシーケンサアプリケーションは例えば、殆ど常
にディジタルオーディオおよびＭＩＤＩのデータ形式を用いている。

【００５８】接続制御コンポーネント２２は、ユーザに仮想スタジオ環境内の通信とナビゲ
ーションサービスへのアクセスを提供する。特に接続制御コンポーネント２２は
、ローカルシーケンサステーション１４のユーザからのコマンドに応答して、サ
ーバ１２上に保存された放送データユニットの予め定められた部分集合への、サ
ーバ１２を経由したアクセスを確立する。接続制御コンポーネント２２は、以下
の主要なモジュールを含んでいる。

【００５９】１．ログインダイアログ。

【００６０】２．リソースサーバ１２へのアクセスを提供する、外部のウェブブラウザへの
パススルーインターフェース。

【００６１】３．フローティングチャットインターフェース。

【００６２】４．プライベートチャットインターフェース。

【００６３】５．オーディオ圧縮コード化選択。

【００６４】６．クライアント特定ユーザ選択用インターフェース。

【００６５】ログインダイアログは、サーバ１２に新しい口座を作ったり、または予め登録
したユーザの名前とパスワードを入力することにより、サーバ１２に保持してい
る種々の仮想スタジオへのログインを、ユーザができるようにする。接続制御コ
ンポーネント２２は、ユーザをサーバ１２に接続し、ウェブブラウザの接続を確
立する。

【００６６】一度接続が確立されると、サーバ１２上で利用可能な仮想スタジオを通して、
サーチし、「入室」するスタジオを特定して、チャットウィンドウを通してリモ
ートシーケンサステーション１６から他のユーザとチャットメッセージを交換す
ることが出来る。

【００６７】特に、接続制御コンポーネント２２は、サーバコミュニケーションモジュール
３２を経由して、サーバ１２とメッセージを交換する、サービスコンポーネント
２４へのコマンドを送信する。望ましくはチャットメッセージは、マルチユーザ
ドメインオブジェクト指向（ＭＯＯ）プロトコルを経由して実行される。

【００６８】サーバコミュニケーションモジュール３２は、サーバ１２への送るためにサー
ビスコンポーネント２４の他のモジュールからのデータを受信し、またクライア
ントアプリケーションコンポーネント２０および接続制御コンポーネント２２に
よる処理のために、サーバ１２からのデータを受信する。この通信はトランザク
ションをサポートするためのメッセージの形式で行われ、これは特定の機能を実
行するためにメッセージのバッチがサーバ１２へおよびそれから送られることを
意味する。サーバコミュニケーションモジュール３２により実行される機能は、
単一のオブジェクトのダウンロード、あるオブジェクトとその子のダウンロード
、メディアデータのダウンロード、サーバ１２への放送データユニットのアップ
ロード、スタジオの選択のためのサーバへのログイン、データアクセスのための
サーバ１２へのログインおよびスタジオの検索を含んでいる。

【００６９】これらの機能は、以下に記載された複数のメッセージ形式により、実行される
。

【００７０】

【数１】

【００７１】

【数２】

【００７２】

【数３】

【００７３】

【数４】

【００７４】クライアントアプリケーションコンポーネント２０は、第１のインターフェー
スモジュール２６を定義し、クラスライブラリに含まれている一組のインターフ
ェースクラスを通して、サービスコンポーネント２４へのアクセスを得る。望ま
しい具体例では、これらのクラスはストレイトフォワードクロスプラットフォー
ムＣ＋＋で実行され、ＣＯＭや他のインタープロセス通信工学の特別な知識を必
要としない。

【００７５】シーケンサ製造者は、よく知られた方法、例えばウィンドウズのアプリケーシ
ョン用のビジュアルＣ＋＋やマッキントッシュのアプリケーション用のメトロワ
ークスコードウオリャー（プロリリース４）を用いて、クライアントアプリケー
ションコンポーネント２０のソースコードへのクラスライブラリをリンク化する
ことにより、クライアントアプリケーションコンポーネント２０からサービスコ
ンポーネント２４までを集積化する。

【００７６】例外の取り扱いは、以下により可能になる。

【００７７】・クライアントアプリケーションコンポーネント２０の初期化とエントリーポ
イントターミネーションの追加 (※ｉｎｉｔｉａｌｉｚｅａｎｄ※ｔｅｒｍｉ
ｎａｔｅ）、（以下、※はアンダーバーを示す。）・クライアントアプリケーションコンポーネント２０への「ＭＳＬＲｕｎｔ
ｉｍｅＰＰＣ＋＋．ＤＬＬ」の追加、及び・クライアントアプリケーションコンポーネント２０への「ＭＳＬＡｐｐＲ
ｕｎｔｉｍｅ．Ｌｉｂ」の追加。

【００７８】・これらのパスが一度特定されると、サービスコンポーネント２４のヘッダー
は必要に応じてソースファイルに含まれる。

【００７９】本発明に従うシステムの実装に必要なクラスライブラリのクラスの詳細な記述
は、付録に記載される。

【００８０】クライアントアプリケーションコンポーネント２４に対する、第１のインター
フェースモジュール２６における最も基本的なクラスは、ＣＲｋｔＳｅｒｖｉ
ｃｅｓである。それは、以下の機能を実行するための方法である。

【００８１】・サービスコンポーネント２４の初期化。

【００８２】・サービスコンポーネント２４のシャットダウン。

【００８３】・サービスコンポーネント２４からの通知の受信。

【００８４】・プロジェクトオブジェクトの生成。

【００８５】・サービスコンポーネント２４を通した、サーバ１２へのオブジェクトの放送
の取り扱い。

【００８６】・他の放送オブジェクトインターフェースへの問い合わせ。

【００８７】サービスコンポーネント２４を用いた各々の実行は、特有のものである。それ
故第１のステップは、サービスコンポーネント２４のクラスを生成することであ
る。これを行うために、開発者はＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓ：から導出される
新しいクラスを、単に生成する。

【００８８】

【数５】

【００８９】アプリケーションは、そのＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓ段階を生成し、ＣＲｋ
ｔＳｅｒｖｉｃｅｓ：：Ｉｎｉｔｉａｌｉｚｅ（）：をコールすることによ
り、サービスコンポーネント２４に接続する。

【００９０】

【数６】

【００９１】ＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓ：：Ｉｎｉｔｉａｌｉｚｅ（）は、クライアン
トアプリケーションコンポーネント２０のための、サービスコンポーネント２４
との交信の開始に必要な全ての動作を自動的に実行する。

【００９２】クライアントアプリケーションコンポーネント２０は、ＣＲｋｔＳｅｒｖｉ
ｃｅｓ段階を削除することにより、サービスコンポーネント２４から切り離さ
れる：

【００９３】

【数７】

【００９４】サービスコンポーネント２４は、クライアントアプリケーションにより登録さ
れていたこれらのカスタムデータオブジェクトのみを、自動的にダウンロードす
る。ＣｒｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓは、以下を行うためのインターフェースを提供
する：

【００９５】

【数８】

【００９６】ＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓと同様に、全ての放送オブジェクトは、第１のイ
ンターフェースモジュール２６内に、対応するＣＲｋｔインターフェース実行ク
ラスを有している。放送オブジェクトが生成され操作されるのは、これらのＣＲ
ｋｔインターフェースクラスを通してである。

