JP2003507181A - 導電性塗料を輸送する方法と装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 接地電位にある位置から高電位にある少なくとも１つのラッカー塗布装置（４）に導電性ラッカーを輸送する方法と装置に関する。 【解決手段】 個別に必要とされる分量の所与のラッカーを、接地電位にある位置に存在し、帯電台（２）として動作する位置に存在するカートリッジ（７）中に充填する。ラッカーで充填されたこのカートリッジ（７）は、第１の輸送装置（５１）によって、これまたしばしば工作物（６１）を輸送する第２の輸送装置（５３）に輸送される。この場合、カートリッジ（７）は、工作物（６１）に配置される。この充填されたカートリッジ（７）は、第２の輸送装置（５３）によって前記の少なくとも１つのラッカー塗布装置（４）に輸送される。カートリッジ（７）は、ラッカー塗布装置（４）に固定されている少なくとも１つののスプレーヘッド（４１）に接続される。完全に又は部分的に空のカートリッジ（７）が、第２の輸送装置（５３）によって第３の輸送装置（５５）に輸送される。第３の輸送装置（５５）は、カートリッジ（７）を帯電台（２）に輸送して戻し、ここで、同時に、少なくとも１つの追加のカートリッジ（７）が充填されて、第１の輸送システム（５１）によって輸送される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、請求項１及び４の序文に従って導電性塗料を輸送する方法と装置に
関する。

【従来の技術】

【０００２】 広範囲にわたる例示の構成を持つ塗装方法は、常に多くの同一の工作物、例え
ば自動車構造中の本体を塗装しなければならないような場合に用いられてきた。
このような塗装方法は、できる限りの程度にまで自動化され、工作物の処理能力
をできる限り高いものとしている。生産ライン上での自動車構造体中での従来の
搬送速度は、２．５ｍ／ｓ〜１０ｍ／ｓである。この速度を達成するには、塗装
方法において１０〜１５秒以内で染料を変更する必要がある。

【０００３】 染料変更の速度を３倍にするために、通常は、各回に環状配電系統内の染料タ
ンクから別々の染料をポンプ引きする。これらの環状配電系統から、スパーライ
ンの後に、しばしば染料変更ブロックとして装備されるバルブのバッテリが続き
、これで選択染料を選んでその染料を塗料塗布装置に接続されているラインに送
る。染料変更のための時間をさらに短縮化するために、このバルブのバッテリと
塗装装置に至るラインとは、同時並行に操作され得るように二重に装備され設置
されている。この染料変更ブロックは、塗料塗布装置にできる限り近接して配置
され、これによって、染料もまた比較的長時間にわたって待機する、すなわちポ
ンプ引きできないようなスパーラインをできる限り短くなるように構成している
。染料タンクと塗料塗布装置は、通常は互いに物理的に離れて配置されている。
このため、染料タンクと塗料塗布装置間の環状配電系統はしばしば非常に長いも
のとなる。

【０００４】 このような方法においては、染料の数が通常は２５種類に限られるが、それは
、各染料に対して循環ラインが設置され、また、あまり頻繁には用いられないさ
らなる染料のための設置経費はもはや経済的には引き合わないからである。

【０００５】 さらなる側面として、染料の変更している間に、塗料の損失が発生するが、こ
れは特に、別の染料を持つ次の塗料を染料ラインに導入する前の対策として染料
変更ブロックと塗料塗布装置間の染料ラインを清浄化するためである。このよう
な塗料損失を最小化するために、最近では、いわゆるサラマンダが用いられてい
る。これによって、染料ラインが清浄化される前に、染料ライン内のできる限り
多量の塗料が、関連する染料用の結合スパーラインに戻される。

【０００６】 塗装される工作物は、しばしば搬送装置によって塗装領域に輸送され、塗装動
作の後で、この領域から再度外部に輸送される。この塗装動作はまた、特定の領
域内での輸送の際に実行することも可能であり、このため、塗装される工作物は
連続的に移動される。

【０００７】 その結果、塗装領域は、別様に設計され、別様の塗料塗布装置を装備している
。例えば、塗装領域は、静止した塗装キュービクルとして設計することが可能で
ある。塗料塗布装置の例として塗料噴霧器がある。加えて、自身が塗料噴霧器を
持って動かす静止塗料ロボットもまた、塗料塗布装置として用いられている。加
えて、塗装領域中を走行する塗装ロボットもまた、塗料塗布装置として知られて
いる。

【０００８】 要件次第では、塗料は複数の工程で多層に塗布しなければならないことがあり
、ある程度までは、互いに異なった塗料を互いの上に塗布する、例えば、最初に
下塗り塗料を塗布して、次に、染料を持つ塗料を塗布して最終的に透明なラッカ
ーを上塗り塗料として塗布したりする。次に、これらの層は、通常は適切な塗料
塗布装置によって連続的な塗布領域で塗布され、乾燥炉中で焼成される。

