JP2003507413A - 徐放性鎮静催眠組成物およびそれに関連する方法 - Google Patents

徐放性鎮静催眠組成物およびそれに関連する方法

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Abstract

(57)【要約】 特に短い半減期を有する鎮静催眠化合物の「パルス状」血漿プロフィールを提供する、徐放性処方物が提供される。この処方物は、鎮静催眠化合物またはインビボで代謝されて鎮静催眠化合物を生成するその前駆体を含み、ここでこの化合物は、0.1〜2時間の範囲の平均血漿半減期を有し;そしてこの処方物の患者への投与後、その患者が、本明細書中に記載されるような鎮静睡眠化合物の特定のパルス状血漿プロフィールを有するような、少なくとも1つの放出遅延剤を含む。好ましい実施形態においては鎮静催眠化合物はNBI−34060である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、全体として、不眠症およびその関連状態の治療を目的とした組成物
および方法に関する。本発明は、特に短い半減期を持つ鎮静催眠剤組成物および
、速やかな睡眠徴候を促し睡眠を持続させることを目的としたそのような組成物
の使用方法に特に関する。
【0002】 (発明の背景) 多くの生理機能の特色は、昼間リズムにあり、循環ホルモン、カテコールアミ
ンおよびその他の化合物のレベルが昼間および/または夜間に変動する。不眠症
など、ある医学的障害はこれらのリズム異常と関連がある。24時間周期内にお
ける、そのような障害を抑制し治療することを目的とした薬物の投与時間は、治
療効果を左右する重要な要因になり得る。
【0003】 “不眠症”なる語は、睡眠が不十分または快適ではないと患者が感知すること
を意味する。不眠症は、頻繁に見られる障害で、Los Angeles地区で
の調査では成人人口の32%が(Bixlerら、Amer.Journal
of Psychiatry 136:1257−1262,1979)、また
、イタリア、San Marinoにおける調査では、人口の13%(Luga
resiら、Psychiatric Annals 17:446−453,
1987)が不眠症を訴えていることが報告されている。フロリダ、Alach
ua郡において、調査を行った成人人口のうち優に45%が入眠障害または途中
覚醒(睡眠持続障害)を訴えていた(Karacanら、Social Sci
ence and Medicine 10:239−244,1976)。不
眠症が起こる割合は、また、個体の年齢および性別に関連しており、高齢である
程、および女性である場合、より高い割合で見られることが示されている。
【0004】 不眠症の早期治療では、通常、バルビツール酸誘導体などの中枢神経系(CN
S)抑制剤が使用されていた。これらの化合物は、半減期が長時間に及ぶため、
典型的に、長時間作用し(8−50時間のオーダー)、また嗜眠、錯乱、うつ、
および翌日の二日酔い症状を含む、よく知られた範囲の副作用がある。さらに、
長期にわたる使用により、生理的および心理的依存性の両方を含む薬物嗜癖を引
き起こす可能性が高い。
【0005】 1980年代、不眠症の薬物治療は、バルビツール酸誘導体および他のCNS
抑制剤からベンゾジアゼピン類の鎮静催眠剤へと移行した。この種類の化合物は
鎮静作用を持つので、その結果、以前用いられていた催眠剤よりも高い安全域を
持ち、ヒトおよび動物において睡眠様状態を引き起こす。ベンゾジアゼピン類の
治療作用は、脳内でのベンゾジアゼピン−GABA複合体の特定受容体との結合
により仲介されると考えられている。この結合の結果、シナプス伝達がベンゾジ
アゼピン−GABA複合体を含むニューロンで変化する。それぞれのベンゾジア
ゼピン催眠剤の臨床的有用性は、この結合性および、特に元の化合物とその活性
代謝物の半減期という点で、それぞれの薬物動態学的差異に大きく関係している
。しかしながら、多くのベンゾジアゼピン類が、ある患者集団において、それら
が持つ有用性を制限する副作用を有する。これらの問題には、他のCNS抑制物
質(特にアルコール)との相乗作用、繰り返し投与による耐性の向上、投与停止
後におこる反動的不眠症、翌日の二日酔い作用、および精神運動性行動障害およ
び記憶障害が含まれる。薬物投与前後に起こった事柄の記憶喪失を含み得る、翌
日の眠気および記憶障害は、加齢により認知機能が既に衰退している可能性のあ
る老人の場合、特に懸念される。
【0006】 より最近の不眠症治療では、ベンゾジアゼピン類の鎮静催眠剤よりも副作用面
の性質が改善されている非ベンゾジアゼピン化合物が使用されている。これらの
薬剤のうち、The United States Food and Dru
g Administration(FDA)によって米国内での販売を最初に
認可された薬剤は、Ambien(ゾルピデム)で、この薬剤はイミダゾピリジ
ン骨格を基にしたものである(米国特許第4,382,938号および第4,4
60,592号を参照)。Ambienに加えて、さらに、ピラゾロピリミジン
を基にした化合物である、Sonata(ザレプロン(zaleplon))と
して知られている他の化合物(米国特許第4,626,538号参照)が最近、
FDAにより認可された。他の非ベンゾジアゼピン化合物および/またはその合
成および使用方法もまた、既に報告されている(例として、米国特許第4,79
4,185号、同第4,808,594号、同第4,847,256号、同第5
,714,607号、同第4,654,347号、同第5,538,977号、
同第5,891,891号参照)。特にゾルピデムおよびその塩の場合、徐放性
剤型の調製に対する試行もまた開示されている(WO 00/33835および
EP 1 005 863 A1参照)。
【0007】 従って、当該分野において、より長時間作用性催眠剤に関する副作用がなく、
単回投与夜間処方物として睡眠を誘導し維持する鎮静催眠剤組成物が必要とされ
る。本発明は、この必要性を満たしており、さらに、他の関連する利点を提供す
る。
【0008】 (発明の要旨) 簡潔に述べると、本発明は、睡眠を促進する組成物および方法を提供する。あ
る局面において、本発明は、次のものを含む徐放性(controlled−r
elease)処方物を提供する:(a)鎮静催眠化合物またはインビボで鎮静
催眠化合物を生じるように代謝されるその前駆体、および(b)患者へのこの処
方物の投与において、患者の体内での鎮静催眠化合物の血漿プロフィールがパル
ス状となるような、少なくとも一つの放出遅延剤。本明細書中で使用するように
、“パルス状”血漿プロフィールなる語は、鎮静催眠剤処方の投与により、患者
が次のような状態を示すことを意味する: (i)鎮静催眠化合物の第1最大血漿濃度までの時間(Tmax1)が、投与後
0.1から2時間の範囲である; (ii)鎮静催眠化合物の最小血漿濃度(Tmin)までの時間が、2から4時
間後の範囲で、好適な実施形態においては、Tmin時の鎮静催眠化合物血漿中
濃度が睡眠を持続するための最小有効濃度を下回らないという条件下で、Tmi
n時の鎮静催眠化合物血漿中濃度が、Tmax1における血漿中濃度の80%未
満である。 (iii)鎮静催眠剤の第2最大血漿濃度(Tmax2)までの示す時間が、投
与後、3から5時間の範囲で、Tmax2時の鎮静催眠化合物の血漿中濃度がT
max1時の血漿濃度の80%から150%である; (iv)投与後6時間での鎮静催眠化合物の血漿濃度が、最低でもTmax2
の血漿濃度の20%である;および、 (v)投与後8時間の鎮静催眠化合物の血漿濃度が、Tmax2時の血漿濃度の
20%以下、好適には15%以下である。
【0009】 本発明の鎮静催眠化合物は、特に血漿中半減期が短く、2時間以下、より好適
には、およそ1時間のオーダーである。典型的な鎮静催眠化合物は、N−メチル
−N−(3−{3−[2−チエニルカルボニル]−ピラゾロ−[1,5−a]−
ピリミジン−7−イル}−フェニル)アセトアミド(本明細書中で“NBI−3
4060”ともいう)である。代表的な放出遅延剤には、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、エチルセルロース、ポリ(エチルアクリレートメチルメタクリ
レート)、メタクリル酸共重合体(A型,B型、C型)、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、カルボマー、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ゼラ
チン、コーンスターチ、ステアリルアルコール、カルナバろう、白ろう、モノス
テアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、グアーガム、キサンタンガ
ム、およびキトサンが含まれるが、これに限らない。
【0010】 更なる局面中で、本発明は、ヒト(本明細書中で、“患者”として集団的に言
及している)を含む哺乳類、特に上記のように患者への徐放性処方物投与を含む
慢性的不眠症治療の面で、睡眠を促進する方法を提供する。例えば、経口的に、
または本明細書中で記載したような血漿プロフィールをもたらし、翌日の残存作
用を最小にすることが知られている他の任意の経路を用いて、そのような処方物
を投与し得る。
【0011】 以下の詳細な説明および添付の図面を参照することにより、本発明のこれらの
局面および他の局面が明らかになる。
【0012】 (発明の詳細な説明) 上記のように、本発明は全体として、8時間までの時間を通して活性化合物を
パルス状に放出することを特徴とする徐放性鎮静催眠剤処方物に関する。本明細
書中で提供されているような処方物は、睡眠中に活性を示すように意図された化
合物投与に特に有用である。下記でより詳細に考察するように、そのような処方
物は、好適には、経口投与可能であるが、他の適切な経路による投与も可能であ
る。
【0013】 本明細書中で提供する鎮静催眠剤処方物は、一般的に、2時間未満というよう
に特に短い血漿半減期を有する、少なくとも一つの鎮静催眠化合物および、患者
への投与後、化合物放出速度を調整する最低一つの放出遅延剤を含む。本発明の
状況において、本明細書中で記述されているような“パルス状”放出プロフィー
ルをもたらす処方物の使用により、速やかな睡眠徴候および/または睡眠持続性
を促進するために、短時間作用鎮静催眠化合物が特に有用であるということがわ
かっている。例えば、7−8時間の睡眠を促進し得るが、投与による翌日の著し
い残存作用をもたらさない(“二日酔い”作用ともいう)単回投与夜間処方物と
して、そのような処方物を使用し得る。
【0014】 上記のように、短時間作用鎮静催眠化合物は、特に、本明細書中で記述してい
る徐放性処方としての使用に適している。一般的に、短時間作用鎮静催眠化合物
は、平均血漿中半減期が2時間未満、典型的には0.25から1.5時間の範囲
、ある実施形態では、好ましくはおよそ1.3時間のオーダーで、任意の標準的
解析において検出可能な鎮静効果を持つ化合物である。そのような化合物は一般
的に、催眠効果と血漿濃度との間に相関関係を持つ。処方物は、活性鎮静催眠化
合物または、インビボで活性鎮静催眠化合物を生じるように代謝されるその化合
物の前駆体を含み得ることが明らかである。両タイプの処方物が特に本発明にお
いて熟慮される。
【0015】 周知の技術を用いて鎮静催眠化合物の平均血漿中半減期を測定し得る。Rol
landおよびTozer(Clinical Pharmacokineti
s Concepts and Applications,第三版、第三章,
1995)により示されているような標準的薬物動態学的計算を用いて最終半減
期を測定し得る。さらに、“WinNinlinTM”(Prof.Ver.1.
