JPH0812650A - 縮合複素環化合物、その製造法および剤 - Google Patents

縮合複素環化合物、その製造法および剤

Info

Publication number
JPH0812650A
JPH0812650A JP10338995A JP10338995A JPH0812650A JP H0812650 A JPH0812650 A JP H0812650A JP 10338995 A JP10338995 A JP 10338995A JP 10338995 A JP10338995 A JP 10338995A JP H0812650 A JPH0812650 A JP H0812650A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
optionally halogenated
optionally
alkylamino
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10338995A
Other languages
English (en)
Inventor
Kaneyoshi Katou
金芳 加藤
Yoshihiro Sugiura
義弘 杉浦
Koichi Kato
光一 加藤
Yasuo Nagai
康雄 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP10338995A priority Critical patent/JPH0812650A/ja
Publication of JPH0812650A publication Critical patent/JPH0812650A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗剤を
提供する。 【構成】 【化1】 【効果】本願発明の化合物は、優れたGnRH受容体拮
抗作用を有し、性ホルモン依存性の疾病などの予防、治
療薬として有用である。さらに該化合物は、優れたモノ
アミン類取り込み阻害活性およびカルシウムイオン取り
込み阻害活性をも有し、中枢系疾患の予防、治療薬とし
て有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた性腺刺激ホルモン
放出ホルモン(Gonadotropin releasing hormone; GnR
H)受容体拮抗作用を有する新規縮合複素環化合物、そ
の製造法、該化合物を含有する剤およびその用途に関す
る。本発明の化合物は、さらにカルシウム拮抗作用とモ
ノアミン賦活作用も有するため、急性および慢性の中枢
神経障害あるいは記憶障害などの中枢系疾患の予防、治
療剤としても有用である。
【0002】性腺刺激ホルモン放出ホルモン(Gonadotr
opin releasing hormone; GnRH)は、視床下部で産生さ
れるアミノ酸10個からなるデカペプチドであり、下垂
体前葉に存在すると考えられる受容体を介して黄体形成
ホルモン(Luteinizing hormone:LH)や卵胞刺激ホ
ルモン(Follicle stimulating hormone:FSH)など
の分泌を調節し、その結果、排卵誘発など多岐にわたる
生理活性を表すことが知られている。したがって、これ
らの受容体に対する特異的かつ選択的な拮抗薬あるいは
作動薬は、視床下部から産生されるGnRHのホルモン
作用を調節し、LHやFSHなどの下垂体前葉ホルモン
の分泌を制御することになるため、女性ではエストロゲ
ンの、男性ではテストステロンの分泌が抑制され、性ホ
ルモン依存性疾患に対する予防あるいは治療効果を期待
することができる。 性腺刺激ホルモン放出ホルモン(以下、GnRHと称す
ることもある)が1971年に見いだされて以来、その
アゴニストあるいはアンタゴニスト活性を期待して多く
の類縁体が合成された。例えば、酢酸リュプロレリンは
天然のGnRHよりもGnRH受容体に対する親和性が高
く、代謝も受けにくい化合物である。
【0003】天然型GnRHの20ないし50倍の活性
を有する酢酸リュプロレリンは、反復投与することによ
り、受容体のダウンレギュレーションを起こし、下垂体
において性腺刺激ホルモンの放出、産生を低下させ、例
えば精巣においては性腺刺激ホルモンに対する反応性の
低下を起こし、テストステロンの産生能が去勢レベルま
で低下し、卵巣においてはエストロゲンの産性能が低下
する。その結果、こうしたホルモン依存性の癌、例えば
前立腺癌に対して抗腫瘍活性を示すことが知られてい
る。実際、酢酸リュプロレリンは、前立腺癌、子宮内膜
症状、思春期早発症などの治療薬として臨床で広く用い
られている。また子宮筋腫や乳癌などの治療にも有効性
が認められている。しかしながら、これらのGnRHア
ゴニストはペプチド性で、経口吸収性が悪く、投与形態
が限られてくると共に、投与を開始してから効果が現れ
るまでに一時的にアゴニスト活性が発現し、血中性ステ
ロイドホルモン濃度が上昇し、骨性疼痛などの一過性憎
悪が見られることがある。このような背景から、同様の
治療効果が期待され、しかも上記の副作用がないGnR
H拮抗薬を目指し合成研究が盛んに行われている。この
ようなGnRH拮抗作用を有する化合物としては、GnR
Hの立体構造を考慮した環状ヘキサペプチド誘導体(特
開昭61−191698)や2環性ペプチド誘導体〔ジ
ャーナル オブ メディシナルケミストリー(J. Med.
Chem.)、1993年、第36巻、第3265〜327
3頁〕など多数知られているが、これらはペプチド性で
あることから経口吸収性、生体内での安定性などの問題
点は依然として残されている。
【0004】一方、非ペプチド性のGnRH受容体拮抗
作用を有する化合物の合成も盛んに行われており、特開
昭62−116514には、式
【化18】 〔式中、R1は−NR34のアミン官能基、4−モルホ
リノ、
【化19】 であり、R2は水素、アルコキシ、アルキル、トリフル
オロメチル、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシまたはジア
ルキルアミノであり;R3及びR4は独立して水素、アル
キルまたはヒドロキシ、ハロゲンもしくはアルコキシで
置換されたアルキルであり;mは0または1であり;n
は0、1または2であり;R5はヒドロキシ、アルキ
ル、ハロゲン、カルボキシ、アルコキシカルボニルまた
はヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシもしくはフェニル
で置換されたアルキルであり;R6は水素、アルキル、
カルボキシ、アルコキシカルボニルまたはフェニルであ
り;そしてR7は水素、アルキル、アルコキシカルボニ
ルまたはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、フェノキ
シもしくはアルコキシカルボニルで置換されたアルキル
である。〕で表されるベンゾアゼピン化合物や、またジ
ャーナル オブ メディシナル ケミストリー(J. Me
d. Chem.)1989年、第32巻、第2036〜203
8頁には、式
【化20】 で表される化合物がLHRH(黄体形成ホルモン放出ホ
ルモン)拮抗作用を有することが記載されている。
【0005】一方、脳血管障害あるいは頭部外傷時に
は、興奮性アミノ酸などが引き金となって神経細胞内の
Ca2+(カルシウムイオン)濃度が上昇することが知ら
れている。これに伴ってCa2+ 依存性酵素の活性化など
を介して神経細胞は極度な興奮状態に陥り、その結果生
じる神経細胞死によって症状が憎悪する。上記疾患の治
療のために、神経細胞内Ca2+ 濃度の過剰な上昇を抑え
る目的でジヒドロピリジン系に代表される種々のカルシ
ウム拮抗薬が用いられている。しかしながら、これらの
カルシウム拮抗薬は心臓や血管などの末梢にも作用し、
中枢に対する選択性は高くない。また、中にはフルナリ
ジンのような錐体外路系の副作用を惹起する化合物もあ
る。近年、アルツハイマー病などの神経繊維脱落を伴う
痴呆症において、発症原因のひとつに上げられているβ
−アミロイドタンパクの細胞毒性の発症機序に細胞内カ
ルシウムイオンレベル異常があげられるようになった
〔マーク マットソンら:(Mark P. Mattson etal),
トレンズ イン ニューロサイエンス(Trendsin Neuro
Science)16巻 409頁〕。このような背景のもと
に、中枢選択的なカルシウムイオン拮抗薬が脳神経細胞
内カルシウムイオンのホメオスタシスを正常化すること
で、上記痴呆症の予防・治療に効果が発揮されると考え
られるようになった。WO 92/06172には、中
枢選択性カルシウム拮抗作用を有するピペリジン誘導体
が記載されている。
【0006】一方、U.S.P. 2,759,936には、
【化21】 〔式中、RはC1-6アルキル;XはC2-4アルキレン;B
はジ−低級アルキル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリ
ジノ、N′−アルキルピペラジノ、ピペコリノを示
す。〕で表される化合物が抗けいれん薬として、特開昭
45−9384号公報には、式
【化22】 〔式中、R1およびR2は水素またはC1-4アルキルを示
す。〕で表される化合物が合成中間体として、特開昭5
1−43767号公報には
【化23】 (Aはアルキレン、R5,R6はアルキルまたは窒素原子
と一緒になって5〜7員環);R3,R4はC1-4アルコ
キシを示す。〕で表される化合物が心臓−循環器用薬と
して、
【0007】特開昭61−87654号公報には、式
【化24】 で表される化合物が合成中間体として、特開平4−25
3970号公報には、式
【化25】 〔式中、R1,R2,R3は水素、ヒドロキシ、C1-4アル
キル、C1-4アルコキシ、ハロゲン、CF3、メチレンジ
オキシ;R4は水素、C1-4アルキル;Aは結合、C1-6
アルキレン、アルキリデン;Yが結合のときBはC1-6
アルキレン、アルキリデン;YがO,S,NR5のと
き、BはC2-6アルキレン;XはCH,N;R5は水素、
1-4アルキルを示す。〕で表される化合物が細胞内カ
ルシウム拮抗作用を有する狭心症、心筋梗塞治療薬とし
て記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた性腺
刺激ホルモン放出ホルモン受容体拮抗作用、さらに優れ
たカルシウム拮抗作用およびモノアミン賦活作用を有す
る新規な縮合複素環化合物を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、基本骨格
として
【化26】 を有する化合物につき鋭意検討した結果、上記骨格の
(3+n)位に芳香族基および末端に窒素原子を有する
アルキル基が置換している化合物が優れた性腺刺激ホル
モン放出ホルモン受容体拮抗作用、カルシウム拮抗作用
およびモノアミン賦活作用を併せ持ち、かつ低毒性であ
ることを見出し、これらの知見に基づき本発明を完成し
た。すなわち、本発明は、 (1)一般式
【化27】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環、
Arは置換基を有していてもよい芳香族基、R1および
2はそれぞれ水素原子、アシル基または置換基を有し
ていてもよい炭化水素基、あるいはR1およびR2は隣接
する窒素原子と一緒になって含窒素複素環基、mは1な
いし6の整数、nは1ないし3の整数、
【化28】 窒素原子を示す〕で表される化合物またはその塩、
【0010】(2)置換基を有していてもよいベンゼン
環が、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
コキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
チオ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6アル
キルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキ
シル基、C1-6アルコキシカルボニル基およびC1-7アシ
ルアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有して
いてもよいベンゼン環である前記(1)記載の化合物、 (3)置換基を有していてもよい芳香族基が、ハロゲン
原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロ
ゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニトロ
基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、
モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミ
ノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基
およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし3個
の置換基を有していてもよい(i)C6-14アリール基また
は(ii)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子または硫黄原
子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含む5また
は6員の芳香族複素環基である前記(1)記載の化合
物、
【0011】(4)置換基を有していてもよい炭化水素
基が、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
コキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
チオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル
基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C
1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキ
シカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれ
る1ないし3個の置換基を有していてもよいC1-6アル
キル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シク
ロアルキル、C6-14アリールまたはC7-16アラルキル基
である前記(1)記載の化合物、 (5)含窒素複素環基が、(i)ハロゲン原子、ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルキルチオ基、ニトロ基、シアノ基、
スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6
ルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボ
キシル基、C1-6アルコキシカルボニル基およびC1-7
シルアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有し
ていてもよい炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および
硫黄原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含む
5または6員の含窒素芳香族複素環基、
【0012】(ii)
【化29】 (B環は2個のオキソ基で置換されていてもよく、さら
にハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
シ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ
基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、
アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6
ルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカ
ルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1
ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン環1個
と縮合していてもよく、pは4ないし7の整数を示
す)、(iii)
【化30】 ゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニ
トロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ
基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキル
アミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニ
ル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし
3個の置換基を有していてもよいC6-14アリールまたは
7-16アラルキル基を示す)を示す)、または
【0013】(iv)
【化31】 (D環はハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC
1−6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キルチオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキ
シル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ
−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アル
コキシカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選
ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい(a)ベ
ンゼン環または(b)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子
および硫黄原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子
を含む5または6員の芳香族複素基、Yは−CH2−、
−CO−または−CH(OH)−、sおよびtはそれぞれ
1ないし3の整数を示す)である前記(1)記載の化合
物、 (6)Arがハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キルチオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキ
シル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ
−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アル
コキシカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選
ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニ
ル基である前記(1)記載の化合物、
【0014】(7)R1が水素原子で、R2がハロゲン原
子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニトロ
基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、
モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミ
ノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基
およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし3個
の置換基を有していてもよいC7-16アラルキル基である
前記(1)記載の化合物、 (8)R1およびR2が隣接する窒素原子と一緒になっ
て、
【化32】 (Da環はハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ルチオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシ
ル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−
1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコ
キシカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ば
れる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン
環、Yaは−CH2−または−CO−を示す)を形成して
いる前記(1)記載の化合物、
【化33】
【0015】(11)式
【化34】 〔式中、Lは脱離基、その他の記号は前記(1)記載と
同意義を示す〕で表される化合物またはその塩と式
【化35】 〔式中の記号は前記(1)記載と同意義を示す〕で表さ
れる化合物またはその塩とを反応させることを特徴とす
る式
【化36】 〔式中の記号は前記(1)記載と同意義を示す〕で表さ
れる化合物またはその塩の製造法、
【0016】(12)式
【化37】 〔式中の記号は前記(1)記載と同意義を示す〕で表さ
れる化合物またはその塩を閉環反応に付すことを特徴と
する式
【化38】 〔式中の記号は前記(1)記載と同意義を示す〕で表さ
れる化合物またはその塩の製造法、 (13)前記(1)記載の化合物またはその塩を含有し
てなる性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗剤、 (14)性ホルモン依存性疾病の予防または治療剤であ
る前記(13)記載の性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮
抗剤、 (15)性ホルモン依存性疾病が前立腺癌、子宮癌、乳
癌または下垂体腫瘍である前記(14)記載の拮抗剤、 (16)性ホルモン依存性疾病が前立腺肥大症、子宮内
膜症、子宮筋腫または思春期早発症である前記(14)
記載の拮抗剤、 (17)前記(1)記載の化合物またはその塩を含有し
てなる妊娠調節剤、 (18)避妊用である前記(17)記載の妊娠調節剤、 (19)前記(1)記載の化合物またはその塩を含有し
てなる月経周期調節剤、 (20)置換基を有していてもよいベンゼン環が、ハロ
ゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ヒ
ドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ
基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C
1-6アルコキシカルボニル基、C1-7アシルアミノ基およ
びメチレンジオキシ基から選ばれる1ないし3個の置換
基を有していてもよいベンゼン環である前記(1)記載
の化合物、 (21)置換基を有していてもよい炭化水素基が、ハロ
ゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニ
トロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ
基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキル
アミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニ
ル基、C1-7アシルアミノ基、オキソ基、チオキソ基、
フェニル基、フェニルアミノ基、フェニルオキシ基およ
びメチレンジオキシフェニルオキシ基から選ばれる1な
いし3個の置換基を有していてもよいC1-6アルキル、
2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアル
キル、C6-14アリールまたはC7-16アラルキル基である
前記(1)記載の化合物、および (22)含窒素複素環基が、(i)ハロゲン原子、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン化さ
れていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化されて
いてもよいC1-6アルキルチオ基、ニトロ基、シアノ
基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C
1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カ
ルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基およびC
1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基
を有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、酸素原子
および硫黄原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子
を含む5または6員の含窒素芳香族複素環基、(ii)
【化39】 (B環は1または2個のオキソ基で置換されていてもよ
く、さらにハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ルチオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシ
ル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−
1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコ
キシカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ば
れる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン
環1個と縮合していてもよく、pは4ないし7の整数を
示す)、(iii)
【化40】 ゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニ
トロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ
基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキル
アミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニ
ル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし
3個の置換基を有していてもよいC6-14アリールまたは
7-16アラルキル基、または(c)置換基を有していても
よい複素環基を示す)を示す)、(iv)
【化41】 (D環はハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
コキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
チオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル
基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C
1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキ
シカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれ
る1ないし3個の置換基を有していてもよい(a)ベンゼ
ン環または(b)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子およ
び硫黄原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含
む5または6員の芳香族複素基、Yは−CH2−、−C
O−または−CH(OH)−、sおよびtはそれぞれ1な
いし3の整数を示す)、または(v)
【化42】 (D環はハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ルチオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシ
ル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−
1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコ
キシカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ば
れる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン
環、Yは−CH2−、−CO−または−CH(OH)−を
示す)である前記(1)記載の化合物に関する。
【0017】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよいベンゼン環」とは、例えばハロゲン原
子、ハロゲン化されていてもよいアルキル基、ハロゲン
化されていてもよいアルコキシ基、ハロゲン化されてい
てもよいアルキルチオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ
基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−またはジ−C
1-6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチル
アミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルア
ミノなど)、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボ
ニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニ
ル、ブトキシカルボニルなど)、C1-7アシルアミノ基
(例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオ
ニルアミノ、ブチリルアミノ、ベンゾイルアミノな
ど)、メチレンジオキシ基などで置換されていてもよい
ベンゼン環を表わす。ただし、A環で表される「置換基
を有していてもよいベンゼン環」が有していてもよい置
換基は、上記の置換基のうち、ニトロ基、シアノ基およ
びスルホ基は含まれない。これらの置換基は、ベンゼン
環上の置換可能な位置に置換されていてもよく、その置
換基の数は1ないし3個である。ただし、その置換基数
が2個以上の場合は同一または異なっていてもよい。本
明細書中で用いられる用語「ハロゲン原子」とは、例え
ばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが用いられ、好まし
くは例えばフッ素、塩素などが用いられる。
【0018】本明細書中で用いられる用語「ハロゲン化
されていてもよいアルキル基」とは1ないし3個のハロ
ゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)を有して
いてもよいC1-6アルキル基(例えば、メチル、クロロ
メチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフ
ルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−
トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピ
ル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、
ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、
ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルなど)など
が用いられ、特に1ないし3個のハロゲン原子(例え
ば、フッ素、塩素、臭素など)を有していてもよいC
1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフ
ルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチ
ル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオ
ロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピ
ル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブ
チル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなど)
などが汎用される。
【0019】本明細書中で用いられる用語「ハロゲン化
されていてもよいアルコキシ基」としては、例えばメト
キシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エ
トキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオ
ロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチル
オキシ、ヘキシルオキシなどのC1-6アルコキシ基また
はこれに前記の「ハロゲン原子」が1ないし3個置換し
たものなどが用いられ、好ましくは例えばメトキシ、ジ
フルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、
2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプ
ロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキ
シ、イソブトキシ、sec−ブトキシなどのC1-4アルコキ
シ基またはこれに前記の「ハロゲン原子」が1ないし3
個置換したものなどが用いられる。
【0020】本明細書中で用いられる用語「ハロゲン化
されていてもよいアルキルチオ基」としては、例えばメ
チルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチル
チオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、
ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、ペン
チルチオ、ヘキシルチオなどのC1-6アルキルチオ基ま
たはこれに前記の「ハロゲン原子」が1ないし3個置換
したものなどが用いられ、好ましくは例えばメチルチ
オ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、
エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチル
チオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオなどのC1-4
アルキルチオ基またはこれに前記の「ハロゲン原子」が
1ないし3個置換したものなどが用いられる。本明細書
中で用いられる用語「ハロゲン化されていてもよい」は
「1ないし3個のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩
素、臭素など)を有していてもよい」を表す。
【0021】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよい芳香族基」の「芳香族基」とは、例えば
芳香族炭化水素基、芳香族複素環基などを含む。該「芳
香族炭化水素基」としては、例えば単環式あるいは縮合
多環式芳香族炭化水素を表し、具体的にはフェニル、ナ
フチル、インデニル、アンスリルなどのC6-14アリール
基などが用いられる。特にフェニル基が好ましい。該
「芳香族複素環基」としては、例えば炭素原子以外に窒
素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1種また
は2種、好ましくは1個ないし3個のヘテロ原子を含む
5または6員の単環式芳香族複素環基を示し、この基は
さらにベンゼン環などの芳香族環と縮合して2または3
環式芳香族複素環基を形成しているものも用いられる。
具体的には、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジ
ル、4−ピリジル、2−フリル、3−フリル、4−キノ
リル、8−キノリル、4−イソキノリル、ピラジニル、
2−ピリミジニル、3−ピロリル、2−イミダゾリル、
3−ピリダジニル、3−イソチアゾール、1−インドリ
ル、2−イソインドリルなどの炭素原子以外に窒素原
子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし3個
のヘテロ原子を含む5または6員の単環式芳香族複素環
基またはこれに1個のベンゼン環が縮合した2環式芳香
族複素環基などが用いられる。特に、炭素原子以外に窒
素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし
3個のヘテロ原子を含んでいてもよい5または6員の複
素環基(例えば、2−ピリジル、4−ピリジルなど)な
どが汎用される。該「芳香族基」が有していてもよい置
換基としては、前記「置換基を有していてもよいベンゼ
ン環」が有していてもよい置換基と同様のものが用いら
れる。これらの置換基は、芳香族複素基上の置換可能な
位置に置換されていてもよく、その置換基の数は1ない
し3個である。ただし、その置換基数が2個以上の場合
は同一または異なっていてもよい。
【0022】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」とは、例
えば以下の(1)または(2)で挙げられる基などを表
わす。 (1)鎖状炭化水素基: a) C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)、 b) C2-6アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、イソ
プロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec−ブテニル
など)、 c) C2-6アルキニル基(例えば、プロパルギル、エチニ
ル、ブチニル、1−ヘキシルなど)、 (2)環状炭化水素: a) C3-6シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、
シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルな
ど)、またシクロヘキシルは、C1-4アルキル、C1-4
ルコキシなどで置換されていてもよいベンゼン環と縮合
していてもよい、 b) C6-14アリール基(例えば、フェニル、トリル、キ
シリル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニル、2
−インデニル、2−アンスリルなど)、好ましくは、フ
ェニル基、 c) C7-16アラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチ
ル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−ナフ
チルメチル、2−ナフチルメチル、2−ジフェニルエチ
ル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−
フェニルペンチルなど)、好ましくはベンジル基。
【0023】該「炭化水素基」が有していてもよい置換
基としては、前記「置換基を有していてもよいベンゼン
環」が有していてもよい置換基と同様のもの以外に、オ
キソ基、チオキソ基、フェニル基、フェニルアミノ基、
フェニルオキシ基、メチレンジオキシフェニルアミノ基
などが用いられる。これらの置換基は、炭化水素基上の
置換可能な位置に置換されていてもよく、その置換基の
数は1ないし3個である。ただし、その置換基数が2個
以上の場合は同一または異なっていてもよい。本明細書
中で用いられる用語「アシル基」とは、例えば−CO−
R、−CONH−R、−SO2−R、−CO−OR(R
は置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)などを
表わす。Rで表される「置換基を有していてもよい炭化
水素基」は、前記と同様のものが用いられる。アシル基
の具体例としてはホルミル、アセチル、プロピオニル、
ブチリル、バレリル、アクリロイル、プロピオリル、ベ
ンゾイル、ニコチノイル、メタンスルホニル、エタンス
ルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニルな
どが挙げられる。
【0024】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよい複素環基」の「複素環基」としては、例
えば炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子
から選ばれるヘテロ原子を1ないし3個含む5ないし1
1員の芳香または非芳香族複素環基などが用いられ、具
体的には、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジ
ル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−フリル、3−フ
リル、2−キノリル、4−キノリル、8−キノリル、3
−イソキノリル、4−イソキノリル、ピラジニル、2−
ピリミジニル、3−ピロリル、1−イミダゾリル、2−
イミダゾリル、1−ピラゾリル、2−チアゾリル、4−
チアゾリル、5−チアゾリル、3−イソチアゾリル、4
−イソチアゾリル、3−イソオキサゾリル、3−ピリダ
ジニル、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピ
ロリジニル、2−ピリドン−1−イル、3−ピリドン−
1−イル、1−イミダゾリジニル、2−イミダゾリジニ
ル、3−イミダゾリジニル、ピペリジノ、2−ピペリジ
ル、3−ピペリジル、4−ピペリジル、2−モルホリニ
ル、3−モルホリニル、モルホリノ、1−ピペラジニ
ル、2−ピペラジニル、1−イソインドリル、2−イソ
インドリル、1−インドリル、3−インドリル、フタル
イミド、2−ベンゾチアゾリル、2,3,4,5−テトラ
ヒドロ−(1H)−3−ベンズアゼピニルなどが用いられ
る。該「複素環基」が有していてもよい置換基として
は、前記「置換基を有していてもよい炭化水素基」が有
していてもよい置換基と同様のものが用いられる。これ
らの置換基は、複素基上の置換可能な位置に置換されて
いてもよく、その置換基の数は1ないし3個である。た
だし、その置換基数が2個以上の場合は同一または異な
っていてもよい。
【0025】本明細書中、「含窒素複素環基」とは、例
えば(i)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄
原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含む5ま
たは6員の含窒素芳香族複素環基、具体的には
【化43】 (ii)
【化44】 (B環は1又は2個のオキソ基で置換されていてもよ
く、さらに置換基を有していてもよいベンゼン環1個と
縮合していてもよく、pは4ないし7の整数を示す。)
などがあげられる。該「置換基を有していてもよいベン
ゼン環」とは前記と同意義である。このうち、好ましく
【化45】 (Gはハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)、C
1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピ
ルなど)、C1-6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エ
トキシ、イソプロポキシなど)などを示す。)
【0026】(iii)
【化46】 (Wは(a)水素原子、(b)置換基を有していてもよいC
6-14アリール基(例えば、フェニルなど)またはC7-16
アラルキル基(例えば、ベンジルなど)または(c)置換
基を有していてもよい複素環基を示す))。該「C6-14
アリール基」、「C7-16アラルキル基」および「複素環
基」が有していてもよい置換基とは、前記「置換基を有
していてもよいベンゼン環」で用いられる置換基と同様
のものが用いられる。このうち好ましくは
【化47】 (Gは前記と同意義を示す。)
【0027】または(iv)
【化48】 (D環は置換基を有していてもよい芳香族環 Yは−CH2−、−CO−または−CH(OH)−、sお
よびtはそれぞれ1ないし3の整数を示す。)該D環と
して表される「芳香族環」としては、(a)ベンゼン環お
よび(b)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄
原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含む5ま
たは6員の芳香族複素環が挙げられ、具体的には、
【化49】 などが用いられる。
【0028】該「芳香族環」が有していてもよい置換基
としては、前記「置換基を有していてもよいベンゼン
環」が有していてもよい置換基と同様のものが用いられ
る。好ましくは、
【化50】 (Da環は置換基を有していてもよいベンゼン環、Ya
−CH2または−CO−を示す。)などが汎用される。
さらに好ましくは
【化51】 (Gは前記と同意義を示す)などが汎用される。
【0029】以下、本明細書中では、(i)ハロゲン原子
は、例えばフッ素、塩素など、(ii)ハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルキル基は、例えばメチル、エチル、
イソプロピル、トリフルオロメチルなど、(iii)C1-6
ルキル基は、例えばメチル、エチル、イソプロピルな
ど、(iv)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ
基は、例えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、ト
リフルオロメトキシなど、(v)C1-6アルコキシ基は、例
えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシなど、(vi)ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基は、例
えばメチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオなど、
(vii)モノ−C1-6アルキルアミノ基は、メチルアミノ、
エチルアミノなど、(viii)ジ−C1-6アルキルアミノ基
は、ジメチルアミノ、ジエチルフルオロなど、(ix)C
1-6アルコキシカルボニル基は、メトキシカルボニル、
エトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニルなど、
(x)C1-7アシルアミノ基は、ホルミルアミノ、アセチル
アミノ、プロピオニルアミノなどを示す。前記式中、A
環は置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。好ま
しくは、例えばハロゲン原子、C1-6アルキル基および
1-6アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基
を有していてもよいベンゼン環などが汎用される。特に
好ましくは無置換のベンゼン環である。
【0030】前記式中、Arは置換基を有していてもよ
い芳香族基を示す。好ましくは、ハロゲン原子、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン化さ
れていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化されて
いてもよいC1-6アルキルチオ基、ニトロ基、シアノ
基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C
1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カ
ルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基およびC
1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基
を有していてもよいフェニル基などが汎用される。さら
に好ましくは、1個のハロゲン原子で置換されていても
よいフェニル基などが汎用される。特に好ましくは無置
換のフェニル基である。前記式中、R1およびR2はそれ
ぞれ水素原子、アシル基または置換基を有していてもよ
い炭化水素基、あるいはR1およびR2は隣接する窒素原
子と一緒になって含窒素複素環基を示す。
【0031】R1とR2が環を形成していないときの好ま
しいものとしては、例えばR1が水素原子で、R2がハロ
ゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニ
トロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ
基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキル
アミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニ
ル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし
3個の置換基を有していてもよいC7-16アラルキル基
(例えば、ベンジル、フェネチルなど)などが汎用され
る。さらに好ましいものとしては、R1が水素原子、R2
が1個のハロゲン原子、C1-6アルキル基、C1-6アルコ
キシ基またはC1-6アルコキシカルボニル基で置換され
ていてもよいC7-16アラルキル基(例えば、ベンジル、
フェネチルなど)などが汎用される。
【0032】R1とR2が隣接する窒素原子と環を形成し
ているときの好ましいものとしては、例えば(1)
【化52】 ゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニ
トロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ
基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキル
アミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニ
ル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし
3個の置換基を有していてもよいC6-14アリール基(例
えば、フェニルなど)またはC7-16アラルキル基(例え
ば、ベンジルなど)を示す)を示す〕、または
【0033】(2)
【化53】 〔D環はハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
コキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
チオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル
基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C
1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキ
シカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれ
る1ないし3個の置換基を有していてもよい(a)ベンゼ
ン環または(b)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子およ
び硫黄原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含
む5または6員の芳香族複素環(例えば、チオフェン、
ピリジンなど)、Yは−CH2−、−CO−または−C
H(OH)−、sおよびtはそれぞれ1ないし3の整数を
示す〕などが汎用される。さらに好ましい例としては、
(1)
【化54】 〔Wはハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
コキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
チオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル
基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C
1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキ
シカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれ
る1ないし3個の置換基を有していてもよいC6-14アリ
ール基(例えば、フェニルなど)またはC7-16アラルキ
ル基(例えば、ベンジルなど)を示す〕、または
【0034】(2)
【化55】 〔Da環はハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ルチオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシ
ル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−
1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコ
キシカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ば
れる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン
環、Yaは−CH2−または−CO−を示す〕などが挙げ
られる。前記式中、mは1ないし6の整数を示す。好ま
しくは、3である。前記式中、nは1ないし3の整数を
示す。好ましくは、1である。
【0035】
【化56】 3で表される「アシル基」および「置換基を有してい
てもよい炭化水素基」は前記と同意義を示す。R3とし
ては、水素原子またはC1-6アルキル基が好ましい。
【化57】
【0036】本発明の中で、好ましい化合物としては、
(1)一般式
【化58】 〔式中、A環は、ハロゲン原子、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキルチオ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C
1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カ
ルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基およびC
1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基
を有していてもよいベンゼン環、Araは、ハロゲン原
子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニトロ
基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、
モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミ
ノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基
およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし3個
の置換基を有していてもよいフェニル基、Wはハロゲン
原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロ
ゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニトロ
基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、
モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミ
ノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基
およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし3個
の置換基を有していてもよいC6-14アリール基(例え
ば、フェニルなど)またはC7-16アラルキル基(例え
ば、ベンジルなど)、mは1ないし6の整数、
【化59】 aは酸素原子または−NR3a−(R3aは水素原子また
はC1-6アルキル基を示す)を示す。〕である化合物ま
たはその塩、
【0037】(2)一般式
【化60】 〔式中、A環はハロゲン原子、ハロゲン化されていても
よいC1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキルチオ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C
1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カ
ルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基およびC
1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基
を有していてもよいベンゼン環、Araはハロゲン原
子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニトロ
基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、
モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミ
ノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基
およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし3個
の置換基を有していてもよいフェニル基、Da環はハロ
ゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニ
トロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ
基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキル
アミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニ
ル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし
3個の置換基を有していてもよいベンゼン環、Yaは−
CH2−または−CO−、mは1ないし6の整数、
【化61】
【0038】本発明の好ましい化合物としては、例えば
(1)N,N−ジフェニル−(3−〔3−(4−フェニ
ルイソクロマン−4−イル)プロピル〕アミノ)プロピ
オナミド 塩酸塩、(2)N−(2−フェノキシエチ
ル)−3−〔3−(4−フェニルイソクロマン−4−イ
ル)プロピルアミノメチル〕ベンザミド 塩酸塩、
(3)3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−1′−
〔3−(4−フェニルイソクロマン−4−イル)プロピ
ル〕スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕 塩酸塩、(4)メチル3−〔3−(4−フェニル
イソクロマン−4−イル)プロピルアミノメチル〕ベン
ゾエート 塩酸塩、(5)4−〔3−(3−メチルベン
ジルアミノ)プロピル〕−4−フェニルイソクロマン
塩酸塩、(6)3,4−ジヒドロ−1′−〔3−(4−
フェニルイソクロマン−4−イル)プロピル〕スピロ
〔ベンゾ〔b〕チオフェン−5(4H)−4−オン,
2′−ピペリジン〕 塩酸塩、(7)3,4−ジヒドロ
−6−メトキシ−1′−〔3−(4−フェニルイソクロ
マン−4−イル)プロピル〕スピロ〔ナフタレン−2
(1H)−1−オン,2′−ピペリジン〕 塩酸塩、
(8)3,4−ジヒドロ−1′−〔3−(4−フェニル
イソクロマン−4−イル)プロピル〕スピロ〔ナフタレ
ン−2(1H)−1−オン,2′−ピペリジン〕塩酸
塩、
【0039】(9)3,4−ジヒドロ−6,7−ジメト
キシ−1′−〔3−(4−〔フルオロフェニル〕イソク
ロマン−4−イル)プロピル〕スピロ〔ナフタレン−2
(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩、(10)4−
〔3−(1,2,3,4−テトラハイドロナフタレン−
1−イル)アミノプロピル〕−4−フェニルイソクロマ
ン 塩酸塩、(11)3,4−ジヒドロ−1′−〔3−
(4−〔フェニルイソクロマン−4−イル)プロピル〕
スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕
塩酸塩、(12)4−(3−フェネチルアミノプロピ
ル)−4−フェニルイソクロマン塩酸塩、(13)3,
4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−〔3−(4−フェ
ニルイソクロマン−4−イル)プロピル〕スピロ〔ナフ
タレン−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩、
(14)3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−1′
−〔4−(4−フェニルイソクロマン−4−イル)ブチ
ル〕スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′ピペリジ
ン〕 塩酸塩などがあげられる。これらは優れたGnR
H受容体拮抗作用を有する化合物としても好ましい。
【0040】また、カルシウム拮抗作用やモノアミン賦
活作用を有する本発明の好ましい化合物としては、例え
ば(1)3,4−ジヒドロ−1′−〔3−(4−フェニ
ルイソクロマン−4−イル)プロピル〕スピロ〔ナフタ
