JP2003510423A - カルバメート基を有する樹脂、その製造方法及びその使用 - Google Patents

カルバメート基を有する樹脂、その製造方法及びその使用

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JP2003510423A JP2001526587A JP2001526587A JP2003510423A JP 2003510423 A JP2003510423 A JP 2003510423A JP 2001526587 A JP2001526587 A JP 2001526587A JP 2001526587 A JP2001526587 A JP 2001526587A JP 2003510423 A JP2003510423 A JP 2003510423A
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バウムガルト フーベルト
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  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、少なくとも1つのヒドロオキシル基を有する樹脂とホスゲンとを反応させて少なくとも1つのクロロホルメート基を有する樹脂にして、次いでこの樹脂をアンモニア、第1級アミン又は第2級アミンと反応させることによって製造できるカルバメート側基及び/又はカルバメート末端基を有する樹脂;並びに成形材料、接着剤及び被覆材料、特に塗料の製造のためのその使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、カルバメート側基及び/又はカルバメート末端基を有する新規のオ
リゴマー及びポリマーに関する。更に本発明は新規のオリゴマー及びポリマーの
成形材料、接着剤、及び被覆材料、特に塗料、並びにその二次製品、すなわち成
形部品、シート、繊維、接着層及び被覆層、特に塗料系の製造のための使用に関
する。
【0002】 特許文献US−A−5474811号、US−A5356669号、US−A
−5605965号、WO94/10211号、WO94/10212号、WO
94/10213号、EP−A−0594068号、EP−A−0594071
号又はEP−A−0594142号から、式: −O−(CO)−NH の少なくとも1つのカルバメート側基及び/又はカルバメート末端基を有する少
なくとも1種のオリゴマー及び/又はポリマー(以下にまとめて“樹脂”と呼称
する)及びカルバメート基と架橋反応する少なくとも2つの官能基を有する少な
くとも1つの架橋剤を含有する被覆材料は公知である。この公知の被覆材料は、
極めて高い耐引掻性及び耐蝕性を有するクリヤーコート材料を提供する。架橋剤
として、とりわけ高度にエーテル化されたメラミンホルムアルデヒド樹脂が使用
される。架橋自体は酸性触媒され、その際、触媒としては、有利には強力なプロ
トン酸、特にアミンによって一般に遮断されているスルホン酸が使用される。
【0003】 カルバメート側基及び/又はカルバメート末端基の挿入は、該基を有するモノ
マーの組み込みによって実施される。この種の適当なモノマーの例はカルバメー
ト基を有するエチレン性不飽和モノマーである。
【0004】 カルバメート基を有する適当なエチレン性不飽和モノマーの例は、特許文献U
S−A−3479328号、US−A−3674838号、US−A−4126
747号、US−A−4279833号又はUS−A−4340497号に記載
されている。
【0005】 しかしながらカルバメート基の挿入は、ポリマー類似反応によっても樹脂に導
入されうる。この種の適当な方法の例は、特許文献US−A−4758632号
、US−A4301257号又はUS−A−2979514号から公知である。
かかるポリマー類似反応のための例は、ヒドロキシル基を有する樹脂と尿素又は
アリールウレタンもしくはアルキルウレタン、例えばフェニルウレタン、メチル
ウレタン又はブチルウレタンとの反応又は環式のカーボネート基を有する樹脂と
アンモニア及びアミンとの反応である。
【0006】 これらの公知の製造方法は、例えばカルバメート基を有するモノマー又はアリ
ールウレタン又はアルキルウレタンのような出発化合物の比較的費用のかかる合
成における欠点を有し、必要な反応温度は場合によりヒドロキシル基を有する樹
脂と尿素との反応の場合と同様に高いので、生成物の変色又は損害が生じる。し
ばしば、ポリマー類似反応のために、生成物中に残留し、その性能特性を妨害す
る触媒を使用せねばならない。このように、触媒を含有する樹脂をベースとして
製造される被覆材料は低められた耐候性及び水蒸気耐性を有する被覆を提供する
おそれがある。
【0007】 しかしながらカルバメート側基及び/又はカルバメート末端基を有する樹脂及
びそれによって製造される被覆材料、成形材料及び接着剤の卓越した性能特性に
基づいて、容易に新規のカルバメート側基及び/又はカルバメート末端基を有し
、従来の技術の欠点をもはや有さない樹脂を提供する新規の製造方法が明らかに
必要とされている。更に該方法は比較的低い温度で実施されるべきであり、この
場合に触媒なしでうまくいくべきなので、新規のカルバメート側基及び/又はカ
ルバメート末端基を有する樹脂に、樹脂の性能特性に悪影響を与えうる触媒残分
がもはや存在しない。
【0008】 それに応じて、少なくとも1つのヒドロキシル基を有する樹脂とホスゲンとを
反応させて少なくとも1つのクロロホルメートを有する樹脂にして、次いでこの
樹脂をアンモニア、第1級アミン又は第2級アミンと反応させることによって製
造できる新規のカルバメート側基及び/又はカルバメート末端基を有する樹脂が
見いだされた。
【0009】 以下に新規のカルバメート側基及び/又はカルバメート末端基を有する樹脂を
簡潔のために“本発明による樹脂”と呼称する。
【0010】 更に本発明による樹脂の新規の製造方法は (I)ヒドロキシル基を有する樹脂とホスゲンとのポリマー類似反応によってク
ロロホルメート基を有する樹脂が得られ、かつ (II)クロロホルメート基を有する樹脂とアンモニア及び/又は第1級及び/
又は第2級アミンとのポリマー類似反応 によって見いだされ、これを以下に“本発明による方法”と呼称する。
【0011】 更に少なくとも1つの本発明によるオリゴマー及び/又はポリマーを含有する
新規の成形材料、接着剤及び被覆材料が見いだされた。以下にこれらの新規の成
形材料、接着剤及び被覆材料を“本発明による成形材料、接着剤及び被覆材料”
と呼称する。
【0012】 更に本発明による成形材料から製造可能な成形部品、シート及び繊維が見いだ
された。以下にこれらを“本発明による成形部品、シート及び繊維”と呼称する
【0013】 更に本発明による接着剤から製造可能な新規の接着層が見いだされ、これを以
下に“本発明による接着層”と呼称する。
【0014】 とりわけ、本発明による被覆材料から製造可能な新規の被覆が見いだされ、以
下に“本発明による被覆”と呼称する。
【0015】 更に少なくとも1つの本発明による接着層及び/又は少なくとも1つの被覆を
有する新規の基材が見いだされ、以下に“本発明による基材”と呼称する。
【0016】 本発明によれば、本発明による樹脂の製造のためにヒドロキシル基を有する樹
脂が使用される。
【0017】 適当なヒドロキシル基を有する樹脂の例は、ランダム、交互及び/又はブロッ
ク状に構成された直鎖状及び/又は分枝鎖状及び/又は櫛状に構成された、エチ
レン性不飽和モノマーの(共)重合体又は重付加樹脂及び/又は重縮合樹脂であ
る。これらの概念に関しては、補足的にレンプレキシコン(Roempp Lexikon)塗
料及び印刷インキ、Georg Thieme出版、シュトゥットガルト、ニュ
ーヨーク、1998、457頁、>>重付加<<及び>>重付加樹脂(ポリアダ
クト)<<、並びに463頁及び464頁、>>重縮合体<<、>>重縮合<<
及び>>重縮合樹脂<<に教示されている。
【0018】 良好に適当な(共)重合体の例はポリ(メタ)アクリレート及び部分的に鹸化
されたポリビニルエステルである。
【0019】 良好に適当な重付加樹脂及び/又は重縮合樹脂の例は、ポリエステル、アルキ
ド、ポリウレタン、ポリラクトン、ポリカーボネート、ポリエーテル、エポキシ
樹脂−アミン−付加物、ポリ尿素、ポリアミド又はポリイミドである。
【0020】 本発明により使用されるべきヒドロキシル基を有する樹脂はオリゴマー及びポ
リマーである。本発明の範囲において、オリゴマーとは少なくとも2〜15個の
反復モノマー単位を分子中に有する樹脂を意味する。本発明の範囲において、ポ
リマーとは少なくとも10個の反復モノマー単位を分子中に有する樹脂を意味す
る。補足的にこの概念に関してはレンプレキシコン塗料及び印刷インキ、Geo
rg Thieme出版、シュトゥットガルト、ニューヨーク、1998、>>
オリゴマー<<、425頁に示されている。
【0021】 本発明により使用されるべきヒドロキシル基を有する樹脂は第1級及び/又は
第2級のヒドロキシル基を有する。これは両方の種類のヒドロキシル基を使用で
きるという本発明による方法及び本発明による樹脂の主な利点である。本発明に
よる樹脂の反応性を立体的な影響を介して適切には調節することが可能である。
【0022】 本発明により使用されるべきヒドロキシル基を有する樹脂のOH価は非常に広
範に変更でき、先ず第一に本発明による樹脂の使用目的に従う。これらを、例え
