JP2003348826A - 電源制御装置 - Google Patents

電源制御装置

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JP2003348826A
JP2003348826A JP2002151055A JP2002151055A JP2003348826A JP 2003348826 A JP2003348826 A JP 2003348826A JP 2002151055 A JP2002151055 A JP 2002151055A JP 2002151055 A JP2002151055 A JP 2002151055A JP 2003348826 A JP2003348826 A JP 2003348826A
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JP2002151055A
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Masatoshi Sugimoto
雅俊 杉本
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディジタル値による設定精度を低下させるこ
となしに、電源電圧、あるいは電流を一定に制御可能に
する。 【解決手段】 電源制御装置は、ディジタル値で電圧設
定値を記憶する電圧設定値レジスタ12と、電圧設定値
に所定の乗数を掛けて基準電圧値を演算する乗算回路2
1と、基準電圧値をアナログ電圧に変換して電圧設定信
号として出力するDA変換回路14と、実際の出力電圧
の大きさを検出する直列抵抗回路(R1、R2、R3)
と、電圧設定信号と対比して出力電圧を制御する電力制
御回路10とを備えている。ディジタル値により設定電
圧を可変制御するとともに、出力電圧範囲切換信号VS
ELにより電圧範囲を複数に切り換えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディジタル値に
より設定電圧を可変制御するとともに、出力電圧範囲を
複数に切り換え可能な電源制御装置、あるいはディジタ
ル値により設定電流を可変制御するとともに、出力電流
範囲を複数に切り換え可能な電源制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ノートパソコン等の電子機器では、各部
の負荷に動作電圧を供給する電源回路として、ディジタ
ル値により出力電圧(あるいは出力電流)の一定化制御
を行う電源制御装置が必要とされる。
【0003】図7は、従来の電圧設定可能な電源制御装
置の一例を示す回路構成図である。この電源制御装置
は、トランジスタFET、チョークコイルL、フライホ
イールダイオードD、平滑コンデンサC、抵抗器R1〜
R3、PWM制御部10a、エラーアンプ10b、及び
抵抗選択回路10cからなる電圧制御手段と、通信回路
11、電圧設定値レジスタ12、セレクタ13、及びD
A変換回路14からなる電圧設定手段を備えている。こ
こで、電圧制御手段のうちトランジスタFET、チョー
クコイルL、PWM制御部10a、及びエラーアンプ1
0bは電力制御回路10を構成している。
【0004】電力制御回路10のトランジスタFET
は、ソース側入力端が入力電圧Vinの印加されている電
源端子INと接続されている。また、トランジスタFE
Tのゲート制御端子は、PWM制御部10aの出力端子
と接続され、PWM制御部10aからのPWM信号によ
りオンオフされるようになっている。そして、トランジ
スタFETのドレイン側出力端は、チョークコイルLの
一端に接続され、チョークコイルLの他端は出力電圧V
outが取り出される出力端子OUTに接続されている。
【0005】このチョークコイルLの一端とアースとの
間には、フライホイールダイオードDと平滑コンデンサ
Cが設けられている。また、出力端子OUTとアースと
の間には、抵抗器R1、抵抗器R2、抵抗器R3の直列
抵抗回路が設けられている。この直列抵抗回路は、出力
電圧Voutの検出回路として設けられたものであって、
抵抗選択回路10cと接続されている。
【0006】エラーアンプ10bはPWM制御部10a
と接続され、その制御電圧信号によってPWM制御部1
0aをPID制御している。抵抗選択回路10cは2つ
