JP2003342838A - 耐炎化熱処理装置、及び耐炎化熱処理方法 - Google Patents

耐炎化熱処理装置、及び耐炎化熱処理方法

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JP2003342838A
JP2003342838A JP2002154560A JP2002154560A JP2003342838A JP 2003342838 A JP2003342838 A JP 2003342838A JP 2002154560 A JP2002154560 A JP 2002154560A JP 2002154560 A JP2002154560 A JP 2002154560A JP 2003342838 A JP2003342838 A JP 2003342838A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭素繊維前駆体ストランドの耐炎化処理を均
一に行うことができ、品質を損うことなく生産性を向上
させうる耐炎化熱処理装置を提供する。 【解決手段】 折返して水平走行する炭素繊維前駆体ス
トランド4に鉛直方向から熱風を送り耐炎化する耐炎化
炉6であって前記ストランド4が耐炎化炉6内外に出入
する複数のスリットを有する耐炎化炉6と、前記耐炎化
炉6の両側に備えられた折返しローラーであって前記複
数のスリットから出入するストランド4を折返して耐炎
化炉6に戻す折返しローラー10a、10b、10c、1
0dとを具備する耐炎化熱処理装置2において、前記ス
トランド4が耐炎化炉6内外に出入する複数のスリット
のうち、ストランド4が耐炎化炉内に入るスリット8a、
8d、8e、8h、8iの上流に、ストランドの加熱手段1
2a、12b、12c、12d、12eを備えた耐炎化熱処
理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭素繊維の前駆体で
ある繊維を耐炎化する熱処理装置、より詳しくは生産性
に優れた炭素繊維の製造に適した前駆体繊維の耐炎化熱
処理装置、及び耐炎化熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維の製造工程において、炭素繊維
の前駆体である繊維を耐炎化する方法として、酸化雰囲
気中で熱風を循環させ、前駆体繊維を熱処理する方法が
ある。この耐炎化熱処理方法において、前駆体繊維は通
常束ねられたストランドとして耐炎化熱処理装置に投入
される。
【0003】この耐炎化熱処理装置は、上記ストランド
が耐炎化炉内外に出入する複数のスリットを有する耐炎
化炉を備えており、この耐炎化炉内には多数本のストラ
ンドが水平面に並んだストランド群(パス)を形成して
走行している。このパスを形成しているストランドは、
耐炎化炉の外部に配設された所定組の折返しローラーに
よって折り返されて耐炎化炉に繰り返し供給され、複数
段のパスを形成している。
【0004】上記パスに高温の酸化性気体を通過させる
ことによって、ストランドの酸化反応を促進すると共
に、ストランドの反応熱を除去して耐炎化繊維を生産す
ることが出来る。
【0005】耐炎化繊維の安定した生産をするために
は、パスには均一な温度の熱風を与える必要がある。
【0006】しかし、従来の耐炎化熱処理装置は、耐炎
化炉に投入されるストランドや、折返しローラーによっ
て折り返されて耐炎化炉に繰り返し供給されるストラン
ドが低温であるため、耐炎化炉内におけるパスの温度分
布が不均一であり、特に上記スリット近傍は炉中央部に
比較して低温である。
【0007】このような部分的な温度の不均一は、耐炎
化炉内におけるストランドの有効反応長が短くなって反
応不足になったり、生産効率の低下を起したり、若しく
は異常な発熱によりストランドが切断する問題を生ず
る。
【0008】また、生産速度が高い場合、ストランドの
反応開始までの時間が長いと、耐炎化炉内での有効反応
長が短くなるといった問題を生ずる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記問題
について鋭意検討しているうち、耐炎化熱処理装置にお
ける耐炎化炉に投入されるストランドや、折返しローラ
ーによって折り返されて耐炎化炉に繰り返し供給される
ストランドを、耐炎化炉に入る前に加熱することによ
り、又は、耐炎化炉をストランドの走行方向に3室以上
