JP2003348877A - Dcモータの駆動制御装置 - Google Patents
Dcモータの駆動制御装置Info
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Abstract
状態となる期間を低減し、効率のよい、安価で、制御性
の高い、DCモータの駆動制御装置を提供することを目
的とする。 【解決手段】 本発明のDCモータの駆動制御装置は、
負荷に応じてアナログ信号を発生する能力信号発生手段
と、能力信号発生手段のアナログ信号の電圧値を監視
し、該電圧値がPWM信号のデュティ指定範囲の上下限
にそれぞれ対応する上限値と下限値になったことを示す
信号を出力する電圧監視手段と、電圧監視手段の出力信
号を受けて、上限値を越えたときにはアナログ信号の電
圧値を第1電圧とし、下限値より下がったときには第2
電圧に変換する信号変換手段を備えたことを特徴とす
る。
Description
などの家電機器に使用され、効率の良いPWM制御で能
力可変をするDCモータの駆動制御装置に関するもので
ある。
ータにおいて、従来そのPWM信号発生回路は、三角波
信号とアナログ信号をコンパレータ(比較器)に入力
し、その出力信号を用いるものであった。この従来のD
Cモータを負荷装置としてポンプに用いた場合を図11
〜17に基づいて説明する。図11は従来のPWM信号
発生回路を用いた従来のDCモータの駆動装置である。
また図12はスイッチング素子のON/OFF特性図、
図13は従来のPWM信号発生回路内の第1の信号波形
図、図14は従来のPWM信号発生回路内の第2の信号
波形図、図15は従来のPWM信号発生回路内の第3の
信号波形図、図16は従来の能力信号発生手段から発生
されるアナログ信号の電圧とPWM信号のデュティの関
係の説明図である。また図17は能力信号発生手段内の
積分回路からの出力信号であるアナログ信号の時間変化
を表す波形図である。まず図11から説明する。
2は直流電源101から電気を給電されるモータ巻線、
103はマグネットロータ、104は磁極位置検出素子
である。モータ巻線102に電流が流れることによって
発生する磁界と、マグネットロータ103の磁界との吸
引・反発の磁力によりモータの回転トルクが発生する。
この時一定回転方向に効率良く回転トルクを発生させる
ために、マグネットの磁極位置を検出する磁極位置検出
素子104がモータ巻線102のスロット間の適当な位
置に配置される。
ッチング素子群、107は第2スイッチング素子群であ
る。通電切替回路105は磁極位置検出素子104の出
力信号を受け、どのモータ巻線102のどちら方向に電
流を流すと効率良く一定方向に回転トルクを発生するか
判断する。第1スイッチング素子群106は、この通電
切替回路105の出力信号に合わせ、モータ巻線102
のどの端子に直流電源101の+極を接続するかをスイ
ッチし、第2スイッチング素子群107は、モータ巻線
102のどの端子に直流電源101の−極を接続するか
をスイッチする。
力信号発生手段、110は駆動モータの能力を変えるた
めの指令値となるアナログ信号である。負荷検出手段1
08は、モータの能力を制御するために、モータの負荷
(この場合ポンプ)の仕事の結果(圧力もしくは流量)を
検出する。能力信号発生手段109は、この検出信号を
受け、現在の負荷の仕事の結果(圧力もしくは流量)を
検知し、目標の負荷の仕事の結果(圧力もしくは流量)
になるようにするものである。能力信号発生手段109
は負荷の仕事の結果(圧力もしくは流量)を制御するた
め、駆動モータの能力をかえるアナログ信号110を出
力する。実際にモータの能力を可変にするための駆動制
御方法としては、第2スイッチング素子群107に入力
する信号を生成するとき、通電切替回路105内でPW
M信号の積をとることで第2スイッチング素子群107
が給電期間を調整することで行われる。
る。111はPWM信号を発生するPWM信号発生回
路、112はPWM信号発生回路内で特定の周期(数k
Hz程度)の三角波信号を発生する三角波発生回路、1
13は比較回路、120は三角波信号、138はCR積
分回路である。比較回路113は、図12に示すように
三角波発生回路112の出力信号である三角波信号12
0とアナログ信号110と電圧の比較を行い、比較回路
出力信号121を出力する。
6,107がFETの場合のゲート−ソース間(GS
間)の電圧とドレイン−ソース間(DS間)の抵抗特性
