JP2003500801A - 電気化学的に安定したCaNi5合金および電極 - Google Patents

電気化学的に安定したCaNi5合金および電極

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Abstract

(57)【要約】 アルカリ電気化学電池の活性負極材料として使用するための、電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。合金材料は、合金内のカルシウムを保護し、カルシウムがアルカリ電解質中に溶解するのを防止することによって、アルカリ電池の電気化学サイクリング中の劣化から合金材料を安定させる1以上の改質剤元素を含む。合金の式は(Ca1−x−yNi2y)Ni5−zであり、ここでMはミッシュメタル、希土類金属、ジルコニウムおよびTiまたはVとZrとの混合物より成る群から選択される1以上の元素であり、QはSi、Al、Ge、Sn、In、Cu、Zn、Coおよびその混合物より成る群から選択される1以上の元素であり、xは約0.02〜0.2の範囲であり、yは約0.02〜0.4の範囲であり、zは約0.05〜約1.00の範囲である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は一般に、水素貯蔵合金およびさらに詳細には、CaNi電気化学水
素貯蔵合金に関する。さらに詳細には、本発明は、金属水素化物バッテリで使用
するために電気化学的に安定した改良CaNi合金に関する。
【0002】 (発明の背景) 水酸化ニッケル陽極および金属水素化物生成水素貯蔵負極を使用する充電式電
池(”金属水素化物電池”)は、当業界で既知である。バッテリ電極材料として
研究する第1の水素貯蔵合金は、TiNiおよびLaNiであった。これらの
簡単な二元合金は、電気化学用途に使用するために適正な水素結合強度を有する
ことが知られていたため、研究に多くの年月が費やされた。しかし、広範な努力
にもかかわらず、研究者はこれらの合金が極めて不安定であり、酸化、腐食、劣
った動力学および触媒作用によって引き起こされる低速放電および不十分なサイ
クル寿命などの、各種の有害な影響によって限界に近い電気化学値を有すること
を発見した。バッテリ用途のためのこれらの簡単な合金は、バッテリ開発者が、
NiCd、NaS、LiMS、ZnBr、NiFe、NiZnおよびPb酸など
の結晶性物質の単元素の対を使用する従来の傾向を反映している。水素貯蔵効率
を維持しながら、二元合金の電気化学特性を改良するために、初期の研究者らは
TiNiおよびLaNiベースの合金の改良を始めた。
【0003】 引用することによって内容が一部となっている米国特許第4,623,597
号(”597特許”)において、本発明者の一人であるOvshinskyは、
電気化学電池で負極として使用される無秩序多成分物質について初めて述べた。
本特許においてOvshinskyは、水素貯蔵および可逆特性を大幅に上昇さ
せるために、無秩序材料を調整する方法について述べている。このような無秩序
材料は、アモルファスで、微結晶性であり、中間範囲のオーダーであり、あるい
は多結晶性(長い範囲の組成オーダーがない)であり、ここで多結晶性物質は、
位相的、組成的、並進的および位置的な改良および無秩序を含む。これらの無秩
序材料の活性物質の枠組みは、1以上の元素のホストマトリクスと、このホスト
マトリクスに含まれる調製剤より成る。調整剤は、生じた材料の無秩序性を向上
させることによって、触媒活性部位および水素貯蔵部位の数とスペクトルを増加
させる。
【0004】 ’597特許の無秩序電極材料は、高いエネルギーおよび電力密度を生じ、低
コストの非平衡準安定相を主に生成できる多くの技術によって、軽量で低価格の
元素から作成された。得られた低コスト、高エネルギー密度の無秩序材料によっ
て、バッテリは二次バッテリとしてだけでなく、一次バッテリとしても最も好都
合に利用できる。
【0005】 ’597特許の材料の局部構造および化学オーダーを調整することは、望まし
い特性を得るために非常に重要である。’597特許の負極の特性は、選択した
調整剤元素をホストマトリクス内に包含させて望ましい無秩序材料を作成するこ
とにより、局部化学オーダー、ひいては局所構造オーダーを操作して改良した。
無秩序材料は、望ましい電子配置を有しており、多くの活性部位が生じた。貯蔵
部位の性質と数は、触媒活性部位とは無関係に設計した。
【0006】 たとえば遷移元素用の多軌道調整剤は、利用可能な各種の結合配置によって、
多くの貯蔵部位を著しく増加させ、それによりエネルギー密度を向上させる。調
整技術は特に、無秩序によってもたらされた独自の結合配置、軌道重複、ひいて
は結合部位のスペクトルの程度が変化する、非平衡材料を与える。各種の軌道重
複度と無秩序構造によって、充電/放電サイクルまたは休止期間中にわずかな量
の構造再配列が生じ、その間に長期サイクルおよび貯蔵寿命が生じる。
【0007】 ’597特許の改良バッテリーには、電気化学充電・放電効率と電荷出力が高
い、特製の局部化学環境を有する電極材料が含まれていた。材料の局部化学環境
の操作は、ホストマトリクスの利用によって可能となった。ホストマトリクスは
’597特許に従って、多の元素を用いて化学的に調整すると、水素解離のため
の触媒活性部位の密度と、水素貯蔵部位の密度を大幅に上昇させることができる
【0008】 ’597特許の無秩序材料は、構成原子とその各種軌道の可変的な3次元相互
作用から生じる珍しい電子配置を有するよう設計されている。無秩序は原子の組
成的、位置的なおよび並進的関係に起因する。望ましい局部化学環境が作成でき
