JP2003343335A - 内燃機関の振動低減装置 - Google Patents

内燃機関の振動低減装置

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JP2003343335A
JP2003343335A JP2002147137A JP2002147137A JP2003343335A JP 2003343335 A JP2003343335 A JP 2003343335A JP 2002147137 A JP2002147137 A JP 2002147137A JP 2002147137 A JP2002147137 A JP 2002147137A JP 2003343335 A JP2003343335 A JP 2003343335A
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JP
Japan
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rotation speed
crankshaft
vibration
internal combustion
roll
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Application number
JP2002147137A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Asahara
康之 浅原
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 略一定回転で運転される運転状態でのクラン
クシャフト3の回転基本次数の回転周波数と振動系の反
共振の周波数とのずれを防止する。 【解決手段】 クランクシャフト3の回転速度変動に対
する振動系の反共振の周波数を、クランクシャフト3の
回転数が略一定回転で運転される基本運転状態でのクラ
ンクシャフト3の回転速度における回転基本次数の回転
周波数の近傍に設定し、基本運転状態においてクランク
シャフト3の回転数を変化させる回転数可変手段15
と、回転数可変手段15よるクランクシャフト3の回転
数の変化前後の回転速度変動を検出可能な検出手段と、
検出手段で検出された変動のうち最も小さい変動のとき
のクランクシャフト3の回転数に基本運転状態における
クランクシャフト3の回転数を合わせる回転数調整手段
と、を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の振動低
減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関の振動低減装置として
は、例えば特開平11−325186号公報に記載され
ているように、フライホイールと結合されたクランクシ
ャフトの回転駆動力を伝える駆動力伝達機構と、この駆
動力伝達機構により回転させられて慣性力を生じる副慣
性質量体とを備え、かつ駆動力伝達機構に弾性体を持た
せて振動系を形成し、この振動系の反共振の周波数を内
燃機関の運転状態のうち、略一定回転で運転される運転
状態でのクランクシャフトの所定回転速度における回転
周波数を(気筒数/2)倍した周波数、つまり回転基本
次数の回転周波数と略一致させることによりその運転状
態での内燃機関の振動を低減するようにしたものが知ら
れている。
【0003】このような従来の振動低減装置において
は、上記振動系の反共振をコントロールすることによ
り、特定の運転条件で大きな振動低減効果を得ることが
できると共に、特に、アイドル運転状態でのクランクシ
ャフトの回転速度における回転基本次数の回転周波数を
振動系の反共振の周波数と一致するように設定すれば大
きなアイドル振動の低減効果が得られるようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記振
動系の反共振の周波数の周波数特性は急峻な特性を持っ
ており、また、製造ばらつきや経年変化等により、上記
振動系の反共振の周波数がばらついてしまう場合があ
る。
【0005】そのため、製造ばらつきや経年変化によ
り、アイドル運転状態でのクランクシャフトの回転基本
次数の回転周波数と上記振動系の反共振の周波数が僅か
にずれてしまうと、反共振の効果が小さくなってしまう
という問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1に記載
の発明は、フライホイールと結合されたクランクシャフ
トの回転駆動力を伝える駆動力伝達機構と、前記駆動力
伝達機構により回転させられて慣性力を生じる副慣性質
量体とを備え、且つ前記駆動力伝達機構に弾性体を持た
せて振動系を形成し、内燃機関のロール振動もしくは前
記クランクシャフトの回転速度変動に対するこの振動系
の反共振の周波数を、前記内燃機関の運転状態のうち、
前記クランクシャフトの回転数が略一定回転で運転され
る基本運転状態での前記クランクシャフトの回転速度に
おける回転周波数の(気筒数/2)倍した周波数の近傍
に設定している内燃機関の振動低減装置において、前記
基本運転状態において少なくとも一回、前記クランクシ
ャフトの回転数を変化させる回転数可変手段と、前記回
転数可変手段よる前記クランクシャフトの回転数の変化
前後のロール振動または回転速度変動を検出可能な検出
手段と、前記検出手段で検出された振動または変動のう
ち最も小さい振動または変動のときの前記クランクシャ