の熱処理室を設け、これら熱処理室のうち耐炎化炉の両
側に位置する熱処理室に設けられた熱風送風手段を、耐
炎化炉の両側以外の熱処理室に設けられた熱風送風手段
よりも高速で送風運転することにより、上記問題を解決
できることを知得した。このようにすることにより、耐
炎化繊維の生産性を上げるためにストランドの走行速度
を上げても、耐炎化炉内におけるパスのスリット近傍が
低温にならず、耐炎化炉内全域で温度分布は均一にな
り、有効反応長が長くなり、熱効率良く、良品質の耐炎
化繊維を製造でき、更には、ストランドの反応開始まで
の時間を短くすることにより、耐炎化炉内での有効反応
長を長く取ることが出来ることを知得し、本発明を完成
するに至った。
【0010】従って、本発明の目的とするところは、上
述した問題点を解決した、より具体的にはストランドの
耐炎化処理を均一に行うことができ、品質を損うことな
く生産性を向上させうる耐炎化熱処理装置、及び耐炎化
熱処理方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、以下に記載するものである。
【0012】〔1〕 折返して水平走行する炭素繊維前
駆体ストランドに鉛直方向から熱風を送り耐炎化する耐
炎化炉であって前記ストランドが耐炎化炉内外に出入す
る複数のスリットを有する耐炎化炉と、前記耐炎化炉の
両側に備えられた折返しローラーであって前記複数のス
リットから出入するストランドを折返して耐炎化炉に戻
す折返しローラーとを具備する耐炎化熱処理装置におい
て、前記ストランドが耐炎化炉内外に出入する複数のス
リットのうち、ストランドが耐炎化炉内に入るスリット
の上流に、ストランドの加熱手段を備えた耐炎化熱処理
装置。
【0013】〔2〕 加熱手段が遠赤外線ヒータである
〔1〕に記載の耐炎化熱処理装置。
【0014】〔3〕 加熱手段が熱風吹出し手段であっ
て熱風の吹出し口がスリット状である〔1〕に記載の耐
炎化熱処理装置。
【0015】〔4〕 折返して水平走行する炭素繊維前
駆体ストランドに鉛直方向から熱風を送り耐炎化する耐
炎化炉であって前記ストランドが耐炎化炉内外に出入す
る複数のスリットを有する耐炎化炉と、前記耐炎化炉の
両側に備えられた折返しローラーであって前記複数のス
リットから出入するストランドを折返して耐炎化炉に戻
す折返しローラーと、前記耐炎化炉と折返しローラーと
の間に備えられたシール室であって前記ストランドがシ
ール室内外に出入する複数のスリットを有すると共に各
シール室に熱風を循環させる熱風送風手段を有し前記ス
トランドに鉛直方向から熱風を送り加熱するシール室と
を具備してなる耐炎化熱処理装置。
【0016】〔5〕 折返して水平走行する炭素繊維前
駆体ストランドに鉛直方向から熱風を送り耐炎化する耐
炎化炉であって前記ストランドが耐炎化炉内外に出入す
る複数のスリットを有する耐炎化炉と、前記耐炎化炉の
両側に備えられた折返しローラーであって前記複数のス
リットから出入するストランドを折返して耐炎化炉に戻
す折返しローラーとを具備する耐炎化熱処理装置におい
て前記ストランドを耐炎化熱処理する方法であって、前
記耐炎化炉がストランドの走行方向に3室以上の熱処理
室で形成され、各熱処理室は熱風を循環させる熱風送風
手段が設けられ、前記耐炎化炉の両側の熱処理室に設け
られた熱風送風手段を、他の熱処理室に設けられた熱風
送風手段よりも高速で送風運転することを特徴とする耐
炎化熱処理方法。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至3を参照して本発
明を詳細に説明する。
【0018】図1は本発明の一形態を示す耐炎化処理装
置の構造を表した概略断面図である。
【0019】図1中、2は本発明の一形態の耐炎化熱処
理装置で、この耐炎化熱処理装置2は、炭素繊維前駆体
ストランド4が耐炎化炉6内外に出入する複数のスリッ
ト8a、8b、8c、8d、8e、8f、8g、8h、
8i、8jを有する耐炎化炉6を備えている。この耐炎
化炉6内には多数本のストランド4が水平面に並んだス
トランド群(パス)を形成して走行している。このパス
を形成しているストランド4は、耐炎化炉6の両側に備
えられた所定組の折返しローラー10a、10b、10
c、10dによって折り返されて耐炎化炉6に繰り返し
供給され、複数段のパス(本図では5段のパス)を形成
している。
【0020】折返して水平走行するストランド4は、耐
