JP2003347738A - 多層配線基板及びその製造方法 - Google Patents

多層配線基板及びその製造方法

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JP2003347738A
JP2003347738A JP2002158040A JP2002158040A JP2003347738A JP 2003347738 A JP2003347738 A JP 2003347738A JP 2002158040 A JP2002158040 A JP 2002158040A JP 2002158040 A JP2002158040 A JP 2002158040A JP 2003347738 A JP2003347738 A JP 2003347738A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】配線パターンの高密度化を達成しつつ、層間接
続の信頼性も確保することが可能な多層配線基板及びそ
の製造方法を提供すること。 【解決手段】樹脂フィルム23と配線パターン22とが
交互に積層された多層配線基板101において、積層方
向に隣接して配置される配線パターン22を電気的に接
続するために、樹脂フィルム23に形成されたビアホー
ル24内に充填される導電性組成物51を有し、導電性
組成物51が複数の樹脂フィルム23に渡って配線パタ
ーン22のランド22aを介して連結される場合に、同
軸上に形成する導電性組成物51の数に制限を加え、そ
の制限数を超えた導電性組成物51は、同軸上に形成し
た導電性組成物51と重ならない位置に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層配線基板及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、半導体素子や電気素子(コン
デンサ素子、抵抗素子等)を高密度に実装するために、
それら素子間の接続や外部回路との接続を内層に形成し
た配線パターンを介して行う多層配線基板が知られてい
る。このような多層配線基板は、例えば、銅箔等をパタ
ーニングして形成された配線パターンを有する熱可塑性
樹脂フィルム(絶縁層)を積層した後に、加熱及び加圧
を行うことにより一体化して形成することができる。
【0003】上述した多層配線基板において、積層方向
に隣接する配線パターン間は、熱可塑性樹脂フィルムに
形成したビアホール内に金属めっきや導電ペースト等の
層間接続材料を充填することによって電気的に接続され
る。
【0004】ここで、多層配線基板の内層における配線
パターンも高密度に形成しようとした場合、積層方向に
おいてビアホールを同軸上に形成することが有効であ
る。このようにすると、ビアホール内に充填された層間
接続材料と接続される配線パターンの接続ランドを、そ
の両側に位置する層間接続材料との接続ランドとして共
用しつつ、その面積を小さくすることができるので、接
続ランドを除く配線パターンの形成領域を拡大すること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、積層方
向においてビアホールを同軸上に形成する場合に、変形
性の乏しい層間接続材料が、複数層の熱可塑性樹脂フィ
ルムに渡って連結されると、熱可塑性樹脂フィルムの積
層体を加圧する時に、その連結される層間接続材料に過
大な圧力が印加される場合がある。この場合、層間接続
材料に割れ等が生じることもあり、万一割れが生じる
と、接続信頼性が大幅に低下してしまう。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
で、配線パターンの高密度化を達成しつつ、層間接続の
信頼性も確保することが可能な多層配線基板及びその製
造方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の多層配線基板は、熱可塑性樹脂か
らなる絶縁層とパターン形成された導電材料からなる導
体層が交互に積層された多層配線基板において、積層方
向に隣接して配置される導体層の導電材料間を電気的に
接続するために、絶縁層に形成されたビアホール内に充
填される導電性組成物を有し、絶縁層と導体層との積層
方向において、導電性組成物が複数の絶縁層に渡って導
電材料を介して連結される場合には、同軸上に形成する
導電性組成物の数に制限を加え、その制限数を超えた導
電性組成物は、同軸上に形成した導電性組成物と重なら
ない位置に形成したことを特徴とする。
【0008】上述のように、層間接続材料としての導電
性組成物は、基本的には複数の絶縁層に渡って同軸的に
導電材料を介して連結されるように形成される。このた