フトの回転数に前記基本運転状態における前記クランク
シャフトの回転数を合わせる回転数調整手段と、を有し
ていることを特徴としている。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記回転数可変手段は、所定のタイミ
ングで、前記クランクシャフトの回転数を所定の回転数
だけ増加もしくは減少させ、前記回転数調整手段は、こ
のクランクシャフトの回転数の変化前後でのロール振動
または回転速度変動の大小を比較することによってクラ
ンクシャフトの回転数を制御していることを特徴として
いる。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明において、前記基本運転状態は、前記内
燃機関のアイドル運転状態であることを特徴としてい
る。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、アイドル運転状態における前記クラン
クシャフトの回転数を、所定回転数ΔNの間隔の回転数
刻みで変化させ、これら複数の回転数毎のロール振動ま
たは回転速度変動を検出し、これらの振動もしくは変動
が最小となる回転数の前後において、前記所定回転数Δ
Nに所定の補正係数r(0<r<1)を乗じたrΔNの
間隔の回転数刻みでさらに前記クランクシャフトの回転
数を変化させ、これらrΔNの間隔の回転数刻みの複数
の回転数毎のロール振動または回転速度変動を検出し、
rΔNの間隔の回転数刻みでの振動もしくは変動が最小
となる回転数を求める、ということを繰り返し、回転数
刻みの間隔r(n-1)ΔN(但しnは自然数)が所定の規
定値ΔN0よりも小さくなったn回目において、ロール
振動または回転速度変動を最小とする前記クランクシャ
フトの回転数を新たな前記内燃機関のアイドル回転数と
して設定することを特徴としている。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、略等間隔の回転数刻みでロール振動ま
たは回転速度変動を検出してその最小値をとる前記クラ
ンクシャフトの回転数を求める際には、略等間隔の回転
数刻みで回転数が異なる前記クランクシャフトの3つの
回転数から求めていると共に、前記補正係数rは0.5
であることを特徴としている。
【0011】請求項6に記載の発明は、請求項4または
5に記載の発明において、所定回転数ΔNの間隔の回転
数刻みで前記クランクシャフトの複数の回転数にてロー
ル振動または回転速度変動を検出する際に、ロール振動
または回転速度変動が最小値となる前記クランクシャフ
トの回転数が、これらのロール振動または回転速度変動
を検出した前記クランクシャフトの複数の回転数のうち
の最高回転数の場合には、ロール振動または回転速度変
動を検出した前記クランクシャフトの複数の回転数のう
ちの最高回転数でロール振動または回転速度変動が最小
値とならなくなるまで、前記クランクシャフトの回転数
を高回転側に前記所定回転数ΔNづつ増加させてロール
振動または回転速度変動を検出すると共に、ロール振動
または回転速度変動が最小値となる前記クランクシャフ
ト回転数が、これらのロール振動または回転速度変動を
検出した前記クランクシャフトの複数の回転数のうちの
最低回転数の場合には、ロール振動または回転速度変動
を検出した前記クランクシャフトの複数の回転数のうち
の最低回転数でロール振動または回転速度変動が最小値
とならなくなるまで、前記クランクシャフトの回転数を
低回転側に前記所定回転数ΔNづつ減少させてロール振
動または回転速度変動を検出することを特徴としてい
る。
【0012】請求項7に記載の発明は、請求項4または
5に記載の発明において、前記回転数可変手段は、所定
のタイミングで、予め定められた前記クランクシャフト
の回転数範囲内で、前記クランクシャフトの回転数を所
定回転数間隔で増加もしくは減少させ、前記振動検出手
段は、予め定めた前記クランクシャフト回転数範囲内で
所定回転数間隔で変化させた前記クランクシャフトの全
ての回転数についてロール振動または回転速度変動を検
出していることを特徴としている。
【0013】請求項8に記載の発明は、請求項2〜7の
いずれかに記載の発明において、アイドル運転に入った
ときもしくはアイドル運転に入ってから所定時間経過後
に、アイドル運転状態における前記クランクシャフトの
回転数を、所定回転数ΔNの間隔の回転数刻みで変化さ
せ、これら複数の回転数毎のロール振動または回転速度
変動を検出し、これらの振動または変動が最小となる回
転数の前後において、前記所定回転数ΔNに所定の補正
係数r(0<r<1)を乗じたrΔNの間隔の回転数刻
みでさらに前記クランクシャフトの回転数を変化させ、
これらrΔNの間隔の回転数刻みの複数の回転数毎のロ
ール振動または回転速度変動を検出し、rΔNの間隔の
回転数刻みでの振動もしくは変動が最小となる回転数を
求めると、ということを繰り返し、回転数刻みの間隔r
(n-1)ΔN(但しnは自然数)が所定の規定値ΔN0より
も小さくなったn回目において、ロール振動または回転
速度変動を最小とする前記クランクシャフトの回転数を
前記内燃機関の新たなアイドル回転数として設定するこ
とを特徴としている。
【0014】請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の
いずれかに記載の発明において、前記検出手段は、内燃
機関に取り付けられた加速度センサを有し、前記加速度
センサの計測値からロール振動を検知しており、前記加