【０００９】 加えて、用いられる塗装技法は、所与の境界条件によってかなり異なる。初期
においては、圧倒的に溶媒に基づいて塗料が用いられていた。これらの塗料は導
電率が低いため、いわゆる直接帯電する高電圧方法が、問題もなくこの分野では
しばしば頻繁に用いられている。自身の塗装領域中の塗料を含んでいる塗装装置
は、この場合、最大で５０ｋＶという高電圧を印加され、そのため、噴霧された
塗料粒子は電荷を持っている。塗装される工作物は、接地電位に接続されている
。したがって、塗料粒子は、電気的引力のため、塗装される工作物に引き付けら
れ、このため、塗料の使用量がかなり増加する。

【００１０】 近代式の環境にやさしい水性塗料で塗装する場合、高電圧を用いる直接帯電は
不可能であるが、それは、水性塗料は導電性であり、そのため、高電圧が塗料を
介して浪費されるからである。しかしながら、この場合でも直接高電圧帯電によ
る塗料の利用度を増すためには、塗料の供給源を塗装装置から電気的に隔離しな
ければならない。これが不可能であれば、塗料粒子の帯電を、いわゆる外部帯電
用電極によってある程度まで達成することも可能である。電極と工作物間の電場
で塗料粒子が帯電するのは飛翔中だけである。空気の絶縁効果によって、高電圧
放電が水性塗料を介して発生することを防止する。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】

この先行技術に基づいて、本発明の目的は、高電圧隔離が必要であることに鑑
みて、品質と染料の多様性という点で塗料を制限することない、塗料塗布装置に
対する導電性塗料の供給をできる限り良好なものとする手段である本書の最初に
述べたタイプの方法を明確化することである。加えて、本発明の目的は、本発明
による前記方法を実現する装置を明確化することである。

【００１２】 本発明によれば、この目的は、請求項１に記載の特徴を有する方法、また、請
求項４に記載の特徴を有する装置によって達成される。

【００１３】

【課題を解決するための手段】

接地電位のあるポイントにおいては、輸送されるべき塗料は、内部で誘導され
、既存の又は所望の塗料の分量と整合するピストンを内蔵したカートリッジ中に
収められる。このポイントの周りのこの領域は以下では収容台と呼ぶが、それは
、カートリッジを充填するための装置に加えて、方法シーケンスを好ましいよう
に構成する助けとなるさらなる装置を有し得るからである。この収容台は、染料
混合室中に又はこれに近接して配置すると利点がある。そうすれば、染料タンク
と染料変更ブロック間を塗料が循環するいわゆる循環ラインは、様々な染料の塗
料が循環する割には短くて済み、染料の変更が簡単に実行でき、また、環状配電
系統の水洗作業が簡略化、短時間化され、水洗媒体が節約されるという利点があ
る。実現可能な染料の数が、塗料の輸送方法によって制限されることはない。し
たがって、カートリッジは、塗料を、長い環状配電系統中を連続的にポンプ引き
する必要性がないが、それは、ポンプ引きすると塗料品質を損ない、また、ポン
プ引きのための電力を連続的に必要とするからである。カートリッジのサイズ又
はその充填度は、塗装作業に合わせられ、そのため、比較的少量の塗料を用いて
移動させるだけで済む。これによって、汚染の際における塗料損失が減少し、そ
れに応じて漏洩の際の安全性のリスクが軽減され、また、充填の材料投資が特に
低下する。

【００１４】 本発明によれば、選択された色相の塗料が収容台中のカートリッジに入れられ
て、第１の搬送装置に移される。この第１の搬送装置は、この充填されたカート
リッジを第２の搬送装置に輸送して、後者に転送される。第２の搬送装置がまた
、工作物を、例えばいわゆる製品担体に載せて輸送すれば特に利点となる。

【００１５】 このカートリッジはさらに、第２の搬送装置によって高電圧領域中の塗装装置
に輸送される。第１の搬送装置と第２の搬送装置間で電気的な接続を避けると利
点となる。塗料塗布装置のところで、カートリッジがスプレーヘッドすなわち噴
霧器に接続され、これで、塗装作業が開始可能となる。塗料の塗布が終了したら
、カートリッジは完全に空であるのが理想的である。しかしながら、少量の残留
物を用心のためにカートリッジ中に残しておくこともある。

【００１６】 これで完全に又は部分的に空となったカートリッジは再度第２の搬送装置に戻
され、これによって、カートリッジは第３の搬送装置のところまで高電圧領域か
ら移動して離れる。カートリッジは第３の搬送装置まで転送されて、収容台にま
で搬送して戻される。この収容台中で、カートリッジはさらに使用されるように
送られる。