め、導体層をなす導電材料を高密度にパターン形成する
ことができる。ただし、同軸上に形成する導電性組成物
の数が所定の制限数を超える場合には、その制限数を超
える導電性組成物が、同軸上に形成した導電性組成物と
重ならない位置に形成される。このため、積層された絶
縁層及び導体層に圧力が加えられた場合でも、同軸上に
配置された導電性組成物に過大な圧力が印加されること
を防止することができるので、導電性組成物による層間
接続の信頼性を確保することができる。
【0009】請求項2に記載の多層配線基板は、絶縁層
と導体層とを積層した状態で、その積層体に対して熱及
び圧力を加えることにより、絶縁層同士が軟化して接着
されるものであり、導電性組成物は、熱及び圧力により
金属微粒子が焼結して構成されるものであって、絶縁層
の軟化する温度は、金属微粒子が焼結される温度よりも
高いことを特徴とする。
【0010】絶縁層は熱可塑性樹脂によって構成される
ので、その絶縁層は熱を加えることによって軟化する。
そして、絶縁層が軟化した状態で、その絶縁層の積層体
に圧力を加えると、絶縁層同士が接着する。このように
すれば、接着材等を用いることなく多層配線基板を形成
することができる。
【0011】また、上述したように導電性組成物とし
て、金属微粒子からなる導電ペーストをビアホールに充
填し、加熱及び加圧により、その金属微粒子を焼結する
と、その焼結時に、導電材料との接合界面に金属拡散層
が形成される。従って、層間接続材料としての導電性組
成物と、導電層を構成する導電材料とが金属接合され、
その接続信頼性を向上できる。
【0012】ここで、上述した特性を備える絶縁層及び
導電性組成物を用いる場合に、加熱温度の上昇に伴って
金属微粒子の焼結が先に始まり、その後、絶縁層が軟化
するものであると、同軸上に配置された導電性組成物に
過大な圧力が印加されやすい。すなわち、金属微粒子が
焼結されると、導電性組成物の硬度が増加する。さら
に、導電性組成物は、絶縁層上に形成される導電材料を
介して連結されるので、他の部位よりも厚さが厚くなる
傾向にある。一方で、金属微粒子が焼結されたときに、
絶縁層の軟化の程度が小さいと、印加された圧力の大部
分が同軸上に配置される導電性組成物に印加されること
になる。このため、絶縁層の軟化する温度が、金属微粒
子が焼結される温度よりも高い場合に、同軸上に配置す
る導電性組成物の数に制限を加えることがより効果的な
のである。
【0013】上述のような導電性組成物の例としては、
請求項3に記載のように、少なくとも錫微粒子と錫より
も融点の高い金属微粒子とを含む導電ペーストを焼結す
ることによって構成される導電性組成物を挙げることが
できる。錫微粒子の融点は232℃と比較的低温である
ため、多層配線基板を形成するための加熱温度(例えば
300〜350℃)で、錫微粒子は融解する。ここで、
例えば、錫よりも融点の高い金属微粒子を含んでいる
と、錫の融解により両者の合金からなる導電性組成物が
形成される。この導電性組成物は合金であるため、融点
が錫よりも高くなり、その後、熱処理が行なわれても再
溶融しにくくなるとの利点がある。
【0014】上記した導電ペーストを用い、かつ錫の融
点よりも高い温度で軟化する熱可塑性樹脂によって絶縁
層を構成した場合、特に本発明が有効となる。すなわ
ち、加熱温度が錫の融点に達すると、導電ペーストは、
錫と錫よりも融点の高い金属微粒子との合金となる。こ
のような錫合金の形成が絶縁層を構成する熱可塑性樹脂
の軟化よりも先行して生じると、錫合金(導電性組成
物)に過大な圧力が印加されてしまうのである。
【0015】請求項5に記載したように、同軸上に連続
して形成する導電性組成物の数を5以下に制限すること
が好ましい。上述のような絶縁層及び導電性組成物を用
いた場合であっても、同軸上において連結される導電性
組成物の数が5以下であれば、導電性組成物に割れ等が
生じないことを確認したためである。
【0016】請求項6から請求項10に記載の多層配線
基板の製造方法は、請求項1から請求項5に記載した多
層配線基板を製造するための方法に係わるものであり、
その作用・効果については、上述した請求項1〜請求項
5の作用・効果と類似するため、説明を省略する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。 (第1の実施形態)図1(a)〜(e)は、第1の実施
形態における多層配線基板の製造工程を示す工程別断面
図である。
【0018】図1(a)において、21は、絶縁層であ
る樹脂フィルム23の片面に貼着された導体材料(本例
では厚さ18μmの銅箔)をエッチングによりパターン
形成した、ランド22a,22bを含む配線パターン2
2を有する片面パターンフィルムである。なお、導体材
料としては、銅箔以外の金属箔を用いても良いし、さら
