JP2003342863A - 不織布、該不織布を用いた簡易衣料およびワイパー - Google Patents
不織布、該不織布を用いた簡易衣料およびワイパーInfo
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Abstract
料あるいはワイパーなどに用いられる不織布として十分
な風合い、強度、防塵性、拭き取り性などをもち、なお
かつ、優れた柔軟性を有する不織布を提供せんとするも
のであり、さらに、該不織布よりなる簡易衣料やワイパ
ーを提供すること。 【解決手段】生分解性を有する繊維から構成されるスパ
ンボンド不織布の片面もしくは両面に、生分解性を有す
る繊維から構成されるメルトブロー不織布が積層された
シートが機械的交絡により一体化してなる不織布であ
り、さらに、該不織布を用いてなる簡易衣料、ワイパー
である。。
Description
繊維から構成されるスパンボンド不織布と、生分解性を
有する繊維から構成されるメルトブロー不織布が積層さ
れ一体化してなる不織布に関するものである。
が全て生分解性を有するため、廃棄処分が容易であり、
かつ、簡易衣料やワイパーなどに用いられる不織布とし
て十分な強力を有し、さらに優れた柔軟性と風合いを兼
ね備えたものである。
しては、作業性を向上させるための柔軟性、良好な着心
地を保有するための風合い、着用時に破れが生じないた
めの強度、さらには作業時に作業着内部への汚れの付着
を防ぐための防塵性などが挙げられる。また、通常1回
から数回の使用後廃棄処分されるため、低コストなもの
が好ましく用いられる。
リーンルーム用作業着、さらには医療用の手術着などの
簡易衣料材料として、いわゆる使い捨ての簡易衣料用不
織布が種々提案されている(例えば、特許文献1、特許
文献2等)。
性としては、拭き取り作業性を向上させるための柔軟性
および風合い、使用時に破れが生じないための強度など
が挙げられる。さらに拭き取り性能を向上させるために
は、構成繊維が極細であることが必要である。
プのワイパー材料としても、不織布が種々提案されてい
る(特許文献3、特許文献4等)。
特許文献3、特許文献4に記載されている簡易衣料やワ
イパーでは、用いられる不織布の必要特性を満足させる
ため、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン等を主
原料としていた。これら従来の不織布は、使用後一般的
に埋め立て処理や焼却処理が行われているが、埋め立て
られた場合、化学的に安定なため長期間に渡ってそのま
まの形状を保ち続けてしまうという問題点があった。
には、焼却時の発熱量が高いため焼却炉を傷めるだけで
なく、ナイロン系の不織布を焼却した場合にはシアンガ
スなどの有害ガスが発生するという問題点もあった。
生分解性を有する繊維からなる種々の不織布が提案され
ているが、その中で簡易衣料あるいはワイパーなどに用
いられる不織布に適した風合い、強度、防塵性などを兼
ね備えるものは少なく、特に十分な柔軟性を有するもの
はなかった。
技術の背景に鑑み、生分解性を有する繊維からなり、か
つ、簡易衣料あるいはワイパーなどに用いられる不織布
として十分な風合い、強度、防塵性、拭き取り性などを
もち、なおかつ、優れた柔軟性を有する不織布を提供せ
んとするものであり、さらに、該不織布よりなる簡易衣
料やワイパーを提供せんとするものである。
解決するために、以下の1〜7の構成を要旨とするもの
である。 1.生分解性を有する繊維から構成されるスパンボンド
不織布の片面もしくは両面に、生分解性を有する繊維か
ら構成されるメルトブロー不織布が積層されたシートが
機械的交絡により一体化してなる不織布である。 2.上記スパンボンド不織布および上記メルトブロー不
織布を構成する繊維が、ポリ乳酸系樹脂からなることを
特徴とする上記1記載の不織布である。 3.上記スパンボンド不織布の目付が10〜100g/
