JP2003093931A - 多色少量塗装システム - Google Patents

多色少量塗装システム

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JP2003093931A JP2001292252A JP2001292252A JP2003093931A JP 2003093931 A JP2003093931 A JP 2003093931A JP 2001292252 A JP2001292252 A JP 2001292252A JP 2001292252 A JP2001292252 A JP 2001292252A JP 2003093931 A JP2003093931 A JP 2003093931A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用頻度の低い塗料を使用する場合でも、シ
ステムの一時停止を伴うことなく、常用する塗料の取り
扱いと同様に塗装作業を行うことのできる容易かつシン
プルな構成の多色少量塗装システムを提供する。 【解決手段】 塗装ブース14の内外を進退自在なカー
トリッジキャリアー24は、非常用充填カートリッジ1
6bを載置可能で、その交換は、常用充填カートリッジ
16aが使用されている間に、カートリッジキャリア2
4を塗装ブース14から引き出すことによって行う。そ
の結果、塗装ロボットの動作を停止することなく、非常
用充填カートリッジ16bの交換が可能になり、非常用
充填カートリッジ16bも常用充填カートリッジ16a
と同様に、カートリッジ交換装置22で取り扱い連続塗
装を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多色少量塗装シス
テム、特に種別毎の塗料をカートリッジで塗装装置に供
給する塗装システムにおいて、少量多品種の塗装対応時
にも作業効率の低下を防止することのできる多色少量塗
装システムの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から自動車等の工業製品を塗装する
場合、塗料を霧状にして吹き付ける吹き付け塗装が行わ
れている。特に自動車のボディ等のように大型のワーク
に対しては、塗装ブースの中に配置された複数の塗装装
置(塗装ロボット)によって無人の自動塗装が行われる
場合が多い。ところで、例えば自動車のボディの塗装ラ
インでは、自動車の注文に応じた塗装が個々に施される
ので、同一形状のワークに対しても様々な塗料色を準備
する必要がある。通常、塗装ロボットは、塗装ラインに
おいて各色共通で使用されるため、ワークの塗装色が変
更になるたびに、塗装ロボットの塗布ガン及びそこまで
の経路に残留する切替前の塗料の廃棄や経路の洗浄等を
行う必要があった。つまり、塗料色の切替毎に塗装ライ
ンを停止して塗料の廃棄、洗浄作業を行う必要があった
ため、生産効率が非常に悪かった。
【0003】そこで、例えば、特開2000−1763
33号公報等には、塗料色毎に塗料を充填したカートリ
ッジを複数種類準備し、ワークの指定色毎に塗装ロボッ
トに供給するカートリッジを交換する装置が開示されて
いる。この場合、塗装ロボットの塗布ガンのノズル近傍
まで達するカートリッジを使用することにより、前述し
たような残留塗料の廃棄や経路の洗浄作業を排除また
は、極短時間の簡単な作業で完了させることが可能にな
り、多色塗装生産を行う場合でも生産効率の低下を招く
ことが無くなる。
【0004】また、自動車の塗装の場合、塗料を帯電さ
せて塗料の塗着効率を向上させる電着塗装が行われてい
るが、霧化する前の液状の塗料を帯電させる場合も、塗
料を他の系に対して容易に絶縁状態にできるカートリッ
ジ方式は有効である。
【0005】このようなカートリッジを用いた塗装にお
いて、自動車のボディ等のように大型のワークの塗装を
行う場合、複数の塗装ロボットにより多方向から同時に
塗装を行う。また、カートリッジは交換の容易性や塗料
の品質の安定化等を考慮して一つのワークに対し1回分
使い切りになるように充填が行われている。従って、1
台の塗装終了でカートリッジの交換が実施されるが、同
じ色の塗装を行うワークが連続して塗装ラインを流れて
こなければ、予め準備された充填済みのカートリッジの
交換作業のみを行うだけなので、塗装ラインのワーク搬
送を停止させることなく連続するワークの塗装を行うこ
とができる。
【0006】しかし、自動車等では、人気色が集中する