のスイッチSW1、SW2を備え、スイッチSW1の一
端は抵抗器R1と抵抗器R2との接続点と接続され、ス
イッチSW2の一端は抵抗器R2と抵抗器R3との接続
点と接続され、それぞれの他端は共通にエラーアンプ1
0bの負信号入力端と接続されている。エラーアンプ1
0bの正信号入力端は、後述するDA変換回路と接続さ
れて、そこから電圧設定信号VDAが供給されている。
【0007】抵抗選択回路10cには、出力電圧Vout
の範囲切り換え命令として出力電圧範囲切換信号VSE
Lが入力され、2つのスイッチSW1、SW2を交互に
オンオフ制御する。抵抗選択回路10cではスイッチS
W1がオンすると、抵抗器R1と抵抗器R2との接続点
から出力電圧Voutに比例する電圧信号FB1がエラー
アンプ10bに供給される。また、スイッチSW1がオ
フしてスイッチSW2がオンすると、抵抗器R2と抵抗
器R3との接続点から出力電圧Voutに比例する電圧信
号FB2がエラーアンプ10bに供給される。これによ
り、電力制御回路10には、抵抗器R2の両端に現れた
2通りの電圧信号FB1、FB2のいずれかが、実際の
出力電圧Voutに比例する電圧信号として入力される。
【0008】以上の電圧制御手段に対して、電圧設定手
段を構成する通信回路11は、図示しないホストから通
信データとして電源制御装置に対して送られた信号を処
理し、電源の出力電圧設定値を電圧設定値レジスタ12
にディジタル値で書き込む機能を有する。電圧設定値レ
ジスタ12からは、セレクタ13に対して電圧設定値D
Vを出力して、セレクタ13からDA変換回路14に対
する基準電圧値DAを供給する。セレクタ13は、後述
するように、出力電圧範囲切換信号(=VSEL)によ
り、電圧設定値レジスタ12とDA変換回路14とのデ
ータ接続対応関係を切り換えている。
【0009】さて、出力端子OUTからの出力電圧Vou
tは、出力端子OUTに接続される抵抗器R1、R2、
R3の抵抗値をR1、R2、R3とすると、DA変換回
路14からの出力である電圧設定信号VDAにより、式
(1)、式(2)に示すように決定される。
【0010】 VSEL=0の場合 Vout=VDA×(R1+R2+R3)÷(R2+R3)[V] …(1) VSEL=1の場合 Vout=VDA×(R1+R2+R3)÷R3[V] …(2) 図8は、通信回路11の通信仕様で決められた出力電圧
データフォーマットを示す図である。12ビットのデー
タDV1〜DV12からなる電圧設定値DVは、通信回
路11を介して電圧設定値レジスタ12に入力される。
このとき、電圧設定値DVの12ビットのうち9ビット
DV3〜DV11だけがパラレルデータとして電圧設定
値レジスタ12に格納され、残りのDV1、DV2、及
びDV12は削除される。
【0011】図9は、セレクタ13の構成を示す図であ
る。また、図10、図11には、それぞれVSEL=0
の場合、VSEL=1の場合の基準電圧値DAのビット
構成を示している。
【0012】セレクタ13は9個の切換接点を備えたデ
ータバス切換回路として構成され、出力電圧範囲切換信
号VSELによって各接点が同時に切り換えられる。図
9では、VSEL=1の場合を示しているが、出力電圧
範囲切換信号VSELが0のときには、8ビットのデー
タDV3〜DV10が基準電圧値DA1〜DA8として
選択され、出力電圧範囲切換信号VSELが1のときに
は、8ビットのデータDV4〜DV11が基準電圧値D
A1〜DA8として選択される。
【0013】いま、DA変換回路14の分解能が8bit
であって、電圧設定値レジスタ12がセレクタ13によ
ってDA変換回路14と図10に示すように接続されて
いる場合を考える。図10において、出力電圧範囲切換
信号VSELが0の場合の基準電圧値DAによって、最
大出力電圧(=VS1max)として式(3)のような電圧値
が設定される。
【0014】 VS1max="FF"h"×22×1LSB="3FC"h"×1LSB[V] …(3) ここで"FF"h"は、分解能8bitのDA変換回路14に対
する16進数表現された最大入力データ、1LSB[V]
は、出力電圧データフォーマットの最小単位電圧であ
る。
【0015】また、図11において、出力電圧範囲切換
信号VSELが1の場合には、電圧設定値レジスタ12
の8ビットのデータDV4〜DV11がDA変換回路1
4に対する基準電圧値DA1〜DA8となるように接続