を表している。一般にGS間の電圧が2〜3VまではO
FF状態で、それから5〜6V程度まで可変抵抗状態、
それ以上の電圧がGS間に印可されるとON状態とな
り、非常に小さい抵抗値をもった特性となる。ここで注
意すべきは、可変抵抗器の状態ではFETの損失が非常
に大きくなり、かなり素子から発熱して、最悪時には素
子の破壊をまねくことになる。またここではFETの場
合の特性を表したが、バイポーラのトランジスタの場合
も同様で、ベース−エミッタ間(BE間)が低い電圧で
は十分なベース電流を流すことができずにトランジスタ
での電圧降下が大きくなり、損失が大きくなる。
11内の信号波形について説明する。三角波発生回路1
12の出力はほぼ対称な三角波信号120となる。三角
波信号120と所定の期間一定の大きさの電圧をもつア
ナログ信号110とが、比較回路113に入力される。
電圧の大きさを比較し、その結果HとLの幅が決定さ
れ、比較回路出力信号121となって出力される。比較
回路出力信号121は通電切替回路105において反転
信号となり、この信号が第2スイッチング素子群107
のON/OFF信号となる。この信号が、PWM信号1
22として駆動モータの能力を可変するものである。
子がOFF状態と可変抵抗状態の境界のGS間電圧値を
表し、124は可変抵抗状態とON状態の境界のGS間
電圧値を表している。すなわち、図13に示す場合は可
変抵抗状態の期間が短く、ほとんどがONかOFFの状
態で素子の損失が異常に増大することはない。しかし、
可変抵抗状態が長いと異常な損失を招く。図14はPW
M信号のデュティが小さい時(〜数%程度)のPWM信
号発生回路内の信号波形であり、図15はPWM信号の
デュティが大きい時(〜90%以上)のPWM信号発生
回路内の信号波形を示している。図14,15とも共通
しているのは、PWM信号122の可変抵抗状態の期間
が長いことである。図14の場合は、OFF状態での素
子の損失はほとんど無いが、ON状態が無く可変抵抗状
態のみであり、その期間が長いとモータの起動時に十分
巻線に電流が流れないため、マグネットロータが回転せ
ず、スイッチング素子群106,107のそれぞれ1つ
のスイッチング素子に電流が流れ続け、これにより異常
な損失が起こり、延いては素子が破壊してしまう。また
図15の場合、ON状態でかなり損失が大きい上、スイ
ッチング時の可変抵抗の状態で異常な損失の増大を生
む。つまりデュティが100%の時より図15の場合の
方が素子に流れる電流は小さいが、素子での損失はかな
り大きくなり、延いては素子が破壊してしまう。
とPWMデュティの関係をそれぞれ説明する。PWM信
号発生回路111として三角波信号120を使用する場
合、アナログ信号とPWMデュティは直線125で示す
ようにリニアな関係となる。目標のPWMデュティが決
定された場合は、アナログ信号110の大きさもこの直
線125が表す簡単な式で一意的に決定される。また同
じ大きさのアナログ信号のステップであれば、PWMデ
ュティのステップの大きさも同じになる。そして、モー
タの起動時や能力を上昇させるときなど、モータの能力
を決定するPWM信号のデュティの変化量を過度に大き
くする場合においてもスイッチング素子群(FET等)
に過渡的に大電流が流れることを防止するため、能力信
号発生手段109内にその出力信号であるアナログ信号
の時間変化量を制限するためのコンデンサCと抵抗器R
から構成されるCR積分回路138を内蔵している。
ナログ信号の時間変化を表している。最も過渡的にスイ
ッチング素子群(FET等)に電流が流れやすいのはモ
ータ起動時であり、起動時にアナログ信号の時間変化量
をCR積分回路138の定数C,Rで決定した場合のア
ナログ信号110aに表している。起動指令直後から充
電開始し、三角波発生回路112の三角波信号120の
下限値を越えた時点でPWM信号が発生し、モータ巻線
102に通電が開始される。アナログ信号110aをみ
て分かるように、通常の充放電回路(CR回路)では充
電開始(起動指令)点で最もdV/dt(傾き)が最も
大きく、電圧が大きいほど傾きが小さくなる特徴を持
つ。
法では、PWMのデュティがある下限値以下のときや、
ある上限値以上(100%は除く)のとき、図14でも
分かるようにスイッチング時に過渡的な状態でスイッチ
ング素子群(FET等)が完全にONしない状態が発生
し、スイッチング素子群(FET等)での損失が急激に
上昇する。これにより、効率の低下が起こり、最終的に