るように、選択された元素を利用して、これらの軌道との相互作用による無秩序
をさらに調整した。
【0009】 これらの配置によって生成された内部位相も、原子とイオンの選択的拡散を可
能にする。’597特許で述べられている発明によって、触媒活性および貯蔵部位
のタイプと数を独立に制御できるため、これらの材料が明示された用途に好適な
ものとなった。上述のすべての特性は、重要な定量的差異を生じただけでなく、
独自の新規材料を生じさせるために、材料を定性的にも変化させた。
【0010】 ’597特許で述べられている無秩序は、材料のバルク全体または材料の多くの
領域で与えられている組成的または配置的無秩序の形で、原子特性の無秩序とな
り得る。この無秩序は、1つの相の別の相との関係によって、原子レベルで組成
的または配置的無秩序を模倣する微視的相を材料内に作成することにより、ホス
トマトリクス内に導入することもできる。たとえば、無秩序材料は、各種の結晶
相の微視的領域を導入するか、1以上の結晶相に加えて1以上のアモルファス相領
域を導入することによって作成できる。これらの各種相間の界面によって、局部
化学環境の豊富な表面が与えられ、それにより電気化学的な水素貯蔵のために多
くの望ましい部位が与えられる。
【0011】 同一の原理を単一構造相内に適用することができる。たとえば組成的無秩序は
、Ovshinskyによる原子または微視的スケールによる無秩序原理を用い
て、重要な改良された独自の結果を得るために、計画した方法で材料を徹底的に
変化させることのできる材料に導入される。
【0012】 ’597特許の無秩序材料の利点の1つは、耐被毒性であった。別の利点は、
調整剤元素の実質的に連続的な可変パーセンテージの範囲で調整できる能力であ
った。この能力によって、望ましい特性、すなわち高い充電/放電効率、高い可
逆性度、高い電気効率、長いサイクル寿命、高密度のエネルギー貯蔵、耐被毒お
よび最小構造変化などを備えた水素貯蔵材料を作成または製造するために、調整
剤によってホストマトリクスを操作することができる。このような同じ属性は、
主題特許出願の合金でも達成することができる。
【0013】 電気化学用途のための水素貯蔵合金の開発を通じて、ある開発原理が適用され
ている。これらのうちで合金材料に必要なのは、1) 腐食性アルカリバッテリ
環境において安定であること、2) 低コスト材料から作成されること、3)
考えられる最高の比エネルギー密度を有することである。合金が考えられる最高
の比エネルギー密度を有するために、合金は軽量材料から作成され、および/ま
たは大量の水素を貯蔵する必要がある。カルシウム合金は、水素を貯蔵する能力
を有し、軽量である。またカルシウムは、他の水素貯蔵元素に比べて比較的低コ
ストである。しかし、カルシウムはアルカリ環境での反応性で知られており、現
在まで、電気化学電池の腐食性アルカリ環境で有用なカルシウム合金は発見され
ていない。過去に使用されたある特定のカルシウム合金はCaNiであり、日
本国特許出願第53−019,129号を参照すること。電気化学用途のために
CaNiを調整する試みは、1970年代と1980年代に日本の研究者が行っ
た。たとえば日本国特許出願第54−011,095号;55−154,301
号;56−169,746号;58−096,842号;58−096,843
号;60−172,165号;60−215,724号;61−019,059
号、61−019,061号;61−019,062号;61−168,869
号を参照すること。これらのいずれの調整合金も安定な材料でないことがわかっ
ており、したがって採算の合うCaNi合金ではない。
【0014】 それゆえ当業界では、金属水素化物電気化学電池の負極として使用するための
、エネルギー密度の高い、低コストで軽量の電気化学的に安定な合金がなお、早
急に求められている。
【0015】 (発明の要約) 最も広い意味において、本発明の目的は、材料の意図した環境からの分解に対
して実質的に不活性である1以上の第1の元素と前記環境による分解を受ける第
2の元素によって形成された結晶単位格子によって定義される1以上の結晶相を
有する材料である。材料の単位格子は、各単位格子の格子部位を占有する第1の
元素によって形成され、第2の元素が内部格子部位を占有するチャネルを形成す
る。第2の元素は、前記チャネルの非密封側から分解を受け、改良点は、単位格
子の局部構造環境を原始的に設計するよう調節された第3の元素を、第1の元素
の少なくとも一部の原子が、通常第2の元素の原子によって占有されているチャ
ネル内部の部位の一部を占有できるように添加することである。これはチャネル
を密封し、第2の元素の環境による分解を防止する。該材料は、単位格子の局部
構造環境をさらに原始的に設計するために、第4の元素を適合させることもでき
る。第4の元素は、第1の元素以上に第2の元素と強く結合する。第4の元素は
、単位格子内の第1の元素の少なくとも一部に置き換わることにより、第2の元
素をチャネル内にさらに強力保持する。
【0016】 さらに詳細には、本発明の目的は、アルカリ電気化学電池の活性負極材料とし
て使用するための、電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料である。
該合金材料は、材料内のカルシウムを保護し、カルシウムがアルカリ電解質内に
溶解するのを防止することによって、アルカリ電気化学電池の電気化学サイクリ
ング時の電気化学分解から合金材料を安定させる1以上の調整剤元素を含む。