レン−2(1H),2′−ピペリジン〕塩酸塩、(2)
3,4−ジヒドロ−1′−〔2−(4−フェニルイソク
ロマン−4−イル)エチル〕スピロ〔ナフタレン−2
(1H),2′−ピペリジン〕塩酸塩、(3)4−〔2
−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)エチル〕−4
−フェニルイソクロマン 2塩酸塩、(4)4−{3−
〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イ
ル〕プロピル}−4−フェニルイソクロマン 2塩酸
塩、(5)4−〔3−ベンジルアミノ)プロピル〕−4
−フェニルイソクロマン 塩酸塩、(6)3,4−ジヒ
ドロ−6−メトキシ−1′−〔3−(4−フェニルイソ
クロマン−4−イル)プロピル〕スピロ〔ナフタレン−
2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩、
【0041】(7)4−〔3−(4−フェニルピペリジ
ノ)プロピル〕−4−フェニル−イソクロマン 塩酸
塩、(8)4−〔3−(β−フェネチルアミノ)プロピ
ル〕−4−フェニル−イソクロマン 塩酸塩、(9)4
−〔3−(o−フルオロベンジルアミノ)プロピル〕−
4−フェニルイソクロマン 塩酸塩、(10)4−〔3
−(o−クロロベンジルアミノ)プロピル〕−4−フェ
ニルイソクロマン 塩酸塩、(11)4−〔3−(3,
4−ジメトキシフェネチルアミノ)プロピル〕−4−フ
ェニルイソクロマン 塩酸塩、(12)4−〔3−(2
−ピコリルアミノ)プロピル〕4−フェニル−イソクロ
マン 2塩酸塩、(13)4−〔3−(1−ヘキサメチ
レンイミノ)プロピル〕−4−フェニルイソクロマン
塩酸塩、(14)4−(p−クロロフェニル)−3,4
−ジヒドロ−4−〔3−(4−フェニルピペラジン−1
−イル)プロピル〕イソキノリン 3塩酸塩、
【0042】(15)3,4−ジヒドロ−4−フェニル
−4−〔3−(4−フェニルピペラジン−1−イル)プ
ロピル〕イソキノリン 2塩酸塩、(16)4−〔3−
(N−ベンジル−N−メチル)アミノプロピル〕−3,
4−ジヒドロ−4−フェニルイソキノリン 2塩酸塩、
(17)4−{3−〔4−(p−フルオロフェニル)ピ
ペラジン−1−イル〕プロピル}−1,2,3,4−テ
トラヒドロ−4−フェニル−イソキノリン 2塩酸塩、
(18)4−〔3−(N−ベンジル−N−メチル)アミ
ノプロピル〕−4−フェニル−1,2,3,4−テトラ
ヒドロイソキノリン 2塩酸塩、(19)1,2,3,
4−テトラヒドロ−4−フェニル−4−〔3−(4−フ
ェニルピペラジン−1−イル)プロピル〕−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン 3塩酸塩、(2
0)1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチル−4−
フェニル−4−〔3−(4−フェニルピペラジン−1−
イル)プロピル〕−イソキノリン 3塩酸塩、
【0043】(21)1,2,3,4−テトラヒドロ−
4−{2−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペリジ
ノ〕エチル}−2−(3−メトキシフェニルアミノカル
ボニル)−4−フェニルイソキノリン (22)4−(p−クロロフェニル)−2−メチル−4
−〔3−(4−フェニルピペリジノ)プロピル〕−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン 2塩酸塩、
(23)4−〔3−(N−ベンジル−N−メチルアミ
ノ)プロピル〕−4−フェニル−2−フェニルカルバモ
イル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸
塩などが挙げられる。
【0044】本発明の化合物(I)の塩としては、例え
ば医学的に許容される酸付加塩などが好ましい。このよ
うな塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化
水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機塩、例えば酢酸
塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、アスコルビン酸塩、マレ
イン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メタンスル
ホン酸塩、安息香酸塩などの有機酸塩が用いられる。さ
らに本発明に含まれる化合物は光学異性体が存在し、当
然それらの光学分割体である光学活性体も本発明に包含
される。光学活性体は自体公知の方法で製造することが
できる。具体的には光学活性な合成中間体を用いるか、
最終物のラセミ体の混合物を常法にしたがって光学分割
することによって得られる。
【0045】光学分割法としては、光学活性な酸と塩を
形成させ、これを分別再結晶法にて分離する方法。ラセ
ミ体またはその塩を光学活性体分離用カラム(キラルカ
ラム)、例えばENANTIO−OVM(トーソー社
製)などを用いるクロマトグラフィーに処し、水、種々
の緩衝液(例、リン酸緩衝液)、アルコール系溶媒
(例、メタノール、エタノールなど)、ニトリル系溶媒
(例、アセトニトリル)、ヘキサン、エチルエーテルな
どの有機溶媒などを単独あるいは混合して展開させる方
法、ラセミ体の混合物を光学活性有機酸、例えばMPT
A[α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニ
ル酢酸]やメントキシ酢酸などと、例えば酸クロリド法
などの常法によって縮合させてアミド体のジアステレオ
マーの混合物とし、これを分別再結晶法あるいはシリカ
ゲルクロマトグラフィーなどの分離精製手段を使って分
離した後、酸性加水分解あるいは塩基性加水分解によ
り、製造する方法などが挙げられる。
【0046】本発明の縮合複素環化合物(I)またはそ
の塩は、種々の方法によって製造することができるが、
例えば以下に記載される製造法などにより製造すること
ができる。本件目的化合物(I)は、遊離体の場合、常
法に従って塩にすることができ、また塩を形成している
場合は常法に従って遊離体にすることができる。かくし
て得られた化合物(I)またはその塩は、公知の手段、
例えば溶媒抽出、液性変換、転溶、晶出、再結晶、クロ
マトグラフィーなどによって単離精製することができ
る。化合物(I)またはその塩が光学活性体である場合
は、前記の光学分割手段によって分離することができ
る。Lで表される「脱離基」とは、化学反応によって容
易に置換される官能基を示し、具体的には、ハロゲン、
メタンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキ
シ、ベンゼンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンス
ルホニルオキシ、トシルオキシなどが挙げられる。以下
の反応に用いる溶媒として「エーテル系溶媒」として
は、例えばテトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオ
キサン、イソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエ
タン」などが挙げられる。「ハロゲン化炭素化水素系溶
媒」としては、例えばジクロロメタン、1,2−ジクロ
ロエタン、クロロホルム、四塩化炭素」などが挙げられ
る。「芳香族炭化水素系溶媒」としては、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。「アルコー
ル系溶媒」としては、例えばメタノール、エタノール、
イソプロパノール、tert−ブタノール、エチレングリコ
ール、sec−ブタノールなどが挙げられる。
【0047】<製造法1>イソクロマン型誘導体の合成 Xが酸素原子である化合物(I)は以下の方法で合成可
能である(後述の製造法1のフローチャート参照)。 〔工程1〕ジオール誘導体(5)の合成 置換フェニルアセトニトリル誘導体(1)とアクリル酸
エステル(例えば、アクリル酸メチルやアクリル酸エチ
ル)あるいは L−(CH2)m-1−CO2−J (式中、Lは脱離基を表し、Jは例えば、メチル、エチ
ルなどの低級アルキルを表す)を不活性溶媒例えばエー
テル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニト
リル、アルコール系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒単独あ
るいは混合溶媒中での塩基の共存下約−20℃〜120
℃で5分間〜18時間反応させることにより、エステル
誘導体(2)を得る。
【0048】用いられる塩基としては、水素化ナトリウ
ム、カリウム t−ブトキシド、リチウムジイソプロピ
ルアミドなどの強塩基、水酸化ナトリウム、炭酸カリウ
ムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物、
炭酸塩、炭酸水素塩などの無機塩基、トリエチルアミ
ン、DBU(1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7
−ウンデセン)などの有機塩基などを用いることができ
る。その中でもアクリル酸エステルの反応においては触
媒量〜5当量のDBU共存下1〜5当量のアクリル酸エ
ステルをエタノールなどのアルコール中で40℃〜10
0℃で1〜3時間加熱撹拌することにより、製造するこ
とができる。また、ブロム酢酸エステルを用いる場合に
は、テトラヒドロフラン(THF)などのエーテル系溶
媒中で1〜3当量の水素化ナトリウムなどの強塩基と0
℃〜20℃で5分間〜20時間反応させることにより製
造可能である。
【0049】エステル誘導体(2)は還元工程と酸加水
分解を組み合わせることにより、ジオール体に導くこと
ができる。すなわち、エステル誘導体(2)をエーテル
系溶媒(例えば、THFやエチルエーテルなど)あるい
は芳香族炭化水素系溶媒(例えばトルエンなど)溶媒中
で3当量以上の金属水素化物(例えば、水素化リチウム
アルミニウム、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジ
ボランなど)を用いてエステル基をヒドロキシメチル基
まで還元すると同時に、シアノ基をイミノアルコール体
(3)に還元した。反応温度は水素化リチウムアルミニ
ウムを用いる場合には0℃〜20℃で0.5〜2時間が
好ましい。生成したイミノアルコール体(3)は精製す
ることなく、酸加水分解反応にかけ、続いて還元反応を
行うことにより、ジオール体(5)とする。イミノアル
コール体(3)の酸加水分解は塩酸、硫酸などの無機酸
あるいは酢酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸と水の混
合溶媒系で20℃〜100℃で30分〜25時間加熱撹
拌することにより達成される。好ましくは、2規定塩酸
中で50℃で5〜24時間加熱撹拌する。
【0050】還元反応は通常の金属水素化物による還元
反応が適用できるが、中でも水素化リチウムアルミニウ
ムや水素化ホウ素ナトリウムなどが好ましい。水素化リ
チウムアルミニウムの場合には0℃〜30℃でエーテル
系溶媒中で30分〜2時間反応させる。一方ジオール体
はγ−ブチロラクトン体(6)を金属水素化物などで還
元することによって容易に得ることもできる。この還元
工程は、リチァード ラロック(Richard C. Larock)
著のコンプリヘンシブ オーガニック トランスフォー
メーション(Comprehensive Organic transformation)
に詳細に述べられている方法などをもちいることによっ
て達成される。例えば、α,α−ジフェニル−γ−ラク
トン(m=2)の還元を例に取れば、水素化リチウムア
ルミニウムを2〜10当量とエーテル系溶媒(例えば、
THFやエチルエーテルなど)中で−20℃〜50℃で
0.5〜5時間反応させることにわり、高収率で対応す
るジオール体(5)が得られる。 〔工程2〕イソクロマン骨格の構築 ジオール体(5)からの環形成反応は、ホルマリンある
いはパラホルムアルデヒドなどのホルムアルデヒド重合
体とトリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸あるいは硫酸
などの無機酸単独あるいはハロゲン系炭化水素溶媒(例
えば、ジクロロメタン、ジクロロエタンなど)などの不
活性溶媒中で10℃〜100℃で10分〜18時間反応
させることにより達成される。用いるホルムアルデヒド
重合体は過剰でもかまわないが好ましくは1〜10当量
である。
【0051】
【化62】 〔工程3〕イソクロマン誘導体(7)の水酸基は容易に
脱離基に変換される(化合物(8))。脱離基としては
トシルオキシ基あるいは臭素、ヨードなどのハロゲンが
適当である。この変換反応には自体公知の方法(例えば
前述のコンプリヘンシブオーガニック トランスフォー
メーション(Comprehensive Organic transformation)
記載の方法)を用いることができる。例えばトシルオキ
シ基への変換は0℃〜30℃でハロゲン系炭化水素溶媒
(例えば、ジクロロエタン、ジクロロメタンなど)中で
トリエチルアミンなどの有機塩基(1〜5当量)共存
下、p−トルエンスルホニルクロリド(1〜2当量)と
反応させることにより製造される。またヨード体はトシ
ル体をヨウ化ナトリウム(1〜5当量)と不活性溶媒中
で反応させることによって得られる。反応温度は10℃
〜60℃、反応時間は10分〜5時間が好ましく、不活
性溶媒としてはアセトン、メチルエチルケトンなどが特
に好ましい。
【0052】
【化63】 溶媒中(例えば、アセトニトリル、DMF、アセトン、
アルコール系溶媒など)で10℃〜100℃で1〜24
時間反応させることによって合成される。用いるHN−
12は1〜3当量が適量であり、炭酸カリウムなどの
無機塩基あるいはトリエチルアミンなどの有機塩基を共
存させることにより、効率的に反応を進めることができ
る。用いる塩基の種類および量は用いるアミンにより異
なるが、2〜4当量が好ましい。
【0053】製造法1
【化64】 <製造法2>イソキノリン型誘導体の合成 Xが−NR3−または窒素原子で表される化合物は下記
の製造法により合成される。 〔工程4〕アミノアルコール体(10)の合成 工程1の中で得られたシアノエステル体(2)を直接還
元するか、イミノアルコール体(3)をさらに還元反応
に付すことによりアミノアルコール体(10)を得るこ
とができる。シアノエステル体(2)の直接還元による
方法では、シアノエステル誘導体(2)をエーテル系溶
媒(例えば、THF、エチルエーテルなど)あるいは芳
香族炭化水素系溶媒(例えば、トルエンなど)溶媒中で
4当量以上の金属水素化物(例えば、水素化リチウムア
ルミニウム、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジボ
ラン、水素化ホウ素ナトリウムなど)単独あるいは塩化
アルミニウムや塩化コバルトなどと組み合わせて行う。
反応温度は水素化リチウムアルミニウム(4〜10当
量)を用いる場合には20℃〜80℃が好ましく、反応
時間は0.5〜12時間が好ましい。イミノアルコール
体の還元においても同様の反応条件が適用できる。
【0054】
【化65】 生成したアミノアルコール体(10)のアミノ基はギ酸
と低級脂肪酸の酸無水物の混合系で処理し、塩基性処理
をすることにより、アミノ基を選択的にホルミル化する
ことで化合物(11)が得られる。ホルミル化反応はそ
の原料化合物(10)を過剰のギ酸(3〜10当量)と
1〜1.5当量の脂肪酸無水物に溶かし、0℃〜30℃
で1〜24時間撹拌することにより容易に進行する。次
の塩基性処理はアルコール系溶媒に溶かし、アルカリ金
属あるいはアルカリ土類金属の水酸化物などと(1〜5
当量)0℃〜40℃で30分〜5時間撹拌することによ
りホルムアミド体(11)とした。水酸基の脱離基への
変換および
【化66】
【0055】〔工程6〕イソキノリン環の形成 イソキノリン環の形成は酸触媒反応により達成される。
種々の酸触媒が利用可能であるが、その中でもポリリン
酸が好ましい。ホルムアミド体(13)を過剰のポリリ
ン酸(5〜100当量)とともに100℃〜200℃で
1時間〜5時間加熱撹拌することにより、ジヒドロイソ
キノリン体(14)に変換される。テトラヒドロイソキ
ノリン体(15)への変換は自体公知の還元反応(例え
ば、金属水素化物による方法あるいは金属接触による接
触還元反応など)により行うことができる。金属水素化
物による還元反応はアルコール系溶媒あるいはエーテル
系溶媒中で水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素
ナトリウム、ジボラン、水素化ホウ素リチウムなどと
(1〜10当量)と−20℃〜40℃で5分間〜5時間
撹拌することにより、行うことができる。また金属接触
による接触還元方法を用いる場合は、ラネーニッケル、
酸化白金、金属パラジウム、パラジウム−炭素などとア
ルコール系溶媒あるいはエーテル性溶媒中で10℃〜1
00℃で1気圧以上の水素圧下、1〜18時間反応させ
ることにより達成される。水素圧は1〜10気圧が好ま
しい。
【0056】〔工程7〕テトラヒドロイソキノリン誘導
体(15)の環内の窒素原子への置換基R3の導入は自
体公知の方法で行うことができる。例えばアルキル基の
導入はハロゲン化アルキルによる方法あるいはアルキル
アルデヒドを用いた還元的アルキル化などを用いること
ができる。例えば還元的アルキル化においては過剰のホ
ルマリンあるいはアルキルアルデヒド(1〜10当量)
とアルコール系溶媒中でラネーニッケル、酸化白金、金
属パラジウム、パラジウム−炭素などと10℃〜100
℃で1気圧以上の水素圧下、1〜18時間反応させるこ
とにより達成される。水素圧は1〜10気圧が好まし
い。ハロゲン化アルキルとの反応の例としては、アセト
ニトリル、DMF、エーテル系溶媒単独あるいは混合溶
媒系において、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属
の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩(例えば、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなど)あるいは強塩基(例えば、水素化ナトリウム、
水素化リチウムなど)と反応温度10〜100℃で1℃
100時間反応させることにより合成される。
【0057】さらにアシル化あるいはカルバモイル化反
応の場合は、ハロゲン系炭化水素溶媒(例えば、ジクロ
ロメタン、ジクロロエタン、クロロホルムなど)中で、
対応するイソシアネートあるいはアシルクロリドと、反
応温度−20℃〜50℃、反応時間5分間〜24時間で
行う。反応において、トリエチルアミンなどの有機塩基
あるいはアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の水酸
化物、炭酸塩、炭酸水素塩(例えば、炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
ど)などの無機塩基を(触媒量〜10当量)共存させる
場合もある。
【化67】
【0058】製造法2
【化68】
【0059】本件目的化合物の原料化合物またはその塩
は、公知の手段、例えば溶媒抽出、液性変換、転溶、塩
析、晶出、再結晶、クロマトグラフィーなどによって単
離精製することができるが、単離することなくそのまま
反応混合物として次の工程の原料として供されてもよ
い。また、前記本発明の各反応および原料化合物合成の
各反応において、原料化合物が置換基としてアミノ基、
カルボキシル基、ヒドロキシル基を有する場合、これら
の基にペプチド化学などで一般的に用いられるような保
護基が導入されていてもよく、反応後に必要に応じて保
護基を除去することにより目的化合物を得ることができ
る。アミノ基の保護基としては、例えばC1-6アルキル
−カルボニル基(例えば、ホルミル、アセチル、エチル
カルボニルなど)、C1-6アルキルオキシカルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルな
ど)、ベンゾイル基、C7-10アラルキル−カルボニル基
(例えば、ベンジルカルボニルなど)、トリチル基、フ
タロイル基、N,N−ジメチルアミノメチレン基などが
用いられる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原
子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニト
ロ基などで置換されていてもよい。
【0060】カルボキシル基の保護基としては、例えば
1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチルなど)、フ
ェニル基、トリチル基、シリル基などが用いられる。こ
れらの基は、1ないし3個のハロゲン原子(例えば、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アルキル−カ
ルボニル基(例えば、ホルミル、アセチル、エチルカル
ボニル、ブチルカルボニルなど)、ニトロ基などで置換
されていてもよい。ヒドロキシル基の保護基としては、
例えばC1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチルな
ど)、フェニル基、C7-10アラルキル基(例えば、ベン
ジルなど)、C1-6アルキル−カルボニル基(例えば、
ホルミル、アセチル、エチルカルボニルなど)、ベンゾ
イル基、C7-10アラルキル−カルボニル基(例えば、ベ
ンジルカルボニルなど)、テトラヒドロピラニル基、テ
トラヒドロフラニル基、シリル基などが用いられる。こ
れらの基は、1ないし3個のハロゲン原子(例えば、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アルキル基
(例えば、メチル、エチル、n−プロピルなど)、フェ
ニル基、C7-10アラルキル基(例えば、ベンジルな
ど)、ニトロ基などで置換されていてもよい。また、こ
れらの保護基の除去方法としては、それ自体公知または
それに準じる方法が用いられるが、例えば酸、塩基、還
元、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メ
チルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアン
モニウムフルオリド、酢酸パラジウムなどを使用する方
法などが用いられる。
【0061】
【作用】本発明の化合物(I)またはその医薬的に許容
される塩は、人および哺乳動物(例えば、マウス、ラッ
ト、ウサギ、イヌ、ウシ、ブタなど)に対し、GnRH
受容体拮抗作用により性腺刺激ホルモンの分泌を抑制
し、血中性ステロイドホルモン濃度を制御することによ
って、排卵抑制、卵子の着床防止、性ホルモン依存性疾
病、例えばヒトの無月経症、前立腺癌、前立腺肥大症、
子宮内膜症、子宮筋腫、乳癌、ニキビ、早発思春期症、
月経前症候群、多嚢胞性卵巣病、アンドロゲン過剰症、
下垂体腫瘍などの予防ならびに治療剤として安全に使用
することができる。さらに、本発明の化合物(I)また
はその塩は男性又は女性の避妊薬として、また女性の排
卵誘発剤として、あるいは動物の発情の調節、食肉の肉
質改善、動物の成長促進、魚類の産卵促進にも有用であ
る。本発明の化合物(I)またはその塩は、ステロイド
性又は非ステロイド性の抗アンドロゲン剤と併用しても
よい。また、本発明の化合物(I)またはその医薬的に
許容される塩は、人および哺乳動物(例えば、マウス、
ラット、ウサギ、イヌ、ウシ、ブタなど)に対し、シナ
プスでのモノアミン類の取り込み阻害活性、神経細胞内
へのカルシウムイオンの過剰流入阻害活性を有し、特に
人における種々の疾患、例えばうつ、不安、アルコール
依存症、食欲障害、パニック発作、強迫障害などの情緒
障害、パーキンソン病、アルツハイマー病などの神経変
性疾患、てんかん、けいれん、あるいは脳卒中、脳梗塞
などの脳血管障害などの予防ならびに治療のために安全
に使用することができる。
【0062】本発明の化合物(I)またはその塩は、毒
性が低く、副作用も少ない。ラットにおける本件化合物
の経口投与による急性毒性(LD50)は、100mg/kg
以上である。本発明の化合物(I)またはその塩は、そ
のままあるいは自体公知の方法にしたがって、医学的に
許容される担体を混合した医薬組成物、例えば錠剤(糖
衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒
剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射
剤、坐剤、徐放剤などとして、経口的または非経口的に
安全に投与することができ、その投与量は、投与対象、
投与ルート、疾患などによっても異なるが、例えば前立
腺癌の治療には、成人(60kg)に対して、経口的に
投与する場合、1日当たり、0.1ないし500mg、好
ましくは、10ないし100mgを1日1ないし数回に分
けて投与するのがよい。
【0063】医薬的に許容される担体としては、製剤素
材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いら
れ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊
剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等
張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また
必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤など
の添加物を用いることもできる。賦形剤の好適な例とし
ては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプ
ン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられ
る。滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイ
ドシリカなどが挙げられる。結合剤の好適な例として
は、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、
デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン
などが挙げられる。崩壊剤の好適な例としては、例えば
デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリ
ウム、カルボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げ
られる。溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、ア
ルコール、プロピレングリコール、マルクゴール、ゴマ
油、トウモロコシ油などが挙げられる。溶解補助剤の好
適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジ
ル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロー
ル、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸
ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤の好適な例とし
ては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリ
ル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシ
チン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モ
ノステアリン酸グリセリン、などの界面活性剤;例えば
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボ
キシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分
子などが挙げられる。等張化剤の好適な例としては、例
えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトールな
どが挙げられる。緩衝剤の好適な例としては、例えばリ
ン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液など
が挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例えばベ
ンジルアルコールなどが挙げられる。防腐剤の好適な例
としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロ
ロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコ
ール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗
酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコル
ビン酸などが挙げられる。
【0064】
【実施例】本発明は、さらに下記の参考例、実施例、実
験例によって詳しく説明されるが、これらの例は単なる
実施であって、本発明を限定するものではなく、また本
発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。以下
の参考例、実施例中の「室温」は、0ないし30℃を示
し、その他の定義は、次の意味を示す。 s : シングレット(singlet) d : ダブレット(doublet) t : トリプレット(triplet) q : カルテット(quartet) m : マルチプレット(multiplet) br : ブロード(broad) J : カップリング定数(coupling constant) Hz : ヘルツ(Herz) CDCl3 : 重クロロホルム THF : テトラヒドロフラン DMF : N,N−ジメチルホルムアミド DMSO : ジメチルスルホキシド1 H-NMR : プロトン核磁器共鳴(通常、フリー体を用い
て測定)
【0065】参考例1−1 2−(p−フルオロフェニル)−2−フェニルアセトニ
トリル p−フルオロマンデロニトリル(45g)のベンゼン
(90g)溶液を、5−10℃撹拌下、硫酸(85ml)
に少量ずつ加えた。滴下終了後、混合物をさらに30分
撹拌した。反応液を水(500ml)に加え、酢酸エチル
(300ml×2)で抽出した。抽出液を水洗、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、濃縮した標題化合物(59.5
g)を無色油状物として得た。参考例1−1と同様にし
て、対応するマンデロニトリル誘導体とクロロベンゼン
より参考例化合物1−2、1−3を合成した。 化合物1−2:2−(p−クロロフェニル)−2−フェ
ニルアセトニトリル 化合物1−3:ビス(p−クロロフェニル)アセトニト
リル 〔表1〕にそれぞれの構造式、物性およびNMRスペク
トルを示す。
【0066】
【表1】
【0067】参考例2−1 エチル 3−シアノ−3,3−ジフェニルプロピオネー
ト ジフェニルアセトニトリル(1g)のテトラヒドロフラ
ン(10ml)溶液に、氷冷撹拌下、60%水素化ナトリ
ウム(0.25g)を少量づつ加えた。添加終了後、混
合物をさらに15分撹拌した。ブロモ酢酸エチル(0.