【００９７】放送オブジェクトは、以下の二つの方法の内のどちらかで生成される。

【００９８】・オブジェクトをローカルで生成し、それらをサーバに放送する。

【００９９】・サーバから新しいオブジェクトを受信する。

【０１００】オブジェクトをローカルで作成するには、３段階のプロセスがある。

【０１０１】１．クライアントアプリケーションコンポーネントが、それらのコンテナオブ
ジェクト上に、対応するＣｒｅａｔｅ（）メソッドをコールすることにより
、放送オブジェクトを生成する。

【０１０２】２．クライアントアプリケーションが、そのオブジェクトへのインターフェー
スを得るために、ＣｒｅａｔｅＲｋｔＩｎｔｅｒｆａｃｅ（）をコールする
。

【０１０３】３．クライアントアプリケーションコンポーネントが、これらの新しいオブジ
ェクトでサーバをアップデートするために、ＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓ：：Ｂ
ｒｏａｄｃａｓｔ（）をコールする。

【０１０４】放送オブジェクトは、それらが含んでいる全ての形式のオブジェクトのために
、Ｃｒｅａｔｅ（）メソッドを有している。これらのＣｒｅａｔｅ（）メ
ソッドは、サービスコンポーネント２４に放送オブジェクトを生成し、そのオブ
ジェクトのＩＤに戻る。

【０１０５】例えばＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓは、あるプロジェクトを生成する方法を有
している。以下のコードは、この方法を用いてあるプロジェクトを生成する。

【０１０６】

【数９】

【０１０７】トラックを生成するために、クライアントアプリケーションコンポーネント２
０は、アレンジメントオブジェクトのＣｒｅａｔｅＴｒａｃｋ（）メソッド
をコールする。各々の親の放送オブジェクトは、特定の形式の子の放送オブジェ
クトを生成するための方法を有している。

【０１０８】新しい放送オブジェクトを作成した後に、直ちにＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓ
：：Ｂｒｏａｄｃａｓｔ（）メソッドをコールすることは、必要ではない（
望ましくない）。放送することは、クライアントアプリケーションコンポーネン
ト２０のユーザインターフェースからトリガされることが、望ましい。（例えば
、ユーザが彼の「放送」ボタンを押したとき）。

【０１０９】サービスコンポーネント２４は、全ての変更された放送オブジェクトを管理し
そのトラックを保存しているので、そのプロジェクトに接続された他のユーザと
彼等の寄与および変更を共有するときに、クライアントアプリケーションコンポ
ーネント２０は、ユーザが選択できるようにしている一方で、サービスコンポー
ネント２４のデータマネジメントの利点を得ることが出来る。

【０１１０】データモデルインターフェースオブジェクトは、（ＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓとは異なり）直接生成されないことに留意されたい。それらは、生成方法また
は親のオブジェクトを通して生成されなければならない。

【０１１１】クライアントアプリケーションコンポーネント２０は、ＣＲｋｔインターフェ
ースオブジェクトをいつでも得ることが出来る。そのオブジェクトは、Ｒｅｍｏ
ｖｅ（）法が成功裏に完遂されるまで、データパッケージングモジュール２８
から取り除くことはできない。

【０１１２】クライアントアプリケーションコンポーネント２０は、以下のように放送オブ
ジェクトにアクセスする。

【０１１３】

【数１０】

【０１１４】ＣＲｋｔＰｔｒ＜＞テンプレートのクラスは、オートポインターオブジェクト
を宣言するために用いられる。これは、ＣＲｋｔＰｔｒが見えなくなったときに
、自動的に削除されるインターフェースオブジェクトを宣言するために有用であ
る。

【０１１５】放送オブジェクトの属性を修正するために、クライアントアプリケーションコ
ンポーネント２０は、対応するＣＲｋｔインターフェースクラス上の属性を定義
するアクセスメソッドをコールする。

【０１１６】

【数１１】

【０１１７】各々の放送オブジェクトは、唯一のユーザにそのオブジェクトへの修正を可能
にする、関連するエディタを有している。あるオブジェクトが生成されたとき、
そのオブジェクトを生成したユーザは、デフォルトによりそのエディタになる。

【０１１８】サービスコンポーネント２４があるオブジェクトを修正する前に、現在のユー
ザがそのオブジェクトのエディタであることをチェックして確認する。そのユー
ザがそのオブジェクトを修正する許可を有していない場合、又はそのオブジェク
トが現在サーバに放送中である場合は、その操作は無視される。

【０１１９】インターフェースオブジェクトが一度生成されると、クライアントアプリケー
ションコンポーネント２０はそれを削除する責任を有する。ｄｅｌｅｔｅｐＴ
ｒａｃｋ；ＣＲｋｔインターフェースクラスを削除することが、データモデルからそれを
取り除くことと混同されるべきでない。データモデルからあるオブジェクトを取
り除くことは、そのオブジェクトのＲｅｍｏｖｅ（）メソッドがコールされ
る、とコールすることである。

【０１２０】

【数１２】

【０１２１】インターフェースオブジェクトは、「リファレンス計数済」である。Ｒｅｍｏ
ｖｅ（）をコールすることは、データモデルからそのオブジェクトを実際に取
り除くことであるにも関わらず、それに対してインターフェースを割り当てない
、ということではない。データモデルからあるオブジェクトを適宜に取り除くコ
ードは、以下の通りである。

【０１２２】

【数１３】

【０１２３】又は、ＣＲｋｔＰｔｒテンプレートを用いて：

【０１２４】

【数１４】

【０１２５】生成プロセスと同様に、オブジェクトはＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓ：：Ｂｒ
ｏａｄｃａｓｔ（）メソッドがコールされるまで、広く削除されることはない
。

【０１２６】もしユーザがそのオブジェクトを修正する許可を有していない場合、又は放送
が進行中の場合は、その操作は例外として無視される。

【０１２７】放送オブジェクトは、ＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓ：：Ｂｒｏａｄｃａｓｔ（
）インターフェースメソッドがコールされるまで、サーバ１２に送られず委ねら
れることはない。これは、サーバと他のユーザにそれらを委ねる前に、ユーザが
ローカルに変更できるようにする。放送のプロセスは、非同期の動作である。こ
れは、データがアップロードされているときでさえ、クライアントアプリケーシ
ョンコンポーネント２０が動作を続けられるようにする。

【０１２８】放送の手続の際にそのデータベースが矛盾のないことを保証するために、放送
の継続中にはサービスコンポーネント２４はどのオブジェクトも修正されないよ
うになっている。全ての変更されたオブジェクトがサーバに送られると、ＯｎＢ
ｒｏａｄｃａｓｔＣｏｍｐｌｅｔｅ通知がクライアントアプリケーションに送
られる。

【０１２９】クライアントアプリケーションコンポーネント２０は、ＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃ
ｅｓ：：Ｒｏｌｌｂａｃｋ（）をコールすることにより、オブジェクトモデ
ルになされた全ての変更を、サーバ１２にそれらが委ねられる前に、元に戻すこ
とが出来る。この操作がコールされた時には、オブジェクトは最後の放送の前の
状態にそれらを戻す。（この操作は、メディアデータには適用されない。）Ｒｏ
ｌｌｂａｃｋ（）は、同期メソッドである。