【0017】 1つの実施態様において、電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金は式
(Ca1−x−yNi2y)Niを有し、ここでMは、ミッシュメタル、
希土類金属、ジルコニウムまたはZrとTiまたはVとの混合物より成る群から
選択される1以上の元素であり、xは約0.02〜0.2の範囲であり、yは約
0.02〜0.4の範囲である。Mは好ましくはジルコニウムである。
【0018】 別の実施態様において、合金は式(Ca1−x−yNi2y)Ni5−zを有し、ここでMは、ミッシュメタル、希土類金属、ジルコニウムまたはZ
rとTiまたはVとの混合物より成る群から選択される1以上の元素であり、Q
はSi、Al、Ge、Sn、In、Cu、Zn、Coおよびその混合物から成る
ぐんより選択される1以上の元素であり、xは約0.02〜0.2の範囲であり
、yは約0.02〜0.4の範囲であり、zは約0.05〜約1.00の範囲で
ある。Mは好ましくはジルコニウムであり、Qは好ましくはケイ素である。
【0019】 (発明の詳細な説明) 上述したようにCa−Ni系は、ミッシュメタル−ニッケル合金に比べて比較
的低コストの原料であるため、水素の電気化学貯蔵に関して見込みがある。あい
にくCaNi2系は非常に陽性であるために、その水素化物は安定すぎて使用で
きない。CaNi系はMmNiと同じ構造を有する。水素化物CaNi は、Caが軽量原子であるために、同じ水素数xでMmNiよりも高い
貯蔵比容量を有する。上述し、図1にも示したように、あににくCaNiはア
ルカリ電気化学細胞においては電気化学的に不安定である。これまでにわかった
ように、CaNi材料は、わずか12回の充電/放電サイクルで、比容量が4
00mAh/g超から約80mAh/gまで落下する。本発明者らは、CaNi が、CaからCa(OH)への変換と遊離ニッケルの放出によって劣化する
ことを発見した。このことは、調製したままの状態でと、第1、第2および第3
サイクル後の電気化学CaNi材料のXRDプロットである、図2に示す。こ
れからわかるように、調製したままの状態のCaNi合金はCa(OH)
含まず、遊離ニッケルピークはない。しかし、第1サイクルから第3サイクルま
でサイクルが進むにつれ、さらに大量のCa(OH)が検出され、さらに多く
のニッケルが生成された。それゆえ、バッテリの腐食性環境がCaNi材料を
分解する。
【0020】 CaNiの電気化学的不安定性が、CaNiの電気化学水素貯蔵への使用
に悪影響を与えているが、本発明者らはCaNi系が電気化学用途のために安
定化できることを発見した。調整された局部環境の原理を使用して、本発明者ら
は、CaNi合金内に珍しい電子配置を作成した。この配置は、構成原子とそ
の各種軌道の3次元相互作用を変更することによって生じた。CaNi構造内
の軌道重複度の違いによって、CaNi合金内でわずかな量の構造再配置が生じ
、またこの再配置によって、充電/放電サイクルまたはその間の休止期間中のC
aNi材料の分解が減少する。局部環境を調整して生じた内部位相によって、
カルシウム原子とイオンが合金から拡散するのを選択的に防止できた。局部オー
ダーでのこれらの変化は、単一結晶相内で発生し、局部環境の調節は、単一結晶
相の格子パラメータを変更することによって、合金の物理構造を修飾する。変更
された格子パラメータは、次に、結晶性格子の貯蔵水素にさらに”空間”を与え
る。
【0021】 アルカリ環境における合金の劣化を防止するために局部環境を制御することに
加え、局部環境調整の別の態様を用いて、触媒活性および貯蔵部位の種類と数を
独立に制御することができる。このCaNi構造は、望ましい特性すべて、す
なわち高い充電/放電効率、高度の可逆性、高い電気効率、長いサイクル寿命、
高密度のエネルギー貯蔵、耐被毒性および最小構造変化などを有する水素貯蔵材
料を作成または設計するために、調整剤によって操作してもよい。
【0022】 それゆえ、CaNi材料の局部環境の修飾および調整によって、新たな種類
の電気化学水素貯蔵合金材料が生成した。本発明のCa−Ni系に適用される修
飾および調整技術を、新たな種類の材料の一部を作成するために他の系に適用可
能なことに注意する必要がある。
【0023】 本Ca−Ni材料の別の特徴は、より低価格なことである。La−Niおよび
Mm−Ni系などの他の材料は、大量の非常に高価な希土類元素を使用するため
、そのような水素貯蔵合金を製造するコストを上昇させる。これに対してカルシ
ウムは潤沢な金属であり、比較的安価である。したがって、本合金は従来技術の
合金よりもはるかに低コストで製造できる。
【0024】 本発明者は、非化学量論的量のNiを用い、過剰なニッケルをAB構造のC
a”A”部位への置換を促進する1以上の元素を添加することによって、CaN
系を安定化できることを発見した。しかし発明者らは、NiよりもCaと強
力に結合する1以上の元素を添加することが、CaNiの電気化学的安定化に
役立つことを発見した。
【0025】 理論に束縛されることを望まないが、本発明はこの電気化学安定化の以下の説
明を提案する。化学量論的CaNiは、Ca原子が”A”部位を占有し、Ni
原子が”B”部位を占有するABを有する。図3は、CaNiのAB構造
を示す。図3に示すAB構造の中央の”A”原子は、カルシウム原子であり、
周囲の”B”原子はニッケルである。ニッケル原子は、カルシウム原子の周りの
ニッケル”チャネル”を形成するように見える。本発明者らは、カルシウム原子
は、金属水素化物バッテリの水性アルカリ環境内で電気化学充電および放電にさ
らされた場合、ニッケル”チャネル”を通じて電解質内に溶解し、材料内または
