JP2003503623A - 向上したエンジンモニタリング及び保護のためのシステム及び方法 - Google Patents

向上したエンジンモニタリング及び保護のためのシステム及び方法

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Abstract

(57)【要約】 エンジン流体圧力に基づいて、エンジン(12)をモニタリングして制御するためのシステム及び方法は、エンジン流体圧力を検出し、エンジン運転パラメータに関する現在の値を決め、エンジン流体圧力が、エンジン運転パラメータの現在の値に対応した第１のしきい値を横切ったか否かを判別し、エンジン流体圧力が、エンジン運転パラメータの現在の値に対応した第２のしきい値を横切ったか否かを判別し、流体圧力が第１のしきい値を横切ったが第２おｎしきい値を横切っていないときに警報信号を発し、流体圧力が第２のしきい値を横切ったときに停止信号を発することを含む。実施形態では、第２のしきい値は、一定のオフセット値を適用することによって第１のしきい値に基づいて決定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 （技術分野） 本発明は、エンジン運転をモニタして運転者に情報を与え又はエンジン運転状
態に基づいてエンジンを制御するためのシステム及び方法に関する。
【０００２】 （背景技術） 内燃エンジンの制御において、従来は、エンジン及びこれに関連するシステム
の様々な機能を制御するために、電子制御ユニット、不揮発性メモリ、入力及び
出力駆動回路、格納した命令セットを実行することのできるプロセッサを用いて
いる。特定の電子制御ユニットは、数多くのセンサ、アクチュエータ、エンジン
及び／又は車両の様々な制御や情報機能を遂行するのに必要な他の制御ユニット
と通信している。
【０００３】 エンジン及び／又は車両の制御に影響を及ぼすエンジン運転状態を検出するの
に様々なセンサが用いられる。エンジン運転状態に関連した情報を運転者に与え
及び／又は現在のエンジン運転状態に基づいてエンジンを制御するために、従来
は、例えばクーラント温度やクーラント圧のようなエンジン運転パラメータを用
い、このエンジン運転パラメータを、例えばスロットル位置、エンジン速度、エ
ンジントルクのような別のエンジン運転パラメータの関数として変化する境界値
と比較する。エンジン運転パラメータが境界値よりも下回ると、エンジンをダメ
ージから保護するために、真っ先に運転者に情報を与えることなく、エンジンは
自動的に停止する。
【０００４】 特定のエンジンや車両の運転状態によっては、適切なアクションをとったり、
要求されたエンジン停止を無効にする機会を車両の運転者に与えないで、エンジ
ンを停止させるのは望ましくない。更に、センサ信号の正確性と、運転者情報や
これに続くエンジン制御を信頼性をもって遂行するために現在のエンジン運転状
態を示す信号を提供する他のインジケータの正確性のなかに十分な信頼があるこ
とが望ましい。
【０００５】 従来の幾つかの制御システムは、エンジン速度の関数としての圧力境界値又は
しきい値を提供する。しかしながら、このようなシステムは、エンジン始動直後
又はエンジン燃料圧が急激に変化する他の過渡状態中にフェール警報を経験する
。
【０００６】 （発明の開示） そこで、本発明の目的は、少なくとも一つのエンジン流体圧力に関連したエン
ジン運転情報を改善するための方法及びシステムを提供することにある。
【０００７】 本発明の他の目的は、エンジンクーラント圧、エンジンオイル圧を含む群から
選択された少なくとも一つの流体圧力に基づいて情報を提供し及び／又はエンジ
ンを制御するためのシステム及び方法を提供することにある。
【０００８】 本発明の更なる目的は、運転者が適切なアクションを取る機会を持つように、
エンジン停止前にエンジン運転状態に関する情報を提供することにある。
【０００９】 本発明の他の目的は、顧客が設定可能な流体圧力パラメータを提供することに
ある。
【００１０】 本発明の上記目的、他の目的及び特徴の実施において、エンジン運転流体圧力
をモニタリングし、及び／又は、少なくとも一つの流体圧力に基づいてエンジン