69ml)を滴下により加えた後、さらに30分撹拌し
た。反応混合物を水で希釈し、有機層を酢酸エチルで抽
出した。抽出液を水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、標題
化合物(1.2g)を、無色粉末として得た。 参考例2−2 エチル 4−シアノ−4,4−ジフェニルブチレート ジフェニルアセトニトリル(28g)のエタノール溶液
(100ml)にDBU(6ml)とアクリル酸エチル(3
0ml)を加え、80℃で16時間加熱撹拌した。冷却後
反応液に2規定塩酸200mlを加え、イソプロピルエー
テルで抽出した。有機層は水洗、乾燥後(無水硫酸マグ
ネシウム)減圧濃縮した。得られた粗結晶をヘキサン/
イソプロピルエーテルから再結晶してエチル 4−シア
ノ−4,4−ジフェニルブチレート(34g)を得た。
同様にして参考例化合物2−3〜6を得た。 化合物2−3:エチル 4−シアノ−4−(p−フルオ
ロフェニル)−4−フェニルブチレート 化合物2−4:エチル 4−シアノ−4−(p−クロロ
フェニル)−4−フェニルブチレート 化合物2−5:エチル 4−シアノ−4,4−ビス(p
−クロロフェニル)ブチレート 化合物2−6:エチル 5−シアノ−5,5−ジフェニ
ルペンタノエート 〔表2〕にそれぞれの構造式、物性およびNMRスペク
トルを示す。
【0068】
【表2】
【0069】参考例3−1 2,2−ジフェニル−1,4−ブタンジオール α,α−ジフェニル−γ−ブチロラクトン(7g)を無
水THF(80ml)に溶かし、氷冷下水素化リチウムア
ルミニウム(1g)を加え、3時間そのまま撹拌した。
反応液に氷冷下、ロッシェル塩の飽和水溶液を滴下して
アルミニウムなどの無機物を沈殿させた。上澄み液をデ
カンテーションによって分離し、乾燥後減圧濃縮した。
残渣をイソプロピルエーテルから再結晶して2,2−ジ
フェニル−1,4−ブタンジオール(7g)を得た。 参考例3−2 2−ジフェニル−1,5−ペンタンジオール エチル 4−シアノ−4,4−ジフェニルブチレート
(24g)をTHF(120ml)に溶かし、氷冷下水素
化リチウムアルミニウム(4.2g)のTHF(200
ml)懸濁液に少しづつ滴下した。氷冷下2時間撹拌後、
2規定塩酸(200ml)を加え、60℃で2時間加熱撹
拌した。反応液に酢酸エチル(400ml)を加えて有機
層を分離し、撹拌後減圧濃縮した。残渣をTHF(20
0ml)に溶かし、氷冷下水素化リチウムアルミニウム
(4g)を加えた。そのまま2時間撹拌後、反応液に氷
冷下、ロッシェル塩の飽和水溶液を滴下してアルミニウ
ムなどの無機物を沈殿させた。上澄み液をデカンテーシ
ョンによって分離し、乾燥後減圧濃縮した。残渣をイソ
プロピルエーテル/酢酸エチルから再結晶し、2−ジフ
ェニル−1,5−ペンタンジオール(20.5g)を得
た。参考例3−2と同様にして参考例化合物3−3〜6
を得た。 化合物3−3:2−(p−フルオロフェニル)−2−フ
ェニル−1,5−ペンタンジオール 化合物3−4:2−(p−クロロフェニル)−2−フェ
ニル−1,5−ペンタンジオール 化合物3−5:2,2−ビス(p−クロロフェニル)−
1,5−ペンタンジオール 化合物3−6:2,2−ジフェニル−1,6−ヘキサン
ジオール 〔表3〕にそれぞれの構造式、物性およびNMRスペク
トルを示す。
【0070】
【表3】
【0071】参考例4−1 4−(2−ヒドロキシエチル)−4−フェニルイソクロ
マン 2,2−ジフェニル−1,4−ブタンジオール(5g)
をトリフルオロ酢酸(50ml)に溶かし、パラホルムア
ルデヒド(1.7g)を加え、50℃で2時間加熱撹拌
した。反応液を減圧濃縮後、酢酸エチルに溶かし、飽和
重曹水で洗った後、減圧濃縮した。残渣をエタノール
(100ml)に溶かし、水酸化ナトリウム(4g)と水
(50ml)を加え、室温で1時間撹拌した。減圧濃縮
後、酢酸エチルに溶かし、水洗、乾燥後減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムにかけ、イソプロピルエーテル
/酢酸エチルで展開して、4−(2−ヒドロキシエチ
ル)−4−フェニルイソクロマン(4.5g)を得た。
参考例4−1と同様にして、参考例化合物4−2〜6を
得た。 化合物4−2:4−(3−ヒドロキシプロピル)−4−
フェニルイソクロマン 化合物4−3:4−(p−フルオロフェニル)−4−
(3−ヒドロキシプロピル)イソクロマン 化合物4−4:4−(p−クロロフェニル)−4−(3
−ヒドロキシプロピル)イソクロマン 化合物4−5:7−クロロ−4−(p−クロロフェニ
ル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)イソクロマン 化合物4−6:4−(4−ヒドロキシブチル)−4−フ
ェニルイソクロマン 〔表4〕にそれぞれの構造式、物性およびNMRスペク
トルを示す。
【0072】
【表4】
【0073】参考例5−1 4−(2−ヨードエチル)−4−フェニルイソクロマン 4−(2−ヒドロキシエチル)−4−フェニルイソクロ
マン(1g)をジクロロメタン(20ml)に溶かし、氷
冷下トシルクロリド(0.85g)とトリエチルアミン
(1.5ml)を加えた。室温で2時間撹拌した後に、2
規定塩酸を加え、イソプロピルエーテルで抽出した。有
機層は水洗、乾燥後減圧濃縮した。残渣をアセトン(5
0ml)に溶かし、ヨウ化ナトリウム(2g)を加え、5
0℃で24時間加熱撹拌した。冷却後、水を加えてイソ
プロピルエーテルで抽出し、有機層を水洗、乾燥後、減
圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムにかけ、イソプ
ロピルエーテルで展開して4−(2−ヨードエチル)−
4−フェニルイソクロマンを油状物として得た。参考例
5−1と同様にして、参考例化合物5−2〜6を得た。 化合物5−2:4−(3−ヨードプロピル)−4−フェ
ニルイソクロマン 化合物5−3:4−(p−フルオロフェニル)−4−
(3−ヨードプロピル)イソクロマン 化合物5−4:4−(p−クロロフェニル)−4−(3
−ヨードプロピル)イソクロマン 化合物5−5:7−クロロ−4−(p−クロロフェニ
ル)−4−(3−ヨードプロピル)イソクロマン 化合物5−6:4−(4−ヨードブチル)−4−フェニ
ルイソクロマン 〔表5〕にそれぞれの構造式、物性およびNMRスペク
トルを示す。
【0074】
【表5】
【0075】参考例6−1 1−ベンゾイル−2−(2−フェニルエチル)−2−ピ
ペリジンカルボニトリル
【化69】 リチウムジイソプロピルアミド140mmolを溶かしたテ
トラヒドロフラン溶液200mlに−78℃で、1−ベン
ゾイル−2−ピペリジンカルボニトリル15gを固体の
まま加えた。30分間撹拌後、ヨウ化フェネチル33.
2gを溶かしたテトラヒドロフラン溶液100mlを−7
8℃で滴下した。滴下終了後、反応液を徐々に0℃まで
昇温した。水を加え、有機層を分離し、水層をさらに酢
酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウ
ムで乾燥、ろ過後溶媒を留去した。残渣を、展開溶媒と
して、酢酸エチル:ヘキサン(1:2)を用いたシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物の入っ
た溶液を減圧で留去し、得られた固体を酢酸エチル−ヘ
キサンから再結晶して無色結晶17.3gを得た。 融点 65−67℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.52-2.00(4H,m), 2.19(2
H,t,J=6Hz), 2.37-2.98(4H,m), 3.29-3.57(2H,m), 7.13
-7.56(10H,m) 元素分析値 C21222Oとして 計算値 C 79.21; H 6.96; N 8.80 実験値 C 79.13; H 6.89; N 8.64 参考例6−1と同様にして、下記に示す化合物を合成し
た。
【0076】参考例6−2 1−ベンゾイル−2−〔2−(3−メトキシフェニル)
エチル〕−2−ピペリジンカルボニトリル 参考例6−3 1−ベンゾイル−2−〔2−(3,4−ジメトキシフェ
ニル)エチル〕−2−ピペリジンカルボニトリル 参考例6−4 1−ベンゾイル−2−〔2−チエニルエチル〕−2−ピ
ペリジンカルボニトリル 〔表6〕に、それぞれの構造式、物性およびNMRスペ
クトルを示す。
【0077】
【表6】
【0078】参考例6−5 3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H)、2’
−ピペリジン〕−1−オン 塩酸塩
【化70】 1−ベンゾイル−2−(2−フェニルエチル)−2−ピ
ペリジンカルボニトリル7.64gを1,2−ジクロロ
エタン250mlに溶かした。ついで塩化アルミニウム
8.0gを加え6時間加熱還流した。反応液を冷却し、
10%水酸化ナトリウム水溶液に注意深く注ぎ、塩化メ
チレンおよび水を加え抽出した。塩化メチレン層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。残渣
にメタノール100mlおよび20%水酸化ナトリウム水
溶液100mlを加え、12時間加熱還流した。放冷後、
メタノールを留去し、塩化メチレンおよび水を加え抽出
した。塩化メチレン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ
過後溶媒を留去した。残渣を、溶媒として酢酸エチル:
ヘキサン(1:2)を用いたアルミナカラムクロマトグ
ラフィーで精製し、目的物の入った溶液を減圧で留去
し、残渣を4N−メタノール性塩酸6.0mlで処理して
固体を得た。塩化メチレンから再結晶して無色結晶3.
0gを得た。 融点 222−223℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.37-1.85(5H,m), 1.92-
2.14(3H,m), 2.44(1H,dt,J=7Hz,5Hz), 2.76-3.16(4H,
m), 7.20-7.52(3H,m), 8.29(1H,dd,J=8Hz,1Hz) 元素分析値 C1418ClNO・H2Oとして 計算値 C 62.33; H 7.47; N 5.19 実験値 C 62.39; H 7.27; N 5.42 参考例6−5と同様にして、下記に示す化合物を合成し
た。
【0079】参考例6−6 3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2′−ピペリジン〕−1−オン 塩酸塩 参考例6−7 3,4−ジヒドロ−8−メトキシスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2′−ピペリジン〕−1−オン 塩酸塩 参考例6−8 3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシスピロ〔ナフタ
レン−2(1H),2′−ピペリジン〕−1−オン 塩
酸塩 参考例6−9 6,7−ジヒドロスピロ〔ベンゾ〔b〕チオフェン−5
(4H),2′−ピペリジン〕−4−オン 塩酸塩 〔表7〕に、それぞれの構造式、物性およびNMRスペ
クトルを示す。
【0080】
【表7】
【0081】参考例6−10 3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H)、2’
−ピペリジン〕−1−オール
【化71】 3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H)、2’
−ピペリジン〕−1−オン0.80gをメタノール20
mlに溶かし、水素化ホウ素ナトリウム0.15gを少し
ずつ加えた。30分間撹拌後、水を加え塩化メチレンで
抽出した。塩化メチレン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、ろ過後溶媒を留去した。得られた固体を塩化メチレ
ン−エーテルより再結晶して白色結晶0.25gを得
た。 融点 125−127℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.32-1.98(8H,m), 2.28(1
H,quint,J=7Hz), 2.74-2.94(4H,m), 4.37(1H,s), 7.07-
7.28(4H,m), 7.40-7.52(1H,m) 元素分析値 C1419NOとして 計算値 C 77.38; H 8.81; N 6.45 実験値 C 77.16; H 8.84; N 7.01 参考例6−10と同様にして、下記に示す化合物を合成
した。 参考例6−11 3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2′−ピペリジン〕−1−オール 参考例6−12 3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシスピロ〔ナフタ
レン−2(1H),2′−ピペリジン〕−1−オール
塩酸塩 参考例6−13 6,7−ジヒドロスピロ〔ベンゾ〔b〕チオフェン−5
(4H),2′−ピペリジン〕−4−オール 塩酸塩 〔表8〕に、それぞれの構造式、物性およびNMRスペ
クトルを示す。
【0082】
【表8】
【0083】参考例6−14 3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H)、2’
−ピペリジン〕 塩酸塩
【化72】 (1)3,4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1
H)、2’−ピペリジン〕−1−オン3.36gを溶か
した塩化メチレン溶液200mlに炭酸カリウム2.6g
を加え、更に無水トリフルオロ酢酸3.4mlを溶かした
塩化メチレン溶液50mlを0℃で滴下し、3時間撹拌し
た。水を加え塩化メチレンで抽出、塩化メチレン層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。
残渣を、展開溶媒として酢酸エチル:ヘキサン(1:
2)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し、目的物の入った溶液を減圧で留去し、得られた固
体を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無色針状結晶
の1’−トリフルオロアセチル−3,4−ジヒドロスピ
ロ〔ナフタレン−2(1H)、2’−ピペリジン〕−1−
オン4.86gを得た。 融点 97−100℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.60-2.25(7H,m), 2.67-
3.16(3H,m), 3.35-3.53(1H,m), 3.82-3.98(1H,m), 7.16
-7.52(3H,m), 8.20(1H,dd,J=8Hz,1.2Hz) 元素分析値 C16163NO2として 計算値 C 61.73; H 5.18; N 4.50 実験値 C 61.47; H 5.20; N 4.40
【0084】(2)1’−トリフルオロアセチル−3,
4−ジヒドロスピロ〔ナフタレン−2(1H)、2’−ピ
ペリジン〕−1−オン4.44gを酢酸30mlに溶か
し、10%パラジウム−炭素触媒0.76gを加え4kg
/cm2、80℃で6.5時間接触還元した。反応液を水
に注ぎ、10%水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性に
し、塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。残渣を
4N−メタノール性塩酸3.6mlで処理して固体を得
た。塩化メチレン−エーテルより再結晶して白色結晶
2.51gを得た。 融点 200−202℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.43-1.80(8H,m), 1.84-
2.02(1H,m), 2.77(2H,s),2.84(4H,t,J=5Hz), 7.10(4H,
s) 元素分析値 C1420ClN・1/4H2Oとして 計算値 C 69.40; H 8.53; N 5.78 実験値 C 69.62; H 8.38; N 5.64 参考例6−15 3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ〔ナフタレン−
2(1H)、2’−ピペリジン〕 塩酸塩
【化73】 3,4−ジヒドロ−6−メトキシスピロ〔ナフタレン−
2(1H)、2’−ピペリジン〕−1−オン6.57gを
トリフルオロ酢酸30mlに溶かし、トリエチルシラン
8.5mlを加え1時間撹拌した。反応液を少しずつ水に
注ぎ、1N塩酸を加えてヘキサンで洗った。水層に1N
水酸化ナトリウム水溶液を加え塩基性とし、塩化メチレ
ンで抽出した。塩化メチレン層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。残渣を4N−メタノー
ル性塩酸7.0mlで処理して固体を得た。メタノール−
エーテルより再結晶して白色結晶5.09gを得た。 融点 201−203℃1 H−NMR(ppm, CDCl3) 1.31−2.00(9
H,m), 2.71(2H,s), 2.74−2.
