JP2003507323A - 1,4−ジアザシクロヘプタン化合物、その製造方法およびその薬剤としての使用 - Google Patents

1,4−ジアザシクロヘプタン化合物、その製造方法およびその薬剤としての使用

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JP2003507323A JP2000592282A JP2000592282A JP2003507323A JP 2003507323 A JP2003507323 A JP 2003507323A JP 2000592282 A JP2000592282 A JP 2000592282A JP 2000592282 A JP2000592282 A JP 2000592282A JP 2003507323 A JP2003507323 A JP 2003507323A
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Abstract

(57)【要約】 式(I) 【化1】 (式中、Rは、水素、C1-10アルキル、C2-8アルケニル、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル、フェニルC1-6アルキルおよびフェニルから選択され、R1は、各々の場合に独立して、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C1-6アルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、C1-6アルカノイル、ハロC1- 6アルキル、シアノおよびニトロから選択され、mは、4であり、R2は、各々の場合に独立して、水素およびC1-6アルキルから選択され、そしてnは、4である)の1,4−ジアザシクロ−ヘプタン類、ならびにその製造方法およびそれらを含有する組成物。式(I)の化合物は、薬理学的に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は、化合物、特に1,4−ジアザシクロヘプタン類、それらの製造方法
およびそのような方法において有用な化学中間体に関する。本発明はさらに、1
,4−ジアザシクロヘプタン類、それらを含有する医薬組成物およびヒトを含む
動物の治療法、特に神経疾患の治療、におけるそれらの使用に関する。
【0002】
【発明の背景】
本発明が関係する神経疾患には、発作、頭部外傷、一過性脳虚血発作および、
アルツハイマー病、パーキンソン病、糖尿病性ニューロパシー、筋萎縮性側索硬
化症、多発性硬化症またはエイズ(AIDS)−関連痴呆のような慢性神経変性
疾患が包含される。
【0003】 エモパミル(emopamil)は、古典的には、その効力がおそらくは電位−感受性
カルシウムチャンネル(VSCC)または5−HT2受容体での作用に由来する
神経保護剤とみなされてきた。この論理に対する明らかな逆説は、ベラパミル(
verapamil)が、化学的および薬理学的にエモパミルに非常に類似しているけれ
ども、神経保護性ではないことである。ベラパミルによる神経保護効力の欠如は
、最初はCNS浸透(penetration)の欠如によって説明されたけれども、最近
の研究は、その他の要因が関係するであろうことを示唆している(Keith外、Br
.J.Pharmacol.113:379-384、1994)。
【0004】 [3H]−エモパミル結合は、VSCCと関連せず、脳内で見出されるが、肝
臓において最も優勢である独特の高親和性部位を限定する(Moebius外、Mol.Ph
armacol.43:139-148、1993)。Moebius 外は、いくつかの化学的に異種の神経
保護剤による高親和性置換に基づいて、これを“抗−虚血”結合部位と呼んだ。
肝臓においては、[3H]−エモパミル結合部位は、小胞体に局在している。
【0005】 神経保護化合物、例えばエモパミルおよびイフェンプロジル(ifenprodil)は
、[3H]−エモパミル結合部位に対して高い親和性を示すことが公知である。
しかしながらこれらは、選択的阻害剤ではなく、ニューロンのVSCC、NMD
A受容体(N−メチル−D−アスパラギン酸)のポリアミン部位および/または
シグマ−1結合部位のいずれかで活性を示す。VSCCまたはNMDA受容体の
どちらかと相互作用する化合物は、低血圧のようなエモパミルについて通常見ら
れる副作用または行動的症状発現のようなイフェンプロジルについて見られる副
作用の原因であること、が考えられる。
【0006】
【発明の要約】
我々は、このたび、[3H]−エモパミル結合部位での選択的結合を示す種類
の化合物を発見した。
【0007】 本発明は、式I:
【化5】 (式中: Rは、水素、C1-10アルキル、C2-8アルケニル、C3-8シクロアルキル、C3- 8 シクロアルキルC1-6アルキル、フェニルC1-6アルキルおよびフェニルから選
択され; R1は、各々の場合に独立して、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C1 -6 −アルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、C1-6アルカノイル、ハロC1-6アルキル、
シアノおよびニトロから選択され; mは、4であり; R2は、各々の場合に独立して、水素およびC1-6アルキルから選択され; nは、4である) の化合物またはその薬学的に受容できる塩または生体内で加水分解することがで
きるエステル、アミドまたはカルバメートを提供する。
【0008】 本発明の特定の化合物においては、R中のいずれのフェニル環も場合により、
例えば5個までの置換基によって、特に同一であるかまたは異なっていることが
できる3個までの置換基によって、置換されていてもよい。典型的な置換基とし
ては:ヒドロキシ;C1-6アルコキシ、例えばメトキシ;フェニルC1-6アルコキ
シ、例えばベンジルオキシ;メルカプト;C1-6アルキルチオ、例えばメチルチ
オ;アミノ;C1-6アルキルアミノ、例えばメチルアミノ;ジ−(C1-6アルキル
)アミノ、例えばジメチルアミノ;カルボキシ;カルバモイル;C1-6アルキル
カルバモイル、例えばメチルカルバモイル;ジ−C1-6アルキルカルバモイル、
例えばジメチルカルバモイル;C1-6アルキルスルホニル、例えばメチルスルホ
ニル;アリールスルホニル、例えばフェニルスルホニル;C1-6アルキルアミノ
スルホニル、例えばメチルアミノスルホニル;ジ−(C1-6アルキル)アミノス
ルホニル、例えばジメチルアミノスルホニル;ニトロ;シアノ;シアノ−C1-6
アルキル、例えばシアノメチル;ヒドロキシC1-6アルキル、例えばヒドロキシ
メチル;アミノ−C1-6アルキル、例えばアミノエチル;C1-6アルカノイルアミ
ノ、例えばアセトアミド;C1-6アルコキシカルボニルアミノ、例えばメトキシ
カルボニルアミノ;C1-6アルカノイル、例えばアセチル;C1-6アルカノイルオ
キシ、例えばアセトキシ;C1-6アルキル、例えばメチル、エチル、イソプロピ
ルまたはtert−ブチル;ハロ、例えばフルオロ、クロロまたはブロモ;トリフル
オロメチルおよびトリフルオロメトキシ、がある。
【0009】 本発明の特定の化合物においては、Rは、水素、C1-10アルキル、C2-8アル
ケニル、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキルC1-6アルキルまたはフェ
ニルC1-6アルキルである。本明細書中で使用するとき、C1-10アルキルは、例
えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルま
たはペンチル(n−ペンチルまたは3−メチルブチル)または2−エチルヘプチ
ルであり;C2-8アルケニルは、例えばブテン−2−イルまたは3−メチルブテ
ン−2−イルであり;C3-8シクロアルキルは、例えばシクロプロピル、シクロ
ブチルまたはシクロペンチルであり;C3-8シクロアルキルC1-6アルキルは、例
えばシクロプロピルメチル、シクロブチルメチルまたはシクロペンチルメチルで
あり;そしてフェニルC1-6アルキルは、例えばベンジル、2−フェネチルまた
は2−フェニルプロピルである。
【0010】 本発明のさらに特定の化合物においては、Rは、水素、C1-4アルキルまたは
2-6アルケニルである。最も特定的には、Rは、水素、メチル、エチル、イソ
プロピル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、ブテン−2−イルまたは3
−メチルブテン−2−イルである。
【0011】 本発明の特定の化合物においては、R1は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニト
ロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルカノイルま
たはハロC1-6アルキルである。本明細書中で使用するとき、C1-6アルキルは、
例えばメチル、エチルまたはプロピルであり;C1-6アルコキシは、例えばメト
キシ、エトキシまたはプロポキシであり;ハロは、例えばブロモ、クロロまたは
フルオロであり;C1-6アルカノイルは、例えばホルミルまたはアセチルであり
;C2-6アルケニルは、例えばビニルであり;そしてハロC1-6アルキルは、例え
ばトリフルオロメチルである。
【0012】 本発明のさらに特定の化合物においては、R1は、C1-6アルコキシ、例えばメ
トキシまたはエトキシ、であるか、またはハロ、例えばブロモ、クロロまたはフ
ルオロ、である。 本発明の特定の化合物においては、mは、1でありそしてR1は、メトキシで
ある。
【0013】 本発明のさらに特定の化合物においては、R2は、C1-6アルキル、例えばメチ
ルまたはエチル、である。 本発明の特定の化合物においては、mは、0である。 本発明の他の特定の化合物においては、nは、0である。
【0014】 特定の種類の本発明の化合物は、式II:
【化6】 (式中、 Rは、水素またはC1-4アルキルであり、mは、1であり、そしてR1は、水素
またはC1-6−アルコキシである) を有する。
【0015】 本発明の特定の化合物には、本明細書中で後に示す実施例の化合物が包含され
る。 式Iの化合物は、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル環系の4
−位にキラル中心を有する。特定の式Iの化合物はまた、例えばnが1または2
であるとき、そして置換基R、R1およびR2のいずれか中に、その他のキラル中
心を有することができる。場合による置換基のいくつかもまた、キラル中心を有
することができる。本発明が、[3H]−エモパミル結合部位で結合する式Iの
化合物のすべてのそのような光学異性体およびジアステレオ異性体を包含するこ
とは、理解されるべきである。 本発明はさらに、式Iの化合物のすべての互変異性体形に関する。
【0016】 特定の式Iの化合物は、非溶媒和形ならびに例えば水和形のような溶媒和形で
存在することができることもまた理解されるべきである。本発明が、すべてのそ
のような溶媒和形および非溶媒和形を包含することは、理解されるべきである。
【0017】 3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル環系の4−位にキラル中心
を有する本発明の化合物においては、この中心は、カーン−プレローグ−インゴ
ルド(Cahn-Prelog-Ingold)順位則に従うS−立体化学を有することが好ましい
。さらに、いずれのRまたはS−エナンチオマーも、相当するSまたはR−エナ
ンチオマーを事実上含まないことが好ましい。このような事実上純粋なエナンチ
オマーは、適当には90%、より適当には95%、そして例えば96%、97%
、98%または99%、他のエナンチオマーを排除している。
【0018】 適当な薬学的に受容できる塩には、塩酸塩、臭化水素酸塩、クエン酸塩および
マレイン酸塩のような酸付加塩、およびリン酸および硫酸を用いて形成される塩
がある。別の態様においては、適当な塩は、アルカリ金属塩、例えばナトリウム
塩またはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム塩またはマグネシ
ウム塩、または有機アミン塩、例えばトリエチルアミン塩、のような塩基塩であ
る。
【0019】 生体内で加水分解することができるエステル、アミドおよびカルバメートは、
人体内で加水分解して親化合物を生成する。このようなエステル、およびカルバ
メートは、例えば試験動物に静脈内に、その試験中の化合物を投与し、その後そ
の試験動物の体液を検査することによって確認することができる。適当な生体内
で加水分解することができる基としては、N−カルボメトキシおよびN−アセチ
ルがある。
【0020】 ヒトを含む哺乳類の治癒的または予防的治療のために式I、I′またはI″の
化合物またはその薬学的に受容できる塩または生体内で加水分解することができ
るエステル、アミドおよびカルバメートを使用するために、本化合物は、医薬組
成物のように標準的な製剤法に従って製剤化される。
【0021】 そのため別の態様においては、本発明は、式I、I′またはI″の化合物また
は薬学的に受容できる塩または生体内で加水分解することができるエステル、ア
ミドおよびカルバメート、および薬学的に受容できるキャリヤーより成る医薬組
成物を提供する。
【0022】 本発明の医薬組成物は、治療することが望まれる病気の状態に対する標準法で
、例えば経口、局所、非経口、口腔内(buccal、鼻、膣または直腸内投与による
かまたは吸入によって、投与することができる。これらの目的のためには、本発
明の化合物は、当技術分野で公知の手段によって、例えば錠剤、カプセル剤、水
または油性液剤、懸濁液、乳濁液、クリーム、軟膏、ゲル、鼻腔用スプレー、坐
剤、吸入用の微細粉剤またはエアロゾル、および、静脈内、筋肉内または注入を
包含する非経口使用のためには無菌の水または油性溶液または懸濁液または無菌
乳濁液、の形に製剤化することができる。好ましい投与経路は、無菌等張溶液で
の静脈内投与である。
【0023】 本発明の化合物に加えて本発明の医薬組成物はまた、本明細書中で上で言及し
た1つ以上の病気の状態を治療する際に有用な1以上の薬剤を含有するか、また
はこれらと同時にまたは逐次併用することもできる。
【0024】 本発明の医薬組成物は、通常、例えば日用量0.05ないし75mg/kg体重ま
で(そして好ましくは0.1ないし30mg/kg体重)が、与えられるようにヒト
に投与されるであろう。この日用量は、必要に応じて分割用量で与えることがで
き、与えられる化合物の精密な量および投与経路は、治療を受けている患者の体
重、年令および性別に、そして当技術分野で公知の原理に従って治療されている
その特定の病気の状態に、依存する。 典型的には、単位投与形は、約1mgないし500mgの本発明の化合物を含有す
るであろう。
【0025】 このためさらに別の態様においては、本発明は、人体または動物体の治療法に
おいて使用するための、式IまたはIIの化合物またはその薬学的に受容できる塩
、生体内で加水分解することができるエステル、アミドまたはカルバメートを提
供する。
【0026】 さらに別の態様においては、本発明は、[3H]−エモパミル結合部位の阻害
が有用である病気の状態を治療する方法を提供し、この方法は、温血動物に有効
量の式IまたはIIの化合物またはその薬学的に受容できる塩、生体内で加水分解
することができるエステル、アミドまたはカルバメートを投与することより成る
。本発明はまた、病気の状態において使用するための薬剤の製造における式Iま
たはIIの化合物またはその薬学的に受容できる塩、生体内で加水分解することが
できるエステル、アミドまたはカルバメートの使用を提供する。
【0027】 もう一つの態様においては、本発明は、式IまたはIIの化合物、その薬学的に
受容できる塩、生体内で加水分解することができるエステル、アミドまたはカル
バメートを製造する方法を提供し、この方法は: a)式IIIの化合物を式IVの化合物:
【化7】 (式中、R、R1、R2、mおよびnは、本明細書中で先に定義したとおりであり
、そしてLは、脱離基である) と反応させること;または
【0028】 b)式V:
【化8】 (式中、R1、R2、mおよびnは、本明細書中で先に定義したとおりであり、そ
してQは、基Rに対する保護基である) の化合物を脱保護すること; (ここでいずれの官能基も、必要ならば保護されている)、そして:
【0029】 i)いずれかの保護基を除去すること; ii)場合により式Iの化合物を別の式Iの化合物に変換すること; iii)場合により薬学的に受容できる塩または生体内で加水分解することがで
きるエステル、アミドまたはカルバメートを形成させること; より成る。
【0030】 保護基は一般に、問題の基の保護のための、適宜文献に記載されているかまた
は当業者には公知の基のいずれかから選択することができ、通常の方法によって
導入することができる。
【0031】 保護基は、問題の基の保護基の除去のための、適宜文献に記載されているかま
たは当業者には公知であるとおりのいずれかの好都合な方法によって除去するこ
とができ、このような方法は、分子中の他の場所の基の妨害を最小限にしてその
保護基の除去を達成するように選択される。
【0032】 カルボキシに対する特定の種類の保護基としては、C1-12アルキル、C1-6
ルコキシC1-6アルキル、C1-6アルカノイルオキシC1-6アルキル、C1-6−アル