【０１３０】クライアントアプリケーションコンポーネント２０は、ＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃ
ｅｓ：：ＣａｎｃｅｌＢｒｏａｄｃａｓｔ（）をコールすることにより、進行
中の放送をキャンセルすることが出来る。このプロセスは、全てのオブジェクト
を放送設備上にある状態に戻す。これは、ＣａｎｃｅｌＢｒｏａｄｃａｓｔ（
）がコールされる前に放送された全てのオブジェクトを含んでいる。Ｃａｎｃｅ
ｌＢｒｏａｄｃａｓｔ（）は、同期メソッドである。

【０１３１】通知は、サービスコンポーネント２４がクライアントアプリケーションコンポ
ーネント２０と交信するために用いる主要なメカニズムである。ある放送データ
ユニットがサーバ１２に放送される時には、それはサーバ１２上のプロジェクト
データベースに追加され、メッセージが利用可能なデータはそのプロジェクトに
接続された全ての他のシーケンサステーションに再度放送される。他のシーケン
サステーションのサービスコンポーネント２４は、それらが関連するクライアン
トアプリケーションコンポーネント２０への通知を生成する。非メディアの放送
データユニットに対しては、他のシーケンサステーションはまた直ちに利用可能
な放送データユニットのダウンロードを要求する；メディアの放送データユニッ
トに対しては、利用可能な放送データユニットのダウンロードの要求がなされる
前に、関連するクライアントアプリケーションコンポーネント２０からのコマン
ドが受信されなければならない。

【０１３２】新しい放送データユニットの受信に際してサービスコンポーネント２４は、ク
ライアントアプリケーションコンポーネント２０への通知を生成する。例えば、
アセットオブジェクトが受信された場合、ＯｎＣｒｅａｔｅＡｓｓｅｔＣｏｍｐ
ｌｅｔｅ（）通知が生成される。

【０１３３】全ての通知は、ＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓ段階で取り扱われ、ＣＲｋｔＳｅｒ
ｖｉｃｅｓオブジェクトの仮想機能として、実行される。

【０１３４】通知を取り扱うために、クライアントアプリケーションコンポーネント２０は
、そのＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓクラス内の対応する仮想機能を無視する。例え
ば：

【０１３５】

【数１５】

【０１３６】クライアントアプリケーションコンポーネント２０が、通知キューハンドラ２
８を経由して通知を受容した場合、以下の無視のメソッドがコールされる。

【０１３７】

【数１６】

【０１３８】シーケンサはしばしば、それらが使用しているデータが変更されるべきではな
い状態にある。例えば、クライアントアプリケーションコンポーネント２０が、
ファイルからのデータシーケンスの再生中である場合には、データが変更される
前に再生を終了することが重要である。

【０１３９】データの一体性を保証するために、全ての通知の送信はクライアントアプリケ
ーションコンポーネント２０に要求され、それ自身のｔｈｒｅａｄ（連ながり）
の中から通知を取り扱えるようにする。通知が利用可能であるときには、メッセ
ージがクライアントアプリケーションコンポーネント２０に送られる。

【０１４０】ウィンドウズを用いているシーケンサステーションでは、この通知はウィンド
ウズのメッセージの形式で到来する。この通知を受信するために、コールバック
ウィンドウと通知メッセージが設定されていなければならない。これは、以下を
用いてなされる。

【０１４１】

【数１７】

【０１４２】そうしてこのウィンドウは、キューハンドラモジュール３４のイベントキュー
上に通知があるときにはいつでも、ＲＫＴＭＳＧ※ＮＯＴＩＦＩＣＡＴＩＯＮ※
ＰＥＮＤＩＮＧメッセージを受信する。

【０１４３】クライアントアプリケーションコンポーネント２０は次に、次のペンディング
データの通知のための通知を送るように、サービスコンポーネント２４に指示す
るために、ＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓ：：ＰｒｏｃｅｓｓＮｅｘｔＤａｔａＮｏ
ｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ（）をコールする。

【０１４４】

【数１８】

【０１４５】ＰｒｏｃｅｓｓＮｅｘｔＤａｔａＮｏｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ（）は、サービス
コンポーネント２４がキューから通知を取り除き、対応する通知ハンドラをコー
ルするようにし、クライアントアプリケーションコンポーネント２０は、そのＣ
ＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓの実行を無視する。

【０１４６】マッキントッシュのシーケンサステーションでは、クライアントアプリケーシ
ョンコンポーネント２０は、ＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓ：：へのコールを配置す
る。

【０１４７】

【数１９】

【０１４８】上記のウィンドウズでの部分に記載したように、ＰｒｏｃｅｓｓＮｅｘｔＤａ
ｔａＮｏｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ（）は、キューからその通知を取り除き、対応
する通知ハンドラをコールするようにし、クライアントアプリケーションコンポ
ーネント２０は、そのＣＲｋｔＳｅｒｖｉｃｅｓの実行を無視する。

【０１４９】クライアントアプリケーションコンポーネント２０が通知を要求した場合にの
み、通知が取り扱われるので、サービスコンポーネント２４の通知キューハンド
ラは、ペンディングの通知を処理するために、「スマートキュー」システムを用
いる。このプロセスは、２段階である：１．余分なメッセージを取り除く。

【０１５０】２．あるオブジェクトが削除されたとき、全ての子のオブジェクトメッセージ
がキューから取り除かれることを保証する。

【０１５１】これは、クライアントアプリケーションコンポーネント２０がキュー上の全て
の通知を処理する前に通知が到来した場合に、データの一体性を保証することを
助ける。

【０１５２】そして、ＣｒｅａｔｅＴｒａｃｋＣｏｍｐｌｅｔｅ（）において、通知はト
ラックにより含まれるオブジェクトを解釈する。

【０１５３】図１のシステムは、他のオブジェクト内に含まれているオブジェクトに、通知
を送るか否かを選択する可能性を提供する。もし、ＲＯＣＫＥＴ※ＱＵＥＵＥ※
ＤＯ※ＮＥＳＴが開始通知から戻された場合は、次にオブジェクトに含まれた
それへの全ての通知が送られる。もし、ＲＯＣＫＥＴ※ＱＵＥＵＥ※ＤＯ※ＮＯ
Ｔ※ＮＥＳＴが開始通知から戻された場合は、次にそれに含まれたオブジェク
トには何の通知も送られない。Ｃｒｅａｔｅ＜Ｔ＞Ｃｏｍｐｌｅｔｅ通知は、
そのオブジェクトとその子のオブジェクトが生成されたことを表現する。

【０１５４】例えば、クライアントアプリケーションコンポーネント２０が、トラックによ
り含まれたどんなイベントも受信していないことを確認したいとすると、ＯｎＣ
ｒｅａｔｅＰｒｏｊｅｃｔＳｔａｒｔ（）メソッドを無視し、ＲＯＣＫＥＴ※
ＱＵＥＵＥ※ＤＯ※ＮＯＴ※ＮＥＳＴをそれに戻させる。

