JP2017120801A - 半導体装置およびそれを用いる電力変換装置 - Google Patents

半導体装置およびそれを用いる電力変換装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トレンチゲートにおけるゲート絶縁層の信頼性を向上できる半導体装置を提供する。【解決手段】半導体装置が、第1導電型の第1半導体層102と、第2導電型の第2半導体層118,103,115と、ゲートトレンチとダミートレンチの間に位置する第1導電型の第3半導体層114と、第3半導体層内に位置する第2導電型の第4半導体層112と、ダミートレンチのゲートトレンチが位置する側とは反対側に位置する第1導電型の第5半導体層116と、第1半導体層と接続される第1主電極101と、第3半導体層および第4半導体層と接続される第2主電極104と、ゲートトレンチにおいて設けられるゲート電極107と、ダミートレンチにおいて設けられかつ第2主電極と電気的に接続されるダミーゲート電極110と、第5半導体層とダミートレンチの間に位置する第2導電型の第6半導体層117とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置およびそれを用いる電力変換装置に係り、特に、トレンチゲート構造を有する絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor:以下、IGBTと略する)に好適な半導体装置およびそれを用いる電力変換装置に関する。
IGBTは、コレクタ電極とエミッタ電極間に流れる電流を、ゲート電極に印加する電圧によって制御するスイッチング素子である。IGBTが制御できる電力は、数十ワットから数十万ワットにまで及び、またスイッチング周波数も数十ヘルツから百キロヘルツ超と幅広いため、家庭用のエアコンディショナー、電子レンジ、自動車等の小中電力変換装置から、鉄道、発電機や製鉄所のインバータ等、大電力変換装置まで幅広く用いられている。
IGBTには、これら電力変換装置の高効率化のために低損失化が求められており、導通損失やスイッチング損失の低減が要求されている。同時に電力変換装置の寿命に至るまでの期間において、IGBTの破壊や特性の劣化が発生しないことが要求されている。
このような要求に対し、特許文献1に記載の従来技術が知られている。
本従来技術においては、ダミーゲート(DG)がトレンチゲート(TG)を挟むように設けられ、ダミーゲートはエミッタ電極(EMT)に接続される。これにより、スイッチング時にp型ウェル層(PW)の電位が変動してもダミーゲートDGがトレンチゲートTG周辺の電位を固定するためスイッチングノイズが低減される。また、本従来技術においては、ダミーゲート底部の電界集中を緩和するために、ダミーゲートのトレンチよりも深いp型ウェル層が設けられる。このp型ウェル層は、ダミーゲートから離して設けられ、ダミーゲートの側面はn型ドリフト層(ND)と接する。これにより、ダミーゲートの電位がp型ウェル層の電位の影響を受けにくくなり、トレンチゲートTGの電位が安定しスイッチングノイズを低減できる。
特開2013−120809号公報(図4)
本発明者の検討によれば、上記従来技術によるIGBTには、以下で述べるような課題がある。
図7は、上記従来技術によるIGBTの縦方向断面を示す。また、図8A〜Bは、図7のIGBTのターンオフ状態のシミュレーション結果であり、それぞれ、ターンオフ波形およびターンオフ中(図8A中、t=1.5μs)のインパクトイオン化率分布を示す。なお、本シミュレーションにおいては、ターンオフするコレクタ電流を定格電流の2倍としている。
図8Bが示すように、定格値を超えるような大きなコレクタ電流をターンオフすると、ダミートレンチ下よりもトレンチゲート下の方が、電界が強く、キャリアの発生量も多い。これは、トレンチゲート下の電界強度が強くなり、ゲート酸化膜の直下でダイナミックアバランシェが起きるためである。このようにゲート酸化膜の直近でダイナミックアバランシェがおきると、アバランシェにより発生したキャリアがゲート酸化膜に注入されるため、ゲート酸化膜の信頼性が低下したり、ゲート酸化膜中に電荷が蓄積してIGBTの特性が劣化したりする。
そこで、本発明は、トレンチゲートにおけるゲート絶縁層の信頼性を向上することができる半導体装置およびそれを用いる電力変換装置を提供する。