される。すなわち、最大出力電圧(=VS2max)は、式
(4)に示すように、式(3)の場合のVS1maxの2
倍に設定することができる。
【0016】 VS2max="FF"h"×23×1LSB="7F8"h"×1LSB[V] …(4) ここで、"7F8"h"は16進数表現された"3FC"h"の2倍に
相当する。このように出力電圧Voutは、DA変換回路
14の分解能と、通信回路11の出力電圧データフォー
マットとの対応関係で決まる。
【0017】図12は、図7に示す従来の電源制御装置
において設定可能な出力電圧範囲を説明する図である。
ここでは、通信回路11により設定される電圧設定値レ
ジスタ12の電圧設定値DVは、セレクタ13によりD
A変換回路14の基準電圧値DAの各ビットと切り換え
て接続される。そのため、出力電圧Voutは出力電圧範
囲切換信号VSELによって、出力電圧範囲Aと出力電
圧範囲Bのいずれかに切り換えることができる。しか
し、設定可能な出力電圧範囲A、Bは、いずれも通信フ
ォーマットで決められた最小単位電圧の2の倍数であ
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ディ
ジタル値により設定電圧を可変制御する従来の電源制御
装置は、要求最大出力電圧に応じて複数の出力電圧範囲
に切り換え可能であり、例えば図12に示すように、要
求最大出力電圧が出力電圧範囲Aの最大値VS1maxを少し
だけ越えている場合には、出力電圧範囲Bに切り換える
必要がある。ところが、出力電圧範囲の仕様が最小単位
電圧の2の倍数と一致しない場合には、図12のように
DA変換範囲に余剰電圧が生じるために、DA変換回路
14の能力を100パーセント発揮できないことにな
る。
【0019】そこで、電源として要求される出力電圧範
囲の最大電圧値が、最小単位電圧の2の倍数と一致しな
いで、図12に示すように、少し高い値ときの対処方法
としては、従来から(1)DA変換回路14の分解能
を、8ビットでなく9ビットと1bit増やすか(2)D
A変換回路14の1bitに対応する最小単位を倍の大き
さに増やすかのいずれかの方法が取られていた。
【0020】ところが、このうち(1)の方法では、D
A変換回路14のコストアップにつながり、(2)の方
法では、最小単位電圧の精度が落ちるため、ディジタル
値による電源電圧の設定精度が低下するという問題があ
った。
【0021】この発明の目的は、ディジタル値による設
定精度を低下させることなしに、電源電圧、あるいは電
流を一定に制御可能な電源制御装置を提供することにあ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、ディジタル値により設定電圧を可変制御するととも
に、出力電圧範囲を複数に切り換え可能な電源制御装置
が提供される。この電源制御装置は、前記ディジタル値
で電圧設定値を記憶する記憶手段と、前記電圧設定値に
所定の乗数を掛けて基準電圧値を演算する演算手段と、
前記基準電圧値をアナログ電圧に変換して電圧設定信号
として出力するDA変換手段と、実際の出力電圧の大き
さを検出するとともに前記電圧設定信号と対比して出力
電圧を制御する電圧制御手段とから構成される。
【0023】この電源制御装置では、電圧制御手段での
出力電圧の設定範囲を任意の値に設定できるとともに、
その場合にDA変換手段の出力電圧範囲を有効に利用す
ることができる。
【0024】また、上記目的を達成するために、ディジ
タル値により設定電圧を可変制御するとともに、出力電
流範囲を複数に切り換え可能な電源制御装置が提供され
る。この電源制御装置は、前記ディジタル値で電流設定
値を記憶する記憶手段と、前記電流設定値に所定の乗数
を掛けて基準電圧値を演算する演算手段と、前記基準電
圧値をアナログ電圧に変換して電流設定信号として出力
するDA変換手段と、実際の出力電流の大きさを検出す
るとともに前記電流設定信号と対比して出力電流を制御
する電流制御手段とから構成される。
【0025】この電源制御装置では、電流制御手段での
出力電流の設定範囲を任意の値に設定できるとともに、
その場合にDA変換手段の出力電圧範囲を有効に利用す
ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照して説明する。 (実施の形態1)図1は、実施の形態1である電源制御
装置の構成を示すブロック図である。ここで、従来技術