【０１５５】

【数２０】

【０１５６】

【数２１】

【０１５７】望ましい具体例では、可能な場合はいつでも、予め定められた放送オブジェク
トが用いられる。これを行うことにより、一般的な交換の基準がサポートされる
。大抵のクライアントアプリケーションコンポーネント２０は、放送オブジェク
トモデル内で予め定義されたオブジェクトの拡張使用が出来る。しかしながら、
クライアントアプリケーションコンポーネント２０が、それ自身の使用のために
、オブジェクトを仕立てなければならない時がある。

【０１５８】記載されたシステムは、カスタムおよび延長されたオブジェクトを生成するた
めに、二つの主要なメソッドを提供する。クライアントアプリケーションコンポ
ーネント２０が、放送オブジェクトモデル内に一つのオブジェクトの変形である
オブジェクトを有している場合には、その放送オブジェクトを延長するために選
択することが出来る。これは、特定の用途のためにそれを仕立てながら、全ての
属性、メソッドおよび放送オブジェクトの包含の保持を可能にする。例えば、ク
ライアントアプリケーションコンポーネント２０が混合情報を保持したトラック
の形式を有する場合、混合トラックの実行に適用する属性を保持するために、ト
ラックオブジェクトを延長することが出来る。本発明における、全ての予め定義
された放送オブジェクトデータの形式（オーディオ、ＭＩＤＩ、ＭＩＤＩドラム
、テンポ）は、この延長メカニズムを用いて実行される。

【０１５９】ある放送オブジェクトを延長する第１の段階は、広くユニークなＲｋｔＥｘｔ
ｅｎｄｅｄＤａｔａＩｄＴｙｐｅ：を定義することである。

【０１６０】

【数２２】

【０１６１】このＩＤは、オブジェクトのデータ形式をマークするために用いられる。それ
は、サービスコンポーネント２０がどんな形式のデータの放送オブジェクトを含
んでいるかを、知りうるようにする。次の段階は、オブジェクトのために延長さ
れた属性データを保持する、属性構造を生成することである。

【０１６２】

【数２３】

【０１６３】延長されたオブジェクトを初期化するために、クライアントアプリケーション
コンポーネント２０は、データ形式ＩＤ、データサイズおよびデータを設定する
。

【０１６４】

【数２４】

【０１６５】延長された形式のオブジェクトのための通知が受信された場合、それが初期化
されていると仮定する。クライアントアプリケーションコンポーネント２０は、
ＣＲｋｔインターフェースに属性構造を単に要求し、必要に応じてその値を使用
する。

【０１６６】

【数２５】

【０１６７】カスタムオブジェクトは、データパッケージングモジュール２８の放送オブジ
ェクトモデル内のオブジェクトに直接には写像されない、専有のオブジェクトを
生成するために用いられる。カスタムデータオブジェクトは、任意のバイナリー
データを保持する放送オブジェクトである。カスタムデータオブジェクトはまた
、アプリケーションがデータオブジェクトを認識できるようにするために、その
オブジェクトに含まれているデータの形式を特定する属性を有している。サービ
スコンポーネント２４は、カスタムデータデスクリプタのための放送オブジェク
トに関連する全ての通常のサービス、生成、削除、修正メソッドおよび通知、を
提供する。カスタムデータの新しい形式の生成への第１段階は、そのオブジェクトのデー
タ形式（またはクラス）を示すユニークなＩＤを生成することである。

【０１６８】

【数２６】

【０１６９】このＩＤは、カスタムデータの通知が受信されたときに送られるデータの形式
を決定するために用いられるので、このＩＤはユニークであることが保証されな
ければならない。次の段階は、そのカスタムデータオブジェクトのための、属性
とデータを保持する構造を定義することである。

【０１７０】

【数２７】

【０１７１】ＣＲｋｔＰｒｏｊｅｃｔ：：ＣｒｅａｔｅＣｕｓｔｏｍＯｂｊｅｃｔ（）は、
新しいカスタムオブジェクトを生成し、データデスクリプタオブジェクトのデー
タ形式を設定し、そのオブジェクト上に属性構造を設定するために、コールする
ことが出来る。

【０１７２】

【数２８】

【０１７３】クライアントアプリケーションコンポーネント２０が、オブジェクトへの通知
を受信したときには、単にデータ形式をチェックし、必要に応じてそれを取り扱
う。

【０１７４】

【数２９】

【０１７５】全てのカスタムデータの形式は、（サービスコンポーネント２４の初期化中は
）サービスコンポーネント２４に登録されていなければならない。サービスコン
ポーネント２４は、それが既に登録しているカスタムオブジェクトについてのみ
、生成と受け入れを許している。一度登録されると、そのデータは自動的にダウ
ンロードされる。

【０１７６】

【数３０】

【０１７７】あるユーザが音楽作品を作曲しているときには、彼または彼女は記録されたメ
ディアを参照するデータのクリップをアレンジしているのである。この記録され
たメディアは、データパッケージングコンポーネント３２の放送オブジェクトモ
デル内のアセットオブジェクトにより、表現されている。あるアセットオブジェ
クトは、記録された構成的要素を表現するように意図されている。アレンジメン
トを形成するために、クリップにより参照されるのは、これらのアセットオブジ
ェクトである。

【０１７８】各々のアセットオブジェクトは単一の要素を表現しているにも関わらず、その
オブジェクト用の実際の記録メディアには様々なものがありうる。これがユーザ
に、種々のバージョンのアセットを生成することを可能にする。アセットの内部
を見てみると、これらのバージョンの各々はレンダリングオブジェクトにより表
現されている。

【０１７９】アセットデータはしばしば、非常に大きく、ユーザがアセットデータの圧縮し
たバージョンを放送することが強く望まれている。この圧縮されたデータはしば
しば、元の記録の退化したバージョンなので、アセットは単純に元のメディアデ
ータを圧縮したデータに置き換えることはできない。

【０１８０】アセットオブジェクトは、どのバージョンをサーバ１２に放送するかを特定す
ることと同様に、データの各々のバージョンを追跡して、それらを元のソースデ
ータと関連づけるためのメカニズムを提供する。これは、レンダリングオブジェ
クトを経由して実行される。

【０１８１】各々のアセットオブジェクトは図６に示されているように、一つまたはそれ以
上のレンダリングオブジェクトのリストを有している。各々のアセットオブジェ
クトについて、元のビット毎に正確なデータを表現するソースレンダリングオブ
ジェクトが存在する。代替レンダリングオブジェクトは、この元のソースデータ
から導出される。

【０１８２】各々のレンダリングオブジェクトのデータは、クライアントアプリケーション
コンポーネント２０により特定されたときにのみ、サーバ１２に放送される。同
様に、レンダリングオブジェクトデータは、クライアントアプリケーションコン
ポーネント２０により要求されたときにのみ、サーバ１２からダウンロードされ
る。

【０１８３】各々のレンダリングオブジェクトはこうして、表現されたデータの全ての属性
を記述する、ユーザが得られるアセットオブジェクトの全ての可能なバージョン
のための場所取りとして働く。アプリケーションは、データサイズに対する品質
の比に基づいて、サーバ１２上のどのレンダリングオブジェクトをダウンロード
するかを選択する。