ば本発明による被覆材料及び接着剤中で結合剤として使用するのであれば、本発
明による被覆及び接着層における高い架橋密度の理由から高いOH価を有する樹
脂を使用することが推奨される。従って当業者はそれぞれの所定の使用目的に適
当なOH価をその専門知識をもとに、場合により方向付けられた調査を利用して
測定できる。有利にはOH価は10〜500、有利には20〜400、特に30
〜350mgKOH/gである。
【0023】 前記のヒドロキシル基を有する樹脂のうち、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ
エステル及びポリウレタンが有利に使用される。特に有利にはポリ(メタ)アク
リレート(以下にまとめて“ポリアクリレート樹脂”と呼称する)が使用され、
その理由でこれらは特に有利には本発明による樹脂の製造のために使用される。
【0024】 より特に良好に適当なポリアクリレート樹脂は、以下に記載されるオレフィン
性不飽和モノマー(a)の共重合によって得られ、そのうち少なくとも1つは少
なくとも1つのヒドロキシル基を有し、主に酸基不含である。
【0025】 適当なヒドロキシル基を有するモノマー(a1)の例は、アクリル酸、メタク
リル酸、別のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステ
ルであり、これらは酸とエステル化されているアルキレングリコールから誘導さ
れ、又は酸とアルキレンオキシドとの反応によって得られ、特にアクリル酸、メ
タクリル酸又はエタクリル酸のヒドロキシアルキルエステルであり、これらのヒ
ドロキシアルキル基は20個以下の炭素原子を有し、例えば2−ヒドロキシエチ
ル−2−、ヒドロキシプロピル−、3−ヒドロキシプロピル−、3−ヒドロキシ
ブチル−、4−ヒドロキシブチルアクリレート、−メタクリレート、−エタクリ
レート又は−クロトネート;1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン
−、オクタヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン−ジメタノール−又はメチ
ルプロパンジオールモノアクリレート、−モノメタクリレート、−モノエタクリ
レート又は−モノクロトネート;又は環式のエステル、例えばε−カプロラクト
ン及びそのヒドロキシアルキルエステルからの反応生成物;又はオレフィン性不
飽和アルコール、例えばアリルアルコール又はポリオール、例えばトリメチロー
ルプロパンモノ−又はジアリルエーテル又はペンタエリトリットモノ−、−ジ−
又は−トリアリルエーテルである。高い官能性を有する前記のモノマー(a1)
は、一般に従属された量でのみ使用される。本発明の範囲においては、この場合
、高い官能性を有するモノマーの従属された量とは、ポリアクリレート樹脂の架
橋又はゲル化をもたらさないような量を意味する。このように、トリメチロール
プロパンモノアリルエーテルの割合はポリアクリレート樹脂の製造のために使用
されるモノマー(a1)から(a6)の全量に対して2〜10質量%であってよ
い。しかしながら、それに対してポリアクリレート樹脂の製造のために使用され
るモノマー(a)の全質量に対して2〜10質量%のトリメチロールプロパンモ
ノアリルエーテルを完成したポリアクリレート樹脂に添加することも可能である
。オレフィン性不飽和ポリオール(a1)を唯一のモノマー(a1)として使用
することもできるが、本発明によればこれらを他のモノマー(a1)と組み合わ
せて使用することも有利である。更にモノマー(a1)を唯一のモノマー(a)
として使用してもよい。本発明によれば、これらを他のモノマー(a)と組み合
わせて使用することも有利である。
【0026】 適当な他のモノマー(a)の例は: モノマー(a2): アルキル基中に20個以下の炭素原子を有する(メタ)アクリル酸アルキル−
又は−シクロアルキルエステル、特にメチル−、エチル−、プロピル−、n−ブ
チル−、s−ブチル−、t−ブチル−、ヘキシル−、エチルヘキシル−、ステア
リル−及びラウリルアクリレート又は−メタクリレート;脂環式の(メタ)アク
リル酸エステル、特にシクロヘキシル−、イソボルニル−、ジシクロペンタジエ
ニル−、オクタヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン−メタノール−又はt
−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸オキサアル
キルエステル又は−オキサシクロアルキルエステル、例えばエチルトリグリコー
ル(メタ)アクリレート及び有利には550の分子量Mを有するメトオキシオ
リゴグリコール(メタ)アクリレート;又は別のエトキシ化及び/又はプロポキ
シ化されたヒドロキシル基不含の(メタ)アクリル酸誘導体。これらは従属され
た量でより高い官能性を有する(メタ)アクリル酸アルキル−又は−シクロアル
キルエステル、例えばエチレングリコール−、プロピレングリコール−、ジエチ
レングリコール−、ジプロピレングリコール−、ブチレングリコール−、ペンタ
ン−1,5−ジオール−、ヘキサン−1,6−ジオール−、オクタヒドロ−4,
7−メタノ−1H−インデン−ジメタノール−又はシクロヘキサン−1,2−、
−1,3−又は−1,4−ジオール−ジ(メタ)アクリレート;トリメチロール
プロパン−ジ−又は−トリ(メタ)アクリレート;又はペンタエリトリット−ジ
−、−トリ−又は−テトラ(メタ)アクリレート;を含有してよい。本発明の範
囲内においては、この場合、より高い官能性を有するモノマー(a2)の従属さ
れた量とはポリアクリレート樹脂が架橋又はゲル化をもたらさないような量であ
る。
【0027】 モノマー(a3): 1分子中に少なくとも1つの酸基、有利にはカルボキシル基を有するエチレン
性不飽和モノマー又はかかるモノマーからなる混合物。成分(a3)として、特
に有利にはアクリル酸及び/又はメタクリル酸が使用される。しかしながら1分
子中に6個以下のC−原子を有する別のエチレン性不飽和カルボン酸を使用して
もよい。かかる酸のための例はエタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル
酸及びイタコン酸である。更に、エチレン性不飽和スルホン酸又はホスホン酸も
しくはその部分エステルを成分(a3)として使用してよい。モノマー(a3)
として、更にマレイン酸モノ(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル、コハ
ク酸モノ(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル及びフタル酸モノ(メタ)
アクリロイルオキシエチルエステルが該当する。
【0028】 モノマー(a4): 1分子中に5〜18個のC−原子を有するα−位で分枝したモノカルボン酸の
ビニルエステル。分枝鎖状のモノカルボン酸は、ギ酸又は一酸化炭素及び水とオ
レフィンとの液体の強酸性触媒の存在下に反応させることによって得られ;該オ
レフィンはパラフィン系炭化水素の分解生成物、例えば鉱油留分であってよく、
かつ分枝鎖状もしくは直鎖状であってよい非環式及び/又は脂環式のオレフィン
が得られる。かかるオレフィンとギ酸もしくは一酸化炭素及び水との反応におい
て、カルボキシル基が主に第4級炭素原子上にあるカルボン酸からなる混合物が
生じる。別のオレフィン性出発材料は、例えばプロピレン三量体、プロピレン四
量体及びジイソブチレンである。しかしながらビニルエステルは自体公知の方法
で酸から、例えば酸とアセチレンとを反応させることによって製造できる。特に
有利にはその良好な使用可能性のゆえに、α−位のC−原子で分枝している9〜
11個のC−原子を有する飽和脂肪族モノカルボン酸のビニルエステルが使用さ
れる。
【0029】 モノマー(a5): アクリル酸及び/又はメタクリル酸と、1分子中に5〜18個のC−原子を有
するα−位で分枝したモノカルボン酸のグリシジルエステルとからなる反応生成
物。アクリル酸又はメタクリル酸と、第3級α−炭素原子を有するカルボン酸の
グリシジルエステルとの反応は、重合反応の前、間又は後に実施してよい。有利
には成分(a5)としてアクリル酸及び/又はメタクリル酸とVersatic (R) 酸のグリシジルエステルとの反応生成物を使用する。このグリシジルエス
テルは名称Cardura(R)E10としても市販されている。補足的にレン
プレキシコン塗料及び印刷インキ、Georg Thieme出版、シュトゥッ
トガルト、ニューヨーク、1998、605頁及び606頁に示されている。
【0030】 モノマー(a6): 実質的に酸基不含のエチレン性不飽和モノマー、例えば − オレフィン、例えばエチレン、プロピレン、ブテ−1−エン、ペンテ−1
−エン、ヘキセ−1−エン、シクロヘキセン、シクロペンテン、ノルボネン、ブ
タジエン、イソプレン、シクロペンタジエン及び/又はジシクロペンタジエン; − (メタ)アクリル酸アミド、例えば(メタ)アクリル酸アミド、N−メチ
ル−、N,N−ジメチル−、N−エチル−、N,N−ジエチル−、N−プロピル
−、N,N−ジプロピル、N−ブチル−、N,N−ジブチル−、N−シクロヘキ
シル−及び/又はN,N−シクロヘキシル−メチル−(メタ)アクリル酸アミド
; − エポキシ基を有するモノマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、エタク
リル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸及び/又はイタコン酸のグリシジル