速度センサは、エンジンの気筒列方向に直交するエンジ
ン幅方向の加速度が検出可能な向きで、かつロール振動
が検出可能な位置となる内燃機関のロール中心から所定
距離離れた位置に配設されていることを特徴としてい
る。
【0015】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載の発明において、内燃機関の全気筒のピストンの運動
方向を指す同じ長さのベクトルの和として求められる代
表ベクトルに略平行で、かつ内燃機関のロール中心に直
交する平面上もしくはその近傍に、前記加速度センサは
配設されていることを特徴としている。
【0016】請求項11に記載の発明は、請求項9また
は10に記載の発明において、前記検出手段は、内燃機
関のロール中心からの距離が異なる2箇所に配設された
2つに加速度センサを有し、これら2つに加速度センサ
からの検出値の差をロール振動としていることを特徴と
している。
【0017】請求項12に記載の発明は、請求項9また
は10に記載の発明において、前記検出手段は、内燃機
関のロール中心からの距離が略等しく、かつ内燃機関の
ロール中心を挟んで一方が鉛直上方、他方が鉛直下方に
位置する2つの加速度センサを有し、これら2つに加速
度センサからの検出値の差をロール振動としていること
を特徴としている。
【0018】請求項13に記載の発明は、請求項1〜1
2のいずれかに記載の発明において、前記検出手段によ
って検出されるロール振動または回転速度変動は、前記
検出手段によって実測された計測値に、そのときのクラ
ンクシャフトの回転速度における回転周波数の(気筒数
/2)倍の周波数成分を含むようにフィルター処理を施
すことによって得られていることを特徴としている。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、製造ばらつきや経年変
化等により、駆動力伝達機構に弾性体を持たせて形成さ
れた振動系の反共振の周波数が、略一定回転で運転され
る基本運転状態でのクランクシャフトの回転基本次数の
回転周波数とずれていたとしても、それらが一致するよ
うにクランクシャフトの回転数を変更することができ、
ロール振動低減効果または回転速度変動低減効果を最大
限に得ることができる。
【0020】請求項2の発明によれば、クランクシャフ
トの回転数を変化させてロール振動または回転速度変動
を求めることにより、正確な値に基づいた制御が可能と
なり、確実にロール振動低減効果または回転速度変動低
減効果を得ることができる。
【0021】請求項3の発明によれば、アイドル運転状
態での上記振動系の反共振の周波数とクランクシャフト
の回転基本次数の回転周波数とが一致するように制御す
ることにより、大きなアイドル振動低減効果を得ること
ができる。
【0022】請求項4の発明によれば、回転数刻みの間
隔を徐々に小さくしながら、複数のクランクシャフトの
回転数のなかで、ロール振動または回転速度変動が最小
となるクランクシャフトの回転数を求めていくことによ
り、クランクシャフトの回転基本次数の回転周波数を反
共振周波数に一致させることができる。また、請求項5
の発明のようにすれば、より効率良くクランクシャフト
の回転基本次数の回転周波数を反共振の周波数に収束さ
せることができる。
【0023】請求項6の発明によれば、ロール振動また
は回転速度変動が最小となるクランクシャフトの回転数
が、回転数を振った範囲の最小もしくは最大の回転数で
得られた場合に、回転数を振る範囲を拡張することによ
り、反共振の周波数以外に、クランクシャフトの回転周
波数が収束してしまうことを防止することができる。ま
た、請求項7の発明のようにしても、クランクシャフト
の回転周波数を反共振の周波数に収束させることができ
る。
【0024】請求項8の発明によれば、クランクシャフ
トの回転数が変動しても、乗員に違和感を与えにくくす
ることができる。
【0025】請求項9の発明によれば、振動レベルの大
きい内燃機関の上下振動に対して直交する横方向、すな
わちエンジン幅方向の振動を測定することにより、上記
上下振動の影響を受けずにロール方向の振動を測定する
ことができる。
【0026】請求項10の発明によれば、内燃機関のロ
ール中心を含む鉛直面内で振動を計測することにより、
ロール方向の振動をより精度良く検出することができ
る。
【0027】また、請求項11及び12の発明のように
2つに加速度センサを用いることにより、内燃機関の横
方向振動をキャンセルすることができ、ロール方向の振
動をより精度良く測定することができる。
【0028】請求項13の発明によれば、反共振の効果
が得られるクランクシャフトの回転数の回転基本次数成
分のみを抽出することにより、より精度良く基本運転状
態におけるクランクシャフトの回転数を反共振の周波数
と一致するよう制御することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0030】図1及び図2は、本発明に係る振動低減装
置を備えた自動車用の内燃機関を示している。エンジン
1には、フライホイール2を後端に備えたクランクシャ
フト3が設けられていると共に、補機駆動ベルト4を介
してクランクシャフト3によって駆動されるオルタネー
タ5が備えられている。
【0031】オルタネータ5は、クランクシャフト3の
取り付けられたクランクプーリ6と、オルタネータプー
リ7と、これら両プーリ6,7間に巻き掛けられた補機
駆動ベルト4等、を主体とする駆動力伝達機構を介し、
この補機駆動ベルト4の背面で駆動され、クランクシャ