コキシカルボニルオキシC1-6アルキル、アリールC1-6アルキル、トリ−C1-6
アルキルシリルおよびC2-6アルケニルがある。
【0033】 ヒドロキシに対する特定の種類の保護基としては、C1-12アルキル、C2-6
ルケニル、C1-6アルカノイル、C1-6アルコキシカルボニル、C2-6アルケニル
オキシカルボニル、アリールC1-6アルコキシカルボニル、トリ−C1-6アルキル
シリルおよびアリールC1-6アルキルがある。
【0034】 アミノに対する特定の種類の保護基としては、ホルミル、アリールC1-6アル
キル、C1-6アルコキシカルボニル、C2-6アルケニルオキシカルボニル、アリー
ルC1-6アルコキシカルボニル、トリ−C1-6アルキルシリル、アルキリデンおよ
びベンジリデン基がある。
【0035】 カルボキシ、ヒドロキシおよびアミノ保護基の除去のための適当な方法には、
例えば、−ニトロベンジルオキシカルボニルのような基に対する酸−、塩基−
、金属−または酵素−触媒による加水分解、o−ニトロベンジルオキシカルボニ
ルのような基に対する水素化および光分解、がある。
【0036】 Rが水素である式Iの化合物は、Rが水素以外の基である式Iの化合物に変換
することができる。例えばこのような変換は、適当なアルキル化剤を用いるアル
キル化または還元アミノ化の一般に行われている方法より成る。例えばイソプロ
ピル基は、Rが水素である式Iの化合物を、水素化ホウ素ナトリウムまたは水素
化シアノホウ素ナトリウムのような還元剤の存在においてアセトンと反応させる
ことによって製造することができる。2−メチルプロピル基は、Rが水素である
式Iの化合物を、水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化シアノホウ素ナトリウム
のような還元剤の存在においてイソブチル酸と反応させることによって製造する
ことができる。
【0037】 このように、もう一つの態様においては、本発明は、アルキル化剤との反応ま
たは還元アミノ化によって、Rが水素である式Iの化合物からRが水素ではない
、特にRがC1-10アルキルである式Iの化合物を製造する方法を提供する。
【0038】 式Iの化合物の薬学的に受容できる塩は、例えば遊離塩基および酸から、いず
れかの一般法で製造することができる。生体内で加水分解することができるエス
テル、アミドおよびカルバメートは、いずれかの一般法で製造することができる
【0039】 式IIIおよびIVの化合物の間の反応は、一般法で実施される。典型的にはこの
反応は、有機溶媒、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドまたは
テトラヒドロフランのような無水非プロトン性溶媒、中で起こる。この反応は、
一般に、ヨウ化物塩、例えばヨウ化カリウム、のような触媒の存在において実施
され、一般に周囲温度または高温、例えば0〜100℃、さらに好ましくは40
〜80℃、で実施される。
【0040】 式IIIの化合物において、Lは、ハロ、例えばクロロ、ヨードまたはブロモ;
またはトシレート、例えばp−トルエンスルホニルオキシまたはメタンスルホニ
ルオキシ;のような通常の脱離基である。
【0041】 式IIIの化合物において、脱離基Lはまた、オキソ(=O)を表して、4−オ
キソベンゾピラン環系を形成することもできる。このような化合物は、還元アミ
ノ化のための通常の条件下で式IVの化合物と反応させることができる。適当な条
件としては、水素および水素化触媒(例えば炭素上パラジウム)、または亜鉛お
よび塩酸、または水素化シアノホウ素ナトリウム、または水素化トリアセトキシ
ホウ素ナトリウム、または水素化ホウ素ナトリウム、鉄ペンタカルボニルおよび
アルコール性水酸化カリウム、またはボランおよびピリジンまたはギ酸、のよう
な還元剤の存在、がある。反応は好ましくは、アルコール、例えばメタノールま
たはエタノール、のような適当な溶媒の存在において、そして0〜50℃の範囲
の温度、好ましくは室温またはその近辺、で実施される。
【0042】 式IIIの化合物は、公知であるか、または当技術分野に習熟した有機化学者に
は公知の一般法で製造することができる。一つの便利な方法は、相当する4−ヒ
ドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピランを式IIIの化合物に変換するこ
と;例えばピリジンの存在において塩化チオニルで処理することによってLがク
ロロである式IIIの化合物を製造すること、である。
【0043】 QがRに変換することができる保護基である式Vの化合物は、いずれかの標準
法で脱保護することができる。いずれの適当なN−保護基でも使用することがで
き、そして一般法で脱保護することができる。好ましくは、Qは、C1-6アルコ
キシカルボニルであり、このような化合物は、例えば水素化アルミニウムリチウ
ムのような還元剤で処理することによって、Rがメチルである式Iの化合物に変
換することができる。特定の式Vの化合物はまた、式Iの化合物の生体内で加水
分解することができるアミドまたはカルバメートでもある。
【0044】 本明細書中で上述したように、本発明の化合物は、3,4−ジヒドロ−2H−
ベンゾピラン環系の4−位にキラル中心を有し、本発明は、ラセミ化合物および
個々のエナンチオマーを包含する。式Iの化合物のエナンチオマーは、ラセミ化
合物の分割による一般法で製造することができる。別の方法によれば、式Iの化
合物のエナンチオマーは、キラル出発物質を用いて始めるラセミ化合物に類似の
方法で製造することができる。さらに別の方法によれば、例えば式III、または
相当するヒドロキシ化合物の、または式Vの、化学中間体を分割し、その後反応
させて、キラリティーを壊すことなく式Iの化合物を形成させることができる。 下記の生物学的試験法、結果および実施例は、本発明を具体的に説明するため
に役立つ。
【0045】 生物学的試験法 モルモットの肝臓膜への3H−エモパミル結合: [3H]−エモパミル結合部位での結合を、Zech,C.、Staudinger R.、Muehlb
acher,J.および Glossmann,H.Novel sites for phenylalkylamines:charac terisation of a sodium-sensitive drug receptor with (-)-3H-emopamil. Eu
r.J.Pharm.208:119-130、1991 によって記載された方法の変法によって決定
した。
【0046】 モルモットの肝臓膜調製: オスのモルモットを、ドライアイスでCO2窒息死させた。肝臓を急いで切除
して、秤量し、そして10mMヘペス、1mMトリス塩基−EDTA、250mMスク
ロース、を含有する膜調製緩衝剤、pH7.4中ですすいだ。その後この肝臓を
細かく刻んで、氷上の3ストロークで、電動のテフロン(R)−ガラスホモジナイ
ザーを用いて10倍の体積中にホモジネートさせた。このホモジネートを4℃で
5分間、SS34ローター中で1000×gで遠心分離した。上澄みを4層のガ
ーゼを通して濾過してから、4℃で10分間8000×gで遠心分離した。この
得られた上澄みを4℃で15分間40,000×gで遠心分離した。得られたペ
レットを、検定緩衝剤中に再懸濁させて、4℃で15分間40,000×gで再
度遠心分離した。このペレットを検定緩衝剤(原湿量に関して2.5倍)中に再
懸濁させて、テフロン(R)−ガラスホモジナイザーを用いて1ストロークでホモ
ジネートさせた。1mLづつのアリコ−トを−70℃で貯蔵した。
【0047】 検定反応混合物: 検定緩衝剤:10mMトリス−HCl、0.1mMフェニルメチルスルホニルフル
オリド、0.2%ウシ血清アルブミン、pH7.4、4℃。 放射性リガンド:0.96nM(−)−3H−エモパミル(Amersham社)。 モルモット肝臓膜:40mg/mL原湿量。 化合物:1〜300nM。 全体積:500μL。
【0048】 この混合物を37℃で60分間インキュベートした。インキュベーションは、
少なくとも120分間0.3%ポリエチレンイミン(PEI)中に浸漬し、10m
Mトリス−HCl、10mM MgCl2、0.2%BSAを含有する洗浄用緩衝剤、
pH7.4、25℃、5mLで3回洗浄したウァットマンGF/Cフィルター上で
ブランデル・セル・ハーベスターを使用して濾過することによって停止させた。
特異的結合は、10μMエモパミルを用いて規定された。一般に本発明の化合物
は、この試験においては300nMより低いIC50で[3H]−エモパミル結合部
位に結合した。
【0049】 ラットの大脳皮質膜への3H−D−888結合 3H−D−888結合を、Reynolds,I.J.、Snowman,A.M.および Synder,S
