JP2003347197A - マスク検査方法、マスク作成方法およびマスク - Google Patents

マスク検査方法、マスク作成方法およびマスク

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JP2003347197A
JP2003347197A JP2002153634A JP2002153634A JP2003347197A JP 2003347197 A JP2003347197 A JP 2003347197A JP 2002153634 A JP2002153634 A JP 2002153634A JP 2002153634 A JP2002153634 A JP 2002153634A JP 2003347197 A JP2003347197 A JP 2003347197A
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Hiroki Hane
博樹 羽根
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置の回路パターン形成のためのリソ
グラフィ工程で用いるマスクの検査方法であって、微細
な欠陥も検査するためマスクの信頼性が非常に高くなる
とともに、スループットが速いマスク検査方法を提供す
る。 【解決手段】 マスクの特定領域の座標を抽出し、その
特定領域のみの欠陥検査を、SEM等の荷電粒子を利用
した検査装置を用いて行う。マスクの特定領域として
は、半導体装置の動作特性に多大な影響を与え、かつ、
回路パターンが微細で微小欠陥の影響を受けやすい部分
(例えばロジック部のゲートトランジスタ領域)におけ
る欠陥検査が必要な部分6−7が挙げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の回路
パターン形成のための所謂リソグラフィ工程で用いるマ
スクの検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ICやLSI等の半導体装置製造工程の
一つに、半導体基板上に微細な回路パターンを形成す
る、リソグラフィ工程がある。半導体装置の性能はその
装置の中にどれだけ多くの回路を設けたかでほぼ決ま
り、それは基板上に形成する回路パターンサイズに大き
く左右される。近年の半導体集積回路製造技術の発展に
は目覚しいものがあり、半導体装置の微細化、高集積化
の傾向も著しい。
【0003】半導体基板上に集積回路パターンを形成す
る方法としては、これまで紫外光を用いたフォトリソグ
ラフィ法が一般的であった。しかし、回路パターンのよ
り一層の微細化が進むにつれて光の解像限界が懸念され
始め、電子線やイオンビームなどの荷電ビームやX線を
用いたより高解像なリソグラフィ技術が検討されてい
る。例えば荷電粒子ビームを用いた露光技術は、ビーム
径をnmオーダーにまで絞ることができるため、100
nm以下の微細パターンを容易に形成できる点に大きな
特徴があり、なかでも電子線描画技術は古くから実用化
されている。
【0004】ところが、このような極めて細く絞った電
子線を走査しながら描画する、いわゆる直接描画法で
は、大面積あるいは大きなパターンを形成するには膨大
な時間を必要とすること、すなわちスループット(単位
時間当たりの処理量)が低いことが問題であった。その
ため、半導体集積回路製造におけるリソグラフィ方法と
しては依然として紫外光を光源としたフォトリソグラフ
ィ法が用いられ、電子線直接描画法はフォトリソグラフ
ィ用レチクル(マスク)の製造やフォトリソグラフィで
はデザインルールの厳しい次世代の試験的なデバイス試
作など、限定された分野でのみ使用されているにすぎな
かった。
【0005】このような問題を解決するために、従来の
ようにガウシアンの形状をした電子ビーム粒子で直接描
画するのではなく、可変成形した電子ビームを用いて所
定のパターンを電子光学系を介して直接描画する方法が
1980年代に出現し、いわゆるブロック露光やセルプ
ロジェクション方式と呼ばれる方法による部分一括パタ
ーンを縮小してウェーハ基板上に描画するリソグラフィ
技術が1990年代に出現した(サイエンスフォーラム
より1994年11月刊の「ULSIリソグラフィ技術
の革新」P177、および、図5等参照)。これらの技
術進歩により、電子線直接描画のスループットは飛躍的
に向上している。
【0006】さらには、ルーセント・テクノロジー等が
開発しているSCALPEL(www.lucent.co.jp/press
/99_2_5.html等)や、IBMがNikonと共同で開発
しているPREVAIL("Projection Exposure with
Variable Axis Immersion Lenses : A High-Throughput
Electron Beam Approach to "Suboptical" Lithograph