場合が多く、2台以上連続して同じ色の塗装が必要なワ
ークが搬送される場合が多々ある。この場合は、その色
のカートリッジを少なくとも2本準備しておけば、一方
の使用中に他方の充填が可能になるので、ワークの搬送
を停止させることなく連続塗装を行うことが可能であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】通常、使用済みのカー
トリッジは塗装ブース内で、塗装ブース外に設けられた
塗料タンクから延びる配管を介して塗料の供給を受け充
填される。しかし、塗装ブースの中に配置できるカート
リッジは、スペース的な制約を受け限界がある。また、
塗装ブース内に引き込む塗料タンクの配管の本数にも限
界がある。従って、塗装ブース内で自動充填できるカー
トリッジは、頻繁に使用する塗料のみに限定して準備せ
ざるを得ない。つまり、極たまにしか使用しない塗料
(色や成分)に関しては、その都度、特殊作業として、
作業者が塗装ブース外で充填したカートリッジを塗装ブ
ース内に持ち込み、塗装ロボットに手差し等でカートリ
ッジを供給しなければならない。この時、安全性を確保
するために塗装ロボットやワーク搬送装置等を含む全て
の設備の動作は停止する必要がある。また、霧状の塗料
が浮遊する塗装ブースの中に入るためには、十分な装備
や準備が必要になる。従って、長時間塗装ラインを停止
させる必要があり、カートリッジを使用しているにも関
わらず、生産性が低下してしまうという問題がある。
【0008】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、使用頻度の低い塗料を使用する場合でも、システ
ムの一時停止を伴うことなく、常用する塗料の取り扱い
と同様に塗装作業を行うことのできる容易かつシンプル
な構成の多色少量塗装システムを提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明は、塗装ブースと、前記塗装ブース
内に配置され、当該塗装ブース内を移動するワークに対
して塗装を行う塗装装置と、前記塗装装置に供給する種
別毎の塗料が充填されたカートリッジを収納するストッ
カーであって、前記塗装ブース内で充填可能な常用充填
カートリッジと、塗装ブース外で充填可能な非常用充填
カートリッジとを収納するカートリッジストッカーと、
前記塗装装置に対し所定のカートリッジを交換提供する
カートリッジ交換装置と、を含み、前記カートリッジス
トッカーは、前記非常用充填カートリッジを載置し前記
塗装ブースの内外を進退自在なカートリッジキャリアを
含み、当該カートリッジキャリアは、常用充填カートリ
ッジの使用中に非常用充填カートリッジの換装を可能に
することを特徴とする。
【0010】ここで、塗料の種別毎とは、例えば塗料の
品番等で分類される種別であり、色や成分等で分けられ
る種類を意味する。また、常用充填カートリッジとは、
通常頻繁に使用される塗料が充填されるカートリッジで
あり、非常用充填カートリッジとは、頻繁には使用され
ないが、塗装システムの運用において必要な塗料を充填
したカートリッジを意味する。
【0011】この構成によれば、非常用充填カートリッ
ジの交換は、常用充填カートリッジの使用中、つまり、
カートリッジストッカーにカートリッジ交換装置のアク
セスがないタイミングで、カートリッジキャリアが塗装
ブースから引き出されることによって行われる。従っ
て、塗装ロボットの動作を停止することなく、非常用充
填カートリッジの交換が可能になる。その結果、非常用
充填カートリッジも常用充填カートリッジと同様に、カ
ートリッジ交換装置で取り扱い連続塗装を行うことがで
きる。なお、非常用充填カートリッジの交換は、手動、
半自動、自動いずれの方法によって行ってもよい。
【0012】上記のような目的を達成するために、本発
明は、上記構成において、前記カートリッジキャリア
は、前記塗装ブースに形成された開口部を介して進退自
在であり、前記カートリッジキャリアと開口部の少なく
とも一方には、塗装ブース内外に雰囲気の流通を阻止す
るシール部材が配置されていることを特徴とする。
【0013】ここで、シール部材とは、例えば、ゴム等
の変形自在な樹脂材料や繊維部材で形成した刷毛等で構
成することが可能である。なお、塗装ブース内外の雰囲
気の流通が所定許容範囲以下になるように流通量を阻止
できればよく、必ずしも塗装ブース内を完全な気密状態
にする必要はない。
【0014】この構成によれば、非常用充填カートリッ
ジの交換を行っても雰囲気の流通が所定値以下に抑えら