【００１７】 方法シーケンスは、充填されたカートリッジを第２の搬送装置から、電気的に
絶縁されるようにセットアップされている塗料塗布装置にまで転送し、塗装後に
カートリッジを塗料塗布装置から第２の搬送装置に戻す転送装置が塗料塗布装置
のところにあると特に利点となる。カートリッジを第２の搬送装置から取り外す
第１の転送装置とカートリッジを第２の搬送装置に戻す第２の転送装置という２
つの転送装置があればさらにより利点となる。

【００１８】 充填されたカートリッジが、第１の搬送装置によって第２の搬送装置上の第１
の位置に転送されると恩典ある方法シーケンスとなる。これで、この第１の位置
に常に充填されたカートリッジが存在することになる。転送装置によって塗料塗
布装置にところにある第２の搬送装置に転送されたカートリッジは、第２の位置
に置かれる。したがって、この位置では常に使用済みのカートリッジが存在する
ことになる。

【００１９】 本方法を実現するために、接地電位にあるポイントにある収容台を有する装置
が提供されると恩典となる。カートリッジを収容台から第２の搬送装置に輸送す
る第１の搬送装置が存在する。第２の搬送装置は、カートリッジを高電圧領域中
の塗料塗布装置に搬送し、塗布動作後に、高電圧領域から第３の搬送装置に搬送
する。第３の搬送装置は、カートリッジを収容台に輸送して戻す。本装置の個々
の部品を調整するために、制御装置が存在する。

【００２０】 収容台は、第１の搬送装置と第３の搬送装置に接続された収容場所と、さらに
、カートリッジを充填する装置を備えていれば利点となる。搬送装置とこのロー
ド場所間でカートリッジを転送したり取り外したりするための装置が装備される
。

【００２１】 この装置は、しばしばカートリッジを第１の搬送装置に転送して第３の転送装
置からカートリッジを取り外すが、また、第１の搬送装置自身が、ある装置によ
って、また、それに応じた方法で収容台からカートリッジを受け入れることも考
えられ、この場合、カートリッジは第３の搬送装置によって収容場所に転送され
る。

【００２２】 本発明によれば、また、複数のロード場所が与えられる。これによって、収容
台の容量又は本装置の作業速度又はその双方が増加するという利点となる。

【００２３】 特定の恩典ある構成では、収容台は、様々な装置、例えば、カートリッジを保
管する装置を有する。複数のカートリッジがある特定の色相で満たされる。この
色相を持つカートリッジが次に必要とされると、保管されているカートリッジが
用いられる。染料が変更されても、清浄化作業は起こらない。さらなる利点ある
装置は、必要性、例えば色相のシーケンスに従って保管中のカートリッジを分類
する。

【００２４】 カートリッジをマガジン化する装置によって、本方法が必要とする時間が短縮
化され、可能な限り迅速な方法シーケンスを提供する助けとなる。

【００２５】 故障したカートリッジと消耗したカートリッジは、試験装置中で検出されて分
類分けされる。塗料の損失と塗料による汚染の危険性が減少するのが利点である
。既存の残留塗料はすべてリザーバ、例えばスパーライン中にある装置によって
戻される。この場合、利点は塗料の節約という点にある。

【００２６】 カートリッジを回転させる又は移動させる装置を用いると、これによって、塗
料の沈降を防止または減少させることができるが、これは、塗料の処理にあたっ
て比較的長時間休止する際に恩典として与えられる。

【００２７】 ある利点ある場合では、第１の搬送装置は連続コンベヤ、例えばコンベヤベル
トであり、これは、カートリッジが搬送装置にまで移動すると、第２の搬送装置
がある点まで即座にそれを輸送する。

【００２８】 また、間欠式コンベヤ、例えば、複数のカートリッジが充填され、又、制御装
置によってそうする必要性が報告された場合にだけ常に１つ以上のカートリッジ
を輸送するグリッパも一般的に可能である。例えば、カートリッジのシーケンス
が搬送動作中にセットアップされている場合、又は、収容台と第２の搬送装置間
の距離が小さい場合に、間欠式コンベヤを用いると特に利点がある。

【００２９】 カートリッジが第１の搬送装置から、例えば工作物を搭載した製品担体上にあ
る第２の搬送装置に移動させる第１の転送ポイントに、すなわちカートリッジを
転送したり受け入れたりするポイントに、転送装置があると利点となる。しかし
ながら、保管用又はマガジン化用などのさらなる装置が存在し得る。これらの装
置は、本方法をこの用途に対して最適化する場合に有用である。

【００３０】 第２の搬送装置はこれまた連続的又は間欠式なコンベヤであり、カートリッジ
を塗料塗布装置に輸送する。

【００３１】 カートリッジは、通常は符号化されている。制御装置が、カートリッジを工作
物に対して配置する。カートリッジはまた、特定のシーケンスにある。工作物に
対してカートリッジを配置するという動作は、シーケンス自身中に常駐する。

