JP2003347549A - 半導体装置およびそれを用いた電力変換装置 - Google Patents

半導体装置およびそれを用いた電力変換装置

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JP2003347549A
JP2003347549A JP2002158510A JP2002158510A JP2003347549A JP 2003347549 A JP2003347549 A JP 2003347549A JP 2002158510 A JP2002158510 A JP 2002158510A JP 2002158510 A JP2002158510 A JP 2002158510A JP 2003347549 A JP2003347549 A JP 2003347549A
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semiconductor
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Mutsuhiro Mori
森  睦宏
Kazuhiro Koyama
和博 小山
Yoshitaka Nishimura
欣剛 西村
Katsuaki Saito
克明 斉藤
Kotaro Masuda
浩太郎 増田
Yasuhiko Kono
泰彦 河野
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体スイッチング素子の低損失化と、それを
用いた電力変換装置の短絡耐量の確保とを両立する。 【解決手段】本発明の半導体スイッチング素子は、エミ
ッタ側に電荷を蓄積し高伝導化を実現できるエミッタ構
造をもち、かつコレクタ側に低スイッチング損失を実現
する低注入のp層をもつIGBT構造とし、コレクタ側
のp層のキャリア濃度の最大値が、そのp層に隣接する
n層のキャリア濃度の最大値の10倍から100倍であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力用半導体装置
とそれを用いた電力変換装置に係り、特に電力用半導体
装置の低損失,省エネルギーを実現し、電力変換装置の
破壊耐量を向上する半導体素子構造に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(I
GBT)は、ゲート電極に加える電圧でコレクタ電極と
エミッタ電極の間に流す電流を制御するスイッチング素
子である。制御できる電力は数十ワットから数十万ワッ
トに及び、スイッチング周波数も数十ヘルツから百キロ
ヘルツ超と幅広い。この特徴を生かして、エアコンや電
子レンジなど家庭用の小電力機器から、鉄道や製鉄所の
圧延機駆動インバータなど大電力機器まで広く使われて
いる。
【0003】IGBTの性能の中で最も重要なものの一
つが損失である。近年注目されている2種類の低損失な
IGBT構造を示す。図9は、特開平10−17817
4号公報に記載されている高電導なIGBT10であ
る。コレクタ電極500にp+層101が接し、p+
101にp+ 層101よりキャリア濃度が低いn+ 層1
12が接する。n+層112には、ほぼ均一なキャリア
濃度を備えn+層112よりキャリア濃度が低いn-
110が接しており、その表面には,複数個のn層15
0がn- 層110内に拡散されている。n層150内に
はp層120が形成され、p層120内にはn+ 層13
0が形成されている。n+ 層130,p層120,n層
150,n- 層110の表面には、ゲート絶縁膜30
0,厚いゲート絶縁膜301,ゲート電極200,絶縁
膜400からなるMOSゲートが形成されている。p層
120の表面にはp+ 層121が形成され、p+ 層12
1とn+ 層130はエミッタ電極600に接している。
【0004】各電極は、コレクタ端子501,エミッタ
端子601,ゲート端子201として、それぞれ電気的
に導かれている。このIGBTは、p層120の回りに
n層150が形成されている。これにより、MOSゲー
トにより、n- 層110中に流入した電子によってp+
層101から注入したホールを、p層120内へ流入し
にくくし、n-層110内のキャリア濃度を高くする。
その結果、n-層110が高伝導となり、低損失なIG
BTを得ることができる。n層を形成することによっ
て、ノイズ誤動作の原因となるゲートの帰還容量が増え
るが、部分的に厚くしたゲート絶縁膜301と併用して
帰還容量を低減している。
【0005】図10は、図9のn層150はないが、p
層100とn層111のキャリア濃度を、それぞれ図9
のp+ 層101やn+ 層112より低くし、p層100
