JP2003342831A - 吸水性アクリル繊維及びその製造方法並びに該繊維を含有する繊維構造物 - Google Patents

吸水性アクリル繊維及びその製造方法並びに該繊維を含有する繊維構造物

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JP2003342831A
JP2003342831A JP2002155263A JP2002155263A JP2003342831A JP 2003342831 A JP2003342831 A JP 2003342831A JP 2002155263 A JP2002155263 A JP 2002155263A JP 2002155263 A JP2002155263 A JP 2002155263A JP 2003342831 A JP2003342831 A JP 2003342831A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な機械的特性、制電性を有し、且つ、吸
水速度、吸水率が共に優れた吸水性アクリル繊維及びそ
の製造方法並びに該繊維を含有する繊維構造物を提供す
る。 【解決手段】 80重量%以上のアクリロニトリルを結
合含有するアクリロニトリル系重合体95〜99重量%
及び10〜70重量%のアクリロニトリルを結合含有す
るアクリル系制電性樹脂1〜5重量%の重合体混合物か
らなる紡糸原液を紡糸することによって得られ、吸水速
度が0.15g/g以上、且つ吸水率が20重量%以上
であることを特徴とする吸水性アクリル繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸水性アクリル繊
維及びその製造方法並びに該繊維を含有する繊維構造物
に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル繊維はポリアミド、ポリエステ
ル等よりは高いものの、他の天然繊維と較べ吸水、吸湿
性等に乏しいため、肌着、シーツ、スポーツウェア、夏
物衣料用素材等としては快適な着心地性を満足させるた
め多くの場合、木綿、レーヨン等との混紡品が使用され
ている。こうしたアクリル繊維の吸水性不足、具体的に
は吸水率の低さのみならず、吸水速度が遅いことを解決
するために従来より種々の改良がなされてきた。中でも
繊維を多孔性にし、毛細管現象を利用した繊維が多く提
案されている。しかし、アクリル繊維中にミクロボイド
を多数形成したのみでは、各ミクロボイドは孤立してい
るため繊維内部のミクロボイドは吸水性に寄与できな
い、また、繊維表面のミクロボイドについても、繊維自
体の親水性が乏しく、水の表面張力によって吸水に時間
を要する、さらにはミクロボイドが加熱により閉塞して
しまうという問題点などが存在する。このような問題点
を解決するものとして、特開昭56−311号公報や特
開平6−2213号公報には、アクリル繊維中に酢酸セ
ルロースを含有せしめた繊維が開示されている。しか
し、酢酸セルロースはアクリロニトリル系重合体に対す
る相溶性が低く、相分離によって繊維中に大きなボイド
を形成してしまうので、繊維の機械的特性低下という新
たな問題を発生させてしまう。以上のように、多孔性を
利用しようとする繊維は、吸水性が得られない、吸水速
度が遅い、機械的特性が低いという問題点を有している
が、これらの他に、多孔質であるがゆえに静電気が起き
やすく、製造時や加工時に扱いにくい、衣料用に用いる
場合には静電気によって不快感を生じる、衣服がまつわ
りつくなどの問題をも起こしてしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べたように、
従来の吸水性アクリル繊維は、乾燥工程でボイドが閉塞
する、各ボイドが孤立している、ボイドが小さく吸水速
度が遅い、あるいはボイドが大きく繊維の機械的特性が
低い、さらには静電気を発生しやすいなどの問題点を有
している。本発明者は、以上のような問題点を解決すべ