m2 で、構成繊維の平均繊維径が10〜40μmであ
り、かつ、上記メルトブロー不織布の目付が10〜10
0g/m2 で、構成繊維の平均繊維径が10μm以下で
あることを特徴とする上記1または2記載の不織布であ
る。 4.上記スパンボンド不織布の目付が10〜100g/
m2 で、構成繊維の平均繊維径が10〜40μmであ
り、かつ、上記メルトブロー不織布の目付が3〜100
g/m2 で、構成繊維の平均繊維径が1〜10μmであ
ることを特徴とする上記1または2記載の不織布であ
る。 5.生分解性を有する繊維から構成されるスパンボンド
不織布の片面もしくは両面に生分解性を有する繊維から
構成されるメルトブロー不織布が積層され機械的交絡に
より一体化されてなる不織布であって、該記機械的交絡
部分において、前記スパンボンド不織布層中に該スパン
ボンド不織布の厚み垂直方向を軸として45°以内の方
向に該スパンボンド不織布の厚みの30%以上の長さに
わたってメルトブロー繊維が4〜30本貫入して交絡し
ていることを特徴とする不織布である。 6.上記1〜5のいずれかに記載の不織布からなること
を特徴とする簡易衣料である。 7.上記1〜5のいずれかに記載の不織布からなること
を特徴とするワイパーである。
れた柔軟性を有し、かつ、簡易衣料やワイパーなどに用
いられる不織布として十分な風合い、強度、防塵性、拭
き取り性などをもち、なおかつ、生分解性を有する繊維
から構成されるため使用後の廃棄処分が容易である不織
布について鋭意検討し、生分解性を有する繊維から構成
される数種類の不織布を積層し、機械的交絡によって一
体化することにより、かかる課題を一挙に解決すること
を究明したものである。
から構成されるスパンボンド不織布の片面もしくは両面
に、生分解性を有する繊維から構成されるメルトブロー
不織布が積層されたシートが機械的交絡により一体化さ
れているものであり、供される不織布としては、スパン
ボンド不織布とメルトブロー不織布からなることが好ま
しい。スパンボンド不織布のみでは、簡易衣料やワイパ
ーに必要な柔軟性や風合いは得られず、またメルトブロ
ー不織布のみでは簡易衣料やワイパーに必要な強度を得
ることができない。
体化してなる」とは、スパンボンド不織布とメルトブロ
ー不織布が積層され、ニードルパンチ法や水流交絡法な
どの機械的交絡によって該スパンボンド不織布を構成す
る繊維と該メルトブロー不織布を構成する繊維が互いに
三次元的に絡合することで一つの不織布となっている構
造であることをいう。
ではないが、ニードルパンチ法、水流交絡法が好まし
い。
なく交絡させ、強度の低下を防ぐことが可能であること
から、水流交絡法により一体化したものがより好まし
い。
は、一体化した不織布が得られれば、特別に限定される
ものではないが、一体化した不織布を簡易衣料として用
いる場合は、好ましくは10MPa以上30MPa未満
であり、さらに好ましくは15MPa以上25MPa以
下である。
絡が不十分で、簡易衣料に用いられる不織布として十分
な強度を得ることができないため好ましくない。また、
水圧が30MPa以上になると、不織布表面の損傷が大
きく風合いが損なわれる方向にあり、また多大なエネル
ギーが必要となるためコストの面からも好ましくない。
用いる場合は、水流交絡させる際の水圧は、好ましくは
3MPa以上20MPa未満であり、さらに好ましくは
5MPa以上15MPa以下である。
が不十分で、ワイパーに用いられる不織布として十分な
強度を得ることができないため好ましくない。また、水
圧が20MPa以上になると、不織布表面が硬く締まっ
た風合いとなり、拭き取り性能が低下する方向にあり、
また多大なエネルギーが必要となるためコストの面から
も好ましくない。
織布およびメルトブロー不織布を構成する繊維は、生分
解性樹脂からなることが好ましい。
る不織布は通常1回から数回の使用後廃棄処分されるた
め、その処分量は膨大なものとなる。