【００３２】 用いられる第２の搬送装置が塗装される工作物のための輸送システムであり、
また、カートリッジが工作物に配置されるようにすると特に利点がある。このよ
うにすると、カートリッジは工作物と一緒になって高電圧領域中に移動する。塗
装ロボットがカートリッジを第２の搬送装置から取り上げて高電圧絶縁された塗
装位置に置くようにすれば、電気的絶縁のためのさらなる対策は、不必要である
。

【００３３】 本装置のある利点ある構成では、充填されたカートリッジのための第１の位置
と完全に又は部分的に空であるカートリッジのための第２の位置が、製品担体上
に存在する。製品担体上にカートリッジの位置があることによって、工作物に対
する配置が一意となる。

【００３４】 第２の搬送装置は、充填されたカートリッジを塗料塗布装置のところにある受
け入れポイントまで輸送して、そこに配置されている調量装置中に移動される。
これに対応する転送装置を塗料塗布装置に配置することは可能であるが、また、
搬送システムに配置することも可能である。いずれの場合も、その動作は、制御
装置によって処理シーケンス中に統合される。

【００３５】 染料変更時間の短縮化を実現するためには、２つの調量装置を有する構成にす
ると恩典がある。これでその２つの装置を交互に使用する。一方の装置が次に使
用される準備をしている間に、他方を起動して塗料を排出させる。これで、後続
の染料変更動作が特に迅速に実行される。

【００３６】 塗装装置のところには、１つ以上のスプレーヘッド又は噴霧器があり、これで
、塗装の結果として塗料を完全に使い切るのが理想的である。さもないと、塗料
の残留物がカートリッジ中に残る。ライン中の塗料の残留物は、再度装置、例え
ばサラマンダ装置によってカートリッジ中に戻される。

【００３７】 したがって完全に又は部分的に空となったカートリッジは、出力装置によって
関連の調量装置から取り外されて、第２の搬送システム上の第１の位置まで戻さ
れる。

【００３８】 これは、完全に又は部分的に空のカートリッジを第２の搬送装置上の第２の位
置に移動させるためには特に利点となる。第１の位置が輸送方向で最大可能な前
方に離れた位置にあり、また、第２の位置が工作物の輸送領域中で最も戻った位
置にあると、カートリッジを第２の搬送装置から取り外してまたこれに出力する
までの時間が最大となる。この場合、充填されたカートリッジは、いわば工作物
の前面に運ばれて早期に利用可能となり、また、完全に又は部分的に空となった
カートリッジは、いわば工作物の背後に運ばれて、第２の位置にできる限り遅く
堆積される。

【００３９】 第２の搬送装置を用いて、カートリッジを高電圧領域の外側のあるポイントま
で輸送し、そのポイントで、カートリッジは、第２の搬送装置から第３の搬送装
置まで移動する。これは、第１の搬送装置と第２の搬送装置との間にある転送装
置のような構成を持つことができれば恩典であるような転送装置によって実行さ
れると恩典となる。

【００４０】 原則として、第１の搬送装置に対する要件と同じ要件が第３の搬送装置にも課
せられる。この限りでは、同じ搬送上の原則を選ぶのが利点である。そうしない
と、連続的ベルトと間欠式ベルトの双方が、収容台にカートリッジを戻すように
搬送するのに適すことになる。

【００４１】 本発明によれば、連続式コンベヤ及び間欠式コンベヤという第１、第２及び第
３の搬送装置のいかなる所望の組合せも、本輸送方法を実現するための本装置の
構成として適している。

【００４２】 収容台の中では、カートリッジが、その装置に基づいて、清浄化され、試験さ
れ、保管及び／又は分類される。収容台は、いわゆる染料混合室の中に又はこれ
に近接して配置すれば恩典となる。塗料が送出されてカートリッジ中に収められ
る際にその塗料を受け入れるための必須の装置はすべて、互いに物理的に近接し
て配置される。これで、本装置は容易に最適化することが可能となる。

【００４３】 個々のカートリッジの発送動作間の時間を可能な限り短縮化するか又はカート
リッジを別々の受領台に発送するようにすると、本発明による方法とこの方法に
関わる本発明による個々の装置の双方が、それに対応する塗装作業に従って容易
に構成することができて利点となる。

【００４４】 制御装置が、単一の場合における個々の方法工程を定義された制御シーケンス
によって調整する。さらに、例えば、他の制御装置からの制御信号を、例えば、
工作物の搬送装置又は染料シーケンスを事前定義するシステムから処理される。