く検討を進めた結果、アクリル繊維中にアクリロニトリ
ル系重合体に対してある程度の相溶性を有する制電性樹
脂を含有せしめ、併せて、紡糸・熱処理方法を改良する
ことで、静電気を起こりにくくしつつ、且つ、吸水速度
及び吸水率を向上させることができるという制電性と吸
水性を併せ充たす技術を見出し、本発明に到達した。本
発明の目的は、十分な機械的特性、制電性を有し、且
つ、吸水速度、吸水率が共に優れた吸水性アクリル繊維
及びその製造方法、さらには該繊維を用いた繊維構造物
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
80重量%以上のアクリロニトリルを結合含有するアク
リロニトリル系重合体95〜99重量%及び10〜70
重量%のアクリロニトリルを結合含有するアクリル系制
電性樹脂1〜5重量%の重合体混合物からなる紡糸原液
を紡糸することによって得られ、吸水速度が0.15g
/g以上、且つ吸水率が20重量%以上であることを特
徴とする吸水性アクリル繊維により達成される。
【0005】さらに本発明の目的は、前記アクリル系制
電性樹脂が、下記化2で示す共重合成分を30〜90重
量%結合含有するアクリル系共重合体であることによ
り、高度に達成される。
【化2】
【0006】また、かかる吸水性アクリル繊維は、80
重量%以上のアクリロニトリルを結合含有するアクリロ
ニトリル系重合体95〜99重量%及び10〜70重量
%のアクリロニトリルを結合含有するアクリル系制電性
樹脂1〜5重量%の重合体混合物からなる紡糸原液を湿
式紡糸するに際し、延伸後の未乾燥繊維の水分率を50
〜130重量%とし、該未乾燥繊維を105〜130℃
の温度で湿熱処理を行い、該湿熱処理温度以下の温度で
乾燥することを特徴とする製造方法により得られる。
【0007】また、本発明のさらなる目的は、上述して
きた吸水性アクリル繊維を含有する繊維構造物により達
成される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳述する。本発明
に言うアクリロニトリル系重合体は従来公知のアクリル
繊維の製造に用いられるものであればよいが、アクリロ
ニトリルを80重量%以上結合含有することが必要であ
り、より好ましくは88重量%以上である。アクリロニ
トリルの含有結合量が80重量%に満たない場合には、
各々のミクロボイドが繊維内部で連結しないため、十分
な吸水速度及び吸水率が得られなくなる。
【0009】また、上記アクリロニトリル系重合体にお
いて、アクリロニトリルと共重合しうる単量体として
は、ビニル化合物であればよく、複数種を共重合しても
構わない。代表的な例としては、アクリル酸、メタクリ
ル酸、又はこれらのエステル類;アクリルアミド、メタ
クリルアミド又はこれらのN−アルキル置換体;酢酸ビ
ニル等のビニルエステル類;塩化ビニル、臭化ビニル、
塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル又はビニリデン
類;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルス
ルホン酸、p−スチレンスルホン酸等の不飽和スルホン
酸又はこれらの塩類等アクリロニトリルと共重合可能な
周知の単量体を挙げることができる。
【0010】なお、上記アクリロニトリル系重合体とし
て、上述の組成を満たす重合体を複数種用いても構わな
い。
【0011】また、本発明に言う制電性樹脂とは、ポリ
アルキレンオキシド鎖、ポリエーテルアミド鎖、ポリエ
ーテルエステル鎖などの親水性成分を含有する有機高分
子化合物を意味する。さらに、本発明に採用するアクリ
ル系制電性樹脂としては、10〜70重量%のアクリロ
ニトリルを結合含有することが必要であり、より好まし
くは15〜50重量%、さらに好ましくは15〜30重
量%である。アクリロニトリルの結合含有量が10重量
%に満たない場合には、上記アクリロニトリル系重合体
との相溶性が低く、相分離により大きなボイドが形成さ
