JP4277539B2 - 壁装材用不織布および壁装材 - Google Patents

壁装材用不織布および壁装材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生分解性を有する繊維から構成されるスパンボンド不織布の少なくとも片面に、生分解性を有する繊維から構成されるメルトブロー不織布が積層一体化されてなることを特徴とする壁装材用不織布に関するものである。
【0002】
本発明により提供される壁装材用不織布は、構成繊維が全て生分解性を有するため、壁装材料として使用された後、廃棄処分が容易であり、かつ、壁装材として使用するに十分な強度やシートの風合い、意匠性、印刷特性、等の特性を兼ね備えたものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、壁装材として用いられる素材としては塩化ビニルを主体としたもの、あるいは織物を主体としたもの、あるいは紙からなる壁紙などが主なものとして挙げられる。壁装材用材料として必要とされる特性としては、良好な施工性を保有するための強度、質感を向上させる外観や感触、また意匠性を付与するための印刷特性などが挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の壁装材のうち最も多く使用されているものは塩化ビニールを主体とした材料であり、塩化ビニールを使用した壁装材は、価格、施工性さらには印刷特性などの点で優れた材料であるが、使用した後、廃棄時に焼却するとダイオキシンなどの有害物質が発生するという問題点があった。また、使用後に埋め立て処理を行った場合には、化学的に安定なため長期間にわたってその形状を保ち続けてしまうという問題点があった。例えば、塩化ビニール層を有する壁紙が提案されており壁装材としての特性に優れたものであるが(特許文献1)、使用後の廃棄は非常に困難なものである。
【0005】
また、従来の織物を主体とした壁装材は、織物を構成する繊維の原料として一般的にポリエステル、ナイロン、ポリオレフィンなどの合成繊維材料を使用しているものが多く、強度や耐久性の面で優れ、また外観や感触も良好であることから高級品として使用されているものも多いが、使用後の廃棄時に焼却すると、燃焼時の発熱量が高いため焼却炉を傷めるという問題点があった。また使用後、埋め立て処理を行った場合には、化学的に安定なため長期間にわたって形状を保ち続けてしまうという問題があった。
【0006】
さらに、紙製の壁紙は、使用後の廃棄は容易であり、価格面も好ましいものが多いが、薄くて立体感がないために意匠性が低く、さらには風合いも好ましいものは少なく、また強度的にも満足できるものも少なかった。
【0007】
一方、近年種々の不織布からなる壁装材が提案されているが、壁装材用材料として良好なシートの風合いや、強度を保有するものは少なく、また不織布自体に内在する繊維の分布斑(目付斑)により印刷加工時に色むらを発生するものもあり、さらに、壁装材用不織布として使用される不織布は、原料としてポリエステルやナイロン、ポリオレフィン等を使用しているものが多い。例えば、ポリエステルやポリプロピレン等の合成樹脂を主原料としている壁紙用不織布が提案されているが(特許文献2、3)、上記の合成繊維織物を主体とした壁装材同様、使用後の廃棄に大きな問題点があった。
【0008】
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、生分解性を有する繊維からなるため使用後の廃棄が容易であり、かつ、壁装材用材料として十分な強度、風合い、意匠性などをもつ壁装材用不織布と該不織布を用いた壁装材を提供せんとするものである。
【0009】
【特許文献1】
特許第2672971号公報
【0010】
【特許文献2】
特開2001−81657号公報
【0011】
【特許文献3】
特開2002−61062号公報
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。
【0013】
すなわち、本発明の壁装材用不織布は、生分解性を有する繊維から構成されるスパンボンド不織布の少なくとも片面に、生分解性を有する繊維から構成されるメルトブロー不織布が部分的熱接着処理により積層一体化されてなることを特徴とする壁装材用不織布である。
【0014】
また、本発明の壁装材用不織布において、好ましくは該スパンボンド不織布および該メルトブロー不織布を構成する繊維が、ポリ乳酸系樹脂からなることを特徴とする壁装材用不織布である。
【0015】
さらに、該本発明の壁装材用不織布において、好ましくは該スパンボンド不織布の目付が20〜500g/m2 で構成繊維の平均繊維径が10〜40μmであり、かつ、該メルトブロー不織布の目付が5〜100g/m2 で構成繊維の平均繊維径が0.5〜10μmであることを特徴とする不織布である。
