JP2003343526A - クリップの取付構造 - Google Patents

クリップの取付構造

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JP2003343526A JP2002155261A JP2002155261A JP2003343526A JP 2003343526 A JP2003343526 A JP 2003343526A JP 2002155261 A JP2002155261 A JP 2002155261A JP 2002155261 A JP2002155261 A JP 2002155261A JP 2003343526 A JP2003343526 A JP 2003343526A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 係止保持力の向上を図ることができ、クリッ
プ保持部の強度の向上を図ることができ、しかも係止の
信頼性を高めることができるクリップの取付構造を提供
する。 【解決手段】 組付部材30には座部20が取り付けら
れるクリップ保持部32を設け、クリップ保持部32の
基壁33には係止部34を突設し、座部20には係止部
34に係合する係合部を突設し、係止部34又は係合部
の何れか一方の突出代を他方より長く形成し、座部20
がクリップ保持部32に保持された際に、基壁33が撓
み、基壁33の弾性復元力で座部20を付勢する。クリ
ップ保持部32は、座部20の挿入方向に開口部40を
有する枠壁35と、枠壁35の端部に連なって内側に張
り出す鍔部38とを有し、座部20は、板厚方向に段状
に重なる幅広部21と幅狭部22とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体パネルなどの
パネル部材に係止される可撓性の係止部を有するクリッ
プを、プロテクタなどの組付部材に取り付けるクリップ
の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のクリップの取付構造に関連する
技術の一例として、図8に示すものが知られている。
【0003】図示するように、クリップ50は、一方に
可撓性のパネル係止部51を有し、他方に板状の座部5
5を有している。パネル係止部51は、図示しないパネ
ル部材に形成された係止孔に先端側から挿入されて、一
対の羽根部53が支柱部52側に付勢された状態で係合
するようになっている。
【0004】座部55は、組付部材57のクリップホル
ダ58にスライド挿入されて、係止手段で保持固定され
るようになっている。係止手段は、座部55の下面に突
設された爪部56と、クリップホルダ58の基壁59に
突設された突起部60とからなっている。爪部56と突
起部60の各突出代は、略同等に形成されている。
【0005】クリップ50とクリップホルダ58の作用
について説明すると、クリップホルダ58にクリップ5
0を対向配置させ、クリップホルダ58の一側開口から
座部55をスライド挿入させる。そして、クリップ50
を奧所に押し込むと、座部55の爪部56がクリップホ
ルダ58の突起部60に乗り上げ、爪部56が突起部6
0を完全に乗り越えることで、爪部56が突起部60に
係止されて、クリップ50がクリップホルダ58に保持
されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のクリップの取付構造では、解決すべき以下の問題点
がある。
【0007】一つには、クリップホルダ58の基壁59
が薄肉であるため、基壁59の強度不足により、撓みや
すくなり、爪部56と突起部60の係止が不用意に解除
されて、クリップホルダ58からクリップ50が抜け出
る心配がある。
【0008】また、爪部56と突起部60の係止保持力
が弱いため、車両等の走行時の振動によって、組付部材
57ががたついて、異音を生ずることがある。さらに、
振動に起因する繰り返し応力によって、クリップホルダ
58又はクリップ50の何れか一方又は双方に、変形や