電解質内で水酸化カルシウムに変換され、水素貯蔵材料ではない純粋なニッケル
が残る。
【0026】 従来技術での研究は、他の”A”部位元素をCaに、他の”B”部位元素をN
iに置換することに重点を置いていた。本発明者らは、置換元素の正しい選択と
、過剰なNi化学量論比によって、CaNi系を電気化学的に安定させられるこ
とを発見した。
【0027】 本発明者らは、化学量論的に過剰なニッケルを含むCaNi合金にある元素
を添加することによって、これらのニッケルチャネルは周期的に途中でブロック
されることがあるため、カルシウムがニッケルチャネルから逃げるのを防ぐ。発
明者らは、追加の元素によって過剰なニッケルが”A”部位のカルシウムと置換
すると考えている。これは、ニッケル”プラグ”によってニッケルチャネルを効
率よくキャップする。本発明者らは、ジルコニウムが”A”部位のNi置換を促
進するのに大変有効な働きをすることを発見した。ジルコニウムは、CaNi と同じ構造を有するZrNi合金を生成し、ZrNiも広範囲の固体溶液を
有する。発明者らは、少量の希土類元素およびジルコニウムならびにチタンまた
はバナジウムの混合物が、同じ方法で作用することも発見した。図4は、修飾さ
れた合金構造であり、”A”部位がジルコニウムおよびカルシウム原子、”B1
”および”B2”部位がニッケル原子、”B3”部位がニッケル”プラグ”原子
であることを示している。これからわかるように、2つのニッケル”プラグ”原
子が、構造内のカルシウム原子と置換する。
【0028】 図5は、本発明による、ジルコニウムで修飾された合金の容量とサイクル数の
プロットである。これからわかるように、純粋なCaNiと比較した場合(図
5にも再プロットされている)、これらの合金は電気化学安定性が大きく向上し
ている。したがって発明者らは、ニッケルがニッケルチャネルに沿ってカルシウ
ム損失を阻止することによって、材料の分解を防止すると考えている。
【0029】 過剰なニッケルと有効量のジルコニウムの添加によって、CaNiの電気化
学的分解が大幅に低減するが、本発明者らは、”ホルダー”原子として作用する
他の元素を添加すると、ニッケル以上にカルシウムと強力に結合するため、材料
内のカルシウムが保護され、カルシウムがニッケルチャネルから溶出するのも防
止されることを発見した。本発明者らは、ケイ素がCaNi構造内でカルシウ
ムイオンを定位置に保持する際に有効に作用することを発見した。発明者らは、
ケイ素原子が”B2”部位のみでニッケル原子と置換し、Ca原子と強力に反応
してそれらを定位置に保持し、次にカルシウムを保護し、電解質中に溶解するの
を防止すると考えている。図6は、さらに修飾された合金構造であり、”A”部
位がジルコニウムおよびカルシウム原子、”B1”部位がニッケル原子、”B3
”部位がニッケル”プラグ”原子、”B2”がニッケルおよびケイ素”ホルダー
”原子であることを示している。”B2”部位(+記号のある原子によって示さ
れる)の一部のみが、ケイ素原子によって置換され、図6では特定数の原子がケ
イ素として表されているが、これは合金中の実際のケイ素原子の比を表している
のではないことに注意する必要がある。
【0030】 図7は、ジルコニウムおよびケイ素によって修飾された合金の容量とサイクル
数のプロットである。これよりわかるように、純粋なCaNiおよびジルコニ
ウムのみで修飾された合金と比較した場合(どちらも図7に再プロットされてい
る)、この合金材料は金属水素化物バッテリの電気化学環境において表示に安定
である。
【0031】 したがって本合金は、CaNi構造の修飾物である。”プラグプロモータ”
添加剤とともに過剰なニッケルを含む合金は、式(Ca1−x−yNi2y )Niによって表されることがある。この式は、カルシウムの一部が”プラグ
プロモータ”元素Mによって置換されていることを考慮している。この置換は1
個のM原子に対し1個のカルシウム原子というように、1対1ベースである。”
B3”部位のニッケルは、2個のニッケル”プラグ”原子が1個のカルシウム原
子と置換することを示す2x添字を有する式内のニッケルである。最後に、ニッ
ケルの残りは通所のABニッケルである。Mは、ミッシュメタル、希土類金属
、ジルコニウム、ZrのTiまたはVとの混合物などの、ニッケル”プラグ”の
形成を促進する任意の元素である。添字xは0.02〜0.2の範囲であり、添
字yは0.02〜0.4の範囲である。これらの添字は、原子パーセントではな
く、原子数である。
【0032】 過剰なニッケル、”プラグプロモータ”添加剤および”ホルダー”添加剤を含
む合金は、式(Ca1−x−yNi2y)Ni5−zによって表すこと
ができる。xおよびyの値、M元素は前の式と同じであり、Q元素が加わってい
る。添加剤Qは、”B2”部位のニッケルを置換可能な任意の元素であり、ニッ
ケルよりもカルシウムと強力に結合する。添加剤Qは、Si、Al、Ge、Sn
、In、Cu、Zn、Coおよびその混合物より成る群から選択される。添字z
は、0.05〜1.00の範囲である。
【0033】 (実施例1) Ca14.1原子パーセント、Zr0.9原子パーセント、Ni85.0原子
パーセントの組成(ICPによって分析)を有する合金(Mg246と表す)は
、過剰のカルシウムをニッケルおよびジルコニウムと混合し、混合物を溶融する
ことによって作成した。残りの元素の融点でのカルシウムの蒸気圧が非常に高い
ため、溶融時の損失を補う目的で過剰なカルシウムを添加した。混合物はアルゴ
ン雰囲気下で約1290℃まで加熱した。溶融物をインゴットに注入し、冷却し
た。生じた合金を砕いて、負極に成形した。陽極、電極セパレータ、アルカリ(