エステル; − ビニル芳香族炭化水素、例えばスチレン、α−アルキルスチレン、特にα
−メチルスチレン、アリールスチレン、特にジフェニルエチレン及び/又はビニ
ルトルエン; − ニトリル、例えばアクリルニトリル及び/又はメタクリルニトリル; − ビニル化合物、例えば塩化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、二フ
ッ化ビニリデン;N−ビニルピロリドン;ビニルエーテル、例えばエチルビニル
エーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブ
チルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル及び/又はビニルシクロヘキシ
ルエーテル;ビニルエステル、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビ
ニル、ピバル酸ビニル、Versatic(R)酸のビニルエステル(これはド
イチュ シェル ヒェミー社(Deutsche Shell Chemie)から商標名VeoVa
R)として市販されている)(補足的にレンプレキシコン塗料及び印刷インキ、
Georg Thieme出版、シュトゥットガルト、ニューヨーク、1998
、598頁並びに605及び606頁に示されている)及び/又は2−メチル−
2−エチルヘプタン酸のビニルエステル;及び/又は − 1000〜40000、有利には2000〜20000、特に2500〜
10000、殊に3000〜7000の数平均分子量Mを有し、1分子中に平
均して0.5〜2.5、有利には0.5〜1.5個のエチレン性不飽和二重結合
を有する、DE−A−3807571号の5〜7頁、DE−A3706095号
の第3〜7段、EP−B−0358153号の3頁〜6頁、US−A47540
14号の第5〜9段、DE−A4421823号又は国際特許出願WO92/2
2615号の12頁の18行目ないし18頁の10行目に記載されているような
ポリシロキサンマクロモノマー又は、ヒドロキシ官能性シランとエピクロロヒド
リンとの反応及び、引き続き反応生成物とメタクリル酸及び/又は(メタ)アク
リル酸のヒドロキシアルキルエステルとの反応によって製造できるアクリルオキ
シシランを有するビニルモノマー。
【0031】 本発明によれば、モノマー(a)を、100〜250、有利には130〜21
0のOH価、有利には0〜80、有利には0〜50、より特に有利には0〜15
の酸価、有利には−25〜+80℃、有利には−20〜+40℃のガラス転移温
度Tg並びに有利には1500〜30000、有利には1500〜15000、
より特に有利には1500〜5000(内部標準としてポリスチレンを使用する
ゲル透過クロマトグラフィーによって測定した)の数平均分子量を有するように
選択する。
【0032】 ポリアクリレート樹脂のガラス転移温度Tgは使用されるモノマー(a1)及
び、場合により(a2)、(a3)、(a4)、(a5)及び/又は(a6)の
種類及び量によって規定される。これらのモノマーの選定は当業者によって、(
共)重合体、特にポリアクリレート樹脂のガラス転移温度Tgを近似的に算出で
きる以下のFoxの式の利用によって行うことができる:
【0033】
【数1】
【0034】 Tg=ポリアクリレート樹脂のガラス転移温度 W=n番目のモノマーの質量部 Tg=n番目のモノマーからなるホモポリマーのガラス転移温度 x=異なるモノマーの数 方法上有用には、本発明により使用されるヒドロキシル基を有するポリアクリ
レート樹脂の製造は特徴を有さないが、慣用かつ公知のラジカル重合の方法に従
って少なくとも1つの重合開始剤の存在下に実施する。
【0035】 適当な重合開始剤の例は、フリーラジカルを形成する開始剤、例えばt−ブチ
ルペルオキシエチルヘキサノエート、ベンゾイルペルオキシド、ジ−t−アミル
ペルオキシド、アゾビスイソブチロニトリル及びt−ブチルペルベンゾエートが
挙げられる。該開始剤はモノマーの全質量に対して、有利には1〜25質量%、
特に有利には2〜10質量%、の量で使用される。
【0036】 重合は適切には80〜200℃、有利には100〜180℃の温度で実施する
【0037】 有利には溶剤として、ホスゲンに対して不活性な有機溶剤、特に芳香族炭化水
素の混合物が使用される。
【0038】 ポリアクリレート樹脂は2段階法及び/又は1段階法に従って製造できる。
【0039】 2段階法の場合には、 1.モノマー(a1)並びに、場合により(a2)、(a4)、(a5)及び
/又は(a6)からなる混合物又はモノマー(a1)並びに、場合により(a2
)、(a4)、(a5)及び/又は(a6)の部分からなる有機溶剤中の混合物
を重合させ、 2.少なくとも60質量%の、(a1)並びに、場合により(a2)、(a4
)(a5)及び/又は(a6)からなる混合物を添加した後に、モノマー(a3
)及び、場合により存在するモノマー(a1)の残分並びに、場合により(a2
)、(a4)、(a5)及び/又は(a6)を添加し、更に重合させる。
【0040】 しかしながらその他に、モノマー(a4)及び/又は(a5)を溶剤の少なく
とも一部と一緒に装入し、残りのモノマーを計量供給することもできる。更にま
た、モノマー(a4)及び/又は(a5)を部分的にのみ少なくとも一部の溶剤
と一緒に装入物に添加し、これらのモノマーの残余を前記のように添加する。有
利には、例えば少なくとも20質量%の溶剤及び約10質量%のモノマー(a4
)及び(a5)並びに場合によりモノマー(a1)及び(a6)の一部を装入す
る。
【0041】 開始剤の供給を、モノマーの供給の若干の時間前、一般に約1〜15分前に開
始する。更に、開始剤の添加をモノマーの添加と同じ時点で開始し、モノマーの
添加の完了の30分後に完了させる。この開始剤は、有利には単位時間あたり一
定量で添加する。開始剤の添加の完了後に、反応混合物をなおも重合温度にまで
、全ての使用されるモノマーが実質的に完全に反応されるほど(一般に1.5時
間)保持した。“実質的に完全に反応される”は、有利には使用されるモノマー
の100質量%が反応されているが、また反応混合物の質量に対して多くて約0
.5質量%までの僅かな残留モノマー含有率が未反応で残留しうることを意味す
べきである。
【0042】 有利にはポリアクリレート樹脂の製造のためのモノマーは高すぎない重合固体
において、有利にはモノマーに対して80〜50質量%の重合固体において重合
し、引き続きホスゲンとの反応のために、ホスゲンに対して不活性な溶剤で希釈
して、これを良好に攪拌可能にする。
【0043】 また装置的には、本発明により使用されるべきポリアクリレート樹脂の製造は
方法的な特徴を有さず、プラスチック分野に慣用かつ公知の連続的又は不連続的
な共重合の方法を利用して、常圧又は過圧下に撹拌槽、オートクレーブ、管型反
応器又はテイラー反応器中で実施する。
【0044】 適当な共重合法の例は特許文献DE−A19709465号、DE−C−19
709476号、DE−A−2848906号、DE−A−19524182号
、EP−A−0554783号、WO95/27742号又はWO82/023
87号に記載されている。
【0045】 前記のヒドロキシル基を有する樹脂、特にポリアクリレート樹脂は本発明によ
れば溶液中でホスゲンと反応して少なくとも1つのクロロホルメート基を有する
樹脂になる。
【0046】 方法上有用にクロロホルメート基を有する樹脂の製造は特徴を有さず、慣用か
つ公知のホスゲン化学の方法に従って行い、その際、相応の適当な装置が使用さ
れ、ホスゲンの取り扱いのために慣用の安全措置に向けられる。
【0047】 有利にはホスゲンとの反応はヒドロキシル基を有する樹脂の反応性及び/又は
当該樹脂溶液の攪拌可能性に応じて−10〜100、有利には0〜50、特に1
0〜40℃の温度で実施する。
【0048】 クロロホルメート基を有する樹脂自体を単離できるが、これは特定の場合に関
しては十分に有利なことがあるが、しかしながら一般に該樹脂をこれらが生じる
溶液中でアンモニア及び/又は第1級及び/又は第2級のアミンと反応させるこ
とが推奨される。
【0049】 適当な第1級及び第2級アミンの例は、一般式I: NHRR (I) [式中、 置換基Rは水素又は1つの結合を有する、以下の化合物から導かれる基を表し: (i)置換及び非置換の鎖及び/又は環中にヘテロ原子を有さないか、又は少な
くとも1つのヘテロ原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルカン、アルケン、シ
クロアルカン、シクロアルケン、アルキルシクロアルカン、アルキルシクロアル
ケン、アルケニルシクロアルカン又はアルケニルシクロアルケン; (ii)置換及び非置換の芳香族化合物又は複素芳香族化合物;並びに (iii)置換基が置換されているか、又は非置換であり、鎖及び/又は環中に
ヘテロ原子を有さないか、又は少なくとも1つのヘテロ原子を有するアルキル−
、アルケニル−、シクロアルキル−、シクロアルケニル−、アルキルシクロアル
キル−、アルキルシクロアルケニル−、アルケニルシクロアルキル−又はアルケ
ニルシクロアルケニル−置換された芳香族化合物又は複素芳香族化合物;及び 置換基Rは前記の意味を有するが、但し、水素原子を除くか、又は 基R(水素原子を除く)及びRは互いに環式に結合している]のアミンである
【0050】 適当なヘテロ原子の例は、酸素原子、窒素原子、ホウ素原子、ケイ素原子、硫