破損を生ずることがある。
【0009】本発明は、上記した点に鑑み、係止保持力
の向上を図ることができ、クリップ保持部の強度の向上
を図ることができ、しかも係止の信頼性を高めることが
できるクリップの取付構造を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、一方に座部を有し、他方に
パネル部材に係合するパネル係止部を有し、該座部を組
付部材に固定するクリップの取付構造において、前記組
付部材には前記座部が取り付けられるクリップ保持部が
設けられ、該クリップ保持部の基壁には係止部が突設さ
れ、該座部には該係止部に係合する係合部が突設され、
該係止部又は該係合部の何れか一方の突出代が他方より
長く形成されていて、該座部が該クリップ保持部に保持
された際に、該基壁が撓み、該基壁の弾性復元力で該座
部が付勢されることを特徴とする。
【0011】上記構成によれば、クリップは、一方に座
部、他方にパネル係止部を有していて、座部は組付部材
に取り付けられ、パネル係止部はパネル部材に取り付け
られる。座部とクリップ保持部の係止状態を保持させる
係止部と係合部は、双方が突出形成され、かつ係止部又
は係合部の何れか一方の突出代が他方より長く形成され
ているから、座部がクリップ保持部に保持された際に、
基壁が外側に撓んだ状態となり、基壁の弾性復元力で座
部がクリップ保持部の基壁から付勢されて、係止保持力
が向上する。
【0012】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のクリップの取付構造において、前記クリップ保持部
は、前記座部の挿入方向に開口部を有する枠壁と、該枠
壁の端部に連なって内側に張り出す鍔部とを有し、該座
部は、板厚方向に段状に重なる幅広部と幅狭部とを有
し、該幅広部が該鍔部と前記基壁との間に位置し、該幅
狭部が相対向する該鍔部の間に位置することを特徴とす
る。
【0013】上記構成によれば、座部の幅狭部がクリッ
プ保持部の相対向する鍔部の間に位置することで、座部
が挿入方向にスライドガイドされ、また、座部の幅広部
が鍔部と基壁との間に位置することで、座部がクリップ
保持部から抜け出すことが防止される。
【0014】また、請求項3記載の発明は、一方に座部
を有し、他方にパネル部材に係合するパネル係止部を有
し、該座部を組付部材に固定するクリップの取付構造に
おいて、前記組付部材には前記座部が取り付けられるク
リップ保持部が設けられ、該クリップ保持部の基壁には
係止部が設けられ、該座部には該係止部に係合する係合
部が設けられ、該クリップ保持部の基壁の裏面には該基
壁を補強する補強リブが設けられていて、該補強リブに
より該基壁の撓みが規制されることで、該係止部と該係
合部との係止力が高まることを特徴とする。
【0015】上記構成によれば、クリップ保持部の基壁
の裏面に基壁の撓みを規制する補強リブが設けられてい
るから、座部とクリップ保持部の保持状態において、外
力を受けた際に基壁の撓みが規制され、不用意に係止保
持状態が解除されることが防止される。
【0016】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載のクリップの取付構造において、前記補強リブが、前
記クリップ保持部に対する前記座部の挿入方向に条設さ
れたことを特徴とする。上記構成によれば、補強リブが
座部の挿入方向に条設されているから、基壁の曲げ応力
が低下し、基壁の撓みが規制される。
【0017】また、請求項5記載の発明は、請求項3記
載のクリップの取付構造において、前記補強リブが枠状
に形成されたことを特徴とする。上記構成によれば、補
強リブが枠状に形成されているから、基壁の曲げ応力及
びねじり応力が低下して、基壁の撓み及びねじりが規制
される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の具体
例を図面を用いて詳細に説明する。図1〜図5は、本発
明に係るクリップの取付構造の第1の実施形態を示すも
のである。