に導体ペースト等を用いて、その導体ペーストを所定の
パターン形状に印刷しても良い。導体材料は、エッチン
グ精度等を考慮し、5〜30μmの厚さに形成されるこ
とが好ましい。
【0019】本実施形態においては、樹脂フィルム23
として、いわゆる液晶ポリマーからなる厚さ75μmの
熱可塑性樹脂フィルムを用いている。この液晶ポリマー
からなる樹脂フィルム23は、280〜300℃程度の
温度で軟化する特性を有しており、複数毎の樹脂フィル
ム23を積層した積層体に対して、この軟化温度以上ま
で加熱した状態で圧縮方向の圧力を加えることにより、
相互に接着することができる。なお、樹脂フィルム23
の厚さは、フィルムのハンドリング性やビアホールの形
成効率を考慮すると、10〜100μm程度が好まし
い。
【0020】図1(a)に示すように、配線パターン2
2の形成が完了すると、次に、図1(b)に示すよう
に、樹脂フィルム23側から炭酸ガスレーザを照射し
て、配線パターン22のランド22a,22bを底面と
する有底ビアホールであるビアホール24を形成する。
ビアホール24の形成は、炭酸ガスレーザの出力と照射
時間等を調整することで、配線パターン22のランド2
2a,22bに穴を開けないようにしている。ビアホー
ル24の径は、50〜100μmである。
【0021】図1(b)に示すように、ビアホール24
の形成が完了すると、次に、図1(c)に示すように、
ビアホール24内に層間接続材料である導電ペースト5
0を充填する。導電ペースト50は、平均粒径5μm、
比表面積0.5m2/gの錫粒子300gと、平均粒径
1μm、比表面積1.2m2/gの銀粒子300gと
に、有機溶剤であるテルピネオール60gにエチルセル
ロース樹脂6gを溶解したものを加え、これをミキサー
によって混練しペースト化したものである。
【0022】ここで、エチルセルロース樹脂は、導電ペ
ースト50に保形性を付与するために添加されており、
この保形性付与材としては、例えばアクリル樹脂を採用
することもできる。
【0023】導電ペースト50は、メタルマスクを用い
たスクリーン印刷機により、片面導体パターンフィルム
21のビアホール24内に印刷充填され、その後、14
0〜160℃で約30分間テルピネオールを乾燥させ
る。ビアホール24内への導電ペースト50の充填は、
本例ではスクリーン印刷機を用いたが、確実に充填がで
きるのであれば、ディスペンサ等を用いる他の方法を採
用しても良い。
【0024】次に、図1(d)に示すように、片面パタ
ーンフィルム21を複数枚(本例では8枚)積層する。
このとき、積層されるすべての片面パターンフィルム2
1は配線パターン22が設けられた側を上側として積層
する。すなわち、片面パターンフィルム21は、配線パ
ターン22が形成された面とそれらが形成されていない
面とが向かい合うように積層される。
【0025】図1(d)に示すように片面パターンフィ
ルム21を積層したら、これらの上下両面から図示しな
い真空加熱プレス機により加熱しながら加圧する。本例
では、片面パターンフィルム21の積層体を300〜3
50℃の温度に加熱しつつ、1〜10MPaの圧力で4
0〜60分間加圧した。
【0026】これにより、図1(e)に示すように、各
片面パターンフィルム21の樹脂フィルム23が軟化し
て塑性変形し、相互に接着される。樹脂フィルム23は
全て同じ熱可塑性樹脂材料によって形成されているの
で、容易に一体化される。
【0027】さらに、ビアホール24内の導電ペースト
50が焼結して一体化した導電性組成物51となるとと
もに、さらに隣接する配線パターン22のランド22
a、22bと拡散接合する。これにより、隣接する配線
パターン22同士の層間接続が行なわれる。このような
工程を経て、内層に配線パターン22を有する多層配線
基板100が得られる。
【0028】ここで、配線パターン22の層間接続のメ
カニズムを簡単に説明する。ビアホール24内に充填さ
れ、乾燥された導電ペースト50は、錫粒子と銀粒子と
が混合された状態にある。そして、この導電ペースト5
0において、片面パターンフィルム21の積層体が室温
から300〜350℃まで加熱されたとき、錫粒子の融
点は232℃であり、銀粒子の融点は961℃であるた
め、加熱温度が230℃程度まで上昇したときから錫粒
子が融解し始め、銀粒子の外周を覆うように付着する。
【0029】そして、加熱が継続して行なわれると、融
解した錫は、銀粒子の表面から拡散を始め、錫と銀の合
金(融点480℃)を形成する。このとき、導電ペース
ト50には、1〜10MPaの圧力が加えられているた
め、錫と銀との合金形成に伴い、ビアホール24内に
は、焼結により一体化した合金からなる導電性組成物5
1が形成される。
【0030】ビアホール24内で導電性組成物51が形
成されているときには、この導電性組成物51は加圧さ