ロピレン、ナイロン等を原料として使用した場合は、焼
却あるいは埋め立て処分が必要であるが、焼却処理をし
た場合、焼却時の発熱量が高いため焼却炉を傷めるとい
う問題点があり、また埋め立て処分をした場合には、こ
れら原料が化学的に安定なため、長期間に渡って形状を
保ち続けてしまうという環境上の問題点がある。本発明
にて供される不織布においては、生分解性を有する樹脂
を原料として使用することにより、焼却処分の必要はな
く、埋め立て等の処分後、化学的に分解され自然環境を
汚染することがない。
維とは、ポリカプロラクトン系樹脂やポリブチレンサク
シネート系樹脂など、生分解性を有する樹脂からなるも
であれば特に限定されるものではないが、融点が高く耐
熱性に優れ、また機械的特性に優れる点から、ポリ乳酸
樹脂であることが最も好ましい。
は、特に規定されるものではないが、溶融したポリマー
をノズルより押し出し、これを高速吸引ガスにより吸引
延伸した後、移動コンベア上に捕集してウェブとし、さ
らに連続的に熱処理、絡合等を施すことによりシートと
する、いわゆるスパンボンド法により製造されたものが
好ましい。
されるものではないが、10〜100g/m2 が好まし
く、さらに好ましくは20〜70g/m2 である。目付
が10g/m2 よりも低い場合には、シートの強度が低
くなり、用途によっては使用することが難しい場合があ
る。また、目付が100g/m2 よりも高い場合には、
シート全体の重量が重く、嵩張り、着心地に劣り、さら
に製造コストも高くなる方向にあり好ましくない。
均繊維径は10〜40μmであることが好ましく、さら
に好ましくは10〜20μmである。
は、シートにコシがなく柔軟になり過ぎて使用用途が限
られてくること、さらに生産安定性の面からも好ましく
ない方向である。また、平均繊維径が40μmを超える
場合には、シートが嵩張り、いわゆる骨立ちが発生する
場合があり、簡易衣料やワイパー材料としては不向きと
なってくる。
不織布は、特に限定されるものではないが、溶融したポ
リマーに加熱高速ガス流体を吹き当てることにより該溶
融ポリマーを引き伸ばして極細繊維化し、捕集してシー
トとする、いわゆるメルトブロー法により製造されたも
のが好ましい。
されるものではないが、簡易衣料として用いる場合は、
10〜100g/m2 が好ましく、さらに好ましくは2
0〜50g/m2 である。目付が10g/m2 よりも低
い場合には防塵性が著しく低下するため、簡易衣料に用
いられる材料としては使用に耐えないものとなる。また
目付が100g/m2 よりも高い場合は、防塵性は向上
するものの、シート全体の重量が重く、嵩張り、着心地
に劣り、さらに製造コストも高くなるため好ましくな
い。
量は3〜100g/m2 が好ましく、さらに好ましくは
5〜50g/m2 である。目付が3g/m2 よりも低い
場合には、拭き取り性に劣り、ワイパーに用いられる材
料として使用に耐えないものとなる。また目付が100
g/m2 よりも高い場合は、シート全体の重量が重く、
ごわつき、拭き取り性能も低下し、さらに製造コストも
高くなるため好ましくない。
均繊維径は10μm以下であることが好ましく、さらに
好ましくは1〜10μmである。平均繊維径が10μm
を超えると該メルトブロー不織布の空隙率が増加し、防
塵性が著しく低下するため、簡易衣料に用いられる材料
として使用に耐えないものとなる。さらにはワイパー用
材料としては、拭き取り性能が低下するため好ましくな
い。最も好ましい繊維径は2〜8μmである。
絡具合は、交絡部分の断面を走査型電子顕微鏡で観察し
たときに、該スパンボンド不織布層中に該スパンボンド
不織布の厚み方向を軸として45°以内の方向に該厚み
の30%以上の長さにわたって貫入しているメルトブロ
ー繊維の数が、4〜30本であることが好ましい。この
範囲内にあれば、一体化したシートを簡易衣料の材料と
して用いても、ワイパー用材料として用いても、いずれ