KOH)電解質ともに、負極をアルカリ充電式電気化学電池に入れた。電池の電
気化学サイクリングの結果は、図5に示す。
【0034】 (実施例2) Ca14.9原子パーセント、Zr0.7原子パーセント、Ni78.7原子
パーセント、Si5.7原子パーセントの組成(XRDによって分析)を有する
合金(Mg263と表す)は、過剰のカルシウムをニッケル、ケイ素およびジル
コニウムと混合し、混合物を溶融することによって作成した。溶融時の損失を補
う目的で、再度過剰なカルシウムを添加した。混合物はアルゴン雰囲気下で約1
290℃まで加熱した。溶融物をインゴットに注入し、冷却した。生じた合金を
砕いて、負極に成形した。陽極、電極セパレータ、アルカリ(KOH)電解質と
もに、負極をアルカリ充電式電気化学電池に入れた。電池の電気化学サイクリン
グの結果は、図7に示す。
【0035】 最後に、本発明者らが、冷えるのが遅い合金に対して調整剤元素を使用して、
本合金の局部環境の原子スケール調整を行ったことと、局部環境の非化学量論お
よび調整は、迅速な固化技術を用いても行えることに注意する必要がある。本仕
様書の図面、考察、説明および実施例は、本発明の特定の実施例の単なる例示で
あり、その実施を制限するものではない。本発明の範囲を規定するのは、すべて
の同等物を含む、以下の請求項である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 未修飾CaNi電極の電気化学容量とサイクル数のプロットであり、特に、
CaNiがサイクル中に受ける電気化学分解が示されている;
【図2】 調製状態のままと、第1、第2および第3電気化学サイクリングの後の未修飾
CaNiのXRD分析のプロットを示し、特にサイクル中のCa(OH)
生成が示されている。
【図3】 未修飾CaNiのAB構造を示し、カルシウムがニッケルチャネル内に存
在している。
【図4】 本発明の1つの実施態様の修飾CaNi材料を示している;”プラグプロモ
ータ”元素を非化学量論的CaNi合金に添加すると、カルシウムの一部がニ
ッケル”プラグ”元素に置き換えられ、カルシウムが材料のニッケルチャネルか
ら放出されるのを防ぐ。
【図5】 本発明の1つの実施態様による、未修飾CaNi合金および修飾合金の電気
化学容量とサイクル数のプロットであり、特に、未修飾CaNi合金と比較し
た場合の修飾合金のサイクル安定性が大きく向上したことが示されている。 プロファイルの図形表現である。
【図6】 本発明の第2の実施態様における別の修飾CaNi材料を示している;再度
、”プラグプロモータ”元素を非化学量論的CaNi合金に添加すると、カル
シウムの一部がニッケル”プラグ”元素に置き換えられるが、加えて”ホルダー
”元素を包含させると、ニッケルよりもさらに強力にカルシウムに結合すること
によって、材料内のカルシウムをさらに保護し、カルシウムが電解質内に溶解す
るのをさらに減少させる。
【図7】 未修飾CaNi、本発明の1つの実施態様による”プラグプロモータ”によ
って修飾した合金、そそいて本発明の第2の実施態様による”プラグプロモータ
”元素と”ホルダー”元素によって修飾した合金の電気化学容量とサイクル数の
プロットであり、特に、単独に修飾したCaNi合金および未修飾CaNi 合金と比較して、2倍修飾した合金のサイクル安定性はさらに向上していること
が示されており、この材料が、原子レベルでの設計を使用することによって無秩
序を実現した完璧な例である。
【手続補正書】
【提出日】平成13年11月30日(2001.11.30)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヤング、 ローザ ティー. アメリカ合衆国 48098 ミシガン州 ト ロイ ブレントウッド 1490 Fターム(参考) 5H028 AA01 AA05 EE01 FF02 FF04 5H050 AA07 AA08 AA19 BA14 CA03 CB17 DA09 EA03 EA04 FA19 GA02 HA02

Claims (62)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ電気化学電池の負極内の活性物質として使用するた
    めの、電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料であって、前記合金材
    料が、アルカリ電池の電気化学サイクリング中の分解から前記物質を安定化させ
    る1以上の調製剤元素を含むCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  2. 【請求項2】 前記調整剤元素が前記水素貯蔵合金の局部組成環境を変化さ
    せる、請求項1に記載の電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  3. 【請求項3】 前記合金が迅速な固化によって形成される、請求項1に記載
    の電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  4. 【請求項4】 前記合金が単一結晶構造を有する、請求項1に記載の電気化
    学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  5. 【請求項5】 前記調整剤元素が材料内のCaを保護し、前記アルカリ電池
    の電解質へのCaの溶解を実質的に防止する、請求項2に記載の電気化学的に安
    定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  6. 【請求項6】 前記Ca−Ni負極水素貯蔵合金が過剰なニッケルを含む非