の厚さを薄くしたIGBT構造の半導体装置20であ
る。このような構造は、ISPSD(International Symposiu
m on Power Semiconductor Devices and Ics)1996
年、Proceedings 、327頁〜330頁に記載されてい
る。この構造の半導体装置20では、p層100のキャ
リア濃度を薄くし、そのキャリア濃度を低くして、p層
100からのホールの注入を抑え、スイッチング時のタ
ーンオフ損失を低減できる。これにより、4.5kV の
高電圧のIGBTにおいても損失の低減を可能にしてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術のIGBTには、以下に示す問題がある。
【0007】図11は、IGBTを搭載し、モータ95
0を駆動する電力変換装置の一例を示す。本願の発明者
が、図9,図10に示すIGBTを701,702,7
03,704,705,706のIGBTに適用し、そ
れぞれダイオード711,712,713,714,7
15,716と逆並列に接続したモジュールとして、図
11に示す回路で動作試験した。図12は、その動作試
験の一例を示す。これは、短絡耐量試験と呼んでいるも
ので、例えばIGBT701がオン状態の時、誤ってI
GBT701の出力端子が地絡し、電源電圧Vccの端
子の電位と短絡した場合を想定しており、電源電圧Vc
c全体がIGBT701に印加され、IGBT701に
ゲート回路801からのゲート電圧で制限される飽和電
流が流れた状態である。飽和電流は、IGBTの定格電
流の5〜10倍であり、電力変換装置では過電流と判定
し、時間t後に電流を遮断する。従って、IGBTとし
ては、時間tの間、電源電圧Vccと飽和電流で発生す
るジュール熱に耐えながら、IGBTのもつ寄生サイリ
スタがラッチアップしないようにしなければならない。
【0008】ところが、低損失化のために図9に示すI
GBTのn層150のキャリア濃度を高くすると、図1
2に示す短絡耐量が低下するという不具合が生じた。本
願の発明者が解析した結果、n層150のキャリア濃度
を高くすると、図13に示すように、n層150とp層
120からなるpn接合の電界が強くなり、このpn接
合で破壊することが分かった。
【0009】一方、図10のIGBTでは、低損失化の
ためにp層100のキャリア濃度を低くしたり、p層1
00を薄くすると、この場合も短絡耐量が低下すること
が分かった。この原因を本願の発明者が解析すると、p
層100のキャリア濃度低減等による低注入化によっ
て、n層111および、n層111に近いn- 層110
付近において、ホール濃度の低下が生じ、p層100と
n層111からなるpn接合の電界が強くなり、破壊す
ることが分かった。
【0010】本発明の目的は、低損失を達成しながら、
短絡耐量の大きなIGBTおよびそれを用いた電力変換
装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、以下の構造を有する半導体装置およびそれを用いた
電力変換装置にすれば良い。すなわち、一対の主表面を
有する半導体基体と、該基体内に位置する第1導電形の
第1の半導体領域と、前記第1の半導体領域に隣接し第
1の半導体領域のキャリア濃度より低いキャリア濃度で
ある第2導電形の第2の半導体領域と、前記第2の半導
体領域上に隣接し第2の半導体領域のキャリア濃度より
低いキャリア濃度である第2導電形の第3の半導体領域
と、前記第3の半導体領域内に伸び前記第3の半導体領
域のキャリア濃度より高いキャリア濃度である複数個の
第2導電形の第4の半導体領域と、該第4の半導体領域
内に位置する第1の導電形の第5の半導体領域と、該第
5の半導体領域内に位置する第2の導電形の第6の半導
体領域と、前記第3,第4,第5及び第6の半導体領域
の表面上に形成されたゲート絶縁膜と、さらに該絶縁膜
上に形成されたゲート電極と、前記第5の半導体領域と
第6の半導体領域に接したエミッタ電極と、前記第1の
半導体領域に接したコレクタ電極とを備え、前記第1の
半導体領域のキャリア濃度の最大値が、前記第2の半導
体領域のキャリア濃度の最大値の10倍から100倍と
すれば良い。
【0012】また、トレンチゲートを有する半導体装置
およびそれを用いた電力変換装置においては、一対の主
表面を有する半導体基体と、該基体内に位置する第1導
電形の第1の半導体領域と、前記第1の半導体領域に隣
接し第1の半導体領域のキャリア濃度より低いキャリア
濃度である第2導電形の第2の半導体領域と、前記第2
の半導体領域上に隣接し第2の半導体領域のキャリア濃
度より低いキャリア濃度である第2導電形の第3の半導
体領域と、前記第3の半導体領域内に伸び少なくとも2