フト3に対して逆回転している。
【0032】クランクシャフト3の回転角を計測する検
出手段は、図2に示すように、クランクシャフト3に取
り付けられたプレート8と、エンジン1本体に取り付け
られた電磁ピックアップ9とからなっている。プレート
8は、クランクシャフト3の回転角を計測するために等
間隔で歯が切られており、電磁ピックアップ9は、プレ
ート8の歯面に向けて近接するようエンジン1本体に取
り付けられている。そして、電磁ピックアップ9に対し
てプレート8の歯が通過するたびに生じる磁束変化によ
り電磁ピックアップ9から出力されるパルス信号をエン
ジンコントロールユニット15(以下、ECUと記す)
にて周波数変換してクランクシャフト3の回転速度変動
を検出している。
【0033】クランクプーリ6は、図3及び図4に示す
ように、クランクシャフト3に直接結合された内周部1
0と、補機駆動ベルト4が巻き掛けられ、クランクシャ
フト3にベアリング11を介して回転自由に指示される
外周部12と、に二分割されており、内周部10と外周
部12とは、弾性体である金属製の4つのコイルバネ1
3,…13を組み合わせた捩りバネ機構14を介して結
合されている。
【0034】ここで、捩りバネ機構14を介して内周部
10と外周部12とを結合することにより、補機駆動ベ
ルト4と捩りバネ機構14のコイルバネ13,…13と
が直列バネとなり、クランクシャフト3に取り付けられ
たフライホイール2の慣性質量と、副慣性質量体となる
オルタネータ7のロータ部(図示せず)の慣性質量とを
バネで結合した振動系が構成される。
【0035】そして、クランクシャフト3の回転速度変
動に対するこの振動系の反共振の周波数が、アイドル運
転時のクランクシャフト3の回転基本次数近傍の回転周
波数となるように、捩りバネ機構14のバネ定数が設定
されている。
【0036】すなわち、反共振の周波数が、クランクシ
ャフト3のアイドル回転速度N(rpm)における回転
周波数fn(=N/60)の(気筒数/2)倍の次数、
すなわち、4気筒の場合2次、6気筒の場合3次、8気
筒の場合4次の周波数と略一致するように捩りバネ機構
14のバネ定数が設定されている。例えば、4気筒エン
ジンでアイドル回転速度が6000(rpm)の場合に
は、反共振の周波数が20Hz{(600/60)×
2}となるよう捩りバネ機構14のバネ定数が設定され
ている。
【0037】また、エンジン1(クランクシャフト3)
のアイドル回転数は、エンジン1の運転状態を制御する
回転数可変手段及び回転数調整手段としてのECU15
により制御されている。
【0038】ここで、図5に示すように、クランクシャ
フト3の回転速度変動の値は反共振の周波数において極
小値をとり、この反共振の周波数と、クランクシャフト
3の回転基本次数の回転周波数とが一致した場合には、
大きな回転速度変動低減効果が得られる。しかし、反共
振の周波数の周波数特性は急峻であり、クランクシャフ
ト3の回転基本次数の回転周波数と反共振の周波数とが
少しずれただけでも回転速度変動低減効果が減少してし
まうため、クランクシャフト3の回転基本次数の回転周
波数が反共振の周波数と略一致するようにアイドル回転
数を制御することが重要となる。
【0039】次に、図6に示すフローチャートに従っ
て、本実施例での制御に関して説明する。
【0040】ステップ101では、ECU15にて、車
両が停止し、エンジン1がアイドル運転に入ったかどう
かを判定する。車両が停止中、エンジン1がアイドル運
転状態、とECU15が判断するとステップ102に進
む。
【0041】ステップ102では、前回のアイドル運転
時の設定アイドル回転数Ni(例えば600rpm)に
対して、ΔN(例えば20rpm)大きい(Ni+Δ
N)にアイドル回転数を設定し、そのときの回転速度変
動X1を計測する。さらに、アイドル回転数をNiに設
定して、そのときの回転速度変動X2を計測すると共
に、アイドル回転数を(Ni−ΔN)に設定して、その
ときの回転速度変動X3を計測する。そして、計測され
たX1,X2,X3はECU15に入力される。
【0042】ステップ103では、ECU15によっ
て、X1,X2,X3の中でどの値が最小となるかを判
定し、最小値がX1もしくはX3の場合には、ステップ
104に進み、最小値がX2の場合には、ステップ10
5に進む。
【0043】ステップ104では、ステップ103で最
小値となった回転数をNiと置き直し、ステップ102
にて、再度、アイドル回転数(Ni+ΔN),N,(N
i−ΔN)における回転速度変動X1,X2,X3を計
測する。但し、ステップ104を経てステップ102の
処理を行う場合には、これら3つの回転数のうち2つ
は、既に計測されているので、実際に計測するのはステ
ップ103でX1が最小値だった場合にはアイドル回転
数が(Ni+ΔN)での回転速度変動X1のみを、ステ
ップ103でX3が最小値だった場合にはアイドル回転
数が(Ni−ΔN)での回転速度変動X3のみを計測す
ることになる。そして、、これら3つの回転速度変動の
最小値がX2となるまで、ステップ102〜ステップ1
04の処理を繰り返す。こうすることによって、反共振
以外の周波数にクランクシャフト3の回転基本次数の回
転周波数が収束してしまうことを防止する。
【0044】回転速度変動X1,X2,X3のうち、X
2が最小となったときには、(Ni+ΔN)から(Ni
−ΔN)との間に極小値、つまり反共振が存在すること
になる。
【0045】ステップ105では、ΔNに補正係数0.