.H.(−)−[3H]Desmethoxyverapamil labels multiple calcium channel m
odular receptors in brain and skeletal muscle membranes:differentiation
by temperature and dihydropyridines.J.Pharmacol.Exp.Ther.237:第3
号,731-738,1986 の変法によって決定した。
【0050】 ラットの大脳皮質膜調製 オスのスプラーグ−ドーリーラットを断頭によって犠牲にして、脳を急いで切
除した。小脳および脳幹を除去して、捨てた;残りの脳を320mMスクロース中
ですすいだ。次にこの脳を、氷上で電動のテフロン(R)−ガラスホモジナイザー
を用いて10倍の体積の320mMスクロース中に10ストロークし、ホモジナイ
ズさせた。このホモジネートを4℃で10分間、SS−34ローター中で100
0×gで回転させた。次に上清を20分間29,000×gで回転させた。得ら
れたペレットを、膜緩衝剤[5mMへぺス、0.2%BSA、pH7.4]中に再懸
濁させて、最終濃度60mg原湿量/mLとした。
【0051】 検定反応混合物: 検定緩衝剤:50mMへぺス、0.2%BSA、pH7.4 放射性リガンド:1ηM 3H−D888(Amersham) ラットの皮質膜:6mg/mL原湿量 化合物:0.3〜100μM 全体積:1000μL
【0052】 この混合物を25℃で60分間インキュベートした。検定は、少なくとも12
0分間0.3%ポリエチレンアミン(PEI)中に浸漬し、20mMへぺス、20m
M MgCl2を含有する洗浄用緩衝剤、pH7.4、5mLで3回洗浄したウァット
マンGF/Cフィルター上でブランデル・セル・ハーベスターを使用して濾過す
ることによって停止させた。特異的結合を、10μMメトキシベラパミル(D−
600)を用いて測定した。この検定は、L型電位感受性カルシウムチャンネル
に対する化合物の試験管内選択性を決定するために使用され、すなわち3H−D
888結合部位に対する高い親和性は、選択性の欠如を示すであろう。
【0053】 アレチネズミの脳虚血の全モデル 体重60〜70グラムのオスのスナネズミ(チャールス・リバー)をこの実験
に使用した。これらを、食物[プリナ・ロデント固形飼料]および水を任意に得
ることができる個々の檻の中に収容した。この動物の部屋は、23±2℃に保持
し、そして自動的な12時間の光サイクルにした。 これらのアレチネズミを外科手術室に運んで、手術の45分前に試験薬剤また
はベヒクルを腹腔内に投与した。薬剤は、体積5mL/kg(腹腔内)を投与した。
ベヒクルは、一般に、必要ならばpHを調整するためにリン酸ナトリウムを加え
た、食塩水である。投与の45分後にアレチネズミにハロタン(3.3%)で麻
酔をかけたが、このハロタンは、顔面マスクを通して酸素(1.5L/M)とと
もに送達した。アレチネズミに麻酔をかけた後、ハロタンは、酸素とともに1.
5〜2%の維持水準を続けた。首の腹側の表面を剃り、アルコールで清浄した。
手術手順を、37℃にセットしたサーモスタットで制御した加熱パッド上で実施
した。切開を首で行い、頚動脈を周囲の組織から切り離して、5cmの長さのシラ
スチック(Silastic)の管を用いて分離した。両方の動脈を分離したとき、これ
らを微細動脈?クリップ[ロボズ・インストルメンツ]で締めた。動脈を目で見
て検査して、血流が止まったことを決定した。5分後に、クリップを動脈から静
かに取り除くと、血流が再開した。偽の対照群を、全く同じに処理したが、頚動
脈閉鎖は行わなかった。切開を縫合して閉じて、アレチネズミから麻酔マスクを
除去し、別の加熱パッド上に置いて麻酔から回復させた。それらが正常な反射運
動を回復し、歩き回り始めたら、それらに再び試験化合物を投与して、その自分
の檻に戻した。このことは、手術の終了後ほぼ5分で起きる。
【0054】 虚血後24時間でアレチネズミを、サン・ディエゴ・インストルメンツからの
フォトビーム・アクティビティー・システムを使用して自然歩行活動に対して試
験した。これらを個々に、寸法27.5cm×27.5cm×15cm深さのプレキシグ
ラス室に置いた。これらの室を光電セルによって囲んで、ビームが遮断される度
に1カウントを記録した。各アレチネズミを2時間試験して、累積カウントを3
0、60、90、および120分で記録した。各群について平均カウントを記録
して、試験後に薬剤投与群を対照としてANOVAおよび Bonferroni を用いた
ものと比較した。各アレチネズミを試験した後、それをその自分の檻に戻した。
このとき、アレチネズミの正常な行動からの何らかの変化についても観察した。
【0055】 次の2日間は、特定の試験を実施しなかったが、アレチネズミを、何らかの異
常な行動または明らかな神経学的症状(すなわち運動失調、痙攣、常同性行動)
について1日に2から3回観察した。虚血の4日後に、アレチネズミを断頭によ
って犠牲にして、それらの脳を取り出し、10%緩衝ホルマリン中に保存した。
脳を取り出し、固定して、ヘマトキシリンおよびエオシンで染色した。光学顕微
鏡下で、海馬領域を観察して、CA1サブ領域への損傷について段階付けした:
0から4までの尺度、0は、損傷無しを表し、そして4は、広汎的に損傷してい
ることを表す。
【0056】 ラットにおける一過性の限局性(focal)虚血 この方法は、事実上、Lin,T-N.、He,Y.Y.、Wu,G.、Khan,M.および Hsu,
C.Y.Effect of brain edema on infarct volume in a focal model cerebral i
schaemia model in rats.Stroke 24:117-121、1993 に記載されたとおりに実
施した。このモデルは、一般に臨床状況に関連していると考えられる。オスのロ
ング−エバンスラット250〜350gを使用した。限局性虚血を確立するため
の手術を、100mg/kgケタミンおよび5mg/kg筋肉内キシラジンを使用して誘
発した麻酔下で実施した。直腸温度を監視して、37.0±0.5℃に保った。右
中大脳動脈(MCA)を、顕微鏡手術技術を使用して露出させた。MCA幹を嗅
脳溝のすぐ上で10〜0縫合糸で結紮した。血流の完全な中断は、手術用顕微鏡
下で確立した。次に両方の総頚動脈を、非外傷性動脈瘤クリップを使用して閉塞
させた。予め決定した虚血期間(45分)の後、血流をすべての3つの動脈で回
復させた。閉塞後24時間でラットを、ケタミン麻酔下で200mLの0.9%N
aClを用いた心臓内灌流によって殺した。脳を取り出し、2%塩化トリフェニ
ルテトラゾリウムで処理して、脳梗塞領域を確認し、定量した。化合物を4時間
の静脈内注入によって投与した。
【0057】 下記の実施例は、本発明を具体的に説明しようとするものであって、本発明を
限定するものではない。他に説明しないかぎり実施例においては:− (i) 濃縮は、真空で回転蒸発器によって実施した; (ii) 操作は、周囲温度(これは、18−26℃の範囲内である)、窒素雰囲
気下で実施した; (iii) カラムクロマトグラフィー(フラッシュ処理による)は、メルク・キー
ゼルゲルシリカ(商品番号9385)上で実施した; (iv) 収量は、具体的説明のためにのみ示し、必ずしも達成できる最大値では
ない;
【0058】 (v) 式Iの最終生成物の構造は、一般に、NMRおよび質量スペクトル技術
によって確立した{プロトン磁気共鳴スペクトルは、他に説明しないかぎりDM
SO−d6中で、場の強度300MHzで操作するバリアン・ジェミニ2000スペ
クトロメーターを使用して決定し;化学シフトは、内標準としてのテトラメチル
シランから低磁場側へのパーツ・パー・ミリオン(δスケール)で報告し、そし
てピークの多重度は、次のように示した:s,一重線;bs,広幅一重線;d,
二重線;ABまたはdd,二重線の二重線;t,三重線;dt,三重線の二重線
;m,多重線;bm,広幅多重線;高速原子衝突(FAB)質量スペクトルのデ
ータは、エレクトロスプレー中で作動するプラットホームスペクトロメーター[
マイクロマスによって供給された]を使用して得て、そして適当な場合には、陽
イオンデータまたは陰イオンデータのいずれかを集めて、本出願においては(M
+H)+を示す;
【0059】 (vi) 中間体は、一般には十分には特性決定されず、純度は、一般に質量スペ
クトル(MS)またはNMR分析を評価した;そして (vii) ここでは、下記の省略形(本明細書中で上でも使用した)を使用するで
あろう: DMFは、N,N−ジメチルホルムアミドであり; DMSOは、ジメチルスルホキシドであり; CDCl3は、重水素化クロロホルムであり; m/sは、質量スペクトロスコピーであり; THFは、テトラヒドロフランであり; DCMは、ジクロロメタンであり;そして NMPは、N−メチルピロリドンである。