    化学量論的CaNi合金である、請求項5に記載の電気化学的に安定したCa
    −Ni水素貯蔵合金材料。
  7. 【請求項7】 前記非化学量論的CaNi合金がAB結晶構造を有し、
    そこでCa原子がA部位を占有し、Ni原子がB部位を占有し、Ni原子がチャ
    ネルを形成し、Caチャネルが該チャネルの内部に配置される、前記請求項6に
    記載の電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  8. 【請求項8】 前記調整剤元素が、前記非化学量論的CaNi合金の過剰
    なニッケルのA部位との置換を促進することによって、前記合金内のCaを保護
    し、前記チャネルをふさぎ、カルシウムが前記チャネルから前記アルカリ電池の
    電解質内に溶解するのを防止する、請求項7に記載の電気化学的に安定したCa
    −Ni水素貯蔵合金材料。
  9. 【請求項9】 前記調整剤元素が、ミッシュメタル、希土類金属、ジルコニ
    ウムおよびZrとTiまたはVとの混合物より成る群から選択される1以上の元
    素である、請求項8に記載の電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料
  10. 【請求項10】 前記調整剤元素がジルコニウムである、請求項9に記載の
    電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  11. 【請求項11】 前記合金が式(Ca1−x−yNi2y)Niを有
    し、ここでMがミッシュメタル、希土類金属、ジルコニウムおよびZrとTiま
    たはVとの混合物より成る群から選択される1以上の元素であり、xが約0.0
    2〜0.2の範囲であり、yが約0.02〜0.4の範囲である、請求項1に記
    載の電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  12. 【請求項12】 Mがジルコニウムである、請求項11に記載の電気化学的
    に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  13. 【請求項13】 前記調整剤元素が、ニッケル以上にカルシウムとの強い結
    合エネルギーを有することによって、カルシウムを前記チャネルによって保持し
    、前記合金内でカルシウムを保護し、前記チャネルから前記アルカリ電気化学電
    池の電解質へのカルシウムの溶解を実質的に防止する、請求項7に記載の電気化
    学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  14. 【請求項14】 前記調整剤元素が、Si、Al、Ge、Sn、In、Cu
    、Zn、Coおよびその混合物より成る群から選択される1以上の元素である、
    請求項13に記載の電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  15. 【請求項15】 前記調整剤元素がSiである、請求項14に記載の電気化
    学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  16. 【請求項16】 前記合金が、前記非化学量論的CaNi合金の過剰なニ
    ッケルのA部位との置換を促進することによって、前記合金内のCaを保護し、
    前記チャネルをふさぎ、カルシウムが前記チャネルから前記アルカリ電池の電解
    質内に溶解するのを防止する追加の調整剤元素を含む、請求項13に記載の電気
    化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  17. 【請求項17】 前記追加調整剤元素が、ミッシュメタル、希土類金属、ジ
    ルコニウムおよびZrとTiまたはVとの混合物より成る群から選択される1以
    上の元素である、請求項16に記載の電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵
    合金材料。
  18. 【請求項18】 前記追加調整剤元素がジルコニウムである、請求項17に
    記載の電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  19. 【請求項19】 前記合金が式(Ca1−x−yNi2y)Ni5−zを有し、ここでMがミッシュメタル、希土類金属、ジルコニウムおよびZr
    とTiまたはVとの混合物より成る群から選択される1以上の元素であり、Qが
    Si、Al、Ge、Sn、In、Cu、Zn、Coおよびその混合物より成る群
    から選択される1以上の元素であり、xが約0.02〜0.2の範囲であり、y
    が約0.02〜0.4の範囲であり、zが約0.05〜1.00の範囲である、
    請求項1に記載の電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  20. 【請求項20】 Mがジルコニウムであり、Qがケイ素である、請求項19
    に記載の電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵合金材料。
  21. 【請求項21】 アルカリ電気化学電池で使用する負極であって、前記負極
    が電気化学的に安定なCa−Ni水素貯蔵合金材料を含み、前記合金材料がアル