種類の異なる隣り合う間隔を有する複数個のMOS形ト
レンチゲートと、該MOS形トレンチゲート間にあって
前記第3の半導体領域のキャリア濃度より高いキャリア
濃度である第1導電形の第4の半導体領域と、隣り合う
間隔が狭いMOS形トレンチゲート間にあって前記第4
の半導体領域内に位置するとともに前記MOS形トレン
チゲートに接し第4の半導体領域のキャリア濃度より高
いキャリア濃度である第2導電形の第5の半導体領域
と、前記第4の半導体領域と第5の半導体領域に接した
エミッタ電極と、前記第1の半導体領域に接したコレク
タ電極とを備え、前記第1の半導体領域のキャリア濃度
の最大値が、前記第2の半導体領域のキャリア濃度の最
大値の10倍から100倍とすれば良い。
【0013】さらに本発明の効果を高めるには、前記第
2の半導体領域のキャリア濃度の総和が1×1012cm-2
から1×101 3cm-2であることが望ましい。また、前記
第1の半導体領域の厚さが3μm以下であればさらに望
ましく、さらには前記第1の半導体領域に接するコレク
タ電極がその接触面領域でアルミニウムを含有すればよ
り効果的である。
【0014】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1は、本実施例の
断面構造図を示す。図9,図10と同じ構成要素には同
一の符号を付けてある。図1の特徴は、エミッタ電極6
00側はn層150等を有する図9の構造をもち、コレ
クタ電極500側はキャリア濃度の低いp層100等を
有する図10の構造を合わせ持つことである。本願の発
明者が図1の構造での短絡時の電界を解析した結果を図
2に示す。図1に示す構造とすることによって、図2に
示すようにIGBT内部の電界を、コレクタ側,エミッ
タ側の片方に偏ることなく、分散でき、電力変換装置の
短絡耐量を十分確保できる。
【0015】図3は、p層100の最大キャリア濃度と
n層111の最大キャリア濃度の比と、短絡耐量の関係
を示す。この場合の短絡耐量は、短絡時にIGBTが破
壊するまでの時間tを示す。図3よりこの比を約10〜
100とすることが好ましいことが分かった。10以下
とすると、コレクタ側のpn接合の電界が高くなり短絡
破壊しやすくなり、比が100を超えるとエミッタ側の
pn接合がアバランシェ降伏しやすくなり、短絡耐量が
低下することが分かった。また、比が100を超える
と、ホールの注入が増えスイッチング損失も増加する。
【0016】さらに本実施例のIGBTの短絡耐量の向
上効果を高めるには、前記第2の半導体領域であるn層
111のキャリア濃度の総和が1×1012cm-2から1×
101 3cm-2であることが望ましい。つまり、低いキャリア
濃度のp層100を使うが、ある程度注入効率を確保す
るためには、n層111の濃度を下げることが好まし
い。しかし、あまりn層111の濃度を下げると、p層
120から広がる空乏層がp層100にパンチスルーし
やすくなるため、静的な耐圧の低下を招く。その結果、
n層111のキャリア濃度の総和(シートキャリア濃
度)は、1×1012cm-2から1×101 3cm-2とすること
が良い。またp層100の厚さは、3μm以下であれば
さらに望ましく、p層100が低キャリア濃度でもある
程度の注入を確保でき、本発明の半導体装置1の構造と
して好ましい。本願の発明者が詳細に実験した結果、p
層の最大のキャリア濃度を4×101 6cm- 3から4×10
1 7cm- 3で厚さ2μm以下、n層111の最大のキャリア
濃度を1×101 5cm- 3から1×101 6cm- 3で厚さ30μ
m以下にすることがより好ましく、半導体装置1を低損
失にし、かつ電力変換装置の短絡耐量を強固にできる。
【0017】さらに、コレクタ電極500に接するp層
100の表面濃度は、そのキャリア濃度が低いため、コ
レクタ電極500に使う金属によっては接触抵抗が大き
くなる。そこで、コレクタ電極にp形不純物を含む金属
を適応すれば、p層100との接触抵抗を低減できる。
本願の発明者が実験した結果、その接触面領域にアルミ
ニウムをコレクタ電極500の一部として使えば、低濃
度のp層100との電気的接触も問題なく、半導体装置
の損失低減やこれを用いた電力変換装置の短絡耐量を確
保出来る。
【0018】(実施例2)図4は本実施例の平面図を示
す。本実施例の半導体装置2の構造が図1と異なる点
は、コレクタ電極500とエミッタ電極600が同一半
導体表面に形成されていることである。n- 層110は
半導体基板140と絶縁膜410で電気的に分離されて
いる。このような構造は、表面から電流を出し入れでき
るため、ほかの回路との電気的接続が容易であり、高電
圧LSIなどに適用できる。もちろん、n層150と低