【００４５】 この制御作業は、ファジー論理に基づいている制御装置によって実行されると
特に利点がある。特に、この制御装置が特別に複雑な作業を履行しなければなら
ない場合、物理的関係を表す微分式に基づいて数値を用いる以前の従来型の制御
システムの代わりにファジー論理制御システムを用いる。これは、例えば、塗料
のサービス時間を制御装置が考慮しなければならない場合に当てはまる。これは
、とりわけ、染料、特定のカートリッジ、この特定のカートリッジを用いる頻度
などに依存する。これらのパラメータはファジー論理制御装置によって登録され
て評価され、次に、自身のサービス時間が終わりかかっているこれらのカートリ
ッジを用いるのが望ましく、又は、自身のサービス時間を超過したカートリッジ
は清浄化工程に送られるのが望ましい。

【００４６】

【発明の実施の形態】

本発明並びに本発明の利点ある構成及び改良点さらに本発明の特定の利点は、
図面に示す例示実施形態を用いてより詳細に説明・記載する。

【００４７】 図１は、車体を塗装するための導電性塗料を輸送する利点ある装置の概略配置
図である。様々な染料１５の塗料を持つ容器１３中の塗料の送出１１は、染料混
合室５中に対して実行される。この供給された塗料は、容器１３から、染料１５
に配置された循環タンク１７中に入れられて最初はそこに保管される。いずれの
場合も、循環ラインはこれら循環タンク１７の各々に接続されている。

【００４８】 この保管されている塗料は、この染料１５の塗料が必要とされると、各循環ラ
インに配置されているポンプ１９によってそれぞれの循環タンク１７から搬出さ
れて、循環ライン中を環状配電系統中のスロットル部品２１を介してポンプ引き
されて、同じ循環タンク１７に戻る。循環ラインはその各々において、スパーラ
インの次に染料変更ブロック２５がある。その取り入れ側で、後者は、接続され
ているスパーラインと少なくとも同じ数の遮断部品を有している。取り出し側で
は、染料変更ブロック２５が、ラインを介して収容台２に接続されている。

【００４９】 容器１３、循環タンク１７、染料変更ブロック２５、収容台２、関連のパイプ
ライン及び他の構成部品は、染料混合室５中に配置されている。収容台２は、複
数の同一の収容場所２７を有している。この数は、収容台２のカートリッジ７の
充填可能必要容量によって決まる。収容場所２７は、充填装置３１を有している
。

【００５０】 収容場所３７は各々が、清浄化された又は新しいカートリッジ７を収容する機
能を履行して、カートリッジ７を塗料で充填してそれを第１の搬送装置５１に移
動させ、また、完全に又は部分的に空のカートリッジ７を受領する。収容場所２
７は、充填されたカートリッジ７が、その充填装置３１から出された結果として
第１の搬送装置５１上にまで通過するように配置されている。

【００５１】 第１の搬送装置５１は、高電圧領域８の外部の第１の転送ポイント６３から第
２の搬送装置５３まで達して、カートリッジ７を第２の搬送装置５３上の第１の
位置５２に置く。第２の搬送装置５３はまた、塗装される予定の工作物６１を、
すなわちカートリッジ７と一緒に、高電圧領域８中に輸送する。高電圧領域８中
では、受け入れポイント４０のところに装置を有する塗料塗布装置４が配置され
ている。塗料塗布装置４は、カートリッジ７を受け入れる２つの調量装置３８と
３９を有している。これらは双方共が、塗装ラインによってスプレーヘッド４１
と４２に接続され、随意に、調量装置３８と３９の内の一方からのカートリッジ
７から塗料を供給される。完全に又は部分的に空のカートリッジ７は、出力ポイ
ント４４のところにある対応する調量装置３８と３９から第２の搬送装置５３上
に、さらに、塗装された工作物６１のところにある第２の位置５４に移動される
。第２の搬送装置５３は、塗装された工作物６１を完全に又は部分的に空になっ
たカートリッジ７と一緒に高電圧領域８から再度輸送する。第２の転送ポイント
６５のところで、完全に又は部分的に空のカートリッジ７がその第２の位置５４
から出て第３の搬送装置に移動して、収容台２に戻る。

【００５２】 次に説明する動作を本装置内で実行する。第１に、容器１７中の塗料の送出１
１が、関連の染料１５の染料タンク１７にできる限り近接して染料混合室５中に
対して実行される。容器１３は、ホイストによって持ち上げられて、頂部が開放
されている染料タンク１７中に傾けられる。これで空となった容器１３は、染料
混合室５から出されて、さらなる容易器１３の考えられる新たな送出１３のため
に空間を空けておく。

【００５３】 次に、特定の染料１５が塗料塗布装置１４によって必要とされると、制御装置
はこの染料１５に対して次のような調整を実行する。ポンプ１９がオンされて、
スロットル部品２１が開放され、これで、塗料が対応する循環ライン中をポンプ
引きされる。次に、染料変更ブロック２５が、この染料に配置されている自身の
スロットル部品２１を開放し、これで、塗料が染料変更ブロック２５ライン中を
通過して、収容台２の収容場所２７にまで至る。