【0060】
【実施例】
実施例1: 1−メチル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)ホモピ
ペラジン 4−クロロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピランの製法は、以下のとおり
であった。無水硫酸カルシウム(8メッシュ)で保護した冷却器、添加ロートお
よび磁気攪拌棒を装備した100mL三ツ口フラスコに、乾燥ジエチルエーテル(
40mL)中の4−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン(2.1g
、13.78ミリモル)を装入した。ピリジン(0.3mL)を加えた。次にエーテ
ル(15mL)中の塩化チオニル(5.5mL、74.4ミリモル)の溶液を10分で
滴加して、攪拌を一晩続けた。その後この反応混合物を氷水(50g)中にそそ
ぎ、エーテル(100mL)で希釈した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、硫
酸ナトリウムで乾燥させた。濾過して、回転蒸発器および35℃の水浴を使用し
て真空で溶媒を除去して、黄色油状物(2.98g)を得た、tlc(薄層クロ
マトグラフィー)(シリカゲル、9:1 ヘキサン:酢酸エチル)によって均一
、Rf 0.56;1H nmr δ 2.23-2.31(m,1H)、2.41-2.51(m,1H)、4.28-4.34(m,1H
)、4.41-4.49(m,1H)、5.21-5.23(1H)、6.80-6.83(d,1H)、6.87-6.92(t,1H)、
7.16-7.21(t,1H)、7.25-7.29(d,1H)。この物質を、それ以上精製することなく
使用した。
【0061】 冷却器および磁気攪拌棒を装備し、窒素雰囲気下の50mL三ツ口フラスコに、
DMAC(10mL)中のN−メチルホモピペラジン(2.8mL、22ミリモル)
の溶液を装入した。ヨウ化カリウム(0.4g)を加え、続いてDMAC(10m
L)中の4−クロロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン(1.76g、10
.47ミリモル)の溶液を1分以内にピペットによって加えた。次にこの溶液を
20時間65℃に加熱し、冷却し、水(100mL)中に注いで、酢酸エチルで数
回抽出し、これをブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過し、溶
媒を蒸発させて、褐色油状物(1.90g)を得た。これを、クーゲルロール(k
ugelrohr)を使用して蒸留して、標題化合物を油状物(1.01g)として得た、
沸点(空気浴温度)25ミリトルで105〜115℃;tlc(シリカゲル、8
9:10:1 CH2Cl2:CH3OH:NH4OH)によって均一、Rf 0.57;1H
nmr δ 3.98-4.12(m,2H)、4.33-4.38(m,1H)、6.74-6.77(d,1H)、6.86-6.91(
t,1H)、7.07-7.12(t,1H)、7.59-7.61(d,1H)。
【0062】 エタノール性HCl中の上記塩基の溶液をエーテルで曇り点まで処理して、周
囲温度に放置した。得られた白色固体を濾過によって集めて、45℃、150ミ
リトルで乾燥ピストル(pistol)中で乾燥させて、標題化合物の二塩酸塩を得た
;融点206〜208℃。分析;C15222O・2HCl・0.25H2Oに対
する計算値:C、55.64;H、7.63;N、8.65。実測値:C、55.4
8;H、7.56;N、8.44。
【0063】 実施例2: N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)ホモピペラジン 冷却器および磁気攪拌棒を装備し、窒素雰囲気下の100mL三ツ口フラスコに
、DMAC(30mL)中のホモピペラジン(6.74g、66.9ミリモル)の溶
液を装入した。ヨウ化カリウム(500mg)を加え、続いてDMAC(20mL)
中の1−クロロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン(2.25g、13.3
8ミリモル)の溶液をピペットによって加えた。次にこの溶液を週末中、油浴中
で65℃に加熱した。この反応混合物を水と酢酸エチルとの間に分配させ、ブラ
インで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過し、溶媒を蒸発させて、褐色
油状物(2.5g)を得た。クーゲルロール蒸留によって、標題化合物を黄色油
状物(2.14g)として得た、沸点(空気浴温度)30ミリトルで100〜1
10℃;シリカゲル上のtlc分析(CH2Cl2:CH3OH:NH4OH、89
:10:1)は、単一成分を示した、Rf 0.40;1H nmr δ 1.65-1.78(m,2H)、1
.99-2.06(m,2H)、2.61-2.98(m,8H)、4.01-4.12(m,2H)、4.31-4.38(m,1H)、6
.75-6.78(d,1H)、6.86-6.91(t,1H)、7.08-7.13(t,1H)、7.60-7.62(d,1H)。
分析;C14202O・0.15H2Oに対する計算値:C、71.54;H、8.
70;N、11.91。実測値:C、71.44;H、8.63;N、11.69。
【0064】 実施例3: S(+)N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)ホモピペラ
ジン 実施例2におけるようにして製造したラセミ物質に、90:10:1 ヘキサ
ン:エタノール:ジエチルアミン溶媒系を使用する分取キラル・パック(Chiral
Pak)AD HPLC分割を行ったとき溶出する最初の物質としてS(+)N−(
3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)ホモピペラジンを得た。エ
ナンチオマー純度は、ヘキサン:エタノール:ジエチルアミン(90:5:.0
5,v/v)および230nmでの検出を使用して分析規模で決定した。このエナ
ンチオマーを含有する溶液を、回転蒸発器を使用して濃縮して、標題化合物(0
.768g)を得た、[α]D 22+59°(c=0.71、メタノール);>98%e
e。
【0065】 実施例4: S(+)1−メチル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)
ホモピペラジン S(+)N−カルボエトキシ−N′−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン
−4−イル)ホモピペラジンの製法は、以下のとおりであった。窒素雰囲気下で
コンデンサー、添加ロートおよび磁気攪拌棒を装備した乾燥した250mL三ツ口
フラスコに、S(+)N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)
ホモピペラジン(3.15g、13.58ミリモル)および塩化メチレン(30mL
)を装入した。トリエチルアミン(2.5mL、17.9ミリモル)を加えて、フラ
スコをドライアイス/アセトン浴中で冷却した。塩化メチレン(10mL)中のク
ロロギ酸エチル、1.6mL(16.7ミリモル)を滴加して、混合物をゆっくり周
囲温度まで温めた。一晩攪拌した後、フラスコの内容物を水と塩化メチレンとの
間に分画させ、有機相をブラインで洗浄し、溶液を硫酸マグネシウムで乾燥させ
た。濾過し、溶媒を除去して、琥珀色油状物(3.8g)を得た、tlc(シリ
カゲル、酢酸エチル)によれば事実上均一、Rf 0.66。この物質を、それ以上精
製することなく使用した。
【0066】 コンデンサー、添加ロートおよび磁気攪拌棒を装備した乾燥した100mL三ツ
口フラスコに、窒素雰囲気下で水素化アルミニウムリチウム(1.05g、27.
67ミリモル)および乾燥THF(30mL)を装入した。THF(20mL)中の
S(+)N−カルボエトキシ−N′−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−
4−イル)ホモピペラジン(3.8g、12.5ミリモル)を滴加して、溶液を2
.5時間加熱して還流させ、周囲温度まで冷却した。飽和硫酸ナトリウム(25m
L)を、反応の制御を保持する速度で滴加し、フラスコの内容物を、珪藻土を通
して濾過し、溶媒を真空で除去した。残留物を水とエーテルとの間に分配させ、
エーテルを硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過し、溶媒を真空で除去して、油
状物(2.86g)を得た。これを、クーゲルロール蒸留して、標題化合物(2.