【0019】図示するように、係止部材としてのクリッ
プ10は、ハーネス用プロテクタ等の組付部材30とは
別部材であって、組付部材30に着脱自在に取り付けて
使用されるものである(図2)。組付部材30は、クリ
ップ10を車体パネル等の図示しないパネル部材に取り
付けることで、パネル部材に固定されるようになってい
る。
【0020】組付部材30とクリップ10とを別体に形
成した場合は、組付部材とクリップとを一体に形成した
場合に比べて、部品点数が多くなるという欠点はあるも
のの、ハーネス用プロテクタに限らず電気接続箱やその
他の自動車部品にクリップ10を取り付けることがで
き、クリップ10の応用が広がるという利点がある。ま
た、廃車時には、組付部材30からクリップ10を取り
外すことで、クリップ10のリサイクル化が促進される
利点がある。さらに、クリップ10や組付部材30は、
合成樹脂材料を構成材料とし、射出成形法により成形さ
れているため、クリップ10と組付部材30の成形性が
向上するという利点もある。
【0021】一例として、組付部材30としての図示し
ないハーネス用プロテクタについて説明する。ハーネス
用プロテクタは、信号線や電源線からなるワイヤハーネ
スを集束保持するとともに、ワイヤハーネスを外部干渉
から保護する収納部品である。ワイヤハーネスが集束保
持されることで、電線の絡み付きなどが防止されて、メ
ンテナンス性が向上するとともに、自動車の振動に起因
する電線の擦れや異音の発生が防止される。
【0022】また、ワイヤハーネスが外部干渉から保護
されることで、断線などを生ずることが防止されて、電
線の電気的接続の信頼性が維持されるようになってい
る。殊に、車両のドア開口部下面に設けられているサイ
ドシルの内側に配索されるワイヤハーネスは、外側がキ
ッキングプレートにより覆われて保護されてはいるもの
の、キッキングプレートの変形を考慮して、プロテクタ
に収納されて保護されている。
【0023】ワイヤハーネスは、数10本の被覆電線が
束ねられた線状体である。電線間には隙間が生じないよ
うに、ワイヤハーネスの外側は絶縁性のテープで緊密に
巻かれている。自動車等の車両に配索される通常のワイ
ヤハーネスは、30〜100本程度の被覆電線の束であ
る。被覆電線には、電気信号を伝える信号線や、バッテ
リからの電気を給電する電源線などが含まれている。
【0024】一般的なハーネス用プロテクタの構造につ
いて説明すると、ハーネス用プロテクタは、合成樹脂材
料を構成材料とし、一端から他端にかけて長尺状に形成
されている。ワイヤハーネスの配索経路が曲がっている
場合には、曲がった形状のものもある。
【0025】ハーネス用プロテクタの内側には、ハーネ
ス挿通空間が形成されていて、ワイヤハーネスとハーネ
ス挿通空間との間に余分な隙間が出来ないようにして、
ワイヤハーネスが挿通される。隙間を形成しないこと
で、ワイヤハーネスにばたつきが生じなくなり、異音の
発生等が防止されるようになっている。
【0026】このようなハーネス用プロテクタには、筒
状の筒壁を有する一体成形品と、本体と蓋とを有しこれ
らを組み立てて構成した別体成形品とがある。一体成形
品は、簡易な構造であるため、成形が容易で、コストが
低いという利点がある。別体成形品は、開閉自在な蓋を
開けることで、ワイヤハーネスを容易に収納することが
でき、収納作業性が良いという利点がある。何れにして
も、ハーネス用プロテクタの両端部は、開口されてい
て、一端部の開口からハーネスが通されて、他端部の開
口からハーネスが導出されるようになっていて、ワイヤ
ハーネスの胴体部分が保護されるようになっている。
【0027】ハーネス用プロテクタには、後に詳述する
クリップ10を取り付けるためのクリップホルダ(クリ
ップ保持部)32が設けられている。クリップホルダ3
2は、ハーネス用プロテクタの壁部又は壁部に突出して
形成された取付ステム31に設けられている。
【0028】図1又は図2に示すクリップホルダ32
は、組付部材30の取付ステム31に一体に設けられて
いる。クリップホルダ32は、薄肉壁である基壁33