炎化炉6内において鉛直方向から熱風が送られ耐炎化熱
処理される。
【0021】本発明の一形態の耐炎化熱処理装置2は、
上記ストランド4が耐炎化炉6内外に出入する複数のス
リット8a、8b、8c、8d、8e、8f、8g、8
h、8i、8jのうち、ストランド4が耐炎化炉6内に
入るスリット8a、8c、8e、8g、8iの上流に、
ストランド4の加熱手段12a、12b、12c、12
d、12eが備えられている。
【0022】上記加熱手段12a、12b、12c、1
2d、12eは、特に限定されるものではないが、熱効
率が高いことから、遠赤外線ヒータ、又は熱風吹出し手
段であって熱風の吹出し口がスリット状のものが好まし
い。
【0023】本発明の一形態の耐炎化熱処理装置は上記
の構成をしているので、ストランドが耐炎化炉内に入る
前に予めストランドを充分に昇温しておくことができ
る。
【0024】よって、本発明の一形態の耐炎化熱処理装
置を用いて前駆体繊維の耐炎化熱処理をする場合、耐炎
化繊維の生産性を上げるためにストランドの走行速度を
上げても、耐炎化炉内におけるパスのスリット近傍が低
温になったりせず、温度分布は均一であり、有効反応長
が短くなることもなく、熱効率良く、良品質の耐炎化繊
維を製造できる。
【0025】図2は本発明の他の形態を示す耐炎化処理
装置の構造を表した概略断面図である。
【0026】図2中、22は本発明の他の形態の耐炎化
熱処理装置で、この耐炎化熱処理装置22は、炭素繊維
前駆体ストランド24が耐炎化炉26内外に出入する複
数のスリット28a、28b、28c、28d、28
e、28f、28g、28h、28i、28jを有する
耐炎化炉26を備えている。この耐炎化炉26内には多
数本のストランド24が水平面に並んだストランド群
(パス)を形成して走行している。このパスを形成して
いるストランド24は、耐炎化炉26の両側に備えられ
た所定組の折返しローラー30a、30b、30c、3
0dによって折り返されて耐炎化炉26に繰り返し供給
され、複数段のパス(本図においては5段のパス)を形
成している。
【0027】折返して水平走行するストランド24は、
耐炎化炉26内において鉛直方向から熱風が送られ耐炎
化熱処理される。
【0028】この耐炎化熱処理装置22は、上記耐炎化
炉26が、スリット28a、28d、28e、28h、
28iを有する炉壁32aからスリット28b、28
c、28f、28g、28jを有する炉壁32bまでス
トランド24の走行方向に3室以上の熱処理室(本図に
おいては4室の熱処理室34a、34b、34c、34
d)を形成している。これら熱処理室34a、34b、
34c、34dには熱風を循環させる熱風送風手段がそ
れぞれ設けられている。
【0029】本発明の一形態の耐炎化熱処理方法は、こ
れら熱処理室34a、34b、34c、34dのうち耐
炎化炉の両側に位置する熱処理室34a、34dに設け
られた熱風送風手段を、耐炎化炉の両側以外の熱処理室
34b、34cに設けられた熱風送風手段よりも高速で
送風運転することを特徴とする。両側の熱処理室の熱風
送風速度は、他の熱処理室の熱風送風速度の1.1〜
3.0倍、特に1.2〜1.8倍にすることが好まし
い。
【0030】本発明の一形態の耐炎化熱処理方法によれ
ば、耐炎化炉の両側に位置する熱処理室における熱風の
風速を高速にしているので、耐炎化炉内におけるパスの
スリット近傍での昇温が速い。その結果、耐炎化繊維の
生産性を上げるためにストランドの走行速度を上げて
も、耐炎化炉内におけるパスのスリット近傍も低温にな
ったりせず、温度分布は均一であり、有効反応長が短く
なることもなく、熱効率良く、良品質の耐炎化繊維を製
造できる。
【0031】図3は本発明の他の形態を示す耐炎化処理
装置の構造を表した概略断面図である。
【0032】図3中、42は本発明の他の形態の耐炎化
熱処理装置で、この耐炎化熱処理装置42は、炭素繊維
前駆体ストランド24が耐炎化炉46内外に出入する複
数のスリット48a、48b、48c、48d、48
e、48f、48g、48h、48i、48jを有する
耐炎化炉46を備えている。この耐炎化炉46内には多
数本のストランド44が水平面に並んだストランド群
(パス)を形成して走行している。このパスを形成して
いるストランド44は、耐炎化炉46の両側に備えられ
た所定組の折返しローラー50a、50b、50c、5
0dによって折り返されて耐炎化炉46に繰り返し供給