を制御する方法は、エンジン流体圧力を計測し、エンジン運転パラメータの値を
計測し、エンジン流体圧力が、前記エンジン運転パラメータの測定した値に対応
する第１のしきい値を横切ったか否かを判別することを含む。この方法は、エン
ジン流体圧力が、エンジン運転パラメータの現在の値に対応する第２のしきい値
を横切ったか否かを更に判別する。流体圧力が第１のしきい値を横切ったが、未
だ、第２のしきい値を横切っていないとき、運転者情報ディスプレイ又はデバイ
スが賦活される。エンジン流体圧力が第２のしきい値を横切ると、エンジン停止
シーケンスが賦活される。本発明の一つの実施の形態では、前記第１のしきい値
からの所定のオフセットに基づいて前記第２のしきい値が決定される。
【００１１】 本発明の上述の目的、他の目的及び特徴並びに効果を更に実施する際に、コン
ピュータ読み取り可能な記憶媒体が用意される。このコンピュータ読み取り可能
な記憶媒体は、エンジン運転流体圧力をモニタリングし及び／又は少なくとも一
つの流体圧力に基づいてエンジンを制御するためにコンピュータによって実行さ
れる命令を示す情報を有する。このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、エ
ンジン流体圧力を計測するための命令と、エンジン運転パラメータの値を決める
ための命令と、エンジン流体圧力が前記エンジン運転パラメータの前記決定され
た値に対応する第１のしきい値を横切ったか否かを判別するための命令とを含む
。このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、前記エンジン流体圧力が、前記
エンジン運転パラメータの現在の値に対応する第２のしきい値を横切ったか否か
を判別するための命令と、前記流体圧力が、前記第１のしきい値を横切ったが前
記第２のしきい値を未だ横切っていないときに、運転者情報ディスプレイ又はデ
バイスを賦活させるための命令とを更に含む。更に、このコンピュータ読み取り
可能な記憶媒体は、前記エンジン流体圧力が第２のしきい値を横切ると、エンジ
ン停止シーケンスを実行させるための命令を含む。
【００１２】 本発明は、エンジン運転をモニタリングして向上したエンジン保護を提供する
ためのシステムを更に含む。このシステムは、対応するエンジン流体圧力の指標
を提供する少なくとも一つのエンジン流体圧力センサを含む。この圧力センサと
しては、エンジンクーラント圧を計測するエンジンクーラント圧センサと、エン
ジンオイル圧を計測するエンジンオイル圧センサがある。また、このシステムは
、前記圧力の少なくとも一つが、対応する圧力しきい値を横切ったか否かを判別
するための圧力センサと連絡可能なマイクロプロセッサを含む。この電子制御ユ
ニットは、いずれかの流体圧力が、対応する圧力しきい値を横切ったら、エンジ
ン警報信号を発生し、相当なエンジンダメージの可能性を減じるために、現在の
流体圧力が、対応する第２のしきい値を横切ったときに、エンジンを停止するた
めの制御ロジックを含む。
【００１３】 本発明による利点は数多い。例えば、本発明は、エンジン運転状態がエンジン
停止を示す前に、運転者に警報を与える、改善されたエンジンモニタリングを提
供する。一つの実施の形態では、本発明は、第１のしきい値からの所定のオフセ
ットを用いることによって、メモリ消費及びキャリブレーション時間を最小にし
つつ第２のしきい値を提供する。本発明は、単数又は複数のエンジン流体圧力に
本巣居てエンジン流体圧力をモニタリングして制御することに適用可能である。
例えば、エンジンクーラント圧、室内クーラ冷却剤、オイル圧などである。
【００１４】 本発明の上述した目的、他の目的、特徴、利点は、添付した図面に関連した以
下の本発明を実施するための最善の形態の詳しい説明から直ちに明らかになるで
あろう。
【００１５】 （発明の開示）
【００１６】 （発明を実施するための最良の形態） 図１は、本発明に従う少なくとも一つの流体圧力に基づいてエンジン運転をモ
ニタリングするためのシステムを示す。この少なくとも一つの流体圧力は、好ま
しくは、クーラント圧及びオイル圧を含む。参照符合１０で全体を示す、このシ
ステムは、複数のシリンダを備えたエンジン１２を含む。好ましい実施形態にあ