88(4H,m),3.77(3H,m), 6.62
−6.73(2H,m), 6.98(1H,m) 元素分析値 C1522ClNO・1/5H2Oとして 計算値 C 66.38; H 8.32; N 5.16 実験値 C 66.65; H 8.46; N 5.03 参考例6−15と同様にして、下記に示す化合物を合成
した。
【0085】参考例6−16 3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシスピロ〔ナフタ
レン−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 参考例6−17 3,4−ジヒドロ−8−メトキシスピロ〔ナフタレン−
2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 参考例6−18 6,7−ジヒドロスピロ〔ベンゾ〔b〕チオフェン−5
(4H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 〔表9〕に、それぞれの構造式、物性およびNMRスペ
クトルを示す。
【0086】
【表9】
【0087】参考例7−1 4−アミノ−3,3−ジフェニルブタノール 参考例2−1で得られたエチル 3−シアノ−3,3−
ジフェニルプロピオネート(1.2g)のテトラヒドロ
フラン(30ml)溶液に、氷冷撹拌下、水素化リチウム
アルミニウム(0.44g)を少量づつ加えた。添加終
了後、混合物を60℃で3時間加熱撹拌した。反応混合
物を再び氷冷した後、水(1ml)、15%水酸化ナトリ
ウム溶液(3ml)、水(1ml)を順次加えた。析出した
不溶物を濾過後、濾液を酢酸エチルと飽和重曹水で抽出
した。有機層を分離し、水洗、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、濃縮乾固した。得られた残渣を酢酸エチルで洗
い、標題化合物(0.82g)を無色粉末として得た。
参考例7−1と同様にして、下記に示す化合物をそれぞ
れ合成した。 化合物7−2:5−アミノ−4,4−ジフェニルペンタ
ノール 化合物7−3:5−アミノ−4−(p−クロロフェニ
ル)−4−フェニルペンタノール 化合物7−4:5−アミノ−4,4−ビス(p−クロロ
フェニル)ペンタノール 〔表10〕にそれぞれの構造式、物性およびNMRスペ
クトルを示す。
【0088】
【表10】
【0089】参考例8−1 4−ホルミルアミノ−3,3−ジフェニル−ブタノール 参考例7−1で得られた4−アミノ−3,3−ジフェニ
ルブタノール(17.1g)をギ酸(100ml)に溶解
した後無水酢酸(16ml)を加え、混合物を室温で7時
間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固後、残渣をクロロホ
ルムと水に分配した。水層をアンモニア水で塩基性とし
た後、クロロホルムで抽出した。抽出液を無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、濃縮乾固した。得られた残渣をエタノ
ール(50ml)に溶解し、1N−水酸化ナトリウム溶液
(60ml)と共に室温で15分撹拌した。反応混合物に
水を加え、析出した結晶を濾取した。水、酢酸エチルで
順次洗い、標題化合物(16g)を無色粉末として得
た。参考例8−1と同様にして、下記に示す化合物をそ
れぞれ合成した。 化合物8−2:5−ホルムアミノ−4,4−ジフェニル
−ペンタノール 化合物8−3:4−(p−クロロフェニル)−5−ホル
ミルアミノ−4−フェニルペンタノール 化合物8−4:4,4−ビス(p−クロロフェニル)−
5−(ホルミルアミノ)ペンタノール 〔表11〕にそれぞれの構造式、物性およびNMRスペ
クトルを示す。
【0090】
【表11】
【0091】参考例9−1 4−ホルミルアミノ−3,3−ジフェニルブチル トシ
ラート 4−ホルミルアミノ−3,3−ジフェニルブタノール
(21.5g)の塩化メチレン(250ml)懸濁液に、
氷冷撹拌下、トリエチルアミン(22ml)、4−ジメチ
ルアミノピリジン(触媒量)、トシルクロリド(15.
3g)を加え室温で16時間撹拌した。反応混合物を濃
縮乾固し、水−酢酸エチルに溶かし、酢酸エチル相を1
N塩酸で洗浄後、水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜
1:1)で精製し、標題化合物(32g)を無色シロッ
プとして得た。参考例9−1と同様にして、参考例化合
物9−4を合成した。 化合物9−4:4,4−ビス(p−クロロフェニル)−
5−(ホルミルアミノ)ペンチル トシラート 参考例9−2 5−ホルミルアミノ−1−ヨード−4,4−ジフェニル
ペンタン 5−ホルミルアミノ−4,4−ジフェニルペンタノール
(38.3g)の塩化メチレン(600ml)溶液に塩化
p−トルエンスルホニル(29.2g)、トリエチルア
ミン(15g)と触媒量の4,4−ジメチルアミノピリ
ジンを加え、混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合
物を濃縮乾固後、残渣にヨウ化ナトリウム(46.6
g)とアセトン(600ml)を加えた。50℃で2時間
加熱撹拌後、反応混合物を濃縮乾固した。得られた残渣
を酢酸エチルと水で抽出した。有機層を分離し、チオ硫
酸ナトリウム水溶液で水洗した。無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製することにより、標題化合物
(46.5g)を黄色シロップとして得た。参考例9−
2と同様にして、参考例化合物9−3を合成した。 化合物9−3:4−(p−クロロフェニル)−5−ホル
ミルアミノ−1−ヨード−4−フェニルペンタン 〔表12〕にそれぞれの構造式、物性およびNMRスペ
クトルを示す。
【0092】
【表12】
【0093】参考例10−1 1−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン−1−
イル〕−4−ホルミルアミノ−3,3−ジフェニルブタ
ン 2塩酸塩 4−ホルミルアミノ−3,3−ジフェニルブチル トシ
ラート(7g)と1−(p−フルオロフェニル)ピペラ
ジン(5.2g)をアセトニトリル(50ml)中、60
℃で4時間加熱撹拌した。反応混合物を濃縮乾固し、水
−酢酸エチルに溶かし、酢酸エチル相を水洗、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、濃縮乾固した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精
製後、塩酸で処理し標題化合物(7g)を白色結晶とし
て得た。参考例10−1と同様にして、参考例化合物1
0−2、10−4〜8、10−10〜12をそれぞれ合
成した。 化合物10−2:5−ホルミルアミノ−1−モルホリノ
−4,4−ジフェニルペンタン 塩酸塩 化合物10−4:5−ホルミルアミノ−1−〔2,3,
4,5−テトラヒドロ−1(H)−3−ベンズアゼピン
−3−イル〕−4,4−ジフェニルペンタン 塩酸塩 化合物10−5:5−ホルミルアミノ−1−ジメチルア
ミノ−4,4−ジフェニルペンタン 化合物10−6 1−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−5−ホルミ
ルアミノ−4,4−ジフェニルペンタン 塩酸塩
【0094】化合物10−7:5−ホルミルアミノ−
4,4−ジフェニル−1−(4−フェニルピペラジン−
1−イル)ペンタン 化合物10−8:1−〔4−(p−フルオロフェニル)
ピペラジン−1−イル〕−5−ホルミルアミノ−4,4
−ジフェニルペンタン 2塩酸塩 化合物10−10:4−(p−クロロフェニル)−5−
ホルミルアミノ−4−フェニル−1−(4−フェニルピ
ペラジン−1−イル)ペンタン 2塩酸塩 化合物10−11:4−(p−クロロフェニル)−5−
ホルミルアミノ−4−フェニル−1−(4−フェニルピ
ペリジノ)ペンタン 塩酸塩 化合物10−12:4,4−ビス(p−クロロフェニ
ル)−1−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン
−1−イル〕−5−(ホルミルアミノ)ペンタン 2塩
酸塩 参考例10−3 N−(5−ホルミルアミノ−4,4−ジフェニルペンチ
ル)フタルイミド 5−ホルミルアミノ−1−ヨード−4,4−ジフェニル
ペンタン(7g)とフタルイミドカリウム(3.63
g)をDMF(40ml)中、室温で3時間撹拌した。反
応混合物を氷水中にあけ、分離したシロップを酢酸エチ
ルで抽出した。抽出液を水洗、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、濃縮乾固した。得られた残渣をイソプロピルエー
テルで洗い、標題化合物(5.2g)を無色粉末として
得た。参考例10−3と同様にして、参考例化合物10
−9をそれぞれ合成した。 化合物10−9:N−〔4−(p−クロロフェニル)−
5−ホルミルアミノ−4−フェニルペンチル〕フタルイ
ミド 〔表13〕,〔表14〕にそれぞれの構造式、物性およ
びNMRスペクトルを示す。
【0095】
【表13】
【0096】
【表14】
【0097】参考例11−1 4−ブロモ−3,4−ジヒドロ−5−オキソ−1−
〔2,4,6−(トリイソプロピル)ベンゼンスルホニ
ル〕−5H−ベンズ〔cd〕インドール 3,4−ジヒドロ−5−オキソ−1−〔2,4,6−
(トリイソプロピル)ベンゼンスルホニル〕−5H−ベ
ンズ〔cd〕インドール(11g:純度75%)のテト
ラヒドロフラン(80ml)溶液を−45℃に冷却した
後、フェニルトリメチルアンモニウムトリブロミド
(7.15g)のテトラヒドロフラン(25ml)溶液に
滴下した。滴下終了後、反応温度を1時間かけて室温ま
で上げた。反応液中の不溶物を濾過し、濾液を濃縮乾固
した。得られた残渣をエーテルで洗い、標題化合物
(8.9g)を淡黄色粉末として得た。参考例11−1
と同様にして、参考例化合物11−2を合成した。 化合物11−2:4−ブロモ−3,4−ジヒドロ−6−
メトキシ−5−オキソ−1−(p−トルエンスルホニ
ル)−5H−ベンズ〔cd〕インドール 参考例11−3 4−アジド−3,4−ジヒドロ−5−オキソ−1−
〔2,4,6−(トリイソプロピル)ベンゼンスルホニ
ル〕−5H−ベンズ〔cd〕インドール 4−ブロモ−3,4−ジヒドロ−5−オキソ−1−
〔2,4,6−(トリイソプロピル)ベンゼンスルホニ
ル〕−5H−ベンズ〔cd〕インドール(11.9g)
のジメチルホルムアミド(200ml)溶液を−25℃に
冷却した後、酢酸(3.3ml)、つづいてアジ化ナトリ
ウム(3.3g)水溶液(22ml)を加えた。反応混合
物を−10℃まで昇温した後、さらに30分撹拌した。
反応液を氷水中にあけ、析出した沈殿物を濾取した。十
分に水洗後乾燥し、標題化合物(10.3g)を黄色粉
末として得た。参考例11−3と同様にして、参考例化
合物11−4を合成した。
【0098】化合物11−4:4−アジド−3,4−ジ
ヒドロ−6−メトキシ−5−オキソ−1−(p−トルエ
ンスルホニル)−5H−ベンズ〔cd〕インドール 参考例11−5 4−アセチルアミノ−3,4−ジヒドロ−5−オキソ−
1−〔2,4,6−(トリイソプロピル)ベンゼンスル
ホニル〕−5H−ベンズ〔cd〕インドール 4−アジド−3,4−ジヒドロ−5−オキソ−1−
〔2,4,6−(トリイソプロピル)ベンゼンスルホニ
ル〕−5H−ベンズ〔cd〕インドール(10.3
g)、無水酢酸(4.4g)、10%パラジウム炭素
(3g)とテトラヒドロフラン(150ml)の混合物を
室温撹拌下、接触水素添加した。4時間後反応を止め、
反応液中の触媒を濾過した。濾液を濃縮乾固後、得られ
た残渣をイソプロピルエーテル−ヘキサンより結晶化
し、標題化合物(9.3g)を淡黄色粉末として得た。
参考例11−5と同様にして、参考例化合物11−6を
合成した。 化合物11−6:4−アセチルアミノ−3,4−ジヒド
ロ−6−メトキシ−5−オキソ−1−(p−トルエンス
ルホニル)−5H−ベンズ〔cd〕インドール
【0099】参考例11−7 1−〔2,4,6−(トリイソプロピル)ベンゼンスル
ホニル〕スピロ{ベンズ〔cd〕インドール−4(3
H,5H),2’−(1’−アセチルピペリジン)}−
5−オン 60%水素化ナトリウム(0.6g)をヘキサンで洗浄
した後ジメチルホルムアミド(20ml)中に加えた。こ
の懸濁液を−13℃に冷却した後、窒素気流下、1,4
−ジブロモブタン(3.7ml)、続いて4−アセチルア
ミノ−3,4−ジヒドロ−5−オキソ−1−〔2,4,
6−(トリイソプロピル)ベンゼンスルホニル〕−5H
−ベンズ〔cd〕インドール(3.1g)のジメチルホ
ルムアミド(10ml)溶液を加えた。混合物を同温で5
分、さらに0℃で20分撹拌した。その後反応温度を1
0分間かけて約16℃まで上げた。反応液を1N−塩酸
(6ml)と氷の混合物中にあけ、分離した油状物を酢酸
エチルで抽出した。抽出液を水洗後濃縮乾固し、得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
た。イソプロピルエーテル−ヘキサンより結晶化し、標
題化合物(2.3g)を黄色粉末として得た。参考例1
1−7と同様にして、参考例化合物11−8を合成し
た。 化合物11−8:6−メトキシ−1−(p−トルエンス
ルホニル)スピロ{ベンズ〔cd〕インドール−4(3
H,5H),2’−(1’−アセチルピペリジン)}−
5−オン
【0100】参考例11−9 1−〔2,4,6−(トリイソプロピル)ベンゼンスル
ホニル〕スピロ{ベンズ〔cd〕インドール−4(3
H,5H),2’−ピペリジン}−5−オン 1−〔2,4,6−(トリイソプロピル)ベンゼンスル
ホニル〕スピロ{ベンズ〔cd〕インドール−4(3
H,5H),2’−(1’−アセチルピペリジン)}−
5−オン(1.9g)、塩酸(8ml)とエタノール(3
0ml)の混合物を39時間加熱還流した。反応液を濃縮
乾固合成、残渣を酢酸エチルと飽和重曹水で抽出した。
有機層を分離し、水洗後濃縮乾固した。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した後ヘキ
サンより結晶化し、標題化合物(1.4g)を淡黄色粉
末として得た。参考例11−9と同様にして、参考例化
合物11−10を合成した。 化合物11−10:6−メトキシ−1−(p−トルエン
スルホニル)スピロ{ベンズ〔cd〕インドール−4
(3H,5H),2’−ピペリジン}−5−オン 参考例11−11 スピロ{1H−ベンズ〔cd〕インドール−4(3H,
5H),2’−ピペリジン}−5−オン 1−〔2,4,6−(トリイソプロピル)ベンゼンスル
ホニル〕スピロ{ベンズ〔cd〕インドール−4(3
H,5H),2’−ピペリジン}−5−オン(3.3
g)と1N−水酸化ナトリウム水溶液(25ml)とをメ
タノール(120ml)中、24時間加熱還流した。反応
液を濃縮乾固後、得られた残渣を水で洗い、標題化合物
(1.5g)を淡黄色粉末として得た。参考例11−1
1と同様にして、参考例化合物11−12を合成した。 化合物11−12:6−メトキシスピロ{ベンズ〔c
d〕インドール−4(3H,5H),2’−ピペリジ
ン}−5−オン
【0101】参考例11−13 5−ヒドロキシ−6−メトキシ−1−(p−トルエンス
ルホニル)スピロ{ベンズ〔cd〕インドール−4(3
H,5H),2’−ピペリジン} 6−メトキシ−1−(p−トルエンスルホニル)スピロ
{ベンズ〔cd〕インドール−4(3H,5H),2’
−ピペリジン}−5−オン(0.73g)のテトラヒド
ロフラン(15ml)溶液に、氷冷下、水素化リチウムア
ルミニウム(0.14g)を少量づつ加えた。その後、
混合物を24時間加熱還流した。反応液を氷冷し、水を
加え、析出した沈殿物を濾過した。濾液を酢酸エチルで
抽出し、抽出液を水洗後濃縮乾固した。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した後酢酸
エチル−イソプロピルエーテルより結晶化し、標題化合
物(0.59g)を淡黄色粉末として得た。 参考例11−14 6−メトキシ−1−(p−トルエンスルホニル)スピロ
{ベンズ〔cd〕インドール−4(3H,5H),2’
−ピペリジン} 5−ヒドロキシ−6−メトキシ−1−(p−トルエンス
ルホニル)スピロ{ベンズ〔cd〕インドール−4(3
H,5H),2’−ピペリジン}(0.7g)のトリフ
ルオロ酢酸(20ml)溶液にトリエチルシラン(6.5
ml)を加え、混合物を室温で20時間撹拌した。反応液
を濃縮乾固後、残渣を酢酸エチルと水で抽出した。水層
をアンモニア水で塩基性とした後、再び酢酸エチルで抽
出した。抽出液を合わせ、水洗後濃縮乾固した。得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、標題化合物(0.55g)を淡茶色無晶粉末として
得た。 参考例11−15 6−メトキシスピロ{1H−ベンズ〔cd〕インドール
−4(3H,5H),2’−ピペリジン} 6−メトキシ−1−(p−トルエンスルホニル)スピロ
{ベンズ〔cd〕インドール−4(3H,5H),2’
−ピペリジン}(0.55g)のメタノール(15ml)
溶液に1N−水酸化ナトリウム水溶液(3ml)を加え、
混合物を90時間加熱還流した。反応液を濃縮乾固後、
得られた残渣を酢酸エチルと水で抽出した。抽出液を水
洗後濃縮乾固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製した。アセトン−イソプロピルエ
ーテルより結晶化し、標題化合物(0.19g)を白色
粉末として得た。〔表15〕,〔表16〕,〔表17〕
にそれぞれの構造式、物性およびNMRスペクトルを示
す。
【0102】
【表15】
【0103】
【表16】
【0104】
【表17】
【0105】実施例I−1 4−フェニル−4−〔2−(1−イミダゾリル)エチ
ル〕イソクロマン 塩酸塩 4−(2−ヨードエチル)−4−フェニルイソクロマン
(0.6g)とイミダゾール(0.56g)を炭酸カリ
ウム(0.34g)存在下アセトニトリル(15ml)
中、60℃で4日間加熱撹拌した。反応混合物を氷水中
にあけ、分離したシロップをエーテルで抽出した。抽出
液を水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮乾固し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(酢酸エチル−メタノール=15:1)で精製し4N
塩酸/メタノールで処理をして標題化合物(0.32
g)を無晶粉末として得た。 実施例I−3 4−フェニル−4−〔2−(フタルイミド)エチル〕イ
ソクロマン 4−(2−ヨードエチル)−4−フェニル
イソクロマン(0.5g)とフタルイミドカリウム
(0.51g)をDMF(10ml)中、60℃で14時
間加熱撹拌した。反応混合物を氷水中にあけ、分離した
シロップを酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮乾固した。得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製後、酢酸
エチル−ヘキサンより再結晶し、標題化合物(0.12
g)を無色針状晶として得た。実施例I−1およびI−
3と同様にして、化合物I−2、I−4〜70をそれぞ
れ合成した。
【0106】実施例I−1からI−70の化合物名 実施例I−2 4−〔2−(モルホリノ)エチル〕−4−フェニルイソ
クロマン 塩酸塩 実施例I−4 4−〔2−(ベンジルアミノ)エチル〕−4−フェニル
イソクロマン 塩酸塩 実施例I−5 4−〔2−(m−メトキシベンジルアミノ)エチル〕−
4−フェニルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−6 4−〔2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)エチ
ル〕−4−フェニルイソクロマン 2塩酸塩 実施例I−7 4−{2−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン
−1−イル〕エチル}−4−フェニルイソクロマン 塩
酸塩 実施例I−8 4−{2−〔4−(m−クロロフェニル)ピペラジン−
1−イル〕エチル}−4−フェニルイソクロマン 塩酸
塩 実施例I−9 4−{2−〔4−(2−ピリジル)ピペラジン−1−イ
ル〕エチル}−4−フェニルイソクロマン 2塩酸塩
【0107】実施例I−10 4−〔2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)エチ
ル〕−4−フェニルイソクロマン 2塩酸塩 実施例I−11 4−〔2−(4−フェニルピペリジノ)エチル〕−4−
フェニルイソクロマン塩酸塩 実施例I−12 3,4−ジヒドロ−1′−〔2−(4−フェニルイソク
ロマン−4−イル)エチル〕スピロ〔ナフタレン−2
(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例I−13 3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−1′−〔2−
(4−フェニルイソクロマン−4−イル)エチル〕スピ
ロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩
酸塩 実施例I−14 4−〔3−(1−イミダゾリル)プロピル〕−4−フェ
ニルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−15 4−〔3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル〕−
4−フェニルイソクロマン 塩酸塩
【0108】実施例I−16 4−〔3−(1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−ベ
ンズアゼピン−3−イル)プロピル〕−4−フェニルイ
ソクロマン 塩酸塩 実施例I−17 4−(3−アニリノプロピル)−4−フェニルイソクロ
マン 塩酸塩 実施例I−18 4−〔3−(ベンジルアミノ)プロピル〕−4−フェニ
ルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−19 4−〔3−(o−フルオロベンジルアミノ)プロピル〕
−4−フェニルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−20 4−〔3−(o−クロロベンジルアミノ)プロピル〕−
4−フェニルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−21 4−〔3−(N−メチルベンジルアミノ)プロピル〕−
4−フェニルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−22 4−{3−〔(2−チエニルメチル)アミノ〕プロピ
ル}−4−フェニルイソクロマン 塩酸塩
【0109】実施例I−23 4−〔3−(2−ピコリルアミノ)プロピル〕−4−フ
ェニルイソクロマン2塩酸塩 実施例I−24 4−〔3−(β−フェネチルアミノ)プロピル〕−4−
フェニルイソクロマン塩酸塩 実施例I−25 4−〔3−(3,4−ジメトキシフェネチルアミノ)プ
ロピル〕−4−フェニルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−26 4−{3−〔2−(2−ピリジル)エチルアミノ〕プロ
ピル}−4−フェニルイソクロマン 2塩酸塩 実施例I−27 4−{3−〔2−(モルホリノ)エチルアミノ〕プロピ
ル}−4−フェニルイソクロマン 2塩酸塩 実施例I−28 4−〔3−(2−インダニルアミノ)プロピル〕−4−
フェニルイソクロマン塩酸塩 実施例I−29 4−〔3−(4−フェニルピペラジン−1−イル)プロ
ピル〕−4−フェニルイソクロマン 2塩酸塩
【0110】実施例I−30 4−{3−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン
−1−イル〕プロピル}−4−フェニルイソクロマン
2塩酸塩 実施例I−31 4−{3−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン
−1−イル〕プロピル}−4−フェニルイソクロマン
2塩酸塩 実施例I−32 4−{3−〔4−(3−ベンゾイソチアゾリル)ピペラ
ジン−1−イル〕プロピル}−4−フェニルイソクロマ
ン 塩酸塩 実施例I−33 4−〔3−(4−フェニルピペリジノ)プロピル〕−4
−フェニルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−34 4−{3−〔4−(ピペリジノ)ピペリジノ〕プロピ
ル}−4−フェニルイソクロマン 2塩酸塩 実施例I−35 3,4−ジヒドロ−1′−〔3−(4−フェニルイソク
ロマン−4−イル)プロピル〕スピロ〔ナフタレン−2
(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩
【0111】実施例I−36 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−〔3−(4−
フェニルイソクロマン−4−イル)プロピル〕スピロ
〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕塩酸塩 実施例I−37 3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−1′−〔3−
(4−フェニルイソクロマン−4−イル)プロピル〕ス
ピロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕
塩酸塩 実施例I−38 4−〔3−(ベンジルアミノ)プロピル〕−4−(p−
フルオロフェニル)イソクロマン 塩酸塩 実施例I−39 4−{3−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン
−1−イル〕プロピル}−4−(p−フルオロフェニ
ル)イソクロマン 2塩酸塩 実施例I−40 4−〔3−(ベンジルアミノ)プロピル〕−4−(p−
クロロフェニル)イソクロマン 塩酸塩 実施例I−41 4−{3−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン
−1−イル〕プロピル}−4−(p−クロロフェニル)
イソクロマン 2塩酸塩
【0112】実施例I−42 4−{3−〔4−(2−ベンゾチアゾリル)ピペラジン
−1−イル〕プロピル}−4−(p−クロロフェニル)
イソクロマン 3塩酸塩 実施例I−43 4−〔3−(ベンジルアミノ)プロピル〕−7−クロロ
−4−(p−クロロフェニル)イソクロマン 塩酸塩 実施例I−44 4−{3−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン
−1−イル〕プロピル}−7−クロロ−4−(p−クロ
ロフェニル)イソクロマン 2塩酸塩 実施例I−45 メチル α−〔3−(4−フェニルイソクロマン−4−
イル)プロピルアミノ〕−m−トルエート 塩酸塩 実施例I−46 4−〔3−(m−メチルベンジルアミノ)プロピル〕−
4−フェニルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−47 6,7−ジヒドロ−1′−〔3−(4−フェニルイソク
ロマン−4−イル)プロピル〕スピロ〔4−オキソベン
ゾ(b)チオフェン−5(4H),2′−ピペリジン〕
塩酸塩
【0113】実施例I−48 3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−1′−〔3−(4−
フェニルイソクロマン−4−イル)プロピル〕スピロ
〔1−オキソナフタレン−2(1H),2′−ピペリジ
ン〕 塩酸塩 実施例I−49 3,4−ジヒドロ−1′−〔3−(4−フェニルイソク
ロマン−4−イル)プロピル〕スピロ〔1−オキソナフ
タレン−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩酸塩 実施例I−50 3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−1′−{3−
〔4−(p−フルオロフェニル)イソクロマン−4−イ
ル〕プロピル}スピロ〔ナフタレン−2(1H),2′
ピペリジン〕 塩酸塩 実施例I−51 4−フェニル−4−{3−〔1−(1,2,3,4−テ
トラヒドロナフチルアミノ)〕プロピル}イソクロマン
塩酸塩 実施例I−52 3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−1′−〔4−
(4−フェニルイソクロマン−4−イル)ブチル〕スピ
ロ〔ナフタレン−2(1H),2′−ピペリジン〕 塩
酸塩 実施例I−53 6,7−ジヒドロ−1′−〔3−(4−フェニルイソク
ロマン−4−イル)プロピル〕スピロ〔ベンゾ〔b〕チ
オフェン−5(4H),2′−ピペリジン〕塩酸塩
【0114】実施例I−54 4−{3−〔N−メチル−N−(2−(3,4−メチレ
ンジオキシフェニルオキシ)エチル)アミノ〕プロピ
ル}−4−フェニルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−55 4−{3−〔(2−ビフェニルメチル)アミノ〕プロピ
ル}−4−フェニルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−56 4−{3−〔3,4−ジメトキシフェニル)ウレイド〕
プロピル}−4−フェニルイソクロマン 実施例I−57 1’−〔3−(4−フェニルイソクロマン−4−イル)
プロピル〕スピロ{1H−ベンズ〔cd〕インドール−
4(3H,5H),2’−ピペリジン}−5−オン 塩
酸塩 実施例I−58 6−メトキシ−1’−〔3−(4−フェニルイソクロマ
ン−4−イル)プロピル〕スピロ{1H−ベンズ〔c
d〕インドール−4(3H,5H),2’−ピペリジ
ン}−5−オン 塩酸塩 実施例I−59 6−メトキシ−1’−〔3−(4−フェニルイソクロマ
ン−4−イル)プロピル〕スピロ{1H−ベンズ〔c
d〕インドール−4(3H,5H),2’−ピペリジ
ン} 塩酸塩
【0115】実施例I−60 4−〔3−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テ
トラヒドロイソキノリン−2−イル)プロピル〕−4−
フェニルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−61 4−〔3−〔4−(2−オキソインドリン−3−イル)
ピペリジノ〕プロピル}−4−フェニルイソクロマン 実施例I−62 4−〔3−(ベンジルアミノ)プロピル〕−4−(2−
ピリジル)イソクロマン 2塩酸塩 実施例I−63 4−〔3−(イソインドリン−2−イル)プロピル〕−
4−フェニルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−64 4−〔3−(ベンジルアミノ)プロピル〕−4−(2−
ベンゾチアゾリル)イソクロマン 塩酸塩 実施例I−65 3,4−ジヒドロ−1’−〔3−(6,7−ジメトキシ
−4−フェニルイソクロマン−4−イル)プロピル〕ス
ピロ〔ナフタレン−2(1H),2’−ピペリジン〕
塩酸塩 実施例I−66 4−{3−〔(2−ナフチルメチル)アミノ〕プロピ
ル}−4−フェニルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−67 4−フェニル−4−{3−〔3−(3,4,5−トリメ
トキシフェニル〕プロピオニルアミノ〕プロピル}イソ
クロマン 実施例I−68 4−〔3−(8,9−ジメトキシ−6,6−ジメチル−
3−ベンズアゾシン−3−イル)プロピル〕−4−フェ
ニルイソクロマン 塩酸塩 実施例I−69 4−〔3−(N−アセチル−ベンジルアミノ)プロピ
ル〕−4−フェニルイソクロマン 実施例I−70 4−{3−〔2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−7
−メトキシナフチル)アミノ〕プロピル}−4−フェニ
ルイソクロマン 塩酸塩 〔表18〕〜〔表29〕にそれぞれの構造式、物性およ
びNMRスペクトルを示す。
【0116】
【表18】
【0117】
【表19】
【0118】
【表20】
【0119】
【表21】
【0120】
【表22】
【0121】
【表23】
【0122】
【表24】
【0123】
【表25】
【0124】
【表26】
【0125】
【表27】
【0126】
【表28】
【0127】
【表29】
【0128】実施例II−1 4−{2−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン
−1−イル〕エチル}−3,4−ジヒドロ−4−フェニ
ルイソキノリン 2塩酸塩 1−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン−1−
イル〕−4−ホルミルアミノ−3,3−ジフェニルブタ
ン(7g)をポリりん酸(70g)中、170℃で2時
間加熱撹拌した。反応混合物を氷水(500ml)に溶か
し、濃アンモニア水でアルカリ性としたのち、酢酸エチ
ルで抽出を行った。水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製後、塩酸で処理
し標題化合物(3.5g)を無晶粉末として得た。実施
例II−1と同様にして、化合物II−2〜4、II−6〜1
5をそれぞれ合成した。 化合物II−2:3,4−ジヒドロ−4−(3−モルホリ
ノプロピル)−4−フェニルイソキノリン 塩酸塩 化合物II−3:3,4−ジヒドロ−4−フェニル−4−
〔3−(フタルイミド)プロピル〕イソキノリン 塩酸
塩 化合物II−4:3,4−ジヒドロ−4−〔3−(2,
3,4,5−テトラヒドロ−1(H)−3−ベンズアゼ
ピン−3−イル〕プロピルイソキノリン 2塩酸塩 化合物II−6:3,4−ジヒドロ−4−(3−ジメチル
アミノプロピル)−4−フェニルイソキノリン 2塩酸
塩 化合物II−7:4−〔3−(N−ベンジル−N−メチ
ル)アミノプロピル〕−3,4−ジヒドロ−4−フェニ
ルイソキノリン 2塩酸塩
【0129】化合物II−8:4−フェニル−4−〔3−
(4−フェニルピペラジン−1−イル)プロピル〕イソ
キノリン 化合物II−9:4−{3−〔4−(p−フルオロフェニ
ル)ピペラジン−1−イル〕プロピル}−3,4−ジヒ
ドロ−4−フェニルイソキノリン 2塩酸塩 化合物II−10:4−〔3−(4−ベンジルピペラジン
−1−イル〕プロピル〕−3,4−ジヒドロ−4−フェ
ニルイソキノリン 3塩酸塩 化合物II−11:3,4−ジヒドロ−4−フェニル−4
−〔3−(4−フェニルピペリジノ〕プロピル〕イソキ
ノリン 2塩酸塩 化合物II−12:4−(p−クロロフェニル)−3,4
−ジヒドロ−4−〔3−(フタルイミド)プロピル〕イ
ソキノリン 塩酸塩 化合物II−13:4−(p−クロロフェニル)−3,4
−ジヒドロ−4−〔3−(4−フェニルピペラジン−1
−イル)プロピル〕イソキノリン 3塩酸塩 化合物II−14:4−(p−クロロフェニル)−3,4
−ジヒドロ−4−〔3−(4−フェニルピペリジノ)プ
ロピル〕イソキノリン 2塩酸塩 化合物II−15:4−(p−クロロフェニル)−4−
{3−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン−1
−イル〕プロピル}−3,4−ジヒドロイソキノリン
2塩酸塩
【0130】実施例II−5 4−(3−アミノプロピル)−3,4−ジヒドロ−4−
フェニルイソキノリン2塩酸塩 3,4−ジヒドロ−4−フェニル−4−〔3−(フタル
イミド)プロピル〕イソキノリン(4.1g)のメタノ
ール(100ml)溶液に抱水ヒドラジン(1.04g)
を加え、混合物を22時間加熱還流した。反応混合物を
濃縮乾固後、残渣に酢酸エチルと1N−水酸化ナトリウ
ム溶液を加えて溶かした。有機層を水洗、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、濃縮乾固した。得られた残渣を塩酸で
処理し、標題化合物(2g)を淡茶色無晶粉末として得
た。〔表30〕,〔表31〕,〔表32〕にそれぞれの
構造式、物性およびNMRスペクトルを示す。
【0131】
【表30】
【0132】
【表31】
【0133】
【表32】
【0134】実施例III−1 1,2,3,4−テトラヒドロ−4−{2−〔4−(p
−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル〕エチル}
−4−フェニルイソキノリン 2塩酸塩 4−{2−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン
−1−イル〕エチル}3,4−ジヒドロ−4−フェニル
イソキノリン(3.1g)のエタノール(50ml)溶液
に、水素化ホウ素ナトリウム(0.774g)を加え室
温で1時間撹拌した。反応混合物を氷水(50ml)に溶
かし、酢酸エチルで抽出を行った。水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、濃縮乾固した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製
後、塩酸で処理し標題化合物(3.0g)を無晶粉末と
して得た。実施例III−1と同様にして化合物III−2、
III−4、III−7、III−9〜15をそれぞれ合成し
た。 化合物III−2:1,2,3,4−テトラヒドロ−4−
(3−モルホリノプロピル)−4−フェニルイソキノリ
ン 2塩酸塩 化合物III−4:1,2,3,4−テトラヒドロ−4−
〔3−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1(H)−3
−ベンズアゼピン−3−イル)〕プロピル−4−フェニ
ルイソキノリン 2塩酸塩
【0135】化合物III−7:4−〔3−(N−ベンジ
ル−N−メチル)アミノプロピル〕−1,2,3,4−
テトラヒドロ−4−フェニルイソキノリン 2塩酸塩 化合物III−9:4−{3−〔4−(p−フルオロフェ
ニル)ピペラジン−1−イル〕プロピル}−1,2,
3,4−テトラヒドロ−4−フェニルイソキノリン 2
塩酸塩 化合物III−10:4−〔3−(4−ベンジルピペラジ
ン−1−イル)プロピル〕−1,2,3,4−テトラヒ
ドロ−4−フェニルイソキノリン 3塩酸塩 化合物III−11:1,2,3,4−テトラヒドロ−4
−フェニル−4−〔3−(4−フェニルピペリジノ)プ
ロピル〕イソキノリン 2塩酸塩 化合物III−13:4−(p−クロロフェニル)−1,
2,3,4−テトラヒドロ−4−〔3−(4−フェニル
ピペラジン−1−イル)プロピル〕イソキノリン 2塩
酸塩 化合物III−14:4−(p−クロロフェニル)−1,
2,3,4−テトラヒドロ−4−〔3−(4−フェニル
ピペリジノ)プロピル〕イソキノリン 2塩酸塩 化合物III−15:4−(p−クロロフェニル)−4−
{3−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン−1
−イル〕プロピル}−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン2塩酸塩
【0136】実施例III−3 1,2,3,4−テトラヒドロ−4−フェニル−4−
〔3−(フタルイミド)プロピル〕イソキノリン 塩酸
塩 3,4−ジヒドロ−4−フェニル−4−〔3−(フタル
イミド)プロピル〕イソキノリン(1g)のエタノール
(30ml)溶液に10%パラジウム−炭素(0.3g)
を加え、常圧下、室温で5時間水素添加した。反応混合
物より触媒を濾過し、濾液を濃縮乾固した。得られた残
渣を塩酸で処理し、標題化合物(0.77g)を淡黄色
粉末として得た。実施例III−3と同様にして、化合物I
II−5,6,8,12をそれぞれ合成した。 化合物III−5:
【0137】4−(3−アミノプロピル)−1,2,
3,4−テトラヒドロ−4−フェニルイソキノリン 2
塩酸塩 化合物III−6:4−〔3−(ジメチルアミノ)プロピ
ル〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−4−フェニルイ
ソキノリン 2塩酸塩 化合物III−8:1,2,3,4−テトラヒドロ−4−
フェニル−4−〔3−(4−フェニルピペラジン−1−
イル)プロピル〕イソキノリン 3塩酸塩 化合物III−12:4−(p−クロロフェニル)−1,
2,3,4−テトラヒドロ−4−〔3−(フタルイミ
ド)プロピル〕イソキノリン 〔表33〕,〔表34〕,〔表35〕にそれぞれの構造
式、物性およびNMRスペクトルを示す。
【0138】
【表33】
【0139】
【表34】
【0140】
【表35】
【0141】実施例IV−1 4−{2−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン
−1−イル〕エチル}−1,2,3,4−テトラヒドロ
−2−メチル−4−フェニルイソキノリン 塩酸塩 4−{2−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン
−1−イル〕エチル}−1,2,3,4−テトラヒドロ
−4−フェニルイソキノリン(0.6g)のエタノール
(15ml)溶液に、37%ホルマリン溶液(1ml)、1
0%パラジウム−炭素(0.25g)を加え水素気流
中、常圧、室温で3時間撹拌した。触媒を濾去し母液を
濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル)で精製後、塩酸で処理し標
題化合物(0.43g)を無晶粉末として得た。実施例
IV−1と同様にして、化合物IV−2,7,8,9をそれ
ぞれ合成した。 化合物IV−2:1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メ
チル−4−フェニル−4−〔3−(フタルイミド)プロ
ピル〕イソキノリン 塩酸塩 化合物IV−7:1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メ
チル−4−フェニル−4−〔3−(4−フェニルピペラ
ジン−1−イル)プロピル〕イソキノリン 3塩酸塩 化合物IV−8:4−{3−〔4−(p−フルオロフェニ
ル)ピペラジン−1−イル〕プロピル}−1,2,3,
4−テトラヒドロ−2−メチル−4−フェニルイソキノ
リン3塩酸塩 化合物IV−9:4−(p−クロロフェニル)−1,2,
3,4−テトラヒドロ−2−メチル−4−〔(3−フタ
ルイミド)プロピル〕イソキノリン 塩酸塩
【0142】実施例IV−3 4−(3−アミノプロピル)−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−2−メチル−4−フェニルイソキノリン 塩酸
塩 2−メチル−4−フェニル−4−〔3−(フタルイミ
ド)プロピル〕−1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
ノリン(2g)を抱水ヒドラジン(0.5g)存在下、
メタノール(50ml)中で17時間加熱還流した。反応
混合物を濃縮乾固後、残渣を酢酸エチルと1N−水酸化
ナトリウム溶液に溶かした。有機層を水洗、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、濃縮乾固した。得られた残渣を塩酸
で処理し、標題化合物(1.5g)を白色粉末として得
た。実施例IV−3と同様にして、IV−10を合成した。 化合物IV−10:4−(3−アミノプロピル)−4−
(クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−
2−メチルイソキノリン 塩酸塩
【0143】実施例IV−4 4−〔3−ベンジルアミノ)プロピル〕−1,2,3,
4−テトラヒドロ−2−メチル−4−フェニルイソキノ
リン 塩酸塩 4−(3−アミノプロピル)−2−メチル−4−フェニ
ル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(0.