上記課題を解決するために、本発明による半導体装置は、第1導電型の第1半導体層と、第1半導体層に隣接する第2導電型の第2半導体層と、第2半導体層の両側の内、第1半導体層が位置する側とは反対側に位置するゲートトレンチおよびダミートレンチと、ゲートトレンチとダミートレンチの間に位置し、第2半導体層に隣接する第1導電型の第3半導体層と、第3半導体層内に位置する第2導電型の第4半導体層と、ダミートレンチの両側の内、ゲートトレンチの位置する側とは反対側に位置する第1導電型の第5半導体層と、第1半導体層と電気的に接続される第1主電極と、第3半導体層および第4半導体層と電気的に接続される第2主電極と、ゲートトレンチにおいて、ゲート絶縁層を介して、第2半導体層、第3半導体層および第4半導体層に跨って設けられるゲート電極と、ダミートレンチにおいて、ダミートレンチ絶縁層を介して設けられると共に、第2主電極と電気的に接続されるダミーゲート電極と、第2半導体層よりも不純物濃度が高く、第5半導体層とダミートレンチの間に位置する第2導電型の第6半導体層と、を備える。
また、本発明による電力変換装置は、一対の直流端子と、交流の相数に等しい個数の複数の交流端子と、一対の直流端子と複数の交流端子の間に接続される複数のスイッチング素子と、を備え、スイッチング素子を上記本発明による半導体装置とする。
本発明によれば、第2半導体層よりも不純物濃度が高く、第5半導体層とダミートレンチの間に位置する第2導電型の第6半導体層によって、ダミートレンチに電界を集中させる。これにより、ゲートトレンチにおけるダイナミックアバランシェのストレスが緩和されるので、ゲート絶縁層の信頼性が向上する。このため、半導体装置を用いる電力変換装置の信頼性が向上する。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1である半導体装置のアクティブ領域の縦方向断面図である。 実施例1のIGBTのターンオフ状態のシミュレーション結果であるターンオフ波形を示す。 実施例1のIGBTのターンオフ状態のシミュレーション結果であるインパクトイオン化率分布を示す。 実施例1の変形例である半導体装置のアクティブ領域の縦方向断面図である。 実施例1の変形例である半導体装置のアクティブ領域の縦方向断面図である。 本発明の実施例2である半導体装置のアクティブ領域の縦方向断面図である。 本発明の実施例3である半導体装置のアクティブ領域の縦方向断面図である。 従来技術によるIGBTの縦方向断面を示す。 図7のIGBTのターンオフ状態のシミュレーション結果であるターンオフ波形を示す。 図7のIGBTのターンオフ状態のシミュレーション結果であるインパクトイオン化率分布を示す。 本発明の実施例4である電力変換装置の回路構成を示す。
本発明による半導体装置は、第1導電型の第1半導体層と、第1半導体層に隣接する第2導電型の第2半導体層と、第2半導体層の両側の内、第1半導体層が位置する側とは反対側に位置するゲートトレンチおよびダミートレンチと、ゲートトレンチとダミートレンチの間に位置し、第2半導体層に隣接する第1導電型の第3半導体層と、第3半導体層内に位置する第2導電型の第4半導体層と、ダミートレンチの両側の内、ゲートトレンチの位置する側とは反対側に位置する第1導電型の第5半導体層と、第1半導体層と電気的に接続される第1主電極と、第3半導体層および第4半導体層と電気的に接続される第2主電極と、ゲートトレンチにおいて、ゲート絶縁層を介して、第2半導体層、第3半導体層および第4半導体層に跨って設けられるゲート電極と、ダミートレンチにおいて、ダミートレンチ絶縁層を介して設けられると共に、第2主電極と電気的に接続されるダミーゲート電極と、第2半導体層よりも不純物濃度が高く、第5半導体層とダミートレンチの間に位置する第2導電型の第6半導体層と、を備える。
なお、後述する実施例において、第1半導体層、第2半導体層、第3半導体層、第4半導体層、第5半導体層、第6半導体層は、それぞれ、pコレクタ層102、nバッファ層118とnドリフト層103とnバリア層115からなるn型半導体層、pベース層114、nエミッタ層113、pウェル層116、n電界集中層117である。従って、第1導電型および第2導電型は、それぞれ、p型およびn型である。また、第1主電極、第2主電極は、それぞれ、コレクタ電極101、エミッタ電極104である。
以下、本発明の実施例について、図面を用いて説明する。なお、各図において、参照番号が同一のものは同一の構成要件あるいは類似の機能を備えた構成要件を示している。また、以下の記載において、p,p,pは、半導体層の導電型がp型であることを表し、かつ、この順に、相対的に不純物濃度が高いことを示す。n,n,nは、半導体層の導電型がn型であることを表し、かつ、この順に、相対的に不純物濃度が高いことを示す。
各実施例のIGBTの各半導体層を構成する半導体材料は、シリコン(Si)が好ましい。また、各絶縁層を構成する材料は、シリコン酸化膜が好ましい。但し、これらの材料には限定されず、例えば、半導体材料は、シリコンカーバイド(SiC)などでも良い。