5)という商品名で販売されている製品など、この計算を行うソフトウェアが市
販されている。このソフトウェアは、つぎのような相関関係から最終血漿中半減
期(t1/2)を計算する。即ち、“t1/2=ln(2)/λ”、ここで、“
ln(2)”は、2の自然対数、“λ”は、血漿中試験化合物濃度の末端(対数
線形)部と関連する一次速度定数、時間プロフィールである。これは、時間対試
験化合物log濃度の線型回帰分析により算定される。
【0016】 例えば、運動活動性、筋肉弛緩および運動協調性に対する薬物の作用をモニタ
ーする標準的試験を用いて、化合物の鎮静催眠効果を容易に決定し得る(例えば
、Beerら、CNS Drug Reviews 3:207−224,19
97;Sangerら、Eur.J.Pharmacol.313:35−42
,1996,およびそこで引用されている文献を参照)。一般的に、次に示す方
法で解析した場合、そのうち最低でも一つの解析において、好適には全ての解析
で、鎮静催眠化合物が統計的に有意な鎮静作用を示すことが必要である: (a)Sangerら、European J Pharmacol.313:
35−42,1996および、Beerら、CNS Drug Reviews
3:207−224,1997により記述されているように、運動活性の減少を
検出する解析; (b)Beerら、CNS Drug Reviews3:207−224,1
997により記述されているように、脳波(EEG)測定により決定されるよう
な、合計睡眠時間増加を検出する解析;および、 (c)回転棒に留まる滞在性減退および/または、敏捷性もしくは覚醒状態の減
退により定義されるような運動協調性低下を検出する解析(両解析ともSang
erら、European J Pharmacol.313:35−42,1
996およびBeerら、CNS Drug Reviews3:207−22
4,1997により記述されている); 本発明の好適な短時間作用鎮静催眠化合物は、N−メチル−N−(3−{3−
[2−チエニルカルボニル]−ピラゾロ−[1,5−a]−ピリミジン−7−イ
ル}−フェニル)アセトアミド(NBI−34060)である。MBI−340
60の分子式は、C201642Sで、分子量は、376.44ダルトンである
。NBI−34060の半減期は、およそ1.3時間である。構造式を以下に示
す;
【0017】
【化1】 NBI−34060は、黄白色から黄色を呈し、ほとんど静電気を有さない非
流動性粉末である。この化合物は、脂溶性(logD分配係数=1.73)で、
およそ20−30?g/mlで水に溶解し、その結果pHがおよそ8.0となる
。当業者に公知である化学合成技術を使用してNBI−34060を調製し得る
【0018】 例えば、NBI−34060は、一般的に、米国特許第4,521,422号
および同第4,900,836号(本明細書中で参考として援用する)で開示さ
れている合成手法により調製され得る。これらの特許、特に米国特許第4,52
1,422号には、あるアリールメタノンおよびヘテロアリールメタノン[7−
(アリール)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イルメタノンおよびヘ
テロアリール)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イルメタノン]を含
む種類が開示されている。そのような化合物は一般的に、次のような種類Iを有
する、“置換ピラゾロピリミジン”として分類され得る。
【0019】
【化2】 特に、米国特許第4,521,422号において、適切に置換されたピラゾー
ル(a)と適切に置換された3−ジメチルアミノ−2−プロペン−1−オン(b
)とを次の反応スキームにより示されるように反応させることによって、種類I
の化合物を作製し得るということが開示されている:
【0020】
【化3】 上記反応により、R2、R5、およびR6が水素、R3がチエニル、R7が2−(N
(Me)COCH3−フェニルである場合、NBI−34060が得られる。さ
らに、上記技術によるNBI−34060合成に関する開示を、実施例32に記
載する。
【0021】 その他の代表的な本発明鎮静催眠化合物は、ザレプロン(Wyeth−Aye
rst)で、“Sonata”としても知られている。この化合物は、最近、F
DAにより鎮静催眠剤として認可された鎮静催眠化合物である(米国特許第4,
626,538号を参照)。Sonataの半減期は、錠剤として経口投与した
場合、およそ1時間である。Sonataは、GABA複合体における結合特異
性がNBI−34060のおよそ1/20である。
【0022】 さらに詳細に以下で考察するように、NBI−34060は、有効な鎮静剤、
抗不安剤、および抗痙攣剤であり、ベンゾジアゼピン剤と比較して副作用の面で
改善されている。NBI−34060は、鎮静に対する耐性が減少し、乱用の危
険性が低下し、そしてエタノールによる有害作用を強める傾向が減少している。
さらに、NBI−34060は、実質上翌日の二日酔い作用がなく、現在市場に
出ている鎮静催眠剤と比較して記憶喪失の可能性が著しく減少していると思われ
る。
【0023】 本明細書中で記述している処方物中に、任意の種類の放出遅延剤を使用し得る
。放出遅延剤の重要な性質は、本化合物の“パルス状”血漿レベルを引き起こす
鎮静催眠化合物の放出プロフィールをもたらすという性質である。上記で言及し
ているように、そのような放出プロフィールにより、順番に、患者への投与後、
下記で述べる特質がもたらされる。 (i)投与後0.1から2時間の範囲にある、鎮静催眠化合物の第1最大血漿濃
度までの時間(Tmax1); (ii)2から4時間後の範囲にある、鎮静催眠剤化合物の最小血漿濃度までの
時間(Tmin)であって、ここで好適な実施形態においては、Tmin時の鎮
静催眠剤化合物の血漿濃度が、睡眠を持続する効果を示すための最小有効濃度を
下回らないという条件下で、Tmin時の鎮静催眠剤化合物の血漿濃度が、Tm
ax1における血漿濃度の80%以下である、時間; (iii)投与後3から5時間後の範囲にある、鎮静催眠剤の第2最大血漿濃度
までの時間(Tmax2)であって、ここでTmax2時の鎮静催眠剤化合物血漿
濃度はTmax1時の血漿濃度の80%から150%である、時間; (iv)Tmax2時の血漿濃度の最低でも20%である、投与後6時間での鎮
静催眠剤化合物血漿濃度;および、 (v)Tmax2時の血漿濃度の20%以下である、投与後8時間での鎮静催眠
剤化合物の血漿濃度。
【0024】 本明細書中で使用しているように、“Tmax”とは、“血漿濃度が最大とな
る時間”をいい、この処方物の投与時点と鎮静催眠剤化合物の血漿濃度が最大と
なる(即ち、血漿濃度対時間のグラフにおけるピーク)時点との間に経過する時
間を示している。本発明の処方物は、二つのTmax値を示す。“Tmax1
とは、“第1最大血漿濃度までの時間”、一方“Tmax2”とは、第2最大血
漿濃度までの時間”である。Tmax1とTmax2との間に、血漿濃度がTma
1での値未満の値まで降下、あるいは一時的に低下する。本明細書中では“最
小血漿濃度を示す時間”または“Tmin”という。TminからTmax2
での時間、血漿濃度は、下降した濃度からTmax2の濃度まで上昇する。この
鎮静催眠化合物の血漿濃度上昇は、不眠症治療の面で特に有益であると考えられ
る。
【0025】 睡眠は、ホメオスタシスおよび概日リズムという二つの生体機構により調節さ
れている。ホメオスタシス欲動は、睡眠に対する欲動の増大として、それ自身を
示す。この睡眠への欲動は、覚醒期(典型的には昼間)を通して蓄積し、睡眠期
を通して消散する。睡眠−覚醒の概日リズムは、睡眠に対する最大の欲動が深夜
と午前5時との間および午後2時と4時との間に起こるという、二相性の曲線を
示す。主要な概日リズムの影響は、脈拍の夕と朝での変化であると考えられてい
る。それは、24時間の睡眠スケジュールを生じるこれらの機構の相互作用であ
る。午後11時から午前7時という普通の睡眠時間を取る人の場合、本来、ホメ
オスタシス欲動の機能として夜の睡眠徴候が起こる。およそ4時間の睡眠後(お
よそ午前3時)、ホメオスタシス欲動は著しく消散し、覚醒が睡眠期に割り込み
始める。この覚醒促進という傾向は、およそ午前5時に概日リズムによる脈拍変
化が起こることによりさらに促進される。
【0026】 不眠症の薬理学的管理の見地から、二つの短所が認識されている。第一は、初
めのうち眠りに落ちることが困難であること、第二に、夜中に再び目覚めること
である。本発明の処方物は、睡眠徴候で単一パルスを示し、ホメオスタシス機構
が減退し概日リズム波が生じる時点で第二のパルスを示す短時間作用性鎮静催眠
化合物を使用することでこれらの問題の両方を処理する。低下した点またはTm
inでの値からTmax2での値への血漿濃度の上昇が、その後に起こる患者の
覚醒を抑制するために特に有益であることが分かっている。患者の睡眠を開始さ
せる、投与時からTmax1への最初の血漿濃度パルスのように、Tminから
Tmax2までの濃度のパルスは、睡眠の持続に特に有益であることが見出され
た。この目的のために、この血漿濃度の上昇がただ一定の鎮静催眠化合物の血漿