も満足するものであるが、さらに好ましくは、簡易衣料
の材料として用いる場合は8〜30本、ワイパー用材料
として用いる場合は4〜20本である。
中に該スパンボンド不織布の厚み方向を軸として45°
以内の方向に該厚みの30%以上の長さにわたって貫入
しているメルトブロー繊維が4本未満の場合には、スパ
ンボンド不織布とメルトブロー不織布の層間が剥離しや
すくなってきて、さらに不織布の表面に毛羽立ちが発生
しやすくなったり、また一体化したシートの強度が低く
なる方向であるため好ましくない。また該不織布の交絡
部のスパンボンド不織布層中に該スパンボンド不織布の
厚み方向を軸として45°以内の方向に該厚みの30%
以上の長さにわたって貫入しているメルトブロー繊維が
30本以上の場合には、不織布表面が硬く締まった風合
いとなり、簡易衣料の材料として用いた場合には着心地
に劣り、ワイパー用材料として用いた場合には拭き取り
性能が低下する方向にあるため好ましくない。
時の作業着、発塵を嫌うクリーンルーム用の作業着、さ
らには医療用の手術着など、1回から数回の使用後、廃
棄処分される、いわゆる使い捨ての作業用衣服であり、
簡易衣料に用いられる不織布とは、かかる簡易衣料の材
料として優れた柔軟性、十分な風合い、強度、防塵性を
有する不織布である。
ングワイパーなど、1回から数回の使用後、廃棄処分さ
れる、いわゆる使い捨てタイプのワイパーであり、ワイ
パーに用いられる不織布とは、かかるワイパーの材料と
して用いられ得る不織布であり、一般に優れた柔軟性、
十分な風合い、強度、拭き取り性能を有する不織布であ
る。
面にメルトブロー不織布を積層したシートを一体化した
ものも、スパンボンド不織布の片面にメルトブロー不織
布を積層したものも、どちらのタイプと限定するところ
ではないが、簡易衣料の材料として用いられる場合は、
製造コストの面から、前記スパンボンド不織布の片面に
前記メルトブロー不織布を積層したシートを一体化させ
たものの方がより好ましく、一方、ワイパー材料として
用いられる場合は、シート両面に高い拭き取り性能を持
たせることができるので、前記スパンボンド不織布の両
面に前記メルトブロー不織布を積層させたシートを一体
化させたものの方がより好ましい。
明する。
いはワイパーに用いられる不織布として適当な特性を有
しているかは、不織布の強度、柔軟性、風合い、防塵
性、拭き取り性および不織布の交絡度から評価した。ま
た、得られた不織布が簡易衣料あるいはワイパーに用い
られた後、廃棄された際に、不織布の形状を保ったまま
残存し、自然環境を汚染するかは、不織布の生分解性か
ら評価した。それぞれの評価結果は表1に示した。 (1)強度:不織布の縦方向の引張強さをJIS L
1096に基づき測定し、100N/50mm以上のも
のを簡易衣料あるいはワイパーに用いられる不織布とし
て適していると判定した。 (2)柔軟性:5名のモニターにより官能評価を行っ
た。モニターは不織布の柔軟性を、不織布を平滑な台上
に敷きそれを片手で掴んだときの感覚を次の基準により
評価し、15点以上のものは○、15点未満のものは×
と判定した。 4点:骨立ち感がほとんどなく、掴んだときの抵抗もほ
とんどなく柔軟性は非常に優れている。 3点:骨立ち感は多少あるが、掴んだときの抵抗は少な
く柔軟性は優れている、あるいは、掴んだときの抵抗は
多少感じるが骨立ち感はほとんどなく柔軟性は優れてい
る。 2点:骨立ち感も多少あり、掴んだときの抵抗も多少感
じられ柔軟性は普通である。 1点:骨立ち感は多少ある程度であるが、掴んだときの
抵抗は大きく柔軟性は劣る、あるいは、掴んだときの抵
抗は多少感じられる程度であるが、骨立ち感があり柔軟
性は劣る。 0点:骨立ち感があり、掴んだときの抵抗も大きく柔軟
性は非常に劣る。(3)風合い:5名のモニターにより
官能評価を行った。モニターは不織布表面の手触り感を
次の基準により評価し、15点以上のものは○、15点
未満のものは×と判定した。