【００５４】 新しい又は清浄化されたカートリッジ７が、充填装置３１中に移動して、それ
から次に至っているラインに接続される。次に、カートリッジ７は、完全に充填
されるまで、すなわち制御装置が、プログラムに従った充填量に達して充填動作
を停止するまで充填される。

【００５５】 充填されたカートリッジ７は、収容場所２７に所属する装置によって第１の搬
送装置５１上まで移動されて、後者によって、いまだ高電圧領域８の外部に位置
している第２の搬送装置５３のところの第１の転送ポイント６３に輸送される。
転送ポイント６３のところにある装置によって、カートリッジ７は、第１の搬送
装置５１からこのカートリッジ７中の塗料で次に塗装される工作物６１上の第１
の位置５２まで移動され、第２の搬送装置５３上に移動する。したがって、第２
の搬送装置５３は、工作物６１と関連のカートリッジ７を高電圧領域中の塗料塗
布装置４のところにある受け入れポイント４０に輸送する。第１の位置５２は、
移動方向の前部に存在しているが、可能であれば、最初に受け入れポイント４０
中に移動するポイントに存在する。

【００５６】 そこで、カートリッジ７は、装置によってできる限り早期に第１の位置から取
られて、塗料塗布装置４に移動され、さらに、調量装置３８と３９中に挿入され
てスプレーヘッド４１と４２に接続される。

【００５７】 その一方では、塗装される予定の工作物６１が、塗装されるポイントまで輸送
される。塗装動作中、次の工作物６１が、そこに存在するカートリッジ７を第１
の位置から塗装装置４まで移動させ、それをその時点では起動されていない調量
装置３８と３９中の挿入する。

【００５８】 ここで、次の工作物を塗装する場合、染料ラインとスプレーヘッド４１及び４
２自身は清浄化又は水洗され、起動されていない調量装置３８と３９中のカート
リッジ７は、スプレーヘッド４１と４２に接続される。すると、次の工作物が塗
装され、完全に又は部分的に空のカートリッジ７が調量装置３８と３９から出さ
れて装置によって出力ポイント４４に移動される。

【００５９】 そこで、このカートリッジ７は、ちょうど塗装された工作物６１に配置されて
いる第２の搬送装置５３上の第２の位置５４に移動される。第２の位置５４は、
移動方向の工作物の背後に配置されている。したがって、カートリッジ７は、で
きる限り遅く工作物６１に戻される、すなわち第２の輸送装置５３上に移動され
ると利点がある。

【００６０】 完全に又は部分的に空のカートリッジ７は、塗装された工作物６１と一緒に、
高電圧領域８から出されて第２の転送ポイント６５まで輸送される。そこで、カ
ートリッジ７は、装置によって第２の位置５４から除去されて、第３の搬送装置
上に移動する。後者は、それを収容台２に戻し、各収容場所２７に配置されてい
る装置によって各搬送装置５５から取り外される。次に、完全に又は部分的に空
のカートリッジ７は、水洗されて、再使用に備える。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る車体を塗装するための導電性塗料を輸送する利点ある装置の概略
配置を示す図である。

【符号の説明】

２ … 収容台 ４ … 塗布装置 ５ … 染料混合室 ７ … カートリッジ ８ … 高電圧領域 １１ … 送出 １３ … 容器 １４ … 塗布装置 １５ … 染料 １７ … 染料タンク １９ … ポンプ ２１ … スロットル部品 ２３ … スパーライン ２５ … 染料変更ブロック ２７ … 収容場所 ３１ … 充填装置 ３８、３９ … 調量装置 ４０ … 受入れポイント ４１、４２ … スプレーヘッド ４４ … 出力ポイント ５１ … 第１の輸送装置 ５２ … 第１の位置 ５３ … 第２の輸送装置 ５５ … 第３の輸送装置 ６１ … 工作物 ６３、６５ … 転送ポイント

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベルナー、トーマス ドイツ連邦共和国、35510 ブツバッハ、 アム・ハインクラーベン 22 Ｆターム(参考） 4D075 AA09 AA71 AB51 DA23 DC12 EA05 EC17 4F034 AA03 AA10 BB05 4F042 AA09 AB00 BA02 CB12 CB18 CB21 ED05 ED08 【要約の続き】 し、ここで、同時に、少なくとも１つの追加のカートリ ッジ（７）が充填されて、第１の輸送システム（５１） によって輸送される。