5乗じた値を新たなΔNとして置き直し、ステップ10
6ではアイドル回転数(Ni+ΔN),N,(Ni−Δ
N)での回転速度変動X1,X2,X3を計測する。そ
して、ステップ107では、ステップ106で計測され
たX1,X2,X3に関して最小値を求め、最小値をと
ったアイドル回転数をNiと置き直す。このとき、X
1,X3のうち先に計測したほうがX2よりも小さかっ
た場合には、残りが最小値となることはないので、それ
を計測せずに先に計測したX1もしくはX3が計測され
たアイドル回転数をNiと置き直す。そして、ステップ
108にて、ΔNと予め設定された規定値ΔN0(例え
ば1rpm)との大小関係を比較し、ΔNがΔN0より
も大きい場合にはステップ105に戻り、さらに今回の
ΔNに補正係数0.5を乗じた値を新たなΔNと置き直
して順次3つの回転数の最小値を求める処理を繰り返
し、ステップ108にてΔNが規定値ΔN0よりも小さ
くなったところで、そのときのアイドル回転数(Ni+
ΔN),N,(Ni−ΔN)のうち回転速度変動が最小
となるアイドル回転数をもって新たなアイドル回転数N
iとして設定して終了する。
【0046】換言すれば、ステップ105〜ステップ1
08における制御の流れは、アイドル運転状態における
クランクシャフト3の回転数を、ΔNの間隔の回転数刻
みで変化させ、これら複数のアイドル回転数(Ni+Δ
N),Ni,(Ni−ΔN)毎の回転速度変動を検出
し、回転速度変動が最小となる回転数の前後において、
ΔNに所定の補正係数0.5を乗じた0.5ΔNの間隔
の回転数刻みでさらにクランクシャフト3の回転数を変
化させ、これら0.5ΔNの間隔の回転数刻みの複数の
回転数毎の回転速度変動を検出し、0.5ΔNの間隔の
回転数刻みでの回転速度変動が最小となる回転数を求め
る、ということを繰り返し、回転数刻みの間隔0.5
(n-1)ΔN(但しnは自然数)が所定の規定値ΔN0より
も小さくなったn回目において、回転速度変動を最小と
するクランクシャフト3の回転数を新たなアイドル回転
数として設定する。
【0047】尚、ΔNに乗じる補正係数は必ずしも0.
5に限定されるものではなく、この補正係数をrとする
と、このrは、少なくとも0<r<1なる関係を満たす
ように適宜設定することが可能であり、上述したステッ
プ105〜ステップ108において、回転数刻みの間隔
(n-1)ΔN(但しnは自然数)が所定の規定値ΔN0
りも小さくなったn回目において、回転速度変動を最小
とするクランクシャフト3の回転数を新たなアイドル回
転数として設定するようにしてもよい。また、ΔN
0は、反共振とアイドル回転数とがずれていても十分効
果が得られる範囲の誤差量として設定されている。
【0048】このような第1実施例においては、アイド
ル回転数はその回転基本次数の回転周波数が、回転速度
変動の反共振周波数と略一致する回転数に収束し、大き
な回転速度変動低減効果を得ることができる。
【0049】また、図6のフローチャートに示す制御で
は、図7に示すように、アイドル回転数を変動させるた
め、車両がアイドル運転に入って暫くしてから行うと、
乗員が急にアイドル運転が不安定になったと感じること
があるが、アイドル運転に入った直後、もしくは回転速
度変動を計測するのに安定するまでの最低限の時間をお
いた後のの定常運転に入る前、に行うことにより乗員に
不安定になったと感じさせにくくすることができる。
【0050】そして、製造バラツキや経年変化があった
としても、回転速度変動の反共振周波数は短期間に頻繁
に変わるわけではないので、この制御はアイドル運転に
入る度に毎回行う必要はなく、1000(Km)走行毎
に行うといったように、一定期間毎に行ってもよい。
【0051】次に本発明の第2実施例について説明す
る。尚、上述した第1実施例の同一構成の部分には同一
の符号を付し説明を省略する。この第2実施例は、クラ
ンクシャフト3の回転速度変動ではなくエンジン1のロ
ール振動を計測しており、ロール振動に対する反共振の
効果を最大限に得られるようにしたものである。
【0052】すなわち、図8に示すように、エンジン1
の上端部のクランクシャフト3直上付近には、エンジン
1を正面から見たときのエンジン横方向の振動を測定で
きるように加速度センサ20が設置されている。
【0053】換言すれば、加速度センサ20は、エンジ
ン1の気筒列方向に直交するエンジン幅方向の加速度が
検出可能な向きで、かつロール振動が検出可能な位置と
なるエンジン1のロール中心21から所定距離離れた位
置に設置されており、さらに詳述すれば、エンジン1の
全気筒のピストンの運動方向を指す同じ長さのベクトル
の和として求められる代表ベクトルに略平行で、かつエ
ンジン1のロール中心21に直交する平面22上に設置
されている。
【0054】エンジン1がロール振動した場合、そのロ
ール中心21は、クランクシャフト3の上方にあり、こ
のような加速度センサ20の設置位置(図8を参照)で
は、ロール振動の接線方向は、エンジン横方向になる。
そのため、ロール振動と伴にレベルの大きいエンジン1
の上下振動に関してその直交方向の振動を加速度センサ
20は測定することになり、エンジン1の上下振動の影
響を受けずに精度良くロール振動の計測を行うことが出
来る。
【0055】尚、加速度センサ20は平面22上に必ず
しも位置する必要はないが、この平面22上にない場合
には、ロール振動の接線方向と加速度センサ20の測定
方向とが異なるため、加速度センサ20はロール振動の
エンジン横方向の振動成分を検出することになり、平面
22上に加速度センサ20がある場合に比べて感度が下
がることになる。
【0056】次に、図9に示すフローチャートに従っ
て、第2実施例での制御に関して説明する。
【0057】ステップ201では、ECU15にて、車