で説明した図7の電源制御装置と対応する部分には、同
一符号を付けてある。
【0027】通信回路11は、図示しないホストからの
通信データとして電源制御装置に対して送られた信号を
処理し、電源の出力電圧設定値を電圧設定値レジスタ1
2にディジタル値で書き込む機能を有する。
【0028】電圧設定値レジスタ12は、乗算回路21
に対して電圧設定値DVを出力するように接続され、さ
らに乗算回路21にはセレクタ22を介して乗数メモリ
23,24が接続されている。乗数メモリ23,24に
は電気的な書き込みが可能な素子、例えばRAM、RO
M、EEPROMなどのレジスタを使用し、それぞれ乗
数データM1、M2を記憶するように構成されている。
セレクタ22は、出力電圧範囲切換信号(=VSEL)
に応じて乗数メモリ23,24のいずれか一方に記憶さ
れた乗数データを選択する切り換えスイッチとして構成
されており、このセレクタ22によって読み出された乗
数が乗算回路21にて電圧設定値DVと掛け合わされ
る。乗算回路21における乗算結果は、DA変換回路1
4に対する基準電圧値DAとなる。
【0029】乗数メモリ23,24では、乗数データM
1、M2は電気的な書き込みによって保持されるように
したが、ハード固定値としてもよい。また、電力制御回
路10、抵抗選択回路10cなど電圧制御手段の構成は
図7の従来装置と同じであって、それらについての説明
は省略する。
【0030】つぎに、上記構成の電源制御装置の動作を
説明する。図2は、図1に示す電源制御装置における出
力電圧設定データの乗算機能を説明する図である。
【0031】セレクタ22において、8ビットの乗数デ
ータM1、M2は、使用する出力電圧範囲に応じて出力
電圧範囲切換信号(=VSEL)により切り換えられ、
VSEL=0では乗数データM1が、VSEL=1では
乗数データM2が選択される。
【0032】図3は、図1の電源制御装置において設定
可能な出力電圧範囲を説明する図である。ここでは、太
線によってVSEL=0のときのDA変換入力範囲と出
力電圧範囲Aの関係を示し、細線によってVSEL=1
のときのDA変換入力範囲と出力電圧範囲Bの関係を示
している。VSEL=0の場合、DA変換回路14に入
力する基準電圧値DAの大きさは、つぎの式(5)に示
すように、電圧設定値DVに乗数データM1を乗算した
値となる。
【0033】 DA=M1×DV …(5) この乗数データM1の値は、VSEL=0に設定した場
合に最大出力電圧(=VM1max)となるような電圧設定値
DV1maxに対して、DA変換回路14への基準電圧値DA
が最大値DAmaxになるように、つぎの式(6)によっ
て設定される。
【0034】 M1=DAmax÷DV1max …(6) VSEL=1の場合、DA変換回路14に入力する基準
電圧値DAの大きさは、つぎの式(7)に示すように、
電圧設定値DVに乗数データM2を乗算した値となる。
【0035】 DA=M2×DV …(7) この乗数データM2の値は、VSEL=1に設定した場
合に最大出力電圧(=VM2max)となるような電圧設定値
DV2maxに対して、DA変換回路14への基準電圧値DA
が最大値DAmaxになるように、つぎの式(8)によっ
て設定される。
【0036】 M2=DAmax÷DV2max …(8) DA変換回路14は、基準電圧値DAに対応した電圧設
定信号VDAを電力制御回路10に出力する。電力制御
回路10には、出力電圧Voutが直列抵抗回路の各抵抗
器R1、R2、R3により分圧された電圧信号FB1、
あるいはFB2として帰還される。したがって、これら
の電圧信号のいずれかがDA変換回路14の電圧設定信
号VDAとエラーアンプ10bで比較増幅され、出力電
圧Voutの大きさを電圧設定値DVに一致させるように
PWM制御することができる。
【0037】ここで、電力制御回路10に接続される抵
抗器R1、R2、R3の抵抗値をR1、R2、R3とす
ると、出力電圧Voutは、DA変換回路14からの電圧
設定信号VDAにより、式(9)、式(10)に示すよ
うに決定される。
【0038】 VSEL=0の場合 Vout=VDA×(R1+R2+R3)÷(R2+R3)[V] …(9) VSEL=1の場合 Vout=VDA×(R1+R2+R3)÷R3[V] …(10) これらの抵抗器R1,R2,R3の抵抗値は、DA変換