53g)を得た、沸点(空気浴温度)50ミリトルで120〜130℃;tlc
(シリカゲル、CH3OH:CH2Cl2:NH4OH 10:89:1)によって
事実上均一、Rf 0.42;[α]D 22+57.2°(c=1.03、メタノール)。
【0067】 攪拌したエタノール(10mL)中の上記塩基(2.52g)の溶液に、エーテ
ル(60mL)中のマレイン酸(2.98g)の分散物をピペットによって加えた
。この添加が完了すると、白色沈殿が形成された。この固体を濾過によって集め
、一晩乾燥ピストル(pistol)(50℃、125ミリトル)中で乾燥させて、標
題化合物の二マレイン酸塩(4.72g)を得た、融点90.5〜91℃;1H-nmr
(300MHz、CD3OD)δ 4.01-4.18(m,2H)、4.29-4.35(m,1H)、6.28(s,4H,CH=C
H マレイン酸)、6.72-6.75(d,1H)、6.86-6.92(t,1H)、7.07-7.12(t,1H)、7.5
7-7.60(d,1H):分析;C15222O・2C444に対する計算値:C、57.
72;H、6.32;N、5.85。実測値:C、57.68;H、6.61;N、
5.74。
【0068】 実施例5: R(−)N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)ホモピペラジ
ン 実施例2におけるようにして製造したラセミ物質に、90:10:1 ヘキサ
ン:エタノール:ジエチルアミン溶媒系を使用する分取キラル・パック(Chiral
Pak)AD HPLC分割を行ったとき溶出する二番目の物質としてR(−)N−
(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)ホモピペラジンを得た。
エナンチオマー純度は、ヘキサン:エタノール:ジエチルアミン(90:5:0
.5、v/v)および230nmでの検出を使用して分析規模で決定した。このエ
ナンチオマーを含有する溶液を、回転蒸発器を使用して濃縮して、標題化合物(
0.74g)を得た、[α]D 22−57°(c=0.625、メタノール);>98
%ee。
【0069】 実施例6: R(−)1−メチル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)
ホモピペラジン R(−)N−カルボエトキシ−N′−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン
−4−イル)ホモピペラジンの製法は、以下のとおりであった。窒素雰囲気下で
冷却器、添加ロートおよび磁気攪拌棒を装備した乾燥した250mL三ツ口フラス
コに、R(−)N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)ホモピ
ペラジン(3.15g、13.58ミリモル)および塩化メチレン(30mL)を装
入した。トリエチルアミン(2.5mL、17.9ミリモル)を加えて、フラスコを
ドライアイス/アセトン浴中で冷却した。塩化メチレン(15mL)中のクロロギ
酸エチル(1.6mL、16.7ミリモル)を10分かけて滴加し、混合物を室温ま
で温めて、一晩攪拌した。フラスコの内容物を水と塩化メチレンとの間に分配さ
せ、有機相を飽和重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄して、溶液を硫酸マグネシ
ウムで乾燥させた。濾過し、溶媒を除去して、琥珀色油状物(3.3g)を得た
、tlc(シリカゲル、酢酸エチル)によって事実上均一、Rf 0.70。この物質
を、それ以上精製することなく使用した。
【0070】 コンデンサー、添加ロートおよび磁気攪拌棒を装備した乾燥した100mL三ツ
口フラスコに、窒素雰囲気下で水素化アルミニウムリチウム(1.05g、27.
67ミリモル)および乾燥THF(20mL)を装入した。THF(20mL)中の
R(−)N−カルボエトキシ−N′−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−
4−イル)ホモピペラジン(3.3g、10.86ミリモル)を滴加して、溶液を
2時間加熱して還流させ、周囲温度まで冷却した。水と酢酸エチルとの間に分配
させたアリコートのtlc分析(シリカゲル、CH3OH:CH2Cl2:NH4
H 10:89:1)は、主成分がRf 0.47を有し、そして出発物質のカルバメー
トが存在しないことを示した。次に飽和硫酸ナトリウム(25mL)を、反応の制
御を保持する速度で滴加し、フラスコの内容物を、珪藻土を通して濾過し、溶媒
を真空で除去した。残留物を水とエーテルとの間に分配させ、エーテルを硫酸マ
グネシウムで乾燥させた。濾過し、溶媒を真空で除去して、油状物(2.7g)
を得た。これを、クーゲルロール蒸留して、標題化合物(2.29g)を得た、
沸点(空気浴温度)100ミリトルで115〜125℃;1H nmr δ 2.37(s,3H
)、4.08-4.11(m,2H)、4.32-4.39(m,1H)、6.75-6.78(d,1H)、6.86-6.92(t,1H
)、7.08-7.13(t,1H)、7.60-7.62(d,1H);[α]D 22−50.8°(c=0.61、
メタノール)。
【0071】 攪拌したエタノール(10mL)中の上記塩基(2.28g、9.26ミリモル)
の溶液に、エーテル(60mL)中のマレイン酸(2.98g)の分散物をピペッ
トによって加え、続いてエーテル(10mL)を加えた。この添加が完了すると、
白色沈殿が形成された。この固体を濾過によって集め、一晩乾燥ピストル(pist
ol)(50℃、125ミリトル)中で乾燥させて、標題化合物の二マレイン酸塩
(4.28g)を得た、融点96.5〜97℃;1H-nmr(300MHz、CD3OD)δ 1.95
-2.08(m,4H)、2.86-2.94(m,7H)、3.30-3.31(m,2H)、3.45-3.35(m,2H)、4.06
-4.09(m,2H)、4.29-4.34(m,1H)、6.28(s,4H,CH=CH マレイン酸)、6.72-6.75
(d,1H)、6.87-6.92(t,1H)、7.07-7.11(t,1H)、7.56-7.59(d,1H):分析:C1 5222O・2C444に対する計算値:C、57.72;H、6.32;N、
5.85。実測値:C、57.26;H、6.49;N、5.61。
【0072】 実施例7: S(+)N−イソプロピル−N′−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4
−イル)ホモピペラジン 窒素雰囲気下の50mL三ツ口フラスコに、逐次、THF(7mL)中のS(+)N
−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)ホモピペラジン(0.2
5g;1.08ミリモル)、メタノール(3.5mL)およびアセトン(1.1mL、
15ミリモル)を装入した。この攪拌した溶液に、水素化シアノホウ素ナトリウ
ム(0.10g、1.62ミリモル)を固体として加え、続いて酢酸(0.08mL
;1.4ミリモル)を加えた。周囲温度で1時間攪拌した後、アリコートのtl
c分析(シリカゲル、9:1 CHCl3:CH3OH)は、出発物質のアミン(
Rf 0.05)が存在しないことおよびRf 0.27を有する単一成分が存在す
ることを表した。その後フラスコの内容物を真空で濃縮した。残留物を重炭酸ナ
トリウム水溶液で処理し、酢酸エチルで数回抽出した後、これを硫酸ナトリウム
で乾燥させた。濾過し、溶媒を真空で除去して、油状物(0.32g)を得て、
これをクーゲルロール蒸留して、標題化合物(0.26g)を得た、沸点(空気
浴温度)140ミリトルで142〜146℃;tlc(同)、Rf 0.27;1H nmr
δ 1.02-1.05(6H)、4.01-4.10(m,2H)、4.32-4.38(m,1H)、6.74-6.77(d,1H)、
6.83-6.91(t,1H)、7.04-7.13(t,1H)、7.57-7.62(d,1H)。[α]D 22+45°(
c=0.58、メタノール)。分析;C17262Oに対する計算値:C、74.