両が停止し、エンジン1がアイドル運転に入ったかどう
かを判定する。車両が停止中、エンジン1がアイドル運
転状態、とECU15が判断するとステップ202に進
む。
【0058】ステップ202では、反共振が存在すると
思われる回転数の範囲(Ni1〜Nin)を所定回転数
ΔN刻みで回転数を振って、各回転数におけるロール振
動(X01〜X0n)を測定する。例えば750rpm
から20rpm刻みで550rpmまで各回転数毎にロ
ール振動を測定する。
【0059】ステップ203では、ステップ202で測
定したロール振動(X01〜X0n)の中で最小値とな
ったときのクランクシャフト3の回転数をNiとして、
そのときのロール振動をX2とする。このとき、(Ni
+ΔN)rpmから(Ni−ΔN)rpmの間には極小
値、すなわち反共振が確実に存在することになる。
【0060】ステップ204ではΔNに補正係数0.5
を乗じた値を新たなΔNとして置き直し、ステップ20
5ではアイドル回転数(Ni+ΔN),(Ni−ΔN)
でのロール振動X1,X3を計測する。そして、ステッ
プ206では、X2及びステップ205で計測されたX
1,X3に関して最小値を求め、最小値をとったアイド
ル回転数をNiと置き直す。このとき、X1,X3のう
ち先に計測したほうがX2よりも小さかった場合には、
残りが最小値となることはないので、それを計測せずに
先に計測したX1もしくはX3が計測されたアイドル回
転数をNiと置き直す。そして、ステップ207にて、
ΔNと予め設定された規定値ΔN0(例えば1rpm)
との大小関係を比較し、ΔNがΔN0よりも大きい場合
にはステップ204に戻り、さらに今回のΔNに補正係
数0.5を乗じた値を新たなΔNと置き直して順次3つ
の回転数の最小値を求める処理を繰り返し、ステップ2
07にてΔNが規定値ΔN0よりも小さくなったところ
で、そのときのアイドル回転数(Ni+ΔN),N,
(Ni−ΔN)のうちロール振動が最小となるアイドル
回転数をもって新たなアイドル回転数Niとして設定し
て終了する。
【0061】尚、第2実施例のステップ204〜ステッ
プ207で行われる処理内容と、上述した第1実施例の
ステップ105〜ステップ108で行われる処理内容と
は、測定する対象がロール振動か回転速度変動かのみの
違いであって、それ以外の処理内容は同一である。
【0062】このような第2実例においては、アイドル
回転数はその回転基本次数の回転周波数が、ロール振動
の反共振周波数と略一致する回転数に収束し、大きなロ
ール振動低減効果を得ることができる。
【0063】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。この第3実施例は、ロール振動を計測する加速度セ
ンサを2つにして、計測精度を向上させたものであっ
て、それ以外の構成は、上述した第2実施例と同じであ
る。
【0064】すなわち、図10に示すように、エンジン
1の上端部のクランクシャフト3直上付近、及びエンジ
ン1の下端部のクランクシャフト3直下付近には、エン
ジン1を正面から見たときの横方向の振動を測定できる
ように加速度センサ30、30がそれぞれ設置されてい
る。
【0065】換言すれば、加速度センサ30、30は、
エンジン1の気筒列方向に直交するエンジン幅方向の加
速度が検出可能な向きで、かつロール振動が検出可能な
位置となるエンジン1のロール中心21から所定距離離
れた位置に設置されており、さらに詳述すれば、エンジ
ン1の全気筒のピストンの運動方向を指す同じ長さのベ
クトルの和として求められる代表ベクトルに略平行で、
かつエンジン1のロール中心21に直交する平面22上
に、ロール中心21を挟むように設置されている。
【0066】そして、これら2つの加速度センサ30,
30で計測された加速度の差をとることにより、エンジ
ン1の横方向振動が発生していたとしても、それをキャ
ンセルしてロール振動成分のみを計測することができる
ため、より正確な値に基づいて、アイドル回転数を、そ
の回転基本次数の回転周波数がロール振動の反共振周波
数と略一致するように制御することができる。尚、第3
実施例における制御の流れは上述した第2実施例におけ
る制御の流れ(図9を参照)と同様である。
【0067】また、上述した第1実施例〜第3実施例に
おいては、計測された回転速度変動またはロール振動に
フィルター処理を施し、対応するクランクシャフト3の
回転速度における回転周波数の(気筒数/2)倍の周波
数成分、すなわち回転基本次数成分のみを抽出するよう
にすれば、さらに正確な値に基づいて、アイドル回転数
を、その回転基本次数の回転周波数がロール振動の反共
振周波数と略一致するように制御することができる。
【0068】そして、上述した第1実施例〜第3実施例
においては、反共振の効果を得ようとする略一定回転で
運転される基本運転状態として、車両のアイドル運転状
態を想定しているものであるが、この基本運転状態は、
車両のアイドル運転状態に限定されるものではなく、例
えば、上述した各実施例の振動低減装置を備えたエンジ
ン1をシリーズハイブリット車に搭載するような場合に
は、エンジンは最も効率の良い運転条件の下略一定回転
速度で運転されることになるため、反共振の周波数を、
アイドル回転数ではなく、この時の回転速度(例えば3
000rpm)の回転基本次数の回転周波数と一致する
ようにしてもよい。これは、シリーズハイブリッド車に
搭載した場合には、エンジン1はオルタネータを駆動し
て発電するための発電機駆動源としてのみ用いられるた
めである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振動低減装置を備えたエンジンの
正面図であって、第1実施例におけるエンジンの正面