Claims (28)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 接地電位にあるポイントから高電圧にある少なくとも１つの
   塗料塗布装置（４）にまで導電性塗料を輸送する方法において、前記方法が ａ）個別の必要量の所定の塗料が、収容台（２）として動作する接地電位のポ
   イントにあるカートリッジ（７）中に充填され、 ｂ）塗料で充填された前記カートリッジ（７）が、第一の搬送装置（５１）に
   よって第２の搬送装置（５３）に輸送され、 ｃ）前記充填されたカートリッジ（７）が、前記第２の搬送装置（５３）によ
   って少なくとも１つの塗装装置（４）に輸送され、 ｄ）前記塗装装置（４）のところで、前記カートリッジ（７）が、そこに配置
   されている少なくとも１つのスプレーヘッド（４１）に接続され、 ｅ）完全に又は部分的に空のカートリッジ（７）が前記第２の搬送装置（５３
   ）によって第３の搬送装置（５５）に輸送され、 ｆ）前記カートリッジ（７）が、前記第３の搬送システム（５５）によって前
   記収容台（２）に輸送して戻され、 ｇ）その一方で、少なくとも１つのさらなるカートリッジ（７）が、そこで充
   填して、前記第１の搬送システム（５１）で搬送される ことを特徴とする方法。
2. 【請求項２】 充填されたカートリッジ（７）が、ある装置によって前記第
   ２の搬送システム（５３）から除去されて、前記塗料塗布装置（４）に移動され
   、また、完全に又は部分的に空のカートリッジ（７）が、前記塗料塗布装置（４
   ）から前記第２の搬送装置（５３）上に前記同一の装置又はさらなる装置によっ
   て移動されることを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. 【請求項３】 各工作物（６１）と各塗料塗布装置（４）に対して、充填さ
   れたカートリッジ（７）が、前記第２の搬送装置（５３）中の第１の位置（５２
   ）に転送され、前記それぞれの完全に又は部分的に空のカートリッジ（７）が、
   前記第２の搬送装置（５３）中の第２の位置（５４）に転送されることを特徴と
   する請求項１又は２に記載の方法。
4. 【請求項４】 接地電位にあるポイントを有し、また、高電圧にある少なく
   とも１つの塗料塗布装置（４）を有する、請求項１〜３の内のいずれかに記載の
   方法を実現する装置において、 ａ）接地電位にあるポイントが、塗料輸送のためのカートリッジ（７）に対す
   る収容台（２）として用いられ、 ｂ）第１の搬送装置（５１）が、充填されたカートリッジ（７）前記収容台（
   ２）から第２の搬送装置（５３）に搬送し、 ｃ）前記第２の搬送装置が、前記充填されたカートリッジ（７）を前記少なく
   とも１つの塗料塗布装置（４）に搬送し、また、完全に又は部分的に空のカート
   リッジ（７）を後者から第３の搬送装置に搬送し、 ｄ）前記第３の搬送装置（５５）が、前記完全に又は部分的に空のカートリッ
   ジ（７）を前記収容台（２）に搬送し、 ｅ）前記塗料輸送を少なくとも部分的に制御する電子制御装置が装備されるこ
   と を特徴とする装置。
5. 【請求項５】 前記収容台（２）が、前記第１と第３の搬送装置（５１、５
   ５）、カートリッジ（７）を充填する装置（３１）及びカートリッジ（７）を前
   記搬送装置（５１、５５）に挿入したりこれらから取り外したりする装置に接続
   される少なくとも１つの収容場所（２７）を有することを特徴とする請求項４に
   記載の装置。
6. 【請求項６】 前記収容台（２）又は少なくとも１つの収容場所（２７）が
   、充填されたカートリッジを保管して分類し、カートリッジ（７）をマガジン化
   し、完全に又は部分的に空のカートリッジ（７）を清浄化し、カートリッジ（７
   ）の損傷を試験し、残留塗料を関連のリザーバに搬送して戻し、完全に又は部分
   的に空のカートリッジ（７）を取り戻し、及びカートリッジ（７）を回転又は移
   動させるための１つ以上の装置を有することを特徴とする請求項４又は５に記載
   の装置。
7. 【請求項７】 前記リザーバが前記スパーライン（２３）であることを特徴
   とする請求項４〜６の内のいずれかに記載の装置。
8. 【請求項８】 前記第１、第２及び第３の搬送装置（５１、５３、５５）が
   、前記カートリッジ（７）を輸送する連続式コンベヤであることを特徴とする請
   求項４〜７の内のいずれかに記載の装置。
9. 【請求項９】 前記第１、第２及び第３の搬送装置（５１、５３、５５）が
   、カートリッジ（７）の搬送が要求された場合にだけ搬送動作を実行する間欠式
   コンベヤであることを特徴とする請求項４〜８の内のいずれかに記載の装置。
10. 【請求項１０】 前記第１、第２及び第３の搬送装置（５１、５３、５５）