図1は、本発明の実施例1である半導体装置のアクティブ領域の縦方向断面図である。なお、本半導体装置は縦型のnチャネルIGBTである。
本図1が示すように、pコレクタ層102はnバッファ層118と縦方向で接し、両半導体層はpn接合を構成する。nバッファ層118は、この半導体層よりも不純物濃度が低いnドリフト層103と縦方向で接する。
ドリフト層103の縦方向両側の内、pコレクタ層102およびnバッファ層118が位置する側とは反対側には、横方向で互いに隣り合うゲートトレンチ105およびダミートレンチ106が設けられる。すなわち、n−ドリフト層103の縦方向両側の内、一方の側にpコレクタ層102およびnバッファ層118が位置し、他方の側にゲートトレンチ105およびダミートレンチ106が位置する。ゲートトレンチ105内には、ゲート絶縁層109を介してゲート電極107が設けられ、ダミートレンチ106内には、ダミートレンチ絶縁層111を介してダミートレンチ電極110が設けられる。
ゲートトレンチ105とダミートレンチ106の間の半導体領域において、nバリア層115がnドリフト層103に縦方向で接する。さらに、nバリア層115にpベース層114が接し、両半導体層はpn接合を構成する。なお、nバリア層115はpコレクタ層102から注入されるホールの障壁となるので、ホール蓄積効果によりオン電圧が低減される。
なお、nバッファ層およびn−ドリフト層103を含むn型半導体領域と、nバリア層115からなるn型半導体領域は一つのn型半導体層を構成するが、nバッファ層118を設けずに、pコレクタ層102とnドリフト層103が接するようにしても良い。また、nバリア層115を設けずに、nドリフト層103とpベース層114が接するようにしても良い。さらに、nバッファ層118およびnバリア層115を設けずに、nドリフト層103がpコレクタ層102およびpベース層114に接するようにしても良い。
pベース層114内には、nエミッタ層112が、ゲートトレンチ105の深さ方向の側壁表面に接するように設けられる。また、pベース層114内には、pコンタクト層113が、ダミートレンチ106の深さ方向の側壁表面に接するように設けられる。
ダミートレンチ106の横方向両側の内、ゲートトレンチ105およびpベース層114が位置する側とは反対側においてダミートレンチ106に隣接する半導体領域(図中のフローティング領域)には、pウェル層116が設けられる。pウェル層116の深さは、ダミートレンチ106の底部の深さよりも深い。これにより、ゲートトレンチ105の底部およびダミートレンチ106の底部における電界集中が緩和される。また、pウェル層116は、フローティング領域の中央部に位置し、ダミートレンチ106の深さ方向の側壁表面からは、横方向に離れている。
ダミートレンチ106とpウェル層116の間に位置するnドリフト層103の一部内には、n電界集中層117が、ダミートレンチ106の深さ方向の側壁表面に接するように設けられる。
なお、本実施例1において、pウェル層116とn電界集中層117の間には、nドリフト層103の一部が介在する。このように、pウェル層116がダミートレンチ106から離れているので、ダミーゲート電極の電位がpウェル層116の電位の影響を受けにくくなる。
コレクタ電極101は、pコレクタ層102の露出表面に低抵抗に接触することによって、pコレクタ層102と電気的に接続される。エミッタ電極104は、nエミッタ層112の露出表面に低抵抗に接触することにより、nエミッタ層112と電気的に接続される。さらに、エミッタ電極104は、pコンタクト層113の露出表面に低抵抗で接触することにより、pコンタクト層113およびpベース層114と電気的に接続される。
ゲート電極107は、ゲートトレンチ105の深さ方向の側壁に沿って、nバリア層115、pベース層114およびnエミッタ層112に跨って設けられる。ダミートレンチ電極110は、ダミートレンチ106の深さ方向の側壁に沿って、nバリア層115、pベース層114およびpコンタクト層113に跨って設けられる。ダミートレンチ電極110は、ゲート電極107とは分離されており、図示されていないがエミッタ電極104と電気的に接続される。ゲート電極107、ダミートレンチ電極110およびフローティング領域と、エミッタ電極104との間には、層間絶縁膜となる絶縁層108が介在する。
なお、本実施例1においては、pウェル層116は電気的にフローティング状態にあるが、IGBTの誤動作防止のためにpウェル層116の一部をエミッタ電極104と電気的に接続しても良い。