図。
【図2】本発明に係る振動低減装置を備えたエンジンの
側面図であって、第1実施例におけるエンジンの側面
図。
【図3】図1に示すクランクプーリの正面図。
【図4】図3のA−A線に沿った断面図。
【図5】第1実施例における回転速度変動効果を示す説
明図。
【図6】第1実施例における制御の流れを示すフローチ
ャート。
【図7】第1実施例おけるアイドル回転数変化を示す説
明図。
【図8】本発明に係る振動低減装置を備えたエンジンの
正面図であって、第2実施例におけるエンジンの正面
図。
【図9】第2実施例における制御の流れを示すフローチ
ャート。
【図10】本発明に係る振動低減装置を備えたエンジン
の正面図であって、第3実施例におけるエンジンの正面
図。
【符号の説明】
1…エンジン 2…フライホイール 3…クランクシャフト 8…プレート(検出手段) 9…電磁ピックアップ(検出手段) 15…エンジンコントロールユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16F 15/10 F16F 15/10 A 15/12 15/123 A 15/123 15/12 S 15/30 Z 15/30 Z

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フライホイールと結合されたクランクシ
    ャフトの回転駆動力を伝える駆動力伝達機構と、前記駆
    動力伝達機構により回転させられて慣性力を生じる副慣
    性質量体とを備え、且つ前記駆動力伝達機構に弾性体を
    持たせて振動系を形成し、内燃機関のロール振動もしく
    は前記クランクシャフトの回転速度変動に対するこの振
    動系の反共振の周波数を、前記内燃機関の運転状態のう
    ち、前記クランクシャフトの回転数が略一定回転で運転
    される基本運転状態での前記クランクシャフトの回転速
    度における回転周波数の(気筒数/2)倍した周波数の
    近傍に設定している内燃機関の振動低減装置において、 前記基本運転状態において少なくとも一回、前記クラン
    クシャフトの回転数を変化させる回転数可変手段と、前
    記回転数可変手段よる前記クランクシャフトの回転数の
    変化前後のロール振動または回転速度変動を検出可能な
    検出手段と、前記検出手段で検出された振動または変動
    のうち最も小さい振動または変動のときの前記クランク
    シャフトの回転数に前記基本運転状態における前記クラ
    ンクシャフトの回転数を合わせる回転数調整手段と、を
    有していることを特徴とする内燃機関の振動低減装置。
  2. 【請求項2】 前記回転数可変手段は、所定のタイミン
    グで、前記クランクシャフトの回転数を所定の回転数だ
    け増加もしくは減少させ、前記回転数調整手段は、この
    クランクシャフトの回転数の変化前後でのロール振動ま
    たは回転速度変動の大小を比較することによってクラン
    クシャフトの回転数を制御していることを特徴とする請
    求項1に記載の内燃機関の振動低減装置。
  3. 【請求項3】 前記基本運転状態は、前記内燃機関のア
    イドル運転状態であることを特徴とする請求項1または
    2に記載の内燃機関の振動低減装置。
  4. 【請求項4】 アイドル運転状態における前記クランク
    シャフトの回転数を、所定回転数ΔNの間隔の回転数刻
    みで変化させ、これら複数の回転数毎のロール振動また
    は回転速度変動を検出し、これらの振動もしくは変動が
    最小となる回転数の前後において、前記所定回転数ΔN
    に所定の補正係数r(0<r<1)を乗じたrΔNの間
    隔の回転数刻みでさらに前記クランクシャフトの回転数
    を変化させ、これらrΔNの間隔の回転数刻みの複数の
    回転数毎のロール振動または回転速度変動を検出し、r
    ΔNの間隔の回転数刻みでの振動もしくは変動が最小と
    なる回転数を求める、ということを繰り返し、 回転数刻みの間隔r(n-1)ΔN(但しnは自然数)が所
    定の規定値ΔN0よりも小さくなったn回目において、
    ロール振動または回転速度変動を最小とする前記クラン
    クシャフトの回転数を新たな前記内燃機関のアイドル回
    転数として設定することを特徴とする請求項3に記載の
    内燃機関の振動低減装置。
  5. 【請求項5】 略等間隔の回転数刻みでロール振動また
    は回転速度変動を検出してその最小値をとる前記クラン
    クシャフトの回転数を求める際には、略等間隔の回転数
    刻みで回転数が異なる前記クランクシャフトの3つの回
    転数から求めていると共に、前記補正係数rは0.5で
    あることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の振動
    低減装置。
  6. 【請求項6】 所定回転数ΔNの間隔の回転数刻みで前
    記クランクシャフトの複数の回転数にてロール振動また
    は回転速度変動を検出する際に、ロール振動または回転
    速度変動が最小値となる前記クランクシャフトの回転数
    が、これらのロール振動または回転速度変動を検出した
    前記クランクシャフトの複数の回転数のうちの最高回転
    数の場合には、ロール振動または回転速度変動を検出し
    た前記クランクシャフトの複数の回転数のうちの最高回
    転数でロール振動または回転速度変動が最小値とならな
    くなるまで、前記クランクシャフトの回転数を高回転側
    に前記所定回転数ΔNづつ増加させてロール振動または