    が、連続式コンベヤと間欠式コンベヤの組合せであることを特徴とする請求項４
    〜９の内のいずれかに記載の装置。
11. 【請求項１１】 前記第２の搬送装置（５３）が、前記工作物の輸送装置で
    あることを特徴とする請求項４〜１０の内のいずれかに記載の装置。
12. 【請求項１２】 前記第２の搬送装置（５３）が、工作物担体を有すること
    を特徴とする請求項４〜１１の内のいずれかに記載の装置。
13. 【請求項１３】 前記第２の搬送装置（５３）が、充填されたカートリッジ
    （７）に対して工作物（６１）１つ当たり、また、塗料塗布装置（４）１つ当た
    りに付き第１の位置（５２）と、完全に又は部分的に空のカートリッジ（７）に
    対して工作物（６１）１つ当たり、また、塗料塗布装置（４）１つ当たりに付き
    第２の位置（５４）と、を有することを特徴とする請求項４〜１２の内のいずれ
    かに記載の装置。
14. 【請求項１４】 前記第１の位置（５２）が、搬送方向から見てできる限り
    前方遠隔にあり、また、前記塗料塗布装置（４）の前記転送装置に対してできる
    限り近接したポイントにあり、また、前記第２の位置（５４）が、前記搬送方向
    から見てできる限り後方遠隔にあり、また、前記塗料塗布装置（４）の前記転送
    装置に対してできる限り近接しているポイントにあることを特徴とする請求項１
    ３に記載の装置。
15. 【請求項１５】 カートリッジ（７）を前記第１の搬送装置（５１）から前
    記第２の搬送装置（５３）に転送する転送装置が、前記第１の転送ポイント（６
    ３）にあることを特徴とする、請求項４〜１４の内のいずれかに記載の装置。
16. 【請求項１６】 前記第１の転送ポイント（６３）のところに、カートリッ
    ジ（７）を保管し、カートリッジ（７）を分類し、またカートリッジ（７）をマ
    ガジン化するための１つ以上の装置が存在することを特徴とする請求項４〜１５
    の内のいずれかに記載の装置。
17. 【請求項１７】 前記少なくとも１つの塗料塗布装置（４）が、前記塗料を
    前記カートリッジ（７）から搬出する少なくとも１つの調量装置を有することを
    特徴とする請求項４〜１６の内のいずれかに記載の装置。
18. 【請求項１８】 前記少なくとも１つ塗料塗布装置（４）が、カートリッジ
    （７）を前記第２の搬送装置（５３）との間で転送する少なくとも１つの転送装
    置を有することを特徴とする、請求項４〜１７の内のいずれかに記載の装置。
19. 【請求項１９】 前記マートリッジ（７）を前記第２の搬送装置（５３）か
    ら前記第３の搬送装置（５５）に転送するさらなる転送装置が、第２の転送ポイ
    ント（６５）のところに存在することを特徴とする請求項４〜１８の内のいずれ
    かに記載の装置。
20. 【請求項２０】 各カートリッジ（７）が、前記カートリッジ（７）中を移
    動できるように誘導され、それぞれ存在する塗料の分量に整合した位置を持つピ
    ストンを有することを特徴とする請求項４〜１９の内のいずれかに記載の装置。
21. 【請求項２１】 各カートリッジ（７）が、識別のために一意に符号化され
    ることを特徴とする請求項４〜２０の内のいずれかに記載の装置。
22. 【請求項２２】 前記カートリッジ（７）が、塗料の塗布中での使用のシー
    ケンスに対応するシーケンスで前記第２の搬送装置（５３）に転送されることを
    特徴とする請求項４〜２１の内のいずれかに記載の装置。
23. 【請求項２３】 選択物、個々の１連の染料及び前記装置各々の動作を所定
    のシーケンスに従って互いに調整する自動制御装置が装備される請求項４〜２２
    の内のいずれかに記載の装置。
24. 【請求項２４】 前記制御装置が、ファジー論理に基づいている請求項４〜
    ２３の内のいずれかに記載の装置。
25. 【請求項２５】 前記制御装置が、それぞれのカートリッジ中の様々な染料
    の塗料の様々なサービス時間を考慮し、また、前記方法シーケンスが、この判断
    基準に従って最適化されることを特徴とする請求項４〜２４の内のいずれかに記
    載の装置。
26. 【請求項２６】 前記制御装置が、塗料を供給するための全般的制御装置の
    １部であることを特徴とする請求項４〜２５の内のいずれかに記載の装置。
27. 【請求項２７】 前記制御装置が、全般的制御のために装備されている請求
    項４〜２６の内のいずれかに記載の装置。
28. 【請求項２８】 前記制御装置が、学習することが可能であり、また、動作
    時間中の収集され評価された動作データに基づいてそのパラメータを自動的に適
    応させることを特徴とする請求項４〜２７の内のいずれかに記載の装置。