れているため、配線パターン22のビアホール24の底
部を構成しているランド22a,22bに圧接される。
これにより、導電性組成物51の錫成分と、配線パター
ン22のランド22a,22bを構成する銅箔の銅成分
とが相互に固相拡散し、導電性組成物51と配線パター
ン22のランド22a,22bとの界面に固相拡散層を
形成して電気的に接続する。
【0031】次に、本実施形態の特徴である、上述の製
造工程によって製造される多層配線基板100におけ
る、導電性組成物51の形成位置について説明する。
【0032】図1(e)に示すように、積層方向におい
て隣接する配線パターン22を接続する導電性組成物5
1は、基本的には、複数の樹脂フィルム23に渡って同
軸的に配線パターン22のランド22a,22bを介し
て連結されるように形成される(スタックドビア構
造)。このため、配線パターン22を樹脂フィルム23
上に高密度にパターン形成することができる。すなわ
ち、スタックドビア構造を採用することにより、導電性
組成物51に接続される導体パターン22のランド22
aの面積を小さくすることができるので、ランド22a
を除く導体パターン22の形成領域を拡大することがで
きる。
【0033】なお、ランド22aは、ビアホール24の
形成位置に多少のずれが生じた場合であっても、導電性
組成物51との接続が確保できるように、ビアホール2
4の径の3倍程度の径を有するように形成されている
(例えば150〜300μm)。
【0034】また、その形状は円形に形成されることが
一般的であるが、楕円形、多角形等の形状であっても良
い。
【0035】しかしながら、スタックドビア構造によっ
て連結される導電性組成物51の数が多くなると、片面
導体パターンフィルム21の積層体に印加される圧力に
よって、導電性組成物51が大きな応力を受け、時に
は、導電性組成物51に割れ等が生じる。
【0036】そのため、本実施形態においては、連結さ
れる導電性組成物51の数を制限し、その制限数を越え
る導電性組成物51に関しては、積層方向において、連
結形成された導電性組成物51と重ならない位置に形成
した。図1(e)に示す例では、連結形成される導電性
組成物の制限数を5とし、その制限数を超える導電性組
成物51に関しては、連結形成された導電性組成物51
から積層方向においてずれた位置に形成されている。そ
して、これらの積層方向においてずれた位置に形成した
導電性組成物51同士を接続するために、通常のランド
22aよりも大きな面積を有するランド22bが、それ
らの間に配置されている。このランド22bは、円形、
楕円形の形状を有するように、もしくは層間接続すべき
導電性組成物51に対応する位置にそれぞれ円形部を有
し、かつその2つの円形部を接続する接続部を有するよ
うに形成することができる。
【0037】このように、同軸上に連結形成される導電
性組成物51の数に制限を加えることにより、片面パタ
ーンフィルム21の積層体に圧力が加えられた場合で
も、連結形成された導電性組成物51に過大な圧力が印
加されることを防止することができる。従って、導電性
組成物51の割れ等を防止することができ、層間接続の
信頼性を確保することができる。
【0038】なお、本実施形態においては、樹脂フィル
ム23は液晶ポリマーから構成し、導電ペースト50は
錫粒子と銀粒子とを混合して構成した。この場合、上述
したように、加熱温度の上昇に伴って導電ペースト50
の焼結が先に始まり(約230℃)、その後、樹脂フィ
ルム23が軟化する(280〜300℃)。この結果、
導電ペースト50の錫粒子と銀粒子とが焼結され、合金
が形成されると、その硬度が増加する一方で、その際に
樹脂フィルム23の軟化の程度が小さいと、印加された
圧力の大部分が同軸上に連結形成された導電性組成物5
1に印加されることになる。これは、導電性組成物51
が、樹脂フィルム23上に形成されたランド22a,2
2bを介して接続されるため、連結形成される導電性組
成物51の厚さが他の部位よりも厚くなりやすいこと、
及びその連結形成された導電性組成物51への印加圧力
を緩和するように樹脂フィルム23が大きく変形するこ
とができないためである。
【0039】このように、樹脂フィルム23の軟化する
温度が、導電ペースト50が焼結される温度よりも高い
場合には、連結形成される導電性組成物51に過大な圧
力が印加されやすいので、連結形成する導電性組成物5
1の数に制限を加えることがより効果的である。
【0040】本実施形態においては、連結形成する導電
性組成物51の数を6以上とした場合、導電性組成物5
1に損傷を受けるものがあった。従って、本実施形態の
構成においては、同軸上に連結形成する導電性組成物5
1の数を5以下に制限することが好ましい。 (第2の実施形態)次に、本発明の第2の実施形態につ