41;H、9.55;N、10.21。実測値:C、74.31;H、9.58;N
、10.07。
【0073】 実施例8: R(−)N−イソプロピル−N′−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4
−イル)ホモピペラジン 窒素雰囲気下の50mL三ツ口フラスコに、逐次、THF(7mL)中のR(−)N
−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)ホモピペラジン(0.2
5g;1.08ミリモル)、メタノール(3.5mL)およびアセトン(1.1mL、
15ミリモル)を装入した。この攪拌した溶液に、水素化シアノホウ素ナトリウ
ム(0.10gm、1.6ミリモル)を固体として加え、続いて酢酸(0.08mL、
1.4ミリモル)を加えた。周囲温度で1時間攪拌した後、アリコートのtlc
分析(シリカゲル、9:1 CHCl3:CH3OH)は、出発物質のアミン(R
f 0.05)が存在しないことおよびRf 0.21を有する単一成分が存在する
ことを表した。その後フラスコの内容物を真空で濃縮した。残留物を重炭酸ナト
リウム水溶液で処理し、酢酸エチルで数回抽出した後、これを硫酸ナトリウムで
乾燥させた。濾過し、溶媒を真空で除去して、油状物(0.32g)を得て、こ
れをクーゲルロール蒸留して、標題化合物(0.27g)を得た、沸点(空気浴
温度)150ミリトルで141〜147℃;1H nmr δ 1.01-1.07(6H)、3.99-4.
10(m,2H)、4.32-4.38(m,1H)、6.75-6.77(d,1H)、6.91-6.95(t,1H)、7.07-7.
18(t,1H)、7.62-7.65(d,1H)。[α]D 22−45°(c=1.09、メタノール)
。分析;C17262Oに対する計算値:C、74.41;H、9.55;N、1
0.21。実測値:C、74.20;H、9.36;N、10.10。
【0074】 実施例9: N−イソアミル−N′−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)
ホモピペラジン 窒素雰囲気下の100mL三ツ口フラスコに、逐次、THF(40mL)中のN−
(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)ホモピペラジン(1.43
g;6.16ミリモル)、メタノール(20mL)およびイソバレルアルデヒド(
9.2mL、86ミリモル)を装入した。この攪拌した溶液に、水素化シアノホウ
素ナトリウム(0.58gm、9.2ミリモル)を固体として加え、続いて酢酸(
0.46mL、8.01ミリモル)を加えた。1時間後に微細懸濁液が形成された。
周囲温度で22時間攪拌した後、重炭酸ナトリウムおよび酢酸エチルで処理した
アリコートのtlc分析(シリカゲル、酢酸エチル)は、出発物質のアミン(R
f、原点)が存在しないことおよびRf 0.11を有する単一成分が存在するこ
とを表した。その後フラスコの内容物を真空で濃縮した。残留物を重炭酸ナトリ
ウム水溶液で処理し、酢酸エチルで数回抽出した後、これを乾燥させた(MgS
4)。濾過し、溶媒を真空で除去して、黄色油状物(3.31g)を得て、これ
をクーゲルロール蒸留して、標題化合物(1.82g)を得た、沸点(空気浴温
度)60〜70ミリトルで129〜135℃;tlc(同)によって均一;1H n
mr(300MHz、CDCl3)δ 0.88-0.90(d,6H,C(CH3)2)、3.98-4.15(m,2H,ArCHN
,ArOCH)、4.33-4.37(m,1H,ArOCH)。分析;C19302Oに対する計算値:C
、75.45;H、10.00;N、9.26。実測値:C、75.23;H、10
.02;N、9.15
【0075】 12mLのエタノール中の一部(0.63g)をエーテル中のマレイン酸の飽和
溶液24mLで処理し、続いて追加の5mLのエーテルで希釈した。周囲温度で20
時間後に、得られた白色固体を濾過によって集め、エーテルで洗浄し、真空で乾
燥させて、1.03gを得た、融点144.7〜145.4℃。分析;C19302 O・2C444に対する計算値:C、60.66;H、7.16;N、5.24。
実測値:C、60.61;H、7.17;N、5.32。
【0076】 実施例10: N−n−プロピル−N′−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル
)ホモピペラジン 窒素雰囲気下の100mL三ツ口フラスコに、逐次、THF(40mL)中のN−
(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)ホモピペラジン(1.43
g;6.16ミリモル)、メタノール(20mL)およびプロピオンアルデヒド(
6.2mL、86ミリモル)を装入した。この攪拌した溶液に、水素化シアノホウ
素ナトリウム(0.58gm、9.2ミリモル)を固体として加え、続いて酢酸(
0.46mL、8.01ミリモル)を加えた。1時間後に微細懸濁液が形成された。
周囲温度で22時間攪拌した後、重炭酸ナトリウムおよび酢酸エチルで処理した
アリコートのtlc分析(シリカゲル、酢酸エチル)は、出発物質のアミン(R
f、原点)が存在しないことおよびRf 0.08を有する主成分が存在すること
を表した。その後フラスコの内容物を真空で濃縮した。残留物を重炭酸ナトリウ
ム水溶液で処理し、酢酸エチルで数回抽出した後、これを乾燥させた(MgSO 4 )。濾過し、溶媒を真空で除去して、黄色油状物(3.79g)を得て、これを
クーゲルロール蒸留して、標題化合物(1.02g)を得た、沸点(空気浴温度
)60〜70ミリトルで124〜132℃;1H nmr(300MHz、CDCl3) δ 0.88-0
.90(t,3H,CH3)、3.99-4.15(m,2H)、4.32-4.38(m,1H)。
【0077】 13mLのエタノール中の一部(0.66g)をエーテル中のマレイン酸の飽和
溶液26mLで処理し、続いて追加の5mLのエーテルで希釈した。周囲温度で20
時間後に、得られた白色固体を濾過によって集め、エーテルで洗浄し、真空で乾
燥させて、0.88gを得た、融点105.5〜106.2℃。分析;C19302 O・2C444に対する計算値:C、59.28;H、6.77;N、5.53。
実測値:C、58.96;H、6.77;N、5.52。
【0078】 実施例11: N−(3−メチル−2−ブテニル)−N′−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ
ピラン−4−イル)ホモピペラジン 窒素雰囲気下の25mL三ツ口フラスコに、DMF(13mL)中のN−(3,4
−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)ホモピペラジン(1.53g;6.
59ミリモル)および炭酸カリウム(2.19g、15.8ミリモル)を装入して
、攪拌した混合物を0.78mL(6.78ミリモル)の臭化プレニル(prenyl)で
処理した。4時間58℃に加熱した後、混合物を周囲温度で一晩攪拌し、真空濃
縮して、大部分のDMFを除去した。残留物を水で処理し、酢酸エチルで数回抽
出した後、これを乾燥させた(MgSO4)。濾過し、真空で濃縮すると、1.6
3gの淡褐色油状物が残り、これをクーゲルロール蒸留して、標題化合物(1.
21g)を得た、沸点(空気浴温度)70〜80ミリトルで128〜137℃;
tlc分析(シリカゲル、酢酸エチル)は、Rf 0.13を有する単一成分を指
示した;1H nmr(300MHz、CDCl3) δ 1.68(s,3H)、1.74(s,3H)、3.98-4.12(m
,2H)、4.32-4.37(m,1H)、5.24-5.28(t,1H,=CH)。 14mLのエタノール中の一部(0.72g)をエーテル中のマレイン酸の飽和
溶液28mLで処理し、続いて追加の6mLのエーテルで希釈した。周囲温度で20
時間後に、オフホワイトの固体が形成され、付加的な結晶化を引っ掻きによって
促進した。この固体を濾過によって集め、エーテルで洗浄し、真空で乾燥させて
、1.15gを得た、融点135.5〜136.3℃。分析;C19282O・2C 444・0.5H2Oに対する計算値:C、59.88;H、6.89;N、5.1
7。実測値:C、59.90;H、6.88;N、5.28。
【0079】 実施例12: N−(ベンジル)−N′−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル
)ホモピペラジン 窒素雰囲気下の25mL三ツ口フラスコに、DMF(9mL)中のN−(3,4−
ジヒドロ−2H−ベンゾピラン−4−イル)ホモピペラジン(1.09g;4.6
9ミリモル)および炭酸カリウム(1.56g、11.3ミリモル)を装入して、
攪拌した混合物を0.59mL(4.94ミリモル)の臭化ベンジルで処理した。2
時間58℃に加熱した後、シリカゲル(CHCl3:CH3OH 9:1)上のt
lc分析は、出発物質のアミンが存在しないことを指示した。フラスコの内容物
を水に加えると、少量の白色固体が形成され、これを濾過によって除去した。濾
液を酢酸エチルで数回抽出した後、これを乾燥させた(MgSO4)。濾過し、
真空で濃縮すると、0.32gの淡褐色油状物が残り、これをクーゲルロール蒸
留して、標題化合物(0.24g)を得た、沸点(空気浴温度)70〜80ミリ
トルで116〜123℃;tlc分析(シリカゲル、酢酸エチル)は、Rf 0.