濃度を維持するよりも有益であると考えられる。例えば、Tmax1とTmax2 との間の血漿濃度の降下が起こることで、患者が曝露される相対的用量はより低
くなり、それによって後に起こる望ましくない二日酔い作用などの副作用が減少
する。さらに、Tminでの血漿濃度をより低くすることにより、特に高齢者に
おいて、夜間落下転倒事故(incidents of nighttime
falls)および/または記憶喪失が減少する。
【0027】 本発明の実施において、Tmax1での鎮静催眠剤の血漿濃度は、一般に、5
ng/mLを超え、通常は5ng/mLから20ng/mLの範囲内、代表的に
は、7.5ng/mLから15ng/mLの範囲内、好適には、10ng/mL
から13ng/mLの範囲内である。(本明細書中で開示しているように、「n
g/mL」として表現される濃度値は、NBI−34060に関するものである
。)投与後の時間に伴う血漿濃度の比較を目的として、この血漿濃度を、Tma
1での値を100%として任意に設定する。例えば、Tmax1での血漿濃度が
10ng/mLである場合、Tmax1での血漿濃度の80%とは、10ng/
mL×0.8=8ng/mLなので、血漿濃度が8ng/mLであることを意味
する。Tmax1は、一般に、鎮静催眠化合物の投与後0.1から2時間、代表
的には、0.25から1時間の時間内で、ある実施形態においては、約30分の
オーダーであり、また他の実施形態においては、約1時間のオーダーである。鎮
静催眠剤の投与後、患者が速やかに睡眠に入るような短いTmax1値を有する
ことが一般的に望ましい。
【0028】 本発明の実施において、鎮静催眠化合物の血漿濃度の「低下(dip)」は、
Tmax1後およびTmax2の前で生じるTminで生じる。この低下は、Tm
ax1での血漿濃度の、一般的には80%未満、好適には70%未満、代表的に
は60%未満である、鎮静催眠化合物の血漿濃度をもたらす。さらなる実施形態
において、Tminでの濃度は、Tmax1での血漿濃度の50%未満、または
40%未満である。つまり、Tmax1での血漿濃度が10ng/mLであると
仮定すると、句「Tmax1での血漿濃度の80%未満」とは、鎮静催眠化合物
の血漿濃度がTminにおいて8ng/mL未満であることを意味する。上記で
示した他の値について同様の計算を行い得る。好適な実施形態において、Tmi
nでの血漿濃度は、鎮静催眠化合物の血漿濃度が睡眠を持続するために必要とさ
れる通常値より低くなることはない。代表的には、この低いレベルは、3ng/
mLを超える、4ng/mLを超える、好適には、5ng/mLを超える。Tm
inは、一般的に、鎮静催眠化合物の投与後2〜4時間で、代表的には、約2.
5〜3.5時間、ある実施形態においては、約3時間のオーダーである。
【0029】 Tmax2は、上記のように、患者が暴露される鎮静催眠化合物の増加を示す
、TminからTmax2への血漿濃度上昇と共にTmin後に生じる。Tma
2での血漿濃度は、一般的に、Tmax1での血漿濃度の80%から150%の
範囲で、代表的には、90%から140%の範囲、好適には、100%から13
0%の範囲、ある実施形態においては、Tmax1での血漿濃度の約100%で
ある。さらに、Tmax1での血漿濃度が10ng/mLであると仮定すると、
句「Tmax1での血漿濃度の80%から150%」とは、8ng/mLから1
5ng/mLの範囲の血漿濃度を意味する。Tmax2は、通常、鎮静催眠化合
物の投与後3時間から5時間の範囲で、代表的には3.5から4.5時間、ある
実施形態においては約4時間のオーダーである。
【0030】 鎮静催眠化合物の投与後6時間で、血漿濃度は、睡眠維持の必要量を越えるレ
ベルにある。上記のTminでの血漿濃度の状況において、そのような濃度レベ
ルは、3ng/mLを超える、代表的には4ng/mLを超える、および好適に
は5ng/mLを超えるレベルである。Tmax2の割合として、6時間での血
漿濃度は、Tmax2の少なくとも20%、代表的には、少なくとも30%、あ
る実施形態においては、約40%のオーダーである。投与後6時間で達し得る最
大血漿濃度は、少なくとも部分的には、(以下で考察しているように)8時間で
の望ましい鎮静催眠化合物の血漿濃度に依存する。
【0031】 投与後8時間で、鎮静催眠化合物の血漿濃度は、睡眠を維持するためには不十
分なレベルであり、そして、通常、2ng/mL未満である。Tmax2の機能
として、8時間目の血漿濃度は、Tmax2での濃度の20%未満、好適には1
5%未満である。投与後8時間での鎮静催眠化合物濃度のこのような低いレベル
は、二日酔い作用を軽減する。しかしながら、投与後8時間でのこのような低い
血漿濃度レベルに達するために、依然として上記で開示したパルス血漿プロフィ
ールを維持する一方で、鎮静催眠剤は、上記で考察しているような、特に短い半
減期を有さなければならないことに注意すべきである。
【0032】 適切な放出遅延剤としては、アクリルまたは他のポリマー、アルキルセルロー
ス、セラック、ゼイン、硬化植物油、硬化ヒマシ油、および上記物質の任意の混
合物が挙げられるが、これらに限定されない。市販の多くの放出抑制ポリマー類
が存在する。例えば、エチルセルロースの水性分散液(例えば、Aquacoa
t?、FMC Corp.(Philadelphia,PA)より入手可能、
またはSurelease?、Coloron,Inc(West Point
,PA)より入手可能、およびアクリルレジンラッカー(例えば、Eudrag
it?拡散液(Rphm Pharma))を容易に入手可能である。エチレン
ビニルアセテート、ポリアンヒドリド、ポリグリコール酸、ポリオルソエステル
、ポリ乳酸および当業者に公知である他の物質のような、他の生体内分解性の生
体適合性ポリマーもまた使用し得る。好適な放出遅延剤としては、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ポリ(エチルアクリレートメチル
メタクリレート)、メタクリル酸コポリマー(A型、B型、C型)、ヒドロキシ
プロピルセルロース、カルボマー(carbomer)、ポリエチレングリコー
ル、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、コーンスターチ、ステアリルアルコール
、カルナバ蝋、白蝋、グリセリルモノステアリン酸、グリセリルジステアリン酸
、グアルガム、キサンタンガム、およびキトサンが挙げられる。
【0033】 一つ以上の放出遅延剤を、催眠化合物と組み合わせ得、そして/または、催眠
化合物(例えば、結合剤と組み合わせて、およびペレット化される)を水、メタ
ノールまたはエタノールのような薬学的に受容可能な溶剤中で、一つ以上の放出
遅延剤を含む材料によりコーティングし得る。当該分野で公知の任意の噴霧器を
用いた噴霧とそれに続く硬化のような標準的な技術を用いてこのようなコーティ
ングを行い得る。望ましい放出特性を得るための放出遅延剤の使用方法は当該分
野で周知であり、そして特許および科学文献(例えば、米国特許第5,672,
360号、同第5,698,220号、および同第5,788,987号、なら
びにEP908,177 A1を参照のこと)に十分に記載される。標準的実施
(Handbook of Pharmaceutical Excipien
ts(A.Wade およびP.J.Weiler編、第二版、America
n Pharmaceutical Association,The Pha
rmaceutical Press, London,1994)、Phar
maceutical Dosages Forms:Tablets,Lie
berman,LauchmanおよびSchwartz編、第二版(Marc
el Dekker,Inc)、Remington‘sPharmaceut
ical Sciences,Arthur Osol編、1553−1593
ページ(1980)参照。)に従って選択され得、そして使用され得る、可塑剤
、希釈剤、潤滑剤、結合剤、顆粒化補助剤、風味剤、流動促進剤、および着色剤
のような一つ以上の他成分の使用により、さらに、コーティングの物理的性質が
向上するということは当業者に明らかである。
【0034】 処方物は、溶液、カプセル、錠剤、ペレット、パッチ、エアロゾル、および粉
末を含む任意の適切な形態を取り得る。このような処方は、頬投与、舌下投与、
膜投与、粘膜投与、経皮投与、鼻内投与、吸入および直腸投与を含む、公知の任
意の手段による投与を意図する。好適には、処方物は経口送達を適用される。投
与の方法に依存して他の処方成分が望ましいくあり得ることが明らかである。非
経口、皮内、皮下または局所適用のための使用される処方物には、例えば(水の
ような)滅菌希釈剤、生理食塩水溶液、不揮発性油、ポリエチレングリコール、
グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒、抗微生物剤(例えば、
ベンジルアルコールおよびメチルパラベン);抗酸化剤(例えば、アスコルビン
酸および硫酸ナトリウム)およびキレート剤(例えば、エチレンジアミンテトラ
酢酸(EDTA));緩衝剤(例えば、酢酸、クエン酸、およびリン酸)が挙げ
られ得る。静脈投与の場合、適切なキャリアとしては、生理食塩水またはリン酸