と、基壁33から立ち上がる枠壁35と、枠壁35の端
部に内向きに連なる鍔部38とを有している。枠壁35
は、互いに平行な一対の側壁36(一方のみを図示す
る)と、これらの側壁36の一側端部を連ねる連結壁3
7とを有している。連結壁37に対向する一対の側壁3
6の他側端部は、解放されていて開口部40となってい
て、この開口部40からクリップ10がスライド挿入す
るようになっている。
【0029】側壁36と基壁33の交差部には、型抜き
スリット41が形成されている。型抜きスリット41
は、互いに平行に一対形成されている。基壁33は、一
対の型抜きスリット41,41(一方のみを図示する)
の間に位置している。この型抜きスリット41は、側壁
36に連なる鍔部38を形成するために形成されたもの
であり、積極的に形成されたものではない。型抜きスリ
ット41があるために、基壁33は撓み易くなってい
る。
【0030】基壁33には、係止突起(係止部)34が
突出して形成されている。この係止突起34は、内向き
に突出形成されていて、クリップ10の係止爪(係合
部)24(図3)と係合する。後述するが、係止突起3
4の突出代b(図3)は、係止爪24の突出代a(図
3)より長く形成されている。
【0031】係止突起34は、傾斜面34a(図3)
と、傾斜面34aに続く係止面34b(図3)とを有し
ている。傾斜面34aは、係止爪24が乗り上げる斜面
であり、クリップ10の挿入方向X前方に傾斜してい
る。クリップ10が押し込まれて、係止爪24が係止突
起34に乗り上げた際には、基壁33が外側に撓むこと
で、クリップ10が奥側にスライド挿入するようになっ
ている。係止面34bは、係止爪24が挿入方向Xの反
対方向に抜け出ることを防止する当接面であり、基壁3
3に対する垂直面となっている。
【0032】クリップホルダ32の内側は、挿入される
座部20の挿入空間42になっている。この挿入空間4
2は、座部20に対応する形状に形成されている。すな
わち、座部20はクリップホルダ32にがたつきなく嵌
合する。がたつきがあると、車両走行中の振動に起因し
て、クリップ10が抜け外れる心配があるためである。
座部20は、基壁33と鍔部38とに挟まれながら奥へ
スライドして、挿入空間42に収容される。
【0033】次に、クリップ10について説明する。図
1に示すように、クリップ10は、一側に可撓性のパネ
ル係止部11が形成され、他側に座部20が形成されて
いる。パネル係止部11と座部20との間には、環状の
押圧片25が形成されている。
【0034】パネル係止部11は、錨状又は笠形状を成
しており、図示しない車体パネルに形成された取付孔に
取り付けられるようになっている。車体パネルは、金属
板等からなっていて、パネル係止部11が取り付けられ
る取付孔が所定の位置に複数設けられている。複数の各
取付孔は貫通した孔になっていて、パネル係止部11が
取付孔の縁部に付勢されることにより係止されるように
なっている。取付孔が複数設けられているのは、複数の
取付ステム31が設けられた組付部材30を、複数の位
置で確実に固定するためである。
【0035】パネル係止部11は、支柱部12と、支柱
部12の先端に連なる一対の羽根部13,13とを有し
ている。支柱部12は、板状をなしており、基端から先
端にかけて真直に延びている。支柱部12の板厚方向
は、一対の羽根部13,13の配設される方向に一致す
る。
【0036】羽根部13,13は、一方の端部が支柱部
12の先端部に繋がっている。各羽根部13の他方の端
部は、斜め下方に延びている。すなわち、羽根部13,
13は、支柱部12の先端から基端に向かって、漸次支
柱部12から離れる方向に傾斜している。言い換える
と、羽根部13,13と支柱部12との間に形成される
間隙が拡大する方向に傾斜している。
【0037】羽根部13,13は、支柱部12に近づく
方向に可撓性を有しているゆえ、間隙は一対の羽根部1
3,13の撓みスペースとして機能している。一対の羽
根部13,13の向きは、任意であるが、クリップ挿入
方向Xに並設されている。一対の羽根部13,13をク