れるので、塗装品質の維持や塗装環境の維持(許容値以
上の塗料ミストや溶剤の漏れの防止)が可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、実施形態という)を図面に基づき説明する。
【0016】図1には、本実施形態の多色少量塗装シス
テム10のカートリッジ交換部12の概念斜視図が示さ
れている。図1において、塗装ブース14は例えばトン
ネル形状を呈し、図示を省略しているが、内部にワーク
(例えば、自動車のボディ)を搬送する搬送装置(コン
ベアー等)が図1の紙面左右方向に延設されている。ま
た、搬送装置に沿ってその片側または両側に搬送される
ワークに塗装を施す塗装装置として、例えば多関節の塗
装ロボット(不図示)が配置されている。この塗装ロボ
ットは、例えば、塗布ガンより塗料を霧状にして吐出す
るタイプのもので、プログラムに従って所定の塗料をワ
ークの所定位置に塗布している。塗装ブース14は、内
部に霧状の塗料が浮遊するため、塗装ブース14の外部
環境の維持のために、外部とは分離する必要がある。ま
た、ワークに対する霧状の塗料の塗着を安定的に行うと
共に、ワークに塗着しなかった塗料を回収または廃棄す
るために、塗装ブース14内に安定した気流を形成する
必要があるので、供排気システム等が設けられている。
従って、塗装ブース14は側壁14aや天井壁14b等
によりその内部は、実質的な密閉空間となり、所定許容
範囲を越えて塗装ブース14内の雰囲気がブース外に出
たり、逆に塗装ブース14の周囲の雰囲気や埃が塗装ブ
ース14内に侵入したりしないようになっている。
【0017】カートリッジ交換部12は、図1に示すよ
うに、塗装ブース14の一部に付設される形態で配置さ
れている。図2には、カートリッジ交換部12を上面か
ら見た概念構成図が示されている。図1,2に示すよう
に、カートリッジ交換部12は、箱形形状を呈し、一方
面が塗装ブース14の内部に向かって開放し、他の三方
面は、開閉自在な扉12aが配置され、カートリッジ交
換部12のメンテナンス時等に内部にアクセスが容易に
行えるように構成されている。また、正面には、カート
リッジ交換部12を含む多色少量塗装システム10を制
御する制御盤12bが配置されいる。また、カートリッ
ジ交換部12の内部には、図3に示すように、種別毎の
塗料が所定量充填されたカートリッジ16を複数収納す
るカートリッジストッカー18と、このカートリッジス
トッカー18に収納された塗料充填済みのカートリッジ
16を塗装ロボットのカートリッジ装填部20に搬送し
たり、使用済みのカートリッジ16をカートリッジ装填
部20からカートリッジストッカー18に戻すカートリ
ッジ交換装置(例えばアームロボット)22が配置され
ている。
【0018】ここで、カートリッジ16とは、ワーク毎
に決めされた塗料を所定量充填したもので、例えば、1
台の自動車のボディの塗装を4台の塗装ロボットで行う
場合には、1台塗装するのに必要な塗料の1/4程度が
充填された円筒状の容器である。基本的にカートリッジ
交換部12は塗装ロボット毎に配置されるので、連続し
て同じ塗料(例えば同じ色)を塗装するワークが搬送さ
れない場合には、カートリッジストッカー18に準備す
るカートリッジ16は、塗料種別(色や成分等)に1本
準備すればよいが、自動車の場合人気色等があるので、
注文状態によっては同じ塗料を使用するワークが連続し
て搬送される場合がある。この場合、カートリッジスト
ッカー18に少なくとも同じ塗料のカートリッジ16を
2本準備しておけば良いことになる。つまり、塗装ロボ
ットが一方のカートリッジ16を使用している間に、カ
ートリッジストッカー18に残る他方のカートリッジ1
6に対し、次のワークに備えた塗料の充填を行えばよ
い。
【0019】通常、カートリッジ16に対する塗料の充
填は、カートリッジストッカー18上で行われる。すな
わち、カートリッジストッカー18には、塗装ブース1
4の外部に設置された複数の塗料タンク(不図示)から
の配管が接続され、カートリッジストッカー18にカー
トリッジ16が収納されている間に、塗料種別毎に決め
られたカートリッジ16に所定量の塗料が充填されるよ
うになっている。ただし、前述したように、カートリッ
ジストッカー18に接続される配管の本数は、カートリ
ッジ交換部12や塗料タンク等の規模により制限を受け
るので、カートリッジストッカー18上で塗料の充填が
可能なカートリッジ16は、頻繁に使用される色や成分
の塗料が優先される。本実施形態において、頻繁に使用