黄原子又はリン原子である。
【0051】 前記の基Rに関する適当な置換基の例は、ハロゲン原子、特にフッ素原子及
び塩素原子、ニトロ基又はニトリル基である。
【0052】 適当な芳香族化合物の例は、ベンゼン及びナフタリンである。
【0053】 適当なヘテロ芳香族化合物の例はチオフェン、ピリジン又はトリアジンである
【0054】 適当なアルカンの例は、1分子中に1〜20個のC−原子を有するアルカン、
例えばメタン、エタン、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ネオペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、ドデカン、ヘキサ
デカン又はエイコサンである。
【0055】 適当なアルケンの例はエチレン及びプロピレンである。
【0056】 適当なシクロアルカンの例はシクロペンタン及びシクロヘキサンである。
【0057】 適当なシクロアルケンの例はシクロペンテン及びシクロヘキセンである。
【0058】 適当なアルキルシクロアルカンの例はメチルシクロペンタン及びメチルシクロ
ヘキサンである。
【0059】 適当なアルキルシクロアルケンの例はメチルシクロペンテン及びメチルシクロ
ヘキセンである。
【0060】 適当なアルケニルシクロアルカンの例はアリルシクロペンタン及びビニルシク
ロペンタン及びアリルシクロヘキサン及びビニルシクロヘキサンである。
【0061】 適当なアルケニルシクロアルケンの例はビニルシクロペンテン及びビニルシク
ロヘキセンである。
【0062】 適当なアルキル置換基、アルケニル置換基、シクロアルキル置換基、シクロア
ルケニル置換基、アルキルシクロアルキル置換基、アルキルシクロアルケニル置
換基、アルケニルシクロアルキル置換基又はアルケニルシクロアルケニル置換基
の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、
t−ブチル、ビニル、アリル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、4−メチル
シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキセニル、3−アリルシクロヘキセニル又
は4−ビニルシクロヘキセニルである。
【0063】 有利には基Rは、それ自体置換されていないか、又はその置換基が置換され
ていない有機化合物から導かれる。
【0064】 有利にはこれらの化合物はその鎖及び/又は環中及び/又はそれらの置換基の
鎖及び/又は環中にヘテロ原子を有さない。
【0065】 基R及びRが前記の有利な条件を満たす直鎖状アルカンから導かれる場合に
特に有利である。これらがメタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン又はヘ
キサンから導かれる場合に更に有利である。
【0066】 良好に適当な第1級アミンIの例はメチルアミン、エチルアミン、プロピルア
ミン、イソブチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、アリルアミ
ン、シクロヘキセニルアミン、アニリン、シクロヘキシルメチルアミン、(2−
シクロヘキシル)エチルアミン又はベンジルアミンである。
【0067】 前記の第1級アミンとの反応によって得られる本発明による第2級のカルバメ
ート側基及び/又はカルバメート末端基を有する樹脂が得られる。
【0068】 良好に適当な第2級アミンIの例はジメチルアミン、ジエチルアミン、メチル
エチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、ジベン
ジルアミン、メチルベンジルアミン又はジフェニルアミンである。
【0069】 良好に適当な環式のアミンIの例はイミダゾール、チアジン、モルホリン又は
ピペリジンである。
【0070】 前記の第2級アミンIとの反応によって得られる本発明による第3級のカルバ
メート側基及び/又はカルバメート末端基を有する樹脂が得られる。
【0071】 本発明によるカルバメート側基及び/又はカルバメート末端基を有する樹脂が
特に有利であるので、アンモニアを本発明によれば特に有利に使用する。
【0072】 方法的に有利に、アンモニア及び/又はアミンIとクロロホルメート基を有す
る樹脂との反応は特徴を有さず、慣用かつ公知の有機化学及びポリマー化学の方
法に従って実施する。ここで使用される装置及び方法は、とりわけ固体、液体又
は気体のアミンIであるか、又は気体又は溶解されたアンモニアを使用するかに
従う。従って当業者は容易に適当な方法及び装置をその専門知識をもとに選択で
きる。
【0073】 クロロホルメート基とアンモニア又はアミンIとの反応で生じる塩化アンモニ
ウムは慣用かつ公知の方法において本発明による樹脂を含む反応混合物から分離
される。適当な方法の例は、濾過又は抽出であり、その際、該方法は適当な方法
で互いに組み合わせることができる。
【0074】 使用目的に応じて本発明による樹脂はその使用の前に単離するか、又はこれら
を生じる溶液を直接使用できる。どちらの変法が有利であるかは、とりわけその
使用目的に従う。このように、成形材料又は接着剤での使用のためには、本発明
による樹脂は、有利には物質で単離され、それに対して被覆材料での使用のため
には、有利には溶液で使用される。
【0075】 前記の本発明による樹脂は本発明による成形材料、接着剤及び被覆材料、特に
塗料の製造のためには卓越して適当である。
【0076】 本発明による成形材料の製造のためには、本発明による液体及び/又は固体の
本発明による樹脂が使用され、これらは慣用かつ公知の方法において適当な架橋
剤、例えば以下に記載される架橋剤の存在下に加熱することによってデュロプラ
スチックの本発明による成形部品、シート及び繊維に架橋できる。しかしながら
有利には熱可塑性を有する固体の本発明による樹脂を使用するので、これらは慣
用かつ公知の方法において、例えば押出、引き続き射出成形、インフレーション
又は繊維の延伸によって熱可塑性の本発明による成型部品、シート及び繊維に加
工することができる。
【0077】 本発明による熱可塑性及びデュロプラスチックの成形材料は、更に慣用かつ公
知のプラスチック添加剤を有効量で含有してよい。
【0078】 本発明による成型部品、シート及び繊維を優れた様式で本発明による接着剤、
で接着し、かつ/又は本発明による被覆材料で被覆又は塗装することができる。
【0079】 触圧接着剤として使用される本発明による接着剤の製造のために、有利には以
下に記載の架橋剤を含まず、有利には熱可塑性を有する本発明による樹脂が使用
される。
【0080】 反応性接着剤として使用される本発明による接着剤の製造のために、液体又は
固体の本発明による樹脂を、有利には適当な架橋剤、例えば以下に記載される架
橋剤と混合するので、これらは熱的に硬化可能である。更に本発明による接着剤
は以下の被覆材料で記載される添加剤を、これらが接着剤での使用に該当するの
であれば含有してよい。
【0081】 本発明による接着剤を使用して、以下に記載の基材、特に本発明による成形部
品、シート及び繊維を優れた様式で接着させることができる。
【0082】 殊に有利には、本発明による樹脂は被覆材料、特に塗料の製造のために使用さ
れる。
【0083】 ここで本発明による樹脂がなおも官能基、特にカルバメート基と高温、特に5
0〜250℃で反応するヒドロキシル基を有するのであれば、本発明による樹脂
自体もしくはそれによって製造される本発明による被覆材料は自己架橋する。本
発明による樹脂がかかる官能基を有さないのであれば、これらは通常架橋剤を利
用して架橋する。補足的にそれに関してはレンプレキシコン塗料及び印刷インキ
、Georg Thieme出版、シュトゥットガルト、ニューヨーク、199
8、>>硬化<<、274頁〜276頁に示されている。
【0084】 外部架橋する本発明による被覆材料はその取り扱い可能性及びその特性プロフ
ィールの多くの可変性に関して特に有利であり、従って本発明により殊に有利に
使用される。
【0085】 自己架橋もしくは外部架橋する本発明による被覆材料は液体の塗料(100%
系)、粉末塗料、水性粉末スラリー塗料又は有機溶剤及び/又は水における溶液
もしくは分散液として存在してよい。
【0086】 外部架橋する本発明による被覆材料での使用のための架橋剤としては、基本的
に少なくとも2つのカルバメート基と反応する補足的な官能基を有する全ての架
橋剤が該当する。適当な補足的な官能基の例は、チオ基、アミノ基、ヒドロキシ
基及び/又はメチロール基及び/又はメチロールエーテル基である。これらのう
ち、メチロール基及びメチロールエーテル基が特に有利であり、従って本発明に
より特に有利に使用される。
【0087】 特にアミノプラスト樹脂、例えばメラミン樹脂、グアナミン樹脂又は尿素樹脂
を架橋剤として使用できる。この場合、それぞれ透明のトップコート又はクリヤ
ーコートのために適当なアミノプラスト樹脂又はかかるアミノプラスト樹脂から
なる混合物を使用できる。補足的にレンプレキシコン塗料及び印刷インキ、Ge
org Thieme出版、シュトゥットガルト、ニューヨーク、1998、2
9頁、>>アミノ樹脂<<及び教科書“塗料添加剤”(Johan Bieleman, Wiley-
VCH, Weinheim, New York, 1998, 242頁以降又は書籍“ペイント、コーティ
ング及び溶剤”第2完全改訂版、D.Stoye及びW.Freitag編、W