【０１８４】レンダリングオブジェクトは、放送オブジェクトモデルのファイルロケータオ
ブジェクトとして働く。その意味で、アセットは抽象的な要素であり；真にデー
タを保持しているのは、レンダリングオブジェクトである。

【０１８５】レンダリングは、データを記憶するために、二つの方法を有している。

【０１８６】・データブロックとしてのＲＡＭ内・ファイルとしてのディスク上ＲＡＭまたはディスクの使用は、主に格納されるデータのサイズと形式に基づ
いている。普通は例えば、ＭＩＤＩデータはＲＡＭベースであり、オーディオデ
ータはファイルベースである。

【０１８７】放送オブジェクトモデル内の全てのオブジェクトにおいて、レンダリングオブ
ジェクトのみがキャッシュモジュール３６によりキャッシュされる。レンダリン
グオブジェクトは要求があったときにのみサーバ１２から送られるので、サービ
スコンポーネント２４は、データ要求を送る前にローカルシーケンサステップ１
４のディスク上にレンダリングオブジェクトが記憶されているかどうか、チェッ
クすることが出来る。

【０１８８】望ましい実施例では、アセットレンダリングオブジェクトは３つの特別な形式
に限られている：ソース：元のソース記録を特定する−元の記録ファイルのビット毎に正確な再
構成を逐語的に表現する。

【０１８９】スタンダード：ファイルを使用するために基準的なレンダリングを特定する、
一般的に元のソースデータの中程度に圧縮されたバージョン。

【０１９０】プレビュー：メディアのプレビューを得るために、ダウンロードされるべきレ
ンダリングを特定する、一般的に元のソースデータの高度に圧縮されたバージョ
ン。

【０１９１】付録に記載されている各々の高度なアセットコールは、それにより参照される
３つのレンダリングオブジェクトの形式のどれであるかを特定するフラグを用い
ている。選択されたレンダリングオブジェクトの形式は、普通はそのアセットに
含まれているデータの形式に基づいている。ＭＩＤＩのような単純なデータ形式
は、圧縮や代替レンダリングを用いない。オーディオやビデオのようなより複雑
なデータ形式は、帯域巾の有効利用を促進するために、多数の異なるレンダリン
グオブジェクトを使用する。

【０１９２】アセットオブジェクトの使用の第１の例は、ＭＩＤＩデータを用いて以下に記
載される。データの量は相対的に少ないので、ソースレンダリングオブジェクト
のみが圧縮や代替レンダリング形式を用いずに放送される。

【０１９３】送り手は、新しいアセットオブジェクトを生成し、そのデータを設定して、サ
ーバ１２に放送する。

【０１９４】ステップ１：アセットオブジェクトの生成クライアントアプリケーションコンポーネント２０の第１ステップは、アセッ
トオブジェクトを生成することである。これは、通常の方法で行われる。

【０１９５】

【数３１】

【０１９６】ステップ２：アセットデータとデータ種を設定する。

【０１９７】次のステップは、オブジェクトのアセットデータとデータ種を設定することで
ある。この場合、送られるデータの量が少ないので、ソースデータのみが設定さ
れる。

【０１９８】

【数３２】

【０１９９】ＳｅｔＳｏｕｒｃｅＭｅｄｉａ（）コールは、ソースレンダリング上にデー
タを設定するために用いられる。このデータの種類は、そのデータが基準的なＭ
ＩＤＩファイルフォーマットであることを示すために、ＤＡＴＡＫＩＮＤ※ＲＯ
ＣＫＥＴ※ＭＩＤＩに設定される。

【０２００】ステップ３：アセットフラグを設定する。

【０２０１】第３ステップは、アセットのフラグを設定することである。これらのフラグは
、アセットのどのレンダリングが次にサーバ１２にアップロードするためにＢ
ｒｏａｄｃａｓｔ（）になされるかを特定する。

【０２０２】

【数３３】

【０２０３】ＡＳＳＥＴ※ＢＲＯＡＤＣＡＳＴ※ＳＯＵＲＣＥフラグを設定することは、ソ
ースレンダリングがそのオブジェクトのためにアップロードされなければならな
いことを特定する。

【０２０４】ステップ４：放送最後のステップは、放送である。これは、ユーザにより生成されたコマンドに
応じて、通常の方法で行われる。

【０２０５】

【数３４】

【０２０６】アセットを受信するために、ローカルシーケンサステーション１４のクライア
ントアプリケーションコンポーネント２０は新しいアセット通知を取り扱い、ア
セットデータを要求する。ＯｎＣｒｅａｔｅＡｓｓｅｔＣｏｍｐｌｅｔｅ通知
が受信されたときには、アセットオブジェクトはデータパッケージングモジュー
ル２８により、既に生成されている。クライアントアプリケーションコンポーネ
ント２０は、そのアセットオブジェクトへのインターフェースを生成し、その属
性と利用可能なレンダリングを問い合わせる：

【０２０７】

【数３５】

【０２０８】データは、常にローカルシーケンサステーション１２によりアセットに要求さ
れなければならない。これは、大量のデータを受容するときの柔軟性を可能にす
る。これを行うために、クライアントアプリケーションコンポーネント２０は、
単にダウンロードを開始する。

【０２０９】

【数３６】

【０２１０】データがうまくダウンロードされたときは、ＯｎＡｓｓｅｔＭｅｄｉａＤｏｗ
ｎｌｏａｄｅｄ（）通知が送られる。この時点でデータはローカルに利用可
能となり、クライアントアプリケーションコンポーネント２０はそのデータのコ
ピーを得るために、ＧｅｔＤａｔａ（）をコールする。

【０２１１】

【数３７】

【０２１２】第２の例では、オーディオデータが生成される。クライアントアプリケーショ
ンコンポーネント２０は、オーディオデータを設定し、圧縮されたプレビューレ
ンダリングがサービスコンポーネント２４により自動的に生成される。

【０２１３】この場合、データサイズはかなり大きいので、データはファイルに格納される
。

【０２１４】送り手は、上記の単純なＭＩＤＩの場合の多くのステップをたどる。しかしな
がら今回は、データはファイルに記憶されており、異なる放送フラグが使用され
る。

【０２１５】

【数３８】

【０２１６】ＡＳＳＥＴ※ＢＲＯＡＤＣＡＳＴ※ＰＲＥＶＩＥＷは特定されているので、
サービスコンポーネント２４は特定されたソースレンダリングからプレビューレ
ンダリングを自動的に生成し、ＣＲｏｃｋｅｔＳｅｒｖｉｃｅｓ：：Ｒｅｎｄｅ
ｒＦｏｒＢｒｏａｄｃａｓｔ（）がコールされたときに、アップロードのため
にそれをフラグにする。

【０２１７】代わりに、あからさまにＣＲｋｔＡｓｓｅｔ：：ＣｏｍｐｒｅｓｓＭｅｄｉａ
（）をコールすることにより、プレビューを生成することが出来る。

【０２１８】

【数３９】

【０２１９】この例では、ＡＳＳＥＴ※ＢＲＯＡＤＣＡＳＴ※ＳＯＵＲＣＥは送られない
。これは、ソースレンダリングがアップロードのためにタグされず、サーバ１２
にアップロードされないことを意味する。