ている。
る。
る。
る。 (4)防塵性:風速3.0m/minの条件で、不織布
シートの厚さ方向に直径0.3μmのポリスチレン粒子
を通過させ、その際の捕集効率を測定した。捕集効率は
次式より算出し、30%以上の捕集効率を示したものを
○、30%未満のものを×と判定した。
の粒子数/フィルター上流の粒子数)}×100 (5)拭き取り性:クイックルワイパー(花王(株)
製)に、不織布シートを装着した。30×60cmのフ
ローリング(大建工業(株)製カラーフロアYG43−
DB)上に約10cmの毛髪を5本散布し、その上に不
織布シートを乗せて一定のストローク(60cm)で2
往復清拭して不織布シートに捕集された毛髪の本数を測
定した。この操作を連続6回実施して、毛髪捕集率は次
式より算出した。
/30)×100 次に、60×90cmのフローリング(大建工業(株)
製カラーフロアYG43−DB)上にJIS試験用ダス
ト7種(関東ローム層、細粒)を0.1g散布し(刷毛
を用いて全面に均一散布)、フローリングを1往復で2
列清拭した。この操作を連続6回実施した後、ダストの
付着した不織布シートの重量を測定し、ダスト捕集率は
次式より算出した。
織布シートの重量−清拭前の不織布シートの重量)/
0.6}×100 こうして算出した毛髪捕集率とダスト捕集率について、
毛髪捕集率が40%以上、かつダスト捕集率が15%以
上のものを拭き取り性に優れており、ワイパー用材料と
して適していると判断した。 (6)生分解性:温度58℃、通気量40ml/min
の条件のコンポスト中に不織布シートを埋没させ、1年
以内に生分解したものを○、1年たっても生分解しなか
ったものを×と判定した。 (7)交絡度:(株)日立製作所社製S−510形走査
電子顕微鏡により400倍の倍率で交絡部断面の観察を
行い、スパンボンド不織布層中に該スパンボンド不織布
の厚み方向を軸として45°以内の方向に該厚みの30
%以上の長さにわたって貫入しているメルトブロー繊維
の本数を測定した。測定は任意の5点について行い、そ
の結果の平均値を交絡度とし、4〜30本のものを簡易
衣料あるいはワイパーに用いられる不織布として適して
いると判定した。 実施例1 平均繊維径が12.4μm、目付が50g/m2 で、ポ
リ乳酸樹脂を原料としたスパンボンド不織布の両面に、
平均繊維径が3.6μm、目付が20g/m2で、ポリ
乳酸樹脂を原料としたメルトブロー不織布を、20MP
aの水圧の柱状水流で一体化させた不織布を得た。得ら
れた不織布の断面観察結果および評価結果は表1の通り
であり、簡易衣料あるいはワイパーに用いられる不織布
として適したものであり、特に引張強力が強く簡易衣料
に好適なものであった。 実施例2 平均繊維径が12.4μm、目付が50g/m2 で、ポ
リ乳酸樹脂を原料としたスパンボンド不織布の両面に、
平均繊維径が3.6μm、目付が20g/m2で、ポリ
乳酸樹脂を原料としたメルトブロー不織布を、25MP
aの水圧の柱状水流で一体化させた不織布を得た。得ら
れた不織布の断面観察結果および評価結果は表1の通り
であり、簡易衣料あるいはワイパーに用いられる不織布
として適したものであり、特に引張強力が強く簡易衣料
に好適なものであった。 実施例3 平均繊維径が10.0μm、目付が40g/m2 で、ポ
リ乳酸樹脂を原料としたスパンボンド不織布の片面に、
平均繊維径が3.6μm、目付が20g/m2で、ポリ
乳酸樹脂を原料としたメルトブロー不織布を、10MP
aの水圧の柱状水流で一体化させた不織布を得た。得ら
れた不織布の断面観察結果および評価結果は表1の通り
であり、簡易衣料あるいはワイパーに用いられる不織布
として適したものであった。 実施例4 平均繊維径が12.4μm、目付が50g/m2 で、ポ
リ乳酸樹脂を原料としたスパンボンド不織布の両面に、
平均繊維径が8.0μm、目付が30g/m2で、ポリ
乳酸樹脂を原料としたメルトブロー不織布を、20MP