は部品の破壊も発生してしまう。このための対策として
十分余裕をもった部品を使ったり、温度上昇を抑えるた
めに大きな放熱器を取りつける必要が生じる。これによ
って小型・低価格のモータが提供できないという課題を
有していた。
て能力を上昇するとき、過渡的に電流がスイッチング素
子群(FET等)に異常に流れないようにするCR回路
を用いた従来のソフトスタートの方法では、PWM信号
発生開始時点でのアナログ信号のdV/dtを固定的に
設定するため、モータの能力を急激に変えたい場合に対
応できず、制御性の悪化をモータらすという課題を有し
ていた。
変抵抗の状態となる期間を低減し、効率のよい、安価
で、制御性の高い、DCモータの駆動制御装置を提供す
ることを目的とする。
に本発明のDCモータの駆動制御装置は、電源に結線さ
れた第1の給電線路と各駆動コイルとの間に設けられた
第1スイッチング素子群と、電源に結線された第2の給
電線路と各駆動コイルとの間に設けられた第2スイッチ
ング素子群と、通電切替え回路と、PWM信号発生回路
とを、負荷に応じてアナログ信号を発生する能力信号発
生手段と、能力信号発生手段のアナログ信号の電圧値を
監視し、該電圧値がPWM信号のデュティ指定範囲の上
下限にそれぞれ対応する上限値と下限値になったことを
示す信号を出力する電圧監視手段と、電圧監視手段の出
力信号を受けて、上限値を越えたときにはアナログ信号
の電圧値を第1電圧とし、下限値より下がったときには
第2電圧に変換する信号変換手段を備えたことを特徴と
する。
抗の状態となる期間を低減し、効率のよい、安価で、制
御性の高い、DCモータの駆動制御装置とすることがで
きる。
明は、複数相のモータ駆動コイルと、これに電気を給電
する電源と、電源に結線された第1の給電線路と各駆動
コイルとの間に設けられた第1スイッチング素子群と、
電源に結線された第2の給電線路と各駆動コイルとの間
に設けられた第2スイッチング素子群と、回転子の磁極
位置を検出する複数個の磁極位置検出素子と、磁極位置
検出素子からの信号により各駆動コイルへの通電切換え
信号を発生する通電切替え回路と、各駆動コイルへの給
電指令量をパルス幅に応じたPWM信号として出力する
PWM信号発生回路とを備えたDCモータの駆動制御装
置であって、負荷に応じてアナログ信号を発生する能力
信号発生手段と、能力信号発生手段のアナログ信号の電
圧値を監視し、該電圧値がPWM信号のデュティ指定範
囲の上下限にそれぞれ対応する上限値と下限値になった
ことを示す信号を出力する電圧監視手段と、電圧監視手
段の出力信号を受けて、上限値を越えたときにはアナロ
グ信号の電圧値を第1電圧とし、下限値より下がったと
きには第2電圧に変換する信号変換手段を備えたことを
特徴とするDCモータの駆動制御装置であるから、PW
M信号のデュティの可変範囲(0〜100%)の中の所
定のデュティ指定範囲外で電圧を指定でき、時間的な変
化量(dV/dt)を管理することができる。
圧監視手段の出力信号を受けて、上限値を越えた電圧に
なったときには第1電圧をPWM信号のデュティ100
%の電圧とし、下限値の電圧より下がったときには第2
電圧を該デュティ0%の電圧に変換する信号変換手段を
備えたことを特徴とする請求項1記載のDCモータの駆
動制御装置であるから、スイッチング素子群の可変抵抗
状態の期間が長い状態で使用することを禁止し、スイッ
チング素子群の異常発熱を低減し、安価で小型のモータ
駆動装置を提供できる。
数相のモータ駆動コイルと、これに電気を給電する電源
と、各駆動コイルと電源に結線された第1の給電線路と
の間に設けられた第1スイッチング素子群と、各駆動コ
イルと電源に結線された第2の給電線路との間に設けら
れた第2スイッチング素子群と、回転子の磁極位置を検
出する複数個の磁極位置検出素子と、磁極位置検出素子
からの信号により各駆動コイルへの通電切換え信号を発
生する通電切替え回路と、各駆動コイルへの給電指令量
をパルス幅に応じたPWM指令信号として出力するPW
M信号発生回路とを備えたDCモータの駆動制御装置で
あって、負荷に応じてアナログ信号を発生する能力信号
発生手段と、能力信号発生手段のアナログ信号の電圧値
を監視し、該電圧値がPWM信号のデュティ指定範囲の
上下限にそれぞれ対応する上限値と下限値になったこと
を示す信号を出力する電圧監視手段と、電圧監視手段の
出力信号を受けて、上限値を越えたときにはPWM信号
発生回路のPWM信号をデュティ100%の電圧とし、