回路14の電圧設定信号VDAが最大値(VDAmax)
となる条件で、VSEL=0に設定したときに出力電圧
が最大(Vout=VM1max)となり、かつVSEL=1に
設定したときに出力電圧が最大(Vout=VM2max)とな
るように、次の式(11)、式(12)のように設定さ
れる。
【0039】 VSEL=0の場合 VM1max=VDAmax×(R1+R2+R3)÷(R2+R3)[V] …(11) VSEL=1の場合 VM2max=VDAmax×(R1+R2+R3)÷R3[V] …(12) 図3には、このように設計した場合のDA変換回路14
の基準電圧値DAと出力電圧Voutとの関係を示してい
る。
【0040】ここに示すように、それぞれ電圧設定値の
最大データVM1max、VM2maxに対応する出力電圧範囲A,
Bは、いずれもDA変換入力である基準電圧値DAの最
大値DAmaxと対応する。したがって、DA変換回路1
4では、DA変換の範囲に余剰電圧が生じないから、D
A変換回路14の能力を100パーセント発揮できるこ
とになる。
【0041】以上のように、実施の形態1の電源制御装
置では、ディジタル値による設定精度を低下させること
なく、電源電圧を所定の出力電圧範囲で設定された値と
なるように制御することが可能である。 (実施の形態2)実施の形態2は、ディジタル値により
設定電圧を可変制御するとともに、出力電流範囲を複数
に切り換え可能な電源制御装置の一例である。
【0042】図4は、実施の形態2である電源制御装置
の構成を示すブロック図である。ここでは、従来技術で
説明した図7の電源制御装置と対応する部分には、同一
符号を付けてある。
【0043】この電源制御装置は、トランジスタFE
T、チョークコイルL、フライホイールダイオードD、
平滑コンデンサC、電流検出用の抵抗器R0、PWM制
御部10a、エラーアンプ10b、及び差動アンプ10
dからなる電流制御手段と、通信回路11、電流設定値
レジスタ25、乗算回路26、セレクタ27、乗数メモ
リ28,29、及びDA変換回路14からなる電流設定
手段を備えている。ここで、トランジスタFET、チョ
ークコイルL、PWM制御部10a、エラーアンプ10
bは電力制御回路10を構成している。
【0044】電力制御回路10のトランジスタFET
は、ドレイン側出力端がチョークコイルLの一端に接続
され、チョークコイルLの他端は電流検出抵抗R0を介
して、出力電流Ioutの出力端子OUTに接続されてい
る。差動アンプ10dは、2種類のゲインα1、α2の
いずれかに切り換え可能なアンプであって、出力電流I
outの範囲切り換え命令として出力電流範囲切換信号I
SELが入力されている。
【0045】電流検出抵抗R0では、実際の出力電流I
outに比例する電圧信号が検出され、差動アンプ10d
の正負の入力端子間に供給される。この電圧信号は、差
動アンプ10dで出力電流範囲切換信号ISELが0の
場合にはゲインα1で増幅され、出力電流範囲切換信号
ISELが1の場合にはゲインα2で増幅され、それぞ
れ電力制御回路10のエラーアンプ10bに電流計測値
として出力される。
【0046】通信回路11は、図示しないホストからの
通信データとして電源制御装置に対して送られた信号を
処理し、電源の出力電流設定値を電流設定値レジスタ2
5にディジタル値で書き込む機能を有する。
【0047】電流設定値レジスタ25は、乗算回路26
に対して電流設定値DIを出力するように接続され、さ
らに乗算回路26にはセレクタ27を介して乗数メモリ
28,29が接続されている。乗数メモリ28,29に
は電気的な書き込みが可能な素子、例えばRAM、RO
M、EEPROMなどのレジスタを使用し、それぞれ乗
数データm1、m2を記憶するように構成されている。
セレクタ27は、出力電流範囲切換信号(=ISEL)
に応じて、乗数メモリ28,29のいずれか一方に記憶
された乗数データを選択する切り換えスイッチとして構
成されており、このセレクタ27によって読み出された
乗数が乗算回路26にて電流設定値DIと掛け合わされ
る。また、乗算回路26における乗算結果は、DA変換
回路14に対する基準電圧値DAとなる。
【0048】なお、乗算回路26、セレクタ27、乗数
メモリ28,29は、いずれも実施の形態1の電源制御
装置に使用したものと同一である。つぎに、上記構成の
電源制御装置の動作を説明する。図5は、図4に示す電