っては、エンジン１２は、マルチシリンダ圧縮点火内燃エンジン、例えば４気筒
、６気筒、８気筒、１２気筒、１６気筒、２４気筒のディーゼルエンジンである
。このシステムは、エンジンクーラント熱交換器１６を更に含む。
【００１７】 また、図１に示すように、システム１０は、エンジンクーラント圧センサ２２
と、オイル圧センサ２４と、エンジンクーラントポンプ２８と、エンジンオイル
パン３２とを含む。
【００１８】 エンジンクーラント熱交換器１６は、この技術分野では周知な在来の熱交器の
形態を用いて、エンジンクーラントから熱を除去する。エンジンクーラントセン
サ２２は、クーラントがエンジン１２から出て、熱交換器１６に向かって進むと
きのエンジンクーラント圧を測定するのが好ましい。この配置は、典型的には、
冷却回路内の他の全ての地点に比べて最大圧力のエンジンクーラント圧を示す。
エンジン冷却水ポンプ２８は、エンジンブロック２６を通り、エンジンクーラン
ト熱交換器１６を通るエンジンクーラントを循環させる。オイル圧センサ２４は
、エンジン潤滑オイルのオイル圧を測定する。オイル圧センサ２４は、クランク
シャフトベアリングの近くのエンジンクランクケース内に配置するのが好ましい
。
【００１９】 システム１０は、また、対応するエンジン状態やエンジン１２又は車両（図示
せず）のパラメータを示す信号を発生するための様々な他のセンサ４４を含んで
いるのがよい。センサ４４は、ブースト圧、オイル温度、クーラント温度、オイ
ルレベル、燃料圧、車速、クーラントレベルを示す信号を提供するための適当な
センサを含んでいてもよい。同様に、エンジン停止無効、自動走行の選択及びセ
ットなどを含む様々なオプションのエンジン運転モードの選択のために、運転者
インターフェースに接続された様々なスイッチを設けてもよい。また、センサ４
４によって示される運転状態に関する一以上の検出パラメータに基づいてエンジ
ン及び／又は車両運転パラメータ又は状態を計算し、決定し、推論することがで
きる。
【００２０】 センサ２２、２４、４４は、入力ポート及び／又はコンディショニング回路４
８を介してコントローラ４６と電気的に接続されている。コントローラ４６の好
ましい実施形態として、ミシガン州デトロイトのDetroit Diesel Corporationか
ら入手可能なＤＤＥＣコントローラがある。このコントローラの様々な他の特徴
は、米国特許第 5,477,827号、同第 5,445,128号に詳細に説明されているので、
これら特許の開示の全体をここに援用する。コントローラ４６は、データ及び制
御バス５４を介して、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体５２と接続されたマ
イクロプロセッサ５０を含むのが好ましい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒
体５２としては、読み取り専用メモリ（ＲＯＭ）５６、ランダムアクセスメモリ
（ＲＡＭ）５８、記憶保持メモリ（ＫＡＭ）６０などとして機能する数多くの既
知のデバイスであればよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えばコ
ントローラ４６のようなコンピュータを介して実行可能な命令を示すデータを保
存することのできる数多くの既知のフィジカル・デバイスの何れかによって実施
されてもよい。既知のデバイスとしては、限定するものではないが、ＰＲＯＭ、
ＥＰＲＯＭ、ＥＥＰＲＯＭ、フラッシュメモリなどに加えて、一時的又は永久的
にデータを保存することのできる磁気、光、及びこれらを組み合わせた媒体など
がある。
【００２１】 コンピュータ読み取り可能な記憶媒体５２は、例えばエンジン１２のような車
両の様々なシステム及びサブシステムの制御を遂行するハードウエアと一緒に用
いられるプログラム命令を示すデータ（ソフトウエア）、キャリブレイション、
オペレイティング変数などを含む。コントローラ４６は、入力ポート４８を介し
てセンサ２２、２４、４４から信号を受け取って、出力ポート６４を介して様々
なアクチュエータ６２及び／又はコンポーネントに供給する出力信号を生成する