塩類緩衝液(PBS)および、グルコース、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコールおよびそれらの混合物のような、濃厚剤および溶解剤を含む溶
液が挙げられ得る。さらに、他の薬学的に活性な成分および/または塩類、緩衝
剤および安定剤のような適切な賦形剤を、必要としない場合を除き、組成中に含
み得る。
【0035】 本明細書中で提供されるような放出プロフィールを有する処方物を調製するた
めに、望ましい速度論を有する活性成分の、徐放性放出を提供する任意の方法を
使用し得る。例えば、鎮静剤放出の一つ以上の急激な放出を提供するために、一
つ以上の薬物の豊富な領域(drug−rich region)をポリマーマ
トリックス中に挿入し得る。血漿濃度を維持するために、さらなる活性成分をマ
トリックスに混合して、血漿中レベルの維持を提供し得る。薬物の豊富な領域を
作り出す方法およびマトリックスへと薬物を取り込む方法は周知であり、WO9
8/36739に記載されるような、三次元印刷を用いる方法を含む。
【0036】 徐放性放出はまた、例えば、イオン交換ミクロスフェアを使用することで達成
され得る。このようなミクロスフェアを過負荷させて、活性成分の最初の脈動を
もたらし、次いで、イオン交換材料に結合した活性成分を放出する。このような
処方物中で使用する活性成分が塩の形態であるべきであること、およびイオン交
換物質がイオン化される場合、活性成分と相互作用するために適切な電荷(すな
わち、正に荷電した活性成分と共に用いるための負の電荷、負に荷電した活性物
質と共に用いるための正の電荷)を含むものであるべきことは明らかであろう。
当業者は容易に適切なイオン交換物質を選択することが可能であろう。噴霧乾燥
、コアセルべーションおよび乳化などの既知の方法を用いてイオン交換ミクロス
フェアを調製し得る。このような処方物の調製は、例えば、Davisら,Mi
crosphere and Drug Therapy(Elsevier,
1984),Kwonら、J.Colloid Interface Sci.
143:501,1991;Cremersら、J.Controlled R
el.11:167,1990、Coddeら、Anti−cancer Re
s.10:1715−1718,1990、およびWO94/27576にて記
述されている。
【0037】 好適に、本明細書中で提供するような放出特性を持つ処方物には、単一の複数
ユニット形態中に複数の異なるユニットが含まれる。それぞれのユニットは、代
表的に、異なる放出特性を表す。例えば、処方物中には、2または3個のユニッ
トを含み得る。第一のユニットは、Tmax1での血漿濃度まで上昇させるため
に、投与の際に活性成分を速やかに放出する即時放出(「IR」)ユニットであ
り得る。付随する成分は、Tminで鎮静催眠化合物の血漿濃度が睡眠持続効果
を示す最低濃度以下に落ちないことを確実にするために、活性成分の放出延長を
もたらす持続放出ユニットであり得る。第二のユニットは、少なくともある部分
、第一のIRユニットと同様な急激なピークを示すものであるが、Tmax2
の血漿濃度を生じさせるために投与してから特定の時間経過後において活性成分
が放出される遅延性放出ユニットであり得る。さらなる、さらなる遅延性/徐放
性放出ユニットの使用もまた、適用し得、本発明の結果である血漿濃度プロフィ
ールが提供される。個々のユニットには、粉末、顆粒、および/またはペレット
処方物が含まれるが、好適にはペレットとして処方されることが望ましい。複数
ユニット用量形態は、例えば、圧縮錠剤または硬質ゼラチンカプセルであり得る
【0038】 速やかな放出投薬のために調剤される第一のユニットは、ラウリル硫酸ナトリ
ウム、モノグリセリン酸ナトリウム、ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノオレエート、グリセロールモノステアレート、グリセロー
ルモノオレエート、グリセロールモノブチレート、プルロニック系の界面活性ポ
リマー、界面活性性質を有する任意の他の好適な物質、または上記の任意の組み
合わせのような界面活性剤が含まれ得る。好適には、界面活性剤は、ラウリル硫
酸ナトリウムである。このユニット中の界面活性剤濃度範囲は、約0.05から
約10%(W/W)であり得る。合理的な円形のユニットを生じる任意の適切な
プロセスを経て、ペレット形態中の第一のユニットを調製し得る。このプロセス
は、例えば、単純な顆粒化とそれに続く篩分け、押し出し形成および球形整粒、
球状顆粒化、または結果として合理的大きさおよび強度のペレットを得ることが
可能な全ての凝集化プロセスであり得る。混合および非混合を考慮すると、好適
な形態はペレットであるが、ペレットのかわりにこの迅速放出ユニットを顆粒ま
たは粉末に調剤し得る。
【0039】 第一のペレットについて薬物および界面活性剤と共に添加、混合される物質は
、凝集化を引き起こさせるために十分な結合特性を有するべきである。このよう
な物質は、微結晶性セルロース(Avicelなど)、コーンスターチ、予めゼ
ラチン化したデンプン(Starch 1500またはNational 15
51など)、ジャガイモデンプン、カルボキシメチル化デンプンナトリウム、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチレンセルロース、エチルセルロ
ース、ならびに任意のセルロースエーテルであり得るが、これらに限定されない
。さらに、樹脂(例えばグアルガム)などの結合物質、アルギン酸塩、キトサン
、ゼラチンおよびゼラチン誘導体などの天然結合剤および誘導体もまた有用であ
る。ポリビニルピロリドン(PVP)などの合成ポリマー、アクリル酸誘導体(
Eudragit,Carbopol,など)およびポリエチレングリコール(
PEG)もまた、本発明の目的のための結合剤およびマトリックス形成剤として
有用である。総量、または互いの組み合わせで個々のいずれかで、約1.0から
約60.0%(W/W)の範囲で存在するこれらの物質を有することは有用であ
り得る。好適には、そのような物質は、約30から約50%(W/W)の範囲で
存在すべきである。活性成分の溶解性を促進するために、これらのペレットに崩
壊剤を組み合わせることもまた望ましいものであり得る。この目的のために、架
橋化カルボキシメチルセルロースナトリウム(Ac−Di−Sol)、架橋化カ
ルボキシメチル化デンプンナトリウム(Explotab,Primojel)
、架橋化PVP(Plasdone XL)または錠剤分解物質特性を持つ任意
のその他の物質などの、任意の適切な錠剤分解物質を利用し得る。
【0040】 付加的ユニットが存在する場合、一般的に、持続性または長時間放出特性を持
つ。このユニットは、上記の全ての成分を望ましい放出特性に従って異なる割合
で有するべきである。このようなユニットを製造するプロセスは、中間放出ペレ
ットについての上記のようなプロセスであり得る。さらに、このユニットは、ペ
レットからの薬物放出をさらに制御し、薬物血漿濃度がTminでの睡眠を維持
するための最小有効濃度以下に低下しないように睡眠プロセスに渡る放出をもた
らす、ペレット表面に適用する制御コーティングが含まれ得る。この目的で使用
される物質は、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロース、およびその他の任意のセルロ
ースエーテル、ならびに、エタクリン酸およびメタクリン酸(Eudragit
)のコポリマー、または他の任意のアクリル酸誘導体(Carbopolなど)
を使用し得るがこれらに限らない。さらに、腸溶性コーティング物質もまた、単
独、または一つ以上の上記非−pH感受性コーティング物質と組み合わせてのい
ずれかで用いられ得る。腸溶性コーティング物質には、フタル酸ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースおよび全てのセルロースエーテルのフタル酸エステル、な
らびにアクリル酸誘導体のフタル酸エステル(Eudragit)および酢酸フ
タル酸セルロースが含まれるがこれらに限定されない。表面コーティングする際
に、約1.0%(W/W)から約25%(W/W)の範囲でこれらのコーティン
グ物質を用い得る。好適には、これらのコーティング物質は、約2.0%から約
12.0%(W/W)の範囲であるべきである。
【0041】 徐放性処方物の第二のユニットは、定性的に第一のユニットと同様であり、上
記製造プロセスにより生産し得る。しかしながら、このようなユニットは、下部
GI管のpHにおいて崩壊する内部成分(例えば、腸溶性、またはpH感受性物
質)を有し得る。この物質には、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース、さらなる任意のフタル酸セルロースエーテル、任意
のアクリル酸誘導体フタル酸(Eudragit)のような物質、ならびに、セ
ラック、ゼインまたはその他のような任意の腸溶性コーティング物質が含まれ得
るがこれらに限定されない。このユニット中でこのような物質濃度は、約1.0
%から約15%(W/W)の範囲であり、好適には、この物質の濃度は、約2.