【0016】
さらにまた、該本発明の壁装材用不織布において、好ましくは該スパンボンド不織布と該メルトブロー不織布の一体化が、機械的絡合処理、および部分的熱接着処理によりなされていることを不織布である。
【0017】
さらには、好ましくはこれら不織布に難燃剤が付与されてなることを特徴とする壁装材用不織布である。
【0018】
また、本発明の壁装材は、上記いずれかの不織布を含むことを特徴とする壁装材である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は、前記した課題、すなわち、壁装材用材料として十分な強度、風合い、印刷特性、などを有し、かつ生分解性を有する繊維から構成されるため使用後の廃棄処分が容易である不織布について鋭意検討し、生分解性を有する繊維から構成される数種類の不織布を積層することにより、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
【0020】
本発明において、壁装材とは、一般家庭用住宅や商業用ビルなどの建築物の、内部壁面に貼り付け使用されるものであり、壁装材用不織布とは、かかる壁装材の材料として優れた強度、風合い、印刷特性などを有する不織布である。本発明にかかる該不織布は、使用後の廃棄処分において自然環境を汚染することがないよう生分解性能を有していることが重要である。
【0021】
本発明にて使用されるスパンボンド不織布は、特に限定されるものではないが、溶融したポリマーをノズルより押し出し、これを高速吸引ガスにより吸引延伸した後、移動コンベア上に捕集してウェブとし、さらに連続的に熱処理、絡合等を施すことによりシートとする、いわゆるスパンボンド法により製造されたものが好ましい。
【0022】
該スパンボンド不織布の目付量は、特に限定されるものではないが、20〜500g/m2 が好ましい。目付が20g/m2 よりも低い場合には、シートの強度が低くなり、使用方法、施工方法によっては使用することが難しい場合がある。また、目付が500g/m2 よりも高い場合には、シート全体の重量が重く、嵩張って風合いが劣り、施工性も悪化し、さらに製造コストも高くなる方向にあり好ましくない。さらに好ましい該スパンボンド不織布の目付量は50〜300g/m2 である。
【0023】
該スパンボンド不織布を構成する繊維の平均繊維径は10〜40μmであることが好ましい。平均繊維径が10μmよりも小さい場合には、シートにコシがなく柔軟になり過ぎて使用用途が限られてくることや、さらに生産安定性の面からも好ましくない方向である。また、平均繊維径が40μmを超える場合には、柔軟性が低下して風合いが硬くなり、シートが嵩張って施工性も悪化し、さらに生産時に糸条の冷却不足が発生しやすく生産安定性の点からも好ましくない方向である。より好ましい該スパンボンド不織布を構成する繊維の平均繊維径は12〜30μmである。
【0024】
また、本発明にて使用されるメルトブロー不織布は、特に限定されるものではないが、溶融したポリマーに加熱高速ガス流体を吹き当てることにより該溶融ポリマーを引き伸ばして極細繊維化し、捕集してシートとする、いわゆるメルトブロー法により製造されたものが好ましい。
【0025】
該メルトブロー不織布の目付量は、特に限定されるものではないが、5〜100g/m2 が好ましい。目付が5g/m2 よりも低い場合にはシートの均一性が低くなり印刷性が低下する傾向であり好ましくない。また、目付が100g/m2 よりも高い場合は、シートの均一性は向上するものの、シート全体の重量が重く、嵩張り、風合いが劣り、さらに製造コストも高くなるため好ましくない。より好ましい該メルトブロー不織布の目付量は、7〜80g/m2 である。さらに該メルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径は0.5〜10μmであることが好ましい。平均繊維径が10μmを超えると該メルトブロー不織布の空隙率が増加し、シートの均一性が著しく低下するため、印刷性能が低下する傾向であり好ましくない。平均繊維径が0.5μmより小さい場合は、ポリマー状の塊が混入しやすく、生産安定面から好ましくない方向である。より好ましい該メルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径は1〜8μmである。
【0026】
本発明において供される不織布としては、前記スパンボンド不織布の少なくとも片面に、前記メルトブロー不織布を積層一体化したものが好ましい。また本発明におけるスパンボンド不織布とメルトブロー不織布の積層一体化は機械的絡合処理、および/または部分的熱接着処理によりなされていることが好ましい。