源制御装置における出力電流設定データの乗算機能を説
明する図である。
【0049】セレクタ27において、8ビットの乗数デ
ータm1、m2は、使用する出力電流範囲に応じて出力
電流範囲切換信号(=ISEL)により切り換えられ、
ISEL=0では乗数データm1が、ISEL=1では
乗数データm2が選択される。
【0050】図6は、図4の電源制御装置において設定
可能な出力電流範囲を説明する図である。ここでは、太
線によってISEL=0のときのDA変換入力範囲と出
力電流範囲Aの関係を示し、細線によってISEL=1
のときのDA変換入力範囲と出力電流範囲Bの関係を示
している。ISEL=0の場合、DA変換回路14に入
力する基準電圧値DAの大きさは、つぎの式(13)に
示すように、電流設定値DIに乗数データm1を乗算し
た値となる。
【0051】 DA=m1×DI …(13) この乗数データm1の値は、ISEL=0に設定した場
合に最大出力電流(=Im1max)となるような電流設定
値DI1maxに対して、DA変換回路14への基準電圧値D
Aが最大値DAmaxになるように、つぎの式(14)に
よって設定される。
【0052】 m1=DAmax÷DI1max …(14) ISEL=1の場合、DA変換回路14に入力する基準
電圧値DAの大きさは、つぎの式(15)に示すよう
に、電流設定値DIに乗数データm2が乗算された値と
なる。
【0053】 DA=m2×DI …(15) この乗数データm2の値は、ISEL=1に設定した場
合の最大出力電流(=Im2max)となるような電流設
定値DI2maxに対して、DA変換回路14への基準電圧値
DAが最大値DAmaxになるように、つぎの式(16)
によって設定される。
【0054】 m2=DAmax÷DI2max …(16) DA変換回路14は、基準電圧値DAに対応した電圧設
定信号VDAを電力制御回路10に出力する。電力制御
回路10からの出力電流Ioutは、電流検出抵抗R0に
より電圧変換され、ゲイン切り換え機能を持つ差動アン
プ10dにより増幅される。したがって、差動アンプ1
0dの電流計測値がDA変換回路14の電圧設定信号V
DAとエラーアンプ10bで比較増幅され、出力電流I
outの大きさを電流設定値DIに一致させるようにPW
M制御することができる。
【0055】ここで、電力制御回路10に接続される電
流検出抵抗R0の抵抗値をR0とすると、出力電流(I
out)は、差動アンプ10dのゲインα1、α2、DA
変換回路14からの出力である電圧設定信号VDAによ
り、つぎの式(17)、式(18)に示すように決定さ
れる。
【0056】 ISEL=0の場合 Iout=VDA÷(α1×R0)[A] …(17) ISEL=1の場合 Iout=VDA÷(α2×R0)[A] …(18) 差動アンプのゲインα1、α2と電流検出用の抵抗器R
1の抵抗値は、DA変換回路14の電圧設定信号VDA
が最大値(VDAmax)となる条件で、ISEL=0に
設定したときに出力電流が最大(Iout=Im1max)と
なり、かつISEL=1に設定したときに出力電流が最
大(Iout=Im2max)となるように、つぎの式(1
9)、式(20)のように設定される。
【0057】 ISEL=0の場合 Im1max=VDAmax÷(α1×R0)[A] …(19) ISEL=1の場合 Im2max=VDAmax÷(α2×R0)[A] …(20) 図6には、このように設計した場合のDA変換回路14
の基準電圧値DAと出力電流Ioutとの関係を示してい
る。
【0058】ここに示すように、それぞれ電流設定値の
最大データIm1max、Im2maxに対応する出力電流範囲
A,Bは、いずれもDA変換入力である基準電圧値DA
の最大値DAmaxと対応する。したがって、DA変換回
路14では、DA変換の範囲に余剰電流が生じないか
ら、DA変換回路14の能力を100パーセント発揮で
きることになる。
【0059】以上のように、実施の形態2の電源制御装
置では、ディジタル値による設定精度を低下させること
なく、電源電流を所定の出力電流範囲で設定された値と
なるように制御することが可能である。
【0060】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明の電源
制御装置によれば、電源の出力電圧範囲を任意の値に設
定しても、DA変換回路の出力電圧範囲を有効に利用す