y" Hans C PFEIFEER ;JJAP Vol.34(1995)pp.6658-6662
参照)等の電子線縮小描画(電子線リソグラフィ)であ
ればさらにスループットも早くできると考えられる。
【0007】しかし、これらの電子線縮小描画のために
は電子ビームがよく収束しシャープな像を作り出すよ
う、電子ビームのエネルギーを高くする必要がある。そ
のため、上記部分ブロック露光やセルプロジェクション
方式での電子線のエネルギーは50keVが一般的であ
ったのが、電子線縮小描画では電子ビームのエネルギー
は100keVとなる。このような高エネルギーでは電
子線光学系を制御するための仕組みも大掛かりになり、
装置のコストが非常に大きなものとなってしまう。
【0008】しかも、高エネルギー電子ビームでは、電
子がレジスト内でエネルギーをほとんど放出しないまま
レジストを通過してしまうので、電子数当たりのレジス
ト感度が小さくなる。このため、電子ビームのエネルギ
ーが高いほど、同じ感度のレジストを用いる場合に必要
な電子ビーム電流量は大きくなり、ビーム内の電子密度
はより高くなる。ビーム内の電子密度がより高くなる
と、ビームの焦点がぼけ、パターン解像度の劣化が引き
起こるというジレンマが生じる。また電子ビーム電流量
が大きくなるほど近接効果(下側の基板からレジストへ
の後方散乱の結果、形成されるパターンに歪みをもたら
す)の影響も大きくなる。さらに、電子ビーム電流が高
くなるほど、マスク、レジスト層、さらには基板も加熱
され、形成パターンの歪みはより大きいものになる。
【0009】したがって、必要な精度を維持するため
に、電子ビーム電流を限定する必要があり、スループッ
トに影響を及ぼす。これらの影響を回避するため、低エ
ネルギーの電子ビームによるパターンを形成する露光方
法が開発された。低エネルギーの電子ビームでは近接効
果が実質的に減少することが“Low voltage alternativ
e for electron beam lithography”(J Vac. Sci TechB
10(6),11月/12月 3094-3098)により報告されている。
【0010】低エネルギーの電子ビームを用いたリソグ
ラフィ技術として特許第2951947号に示された技
術を利用して開発が進められているLEEPL(Low En
ergyE-beam Proximity Projection Lithography:www.le
epl.comや日刊工業新聞/2000年12月4日の発表資料等参
照)では、電子ビームのエネルギーは約1〜4keV、
特徴的には約2keVである。LEEPLでは、マスク
はレジストで被覆された基板から約50μm離れて位置
しており、マスク上のパターンはウェーハ上のパターン
と等倍の所謂等倍近接露光を用いるため、例えば100
nm以下の極微細パターンを形成するためにはマスク上
にも同じく100nm以下の極微細パターンを形成する
必要がある。
【0011】上記マスク上のパターンは孔明きとなるマ
スク(所謂ステンシルマスク)であり、精密加工ができ
るよう加工される孔(ステンシル部と記す)のアスペク
ト比を下げる必要があり、そのためにマスクの厚みを薄
くする必要がある。例えば、セルプロジェクション方式
で電子線のエネルギーが50keVである日立製電子線
描画装置HL900Dで使用されるマスクの厚みは10
μmであることが一般的であるのに対し、LEEPLに
使用されるマスクの厚みは500nm程度と1/10以
下の厚みになると考えられる。
【0012】ところで、これら半導体装置製造の原版と
なるマスクに欠陥が存在すると、該マスクを用いて作成
された全ての半導体装置の欠陥となって転写される。そ
のため、マスクには半導体装置動作に影響を与える欠陥
は存在してはならず、作成したマスクに関して全てを欠
陥検査する必要がある。また、半導体装置の微細化が進
むにつれ、問題となる欠陥の大きさも微細なものになっ
てきている。特に、上記で説明したLEEPL等に代表
される電子線等倍露光やX線等倍露光では、マスクのパ
ターンサイズは半導体装置のサイズと同じであり、問題
となる欠陥の大きさも100nm以下となる。このよう
な欠陥を光学的な手法で検査することは困難であり、例
えばSEM,FIBなどの荷電粒子線を用いた方法で検
査を行うことが必要になってくる。荷電粒子線を用いた
検査は光学的手法による検査と比較し、非常に時間がか
かるため、TAT増大によるマスク納期の遅れ、工数増
大によるマスクコストの上昇という問題を考える必要が
あり、簡便で確実な欠陥検査方法の確立が必要となって
きた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した事
情に鑑みてなされたもので、微細な欠陥も検査するため
マスクの信頼性が非常に高くなるとともに、スループッ
トが速いマスク検査方法、該マスク検査方法によるマス
ク検査工程を備えたマスク作成方法、および該マスク作