下限値より下がったときには該デュティ0%の電圧に変
換する信号変換手段を備えたことを特徴とするDCモー
タの駆動制御装置であるから、PWM信号の所定のデュ
ティ指定範囲外でデュティを指定でき、PWM信号の時
間変化量を管理することができ、応答性のよいモータ駆
動装置を提供できる。
数相のモータ駆動コイルと、これに電気を給電する電源
と、電源に結線された第1の給電線路と各駆動コイルと
の間に設けられた第1スイッチング素子群と、電源に結
線された第2の給電線路と各駆動コイルとの間に設けら
れた第2スイッチング素子群と、回転子の磁極位置を検
出する複数個の磁極位置検出素子と、磁極位置検出素子
からの信号により各駆動コイルへの通電切換え信号を発
生する通電切替え回路と、各駆動コイルへの給電指令量
をパルス幅に応じたPWM信号として出力するPWM信
号発生回路とを備えたDCモータの駆動制御装置であっ
て、1相の誘起電圧をV*、給電用電源電圧をV、巻線に
印加される電圧をV1、モータ起動時の許容初期デュテ
ィをDmin(%)、βを係数(β=1.35〜1.55)
としたとき、V1=V−β×V*であり、PWM信号のデ
ュティの最大変化量Dmax(%)が、Dmax=Dmin+D
min×(β×V*/V1)で与えられ、PWM信号の上限
値がDmax(%)、下限値がDm in(%)に設定されたこと
を特徴とするDCモータの駆動制御装置であるから、起
動時にスイッチング素子群に流れる電流を制限し、部品
の破壊を防止するとともに、応答性のよいDCモータの
駆動装置を提供できる。
態1におけるモータの駆動制御装置について説明する。
図1は本発明の実施の形態1におけるモータの駆動制御
装置の構成図である。従来の技術と同一符号にものにつ
いては説明を割愛する。101は直流電源、102は直
流電源101から電気を給電されるモータ巻線(本発明
のモータ駆動コイル)、103はマグネットロータ、1
04は磁極位置検出素子である。105は通電切替回
路、106は第1スイッチング素子群、107は第2ス
イッチング素子群である。108は負荷検出手段、10
9は能力信号発生手段、110は駆動モータの能力を変
える指令値となるアナログ信号である。111はモータ
巻線102への給電指令をパルス幅と比例させたPWM
信号を発生するPWM信号発生回路、112はPWM信
号発生回路内で特定の周期(数kHz程度)の三角波信
号を発生する三角波発生回路、113は比較回路、12
0は三角波信号、138はCR積分回路である。
手段、151はその電圧監視検出信号、152は電圧監
視検出信号151を受け取る信号変換手段である。
在の負荷の仕事の結果(負荷がポンプであれば圧力もし
くは流量)を検知し、目標の負荷の仕事の結果(圧力も
しくは流量)になるように能力信号発生手段109から
駆動モータの能力をかえるアナログ信号110を出力す
る。
を監視する電圧監視手段150に入力され、電圧監視手
段150が電圧の大きさが設定された下限値以下、また
は設定された上限値以上かを判断する。判断された結果
の電圧監視検出信号151は信号変換手段152に入力
される。さらに、この信号変換手段152にはアナログ
信号110が直接能力信号発生手段109から入力され
る。信号変換手段152によって変換後の信号は、変換
されたアナログ信号110*として、PWM信号発生回
路111に入力される。
1の電圧監視手段150について説明する。図2,3は
電圧監視手段150のそれぞれ別の形態である。図2は
本発明の実施の形態1におけるFETを用いた電圧監視
装置の構成図である。図2において、150aは出力信
号を反転させるインバータ、153はアナログ信号11
0の下限値または上限値となる設定電圧、154はスイ
ッチ手段であるFET、155,156は抵抗器であ
る。この図2の形態の電圧監視手段150は、能力信号
発生手段109で発生した出力のアナログ信号110に
対してFET154を用い、アナログ信号110の大き
さでON/OFFさせるものである。アナログ信号11
0の設定電圧153、抵抗器155,156の抵抗値の
大きさ、FET154のONするゲート−ソース間の電
圧、電源+PWRの大きさという4つの要素に従ってF
ET154がON/OFFする。本実施の形態において
は設定電圧153よりアナログ信号110が大きいとき
Lowを出力するようにインバータ150aで信号反転
されて、電圧監視検出信号151が出力される。
るコンパレータを用いた電圧監視装置の構成図である。