iley−VCH、Weinheim、ニューヨーク、1998、80頁以降に
示されている。更に慣用かつ公知の、メチロール基及び/又はメトキシメチル基
が部分的にカルバメート基又はアロファネート基によって脱官能化されているア
ミノプラスト樹脂が該当する。この種の架橋剤は、特許文献US−A47105
42号及びEP−B−0245700号並びにB.Singh及びその助手の文
献“カルバミルメチル化されたメラミン、コーティング工業への新規の架橋剤”
(Advanced Organic Coatings Science and Technology Series, 1991, Band 13
, Seiten 193 bis 207)に記載されている。
【0088】 本発明による被覆材料においては、本発明による樹脂及び架橋剤の含有率は広
範に変化してよい。有利には、本発明による被覆材料はそれぞれそのそれぞれの
固体含有率に対して10〜99、有利には15〜98、特に有利には20〜97
、より特に有利には25〜96、特に30〜95質量%の少なくとも1つの本発
明による樹脂及び1〜90、有利には2〜85、特に有利には3〜80、より特
に有利には4〜75、特に5〜70質量%の少なくとも1つの架橋剤を含有する
【0089】 本発明による被覆材料は装飾的及び/又は保護的な被覆、特に塗装、例えば透
明なクリヤーコート、プライマー、特に耐チッピングプライマー及びサーフェイ
サー又は色付与及び/又は効果付与する塗装、特にトップコート及びベースコー
トの製造のために使用できる。この場合、これらの塗装は1層又は複層であって
よい。
【0090】 この使用目的のために、本発明による被覆材料に一般に塗料に慣用の添加剤を
有効量で添加する。添加剤の種類及び量は、とりわけ本発明による被覆材料の使
用目的に従う。有利にはこれらの添加剤は本発明による被覆材料の加工条件及び
適用条件下に揮発性でない。
【0091】 本発明による被覆材料をサーフェイサー、トップコート又はベースコートとし
て使用するのであれば、該材料は色付与及び/又は効果付与する顔料を慣用かつ
公知の量で含有する。これらの顔料は無機又は有機の化合物からなり、効果付与
及び/又は色付与を可能にする。本発明による被覆材料は従って多数の適当な顔
料に基づいて広範囲の被覆剤の使用分野を保証し、多くの色調及び光学的な効果
の実現を可能にする。
【0092】 効果顔料としては、金属片顔料、例えば商慣習上のアルミニウムブロンズ、D
E−A−3636183号によるクロメート処理されたアルミニウムブロンズ、
及び商慣習上の特殊鋼ブロンズ並びに非金属の効果顔料、例えば真珠光沢顔料も
しくは干渉顔料を使用してよい。補足的にレンプレキシコン塗料及び印刷インキ
、Georg Thieme出版、シュトゥットガルト、ニューヨーク、199
8、176頁、>>効果顔料<<及び380及び381頁>>金属酸化物グリマ
ー顔料<<ないし>>金属顔料<<に示されている。
【0093】 適当な無機の色付与する顔料のための例は、二酸化チタン、酸化鉄、シコトラ
ンイエロー及びカーボンブラックである。適当な有機の色付与する顔料の例は、
チオインジゴ顔料着色されたインダントレンブルー、クロモフタルレッド、イル
ガンジンオレンジ及びヘリオゲングリーンである。補足的にレンプレキシコン塗
料及び印刷インキ、Georg Thieme出版、シュトゥットガルト、ニュ
ーヨーク、1998、180及び181頁、>>鉄青色顔料<<ないし>>酸化
鉄ブラック<<、451〜453頁、>>顔料<<ないし>>顔料容量濃度<<
、563頁>>チオインジゴ顔料<<及び567頁>>二酸化チタン顔料<<に
示されている。
【0094】 更に本発明による被覆材料を充填剤、有機及び無機の充填剤として慣用かつ公
知の有効量で含有してよい。適当な充填剤のための例は白亜、硫酸カルシウム、
硫酸バリウム、ケイ酸塩、例えばタルク又はカオリン、ケイ酸、酸化物、例えば
水酸化アルミニウム又は水酸化マグネシウム又は有機充填剤、例えばテキスタイ
ル繊維、セルロース繊維、ポリエチレン繊維又は木粉である。補足的にレンプレ
キシコン塗料及び印刷インキ(Georg Thieme Verlag, 1998, Seite 176、>>充
填剤<<に示されている。
【0095】 これらの添加剤を顔料ペーストを介して被覆材料に添加してよく、その際、錬
磨型樹脂として、とりわけ前記の共重合体が該当する。
【0096】 これらの添加剤は本発明による被覆剤をクリヤーコートとして使用する場合に
は省く。
【0097】 本発明によるクリヤーコート材料、サーフェイサー、ベースコート材料及びト
ップコート材料にも存在してよい適当な添加剤の例は、 − 慣用かつ公知のオリゴマー及びポリマーの結合剤、例えば熱硬化可能なヒ
ドロキシル基を有するか、又は化学線によって硬化可能な直鎖状及び/又は分枝
鎖状及び/又はブロック状、櫛状及び/又はランダムに構成されたポリ(メタ)
アクリレート又はアクリレート共重合体、ポリエステル、アルキド、ポリウレタ
ン、アクリル化ポリウレタン、アクリル化エステル、ポリラクトン、ポリカーボ
ネート、ポリエーテル、エポキシ樹脂−アミン付加物、(メタ)アクリレートジ
オール、部分鹸化されたポリビニルエステル又はポリ尿素; − 慣用かつ公知の熱的及び/又は化学線によって硬化可能な反応性希釈剤;
例えば位置異性体、ジエチルオクタンジオール又はヒドロキシル基を有するハイ
パーブランチ型化合物又はデンドリマー; − 他の架橋剤、例えば無水物基を有する化合物又は樹脂、エポキシ基を有す
る化合物又は樹脂、トリス(アルコキシカルボニルアミノ)トリアジン、カーボ
ネート基を有する化合物又は樹脂、ブロック形又は非ブロック形のポリイソシア
ネート、β−ヒドロキシアルキルアミド並びに平均して少なくとも2つのエステ
ル交換反応する基、例えばマロン酸ジエステル及びポリイソシアネート又はマロ
ン酸の多価アルコールとモノイソシアネートとのエステル及び部分エステル、例
えば欧州特許文献EP−A−056460号に記載される; − 低沸点及び高沸点の有機溶剤(“ロング溶剤(lange Loesemittel)”)
; − UV−吸収剤; − 光保護剤、例えばHALS−化合物、ベンゾトリアゾール又はオキサルア
ニリド; − ラジカル捕捉剤; − 熱反応性ラジカル開始剤、例えば有機ペルオキシド、有機アゾ化合物又は
C−C開裂する開始剤、例えばジアルキルペルオキシド、ペルオキソカルボン酸
、ペルオキソジカーボネート、ペルオキシドエステル、ヒドロペルオキシド、ケ
トンペルオキシド、アゾジニトリル又はベンズピナコールシリルエーテル; − 架橋のための触媒、例えばジブチルスズジラウレート、リチウムドデカノ
エート又は亜鉛オクトエート; − 脱蔵剤、例えばジアザジシクロウンデカン; − スリップ剤; − 重合抑制剤; − 消泡剤; − 乳化剤、特に非イオン性乳化剤、例えばアルコキシル化アルカノール、ポ
リオール、フェノール及びアルキルフェノール又はアニオン性乳化剤、例えばア
ルコキシル化アルカノール、ポリオール、フェノール及びアルキルフェノールの
アルカンカルボン酸、アルカンスルホン酸及びスルホン酸のアルカリ塩又はアン
モニウム塩; − 湿潤剤、例えばシロキサン、フッ素含有化合物、カルボン酸半エステル、
リン酸エステル、ポリアクリル酸、及びそのコポリマー又はポリウレタン; − 付着促進剤(Haftvermitteler)、例えばトリシクロデカンジメタノール
; − レベリング剤; − 皮膜形成助剤、例えばセルロース誘導体; − 二酸化ケイ素、酸化アルミニウム又は酸化ジルコニウムをベースとする透
明充填剤;補足的にレンプレキシコン塗料及び印刷インキ(Georg Thieme Verla
g, Stuttgart, 1998, Seiten 250 bis 252)に示される; − 例えば文献箇所EP−A−192304号、DE−A−2359923号
、DE−A−1805693号、WO94/22968号、DE−C−2751
761号、WO97/12945号又は“インキ及び塗料(farbe+lack)”11
/1992、829頁以降に記載されるような流動制御剤(Sag control agent
)、尿素、変性尿素及び/又はケイ酸; − 特許文献WO94/22968号、EP−A−0276501号、EP−
A−0249201号又はWO97/12945号から公知のようなレオロジー
調節剤;EP−A−0008127号に開示されているような架橋したポリマー
微粒子;無機の層状ケイ酸塩、例えばアルミニウム−マグネシウム−ケイ酸塩、
ナトリウム−マグネシウム−及びモンモリロナイト型のナトリウム−マグネシウ
ム−フッ素−リチウム−層状ケイ酸塩;ケイ酸、例えばエアロシル;又はイオン
性作用及び/又は会合作用を有する基、例えばポリビニルアルコール、ポリ(メ
タ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリビニルピロリドン、スチレ
ン−無水マレイン酸コポリマー又はエチレン−無水マレイン酸コポリマー及びそ
れらの誘導体又は疎水性に変性されたエトキシル化されたウレタン又はポリアク
リレート; − 難燃剤及び/又は − 艶消し剤、例えばマグネシウムステアレート である。
【0098】 適当な塗料添加剤の他の例は、ジョアン ビーレマンの教科書>>塗料添加剤
<<(Wiley-VCH,Weinheim, New York, 1998)に記載されている。
【0099】 これらの添加剤は、本発明による被覆材料に慣用かつ公知の有効量で添加し、
この量は添加剤に応じて本発明による樹脂及び架橋剤の100質量部あたり0.