成方法により作成されたマスクを提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、下記(1)〜(9)に示すマスク検査方
法、マスク作成方法およびマスクを提供する。
【0015】(1)半導体装置の回路パターン形成のた
めのリソグラフィ工程で用いるマスクの検査方法であっ
て、前記マスクの特定領域の座標を抽出し、該特定領域
のみの欠陥検査を、荷電粒子を利用した検査装置を用い
て行うことを特徴とするマスク検査方法。
【0016】(2)前記マスクの特定領域は、半導体装
置の動作特性に多大な影響を与え、かつ、回路パターン
が微細で微小欠陥の影響を受けやすい部分であることを
特徴とする(1)のマスク検査方法。
【0017】(3)前記マスクの特定領域は、ロジック
部のゲートトランジスタ領域であることを特徴とする
(2)のマスク検査方法。
【0018】(4)前記マスクの特定領域の座標をパタ
ーンデータから抽出することを特徴とする(1)〜
(3)のマスク検査方法。
【0019】(5)前記荷電粒子を利用した検査装置
は、SEMを利用した検査装置であることを特徴とする
(1)〜(4)のマスク検査方法。
【0020】(6)前記マスクは等倍ステンシルマスク
であることを特徴とする(1)〜(5)のマスク検査方
法。
【0021】(7)前記マスクは、半導体装置の動作特
性に多大な影響を与え、かつ、回路パターンが微細で微
小欠陥の影響を受けやすい部分の付近で、デバイスパタ
ーンが存在しない部分に、荷電粒子を利用した検査装置
を用いて検査するときの目印となるパターンが配置され
ていることを特徴とする(1)〜(6)のマスク検査方
法。
【0022】(8)前記(1)〜(7)のマスク検査方
法を用いたマスク検査工程を備えたことを特徴とするマ
スク作成方法。
【0023】(9)前記(8)のマスク作成方法により
作成されたことを特徴とするマスク。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明につきさらに詳しく
説明する。本発明の適用を想定しているリソグラフィ技
術の一例としてLEEPL(Sony、LEEPL社、
東京精密による共同開発中の技術)を挙げる。LEEP
Lに関しては、“Low-Energy E-BeamProximity Lithogr
aphy (LEEPL):Is the Simplest the Best?”内海JJAP_V
ol38_pp7046等を参照されたい。ただし、本発明はLE
EPLに限定されるものではない。図1はLEEPLに
用いるシステムの概念図である。該システムは電子ビー
ム1−1を生み出す電子銃1−2、電子ビームを平行な
ものにするコンデンサレンズ1−3、電子ビームを制限
するアパーチャー1−10、電子ビームが平行なままで
ラスターまたはベクトル走査モードの何れかでかつステ
ンシルマスク1−4に垂直に入射するように偏向させる
目的を持つ対となるメインデフレクターのセット1−
5,1−6があり、さらには、微調整を行う目的を持つ
対となる微調整用デフレクター1−7,1−8を持つ。
【0025】図1に示したように、LEEPLにおいて
好適な例ではステンシルマスク1−4の厚み(今後、マ
スクの厚みに言及する場合は所謂メンブレン部の厚みを
いい、メンブレン部を支える梁がある場合は梁の厚みは
例えばマスクの元となるウェーハ厚と等しい場合が考え
られる)は約500nmであり、ステンシルマスク1−
4とウェーハ1−9との間の距離は約50μmである。
従来の技術の項でも説明したように、ステンシルマスク
1−4上とウェーハ上のパターンは等倍である。さら
に、該ステンシルマスク1−4は、単結晶Si等で作成
することも可能であり、この場合、マスク作成のための
特別な装置を殆ど用いることなく、既存の半導体製造装
置を用いてマスク作成を行うことも可能である。
【0026】本発明の適応を想定しているチップパター
ンの一例として、メモリ混載ロジックパターンの模式図
を図2に記す。また、図2に記したチップパターンを4
個集めたものを、マスクパターンの例として図3に記
す。さらに、マスクパターンが形成されたマスクの模式
図を図4に記す。この場合、例えばマスクが4"ウェー
ハなど半導体装置作成用ウェーハ(例えば8")と比較
して小さいウェーハを使用したとし、半導体装置作成用
ウェーハ上には、図5のようにチップパターンを形成す
る例であるが、可能であればマスクにも半導体装置作成
用ウェーハと同じサイズの例えば8"ウェーハを用いて
もよい。
【0027】半導体装置の動作周波数や正確な演算が行
えるためにロジック部分のトランジスタのゲート長が正
確であることが必要である。高速化のため100nm以
下のゲート長をもつトランジスタからなるロジックを持
つチップであれば、LEEPLなどの等倍ステンシルマ
スクでは、ゲートを形成するためのステンシル部分の幅
も同じく100nm以下の幅となることが必要で、これ
に許される欠陥は数nmオーダーとなる。例えば、C.H.