れるため、繊維の機械的物性の低下を引き起こす原因と
なる。また、70重量%を超える場合には、親水性が不
足し、十分な吸水速度及び吸水率が得られなくなるし、
制電性も十分でない。
【0012】また上記アクリル系制電性樹脂を形成する
アクリロニトリル系重合体には上記親水性成分が含まれ
ている必要があるが、該成分を組み込む方法としては、
側鎖上に該成分が組み込まれたビニル単量体をアクリロ
ニトリルと共重合させる方法や反応性官能基を有するビ
ニル単量体をアクリロニトリルと共重合させた後、該成
分を含有する反応性化合物をグラフト反応させる方法な
どが挙げられる。前者の方法においては、アクリロニト
リルと共重合させるビニル単量体として、上述の化2で
示される単量体を30〜90重量%、好ましくは50〜
85重量%、さらに好ましくは70〜85重量%使用す
ることが望ましい。なお、この式中でいう低級アルキル
基とは、大概炭素数5以下、さらに実用的には3以下の
ものを指す。またアクリロニトリルとの共重合に際して
は、上記のビニル単量体に加えて他のビニル化合物を共
重合しても構わないし、その例として例えば少量の架橋
性単量体を、後述する該樹脂の水膨潤度の調整に用いる
ことが推奨される。
【0013】側鎖上に上記親水性成分が組み込まれたビ
ニル単量体の好適な例としては、2−メタクリロイルオ
キシエチルイソシアネートとポリエチレングリコールモ
ノメチルエーテルの反応生成物などが挙げられ、化2で
示される単量体の好適な例としては、メトキシポリエチ
レングリコール(30モル)メタアクリレート、メトキ
シポリエチレングリコール(30モル)アクリレート、
ポリエチレングリコール−2,4,6−トリス−1−フ
ェニルエチルフェニルエーテルメタアクリレート(数平
均分子量約1600)などが挙げられる。また、後者の
方法であるグラフト反応させる場合において、反応性官
能基を有するビニル単量体の好適な例としては、2−ヒ
ドロキシエチルメタアクリレート、アクリル酸、メタア
クリル酸、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N,
N−ジメチルアミノエチルメタアクリレート、グリシジ
ルメタアクリレート、2−メタクリロイルオキシエチル
イソシアネートなどが挙げられ、親水性成分を含有する
反応性化合物の好適な例としては、ポリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノ
メタクリレートなどが挙げられる。
【0014】化2で示される単量体の共重合体をアクリ
ル系制電性樹脂とする際、該単量体の共重合割合が30
〜90重量%の範囲内である場合には、本発明の目的で
ある制電性を有し、吸水速度、吸水率が共に優れた吸水
性アクリル繊維を再現性良く満足的に得ることができる
が、化2で示される単量体の共重合割合が30重量%に
満たない場合には、得られた繊維の吸水速度及び吸水率
が不十分となり易く、また90重量%を超える場合に
は、アクリロニトリル系重合体との相溶性が低く、相分
離により大きなボイドが形成され、繊維の機械的物性が
低下する傾向にあるので避けるほうがよい。
【0015】また、かかるアクリル系制電性樹脂の物理
的性質としては、10〜300g/g、好ましくは20
〜150g/gの水膨潤度を有し、水及びアクリロニト
リル系重合体の溶剤に不溶ではあるが、左記溶剤中では
微分散し得るものであることが本発明の目的を達成する
上で望ましい。なお、水膨潤度の調整には色々な方法を
用いうるが、前記したように架橋性単量体を共重合する
とか、化2で示される単量体のlあるいはmの大きさを
変更するなどの方法が例示できる。
【0016】以上に述べてきた、アクリロニトリル系重
合体を合成する方法としては、特に制限はなく、周知の
重合手段である懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法な
どを利用することができる。また、アクリル系制電性樹