リップ挿入方向Xに直交する方向に配設してもよい。
【0038】各羽根部13は、支柱部12に繋がる一方
の端部が薄肉に形成され、他方の端部が厚肉に形成され
ている。このように、一方の端部を薄肉に形成したの
は、羽根部13,13の可撓性を良くするためであり、
厚肉に形成すると、可撓性が低下して、車体パネルに対
する取付性が悪くなるからである。
【0039】言い換えると、各羽根部13の撓み支点と
なる一方の端部を薄肉に形成することで、適度な弾性変
形が許容されて、クリップ10を車体パネルに容易に取
り付けることができる。なお、各羽根部13は、弧状の
コーナを介して支柱部12に繋がっているため、羽根部
13と支柱部12の繋ぎ目に応力の集中することが回避
されて、クラックが発生したり、破損したりすることが
防止されている。
【0040】各羽根部13の他方の端部には、突出部1
6を残して切欠状の係止段部15が形成されている。こ
の係止段部15は、各羽根部13の外側面に連なり、ク
リップ挿入方向Xに略平行に水平係止面15a(図3)
を有している。係止段部15を形成することで、クリッ
プ10が車体パネルの取付孔に挿通された際に、水平係
止面15aが取付孔の縁部に当接して、クリップ10が
車体パネルから抜け外れないようになっている。
【0041】突出部16は、下方に延出していて、パネ
ル部材の取付孔の孔深さより長く形成されている。すな
わち、突出部16は取付孔を貫通する程度に長く形成さ
れている。突出部16は、取付孔の内壁から各羽根部1
3が窄む方向の付勢を受ける部分であり、外側面は、取
付孔の孔壁に対応するように湾曲に形成されている。
【0042】押圧片25は、支柱部12の基端側に襟状
に形成されている。パネル部材にクリップ10を取り付
けられると、パネル部材は押圧片25と係止段部15と
の間に挟まれて、クリップ10の取付方向に付勢され
る。このため、クリップ10はパネル部材にがたつきな
く取り付けられ、車両振動などによって係止の外れるこ
とが防止される。
【0043】座部20は、段状を成していて、クリップ
ホルダ32に取り付けられる部分である。この座部20
は、下側部分の幅広部21と、上側部分の幅狭部22
と、幅広部21の下面に形成された係止爪24を有する
ガイド溝23とを有している。
【0044】幅広部21の幅は、クリップホルダ32の
相対向する側壁36間の長さと同等の寸法に形成され、
幅狭部22の幅は、クリップホルダ32の相対向する鍔
部38間の長さと同等の寸法に形成され、ガイド溝23
の幅は、係止突起34の幅と同等の寸法に形成されてい
る。また、幅広部21の板厚cは、クリップホルダ32
の基壁33と鍔部38との間の高さdと同等の寸法に形
成されている。このため、座部20はクリップホルダ3
2に緊密に嵌合するようになっている(図2)。
【0045】図3〜図5に示すように、ガイド溝23の
下面23aには、クリップホルダ32の係止突起34と
係合する係止爪24が形成されている。上述したよう
に、係止爪24の突出代aは、係止突起34の突出代b
より短い寸法に形成されている。このため、基壁33が
撓み、基壁33の弾性復元力で座部20が付勢されるよ
うになっている。すなわち、座部20の下面20bが係
止突起34の先端部に付勢され、座部20の上面20a
が鍔部38に押し付けられて、係止保持力が向上するよ
うになっている。
【0046】図4は、クリップ10をクリップホルダ3
2に取り付けている状態を示す断面図であり、係止突起
34の頂部に係止爪24が乗り上げて、基壁33が外側
に撓んだ状態が示されている。すなわち、クリップ10
をクリップホルダ32に対向させた状態から押し込む
と、座部20がクリックホルダ32の開口部40(図
1)にスライド挿入し、さらに、クリップ10を押し込
むと、座部20が奥所に移動し、係止突起34の傾斜面
34aに沿って係止爪24がスライドし、係止突起34
に係止爪24が乗り上げる。
【0047】図5は、クリップ10をクリップホルダ3
2に取り付けた状態を示す断面図であり、座部20が係
止突起34と鍔部38とに挟まれて、クリップホルダ3