0%から10%(W/W)の範囲である。適切なコーティング物質は、それに関
連する著しいpH感受性を持ち得るということを除いて、追加的ユニットをコー
ティングする場合と同様であり得る。より具体的に言うと、上記で挙げたpH感
受性または腸溶性コーティング物質を用いて、単独または上記の任意のコーティ
ング物質と組合せてのいずれかで、このユニットをコーティングすることが望ま
しい。このユニットのコーティング物質濃度は、約1.0%から約15.0%(
W/W)の範囲、好適には、物質濃度は、約2.0%から約12.0%(W/W
)であるべきである。
【0042】 上記ユニットの各々(これらの全ては、好ましくは、ペレットである)は、指
定された処方と関連したそれ自身の溶解プロフィールを有するべきである。本発
明で選択した処方に依存して、各々のペレットの正確な割合を調節する必要があ
り得る。一般的に、処方物中の、第一ユニット量の量は、約30%から約70%
の範囲である。投薬形態における追加的ユニットの量は、好適には約0から約2
0%の範囲である。第二ユニット量は、好ましくは、約30%から約70%の範
囲である。その処方物の放出プロフィールを、例えば、コーティングの厚さを変
化させること、使用した放出遅延剤を変更すること、コーティング成分の相対量
を変えること、さらなる成分を含むこと、または製造方法を改変することによっ
て調節し得る。放出特性を調節するこのようなパラメーターの多様性は、当該分
野において既知である。
【0043】 血漿濃度の時間変化を調べるために、血漿濃度、TmaxおよびTminを周
知の方法を用いて決定し得る。簡潔に言うと、投薬の期間にわたり、ある時間間
隔で患者から血液試料を採取する。次に、催眠化合物の血漿中レベルを測定する
ためにサンプルを試験する。血漿濃度レベルを測定するために、ELISA、R
IAまたはUV,蛍光、質量分析または電気化学システムなどの任意の適切な検
出システムと連結したクロマトグラフィー(例えば、ガス−液体クロマトグラフ
ィーまたは高圧液体クロマトグラフィー)など、任意の適切な解析を利用し得る
【0044】 上記のように、処方物は、活性鎮静催眠化合物またはその前駆体を含み得る。
それぞれの場合において、測定した血漿中レベルは活性鎮静催眠化合物の血漿濃
度である。活性化合物を含む処方物について、その処方物中に含まれる鎮静催眠
剤を検出するようにアッセイを設計する。活性化合物を生じるように代謝される
前駆体を含む処方物については、活性代謝物をアッセイする。周知の技術を用い
て活性代謝物を同定し得る。
【0045】 催眠活性を調べるために、任意の種々の標準的解析を使用し得る。例えば、E
EG測定、自覚症状報告、視覚的アナログスケール(visual analo
gue scale)、臨界フリッカ融合(critical flicker
fusion)、Salfordトラッキング、動揺試験、睡眠効果、睡眠徴
候までの時間、覚醒までの時間、覚醒回数および/または睡眠構成のような試験
を用いて催眠活性を評価し得る。
【0046】 NBI−34060について、血漿中レベルをアッセイするための好適な方法
は、HPLC手順である。この方法はまた、最初の不活性代謝物 N−[3−[
3−(2−チエニルカルボニル)−ピラゾロ−[1,5−a]−ピリミジン−7
−イル]−フェニルアセトアミドの検出を可能とし、そしてこの方法は4−6ま
での半減期についての低用量で処置した患者から採取した試料中のNBI−34
060を検出するのに十分に感受性である。簡潔に述べると、血漿試料(例えば
、100?l)を希釈(例えば、1:4)し、内部標準と組み合わせる。この混
合物をボルテックスし、そして透明な上清を得るために遠心分離する。次に、試
料を乾燥するまで蒸発させ、HPLCに適した緩衝液(例えば、リン酸緩衝液、
pH6.8)で再溶解する。次いで、この試料(例えば、50μl)を適切な状
態下で注入し得る。例えば、Hewlett Packard Zorbax,
C8,4.6X150mmカラム、次いで以下に示すクロマトグラフィーの条件
下で行い得る: 方法の種類:イソクラティック 移動相:40% ACN;60% リン酸緩衝液 移動相流速:1.0ml/分 検出:蛍光検出 励起波長:345nm 発光波長:460nm これらの条件下にて、概算の保持時間は、代謝物の場合で4.8分、NBI−3
4060の場合で5.8分である。
【0047】 図1は、本明細書中で記載される処方物の代表的な放出特性を例示する。図1
を参照すると、Tmax1が、投与から約1時間後に起こり、Tminが投与か
ら約2時間後に、およびTmax2が投与から約3時間後に起こる。さらなる例
示的放出プロフィールを下記の実施例で明らかにする。
【0048】 催眠剤処方物は、通常、望ましくない副作用を最小にする一方で、治療の面で
有用な効果を示するために調剤および投与する。許容可能な副作用の数および程
度は、その組成物を投与される状態に依存する。組成物の中の活性成分濃度は、
その成分に対する吸収、不活化および排泄速度、投与間隔および投与量、ならび
に当業者が容易に決定し得る他の要因に依存する。
【0049】 本明細書中で提供される鎮静催眠処方物を、不眠症、不安および痙攣のような
状態の治療に使用し得る。標準的な臨床基準を用いて、そのような状態に罹患し
た患者を容易に診断し得る。同様の放出プロフィールを有する他の活性成分を含
む処方物を、そのような放出プロフィールが、望ましいとされる任意の疾患状態
を処置するために使用され得るということが当業者に理解される。代表的には、
そのような状態は、薬物の夜間放出延長が望ましい状態である。本明細書中で提
供されるような処方物を、患者に対して、そのような状態を治療または防ぐため
に単独または他の治療と組み合わせて投与し得る。
【0050】 適正な投薬および適切な投与期間および投与頻度は、使用される催眠化合物の
性質、患者の症状の型および重篤度、および投与の方法のような因子により決定
される。一般的に、適切な投薬および処置養生法は、治療的および/または予防
的利益をもたらすために十分な量(つまり、症状を寛解させる量か、または状態
の処置、遅延、または予防する量)で本処方物が提供される。公知の試験プロト
コールを用いて、または当該分野で公知のモデル系における組成物を試験しその
結果から推定することによって、的確な投薬および治療期間を経験的に決定し得
る。公知の試験プロトコールには、EEG試験、自覚症状報告、視覚的アナログ
スケール、臨界フリッカ融合、Salfordトラッキング、動揺試験、睡眠効
果、睡眠徴候までの時間、覚醒までの時間、覚醒回数および/または睡眠構成を
調べるような試験が含まれるがこれらに限定されない。緩和されるべき症状の重
篤度によってもまた投与量を変更し得る。一般的に、効果的治療を十分にもたら
す最小投与量を使用することが望ましい。治療の有効性を評価するために、(分
析的または行動学的/心理測定的であり得る)治療または予防する状態に適した
解析を用いて患者をモニターし得る。そのようなアッセイは当業者に対して明ら
かであり、そして任意の特定の被験体について、その個人の必要性に応じた時間
にわたり特別な投薬養生法を調整し得る。NBI−34060について、適した
臨床用量は、一般的に、1−100mg、好適には、5−60mgであり、より
好適には、25−50mgであり、総用量は使用される処方および達成すべき治
療結果に依存する。
【0051】 以下に示す実施例は、例示の目的で提供され、限定を目的としない。
【0052】 (実施例) (実施例1〜29) (徐放性処方物の調製) この実施例は、NBI−34060を含む代表的な徐放性処方物の調製を例示
する。
【0053】
【表1】 各ユニットを、薬物物質と他のペレット形成賦形剤とを合わせることによって
、ペレットとして処方し得る。すべての成分を分配し、計量し、ふるいにかけ、
そして適切な大きさのブレンダーに加える。これらの成分を混合し、均一な湿っ
た塊が形成されるまで、水または他の適切な溶媒を加える。この湿った塊を、適
切な押し出し装置を用いて、穴の開いたスクリーンを通して押し出す。押し出し
物(extrudate)を、球形成機(spheronizer)(これは、
押し出し物を、均一な球状のペレットに変形させる)でさらに加工する。このペ
レットを、適切なオーブン内のトレーで乾燥させるか、あるいは他の適切な流動
床乾燥装置を用いて乾燥させる。
【0054】 コーティングしたユニットについては、コーティング賦形剤を分配し、計量し
、適切な大きさの容器に加える。この混合物を、均一な分散物が形成されるまで
攪拌する。適切な流動床コーティング装置を用いて、このペレットを流動床装置
内に配置する。このペレットをコーティング懸濁液でコーティングし、同時に乾
燥させる。
【0055】 最終投薬形態を構築するために、種々のユニット(上記の分類のうちの1〜3
個からの1以上のペレット)を、適切なカプセル充填装置を用いて、硬質ゼラチ