53を有する単一成分を指示した;1H nmr(300MHz、CDCl3) δ 3.66(s,2H,Ar
CH2N)、4.01-4.13(m,2H)、4.33-4.38(m,1H)、6.74(d,1H)、6.86-6.91(t,1H)
、7.07-7.12(t,1H)、7.22-7.36(m,5H)、7.54-7.36(d,1H)。
【0080】 実施例13: 製薬技術分野で周知の一般的手順に従って、下記の式Iの化合物を含有する代
表的な薬剤形を製造することができた: (a) 錠剤 成 分 mg/錠 式Iの化合物 50.0 マンニトール、USP 223.75 クロスカルメロースナトリウム(Croscarmellose sodium) 60 とうもろこしデンプン 15.0 ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、USP 2.25 ステアリン酸マグネシウム 3.0
【0081】 (b) カプセル剤 成 分 mg/カプセル 式Iの化合物 10.0 マンニトール、USP 488.5 クロスカルメロースナトリウム(Croscarmellose sodium) 15.0 ステアリン酸マグネシウム 1.5
【0082】 (c) 注射用溶液 静脈内投与用には、5mg/mLの式Iの化合物を等張無菌溶液に溶解させた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 25/16 A61P 25/16 25/28 25/28 31/18 31/18 43/00 111 43/00 111 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 リチャード・アラン・キース アメリカ合衆国デラウェア州19850−5437. ウィルミントン.コンコードパイク1800 (72)発明者 エドワード・ジョン・ワーラーワー アメリカ合衆国デラウェア州19850−5437. ウィルミントン.コンコードパイク1800 (72)発明者 チャールズ・デイヴィッド・マクラーレン アメリカ合衆国デラウェア州19850−5437. ウィルミントン.コンコードパイク1800 Fターム(参考) 4C063 AA01 BB02 CC79 DD36 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 BC54 GA02 GA12 MA01 MA04 NA14 NA15 ZA12 ZA16 ZA20 ZA36 ZC42 ZC55

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 (式中: Rは、水素、C1-10アルキル、C2-8アルケニル、C3-8シクロアルキル、C3- 8 シクロアルキルC1-6アルキル、フェニルC1-6アルキルおよびフェニルから選
    択され; R1は、各々の場合に独立して、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C1 -6 アルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、C1-6アルカノイル、ハロC1-6アルキル、シ
    アノおよびニトロから選択され; mは、4であり; R2は、各々の場合に独立して、水素およびC1-6アルキルから選択され; nは、4である) のいずれかの化合物またはその薬学的に受容できる塩または生体内で加水分解す
    ることができるエステル、アミドまたはカルバメート。
  2. 【請求項2】 RがフェニルC1-6アルキルおよびフェニルから選択され、
    ここでR中のいずれのフェニル環も、未置換であるかまたは、各々の場合に独立
    してヒドロキシ;C1-6アルコキシ、フェニルC1-6アルコキシ、メルカプト、C 1-6 アルキルチオ、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ−(C1-6アルキル)アミ
    ノ、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキルカルバモイル、ジ−C1-6アルキ
    ルカルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、C1-6アルキ
    ルアミノスルホニル、ジ−(C1-6アルキル)アミノスルホニル、ニトロ、シア
    ノ、シアノ−C1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルキル、アミノ−C1-6アルキ
    ル、C1-6アルカノイルアミノ、C1-6アルコキシカルボニルアミノ、C1-6アル
    カノイル、C1-6アルカノイルオキシ、C1-6アルキル、ハロ、トリフルオロメチ
    ルおよびトリフルオロメトキシから選択される1、2、3、4または5個の置換
    基によって置換されている、 請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 RがフェニルC1-6アルキルおよびフェニルから選択され、
    ここでR中のいずれのフェニル環も、未置換であるかまたは、各々の場合に独立
    してヒドロキシ、メトキシ、ベンジルオキシ、メルカプト、メチルチオ、アミノ
    、メチルアミノ、ジメチルアミノ、カルボキシ、カルバモイル、メチルカルバモ
    イル、ジメチルカルバモイル、メチルスルホニル、フェニルスルホニル、メチル
    アミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニル、ニトロ、シアノ、シアノメチル
    、ヒドロキシメチル、アミノエチル、アセトアミド、メトキシカルボニルアミノ
    、アセチル、アセトキシ、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、フル
    オロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから選
    択される1、2、3、4または5個の置換基によって置換されている、 請求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Rが水素、C1-10アルキル、C2-8アルケニル、C3-8シクロ
    アルキル、C3-8シクロアルキルC1-6アルキルおよびフェニルC1-6アルキルか
    ら選択される、請求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Rがメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ
    チル、イソブチル、n−ペンチル、3−メチルブチル、2−エチルヘプチル、ブ
    テン−2−イル、3−メチルブテン−2−イル、シクロプロピル、シクロブチル
    、シクロペンチル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチ
    ルメチル、ベンジル、2−フェネチルおよび3−フェニルプロピルから選択され
    る、請求項4に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Rが水素、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、
    n−ブチル、イソブチル、ブテン−2−イルおよび3−メチルブテン−2−イル
    から選択される、請求項5に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 R1がハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1-6アルキル、
    2-6アルケニル、C1-6−アルコキシ、C1-6アルカノイルおよびハロC1-6アル
    キルから選択される、請求項1に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 R1がヒドロキシ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、プロ
    ピル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブロモ、クロロまたはフルオロ、ホル
    ミル、アセチル、ビニルおよびトリフルオロメチルから選択される、請求項7に
    記載の化合物。
  9. 【請求項9】 式II: 【化2】 (式中、Rは、水素またはC1-4アルキルであり、mは、1であり、そしてR1
    、水素またはC1-6アルコキシである) を有する、請求項1に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 活性成分としての有効量の請求項1〜9のいずれか1項に
    記載の化合物、ならびに薬学的に受容できるキャリヤー、より成る医薬組成物。
  11. 【請求項11】 発作、頭部外傷、一過性脳虚血発作、アルツハイマー病、
    パーキンソン病、糖尿病性ニューロパシー、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症
    またはエイズ関連痴呆の治療または処置のための、請求項10に記載の医薬組成
    物の使用。
  12. 【請求項12】 [3H]−エモパミル結合部位の阻害によって神経疾患を
    治療または予防する方法であって、哺乳類に有効量の請求項1〜11のいずれか
    1項に記載の化合物を投与することより成る方法。
  13. 【請求項13】 [3H]−エモパミル結合部位の阻害によって治療するこ
    とができる疾患用の治療剤または予防剤の製造のための、請求項1〜9のいずれ
    か1項に記載の化合物の使用。
  14. 【請求項14】 [3H]−エモパミル結合部位の阻害によって治療するこ
    とができる疾患を治療または予防する方法であって、哺乳類に有効量の請求項1
    〜9のいずれか1項に記載の化合物を投与することより成る方法。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に受容できる
    塩、生体内で加水分解することができるエステル、アミドまたはカルバメートを
    製造する方法であって: a)式IIIの化合物を式IVの化合物: 【化3】 (式中、R、R1、R2、mおよびnは、請求項1で定義したとおりであり、そし
    てLは、脱離基である)と反応させること;または b)式V: 【化4】 (式中、R1、R2、mおよびnは、請求項1で定義したとおりであり、そしてQ
    は、基Rの保護された形である)の化合物を脱保護すること; (ここでいずれの官能基も保護されている)、続いて: i)いずれかの保護基を除去すること; ii)場合により式Iの化合物を別の式Iの化合物に変換すること; iii)場合により薬学的に受容できる塩または生体内で加水分解することがで
    きるエステル、アミドまたはカルバメートを形成させること、 のいずれかより成る方法。
JP2000592282A 1999-01-05 1999-12-21 1,4−ジアザシクロヘプタン化合物、その製造方法およびその薬剤としての使用 Pending JP2003507323A (ja)

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