Diaz,et al.,IEEE Trans. Electron Devices,vol.22,p
p.287,June 2001[1]によると、100nm世代で用いら
れる50〜60nmのゲート長を持つトランジスタでは
3nm以下のLER(Line Edge Roughness)しか許さ
れず、これ以上のLERを持つマスク上のゲートパター
ンは等倍マスクにおいては欠陥となる。また、たとえマ
スクが4倍体マスクであっても3×4=12nm以上の
ラフネスを持てば、これも欠陥とみなされる。
【0028】よって、これら10nmオーダー以下の欠
陥を検査する方法が必要となり、本発明はその方法を提
供するものである。光学的方法では分解能はその波長程
度であるので、100nm以下のオーダーの欠陥を検査
することが困難である。そこで、本発明では欠陥検査に
SEM等の荷電粒子を用いた方法を用いることにした。
しかし、荷電粒子(SEMの場合は電子)をプローブに
用いる方法であると、検査対象となるマスクウェーハを
真空中で検査する必要があり、先ず、真空引きに時間が
かかる。それに加え、SEMのように走査方式であれば
微小欠陥を検査するためには電子ビームなどのプローブ
ビームを細く絞って走査する必要があるので、検査時間
が非常に膨大なものとなる。特に、分解能を上げるため
に倍率を上げると、一回のスキャン領域(ショットと記
す)が小さくなるために、同じ観察面積に対し、倍率の
2乗に反比例してショット数が増えスループットが遅く
なる。
【0029】しかし、半導体装置の動作周波数や正確な
演算が行えるためにロジック部分のトランジスタのゲー
ト長が正確であることが必要である場合に、図2,3に
おいてロジック系部1を全てSEM観察する必要はな
く、ゲートトランジスタパターン付近のみをSEM観察
すればよい。これを説明するための模式図が図6から図
9である。ゲート電極の一部を切り出したものとして1
個のトランジスタ部形成用のマスクパターンを非常に単
純化し(デバイスをイメージできるような、マスクパタ
ーンの模式図は参考写真に示す)、例えば50nm幅の
スリット状のステンシル部6−1を図6に記す。
【0030】このパターン付近において図7のように、
ステンシル部から離れた部分にある異物6−2が存在し
ていても、転写されることはないので、該異物6−2は
欠陥だと考えなくてよい。また、ここで考えている数n
m以下から高々数十nmのオーダーの物理現象は、加速
による見掛けの力を含む重力よりも電磁気力のほうがは
るかに大きな割合を占めるため、マスクのメンブレン上
に電磁気力により付着しているハンドリングにより該異
物6−2が動くことはない。また、ステンシル部には支
えるものがなにも存在しないので、異物6−2のような
形で欠陥が存在することが、あり得ないことは明らかで
ある。よって、図7に記した異物は、欠陥ではない(存
在し得ない)。
【0031】一方、図8のように異物6−4がスリット
にかかる形で存在する場合や、スリット側壁のラフネス
6−5が3nm以上であると([1]の基準に当てはめ
ると)異物とみなされる。また、現実のデバイス構造を
考えると、ゲート電極にあたるスリット全てをまたいで
不純物拡散層があるのではなく、図9に記したように、
不純物拡散層にあたる部分6−6とゲート電極にあたる
スリットとの重なり部分付近6−7に欠陥が存在した場
合にのみトランジスタ動作に影響を与える。よって、図
9の6−7が、欠陥検査が必要な部分となる。ここにお
いて、不純物拡散層はゲート電極層とは異なる層にあ
り、本説明の図6−図9がその一部であるマスクとは異
なるマスクを使って形成される。
【0032】上記のように、例えば図2の符号1に示し
たようなロジック系部の中でも、実際に検査が必要な部
分はごく一部であり、面積比では数%に満たない。よっ
て、図2の1の部分全てではなく、この必要な部分のみ
を検査することにするとスキャン時間は数%で済む。し
かし、実際のSEM等の観察(測定)時間を考えた場合
には、スキャンを行う回数(ショット数と以下記す)が
観察時間に影響する。
【0033】以下、参考写真を用いて説明する。具体的
に実際のデバイスを想定したゲート電極層のパターンの
模式図が参考写真1である。リープルなどの等倍ステン
シルマスクでは参考写真1において黄色および白色の部
分がステンシル部である。例えば青で示した罫線の一桝
は1μm角とし、最小線幅を50nmとする。例えばS
EMの1ショットが1μm角で観察するとする。例えば
図6−図9の考察をもとにすると、参考写真2の白線で
囲った領域7−1は欠陥が問題とならない(大)領域で
あることは明らかであり、この部分をSEM等で観察す