【０２２０】ソースレンダリングは、以下をコールすることで後にアップロードするために
追加することが出来る。

【０２２１】

【数４０】

【０２２２】あるアセットが、ローカルシーケンサステップ１６により生成され放送される
とき、通知キューハンドラ２８はＯｎＣｒｅａｔｅＡｓｓｅｔＣｏｍｐｌｅｔｅ
（）通知を生成する。クライアントアプリケーションコンポーネントは次に、
一般的にそれ自身のモデル内のＩＤによるルックアップ（参照表）を介して、ア
セットオブジェクトを問い合わせる。

【０２２３】

【数４１】

【０２２４】以上のように、データは要求される：

【０２２５】

【数４２】

【０２２６】ＣＲｋｔＡｓｓｅｔ：：ＤｏｗｎｌｏａｄＭｅｄｉａ（）は、ダウンロード
するためのレンダリングデータのクラス分けと、ダウンロードされたファイルが
どのディレクトリに書き込まれるのか、を特定する。

【０２２７】データがうまくダウンロードされたとき、ＯｎＡｓｓｅｔＭｅｄｉａＤｏｗｎ
ｌｏａｄ通知が送られる。この時点で、圧縮されたデータは利用可能であるが
、圧縮を解除する必要がある。

【０２２８】

【数４３】

【０２２９】データがうまく圧縮解除されたとき、ＯｎＡｓｓｅｔＤａｔａＤｅｃｏｍｐｒｅ
ｓｓｅｄ（）通知が送られる：

【０２３０】

【数４４】

【０２３１】サービスコンポーネント２４は、どんなファイルをディスクに書き込んだかの
記録を保持しており、クライアントアプリケーションコンポーネント２０は、デ
ータ要求の間にどんなファイルをダウンロードする必要があるかを決定するため
に、これらのファイルをチェックすることが出来る。既に利用可能なファイルは
、ダウンロードする必要がない。ＩｓＭｅｄｉａＬｏｃａｌ（）へのコールは
、メディアが既にダウンロードされたか否かを表している。

【０２３２】サービスコンポーネント２４は、レンダリングオブジェクトのためのデータを
追跡してキャッシュする、データロケータファイルを使用する。各々のデータロ
ケータファイルは、レンダリングの最新の修正時点およびキャッシュされたデー
タが前処理（圧縮）されているか、後処理（圧縮解除）されているかどうかを表
現するプリフィックス（接頭語）に対応するレンダリングのＩＤにより、特定さ
れる。

【０２３３】ファイルベースのレンダリングオブジェクトに対しては、ファイルはクライア
ントアプリケーションにより指定された場所に書き込まれる。これは、メディア
ファイルがプロジェクトによりディレクトリにグループ分けできるようにする。
これはまた、クライアントアプリケーションコンポーネント２０が、それが選ん
だどんなファイル組織化スキームでも使用できることを意味する。

【０２３４】各々のプロジェクトオブジェクトは、キャッシュディレクトリに対応するフォ
ルダを有する。データロケータのように、ディレクトリはそれらが対応するプロ
ジェクトのＩＤで名付けられている。データロケータオブジェクトは、それらを
含むプロジェクトのフォルダ内に保存されている。

【０２３５】メディアファイルは大量のディスクのスペースを専有するので、使用されない
ファイルが除かれることが重要である。これは、より高度なファイルが現在のレ
ンダリングファイルに取って代わったときに、特にそうである。例えば、あるユ
ーザがしばらくの間あるアセットのプレビューバージョンで作業をしており、次
にソースレンダリングのダウンロードを選択する。この時点で、プレビューレン
ダリングは余剰になる。ＣＲｋｔ−Ａｓｓｅｔは、この余剰データを除くための
方法を提供する：

【０２３６】

【数４５】

【０２３７】このコールは、キャッシュからレンダリングファイルを除き、かつ同時にその
ファイルをディスクまたはＲＡＭから削除する。

【０２３８】本発明に従う方法とシステムに対し、種々の修正と変形が本発明の精神と範囲
を逸脱することなく為されうることが、当業者には自明であろう。例えば、上述
の発明に記された全ての定数に同じ定数をかけると、その結果は本発明の拡大バ
ージョンとなり、機能的に同等である。請求項の実際の範囲は、以下の請求項に
より定義される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の望ましい実施例と一致するシステムを示すブロック図である。

【図２】図１のサービスコンポーネントのモジュールを示すブロック図である。

【図３】図１のシステムの放送データユニットの階層的関係を示す図である。

【図４】図１のシステムのアレンジメントオブジェクトとトラックオブジェクトの間の
関係を示す図である。

【図５】図１のシステムのトラックオブジェクトとイベントオブジェクトの間の関係を
示す図である。

【図６】図１のシステムのアセットオブジェクトとレンダリングオブジェクトの間の関
係を示す図である。

【図７】図１のシステムのクリップオブジェクトとアセットオブジェクトの間の関係を
示す図である。

【図８】図１のシステムのイベントオブジェクト、クリップイベントオブジェクト、ク
リップオブジェクトおよびアセットオブジェクトの間の関係を示す図である。

【図９】図１のシステムのイベントオブジェクト、スコープイベントオブジェクトおよ
びタイムラインオブジェクトの間の関係を示す図である。

【図１０】図１のシステムのプロジェクトオブジェクトとカスタムオブジェクトの関係を
示す図である。

【図１１】図１のシステムのロケットオブジェクト間およびカスタムオブジェクトとエク
ステンダブルオブジェクトの間の関係を示す図である。

【手続補正書】

【提出日】平成１３年９月２８日（２００１．９．２８）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００７

【補正方法】変更

【補正の内容】

【０００７】具体化されかつ広く記述された本発明の目的に従えば、ローカルシーケンサス
テーションと少なくとも一つのリモートシーケンサステーションとの間の、サー
バを介したネットワーク上で、描写的特性と時間的特性とを各々が有する視聴覚
事象を表現するものである、シーケンスデータを共用するための装置を本発明は
含んでいる。その装置は、ローカルシーケンサステーションからコマンドを受信
する第１のインターフェースモジュールと、その第１のインターフェースモジュ
ールに接続されたデータパッケージングモジュールとを含んでいる。そのデータ
パッケージングモジュールは、ローカルシーケンサステーションからのシーケン
スデータを、シーケンスデータの描写的特性と時間的特性とを保有する放送デー
タユニットにカプセル化することにより、受信したコマンドに応答する。データ
パッケージングモジュールはまた、ローカルシーケンサターミナルによるアクセ
スのために、サーバから受信した放送データユニットからシーケンスデータを抽
出する。その装置はさらに、第１のインターフェースモジュールとデータパッケ
ージングモジュールとに接続された、放送ハンドラを含んでいる。その放送ハン
ドラは、第１のインターフェースモジュールを介して受信したコマンドを処理す
る。装置はまた、少なくとも一つのリモートシーケンサステーションへの分配の
ために、サーバに放送データユニットを送信することにより放送ハンドラによっ
て処理されたコマンドに応答し、そのサーバからメッセージが利用可能なデータ
と放送データユニットを受信する、サーバコミュニケーション（通信）モジュー
ルを含んでいる。その装置はさらに、サーバコミュニケーションモジュールに接
続され、ローカルシーケンサターミナルによるアクセスのために、第１のインタ
ーフェースモジュールに通知を送信するための、メッセージが利用可能なデータ
と放送データユニットのサーバからの受信に応答する、通知キューハンドラを含
んでいる。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２３