4g)とベンズアルデヒド(0.76g)のエタノール
(15ml)溶液に10%パラジウム−炭素(0.15
g)を加え、常圧下、室温で一夜水素添加した。反応混
合物より触媒を濾過し、濾液を濃縮乾固した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製後、
塩酸で処理することにより、標題化合物(0.38g)
を淡黄色粉末として得た。 実施例IV−5 1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチル−4−フェ
ニル−4−〔3−(フェニルウレイド)プロピル〕イソ
キノリン 4−(3−アミノプロピル)−2−メチル−4−フェニ
ル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(0.
4g)のクロロホルム(10ml)溶液にフェニルイソシ
アネート(0.25g)を加え、混合物を室温で1.5
時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固後、残渣をメタノ
ール−イソプロピルエーテルより結晶化し、標題化合物
(0.39g)を無色粉末として得た。実施例IV−5と
同様にして、化合物IV−6、IV−24を合成した。 化合物IV−6:1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メ
チル−4−〔3−(3−メトキシフェニルウレイド)プ
ロピル〕−4−フェニルイソキノリン 化合物IV−24 1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチル−4−〔3
−(フェニルチオウレイド)プロピル〕−4−フェニル
イソキノリン
【0144】実施例IV−12 4−(p−クロロフェニル)−2−メチル−4−〔3−
(4−フェニルピペラジン−1−イル)プロピル〕−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン 塩酸塩 4−(p−クロロフェニル)−4−〔3−(4−フェニ
ルピペラジン−1−イル)プロピル〕−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン(0.7g)のアセトニト
リル(15ml)溶液にホルマリン(0.64ml)を加え
た後、撹拌下、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.1
6g)を少量づつ加えた。混合物を15分撹拌した後、
溶液が中性になるまで酢酸を滴下した。さらに2時間撹
拌した後、反応混合物を酢酸エチルと1N−水酸化ナト
リウム溶液で抽出した。有機層を水洗、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製後、塩酸と処理する
ことにより、標題化合物(0.6g)を無色粉末として
得た。実施例IV−12と同様にして、化合物IV−11,
13,14をそれぞれ合成した。 化合物IV−11:4−(p−クロロフェニル)−4−
〔3−(2−ヒドロキシメチルベンゾイルアミノ)プロ
ピル〕−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン塩酸塩 化合物IV−13:4−(p−クロロフェニル)−2−メ
チル−4−〔3−(4−フェニルピペリジノ)プロピ
ル〕−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン 3
塩酸塩 化合物IV−14:4−(p−クロロフェニル)−4−
{3−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペリジノ〕プ
ロピル}−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン 3塩酸塩
【0145】実施例IV−15 4−〔3−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)プロ
ピル〕−4−フェニル−2−プロピル−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン 塩酸塩 4−〔3−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)プロ
ピル〕−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン(0.62g)のアセトニトリル(20m
l)DMF(10ml)溶液に、3−ヨードプロパン
(0.26g)、炭酸カリウム(0.38g)を加え室
温で2日間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固し、水−酢
酸エチルに溶かし、酢酸エチル層を水洗、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、濃縮乾固した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ
ール=15:1)で精製後、塩酸で処理し標題化合物
(0.6g)を無晶粉末として得た。実施例IV−15と
同様にして、化合物IV−16を合成した。 化合物IV−16:2−ベンジル−1,2,3,4−テト
ラヒドロ−4−〔3−(モルホリノ)プロピル〕−4−
フェニルイソキノリン 2塩酸塩
【0146】実施例IV−17 2−アセチル−4−フェニル−4−{2−〔4−(p−
フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル〕プロピル}
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩 4−フェニル−4−{2−〔4−(p−フルオロフェニ
ル)ピペラジン−1−イル〕プロピル}−1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン(1.2g)の塩化メチ
レン(30ml)溶液に、氷冷撹拌下無水酢酸(0.33
ml)を加え室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾
固し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製後、
塩酸で処理し標題化合物(1.2g)を白色結晶として
得た。実施例IV−17と同様にして、化合物IV−18,
21,22,23をそれぞれ合成した。 化合物IV−18:2−(p−ブロモベンゾイル)−4−
(p−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒド
ロ−4−〔2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)
プロピル〕イソキノリン 2塩酸塩 化合物IV−21:2−メタンスルホニル−4−フェニル
−1,2,3,4−テトラヒドロ−4−{3−〔2,
3,4,5−テトラヒドロ−1(H)−3−ベンズアゼ
ピン−3−イル〕プロピル}イソキノリン 2塩酸塩 化合物IV−22:2−(2−メシチレンスルホニル)−
4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−4−
{3−〔p−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イ
ル〕プロピル}イソキノリン 化合物IV−23:2−メトキシカルボニル−4−(p−
クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−4
−{3−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン−
1−イル〕プロピル}イソキノリン
【0147】実施例IV−19 4−〔3−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)プロピ
ル〕−4−フェニル−2−フェニルカルバモイル−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン 塩酸塩 4−〔3−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)プロピ
ル〕−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン(0.8g)のクロロホルム(20ml)溶液
にフェニルイソシアネート(0.38g)を加え、混合
物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
した。得られたシロップを塩酸で処理し、標題化合物
(0.8g)を無色粉末として得た。実施例IV−19と
同様にして、化合物IV−20を合成した。 化合物IV−20:1,2,3,4−テトラヒドロ−4−
{2−〔4−(p−フルオロフェニル)ピペラジン−1
−イル〕エチル}−2−(3−メトキシフェニル)カル
バモイル−4−フェニルイソキノリン 塩酸塩 〔表36〕〜〔表41〕にそれぞれの構造式、物性およ
びNMRスペクトルを示す。
【0148】
【表36】
【0149】
【表37】
【0150】
【表38】
【0151】
【表39】
【0152】
【表40】
【0153】
【表41】
【0154】製剤例1 (1)実施例I−45の化合物 10.0g (2)乳糖 60.0g (3)コーンスターチ 35.0g (4)ゼラチン 3.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0g 実施例I−45で得られた化合物10.0gと乳糖6
0.0gおよびコーンスターチ35.0gの混合物を10
重量%ゼラチン水溶液30ml(ゼラチンとして3.0
g)を用い、1mmメッシュの篩を通して顆粒化した後、
40℃で乾燥し再び篩過した。得られた顆粒をステアリ
ン酸マグネシウム2.0gと混合し、圧縮した。得られ
た中心錠を、蔗糖、二酸化チタン、タルクおよびアラビ
アゴムの水懸濁液による糖衣でコーティングした。コー
ティングが施された錠剤をミツロウで艶出して1000
錠のコート錠を得た。 製剤例2 (1)実施例I−45の化合物 10.0g (2)乳糖 70.0g (3)コーンスターチ 50.0g (4)可溶性デンプン 7.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0g 実施例I−45で得られた化合物10.0gとステアリ
ン酸マグネシウム3.0gを可溶性デンプンの水溶液7
0ml(可溶性デンプンとして7.0g)で顆粒化した
後、乾燥し、乳糖70.0gおよびコーンスターチ5
0.0gと混合した。混合物を圧縮して1000錠の錠
剤を得た。
【0155】製剤例3 (1)実施例I−36の化合物 10.0g (2)乳糖 60.0g (3)コーンスターチ 35.0g (4)ゼラチン 3.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0g 実施例I−36で得られた化合物10.0gと乳糖6
0.0gおよびコーンスターチ35.0gの混合物を10
重量%ゼラチン水溶液30ml(ゼラチンとして3.0
g)を用い、1mmメッシュの篩を通して顆粒化した後、
40℃で乾燥し再び篩過した。得られた顆粒をステアリ
ン酸マグネシウム2.0gと混合し、圧縮した。得られ
た中心錠を、蔗糖、二酸化チタン、タルクおよびアラビ
アゴムの水懸濁液による糖衣でコーティングした。コー
ティングが施された錠剤をミツロウで艶出して1000
錠のコート錠を得た。 製剤例4 (1)実施例I−36の化合物 10.0g (2)乳糖 70.0g (3)コーンスターチ 50.0g (4)可溶性デンプン 7.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0g 実施例I−36で得られた化合物10.0gとステアリ
ン酸マグネシウム3.0gを可溶性デンプンの水溶液7
0ml(可溶性デンプンとして7.0g)で顆粒化した
後、乾燥し、乳糖70.0gおよびコーンスターチ5
0.0gと混合した。混合物を圧縮して1000錠の錠
剤を得た。
【0156】実験例1 (A)125I−リュープロレリンの調製 3×104M リュープロレリン水溶液10μl、及び
0.01mg/mlラクトパーオキシダーゼ10μlをチュ
ーブにとり、Na 125I溶液10μl(37MBq)を加
え、撹拌後、0.001%H22 10μlを加えて、
室温で20分間反応させた。0.05%TFA溶液を7
00μl加えて反応を停止し、逆相HPLCにより精製
した。HPLCの条件を以下に示す。125I−リュープ
ロレリンは保持時間26〜27分で溶出された。 カラム:TSKgel ODS−80TMCTR(4.6mm
×10cm) 溶離液:溶媒A(0.05%TFA) 溶媒(40%CHCN−0.05%TFA) 0分(100%溶媒A)−3分(100%溶媒A)−7
分(50%溶媒A+50%溶媒B)−40分(100%
溶媒B) 溶出温度:室温 溶出速度:1ml/min
【0157】(B)ラットGnRHレセプターを含有す
る下垂体前葉膜画分の調製 ウイスターラット(8週令、雄性)40匹を無麻酔下に
断頭し、下垂体前葉を摘出し、氷冷したホモジネートバ
ッファー(25mM Tris(トリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタン−HCl)、0.3M サッカロー
ス、1mM EGTA(グリコールエーテルジアミン四
酢酸)、0.25mM PMSP(フッ化フェニルメチ
ルスルホニル)、10U/ml アプロチニン、1μg/m
l ペプスタチン、20μg/ml ロイペプチン、100
μg/ml フォスフォラミドン、0.03% アジ化ナ
トリウム、pH7.5)で洗浄した。ホモジネートバッ
ファー2mlに下垂体を浮遊させ、ポリトロンホモジナイ
ザーを用いてホモジネートした。700xgで15分遠心
し、上清を超遠心管に採取し100,000xgで1時間
遠心し、膜画分の沈殿物を得た。この沈殿物に2mlのア
ッセイバッファー(25mM Tris−HCl、1mM E
DTA(エチレンジアミン四酢酸)、0.1%BSA
(ウシ血清アルブミン)、0.25mM PMSP、1
μg/ml ペプスタチン、20μg/ml ロイペプチン、
100μg/ml フォスフォラミドン、0.03% ア
ジ化ナトリウム、pH7.5)を加えて懸濁し、10
0,000xgで1時間遠心した。沈殿物として回収され
た膜画分を再び10mlのアッセイバッファーに懸濁し、
分注して、−80℃で保存し、使用の都度解凍して用い
た。 (C)ウシGnRHレセプターを含有する下垂体前葉膜
画分の調製 (B)に準じてウシGnRHレセプターを含有する下垂
体前葉膜画分を調製した。ただし、10,000xgの遠
心上清を、100,000xgで1時間遠心して膜画分の
沈殿物を得た。
【0158】(D)ヒトGnRHレセプターを含有する
CHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞膜画分の調
製 ヒトGnRHレセプター発現CHO細胞(109個)を
5mM EDTAを添加したリン酸緩衝生理食塩水(P
BS−EDTA)に浮遊させ、100xgで5分間遠心し
た。細胞のペレットに細胞用ホモジネートバッファー
(10mM NaHCO3、5mM EDTA、pH7.