。また、システムオペレイションに関する情報を車両の運転者に伝達するために
、例えばライト６８のような様々なインジケータを含んでいてもよいディスプレ
イデバイス６６に信号を供給してもよい。勿論、所望ならば、英数字、オーディ
オ、ビデオ、他のディスプレイ、或いはインジケータを利用してもよい。
【００２２】 引き続き図１を参照すると、本発明に従うエンジンのモニタリング及び保護を
行うために、コントローラ４６や関連したハードウエア及び／又はソフトウエア
によって実行される制御ロジックが用いられる。好ましい実施形態では、コント
ローラ４６によって実行される制御ロジックは、少なくとも一つの流体圧力や対
応するプログラマブル又は選択可能な圧力しきい値に基づいてエンジン動作をモ
ニタする。好ましくは、クーラント圧センサ２２によって示されるようなクーラ
ント圧と、オイル圧センサ２４によって示されるようなオイル圧が、夫々の圧力
しきい値を横切ったか否かをコントローラ４６が決める。当業者であれば理解で
きるように、本発明に従う制御ロジックは、以下に詳しく述べるようにプログラ
ムされたマイクロプロセッサオペレイティングによって実行されるのが好ましい
。しかしながら、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、制御ロジックを
実行するために様々な代替え可能なハードウエア及び／又はソフトウエアを用い
てもよい。
【００２３】 コントローラ４６と、運転者及び／又はサービスマンとの間で様々な情報を交
換するために、コントローラ４６に対し、コネクタ７２を介して、データ、診断
、プログラミングのインターフェース７０が選択的に接続される。インターフェ
ース７０は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体５２内の値、例えば、コンフ
ィギュレーションセッティング、キャリブレーション値、ルックアップテーブル
値、制御ロジックなどを変更するのにインタフェース７０を用いてもよい。例え
ば、本発明に従って、モニタした流体圧力の各々に関する圧力しきい値をプログ
ラム又は選択するのにインターフェース７０を用いてもよい。
【００２４】 図２は、エンジン運転パラメータ（例えばエンジン速度）の関数としてのエン
ジン流体圧力の曲線である。より詳しくは、エンジン速度の関数として変化する
第１の圧力しきい値６０と第２の圧力しきい値６２が図示されている。第１の圧
力しきい値６０は、第２のしきい値６２と同様に、この技術分野では周知なよう
に、経験的なテスト及び／又はエンジンのコンピュータシュミレートテストを通
じて作られる。一つの実施形態では、第１のしきい値６０は、エンジン停止圧力
しきい値を示す第２しきい値６２に関して一定のオフセット６４に基づいて決め
られた警報圧力しきい値を示す。この実施形態では、オフセット圧力は、典型的
には５PSIである。しきい値６２によって表されるエンジン停止圧力と組み合わ
せられるオフセット圧力６４は、アイドルから最大定格エンジン速度までのエン
ジン速度の範囲を超えるしきい値を提供し、エンジン警報信号を表明する。
【００２５】 当業者には理解できるように、第１、第２のしきい値は、エンジン運転をモニ
タするのに用いられる最小しきい値又は最大しきい値であってもよい。図２に示
す本発明の実施形態では、しきい値６０、６２は、エンジン流体圧力に関する通
常の運転状態が第１しきい値６０を超えるような最小しきい値である。特定の適
用に応じて、第１、第２のしきい値６０、６２は、通常の運転状態が第２しきい
値６２を下回るような最大又は上方しきい値であってもよい。本発明の好ましい
一実施形態によれば、他のエンジン運転パラメータによって参照され又は索引さ
れるルックアップテーブルに格納された、様々なエンジン運転状態に応じた値を
含む他のしきい値の一つからの所定のオフセットを用いて、しきい値の少なくと
も一つが生成される。
【００２６】 本発明の一つの実施形態では、警報を発するか、エンジン停止シーケンスを開
始するかを決める際に、加算平均機能及び／又はヒステリシスを提供するのにタ
イマ又はカウンタが用いられる。特定の適用に応じて、様々な形式のタイマ及び