本実施例1は、図1中の1セルからなる単位の構成を有する。図1は、1チップ中における複数個の単位の構成の内、横方向に並ぶ3個を示している。1チップ中における単位の構成の個数、すなわちセル数は、IGBTの電流容量に応じて設定される。
ここで、単位の構成(1セル)は、一個のゲートトレンチ105を含む1個の主トレンチゲート(後述)と、主トレンチゲートの横方向両側に位置する2個のダミーゲート(後述)と、1個の主トレンチゲートと2個のダミーゲートの間に位置する2個の導通領域(後述)と、2個のダミーゲートにおける導通領域の反対側に位置する2個のフローティング領域におけるpウェル層116の中央までの領域からなる。また、主トレンチゲートは、ゲートトレンチ105のほか、ゲート電極107およびゲート絶縁層109を含み、ダミートレンチゲートは、ダミートレンチ106、ダミートレンチ電極110およびダミートレンチ絶縁層111を含む。さらに、導通領域は、pコレクタ層102、nバッファ層118、nドリフト層103、nバリア層115、pベース層114、nエミッタ層112、pコンタクト層113からなる半導体領域である。また、フローティング領域は、pコレクタ層102、nバッファ層118、nドリフト層103、pウェル層116およびn電界集中層117からなる半導体領域である。各半導体層については、上述した通りである。なお、本実施例1において、pウェル層116は、フローティング領域の中央部に位置する。
本実施例1のIGBTにおいては、公知のIGBTと同様に、ゲート電極107とエミッタ電極104の間に与えるゲート信号電圧により、コレクタ電極101とエミッタ電極108間に流れる主電流がオン・オフ制御される。
本実施例1においては、上述のように、ダミートレンチ106とpウェル層116の間に位置する、nドリフト層103よりも不純物濃度の高いn電界集中層117により、ダミートレンチ106に電界を集中させている。これにより、ダミートレンチ107においてダイナミックアバランシェを発生させる。ここで、ダミートレンチ絶縁層111は、ダミートレンチ電極110がエミッタ電極104と電気的に接続されているため、ゲート信号電圧が印加されるゲート絶縁層106に比べて電圧ストレスが小さい。そのため、ダミートレンチ絶縁層111は、ダイナミックアバランシェによるストレスを受けても、素子特性に及ぼす影響がゲート絶縁層106よりも小さい。従って、ダミートレンチ107においてダイナミックアバランシェを発生させることにより、ゲート絶縁層106が受けるダイナミックアバランシェのストレスが緩和され、ゲート絶縁層106の劣化が抑制される。これにより、IGBTの信頼性が向上する。
なお、本実施例1においては、n電界集中層117が、ダミートレンチ106の深さ方向の側壁表面に接するように設けられる。すなわち、n電界集中層117がダミートレンチ106に近接している。このため、確実に、ダミートレンチ106においてダイナミックアバランシェを起こすことができる。
図2A〜Bは、実施例1のIGBTのターンオフ状態のシミュレーション結果であり、それぞれ、ターンオフ波形およびターンオフ中(図2A中、t=1.5μs)のインパクトイオン化率分布を示す。なお、本ミュレーションにおいては、先述の図8A〜Bに示すシミュレーションと同様に、ターンオフするコレクタ電流を定格電流の2倍としている。
図2Aに示すように、ターンオフ波形は、図8に示す従来IGBTのターンオフ波形と同等である。
図2Bに示すように、実施例1のIGBTでは、ダイナミックアバランシェが起きる領域が、ゲートトレンチ105下とダミートレンチ106下とに分散されている。このため、トレンチゲート下の電界とキャリア発生量が軽減し、トレンチゲート下よりもむしろダミートレンチ下の方が、電界とキャリア発生量が大きい。
上記のように、本実施例1によれば、ダミートレンチ106とpウェル層116の間にn電界集中層116を設けることによって、ゲート絶縁層109に対するダイナミックアバランシェのストレスが緩和されるので、素子特性に対するゲート絶縁層109の信頼性を向上することができる。
図3は、実施例1の一変形例である半導体装置のアクティブ領域の縦方向断面図である。本変形例においては、n電界集中層117が、ダミートレンチ106の側壁表面から離れ、pウェル層116に接する。このため、n電界集中層117とダミートレンチ106との間に、nドリフト層103の一部が介在する。
図4は、実施例1の他の変形例である半導体装置のアクティブ領域の縦方向断面図である。本変形例においては、n電界集中層117が、ダミートレンチ106の側壁表面およびpウェル層116から離れている。このため、n電界集中層117とダミートレンチ106との間、並びにn電界集中層117とpウェル層116との間に、nドリフト層103の一部が介在する。