5)を10ml加え、ポリトロンホモナイザーを用いてホ
モジネートした。400xgで15分遠心し、上清を超遠
心管に取り100,000xgで1時間遠心し、膜画分の
沈殿物を得た。この沈殿物を2mlのアッセイバッファー
に懸濁し、100,000xgで1時間遠心した。沈殿物
として回収された膜画分を再び20mlのアッセイバッフ
ァーに懸濁し、分注して、−80℃で保存し、使用の都
度解凍して用いた。 (E)125I−リュープロレリン結合阻害率の測定 (B)、(D)で調製したラットおよびヒトの膜画分を
使用する場合、アッセイバッファーを用いて膜画分を希
釈して200μg/mlとし、チューブに188μlずつ分
注した。(C)で調製したウシの膜画分を使用する場合
には、アッセイバッファーを用いて膜画分を希釈して7
50μg/mlとし、チューブに188μlずつ分注した。
ラット下垂体前葉膜画分を使用した場合には、60%の
DMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解した0.1m
Mの化合物2μlと、38nMの125I−リュープロレリ
ン10μlとを同時に添加した。ウシ下垂体前葉画分お
よびヒトGnRHレセプター発現CHO細胞膜画分を使
用した場合には、60%のDMSOに溶解した2mMの
化合物2μlと、38nMの125I−リュープロレリン1
0μlとを同時に添加した。最大結合量を測定するため
に、60%のDMSO2μlと、38nMの125I−リュ
ープロレリン10μlとを添加した反応液を調製した。
また、非特異的結合量を測定するために、60%のDM
SOに溶解した100μMのリュープロレリン2μl
と、38nMの125I−リュープロレリン10μlとを添
加した反応液も同時に調製した。ラットおよびウシ下垂
体前葉膜画分を使用した場合には4℃で90分反応さ
せ、ヒトGnRHレセプター発現CHO細胞膜画分を使
用した場合には25℃で60分反応させた。反応後、ポ
リエチレンイミン処理したワットマングラスフィルター
(GF−F)を用いて反応液を吸引ろ過した。ろ過後、
γ−カウンターを用いてろ紙上に残った125I−リュー
プロレリンの放射活性を測定した。(TB−SB)/
(TB−NSB)*100(SB:化合物を加えたとき
の放射活性、TB:最大結合放射活性、NSB:非特異
結合放射活性)を計算して、各被検物質の結合阻害率を
求めた。また、被検物質の濃度変化させて阻害率を求
め、結合を50%阻害する被検物質の濃度(IC50値)
をHillプロットより算出した。結果を〔表42〕に示
す。
【0159】
【表42】 GnRH受容体結合阻害試験 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 結合阻害活性(IC50,μM) 化合物 ヒト ラット ウシ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ I−24 − 0.9 7 I−35 − 0.7 6 I−36 − 0.6 11 I−37 − 0.03 6 I−45 6 0.5 5 I−46 − 0.5 14 I−47 − 0.3 7 I−48 − 0.4 10 I−49 − 0.5 10 I−50 − 0.08 8 I−51 − 0.5 10 I−52 6 0.03 5 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔表42〕より、本発明の化合物(I)またはその塩
は、優れたGnRH受容体結合阻害活性を有することが
わかる。
【0160】実験例2 モノアミン類の取り込み阻害活性測定 (a)セロトニン(5−HT)の取り込み阻害活性 実験はヒッテル(Hyttel)らの方法に準じた〔サイコフ
ァーマコロジー(Psychopharmacology)60巻 13
頁,1978〕。ラット全脳を10μMのパージリン
(Pargyline)を含む40倍量の氷冷した0.32Mの
蔗糖溶液中でホモゲナイズ後、10分間遠心した(60
0×g)。その上清を55分間遠心し(2500×
g)、沈殿物を得た。これを混合ガス(酸素95%、二
酸化炭素5%)で飽和したクレブス−リンガーリン酸緩
衝液(pH7.4,122mM NaCl,4.82mM K
Cl,0.972mM CaCl2,1.21mM MgSO4
12.7mM Na2HPO4,2.97mM NaH2PO4
0.162mM EDTA−ナトリウム,10mMグルコ
ース,1.14mMアスコルビン酸)に懸濁し、その9
00μl に被検薬物のDMSO溶液(10μl)を加
え、37℃ 5分間インキュベートし、3H−5−HT
100μl(最終濃度10nM)を加え、さらに37℃で
5分間インキュベートした。続いて、減圧下にGF/B
フィルターを用いて反応液を濾過し、さらに上述の緩衝
液4mlでフィルターを洗浄した。フィルターの上の放射
活性を液体シンチレーション法で測定した。5−HTの
取り込み50%減弱した時の薬物の量を50%阻害活性
量(IC50)として〔表43〕に示す。
【0161】
【表43】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 5−HT取り込み阻害 化合物 作用(IC50μM) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ I−6 1.0 I−12 0.022 I−18 0.8 I−24 0.26 I−25 0.14 I−30 0.068 I−33 0.27 I−35 0.13 I−36 0.0051 II−7 0.88 II−8 0.41 II−13 0.14 III−7 0.2 III−8 0.16 III−9 0.17 IV−7 0.18 IV−13 0.13 IV−19 0.23 IV−20 0.03 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔表43〕より、本件目的化合物(I)またはその塩
は、優れたセロトニン取り込み阻害活性を有することが
わかる。
【0162】(b)ノルエピネフリン(NE)の取り込み
阻害活性 ラット大脳皮質を使い、3H−NEを基質として5−H
Tと同様の方法で行った。結果を〔表44〕に示す。
【表44】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 NE取り込み阻害 化合物 作用(IC50μM) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ I−12 0.015 I−24 0.22 I−25 0.39 I−30 0.59 I−33 0.55 I−35 0.30 I−36 0.41 IV−19 0.56 IV−20 0.12 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔表44〕より、本件目的化合物(I)またはその塩は
優れたノルエピネフリン取り込み阻害活性を有すること
がわかる。
【0163】45Ca2+取り込み阻害実験 ラット大脳皮質を氷冷した10倍量の0.32Mショ糖
溶液でホモゲナイズし、粗シナプトゾーム画分を得た
(100×g,10分間,12000×g,20分
間)。これをトリス緩衝液〔132mM塩化ナトリウ
ム,5mM塩化カリウム,1.3mM塩化マグネシウム,
1.2mMリン酸2水素ナトリウム,1.2mM塩化カル
シウム,10mMグルコース,20mMトリス塩基でpH
7.5とし、混合ガス(酸素95%;二酸化炭素5%)
で飽和した〕中でホモゲナイズし、その900μl に被
検薬物のDMSO溶液(10μl)を添加した。37℃
で10分間インキュベートし、続いてベラトリン溶液
(0.18μciの45Ca2+を含む)100μl を加え、
ベラトリンの最終濃度を30μMとした。37℃で10
分間インキュベートし、続いて氷冷したEGTA溶液
(120mM塩化ナトリウム,5mM塩化カリウム,5m
M EGTA,pH=7.5)4mlを加えてクエンチ
し、GF/Bフィルターで吸引濾過した。フィルターは
洗浄液(132mM塩化ナトリウム,5mM塩化カリウ
ム,1.3mM塩化マグネシウム,1.2mM塩化カルシ
ウム,20mMトリス塩基,pH7.5)4mlで2回洗
浄し、その放射活性を液体シンチレーション法で測定
し、その結果を〔表45〕に示す。45Ca2+取り込み抑
制率は次式によって算出した。
【数1】 A;被検薬物存在下、30μMのベラトリン10分間刺
激による45Ca2+取り込み量 B;被検薬物存在下ベラトリン非存在下の45Ca2+取り
込み量 C;被検薬物非存在下30μMのベラトリン10分間刺
激による45Ca2+取り込み量 D;被検薬物非存在下ベラトリン非存在下の45Ca2+
り込み量
【0164】
【表45】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 45Ca2+取り込み阻害 化合物 作用(IC50μM) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ I−6 0.32 I−12 0.85 I−15 1.25 I−18 1.32 I−19 1.05 I−20 0.94 I−23 0.50 I−24 1.77 I−25 1.19 I−30 1.59 I−33 0.69 I−35 0.14 I−36 0.76 II−7 0.46 II−8 1.84 II−13 1.29 III−7 1.77 III−8 1.63 III−9 1.44 IV−7 1.71 IV−13 0.32 IV−19 0.95 IV−20 0.17 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔表45〕より、本件目的化合物(I)またはその塩は
優れたカルシウムイオン取り込み阻害活性を有すること
がわかる。
【0165】
【発明の効果】本発明の化合物(I)またはその塩は、
GnRH受容体拮抗作用に基づいて、哺乳動物の性腺刺
激ホルモンの分泌を抑制し、血中性ステロイドホルモン
濃度を制御することにより、特にヒトにおける種々の疾
患の予防・治療に有効性を発揮することができる。その
代表的な利用例としては、哺乳動物の排卵抑制作用、卵
子の着床防止作用、あるいはヒトの無月経症、前立腺ガ
ン、前立腺肥大症、子宮内膜症、子宮筋腫、乳癌、ニキ
ビ、早発思春期症、月経前症候群、多嚢胞性卵巣病、ア
ンドロゲン過剰症、下垂体腫瘍などの治療または予防等
に用いることができる。さらに本発明化合物(I)また
はその塩は食肉の肉質改善にも有用である。また本発明
のGnRH受容体拮抗薬は、哺乳動物とくに女性におい
てGnRH受容体作動薬と組み合わせて使用することに
より、内因性性腺刺激ホルモンを適性レベルに調製・維
持することが可能であり、排卵誘発に有効な治療法にな
りうる。本発明の化合物(I)またはその塩は、シナプ
スでのノルエピネフリン(NE)やセロトニン(5−H
T)などのモノアミン類取り込み阻害活性およびカルシ
ウムイオンの過剰流入阻害活性を有することから、特に
ヒトにおける種々の疾患、例えばうつ、不安、アルコー
ル依存症、食欲障害、パニック発作、強迫障害などの情
緒障害、パーキンソン病、アルツハイマー病などの神経
変性疾患、てんかん、けいれん発作、脳卒中、脳梗塞、
交通事故などによる脳損傷などの脳血管障害の予防、治
療のために安全に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/445 31/47 ACV 31/495 31/535 31/55 C07D 311/76 313/08 313/20 495/10 // C07D 401/06 209 211 223 405/06 209 211 221 223 233 405/12 213 409/06 311 417/12 311

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環、
    Arは置換基を有していてもよい芳香族基、R1および
    2はそれぞれ水素原子、アシル基または置換基を有し
    ていてもよい炭化水素基、あるいはR1およびR2は隣接
    する窒素原子と一緒になって含窒素複素環基、mは1な
    いし6の整数、nは1ないし3の整数、 【化2】 窒素原子を示す〕で表される化合物またその塩。
  2. 【請求項2】置換基を有していてもよいベンゼン環が、
    ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
    キル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ
    基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ
    基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキル
    アミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル
    基、C1-6アルコキシカルボニル基およびC1-7アシルア
    ミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していて
    もよいベンゼン環である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】置換基を有していてもよい芳香族基が、ハ
    ロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
    ル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ
    基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ
    基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、
    アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6
    ルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカ
    ルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1
    ないし3個の置換基を有していてもよい(i)C6-14アリ
    ール基または(ii)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子ま
    たは硫黄原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を
    含む5または6員の芳香族複素環基である請求項1記載
    の化合物。
  4. 【請求項4】置換基を有していてもよい炭化水素基が、
    ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
    キル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ
    基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ
    基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、
    アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6
    ルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカ
    ルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1
    ないし3個の置換基を有していてもよいC1-6アルキ
    ル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロ
    アルキル、C6-14アリールまたはC7-16アラルキル基で
    ある請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】含窒素複素環基が、(i)ハロゲン原子、ハ
    ロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン
    化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化さ
    れていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニトロ基、シア
    ノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C
    1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カ
    ルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基およびC
    1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基
    を有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、酸素原子
    および硫黄原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子
    を含む5または6員の含窒素芳香族複素環基、(ii) 【化3】 (B環は2個のオキソ基で置換されていてもよく、さら
    にハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6
    アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコ
    キシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
    オ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル
    基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C
    1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキ
    シカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれ
    る1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン環
    1個と縮合していてもよく、pは4ないし7の整数を示
    す)、(iii) 【化4】 ゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
    基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
    ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニ
    トロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ
    基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキル
    アミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニ
    ル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし
    3個の置換基を有していてもよいC6-14アリールまたは
    7-16アラルキル基を示す)を示す)、または(iv) 【化5】 (D環はハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC
    1−6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
    キルチオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキ
    シル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ
    −C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アル
    コキシカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選
    ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい(a)ベ
    ンゼン環または(b)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子
    および硫黄原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子
    を含む5または6員の芳香族複素基、Yは−CH2−、
    −CO−または−CH(OH)−、sおよびtはそれぞれ
    1ないし3の整数を示す)である請求項1記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】Arがハロゲン原子、ハロゲン化されてい
    てもよいC1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよ
    いC1-6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC
    1-6アルキルチオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、
    ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミ
    ノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、
    1-6アルコキシカルボニル基およびC1-7アシルアミノ
    基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよ
    いフェニル基である請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】R1が水素原子で、R2がハロゲン原子、ハ
    ロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン
    化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化さ
    れていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニトロ基、シア
    ノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C
    1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カ
    ルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基およびC
    1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換基
    を有していてもよいC7-16アラルキル基である請求項1
    記載の化合物。
  8. 【請求項8】R1およびR2が隣接する窒素原子と一緒に
    なって、 【化6】 (Da環はハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよい
    1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    ルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
    ルチオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシ
    ル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−
    1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコ
    キシカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ば
    れる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン
    環、Yaは−CH2−または−CO−を示す)を形成して
    いる請求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】 【化7】
  10. 【請求項10】 【化8】
  11. 【請求項11】式 【化9】 〔式中、Lは脱離基、その他の記号は請求項1記載と同
    意義を示す。〕で表される化合物またはその塩と式 【化10】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする
    式 【化11】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩の製造法。
  12. 【請求項12】式 【化12】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩を閉環反応に付すことを特徴とす
    る式 【化13】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩の製造法。
  13. 【請求項13】請求項1記載の化合物またはその塩を含
    有してなる性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗剤。
  14. 【請求項14】性ホルモン依存性疾病の予防または治療
    剤である請求項13記載の性腺刺激ホルモン放出ホルモ
    ン拮抗剤。
  15. 【請求項15】性ホルモン依存性疾病が前立腺癌、子宮
    癌、乳癌または下垂体腫瘍である請求項14記載の拮抗
    剤。
  16. 【請求項16】性ホルモン依存性疾病が前立腺肥大症、
    子宮内膜症、子宮筋腫または思春期早発症である請求項
    14記載の拮抗剤。
  17. 【請求項17】請求項1記載の化合物またはその塩を含
    有してなる妊娠調節剤。
  18. 【請求項18】避妊用である請求項17記載の妊娠調節
    剤。
  19. 【請求項19】請求項1記載の化合物またはその塩を含
    有してなる月経周期調節剤。
  20. 【請求項20】置換基を有していてもよいベンゼン環
    が、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコ
    キシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
    オ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキ
    ルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、カルボキシ
    ル基、C1-6アルコキシカルボニル基、C1-7アシルアミ
    ノ基およびメチレンジオキシ基から選ばれる1ないし3
    個の置換基を有していてもよいベンゼン環である請求項
    1記載の化合物。
  21. 【請求項21】置換基を有していてもよい炭化水素基
    が、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコ
    キシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
    オ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル
    基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C
    1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキ
    シカルボニル基、C1-7アシルアミノ基、オキソ基、チ
    オキソ基、フェニル基、フェニルアミノ基、フェニルオ
    キシ基およびメチレンジオキシフェニルオキシ基から選
    ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1-6
    アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6
    シクロアルキル、C6-14アリールまたはC7-16アラルキ
    ル基である請求項1記載の化合物。
  22. 【請求項22】含窒素複素環基が、(i)ハロゲン原子、
    ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲ
    ン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化
    されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニトロ基、シ
    アノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−
    1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、
    カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基および
    1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし3個の置換
    基を有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、酸素原
    子および硫黄原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原
    子を含む5または6員の含窒素芳香族複素環基、(ii) 【化14】 (B環は1または2個のオキソ基で置換されていてもよ
    く、さらにハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよい
    1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    ルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
    ルチオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシ
    ル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−
    1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコ
    キシカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ば
    れる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン
    環1個と縮合していてもよく、pは4ないし7の整数を
    示す)、(iii) 【化15】 ゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
    基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
    ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ニ
    トロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル基、アミノ
    基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキル
    アミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニ
    ル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれる1ないし
    3個の置換基を有していてもよいC6-14アリールまたは
    7-16アラルキル基、または(c)置換基を有していても
    よい複素環基を示す)を示す)、(iv) 【化16】 (D環はハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC
    1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
    コキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
    チオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシル
    基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C
    1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコキ
    シカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ばれ
    る1ないし3個の置換基を有していてもよい(a)ベンゼ
    ン環または(b)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子およ
    び硫黄原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含
    む5または6員の芳香族複素基、Yは−CH2−、−C
    O−または−CH(OH)−、sおよびtはそれぞれ1な
    いし3の整数を示す)、または(v) 【化17】 (Db環はハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよい
    1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    ルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
    ルチオ基、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、ヒドロキシ
    ル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−
    1-6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C1-6アルコ
    キシカルボニル基およびC1-7アシルアミノ基から選ば
    れる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン
    環、Yは−CH2−、−CO−または−CH(OH)−を
    示す)である請求項1記載の化合物。
JP10338995A 1994-04-28 1995-04-27 縮合複素環化合物、その製造法および剤 Withdrawn JPH0812650A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10338995A JPH0812650A (ja) 1994-04-28 1995-04-27 縮合複素環化合物、その製造法および剤

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9276994 1994-04-28
JP6-92769 1994-04-28
JP6-114054 1994-04-28
JP11405494 1994-04-28
JP10338995A JPH0812650A (ja) 1994-04-28 1995-04-27 縮合複素環化合物、その製造法および剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0812650A true JPH0812650A (ja) 1996-01-16

Family

ID=27307113

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10338995A Withdrawn JPH0812650A (ja) 1994-04-28 1995-04-27 縮合複素環化合物、その製造法および剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0812650A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0679642B1 (en) Condensed heterocyclic compounds, their production and use
US6593322B1 (en) Compounds and methods for modulation of estrogen receptors
US20060247439A1 (en) Mchir antagonists
JPH08109169A (ja) 非ペプチドタキキニン受容体拮抗物質
KR19990006912A (ko) 트리사이클릭 피라졸 유도체
US20070270411A1 (en) Novel Diazepine Compounds as Ligands of the Melanocortin 1 and/or 4 Receptors
KR19990007941A (ko) 벤즈이미다졸 화합물 및 감마-아미노부틸산 수용체 착물의 조절자로 그들의 용도
JP2002530374A (ja) ピロリジン誘導体ccr−3受容体アンタゴニスト
KR20020067548A (ko) 선택적인 뉴로키닌 길항제
IL109234A (en) History of indole, their preparation and pharmaceutical preparations containing them
WO2007121687A1 (fr) Dérivés du 4-méthyl-1h-diaryl pyrazole et leur utilisation comme médicaments
JP2003513087A (ja) Cgrpアンタゴニストとしての新規なシクロプロパン化合物、前記化合物を含む医薬及びその製造方法
WO2003014113A1 (en) Novel benzopyran compounds and process for their preparation and use
KR0183396B1 (ko) 3-아릴카르보닐-1-아미노알킬-1h-인돌류,이를 함유하는 항녹내장 조성물 및 이의 제조방법
JP2000517301A (ja) テトラヒドロイソキノリン誘導体およびそれらの薬理学的使用
JPH06511239A (ja) ヘテロアルコキシベンズアゼピン類
JPH0873439A (ja) 1−ベンジル−1,3−ジヒドロ−2h−ベンズイミダゾール−2−オン誘導体、これらの調製およびこれらを含有する薬学的組成物
US20200017466A1 (en) Condensed ring group azacyclobutyl triazole derivative, preparation method therefor and use thereof in medicine
JPH0443917B2 (ja)
KR20070046878A (ko) 5-ht7 수용체 안타고니스트
WO1999020621A1 (en) ARYLPIPERAZINES AS SEROTONIN REUPTAKE INHIBITORS AND 5-HT1Dα ANTAGONISTS
EP1630159A1 (en) 5-HT7 receptor antagonists
KR20010031839A (ko) 한 개의 질소원자를 함유하는 5, 6 또는 7원헤테로사이클릭 환으로 치환된 이미다조일알킬
JP2002533336A (ja) 三環式ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼインヒビター
US7488743B2 (en) Indolin-2-one pyridine derivatives, preparation and therapeutic use thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20050414