／又はカウンタを用いてもよい。例えば、圧力信号に関する加算平均機能を提供
する一体化したタイマ／カウンタを用いてもよい。圧力信号が、対応する例えば
しきい値６０のようなしきい値を横切ったとコントローラ４６が判断すると、タ
イマ／カウンタは、時間をインクリメントして蓄積し始める。圧力信号が反対方
向にしきい値を横切ると、タイマ／カウンタは、（最小値のゼロまで）デクリメ
ントし始める。警報信号又は停止シーケンスは、タイマ／カウンタが所定の時間
又は値に達しない限りトリガされない。変形例として、一方の方向にしきい値を
横切るとインクリメントを開始し、反対方向にしきい値を横切るとゼロにリセッ
トするカウント／リセットタイマ／カウンタを用いてもよい。勿論、いずれのタ
イマ／カウンタに関しても、このタイマ／カウンタの挙動は、しきい値が上方／
最大しきい値であるか下方／最小しきい値であるかによって左右される。
【００２７】 本発明の好ましい実施形態にあっては、エンジンモニタリングは、モニタした
流体圧力の一つが、現在のエンジン運転状態に関する関連した圧力しきい値より
も下になった時を判別することを含む。例えば、エンジンクーラント圧又はエン
ジンオイル圧のいずれかが、或る時点に冠する現在のエンジン側に対応する関連
した第１のしきい値よりも下回れば、警報デバイス又は警報メッセージを賦活す
るために適当な信号が発せられる。適用例によってキャリブレーションが変わる
であろうが、クーラント圧及びオイル圧に関する典型的なしきい値は、夫々、７
５PSI、１５０PSIである。しかしながら、本発明の一つの実施形態では、各キャ
リブレーションにメモリの１バイトが割り付けられて位取りされるため、各圧力
しきい値は、０PSIと２５５PSIとの間の値にセットされてもよい。この実施形態
では、モニタした流体圧力が警報圧力しきい値６０を上回ったとコントローラ４
６が判断したら、エンジン誤動作はもはや示されず、夫々の信号が表明されない
。
【００２８】 図３は、本発明に従うエンジン誤動作を検出するためのシステム又は方法の手
順を示すフローチャートである。当業者には理解できるように、このフローチャ
ートは、ハードウエア、ソフトウエア又はハードウエアとソフトウエアとの組み
合わせの中で実施又は実行される制御ロジックを示す。例えばＤＤＥＣコントロ
ーラのようなプログラムされたマイクロプロセッサによって様々な機能が好まし
く実施されるが、専用の電気回路、電子回路或いは集積回路によって実施される
一以上の機能を含んでいてもよい。また、理解できるように、一つ又は数多くの
既知のプログラミング及び処理技術又はストラタジーを用いて制御ロジックを実
施してもよく、便宜上ここに例示した順序又はシーケンスに制限されない。例え
ば、車両エンジン又はトランスミッションの制御のようなリアルタイム制御の適
用例では、典型的には、例えば、割り込み又はイベント駆動プロセシングが採用
される。同様に、本発明の目的、特徴、利点を達成するのに、並列プロセシング
、マルチタクス或いはマルチスレッドのシステム及び方法を用いてもよい。本発
明は、例示の制御ロジックを実施するのに、特定のプログラミング言語、オペレ
ーティングシステム、プロセッサや回路に左右されない。
【００２９】 図３を参照して、ブロック２００で示すように、エンジン流体圧力（ＥＦＰ）
が計測される。エンジン流体は、エンジンクーラントやエンジンオイル、或いは
エンジン運転状態を示す他のエンジン流体であってもよい。ブロック２０２に示
すように、例えばエンジン速度、スロットル位置などのエンジン運転パラメータ
が決定される。ブロック２０４に示すように、この実施形態では、ＥＦＰが、エ
ンジン警報圧力しきい値を示す第１のしきい値６０と比較される。ＥＦＰが第１
しきい値を横切ったら、すなわち、ＥＦＰがエンジン警報圧力しきい値よりも下
であれば、制御はブロック２０６に進んで、ブロック２０６に示すように、コン
トローラ４６は、ＥＦＰが第２しきい値６２を横切ったか否かを判定する。ＥＦ
Ｐがエンジン停止圧力しきい値よりも下であれば、ブロック２０８に示すように
、エンジン停止信号が表明される。特定の適用例又はモニタされる特定の流体圧
力によって、ブロック２１０に示すように、エンジンコントローラによってエン