aの水圧の柱状水流で一体化させた不織布を得た。得ら
れた不織布の断面観察結果および評価結果は表1の通り
であり、簡易衣料あるいはワイパーに用いられる不織布
として適したものであり、特に引張強力が強く簡易衣料
に好適なものであった。 実施例5 平均繊維径が12.4μm、目付が50g/m2 で、ポ
リ乳酸樹脂を原料としたスパンボンド不織布の両面に、
平均繊維径が5.5μm、目付が30g/m2で、ポリ
乳酸樹脂を原料としたメルトブロー不織布を、7.5M
Paの水圧の柱状水流で一体化させた不織布を得た。得
られた不織布の断面観察結果および評価結果は表1の通
りであり、簡易衣料あるいはワイパーに用いられる不織
布として適したものであり、特に拭き取り性が高くワイ
パーに好適なものであった。 実施例6 平均繊維径が12.4μm、目付が40g/m2 で、ポ
リ乳酸樹脂を原料としたスパンボンド不織布の両面に、
平均繊維径が3.6μm、目付が5g/m2 で、ポリ乳
酸樹脂を原料としたメルトブロー不織布を、5MPaの
水圧の柱状水流で一体化させた不織布を得た。得られた
不織布の断面観察結果および評価結果は表1の通りであ
り、簡易衣料あるいはワイパーに用いられる不織布とし
て適したものであり、特に拭き取り性が高くワイパーに
好適なものであった。 比較例1 平均繊維径が23.6μm、目付が50g/m2 で、ポ
リ乳酸樹脂を原料としたスパンボンド不織布の両面に、
平均繊維径が3.6μm、目付が20g/m2で、ポリ
乳酸樹脂を原料としたメルトブロー不織布を、30MP
aの水圧の柱状水流で一体化させた不織布を得た。得ら
れた不織布の断面観察結果および評価結果は表1の通り
であるが、柔軟性および風合いに劣り、かつ拭き取り性
も低く、簡易衣料あるいはワイパーに用いられる不織布
として不適当なものであった。 比較例2 平均繊維径が12.4μm、目付が50g/m2 で、ポ
リ乳酸樹脂を原料としたスパンボンド不織布の片面に、
平均繊維径が3.6μm、目付が20g/m2で、ポリ
乳酸樹脂を原料としたメルトブロー不織布を、2MPa
の水圧の柱状水流で一体化させた不織布を得た。得られ
た不織布の断面観察結果および評価結果は表1の通りで
あるが、強度に劣り、簡易衣料あるいはワイパーに用い
られる不織布として不適当なものであった。 比較例3 平均繊維径が12.4μm、目付が50g/m2 で、ポ
リ乳酸樹脂を原料としたスパンボンド不織布の両面に、
平均繊維径が3.6μm、目付が20g/m2で、ポリ
乳酸樹脂を原料としたメルトブロー不織布を、エンボス
ロールで熱接着して一体化させた不織布を得た。得られ
た不織布の断面観察結果および評価結果は表1の通りで
あるが、柔軟性および風合いに劣り、簡易衣料あるいは
ワイパーに用いられる不織布として不適当なものであっ
た。 比較例4 平均繊維径が30μm、目付が140g/m2 で、ポリ
エステル樹脂を原料としたスパンボンド不織布の両面
に、平均繊維径が8μm、目付が40g/m2 で、ポリ
プロピレン樹脂を原料としたメルトブロー不織布を、2
0MPaの水圧の柱状水流で一体化させた不織布を得
た。得られた不織布の断面観察結果および評価結果は表
1の通りであるが、シートに柔軟性がなく、風合いが堅
く、拭き取り性が低く、さらに生分解性もなく簡易衣料
あるいはワイパーなどに用いられる不織布として不適当
なものであった。
類の不織布を積層し一体化することにより、簡易衣料あ
るいはワイパーに用いられる不織布として十分な強度、
柔軟性、風合い、防塵性、拭き取り性を有するシートを
供することができる。
て生分解性を有する樹脂を使用しているため、簡易衣料
あるいはワイパーなどとしての使用後廃棄しても自然環
境を汚染することがない。
Claims (7)
- 【請求項1】生分解性を有する繊維から構成されるスパ
ンボンド不織布の片面もしくは両面に、生分解性を有す
る繊維から構成されるメルトブロー不織布が積層された