【0027】
ここで、本発明におけるスパンボンド不織布とメルトブロー不織布の積層一体化とは、スパンボンド不織布を構成する繊維とメルトブロー不織布を構成する繊維とが、部分的に溶融し一体化していること、および/またはスパンボンド不織布を構成する繊維とメルトブロー不織布を構成する繊維とが、立体的に絡み合い一体化していることを表わすものである。
【0028】
機械的絡合処理の方法は、スパンボンド不織布とメルトブロー不織布の積層一体化がなされているものであれば良く、特に処理法が限定されるものではないが例えば、突起を有する針で繊維を絡めるニードルパンチ処理、あるいは柱状水流により繊維を絡合させるウォータージェットパンチ処理が好ましいものである。
【0029】
部分的熱接着の方法もまた、スパンボンド不織布とメルトブロー不織布の積層一体化がなされているものであれば良く、特に限定されるものではないが、加工の簡便さから、熱エンボスロールでニップすることによる接着、あるいは超音波接着装置を用いた接着方法が好ましいものである。
【0030】
さらにまた、本発明におけるスパンボンド不織布とメルトブロー不織布の積層方法は、特に限定されるものではないが、いったん成形したスパンボンド不織布とメルトブロー不織布を重ね合わせ一体化させる方法や、いったん成形したスパンボンド不織布上にメルトブロー極細繊維を噴射、捕集し積層させる方法が好ましいものである。
【0031】
また、前記スパンボンド不織布の両面に前記メルトブロー不織布を積層一体化させた不織布もシートの均一性や、強度、等に優れ、壁装材用不織布として好ましいものであるが、製造コストの面から、前記スパンボンド不織布の片面に前記メルトブロー不織布が積層一体化されてなる不織布の方が好ましいものである。ただし前記スパンボンド不織布の片面に前記メルトブロー不織布を積層一体化してなる不織布を壁装材用材料として使用する場合は、該スパンボンド不織布側を貼合せ面とし、該メルトブロー不織布側を化粧面とすることが好ましい使用法である。
【0032】
本発明において用いられる難燃剤は、不織布に難燃性能を付与することができるものであれば、特に限定されるものではなく、有機物質、無機物質のいずれを用いても良い。好ましい難燃剤としては、水酸化アルミニウムやリン酸アンモニウム、赤リン、モリブデン、ホウ砂、ホウ酸などである。また該難燃剤の付与方法は特に限定されるものでなく、前記スパンボンド不織布、および前記メルトブロー不織布の原料樹脂中に分散させる方法、あるいは前記難燃剤を含む薬液中に該不織布を含浸し、付与させる方法などが好ましい方法である。
【0033】
さらに、該メルトブロー不織布および該スパンボンド不織布を構成する生分解性繊維は、土中の微生物により分解する性質を有するものであれば特に限定されるものではなく、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレート、ポリグリコール酸、ポリカブロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエーテルアミド、ポリビニルアルコール等が原料樹脂として挙げられる。
【0034】
また、これらポリマーを2種以上組み合わせても使用できる。特に好ましい生分解樹脂は、繊維の強度、耐熱性等の面からポリ乳酸であり、該ポリ乳酸とはポリ乳酸系重合体であって、ポリ(D−乳酸)重合体、ポリ(L−乳酸)重合体、D−乳酸とL−乳酸との共重合体、あるいはこれらのブレンド体である。最も好ましい生分解樹脂はポリ乳酸系重合体のうち、構成成分の60重量%以上がL−乳酸からなるポリ乳酸である。
【0035】
該スパンボンド不織布に用いるポリ乳酸は特に限定されるものではないが、重量平均分子量が7万〜30万のものが好ましく、より好ましくは10万〜20万のものである。重量平均分子量が7万より低い場合、繊維強度が低くなり、スパンボンド不織布の強度が低くなる傾向であるため好ましいものではない。また、重量平均分子量が30万より大きい場合、ノズルより押し出したポリマーの曳糸性が十分でないため、高速延伸ができず、未延伸状態になり、十分な繊維強度を得ることができないため好ましくない。
【0036】
また、本発明においてメルトブロー不織布に用いられるポリ乳酸は、特に限定されるものではないが、重量平均分子量が20万以下、より好ましくは3万〜10万のものであり、さらに好ましくは3万〜7万のものである。重量平均分子量が20万より大きい場合、ポリ乳酸は240℃以上では熱分解しやすい傾向があるため、一般的な紡糸温度では溶融粘度が高くなり、平均繊維径を10μmより細くすることが困難となり好ましくない。また、重量平均分子量が3万より小さい場合は、溶融してノズルからポリマーを紡出する場合、ポリマー状の塊が混入しやすいため好ましくない方向である。