注入のp層100,n層111構造を設けることによ
り、半導体装置の低損失と電力変換装置の短絡耐量の両
立ができる。なお、C−D間が単位セルであり、これを
反転繰り返すことによりセル数を増やし、高出力化がで
きる。
【0019】(実施例3)図5は本実施例の断面図を示
す。本願の発明者が、本発明のコンセプトであるエミッ
タ側の電界とコレクタ側の短絡時の電界を均一化する構
造として、他のエミッタ構造で検討した結果、特開20
00−45081号公報や、ISPSD2001年、Pr
oceedings 、417頁〜420頁に記載されている構造
でも有効なことを確認した。図5において、エミッタ電
極600は隣り合うトレンチ形MOSゲート(ゲート電
極200,ゲート絶縁膜300)間の距離が短い領域の
+ 層121とn+ 層103に電気的に接触している。
この断面では、隣り合うトレンチ形ゲート間が広い部分
の間にあるp層125は、絶縁膜401,402でエミ
ッタ電極600と絶縁分離され、p層125はフローテ
ィング電位となっている。この結果、上記特開2000
−45081号公報などでも述べているように、p層1
00から注入したホールの一部が、一旦p層125に流
れ込み、トレンチ形MOSゲートの底に沿うように流
れ、p層120,p+ 層121,エミッタ電極600へ
流入する。その結果、このホールがバイポーラトランジ
スタのベース電流のような働きをし、トレンチ形MOS
ゲートの底部に形成された蓄積層から電子がn- 層11
0へ注入し、n- 層110の伝導度変調が促進される。
これにより半導体装置3が低損失化できる。
【0020】ところが、この構造ではp層120へ電流
が集中し、p層125がフローティングの電位であるた
め、p層120とn- 層110からなるpn接合の電界
が短絡時に強くなり、破壊しやすいことが分かった。
【0021】そこで、低注入のコレクタ構造をもつコレ
クタ電極500,p層100,n層111を導入した本
実施例の半導体装置3とすることで、実施例1の半導体
装置1と同様の低損失な半導体装置、および短絡耐量の
強い電力変換装置を得ることができる。また、実施例の
半導体装置3ではトレンチ形MOSゲートの低部のゲー
ト絶縁膜300の電界を和らげるため、ゲート酸化膜の
信頼性も向上する。
【0022】(実施例4)図6は、本実施例の平面構造
を示す。本実施例は図5の構造を高圧LSIに好適なコ
レクタ電極500とエミッタ電極600とが、同一表面
上に形成された半導体装置4である。コレクタ側に面し
た領域にフローティングのp層125が形成されてお
り、実施例3で述べた伝導度変調の向上効果が実現で
き、高電圧LSIの高集積化ができる。また、本実施例で
はp層125を設けることにより、ゲート絶縁膜300
に加わる電界、とくにコレクタ側の電界を緩和でき、ゲ
ート絶縁膜300の信頼性も向上する。
【0023】(実施例5)図7に本実施例の断面図を示
す。図7の半導体装置5は、図5に示す半導体装置3と
ほぼ同様の構造であるが、隣り合うトレンチ形MOSゲ
ート間の距離が短い領域のp層120とn- 層110の
間にn層151を設けた点が異なる。n層151を設け
たことにより、先に述べたMOSゲート底部の蓄積層か
らの電子注入に加え、ホールの蓄積効果が重なり、さら
にn- 層110の伝導度変調の向上効果が高まる。
【0024】しかし、n層151を追加することによっ
て、さらにp層120とn層151からなるpn接合の
電界強度が高くなり、短絡時に破壊しやすくなるが、図
7に示すような低注入のコレクタ領域を有する本実施例
の半導体装置5とすることによって、半導体装置の低損
失性を損なうことなく、電力変換装置の短絡耐量を確保
できる。
【0025】(実施例6)図8に本実施例の断面図を示
す。図8の半導体装置6は、図6に示す半導体装置4と
ほぼ同様の構造であるが、実施例5と同様に、隣り合う
トレンチ形MOSゲート間の距離が短い領域のp層12
0とn- 層110の間にn層151を設けたことによ
り、MOSゲート底部の蓄積層からの電子注入に加え、
ホールの蓄積効果が重なり、さらにn- 層110の伝導
度変調の向上効果が高まる。
【0026】しかし、n層151を追加することによっ
て、さらにp層120とn層151からなるpn接合の
電界強度が高くなり、短絡時に破壊しやすくなる。図8
に示すような低注入のコレクタ領域を有する半導体装置
6とすることによって、半導体装置の低損失性を損なう
ことなく、電力変換装置の短絡耐量を確保できる。
【0027】(実施例7)本実施例では、実施例1から
実施例6のIGBTを前記図11に示す電力変換装置の
IGBT701〜IGBT706として用いた。図11
において、符号701〜706はIGBT、711〜7