001〜500質量部である。
【0100】 本発明による被覆材料の製造は特徴を有さず、慣用かつ公知の方法で前記の成
分の混合によって適当な混合装置、例えば撹拌槽、溶解機又は押出機中でそれぞ
れの被覆材料の製造のために適当な方法によって実施する。
【0101】 本発明による被覆材料は本発明による下塗りされた又は下塗りされていない基
材上の塗装、特に複層塗装MLの製造のために使用される。
【0102】 基材として、上に存在する塗装が熱及び/又は化学線の使用下に損傷されてい
ない塗装されるべき全ての表面が該当し、これは例えば本発明による成形部品、
シート及び繊維、金属、プラスチック、木材、セラミック、石材、テキスタイル
、複合繊維、皮革、ガラス、ガラス繊維、ガラスウール及び石綿、鉱物と複合し
た及び樹脂と複合した建材、例えば石膏板及びセメント板又は屋根瓦並びに材料
の複合物である。それに応じて、本発明による塗装は車両塗装、特に自動車塗装
以外の使用のために適当である。この場合、これらは特にコイルコーティング、
コンテナコーティング及び電子工学的構成部品の含浸又は被覆を含む家具及び工
業的な塗装のために該当する。工業的な塗装の範囲においては、個人用又は工業
的な使用のための実質的に全ての部品、例えばラジエータ、日用品、金属製の小
部品、例えばネジ及びナット、ホイールキャップ、リム、包装材料又は電子工学
的な構成部品、例えばモーターコイル又は変圧器コイルの塗装のために適当であ
る。
【0103】 導電性基材の場合には、サーフェイサーを使用してよく、これらは慣用かつ公
知の方法によって電着塗料(ETL)から製造する。このために、アノード電着
塗料(ATL)もカソード電着塗料(KTL)も、特にKTLが該当する。
【0104】 本発明による複層塗装に関しては、特に下塗りされた又は下塗りされていない
プラスチック、例えばABS、AMMA、ASA、CA、CAB、EP、UF、
CF、MF、MPF、PF、PAN、PA、PE、HDPE、LDPE、LLD
PE、UHMWPE、PET、PMMA、PP、PS、SB、PUR、PVC、
RF、SAN、PBT、PPE、POM、PUR−RIM、SMC、BMC、P
P−EPDM及びUP(DIN7728T1による略記)を塗装してよい。塗装
されるべきプラスチックは勿論ポリマーブレンド、変性プラスチック又は繊維強
化プラスチックであってもよいことは明らかである。また車両構造、特に自動車
構造に使用されるプラスチックを使用してもよい。
【0105】 非官能化及び/又は非極性の基材表面の場合においては、これらを被覆の前に
公知法において、例えばプラズマ又は火炎によって前処理するか、又は水系プラ
イマーを施してもよい。
【0106】 本発明による複層塗装MLは種々の様式で製造してよい。
【0107】 第1の有利な変法においては、本発明による方法は以下のプロセス工程を含む
: (I)基材上へのサーフェイサーの施与によるサーフェイサー塗膜の製造、 (II)サーフェイサー層を得るためのサーフェイサー塗膜の硬化、 (III)サーフェイサー層へのソリッドカラートップコート材料の施与によ
るソリッドカラートップコート層の製造、 (IV)ソリッドカラートップコートを得るためのソリッドカラートップコート
の硬化。
【0108】 本発明による他の有利な変法はプロセス工程: (I)基材上へのベースコート材料の施与によるベースコート層の製造、 (II)ベースコート層の乾燥、 (III)ベースコート層上へのクリヤーコート材料の施与によるクリヤーコ
ート層の製造、 (IV)ベースコート及びクリヤーコートを得るためのベースコート層及びク
リヤーコート層の全体的な硬化(ウェット−イン−ウェット法) を含む。
【0109】 本発明による方法の第3の有利な変法はプロセス工程: (I)基材へのサーフェイサーの施与によるサーフェイサー層の製造、 (II)サーフェイサー層を得るためのサーフェイサー塗料層の硬化、 (III)サーフェイサー層上へのベースコート材料の施与によるベースコー
ト塗料層の製造、 (IV)ベースコート塗料層の乾燥、 (V)ベースコート塗料層上へのクリヤーコート材料の施与によるクリヤーコ
ート層の製造、 (VI)ベースコート及びクリヤーコートを得るためのベースコート層及びク
リヤーコート層の全体的な硬化(ウェット−イン−ウェット法) を含む。
【0110】 第2及び第3の有利な変法においては、クリヤーコートになおも本発明による
クリヤーコート材料を被覆してよい。この付加的な有利な変法においては、ウェ
ット−イン−ウェット法で一般に慣用かつ公知のクリヤーコート材料を使用する
。この場合に生じる慣用かつ公知のクリヤーコートを本発明によるクリヤーコー
ト材料で被覆することによって、本発明による複層の塗装MLの耐引掻性が大き
く改善される。
【0111】 どの有利な変法を選択するかは、本発明による複層塗装MLの使用目的に合わ
せる。このように、特に第3の変法は自動車塗装において特に有利に使用される
【0112】 従って、本発明による複層塗装MLは種々の構造を有する。
【0113】 本発明による複層塗装の第1の有利な変法においては、 (1)機械エネルギーを吸収するサーフェイサー層及び (2)色付与及び/又は効果付与するトップコート が上記の順序で重なって存在する。
【0114】 本発明による複層塗装MLの第2の有利な変法においては、 (1)機械的エネルギーを吸収するサーフェイサー層、 (2)色付与及び/又は効果付与するベースコート及び (3)クリヤーコート が前記の順序で重なって存在する。
【0115】 本発明による複層塗装MLの第3の有利な変法においては、 (1)色付与及び/又は効果付与するベースコート及び (2)クリヤーコート が前記の順序で重なって存在する。第3の有利な変法は、特にプラスチック塗装
において使用される。
【0116】 更に前記の複層塗装MLのクリヤーコートで更に被覆されていてよい。
【0117】 本発明による被覆材料の施与は、全ての慣用の施与法によって、例えば吹き付
け塗布、ブレード塗布、刷毛塗り、流延、浸漬塗布、含浸、滴下又はローラー塗
布によって実施できる。この場合、被覆されるべき基材自体は停止しており、そ
の際、施与装置又は設備が動く。しかしながら、また被覆されるべき基材、特に
コイルが動いてもよく、その際、施与装置は基材と相対的に停止しているか、又
は適当に動いている。
【0118】 有利には吹き付け塗布法、例えば圧力空気噴霧、エアレス噴霧、高速回転、静
電的噴霧吹き付け塗装(ESTA)を、場合によりホットスプレー塗布、例えば
ホットエアーホットスプレーと組み合わせて使用される。この施与は最大70〜
80℃で実施するので、適当な施与粘度は短時間で作用する加熱において被覆材
料及び場合により再調製されたオーバースプレーの変性又は損傷を生じることな
く達成される。
【0119】 こうしてホットスプレーは、被覆材料がスプレーノズルの非常に近辺でか、又
はそのすぐ前で加熱される。
【0120】 前記の施与のために使用されるスプレーブースは、例えば場合により温度調節
可能な循環系によって操作でき、この循環系はオーバースプレーのための適当な
吸着媒体、例えば被覆材料自体を使用して操業する。
【0121】 一般にサーフェイサー層、トップコート層、ベースコート層及びクリヤーコー
ト層は、その硬化の後に機能に必要かつ有利な層厚を有する層が得られる湿式層
厚で施与される。サーフェイサー層の場合には、サーフェイサーは10〜150
、有利には15〜120、特に有利には20〜100、特に25〜90μmの層
厚、トップコートの場合には、5〜90、有利には10〜80、特に有利には1
5〜60、特に20〜50μm、ベースコートの場合は、5〜50、有利には1
0〜40、特に有利には12〜30、特に15〜25μm、並びにクリヤーコー
トの場合には10〜100、有利には15〜80、特に有利には20〜70、特
に25〜60μmである。
【0122】 本発明によれば、サーフェイサー層、トップコート層、ベースコート層及びク
リヤーコート層はその物質的な組成に応じて熱的、化学線によって、又は熱的及
び化学線によって硬化しうる。
【0123】 これらの層が本発明による被覆材料によって製造されるのであれば、これらは
熱的又は熱的及び化学線によって硬化される。本発明によれば、ベースコート層
をクリヤーコート層の施与の前に全く硬化させないか、又は部分的にのみ硬化さ
せて、引き続きクリヤーコート層と一緒に硬化させる(ウェット−イン−ウェッ
ト法)。
【0124】 硬化は、一定の休止時間の後に実施できる。硬化は30秒から2時間、有利に
は1分間から1時間、特に1分間から30分間の期間を有する。休止時間は、例
えば塗料層の供給及び脱ガスのため、又は揮発性成分、例えば溶剤の蒸発のため
に用いられる。休止時間は80℃までのより高い時間の使用によって促進、かつ
/又は短縮することができるが、それは塗料層の損傷又は変化、例えば早期の完
全な架橋が起こらない場合である。
【0125】 本発明によるクリヤーコートは優れた特性プロフィール、特に高い光沢、高い
耐酸性、高い耐引掻性及び非常に良好なレベリング性を有する。それらの補修用
塗装としての使用においては本来の塗装に卓越して付着するので、本発明による
被覆材料の施与の前に多くの場合にはもはや表面加工をする必要がない。比較的
低い温度において既に卓越したリフロー性を示すことは更に特に有利である。
【0126】 本発明による複層塗装MLは同様に、機械的、光学的、腐食防止性及び付着に
関して非常に良好にバランスのある優れた特性プロフィールを有する。このよう
に本発明による複層塗装MLは市場で要求される高い光学的な品質及び中間層付
着性を有し、サーフェイサー層の結露防止の欠損、ベースコートにおける亀裂形
成(疲労亀裂)又はクリヤーコートにおけるレベリング性障害又は表面構造のよ
うな問題点を投じない。
【0127】 特に本発明による複層塗装MLは優れたメタリック効果、優れたD.O.I(
distinctiveness of the reflected image)及び優れた表面光沢を有する。これ