図3および4の各変形例においても、ダミートレンチ106とpウェル層116の間にn電界集中層117が設けられるので、実施例1と同様に、ゲート絶縁層109の信頼性を向上することができる。
なお、ダミートレンチ106とpウェル層116の間におけるn電界集中層117の位置は、IGBTに要求される素子特性や信頼性、適用される製造プロセスなどに応じて、適宜設定することができる。
また、本実施例1並びに各変形例において、n電界集中層117は、pコレクタ層102、nバッファ層118、nドリフト層103、nバリア層115、pベース層114、nエミッタ層112、pコンタクト層113、pウェル層116およびn電界集中層117からなる半導体領域における、エミッタ電極104に対向する表面から、ダミートレンチ106の深さ方向に向かって延びている。このため、n電界集中層117は、半導体基板に不純物を導入する通常の不純物拡散方法によって形成することができる。なお、このような構成に限らず、n電界集中層117は、n−ドリフト層103内に埋め込まれていても良い。
また、本実施例1によれば、nバリア層115によりホール蓄積量が増えても、ダイナミックアバランシェによるゲート絶縁層109の劣化が抑制できる。従って、オン電圧に影響を与えずに、IGBTの信頼性を向上することができる。
図5は、本発明の実施例2である半導体装置のアクティブ領域の縦方向断面図である。以下、主に、実施例1と異なる点について説明する。
実施例2においては、実施例1と異なり、n電界集中層117がダミートレンチ106とpウェル層116の両者に接している。すなわち、n電界集中層117は、ダミートレンチ106の深さ方向の側壁表面からpウェル層116まで連続的に設けられる。
本実施例2においても、ダミートレンチ106とpウェル層116の間にn電界集中層117が設けられるので、実施例1と同様に、ゲート絶縁層109の信頼性を向上することができる。また、本実施例2によれば、pウェル層116とn電界集中層117の間や、ダミートレンチ106とn電界集中層117の間に、nドリフト層103が介在しないので、ダミートレンチ106とpウェル層116の間の寸法を低減できる。従って、1チップ当たりのMOSチャネルの密度を増加することができるので、飽和電流を増加し、オン状態での電力損失を低減することができる。
図6は、本発明の実施例3である半導体装置のアクティブ領域の縦方向断面図である。以下、主に、実施例1と異なる点について説明する。
実施例3においては、実施例1と異なり、n電界集中層117が、pウェル116層に接すると共に、pウェル層116の底部を覆っている。
本実施例によれば、ダミートレンチ106とpウェル層116の間にn電界集中層117が設けられるので、実施例1と同様に、ゲート絶縁層109の信頼性を向上することができる。さらに、ダミートレンチ106に加えて、ゲートトレンチ105から離れたpウェル層106の底部にも電界を集中させることができるので、ゲート絶縁層109の信頼性を向上することができる。また、pウェル層106とn電界集中層117を同一マスクで形成することができるため、製造工程が簡略化され、コストを低減できる。
図9は、本発明の実施例4である電力変換装置の回路構成を示す。
本実施例の電力変換装置は、一対の直流端子である正極端子Pおよび負極端子Nと、交流の相数と同数の交流端子であるU相端子U,V相端子V,W相端子Wを備える。さらに、正極端子Pおよび負極端子Nのいずれかと、交流端子U,V,Wのいずれかとの間には、6個のIGBT1001,1002,1003,1004,1005,1006のいずれかが接続される。IGBT1001,1002,1003,1004,1005,1006には、それぞれ環流ダイオード2001,2002,2003,2004,2005,2006が並列に接続される。ここで、IGBTとして、前述した実施例1〜3のいずれかが用いられる。
IGBT1001〜1006のゲートに与えられるゲート電圧信号によって、IGBT1001〜1006をオン・オフスイッチングすることにより、交流端子U,V,Wから入力される直流電力が交流電力に変換されて交流端子U,V,Wから出力されたり、交流端子U,V,Wから入力される交流電力が直流電力に変換されて正極端子Pおよび負極端子Nから出力されたりする。
本実施例の電力変換装置においては、半導体スイッチング素子として、本発明による半導体装置である実施例1〜3のIGBTを用いることにより、故障や異常動作が防止される。すなわち、電力変換装置の信頼性が向上する。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置き換えをすることが可能である。