ンカプセルに正確な比で充填する。1つのこのような投薬形態においては、実施
例1のペレットは、実施例13のペレットと1:1の比で組み合わされる。実施
例1および13のペレットを、適切な乾燥ブレンダー中で混合する。錠剤の圧縮
および滑沢化を促進するために、さらなる成分(例えば、MCCおよびステアリ
ン酸マグネシウム)を加える。この混合物をブレンドし、この混合物を適切な錠
剤プレスで圧縮する。
【0056】 (実施例30) (代表的なIR/遅延放出IR処方物) 本実施例は、デュアルIR処方物(すなわち、20mg IRおよび2時間遅
れの20mg IR)を利用した、錠剤形態の本発明の好ましい鎮静催眠処方物
を例示する。
【0057】
【表2】 (実施例31) (代表的な血漿プロフィールIR/遅延放出IR処方物) 本実施例は、2.3時間の半減期を有する鎮静催眠化合物と比較した、1.3
時間の半減期を有する本発明の代表的な鎮静催眠化合物のシミュレートした血漿
プロフィールを例示する。この実験において、市販の血漿プロフィーリングソフ
トウェア(GastroPlusTM)(Simulations Plus I
nc.,CA)を使用して、12人の健康な男性ヒト被験体において測定したN
BI−34060のインビボ血漿濃度に基づいて、種々の徐放性プロフィールの
および薬物動態学的パラメータ効果をシミュレートした。1.3〜2.3時間の
半減期の調節は、159.25L(すなわち、被験体の体重を70kgと仮定し
て、2.275L/kg)に保持した分布容積(Vd)を有する、一区画の薬物
動態学的モデルにおいて、クリアランス(CL)を変化させることによって行っ
た。このことより、より低いCL薬物は、より高いCL薬物と同じ組織に分布し
、その結果すべての半減期の変化は、容積の差ではなく代謝および/または腎臓
クリアランスにおける差のためであったことが想定される。2つの経口血漿濃度
−時間ファイル(NBI−Target−Hi.opdおよびHBI−Targ
et−Lo.opd)を、血漿濃度−時間点標的(図2、3、4および5におい
て四角で示される)として役立てて、作製した。高い標的についてのTmax2
に対する必要条件は、100%のTmax1において設定した。
【0058】 (A)NBI−Target−Hi.opdファイルについて: (a)Tmax1=0.5時間において13ng/mL (b)2時間および3時間において8ng/mL (c)Tmax2=4.0時間において13ng/mL (d)6時間において5.2ng/mL (e)8時間において3ng/mL (B)NBI−Target−Lo.opdファイルについて: (a)Tmax1=1時間において12ng/mL (b)2時間および3時間の時点において6ng/mL (c)Tmax2=4時間において10.4ng/mL (d)6時間において5ng/mL (e)8時間において2ng/mL 図2Aおよび3Aは、1.3時間の半減期を有する本発明の鎮静催眠化合物を
用いて達成される血漿濃度を図示する。図2Aは、「標的の高い」プロフィール
(50mg投薬量)を図示し、図3Aは、標的の低いプロフィール(45mg投
薬量)を図示する。図2Bおよび3Bは、それぞれ図2Aおよび3Aの処方物に
ついて計算した対応する溶解曲線を図示する。同様に、図4Aおよび5Aは、2
.3時間の半減期を有する、本発明の範囲外の鎮静催眠化合物を用いて達成され
る血漿濃度を図示する。図4Aは、「標的の高い」プロフィール(41mg投薬
量)を図示し、図5Aは、標的の低いプロフィール(35mg投薬量)を図示す
る。図4Bおよび5Bは、それぞれ図4Aおよび5Aの処方物について計算した
対応する溶解曲線を図示する。この目的のために、本発明のパルス状の血漿濃度
プロフィールは、2.3時間の半減期を有する鎮静催眠化合物を用いては達成さ
れ得ないことに注目すべきである。最も著しくは、血漿濃度は、投与後6時間に
おいて十分に高いが、t1/2=2.3時間の処方物においてかなり少ない化合
物が利用された場合においてさえ、投与後8時間までに十分に低いレベルにまで
落ちない。
【0059】 (実施例32) (ラージスケール合成によるNBI−34060の調製) 上記のように、NBI−34060は、公知の技術(例えば、米国特許第4,
521,422号に開示される技術)に従って作製され得る。その特許において
は、以下の反応スキームに示されるように、適切に置換されたピラゾール(a)
を、適切に置換された3−ジメチルアミノ−2−プロペン−1−オン(b)と反
応させる:
【0060】
【化4】 種類Iは上記の通りであり、R2、R5およびR6が水素であり、R3がチエニルで
あり、そしてR7が2−(N(Me)COCH3)フェニルである場合に、NBI
−34060を生じる。
【0061】 この実施例は、図6に図示され、以下に要約されるような集束合成による、N
BI−34060のラージスケール合成をより詳細に例示する。
【0062】 (工程1:?−ジメチルアミノ−1−(2−チエニル)−2−プロペン−1−
オン)
【0063】
【化5】 2−アセチルチオフェン(4.0kg;Aldrich)、ジメチルホルムア
ミドジメチルアセタール(7.0kg;Lancaster)およびトルエン(
16L;Mallinckrodt)の混合物を還流にて加熱する。メタノール
が形成したら、それを蒸留によって除去する。一晩加熱後、薄層クロマトグラフ
ィーを使用して、反応が完了したか否かを決定し得る。反応が完了していない場
合、メタノールを連続的に蒸留しながら、さらに1.5kgのジメチルホルムア
ミドジメチルアセタールの添加によって、反応を完了させ得る。反応混合物を室
温まで冷却し、濾過によって固体を収集する。フィルターケーキをヘキサン(6
L)で洗浄し、そして乾燥して、5.171kgの生成物(90%収率)を得る
。この物質は、薄層クロマトグラフィー分析[Hex/EtOAc(1:1);
出発物質 Rf=0.65;生成物 Rf=0.12]によって、次の反応に適切
である。
【0064】 (工程2:5−(2−チエニル)イソキサゾール)
【0065】
【化6】 50Lフラスコに、?−ジメチルアミノ−1−(2−チエニル)−2−プロペ ン−1−オン(5.171kg)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(2.0kg;A
ldrich)およびメタノール(20L;Barton)を充填する。この混
合物を窒素下で還流にて3時間加熱し、この時点で薄層クロマトグラフィー分析
を使用して、この反応が完了したことを確認し得る。この反応混合物を冷却し、
ロータリーエバポレーターでメタノールを除去する。残渣を水(10L)とジク
ロロメタン(10L;Spectrum)との間で分配する。有機相を単離し、
硫酸ナトリウムで乾燥する。硫酸ナトリウムを濾過によって除去し、この溶液を
減圧下で濃縮して、生成物を暗黄色油状物(4.313kg、98%収率)とし
て得る。この物質は、TLC[hex/EtOAc(1:1);出発物質 Rf
=0.12;生成物 Rf=0.63]上で単一のスポットとして現れる。
【0066】 (工程3:?−[(ジメチルアミノ)メチレン]−?−オキソ−2−チオフェ
ンプロパンニトリル)
【0067】
【化7】 トルエン(12L;Barton)中の5−(2−チエニル)イソキサゾール
(4.3kg)およびジメチルホルムアミドジメチルアセタール(6.1kg;
Lancaster)の混合物を、還流にて加熱する。メタノールが形成した場
合、これを蒸留によって除去する。反応混合物から固体が形成する。この反応混
合物を冷却し、メチル−t−ブチルエーテル(8L;Van Waters)で
希釈する。沈殿を濾過によって収集し、メチル−t−ブチルエーテル(4L)で
洗浄する。この固体をアセトン(10L;Batron)およびヘキサン(10
L;Mallinckrodt)でスラリー状にし、次いで濾過し、ヘキサン(
4L)で洗浄する。減圧下で乾燥後、5.124kgの?−[(ジメチルアミノ
)メチレン]−?−オキソ−2−チオフェンプロパン−ニトリル(87%収率)
を得る。
【0068】 (工程4:(3−アミノ−1H−ピラゾール(pyroazol)−4−イル
)−2−チエニルメタノン)
【0069】
【化8】 エタノール(20L;Mallinckrodt)中のアミノグアニジンニト
レート(3.0kg;Lancaster)と?−[(ジメチルアミノ)−メチ
レン]−?−オキソ−2−チオフェンプロパンニトリル(3618g)との反応
混合物に、10N 水酸化ナトリウムの水溶液(2367ml;Van Wat
ers)を加える。この反応混合物を還流にて6時間加熱し、次いでロータリー
エバポレーターで溶媒を除去する。水(25L)を残渣に加え、沈殿が形成する
。この物質を濾過によって収集し、乾燥して、1.324kgの所望の物質を得
る。水性母液のpHを、濃塩酸(Mallinckrodt)で7.6に調整す
る。第2の収穫(second crop)の物質が沈殿する。この物質(2.