図3において、157はコンパレータである。本実施の
形態では能力信号発生手段109の出力であるアナログ
信号110をこのコンパレータ157の−極に接続し、
設定電圧153と同等の電圧値を設定した分圧抵抗によ
る信号を+極に接続することで、アナログ信号110が
下限値もしくは上限値となる設定電圧153より大きく
なったとき、コンパレータ157の電圧監視検出信号1
51がLowになって出力されるものである。
おける信号変換手段について説明する。図4は本発明の
実施の形態1におけるDCモータの駆動制御装置の能力
信号発生手段の出力を変換する信号変換手段の説明図で
ある。
監視手段150の許容電圧監視検出信号、153aはデ
ュティ指定範囲におけるアナログ信号110の下限値、
153bはデュティ指定範囲におけるアナログ信号11
0の上限値、158は1倍バッファアンプである。能力
信号発生手段109の出力は下限値153aと上限値1
53bでON/OFFされ、電圧監視手段150から2
つに許容電圧監視検出信号151a,151bが出力さ
れる。信号変換手段152では、下限値153aに対応
した許容電圧監視検出信号151aはN型のトランジス
タのベースに接続され、上限値153bに対応した許容
電圧監視検出信号151bはP型のトランジスタのベー
スが接続される。N型とP型の2つのトランジスタはト
ーテンポールで接続され、1つの出力信号として出力さ
れる。この出力信号は、能力信号発生手段109からの
アナログ信号110が1倍バッファアンプ158を通過
した信号と接続され、その重畳された信号が信号変換手
段152の出力信号(変換後のアナログ信号110*)
として出力される。この変換後のアナログ信号110*
は図4のように、下限値153aから上限値153bま
でアナログ信号110と同じ値となるが、下限の設定値
153a以下ではLow(PWM信号のデュティが0%
となる値)の電圧(本発明の第2電圧)となり、上限の
設定値153b以上ではHigh(PWM信号のデュテ
ィが100%となる値)の電圧(本発明の第1電圧)と
なる。
態1における変換前のアナログ信号110とPWMデュ
ティの関係曲線126について説明する。図7は本発明
の実施の形態1における変換前のアナログ信号とPWM
デュティの関係の説明図である。信号変換手段152が
能力信号発生手段109のアナログ信号110を受ける
位置に設けられているため、PWM信号発生回路111
に入力される変換後のアナログ信号110*は、下限値
と上限値で2ヶ所ステップ的に電圧値が変化する。な
お、図7においてはPWMデュティもこの2ヶ所でステ
ップ的に変化するため、変換前のアナログ信号110
が、下限値以下ではデュティは0%、上限値以上ではデ
ュティは100%になることを示している。本実施の形
態1においてはデュティ指定範囲をスイッチング素子群
の発熱防止という側面から決定したが、他の側面から目
的に応じたデュティ指定範囲を指定することができる。
態2におけるモータの駆動制御装置について説明する。
実施の形態2のモータの駆動制御装置は、信号変換手段
をPWM信号発生回路の出力を受ける位置に配置したこ
とを特徴としている。実施の形態1のモータの駆動制御
装置と同一符号は同一内容であるから、図2,3を参照
するとともに詳細な説明は省略する。
タの駆動制御装置の構成図、図6は本発明の実施の形態
2におけるモータの駆動制御装置の信号変換手段の説明
図である。図5,6において、101は直流電源、10
2はモータ巻線、103はマグネットロータ、104は
磁極位置検出素子、105は通電切替回路、106は第
1スイッチング素子群、107は第2スイッチング素子
群である。108は負荷検出手段、109は能力信号発
生手段、110はアナログ信号である。111はPWM
信号を発生するPWM信号発生回路、112は三角波発
生回路、113は比較回路、120は三角波信号、13
8はCR積分回路である。150は電圧監視手段、15
1は電圧監視検出信号、152は信号変換手段である。
荷検出手段108の検出信号を受け、現在の負荷の仕事
の結果(負荷がポンプであれば圧力もしくは流量)を検
知し、目標の負荷の仕事の結果(圧力もしくは流量)に
なるように能力信号発生手段109から駆動モータの能
力を変えるアナログ信号110を出力する。
を監視する電圧監視手段150に入力され、電圧監視手
段150が電圧の大きさが設定された下限値以下、また
は設定された上限値以上かを判断する。判断された結果