る必要はない。例えば、7−2はSEM等で観察する領
域(2ショット)であるが、その両端の7−3はSEM
等で観察する必要がない領域(6ショット)となる。
【0034】これらから参考写真1の例では、領域を全
て観察する場合に比べて、観察する必要がある部分のみ
を観察する場合にはショット数は略1/2となり、スル
ープットも略1/2にできる。なお、ステンシルパター
ンがある部分でも1ショット領域全体のパターンサイズ
が大きいもので、問題となる欠陥のサイズも大きいた
め、光学的手法(分光法を用いた測定器など)などの他
の手法を用いることができ、その手法による欠陥検査を
併用する場合には、該ショット領域のSEM観察を行う
必要がないことは言うまでもない。
【0035】では、本発明の一部であるマスク異物検査
スループットの短縮方法の手順を図10に記す。ここで
は、欠陥検査にSEMを用いるとする。手順1において
マスクの欠陥検査を行う際のSEM観察の倍率を決定す
る。欠陥検査には、問題となる欠陥の大きさと同じ程度
の分解能が必要となることは明らかなので、その分解能
を満たす倍率とする。例えば、前述のようにC.H.Diaz,e
t al.,IEEE Trans. Electron Devices,vol.22,pp.287,J
une 2001[1]によると、100nm世代で用いられる5
0〜60nmのゲート長を持つトランジスタでは3nm
以下のLER(Line Edge Roughness)しか許されず、
3nm以下の分解能が必要となる。現状の例えば、日立
製の測長SEM:S9300でも公称の分解能は3nm
であり、観察倍率を例えば10万倍等の高倍にしてモニ
ターの表示分解能の問題でこれ以上分解能を悪化させな
いようにする必要がある。
【0036】そして、手順2において、マスクパターン
をSEM観察のショットを単位とするメッシュで分割す
る。マスクパターンは例えばステンシルマスクを作成す
るために用いる電子線直接描画装置用のパターンデータ
等を用いる。このパターンデータ等をメッシュ分割す
る。例えば、SEM観察を10万倍で行うとした場合に
ショットが1μm角になるとすると、パターン領域を1
μm角のメッシュで分割する。手順3においてメッシュ
分割された領域の内、実際にSEM観察が必要な部分を
割り出し、該当する部分をSEM観察するようSEMに
観察領域のデータを登録する。該当する部分とは、メッ
シュ(ショット)内に、図6−図9で例示した内容をも
とにSEM観察が必要と判断された領域である。手順4
でのSEM観察は必要な部分のみを行うため、ショット
数を削減できスループットが早くなる。
【0037】最後に、請求項9に記した、SEM用のア
ライメントマークに関して簡単に説明しておく。SEM
で観察する場合に、観察部分の座標の指定のみでは、ス
テージ移動誤差等により実際に観察したい部分と異なる
部分を観察してしまう懸念がある。そこで、ある部分の
画像を幾点か予め登録し、その部分に移動して観察され
たその画像とを比較し、そのズレからあるべき座標に修
正することでアライメントをとる必要がある。これを、
デバイスパターンそのものを用いてもよいが、参考写真
2の7−1のようにSEM観察の必要がないとしたパタ
ーンがない部分において、アライメントを行う必要があ
る場合には、アライメント用のマークを置くことが、請
求項9に示す発明の内容である。
【0038】参考写真3にアライメントマークの例を記
す。参考写真3では、アライメントマークを井形とした
が、画像を比較することでアライメントをとるために適
するマークであれば形を問わない。このマークが、実際
のウェーハ上でのデバイス作成時に転写されては問題が
ある場合には、ステンシルパターン形成時とアライメン
トマーク形成時でエッチング条件を変えマークの部分の
みは途中でエッチングをストップし、穴を貫通させない
か、穴を斜めにあけ、実際のウェーハ上でのデバイス作
成時に電子を通過させないようにすればよい(特願20
01−389505(発明の名称「マスクおよびその製
造方法と半導体装置の製造方法」参照)。
【0039】
【発明の効果】本発明は下記の効果を奏する。 1.SEM等の荷電粒子を用いた方法で微細な欠陥も検
査するため、マスクの信頼性が非常に高くなる。また、
必要な領域のみ、SEM等により検査するためスループ
ットが速く、マスク作成を短納期、低コストで行うこと
ができる。 2.等倍であり、Si等の半導体装置用の製造装置・プ
ロセスを用いることができるため、マスク専門メーカー
だけでなく、半導体装置メーカーも自前で、しかも短期
間で該マスクを作成することが可能なLEEPLマスク
において、該半導体装置メーカーが必ずといっていいほ