らは、耐候性であり、化学薬品及び鳥の糞に耐性であり、かつ耐引掻性であり、
非常に良好なリフロー性を示す。
【0128】 他の本質的な利点は、本発明による複層塗装MLが表面加工なくても非常に良
好に重ね塗り可能であることである。それによって慣用かつ公知の高い耐引掻性
を有する有機的に変性されたセラミック材料ベースの被覆材料によって容易に被
覆することができる。
【0129】 しかしながら、とりわけ前記の方法を使用して主に本発明による被覆材料をベ
ースとする複層塗装MLが得られることはより特に有利であると証明される。
【0130】 従って、本発明による基材はより長い使用期間、より良好な消費者における美
的印象及びより良好な技術的使用可能性を有し、このことは該基材を実質的に特
に魅力的にすることが特に有利である。
【0131】 実施例 製造例1 ヒドロキシル基を有するポリアクリレート樹脂の製造 撹拌機、モノマー混合物及び開始剤溶液の供給路としての2つの滴下漏斗、窒
素導入管、温度計及び還流冷却器を備えた4リットルの反応器において、731
質量部の158〜172℃の沸点範囲を有する芳香族炭化水素のフラクションを
秤量し、140℃に加熱した。次いで183質量部のn−ブチルメタクリレート
、458質量部のエチルヘキシルメタクリレート、214質量部のスチレン18
3質量部のヒドロキシエチルアクリレート、458質量部の4−ヒドロキシブチ
ルアクリレート及び31質量部のアクリル酸からなるモノマー混合物を4時間以
内で供給し、92質量部の前記の芳香族溶剤中の153質量部のt−ブチルペル
エチルヘキサノエートの開始剤溶液を4.5時間以内で同様に反応器に供給した
。モノマー混合物及び開始剤溶液の供給を同時に開始した。開始剤の供給の完了
後に、反応混合物を更に2時間攪拌しながら140℃に加熱し、次いで冷却させ
た。得られる樹脂溶液は65%の固体含有率を有した(強制空気炉;1時間;1
30℃)。
【0132】 製造例2 クロロホルメート基を有するポリアクリレート樹脂の製造 製造例1による樹脂溶液700質量部を、700質量部のキシレンで希釈し、
これらをより攪拌しやすくした。得られる混合物を適当な反応器に装入した。引
き続き攪拌しながら室温において1時間の間で400質量部のホスゲンを樹脂溶
液に供給した。30分の後反応時間の後に反応の度合いをIR分光測定によって
測定した。ここでヒドロキシル基はもはや検出されなかった。過剰のホスゲンを
真空中で分離した。塩素値測定をもとに>90%の反応が確認された。
【0133】 製造例3 本発明による樹脂溶液の製造 例2によるクロロホルメートを有する樹脂溶液1450質量部を適当な反応器
に装入した。引き続き室温で61質量部のアンモニアを該樹脂溶液に導入し、そ
の際、塩化アンモニウムが沈殿した。
【0134】 得られる樹脂溶液を500質量部の水、400質量部のエタノール及び500
質量部のペンチルアセテートと連続的に混合して、沈殿した塩化アンモニウムを
溶解させ、相分離を引き起こした。得られる混合物を1時間、室温で攪拌し、次
いで相分離させたままにした。相分離が行われた後に、水相を分離し、有機相を
塩化ナトリウムを利用して乾燥させた。
【0135】 NMR分析によって、クロロホルメート基が80%より多くまでがカルバメー
ト基に変換されたことが判明した。得られる本発明によるポリアクリレート樹脂
の溶液は68.6質量%の固体含有率(強制空気炉;1時間;130℃)、8.
4dPas(オリジナル)の粘度及びソルベントナフサ中の65%溶液における
5.6dPasの粘度を有する。
【0136】 例 本発明によるクリヤーコート材料の製造及びその性能特性 本発明によるクリヤーコート材料は222質量部の製造例3による本発明によ
るポリアクリレート樹脂の溶液、25.7質量部のReimene(R)747
(モンサント社(Monsanto)の商慣習上のメチルエーテル化されたメラミン樹脂
)、5.2質量部のTinuvin(R)384(シバ スペシャルティ ケミカ
ルズ(Ciba Specialty Chemicals)社の商慣習上のUV吸収剤)、2.6質量部
のTinuvin(R)123(シバ スペシャルティ ケミカルズ社の商慣習上
のHALS製品)、6.8質量部のNacure(R)5225(キング社の商
慣習上の触媒、アミン封鎖されたスルホン酸誘導体)、6.0質量部の、キシレ
ン中の商慣習上のポリジメチルシロキサンレベリング剤の5%溶液、0.8質量
部のByk(R)306(Byk社の商慣習上の添加剤)、37質量部のエチル
ヘキサノール、20質量部のn−ブタノール、7質量部のパイン油(85%)及
び30質量部のブチルジグリコールの混合によって製造した。これはDIN4に
よる流出ビーカ(Auslaufbecher)での24秒の粘度において74%の固体含有
率を有した(強制空気炉;1時間;130℃)。
【0137】 本発明によるクリヤーコート材料の性能特性の試験のために試験板を以下のよ
うに作成した: 慣用の電着塗料でカソード的に被覆した鋼板(18〜22μmの層厚を有する
電着塗装)上に椀型ピストル(Becherpistle)を使用してまず慣用のBASFコ
ーティングAGのサーフェイサーを施与し、焼き付けた。これによって35〜4
0μmの層厚を有するサーフェイサー層が得られた。引き続きサーフェイサー上
に同様にして慣用のBASFコーティングAGの黒色のソリッドカラーベースコ
ート材料を施与し、80℃で10分間の前乾燥をした。該板の冷却の後に、本発
明によるクリヤーコート材料の層を空気圧式スプレーガンで施与し、50℃で1
0分間の前乾燥をし、引き続き130℃の目的温度で25分間、ベースコートと
架橋させた。これによって15μmの厚さのベースコート層及び40μmの厚さ
のクリヤーコート層が得られた。黒色のソリッドカラーベースコート材料を選択
したのは相応の試験板上でスクラッチの形成が最も良好に観察できるからである
【0138】 本発明による複層塗装MLは優れた光学的な全体の印象を有した。DIN67
530によりBYK社の反射率計を使用して反射測定的に角度20゜で測定した
光沢は93.3であった。
【0139】 本発明による複層塗装MLの耐引掻性をブラシ試験を利用して測定した。
【0140】 この試験のために試験板を塗料施与後に室温で2週間貯蔵して、試験を実施し
た。
【0141】 鋼板上のゾル−ゲル被覆の耐引掻性をP.Betz及びA.Barteltによる文献、有機
塗料の進歩(Progress in Organic Coatings)(22(1997)の27頁〜3
7頁の28頁の図2に記載されるBASF−ブラシ試験を使用して、但し使用さ
れる質量(そこに挙げられる280gの代わりに2000g)に関しては変更し
て以下のように評価した: この試験の場合、塗装表面を、1つの物質で負荷された濾布で損傷させた。濾
布および塗装表面を洗剤溶液で十分に湿潤させた。この試験板を、電動機を用い
て濾布の下で行程運動で前後に移動させた。
【0142】 試験体は、ナイロン濾布(No.11、 31μmの目開き、Tg50℃)でぴんと張
られた消しゴム(4.5×2.0cm、引掻方向に対して垂直方向に広幅の面)
であった。被覆質量は、2000gであった。
【0143】 それぞれの試験前に、濾布を新しくし、この場合織物の網目の走り方向は、引
掻方向に対して平行であった。ピペットを用いて、新しく攪拌された0.25%
の約1mlのペルシル(Persil)溶液を消しゴムの前方にもたらした。電動機の
回転数を、80秒の時間で、80回の往復行程が実施される程度に調節した。試
験後、残留する洗浄液を冷たい水道水で洗浄除去し、試験板を圧縮空気で乾燥す
るまで吹き付けた。
【0144】 損傷によってDIN67530による光沢は87.2に低下した。60℃での
2段階の再生の後に、光沢は再び89に向上した。これは一方で本発明によるク
リヤーコートの非常に良好な耐引掻性を、かつ他方でその良好なリフロー挙動を
裏付けている。
【0145】 更に本発明による複層塗装MLの耐引掻性をサンド試験によって測定した。
【0146】 このために塗装表面に砂を負荷した(20gの石英−銀砂 1.5〜2.0m
m)。この砂をビーカー(底を平らに切り取った)中に入れ、これを試験板上に
強固に固定した。前記のブラシ試験に記載されるのと同じ試験板を使用した。モ
ーター駆動によって板とビーカー及び砂とを振盪運動で動かした。その際、ゆる
い砂の運動により塗装表面に傷つけられた(20秒で100往復)。砂負荷後に
試験面から磨滅を取り除き、冷水洗下で注意深く拭き取り、引き続き圧縮空気で
乾燥させた。傷つける前とその後並びに再生の前とその後にDIN67530に
より光沢を測定した。
【0147】 損傷によって光沢は79.5に低下した。60℃での2段階の再生後に再び光
沢は81.6に向上した。これはまた、一方で本発明によるクリヤーコートの非
常に良好な耐引掻性を、他方でその良好なリフロー挙動を裏付けている。
【0148】 耐化学薬品性をBARTにより測定した。
【0149】 BART(BASF耐酸性試験(BASF ACID RESISTANCE TEST))は、酸、ア
ルカリ液および水滴に対する塗装表面の耐性の調査に使用される。この場合、該
被覆を焼き付け後に勾配炉で更なる温度負荷に曝した(40℃、50℃、60℃
および70℃で30分間)。事前に、試験物質(硫酸1%、10%、36%;亜
硫酸5%、塩酸10%、苛性ソーダ5%、VE(=完全に脱塩された)水 1、
2、3もしくは4滴)を計量ピペットで規定して適用した。物質の作用に引き続
いて、これらを水の流動下に除去し、損傷を24時間後に所定のスケールに従っ
て視覚的に評価した。
【0150】 評価 外観 0 損傷無し 1 軽いマーキング 2 マーキング/マット化/軟化無し 3 マーキング/マット化/色調変化/軟化 4 亀裂/腐食開始 5 クリヤーコートの除去 それぞれの個々のマーキング(スポット)を評価し、各被覆のための結果を適
当な形(例えば温度に関する評価総計)で確認した。