16はダイオード、801〜806はゲート回路、90
0はP端子、901はN端子、910はU端子、911
はV端子、912はW端子、950はモータである。
【0028】本実施例の電力変換装置は、一対の直流端
子であるP端子900,N端子901と、交流出力の相数
と同数の交流端子であるU端子910,V端子911,
W端子912と、前記一対の直流端子間に接続され、そ
れぞれ電力半導体スイッチング素子であるIGBT70
1〜IGBT706と、逆極性のダイオード711〜ダ
イオード716の並列回路とを2個直列接続した構成か
らなり、並列回路の相互接続点が異なる交流端子に接続
された交流出力の相数と同数のインバータ単位とを具備
し、前記IGBT701〜IGBT706が実施例1か
ら実施例6の何れかに記載のものである。
【0029】本実施例の電力変換装置は実施例1から実
施例6のIGBTを用いているので、低損失であり、短
絡耐量が大きい。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高伝導のIGBTのエミッタ側とコレクタ側の電界強度
を低減でき、またコレクタ側のp層からのホールの注入
が少ないにもかかわらず、エミッタ側の電荷を蓄積する
効果などにより、伝導度変調を促進できるため、半導体
装置の低損失性と電力変換装置の短絡耐量時の破壊強度
の向上を同時に達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の断面構造図である。
【図2】実施例1の短絡時の電界強度分布である。
【図3】実施例1の構造と短絡耐量の関係を示す図であ
る。
【図4】実施例2の断面構造図である。
【図5】実施例3の断面構造図である。
【図6】実施例4の断面構造図である。
【図7】実施例5の断面構造図である。
【図8】実施例6の断面構造図である。
【図9】第1の従来技術の断面構造図である。
【図10】第2の従来技術の断面構造図である。
【図11】電力変換装置の回路構成図である。
【図12】短絡時の動作波形である。
【図13】第1の従来技術の電界分布である。
【図14】第2の従来技術の電界分布である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5,6,10,20…半導体装置、1
00…p層、101,121…p+ 層、111,15
0,151…n層、112,130…n+ 層、110…
- 層、120…p層、140…半導体基板、200…
ゲート電極、201…ゲート端子、300…ゲート絶縁
膜、301…厚いゲート絶縁膜、400,401,402,
410…絶縁膜、500…コレクタ電極、501…コレ
クタ端子、600…エミッタ電極、601…エミッタ端
子、701〜706…IGBT、711〜716…ダイ
オード、801〜806…ゲート回路、900…P端
子、901…N端子、910…U端子、911…V端
子、912…W端子、950…モータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 欣剛 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所交通システム事業部水戸交通 システム本部内 (72)発明者 斉藤 克明 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立事業所内 (72)発明者 増田 浩太郎 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立事業所内 (72)発明者 河野 泰彦 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 5F110 AA07 AA11 BB12 CC02 CC09 DD05 DD11 EE22 FF12 GG02 GG34 HL03 5H007 AA07 AA17 BB06 CA01 CB05 CC07 FA03 FA13 HA03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の主表面を有する半導体基体と、該基
    体内に位置する第1導電形の第1の半導体領域と、前記
    第1の半導体領域に隣接し第1の半導体領域のキャリア
    濃度より低いキャリア濃度である第2導電形の第2の半
    導体領域と、前記第2の半導体領域の上に隣接し第2の
    半導体領域のキャリア濃度より低いキャリア濃度である
    第2導電形の第3の半導体領域と、前記第3の半導体領
    域内に伸び前記第3の半導体領域のキャリア濃度より高
    いキャリア濃度である複数個の第2導電形の第4の半導