ることができる。そのため、電源の出力電圧範囲の変
更、及び切り換えによるDA変換回路、及びその後段の
アナログ回路において精度の低下がない。
【0061】また、出力電流を一定に制御するととも
に、出力電流の設定範囲を複数に切り換え可能な電源制
御装置では、電源の出力電流範囲を任意の値に設定して
も、DA変換回路の出力電圧範囲を有効に利用すること
ができる。そのため、電源の出力電流範囲の変更、及び
切り換えによるDA変換回路、及びその後段のアナログ
回路において精度の低下がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1である電源制御装置の構成を示す
ブロック図である。
【図2】図1に示す電源制御装置における出力電圧デー
タの乗算機能を説明する図である。
【図3】図1の電源制御装置において設定可能な出力電
圧範囲を説明する図である。
【図4】実施の形態2である電源制御装置の構成を示す
ブロック図である。
【図5】図4に示す電源制御装置における出力電流デー
タの乗算機能を説明する図である。
【図6】図4の電源制御装置において設定可能な出力電
流範囲を説明する図である。
【図7】従来の電圧設定可能な電源制御装置の一例を示
す回路構成図である。
【図8】通信回路の通信仕様で決められた出力電圧デー
タフォーマットを示す図である。
【図9】セレクタ13の構成を示す図である。
【図10】図7の従来装置においてVSEL=0の場合
のDA変換データを示す図である。
【図11】図7の従来装置においてVSEL=1の場合
のDA変換データを示す図である。
【図12】図9の従来装置において設定可能な出力電圧
範囲を説明する図である。
【符号の説明】
10 電力制御回路 10a PWM制御部 10b エラーアンプ 10c 抵抗選択回路 10d 差動アンプ 11 通信回路 12 電圧設定値レジスタ 14 DA変換回路 21,26 乗算回路 22,27 セレクタ 23,24,28,29 乗数メモリ 25 電流設定値レジスタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル値により設定電圧を可変制御
    するとともに、出力電圧範囲を複数に切り換え可能な電
    源制御装置において、 前記ディジタル値で電圧設定値を記憶する記憶手段と、 前記電圧設定値に所定の乗数を掛けて基準電圧値を演算
    する演算手段と、 前記基準電圧値をアナログ電圧に変換して電圧設定信号
    として出力するDA変換手段と、 実際の出力電圧の大きさを検出するとともに前記電圧設
    定信号と対比して出力電圧を制御する電圧制御手段と、 を備えたことを特徴とする電源制御装置。
  2. 【請求項2】 前記演算手段は複数の乗数を備え、前記
    出力電圧範囲を切り換えるための電圧範囲切換信号に応
    じて前記複数の乗数のいずれか一つを選択して、前記基
    準電圧値を演算することを特徴とする請求項1記載の電
    源制御装置。
  3. 【請求項3】 前記電圧制御手段は前記乗数に対応する
    複数の検出抵抗回路を備えたことを特徴とする請求項2
    記載の電源制御装置。
  4. 【請求項4】 ディジタル値により設定電圧を可変制御
    するとともに、出力電流範囲を複数に切り換え可能な電
    源制御装置において、 前記ディジタル値で電流設定値を記憶する記憶手段と、 前記電流設定値に所定の乗数を掛けて基準電圧値を演算
    する演算手段と、 前記基準電圧値をアナログ電圧に変換して電流設定信号
    として出力するDA変換手段と、 実際の出力電流の大きさを検出するとともに前記電流設
    定信号と対比して出力電流を制御する電流制御手段と、 を備えたことを特徴とする電源制御装置。
  5. 【請求項5】 前記演算手段は複数の乗数を備え、前記
    出力電流の設定範囲を切り換えるための電流範囲切換信
    号に応じて前記複数の乗数のいずれか一つを選択して、
    前記基準電圧値を演算することを特徴とする請求項4記
    載の電源制御装置。
  6. 【請求項6】 前記電流制御手段は前記乗数に対応する
    複数のゲインのいずれかに切り換え可能な差動アンプを
    備えたことを特徴とする請求項5記載の電源制御装置。
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