【補正方法】変更

【補正の内容】

【００２３】図２は、第１のインターフェースモジュール２６、データパッケージングモジ
ュール２８、放送ハンドラ３０、サーバコミュニケーションモジュール３２およ
び通知キューハンドラ３４を含む、サービスコンポーネント２４のサブシステム
を示す。サービスコンポーネント２４はまた、キャッシングモジュール３６およ
びレンダリングモジュール３８を含んでいる。これらのサブシステムに関して、
第１のインターフェースモジュール２６のみがクライアントアプリケーションコ
ンポーネント２０のソフトウェアにアクセス可能である。第１のインターフェー
スモジュール２６は、ローカルシーケンサステーション１４のクライアントアプ
リケーションコンポーネント２０からのコマンドを受信し、それらを放送ハンド
ラ３０およびデータパッケージングモジュール２８へ送信する。データパッケー
ジングモジュール２８は、ローカルシーケンサステーション１４からのシーケン
スデータを、シーケンスデータの描写的特性と時間的特性を有する放送データユ
ニットにカプセル化することにより、受信したコマンドに応答する。データパッ
ケージングモジュール２８はまた、クライアントアプリケーションコンポーネン
ト２０によるアクセスのために、サーバ１２から受信した放送データユニットか
らシーケンスデータを抽出する。

【手続補正書】

【提出日】平成１４年７月５日（２００２．７．５）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正の内容】

【特許請求の範囲】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００３４

【補正方法】変更

【補正の内容】

【００３４】・ローカルでオブジェクトを生成しそれらをサーバ１２へ放送する。クライア
ントアプリケーションコンポーネント２０は、階層内の他のオブジェクト上でメソッド生成をコールすることにより、放送オブジェクトをローカルに生成する。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００４５

【補正方法】変更

【補正の内容】

【００４５】ハイレベルのメソッドを定義することにより、これらのレンダリングオブジェ
クトを設定しかつ操作するために、ソースデータの種々のバージョンを管理し、
それらを一般の構成要素としてグループ化する手段を、アセットオブジェクトは
提供する。こうしてデータパッケージングモジュール２８は、各々のアセットレ
ンダリングオブジェクトが、異なる度合いのデータ圧縮を示すマルチメディアデ
ータソースデータのバージョンを特定する、アセットレンダリング放送オブジェ
クトの少なくとも一つの形式に、マルチメディアソースオブジェクトをカプセル
化する。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００７９

【補正方法】変更

【補正の内容】

【００７９】本発明に従うシステムの実装にクラスライブラリの如何なる番号を使用してもよい。

【手続補正５】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０１９１

【補正方法】変更

【補正の内容】

【０１９１】各々の高度なアセットコールは、それにより参照される３つのレンダリングオ
ブジェクトの形式のどれであるかを特定するフラグを用いている。選択されたレ
ンダリングオブジェクトの形式は、普通はそのアセットに含まれているデータの
形式に基づいている。ＭＩＤＩのような単純なデータ形式は、圧縮や代替レンダ
リングを用いない。オーディオやビデオのようなより複雑なデータ形式は、帯域
巾の有効利用を促進するために、多数の異なるレンダリングオブジェクトを使用
する。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＢＺ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者フランク，マイケルアメリカ合衆国，カリフォルニア 94107，サンフランシスコ，ミシシッピストリート 253 Ｆターム(参考） 5B085 AA01 5B098 AA10 GA01 GB13 GC16 5D378 QQ01 QQ38