ジン停止を行ってもよい。例えば、エンジンコントローラは、利用可能なエンジ
ントルクを落として、次いで、シリンダに供給される燃料を遮断してエンジンを
停止させてもよい。適当なスイッチ又はアクセルペダルの適当な動作を用いて、
エンジン停止を無効にする機会を運転者に与えてもよい。このエンジン信号は、
また、異常なエンジン運転状態を診断する際のサービスマンをアシストするため
に、不揮発性メモリ内のコードとして記録されてもよい。一つの実施形態にあっ
ては、エンジン時間の数と、最も最近のリセットと、警報／停止信号のトータル
時間と、モニタした流体圧力の最も極端な値とを含む診断情報が、次の修理のた
めに保存される。
【００３０】 ＥＦＰが第１のしきい値を横切ったが第２のしきい値を横切っていない場合に
は、ブロック２１２に示すようにエンジン警報信号が表明され、ブロック２１４
に示すように、関連したインジケータを賦活する。この処理は、エンジンが動作
したまま所定の周期時間のインターバルで反復し、マイクロプロセッサは指令を
実行し続けてエンジン運転状態を再評価する。
【００３１】 このように、本発明は、エンジンが停止されるということをエンジン運転状態
が示す前に運転者に警報を与える、改善されたエンジンモニタリングを提供する
。本発明は、上方／最大又は下方／最小のしきい値として機能する第１、第２の
しきい値を提供する。一つの実施形態では、本発明は、第１しきい値からの所定
のオフセットを用いることによって、メモリ消費及びキャリブレーション時間を
最小にしつつ第２しきい値を提供する。
【００３２】 本発明の実施形態を例示して説明したが、これらの実施形態は、本発明の可能
な全ての形態を例示し説明するものではない。むしろ、明細書で使用した言葉は
、限定ではなくて説明の言葉であり、本発明の精神及び範囲から逸脱することな
く、様々な変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に従うエンジン流体圧力に基づくエンジンモニタリング及び保護システ
ムに関する実施形態の概略ブロック図である。
【図２】 本発明に従う、警報圧力しきい値及びエンジン停止圧力しきい値を示すグラフ
である。
【図３】 エンジンモニタリング及び保護のための、本発明に従うシステム又は方法の操
作を示すブロック図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ， ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＤＺ ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ， ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，Ｋ Ｇ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ， ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，Ｓ Ｄ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ， ＺＡ，ＺＷ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 エンジン流体圧力を検出し、 エンジン運転パラメータに関する現在の値を決め、 前記エンジン流体圧力が、前記エンジン運転パラメータの現在の値に対応する
    第１のしきい値を横切ったか否かを判別し、 前記エンジン流体圧力が、前記エンジン運転パラメータの現在の値に対応する
    第２のしきい値を横切ったか否かを判別し、 前記流体圧力が第１のしきい値を横切ったが前記第２のしきい値を横切ってい
    ないとき、警報信号を発生し、 前記流体圧力が前記第２のしきい値を横切ったとき、停止信号を発生すること
    を特徴とするエンジン制御方法。
  2. 【請求項２】 前記エンジン流体圧力を検出する工程が、エンジンクーラン
    ト圧を検出することを含む、請求項１の方法。
  3. 【請求項３】 前記エンジン流体圧力を検出する工程が、エンジンオイル圧
    を検出することを含む請求項１記載の方法。