【0037】
また本発明における生分解性繊維の原料樹脂には、艶消し剤や、消臭剤、抗酸化剤、着色剤などの有機系、無機系の添加剤を必要に応じて添加することができる。
【0038】
本発明における壁装材とは、上記構成からなる壁装材用不織布を用いてなる壁装材用材料であり、意匠性を高めるために印刷やエンボスパターン処理を施したものであってもよい。
【0039】
また、本発明における壁装材は、該壁装材用不織布と難燃紙等の施工性を向上させるための基材を積層、接着したもの、あるいは意匠性を付与するための化粧層として樹脂発泡体等を表層に積層、接着したものであっても良い。ただし該壁装材用不織布に積層、接着させる基材や化粧層等は生分解性材料で構成されていることが好ましい。
【0040】
本発明における壁装材、および壁装材用不織布は、通常1回の使用後廃棄処分されるため、その処分量は膨大なものとなる。生分解性を有さないポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン等を原料として使用した場合は、焼却あるいは埋め立て処分が必要であるが、焼却処理をした場合、焼却時の発熱量が高いため焼却炉を傷めるという問題点があり、また埋め立て処分をした場合には、これら原料が化学的に安定なため、長期間に渡って形状を保ち続けてしまうという環境上の問題点がある。
【0041】
本発明にて供される不織布においては、生分解性を有する樹脂を原料として使用することにより、壁装材用不織布として使用した後、焼却処分の必要はなく、埋め立て等の処分後、化学的に分解され自然環境を汚染することがない。
【0042】
【実施例】
以下、本発明をさらに実施例により詳細に説明する。実施例において、得られたシートが壁装材用不織布として十分なシート強度を有しているかは、シートの引張強度から評価した。また壁装材用不織布として適当な印刷性能を有するかどうかは、シートの目付均一性から評価した。さらに、得られたシートが壁装材用不織布として質感、手触り等に優れているかどうかは、風合いの評価から判定した。またさらに、実施例において、得られたシートが壁装材用不織布として使用後、廃棄された際に、シートの形状を保ったまま残存し、自然環境を汚染するかは、不織布の生分解性から評価した。
【0043】
不織布を構成する繊維の平均繊維径は、株式会社日立製作所製S−510形走査型電子顕微鏡により400倍の倍率で繊維断面の観察を行い、任意の繊維50本の断面直径の平均値からそれぞれ算出した。
【0044】
それぞれの評価結果は表1に示したとおりであり、強度、風合い、目付の均一性および生分解性の全ての項目について合格したものを、壁装材用不織布として適していると判定した。各評価の方法は下記の通りである。
(1)引張強度:
不織布の長さ方向の引張強度をJIS L 1096に基づき測定し、80N/50mm以上のものは合格(○で表示した)、80N/50mm未満のものは不合格(×で表示した)とした。
(2)風合い:
5名のモニターによる官能評価を行った。モニターは不織布シート表面の手触り感、弾力性、また目視での立体感について次の基準で評価し、20点以上のものを合格(○で表示した)、20点未満のものを不合格(×で表示した)とした。
【0045】
5点:シート表面の手触り感が良く、弾力性も優れている。また目視で立体感が感じられるもの。
【0046】
4点:シート表面の手触り感は良いが、弾力性にやや乏しい。また目視では立体感もやや乏しい。あるいは、シート表面の手触り感は普通であるが、弾力性が優れている。また目視で立体感が感じられるもの。
【0047】
3点:シート表面の手触り感は普通であり、弾力性もやや乏しい。また目視では立体感もやや乏しいもの。
【0048】
2点:シート表面の手触り感は悪く、弾力性もやや乏しい。また目視では立体感もやや乏しい。あるいはシート表面の手触り感は普通であるが、弾力性は悪い。また目視では立体感にも劣るもの。
【0049】
1点:シート表面の手触り感は悪く、弾力性も悪い。また目視での立体感も感じられないもの。
(3)目付均一性:
縦1m、横1mの不織布を縦5cm、横5cmの小片400個に裁断する。小片の重量をそれぞれ測定し、その平均値(X)と標準偏差(σ)を求め、下式より目付変動率CV(%)を計算し、8%以下のものを合格(○で表示した)、8%を越えるものは不合格(×で表示した)とした。
【0050】
CV(%)=σ/X×100
(4)生分解性:
温度58℃、通気量40ml/minの条件のコンポスト中に不織布シートを埋没させ、1年以内に生分解したものを合格(○で表示した)、1年たっても生分解しなかったものを不合格(×で表示した)と判定した。
実施例1