    体領域と、該第4の半導体領域内に位置する第1の導電
    形の第5の半導体領域と、該第5の半導体領域内に位置
    する第2の導電形の第6の半導体領域と、前記第3,第
    4,第5及び第6の半導体領域の上に形成されたゲート
    絶縁膜と、該絶縁膜の上に形成されたゲート電極と、前
    記第5の半導体領域と第6の半導体領域に接したエミッ
    タ電極と、前記第1の半導体領域に接したコレクタ電極
    とを備え、前記第1の半導体領域のキャリア濃度の最大
    値が、前記第2の半導体領域のキャリア濃度の最大値の
    10倍から100倍であることを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記第2の半導体領域
    のキャリア濃度の総和が1×1012cm-2から1×101 3
    cm-2であることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】請求項1および請求項2のいずれかにおい
    て、前記第1の半導体領域の厚さが3μm以下であるこ
    とを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】請求項1から請求項3のいずれかにおい
    て、前記第1の半導体領域に接するコレクタ電極がその
    接触面領域でアルミニウムを含むことを特徴とする半導
    体装置。
  5. 【請求項5】一対の主表面を有する半導体基体と、該基
    体内に位置する第1導電形の第1の半導体領域と、前記
    第1の半導体領域に隣接し第1の半導体領域のキャリア
    濃度より低いキャリア濃度である第2導電形の第2の半
    導体領域と、前記第2の半導体領域上に隣接し第2の半
    導体領域のキャリア濃度より低いキャリア濃度である第
    2導電形の第3の半導体領域と、前記第3の半導体領域
    内に伸び少なくとも2種類の異なる隣り合う間隔で配置
    した複数個のMOS形トレンチゲートと、該MOS形ト
    レンチゲート間にあって前記第3の半導体領域のキャリ
    ア濃度より高いキャリア濃度である第1導電形の第4の
    半導体領域と、隣り合う間隔が狭いMOS形トレンチゲ
    ート間にあって前記第4の半導体領域内に位置するとと
    もに前記MOS形トレンチゲートに接し第4の半導体領
    域のキャリア濃度より高いキャリア濃度である第2導電
    形の第5の半導体領域と、前記第4の半導体領域と第5
    の半導体領域に接したエミッタ電極と、前記第1の半導
    体領域に接したコレクタ電極とを備え、前記第1の半導
    体領域のキャリア濃度の最大値が、前記第2の半導体領
    域のキャリア濃度の最大値の10倍から100倍である
    ことを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、隣り合う間隔が狭いM
    OS形トレンチゲート間にあって、前記第3の半導体領
    域と前記第4の半導体領域内の間に位置するとともに前
    記MOS形トレンチゲートに接し、第3の半導体領域の
    キャリア濃度より高いキャリア濃度である第2導電形の
    第6の半導体領域を備えることを特徴とする半導体装
    置。
  7. 【請求項7】請求項5または請求項6のいずれかにおい
    て、前記第2の半導体領域のキャリア濃度の総和が1×
    1012cm-2から1×101 3cm-2であることを特徴とする
    半導体装置。
  8. 【請求項8】請求項5から請求項7のいずれかにおい
    て、前記第1の半導体領域の厚さが3μm以下であるこ
    とを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】請求項5から請求項8のいずれかにおい
    て、前記第1の半導体領域に接するコレクタ電極がその
    接触面領域でアルミニウムを含むことを特徴とする半導
    体装置。
  10. 【請求項10】一対の直流端子と、交流出力の相数と同
    数の交流端子と、一対の直流端子間に接続され、それぞ
    れ電力半導体スイッチング素子と逆極性のダイオードの
    並列回路とを2個直列接続した構成からなり、並列回路
    の相互接続点が異なる交流端子に接続された交流出力の
    相数と同数のインバータ単位とを具備し、前記電力半導
    体スイッチング素子が請求項1から請求項9の何れかに
    記載の半導体装置であることを特徴とする電力変換装
    置。
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