    カリ電池内の電気化学サイクリング中の分解から前記材料を安定させる1以上の
    調整剤元素を含む負極。
  22. 【請求項22】 前記調整剤元素が前記水素貯蔵合金の局部組成環境を変化
    させる、請求項21に記載の負極。
  23. 【請求項23】 前記合金が迅速な固化によって生成される、請求項21に
    記載の負極。
  24. 【請求項24】 前記合金が単一結晶構造を有する、請求項21に記載の負
    極。
  25. 【請求項25】 前記調整剤元素が材料内のCaを保護し、前記アルカリ電
    池の電解質へのカルシウムの溶解を実質的に防止する、請求項22に記載の負極
  26. 【請求項26】 前記Ca−Ni負極水素貯蔵合金が過剰なニッケルを含む
    非化学量論的CaNi合金である、請求項25に記載の負極。
  27. 【請求項27】 前記非化学量論的CaNi合金がAB結晶構造を有し
    、そこでCa原子がA部位を占有し、Ni原子がB部位を占有し、Ni原子がチ
    ャネルを形成し、Caチャネルが該チャネルの内部に配置される、請求項26に
    記載の負極。
  28. 【請求項28】 前記調整剤元素が、前記非化学量論的CaNi合金の過
    剰なニッケルのA部位との置換を促進することによって、前記合金内のCaを保
    護し、前記チャネルをふさぎ、Caが前記チャネルから前記アルカリ電池の電解
    質内に溶解するのを防止する、請求項27に記載の負極。
  29. 【請求項29】 前記調整剤元素が、ミッシュメタル、希土類金属、ジルコ
    ニウムおよびZrとTiまたはVとの混合物より成る群から選択される1以上の
    元素である、請求項28に記載の負極。
  30. 【請求項30】 前記調整剤元素がジルコニウムである、請求項29に記載
    の負極。
  31. 【請求項31】 前記合金が式(Ca1−x−yNi2y)Niを有
    し、ここでMがミッシュメタル、希土類金属、ジルコニウムおよびZrとTiま
    たはVとの混合物より成る群から選択される1以上の元素であり、xが約0.0
    2〜0.2の範囲であり、yが約0.02〜0.4の範囲である、請求項21に
    記載の負極。
  32. 【請求項32】 Mがジルコニウムである、請求項31に記載の負極。
  33. 【請求項33】 前記調整剤元素が、ニッケル以上にカルシウムとの強い結
    合エネルギーを有することによって、カルシウムを前記チャネルによって保持し
    、前記合金内でカルシウムを保護し、前記チャネルから前記アルカリ電気化学電
    池の電解質へのカルシウムの溶解を実質的に防止する、請求項27に記載の負極
  34. 【請求項34】 前記調整剤元素が、Si、Al、Ge、Sn、In、Cu
    、Zn、Coおよびその混合物より成る群から選択される1以上の元素である、
    請求項33に記載の負極。
  35. 【請求項35】 前記調整剤元素がSiである、請求項34に記載の負極。
  36. 【請求項36】 前記合金が、前記非化学量論的CaNi合金の過剰なニ
    ッケルのA部位との置換を促進することによって、前記合金内のCaを保護し、
    前記チャネルをふさぎ、カルシウムが前記チャネルから前記アルカリ電池の電解
    質内に溶解するのを防止する追加の調整剤元素を含む、請求項33に記載の負極
  37. 【請求項37】 前記追加調整剤元素が、ミッシュメタル、希土類金属、ジ
    ルコニウムおよびZrとTiまたはVとの混合物より成る群から選択される1以
    上の元素である、請求項36に記載の負極。
  38. 【請求項38】 前記追加調整剤元素がジルコニウムである、請求項37に
    記載の負極。
  39. 【請求項39】 前記合金が式(Ca1−x−yNi2y)Ni5−zを有し、ここでMがミッシュメタル、希土類金属、ジルコニウムおよびZr
    とTiまたはVとの混合物より成る群から選択される1以上の元素であり、Qが
    Si、Al、Ge、Sn、In、Cu、Zn、Coおよびその混合物より成る群
    から選択される1以上の元素であり、xが約0.02〜0.2の範囲であり、y
    が約0.02〜0.4の範囲であり、zが約0.05〜1.00の範囲である、
    請求項21に記載の負極。
  40. 【請求項40】 Mがジルコニウムであり、Qがケイ素である、請求項39
    に記載の負極。
  41. 【請求項41】 電気化学的に安定したCa−Ni水素貯蔵電極合金材料を
    含み、前記合金材料がアルカリ電池内での電気化学サイクリング時の分解から前
    記材料を安定させる1以上の調整剤元素を含む1以上の負極と; アルカリ電池内のサイクリングと; 陽極と; セパレータと; アルカリ電解質を含む、アルカリ充電式電気化学電池。
  42. 【請求項42】 前記調整剤元素が前記水素貯蔵合金の局部組成環境を変化
    させる、請求項41に記載のアルカリ充電式電気化学電池。
  43. 【請求項43】 前記合金が迅速な固化によって形成される、請求項41に
    記載のアルカリ充電式電気化学電池。
  44. 【請求項44】 前記合金が単一結晶構造を有する、請求項41に記載のア
    ルカリ充電式電気化学電池。
  45. 【請求項45】 前記調整剤元素が材料内のCaを保護し、前記アルカリ電
    池の電解質へのCaの溶解を実質的に防止する、請求項42に記載のアルカリ充
    電式電気化学電池。
  46. 【請求項46】 前記Ca−Ni負極水素貯蔵合金が過剰なニッケルを含む