いて図2(a),(b)に基づいて説明する。なお、本
実施形態による多層配線基板101は、前述の第1の実
施形態による多層配線基板100と共通する構成が多い
ため、同様の構成要素については同様の参照番号を付す
ことにより、その説明を省略する。
【0041】本実施形態では、以下の2つの点において
前述の第1の実施形態と異なる。すなわち、第1の相違
点は、第1の実施形態では、片面パターンフィルム21
が全て同じ向きに積層されていたのに対し、本実施形態
においては、上方4枚の片面パターンフィルム21と下
方4枚の片面パターンフィルム21とで、その積層方向
における向きを異ならせている点である。これにより、
多層配線基板101の両表面に配線パターン22を設け
ることができ、その両表面の配線パターン22を各種の
素子の実装や他の基板との接続に利用でき、実装密度を
向上することができる。
【0042】この場合、多層配線基板101の中央部に
おいて、導電性組成物51同士が配線パターン22のラ
ンド22cを介することなく接続される。ここで、ビア
ホール24の径よりも大きな径を有するランド22cを
介して導電性組成物51を連結することにより、片面パ
ターンフィルム21の積層体に圧力が印加された場合
に、連結形成される導電性組成物51が坐屈しにくいと
の利点はある。しかしながら、図2(a),(b)に示
すように、全ての導電性組成物51がランド22cを介
して連結される必要はなく、ランド22cは複数の導電
性組成物51に対して選択的に挿入されるものであって
も良い。
【0043】また、第2の相違点は、第1の実施形態に
おいては、大小2種類のランド22a,22bを用いて
いたが、本実施形態においては、1種類の大きさのラン
ド22cを用い、そのランド22cの範囲内で、導電性
組成物51の形成位置をずらせた点である。
【0044】このようにすると、ランド22cの形成領
域を小さくすることができるため、配線パターン22の
高密度化に効果がある。
【0045】なお、製造方法に関しては、第1の実施形
態による多層配線基板と同様である。
【0046】(他の実施形態)上記実施形態では、片面
パターンフィルムを用いて多層配線基板を形成したが、
片面パターンフィルム以外に、両面パターンフィルム、
片面パターンフィルムおよび配線パターンを形成してい
ない樹脂フィルムを適宜組み合わせて多層配線基板を形
成しても良い。
【0047】また、上記実施形態において、樹脂フィル
ムとして液晶ポリマーからなる樹脂フィルムを用いた
が、これに限らず、ポリエーテルエーテルケトン樹脂6
5〜35重量%とポリエーテルイミド樹脂35〜65重
量%とからなる樹脂フィルムや、その樹脂フィルムに非
導電性フィラを添加したフィルムであってもよいし、ポ
リエーテルエーテルケトン(PEEK)もしくはポリエ
ーテルイミド(PEI)のみからなる樹脂フィルムを使
用することも可能である。
【0048】さらに、ポリエチレンナフタレート、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン熱可
塑性ポリイミド等、他の熱可塑性樹脂を用いてもよい。
加熱プレス時の加熱温度において弾性率が1〜1000
MPaであり、後工程である半田付け工程等で必要な耐
熱性を有する樹脂フィルムであれば好適に用いることが
できる。
【0049】また、上記実施形態において、多層配線基
板は8層基板であったが、層数が限定されるものではな
いことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は本発明の第1の実施形態によ
る多層配線基板の概略の製造工程を示す工程別断面図で
ある。
【図2】(a)、(b)は第2の実施形態による多層配
線基板を説明するための、図1(d)、(e)に相当す
る工程別断面図である。
【符号の説明】
21 片面パターンフィルム 22 配線パターン 22a,22b,22c ランド 23 樹脂フィルム 24 ビアホール 50 導電ペースト 51 導電性組成物 100,101 多層配線基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 正直 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 岡田 正男 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 三枝 久美 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5E346 AA05 AA12 AA15 AA22 AA35 AA43 BB01 BB11 BB16 CC12 CC32 DD02 DD32 EE02 EE06 EE07 EE42 FF18 FF35 FF36 GG19 GG28 HH07 HH25