  4. 【請求項４】 前記警報を発する工程が、視覚的なインジケータを賦活する
    ことを含む請求項１記載の方法。
  5. 【請求項５】 前記停止信号を発する工程が、利用可能なエンジントルクを
    減じることを含む請求項１記載の方法。
  6. 【請求項６】 エンジン運転パラメータに関する現在の値を決める工程が、
    現在のエンジン速度を決定することを含む請求項１記載の方法。
  7. 【請求項７】 前記エンジン流体圧力が第２のしきい値を横切ったか否かを
    判別する工程が、前記エンジン運転パラメータの現在の値に関する第１のしきい
    値に基づいて前記第２のしきい値を決めることを含む請求項１記載の方法。
  8. 【請求項８】 前記エンジン流体圧力が第１のしきい値を横切ったか否かを
    判別する工程が、前記エンジン流体圧力が前記第１のしきい値よりも下回ったか
    否かを判別することをからなる請求項１記載の方法。
  9. 【請求項９】 エンジン流体圧力を計測するためのエンジン流体圧力センサ
    と、 エンジン運転パラメータを計測するためのエンジン運転パラメータセンサと、 前記エンジン流体圧力センサ及び前記エンジン運転パラメータセンサと連絡可
    能なコントローラとを有し、 マイクロプロセッサが、エンジン流体圧力を、これに関連した第１のエンジン
    圧力しきい値と比較し、前記エンジン流体圧力を、これに関連した第２のエンジ
    ンありしきい値と比較し、前記エンジン流体圧力が前記第１のしきい値を横切っ
    たが前記エンジン流体圧力が前記第２のしきい値を横切らないときに、エンジン
    警報信号を発するための制御ロジックを含むことを特徴とする、エンジンを喪に
    タイリングして制御するためのシステム。
  10. 【請求項１０】 前記エンジン流体圧力が、エンジンクーラント圧である請
    求項９記載のシステム。
  11. 【請求項１１】 前記エンジン流体圧力が、エンジンオイル圧である請求項
    ９記載のシステム。
  12. 【請求項１２】 前記コントローラと連絡可能なエンジン警報インジケータ
    を更に含み、 該エンジン警報インジケータは、前記エンジン流体圧力が前記第１のしきい値
    を下回ると賦活されてエンジン運転者に警告する請求項９記載のシステム。
  13. 【請求項１３】 前記コントローラは、前記エンジン流体圧力が前記第２の
    しきい値を横切ると、エンジン停止信号を発する制御ロジックを更に有する請求
    項９記載のシステム。
  14. 【請求項１４】 前記コントローラが、前記エンジン停止信号に基づいて前
    記エンジンを制御する制御ロジックを更に有する請求項１３記載のシステム。
  15. 【請求項１５】 エンジンの誤作動を検出するための少なくとも一つの圧力
    センサと連絡可能なエンジンコントローラによって実行可能な命令を示す情報を
    有するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、 少なくとも一つの流体圧力を決めるための命令と、 エンジン運転パラメータに関する現在の値を決めるための命令と、 前記エンジン運転パラメータの現在の値に対応する第１の圧力しきい値を決め
    るための命令と、 前記第１のしきい値に基づいて第２の圧力しきい値を決めるための命令と、 前記流体圧力が前記第１、第２のしきい値を横切った時を決めるために、前記
    少なくとも一つの流体圧力を前記第１、第２のしきい値と比較するための命令と
    、 前記流体圧力が前記第１の圧力しきい値を横切ったことを示すエンジン警報信
    号を発生させるための命令と、 前記流体圧力が前記第２の圧力しきい値を横切ったことを示すエンジン停止信
    号を発生させるための命令とを有することを特徴とする記憶媒体。
  16. 【請求項１６】 前記第１、第２のしきい値の一つが横切られたときにタイ
    マを開始させるための命令を更に有する請求項１５のコンピュータ読み取り可能
    な記憶媒体。
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