155kg)は、第1の収穫の生成物よりも低い純度を有することがわかる。2
つの収穫の生成物を合わせて、20Lの酢酸エチル/ヘキサン(1:1)でスラ
リー状にする。固体を収集し、4Lのヘキサンで洗浄する。物質をスラリー状に
し、15Lのジクロロメタンで洗浄し、濾過し、次いで12Lのジクロロメタン
で2回洗浄する。この物質を濾過し、真空下で40?Cで乾燥し、2.4kgの
(3−アミノ−1H−ピラゾール−4−イル)−2−チエニルメタノン(70%
収率)を得る。この生成物は、HPLCによって98%(面積)よりも高い純度
であることがわかる。
【0070】 (工程5:N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニ
ル]フェニル]アセトアミド)
【0071】
【化9】 3−アセトアミドアセトフェノン(3kg;Lancaster)、ジメチル
ホルムアミドジメチルアセタール(7L;Lancaster)およびトルエン
(12L;Mallinckrodt)の混合物を還流にて加熱し、メタノール
が形成したら、それを収集する。この混合物を一晩加熱し、この時間の間に沈殿
が形成する。反応をTLC分析(EtOAc:出発物質 Rf=0.46;生成
物 Rf=0.10)によってモニターし、反応が完了したことを確認し得る。
反応混合物を冷却し、固体を濾過によって収集する。このケーキをヘキサン(4
L)で洗浄し、次いで乾燥して、3.77kg(95%収率)の淡黄色粉末を得
る。
【0072】 (工程6:N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニ
ル]フェニル]−N−メチルアセトアミド)
【0073】
【化10】 N−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニ
ル]アセトアミド(3.77kg)をジメチルホルムアミド(20L;Van
Waters)中に懸濁し、この混合物を氷浴で冷却する。水素化ナトリウム(
808g、60%分散物;Aldrich)を、窒素雰囲気下でこの懸濁液に加
える。水素化物の添加の間、反応混合物の温度を10?C未満に維持する。添加
が終了した後、この混合物を1時間攪拌し、次いで、温度を10?C未満に維持
しつつ、ヨウ化メチル(2.46kg)をゆっくり加える。反応混合物を一晩攪
拌し、室温になるようにする。反応混合物のHPLC分析は、97.7%の生成
物および約2.3%の出発物質を示す。ヨウ化メチル(53g;Aldrich
)を添加し、引き続き攪拌(5時間)しても、この比率は変化しない。この反応
混合物を、1Lの水を加えることによってクエンチする。この混合物をヘキサン
(2×4L)で粉砕し、ヘキサンを捨てる。DMFのほとんどを減圧下で除去す
る。残渣を水(6L)で希釈し、生成物を塩化メチレン(20L;Barton
)で抽出する。この溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、溶媒をエバポレー
トして固体を得る。この物質をヘキサン(15L)および酢酸エチル(15L)
で粉砕する。このスラリーを室温まで冷却し、濾過し、ヘキサン(0.5L)で
洗浄した。この物質は、HPLC(面積%)によって、約91%の生成物のみで
あることがわかる。この物質をカラムクロマトグラフィーによって精製する。こ
の物質を塩化メチレンに溶解し、シリカ(約18kg)のパッドを通過させる。
溶出液の極性を、酢酸エチル(Barton)を加えることによって漸進的に増
加させる。最終的に、カラムを酢酸エチルで流す。この様式で、2.4kgのN
−[3−[3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル]
−N−メチルアセトアミドを、HPLC(面積%)による98.05%の純度で
得る。
【0074】 (工程7:N−メチル−N−[3−[3−(2−チエニルカルボニル)−ピラ
ゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]フェニル]アセトアミド)
【0075】
【化11】 50リットルフラスコに、1.936kgの(3−アミノ−1H−ピラゾール
−4−イル)−2−チエニルメタノン、2.450kgのN−[3−[3−(ジ
メチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル−N−メチルアセトア
ミドおよび33.3kgの酢酸(Van Waters)を充填する。反応混合
物を還流にて6時間加熱する。温度を約45?Cに維持しつつ、この反応混合物
を減圧下でエバポレートして残渣とする。この残渣を塩化メチレン(8L;Sp
ectrum)に溶解し、次いで32Lのメチル−t−ブチルエーテルを加える
ことによって沈殿させる。この固体を濾過によって単離し、そしてケーキを少量
(3.6L)のメチル−t−ブチルエーテル(Van Waters)で洗浄す
る。この固体を、ヘキサン(20L)と酢酸エチル(20L)との混合物に懸濁
し、還流にて5分間加熱する。この混合物を室温まで冷却し、固体を濾過によっ
て単離する。このケーキを少量(6L)のヘキサン/酢酸エチル(1:1)で洗
浄する。この物質を熱い塩化メチレン(17L)に溶解し、次いでこの生成物を
、ヘキサン(17L)を加えることによって沈殿させる。この混合物を室温まで
冷却し、固体を濾過によって収集する。この固体を、種々の公知の溶媒のうちの
任意の1つからの結晶化および/または洗浄技術によってさらに精製し得る。
【0076】 前述より、本発明の特定の実施形態が例示の目的で本明細書中に記載されてき
たが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、種々の改変がなされ得る
ことは明らかである。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲によって限定さ
れる以外には限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に従う“パルス状”血漿プロフィールをもたらす本発明の処方
物投与後の時間に対する血漿レベルを例示するグラフである。
【図2A】 図2Aは、半減期が1.3時間である鎮静催眠化合物(NBI−34060)
の予想血漿濃度を例示する。
【図2B】 図2Bは、半減期が1.3時間である鎮静催眠化合物(NBI−34060)
の対応する計算上の溶解曲線を例示する。
【図3A】 図3Aは、半減期が1.3時間である鎮静催眠化合物(NBI−34060)
の予想血漿濃度を例示する。
【図3B】 図3Bは、半減期が1.3時間である鎮静催眠化合物(NBI−34060)
の対応する計算上の溶解曲線を例示する。
【図4A】 図4Aは、2.3時間の半減期を持つ、本発明の範囲外の鎮静催眠剤化合物を
用いた場合の予想血漿濃度を例示する。
【図4B】 図4Bは、2.3時間の半減期を持つ、本発明の範囲外の鎮静催眠剤化合物の
対応する計算上の溶解曲線を例示する。
【図5A】 図5Aは、2.3時間の半減期を持つ、本発明の範囲外の鎮静催眠剤化合物を
用いた場合の予想血漿濃度を例示する。
【図5B】 図5Bは、2.3時間の半減期を持つ、本発明の範囲外の鎮静催眠剤化合物の
対応する計算上の溶解曲線を例示する。
【図6】 図6は、NBI−34060の代表的なラージスケール合成を示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年10月31日(2001.10.31)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
【化1】 NBI−34060は、黄白色から黄色を呈し、ほとんど静電気を有さない非
流動性粉末である。この化合物は、脂溶性(logD分配係数=1.73)で、
およそ20−30μg/mlで水に溶解し、その結果pHがおよそ8.0となる
。当業者に公知である化学合成技術を使用してNBI−34060を調製し得る
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】 適切な放出遅延剤としては、アクリルまたは他のポリマー、アルキルセルロー
ス、セラック、ゼイン、硬化植物油、硬化ヒマシ油、および上記物質の任意の混
合物が挙げられるが、これらに限定されない。市販の多くの放出抑制ポリマー類
が存在する。例えば、エチルセルロースの水性分散液(例えば、Aquacoa
(登録商標)、FMC Corp.(Philadelphia,PA)より
入手可能、またはSurelease(登録商標)、Coloron,Inc(
West Point,PA)より入手可能、およびアクリルレジンラッカー(
例えば、Eudragit(登録商標)拡散液(Rphm Pharma))を
容易に入手可能である。エチレンビニルアセテート、ポリアンヒドリド、ポリグ
リコール酸、ポリオルソエステル、ポリ乳酸および当業者に公知である他の物質
のような、他の生体内分解性の生体適合性ポリマーもまた使用し得る。好適な放
出遅延剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、
ポリ(エチルアクリレートメチルメタクリレート)、メタクリル酸コポリマー(
A型、B型、C型)、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボマー(carbo
mer)、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、コーン
スターチ、ステアリルアルコール、カルナバ蝋、白蝋、グリセリルモノステアリ
ン酸、グリセリルジステアリン酸、グアルガム、キサンタンガム、およびキトサ
ンが挙げられる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0046】 NBI−34060について、血漿中レベルをアッセイするための好適な方法
は、HPLC手順である。この方法はまた、最初の不活性代謝物 N−[3−[
3−(2−チエニルカルボニル)−ピラゾロ−[1,5−a]−ピリミジン−7
−イル]−フェニルアセトアミドの検出を可能とし、そしてこの方法は4−6ま
での半減期についての低用量で処置した患者から採取した試料中のNBI−34
060を検出するのに十分に感受性である。簡潔に述べると、血漿試料(例えば
、100μl)を希釈(例えば、1:4)し、内部標準と組み合わせる。この混
合物をボルテックスし、そして透明な上清を得るために遠心分離する。次に、試
料を乾燥するまで蒸発させ、HPLCに適した緩衝液(例えば、リン酸緩衝液、
pH6.8)で再溶解する。次いで、この試料(例えば、50μl)を適切な状
態下で注入し得る。例えば、Hewlett Packard Zorbax,