脂を合成する方法としても上記重合方法が利用でき、場
合によっては、上述のごとく、親水性成分を導入するた
めにグラフト反応を利用することもできる。
【0017】また、アクリロニトリル系重合体及びアク
リル系制電性樹脂の本発明の吸水性アクリル繊維に占め
る割合については、アクリロニトリル系重合体を95〜
99重量%、アクリル系制電性樹脂を1〜5重量%とす
る必要がある。この範囲を外れる場合には、紡糸時にお
けるノズル詰まり、糸切れ等の製造上の問題や十分な吸
水速度や吸水率を得られない等の特性上の問題が発生す
る。
【0018】次に、本発明に係る吸水性アクリル繊維の
製造方法について述べる。本発明に係る吸水性アクリル
繊維は、十分な吸水速度や吸水率を発揮させるために、
繊維が親水性のミクロボイドを有し、且つ、各ミクロボ
イドが繊維内部で連結し、表面に連通している構造とす
ることが望ましい。かかる構造の繊維とするためには、
通常の紡糸条件では困難であり、下記の手段を選択する
ことによりなされ得る。
【0019】即ち、ロダン酸ソーダ等の無機塩を溶剤に
用いた場合で説明すれば以下のようになる。まず、上述
のアクリロニトリル系重合体を溶解した後に、上述のア
クリル系制電性樹脂を直接または水分散体として添加混
合した紡糸原液を作製し、ノズルから紡出後、凝固、水
洗、延伸の各工程を経て、延伸後の未乾燥繊維の水分率
を50〜130重量%、好ましくは60〜120重量%
とする。続いて湿熱処理を105℃〜130℃、好まし
くは110℃〜125℃で行い、その後湿熱処理温度以
下で乾燥することにより本発明にかかる吸水性アクリル
繊維が得られる。ここで、延伸後の未乾燥繊維の水分率
が50重量%未満の場合には、各々のミクロボイドを繊
維内部で連結させ、且つ繊維表面に連通させることがで
きず、130重量%を超える場合には繊維内部に多数の
大きなボイドが形成され、可紡性が低下し好ましくな
い。なお、延伸後の未乾燥繊維の水分率を制御する方法
は多数あるが、上記範囲内に制御するには、凝固浴温度
としては5℃〜15℃程度、延伸倍率としては7〜15
倍程度が望ましい。湿熱処理については105℃に満た
ない場合は熱的に安定な繊維を得ることができず、13
0℃を越えるとミクロボイドの閉塞が起こるため発明が
達成されない。なおここでいう湿熱処理とは、飽和水蒸
気や過熱水蒸気の雰囲気下で加熱を行う処理を意味す
る。また乾燥条件において、湿熱処理時の温度を超えて
しまうとミクロボイドが閉塞してしまうため十分な吸水
速度や吸水率が得られなくなり、目的の繊維が得られな
い。以上ロダン酸ソーダ等の無機塩を溶剤に用いた場合
について説明してきたが、有機溶剤を用いる場合でも上
記条件は同じである。ただし、溶剤の種類が異なってい
るので、延伸後の未乾燥繊維の水分率を上記範囲内に制
御するには凝固浴温度を40℃以上とするのが望まし
い。なお、延伸後の未乾燥繊維の水分率の評価方法につ
いては後述する。
【0020】また、複数の紡糸原液を使用して、シース
コア型、サイド−バイ−サイド型、サンドイッチ型、ラ
ンダム複合型、海−島型等の形態に複合紡糸し、上記製
造方法と同様の処理を施して繊維形成することも可能で
ある。この場合の紡糸原液の組み合わせとしては、例え
ば、上記のアクリロニトリル系重合体及びアクリル系制
電性樹脂を含有する紡糸原液に、それとは別のアクリロ
ニトリル系重合体及びアクリル系制電性樹脂を含有する
紡糸原液やアクリロニトリル系重合体のみを含有する紡
糸原液を組み合わせることができる。もちろん、紡糸原
液の種類が2種類より多くても構わないことは言うまで
もない。
【0021】以上のような方法で製造された吸水性アク
リル繊維は、機械的特性を維持したまま、制電性と併せ
て吸水速度が0.15g/g以上、且つ吸水率が20重
量%以上という優れた性能を発揮するものである。この
ような本発明にかかる吸水性アクリル繊維の特徴は、紡
績等の後加工を容易とし、優れた吸水性を有する様々な
繊維構造物の製造を可能とするものでもある。
【0022】本発明にかかる吸水性アクリル繊維を含有