2の基壁33が僅かに外側に撓み、基壁33が元の形状
に復元することなく、座部20が係止された状態が示さ
れている。すなわち、図4に示された状態から、クリッ
プ10を奥所へ押し込むと、座部20の先端がクリップ
ホルダ32の連結壁37に当接してスライド方向の位置
決めが行われるとともに、係止爪24が係止突起34を
乗り越え、ガイド溝23の下面23aが係止突起34の
先端部に付勢された状態で、クリップ10がクリップホ
ルダ32に完全嵌合する。
【0048】このため、クリップ10はクリップホルダ
32にがたつきなく保持固定され、不用意な外力が作用
した場合であっても、クリップ10が抜け外れないよう
になっている。なお、係止爪24の突出代aを、係止突
起34の突出代bより長い寸法に形成してもよい。この
場合、座部20は基壁33と鍔部38との間で挟持され
て、上述した効果と同様の効果が奏され、クリップ10
の抜けが防止されるようになっている。
【0049】次に、図6及び図7に基づいて、本発明の
第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形
態と同一部分については、同一符号を付す。本実施形態
が第1の実施形態と相違する点は、取付ステム31の裏
側に補強リブ45が設けられていて、クリップホルダ3
2(図7)の基壁33が第1の実施形態のように撓まな
い点である。
【0050】補強リブ45は、枠状をなし、クリップホ
ルダ32に対応する基壁33の裏面43に突設されてい
る。枠の大きさは、クリップ10の座部20と同等の大
きさに形成されている。枠の内側には、基壁33の中央
部で、クリップ10のスライド挿入方向Xに延びる中央
リブ45aが設けられている。
【0051】中央リブ45aの両端部には、クリップ挿
入方向Xに直交する垂直リブ45bが連なっている。一
対の垂直リブ45bの両端部には、中央リブ45aと平
行に水平リブ45cが設けられている。このように、補
強リブ45が枠状に形成されることにより、取付ステム
31及び基壁33の断面係数が大きくなり、曲げ応力及
びねじり応力が低下して、基壁33の撓み及びねじりが
規制される。
【0052】クリップホルダ32からクリップ10が外
れるのは、基壁33が外側に撓んで係止突起34と係止
爪24の係止が解除されるためである。しかし、本実施
形態のように補強リブ45を設けて、基壁33の撓みが
規制されるようにすれば、係止突起34と係止爪24の
係止保持力が向上し、不用意に係止が解除されることが
防止される。
【0053】なお、垂直リブ45b及び水平リブ45c
を設けず、中央リブ45aだけでも曲げ応力が低下し
て、基壁33の撓みを規制することができ、本実施形態
の効果を得ることができる。クリップ10やクリップホ
ルダ32その他の構成部分については、第1の実施形態
と共通するため、本実施形態での説明を省略することと
する。
【0054】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、クリップ保持部の係止部と座部の係合部は、双方が
突出して形成され、かつ係止部又は係合部の何れか一方
の突出代が他方より長く形成されているから、座部がク
リップ保持部に保持された際に、クリップ保持部の基壁
が外側に撓み、座部がクリップ保持部の基壁から付勢さ
れる。従って、係止保持力が向上し、係止の信頼性が高
くなる。
【0055】また、請求項2記載の発明によれば、座部
の幅狭部がクリップ保持部の相対向する鍔部の間に位置
することで、座部が挿入方向にスライドガイドされ、ま
た、座部の幅広部が鍔部と基壁との間に位置すること
で、座部がクリップ保持部から抜け出すことが防止され
る。従って、クリップの取付性が向上するとともに、ク
リップをクリップ保持部に確実に取り付けることができ
る。
【0056】また、請求項3記載の発明によれば、クリ
ップ保持部の基壁の裏面に基壁の撓みを規制する補強リ
ブが設けられているから、外力を受けても基壁が撓むこ
とが規制される。従って、クリップ保持部の強度の向上