する塗料(常用塗料)であってカートリッジストッカー
18上で充填が可能なカートリッジ16を常用充填カー
トリッジ16aと称する。一方、本実施形態において、
頻繁には使用しないが、塗装システムの運用において必
要な塗料を充填したカートリッジ16を非常用充填カー
トリッジ16bと称する。非常用充填カートリッジ16
bは、前記配管を用いることなくカートリッジストッカ
ー18以外の位置、すなわち、塗装ブース14の外で充
填が行われ、カートリッジストッカー18上に供給され
る。
【0020】本実施形態の特徴的事項は、使用済み非常
用充填カートリッジ16b、及び充填済み非常用充填カ
ートリッジ16bの塗装ブース14に対する排出・供
給、具体的にはカートリッジストッカー18への排出・
供給を塗装システム全体の塗装処理効率の低下を伴うこ
となく、容易に行えるようにしているところである。
【0021】本実施形態においては、塗装ブース14の
内外を進退自在なカートリッジキャリア24により非常
用充填カートリッジ16bの排出・供給を行っている。
カートリッジキャリア24の詳細は図4(a),(b)
に示されている。図4(a)に示すように、カートリッ
ジストッカー18の一部、図4(a)の場合、右隅の6
本が引き出し形式でカートリッジ交換部12の外部側、
すなわち塗装ブース14の外部に突出するようになって
いる。従って、カートリッジストッカー18上には、2
7本の常用充填カートリッジ16aと6本の非常用充填
カートリッジ16bとが搭載可能になっている。
【0022】カートリッジキャリア24は、図4(b)
に示すように、例えば、底面側に配置されたガイドレー
ル26によりガイドされ、カートリッジ交換部12の内
外をスムーズに移動できるようになっている。カートリ
ッジキャリア24の進退動作は手動で行ってもよし、モ
ータや流体圧シリンダ等を用いて自動で行ってもよい。
【0023】なお、ガイドレール26の後端部と先端部
には、カートリッジキャリア24の進退位置を検出する
検出器、例えばリミットスイッチ28a,28bが配置
されている。後端部に配置されたリミットスイッチ28
aは、カートリッジキャリア24がカートリッジ交換部
12内の所定位置に収納されていることを検出し、前述
したカートリッジ交換装置22により、カートリッジ1
6の交換動作を許可する信号(検出信号A)を出力す
る。また、先端部に配置されたリミットスイッチ28b
は、カートリッジキャリア24がカートリッジ交換部1
2外の所定位置まで突出したことを検出し、カートリッ
ジ交換装置22の動作を禁止すると共に、非常用充填カ
ートリッジ16bに対するカートリッジ交換部12の外
部からのアクセス、つまり、使用済み非常用充填カート
リッジ16bの取り出しや充填済み非常用充填カートリ
ッジ16bの投入を許可する信号(検出信号B)を出力
する。
【0024】なお、リミットスイッチ28aがオンする
カートリッジキャリア24の収納位置、リミットスイッ
チ28bがオンするカートリッジキャリア24の突出位
置のそれぞれの位置で当該カートリッジキャリア24の
位置をロックするロック機構が設けられることが好まし
い。このロック機構は、例えばソレノイドを用いたロッ
クピン機構やマグネットを用いた吸着機構でもよい。カ
ートリッジ交換部12の制御部は、前記リミットスイッ
チ28a,28bの出力に基づいて、ロック機構を制御
し、カートリッジキャリア24が不用意に進退すること
を防止する。
【0025】また、カートリッジキャリア24は、塗装
ブース14内部と外部が空間的に連通した開口部30を
介して進退するので、その開口部30を介して塗装ブー
ス14の内外の雰囲気が流通し、塗装ブース14内で浮
遊する霧状の塗料や溶剤成分が外部に漏れたり、逆に外
部から埃等が塗装ブース14内に侵入する虞がある。そ
こで、本実施形態においては、カートリッジキャリア2
4の周囲または、開口部30の周囲の少なくとも一方
に、塗装ブース14内外の雰囲気の流通を阻止するシー
ル部材が32を設けている。このシール部材32は、例
えば、ゴム等の変形自在な樹脂材料や繊維材料で形成さ
れた刷毛形状のものとすることができる。なお、このシ
ール部材32は、塗装ブース14の内外の雰囲気の流通
が所定許容範囲以下になるように流通量を阻止できれば
よく、必ずしも塗装ブース14内を完全な気密状態にす
る必要はない。
【0026】上述のように構成されるカートリッジ交換
部12を含む多色少量塗装システム10の動作を説明す
る。
【0027】前述したように、頻繁に使用される塗料を