ど持っているSEM等の検査装置を用いて、マスク検査
を行うことが可能であり、検査装置も含めたマスク製造
装置のトータルのコストを抑えることができる。
【0040】したがって、本発明により、高精度マスク
の作成が容易になり、特にステンシル等倍マスクを用い
るLEEPL技術や、等倍マスクなどを用いるX線リソ
グラフィなど次世代のリソグラフィ技術を有効に活用す
ることが可能になり、例えば100nmルール以降の半
導体回路形成の量産化に役立ち、半導体産業に貢献する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】LEEPLに用いるシステムの一例の概念図で
ある。
【図2】チップパターンの一例の模式図である。
【図3】マスクパターンの一例の模式図である。
【図4】マスクパターンを配置したマスクの一例の模式
図である。
【図5】マスクパターンが転写されたウェーハ基板の一
例の模式図である。
【図6】マスクの特定領域のみをSEM観察することを
説明するための模式図である。
【図7】マスクの特定領域のみをSEM観察することを
説明するための模式図である。
【図8】マスクの特定領域のみをSEM観察することを
説明するための模式図である。
【図9】マスクの特定領域のみをSEM観察することを
説明するための模式図である。
【図10】SEM観察を例とした本発明の手順の一例を
示すフロー図である。
【符号の説明】
1−1……電子ビーム、1−2……電子銃、1−3……
コンデンサレンズ、1−4……ステンシルマスク、1−
5,1−6……メインデフレクター、1−7,1−8…
…微調整用デフレクター、1−9……ウェーハ、1−1
0……アパーチャー、1……ロジック系部、2……メモ
リ部、4……基板、9……メモリ混載ロジック装置、6
−1……ステンシル部、6−2……異物、6−3……異
物、6−4……異物、6−5……ラフネス、6−6……
不純物拡散層にあたる部分、6−7……欠陥検査が必要
な部分。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置の回路パターン形成のための
    リソグラフィ工程で用いるマスクの検査方法であって、
    前記マスクの特定領域の座標を抽出し、該特定領域のみ
    の欠陥検査を、荷電粒子を利用した検査装置を用いて行
    うことを特徴とするマスク検査方法。
  2. 【請求項2】 前記マスクの特定領域は、半導体装置の
    動作特性に多大な影響を与え、かつ、回路パターンが微
    細で微小欠陥の影響を受けやすい部分であることを特徴
    とする請求項1に記載のマスク検査方法。
  3. 【請求項3】 前記マスクの特定領域は、ロジック部の
    ゲートトランジスタ領域であることを特徴とする請求項
    2に記載のマスク検査方法。
  4. 【請求項4】 前記マスクの特定領域の座標をパターン
    データから抽出することを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載のマスク検査方法。
  5. 【請求項5】 前記荷電粒子を利用した検査装置は、S
    EMを利用した検査装置であることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項に記載のマスク検査方法。
  6. 【請求項6】 前記マスクは等倍ステンシルマスクであ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載
    のマスク検査方法。
  7. 【請求項7】 前記マスクは、半導体装置の動作特性に
    多大な影響を与え、かつ、回路パターンが微細で微小欠
    陥の影響を受けやすい部分の付近で、デバイスパターン
    が存在しない部分に、荷電粒子を利用した検査装置を用
    いて検査するときの目印となるパターンが配置されてい
    ることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の
    マスク検査方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7いずれか1項に記載のマス
    ク検査方法を用いたマスク検査工程を備えたことを特徴
    とするマスク作成方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のマスク作成方法により作
    成されたことを特徴とするマスク。
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