重量平均分子量が15万のポリ乳酸樹脂を、紡糸温度230℃で、高速圧空にて紡速5000m/分で紡糸し、移動するネット上に捕集、連続的にカレンダーロールで熱処理を行い、繊維径14μm、目付130g/m2 のポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。
【0051】
重量平均分子量が7万のポリ乳酸樹脂を紡糸温度230℃、熱風温度250℃の熱風で細化し、移動するネット上に捕集して繊維径8μm、目付20g/m2 のポリ乳酸メルトブロー不織布を得た。
【0052】
上記のスパンボンド不織布とメルトブロー不織布を、超音波接着装置とエンボスパターンロールを用いて熱圧着面積が20%となるように接着して、スパンボンド不織布とメルトブロー不織布を積層一体化した。
【0053】
得られたシートの評価結果は表1の通りであり、強度、風合い、目付均一性に優れ、また生分解性も有しており、壁装材用不織布として適したものであった。実施例2
実施例1と同様の方法で得たスパンボンド不織布とメルトブロー不織布を、水流絡合処理し、さらに超音波接着装置とエンボスパターンロールを用いて熱圧着面積が12%となるように接着して積層一体化した。
【0054】
得られたシートの評価結果は表1の通りであり、強度、風合い、目付均一性に優れ、また生分解性も有しており、壁装材用不織布として適したものであった。実施例3
実施例1と同様の条件で、繊維径のみ22μmとした目付100g/m2 のスパンボンド不織布を得た。また実施例1と同様の条件で目付のみ30g/m2 としたメルトブロー不織布を得た。
【0055】
上記のスパンボンド不織布とメルトブロー不織布を、超音波接着装置とエンボスパターンロールを用いて熱圧着面積が18%となるように接着して、スパンボンド不織布とメルトブロー不織布を積層一体化した。
【0056】
得られたシートの評価結果は表1の通りであり、強度、風合い、目付均一性に優れ、また生分解性も有しており、壁装材用不織布として適したものであった。比較例1
平均繊維径が50μm、目付が150g/m2 で、熱接着面積が25%となるよう熱エンボスロールで接着したスパンボンド不織布を、ポリプロピレン樹脂を原料として得た。
【0057】
得られたシートの評価結果は表1の通りであるが、シート強度は優れていたが、シートの手触りは硬く、立体感も感じられず、また目付均一性に劣り、さらに生分解性もなく壁装材用不織布としては不適当なものであった。
比較例2
平均繊維径が8μm、目付が50g/m2 で、ポリプロポレン樹脂を原料としたメルトブロー不織布の片面に、平均繊維径が17μm、目付が30g/m2 で、ポリプロピレン樹脂を原料としたスパンボンド不織布を、熱接着面積が20%となるように熱エンボスロールを用いて接着してシートを得た。
【0058】
得られたシートの評価結果は表1のとおりであるが、シートの風合いや目付の均一性は優れるものの、引張強度が弱く、また生分解性もないため壁装材用不織布としては不適当なものであった。
【0059】
【表1】
Figure 0004277539
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、生分解性を有する数種類の不織布を積層し、部分的に熱圧着、および/または機械的絡合処理することにより、壁装材用不織布として十分な強度、風合い、目付均一性を有するシートを提供することができる。
【0061】
また、本発明にかかる不織布は、原料として生分解性を有する樹脂を使用しているため、壁装材として使用後廃棄しても自然環境を汚染することがない。

Claims (5)

  1. 生分解性を有する繊維から構成されるスパンボンド不織布の少なくとも片面に、生分解性を有する繊維から構成されるメルトブロー不織布が部分的熱接着処理により積層一体化されてなることを特徴とする壁装材用不織布。
  2. 該スパンボンド不織布および該メルトブロー不織布を構成する繊維が、ポリ乳酸系樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の壁装材用不織布。
  3. 該スパンボンド不織布の目付が20〜500g/mで構成繊維の平均繊維径が10〜40μmであり、かつ、該メルトブロー不織布の目付が5〜100g/mで構成繊維の平均繊維径が0.5〜10μmであることを特徴とする請求項1または2記載の壁装材用不織布
  4. 難燃剤が付与されてなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の壁装材用不織布。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の壁装材用不織布を含んでなることを特徴とする壁装材。
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