する繊維構造物としては、糸、ヤーン(ラップヤーンも
含む)、フィラメント、織物、編物、不織布、紙状物、
シート状物、積層体、綿状体(球状や塊状のものを含
む)などを挙げることができる。また、該繊維構造物形
成にあたっては、本発明にかかる吸水性アクリル繊維を
単独で使用してもよいし、公用されている天然繊維、有
機繊維、半合成繊維、合成繊維や、さらには無機繊維、
ガラス繊維などを併用することもできる。なお、繊維構
造物中に本発明にかかる吸水性アクリル繊維が占める割
合については、該繊維構造物の用途において求められる
吸水性、機械的特性などを満足するよう適宜選択すれば
よい。
【0023】本発明にかかる繊維構造物の吸水能力を例
示すれば、繊度1.7デシテックスの本発明にかかる吸
水性アクリル繊維のみからなる目付70g/mの不織
布を作成した場合、該不織布のJIS L1907吸水
速度B法(バイレック法)に準じて測定した水吸い上げ
長は30秒間で20mm以上となる。この数値は、同条
件で測定した従来の吸水性アクリル繊維やレーヨンなど
の不織布の水吸い上げ長を上回る数値であり、本発明に
かかる吸水性アクリル繊維を不織布等の繊維構造物の材
料として含有せしめることで、該繊維構造物に優れた吸
水性を付与することができることを示唆している。
【0024】上述してきた本発明にかかる吸水性アクリ
ル繊維の優れた性能は、該吸水性アクリル繊維の組成と
構造によりもたらされるものであると考えられる。すな
わち、本発明にかかる吸水性アクリル繊維はアクリロニ
トリル系重合体に対してある程度の相溶性を有するアク
リル系制電性樹脂を含有せしめているが、この「ある程
度の相溶性」を有することと延伸後の未乾燥繊維の水分
率を制御したことが相俟って、潜在的に付与され、後工
程によって顕在化した構造において、アクリロニトリル
系重合体とアクリル系制電性樹脂の界面では、完全な相
分離は起こらず、部分的にのみ相分離が起きると考えら
れる。従って、形成されるのは大きなボイドではなく、
ミクロボイドのみであるため、繊維の機械的特性は低下
しない。また、形成されるミクロボイドは、一部が親水
性の強い基を持つ単量体を多く結合含有したアクリル系
制電性樹脂で構成されているので親水性を有しており、
さらに、前記水分率を制御したことによって各ミクロボ
イドは連結され、繊維表面に連通した構造をとっている
ため、ミクロボイドでありながら、優れた吸水速度、吸
水率を示すことができると考えられる。
【0025】
【実施例】以下に本発明の理解を容易にするために実施
例を示すが、これらはあくまで例示的なものであり、本
発明の要旨はこれらにより限定されるものではない。な
お、実施例中、部及び百分率は特に断りのない限り重量
基準で示す。また、実施例において記述する制電性樹脂
の水膨潤度、延伸後の未乾燥繊維の水分率、得られた繊
維の吸水速度、吸水率及び制電性、不織布の水吸い上げ
長は下記の方法で測定したものである。
【0026】(1)水膨潤度 制電性樹脂約0.5gを純水中に浸漬し、25℃で24
時間経過後、水膨潤状態の制電性樹脂を濾紙の間にはさ
み樹脂粒子間の水を除去する。このようにして調製した
試料の重量(W1とする)を測定する。次に該試料を8
0℃の真空乾燥機中で恒量になるまで乾燥して重量(W
0とする)を測定する。以上の結果より、次式に従って
水膨潤度を計算する。 水膨潤度(g/g)=(W1−W0)/W0
【0027】(2)延伸後の未乾燥繊維の水分率 延伸後、湿熱処理前の未乾燥繊維を純水中に浸漬した
後、遠心脱水機(国産遠心機(株)社製TYPE H−
770A)で遠心加速度1100G(Gは重力加速度を
示す)下2分間脱水する。脱水後重量を測定(W3とす
る)後、該未乾燥繊維を120℃で15分間乾燥して重
量を測定(W2とする)し、次式により計算する。 延伸後の未乾燥繊維の水分率(%)=(W3−W2)/
W2×100
【0028】(3)吸水速度 繊維約5gを解繊した後、ガーゼに包み、30℃に調整
したイオン交換水に30秒間浸漬する。浸漬後、ガーゼ