C8,4.6X150mmカラム、次いで以下に示すクロマトグラフィーの条件
下で行い得る: 方法の種類:イソクラティック 移動相:40% ACN;60% リン酸緩衝液 移動相流速:1.0ml/分 検出:蛍光検出 励起波長:345nm 発光波長:460nm これらの条件下にて、概算の保持時間は、代謝物の場合で4.8分、NBI−3
4060の場合で5.8分である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0075】
【化11】 50リットルフラスコに、1.936kgの(3−アミノ−1H−ピラゾール
−4−イル)−2−チエニルメタノン、2.450kgのN−[3−[3−(ジ
メチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル]フェニル−N−メチルアセトア
ミドおよび33.3kgの酢酸(Van Waters)を充填する。反応混合
物を還流にて6時間加熱する。温度を約45に維持しつつ、この反応混合物を
減圧下でエバポレートして残渣とする。この残渣を塩化メチレン(8L;Spe
ctrum)に溶解し、次いで32Lのメチル−t−ブチルエーテルを加えるこ
とによって沈殿させる。この固体を濾過によって単離し、そしてケーキを少量(
3.6L)のメチル−t−ブチルエーテル(Van Waters)で洗浄する
。この固体を、ヘキサン(20L)と酢酸エチル(20L)との混合物に懸濁し
、還流にて5分間加熱する。この混合物を室温まで冷却し、固体を濾過によって
単離する。このケーキを少量(6L)のヘキサン/酢酸エチル(1:1)で洗浄
する。この物質を熱い塩化メチレン(17L)に溶解し、次いでこの生成物を、
ヘキサン(17L)を加えることによって沈殿させる。この混合物を室温まで冷
却し、固体を濾過によって収集する。この固体を、種々の公知の溶媒のうちの任
意の1つからの結晶化および/または洗浄技術によってさらに精製し得る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/34 A61K 47/34 47/36 47/36 47/38 47/38 47/44 47/44 A61P 25/20 A61P 25/20 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 シエル, ダブリュー. ジェイ アメリカ合衆国 カリフォルニア 92130, サン ディエゴ, ブルックバーン ド ライブ 4844 Fターム(参考) 4C076 AA38 AA44 AA67 AA94 BB01 CC01 DD46 DD57 EE09 EE11 EE16 EE31 EE32 EE38 FF31 4C086 AA01 CB01 CB05 MA01 MA05 MA35 MA36 MA37 MA52 MA57 NA12 ZA05

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 徐放性処方物であって、以下: (a)鎮静催眠化合物またはインビボで代謝されて鎮静催眠化合物を生成する
    その前駆体であって、ここで該化合物は、0.1〜2時間の範囲の平均血漿半減
    期を有する、化合物またはその前駆体;ならびに (b)少なくとも1つの放出遅延剤であって、該処方物の患者への投与の後に
    該患者が以下の順序で以下: (i)投与後0.1〜2時間の範囲にある、該鎮静催眠化合物の第1最大血
    漿濃度までの時間(Tmax1); (ii)2〜4時間の範囲にある、該鎮静催眠化合物の最小血漿濃度までの
    時間(Tmin)であって、ここでTminにおける該鎮静催眠化合物の血漿濃
    度が、Tmax1における血漿濃度の80%未満である、時間; (iii)投与後3〜5時間の範囲の、該鎮静催眠化合物の第2最大血漿濃
    度までの時間(Tmax2)であって、ここでTmax2における該鎮静催眠化合
    物の血漿濃度が、Tmax1における血漿濃度の80%〜150%である、時間
    ; (iv)Tmax2における血漿濃度の少なくとも20%の、投与後6時間
    における該鎮静催眠化合物の血漿濃度;および (v)Tmax2における血漿濃度の20%以下、好ましくは15%以下の
    、投与後8時間における該鎮静催眠化合物の血漿濃度、 を有するような、放出遅延剤、 を含有する、徐放性処方物。
  2. 【請求項2】 Tmax1が0.25〜1時間の範囲である、請求項1に記
    載の徐放性処方物。
  3. 【請求項3】 Tmax1が約1時間である、請求項1に記載の徐放性処方
    物。
  4. 【請求項4】 Tminにおける血漿濃度が、Tmax1における血漿濃度
    の70%未満である、請求項1に記載の徐放性処方物。
  5. 【請求項5】 Tminにおける血漿濃度が、Tmax1における血漿濃度
    の60%未満である、請求項1に記載の徐放性処方物。
  6. 【請求項6】 Tminにおける血漿濃度が、Tmax1における血漿濃度
    の50%未満である、請求項1に記載の徐放性処方物。
  7. 【請求項7】 Tminにおける血漿濃度が、Tmax1における血漿濃度
    の40%未満である、請求項1に記載の徐放性処方物。
  8. 【請求項8】 Tminが約2.5〜3.5時間である、請求項1に記載の
    徐放性処方物。
  9. 【請求項9】 Tminが約3時間である、請求項1に記載の徐放性処方物
  10. 【請求項10】 Tmax2における血漿濃度が、Tmax1における血漿濃
    度の90%〜140%の範囲にある、請求項1に記載の徐放性処方物。
  11. 【請求項11】 Tmax2における血漿濃度が、Tmax1における血漿濃
    度の100%〜130%の範囲にある、請求項1に記載の徐放性処方物。
  12. 【請求項12】 Tmax2が4〜5時間の範囲である、請求項1に記載の
    徐放性処方物。
  13. 【請求項13】 Tmax2が約4時間である、請求項1に記載の徐放性処
    方物。
  14. 【請求項14】 投与後6時間において、前記鎮静催眠化合物の血漿濃度が
    、Tmax2における血漿濃度の30%を超える、請求項1に記載の徐放性処方
    物。
  15. 【請求項15】 投与後6時間において、前記鎮静催眠化合物の血漿濃度が
    、Tmax2における血漿濃度の40%を超える、請求項1に記載の徐放性処方
    物。
  16. 【請求項16】 投与後8時間において、前記鎮静催眠化合物の血漿濃度が
    、Tmax2における血漿濃度の15%未満である、請求項1に記載の徐放性処
    方物。
  17. 【請求項17】 前記鎮静催眠化合物が、N−メチル−N−(3−{3−[
    2−チエニルカルボニル]−ピラゾロ−[1,5−a]−ピリミジン−7−イル
    }−フェニル)アセトアミドである、請求項1に記載の徐放性処方物。
  18. 【請求項18】 Tmax1におけるNBI−34060の血漿濃度が、5
    ng/mLを超える、請求項17に記載の徐放性処方物。
  19. 【請求項19】 Tmax1におけるNBI−34060の血漿濃度が、5
    ng/mL〜20ng/mLの範囲である、請求項17に記載の徐放性処方物。
  20. 【請求項20】 Tmax1におけるNBI−34060の血漿濃度が、7
    .5〜15ng/mLの範囲である、請求項17に記載の徐放性処方物。
  21. 【請求項21】 Tmax1におけるNBI−34060の血漿濃度が、1
    0〜13ng/mLの範囲である、請求項17に記載の徐放性処方物。
  22. 【請求項22】 TminにおけるNBI−34060の血漿濃度が、3n
    g/mLを超える、請求項1に記載の徐放性処方物。
  23. 【請求項23】 TminにおけるNBI−34060の血漿濃度が、4n
    g/mLを超える、請求項1に記載の徐放性処方物。
  24. 【請求項24】 TminにおけるNBI−34060の血漿濃度が、5n
    g/mLを超える、請求項1に記載の徐放性処方物。
  25. 【請求項25】 前記鎮静催眠化合物がザレプロンである、請求項1に記載
    の徐放性処方物。
  26. 【請求項26】 請求項1に記載の徐放性処方物であって、ここで少なくと
    も1つの放出遅延剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロー
    ス、ポリ(エチルアクリレートメチルメタクリレート)、メタクリル酸コポリマ
    ー(A型、B型、C型)、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボマー、ポリエ
    チレングリコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、コーンスターチ、ステア
    リルアルコール、カルナウバろう、白ろう、モノステアリン酸グリセリル、ジス
    テアリン酸グリセリル、グアーガム、キサンタンガムおよびキトサンからなる群
    より選択される、徐放性処方物。
  27. 【請求項27】 請求項1に記載の徐放性処方物であって、ここで該処方物
    は、投与後0.1〜2時間でTmax1を生じる第1即時放出(IR)ユニット
    ;および投与後3〜5時間でTmax2を生じる遅延放出を伴う第2IRユニッ
    トを含む、徐放性処方物。
  28. 【請求項28】 ペレットの形状をした、請求項27に記載の徐放性処方物
  29. 【請求項29】 哺乳動物に有効量の請求項1に記載の徐放性処方物を投与
    する工程を包含する、該哺乳動物において睡眠を促進するための方法。
  30. 【請求項30】 哺乳動物に有効量の請求項1に記載の徐放性処方物を投与
    する工程を包含する、該哺乳動物において不安を減少させるための方法。
  31. 【請求項31】 哺乳動物に有効量の請求項1に記載の徐放性処方物を投与
    する工程を包含する、該哺乳動物において痙攣を阻害するための方法。
  32. 【請求項32】 前記鎮静催眠化合物がNBI−34060である、請求項
    29、30または31のいずれか1項に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記鎮静催眠化合物がザレプロンである、請求項29、3
    0または31のいずれか1項に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記処方物が錠剤の形態で経口投与される、請求項29、
    30または31のいずれか1項に記載の方法。
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