    回転速度変動を検出すると共に、 ロール振動または回転速度変動が最小値となる前記クラ
    ンクシャフト回転数が、これらのロール振動または回転
    速度変動を検出した前記クランクシャフトの複数の回転
    数のうちの最低回転数の場合には、ロール振動または回
    転速度変動を検出した前記クランクシャフトの複数の回
    転数のうちの最低回転数でロール振動または回転速度変
    動が最小値とならなくなるまで、前記クランクシャフト
    の回転数を低回転側に前記所定回転数ΔNづつ減少させ
    てロール振動または回転速度変動を検出することを特徴
    とする請求項4または5に記載の内燃機関の振動低減装
    置。
  7. 【請求項7】 前記回転数可変手段は、所定のタイミン
    グで、予め定められた前記クランクシャフトの回転数範
    囲内で、前記クランクシャフトの回転数を所定回転数間
    隔で増加もしくは減少させ、 前記振動検出手段は、予め定めた前記クランクシャフト
    回転数範囲内で所定回転数間隔で変化させた前記クラン
    クシャフトの全ての回転数についてロール振動または回
    転速度変動を検出していることを特徴とする請求項4ま
    たは5に記載の内燃機関の振動低減装置。
  8. 【請求項8】 アイドル運転に入ったときもしくはアイ
    ドル運転に入ってから所定時間経過後に、アイドル運転
    状態における前記クランクシャフトの回転数を、所定回
    転数ΔNの間隔の回転数刻みで変化させ、これら複数の
    回転数毎のロール振動または回転速度変動を検出し、こ
    れらの振動または変動が最小となる回転数の前後におい
    て、前記所定回転数ΔNに所定の補正係数r(0<r<
    1)を乗じたrΔNの間隔の回転数刻みでさらに前記ク
    ランクシャフトの回転数を変化させ、これらrΔNの間
    隔の回転数刻みの複数の回転数毎のロール振動または回
    転速度変動を検出し、rΔNの間隔の回転数刻みでの振
    動もしくは変動が最小となる回転数を求めると、という
    ことを繰り返し、 回転数刻みの間隔r(n-1)ΔN(但しnは自然数)が所
    定の規定値ΔN0よりも小さくなったn回目において、
    ロール振動または回転速度変動を最小とする前記クラン
    クシャフトの回転数を前記内燃機関の新たなアイドル回
    転数として設定することを特徴とする請求項2〜7のい
    ずれかに記載の内燃機関の振動低減装置。
  9. 【請求項9】 前記検出手段は、内燃機関に取り付けら
    れた加速度センサを有し、前記加速度センサの計測値か
    らロール振動を検知しており、 前記加速度センサは、エンジンの気筒列方向に直交する
    エンジン幅方向の加速度が検出可能な向きで、かつロー
    ル振動が検出可能な位置となる内燃機関のロール中心か
    ら所定距離離れた位置に配設されていることを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれかに記載の内燃機関の振動低減
    装置。
  10. 【請求項10】 内燃機関の全気筒のピストンの運動方
    向を指す同じ長さのベクトルの和として求められる代表
    ベクトルに略平行で、かつ内燃機関のロール中心に直交
    する平面上もしくはその近傍に、前記加速度センサは配
    設されていることを特徴とする請求項9に記載の内燃機
    関の振動低減装置。
  11. 【請求項11】 前記検出手段は、内燃機関のロール中
    心からの距離が異なる2箇所に配設された2つに加速度
    センサを有し、これら2つに加速度センサからの検出値
    の差をロール振動としていることを特徴とする請求項9
    または10に記載の内燃機関の振動低減装置。
  12. 【請求項12】 前記検出手段は、内燃機関のロール中
    心からの距離が略等しく、かつ内燃機関のロール中心を
    挟んで一方が鉛直上方、他方が鉛直下方に位置する2つ
    の加速度センサを有し、これら2つに加速度センサから
    の検出値の差をロール振動としていることを特徴とする
    請求項9または10に記載の内燃機関の振動低減装置。
  13. 【請求項13】 前記検出手段によって検出されるロー
    ル振動または回転速度変動は、前記検出手段によって実
    測された計測値に、そのときのクランクシャフトの回転
    速度における回転周波数の(気筒数/2)倍の周波数成
    分を含むようにフィルター処理を施すことによって得ら
    れていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに
    記載の内燃機関の振動低減装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005080779A1 (ja) * 2004-02-24 2005-09-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. エンジン動作状況検出装置
CN104421011A (zh) * 2013-08-21 2015-03-18 上海日野发动机有限公司 发动机的怠速调节方法及装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005080779A1 (ja) * 2004-02-24 2005-09-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. エンジン動作状況検出装置
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