に包んだ状態のまま、直ちに遠心脱水機(同上)で遠心
加速度1100G(Gは重力加速度を示す)下2分間脱
水する。脱水後ガーゼから繊維を取り出し、重量を測定
(W5とする)後、80℃にて乾燥して重量を測定(W
4とする)して次式により計算する。 吸水速度(g/g)=(W5−W4)/W4 この値は従来の吸水性多孔質アクリル繊維では0.05
g/g程度であるが、これに対して本発明の吸水性アク
リル繊維は0.15g/g以上という高い数値を示す。
【0029】(4)吸水率 繊維10gをガーゼに包み、25℃のイオン交換水に2
4時間浸漬した後、遠心脱水機(同上)を用い、遠心加
速度1100G下2分間脱水し、繊維間の水を除去す
る。脱水後の繊維重量を測定(W7とする)後、80℃
真空乾燥機中で恒量になるまで乾燥して重量を測定(W
6とする)し、次式により計算する。 吸水率(%)=(W7−W6)/W6×100
【0030】(5)制電性 予め、繊維の繊度(Tテックスとする)及び比重dを常
法で測定する。次に、繊維を0.1%ノイゲンHC水溶
液中で浴比1:100として60℃×30分間スコアリ
ング処理し、流水で洗浄後、70℃で1時間乾燥する。
この繊維を6〜7cm程度の長さに切断し、20℃、相
対湿度65%の雰囲気下に3時間以上放置する。得られ
た繊維(フィラメント)を5本束とし、繊維束の一方の
端に導電性接着剤を5mm程度塗布する。この繊維束に
900mg/テックスの荷重を加えた状態で、導電性接
着剤が塗布された位置から5cm程度離れた位置に上記
導電性接着剤を塗布し(このときの導電性接着剤間距離
をL(cm)とする)、測定試料とする。該測定試料に
900mg/テックスの荷重を加えた状態で導電性接着
剤塗布部に電極を接続し、直流500Vを印加したとき
の抵抗R(Ω)をHigh RESISTANCE M
ETER 4329A(YOKOGAWA−HEWLE
TT−PACKARD製)で測定し、次式より体積固有
抵抗を算出した。制電性を発揮するには、この値が10
Ω・cm未満であることが望ましく、この値を超えて
しまうと制電性を得ることは難しくなってくる。 体積固有抵抗(Ω・cm)=(R×T×10−5)/
(L×d)
【0031】(6)水吸い上げ長 繊維をニードルパンチ法によって目付70g/mの不
織布とし、これを測定試料とする。該測定試料につい
て、JIS L1907吸水速度B法(バイレック法)
に準拠して、測定試料下端を水に浸漬して30秒後の水
吸い上げ長を測定した。
【0032】<アクリロニトリル系重合体及びアクリル
系制電性樹脂の製造>表1に示す組成で水系懸濁重合を
行い、アクリロニトリル系重合体A、B、C、D、E及
びアクリル系制電性樹脂a、c、dを作成した。また、
樹脂bについては、まずポリエチレングリコールモノメ
チルエーテル(数平均分子量750)と2−メタクリロ
イルオキシエチルイソシアネートを窒素雰囲気下、トル
エン中において60℃で反応させてマクロモノマーを合
成した後、得られたマクロモノマーとアクリロニトリル
を水系懸濁重合させることによって作成した。なお、表
中の略号はそれぞれ、AN:アクリロニトリル、MA:
アクリル酸メチル、SMAS:メタアリルスルホン酸ナ
トリウム、VAc:酢酸ビニル、M30:メトキシポリ
エチレングリコール(30モル)メタアクリレート、M
OI:2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネー
ト、PEGME:ポリエチレングリコールモノメチルエ
ーテルを示している。また、アクリル系制電性樹脂につ
いては上記測定方法より求めた水膨潤度を併記した。
【0033】
【表1】
【0034】<実施例1〜3、比較例1>50%ロダン
酸ナトリウム水溶液900部に対して、表2に示す割合
でアクリロニトリル系重合体を溶解させた後、水に分散
させたアクリル系制電性樹脂を添加混合する方法で紡糸
原液を作成した。得られた紡糸原液を用いて紡糸を行
い、実施例1〜3及び比較例1の繊維を作成した。な