の電圧監視検出信号151は信号変換手段152に入力
される。さらに、この信号変換手段152にはPWM信
号発生回路111の比較回路出力信号121が入力され
る。この比較回路出力信号121は、能力信号発生手段
109から出力されたアナログ信号110と三角波発生
回路112から出力された三角波信号120とを比較回
路113で比較して得られたものである。信号変換手段
152によって変換後の信号は、比較回路出力信号12
1*として通電切替回路105に入力される。
2の電圧監視手段150について説明する。図2は実施
の形態2におけるFETを用いた電圧監視装置を示す。
図2において、150aはインバータ、153は設定電
圧、154はFET、155,156は抵抗器である。
設定電圧153よりアナログ信号110が大きい時Lo
wになるようにインバータ150aで信号反転されて、
電圧監視検出信号151となり出力される。
レータを用いた電圧監視装置を示している。図3におい
て、157はコンパレータである。アナログ信号110
が下限値もしくは上限値153より大きくなったとき、
コンパレータ157の電圧監視検出信号151がLow
になって出力される。
おける信号変換手段について説明する。図6において、
電圧監視手段150の出力信号については実施の形態1
と同様であり、説明を省略する。図6において、15
9,160はフォトカプラである。能力信号発生手段1
09の出力であるアナログ信号110がPWM信号発生
回路111に入力され、アナログ信号110の大きさに
応じてデュティの大きさが決定され、比較回路出力信号
121としてPWM信号発生回路111から出力され
る。
150からの下限値を示す許容電圧監視検出信号151
aと、上限値を示す許容電圧監視検出信号151bを受
け、それぞれバッファを通し、その出力信号がそれぞれ
フォトカプラ159,160の1次側に接続される。そ
の後フォトカプラ159,160の2次側が図6のよう
にトーテンポールで接続されるとともに、比較回路出力
信号121も接続された形で信号変換手段152の出力
信号となり、変換された比較回路出力信号121*とし
て出力される。この変換された比較回路出力信号121
*は、下限のデュティ及び上限のデュティまでは連続し
て選択可能であるが、下限値以下ではデュティ0%とな
り、上限値以上ではデュティ100%となる。
前のアナログ信号110とPWMデュティの関係曲線1
26について説明する。信号変換手段152がPWM信
号発生回路111の比較回路出力信号121を受けると
ともに電圧監視検出信号151も受けているため、比較
回路出力信号121は、下限値以下と上限値以上の2ヶ
所で電圧監視検出信号151をトリガとしてHighと
Lowになる電圧が印加されステップ的にデュティが変
化する。変換前のアナログ信号110が、下限値以下で
はデュティは0%、上限値以上ではデュティは100%
になる。
いて、本発明の実施の形態3におけるPWMデュティの
変化量を制御するモータの駆動制御装置について説明す
る。図8は本発明の実施の形態3における3相モータの
電気回路図で、図9は本発明の実施の形態3における3
相ブラシレモータの誘起電圧の2相分の合成電圧波形
図、図10は本発明の実施の形態3におけるPWMデュ
ティの変化の状態図である。
140WはそれぞれU相,V相,W相の誘起電圧、14
1U,141V,141WはそれぞれU相,V相,W相
のインダクタンス成分、142U,142V,142W
はそれぞれU相,V相,W相の抵抗成分、143U,1
43V,143WはそれぞれU相,V相,W相の端子で
ある。3相ブラシレスモータの各相の巻線にはマグネッ
トロータ103が回転することにより誘起電圧140
U,140V,140Wが発生するとともに、各巻線は
電気回路上インダクタンス成分141U,141V,1
41Wと抵抗成分142U,142V,142Wをもつ
ことを示している。とくに3相DCモータの一般的駆動
方法である120度通電方式では、各巻線で誘起電圧1
40U,140V,140Wうち大きい2相の端子14
3U,143V,143Wに電源電圧を印加するよう
に、第1スイッチング素子群106の内1つの素子と、
第2スイッチング素子群107の内1つの素子がONす
る。
方式で相切替区間の1つの区間(通電する2相が他の1
相より誘起電圧が大きい期間)の波形、145は電源電
圧、146は相切替直後に巻線にかかる電圧である。す
なわち図9の拡大図に示しているのは、通電する2相1