例えば、各半導体層の導電型を反対導電型にして、pチャネル型のIGBTとしても良い。
101 コレクタ電極、102 pコレクタ層、103 nドリフト層、
104 エミッタ電極、105 ゲートトレンチ、106 ダミートレンチ、
107 ゲート電極、108 絶縁層、109 ゲート絶縁層、
110 ダミートレンチ電極、111 ダミートレンチ絶縁層、
112 nエミッタ層、113 pコンタクト層、114 pベース層、
115 nバリア層、116 pウェル層、117 n電界集中層、
118 nバッファ層、
1001〜1006 IGBT、2001〜2006 環流ダイオード、
P 正極端子、N 負極端子、U U相端子、V V相端子、W W相端子。

Claims (10)

  1. 第1導電型の第1半導体層と、
    前記第1半導体層に隣接する第2導電型の第2半導体層と、
    前記第2半導体層の両側の内、前記第1半導体層が位置する側とは反対側に位置するゲートトレンチおよびダミートレンチと、
    前記ゲートトレンチと前記ダミートレンチの間に位置し、前記第2半導体層に隣接する第1導電型の第3半導体層と、
    前記第3半導体層内に位置する第2導電型の第4半導体層と、
    前記ダミートレンチの両側の内、前記ゲートトレンチの位置する側とは反対側に位置する第1導電型の第5半導体層と、
    前記第1半導体層と電気的に接続される第1主電極と、
    前記第3半導体層および前記第4半導体層と電気的に接続される第2主電極と、
    前記ゲートトレンチにおいて、ゲート絶縁層を介して、前記第2半導体層、前記第3半導体層および前記第4半導体層に跨って設けられるゲート電極と、
    前記ダミートレンチにおいて、ダミートレンチ絶縁層を介して設けられると共に、前記第2主電極と電気的に接続されるダミーゲート電極と、
    前記第2半導体層よりも不純物濃度が高く、前記第5半導体層と前記ダミートレンチの間に位置する第2導電型の第6半導体層と、
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第6半導体層は、前記ダミートレンチの表面に接することを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1に記載の半導体装置おいて、
    前記第6半導体層は、前記第5半導体層に接することを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記第2半導体層の一部が、前記第5半導体層と前記第6半導体層の間に介在することを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項3に記載の半導体装置において、
    前記第2半導体層の一部が、前記ダミートレンチと前記第6半導体層の間に介在することを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第2半導体層の一部が、前記第5半導体層と前記第6半導体層の間と、前記ダミートレンチと前記第6半導体層の間に介在することを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記第6半導体層は、前記第5半導体層に接することを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項5に記載の半導体装置において、
    前記第6半導体層は、前記第5半導体層の底部を覆うことを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項1に記載の半導体装置において、さらに、
    前記第2半導体層は、前記第1半導体層に隣接する第1領域と、前記第1領域および前記第3半導体層に接する第2領域と、備え、
    前記第2領域の不純物濃度は、前記第2領域における前記第2領域との接触部における不純物濃度よりも不純物濃度が高いことを特徴とする半導体装置。
  10. 一対の直流端子と、
    交流の相数に等しい個数の複数の交流端子と、
    前記一対の直流端子と前記複数の交流端子の間に接続される複数のスイッチング素子と、
    を備える電力変換装置において、
    前記スイッチング素子を請求項1に記載された半導体装置とすることを特徴とする電力変換装置。
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