お、紡糸条件は、5℃の12%ロダン酸ナトリウム水溶
液中で凝固を行い、次いで水洗、12倍延伸を施し、得
られた未乾燥繊維を116℃×10分間の条件でスチー
ムを用いて湿熱処理を行い、さらに110℃で10分間
乾燥する方法で実施した。表2に延伸後の未乾燥繊維の
水分率及び得られた繊維の吸水速度、吸水率、体積固有
抵抗を測定した結果を示す。
【0035】
【表2】
【0036】実施例1〜3については、いずれも優れた
吸水速度、吸水率を示し、体積固有抵抗の小さい繊維が
得られた。これらに対して、比較例1では、10Ω・
cm未満の体積固有抵抗を示すものの、吸水速度及び吸
水率は共に低い数値を示した。これは、重合体中のアク
リロニトリルの割合が少ないことで、紡糸時に各々のミ
クロボイドが連結せず、繊維内部へ水分が浸透しづらい
繊維構造になってしまったためと考えられる。
【0037】<実施例4、5、比較例2、3>実施例1
の重合体Aと樹脂aの割合を表3のように変える以外は
実施例1と同様の方法で紡糸原液を作成し、紡糸を行っ
た。表3に実施例4、5及び比較例2、3の延伸後の未
乾燥繊維の水分率及び得られた繊維の吸水速度、吸水
率、体積固有抵抗を測定した結果を示す。
【0038】
【表3】
【0039】実施例4、5については、いずれも優れた
吸水速度、吸水率を示し、体積固有抵抗の小さい繊維が
得られた。比較例2ではアクリル系制電性樹脂が多すぎ
るため、紡糸時にノズル詰まりや糸切れが発生し、繊維
を得ることができなかった。また、比較例3では、ミク
ロボイドが繊維表面まで連通する構造にはなるので吸水
率は得られるが、アクリル系制電性樹脂を全く使用して
いないためにミクロボイドが親水性に乏しくなり、吸水
速度は低く、体積固有抵抗は非常に高くなった。
【0040】<実施例6〜8、比較例4>表4に示す割
合で、実施例1と同様の方法を用いて紡糸原液を作成
し、紡糸を行った。表4に実施例6〜8及び比較例4の
延伸後の未乾燥繊維の水分率及び得られた繊維の吸水速
度、吸水率及び体積固有抵抗を測定した結果を示す。
【0041】
【表4】
【0042】実施例6〜8については、いずれも優れた
吸水速度、吸水率を示し、体積固有抵抗の小さい繊維が
得られた。また、比較例4では比較例2と同様に、繊維
構造はミクロボイドが連結したものとなっているので吸
水率は得られるが、樹脂d中の親水性成分を有するモノ
マーの共重合割合が少ないので、体積固有抵抗は幾分高
くなり、また、ミクロボイドも親水性不足となり吸水速
度が低くなるという結果となった。
【0043】<実施例9、比較例5>実施例3と同じ紡
糸原液を使用して、実施例3の紡糸条件に対し、表5に
示すような条件の変更を加えて、紡糸を行った。表5に
実施例9及び比較例5の延伸後の未乾燥繊維の水分率及
び得られた繊維の吸水速度、吸水率及び体積固有抵抗を
測定した結果を示す。
【0044】
【表5】
【0045】実施例9については、操業性は良好ではな
いものの、優れた吸水速度、吸水率を示し、体積固有抵
抗の小さい繊維が得られた。比較例5では吸水率および
吸水速度が不十分であった。これは、凝固浴温度を低く
したことで、延伸後の未乾燥繊維の水分率が低くなり、
ミクロボイドとなるべき空間が減少した結果、得られた
繊維に含まれるミクロボイドが少なくなり、各ミクロボ
イドの連通も不十分となったことが原因と考えられる。
【0046】<実施例10、比較例6〜9>実施例1と
同じ紡糸原液を使用して、実施例1の紡糸条件に対し、
表6に示すような条件の変更を加えて、紡糸を行った。
表6に実施例10及び比較例6〜9の延伸後の未乾燥繊
維の水分率及び得られた繊維の吸水速度、吸水率及び体
積固有抵抗を測定した結果を示す。
【0047】
【表6】
【0048】実施例10については、優れた吸水速度、
吸水率を示し、体積固有抵抗の小さい繊維が得られた。
比較例6〜9では、いずれも体積固有抵抗は10Ω・
cm未満となるものの、吸水速度及び吸水率は不十分で
あった。これは、ミクロボイドとなるべき空間は形成さ