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ローカルシーケンサステーションとサーバを介したネットワ
ーク上の少なくとも一つのリモートシーケンサステーションとの間で、各々が描
写的特性と時間的特性とを有する視聴覚事象を表現するシーケンスデータを共有
するための装置において、ローカルシーケンサステーションからコマンドを受信する第１のインターフェ
ースモジュールと、前記第１のインターフェースモジュールに接続されるとともに、前記ローカル
シーケンサステーションからのシーケンスデータを、該シーケンスデータの描写
的特性と時間的特性とを保有する放送データユニットにカプセル化することによ
り、受信したコマンドに応答し、かつ前記ローカルシーケンサターミナルによる
アクセスのため、前記サーバから受信した放送データユニットからシーケンスデ
ータを抽出するデータパッケージングモジュールと、前記第１のインターフェースモジュールと前記データパッケージングモジュー
ルとに接続され、該第１のインターフェースモジュールを介して受信したコマン
ドを処理する放送ハンドラと、少なくとも一つのリモートシーケンサステーションへの分配のために、前記サ
ーバに放送データユニットを送信することにより前記放送ハンドラにより処理さ
れたコマンドに応答するとともに、該サーバからメッセージが利用可能なデータ
と放送データユニットとを受信するサーバコミュニケーションモジュールと、前記サーバコミュニケーションモジュールに接続され、前記ローカルシーケン
サターミナルによるアクセスのために、前記第１のインターフェースに通知を送
信するため、前記サーバからメッセージが利用可能なデータと放送データユニッ
トとの受信に応答する通知キューハンドラと、を備えたことを特徴とするシーケンスデータを共有するための装置。
【請求項２】前記データパッケージングモジュールは、基準時間を設定す
るアレンジメントデータユニットとそのアレンジメント基準時間に対応するトラ
ック基準時間を有する少なくとも一つのトラックデータユニットとを含む放送デ
ータユニットに前記シーケンスデータをカプセル化し、各々のトラックデータユ
ニットは、関連するトラック基準時間に関する特定の時間における視聴覚事象を
表現する、少なくとも一つの関連イベントデータユニットを有する、請求項１に
記載の装置。
【請求項３】前記ローカルシーケンサステーションにより生成された前記
シーケンスデータは、マルチメディアデータソースデータユニットを含み、かつ
前記データパッケージングモジュールは、アセットレンダリング放送ユニットの
少なくとも一つの形式に前記マルチメディアソースデータをカプセル化し、各々
のアセットレンダリング放送ユニットの形式が、異なる度合いのデータ圧縮を示
すマルチメディアデータソースデータのバージョンを特定する、請求項２に記載
の装置。
【請求項４】前記サーバコミュニケーションモジュールは、少なくとも一
つのリモートシーケンサステーションへの分配のために、選択されたアセットレ
ンダリング放送ユニットの形式のアセットレンダリング放送ユニットを前記サー
バに送信することにより、前記放送ハンドラにより処理されたコマンドに応答す
る、請求項３に記載の装置。
【請求項５】前記ローカルシーケンサステーションにより生成された前記
シーケンスデータユニットは、各々があるマルチメディアデータソースデータユ
ニットの特定の部分を表現するクリップデータユニットを含み、かつ前記データ
パッケージングモジュールは、該クリップデータユニットを放送クリップデータ
ユニットにカプセル化する、請求項３に記載の装置。
【請求項６】前記データパッケージングモジュールは、関連するトラック
基準時間に関する特定の時間に始まる、マルチメディアデータソースデータユニ
ットの特定の部分を各々が表現する放送クリップイベントデータユニットにシー
ケンスデータユニットをカプセル化する、請求項５に記載の装置。
【請求項７】前記データパッケージングモジュールは、関連するトラック
基準時間に関する特定の時間に設定されたスコープイベント基準時間を各々が有
する、スコープイベントデータユニットにシーケンスデータユニットをカプセル
化し、各々のスコープイベントデータユニットは、少なくとも一つのタイムラインイ
ベントデータユニットを含み、各々のタイムラインイベントデータユニットは前
記関連するスコープイベント基準時間に関して特定の時間に設定されたタイムラ
インイベント基準時間を有し、かつ前記関連するタイムラインイベント基準時間
に関して特定の時間における視聴覚事象を表現する少なくとも一つのイベントデ
ータユニットを含む、少なくとも一つのタイムラインイベントオブジェクトを含
む、請求項６に記載の装置。
【請求項８】前記ローカルシーケンサステーションから受信したコマンド
に応答して、前記サーバ上に格納された放送データユニットの予め定められた部
分集合への該サーバを介したアクセスを確立する、接続制御コンポーネントを備
える、請求項１に記載の装置。
【請求項９】前記接続制御コンポーネントは、前記ローカルシーケンサス
テーションから登録データを受信し、前記サーバに格納された許可データに従っ
て、該サーバ上に格納された放送データユニットの予め定められた部分集合への
アクセスを確立する、請求項８に記載の装置。
【請求項１０】前記データパッケージングモジュールは、第１と第２の形式の放送データユニットにシーケンスデータをカプセル化し、前記クライアントアプリケーションコンポーネントからの許可を要求すること
なく、前記第１の形式の放送データユニットのダウンロードを前記サーバ通信モ
ジュールに始めさせることにより、前記サーバにおける該第１の形式の放送デー
タユニットの利用可能性を示すメッセージの受信に応答し、かつ前記クライアントアプリケーションコンポーネントからのダウンロードコマン
ドの受信の後にのみ、前記第２の形式の放送データユニットのダウンロードを前
記サーバ通信モジュールに始めさせることにより、前記サーバにおける該第２の
形式の放送データユニットの利用可能性を示すメッセージの受信に応答する、請求項１に記載の装置。
【請求項１１】前記第１の形式の放送データユニットは非メディア放送デ
ータユニットを備え、前記第２の形式の放送データユニットはメディア放送デー
タユニットを備える、請求項１０に記載の装置。
【請求項１２】ローカルシーケンサステーションとサーバを介したネット
ワーク上の少なくとも一つのリモートシーケンサステーションとの間で、各々が
描写的特性と時間的特性を有する視聴覚事象を表現し、かつマルチメディアデー
タソースデータユニットを含むシーケンスデータを共有するための装置において
、ローカルシーケンサステーションからコマンドを受信する第１のインターフェ
ースモジュールと、前記第１のインターフェースモジュールに接続されるとともに、前記ローカル
シーケンサステーションからのシーケンスデータを、該シーケンスデータの描写
的特性と時間的特性とを保有する放送データユニットにカプセル化することによ
り、受信したコマンドに応答し、かつ各々のレンダリング放送ユニットの形式が
、異なる度合いのデータ圧縮を示すマルチメディアデータソースデータのバージ
ョンを特定する、アセットレンダリング放送ユニットの少なくとも一つの形式に
、マルチメディアソースデータユニットをカプセル化し、かつ前記サーバから受
信した放送データユニットからシーケンスデータを抽出するデータパッケージン
グモジュールと、前記第１のインターフェースモジュールと前記データパッケージングモジュー
ルとに接続され、該第１のインターフェースモジュールを介して受信したコマン
ドを処理する放送ハンドラと、少なくとも一つのリモートシーケンサステーションへの分配のために、前記サ
ーバに放送データユニットを送信することにより前記放送ハンドラにより処理さ
れたコマンドに応答するとともに、前記少なくとも一つのリモートシーケンサス
テーションから前記サーバを介して放送データユニットを受信するサーバ通信モ
ジュールと、を備えたことを特徴とするシーケンスデータを共有するための装置。
【請求項１３】ローカルシーケンサステーションとサーバを介したネット
ワーク上の少なくとも一つのリモートシーケンサステーションとの間で、各々が
描写的特性と時間的特性を有する視聴覚事象を表現するシーケンスデータを共有
するための装置において、ローカルシーケンサステーションからコマンドを受信する第１のインターフェ
ースモジュールと、前記第１のインターフェースモジュールに接続されるとともに、前記ローカル
シーケンサステーションからのシーケンスデータを、該シーケンスデータの描写
的特性と時間的特性とを保有する放送データユニットにカプセル化することによ
り、受信したコマンドに応答し、かつカスタム放送データユニットとシーケンス
データの階層を表現する基準放送データユニットと基準放送データユニットの全
ての属性に加えて追加の属性を含む特化放送データユニットとを含み、かつ前記
サーバから受信した放送データユニットからシーケンスデータを抽出する、デー
タパッケージングモジュールと、前記第１のインターフェースモジュールと前記データパッケージングモジュー
ルとに接続され、該第１のインターフェースモジュールを介して受信したコマン
ドを処理する放送ハンドラと、少なくとも一つのリモートシーケンサステーションへの分配のために、前記サ
ーバに放送データユニットを送信することにより前記放送ハンドラにより処理さ
れたコマンドに応答するとともに、前記少なくとも一つのリモートシーケンサス
テーションから前記サーバを介して放送データユニットを受信し、かつ前記受信
した放送データユニットを前記データパッケージングモジュールに渡すサーバ通
信モジュールと、を備えたことを特徴とするシーケンスデータを共有するための装置。
【請求項１４】ローカルシーケンサステーションとサーバを介したネット
ワーク上の少なくとも一つのリモートシーケンサステーションとの間で、各々が
描写的特性と時間的特性を有する視聴覚事象を表現するシーケンスデータを共有
するための方法において、あるローカルシーケンサステーションにおけるユーザから、クライアントアプ
リケーションコンポーネントを介してコマンドを受信し、前記ローカルシーケンサステーションからのシーケンスデータを、該シーケン
スデータの描写的特性と時間的特性とを保有する放送データユニットにカプセル
化することにより、前記受信したコマンドに応答し、かつ少なくとも一つのリモ
ートシーケンサステーションへの分配のために放送データユニットを前記サーバ
に送信し、前記サーバからメッセージが利用可能なデータを受信し、前記クライアントアプリケーションコンポーネントに通知を送信するために、
前記サーバからのメッセージが利用可能なデータの受信に応答し、前記サーバからの放送データユニットのダウンロードを要求するために、前記
クライアントアプリケーションコンポーネントから受信したコマンドに応答し、前記サーバから放送データユニットを受信して、前記クライアントアプリケー
ションコンポーネントによるアクセスのために、前記受信した放送データユニッ
トからシーケンスデータを抽出する、ことを特徴とするシーケンスデータを共有するための方法。