40U,140Vが他の1相140Wより誘起電圧が大
きい区間であり、1相の誘起電圧の大きさをV*とする
と、2相分の誘起電圧の大きさは波形144に示すよう
に1.5V*から1.7V*の間を変動する。相切替のタ
イミングを少し進ませると、進角させることで相切替直
後に巻線にかかる電圧146は大きくなる。すなわちこ
の巻線にかかる電圧146は図8の斜線部分で示され、
電源電圧145から2相分の誘起電圧の合成(波形14
4)を差し引いた電圧V1である。また進角させること
で2相の誘起電圧の合成電圧が最も大きいときに電流も
十分流れるため、モータの最大出力が得られる特徴があ
る。
圧定数)、N(rpm)は回転数である。従って巻線にか
かる電圧146は、回転数が低い起動時にはV*が小さ
くなるためこのとき最も大きくなる。これによって起動
時に流れる電流を押さえるために最小のPWMデュティ
(Dmin(%))を設定することができる。
回路でアナログ信号の変化量を制限したときのPWMデ
ュティの時間変化曲線、147はデュティの許容最大変
化量Dmax(%)を算出したときのPWMデュティの時
間変化曲線である。能力信号発生手段109とPWM信
号発生回路111をマイコン(中央処理装置)で構成し
たときには、マイコンから直接PWM信号が出力され
る。なおこの場合、図示しないメモリからマイコンに制
御プログラムがロードされ、能力信号発生手段109が
機能実現手段として構成される。同様にPWM信号発生
回路111もメモリから制御プログラムがロードされ、
マイコン上の機能実現手段として構成される。マイコン
入力して設定すれば、PWM信号のデュティの変化量も
自由に制御できる。
のような式でPWM信号のデュティの許容最大変化量D
max(%)を設定する。
55)、Dmin(%)はモータ起動時の許容初期デュティで
ある。なお、120度通電方式ではV1=V−β×V*が
あり、起動時のPMW信号のデュティDminとDmaxの間
にDmax/Dmi n=V/(V−β×V*)の関係が成り立
つことから、上式は導かれるものである。誘起電圧V*
は上述したように回転数Nに比例することから、磁極位
置検出素子104の検出信号から回転数信号の周期を計
測して回転数を算出し、その結果と係数αの積をとって
誘起電圧V*を求めればよい。
最大変化量Dmax(%)を計算し、実施の形態1,2の
駆動制御装置において、PWM信号の上限値をD
max(%)、下限値をDmin(%)として設定するものであ
る。この駆動制御装置によって起動したときのPWMデ
ュティの時間変化曲線147は、図10に示すようにき
わめて速い立ち上がりを示している。すなわち、デュテ
ィ上昇時にその最大変化量Dmax(%)を制限すること
で、過渡的に流れる電流を抑え、スイッチング素子への
ストレスを軽減することができる。従来のCR積分回路
でアナログ信号の変化量を制限した時間変化曲線110
aは緩慢な応答であり、本発明の実施の形態3の駆動装
置の方が従来のCR積分回路より明らかに制御の応答性
がよいことが分かる。
装置によれば、スイッチング素子群を可変抵抗の状態と
なる期間を低減し、効率のよい、安価な、小型のモータ
駆動装置を提供できる。またデュティ上昇時にその最大
変化量Dmax(%)を制限することで、過渡的に流れる
電流を抑え、スイッチング素子へのストレスを軽減する
とともに、その範囲内での制御の応答性を最大限に向上
できるモータ駆動装置を提供できる。
御装置の構成図
電圧監視装置の構成図
用いた電圧監視装置の構成図
動制御装置の能力信号発生手段の出力を変換する信号変
換手段の説明図
御装置の構成図
御装置の信号変換手段の説明図
グ信号とPWMデュティの関係の説明図
気回路図
モータの誘起電圧の2相分の合成電圧波形図
ィの変化の状態図
Cモータの駆動装置の構成図
形図
形図
形図
ログ信号の電圧とPWM信号のデュティの関係の説明図
号であるアナログ信号の時間変化を表す波形図
界のGS間電圧値 124 スイッチング素子のONと可変抵抗状態の境界
のGS間電圧値 125 直線 126 PWMデュテイの関係曲線 138 CR積分回路 140U,140V,140W 誘起電圧 141U,141V,141W U,V,W相のインダ
クタンス成分 142U,142V,142W U,V,W相の抵抗成