収納する常用充填カートリッジ16aの塗料の充填は、
カートリッジストッカー18上で塗装ブース14の外部
の塗料タンクから延びる配管を介して直接行われる。す
なわち、カートリッジ交換装置22によって塗装ロボッ
トから使用済みの常用充填カートリッジ16aがカート
リッジストッカー18に返却された場合、その常用充填
カートリッジ16aに対応した塗料の充填が行われる。
その間に、カートリッジ交換装置22は、次に塗装を行
うワークに応じた常用充填カートリッジ16aを選択
し、塗装ロボットに供給する。前述したように基本的に
は、同じ塗料を使用するワークは連続的に搬送させない
ので、カートリッジ交換装置22は、返却したものとは
異なる種類の塗料を充填した常用充填カートリッジ16
aを直ちに塗装ロボットに供給できるので、塗装ブース
14内を搬送されるワークは塗料の供給待ち等で停止す
ることなく連続した塗装作業を受けることができる。ま
た、同じ塗料を使用するワークが連続的に搬送される場
合でも同じ塗料を充填した常用充填カートリッジ16a
を2本準備して常用充填カートリッジ16aの交換を行
えば、上述した連続塗装作業を行うことができる。
【0028】このようにして、カートリッジストッカー
18に準備された常用充填カートリッジ16aは、カー
トリッジ交換装置22によって所定のものが選択され、
塗装ロボットのカートリッジ装填部20に搬送され、塗
装ロボットによるワークの塗装が開始される。そして、
所定の塗装作業が終了した後は、使用済み常用充填カー
トリッジ16aをカートリッジ交換装置22によりカー
トリッジストッカー18に戻す。さらに、カートリッジ
交換装置22は、別の充填済み常用充填カートリッジ1
6aを選択しカートリッジ装填部20に搬送することに
より連続塗装を実行する。
【0029】なお、各常用充填カートリッジ16aとカ
ートリッジストッカー18の各カートリッジ収納孔に
は、それぞれ個別の識別子(例えば、識別ピンやバーコ
ード等)が付され、カートリッジ交換装置22は、どの
カートリッジ収納孔にどの常用充填カートリッジ16a
が収納されているかを常に認識している。
【0030】一方、頻繁に使用されない塗料を使用して
ワークの塗装を行う必要がある場合は、そのワークが塗
装位置に到達する前に、非常用充填カートリッジ16b
をカートリッジストッカー18に供給する必要がある。
通常、ワークの塗装は、予め立案される生産計画に従っ
て行われるので、実際に非常用充填カートリッジ16b
が必要になるタイミングは、それ以前、例えば1時間前
に認識することができる。従って、生産計画等に基づい
て、制御盤12bから非常用充填カートリッジ16bの
供給作業を要求する信号や表示の出力が行われる。この
信号や表示の出力は、常用充填カートリッジ16aの使
用中、つまり非常用充填カートリッジ16bの非使用中
に行われる。供給作業を要求する信号や表示が出力され
た場合、カートリッジキャリア24がカートリッジ交換
部12から引き出され、生産計画に基づく塗料を充填し
た非常用充填カートリッジ16bがカートリッジキャリ
ア24の所定位置に提供される。その後、カートリッジ
キャリア24が元のカートリッジ交換部12内部に押し
戻され、カートリッジストッカー18上に配列される。
なお、非常用充填カートリッジ16bにも識別子が設け
られ、所定の非常用充填カートリッジ16bがカートリ
ッジキャリア24の所定位置に提供されたか否かを監視
することが望ましく、その結果を制御盤12b等で示す
ことが望ましい。
【0031】このように、非常用充填カートリッジ16
bがカートリッジキャリア24を介し、カートリッジス
トッカー18に予め提供されることで、カートリッジ交
換装置22は非常用充填カートリッジ16bを常用充填
カートリッジ16aと同じように扱うことが可能にな
り、塗装ロボットに所望の塗料を供給することが可能に
なり、塗装ブース14内を搬送される特殊塗装のワーク
は停止することなく連続した塗装作業を受けることがで
きる。つまり、引き出し式のカートリッジキャリア24
で非常用充填カートリッジ16bを塗装処理作業とは独
立的にカートリッジ交換部12に提供することで、非常
用充填カートリッジ16bの交換のために塗装処理作業
を中断したり、作業者が塗装ブース14内に侵入して行
う作業が必要なくなり、使用頻度の低い塗料を使用する
場合でも、システムの一時停止を伴うことなく、常用す
る塗料の取り扱いと同様に塗装作業を行うことができ
る。
【0032】なお、カートリッジキャリア24に対する