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなる絶縁層とパターン
    形成された導電材料からなる導体層が交互に積層された
    多層配線基板において、 積層方向に隣接して配置される導体層の導電材料間を電
    気的に接続するために、前記絶縁層に形成されたビアホ
    ール内に充填される導電性組成物を有し、 前記絶縁層と導体層との積層方向において、前記導電性
    組成物が複数の絶縁層に渡って前記導電材料を介して連
    結される場合には、同軸上に形成する導電性組成物の数
    に制限を加え、その制限数を超えた導電性組成物は、同
    軸上に形成した導電性組成物と重ならない位置に形成し
    たことを特徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】 前記多層配線基板は、前記絶縁層と導体
    層とを積層した状態で、その積層体に対して熱及び圧力
    を加えることにより、前記絶縁層同士が軟化して接着さ
    れるものであり、 前記導電性組成物は、前記熱及び圧力により金属微粒子
    が焼結して構成されるものであって、 前記絶縁層の軟化する温度は、前記金属微粒子が焼結さ
    れる温度よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の
    多層配線基板。
  3. 【請求項3】 前記導電性組成物は、少なくとも錫微粒
    子と錫よりも融点の高い金属微粒子とを含む導電ペース
    トを焼結することによって構成されることを特徴とする
    請求項2に記載の多層配線基板。
  4. 【請求項4】 前記絶縁層は、前記錫の融点よりも高い
    温度で軟化する熱可塑性樹脂から構成されることを特徴
    とする請求項2または請求項3に記載の多層配線基板。
  5. 【請求項5】 同軸上に連続して形成する導電性組成物
    の数を5以下に制限したことを特徴とする請求項1乃至
    請求項4のいずれかに記載の多層配線基板。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂からなる複数毎の絶縁層と
    配線パターンとが交互に積層されるように、当該複数毎
    の絶縁層の所望の面に配線パターンを形成する配線パタ
    ーン形成工程と、 積層方向に隣接する配線パターン間を電気的に接続する
    ために、前記絶縁層にビアホールを形成するとともに、
    そのビアホールに導電ペーストを充填する充填工程と、 前記配線パターンが形成され、かつ前記ビアホール内に
    導電ペーストが充填された複数枚の絶縁層を積層する積
    層工程と前記絶縁層の積層体に対して熱及び圧力を加え
    ることにより、絶縁層を軟化させて相互に接着し、多層
    構造の配線基板を形成する加熱・加圧工程とを備え、 前記充填工程において、前記絶縁層と導体層との積層方
    向に、複数の絶縁層に渡って連続的に前記ビアホールを
    形成する場合には、同軸上に形成するビアホールの数に
    制限を加え、その制限数を超えたビアホールは、同軸上
    に形成したビアホールと重ならない位置に形成すること
    を特徴とする多層配線基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記導電ペーストは金属微粒子を含み、
    前記熱及び圧力により当該金属微粒子が焼結されて導電
    性組成物となるものであって、 前記絶縁層の軟化する温度は、前記金属微粒子が焼結さ
    れる温度よりも高いことを特徴とする請求項6に記載の
    多層配線基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記導電ペーストは、少なくとも錫微粒
    子と錫よりも融点の高い金属微粒子とを含むことを特徴
    とする請求項7に記載の多層配線基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記絶縁層は、前記錫の融点よりも高い
    温度で軟化する熱可塑性樹脂から構成されることを特徴
    とする請求項7または請求項8に記載の多層配線基板の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 同軸上に連続して形成するビアホール
    の数を5以下に制限したことを特徴とする請求項6乃至
    請求項9のいずれかに記載の多層配線基板の製造方法。
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