シートが機械的交絡により一体化してなることを特徴と
する不織布。 - 【請求項2】該スパンボンド不織布および該メルトブロ
ー不織布を構成する繊維が、ポリ乳酸系樹脂からなるこ
とを特徴とする請求項1記載の不織布。 - 【請求項3】該スパンボンド不織布の目付が10〜10
0g/m2 で構成繊維の平均繊維径が10〜40μmで
あり、かつ、該メルトブロー不織布の目付が10〜10
0g/m2 で構成繊維の平均繊維径が10μm以下であ
ることを特徴とする請求項1または2記載の不織布。 - 【請求項4】該スパンボンド不織布の目付が10〜10
0g/m2 で構成繊維の平均繊維径が10〜40μmで
あり、かつ、該メルトブロー不織布の目付が3〜100
g/m2 で構成繊維の平均繊維径が1〜10μmである
ことを特徴とする請求項1または2記載の不織布。 - 【請求項5】生分解性を有する繊維から構成されるスパ
ンボンド不織布の片面もしくは両面に生分解性を有する
繊維から構成されるメルトブロー不織布が積層され機械
的交絡により一体化されてなる不織布であって、該機械
的交絡部分において、前記スパンボンド不織布層中に該
スパンボンド不織布の厚み方向を軸として45°以内の
方向に該スパンボンド不織布の厚みの30%以上の長さ
にわたってメルトブロー繊維が4〜30本貫入して交絡
していることを特徴とする不織布。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の不織布か
らなることを特徴とする簡易衣料。 - 【請求項7】請求項1〜5のいずれかに記載の不織布か
らなることを特徴とするワイパー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003073468A JP2003342863A (ja) | 2002-03-19 | 2003-03-18 | 不織布、該不織布を用いた簡易衣料およびワイパー |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002-75644 | 2002-03-19 | ||
JP2002075644 | 2002-03-19 | ||
JP2003073468A JP2003342863A (ja) | 2002-03-19 | 2003-03-18 | 不織布、該不織布を用いた簡易衣料およびワイパー |
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Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=29781840
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003073468A Pending JP2003342863A (ja) | 2002-03-19 | 2003-03-18 | 不織布、該不織布を用いた簡易衣料およびワイパー |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2003342863A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016151070A (ja) * | 2015-02-17 | 2016-08-22 | ユニ・チャーム株式会社 | 拭き取りシート |
-
2003
- 2003-03-18 JP JP2003073468A patent/JP2003342863A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016151070A (ja) * | 2015-02-17 | 2016-08-22 | ユニ・チャーム株式会社 | 拭き取りシート |
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