され、複数段のパス(本図においては5段のパス)を形
成している。
【0033】上記耐炎化炉46と折返しローラー50
b、50dとの間、及び耐炎化炉46と折返しローラー
50a、50cとの間に、それぞれシール室52a及び
52bが耐炎化炉46の両側壁に取付けられている。こ
れらシール室52a及び52bは、耐炎化炉46との間
で、スリット48a、48b、48c、48d、48
e、48f、48g、48h、48i、48jを共有
し、外部との間には、スリット54a、54b、54
c、54d、54e、54f、54g、54h、54
i、54jを有する。
【0034】上記シール室52a及び52bには、熱風
を循環させる熱風送風手段が設けられている。
【0035】この図3に示す耐炎化熱処理装置も、前述
した図1に示す耐炎化熱処理装置と同様に、ストランド
が耐炎化炉内に入る前に予めストランドを充分に昇温し
ておくことができる。
【0036】よって、図3に示す耐炎化熱処理装置を用
いて前駆体繊維の耐炎化熱処理をする場合も、耐炎化繊
維の生産性を上げるためにストランドの走行速度を上げ
ても、耐炎化炉内におけるパスのスリット近傍が低温に
なったりせず、温度分布は均一であり、有効反応長が短
くなることもなく、熱効率良く、良品質の耐炎化繊維を
製造できる。
【0037】なお、シール室52a及び52b内を循環
させる熱風温度は、耐炎化炉46内の最高温度とほぼ同
じ温度とすることが好ましいが、このより耐炎化炉46
内の最高温度も下がっても、その温度降下は8℃以内と
することが好ましい。
【0038】炭素繊維前駆体としては、レーヨン系、ピ
ッチ系、アクリル系等の任意の繊維が使用できる。耐炎
化炉の温度は従来と同様で200〜300℃程度が好ま
しい。熱風風速等の運転条件は公知の条件による。
【0039】
【実施例】以下、本発明の耐炎化熱処理装置及び耐炎化
熱処理方法等を実施例及び比較例を用いて説明するが、
本発明はこれら実施例及び比較例に限定されるものでは
ない。
【0040】(実施例1)耐炎化炉内に入るスリットの
上流におけるストランドの加熱手段として遠赤外線ヒー
タを備えた図1に示す耐炎化熱処理装置を用い、熱風風
速0.8m/秒、熱風温度250℃、ストランド供給量
5kg/分、耐炎化炉の寸法:幅2m×長さ12m、パ
ス数7の条件で炭素繊維前駆体を耐炎化熱処理した。
【0041】その結果、耐炎化炉内において、最高温度
250℃、最低温度244℃と均一な温度分布が得られ
た。なお、得られた耐炎化繊維は比重1.35と良品質
のものであった。
【0042】(実施例2)熱処理室数が4室である図2
に示す耐炎化熱処理装置を用い、両側の熱処理室の熱風
風速1.4m/秒、中央の熱処理室の熱風風速0.8m
/秒、熱風温度250℃、ストランド供給量5kg/
分、耐炎化炉の寸法:幅2m×長さ12m、パス数7の
条件で炭素繊維前駆体を耐炎化熱処理した。
【0043】その結果、耐炎化炉内において、最高温度
250℃、最低温度246℃と均一な温度分布が得られ
た。なお、得られた耐炎化繊維は比重1.35と良品質
のものであった。
【0044】(実施例3)耐炎化炉両側にシール室を有
する図3に示す耐炎化熱処理装置を用い、両側のシール
室における熱風風速1.5m/秒、熱風温度260℃、
中央の耐炎化炉における熱風風速0.8m/秒、熱風温
度250℃、ストランド供給量5kg/分、シール室の
寸法:幅2m×長さ0.8m、耐炎化炉の寸法:幅2m
×長さ12m、パス数7の条件で炭素繊維前駆体を耐炎
化熱処理した。
【0045】その結果、耐炎化炉内において、最高温度
250℃、最低温度245℃と均一な温度分布が得られ
た。なお、得られた耐炎化繊維は比重1.35と良品質
のものであった。
【0046】(比較例1)図1に示す耐炎化熱処理装置
において耐炎化炉内に入るスリットの上流におけるスト
ランドの加熱手段を備えていない以外は、実施例1と同
様の条件で炭素繊維前駆体を耐炎化熱処理した。
【0047】その結果、耐炎化炉内において、最高温度
250℃、最低温度238℃と均一な温度分布が得られ
なかった。なお、得られた耐炎化繊維は比重1.25と
良品質のものではなかった。
【0048】
【発明の効果】本発明の耐炎化熱処理装置を用いて前駆
体繊維の耐炎化熱処理をする場合、又は本発明の耐炎化
熱処理方法によって前駆体繊維の耐炎化熱処理をする場
合、ストランドが耐炎化炉内に入る直前、又は入った直