を図ることができ、係止力が高まる。
【0057】また、請求項4記載の発明によれば、補強
リブが座部の挿入方向に条設されているから、基壁の曲
げ応力が低下し、基壁の撓みが規制される。従って、ク
リップ保持部の曲げ強度が向上し、係止力が高まり、係
止の信頼性が向上する。
【0058】また、請求項5記載の発明によれば、補強
リブが枠状に形成されているから、基壁の曲げ応力及び
ねじり応力が低下して、基壁の撓み及びねじりが規制さ
れる。従って、クリップ保持部の曲げ強度及びねじり強
度が向上し、係止力がより一層高まり、係止の信頼性が
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクリップの取付構造の第1の実施
形態を示し、クリップとクリップホルダを対向させた状
態を示す斜視図である。
【図2】図1に示すクリップをクリップホルダに取り付
けた状態を示す斜視図である。
【図3】図1に示すクリップとクリップホルダのA−A
線に沿って切断した断面図である。
【図4】図3に示すクリップをクリップホルダに取り付
けている状態を示す断面図である。
【図5】図3に示すクリップをクリップホルダに取り付
けた状態を示す断面図である。
【図6】本発明に係るクリップの取付構造の第2の実施
形態を示す斜視図である。
【図7】図6に示すクリップとクリップホルダの側面図
である。
【図8】従来の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 クリップ 11 パネル係止部 20 座部 21 幅広部 22 幅狭部 24 係止爪(係合部) 30 組付部材 32 クリップホルダ(クリップ保持部) 33 基壁 34 係止突起(係止部) 35 枠壁 38 鍔部 40 開口部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方に座部を有し、他方にパネル部材に
    係合するパネル係止部を有し、該座部を組付部材に固定
    するクリップの取付構造において、 前記組付部材には前記座部が取り付けられるクリップ保
    持部が設けられ、該クリップ保持部の基壁には係止部が
    突設され、該座部には該係止部に係合する係合部が突設
    され、該係止部又は該係合部の何れか一方の突出代が他
    方より長く形成されていて、該座部が該クリップ保持部
    に保持された際に、該基壁が撓み、該基壁の弾性復元力
    で該座部が付勢されることを特徴とするクリップの取付
    構造。
  2. 【請求項2】 前記クリップ保持部は、前記座部の挿入
    方向に開口部を有する枠壁と、該枠壁の端部に連なって
    内側に張り出す鍔部とを有し、該座部は、板厚方向に段
    状に重なる幅広部と幅狭部とを有し、該幅広部が該鍔部
    と前記基壁との間に位置し、該幅狭部が相対向する該鍔
    部の間に位置することを特徴とする請求項1記載のクリ
    ップの取付構造。
  3. 【請求項3】 一方に座部を有し、他方にパネル部材に
    係合するパネル係止部を有し、該座部を組付部材に固定
    するクリップの取付構造において、 前記組付部材には前記座部が取り付けられるクリップ保
    持部が設けられ、該クリップ保持部の基壁には係止部が
    設けられ、該座部には該係止部に係合する係合部が設け
    られ、該クリップ保持部の基壁の裏面には該基壁を補強
    する補強リブが設けられていて、該補強リブにより該基
    壁の撓みが規制されることで、該係止部と該係合部との
    係止力が高まることを特徴とするクリップの取付構造。
  4. 【請求項4】 前記補強リブが、前記クリップ保持部に
    対する前記座部の挿入方向に条設されたことを特徴とす
    る請求項3記載のクリップの取付構造。
  5. 【請求項5】 前記補強リブが枠状に形成されたことを
    特徴とする請求項3記載のクリップの取付構造。
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