分 143U,143V,143W U,V,W相の端子 144 通電する2相の誘起電圧の合成波形 145 電源電圧 146 巻線にかかる電圧 147 デュティの時間変化曲線 150 電圧監視手段 150a インバータ 151 電圧監視検出信号 151a,151b 許容電圧監視検出信号 152 信号変換手段 153 設定電圧 153a 下限値 153b 上限値 154 FET 155 抵抗器 156 抵抗器 157 コンパレータ 158 1倍バッファアンプ 159 フォトカプラ 160 フォトカプラ
Claims (4)
- 【請求項1】複数相のモータ駆動コイルと、これに電気
を給電する電源と、前記電源に結線された第1の給電線
路と前記各駆動コイルとの間に設けられた第1スイッチ
ング素子群と、前記電源に結線された第2の給電線路と
前記各駆動コイルとの間に設けられた第2スイッチング
素子群と、回転子の磁極位置を検出する複数個の磁極位
置検出素子と、前記磁極位置検出素子からの信号により
前記各駆動コイルへの通電切換え信号を発生する通電切
替え回路と、前記各駆動コイルへの給電指令量をパルス
幅に応じたPWM信号として出力するPWM信号発生回
路とを備えたDCモータの駆動制御装置であって、 負荷に応じてアナログ信号を発生する能力信号発生手段
と、 前記能力信号発生手段のアナログ信号の電圧値を監視
し、該電圧値がPWM信号のデュティ指定範囲の上下限
にそれぞれ対応する上限値と下限値になったことを示す
信号を出力する電圧監視手段と、 前記電圧監視手段の出力信号を受けて、前記上限値を越
えたときには前記アナログ信号の電圧値を第1電圧と
し、前記下限値より下がったときには第2電圧に変換す
る信号変換手段を備えたことを特徴とするDCモータの
駆動制御装置。 - 【請求項2】前記電圧監視手段の出力信号を受けて、前
記上限値を越えた電圧になったときには前記第1電圧を
PWM信号のデュティ100%の電圧とし、前記下限値
の電圧より下がったときには前記第2電圧を該デュティ
0%の電圧に変換する信号変換手段を備えたことを特徴
とする請求項1記載のDCモータの駆動制御装置。 - 【請求項3】複数相のモータ駆動コイルと、これに電気
を給電する電源と、前記各駆動コイルと前記電源に結線
された第1の給電線路との間に設けられた第1スイッチ
ング素子群と、前記各駆動コイルと前記電源に結線され
た第2の給電線路との間に設けられた第2スイッチング
素子群と、回転子の磁極位置を検出する複数個の磁極位
置検出素子と、前記磁極位置検出素子からの信号により
前記各駆動コイルへの通電切換え信号を発生する通電切
替え回路と、前記各駆動コイルへの給電指令量をパルス
幅に応じたPWM指令信号として出力するPWM信号発
生回路とを備えたDCモータの駆動制御装置であって、 負荷に応じてアナログ信号を発生する能力信号発生手段
と、 前記能力信号発生手段のアナログ信号の電圧値を監視
し、該電圧値がPWM信号のデュティ指定範囲の上下限
にそれぞれ対応する上限値と下限値になったことを示す
信号を出力する電圧監視手段と、 前記電圧監視手段の出力信号を受けて、前記上限値を越
えたときには前記PWM信号発生回路のPWM信号をデ
ュティ100%の電圧とし、前記下限値より下がったと
きには該デュティ0%の電圧に変換する信号変換手段を
備えたことを特徴とするDCモータの駆動制御装置。 - 【請求項4】複数相のモータ駆動コイルと、これに電気
を給電する電源と、前記電源に結線された第1の給電線
路と前記各駆動コイルとの間に設けられた第1スイッチ
ング素子群と、前記電源に結線された第2の給電線路と
前記各駆動コイルとの間に設けられた第2スイッチング
素子群と、回転子の磁極位置を検出する複数個の磁極位
置検出素子と、前記磁極位置検出素子からの信号により
前記各駆動コイルへの通電切換え信号を発生する通電切
替え回路と、前記各駆動コイルへの給電指令量をパルス
幅に応じたPWM信号として出力するPWM信号発生回
路とを備えたDCモータの駆動制御装置であって、 1相の誘起電圧をV*、給電用電源電圧をV、巻線に印
加される電圧をV1、モータ起動時の許容初期デュティ
をDmin(%)、βを係数(β=1.35〜1.55)と
したとき、V1=V−β×V*であり、 PWM信号のデュティの最大変化量Dmax(%)が、 Dmax=Dmin+Dmin×(β×V*/V1)で与えられ、
PWM信号の上限値がDmax(%)、下限値がDmin(%)
に設定されたことを特徴とするDCモータの駆動制御装
置。
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