後にストランドを充分に昇温することができるので、耐
炎化炉内におけるパスのスリット近傍が低温にならず、
耐炎化炉内全域で温度分布は均一になり、有効反応長が
長くなり、熱効率良く、良品質の耐炎化繊維を製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態を示す耐炎化処理装置の構造を
表した概略断面図である。
【図2】本発明の他の形態を示す耐炎化処理装置の構造
を表した概略断面図である。
【図3】本発明の他の形態を示す耐炎化処理装置の構造
を表した概略断面図である。
【符号の説明】
2 耐炎化熱処理装置 4 炭素繊維前駆体ストランド 6 耐炎化炉 8a、8b、8c、8d、8e、8f、8g、8h、8
i、8j スリット 10a、10b、10c、10d 折返しローラー 12a、12b、12c、12d、12e ストラン
ドの加熱手段 22 耐炎化熱処理装置 24 炭素繊維前駆体ストランド 26 耐炎化炉 28a、28b、28c、28d、28e、28f、2
8g、28h、28i、28j スリット 30a、30b、30c、30d 折返しローラー 32a、32b 炉壁 34a、34b、34c、34d 熱処理室 42 耐炎化熱処理装置 44 炭素繊維前駆体ストランド 46 耐炎化炉 48a、48b、48c、48d、48e、48f、4
8g、48h、48i、48j、54a、54b、54
c、54d、54e、54f、54g、54h、54
i、54j スリット 50a、50b、50c、50d 折返しローラー 52a、52b シール室

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 折返して水平走行する炭素繊維前駆体ス
    トランドに鉛直方向から熱風を送り耐炎化する耐炎化炉
    であって前記ストランドが耐炎化炉内外に出入する複数
    のスリットを有する耐炎化炉と、前記耐炎化炉の両側に
    備えられた折返しローラーであって前記複数のスリット
    から出入するストランドを折返して耐炎化炉に戻す折返
    しローラーとを具備する耐炎化熱処理装置において、前
    記ストランドが耐炎化炉内外に出入する複数のスリット
    のうち、ストランドが耐炎化炉内に入るスリットの上流
    に、ストランドの加熱手段を備えた耐炎化熱処理装置。
  2. 【請求項2】 加熱手段が遠赤外線ヒータである請求項
    1に記載の耐炎化熱処理装置。
  3. 【請求項3】 加熱手段が熱風吹出し手段であって熱風
    の吹出し口がスリット状である請求項1に記載の耐炎化
    熱処理装置。
  4. 【請求項4】 折返して水平走行する炭素繊維前駆体ス
    トランドに鉛直方向から熱風を送り耐炎化する耐炎化炉
    であって前記ストランドが耐炎化炉内外に出入する複数
    のスリットを有する耐炎化炉と、前記耐炎化炉の両側に
    備えられた折返しローラーであって前記複数のスリット
    から出入するストランドを折返して耐炎化炉に戻す折返
    しローラーと、前記耐炎化炉と折返しローラーとの間に
    備えられたシール室であって前記ストランドがシール室
    内外に出入する複数のスリットを有すると共に各シール
    室に熱風を循環させる熱風送風手段を有し前記ストラン
    ドに鉛直方向から熱風を送り加熱するシール室とを具備
    してなる耐炎化熱処理装置。
  5. 【請求項5】 折返して水平走行する炭素繊維前駆体ス
    トランドに鉛直方向から熱風を送り耐炎化する耐炎化炉
    であって前記ストランドが耐炎化炉内外に出入する複数
    のスリットを有する耐炎化炉と、前記耐炎化炉の両側に
    備えられた折返しローラーであって前記複数のスリット
    から出入するストランドを折返して耐炎化炉に戻す折返
    しローラーとを具備する耐炎化熱処理装置において前記
    ストランドを耐炎化熱処理する方法であって、前記耐炎
    化炉がストランドの走行方向に3室以上の熱処理室で形
    成され、各熱処理室は熱風を循環させる熱風送風手段が
    設けられ、前記耐炎化炉の両側の熱処理室に設けられた
    熱風送風手段を、他の熱処理室に設けられた熱風送風手
    段よりも高速で送風運転することを特徴とする耐炎化熱
    処理方法。
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