非常用充填カートリッジ16bの供給及び排出、非常用
充填カートリッジ16bに対する塗料の充填作業等は、
作業者が人手で行っても、補助装置を用いて半自動で行
っても、非常用充填カートリッジ16bの供給・排出、
充填を全自動で行う自動システムを用いてもよい。
【0033】また、本実施形態において、塗装ブース1
4に対してカートリッジキャリア24が進退自在で非常
用充填カートリッジ16bの排出及び供給をカートリッ
ジキャリア24を介して行う構成であれば、他の構成は
任意であり、適宜変更可能で同様な効果を得ることがで
きる。例えば、カートリッジキャリア24の形態や非常
用充填カートリッジ16bの収納数、引き出し方式等任
意に変更可能である。また、本実施形態では、塗装ロボ
ット毎にカートリッジ交換部12を配置する例を示した
が、カートリッジ交換装置22が塗装ブース14内を任
意に移動可能な構成にして、一つのカートリッジストッ
カー18から複数の塗装ロボットに対して、カートリッ
ジ16を提供するようにしてもよい。もちろん、カート
リッジ交換装置22もX−Yテーブルを用いた装置で構
成し、カートリッジストッカー18から受け取ったカー
トリッジ16を塗装ブース14内で搬送し塗装ロボット
に供給するようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、非常用充填カートリッ
ジの交換は、常用充填カートリッジの使用中、つまり、
カートリッジストッカーにカートリッジ交換装置のアク
セスがないタイミングで、カートリッジキャリアを塗装
ブースから引き出すことによって行う。その結果、塗装
装置等の塗装動作を停止することなく、非常用充填カー
トリッジの交換が可能になる。そして、非常用充填カー
トリッジも常用充填カートリッジと同様に、カートリッ
ジ交換装置で取り扱い、塗装工程における作業中断を伴
うことなく連続塗装を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る多色少量塗装システ
ムのカートリッジ交換部の外観を説明する概念斜視図で
ある。
【図2】 本発明の実施形態に係る多色少量塗装システ
ムのカートリッジ交換部の上面図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る多色少量塗装システ
ムのカートリッジ交換部の側面図である。
【図4】 本発明の実施形態に係る多色少量塗装システ
ムのカートリッジ交換部のカートリッジキャリアの動作
を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 多色少量塗装システム、12 カートリッジ交換
部、14 塗装ブース、16 カートリッジ、16a
常用充填カートリッジ、16b 非常用充填カートリッ
ジ、18 カートリッジストッカー、20 カートリッ
ジ装填部、22カートリッジ交換装置、24 カートリ
ッジキャリア、30 開口部、32シール部材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装ブースと、 前記塗装ブース内に配置され、当該塗装ブース内を移動
    するワークに対して塗装を行う塗装装置と、 前記塗装装置に供給する種別毎の塗料が充填されたカー
    トリッジを収納するストッカーであって、前記塗装ブー
    ス内で充填可能な常用充填カートリッジと、塗装ブース
    外で充填可能な非常用充填カートリッジとを収納するカ
    ートリッジストッカーと、 前記塗装装置に対し所定のカートリッジを交換提供する
    カートリッジ交換装置と、 を含み、 前記カートリッジストッカーは、 前記非常用充填カートリッジを載置し前記塗装ブースの
    内外を進退自在なカートリッジキャリアを含み、当該カ
    ートリッジキャリアは、常用充填カートリッジの使用中
    に非常用充填カートリッジの換装を可能にすることを特
    徴とする多色少量塗装システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記カートリッジキャリアは、前記塗装ブースに形成さ
    れた開口部を介して進退自在であり、前記カートリッジ
    キャリアと開口部の少なくとも一方には、塗装ブース内
    外に雰囲気の流通を阻止するシール部材が配置されてい
    ることを特徴とする多色少量塗装システム。
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