【0151】 試験の結果を表に示す。
【0152】 表:本発明による複層塗装MLのBARTによる耐酸性 試験物質 40℃ 50℃ 60℃ 70℃ 硫酸1% 0 0 0 2 硫酸10% 0 0 0 3 硫酸36% 0 0.5 0.5 3 塩酸10% 0 0 0 0 亜硫酸5% 0 0 0 1 苛性ソーダ液5% 0 0 0 0 脱イオン水1 0 0 0 0 脱イオン水2 0 0 0 0 脱イオン水3 0 0 0 0 脱イオン水4 0 0 0 0 計 0 0.5 0.5 9 BARTは本発明による複層塗装MLもしくは本発明によるクリヤーコートの
並はずれた耐酸性を確証している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 201/02 C09J 201/02 // C08L 57:12 C08L 57:12 (72)発明者 フーベルト バウムガルト ドイツ連邦共和国 ミュンスター ランゲ クーレ 16 (72)発明者 ヨッヘン ヘンケルマン ドイツ連邦共和国 マンハイム バッサー マンシュトラーセ 25 Fターム(参考) 4F071 AA33 AA78 BB05 BB06 BB09 BC01 BC07 4J031 CD13 CD14 CD15 CD23 4J038 CF011 CG141 DA141 DB001 DB391 DD121 DE001 DF001 DG001 DH001 DJ021 GA08 NA03 NA11 4J040 DE011 DF041 DF051 EB111 ED091 EE001 EF001 EG001 EH031 GA13 4J100 AA02Q AA03Q AA04Q AA07Q AA16Q AB02Q AB03Q AB04Q AB07Q AC03Q AC04Q AC23Q AD03P AE02Q AE03Q AE06Q AE18Q AE19P AE77P AG02Q AG04Q AG06Q AJ01Q AJ02Q AJ08Q AJ09Q AL03Q AL04Q AL05Q AL08P AL08Q AL09P AL10Q AL16P AL16Q AL41Q AL63Q AL66Q AL67Q AL91Q AM02Q AM15Q AM17Q AM19Q AM23Q AP01Q AP02Q AQ08Q AR04Q AR05Q AR11Q AR17Q AR22Q AS02Q AS03Q BA02Q BA03P BA15Q BA16Q BA56Q BA64Q BC04P BC04Q BC08Q BC12P BC12Q BC37Q BC43Q BC54Q CA01 CA04 CA31 HA01 HB28 HC08 HC43 JA01 JA03

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つのヒドロキシル基を有する樹脂とホスゲンと
    を反応させて少なくとも1つのクロロホルメート基を有する樹脂にして、次いで
    この樹脂をアンモニア、第1級アミン及び/又は第2級アミンと反応させること
    によって製造できる、カルバメート側基及び/又はカルバメート末端基を有する
    樹脂。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシル基を有する樹脂として、ランダムに、ff交互に
    、かつ/又はブロック状に構成された直鎖状及び/又は分枝鎖状かつ/又は櫛状
    に構成された、エチレン性不飽和モノマーの(共)重合体、特にポリ(メタ)ア
    クリレート及び部分的に鹸化されたポリビニルエステル又は重付加樹脂及び/又
    は重縮合樹脂、特にポリエステル、アルキド、ポリウレタン、ポリラクトン、ポ
    リカーボネート、ポリエーテル、エポキシ樹脂−アミン−付加物、ポリ尿素、ポ
    リアミド又はポリイミドを使用する、請求項1記載のカルバメート基を有する樹
    脂。
  3. 【請求項3】 ヒドロキシル基が第1級及び/又は第2級のヒドロキシル基
    である、請求項1又は2記載のカルバメート基を有する樹脂。
  4. 【請求項4】 第1級及び第2級のアミンとして、一般式I: NHRR (I) [式中、置換基Rは水素原子又は以下の化合物: (i)置換及び非置換の、鎖及び/又は環中にヘテロ原子を有さないか、又は少
    なくとも1つのヘテロ原子を有する、直鎖状又は分枝鎖状のアルカン、アルケン
    、シクロアルカン、シクロアルケン、アルキルシクロアルカン、アルキルシクロ
    アルケン、アルケニルシクロアルカン又はアルケニルシクロアルケン; (ii)置換及び非置換の芳香族化合物又は複素芳香族化合物;並びに (iii)置換されているか、又は非置換であり、かつ鎖及び/又は環中にヘテ
    ロ原子を有さないか、又は少なくとも1つのヘテロ原子を有するアルキル基、ア
    ルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アルキルシクロアルキル
    基、アルキルシクロアルケニル基、アルケニルシクロアルキル基又はアルケニル
    シクロアルケニル基で置換された芳香族化合物又は複素芳香族化合物 から導かれる1価の有機基を表し、かつ 置換基Rは前記の意味を有するが、但し、水素原子を除く;又は 基R(水素原子を除く)及びRは互いに環式に結合している]のアミンを使用
    する、請求項1から3までのいずれか1項記載のカルバメート基を有する樹脂。
  5. 【請求項5】 カルバメート側基及び/又はカルバメート末端基を有する樹
    脂を、 (I)ヒドロキシル基を有する樹脂とホスゲンとのポリマー類似反応によって、
    クロロホルメート基を有する樹脂を得て、 (II)クロロホルメート基を有する樹脂とアンモニア及び/又は第1級及び/
    又は第2級アミンとのポリマー類似反応を実施する ことにより製造する方法。
  6. 【請求項6】 ヒドロキシル基を有する樹脂としては、ランダムに、交互に
    及び/又はブッロク状に構成される、直鎖状及び/又は分枝鎖状及び/又は櫛状
    に構成されるエチレン性不飽和モノマーの共重合体、特にポリ(メタ)アクリレ
    ート及び部分的に鹸化されたポリビニルエステル又は重付加樹脂及び/又は重縮
    合樹脂、特にポリエステル、アルキド、ポリウレタン、ポリラクトン、ポリカー
    ボネート、ポリエーテル、エポキシ樹脂−アミン−付加物、ポリ尿素、ポリアミ
    ド又はポリイミドを使用する、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 ヒドロキシル基が第1級及び/又は第2級のヒドロキシル基
    である、請求項5又は6記載の方法。
  8. 【請求項8】 第1級及び第2級のアミンとして、一般式I: NHRR (I) [式中、置換基Rは水素原子を表すか、又は以下の化合物: (i)置換及び非置換の、鎖及び/又は環中にヘテロ原子を有さないか、又は少
    なくとも1つのヘテロ原子を有する、直鎖状又は分枝鎖状のアルカン、アルケン
    、シクロアルカン、シクロアルケン、アルキルシクロアルカン、アルキルシクロ
    アルケン、アルケニルシクロアルカン又はアルケニルシクロアルケン; (ii)置換及び非置換の芳香族化合物又は複素芳香族化合物;並びに (iii)置換されているか、又は非置換であり、かつ鎖及び/又は環中にヘテ
    ロ原子を有さないか、又は少なくとも1つのヘテロ原子を有するアルキル基、ア
    ルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アルキルシクロアルキル
    基、アルキルシクロアルケニル基、アルケニルシクロアルキル基又はアルケニル
    シクロアルケニル基で置換された芳香族化合物又は複素芳香族化合物 から導かれる1価の有機基を表し;又は 置換基Rは前記の意味を有するが、但し、水素原子は除く;又は 基R(水素原子を除く)及びRは互いに環式に結合している]のアミンを使用
    する、請求項5から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から4までのいずれか1項記載のカルバメート基を
    有する樹脂又は請求項5から8までのいずれか1項記載の方法によって製造され
    るカルバメート基を有する樹脂の、成形材料、接着剤及び被覆材料、特に塗料を
    製造するための使用。
  10. 【請求項10】 請求項1から4までのいずれか1項記載の少なくとも1つ
    のカルバメート基を有する樹脂又は請求項5から8までのいずれか1項記載の方
    法により製造される少なくとも1つのカルバメート基を有する樹脂を含有する成
    形材料、接着剤及び被覆材料。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の成形材料、接着剤及び被覆材料の、成形
    部品、シート、繊維、接着層及び装飾及び/又は保護被覆、特に塗装の製造のた
    めの使用。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の成形材料から製造可能な、成形部品、シ
    ート及び繊維。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の接着剤から製造可能な接着層。
  14. 【請求項14】 請求項10記載の被覆材料、特に塗料から製造可能な被覆
    、特に塗装。
  15. 【請求項15】 請求項13記載の少なくとも1つの接着層及び請求項14
    記載の少なくとも1つの被覆、特に塗装を有する基材。
  16. 【請求項16】 請求項12記載の成形部品、シート及び繊維、自動車ボデ
    ィー、電子工学的構成部品、コイル及び包装材料又は家具を含む工業的構成部品
    である、請求項15記載の基材。
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