れるものの、変更した条件により繊維中のミクロボイド
が閉塞もしくは減少してしまうため、性能低下が起きた
ためと考えられる。なお、比較例8については、湿熱処
理温度が低すぎるために乾燥工程時の熱収縮の度合いが
大きくなり、このことがミクロボイドの閉塞もしくは減
少につながったと考えられる。
【0049】<実施例11>表7に示す割合で、実施例
1と同様の方法を用いて紡糸原液X及びYを作成した。
作成した紡糸原液X及びYを通常のサイド−バイ−サイ
ド型複合繊維紡糸口金を介して、X/Y比を50/50
とし、その他の条件は実施例1と同様にして複合紡糸を
行った。その結果、延伸後の未乾燥繊維の水分率は83
%となり、得られた繊維は、吸水速度0.23g/g、
吸水率26%、体積固有抵抗0.07×10Ω・cm
という、優れた特性を有する繊維であった。
【0050】
【表7】
【0051】<実施例12、13、比較例10、11>
上述した方法で表8に示す繊維の不織布を作成し、水吸
い上げ長を測定した。測定結果を表8に示す。なお、使
用した繊維の繊度はいずれも1.7デシテックスであ
る。
【0052】
【表8】
【0053】実施例12、13の不織布は、制電性樹脂
を含有しない比較例3の繊維を使用した比較例10の不
織布に対しては2倍以上、レーヨンを使用した比較例1
1の不織布に対しては4倍以上という高い水吸い上げ長
を示した。本発明にかかる吸水性アクリル繊維を用いる
ことで吸水性に優れた繊維構造物を作成することが可能
である。
【0054】
【発明の効果】本発明にかかる吸水性アクリル繊維は、
制電性樹脂として、親水性を有し、且つ、アクリロニト
リル系重合体とある程度の相溶性を有する高分子化合物
を使用し、また、紡糸において、延伸後の未乾燥繊維の
水分率を50〜130重量%に制御し、延伸後未乾燥繊
維の湿熱処理工程及び該湿熱処理温度以下の温度での乾
燥工程を採用することにより、親水性を有すると共に、
互いに連結し、繊維表面に連通したミクロボイドを繊維
中に形成せしめたものである。このような特徴を有する
本発明にかかる吸水性アクリル繊維は、十分な機械的特
性及び制電性を有し、且つ、吸水速度、吸水率が共に優
れた繊維であり、該繊維を利用した繊維構造物も優れた
吸水性を有しているので、衣料用途や産業資材用途など
幅広い分野での利用が期待される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】80重量%以上のアクリロニトリルを結合
    含有するアクリロニトリル系重合体95〜99重量%及
    び10〜70重量%のアクリロニトリルを結合含有する
    アクリル系制電性樹脂1〜5重量%の重合体混合物から
    なる紡糸原液を紡糸することによって得られ、吸水速度
    が0.15g/g以上、且つ吸水率が20重量%以上で
    あることを特徴とする吸水性アクリル繊維。
  2. 【請求項2】アクリル系制電性樹脂が下記化1で示す共
    重合成分を30〜90重量%結合含有するアクリル系共
    重合体であることを特徴とする請求項1記載の吸水性ア
    クリル繊維。 【化1】
  3. 【請求項3】80重量%以上のアクリロニトリルを結合
    含有するアクリロニトリル系重合体95〜99重量%及
    び10〜70重量%のアクリロニトリルを結合含有する
    アクリル系制電性樹脂1〜5重量%の重合体混合物から
    なる紡糸原液を湿式紡糸するに際し、延伸後の未乾燥繊
    維の水分率を50〜130重量%とし、該未乾燥繊維を
    105〜130℃の温度で湿熱処理を行い、該湿熱処理
    温度以下の温度で乾燥することを特徴とする吸水性アク
    リル繊維の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1または2のいずれかに記載の吸水
    性アクリル繊維を含有する繊維構造物。
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