    非化学量論的CaNi合金である、請求項45に記載のアルカリ充電式電気化
    学電池。
  47. 【請求項47】 前記非化学量論的CaNi合金がAB結晶構造を有し
    、そこでCa原子がA部位を占有し、Ni原子がB部位を占有し、Ni原子がチ
    ャネルを形成し、Caチャネルが該チャネルの内部に配置される、請求項46に
    記載のアルカリ充電式電気化学電池。
  48. 【請求項48】 前記調整剤元素が、前記非化学量論的CaNi合金の過
    剰なニッケルのA部位との置換を促進することによって、前記合金内のCaを保
    護し、前記チャネルをふさぎ、カルシウムが前記チャネルから前記アルカリ電池
    の電解質内に溶解するのを防止する、請求項47に記載のアルカリ充電式電気化
    学電池。
  49. 【請求項49】 前記調整剤元素が、ミッシュメタル、希土類金属、ジルコ
    ニウムおよびZrとTiまたはVとの混合物より成る群から選択される1以上の
    元素である、請求項48に記載のアルカリ充電式電気化学電池。
  50. 【請求項50】 前記調整剤元素がジルコニウムである、請求項49に記載
    のアルカリ充電式電気化学電池。
  51. 【請求項51】 前記合金が式(Ca1−x−yNi2y)Niを有
    し、ここでMがミッシュメタル、希土類金属、ジルコニウムおよびZrとTiま
    たはVとの混合物より成る群から選択される1以上の元素であり、xが約0.0
    2〜0.2の範囲であり、yが約0.02〜0.4の範囲である、請求項41に
    記載のアルカリ充電式電気化学電池。
  52. 【請求項52】 Mがジルコニウムである、請求項51に記載のアルカリ充
    電式電気化学電池。
  53. 【請求項53】 前記調整剤元素が、ニッケル以上にカルシウムとの強い結
    合エネルギーを有することによって、カルシウムを前記チャネルによって保持し
    、前記合金内でカルシウムを保護し、前記チャネルから前記アルカリ電気化学電
    池の電解質へのカルシウムの溶解を実質的に防止する、請求項47に記載のアル
    カリ充電式電気化学電池。
  54. 【請求項54】 前記調整剤元素が、Si、Al、Ge、Sn、In、Cu
    、Zn、Coおよびその混合物より成る群から選択される1以上の元素である、
    請求項53に記載のアルカリ充電式電気化学電池。
  55. 【請求項55】 前記調整剤元素がSiである、請求項54に記載のアルカ
    リ充電式電気化学電池。
  56. 【請求項56】 前記合金が、前記非化学量論的CaNi合金の過剰なニ
    ッケルのA部位との置換を促進することによって、前記合金内のCaを保護し、
    前記チャネルをふさぎ、カルシウムが前記チャネルから前記アルカリ電池の電解
    質内に溶解するのを防止する追加の調整剤元素を含む、請求項53に記載のアル
    カリ充電式電気化学電池。
  57. 【請求項57】 前記追加調整剤元素が、ミッシュメタル、希土類金属、ジ
    ルコニウムおよびZrとTiまたはVとの混合物より成る群から選択される1以
    上の元素である、請求項56に記載のアルカリ充電式電気化学電池。
  58. 【請求項58】 前記追加調整剤元素がジルコニウムである、請求項57に
    記載のアルカリ充電式電気化学電池。
  59. 【請求項59】 前記合金が式(Ca1−x−yNi2y)Ni5−zを有し、ここでMがミッシュメタル、希土類金属、ジルコニウムおよびZr
    とTiまたはVとの混合物より成る群から選択される1以上の元素であり、Qが
    Si、Al、Ge、Sn、In、Cu、Zn、Coおよびその混合物より成る群
    から選択される1以上の元素であり、xが約0.02〜0.2の範囲であり、y
    が約0.02〜0.4の範囲であり、zが約0.05〜1.00の範囲である、
    請求項41に記載のアルカリ充電式電気化学電池。
  60. 【請求項60】 Mがジルコニウムであり、Qがケイ素である、請求項59
    に記載のアルカリ充電式電気化学電池。
  61. 【請求項61】 少なくとも、材料の意図する環境からの分解に対して実質
    的に不活性である第1の元素と、前記環境からの分解を受ける第2の元素によっ
    て形成される結晶単位格子によって定義された1以上の結晶相を有する材料であ
    って;前記単位格子は、前記の第2の元素が内部格子部位を占有するチャネルを
    形成するために、各単位格子の格子部位を占有しており、それにより前記の第2
    の元素が前記チャネルの密閉されていない側から前記分解を受ける材料であって
    、 前記の第1の元素の少なくとも一部の原子が、通常、前記の第2の元素の原子
    によって占有されている前記チャネルの内部の部位の一部を占有し、それによっ
    て前記チャネルを密閉し、前記の環境による分解を防止するために、前記単位格
    子の局部構造環境を自動的に設計するように調整した第3の元素を改良が組合わ
    せて含む材料。
  62. 【請求項62】 前記単位格子の局部構造環境をさらに自動的に設計するよ
    う調整された第4の元素をさらに含み、前記の第4の元素が、前記の第1の元素
    よりも前記の第2の元素に対して強い結合を有し、前記の第4の元素が前記単位
    格子内の前記の第1の元素の少なくとも一部と置換することによって、前記の第
    2の元素を前記チャネル内にさらに強く保持する、請求項61に記載の材料。
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